Googleが地球の空から雲を取り除いた―マップとEarthの衛星写真更新

またもテクノロジーが魔術に近いところを見せた。

なんとGoogleが地球から雲を追放したのだ―といってもGoogle Earthの中の話だが(本物の地球から雲を無くすのは止めて欲しい)。今回、Google EarthとGoogleマップの衛星写真がアップデートされ、高精細度かつ雲のない鮮明な地表が眺められるようになった。

Googleが過去の地球を見るために作った Planetary Time Machineの紹介ページによればGoogle は何百テラバイトにも上る地球上のあらゆる場所の複数のバージョンの衛星写真を統合することができるという。同一場所の多数の写真から雲のない写真を作りだしたわけだ。これを地球全体にわたって実行したのだからその計算量は想像を絶する。今や勇敢なる探検者はアーロンの回転椅子に腰掛けたままで世界のどこへでも行ける。

今回のアップデートでは、ロシア、中央アフリカ、インドネシアなどここしばらく更新されていなかった地域の新しい写真が提供されている。

新しい雲のない地球はGoogleマップでも見ることができる。

以下はGoogle提供の新旧写真

パプア島中央部(インドネシア)

サウジアラビア

南アメリカ

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、Cloud Playgroundを公開―デベロッパーがクラウドでの開発を体験できるブラウザ・ベースのプラットホーム

GoogleのCloud Platformは複雑なウェブ・アプリを走らせるためのフル機能の環境に成長してきた。しかしちょっと試してみるのには敷居が高いのも事実だ。まずSDKと各種のツールをローカルのマシンにインストールする必要がある。

しかし今日(米国時間6/24)、Googleはブラウザ・ベースのCloud Playgroundをリリースした。これによってデベロッパーは開発環境をそっくりインストールする必要なしに各種のサンプル・コードが実際のAPIでどのように動作するのか手軽にテストしたり、コードを同僚と共有したりできるようになった。

Googleによれば、Cloud PlaygroundはGoogle Cloud Platformで提供されるサービスを体験して遊ぶことができる環境だという。 これにはGoogle App EngineGoogle Cloud StorageGoogle Cloud SQLが”含まれる。

現在のところ、Cloud PlaygroundはPython 2.7のApp Engineアプリだけをサポートしている。ただし実験的サービスなので、突然終了となる可能性もあることに注意。

試してみるには単にCloud Playgroundのページを訪問するだけでよい。先に説明を見たければはじめにを見るとよいだろう。ここにはRun/Modifyという大きなボタンが表示されており、ここで提供されているサンプル・コードをそのまま、あるいは編集してから実行することができる。Cloud Playgroundそのものには膨大なサンプル・アプリがアップされており、オープンソースのApp Engineのテンプレートをクローンして自分のプロジェクトをすぐにスタートさせることができる(GitHub Python2.7)。〔登録にあたっては携帯電話に認証コードを送ってもらう必要がある。メールあるいは音声のいずれかを選べる。音声はたいへん聞き取りやすく、2度繰り返される。〕

このサービスで作成されるのはすべてオープン・ソース・プロジェクトであり、ブラウザ・ベースの基本的なコード・エディタとデベロプメント・サーバーの役割を果たすmimicという Python App Engineアプリが提供される。

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Googleが面接試験で出題する超難問は単なる時間の無駄だったことが発覚

Googleといえば入社時の面接試験で、ほとんど意味不明に近い(でも頭が良い人が必死になって考えれば何かそれらしい答えが出てきそうな)超難問奇問を尋ねることでも有名です。実効果はともかく、ある種、Googleのブランディングにも大きく貢献している要素だったとも思いますが、この度、とあるインタビューでそれらの難問が面接時の質問としては全く意味が無かったことをGoogleの人事部門の責任者自身が答えていた記事を発見したのでご紹介。 — SEO Japan

Googleは、就職希望者に驚くほど難しい面接プロセスを受けさせることで有名だ。この会社は、非常に聡明な人材を探していて、答えるのが不可能に近い難問を付き付けることで知られている。

その中から私たちのお気に入りをいくつか紹介する:‘あなたの身長はニッケルの大きさに縮められ、あなたはブレンダ―の中に投げ込まれました。質量も減らされたため、密度はこれまでと一緒です。ナイフの刃は60秒以内に動き始めます。あなたはどうしますか?’‘4分間の砂時計と7分間の砂時計だけを使って、9分を正確に測定してください。’‘全ての親が男の子を欲しいと思っている国を想像してください。全ての家族は、男の子が生まれるまで子どもを産み続け、男の子が生まれたらストップします。この国における女の子と男の子の比率はいくつですか?’

しかし、これらの質問は、実際にGoogleがより良い候補者を見つけるのに役立つのだろうか?それは、この会社の質の高いスタッフに関する迷信の一部なのだろうか?それとも、個人の既成概念にとらわれない考えをテストする合理的な方法なのだろうか?

Google人事部のシニア・バイス・プレジデントであるLaszlo Bockが、The New York Timesとの最近のインタビューの中で、全体的に見て、それは無駄な取り組みだった、と打ち明けた。

“私たちは、難問が全く時間の無駄であることを悟った”、と彼は言った。“飛行機にゴルフボールをいくつ詰め込むことができますか?マンハッタンにはガソリンスタンドはいくつありますか?これらの質問は完全に時間の無駄だった。候補者の能力を何も予測できない。主として、面接官を賢い気分にさせるのに役立っていただけだ。”

それは驚くに当たらないが、Googleを必要以上に高尚な台座に置きたい人達にとっては少しがっかりすることだ。Bockは、この会社は候補者がどのように評価されるかに関していくつかの一貫性を提供する構造化された行動面接によって大きな成功を手にしていると説明した。

“行動面接も機能する―仮説に基づいた事柄を与えるのではなく、‘あなたが難しい問題を分析的に解決した例を教えてください’のような質問で始める。‘と、彼は付け加えた。”

“行動面接の興味深い点は、相手にその人自身の経験を話すようにお願いする時、あなたが2種類の情報を手にすることだ。一つに、あなたは現実世界のシチュエーションで彼らが実際にどのように行動したかを目にし、候補者についてあなたが得る価値のある‘メタ’情報は、彼らが何を難しいと考えるかについて教えてくれる。”

そういうことだ。完全な現実とはいえ、Googleによって投げられる騙しの質問は、実際には雇用の最終決定にほとんど貢献していなかったのだ。

画像クレジット:Adam Berry/Getty Images


この記事は、The Next Webに掲載された「Google reveals that its near impossible interview brainteasers were a ‘waste of time’ for hiring」を翻訳した内容です。

採用担当者ではなく人事全体の責任者の発言だけに実際、今は余りこういう質問は尋ねられなくなっているのでしょうか。しかし、面接担当官を賢く見せるだけ、というのは思わず笑ってしまいますが、これはこれで密かにGoogleブランディングには貢献していたとも思いますが、、、。記事にもあるように、これまでこれらの超難問奇問をGoogleの凄さと絶賛していた人も結構いたと思うのですが、その人たちの立場は?!と余計な心配をしてしまう私でした。 — SEO Japan [G+]

GoogleのDart SDKとエディタがベータへ: パフォーマンス向上, コードサイズ縮小など

Googleが今日(米国時間6/19)、DartのSDKとエディタの最初のベータバージョンローンチした。Googleによると、今回のアップデートによりSDKが作りだすJavaScriptのコードは相当小さく、速く、そしてデベロッパにとってコードの展開が容易になった。エディタDart Editorでは、デベロッパがコードを書いていくときリアルタイムでその分析を行う分析エンジンが20%高速になり、ミスタイプがあるままコードを動かす可能性が少なくなった。

Dartは、JavaScriptへコンパイルできるしまた、Dart VMを内蔵するChromeの特定のバージョンでそのまま動かすこともできる。デベロッパの人気はいまいちだが、それでもGoogleはかなりの人数をDartプロジェクトに投じている。

Dart Editorでは、コードの補完機能がよりお利口になり、キャメルケースを理解するし、テンプレートのエディティングが終わったときに未使用のオプションパラメータを自動的に削除するなど、さまざまな機能強化が行われている。

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GoogleによるとDart VMはいくつかのベンチマークで40%速くなり、JavaScriptにコンパイル後のコードも前より20%速い。ChromeのDart VM対応ビルドDartiumにおいては、WebGLのパフォーマンスが大幅に良くなった。

GoogleはWebコンポーネントライブラリPolymerを使ったUIフレームワークをDartに導入したいらしいが、その現状はまだ“作業中”ということだ。

Dart SDKとエディタのリリースノートはここにある。

他のブラウザメーカーは、JavaScriptに関して、Dartというバスに相乗りする気配を見せていない。たとえばMozillaはRustとJavaScriptとasm.jsでパフォーマンスの向上を図る気のようだ。GoogleのChromeも、その一般向け安定版はDartをサポートしていない。ただしそれは、単純に、時間の問題と言えるかもしれない。

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Google、AdSense参加サイトに通知表を提供―トラフィック、収益の改善策も提案

今日(米国時間6/19)、GoogleはAdSenseの新しいスコアカードを発表した。運営者は管理しているサイトのパフォーマンスが他のAdSenseサイト比較して相対的にどのレベルであるかを知ることができる。

このスコアカードは、収入の最適化、サイトの健全度、Google+(最近のGoogleの活動には多かれ少なかれ必ずGoogle+が含まれる)の3つのカテゴリーに分けられている。それぞれにGoogleは独自の基準に基づいて1から5までの点数による評価を加えており、トラフィックと収入を増やすためのヒントがも表示される。

AdSenseのプロダクト・マネージャー、Nick Radicevicは今日の発表で、「われわれはどのカテゴリーについであろうと評価が低いサイトになんらかの不利益な措置を取るつもりはない。純然たる情報提供のサービスだ」と述べている。

とはいえ、AdSenseユーザーはトラフィックや収入を増大させる提案とあってはGoogleのヒントに関心を抱かざるをえないだろう。 

Googleによれば、AdSenseはこのスコアを毎日計算しているが、サイト運営者が改善策を取った場合、その結果がスコアに反映されるには数日かかるだろうという。

Googleのビジネスモデルは現在でも本質的に広告だ。こうしたAdSense参加者のトラフィックや収益が改善されれば、結局のところGoogleの利益になるわけだ。

AdSenseは今週に入って満10歳になった。Googleによれば200万のサイト運営者が参加しているという。Googleは昨年、70億ドルをAdSense運営サイトに支払っている。

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拝啓。世界のデジタル広告の約半分はGoogle様が支配しています。

ネット広告。少し拡げてデジタル広告。その市場を過去10年でほぼ制覇してきたGoogleとそのライバル達の現状を改めて数値で見る。 — SEO Japan

私は暇を見つけると、株式会社の財務報告書を読む。大きなトレンドだけでなく、小さなトレンドが、この文書の中にハッキリと表れている。世界のデジタル広告への支出の55%は、グーグル、ヤフー!、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾン、そして、AOLに集約されている。そして、コムスコア社によると、この6つの企業は、トラフィックが多いウェブサイトのトップ 6に該当する。

先日のアドエクスチェンジャーの記事は、GroupMが世界全体のデジタル広告への支出を1135億ドルと算出している点を指摘していた。その他のデータは、この6つの企業のフォーム-10k(年次報告書)を調べたララ・フィッシャーゼーニン氏の情報をベースにしている。

Ad Spend Chart

2011年にも同じようなレポートに遭遇していた。興味がある方はこのページで確認し、比較してもらいたい。

2013年、グーグルが目覚ましい勢いで成長する一方、ヤフー!は後退している。グーグルは、デジタル広告の41%を独占しており、2位のヤフー!は4%に留まっている。グーグルは、最大のライバルになんと10倍の差をつけているのだ。

アマゾンとフェイスブックが広告ビジネスを確立しているのは良い兆候と言えるだろう。しかし、どこから広告マネーは出ているのだろうか?そして、両社の代わりに、どこがシェアを失ったのだろうか?(もしくは広告への支出が全体的に増加しているのだろうか?)


この記事は、Darren Hermanに掲載された「These 6 Companies Controlled 55% of Worldwide Digital Ad Spend in 2012」を翻訳した内容です。

元記事の原題は「6社がデジタル広告の55%を独占する」というタイトルでしたが、そのうち40%がGoogle先生な状況に思わずタイトルも変えてしまいました。日本では圧倒的な存在の天下のD様も日本の広告市場のシェアは25%程度ですし、Googleの余りの圧倒的存在感が改めて浮き彫りになる数字ですよね。現状はあくまで「デジタル広告」と「広告」がわかれていますが、全てにおいてデジタル化が進む今日、数十年後の世界では一体どうなっているのでしょうか。。。 — SEO Japan [G+]

ビッグデータが入ったHDDをGoogleに送ると80ドルでクラウドにアップしてくれる

Googleのクラウド・ストレージに新しいサービスが加えられた。デベロッパーはハードディスクをGoogleに送って、インターネット経由では非常に時間がかかるような大量のデータをクラウドにアップロードしてもらうことができるようになった。料金はHDD1台あたり 80ドルの定額だ。

Googleによれば、この方法はインターネット接続より大幅に速くまた安価だという。現在限定ベータテスト中なので対象はアメリカ国内に住所を持つユーザーに限られる。

AmazonのAWSやGoogleのクラウド・プラットフォームは巨大なデータセットを保管、解析するのに好適なサービスだ。しかしGoogleのエンジニアのLamia Youseffが指摘するとおり、巨大データ(往々にして100TB以上になる)の転送がボトルネックになっていた。公衆インターネット回線を利用した場合、時間も料金もかかる。たとえば5TBのデータを100Mbpsの回線でアップロードしようとすると1日か2日かかってしまうし、多くのデベロッパーはそもそもそんな高速回線を持っていない。

実はAmazonに非常によく似たサービス〔日本から利用可能〕があり、料金もHDD1台あたり80ドルと同額だ。しかしなんでも従量制にするAmazonらしく、転送作業時間に応じた料金がかかる。5TBのデータをeSATAのHDDからS3にアップロードする場合、Amazonの計算よれば、別途45ドルが課金される。この点Googleの定額制の方がはるかにお得だ。ただしAmazonはクラウド上のデータをHDDにエクスポートするサービスも実施しているが、今のところGoogleにはない。

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地球の全上空を気球群で覆いインターネットアクセス格差をゼロにするGoogle Xの”おばかプロジェクト”

Google Glassや自己運転車を生み出した秘密っぽいラボGoogle Xが今日(米国時間6/14)、その最新プロジェクト、気球を使用するインターネットアクセスを発表した。インターネットにアクセスするために通常の地上線も衛星回線も使えない、というへき地向けの技術だ。Googleは今週初めから気球のテストを開始しているが、提供するインターネットアクセスのクォリティは3Gのネットワークなみで、気球たちはニュージーランド上空の成層圏風に乗って航行したそうだ。

前から噂は聞いていたが、Google Xのそのほかのプロジェクトと同じく、何か夢のように漠然とした感触をおぼえた。気球は自由にどっかへ飛んでいくんだから、大事故、または少なくとも行方不明の気球という結果しかイメージできなかった。

突拍子もないアイデアであることはGoogleも承知しているので、このプロジェクトは”Project Loon”〔仮訳: おばかプロジェクト〕と名付けられた。それでもGoogleは、このプロジェクトを通じて、気球を風に乗せて航行させる方法と、高さを変えることによって風を選び、それによって操縦する方法を見つけた、と考えている。一つの気球が飛んでいっても上空に必ずもう一つの気球があるためには、Googleは地球の上空全体を気球で覆わなければならない。Googleによれば同社はこの問題を“複雑なアルゴリズムと大量のコンピューティングパワーを駆使して解いた”、という。Googleは風に関するNational Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA)のデータを利用して、気球の航路を予測する。

テストには気球を30個使用し、ニュージーランドの50名ほどのテスターたちは地上でこのサービスを利用した。テスターたちが使用した特殊なアンテナにより、気球が20キロメートル以内にあるときには接続できる。

Google、とりわけ会長のEric Schmidtは、かなり前から、インターネットにアクセスできない地球の総人口の2/3をなんとかしなければならない、と力説していた。Googleによれば、Project Loonはこの問題の解決をねらっている。ジャングルや多島嶼地域や山岳地帯などでインターネットアクセスが楽にできるようになるだけでなく、Googleはこの低コストな気球網によって、地球上のどんな極貧地域でもすべての人がインターネットを利用享受できるようになる、と考えているようだ。

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GoogleはInternet Explorer用のChrome Frameを引退させて来年1月にサポートを打ち切り

Googleが、Internet Explorerの古いバージョンでGoogle ChromeのJavaScriptとレンダリングエンジンを動かすためのオープンソースのプラグインChrome Frameを引退させる、と発表した。同社は、Internet Explorerの6や7がやっと衰退に転じ、多くのユーザが現代的なブラウザを使い始めていることを、理由として挙げている。

GoogleはChrome Frameを2009年にローンチして、企業が従来どおりInterenet Explorerを使いながら、自分たちのWebアプリケーションを現代的なフレームワークへ移行できるようにした。そのときGoogleは、それによってデベロッパは、ユーザを現代的な技術に向かわせると同時に、古いアプリケーションとの互換性も維持できる、と主張した。

デベロッパが自分のページにタグを付けておくと、Internet ExplorerはChrome Frameに切り換える。Chrome Frameがなければ、そのインストールページへリダイレクトする。

Chrome Frameの引退日は2014年の1月で、それ以降はGoogleからのサポートとアップデートはなくなる。

もちろんGoogleは、Chrome Frameに依存している企業に現代的なブラウザへの切り換えまたはChrome for Businessをチェックすることを推奨している。後者のページには今では、アドオンによる古いブラウザのサポートもある。Chrome Frameはオープンソースだから、誰かが拾い上げてサポートを続ける可能性が、なきにしもあらずだ。

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WebRTCとWeb AudioとWebGLのパワーを見せつけるためにオープンソースのPongクローンをGoogleがローンチ

Googleが今日(米国時間6/12)、PongゲームのクローンCube Slamを、オープンソース立ち上げた。ブラウザの上で、友だちやコンピュータと対戦できる。そのこと自体はあまりエキサイティングでもないが、しかしGoogleはこのゲームを、WebRTCとWeb AudioとWebGLのデモとして作ったのだ。

多くの人、とくにデベロッパにとって、WebRTCは、ブラウザ上でできるプラグイン不要のビデオ会議を意味しているが、しかしCube Slamはこの通信技術を使って、プレイ中にライブのビデオとオーディオのストリームを友だちの仮想スクリーンに映し出す。

とりわけ重要なのは、このゲームがWebRTCのRTCPeerConnectionRTCDataChannelを使って、オーディオとビデオと“ゲームの同期を維持するためのあらゆるデータ”を、二つのマシン間で送受していることだ。WebRTCのこの二つの部位は、これまで知らなかったデベロッパが多いと思う。

Googleの主張によるとCube Slamは、“ RTCDataChannelを使った初めての大規模なアプリケーションであり、そのAPIはWebSocketに似ているが、しかしデータをRTCPeerConnectionのピアツーピアリンクで送る”。

明らかにここでGoogleが見せたいのは、WebRTCのパワーだ。すでにWebSocketに関しては同様のことを実験作Racer Chromeでやっている。そしてまた同時に、WebGLとWeb Audioで何ができるかも、見せつけたいのだ。

このゲームのインフラストラクチャはGoogleのCompute Engineがホストし、そのコードはここで入手できる。

今Cube Slamを動かせるのはデスクトップのChromeとChrome OSだ。今年後半にはAndroidのChromeでも遊べるようになる。ただし今でも、chrome://flagsのメニューで”WebRTC Android”を有効にすると、Android上で試用できる。

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選挙直前のイランで大規模なフィッシング攻撃が行われている–目的は不明

Googleによると、今イラン発でイランのユーザに宛てた、メールによる大規模なフィッシング行為が行われている。Googleによれば、犯行は約3週間前に始まり、政治的な動機によるものと思われる。イランの次期大統領を選ぶ選挙は金曜日に予定されているが、フィッシングの洪水はその約3週間前に生じたといえる。

Googleによるとその‘作戦’は数万名のイラン人のアカウントをターゲットとし、実行者は2011年の11月にやはり、同じくイラン人ユーザをターゲットにした連中と同一のようである。2011年のときには、同社はイランの全ユーザに対して警告を送り、ハッカーたちがオランダのSSL証明機関DigiNotarを毀損したので、自分のアカウントが健常であることを確認せよ、と求めた。

しかしGoogleが言うように、今回の犯行はずっとシンプルで、ユーザをGoogleの偽のサインインページへ誘導し、ユーザ名とパスワードを盗む、という手口だ。盗んだ情報で何をする気か、それはまだ分からない。

一部の報道によると、今現在イランではGmailにアクセスできなくなっている。ただしこれは、未確認の情報だ。でもイランには過去にも、GmailやYouTubeなどGoogleのサービスをブロックした人たちがいる。だから、選挙に先だってGoogleのサービスへのアクセスが遮断されたとしても、それほど意外ではない。

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Google App Engineがバージョンアップ, いよいよクラウドサービスに本腰

GoogleのGoogle App Engineが今日(米国時間6/12)から1.8.1となり、たくさんの新しい機能が盛り込まれた。中でもとくに注目すべきは、待望の検索APIとプッシュツーデプロイ機能だ。後者はGitのpushコマンドのようにコードをリポジトリにプッシュする。

これらの新しい機能は、Googleがクラウドサービス市場にいよいよ本格的に参入すると暗黙裡に宣言したような、多忙なGoogle I/Oからの必然的な流れだ。今回の発表までGoogleは、Google Cloud Platformについて沈黙していた。しかし一般公開した今では、毎週のように新機能を発表し、これまでバラバラに存在していた各種Web機能の新たな統一を推進している。

今日はGoogle App Engineに関しても、同様の趣旨のアップデートが行われた:

検索 API: リリースから約1年になる検索APIをGoogleはプレビュー段階へ移し、一般公開に備えている。この検索APIを使ってデベロッパは、プレーンテキスト、HTML、アトム、数値、日付、地理的な位置など、各種の構造化データを、自分のアプリケーションの中でGoogle的に検索できる。本誌が先週報じたように、Googleはその操作とストレージに対する課金を開始する。料金表は、ここにある。料金は、一般公開に向けて変わるかもしれない。

ソースのプッシュツーデプロイ(Push-to-Deploy): App Engine は新たにPythonとPHPのアプリケーションの展開をGitのツールを使ってサポートする。したがってデベロッパはアプリケーションの展開をGitのリポジトリにプッシュするときと同様に、容易に行える。

Google Cloud Storageのクライアントライブラリ: App EngineからGoogle Cloud Storageへのアクセスが、Cloud Storage Client Libraryのプレビューリリースにより改良される。Googleのブログ記事によると、そのクライアントライブラリにはFiles APIの機能性の多くが含まれ、それらがなお一層ブラッシュアップされてデベロッパの良質な利用体験を保証する。将来的には、重複を防ぐためにFiles APIは非推奨となる。Cloud Storage Client Libraryは、今後もアップグレードされる。

タスクキュー: この、要望の多かった機能により、デベロッパはタスクを迅速に任意のTask Queueに入れてしまえる。アプリケーションの本流がブロックしないので、リクエストの処理がより効率的になる。

データストア: Googleによると、Google Cloud Datastoreには二つの重要な変更が行われた。まず、デフォルトの自動IDのポリシーが散在型になった。またNDBライブラリが’DISTINCT’クェリをサポートする。

1.8.1の新機能とバグフィクスの完全なリストは、Googleのリリースノートにある。

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GoogleのWaze買収研究―なぜモバイル・ナビのスタートアップに11億ドルも出したのか? その影響は?

Waze買収に関する噂は数ヶ月前から流れていた。最初はAppleが5億ドルを提示し、続いてFacebookが10億ドルという値付けをしたと報じられた。そこに突如Googleがやって来て獲物をさらっていった。イスラエルの経済紙Globesによれば、Facebookの幹部がイスラエルに飛び、真剣な交渉を始めていたという。

この大騒ぎの元のWazeっていったい何だ?

Wazeは2007年に創業され、現在イスラエルとシリコンバレーのパロアルトにオフィスがある。主なプロダクトはiOSとAndroid向けの無料カーナビ・アプリだ。創立の1年後にWazeはシリコンバレー(KleinerPerkinsなど)や香港(Horizons Ventures)の有力ベンチャーキャピタルから6700万ドルの資金を調達し、社員110人の企業に成長した。社員の大部分はイスラエルに住むイスラエル人で、CEOのNoam Bardin他10人程度がパロアルトのオフィスに勤務する。

モバイル地図アプリが無数に生まれている中、Wazeのユーザーは5000万人(昨年10月の3000万人)を超えて着実に増加中だ。強みの一つはユニークなクラウドソースによる地図編集方式にある。自ら現地を回って地理情報を収集する代わりに、Wazeは地図作成にあたって何千万ものユーザーが投稿する情報に頼っている。ユーザー車両の車速や位置などの情報は自動的にアップロードされ、さらにユーザーは新たな交通規制、事故、渋滞などの情報をリアルタイムでWazeに投稿する。

こうしてドライバーからクラウドソースで収集されたデータはユーザー・コミュニティーによって共有、管理される。大勢の熱心な市民地図作成者からの情報は非常に有益であり、何よりリアルタイム性が高い。カーナビ・サービスでは道を間違えたときの経路再検索の処理が非常にやっかいで、Googleでさえ苦闘している。膨大なクラウドソース・データを持つWazeは、経路再検索でも非常に高い能力を発揮する。

ドライバーは単に運転経路だけでなく、ソーシャル・レイヤーを使って沿道のガソリンスタンドの位置と最新のガソリン価格、観光地、レストラン情報などをハンズフリーで受け取ることができる。ソーシャル・サービスはすべてそうだが、規模が大きくなればなるほど有用性も増大する。

ビッグ3すべてが買収を狙ったわけ

Jordan Crook記者も指摘していたとおり、巨大モバイル・テクノロジー企業の間で「マップ戦争」がますます激しくなっている。情報が網羅的で、信頼性が高く、使い勝手のいいナビゲーション・サービスはすべてのモバイル体験のベースになる。地図アプリ、ナビ・アプリが使われる頻度がこれだけ極端に高ければ、Facebook、Apple、Googleのビッグ3がこの分野のユーザー体験の改善に全力を投入するのは当然だ。

Appleの場合、Waze買収に興味を示したのはAppleのCEOのTim Cookが公式に謝罪する破目になった.悪名高い地図アプリの大失敗の後だった。正確さで名高いWazeを買収するという選択は地図で被った悪評を打ち消すために理にかなっていると思われた。.

Facebookもことところ全力を挙げてサービス全体のモバイル化に取り組んできた。モバイル部門は次第にFacebookの決算に直接大きな影響を与えるようになった。Facebookにとって、自社独自の優秀なネーティブ地図アプリを持てば、不人気なFacebook Homeのてこ入れにもなるはずだった。

この2社に対してGoogleの状況は若干異なる。Googleはすでに文句なく世界一の地図プロダクトを持っている。一般ユーザー向けカーナビ・モバイル・アプリの世界標準を確立したのもGoogleだ。Googleはおかしな格好のストリートビューカメラを装備した撮影チームの大部隊を世界に展開し、おかげでわれわれは道路だけでなくグランドキャニオンを下る小道から海の底まで地球上のあらゆる場所をワンクリックで見られるのを当たり前だと思うまでになっている。考えてみればとほうもない偉業だ。

なぜGoogleが勝ったのか?

今日のブログ記事でWazeのCEO、Noam BardinはGoogleと(特にCEOのラリー・ペイジ、ジオ・プロダクト担当副社長のBrian McClendon)の間で長期的ビジョンにおいて共感するところがあったからだと書いている。しかしそれだけではあまり具体性がある情報とはいえない。そこで以下、なぜGoogleが巨額を投じることを決めたのか、Apple、Facebookを始めモバイル・マップ関連業界に激震を走らせることになったのか分析してみたい。

地理情報

WazeがGoogleを選んだ理由は他の2社のようにシリコバレーへの移転を求めなかったからだと言われている。Googleはイスラエルには優秀なITエンジニアを輩出することをよく認識している。GoogleはこれまでにLabpixiesやQuickseeなどイスラエルで生まれたスタートアップを買収しているだけでなく、イスラエルに拠点を持ち、地元の起業家を支援するプログラムを運営するなど存在感を高めていた。Wazeの社員の大部分がイスラエルに居住している。GoogleがWazeにシリコンバレーへの移転を求めなかったのは、イスラエルのエンジニアの人材を獲得するのに現状のままのの方が有利だと判断したからだろう。

5000万ユーザーより、そのビッグデータの方が重要

通常、買収にあたってはサービスのトラクション(ユーザー数、トラフィック)がもっとも重視される。しかしGoogleはすでにアメリカでもっとも人気の高いカーナビ・アプリを持っている。なるほど5000万ユーザーも魅力ではあろうが、喉から手が出るほどトラクションの増加を必要としていたわけではない。.

Googleがもっとも魅力を感じたのはトラクションではないはずだ。Wazeは自らを「地図企業ではなくビッグデータ企業だ」と規定している。Googleは「地球上のあらゆるデータを組織化する」のを使命と考えている。Antonio Regaladoによればビッグデータという概念を生んだのは事実上Google(とその発明になるMapReduceシステム)だ。またGoogleはビッグ・データを地図上に新たなフォーマットで表示する実験に力を入れてきた。もちろんGoogleマップ改善にも常に精力的に取り組んでいる。

巨大なデータ・セットと地図インフラを擁するGoogleは個別のユーザー向けにカスタマイズされた体験を提供しようという努力を始めている。これを実現するにはWazeが得意とするようなソーシャル・レイヤーが必要になってくる。たとえばナビゲーションではGoogleは依然として固定的な経路を事前に設定する方式に頼る傾向が強い。なるほど最新のGoogle Mapsでは渋滞情報のレイヤーも提供されるようになった。しかしWazeのように運転中にリアルタイムで常に渋滞情報がアップデートされ、ドライバーに渋滞を避ける代替ルートが提案されるというレベルにはなっていない。

こうした代替ルートの提案などのWazeの機能は一見ささいに見えるかもしれないが、Googleマップに統合されれば大きなユーザー体験の向上となることは間違いない。またWazeのUIデザインは見て楽しく、対話性にも優れている。Googleは位置情報サービス全体にこのデザインを取り入れることができる。Wazeユーザーは渋滞やネズミ捕りの情報を共有するのに非常に熱心だ。これもまたGoogleにとって大きな価値になる。

ソーシャル・ドライビング

WazeはGoogle+とGoogleマップをソーシャル化するために理想的なプラットフォームを提供できる。昨年、Wazeはソーシャル化を一歩進め、友だちの位置が表示できるようにした。これは待ち合わせに便利だし、さまざまな会話や情報共有の可能が広がる。

WazeにはFacebookへのワンクリック・サインイン機能がある。これはそのままGoogle+の認証に使える。Google+にはユーザーの友だちがいる。Facebookとの連携ではWazeは特定の待ち合わせ場所やそこへの運転経路を友だちの間で共有できる。これらはすべてすぐにGoogle+に生かせるだろう。

ローカル広告にビッグチャンス

言うまでもないが、Googleのビジネスは徹頭徹尾、広告だ。Googleのさまざまなサービスの究極の目的は消費者の前に広告を表示することにある。Wazeもまた非常に有望な広告プラットフォームだ。

当初Wazeは収益化を後回しにしてプロダクトの開発と成長に専念してきた。しかし昨年後半にWazeはローカル・ビジネスと大手ブランド向けに位置情報に基づく運転者向けローカル広告のプラットフォームを発表した。

以前からWazeはガソリンスタンド情報などをタップとスワイプですばやく調べることができる機能を提供しいてが、広告プロダクトはいわばそれの強化版だ。ただでさえ狭いモバイル画面に単にバナー広告を表示するのではなく、Wazeの広告は、たとえばドライバーが「レストラン」を検索した場合に、付近のレストランやファーストフード・チェーンの店舗の広告が表示される仕組みだ。

Wazeの広告プラットフォームを利用すれば、たとえばローカルビジネスだけでなくダンキン・ドーナッツのようなチェーン店もセフルサービスでモバイル広告キャンペーンを実施し、成果を評価できる。これは従来のローカル検索広告や高度なターゲット広告と組み合わせることによって一層効果を高めることができるだろう。

これまでFoursquare、Yelp、Facebookその他有力テクノロジー・サービスはなんとかして効果的なローカル広告プロダクトを作り出そうと苦闘してきた。ここに名前を上げた3社はローカル検索と位置情報を統合したチェックインシステムを提供している。しかしこと検索に関しては3社とも機能、規模いずれをとってGoogleのレベルには御びょばない。.

たしかに今のところGoogle+’のローカルビジネス・ページはFacebookページほど普及していないが、その差は縮まりつつある。Googleはローカルビジネスに関して膨大なデータをすでに保有しており、住所、連絡先、営業内容などを把握している。キーワード検索を通じて適切なターゲットに広告を表示するテクノロジーではGoogleには圧倒的な蓄積がある。

アメリカのローカル・モバイル広告市場はここ数年で爆発的に成長すると見込まれている。Googleの巨大なローカルビジネスのデータベースとWazeが統合されればきわめて強力なソーシャル・モバイル広告のプラットフォームとなるだろう。現在Wazeに欠けている一般的な検索機能をGoogleが補うのも容易だ。

地図戦争はゲーム・オーバー?

GoogleのWaze買収の動機を調べれば調べるほどこれは安い買い物だったと思わざるを得ない。地図サービスの改良を絶望的に必要としているライバル2社ではなく、すでに世界最高の地図サービスを持つGoogleが既存のサービスとは方向の異なる優れた新興サービスを手に入れたのだ。

将来の統合のことはしばらく置くとしても、Greg Kumparak記者も指摘していたとおり、GoogleはすぐにでもWazeのリアルタイム交通情報データと代替経路提案をカーナビ・アプリに取り入れることができる。どちらもGoogleマップの大幅な改良になる上に、Waze側のユーザー体験を損なうこともない。

端的に言って、今回のGoogleによるWaze買収はFacebookとAppleに取って打撃だったと思う。両社はWazeがGoogleの手に落ちるのを防ぐという目的のためだけにでも、もっと真剣に買収の努力をすべきだったのではないか。これでApple、Facebook、その他地図サービスに関わる全員が流れに逆らって上流に泳ぐような苦しい戦いを強いられることになりそうだ。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、ソーシャル・カーナビのスタートアップ、Wazeを11億ドルで買収―ライバルに痛打

数ヶ月前から注目の的だったWazeの去就が決まった。このソーシャル・カーナビ・サービスのスタートアップをGoogleが買収したことが明らかになった。すでに二番手を遠く引き離しているGoogleのモバイル・マップ事業が、この買収によってさらに大きく強化されることになる。買収金額は明らかにされていないが、TechCrunchの情報源によると、11億ドルだという。

アップデート: Wazeが公式ブログで買収について発表した。CEOのNoam Bardinは「GoolgeのCEO、Larry Page、ジオ・プロダクト担当副社長、Brian McClendon、Googleマップ・チームは、以前からWazeに注目していた。われわれはGoogleマップ・チームといっしょに働くことができるようになったことに興奮している」と書いている。Bardinはまた、「Wazeは買収後も事実上何も変わらない。ブランド、サービス、会社組織、そして5000万人に上るユーザー・コミュニティーは従来どおり維持される」と述べた。

BardinはまたなぜWazeが株式上場ではなく買収を選んだかについても次のように説明している。「(上場すると)企業はプロダクトよりも決算の数字を優先せざるを得なくなる。注意はユーザーよりも金融機関、投資家、弁護士、ウォールストリートの方に向かいがちだ。しかしわれわれはWazeコミュニティーを最優先する(ためにGoogle傘下に入る道を選んだ)」。

アップデート2: イスラエルのテクノロジー・ブログ、GeekTimeも11億ドルという金額を確認した。それによると、10億3000万ドルは現金で会社とその株主に支払われ、1億ドルが貢献に応じて社員に支払われるという。

今回の買収はGoogleにとって二重に戦略的だ。報道によれば、Googleのライバル2社、FacebookとAppleがWazeの買収を試みていた。Facebookはデューデリジェンス段階で脱落、Appleのアプローチも失敗した(ただし2社ともWazeに買収の申し出をしたことは公式に認めていない)。

GoogleのWazeに対する関心2週間前に報じられ、その後さらに熱意が高まっているとされた。しかしこれまで噂が先行して情報が錯綜していた。

Wazeはこれまでに6700万ドルのベンチャー資金を調達している。投資家はBlue Run Ventures、Magma、Vertex、Kleiner Perkins Caulfield & Byers、Horizon Venturesなどだ。買収代金の大半はこれらの投資家のところに直行するらしい。イスラエルの経済紙、Globesによれば、共同ファウンダーのEhud Shabtai、AmirとGili Shinar、Uri Levine、Arie Gillon、CEOのNoam Bardinが手にするのは2億ドル以下だという。

ソーシャル: ラリー・ペイジがCEOの就任して以来、Googleはソーシャル化を強力に推進してきた。今やGoogleの全プロダクjとはGoogle+を軸としてソーシャルに再編されつつある。

世界最大のクラウドソースの位置情報プラットフォームであるWazeは、Googleのモバイル・マップのソーシャル化を大きく推進することができる。ユーザーは単にウェブ上で訪問した場所(ウェブサイト)を共有するだけなく、物理的に訪問した場所を共有できる。Bardinは4月のAllThingsDカンファレンスで、「“モバイルにとっての地図はウェブにとっての検索と同じ役割を果たす」と述べた。つまりモバイル・ユーザーが行う検索の大部分は位置情報に関連している。Wazeはモバイル・ユーザーの位置情報検索を現実の地図上のソーシャル・レイヤーとして表現できる。世界でもこうしたサービスを大規模に実現している例は数えるほどしかない(ニューヨーク・タイムズは地図をカンバスにしてあらゆるモバイル・アプリを統合するという興味あ実験を紹介している)。

ライバル: Waze買収にはもうひとつの意味がある。Wazeを傘下に収めたことによってGoogleはFacebookがWazeの資産を活用することを効果的に防止することができる。Bardinも述べているとおり、Wazeは単なる地図サービスではなく、位置情報のビッグデータ企業だ。モバイル化に全力を挙げているFacebookにとってインハウスで収集された膨大なソーシャル位置情報を保有するWazeは理想的な統合の相手だった。WazeをGoogleにさらわれたことによってFacebookはサードパーティーからのデータ提供に頼ることを続けるか、あるいは別の、より小さい同種の会社を買収しなければならなくなった。

Wazeが売却の相手にGoogleを選んだのはイスラエルから本拠を移さないという条件をGoogleがのんだことも一因だという。110人の社員のほとんど全員がイスラエルにおり、パロアルトのアメリカオフィスに勤務するのはわずか10人ほどだ。しかしパロアルト・オフィスは規模は小さいものの、CEOのNoam Bardinとプラットフォームおよび提携戦略担当副社長のDi-Ann Eisnorが常駐している。

現在のWazeの主要なターゲットはアメリカだ。4月にBardinが発表したところでは4400万人(当時)のユーザーのうち1200万人はアメリカにいるということだった。今年2月、Wazeはアメリカの事業を拡張し、収益化のため、広告ビジネスの中心地、ニューヨークのマジソン・アベニューにオフィスを開いた。最近、Wazeの社員が頻繁にニューヨークを訪れている。収益化のためには今後なすべきことが多いだろうが、ここでもGoogle poleの巨大な広告マシンが大いに威力を発揮するに違いない。この点でもWazeとGoogleの相性は良さそうだ。

〔日本版〕 Wazeはカーナビをベースにしてユーザーがドライブ中に渋滞、事故、ガソリンスタンドの料金などの情報をリアルタイムで発信し、情報を共有できるサービス。日本語版も公開されている(Android版、iOS版)。

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今後のリンク構築に求められること

大きな話題となっていたペンギンアップデート2.0も意外と地味な着地をした様子ですが、Googleのアルゴリズムがどれだけ進化するにせよ、リンク構築の重要さと難しさは当面変わることはありません。今回はSEO Bookがこれからのリンク構築の在り方について深く語った記事を。 — SEO Japan

常識では考えられないリンクに関する被害妄想がまん延している。「不自然なリンクの通知」が飛び交うにつれ、もともと神経質なSEO業界は、最近、新たな境地に足を踏み入れている

リンクの一部(サイトの規模が大きいため、数百本に達する)が、グーグルのアルゴリズムにおいて、サイトにダメージを与えているのか気になって仕方ない。外部サイトへのリンクを「rel=”nofollow”」に変えようかと思っている。出来れば変えたくないんだけど … 」

跪き、リンクスパムを行ったことを認め、許しを請おうとするサイトのオーナー達が続出している。しかし、謝罪しても、サイトをSERPに戻してもらえないケースが多い。復帰を認められるものの、ランキングとトラフィックは回復しないサイトが存在する。その一方で、同じようなリンクを持っている多くのサイトが、ペナルティを免れている。

これは、グーグルに決定権を与えるデメリットだと私は思う。

リンクの削除

サイトのオーナーが、リンクに問題があることをグーグルから告げられると、フォーラムに姿を現し、状況を説明するため、効果が数倍に増す。

グーグルは、わざわざ「不自然なリンク通知」と言う茶番をなぜ演じているのだろうか?

グーグルがあるサイトへ向かうリンクに問題がある点に気づいたなら、ウェブマスターにリンクを削除するよう促すレポートを送るのではなく、単純に削除する、あるいは、価値を軽減すればいいのではないだろうか。そして、リンクの価値を考慮しない点をウェブマスターに伝えることも出来るはずである。

グーグルの戦略はPRであり、リンクの買い手と売り手の間に爆弾を落とすための取り組みだと仮定する人もいる。なぜ、そんなことをするのだろうか?リンクはリンクでも、グーグルは、自分達が気に食わないリンクを見極めることに苦労していると思われる。

そこで、グーグルは助けを得る。

再掲載リクエスト付きのリンクの否認ツールの提供は、賢明な策だと言えるだろう。リンクを買ったことをサイトのオーナーに認めさせ、リンクを買っている場所を指摘させる、もしくは、コストをかけずに質の低いリンクのデータベースを構築することが出来るなら、これ以上優れた労働力をアウトソースするシステムは他には考えられない。

サイトを運営しており、大量のリンクを削除する必要がある場合、その作業は容易ではない。大変であり、時間がかかり、また、最終的にその努力は無駄に終わる。

多くのサイトのオーナーがリンク否認リクエストに群がり、リンクの削除に対する費用を要請する事態に発展した。リンクのオーナーを確認し、リンクを見つけ、削除し、サイトをアップデートするには、時間と労力が必要とされるため、気持ちは分かる。

明らかに辟易しているディレクトリのオーナーは次のように正直な気持ちを吐露している:

脅迫?脅迫しているのはグーグルだ。料金を払って掲載してもらったディレクトリが脅迫しているわけではない。大事なことを言っておこう。削除してもらいたいなら、私は削除料金を要求する。この作業に価値がないと思うなら、付きまとうのは止めて、これ以上eメールで無料でリンクを削除して欲しいと頼まないでくれ。

リンクを探し、削除して、削除されたことを確認し、eメールを送信して確認する。5分間で終わる。そのためには29ドル支払ってもらう。それが嫌ならeメールを送らないでくれ。一分たりとも無料で働かなければいけない義務はない。29ドルと言う料金設定が脅迫に近いと指摘するeメールが送られてきたことがある。そのため、29ドルではなく – 新たに109ドルを要求することに決めた – これが脅迫だ。

念の為に言っておくが、グーグルのランキングを操作することを理解して、料金を支払ってディレクトリにリンクを掲載してもらい、今度は、自分のグーグルのランキングを再び操作するために、料金を支払ってディレクトリから抜け出す。自分で決定を下した点を忘れないでもらいたい。誰かのせいにして不満を言うのは筋違いだ。自分の失敗の後始末は自分一人でつけてくれ。

なるほど。

いずれにせよ、当該のリンクが実際にサイトにダメージを与えているなら – 議論の余地はあるが – 次の展開は誰にでも読めるはずである。サイトのオーナー達は、ディレクトリに対して、大量に、そして、迅速に競合者のリンクを投稿することになる。

それでは、ネガティブSEOについてマット・カッツ氏に語ってもらおう….


回復する保証はない

多くのサイトは、どんなことをしても、グーグルのペナルティから回復することが出来ないだろう。

どれだけ懺悔しても、印が消えることは永遠にないと考えられる。グーグルは、アドワーズで過去の行動を考慮に入れている。そのため、同じような印が自然な結果でも永遠に残ると考えても、決して飛躍し過ぎているとは言えないはずだ。

サイトが現在推進している取り組みではなく、過去に推進した取り組みが要因になっている。
なぜグーグルは過去の取り組みを恨んでいるのだろうか?恐らく、何年も前に、アフィリエイトがかつてドメインをかき回し、葬っていたやり方を問題視しているのではないだろうか…

これが、一部の回復したサイトが、以前よりもランクが落ちている理由なのかもしれない。永遠にマイナスの印を背負っていかなければならない可能性がある。

しかし、実際にサイトがSERPに復帰した際に、ランキングとトラフィックが落下していたとしても、それが質の低いリンクや過去の行動と全く関係がないこともあり得る。ランク付けにはその他にも多くの要素がある。また、グーグルのアルゴリズムのアップデートは、じっとしているわけではないため、原因を突き止めるのは容易ではない。

SEO業界が妄想に走っているのはこのためだ。

ブランドは逃げられるのか?

マット・カッツ氏は、大きなブランドもペナルティーの対象だと明言している。Interflora UKの件を覚えているだろうか?

グーグルは確かに大きなブランドにも罰を与えているのかもしれないが、無名のサイトに対して課される罰とは全く異なる罰が与えられているようだ。ユーザーが期待するサイトがSERPに存在しない場合、グーグルの立場が危うくなるため、大きなブランドは、容易に復帰することが出来る。

BBCが – 楽しそうに – 説明したこのレポートが典型的な例である:

私はBBCのサイトを代表する立場にある。土曜日、BBCは「検知された不自然なリンクの通知」を受けた。BBCのサイトは巨大であり、また、個々にサブセクションが乱立し、大勢のオーサーやエージェントが関与している。そのため、当該の「不自然なリンク」が存在する場所のヒントを教えてもらえると有難い。

私がBBCのウェブマスターだったら、通知を無視するだろう。グーグルはBBCのサイトのランクを落とすことはない。なぜなら、自分達のイメージが悪くなるからだ。BBCに向けられたリンクの一部を問題視しているなら、グーグル自身が問題を解決するべきである。

辛抱して、前に進め

アグレッシブなリンクスキームに関わったなら、ゲームの仕組みを理解していたはずである。関連性を人為的に押し上げることを望み、そして、リンク構築を行った結果、SERPでのランクの上昇を勝ち取ったのだ。

これは、被リンクを考慮するグーグル、つまり検索エンジンが“デザイン”した仕組みを操作していることになる。グーグルは意図的に多くのリンクが向けられたサイトを少ないサイトよりも上位にランク付けする。

サイトのオーナーは、あまりアグレッシブな手法を利用しない競合者を傍目に、この成果を存分に味わった。この取り組みの短所は – どんな取り組みにも弱点は付きもの – 関連性において、グーグルに人為的な後押しを見つけられたら、ドメインを葬られるリスクがある点である。

これもゲームの一部である。

抗議を行うウェブマスターもいるが、グーグルは全く関心を持っていない。そのため、最初からこのリスクを考慮しておく必要がある。

戦略的な面で、主に2つの視点でこの“ゲーム”を見ることが出来る:

モグラたたき: 負けを見越してアグレッシブなリンク構築を行う。叩かれたら、それはこの試みを行う代償だと考える。様々なドメインを運営し、異なるリンクグラフを用意する。常に一部が生き残り、ゲームに切れ目なく参加することを願う。一部のドメインが打撃を受けたら、我慢する。復活させる試みを行うものの、うまくいかなかったら諦めて前に進む。

グーグルを無視する: グーグルの存在を無視してサイトを運営すれば、グーグルからペナルティを課される可能性は低い。ただし、成功の保証はない。いずれにせよ、ペナルティと低いランキングは、結果においては同等の意味合いを持つ。

一歩離れて状況を見てみよう。グーグルのランキングにビジネスを依存している場合、これも立派なリスクである。背負う価値のあるリスクではないと指摘しているわけではない。あくまでも、ビジネスにとって負う価値のあるリスクかどうかは、当事者にしか分からない。

モグラたたき戦略が自分のビジネスに向かず、グーグルの逆鱗に触れるリスクを減らしたいなら、トラフィックを得る手段を多様化して、トラフィックのソースが一つなくなっても、ビジネス全体を失わないように工夫する価値はある。長期的にビジネスを運営するつもりなら、ブランドを確立し、トラフィックを多様化し、そして、自然なSEOのトラフィックをボーナスとして対処する方針を検討してもらいたい。そうすることで、グーグルへの依存度が大幅に減るため、グーグルが何をするにせよ、あまり心配しなくて済む。

2つの戦略を同時に用いるサイトもある。これはリスク管理の手法として理解できる。大半のサイトのオーナーは中間に位置し、最善の結果を期待する。

前進するリンク構築

グーグルの恐れ、不安、そして、疑いをベースとした戦略により、怯える、または、混乱する、あるいは、その双方に該当する数多くのサイトのオーナーが続出するだろう。

何が許容されているのだろうか?

問題は、現在許容されている行為が、来週には許されない可能性がある点である。サイトのオーナーが、あるリンク戦略を採用したら後戻りするのは不可能に近く、また、数年後に何が禁止されているのか誰も分からない。

当然ながら、リンク戦略の目的が“ランキングを高める”ことなら、グーグルはサイトのオーナーに「リンク戦略」を考えてもらいたくないはずである。この点に関しては、グーグルの方針は変わっていない。

リスクの低いアプローチを望むなら、グーグルのトラフィックをおまけとして考えた方が得策だ。ウェブマスターワールドを設立したブレット・タブキ氏は、「検索エンジンは存在しないものだと思え」、または同じようなメッセージが綴られたステッカーをモニターに貼っていた。SEOを超えた戦略的な思考を促されるため、今こそこのステッカーが役に立つのではないだろうか。グーグルからサイトが消えても、ビジネスを引き続き運営することは出来るだろうか?その答えがNoなら、戦略を考え直すべきである。

妥協案は考えられるだろうか?

時の試練に耐えられる可能性があり、グーグルの気まぐれな行動にも負けない戦略を組み込んだ、リンク構築に対するアプローチを幾つか紹介する。全てのアプローチにおいて、リンクの価値の一部がランクの高さであれ、SEO以外の理由でリンクを獲得する点が鍵を握る。

1. パブリッシャー

オーディエンスにとって関連する、有益なコンテンツを配信する。

あるトピックに関する情報を掲載したページを投稿するだけでは不十分であり、情報の実用性を証明する必要がある – 要するに、他の人達が情報を有益であると見なし、参照し、アクセスし、そして、話題にしている必要がある。資金をリンクの購入に費やす代わりに、コンテンツの作成、そして、オーディエンスへの宣伝に資金をつぎ込もう。 するとリンクが自然に集まる可能性が高くなる。受動的にリンクを獲得するのだ。

このタイプのリンクが集まってくる分には、リンクグラフは自然に見え、要な特徴にはならないため、問題視されないだろう。その他のシグナルがこの特徴を打ち消し、インパクトを抑えてくれる。

固有で、質の高い情報を基にしたブランドを構築し、複数のチャンネルを介して売り込むことで、リンクが集まり、その結果、グーグルのランキングが引き上げられる傾向が見られる。何よりもハイレベルな実用性を証明するべきである。

このモデルの問題点は、その他のサイトに容易に実用性を盗まれてしまう点だ。これは大きな問題であり、質の高いコンテンツへの投資を躊躇させている。この問題を回避する方法として、一部のコンテンツを客寄せ目的で使って、残りを有料線にする手が考えられる。十分な量のコンテンツをオーディエンス、そして、グーグルに公開し、そして、残りを見たい人に登録を求めるのだ。

コンテンツの全てをクローラーに与える見返りについては慎重に考える必要がある。「コンテンツ」ではなく「実用性」を与えることを重視してもらいたい。

2. 差別化

リンクの獲得に関しては、先発者利益が大きい。

新しい分野が開拓され、誰よりも早く、または、早い段階でその分野に進出すると、比較的に簡単に信頼できるリンクグラフを構築することが出来る。分野が拡大し、新たな層のアクティビティが活発化し、- ブロガー、メディア、そして、その他の情報のキュレイターがコンテンツの作成を始める。あらゆるニッチに共通することだが、スタート地点では、話題になる人数が限られるため、早く行動を起こすと全てのリンクを手に入れることが出来る。

分野が成熟していくと、マイク・グレハン氏が巧みに表現しているように「汚れたリンクが増加」する。

ウェブの新しいリンクは既に多くのリンクを持つサイトに向かう傾向があり、基本的にこの構想は新しいページや知名度の低いページとって不利である。検索エンジンが、人気の高いページを毎回上位にランク付けすると、このページを発見し、リンクを張るユーザーが増えていく。

早い段階でこのように全てのリンクを獲得したサイトは、結果の上位に掲載されるため、時間の経過とともに更にリンクの本数を増やしていく。今の行動を続けていればよい。何か常識を超えた行動に出なければ、後に参加したサイトが古株のサイトに打ち勝つことは難しい。常識を超えた行動とは、本質的に、新しいニッチへのシフト変更を意味する。

競争の激しい分野に遅れて参加しているなら、差別化について本気で知恵を絞りだす必要がある。その他のサイトとは異なり、何を提供することが出来るのだろうか?このような分野では卓越したコンテンツが要求される – 取り上げる価値のあるコンテンツが求められているのだ。

当該の分野は新たな方向に向かって動いているだろうか?もしそうなら、この方向に狙いを定め、誰よりも早く動きだすことが出来るだろうか?ニッチの現在の場所ではなく、今後向かう場所を察知し、予めその場所に向かうのだ。

「ありきたり」のコンテンツは、リンクを張ってもらえず、興味を持ってもらえず、上位にランク付けしてもらえず、話題に上げてもらえない – 当然だ。ウェブは、コンテンツには不足していない。ウェブには無数のコンテンツが存在し、グーグル等の企業が対処可能な10本のリンクに縮小し、大儲けしている。

3. ブランド

ブランドはグーグルから身を守る究極の戦略である。

ブランドだからと言って、グーグルのペナルティから逃れられるわけではない。実際に、ブランドもペナルティを科されている。しかし、科される量刑に差がある。ブランドの規模が大きければ大きいほど、量刑が少ない、もしくは短い。なぜなら、ウォルマートやアメリカ政府がどれだけグーグルをスパムしても、グーグルはこのようなサイトを表示せざるを得ないのだ。この2つのサイトがアグレッシブなSEOの戦略を採用している、または、その必要があるわけではないが、確実にグーグルに掲載してもらえる。

大きなブランドである必要はない。ただし、固有のブランド名に関してある程度の量の検索が行われている必要はある。当該のニッチで十分に知られているなら、- つまりタイプインの検索が十分に行われているなら、グーグルはブランドをSERPに表示させなければならない。さもなければ質の低い検索結果だと思われてしまう。

だからと言って、低俗な行動を取っても許されるわけではない。しかし、タイプインのトラフィックが多ければ多いほど、グーグルにかかるプレッシャーは大きくなり、上位に格付けしてもらいやすくなる。

ブランドネームに向かうリンクは、フッターの「オンラインで激安価格の薬を購入」等のリンクと比べ、無理やりリンクをを張っているようには見えない。リンクを張る側はブランドの名前を知っており、- 自然に – 名前を使ってリンクを張り、名指しで話題に取り上げている。

サイトが包括的であればあるほど、弱くなる。なぜなら、包括的なキーワードの用語に合わせている場合、当該のスペースを自分のものにするのが難しくなるためだ。常に若干 – あるいは大いに – 無理やりリンクが張られているように映ってしまう。

キーワードが掲載されたリンクを得ても構わないが、固有のブランドを確立する取り組みも忘れずに行ってもらいたい。そうすることで、当然ながらリンクグラフは自然に見えるようになる。質の低いリンクが数本あったところで、多くの自然なブランドリンクが作り出す良いシグナルを踏みにじる結果にはならないだろう。

4. エンゲージメント

ウェブは“場所”である。

この場所には大勢の人々が存在する。そして、人と人の間には関係が存在する。ウェブ上の人と人の間の関係は、リンクとして表現されることが多い。フェイスブックのリンクかもしれないし、ツイッターのリンクかもしれない。コメントのリンクやブログのリンクの可能性もあるが、リンクであることに変わりはない。クロール可能かどうか、no-followかどうかに関わらず、リンクは関係を表す。

グーグルが生き残るためには、この関係を理解しなければならない。

だからこそ、- ネガティブSEOを除く – 全てのリンクは価値を持つ。実際の関係のシグナルが多ければ多いほど、客観的に見て関連性が高いため、より上位にランク付けされる*べき*である。

そのため、関係とエンゲージメント(交流)を育む方法を探してもらいたい。ゲスト投稿かもしれないし、別のサイトにコメントを投稿する行為かもしれない。フォーラムに寄稿することだって出来る。インタビューを実施する手もある。インタビューを受ける側に回っても良い。会社との関係を構築することも可能だ。チャリティーへの貢献かもしれない。カンファレンスの参加なのかもしれない。影響力を持つ人物への接触がこの方法に該当する可能性もある。

全てに共通するのは、ネットワーク作りである。

そして、ネットワーク作りを行うと、副産物としてリンクが付いてくる。

しかし、気をつけてもらいたい点がある:

長い – 400ワード以上 – の固有の記事を提供する必要がある。リンクを張ってもらい、読者に没頭してもらい、コンテンツファームではなく、オーディエンスが実際にアクセスするサイトに掲載する必要がある。

実用的かどうか」自分自身に問いかけてもらいたい。

5. ニーズを満たす

このポイントは、差別化に似ているものの、若干焦点が絞られていると言える。

ある分野でオーディエンスが抱えている問題について考えてみよう。解決するのは困難な問題だ。「how to」、「ヒント」、「アドバイス」等々。

難問を解決すると、とりわけ本来ならば料金を支払わなければならない場合、オーディエンスは、義務感を持つようになる。この義務感をリンクの獲得に結びつけることが出来るなら、都合がよい。例えば、「この記事/動画が役に立ったとしても、料金を支払う必要はありません。その代わりに、リンクを張る/ツイッターでフォローしてもらえると嬉しいです」等のメッセージを送る手が考えられる。ここまであからさまに訴える必要はないが、時には露骨なアピールが求められることもある。こうすることでエンゲージメントは促され、ネットワークが作られ、リンクは構築されていく。

リンクに結びつくコール・トゥ・アクションを盛り込む方法を考案してもらいたい。

最後に

ちなみにシーザーズパレスはグーグルを拒否したようだ :)


この記事は、SEO Bookに掲載された「Link Madness」を翻訳した内容です。

SEO Bookらしい記事でしたが、大局的にSEOやリンク構築を理解するために考える要素が色々詰まった充実の内容だったと思います。月曜朝一にしては濃すぎましたが時間がある時にじっくり読み直したい記事でした。 — SEO Japan [G+]

Google、「政府のPRISM監視計画には情報もバックドアも提供していない」と全面否定

アメリカ政府によるPRISM監視計画に基づくユーザー情報へのアクセス要求を受けたと報じられた企業はそろって計画への参加をを否定する短い声明を発表している。もちろんGoogleも同様の声明を発表した。同時に、CEOのラリー・ペイジと最高法務責任者のデビッド・ドラモンドによる詳しいコメントを公表した。

この中でペイジとドラモンドは「Googleはアメリカ政府にユーザー情報への直接アクセスを許可したこともデータセンターへの『裏口』を提供したこともない。またGoogleは昨日までPRISMなる計画の存在さえ聞いたことがなかった」と主張している。

またコメントには「Verizonが受けたとされるような何百万もの通話情報を開示するに至るような広汎な情報提供要請をGoogleが受けたことはない。今週マスコミが報じるまでそうした計画が存在することも知らなかった。そのような計画が存在したことを知って大いに驚いている」と述べられている。

もちろん一番重要な一節は「Googleは今後とも政府にユーザー情報への無制限なアクセスを提供するつもりはない。Googleが政府にそのような無制限のアクセスを与えているというマスコミ報道は全くの誤りである」という部分だろう。

ペイジとドラモンドは「Googleは情報開示を求める法的要求を拒絶することに一度ならず成功してきた。今回の事件は政府の情報収集にはさらに透明性の高いアプローチが必要だというわれわれの以前からの信念を強めるものとなった」と書いている。そのアプローチの具体的な内容までは説明されていないが、「現在の法的プロセスに蔓延している秘密主義はわれわれが尊重してきた自由を危険にさらすものだ」と指摘している。

〔日本版〕Facebookのマーク・ザッカーバーグも同様の趣旨のコメントを発表した。”

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、「政府のPRISM監視計画には情報もバックドアも提供していない」と全面否定

アメリカ政府によるPRISM監視計画に基づくユーザー情報へのアクセス要求を受けたと報じられた企業はそろって計画への参加をを否定する短い声明を発表している。もちろんGoogleも同様の声明を発表した。同時に、CEOのラリー・ペイジと最高法務責任者のデビッド・ドラモンドによる詳しいコメントを公表した。

この中でペイジとドラモンドは「Googleはアメリカ政府にユーザー情報への直接アクセスを許可したこともデータセンターへの『裏口』を提供したこともない。またGoogleは昨日までPRISMなる計画の存在さえ聞いたことがなかった」と主張している。

またコメントには「Verizonが受けたとされるような何百万もの通話情報を開示するに至るような広汎な情報提供要請をGoogleが受けたことはない。今週マスコミが報じるまでそうした計画が存在することも知らなかった。そのような計画が存在したことを知って大いに驚いている」と述べられている。

もちろん一番重要な一節は「Googleは今後とも政府にユーザー情報への無制限なアクセスを提供するつもりはない。Googleが政府にそのような無制限のアクセスを与えているというマスコミ報道は全くの誤りである」という部分だろう。

ペイジとドラモンドは「Googleは情報開示を求める法的要求を拒絶することに一度ならず成功してきた。今回の事件は政府の情報収集にはさらに透明性の高いアプローチが必要だというわれわれの以前からの信念を強めるものとなった」と書いている。そのアプローチの具体的な内容までは説明されていないが、「現在の法的プロセスに蔓延している秘密主義はわれわれが尊重してきた自由を危険にさらすものだ」と指摘している。

〔日本版〕Facebookのマーク・ザッカーバーグも同様の趣旨のコメントを発表した。”

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバイル市場の王座は一つではなく二つある–FlurryがAndroidとiOSの性格の違いを強調

モバイル市場に関するFlurryの最新のレポートによると、今やiOSとAndroidは一つしかないモバイルの王冠を争ってはいない。スマートフォンとモバイルOSの市場は2頭のレースになっているが、Apple馬もGoogle馬もそれぞれ、違う王冠を手にしうる、という。

つまり市場を架空の大陸にたとえると、Androidはその北部を支配し、Appleがそのほかの部分を統治する。その意味は、Androidはデバイスのマーケットシェアを支配し、2013年の総台数が5億6400万となり前年同期比で倍増している。しかしAppleのiOSは、アプリ内消費時間で先頭に立っている。AndroidがAppleに接近した時期もあったが(下図2012/1-4月)、その後の第三世代iPadのローンチにより、Appleは再び、ユーザのエンゲージメントでトップに立った。

アプリ内消費時間でAppleがAndroidをリードしているのは、累積総時間だけでなく、デバイス1台あたりの平均時間もだ。Androidはデバイスのシェアでトップだから、累積総時間でもトップになるはずではないか? しかしFlurryによると、iPhoneとAndroidではユーザのタイプが違う。iOSのユーザにとっては、iPhone/iPadの魅力はアプリにある。つまりAppleのデバイスは、ポケットコンピュータという位置づけだ。これに対しAndroidのユーザの多くは、フィーチャーフォンを買い換えるときに(バーゲンで)値段が安いからAndroidスマートフォンにした、という人たちだ。言い換えると、iPhoneと違ってAndroid携帯は、アプリがユーザの主眼ではない。Androidユーザの多くにとって、電話機はあくまでも電話をする機械だ。スマートフォンの‘スマート’の部分にあまり関心がなく、単に日常的な携帯用電話機としてしか見ていない。

Flurryはさらに、Androidの分裂がアプリ開発の障害になっている、という。だからアプリのクォリティがiOSのレベルに達せず、配布にも問題がある。Appleには大きくて深いエコシステムがあり、デベロッパがその力と意欲を思いっきり投じやすい。そしてユーザ数の多いiOSでは、ユーザのアプリ利用状況に対するデベロッパの関心も高いため、アプリの自己改良サイクルというものが、自動的に動いている。

複数の王冠があるというFlurryの見方は、これまでのような、どっちが勝つかという単純な見方に比べると、市場に対するより現実的で成熟した見方だ。AndroidとiOSは今後も顧客を奪い合っていくことは確かだが、しかし、エコシステムの支配と小さなマーケットシェアは、Appleの全体的な企業目標に良くフィットしている。Google/Androidの場合は、単一のまとまりの良いエコシステムというものはないし、グローバルに物理的なシェアを伸ばすことが重要な目標になっている。台数シェアのGoogleと、アプリ内消費時間のApple、このどちらでも、今のところ、第二勢力が登場し伸びてくる気配はない。


[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのSEO責任者が語るSEO業界の3つの誤り

マット・カッツが最近積極的に行っているSEO関連のビデオ映像シリーズでちょっと面白い内容があったのでご紹介。 — SEO Japan

cutts-google-seo-misconceptionsグーグルの検索スパム対策を統括するマット・カッツ氏が、「SEO業界の誤り」と題した動画を新たにリリースした。この5分間の動画では、カッツ氏は次の3つのトピックを取り上げている。

(1) SEOの関係者はデータの更新とアルゴリズムのアップデートを混同している。

(2) パンダ & ペンギンアルゴリズムの意図は、短期的にグーグルにより多くの利益をもたらすことではない。

(3) SEOは、リンク構築に余りにも多くの時間と労力をつぎ込み、検索エンジンについてばかり考えている。

以下に当該の動画を掲載する。その下に概要を紹介する:

アルゴリズムのアップデートとデータの更新:

マット・カッツ氏は、SEOの関係者は、よくデータの更新とアルゴリズムのアップデートを混合しており、これは大きな間違いだと指摘している。この点に関しては、少なくとも一度はこのサイトでも取り上げた(日本語)ことがある。要するに、アルゴリズムのアップデートとは、検索結果のランク付け、インデックス、そして、フィルターの仕組みを変更する取り組みであり、一方、データの更新とは、アルゴリズムを動かすデータをアップデートする取り組みである。例えば、先日、ペンギンアップデート(日本語)が行われたが、これはアルゴリズムのアップデートであった。アルゴリズムが動く仕組みに変更が加えられていたからだ。その前のペンギン 2(日本語)は基本的に単なるデータの更新であった。

パンダ & ペンギンアップデートは利益を得るための取り組みではない:

SEO業界の中には、パンダアップデートやペンギンアップデート等のアルゴリズムのアップデートは、グーグルが短期間で収益を増やすために導入されていると考えている人達が大勢いる。

カッツ氏は、過去の業績レポートを持ち出し、グーグルの収益が今後の四半期で伸びない理由として挙げられている点を紹介している。要するに、パンダはグーグルの収益に対して、短期的にマイナスの影響を与える可能性があるのだ。これは、パンダが、主にアドセンスを介して収益化を行う質の低いコンテンツサイトを追放することを目標にしているためだ。

そして、マット・カッツ氏は、長期的な目標は、検索エンジンのユーザーを満足させ、再びグーグルに戻って来てもらい、検索を行ってもらうことだと説明している。ユーザーがデータを得て、去るための手段をグーグルは提供している。カッツ氏は、グーグルが短期的に収益を増やすことを目標に据えているわけではないと何度も強調している。

これは明らかにPRだが、カッツ氏自身は、この主張を心の底から正しいと感じているように思える。

SEOはリンク構築 & 検索エンジンばかりに気を取られている:

マット・カッツ氏は、最後にSEOの関係者が労力を必要以上に注いでいる取り組みを話題に挙げていた。SEO業界は、リンク構築、そして、ユーザーではなく検索エンジンを重視し過ぎているようだ。同氏は、ソーシャルメディアやその他の分野にもっと力を入れて、サイトの認知度を高めるべきだと指摘している。

その後、カッツ氏は、優れたサイトは、通常、デザインとユーザーエクスペリエンスを優先していると述べている。こうすることで、ユーザーは満足し、その他のユーザーに薦めるようになる。例えば、クレイグズリストは素晴らしいサイトだが、ユーザーエクスペリエンスの質は高くないと加えていた。つまり、多くのスタートアップサイトが、ユーザーエクスペリエンスにおいてクレイグズリストを打ち負かし、一部のニッチにおいて同サイトから覇権を奪っているようだ。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Matt Cutts On SEO Industry Misconceptions: Updates, Revenue Goals & Link Building Obsession」を翻訳した内容です。

本音と建前が混じった内容と思う人もいるかもしれませんが、まぁ、SEOに関していっていることはその通りではあるとは思います。どんなSEOをするにもまずはGoogleの公式意見は大事ということで、ここに書かれていることを理解しつつ、その裏にあることまで考えた上でSEOに取り組みたいですね。 — SEO Japan [G+]

既存のGoogle Mapsのアクセスではなく自由にカスタム地図を作れるMaps Engine APIがまず有料の企業ユーザに公開–将来は一般公開も

GoogleのMaps Engineは、主に企業が自分のデータに基づいて独自の地図を作るためのサービスで、二年前にローンチされ昨年から商用化された。今日(米国時間6/5)Googleはこのプラットホームの機能をなお一層増強すべく、Maps EngineのAPIを立ち上げた。これによりデベロッパは、独自データを使った独自の地図作りを、Maps Engineサービス上ではなく自己のアプリケーション内で行えるようになる。APIの提供に踏み切った理由をGoogleは、企業がアプリケーション内の地図作成提供機能としてGoogle Mapsよりも高度な、自己データに基づくものを要望しているからだ、と説明した。たとえば(静的なGoogle Mapsとは違って)、社員や顧客からのデータや情報を生かした地図の作成提供も可能になるのだ。

GoogleにはすでにMaps APIがあるじゃないか、と思われた方もおられると思うが、しかしMaps Engine APIのプロダクトマネージャDylan Lorimerによると、Maps APIでは主に、Google自身の地図コンテンツにアクセスできるだけである。それに対し、Maps Engine APIを使うと独自のデータを使ったカスタム地図を作れる(例: 上図)。なお、そのシステムにはGoogleの分散グローバルGPSデータベースSpannerが使われている。

このAPIはこれまで“実験段階”とされていたが、これを使うことにより、アプリケーションからの入力データ〜読み取りデータによって地図〜地図上の情報も変わる、という部分をデベロッパが容易にプログラミングできる。顧客のブランドのブランドイメージやニーズに即した地図も作れるし、またその地図をほかのデベロッパと共有することもできる。

たとえばFedExはこのAPIをしばらく試用していたが、今では同社の位置情報サービスstore locatorが完全にこれで動いている。 FedExのITマネージャPat Doyleによると、Maps Engineの利用に完全に切り換えたのは今年の1月からである。

テスターとしてのFedExからのフィードバックも、Maps Engine APIに反映されている。たとえば、指定した位置に関する結果(お店の所在など)をサーバサイドでソートするより容易な方法、などだ。このAPIを利用することによってFedExは、タッチインタフェイスの地図上の50000あまりの小売店の、営業時間のアップデートを、15分おきにできるようになった(営業時間だけでなく、一つのお店に約150項目のデータがある)。たとえば停電や天災などで急な閉店になっても、そのことがユーザにはすぐに分かるのだ。

Doyleによると、システムの信頼度は今のところ100%である。そして、アクセス分析データによると、store locatorを使ってお店を見つける人が、前よりも増えている。FedExの用例については、このビデオが参考になるだろう。

APIはまだ、Maps Engineサービスのごく一部の機能しかサポートしていない。ベーシックな場所クェリやベクタデータの操作などだ。近い将来、APIの拡張を行う、とGoogleのチームは言っている。またLorimerは、高価な企業向けのMaps Engineアカウントを持っていない一般のデベロッパでも、このようなAPIを利用できるようにしたい、これは自分個人の考えではなくGoogle自身の関心事だ、と力説した。この件に関しGoogleからの公式発表はまだないが、いずれある、と考えて間違いないだろう。


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))