ザッカーバーグ夫妻に2人目のベビー誕生――次女の名前はAugustちゃん

マーク・ザッカーバーグとプリシラ・チャン夫妻に2人目の娘が誕生した。名前はAugustだ。そういう質問が出ると思うが、8月に生まれたからAugustと名付けられたのかどうかは不明だ(そんな単純なことではないと思うが)。

Facebookのファウンダー、CEOであるザックは当然ながらうれしいニュースをFacebookで写真と共に発表した。

以下がその記事だ。〔記事に添付された次女、Augutst宛の公開状はFacebook上で読める。〕

プリシラと私は次女、Augustが生まれたことでとても幸せです! 私たちはAugust宛にどんな世界へと育って欲しいと願っているか手紙を書きました。彼女があまり速く成長して大人になってしまわないことも願っています。

ザッカーバーグ夫妻の最初の赤ちゃん、Maxは2015年12月に誕生し、夫妻はFacebookの株式持ち分の99%を「人類の進歩と次世代の子どもたちの平等の増進のために」役立てることを約束した。 その時点でザッカーバーグのFacebook株式は450億ドルの価値があると推定された。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ビデオ編集時に画面から何かを取り去ったり加えたりする技術を持つFayteqをFacebookが買収

Facebookは、ビデオを編集するとき、画面中のオブジェクトを取り去ったり新たに加えたりできるコンピュータービジョン応用のソフトウェアを作っているドイツのFayteqを買収した。買収を最初に報じたのはドイツのスタートアップ情報誌だが、アメリカではVariety誌だった。本誌TechCrunchも事実を確認したが、Facebookはビデオフィルターを、ライブのストリーミングとInstagramのStories的なプラットホームの両方で充実させようとしているから、そのための買い物だろう。

ライブのビデオから何かを取り去ったり、加えたりするのは、これから流行ると思われる拡張現実(AR)の得意ワザでもある。Facebookは今年の4月のF8カンファレンスで、その内蔵カメラ用のARプラットホームをローンチし、スマートフォン上のFacebookで使うAR体験をデベロッパーたちが積極的に作るよう、仕向けている。Mark Zuckerbergによればそれは、“メインストリームになる初めての拡張現実プラットホーム”だそうだ。

このプラットホームには、スマートフォンのカメラで撮った現実世界のオブジェクトを認識する機能や、それらのオブジェクトにエフェクトを加える機能もある。AppleはiOSのARKitで、Facebookと同じことをシステムレベルでやるらしいから、仮想オブジェクトをシーンに加えるのがずっと簡単になるだろう。

Fayteqの特技によりFacebookは、この分野を一層充実させていくだろう。そのIPと特許がFacebookのものになったことによって、ARへの注力がなお一層明確になると思われる。

Facebookは買収を確認したが、今後の計画についてはまだ何も発表がない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、Q2売上は予測を上回る93.2億ドル――ユーザー数の伸びはやや鈍化

Facebookのビジネスは2017年の第2四半期も依然好調だ。先ほど発表された決算資料によれば、売上は93億2000万ドル、GAAPベースの純EPS*は1.32ドルだった。アナリストの予測は92億ドル、 EPSが1.13ドルだったのでいずれも上回った。

売上増加率は対前年同期比で44.7%だった。2016年の第2四半期は59%のアップだったので、増加率はややスローダウンしている。この点についてはFacebook自身が「ニュースフィードに表示できる広告スペースが限界に近づいている」と投資家に警告していた。

ちなみに、広告スペースが限界に近くに連れて売上増加率が低下してきた経過は下の通り。

  • Q2 2017: 45 %
  • Q1 2017: 49 %
  • Q4 2016: 51 %
  • Q3 2016: 56 %
  • Q2 2016: 59 %

Facebookの売上のベースとなった月間アクティブ・ユーザー〔MAU〕は20億600万人で、前四半期の19億4000万人から3.4%増加した。前四半期のユーザー増加率は4.3%だった。Facebookの1日当たりアクティブ・ユーザー〔DAU〕は13億2000万人で前四半期は12億8000万人だった。対前年比では17%アップしている。決算発表直前のFacebookの終値は165.61ドルだった。時間外取引では若干下げたが、決算発表後後に反発し、1.35%アップして167.85ドル付近で取引されている。

第2四半期のFacebookの利益は38億9400万ドル、対前年比で71%アップした。Facebookの四半期利益がGoogleを上回ったのはこれが初めてだ。ただしGoogleの第2四半期の利益が35億2400万ドルと低調となったのはEUから課せられた27億ドルの独占禁止規定に基づく罰金のためだ。Googleではこの措置を不服として控訴している。

Facebookが計上したコストは49億2000万ドル、営業利益率は47%だった。前第1四半期は41%、30億6000万ドルの営業利益だった。従業員数は2万658人で対前年比43%のアップだ。Facebookが将来の規模の拡大をにらんで人材に投資していることをうかがわせる。資本支出(capital expenditure)は14億4000万ドル、現金及び現金等価物は354億5000万ドルに急増した。連年の黒字経営によりFacebookには必要とあれば大型買収を行うのに十分な手元資金がある。【略】

モバイルは今や広告売上の87%を占め、実額は80億ドルに上っている。前四半期は85%、前年同期は84%だった。広告売上総額は91億6000万ドルだった。

第2四半期にFacebookはエンタープライズ向けSNS、 Workplaceの無料バージョンのテスを開始した。Workplaceは企業向けコラボレーション・ツールとしてFacebookの有力な収入源となる可能性を持っている。今期、Facebookには500万の広告主が存在した。ビデオの5本に1本はFacebook Liveを利用したライブ配信だったという。

Instagramも引き続き拡大を続け、ユーザー7億人、 Directメッセージのユーザーは3億7500万人を数えた。Snapchat Storiesのデッドコピーと評されるWhatsApp Statusのユーザーも2億5000万人に上った。一方、Messengerの月間ユーザーは12億人の大台に達した

WhatsApp StatusはSnapchat Storiesのコピーが大成功

決算発表の電話記者会見でCEOのマーク・ザッカーバーグはAIがFacebookのビジネスに与える影響を論じ、「Facebookの人力によるコンテンツ監視の一部はやがてAIで置き換えられるだろう。大勢の目に触れる前に不適切なコンテンツをスクリーニングすることが可能になる。個人別のニュースフィードに適切な投稿を選択し、またフォローしていなくても興味あるページを配信するなどの面でAIは役立つ。広告ターゲティングもAIによって最適化が進むだろう。AIは〔Facebookの規模からして〕人力では不可能なレベルにFacebookを改良するはずだ」と述べた。

ザッカーバーグの発言でもっとも重要だったのは、WhatsAppのDAUが10億人に達し 、Snapchat Storiesのクローン、WhatsApp StatusのDAUが2億5000万人に達したことを明らかにした点だろう。

ただしザッカーバーグはMessengerの収益化に関してわずかに不満を感じているようだ。ザッカーバーグは「もう少し速い動きを期待したい。必ずそうできると信じている」と述べた。【略】

〔日本版〕*Facebookの決算資料によれば”Earnings per share attributable to ClassA and Class B common stockholders: diluted”〔クラスAおよびクラスBの普通株の1株当たり利益:希釈後〕についての数字。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ついに月間アクティブ・ユーザー20億人――情報インフラとして責任も重大に

Facebookの最高プロダクト責任者、クリス・コックスは同社の新たな記録についてTechCrunchのインタビューに答え、「ソーシャルメディアは可能なかぎりポジティブな力であるべきだ。それを実現するため、Facebookはあらゆる努力を払っているか慎重に検討すべき規模に成長してきた」と述べた。このサービスはスタートしてから13年、ユーザーが10億人を超えてから5年経つ。今やFacebookは20億人の月間アクティブ・ユーザーを擁している。

Facebookはこの記録を祝うためにユーザーごとにカスタマイズされた“Good Adds Up”ビデオを用意し、共有を勧めている〔日本版では『小さな積み重ねを大切に』というタブが用意されている〕 。一方、共同ファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグはさりげなく短いメッセージを発表するに止めた。

ユーザー20億人というのはログインを必要とするソーシャルメディアとしてはYouTubeの15億人を上回って世界最大だ。他のソーシャルメディアをみると、WeChatは8億8900万人、Twitterは3億2800万人、Snapchatは推定2億5500万人だ(2015年12月の1日当たりユーザー数1億1000万、月間ユーザー1億7000万をベースに外挿)。10億を超えているのはYouTubeとFacebookグループだけだ。Facebook傘下のWhatsAppとFacebook Messengerはともに12億人、Instagramは現在7億を越してさらに急成長しているので近く10億人クラブに加わるだろう。

最近5年間のFacebookの成長は主として途上国ユーザーの増加によるものだ。同社は途上国の低い通信速度と格安のAndroid向けに大胆に機能を簡略化したアプリを提供している。その結果、ユーザーが10億人を突破した後、アジアその他の途上国地域で7億4600万の新たなユーザーを獲得している。その間アメリカとカナダでのユーザー増加は4100万だった。

Facebookの規模と年数を考慮すれば17%の成長率というのは驚くべきもので、事実、2012年以来最速の成長だ。しかもエンゲージメントも低下していない。Facebookの月間アクティブ・ユーザーの66%が毎日このサービスを利用している。この回帰率はユーザー10億人のときには55%だった。創立以来の年数でFacebookはティーンエージャーになったが、北米の現実のティーンエージャーは特にクールなサービスだとだとは思っていないようだ。しかこの数字は動かしがたい。

しかし数字や統計よりもはるかに重要なのはFacebookが持つ巨大な社会的インパクトだろう。ザッカーバーグは「 「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」(Give people the power to build community and bring the world closer together)というFacebookの新たな使命を発表した〔カッコ内はFaceboo日本版による表現〕。

「これは間違いなく重大な責任を伴う」とクリス・コックスは言う。【…】 つまりこれがマーク・ザッカーバーグが世界を飛び回りさまざまなユーザーから直接話を聞いている理由なのだろう―皮肉屋は「大統領戦に出る準備だろう」とくさすが、もちろん本人は否定している。20億人のコミュニティーを作ったのであれば、シリコンバレーを出てこのサービスが人々の生活にどんな影響を与えているか見てまわることは必要だ。

ザックは大統領選に出るわけではない。自分の作ったプロダクトが大統領選でどういう役割を果たしたのか調べているのだ。

Facebook Liveでの自殺者や大統領選でのフェイクニュースなどはマスコミが取り上げやすい派手な話題だ。しかしFacebookのようにほぼ遍在的なソーシャルメディアとなれば、はるかに複雑で微妙な問題を検討しなければならない。ソーシャルメディアは人々をインターネットに依存させ、現実の人のつながりを希薄化するのだろうか? フィルター効果によって自分の好む意見だけをやり取りするグループを作り、社会の分極化を進めるのだろうか? Facebookは事実上ライバルを駆逐してしまった。一方ではこれにより、現代社会におけるソーシャルメディアの役割について対処する余裕が生まれたともいえる。

クリス・コックスはFacebookが採用した重要な戦略について、「人類全体に影響するような非常に複雑なシステムについて検討する場合、現在なにが起きているかについてオープンでなければならない。その結果、たとえば、自殺やいじめのような問題が起きているのであれば、それらの問題の専門家と協力して調査を進め、どういう対策が最善かを考えなくてはならない。そしてそのことを世界に向かってはっきりと告げる必要がある」と語った。【略】

ユーザー10億人まではプロダクトを作り上げる努力だった。20億人の大台に乗ってからは確固たるユーザー・コミュニティーを作ることが目標となる。Facebookはわれわれユーザー間にエンパシーを築くことによって30億人の世界へ向かうのだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ、母校ハーバードで卒業の祝辞――寮の自室を再訪してFacebookの創立を回想

ハーバード大学をドロップアウトしてFacebookを創立したマーク・ザッカーバーグがとうとう母校から学位を得た。さらに366回目にあたる卒業の祝辞を述べる。

このスピーチは東部時間で今日の午後3:30から(日本時間4:30)からだ。ライブ・ストリーミングを下にエンベッドした。祝辞を聞いてから記事もアップデートする予定だ。

下はマーク・ザッカーバーグがハーバードを去って以来、初めて寮の自室を再訪した自撮りビデオ。同室のダスティン・モスコヴィッツ、クリス・ヒューズらと共にマーク・ザッカーバーグはこの部屋でFacebookを作った。

〔日本版〕ザッカーバーグの後ろにH33という部屋番号が写っている。後ろは妻のプリシラ・チャン。ザッカーバーグ自身が自分のデスク、モスコヴィッツのベッド、ホワイトボードを押し込んだ狭い通路などをビデオに撮りながら説明。後に同室になったクリス・ヒューズがFacebookの立ち上げにいかに貢献したかも語られている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookのグループは三つの質問で参加希望者を篩(ふるい)にかけられる、荒らしを防ぎ良質なメンバー確保のため

Facebookは、コミュニティ作りに関するMark Zuckerbergの約束を守って、Facebook Groupsの管理者ツールを改良している。これにより管理者は、参加希望者の適性を判断し、彼らがグループをスパムしたりトロールしたりすることなく、建設的な議論をもたらしてくれることを期待できる。

Facebookによると、この機能は全世界のグループ管理者全員にすでに展開済みである。Facebookのスポークスパーソンは、こう語った:

“新たな参加申し込みを篩(ふるい)にかけることは、管理者の大きな負担になる。特定的な情熱や目的を軸とするグループほど、その負担は厳しい。このようなグループに関して管理者はふつう、新メンバーを認めるために必要な特定の規準を持っている。そういうオープンエンドな質問を事前に確立しておけば、彼らはもっと早く入会リクエストを検討し承認することができる。また、自分の関心の支持や共有を求めている人びとは、もっと早く他の人びとと結びつくことができる。”

[質問は三つまで。答を見れるのは管理者とモデレーターのみ。]

グループの設定メニューには、管理者のための“入会を保留している者に質問をする”という項目がある。入会希望者が答える質問は最大三つまで、一つの質問は最大250文字までだ。答はグループにポストされず、管理者とモデレーター(司会者)だけが閲覧できる。グループの“Join(参加する)”ボタンを押した者は、ただちに質問に答なければならない。参加を招待された者は、通知の中にそのフォームへのリンクがある。参加申込者は、答が審査されるまでは、自分の答を編集できる。

これまでは、管理者が入会申込者に参加の動機を尋ねるときは、彼らの‘友だち’になるか、またはFacebook Messageを送っていた。しかしメッセージは、そのほかのメッセージの中に埋(うず)もれてしまう可能性もある。またそれを毎回行って答を調べる作業は、多くの管理者にとって負担が大きすぎる。だから、無差別に入会を認めてしまってグループの荒らしに悩まされるとか、あるいは逆に、プロフィール上の限られた情報をもとに入会を拒否したりしていた。後者では、入会にふさわしい、あるいはその会を本当に必要としている人も、グループのコミュニティと支援から排除されていた。

遡(さかのぼ)って2月にZuckerbergは、こう書いた:

“ネット上のコミュニティでも、あるいはオフラインのコミュニティでも、積極的で有能なリーダーのいることが、コミュニティを強くするための鍵であるという例を、これまで数多く見てきた。しかしながらFacebookのグループ機能には、リーダーのための、あるいはリーダーが育つための、便宜が組み込まれていない。”

グループのリーダーがこれらの質問を作って、その答に基づいて参加者を選定することは、リーダーに強力な権限を与える。また結果的にグループのディスカッションがより生産的になり、既存会員の嫌気(いやけ)を誘う、お邪魔で無益なポストを減らすだろう。

来月Facebookは、初めての、グループ管理者のためのコミュニティサミットをシカゴで開催する。そこではZuckerbergのマニフェストに概要が記されていた新しいプロダクトの発表もあるだろう。たとえば、サブグループ(下位的小グループ)を作る機能、モデレーターの役割の高度化と多様化(あるいは権限強化)、さまざまなコンテンツやグループの成長に関するアナリティクス(分析)機能、などだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、外部リンクを開く前に関連記事とファクトチェックを表示(テスト中)

Facebookはユーザーに、記事を読む前にまずその見出しが真実なのかをよく考え、その話題のついての別の視点も見て欲しいと考えている。偽ニュース対策の次のステップとして、今日からFacebookは、通常は外部リンクからニュースフィードに戻った時に表示される「関連記事」ウィジェットの新しいバージョンのテストを開始する。さらにFacebookは、関連記事を表示する際多くの人が話題にしている記事にはサードパーティのファクトチェッカーを併せて表示する。

「これでユーザーは、サードパーティーによるファクトチェックを含め、異なる視点と情報を手に入れやすくなる」とFacebookは言っている。

要するに、ある記事が誇張であったり、偏見が強かったり、まったくのウソかも知れないということを、読んだ後に説得するのではなく、ユーザーにはウソや脚色に洗脳される前に疑いを持ってほしいとFacebookは考えている。この機能は、人々が情報フィルターに囲まれた世界に深入りする前に抜け出すきっかけを与えてくれるかもしれない。

例えば「チョコレートでがんが治る」という無名のブログ記事へのリンクがあると、クリックする前に関連記事ボックスが表示され、New York Timesや医学専門誌の、チョコレートにはがんのリスクを減らす抗酸化能力はあるが治療はしないという説明が現れる。Snopesなどのファクトチェック機構が元記事のウソを暴いていれば、それも関連記事に出てくる。

Facebookは、これは単なるテストであり有効性が実証されなければ一般公開するとは限らないと言っている。また、Facebookページのニュースフィードへのリーチに大きな変化はないとも指摘している。関連記事欄に広告が入ることはない。

Facebookは、関連記事を2013年にスタートし、記事を読んだ直後に関連する興味のありそうなリンクを表示するようになった。しかし、2016年の米国大統領選挙で偽ニュースを容認したと批判されて以来、 第三者ファクトチェッカー の協力を得て、議論のある記事には警告を付加している。

後にMark Zuckerbergは、人道主義宣言の中で、この問題と戦う一つの方法は人々の視野を広げることだと語った。「さまざまな視点を紹介し、自分の考えが全体でどの位置にあるかを知ることは、効果の高い方法だ。いずれユーザーたちは、どの情報源が幅広い視点を提供してコンテンツをもっと自然なかたちで表示するようにするかを見極めるだろう」。

パブリッシャーによっては、関連記事を通じて著名なライバルが読者を奪うことを喜ばないかもしれない。しかし、Facebookが自ら真実の裁定者になることなく偽ニュースの害と戦うためには、話題について幅広い意見を提示することで、突飛な(かつバイラルな)ものに読む価値があるとは限らないことを人々に理解させるのが最善の方法なのかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグ夫妻にもう1人、女の赤ちゃん誕生へ

今年32歳になるFacebookのファウンダー、CEOのこの投稿はたいへんな数の「いいね!」を集めるはずだ。今朝(米国時間3/9)、マーク・ザッカーバーグとプリシラ・チャン夫妻の間にあたらしい女の赤ちゃんが生まれることをザッカーバーグ自身がFacebookに発表した。

まだこの赤ちゃんの名前は分かっていないが、ともあれこのカップルにはすばらしいニュースだ。ザッカーバーグ夫妻は最初の娘、マックスが生まれる前にかなりの困難を味わっている。ザッカーバーグ自身が娘のマックスが生まれる前にプリシラが3回流産していたと書いている

マックスが生まれた直後、ザッカーバーグ夫妻はChan Zuckerberg Initiativeというチャリティー団体とともにChan Zuckerberg Biohubというファンドを設立し、娘の誕生を記念して、疾病に対する療法の研究に最大10億ドルを投資することを約束した。

しかしこの困難のためにザッカーバーグはプリシラに次の子供が生まれるかどうか危惧していた。Facebookへの投稿によれば「(妊娠のニュースを聞いて)まず子供が健康であることを願った。次に女の子であればよいと思った」と投稿している。

ザッカーバーグは3人の姉妹と共に育った。プリシラ・チャンにも2人の姉妹がいる。ザッカーバーグは夫妻がそれぞれ幼い頃、姉妹と共に写っている写真を投稿し、絆の強さを強調している。

ザッカーバーグの投稿にはとほうもない数のお祝いコメントがついているが、いかにもソーシャル・ネットワークらしく、いちばん上の姉であるランディ・ザッカーバーグがいち早く「なんてすばらしい! おめでとう。強くて賢くて親切な女性が世界にまた一人増えるのね!」コメントを加えている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookがプロフィール写真用に国旗多数を追加―ザッカーバーグの理想との関係は?

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Facebookはプロフィール写真用に200以上の旗を追加した。 選択されたオーバーレイはプロフィール写真の上に表示される。Facebookのプロフィール用オーバーレイは2015年にファンのためにスポーツチームのロゴで作られたのが最初だ。昨年にはユーザーが独自のオーバーレイを投稿できるようになった。

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ただ、今日オーバーレイに追加された旗の多くは国旗だ。このことはFacebook上で自分に近しいコミュニティーを発見することに役立ちそうだ。しかしCEOのマーク・ザッカーバーグが「開かれたグローバル・コミュニティー」を作ることを理想としていることの関係が気になる。Facebookのプロフィール写真で国旗を振るユーザーが増えると、そのグループに属さない人々を疎外する効果を持つかもしれない。

ザッカーバーグは5000語のマニフェスト「われわれ対彼ら」というイデオロギーに強く反対している。 しかし多数の国旗をプロフィール写真に持ち込むのはこの理想に矛盾しないだろうか?

もちろんオーバーレイの追加は大規模な機能変更ではないし、おそらくは単にちょっとした面白さと愛国主義を狙ったものに過ぎないのだろう。しかしFacebookが世界の諸問題に対して公にしている立場との関連は懸念を抱かせる。ユーザー・エンゲージメントと、従って株主にとっての会社価値を最大限にするという企業としての立場だけでなく、世界の人々を結びつけるという使命ともバランスを取っていくためには、新しい機能が開かれた安全な世界を作る上で役立つかどうかを慎重に判断する必要があるだろう。

トランプに代表される憂鬱な時代にあってテクノロジー分野を含めて世界のリーダーがすべての人々の公正と安全のために行動することが必要だ。しかしこうしたより幅広い正義を求めることはビジネスの運営を困難にするかもしれない。

〔日本版〕Facebookの「プロフィール写真の変更」では左上部の検索窓でJapan、Xmasなどと入力すると一致するオーバーレイがサムネールで表示される。サムネールをクリックするとプロフィール写真に重ねて表示される。プロフィール写真はドラグ、スライドバーで調整できるがオーバーレイそのものは調整できないもよう。なお環境によってはFacebookが反応するまでかなりの時間がかかる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ、OculusのVR手袋を装着してタイプ入力を披露

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Oculusはユーザーが指で絵を描いたり、スーパーマンのように空を飛んだり、それどころかVR環境でタイプ入力もできるようにすることを狙っている。OculusはすでにTouchコントローラーをテストしている。これはVRピストルを射ったり、VRオブジェクトをつまみ上げたりするのには便利だった。しかし今日(米国時間2/9)、親会社であるFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグはワシントン州レッドモンドのOculus Researchを訪問し、プロトタイプのVR手袋でタイピングしている写真をFacebookに発表した。

Zuckerbergは「われわれは仮想現実、拡張現実でユーザーの手に新しい能力を与えようと開発を行っている。この写真のような手袋を装着するとOculusユーザーはスケッチしたり、VRキーボードでタイプ入力したりできる。それどころかスパイダーマンみたいに指先からクモの糸を飛ばすこともできる。今そういうことを試しているところだ」と書いている。

TechCrunchではこのプロトタイプについてさらに詳しい情報を求めている。写真で見たところでは、Oculusの手袋はあまりかさばるものではない。注目すべきなのは、このデバイスが位置決めにOculus自身のセンサーではなく、OptiTrack Prime 17Wカメラを利用しているように見える点だ。カメラも含めた新たなセンサーを独自開発するより、サードパーティーの既存のシステムを利用したほうが開発期間、コストの両面で有利なのだろう。

Oculusはこれに先立って、手の位置をトラッキングするPebbles Interfacesを買収している。このスタートアップはVR手袋に用いられるテクノロジーを開発していた。

現在多くの企業がハプティック〔触覚フィードバック〕や位置認識の機能を備えたVR手袋の実用化を目指している。Dexta RoboticsのDexmo手袋もその一つで、手に取り付けるメカニカルな外骨格のようなデザインだ。 Manusはもっとスマートでバイク用手袋のような外観だ。しかし昨年のデモではHTV Viveコントローラーを上腕に装着する必要があった。同様のデバイスとしてはNeurodigitalのGloveoneNoitomのHi5がある。

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The Dexmo haptic VR glove

しかし今日のザッカーバーグの発表でOculusもVR/AR手袋という新市場に参入することが明らかになった。少なくとも、VR手袋を効果的に利用するソフトウェアの開発をターゲットとしていることは間違いない。

VR手袋でタイプ入力ができるようになることの意味は大きい。これまでゲームとエンターテインメントが中心だったVRビジネスを生産性ツールなどビジネスに役立つ分野に拡張できる。情報源から聞いたところでは、Facebookのエンジニアの一部はすでにVR環境での開発を実験しているという。現実世界ではディスプレイの面積が限られており、多数のディスプレイを次々に切り替えて忙しい思いをする。VR環境では表示面積は事実上無限だ。

VRはこれまでコンシューマーを主要なターゲットにしていたが、デバイスがケーブルに縛られること、装着がわずらわしいことなどの理由でメインストリームの製品とはなっていない。Facebookのエンジニアの実験は企業内利用の可能性を大きく広げるものとして重要だ。Business Insider は昨日、OculusはBest Buy店舗500ヶ所に設置していたデモ展示のうち、数日にわたって利用者がいなかった200ヶ所を閉鎖するという。

Oculus GlovesはVRがファンタジー世界から飛び出して現実の生産性ツールとなる道を開くかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ、Facebookはメディアだと認める―ビデオ対談でフェイク・ニュース対策を約束

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今日(米国時間12/21)、マーク・ザッカーバーグはCOOのシェリル・サンドバーグとライブビデオで対話し、Facebookの役割についての考えを語った。ザッカーバーグはフェイク(捏造)ニュースと戦うチームの努力を全面的にバックアップすることを約束した。Facebookでは当初、フェイク・ニュースに関するザッカーバーグの反応を物足りないと感じた社員もいたようだ。

「Facebookは新しいタイプのプラットフォームだ。われわれは伝統的な意味のテクノロジー企業ではない」とザッカーバーグは先週自分が述べた言葉を繰り返した。これはFacebookがサードパーティーの力を借りて フェイク・ニュースをチェックするできるようプロダクトのアップデートを発表したときに語った言葉だ。しかし今回はさらに一歩進んで、「われわれは伝統的な意味でのメディア企業でもない。われわれは新しいテクノロジーを開発するが、同時にそのテクノロジーの使われ方についても責任を持たねばならないと感じている」と述べた。

これはザッカーバーグがFacebookはやはりある種のメディア企業であることを示唆したことになるだろう。ただし伝統的なメディア企業と異なるのはコンテンツを自ら作成するわけではないという点だ。

Facebookを伝統的なニュースメディアと比較するなら、記事を投稿するユーザーは記者にあたり、どの記事が表示されるか、どのような扱いを受けるかを決めるニュースフィードのアルゴリズムが編集部にあたる。一方で記事を書く基準やコミュニティーのあり方を決めるFacebookのトップも編集部だろう。警察が人を射った記事とかヌードが写っていても歴史的に価値がある写真など議論を呼びそうな記事の扱い方を決め、場合によっては記事に対して掲載を拒否することもある。

Facebookはある面ではテクノロジー企業としてアルゴリズムを決定するが、他方ではメディア企業として編集方針の策定から個別記事の掲載の可否まで編集権を行使しなければならない。

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ビデオの後の方で、ザッカーバーグは「2016年を振り返って、社員の真剣さを誇りに思う」と述べているが、フェイク・ニュースという問題が表面化した当初、ザッカーバーグは重視にさほど乗り気でないように見えた。

そのためBuzzFeedの11月14日のSheera Frenkelの記事にあるように、「反乱軍」的な社員のグループが結成された。11月18日になるとザッカーバーグもスタンスを変え、フェイク・ニュース対策に本腰を入れるようになった。ザッカーバーグはフェイク・ニュースをFacebookに対する重大な脅威とみなし、先週になって、いくつかの対策をl実行に移した

ザッカーバーグの発言の関連部分は下記のとおり。 【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ家でホームAIが作動中―声はモーガン・フリーマンだった

FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグが「2016年の決意」として自分でプログラミングしたホームアシスタントAIのJarvisが作動中だ。ザッカーバーグは月曜日にこの開発について詳しく書いた記事を投稿しているが、火曜には作動の様子を収めたビデオを公開した。Jarvisがザッカーバーグ家でマーク、妻のプリシラ、娘のマックスをそれぞれ認識してさまざまな機能を発揮しているようすがよく分かる。

このビデオを見るとJarvisプラットフォームはかなり有能な音声認識と自然言語処理システムを備えた家庭用コマンドセンターのようだ。ザッカーバーグが自分で書いただけあってザッカーバーグ家の状況に合わせて高度なカスタマイズがされている―それとJarvisの声は他ならぬモーガン・フリーマンだ。この大スターを自分専用の声にできたのは、いかにザッカーバーグであるにしても大ヒットだろう。

Fast Companyによれば、ザッカーバーグがホームAIの計画を公表したとき、「誰の声がいいか?」という人気投票をしたところ、モーガン・フリーマンがトップだったのだという。ザッカーバーグは自身が加わって設立したBreakthrough賞の授賞式でフリーマンに会ったときに声の出演を依頼した。出演料が支払われたのか、払われたとすればその額や時期といった詳細は明らかにされていない。

お金といえば、ビデオの中で「ニッケルバックの曲はない」と言っているところをみると、Jarvisは5000万人の人間より賢いに違いない。

〔日本版〕 ビデオでJarvisは訪問者を顔認識してマークの両親と判断している。また娘のマックスが部屋から出ようしていることも認識している。 記事末のNickelbackはカナダの人気ロックバンド。バンド名はカナダの5セント硬貨の通称から付けられたとされる。ジャスティン・ビーバー同様、一部のロックファンからはとかく批判されがち。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

リアルJARVISか?―映画『アイアンマン』のR.ダウニー・Jrがザッカーバーグの人工知能の声を申し出る

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Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグは毎年野心的な「今年の目標」を設定するのを例としている。2016年の目標は自宅用のAIアシスタントを開発することだった。そのモデルは(少なくとも一部は)マーベル・コミックのヒーローでヒット映画にもなった『アイアンマン』に登場するコンピュータのJARVISだ。JARVISはアイアンマンことトニー・スタークが必要とする情報をたちどころに提供する。トニーが悪と闘いながらビジネス帝国を運営していくのに欠かせない存在だ。映画版でトニーのバーチャル・コンパニオン、JARVISの声は英国生まれの俳優ポール・ベタニーが担当していた。

面白いことに、ザッカーバーグ家の人工知能アシスタントの声はトニー・スターク自身が務めることになるかもしれない。ザッカーバーグが「AIの音声には誰がいいだろう?」とFacebookに投稿したところ、映画でトニー役を演じてきたロバート・ダウニー・Jr.が「自分がやってもいい」と申し出たのだ。

たちどころに多数のコメントがついてたいへん長いものになったが、もともとのFacebook投稿でザッカーバーグは「いよいよAIに声を持たせる時期になった」と書いた(つまり完成間近ということだろう)。ベタニー自身を推薦するコメントもあったが、当たり前過ぎてザッカーバーグの興味を引かなかった。本人がコメントで協力を申し出る前に別のコメントがロバート・ダウニー・Jr.を勧めており、これはザッカーバーグを喜ばせていた。

ダウニー・Jr.は申し出に条件を付けている。ベネディクト・カンバーバッチの最新作、ドクター・ストレンジに出演するベタニーに報酬を出し、カンバーバッチがチャリティーの寄付先を決めることだ。この映画はマーベル・コミックが原作のスーパーヒーローものでこの冬公開される。ちょっと分かりにくい条件だが、ダウニーは要するに「意義あるチャリティーに相応の寄付をするなら私が声をやってもいい」と言っているわけだろう。

今のところJARVISはザッカーバーグの個人的プロジェクトだが、近い将来、Facebookがこれを一般ユーザー向けに広く公開するのではないかという気がしてならない(Alexa/Siri/OK GoogleなどAIがひしめき合う中、Facebookもこの分野で早急に追いつく必要がある)。もしFacebookのAIの声がロバート・ダウニー・Jr.だったら競争上非常に有力なセールスポイントになりそうだ。

CNBC経由

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ザッカーバーグ夫妻、疾病撲滅に30億ドルを投ずると発表―世界的研究者をリーダーにバイオハブを建設

2016-09-22-czs-zuckerberg

今日(米国時間9/21)、チャン・ザッカーバーグ・イニシアティブ(CZI)はチャン・ザッカーバーグ・サイエンス(CZS)と呼ばれる新しいプロジェクトを発表した。人類の疾病を予防し治療するため、向こう10年間に30億ドル(約3000億円)が投ぜられる。カリフォルニア大学サンフランシスコ校で開催されたカンファレンスに登壇したプリシラ・チャンは「世界のトップクラスの科学者を結集したサイエンス・コミュニティーを築き、疾病対策の根本的な進化をもたらすためにこの資金が利用される」と述べた。

イベントの中継はこちらから見ることができる

30億ドルのうち、6億ドルはバイオハブ(Biohub)に投資される。この新施設ではスタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、サンフランシスコ校のトップクラスの研究者のチームにより疾病に対処する新しいテクノロジーが開発される。

「私たちは、病気の治療を目標として基礎科学に投資する。私自身、小児科医として何度も家族にとってもっとも辛い瞬間を経験してきた」とチャンは述べた。子供たちの病気がガンであることを告げられたときの家族の反応を語りながらチャンはステージ上で涙を浮かべた。チャン・ザッカーバーグ・サイエンスの目的はこうした悲しい体験を追放することだという。

マーク・ザッカーバーグもステージに登場し、世界が直面する健康上のもっとも核心となる問題を指摘し、新プロジェクトがこれにどのように取り組むかを説明したた。

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死因の大半は心臓疾患、感染症、神経系疾患、ガンだという。新プロジェクトはこうした主要な疾病に努力を集中する。

プロジェクトのロードマップの主要な部分は次の3分野だ。

  1. 科学者、技術者のチームを結成する
  2. 疾病を治療する新しいテクノロジーとツールを開発する
  3. 資金集めを加速させる

ザッカーバーグは「アメリカでは病気にかかった人々を治療するための支出に比べて、そもそも人々が病気にならないように研究するための支出はわずか50分の1しかない」と述べた。「われわれはもっとうまくできる!」とザッカーバーグは断言した。ザッカーバーグによれば、こうした現状を変えるためには根本的に考え方を改める必要がある。疾病撲滅に役立つツールの開発には莫大なりソースを必要とするため、大学や研究機関における現在の予算配分方式とは異なった長期的な思考が必要だという。ザッカーバーグは450億ドルといわれる資産の一部をこのプロジェクトで世界の人々に還元しようと考えている。

チャン・ザッカーバーグ・サイエンスの新しい責任者に任命されたロックフェラー大学の神経科学者、コリー・バーグマン(Cori Bargmann)博士が登壇して30億ドルの使いみちを具体的に説明した。

UCSFで開催されたイベントでCZSの概要を説明するコリー・バーグマン博士

バイオハブ(Biohub)

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Biohubはサンフランシスコのミッションベイ地区(AT&Tスタジアムの南)、イリノイ・ストリート499に建設される施設で、 UCSFに近く、他の大学からのアクセスにも便利だ。Biohubの共同責任者としてUCSFのジョー・デリシ(Joe DeRisi)教授、スタンフォードのスティーブン・クウェイク(Stephen Quake)教授が任命された。両教授ともバイオフィジクス、バイオエンジニアリングの分野のリーダーだ。このプロジェクトの成果は広く公開され、世界中のすべての医師、研究者が自由に利用できる。

Biohubには常勤の研究者と先進的設備が置かれ、ジカ・ウィールスのような危険な感染症の突発的流行にも対応できる。新しい疾病が発見された場合、従来のように誰がどのように対応するか、誰がワクチンを製造する、予算をどう配分するかを議論し始めるのではなく、CZS自身が即座に対策をスタートさせるのだとデリシ教授は説明した。

画期的テクノロジー

CZSはまた疾病の治療と予防を変革するような新しいテクノロジーの開発にも力を入れる。ザッカーバーグは望遠鏡や顕微鏡の発明を例として「新しいツールの発明が科学にまったく新しい分野を切り開いた。疾病の場合にも新しいツールが画期的な役割を果たすことを想像するのは簡単だ」と述べた。

ザッカーバーグが開発の目標として例示したテクノロジーには「脳の活動を視覚化するAIソフト…ガンの遺伝子を解析する大規模な機械学習応用データベース…あらゆる感染症に対応する解析能力をもったICチップ、疾病の早期発見を可能にする連続的血流モニター・システム、人体のすべて部分の細胞のマッピングとモニター、個人の疾病と身体特性に合わせて薬品を即座にカスタマイズするシステム」などを挙げた。

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ザッカーバーグとチャン

人体各部の細胞のマッピング、あるいは細胞地図(cell atlas)は医学上の重要なブレークするーになり得るという。クウェイク教授は「人体にどれだけの種類の細胞があるのか、誰も正確なことは知らない」と述べた。すべてのタイプの細胞がシークェンシングされ、遺伝子が編集可能になればガン、糖尿病、感染症その他重大な疾患の治療に革命が起きるという。

研究者のネットワーク構築

CZSは「チャレンジ・ネットワーク」と呼ばれるバーチャル組織にも投資する。これは世界のトップクラスの専門家を結ぶネットワークで、特に緊急性の高い課題の解決を目指す。たとえば、神経を変性させる可能性がある遺伝子が最近発見されたが、それが神経系疾患にどのような影響を与えるのかは未解決のままだ。チャレンジ・ネットワークはこの分野に関連する医師、科学者、技術者が研究成果など各種情報を容易にコミュニケーションできるチャンネルを構築する。これにはテクノロジーを用いた遠隔地間の協力に加えて実際の会議の開催も含まれる。【略】

ビル・ゲイツが登壇してCZSを賞賛

「これは必ず成功するはず」とバーグマンは結論した。また医療問題というザッカーバーグ夫妻にとって未知の部分が大きい分野に巨額を投資を行うことを疑問視する声を予想して、「私たちはプロジェクトを進めるにあたって世界のトップクラスのエキスパートと密接に協力し、意見を聞いていく」と述べた。

マーク・ザッカーバーグは最後に、こうした慈善活動にあたっての師であり、インスピレーションを得た人物としてビル・ゲイツを紹介した。ステージ上でゲイツはこのプロジェクトについて、「大胆かつ野心的だ。われわれはなお一層このような科学の拡大を必要としている」と述べ、他の慈善活動家の参加を求めた。ゲイツは「エボラ出血熱が大流行に至らなかったのは世界にとって幸運だった。しかしわれわれはそのような事態が発生しても即座に対応できるような組織を必要としている」と述べた。【略】

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チャン・ザッカーバーグ・イニシアティブ(CZI)を拡大する

今日発表された新プロジェクトはチャン・ザッカーバーグ・イニシアティブが資金を負担する。このイニシアティブは昨年12月に、夫妻の長女、マッックスが生まれたことを記念して発表された。LLCとして組織されており、マーク・ザッカーバーグはFacebook株式の99%、総額450億ドルの資産を生涯にわたって拠出することを約束している。CZIもこのような場合に普通の慈善団体ではなくLLCとして設立した理由は、NPO、政治キャンペーン、法制化活動のためのロビイーングに加え営利を目的とする組織にもザッカーバーグ自身が株式を管理して寄付ができるようにしたためとみられる。CZIの目的は人類の持つ潜在的可能性を開花させ、平等性を実現するところにある。

CZIの最初の投資はAndelaへの2400万ドルで、シリーズBの資金調達ラウンドをリードする形で6月に実施された。Andelaはアフリカでテクノロジー企業のためにエンジニアを訓練し、配置することを助けるスタートアップだ。またこれに続いて今月初旬にCZIはインドのビデオ利用学習のスタートアップByjuに5000万ドルの投資を行った。

これまでのCZIの投資は主として教育に向けられたきた。しかし今回の新しいプロジェクトでは、今世紀末までに疾病対策を根本的に改善するという目標のためにザッカーバーグ家の資金が用いられる。「私たちは〔娘の〕マックスの世代の生活が現在より劇的に改善されたものになることを目指している。一人残らずすべての人々が対象だ」とザッカーバーグは述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

マーク・ザッカーバーグ、ローマ法王に面会―インターネット接続ドローンの模型を手渡す

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昨日(米国時間8/29)、 FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグと妻のプリシラ・チャンはローマ法王フランシスコに面会した。ザッカーバーグ夫妻のイタリア訪問はペルージャ付近に大きな被害をもたらした地震の後で発表された。

ザッカーバーグはインターネット接続のない地域の人々に世界とつながる能力を与えることの重要性をローマ法王と話し合い、さらにFacebookが開発したドローンをプレゼントした。残念ながら実際に空を飛べるドローンではなかった―太陽光発電で成層圏を長期にわたって飛行するAquilaの模型だった。FacebookはAquillaを利用した無線中継で現在ネット接続が得られない地域の人々に接続を提供しようと計画している。

Aquilaの実機は翼幅が34mあり、ボーイング737旅客機よりも幅が広い。 この夏、最初のテスト飛行に成功したばかりだ。計画では連続で90日間滞空し、幅100km弱の地域にインターネット・アクセスを提供する。

自身のFacebookページへの投稿によると、ザッカーバーグは法王に対し「被災者に対する慈悲と優しさにあふれたメッセージに強く心を打たれた」と述べたということだ。また法王が宗教の違いを超えて世界の人々に語りかけていることを称賛した(法王は多くのソーシャルメディアを活用している。現フランシスコ法王は前任のベネディクト16世にならってTwitterに参加しており、この3月にはInstagramからも発信している)。)

バチカンが発表したプレスリリースによれば、法王はメッセージを世界に広める上でテクノロジーが果たす役割についてザッカーバーグと話し合ったという。

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今回のイタリア訪問でザッカーバーグはマッテオ・レンツィ首相とも面会し、震災や経済、テクノロジーが新しい職を作り出す可能性などについて話し合った。またザッカーバーグはローマでタウンホール・ミーティング形式のQ&Aセッションを行い、その模様はFacebookでライブ中継された。

「人工知能が全ヨーロッパを通じて果たした役割に強い印象を受けていると私はレンツィ首相に伝えた」とザッカーバーグはFacebookに書いた

「Facebookの人工知能提携計画の一環として、最新の高性能GPUサーバー26台 を〔イタリアの〕モデナ・レッジョ・エミリア大学を含めヨーロッパ全土の研究組織に提供した」とザッカーバーグは述べている。

ヨーロッパの9ヶ国の15の研究機関がこのコンピューターの提供を受けた。これはFAIR (Facebook AI Research)と同等製品で、最高クラスのGPUボード8枚を装備している。コンピュータービジョン、機械学習システム、ディープ・ニューラルネットワークなどの開発で研究機関を助けるのが目的だ。

法王との会見も重要な出来事だったが、いっそう興味深かかったのは、ザッカーバーグが被災地を訪れたことだ。通常の場合、災害の見舞いや激励は政治家の仕事と考えられている。被災地訪問は今回の旅行の最大の目的ではなかったかもしれないが、世界経済におけるFacebookの重要性が向上していることを示すものだろう。またネット接続のない地域に接続をもたらす上でFacebookがカギとなる役割を果たしそうだということも確認された。

今年初め、ザッカーバーグは中国を訪れ、中国共産党の常務委員でありプロパガンダ責任者の劉雲山と会っている。ザッカーバーグは中国のインターネットの発展と将来Facebookが果たし得る役割について議論したものと見られている。2009年以降、中国のインターネット利用者は7億2000万人以上に増えたが、Facebookは同国で依然ブロックされたままだ。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

マーク・ザッカーバーグのTwitter、Pinterest、LinkedInがハックされる―Facebookアカウントは無事

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Facebookのファウンダー、CEOのマーク・ザッカーバーグがハッカーに攻撃され、短時間だがいくつかのアカウントを乗っ取られた。一部のサービスには不愉快な投稿が表示された。

EngadgetよるとザッカーバーグのFacebookアカウントは無事だったが、Pinterest、 Twitter、LinkedIn wereはハックされた。記事にはアカウントが回復される前のハックされた状態のスクリーンショットも何枚が掲載されている。

乗っ取られたPinterestのページによると犯人グループはOurMine Teamと名乗っている。リンクされたTwitterアカウントは現在、停止されている。

ハッカーたちはザッカーバーグのInstagramアカウントの乗っ取りも試みたようだ。攻撃されたアカウントの中でザッカーバーグの企業グループに属する唯一のSNSだが、TechCrunchが知る限りでは、Instagramのセキュリティー・システムが乗っ取りを防止した。

先月はLinkedInがハックされ、大量のメールアドレスとパスワードのデータが漏洩した。ハッキングは2012に遡るもののようだが、当時LinkedInはパスワードとソルトなしのSHA-1ハッシュで保存しており、何十万というパスワードが簡単に解読されてしまったようだ。この大規模なセキュリティー上の失態によりハッカーは生のパスワード情報を入手し、パスワードをハッキングする能力を大きく向上させたと見られている。

今回のザッカーバーグのアカウントのハッキングがLinkedInから流出したメール、パスワードのデータと関連しているかどうかは明らかではない。しかし、タイミングを考えると、またハッカーグループが乗っ取ったザッカーバーグのTwitterアカウントからのメッセージでLinkedInからのリークについて触れているところからも何らかの関係があることは考えられる。メッセージはこうだ。:“Hey @finkd [Zuckerberg’s Twitter account name], you were in Linkedin Database”〔おい、(ザッカーバーグのTwitteアカウント名)〕、お前はLinkedinのデータベースにあったぞ〕

ハッカーはまたザッカーバーグのLinkedInのパスワードだと主張するものも投稿していた。

ザッカーバーグはメールのパスワードと他のいくつかのソーシャル・ネットワークのパスワードを共有していたのかもしれない。複数のアカウントが同時に乗っ取られたのはそのためだととも考えられる。パスワードの使い回しは、新しいSNSに登録を求められる際に平均的なユーザーが陥りがちなセキュリティー上のエラーだが、世界最大のNSNのファウンダー、CEOもこの罠にかかっていたとするなら驚きだ。ただしザッカーバーグがハックされたのは利用頻度の低いアカウントのようだった。

Facebookの広報担当はこの件に関してコメントすることを避けた。

先月末、Twitter最大のフォロワーを誇るケイティー・ペリーのアカウントが乗っ取られてファンに衝撃を与えたばかりだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ユーザーは、FacebookとMessengerとInstagramに1日平均50分費している

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Facebookの「アプリファミリー」戦略は大成功を収めている。中にはInstagramをFacebookに組み込み、チャットをメインアプリに残すと予想する人もいたが、Instagramを独立のままにし、Messengerをコンパニオンアプリとして分離させたことで、これをどこでも使えるユーティリティーに留まらない、完全な中毒アプリにとして確立させた。

今日(米国時間4/27)の2016年Q1決算会見でMark Zuckerbergは、「今、世界中の人たちは一日平均50分以上、Facebook、InstagramおよびMessengerを使っている…これにWhatsAppは含まれていない」と語った。これは、世界でこのどれかのアプリを使う人たち全体の話であるとFacebookは私に念を押した。

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去る2014年7月にZuckerbergは、アメリカのユーザーは1日に40分間同サービスを使っていると言ったが、今や範囲を全世界へと広げた上で数字は伸びている。広告収益企業にとって、自社アプリで費やされるその膨大な時間は、計り知れない数の広告ビューを意味する。しかしそのビジネスモデルは、Facebookが人々をできる限り長い時間滞在させようとする動機づけにもなる。

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Image Credit: Asaf Hanuka

Facebookは果たしていつ、自ら作り上げたソーシャルネットワーク絶対勢力の影響力を真剣に考え始めるのか、それが問題だ。

ある程度の数のフィードを読み、写真をシェアし、メッセージを送ることによって人々はつながることができるが、その利用はいくばくかのドーパミン ― 永遠に満足することがなくても新しい情報を消費する興奮 ― を求める終りなき探究になることもある。デジタルで非同期なつながりに頼るのは簡単だ。外へ出かけるためにメンタルなエネルギーを消費しなければならなかったり、電話機を置いて人と顔をつき合わせて話すよりも。

そしてFacebookのOculus部門がバーチャルリアリティー用ヘッドセットを発売すれば、デジタル世界のために物質界を見捨てる問題も起きる。

Facebookは、ミームがいかにネットワークを駆け抜けるか、あるいはFacebookの利用がいかに人々の感情に影響を与えるかを研究するための専任部門を持っている。しかし、われわれの目玉から年間約60億ドルを稼ぐようになった今、「つながること」によって「自己」が失われる害を最小限にするために何ができるかを考える時だろう。

[画像提供:Facebook Addiction

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Oculus Video、Facebookの360度コンテンツをソーシャルに活用

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先月Zuckerbergは、FacebookがGear VRで360度ダイナミックストリーミングをサポートして新たな体験を提供すると発表した。このたび同社は、OculusのVRコンテンツをFacebookに直接統合してユーザーに提供する。

Oculusは今日(米国時間3/9)、Gear VR用Oculus Videoアプリに、新たなFacebookビデオタブを導入し、ユーザーのFacebookとOculusアカウントを結びつけて、VRコンテンツの没頭体験にパーソナル化情報 ― 誰をフォローしているかに基づく ― を取り入れることを発表した

Facebookの個人情報を統合することは、親子関係にある両社にとって大きな一歩であり、個々のVRユーザーのバーチャルリアリティー体験をカスタマイズすることによって、今後ソーシャルビデオがいっそう発展することは間違いない。

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この機能を使うと、ユーザーはVRコンテンツを閲覧するだけでなく、ヘッドセットを着けたままGear VRのビデオを直接Facebookでシェアすることができる。リアクション絵文字を使ったアクションも「数週間のうちに」可能になる。

今回の機能追加に先立ち、Oculusは既にVRのユーザー体験にソーシャル要素を加えることを見据え、友達と一緒にVR空間に飛び込める新機能を提供している。

果たしてモバイルVRが、Facebookにとって次に取り組むコンテンツ消費プラットフォームとなるかどうかは、まだ誰にもわからないが、同社がOculusプラットフォームを活用して、バーチャルリアリティーでのソーシャルな交流を拡大しようとしていることは確かだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグ、Facebook社屋の壁に書かれた “Black Lives Matter” を消すのをやめるよう従業員に求める

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Facebook CEO、Mark Zuckerbergは従業員に対して、無知な人種差別主義者にならないよう求めている(表現は私のものであり彼の言葉ではない)。

Gizmodoが入手した社内メモの中でZuckerbergは、「MPKの壁に書かれた’black lives matter’ を消して ‘all lives matter’ と書いた人々がいた最近の何件かの事象」に失望していると言った。MPKは、カリフォルニア州メンローパークにあるFacebookの社屋の一つで、Facebook初期に社員が自分の思いを書いた思い出の壁がある。

Gizmodoに掲載されたメモを以下に貼った:

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[第3段落の要約:米国には抑圧と差別の歴史に由来する、黒人コミュニティーが受けている特別な問題がある。”Black Lives Matter”[黒人の命は大切である]は、それ以外の命が大切でない、という意味ではなく、黒人コミュニティーにもしかるべき正義が実現されるよう願ったものである。]

Facebookは白人の地として悪名高い。昨年同社は米国で、黒人36名、ラテン系73名に対して、白人603名を雇用したことが2014年EEO–1レポートに書かれている。全体では、Facebook社員のわずか2%が黒人、3%がラテン系であり― 驚きではなく ― Facebookの55%は白人だ。

これ自身が酷いことであるいう事実に加えて、今は黒人月間であり〈かつ〉サンフランシスコ地区のアフリカ系アメリカ人学生たちが、明日Facebookを訪問する予定であることを考えると、最悪のタイミングだ。

Zuckerbergが指摘しているように、Facebookはこの事態を追及しており、社員には、近く行われるFacebookタウンホールミーティングで”Black Lives Matter”[黒人の命は大切である]の意味を学ぶことを推奨している。私はFacebookに連絡をとったが、これ以上のコメントを拒んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグの「新年の決意」はアイアンマン流のパーソナル・アシスタント制作

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マーク・ザッカーバーグは新年を迎えるごとに、新たな困難な課題を「今年の挑戦」に選ぶことで知られている。 結婚を機に中国語の普通話を習う平等性を増進する、世界の隅々までインターネット接続を普及させる(これには手強い障害も現れている)などだ。今年Facebookのファウンダーはこれまでとはまったく違う分野に挑戦することを明らかにした。

2016年のザッカーバーグの個人プロジェクトは『ジャーヴィス』だ。これはご存知のように、映画『アイアンマン』に出てくるたいへん便利で忠実なデジタル・アシスタントだ。

もちろんザックはジャーヴィスそのものではなく、自分のニーズに合わせた独自のAI(人工知能)を開発しようとしている。特に家庭の生活の効率化を図りたいようだ。しかしジャーヴィスの名前を出したことはザッカーバーグの野望が大きいことをよく物語っている。

マーク・ザッカーバーグ自身はこう書いている

2016年の個人的なチャレンジは私の家庭を効率化し、仕事を助けてくれるようなシンプルなAIの制作だ。『アイアンマン』に出て出てくる『ジャーヴィス』のようなものといえば分かりやすいかもしれない。

まず第一にこの分野におけるテクノロジーの現状を調べるつもりだ。次にシステムに私の声を覚え込ませ、音楽、照明、エアコンなど家で必要な操作をすべて理解できるようにさせる。友達の顔を覚えさせ、友達が家を訪ねてきたら玄関のドアのロックを外して招き入れる。私が外にいる間、娘のマックスの部屋を見張っていて、何か変わったことがあればすぐに私に知らせる。仕事の分野では各種のデータをヘッドセットに仮想現実として表示し、Facebookを効率的に運営する手助けをさせる。

これらはどう考えても「ちょっとしたサイドプロジェクト」などではない。ザッカーバーグがこのプロジェクトにどれほどの時間と資源をつぎ込むつもりなのか非常に興味をひかれる。どんな成果が上がるか楽しみだ。これが成功したら2017年にはザッカーバーグはアイアンマン・スーツを作るつもりかもしれない。

さて、読者の皆さんは新年を迎えてどんな「今年の決意」をされただろうか?

画像: Roy So/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+