Android版FortniteもGoogle Playストアから消滅、2018年に続き二度目

Epic Gamesがモバイルエコシステムにおける手数料の額をめぐってアップルと戦いを始めた(Epic Gamesリリース)が、同社はさらにもう1つの戦いを始めることになりそうだ。

同社は米国時間8月13日にFortnite(フォートナイト)に直接支払いオプションを追加したことで、アップルのApple Storeから削除された。その後、Android版FortniteもGoogle Playストアからも消えてしまった。

グーグルは声明の中で「プラットフォームのルールに違反しているとしてFortniteを削除した」と述べている。

オープンなAndroidエコシステムは、開発者が複数のアプリストアを介してアプリを配布することができます。開発者がGoogle Playストアを選んだ場合、開発者にとって公平であり、ユーザーにとって安全なストアを維持するための一貫したポリシーの下でアプリを配布できます。FortniteはAndroidでもこれからも利用できますが、当社のポリシーに違反するためGoogle Playからはダウンロードできなくなりました。しかし、グーグルはEpic GamesとFortniteをGoogle Playに復活させるための話し合いを続けます。

現在Epic Gamesは、法的な申し立てを進めているほか、Fortnite内でアップルの象徴的な1984年のCMをパロディー化した派手な抗議活動を展開している。しかしこれは、モバイル版Fortniteをめぐる最初の争いではない。実は同社は、2018年にGoogle PlayストアからFortniteを一度除外する宣告を受けている(The Verge記事)。これはグーグルとアップルが各アプリストアで売上から30%を徴収することに対する現在の抗議内容と非常に類似した問題だった。Fortniteは無料でプレイ可能だが、プレイヤーがEpic Gamesからシーズンパスを購入すれば、その進行システムのロックを解除できるだけでなく、ゲームプレイに影響を与えないスキンのようなゲーム内のアイテムを購入することができたのだ。

Epic Gamesは、この4月にGoogle PlayストアにFortniteを戻した(未訳記事)ときに、Google Playストア外のアプリに対するグーグルの扱いを非難する声明を出していた。特定社内向けなどを除きiOSのすべてのアプリはApp Storeからしか入手できないが、グーグルはFortniteのようなアプリをGoogle Playストア以外で配布することを許可している。とはいえ、外部サイトでの配布はマルウェア混入の危険性などもあり、あまり普及していないのも事実だ。

Epic Gamesの広報担当者は4月に「グーグルは、ダウンロードされたソフトウェアや更新されたソフトウェアのための恐ろしくて反復的なセキュリティポップアップ、制限的なメーカーやキャリアとの契約や取引などの技術的およびビジネス上の措置によって、Google Play外でダウンロード可能なソフトウェアを不利な立場に置いています。こういった事情を踏まえて、我々はAndroid用のFortniteの配布をGoogle Playストアで再開しました」と述べている。

Fortniteは、Googleのアプリストアからダウンロードできないだけで、Androidではもちろん利用可能だ。Epic Gamesのウェブサイトでは、QRコードを介して直接ダウンロードできるようにプレイヤーに案内しているほか、サムスンのGalaxy Storeからも入手可能となっている。

画像クレジット:Photo by Christian Petersen/Getty Images) / Getty Images
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(翻訳:TechCrunch Japan)

Wear OSの秋アプデはパフォーマンス向上とペアリング簡素化

グーグルは米国時間8月13日、Wear OSの秋のアップデートを発表(グーグル開発者ブログ)した。これにはパフォーマンスの向上やペアリングの簡素化などが含まれることになる。グーグルは基本的な機能に注力しており、例えばアプリの起動時間を20%短縮するなどのパフォーマンスを改善が含まれる。

グーグルはペアリングプロセスの改善や、「さまざまなウォッチモードやワークアウトを管理するためのより直感的なコントロール」を含むUIの改善も予定しているが、具体的にどのようなものになるのかは不明で、また変更の詳細も明かされていない。

グーグルが明かした機能の1つは、新型コロナウイルスのパンデミックに対応した新しい手洗いタイマーだ。アップルのwatchOSの自動手洗いタイマとは異なり、Wear OSの機能はハンズフリーではなく、開始するのに専用のタイルをタップしなければならないので、残念ながら実際に使われる可能性は低くなるだろう。

Wear OSの天気予報は外出先でも読みやすくなり、また1時間ごとの予報とローカルの天気予報へのアクセスを提供する。

Wear OSチームは、ウェアラブルに「Android 11の最良な点」をもたらす計画があると述べている。開発者にとって、これは主に最新のAndroid開発ツールを使用してWear OSアプリを構築できることを意味する。ユーザーにとってそれが正確に何を意味するのかは、まだわからない。

グーグルが独自スマートウォッチをリリースするのが待たれるところだが、まず同社は本日、Oppo(オッポ)やSuunto(スント)、Xiaomi(シャオミ)などWear OSを採用する新しいスマートウォッチメーカーの数社と最近契約を結んだことを明かした。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Chromebook上でのAndroidアプリの開発を容易にするChromeOS.devが登場

Google(グーグル)は米国8月12日、同社のLinux(リナックス)ベースのオペレーティングシステム上でAndroid(アンドロイド)アプリの開発を始める開発者の支援を目標にしたChromeOS.devを立ち上げた。このアップデートに伴い、Chromebook(クロームブック)上でのAndroidアプリケーションの構築とテストがより簡単になる。

この新しいChromeOS.devサイトは、現在英語とスペイン語で提供されている。同社の広報担当者はTechCrunchに「このサイトの目的は、プラットフォーム上での開発者たちの能力を最大化することで、その手段として技術リソースやチュートリアル、プロダクトアナウンス、コードサンプルなどを提供します」と語った。本日の発表でグーグルが指摘したように、前四半期のChromebookの販売台数は対前年比で127%の増加だった。一方一般的なノートPCの売上は40%増程度だ。

Androidアプリの開発者が、必要に応じてChromebook上ですべての作業を行えるように同社はChrome OSに完全なAndroidエミュレーターを提供した。これによってChromebookでアプリを直接テストできるようになる。また、グーグルの開発チームは、Chrome OS(M81以降)へのアプリの導入をはるかに簡単なものにした。開発者は、開発者モードを使用したり、USB経由でデバイスを接続したりすることなく、アプリを直接展開してテストできるようになった。

画像クレジット:Google

これらのAndroidを中心としたアップデートに加えて、同社はターミナルに焦点を当てた、Linuxベータ版への小規模ながら歓迎すべきアップデートも発表した。これに伴い、Chrome OS上のLinuxは、タブ、ショートカット、テーマ、および再設計された端末設定を含む、改良されたターミナルを備えることとなった。

Android Studioもまた、Chromebook、タブレット端末、折り畳み式端末(MicrosoftのSurface Duoの発表とタイミングが合っている)といった大画面デバイス向けのアプリの構築をより適切にサポートできるように、新しいプライマリ/ディテールアクティビティテンプレートに、マイナーアップデートが施されている。
画像クレジット: Techcrunch

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(翻訳:sako)

Google Pixel 4aはカメラは依然最高でバッテリー問題を改善、いよいよ8月14日に予約開始

Google(グーグル)のような巨大企業の製品であるにも関わらず、これまでPixelシリーズはいささか負け犬の印象があった。

Googleはスマートフォン製造で当初他のメーカーとパートナーを組んでいたし、独自のNexusシリーズもぱっとしなかった。グーグルがスマートフォンに本腰を入れ始めて気がついたのは、他のメーカーがすでに地位を築いている市場に参入してシェアを奪うのは非常に難しいということだった。特にそのライバルの多くがグーグル自身が開発したOSを使っている場合にはなおさらだ。

Pixelの特徴といえば、むしろ派手な特徴が無いことだ。Samsung(サムスン)やApple(アップル)などライバルの有力デバイスと比べると強い対照をなしている。スマホが自動車であれば、Pixelはよくできたセダンといったところだ。性能は優秀で値段も妥当、PTAの集まりに乗り付けても後で陰口をされることはない。そのためグーグルは、Pixelシリーズのアイデンティティを求めて苦労することになった。

関連記事:Google Pixel開発チームから二人の主要エンジニアが離脱、チーム内の争いが原因か

また売上もぱっとしなかった。グーグルの決算に対する影響も「ゼロではない」という程度に留まった。しかしグーグルは、Pixelにもっと大きな期待をかけていたはずだ。最近、グーグルのPixel事業部には地殻変動的な人事異動があり、責任者のMario Queiroz(マリオ・ケイロス)氏とカメラの魔術師であるMarc Levoy(マーク・レボイ)氏が去った。グーグルはスマートフォン事業を一新しようとしているようだ。今回のPixel4と4aがこれまでのシリーズの最後の製品にする可能性がある。

もちろんフラッグシップモデルへのアプローチを再考することには、大きな意味があるだろう。しかしグーグルのこれまでのスマートフォンの中で手頃な価格の入門機である『a』は最もニーズにマッチした製品だった。実際、売上高がそれを証明している。Pixel 3aはまったく期待はずれの売れ行きだったPixel 3の後継だ。このPixel 3aは堅実かつ手頃な価格のオプションを提供したことにより、最近のスマートフォンのトレンドにぴったりと適合した。これまでのPixelが失敗してきた部分だ。1000ドル以上もするフラッグシップにユーザーは飽き飽きしていたのだ。

Pixel 3aは他のPixelに比べて派手さもパワーもなく、ユーザーが求めていた純粋なAndroid体験を提供するためにカスタムメイドされていた。2019年にリリースされたPixel 4のスタートは散々だった。デバイス自体はよくできていたが、1つ重大な欠陥があった。それはバッテリーの持ちが悪いことだ。そのためセールスは伸び悩んだが、しかし報道によれば、グーグルはその後価格を思い切って引き下げることによりこれを埋め合わせたという。

関連記事:GoogleのPixel 4は進化したカメラで勝負する

Pixel 4aのリリースにはこうした背景がある。特に重要なのは4の最大の問題、つまりバッテリー駆動時間を重点的に改良したことだ。バッテリーの持ちなど話題は、新製品紹介の文頭で触れるものことはまずない。それはクールでもおもしろいものでもなく、新しくもセクシーでもない。新しいスマートフォンを買って最初の数週間はいわばハネムーンのようなもの、ユーザーが欠陥に気づくのは後になってからだ。しかしPixel 4のバッテリー駆動時間に関する問題はあまりに大きく、ユーザーは気がつかないないことがなかった。

断っておくが、Pixel 4aはバッテリーの持ちが驚異的に良いスマートフォンというわけではない。しかし4に比べれば明らかに改良されており、これだけでもお勧めすに足りる。3140mAhというのはバッテリーサイズは特筆すべきものではないが、2800mAhのPixel 4と比べるとはっきり強化されている。またPixel 3aの3080mAhと比べても少しサイズアップしている。Pixel 4aを日常のスマホとして使って気が付いたが、バッテリーライフは27時間以上あるので充電器から外したまま1日以上使うことができる。ただしこの時間は、ディスプレイを常時オンにしていると短くなる。

関連記事:Google Pixel 3aを通じてわかる、スマホとGoogleをめぐる状況

プロセッサーは2019年に発表されたSnapdragon 730G(オーバークロックされた730)だ。グーグルでは新しいSnapdragon 765の採用も検討しただろうが、価格面の考慮から730Gに落ち着いたものと思われる。ほとんどの作業でもの足りなさを感じることはないが、負担が大きい作業では差が生じている。例えば写真を撮った後、処理にやや長い時間がかかることに気づく。

カメラは以前からPixelシリーズの売りだった。今回の低価格モデルでもそれは変わらない。Pixel 4aのリアカメラは、3aと同じく12.2メガピクセルが1つだが、Pixel 4式と同じ正方形のカメラ部分に配置されている。多少奇妙だが、ミドルクラスの価格のカメラで素晴らしい写真を撮れるのがグーグルの誇りらしい。

グーグルによればPixelで写真を撮影した際に、AIを利用した高度な画像処理をスマホ内のソフトで行うことで素晴らしい写真が撮れるという。それは写真を見れば明らかだ。ズームに強く、暗い場所での撮影もこなせるなど、Pixel 3aも、この価格帯のモデルとしては文句なしに素晴らしい写真を撮ることができる。

とはいえハードウェアが重要であることには変わりはない。これは当分の間、変わらないだろう。例えばグーグルの場合だが、Pixel 3に搭載されたSuper Res Zoom機能により印象的な写真が撮れるが、光学ズームレンズではなくAIによるAIを使った電子ズームで同じ効果を出そうとするとディテールが失われてしまう。

ポートレートモードについても同じことがいえる。ポートレートの分野でもグーグルはスマートフォンカメラのベストの1つで、ポートレート撮影の際、グーグルのシステムは画像の被写界体深度を推測し、デジタル一眼カメラのような背景ボケを合成する。これは大抵の場合成功しているが、条件によってはコンピューター処理能力の限界にぶつかる。最近iPhone 11とPixel 3aを比較する機会が多いが、様々な違いの中でも特に私が気づいたのは、近距離でポートレートを撮影する際のグーグルカメラの優秀さだ。しかしながら、いずれもうるさい背景で複雑な被写体を撮影しようとすると、どこに焦点を合わせるか迷うという問題が起こる。例えば下の写真のように、スプリングの手前にある人形を撮影するとフォーカスは大混乱する。

左はiPhone11、右はPixel 4a

一方でPixelの夜景モードは4aでも依然として素晴らしい。

私はPixelシリーズをずっと使っている同僚にその理由を尋ねたことがある。後で考えれば本当にもっともなもので、彼の答えはソフトウェアサポートの優秀さだった。純粋なAndroidとともに、グーグルはPixelにスマートフォン分野でベストかつ非常に興味深い機能を追加し続けるだろう。

つまりグーグルの大ヒットアプリ、レコーダーなどがその例だ。これは非常に優秀なアプリで録音と同時にライブで文字起こしをしてくれる。私はこの機能強化の価値についてはやや懐疑的な見方をしていた。しかしジャーナリストとして多数のインタビューするため、録音文字起こし機能は日々の仕事に必須の機能になっている。たくさんの講義を履修する学生にとってもおそらく同様だろう。しかし一般ユーザーにとってリアルタイムの音声文字変換機能がどれほど役に立つのか、私にはよくわからない。それでもGoogleドキュメントの統合やGoogleアシスタントのサポートといった新機能など、今後もグーグルのアプリが楽しみだ。

関連記事:Google Pixel 4a 5GとPixel 5はグーグル初の5G対応スマホとして今秋に、日本では6万500円から

その他、今回目立ったアップデートには音声とビデオの通話でリアルタイムに音声文字変換ができるようなったことが挙げられる。この新機能は簡単にいえばレコーダーの音声文字変換機能を通話に適用したものだ。また、プライバシー保護の観点から音声文字変換機能を利用していることは通話の相手に通知される。グーグルによれば、この機能は1対1の通話でだけ有効だ。私の理解では、多人数の会話を適切に聞き分けて文字起こしをするためにはアルゴリズムに大きな変更が必要になるはずだ。

日本では4万2900円〜というPixel 4aの価格は、4万9500円~という3aより6600円も安く、8万9980円〜のPixel 4に比べると半額以下だ。またサムスンやアップルの低価格機と比べてもずっと安い。ただしこうした非常に魅力的な価格を別にすれば、Pixel 4aは人を驚かせるような要素は乏しい。しかし必要な仕事はすべてこなす。今のスマートフォンに求められるのはこの要素だ。おっと、それからPixel 4aにはイヤホンジャックがある。

画像クレジット:Brian Heater

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

検索結果でグーグルが歌詞を無断利用した訴訟でGeniusが敗訴

Google(グーグル)がスポーツマン精神に反するような振る舞いをしたとして注目されていた裁判で、原告の訴えを棄却された。訴訟では、グーグルがGeniusから歌詞を盗み取った現行犯とされていた。しかしGeniusにとっては不運なことであるが、その訴えは著作権侵害に相当するとされ、原告が主張したものではないため訴訟は無効になってしまった。

2019年12月に提起されたその訴訟(The Hollywood Reporter記事)は、グーグルがGeniusの利用規約に違反し、後者のサイトから歌詞を切り取って曲を検索するページに不正に表示したと告発していた。例えば「Your Love is Killing Meの歌詞」で検索すると、検索者はGeniusといった歌詞の情報を提供しているサイトへ送られるのでなく、検索結果のページに歌詞が直ちに表示される。

それらの歌詞が、直接または共犯者により許可や出典明記なく、それらのサイトから直接取られたものであるならフェアではない。グーグルがその現行犯的行為を、括弧やアポストロフィ使ったモールス符号を使って偽装したことを、Geniusは証明した。ずるい!

関連記事:検索結果ページで歌詞を紹介するGoogleは今後歌詞提供者のクレジットを明記へ

摘発されたグーグルは、やり方を改めるとしたが、すぐにまた、同じ方法で同じことを行い摘発されている。誰もが「ビッグG」が懲らしめられるのを見たくなり、Geniusはその期待に応えるべくグーグルを訴訟した。

しかし問題は、Geniusがそれらの歌詞の著作権保有者ではないことだ。歌詞をライセンスしているだけだ。グーグルに対する同社の申し立ては、ニューヨーク東部地区判事であるMargo Brodie(マーゴ・ブロディ)氏の決定により、著作権侵害に相当するとされた。そして著作権は、ブロディ氏の管轄外だった。

被告が歌詞を「切り取って」自己の利益のために使ったとする原告の申し立ては、被告が原告による歌詞の書き起こしを無許可で再生し利益を得たという申し立てに相当する。それは、国の著作権法に触れる行為である。

不正な事業行為の申し立てに関しては、ブロディ氏はそれもまた著作権の論議だとした。

原告は被告が何らかの信認義務や守秘の関係に違反した、あるいは被告の企業秘密を不正利用したと申し立てていない。むしろ被告の主張はまさしく、裁判所が従来から一貫して関わってきたタイプの不正行為であり、それらは著作権法の対象になるものである。

申し立てのすべての主因が国の法律に関わるものである以上、州の地裁の判事であブロディ氏には、この訴訟を棄却する以外の選択肢はない。

原告のすべての州法に関わる主張が著作権法に関わるものである以上、また原告は国の法に関連する申し立てを主張していないので、当裁判所はこの告訴を、訴件を申し立ての失敗として棄却する。

グーグルほどの企業が不正に手を染め、さらに無罪解放になったことは、ちょっとがっかりだが、Geniusにも不正の前歴がある。しかし法律のシステムは、上部の横に線がある文字「t」を「i」と読んだり、上に点のある文字「i」を「t」と読むことはできない。誰かが財布を盗んだら、それを横領で訴えることはできない。両者がほとんど同じ窃盗行為であってもだ。

この訴訟ではGeniusのチームは著作権の申し立てをすべきだったが、残念ながら同社は著作権の保有者ではない。著作権法はわかりにくいことで有名で、特にデジタルコピーやライセンスの問題になると、わかりづらさが増す。

Geniusは、グーグルの目の回りに不名誉の黒いあざを作ることには成功したから、今後はまた新たな訴訟を起こすのか、それとも今後の裁判費用を節約するのか。スクレイピング(他サイトのコンテンツを削り取り流用すること)は、最近の議会の反トラストに関する聞き取り調査でも問題になっている。でしかし間違いなく今夜、グーグルの本社で安堵のシャンパンが開けられていることだろう。

画像クレジット:Alex Tai/SOPA Images/LightRocket / Getty Images

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

グーグルがAndroidスマホを地震計にする技術を発表、世界最大の地震検知ネットワークを作り出す

米国時間8月11日、Google(グーグル)はあまり共通点のないAndroidの新機能をいくつか発表した。Android Auto(未訳記事)とAndroidの緊急時の位置情報サービス(Googleブログ)がアップデートされ、Lookoutアプリ(Googleブログ)に新たなアクセシビリティ機能が追加され、睡眠アプリのAndroid Clock(Googleブログ)がバージョン6.0以降(以前はPixelスマートフォンのみの機能だった)搭載するすべてのAndroid端末に提供される。

しかし本日の発表のハイライトは、グーグルの新たな世界規模の地震検出システムだ。これは新しい地震アラート機能としてカリフォルニアでローンチされる。グーグルはAndroidスマートフォンを地震計に変えることで、同社によれば「世界最大の地震検知ネットワーク」を作り出すという。

グーグルによればスマートフォンの加速度計は、地震の後に到着する最初の波であるP波(UC Berkleyブログ)を測定するために十分に敏感があると主張している。スマートフォンが地震を検知したと判断すると、その情報を中央サーバーに送信し、これが本当に地震だったかどうかを判断する。今のところ、グーグルがこのデータを使うのは誰かが 「地震」 やそれに似たキーワードを検索したときに情報を表示するためだけだ。しかしいずれ、スマートフォンベースのシステムに基づいてアラートを送信できるようになることを期待している。

カリフォルニア州では一歩進んで、グーグルは米国地質調査所(USGS)およびカリフォルニア州緊急事態対策局(Cal OES)と協力し、ShakeAlertネットワークを使用する。同ネットワークは州内の700の地震計のデータを利用しており、地震に関する警報を提供している。「数秒前に警告があれば揺れが来る前にかがんで身を隠したり、何かに掴まる時間を与えることができる」とグーグルは主張している。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

グーグルの視覚障害者向けAIアプリ「Lookout」で食品ラベルや長文のスキャンが可能に

Google(グーグル)が視覚障害者のためのAIアプリ「Lookout」をアップデートし、長い文書のスキャンと食品ラベルの読み上げ機能という2つの便利な新機能を追加した。店頭にある紙のフォームや同様の形状の製品は、視覚障害者にとっての課題であり、アプリはこれらの問題を容易にするはずだ。

考えてみれば、食品ラベルはコンピュータの視覚システムが認識するのはかなり難しいものだ。これらは人の注目を集め特徴的であるようにデザインされているが、必ずしも非常に読みやすかったり、情報が多いわけではない。目が見える人でも間違った種類のピーナツバターを買ってしまうのだから、ラベルを読めない人にとっては非常に高いハードルだ。

画像クレジット:Google

新たな食品ラベルモードはテキストを読むことよりも、見ている商品を正確に認識することを重視している。カメラによく映るように缶や瓶を回転させる必要がある場合は、アプリがそれを教えてくれる。そして被写体と製品画像のデータベースと比較し、それが一致した場合にはブランド、製品、フレーバー、その他の関連情報を引き出す。もし問題があれば、アプリはいつでもバーコードをスキャンできる。

ドキュメントのスキャンは必ずしもエキサイティングなものではないが、汎用の人工視覚アプリにこのオプションが簡単な方法で組み込まれているのは良いことだ。スマートフォンにドキュメントを向ければ(アプリを使えば全体を見渡すことができる)、スクリーンリーダーが読み上げられるようにスキャンできる。

また、2019年のアプリがリリース時から搭載されているカメラでとらえたテキストを音声で読み上げる「quick read(クイックリード)」モードは速度が改善されている。

今回のアップデートでは、RAMが2GBかつAndroidバージョン6.0以降を搭載したすべてのAndroidスマートフォンで動作するようになった。またスペイン語やドイツ語、フランス語、イタリア語でも利用できるようになっている。

画像クレジット:Google

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

グーグルが検索で見つかる仮想名刺機能をインドで提供開始

Google(グーグル)がインドで始めた検索の新しい機能は、インフルエンサーや起業家やフリーランサーなど、とにかく誰でも、検索で簡単に見つけられるようになりたいと願っている人がネット上に仮想名刺を作れるというものだ。このところグーグルは検索に、LinkedInのような人探し機能を加えたいと思っているようだが、今回の仮想名刺もおそらくその類いの試みとなる。

同社によると、世界で2番目に大きいインターネット市場の人々が検索エンジンで自分の名前を検索することに特別な親和性を示しているためインドで初めて「ピープルカード」という機能を展開したとのこと。ピープルカードは現在、英語のみをサポートしている。

Googleアカウントにサインインして、まずGoogle検索で自分の名前を検索することで自分のピープルカードを作ることができる。「add me to Search(私を検索に加える)」や「get started(始める)」というオプションが出るのでそれをタップするとフォームが表示され、そこに自分に関する説明や写真、ウェブサイトのリンク、ソーシャルメディアのプロフィールを入力できるようになる。さらに自分の電話番号とか住所、仕事、学歴、メールアドレスなども入力できる。デフォルトでは、写真はグーグルがGoogleアカウントに関連付けられた画像を取得してくれる。

グーグルによると、提供する情報が詳しい方が、検索でその人を見つけやすくなるという。この機能の誤用を防ぐために、例えば作成できるピープルカードは1枚のみといった工夫もいくつか用意されている。

グーグルの検索担当プロダクトマネージャーであるLauren Clark(ローレン・クラーク)氏は「悪用やスパムを防ぐ対策もいくつかある。また、自分を名乗る他人、つまりなりすましを見つけたと思ったらフィードバックリンクをタップして知らせて欲しい。自分のピープルカードが検索結果に出ないで欲しいと思ったら、いつでも削除することもできる」とブログで述べている。

ピープルカードは、検索の機能を増やし、他の様々なサービスへの依存度を減らすためのグーグルの最新の施策のようだ。今回の新機能は、部分的にLinkedInを対象にしており、Google検索で見つけた他の人とカード上でつながることができない。2年前に同社は、2017年に米国で公開した後、インドで求人リストを見つける機能を追加している。

「何百万人ものインフルエンサーや起業家や求職者、個人事業主、フリーランサーそして自分を見つけて欲しいあらゆる人々の願いを、この新しい検索機能が叶える。スマートフォンで検索をするインドの人達のために、本日からピープルカードの英語版が始まる」とクラーク氏は述べている。

関連記事:G Suite内で生き残っていたグーグル+がCurrentsに全面切り替え、完全にビジネス志向のSNSに

画像クレジット:Google

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グーグルがインド・マハラシュトラ州で2300万人の生徒と教師のためのデジタル学習プラットホームを展開

Google(グーグル)の米国時間8月6日の発表によると、同社はインド最大の州のひとつをパートナーとして、同州の数千万人におよぶ児童生徒と教師にデジタルクラスルームを提供していく。これにより同社は世界で2番目に大きいインターネット市場で、教育をさらに強力にプッシュしていく意向だ。

同社は最近、インドに100億ドルを投資すると発表したが、今回パートナーしたのはインド西部のマハラシュトラ州政府で、そこでは2300万の児童生徒と教師がグーグルの教育サービスに無料でアクセスする。

米国時間8月6日の発表の前にマハラシュトラ州政府は、教師たちへのアンケート調査により、デジタルクラスルームへの関心を測っていた。グーグルによると、15万人あまりの教師たちが48時間足らずでこの事業にサインアップした。

マハラシュトラ州はインドの中でも新型コロナウイルスの被害が大きく、確認された感染者は46万人を超えている。同州はインドの他の州と並んで3月終わりに国のロックダウン命令に従ったが、それにより国中の学校と公共施設が閉鎖した。

マハラシュトラ州の首相Uddhav Thackeray(ウッダブ・サッカレー)氏は「我々が全員が教育の未来を心配している。しかしパンデミックのおかげで答えに一歩近づいたようだ」と述べている。

州の教育相であるVarsha Gaikwad(ヴァルシャ・ガイクワッド)氏は「グーグルとのパートナーシップにより約19万校の児童生徒にテクノロジーによるソリューションを提供できる」と説明している。

同氏は「オンラインのリソースと、プラットホームと帯域と技術を有効利用して、マハラシュトラ州を、教育ではいちばん進んでいる州にしたい。そのためにインターネットの力を利用して大量の児童生徒たちに教育を届け、教育の格差を埋めたい」と続ける。

同国ではパンデミックでいろんな部門が麻痺しているが、学習のデジタル化に力を入れているスタートアップの育成には熱心だ。Byjuや、Facebookが支援するUnacademy、Vedantu、そしてTopprなどは、今年の3月以来数千万の新たな児童生徒学生を受け入れている。

グーグルは児童生徒と教師に幅広いサービスを提供する。それらは、G Suite for Educationや、小テストと試験を行うためのGoogle Forms、Google Meetによるビデオ会議、そして宿題の作成管理と評価を行うGoogle Classroomなどだ。これにより、児童生徒とのダイレクトなコミュニケーションもできる。

同社はさらに、マハラシュトラ州で利用者の多いマラーティー語によるTeach from Anywhereを、教師たちのために作った。

Google Indiaのトップで副社長のSanjay Gupta(サンジャイ・グプタ)氏はGoolgeGoogleブログで「教師と学校には、新しい世代の未来を形作る大きな責任がある。多くの教師がさらに多くの児童生徒たちに、彼らが学習の道にしっかり踏みとどまれるようにするデジタルツールを、今だけでなく今後にわたっても継続して提供できることは、私たちの大きな栄誉だ」と書いている。

グーグルはインドにおける教育者との協力を、このところ急いでいる。先月同社は、インドの学校監督機関、中等教育中央委員会をパートナーにして、全インドの2万2000校の中学高校の教師に同社の教育関連サービスを提供していくことになった。

また同社の慈善部門であるGoogle.orgは、恵まれない子どもたちのための教育財団のKaivalya Education Foundation(カイヴァッリャ教育財団、KEF)に100万ドル(約1億560万円)の寄付をした。その用途は、この財団が今後組むパートナーたちで決まってくる。

グーグルのグローバルなライバルFacebookも、やはり中等教育中央委員会をパートナーとして先月、デジタルの安全性とオンラインの幸福、および児童生徒と教育者のための拡張現実に関する、同委員会公認のカリキュラムを立ち上げた。

画像クレジット: ARUN SANKAR/AFP/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

グーグルがAndroid 11の最終ベータ発表、製品版リリース近づく

Android 11の登場が近づいてる。 Google は新しいスマートフォンOSの一般公開に先立ちさきほどベータ版のv3をリリースした 。パンデミックのためベータ版公開のスケジュールは1カ月ほど遅れ(未訳記事)ていた。

 

画像クレジット:Google

前回のベータ2ですでにプラットフォームとして安定した製品に仕上がっていたため今回の新しいバージョンは主として細かいバグフィックスと機能の最適化に当てられた模様だ。Google の広報担当者は「今回のベータ版は 公式のAPI 30 SDKやAndroid Studio向けのツールを利用しているデベロッパーが開発中のアプリの最終調整とブラッシュアップを行えるように意図したものだ」と述べている。

ひとつだけ実質的なアップデートとなったのはApple(アップル)と共同開発したコロナウイルス感染症の拡大を防止するための濃厚接触の可能性を通知するAPI(Googleサポートページ)だ。 今回のベータ版からはユーザーが明示的にデバイスの位置情報設定をオンにしなくてもこのアプリが利用できるようになった 。これは米国の大半の地域で制定されている位置情報の利用ルール(Googleブログ記事)に対する例外となる。Androidの他のアプリでは、現行どおり、位置情報の利用にユーザーの明示的同意を必要とする。感染可能性があることを通知するアプリはBluetoothを利用して付近をスキャンし、他のデバイス上のアプリと通信する。

上記を除いては、これまで十分に長い評価期間を経てきたこともあり、今回のベータ版には特に驚くような新機能の追加はなかった。Google 自身も述べている通り、ベータ3はAndroidの新バージョンのリリースと同時にできるだけ多くのデベロッパーが対応できるようにするためのものだ。アプリを新しいOSで確実に動作させるためには当然極めて多数の修正が必要(Android Developerサイト)になるはずだ。

勇気ある読者はAndroid Betaプログラム(Googleサイト)から携帯ネットワーク を通じて新しいベータ版をインストールできる。Pixel 2、3、 3a、4がサポートされており、近々4aも加わる。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Goolge Pixel 4aのリリースを控えPixel 4はわずか9カ月で製造終了

Pixel 4aの発表のわずか数日後にGoogle(グーグル)は、Pixel 4とPixel 4 XLの販売をひっそり終了していたことがわかった。この情報は最初にThe Vergeが報じたものだが、同社のスマートフォンのフラグシップモデルの販売期間としては異例に短いものとなった。これまでの2モデルでは18カ月あった販売期間がPixel 4の場合はおよそ半分の9カ月に縮められてしまった。

同社はすでにPixel 5が近々発表されると予告している。来週にも発売されるPixel 4aに関するリリースで、Pixelシリーズは5Gをサポートすることを発表したが、ここでPixel 5にも言及されている。

TechCrunchの取材に対して同社は「Googleストアでは在庫がなくなったためPixel 4、4XLの販売を終了した。このモデルを購入したい場合、グーグルのパートナー企業から在庫がある限り購入できる。Pixel 4は他のPixeと同様、Googleストアに登場して以降、最低3年間ソフトウェアとセキュリティのアップデートを受けることができる」と回答した。

Pixel 4はカメラの能力を中心として全体的として優れたデバイスだと評価されている。しかしこの製品はバッテリーの持ちの悪さという重大な問題を抱えていた。同社はこの問題に取り組み、近く発売されるPixel 4aでは対処されている。Pixel 4aは低価格デバイスでありながら非常に優れたカメラを装備しており、ある意味Pixel 4の存在価値を低下させていた。しかし大型ディスプレイのPixel 4 XLを欠くのは同社にとってシリーズに穴が開くことになる。

スマートフォン事業においてはグーグルはある種のアイデンティティの危機に直面しているようだ。最近のトップ人事は同社がスマートフォンで新しい方向を模索していることを示しているらしい。同社のスマートフォンはこれまでも長く浮き沈みを繰り返してきた。スマートフォンはすでに飽和している市場であり、同社がここでシェアを得るためにはAndroid製品として独自性を確立しなければならないという困難が伴う。

Pixel 5が同社の新しいスマートフォン戦略に基づく最初の製品になるかどうかはまだわかっていない。

【Japan編集部追記】8月7日現在、日本のGoogleストアではPixel4、4XLの在庫はある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Google Play Musicが9月から段階的閉鎖、12月には完全消滅へ

Google Play Musicを段階的に縮小して新しいサービスであるYouTube Musicに置き換えるというGoogle(グーグル)の計画は、かなり前から知られていた。しかし同社は今週、その締め切りをユーザーに示した。同社によると、12月はGoogle Play Musicアプリからエクスポートできる最終締め切りだが、Google Play Musicアプリからのストリーミングはそれより前に終わる。

2020年9月には、ニュージーランドと南アフリカのユーザーが最初に、ストリーミングまたはGoogle Play Musicアプリの利用ができなくなる。そのほかの国々では10月にアクセスできなくなる。

ただし、12月いっぱいまではコンテンツのエクスポートは可能だ。5月にリリースされた転送ツール(未訳記事)を使えば、自分のプレイリストやアップロード、購入、いいねなどをYouTube Musicへエクスポートできる。グーグルのTakeoutサービスを使えば、データをエクスポートし、自分が購入またはアップロードした音楽をダウンロードすることも可能だ。

Spotifyのようなライバルのストリーミングサービスへの移行を考えている人向けの公式のツールは用意されていないが、SoundiizTuneMyMusicMusConvなどのサードパーティのアプリを使える。

同社によると、Google PlayストアとMusic Managerにも変更が加えられる。今月以降、ユーザーはMusic Managerを使ってGoogle Play Musicから音楽の購入や予約ができなくなり、また音楽のアップロードとダウンロードもできない。

YouTube Musicそのものはこのような変更の前から準備を進めていたが、Google Play Musicの初期のバージョンではユーザーからの不平が多いので、その対策として変更を導入した。今年同社はプレイリストを1000曲から5000曲に拡張し、最大10万曲までのアップロードをサポートした。これは従来のGoogle Play Musicよりも5万曲多い。さらにオフラインの聴取や歌詞、Exploreタブによる発見機能、ポッドキャストのサブスクリプションを転送するツール、Google Podcastsのエピソードプログレスなども加わった。

YouTube Musicにも今後はさまざまプレイリストのオプションが提供される。友だちとプレイリストを共作したり、エディターでプレイリストをプログラミングすることもできる。プレイリストを作っているとき選曲に迷ったら、パーソナライズ提案ももらえる。

YouTube Musicは提供されるプラットホームが増え、今ではAndroid TVやGoogle Maps(ナビのBGM)、Googleアシスタントなどもサポートしている。同社によると、YouTube Musicへ移行しない人は、そのうちアカウントが自動的にキャンセルされるとのこと。

音楽に関するグーグルの戦略は、メッセージングやコミュニケーションアプリでもそうだったよ(Engadget US記事)ように、このところ過度に複雑だった。ユーザーがYouTube Premium(元YouTube Red)にサインアップすると、自動的にGoogle Play Musicにもアクセスできた。その逆もありだった。しかもグーグルは一貫して、YouTube MusicをPlay Musicなどとは別のサブスクリプションとして売ろうとしてきた。つまり同社は、Apple MusicやSpotify、そしてPandoraのような大手ストリーミングサービスと競合するだけでなく自分自身とも競合していたのだ。

しかしこれからは、音楽ストリーミングのユーザーを全員YouTube Musicに移し、ストリーミングアプリも一本化する気だ。なんといってもYouTubeは長年無料の音楽にアクセスできる方法だったし、正式にライセンスされた音楽ビデオやライブのパフォーマンスなどのコンテンツも豊富だった。そこで、YouTubeで音楽を無料で聴いている音楽ファンに、広告のない高級な音楽体験を提案したほうが早道ではないか?と同社は考えた。その戦略はある程度有効だったが、最近では競合も激しい。先週は、Facebookがレコード会社との契約により音楽ビデオを無料にした(未訳記事)。その結果ユーザーの動きが変わるようなら、無料の音楽ファンを有料サービスへ移行させるYouTubeの能力も影響を受けるだろう。

画像クレジット: Google

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

YouTubeが中国の多数のアカウントを「政治的スパム」として削除

YouTubeは中国のアカウント多数を組織的な政治的影響力の行使に従事していたとして削除した。この4月から6月の四半期における中国アカウントの削除は2596件と急増している。2020年の最初の四半期の削除は227件(Googleブログ記事)だった。

Googleは脅威分析の速報である「TAG Bulletin: Q2 2020」(Googleブログ記事)で、第2四半期の状況を「削除されたチャンネルがアップロードしていたのは主として非政治的コンテンツだったが、一部のコンテンツが中国の政治に関連していた。内容はGraphikaが最近レポートしているものに似ており、新型コロナウイルスが中国で発生したものでないなど、中国側主張に対する米国の反論に関連したものも含まれていた」と述べている。

Graphikaの「スパモフラージュ・ドラゴンの復活:中国擁護スパムネットワーク再び仕掛ける」と題したレポートはこちらで読める。それによれば中国の世界的なプロパガンダ攻勢の一環として今年の初め頃から多数のスパムアカウントがYouTube、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディア上で活動を始めていたという。

スパムネットワークは中国政府を擁護するチャンネルでビデオ画像を大量に使っていた。また中国語、英語の双方で長文の非政治的記事を掲載していた。バスケットの試合や風景、モデル画像、TikTok動画など無害な非政治的コンテンツの間に政治的記事が埋め込まれていた。つまり政治的スパムをカモフラージュしようと意図した行動と考えられる。そこで「スパモフラージュ」と名付けた。

このスパムドラゴンの活動が「復活」と名付けられた理由は昨年の秋にも同様のスパム行為があったからだ。黒幕が誰であるにせよ、発見されても気にする様子はないようだ。利用されたアカウントは新規のものもあれば休眠アカウントを乗っ取ったり盗んだりしたものもあった。今回もこうしたアカウントを大量に使って前回によく似た手法のスパム活動に利用している。ただしグーグルが指摘するとおり今回はこれに新型コロナウイルス関連のスパムが加わっているのが新しい。

6月になると、スパムコンテンツにはGeorge Floyd(ジョージ・フロイド)氏とBreonna Taylor(ブリオナ・テイラー)氏の殺害に端を発した人種的不公正に対する抗議活動が米全土で盛んになったことが含まれるようになった。

中国のキャンペーンはロシアやイランのものと同様マルチプラットフォームだとグーグルは指摘している。これはFacebook Twitter、サイバーセキュリティ企業のFireEyeも報告していた。

チャンネルの削除は4月に186件だったのに対し、5月に1098件、6月に1312件と急増してきた。これからすると夏には大量のスパムの発生がありそうだ。注意して観察したい。

画像:Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images 

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ダークモード対応のモバイル向けG Suiteが登場、Docsには自動補完機能、パワポやワードの編集も可能に

Google(グーグル)は米国時間8月5日、モバイル版G Suiteの生産性アプリの大幅なアップデートを発表した。これらのアップデートの中には、Docs、Sheets、Slidesにダークテーマが追加されたほか、モバイル上のDocsにGoogleのSmart Composeテクノロジーが追加された。これにより、Microsoft Office文書をそのまま編集できるようになる。そのほか、Slidesで縦スクロール可能な新しいスライド表示、リンクプレビュー、コメントやアクションアイテムの新しいユーザーインターフェイスなども搭載される。また、Gmailから文書へのコメントに直接返信する機能も加わった。

これらのほとんどの新機能は、すでにAndroid上で利用可能にっており、まだ使えない場合でも次の数週間以内になるだろう。また、iOS版にも追って搭載されるが、Smart Composeは両OSですぐに利用できるようになる。一方、リンクプレビューについてがiOS版が先に公開され、Android版は追って提供される。これらの追加機能のほとんどは、既存のデスクトップ機能をモバイルに移植したもので、同社がこれまでが新しいG Suiteツールを展開してきた方法と同じだ。

画像クレジット:Google

新しいダークテーマが注目を集めることは間違いないだろう。グーグルは、ダークテーマは目に優しいだけでなく、バッテリーを長持ちさせることができると説明している。とはいえ実感できるのは、有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンに限られると思われる。

Smart ComposeはすでにGmailやウェブ上のDocsで使えるので、おなじみの読者も多いかもしれない。ほかのアプリやサービスにもある、いわゆる自動補完機能(推測変換機能)だが、モバイルではタイピングが面倒であることを考えると、外出先で文書を書いたり編集したりする必要がある人にとっては歓迎すべき追加機能だ。

自分のオフィス業務がG Suiteに完全に依存していたとしても、誰かがあなたにMicrosoft Officeドキュメントを送ってくる可能性はある。ウェブ上のG Suite はこれらのOffice文書を取り込んで編集できたが、これがモバイルにも適用される。もちろん便利な機能だが、これまでモバイルでは利用できなかったことに驚く。

新機能の中で特筆すべきは、Gmailから直接コメントに返信できる機能だ。昨年、グーグルはウェブ上で高速なメール処理を実現するダイナミックメールを展開した。AMPを使って動的なコンテンツを受信箱に届けるダイナミックメールはあまり見たことがないが、同社はこの機能をDocsでも使えるようにした。「Docs、Sheets、Slides内でコメントに言及したときに個別の電子メール通知を受け取るのではなく、Gmail上に最新のコメントスレッドが表示され、Gmailから直接コメントに返信したり、コメントを了承したりできるようになる」と同社は説明する。

代表画像クレジット:David Paul Morris/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

グーグルがGoogle Payと連携するデジタルバンキング計画を拡大、BMO Harrisなど6行と提携

Google(グーグル)が米国でデジタルバンキングサービスを提供する計画を拡大している。同社は米国時間7月3日、6行と提携し、米国のGoogle Payユーザーに2021年のどこかでデジタル当座預金口座と貯蓄預金口座を提供すると発表した。新しく提携するパートナーはBank Mobile(バンクモバイル)、BBVA USA、BMO Harris(BMOハリス)、Coastal Community Bank(コースタルコミュニティーバンク)、First Independence Bank(ファーストインディペンデンスバンク)、SEFCU(State Employees Federal Credit Union)だ。以前提携が発表されたCiti(シティ)とSFCU(Stanford Federal Credit Union)にこの6社が加わり、現在合計8行がこのプロジェクトに向けて準備中だ。

グーグル内部で「Project Cache」(プロジェクトキャッシュ)と呼ぶ銀行サービスと個人金融サービス参入への大きな動きのニュースは2019年11月にThe Wall Street Journalが最初に報じた。多くのスタートアップが現在提供しているモバイルバンキングサービスと同様、グーグルはデジタルバンキングサービスに対し同社が開発する消費者向けフロントエンドを提供し、口座自体はFDIC(連邦預金保険公社)に加入している金融機関パートナーが管理する。

ただし、細かい字で銀行パートナーに関して触れるだけのモバイルバンキングのスタートアップとは異なり、グーグルは銀行とブランドを共有する。さらにグーグルは、大規模でグローバルな銀行から小規模でコミュニティーとのつながりが深い信用組合まで幅広いパートナーと連携することで、顧客の多様なニーズを満たすプロダクトを適切に構築できると説明している。

「当社は以前、Google Payを通じてデジタル銀行口座を提供するために、米国で銀行や信用組合と提携する方法を模索していると発表した。顧客はFDICまたはNCUA(全米信用組合協会)の保険の対象となる口座にお金を預けながら、有用な洞察を得たり予算ツールを利用できる」とグーグルの広報担当者は述べた。「デジタル当座預金口座と貯蓄預金口座を提供するために新しく6行が当社と提携したことを大変うれしく思う」。

同社は、今後もさらに米国の金融機関に参加してもらう予定だと語った。

グーグルは現在、デジタル決済サービスのGoogle Payおよびそれを補完するGoogle Walletにより顧客の金融ニーズに応えている。しかし今、より多くの消費者、特に若者が、実店舗を構える銀行から離れ資金をオンラインで管理するようになっている。Apple(アップル)は、Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)との共同ブランド「Apple Card」クレジットカードを発表し、デジタルバンキングを求める消費者の需要に応え始めた。しかしながら完全な銀行サービスは提供しておらず、Apple Cashのみに止まっている。Apple CashはApple Cardの使用による「キャッシュバック」クレジット、友人からの支払い、接続した銀行から移した現金を貯めておく機能のみを提供する。

グーグルの計画はより広範囲にわたる。銀行口座は自社で提供しないが、データを利用して顧客に財務上の洞察や予算作成ツールなどを提供する。グーグルのサービスはパートナーに、「モバイルファースト」「オンラインオンリー」の市場で消費者にブランドを売り込む方法を提供する。

「デジタル空間で時間を費やす機会が増えている顧客の金融面の生活をサポートできることが重要だ」とBMO Financial Groupの最高デジタル責任者であるBrett Pitts(ブレット・ピッツ)氏は、BMOとグーグルとの提携について声明で述べた。「この新しいBMOのデジタルプロダクト立ち上げに向けグーグルと協力することは、顧客に財務アドバイスを提供する能力増強に寄与し、顧客へのサービス提供方法を進化させる革新的なステップとなる」。

BBVAにとってグーグルとのコラボレーションはBBVA Open Platform(BBVAオープンプラットフォーム)をまた一歩前進させることを意味する。BBVAは他のアプリやサービスに金融商品を埋め込むことで顧客を獲得できる。

「BBVAは、デジタルによって金融業界を進歩させる方法に何十年も力を注いできた。それにより顧客が自身の財務状態をより良く管理する機会を創出する」とBBVA USAのJavier Rodriguez Soler(ハビエル・ロドリゲス・ソレル)社長兼CEOは述べた。「グーグルのような企業とのコラボレーションは銀行の未来を示している」と付け加えた。

口座は2021年に開設予定だと複数の銀行が発表した。Googleはそれ以上の具体的なリリースの時期を明らかにしていない。

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

グーグルのワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」が日本でも20日発売開始

Google Pixel Buds

グーグルは8月4日、ワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」の日本発売を発表した。8月20日発売予定で、Google ストア価格は税込み2万800円。1回の充電で連続5時間の音楽再生が可能で、ワイヤレス充電ケースを使えば24時間まで稼働できる。また防⽔性能はIPX4となっている。

Pixel Budsは、Bluetooth 5.0接続に対応。Google Pixel Buds専用としてカスタム設計した12mmダイナミックスピーカードライバーにより高音質を実現したほか、パッシブノイズリダクション機能を搭載。下部の通気孔が圧迫感を軽減し適度に環境音を拾うことで、周囲の状況を常に把握しやすいよう配慮しており、「アダプティブ サウンド」が周囲にあわせて音量を自動調整するため、手動で音量調節をする必要はないという。

会話の際には、内蔵センサーとマイクが環境音の中からユーザ-の声を認識し、クリアな声で会話を行える。左右イヤホンには搭載されたそれぞれ2つのマイクを搭載してり、会話の音声が最も聞こえやすくなるよう強調する。さらに、モーション検出用の加速度センサーおよびジャイロスコープがあご骨の振動を介して音声を検出するため、ランニングなどの風の強い状況でもクリアな音声を実現できるとしている。

また音楽再生・通話・Googleアシスタントの操作が可能な静電容量式タッチセンサーを採用。左右どちらのイヤホンでも、タップで再生と一時停止、スワイプで音量を調整できる。デュアルIR近接センサーを利用した装着検知機能により、自動での音声再生・一時停止が可能。

Pixel Budsは内蔵バッテリーにより、⾳楽再⽣時最長5時間、 通話時2.5時間の利用が可能。ワイヤレス充電ケースで充電を行うことで、⾳楽再⽣時最長24時間、 通話時12時間まで稼働可能となる。ワイヤレス充電ケースにイヤホンを⼊れて10分間充電すると、最⻑2時間の⾳楽再⽣または最⻑1時間の通話が行えるようになる。

防水仕様はIPX4となっており、雨の日や汗をかく運動でも利用しやすい。

左右各イヤホンのサイズは20.5×19.5×18.2mmで、重量5.3g。ワイヤレス充電ケースのサイズは63×47×25mmで、ケースのみ重量は56.1g。イヤホン収納時の重量は66.7g。カラーバリエーションは、Clearly White、Almost Black、Quite Mintの3色。ワイヤレス充電ケースは、USB-C充電ポートを搭載し、Qi規格に対応。

Google Pixel Buds

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グーグルがAndroid 10搭載の最新スマホ「Pixel 4a」を日本発売、秋には5G対応「Pixel 5」リリース

Google Pixel 4a

グーグルは8月4日、Android 10搭載の最新スマートフォン「Google Pixel 4a」を発表した。Google ストア価格は税込み4万2900円。日本では、8月14日から予約受付を開始し、発売日は8月20日に発売。またGoogle ストアで扱うものはSIMフリー版にあたり、別途ソフトバンクでも提供予定となっている。さらに、価格6万500円からの5G対応版Pixel 4a、Pixel 5を今秋にリリースすることを明らかにした。

Google Pixel 4aは、最大解像度1080×2340(FHD+)ピクセル・443ppiの5.81型OLED(有機EL)ディスプレーを搭載。筐体にはポリカーボネート製ユニボディ、またカバーガラスにはCorning Gorilla Glass 3を採用している。サイズは69.4×144×8.2mmで、重量は143g。メインメモリーは6GB(LPDDR4x)、ストレージは128GB。バッテリー容量は3140mAh。

CPUには、ミドルクラスのQualcomm Snapdragon 730G(2.2GHz+1.8GHz、オクタコア)、グラフィックス機能としてはAdreno 618(CPU内蔵)を採用。Google Pixel専用に開発された「Titan M」セキュリティモジュールも搭載している。

背面カメラは12.2MPデュアルピクセルで、オートフォーカスおよび手ぶれ補正機能搭載。絞り値f1.7、視野角77度。前面カメラは8MPで、固定フォーカス。絞り値f2.0、視野角84度。また背面カメラは1080p(30/60/120FPS)、720p(30/60/240FPS)、4K(30FPS)の動画撮影が可能。前面カメラは1080p/720p/480p(それぞれ30FPS)の動画を撮影できる。

インターフェイスはUSB 3.1 Gen1 Type-C。SIMはナノSIMおよびeSIM。

 

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グーグルがスマートホームセキュリティ企業のADTに470億円超を投資、Nest製品群との連携を計画

ADT

Google(グーグル)は米国時間8月3日、フロリダ州に本社を置くセキュリティとスマートホームソリューションを提供するADTの株式を6.6%取得するため、同社に4億5000万ドル(約477億円)を投資することを明らかにした。

長期投資の一環として、両社は次世代のスマートホームセキュリティの提供に取り組む(ADTプレスリリース)。グーグルは、自社のNestのハードウェアとサービスをADTのDIYや専門家が設置したスマートホームセキュリティソリューションと統合し、個人消費者や中小企業により良いサービスを提供する計画だ。

今後両社は、共同マーケティング、製品開発、技術や従業員教育への投資のためにそれぞれ1億5000万ドルを投資することを約束している。

ADTはブログ記事で「このパートナーシップは、グーグルの機械学習技術を搭載した受賞歴もあるNestのハードウェアとサービス、ADTのサービスや専門的な監視ネットワークなどを組み合わせて、米国全土の顧客のためのより便利なスマートホームと統合された体験を提供します」と説明している。ADT社の株式は、この発表を受けて市場前の取引で38%急騰した。

Nest部門のGM兼副社長であるRishi Chandra(リシ・チャンドラ)氏は声明で「家庭に役立つデバイスを構築するという当社のミッションをさらに進めるために、ADTとパートナーを組むことに興奮しています。ADTはスマートホームセキュリティのリーダーです。誰もが安全で守られていると感じられる革新的なスマートホームセキュリティソリューションを生み出すために、ADTチームと一緒に働くことを楽しみにしています」と述べている。

画像クレジット: ADT

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Google Oneが15GBまでのスマホバックアップ機能をAndroidとiOS向けに無料提供

ストレージの追加購入とライブサポートが提供されるGoogle(グーグル)のサブスクリプションプログラムのGoogle Oneが、米国時間の7月29日にアップデートされた。これによりAndroidとiOSデバイスの無料バックアップが有料会員でなくても、アプリをインストールした全員に提供される。注意点として、この機能は無料だが無料で提供されるGoogleストレージの容量は15GBだ。もしより大きなストレージが必要な場合には、Google Oneの有料メンバーになることで100GBの容量が月額1.99ドル(約210円)から利用できる。

画像クレジット:Google

2019年よりAndroid版の有料会員がこの機能を利用できるようになっており、グーグルのクラウド上にテキスト、連絡先、アプリ、写真、動画を保存可能だ。現時点でこの無料バックアップはAndroidユーザーのみの機能で、iOSユーザーは近い将来にGoogle OneアプリがiOS向けにリリースされた時点で、同機能を利用できるようになる。

画像クレジット:Google

今回のアップデートでは、Google Oneにアプリやウェブ上で利用できる新しいストレージマネージャーツールが導入されており、必要に応じてファイルやバックアップが削除できる。このツールはグーグルのサービス全体で動作し、例えば非常に大きな添付ファイルが存在するメールや、Googleドライブのストレージ内にある大きなファイルを見つけることができる。

この無料バックアップ機能で、グーグルはあきらかにGoogle Oneのユーザーを増やそうとしている。また、無料プランでの15GBのストレージ制限にすぐに到達してしまうが(さらに、Gmailなど他のグーグルのサービスと共有される)、 100GBプランの1.99ドルはGoogle Photosのようなアプリを使うグーグルのエコシステムの一部になっていて人にとっては大きな出費ではないだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Android用Chromeのオートフィル機能で生体認証が利用可能に

米国時間7月30日、Google(グーグル)はAndroid版Chromeのオートフィル機能をアップデートした(Chromiumブログ記事)。クレジットカードを使うときに、CVCコードではなく生体認証を利用するのだ。ほかに内蔵のパスワードマネージャーがアップデートされ、サイトへのサインインがやや簡単になった。

画像クレジット: Google

Chromeはすでに、Windows上とmacOS上ではW3CのWebAuthnスタンダードによる生体認証を使っている。今回のアップデートで同様にAndroidでも利用可能になる。

Android上のブラウザーで何かを買うと、本人性を確認するためにクレジットカードのCVCコードの入力を求められる。クレジットカードの番号がスマートフォン上に保存されていてもだ。しかし自分のクレジットカードが手元にないときなどは、コードの入力が面倒だ。

そこで今度からは、スマートフォンの生体認証を使って、指紋だけでスニーカーなどを買えるようになる。クレジットカードのCVCはいらない。もちろん、この新しいシステムは強制ではないので、オプトアウトもできる。

パスワードマネージャーのアップデート内容は、保存されている各サイトのアカウント情報をAndroidの標準のダイアログからオートフィルできること。デスクトップのパスワードマネージャーでは、とっくに実現していた機能だが、このアップデートでChromeも随分便利になる。パスワードマネージャーを使う人が増えれば、ウェブもより安全になるだろう。この新機能は数週間後にAndroid上のChromeに追加されるが、同社によると今後はもっとさまざま便利機能が登場するそうだ。今回は、その序の口のようだ。

画像クレジット: Google

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa