BMWとメルセデス・ベンツは合意発表から1年未満ながら「長期」自動運転アライアンスを打ち切り

BMW Group(ビーエムダブリュー・グループ)とMercedes-Benz AG(メルセデス・ベンツAG)は、次世代自動運転技術を共同開発するために結んだ長期的なコラボレーション合意を、発表後1年も経たないうちに諦めることとなった。

ドイツの自動車メーカーたちは、この合意解消を「双方にとって友好的なもの」と呼び、それぞれが現行の開発路線に集中することに同意した。それぞれの新しい路線には、新規または現在のパートナーとの連携が含まれる可能性がある。両社はまた、後日協力が再開される可能性があることも強調した。

2019年7月に発表されたこのパートナーシップは、決して排他的なものではなかった。独占が目的ではなく、自動運転技術の開発、テスト、検証という、投資を集約しなければならない作業を共有することを目的にして、既存のメーカー間で緩やかな開発契約を結ぶという、増え続ける一般的アプローチを反映したものだったのだ。

両社はしっかりとした高い目標をいくつか掲げていた。このパートナーシップが目指していたのは、ドライバー支援システム、高速道路での高度に自動化された運転、自動駐車を開発し、2024年に発売される予定の一連の車種にこれらの技術を搭載することだった。

両社のコメントからは、どうやら期待されていた共同作業によるメリットが共有テクノロジープラットフォームの作成が予想よりも複雑で費用のかかる作業だという現実によって霞んでしまった様子がうかがえる。BMWとメルセデス・ベンツAGは、昨年契約が締結されるまでは、専門家による詳細な話し合いを行い、技術ロードマップについてサプライヤーたちと話をすることができなかったのだという。

「こうして行われた議論と、広範な検討の結果、両社は、共有テクノロジープラットフォームの作成に関連する費用、および現在のビジネスと経済状況を考慮して、協力を成功させるためのタイミングとしては適切ではないという結論に達しました」と両社は述べている。

BMWとメルセデスはそれぞれ他のプロジェクトやパートナーを抱えている。例えばBMWは、Intel(インテル)、Mobileye、Fiat Chrysler Automobiles(フィアット)、Ansysたちと行なうコラボレーションの一員だ。またDaimler(ダイムラー)と Bosch(ボッシュ)は2019年に、サンノゼでロボタクシーのパイロットプロジェクト(未訳記事)を開始した。

一方、両社はまだ他の分野では協力を行っている。5年前には、BMWとメルセデスベンツの親会社であるダイムラーAudi AGと3社共同で、位置情報ならびに技術プラットフォームであるHEREを買収した。その後、その所有コンソーシアムはより多くの企業を抱えるように成長した。

また2019年には、BMWグループとダイムラー AGはNOWファミリー傘下の合弁事業にモビリティサービスを統合している。

なお、以上の話題とは別に、ドイツ時間6月19日にBMWは、ドイツ労働評議会との間で6000人の雇用削減の合意に達したと発表した。新型コロナウィルス(COVID-19)のパンデミックによる販売の低迷が引き金となったこの削減は、早期退職、一時契約の非更新、余剰ポジションの手仕舞いと空ポジションに対する採用を行わないことによって達成されるとMarketwatchは報告している

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(翻訳:sako)

好きなプログラミング言語でIaCできるPulumiがサポート言語と構成対象を拡張

シアトルのPulumiは、モダンなプラットホームとしての名声を早くも確立した。それは、同社のサービスを利用すると、コードを書いてインフラストラクチャを指定するときYAMLではなく自分の好きなプログラミング言語を使えるからだ。最近ローンチしたPulumi 2.0では、最初にサポートされていたPythonに加えて、JavaScript、TypeScript、Go、そして.NETが使えるようになった。また、インフラストラクチャの構成に加えてポリシーの強制やコードの試験なども指定できる。

今日(米国時間4/21)の同社の発表によると、現在のユーザー数は10000、そして有料ユーザーが100あまりだ。これらは、前年同期比で10倍の増加になるが、必ずしも正確な数字ではないようだ。現在の顧客にはCockroach LabsやMercedes-Benz、Tableauなどがいる。

同社がローンチしたばかりのころは、コンテナとサーバーレス関連のサービスを強調していた。でもPulumiの創業者でCEOのJoe Duffy氏によると現在の同社は、各企業で技術者のためのプラットホームを構築しているインフラストラクチャのチームと直接組んで仕事をすることが多い。

Pulumi 2.0についてDuffy氏はこう言う: 「Pulumiの最初のビジョンは、お好きな言語でインフラストラクチャーアズコード(Infrastructure as Code, IaC)を、だったけど、2.0ではそれを大幅に拡張して今やスーパーパワーと呼んでいる」。つまり、インフラのプロビジョニングだけでなく、その周辺の問題領域にまで機能を拡張した、という意味だ。それには継続的デリバリーも含まれるが、さらにポリシーアズコード(policy-as-code)と呼べる機能もある。2.0からのPulumiは単なるインフラストラクチャの構成定義を超えて、インフラ関連のさまざまなポリシーまでコードで指定できるようになったのだ。

もう一つの拡張領域が、試験だ。Pulumiでは「本物の」プログラミング言語を使えるから、アプリケーション開発でコードの試験に使ってるのと同じ試験のテクニックをインフラストラクチャの構築に使って、プロダクションに行く前に間違いを捉える。しかもデベロッパーは、言語が同じだから、コードを書くために使っているツールをそのまま使って、そのコードが動くインフラストラクチャを定義できる。

Duffy氏は曰く、「基本的な考え方は、プログラミング言語について自分たちがよく知ってることや好きなことをそのまま生かして、クラウドのインフラストラクチャを定義しよう、ということなんだ。インフラストラクチャには、担当のチームづくりやセキュリティの確保など、アプリケーションのプログラミングとは違う課題が山ほどあるが、なじみの言語をそのまま使えるなら、それらも怖くない。それにより、企業全体を高い生産性でまとめて行けるだろう。つまり2.0で重要なのは、インフラストラクチャのプロビジョニングから、組織全体のサポートへ、という移行だ」。

Duffy氏は、同社の大企業ユーザーの多くがPulumiを使って彼らの内部的なアーキテクチャもコードで書き表し、それらを全社的に展開していることを強調した。

氏は曰く、「今までのそれぞれのクラウドの特長は尊重している。AWSもAzureもGoogle CloudもKubernetesも、それぞれの持ち味がある。だからそれら全体を抽象化するPaaSを提供する気はない。われわれはただ、コードによってチーム全体に矛盾や衝突のないすっきりとしたワークフローを実現し、彼らがモダンなアプローチを採用できるようにするだけだ」。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

メルセデス・ベンツがEQCを発表。120億ドルの電気攻撃態勢の先陣を切る

米国時間9月4日、Mercedes-Benzは全電動クロスオーバーSUV、EQCを発表した。ドイツ自動車メーカーが120億ドル以上をかけて新たにEQブランドの下で展開する、バッテリー駆動モデルの先行車種だ。

同社は世界でのバッテリー製造にも12億ドルを投資する計画であると、Daimler AG会長でMercedes-Benz CEOのDieter Zetscheは言った。

Mercedes EQCの米国での発売時期は2020年の予定で、Teslaからの市場奪還を目論む一連の高級電気自動車の列に加わる。

Porscheは、全電動Taycanを2019年末に発売予定。Audiは全電動e-tron quattro SUVを来週発表する。Jaguar I-Paceは今年秋に米国での発売が予定されている。

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Mercedes EQCは、コンパクトなモーターを前後1基ずつ搭載した新しい駆動システムを採用し、402馬力、562 lbf・ft(762 N・m)を出力する。0~60 mph加速は4.9秒。同車に搭載される80キロワット時のバッテリーは推定走行距離200マイルだとMercedes-Benzは言っている。このバッテリーは標準のDC高速充電によって40分で80%の充電が可能。

EQCは標準で19インチホイール、アダプティブハイビームアシスト付きLEDヘッドライト、スライドサンルーフ、暖房・パワー・メモリーフロントシートを搭載、新しいMBUXインフォテインメントシステムには3年間の無料地図更新サービスがつく。システムは10.25インチのインスツルメントクラスターと10.25インチメディアディスプレイからなる。

Mercedes-BenzはEQCの価格には言及していない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

メルセデス・ベンツ、2022年までに全車種を電気化

メルセデス・ベンツも自動車の電気化計画を発表した。同社によれば、製造する全車種を2022年までに電気化するという。不満を感じるユーザーもいるだろうが、事態に慣れるしかない。有力自動車メーカーは電気化計画を次々に発表している。世界でもっとも重要な市場と目される中国において、最終的には化石燃料を動力とする自動車を禁止するという自動車の電気化の計画が明らかになったことが、このトレンドをますすますはっきりさせた。

メルセデスの計画はこうだ。同社のチーフ・デザイナー、Dieter Zetscheによれば、メルセデスは2022年までに同社が製造する全車種についてハイブリッドまたは全電気自動車をラインナップに加えるという。この時点で少なくとも50種の新しい電気自動車がオプションとして選択可能になる。ダイムラー・グループ傘下のもう一つのブランド、Smartについては2020年には完全に電気化される。

これによりメルセデス・ベンツは、Volvo(ラインナップの全電気化を2019年までに達成する計画)やフォード・リンカーン(2022年までに電気化)と並んで、スケジュールを明示した上で全車種に電気化オプションを加える高級車メーカーとなった。

上記のように中国は最終的には化石燃料車の国内での販売を禁止する計画だが、その期限が未定だ。中国の自動車販売台数は近年、世界をリードしており、ますます急ピッチでその数を増やしている。そこで自動車メーカーは中国市場のEV化をにらんで方針の転換を図らざるを得ないこととなった。中国のEV志向には多くの合理的理由がある。またフランスとイギリスも2040年までに化石燃料自動車の製造を終了する計画だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

メルセデスベンツ、ドローン配達用車両の実物を展示

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今年のCESでMerceds-Benzは、 ドローン配達車の最新完成版を披露した。屋根の上には複数のドローンが配置 され、前面にはインテリジェントLEDディスプレイがある。実物の車は魅力的で、(宇宙空母ギャラクティカの)サイロン風の外観が、内部で働くモバイル倉庫を隠蔽している。

Mercedes-Benzとドローンのスタートアップ、Matternetは9月にこのコンセプト発表し、’Vision Van’ と呼んでいた。Matternetの無人ドローンがワゴン車から荷物を受け取り、中央運用基地から目的地まで運ぶ。基地はドローンが常に12マイル以内の範囲にあるように移動可能だ。トラックは無人で配達、帰還し、バッテリーを充電済みの物と交換する。

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CESに展示されたトラックの前面にはLEDアレイがあり、例えば前方を横断する歩行者のアニメーション等簡単な画像を表示していた。ここには情報ディスプレイとして車両の行動意図も示され、例えば右折や左折をする前に車外の人に知らせることができる。

ワゴン車の後部には一般の配達車両に見られるのとよく似た積載用ラックが置かれている。このラックは完全に引き出せるように作られており、ワゴン内部全体を入れ替えるだけですばやく積み降ろしができる。屋根の上のスロットでドローンに荷物を積み込むためのロボットアームは、配達開始前に荷物の位置をプログラムされている。

現在見かける一般的なUPSトラックをアップグレードしたものに違いないが、Mercedes-Benzはすぐに製品化する計画はないと言っている。それでも、未来の可能性として一見の価値がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

メルセデスベンツのRescue Assistアプリは、ARで救命に役立つ情報を教える

Mercedes-Benz Rescue Assist App ;

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メルセデスベンツは2013年11月以来、Bピラー(前から2番目のピラー)と給油口の内側にQRコードを印字している、これによって第一応答者(事故や災害現場に最初に駆けつける職員)や救急隊員たちは、Rescue Assistモバイルアプリを使い、事故に巻き込まれたメルセデスベンツに関する詳細な情報をすぐに得ることができる。最新の更新では既存のアプリに3D映像だけでなく、拡張現実(AR)も取り込まれ 、事故に際して救助活動に携わる人々は、さらにわかりやすい全体像を得ることができる。

新しいAR機能を使うことで、救急隊員は閉じ込められた乗客を解放するために車を切断するといった行為に際し、警戒すべき重要な部分などを含め、色分けされた内部コンポーネントを見ることができる。アプリは、燃料ライン、バッテリー、その他の電気部品などの配置を示し、車両を救命のために通常ではない方法で解体する際の、さらなる損傷や怪我のリスクを軽減する。

Rescue Assistアプリはまた、特定のモデル(メルセデスベンツの普通車やバンだけでなく、Fuso(ふそう)ブランドの商用車も含まれる)に関する適切な安全情報の概要を記したレスキューカードなどのリソースも提供する。

これは、多くの人々にGoogle Glassを、特定の業種向けに役立つツールとして思い描かせたARのユースケースの一種である( 緊急事態への対応は特に頻繁に引き合いに出された)。そうした機能を、救助隊員が持っている可能性の高いスマートフォン上の既存のアプリで使えるようにしたことは、おそらく技術のはるかに良い応用である。たとえそれがハンズフリーではないとしても。

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(翻訳:Sako)

メルセデス・ベンツ、初の全電動大型トラックを発表

Mercedes-Benz Trucks; Urban eTruck; Elektro-Lkw; Weltpremiere; Elektromobilität; modulares Batteriekonzept; Verteilerverkehr

Daimlerは、これ以上電気自動車の「初めて」をTeslaに譲るつもりはない。ドイツの自動車メーカーは今日(米国時間7/27)シュトゥットガルトでMerecdes-Benz Urban eTruckを発表した。最大積載量26トンの全電動車は、初のクリーンエネルギー大型トラックだ。

Urbanの名前の通り都市部での使用を想定しており、大量輸送システムの短距離部分を受け持つ。最大走行距離が200 kmであることも理由のひとつだ。Urban eTruckのプロトタイプは既に近くで見ることもできるが、Daimlerは、「想定される」本格的生産時期は「2020年以降」だと言っている。

それでもDaimlerはこの発表でTeslaを出し抜いた。Tesla CEO Elon Muskはつい先週、電動トラックTesla Semiを開発中で、早ければ来年には発表する計画だと話したところだった。そしてDaimlerは将来の大型トラック発売を待っているだけではない。Urban eTruckに採用を予定している同社のFuso Canter E-Cellの技術は、最大積載量6トンの軽量輸送トラックで既に使用されており、ヨーロッパの運送会社、Hermesをはじめとする顧客と協力して現在テスト中だ。

Mercedes-Benz Trucks; Urban eTruck; Elektro-Lkw; Weltpremiere; Elektromobilität; modulares Batteriekonzept; Verteilerverkehr

排ガスと環境面の利点に加え、Urban eTruckのような電動トラックの使用は都市生活者にとって直接的なメリットがある ― 騒音の減少だ。市街地を走る大型トラックが赤信号で停止してからトップスピードになるまでの様子を近くで見たことのある人なら、巨大排気量のエンジンがスピードに乗るために格闘するあの音の苦痛を知っているだろう。

Urban eTruckの量産に向けて大きな技術障壁はなさそうだが ― Daimlerはこの車を駆動する動力伝達装置の進歩を称賛している ― 大量生産を妨げているのは費用対効果の問題である可能性が高い。プレスリリースでDaimerはバッテリーについて、1997年から2025年の間に価格は2.5分の1になり、性能は2.5倍になると予測している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

自動運転車に重要な新記録―メルセデス・ベンツのバスが20kmの公道ルートを走行

Weltpremiere: Mercedes-Benz Future Bus mit CityPilot – Meilenstein auf dem Weg zum autonom fahrenden Stadtbus

CityPilotテクノロジーは完全自動運転の都市交通というビジョンに向けて大きく一歩前進した。メルセデス・ベンツは自動運転のFuture Busに20kmの公道を走らせることに成功した。舞台はオランダで、アムステルダムのスキポール空港と付近のハーレム市を結ぶ幹線道路の走行だった。このルートには信号のある交差点やトンネルがあり、バスは歩行者を避けて走る必要があった。

メルセデス・ベンツは、2年前に、CityPilotに先立ってHighway Pilotプログラムをスタートさせていた。先行プログラムは高速道路におけるトラック輸送がテーマであり、今回のCityPilotのように複雑な都市交通の環境を対象としていなかった。それだけに今回の成功はFuture Busにとって重要な達成といえるだろう。

Future Busは単なる功利主義的な技術の実験ではない。メルセデス・ベンツは将来の都市交通のあるべき姿に適合したテクノロジーを開発しようとしている。そのため、バスのインテリアも時間をかけて注意深くデザインされている。プレスリリースによれば、この未来的バスには乗客がバス内で過ごす時間に応じて3種類のデザインが設定されているという。座席には映画やテレビなどのエンタテインメントや各種情報を提供するモニターが装備され、バスの天井は森の中のような雰囲気を作っている。

Look at that swank interior.

しゃれたインテリアに注目

CityPilotプログラムの重要な要素のひとつは、バスの走行ルートと都市インフラとの密接な協調だ。Future Bus Iは完全にネットワーク化されている。つまり走行ルート上の交通信号とも通信しており、信号が切り替わるタイミングを事前に把握できる。バスに装備されたカメラは近距離まで路面の詳細な「指紋」(アスファルトの微細な形状)を取得し、前回の走行で撮影されたデータと比較して安全な走行に役立てるという。

自動運転機能はバスを最高70km/hで走らせることが可能だ。ルート沿いに設けられたバス停にスムーズに減速して接近し、歩道から5cm以内という精度で停車して乗客を乗降させる。

短距離での自動運転バスは世界各地で実用化されているが、そのほとんどは最近われわれが紹介したDeNAの例のように運行ルートはショッピングモールなとの限定された環境の私有地に限られている。メルセデス・ベンツの実験は一般道路における大型バスの実用走行であり、その成功は自動運転バスが将来の公共交通機関の主役のひとつとなる可能性をみせたものといえる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

メルセデスの家庭用バッテリーは、Tesla Powerwallのライバルになれるか

Aus dem Auto ans Netz: Mercedes-Benz Energiespeicher eignen sich auch für die private Nutzung zur verlustfreien Zwischenspeicherung von überschüssigem Strom. / From cars to power grids: Mercedes-Benz energy storages are also suitable for private use to buffer surplus power virtually free of any losses.

Mercedes-Benzの電動自動車の高需要に向けて開発されたバッテリーが、家庭用エネルギー蓄積装置として新たな用途を探している。聞いたことがあるって? そう、Tesla Powerwallとよく似ている。

Mercedes-Benzの親会社であるDaimler AGによると、この蓄電装置は子会社のDeutsche ACCUMOTIVE(Daimlerは大文字が本当に好きだ)が製造している。バッテリーの販売、設置、支援は電気会社やソーラー技術会社等のパートナーが行う。蓄電装置はソーラーパネルと一緒に設置することが多いので、これは理にかなっている。装置はすでにドイツで販売されており、今後は海外にも広げていくとMercedesは言っている。

2.5 kWhの棒状リチイムイオンバッテリーモジュールを最大8本内蔵可能で、最大容量は20kWh。Mercedesによると、これはソーラーエネルギーの余剰分を蓄積し、後で「事実上無駄なく」使用するのに十分な容量だという。装置の価格は公表されていない。これは装置本体以外に、光電パネルや設置費用等、いくつかの部品と合わせて販売されるためのようだ。

Deutsche ACCUMOTIVEは、この種の装置を2015年から工業利用向けに製造している。システムがスケーラブルに設計されていたため、早期に家庭用市場に参入できた。Daimlerは、エネルギー蓄積子会社に大きく賭けている ― Deutsche ACCUMOTIVEの第2のバッテリー工場には5億ドル以上を投資していて2017年夏に稼動を始める。

一方、Tesla Energy Powerwallは同じ目的を、もっとスマートに実現していると言っていいだろう。Powerwallは6.4 kWhのエネルギー容量を「一日サイクルの利用」のために提供しているとウェブサイトに書いてある。Mercedesの装置と同じく、もっと多くのエネルギーを蓄積する必要のあるソーラーシステムのために複数台設置することもできる。Powerwallの価格はわかっている ― 3500ドルだ。その需要の高さは、昨年Powerwallが発表されたとき、 3万8000台の予約が入ったことからわかっている。それだけの需要があれば、Daimler AGのような実績あるバッテリー技術を持つライバルが参入するの余地は十分にありそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nokia、HERE地図情報事業を30.7億ドル(3800億円)でアウディ、BMW、ベンツに売却

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Nokiaは先ほど、HERE地図情報事業をヨーロッパの自動車メーカーのコンソーシアムに 28億ユーロ(30.7億ドル、3800億円)で売却したと発表した。これによって数ヶ月前から流れていたHERE事業の将来に関するさまざまな観測に終止符が打たれた。

Nokiaによれば、HERE事業を買収したのはアウディ、BMWグループ、ダイムラー(メルセデス・ベンツ)が共同で組織したコンソーシアムで、買収手続きの完了は来年の第一四半期が予定されている。 Nokiaがデバイス事業をMicrosoftに売却した後、HERE事業の将来が業界の注目を集めていた。今年4月、NokiaはHEREについて売却も含む各種の選択肢を検討中と発表した。

HEREの6454人の従業員に対してレイオフがあるのかどうか、またあるとすればどれほどの規模になるのかは今のところ不明だ。NokiaがHERE事業の売却に傾いた理由の一つがこの膨大な人員だったという観測もある。 最近の財務情報によれば、HERE事業はNokiaグループの売上の1割を占めている。

HEREが売りに出ていることは自動車メーカー以外からも強い関心を集めていた。Uber(およびその投資家)と百度が共同で買収に動いているという噂も流れた。中国最大の地図情報サービス、NavinfoやAmazon、、Alibaba、Facebook、 Appleさえも関心を示したとされる。

TechCrunchのIngrid Lunden記者は先月の記事でこの問題を分析し、HERE事業が保有するテクノロジー、特許、データベース、豊富な地点属性(元HERE社員によれば300種類)について、「これほど価値ある資産が地図情報分野で市場に出ることは当分ないだろう」と述べた。

Nokiaはアルカテル・ルーセントの166億ドルの買収を来年上半期に完了するものと見られている。これらの抜本的再編によってNokiaはブロードバンド・インフラ事業、Nokia Technologiesおよび先進的研究開発事業のネットワークとして生まれ変わる。当面の目標としてNokiaグループはメーカーと提携して新たなモバイル・デバイスを2016年中にリリースすることを目指す。

社内で制作されたインタビュー・ビデオで、Nokiaのプレジデント、Sean Fernbackは「この売却によってHERE事業は独立かつ中立の企業となる。いわばデジタル地図の世界におけるスイスのような存在だ。これによってHEREは一層強くなるだろう」と述べた。

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メルセデス・ベンツ、CarPlay搭載の新Cクラス発表―このビデオで機能が詳しくわかる

ジュネーブで開催中のモーターショーでメルセデス・ベンツがAppleの車載iOSシステム、CarPlayを搭載したCクラスの新モデルを発表した。上にエンベッドしたビデオは繰り返しが多く、おそらくデモビデオに編集する前の素材集のようだが、それだけにメルセデスのCarPlayの機能が詳しく分かる。

ドライバーは車に乗り込むとセンターアームレストを開いてLightningケーブルを引き出し、自分のiPhoneを接続してアームレスト内にしまう。続いて、Siriを利用して電話をかける、メッセージを送信する、カーナビを設定する、iTunesでメディアを再生するところが紹介されている。

CarPlayの発表は自動車産業にとって一大イベントのはずだが、これまでのAppleの重要プロダクトの発表に比べるといささか地味な印象のスタートとなった。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+