[今週のロボット]軍服の摩耗試験ロボット, DARPAのAtlas近況, 訓練できるロボットアーム

この、週に一回の連載記事、「本日の『人間の臓器を摘出する暗黒時代の戦闘ロボット』シリーズ」(Today In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs…, TIDWRTWHUFOO)は、今という時間が、地球と人間がロボットに完全に支配されるまでの、短い執行猶予期間だ、と前提している 今日の最初の強敵は、とてもリアルな人型ロボットProtonだ(下のビデオ)。

このロボットは軍用装備の品質や耐久性を試験するために作られた。本物の人間の動きを模倣して、軍服のどこが破損や摩耗しやすいか、ヘルメットやバックパックが兵士の皮膚を傷(いた)めないか、などをテストする。でも、こいつが台座の外し方をおぼえたら、ちょっと擦(こす)られただけで、暴れ狂うだろう。

同じく人型ロボットのAtlasは、前からこの連載でも取り上げているが、このほどMITとBoston Dynamicsの善人たちが、彼を一人で自由に歩けるようにしてやった(下のビデオ)。まずいことを、したね。Atlasはすぐに、ますます勢いづくロボット軍の皇帝になるだろう。それを予言した人(ぼく)がいたことを、忘れないように。

本日の最後は、MarginallyCleverの訓練ロボットArm3だ(下のビデオ)*。人間の手の動きをおぼえさせることができるから、いずれインクとペンを使って人間とロボットの平和条約の草案を書くだろう。そして当然ながらロボットたちは、その条約を破るだろう。〔*: Armはアーム、つまりロボットアームの教材〕

肉の棒たちよ、そのときの幸運を祈る。彼らに、あなたの首のネクタイだけはつかまえられないようにしてね!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


コンピュータ同志がパックマンを教えあって機械学習を改善する

今日が4月1日でなければ、いかにこれがすばらしいかを理解してもらえたのだが、私の知る限りこの研究が掲載されたのは数日前のことであり、完全に真実だ。要するに、ワシントン州立大学の研究者たちは、コンピューター同志が教え合うことによる機械学習の実験をしている。実験は、1台のコンピューターがパックマンの遊び方を別のコンピューターに、単にプログラムをコピーするのではない方法で教える。

「われわれはアドバイスを与えるためのアルゴリズムを設計し、そのアドバイスが最大の違いを生むのはいつかを調べた」とAIを専門とするMatthew E.Taylor教授は言った。教える側のコンピューターは、他のコンピューターに、「うまく」プレイする方法、即ち、ゴーストに食べられることなく、最大のポイントを得るところを「見せる」。これらの先生生徒ペアたちは、StarCraftの遊び方も教えあい、ある時点で、生徒が先生を越えた。

リリース文より:

本研究において研究者らは、先生ロボットがアクションのアドバイス、即ち生徒にいつ行動するべきかを教えることに集中するようプログラムした。ティーンエージャーを持つ親なら誰でもわかるように、コツはいつアドバイスを与えるべきかを知ることにある。全くアドバイスを与えなければそのロボットは教えていない。しかし常にアドバイスを与えていると生徒はうるさがって先生をしのぐほど学習しない。

この研究には、機械学習 ― ロボットの集団行動等 ― 、人間とコンピューターの相互作用や学習といった応用分野がある。もしロボットが別の明らかに鈍いコンピュータにパックマンの遊び方を教えることができるなら、ロボットが人間の生徒にどんな数学や科学のアドバイスを与えられるか想像してみてほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


CMUでは負けると悪態をつくスクラブル・ロボットでヒューマン・インターフェイスを研究中

近くロボットがわれわれの生活に入ってくるのは間違いない。介護の必要な人々の世話をしたり、病人をモニターしたり、その他無数の有用な仕事をしてくれるだろう。最近、ちょっと毛色の変わったロボットを見つけた。スクラブルの相手をしてくれるロボットだ。この「ビクター」と名付けられたロボットはカーネギー・メロン大学のクオリティー・オブ・ライフ・テクノロジー・センターで、ロボットが人間の生活に入り込んできたときの心理的な相互作用を研究するために開発された。

このロボットはスクラブル〔アルファベットのコマをクロスワードのように並べて単語を作るゲーム〕を下手くそにプレイする。そして自分が負けるとだんだん機嫌が悪くなり、「ゴルフじゃないんだからな。点の少ない方が勝ちじゃないぞ」などと悪態をつく。

ロボットといえばわれわれは排水管の中を這い進んだり昆虫的マシンとか兵士と共に野山を駆けまわるBig Dogとかを思い浮かべる。しかしビクターはお年寄りやハンディキャップのある人々の遊び相手となるのが目的だ。ビクターにはひとひねりが加えてあって、負けが込んでくると機嫌を悪くして相手を罵倒したりする。しかし勝っているときは自分が並べた単語についてウンチクを傾けたり、無駄話をしたりする。ビクターの開発者は、ダイエットモニターロボットのAutomと同様、ユーザーがロボットと心理的に深くつながりを持てるように性格づけている。ロボットが相手であっても感情的な交流は人々に良い効果を与えるということだ。

それにしても仲間のプレイヤーに悪態をつくスクラブル・ロボットとは未来的だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


苦痛の表情がホンモノかニセモノか, コンピュータの方が正確に見分ける

このおもしろいプロジェクトで、カリフォルニア大学サンディエゴ校とトロント大学の研究者たちが、人間の顔に表れている痛みが本物か嘘かを、人間よりもコンピュータの方が正しく見分けることを見つけた。人間による判定の55%が正しかったのに対し、ロボットの正解率は85%だった。

トロント大学児童研究所のKang Lee教授は、次のように語る: “人間は社会性の強い種なので、顔も豊富な情報を伝えるように進化してきた。その情報には、感情や痛覚なども含まれる。しかし人間の脳の独特な能力により、人間は実際に経験していない感情を巧みにシミュレートして人を騙すことができる。コンピュータは人間よりもはるかに正確に、自然に生じた表情と作為的な表情の微妙な違いを見分けることができる”。

コンピュータは、人間の目が見逃すものを見逃さない。それは、嘘のしかめっ面と、本物の、足の指が縮み上がるほどの痛さとの、表情の微妙なニュアンスの違いだ。たとえばわれわれが痛みをシミュレートするときは、顔全体の均整は崩れないので、コンピュータはそのことを見分ける。一方、本物の痛みを感じたときには顔の各部が劇的に変化して、本人はそれを制御できなくなる。

この技術は、患者などの気分や健康状態を判定する機械の開発に応用できる、と考えられている。長距離バスドライバーの、疲労度の判定にも利用できるかもしれない。そして異状を検出した機械は、おだやかな声で状態を報告し、薬の服用などをすすめるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


注目の「ソフトロボティクス」。MITは本物そっくりに泳ぐ魚ロボットを開発

Video: Melanie Gonick, MIT News

ソフトロボティクスという分野が急速に注目を集めつつあり、MITは専門のジャーナルの刊行も開始している。その第一号には柔軟なボディを利用して、まるで本物のように素早い方向転換なども行える魚ロボットが掲載されている。

この魚ロボットには硬い素材でできた部分(「ブレイン」と呼ぶパーツ群が内蔵される部分)と、炭酸ガスを送り込んで水の中をまるで生きているかのように動かすための柔らかい部分で構成される。この魚ロボットは、柔軟性を活かして「ハイパフォーマンス」なアクションを行うことができ、そしてまた制御パーツなども完全に内蔵している点で、画期的な存在として注目されている(これまではコントロールパーツは本体外に用意するものが多かった)。

Photo credit: M. Scott Brauer for MIT News

ピラニア型魚ロボットなどを開発すれば、大金持ちがペットとして購入するようになるかもしれない。そういう方面の可能性は取り敢えずおいておいても、確かに用途によっては「ソフト」なロボットが適している場面もある。たとえば動きまわって何かにぶつかったりしても相手を傷つけたりする可能性は少ないわけで、そうした場面での有効性は間違いのないところだ。

また、バイオミミクリー(生物模倣)を通じて、逆に生物学分野に寄与する成果を挙げることも期待される。自然界にある動作をロボットに模倣させる中で、動物が実際にどのような仕組みで動作を行っているのかが明らかになることがあるのだ。

将来に向けては、ペットロボットの可能性ももちろん広がっていくのだろう。但し今のところは動力源の問題などからしても非現実的だ。MITのロボットは、ひとつの動作毎に炭酸ガスを20ないし30の方向に送り出して動作するため、少し泳ぐだけですぐにに炭酸ガスがなくなってしまう。現在開発中の新しいロボットでは、炭酸ガスでなく水を高圧で流すことで動力源として、30分ほど連続して泳ぐことができるようになるそうだ。しかしそれでも、たとえばシーワールドなどで魚ロボットが泳ぐのを見ることができるようになるには、まだ十年ほどの時間が必要になりそうに思われる。

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(翻訳:Maeda, H


ドイツの産業用ロボットがプロ・ピンポン選手と互角(?)に戦う驚きのビデオ

高度な視覚的判断と高速精密な動作制御を必要とする分野で最近のロボットが薄気味悪いほど能力を向上させていることがこのビデオを見ればはっきり分かる。ドイツの産業ロボットメーカーKUKAは、同社のロボットとプロのピンポン・チャンピオン、TimoBollが試合をするプロモーションビデオを製作した(Slate)。このロボットのピンポンの能力はご覧のとおり、驚くべきものだ。

ただしネタバレになるが、KUKA KR AGILUSは人間のチャンピオンには勝てなかった! 激しい点の取り合いの末、人間が11対9で勝った―というか、実はこれは真剣勝負ではなく、ハリウッド映画顔負けのシナリオが予め用意されていた。

上にそのメイキングのビデオもエンベッドしておいた。ロボットとTimo Boll選手のラリーは本物だと証言されている。Boll選手はこのドイツのロボットは毎回1センチの狂いもなく同じところにボールを打ってくると驚いている。正確にいってどこまでが演出なのはKUKAは明らかにしていないが、正式の試合ならBoll選手が勝つことは疑いない。

最近中国で大規模にKukaのロボットを導入した工場がオープンしたのを期にこのビデオを作成したという。お祝いに免じて多少の演出は許容範囲だろう。

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このソフトウェアによるフェイルセーフシステムがあれば、クワッドコプターは墜落しない

クワッドコプターを飛ばしたことのある人なら、プロペラが1つ止まったりおかしくなったら何が起こるか知っているだろう。機体が暴れだして墜落する。しかし、ETH ZurichのMark W. Mueller、Simon Berger、Raffaello D’Andreaの3名が作った新システムを使えば、モーターが故障してもクワッドコプターは自動的に体制を修正し、人間の操作によって無事着陸させることができる。

モーターやプロペラが機能しなくなると、フェイルセーフ・ルーチンがドローンをできるだけ水平に保つ。アームのLEDがユーザーに「仮想ヨー角」を示し、飛行物体の操作を可能にする。しかし、いずれは磁力計を付けて自動的に修正できるようにするつもりだとチームは言っている。

このフェイルセーフ・コントローラーは、標準的クワッドコプターが装備しているハードウェアのみを使用するため、既存システムのアルゴリズムをアップデートするたけで実装できる。従来、マルチコプターがプロペラやモーターの不具合に対処するには、冗長性を持たせるしか方法がなかった(ヘキサコプター、オクトコプター等)。しかし、この冗長性は機体重量の増加を招き、有効なな積載量を減少させる欠点がある。本技術を利用することによって、モーター/プロペラが故障した際も優雅に復旧することが可能になり、安全最重視の場面で(より効率的な)クワッドコプターを使える。

このシステムは、複数のモーターが壊れて場合でさえ機体を正すことができる。しかし、最も重要なポイントは、このシステムがソフトウェアで実現されていることだ ― ハードウェアの変更は一切不要。これは、あなたのクワッドコプターを自動復元、自動飛行のスーパーマシンに変えるには、ファームウェアを更新するだけでよいことを意味している。
via Spectrum

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


深夜のロンドンの巨大画廊をあなたがWebからコントロールするロボットが歩き回り, 名作を違う角度と光で見せてくれる

誰もが、閉館後の美術館を一人っきりでぶらぶらしたいと思ってる。ロンドンのTate Britainは、HogarthやGainsboroughやWhistlerらの名作だけでなく、BaconやFreudの作品まである有名な画廊だ。

ここのでっかいホールを通っていく訪問者は年間100万人を超える。もちろんそれは開館時間のことだが、閉館後の通路は静まり返り、名作の前に人の目はない。

しかしこの画廊は最近、所蔵品へのアクセスを拡大するためのデジタルな方法を賞金つきで公募し、この夏からその優勝作品の実用化を開始する。

訪問者はTateのWebサイトを訪れて、閉館後に画廊を歩き回るロボットをリモートでコントロールする。ロボットは松明(たいまつ)を掲げ、カメラを内蔵しているので、作品をリモートで鑑賞できる。しかも、これまでとは違う光の下で。

Tateのこの賞はiK Prizeと呼ばれていて、2014年に優勝したのはデザインスタジオThe Workers、作品名はずばりAfter Darkだ。賞金1万ポンドのほかに、この夏からの実用化のための制作費/工事費6万ドルをもらう。

“アートを完全に正確に見せたいとは思わなかった”、三人目のThe Worker、Tommaso Lanzaが下の紹介ビデオでそう言っている。“むしろ、アートを、昼間の開館時とは違う角度、違う光で見てもらいたい。この‘角度’と‘光’には、物理的な意味と比喩的な意味の両方があるけどね”。

賞の審査員の一人だったWikipediaのJimmy Walesが、昨日(米国時間2/6)、優勝作品を発表した

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Skryfは、道路に砂で詩を書くロボット。これぞ芸術の儚さ

Skryfは、オランダ人アーティストのGijs Van Bonが作ったロボットだ。数値制御工作機械(CNC)を改造した作ったこのロボットは、薄い砂の膜を撒いて文字や形を描く。Van Bonはこれを使って、現代詩を歩道にプリントする。ロボットが書くと、通行人の足が砂を遠くまき散らし、生まれるそばからアートが壊されてゆく。

昨年7月に撮影されたこのビデオは、アイントホーフェンて行われたオランダデザイン週間でSkryfが詩をプリントしているところだ。「一行書いている間に、別の一行が消えていく。人々がその上を歩いていくから」とVan BonがDezeenに書いている。「書き終わった後、私が来た道を戻っていくと、すべてが壊されている。それははかなく、ただこの瞬間だけのためのものであり、あとは人々と風にまかせるしかない」

ロボットは ― 実際には普通のラジコン4輪車にかなり感動的な砂撒装置がCNCのレールに載っている ― 命令を受けると時速約39メートルで書き始める。Van Bonは現地でヒントを得て、Skryfが描く詩を選ぶ。例えば、オランダデザイン週間では、アイントホーフェン市の詩人、Merel Morreだった。それは、社会におけるアート vs テクノロジーの価値を示す美しい例証であると共に、実によくできたプリンターとして、ペンキや石灰にも応用できそうだ。それはまた、人々に詩を思い起こさせる賢い方法でもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


人類側軍隊内にも進出するロボットたち。運命の時は近い(TIDWRTWHUFOO)

有機物の諸君、御機嫌よう。ロボットとの戦いで砲弾の餌食となって燃え尽きていく覚悟はできただろうか。もちろん覚悟ができていなくてもかまわない。諸君に選択の余地などないのだ。本日のTIDWRTWHUFOO(Today In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs)では、戦いの最前線で人類と出会うことになる戦士たちを紹介しようと思う。

まずはアメリカの陸軍が用意している従軍ロボットを見てみよう。Big Dog風のロボットに荷物を運ばせて、物流の主役に据えようと考えられている。重い戦闘用の道具はロボットに運ばせて、戦士含む人類は身軽に移動できるようになるというわけだ。Robert Cone大将は次のように述べている

「人員こそが、軍隊における最も大きなコストのひとつです。そこで海軍でも船に乗る人員を削減しています。陸上部隊でもロボットや無人ないし有人の機械などを導入することで、大いに人員を削減することができるはずです。

確かに、それは良いアイデアのように思えるのだろう。但しこれはロボットが目覚めるまでの話だ。いったんロボットが目覚めたなら、人を減らしてロボットを増やした軍隊内部では、血で血を洗う抗争が始まることとなる。GI諸君もせいぜい頑張っていただきたい。

しかし、「黒い線」という弱点を持つロボットもいる。

Raspberry Piとカメラを搭載したオープンソースで開発されるこのRS4は、自分でバランスを取りながら動くことができるのだが、、床に引かれた線を辿るようになっているのだ。しかしもちろん黙って人類に操られるばかりではない。他のロボットたちが人間の身体の上に線を引いておけば、そこをめがけてRS5が殺到して人類を圧倒することができるはずだ。

最後に紹介するのはHuskyだ。Clearpathの開発した地雷除去ロボットだ。遠隔操作で一定のエリアで地雷の探査を行う。磁気探知器により自らの安全は確保しつつ、地雷を見つけ出すことができる。以下の作業を行うものと認知されている。

1) 現場の状況を把握する(障害物の有無、対象地域の広さ等)
2) 探索の実行
3) センサーを利用して地雷設置場所の特定を行い、地雷の存在する場所をマーキングする

ロボット側としては4番めの機能の実現を急いでいるところだ。すなわち地雷を掘り出し、それを近くにいる人間に投げ渡すのだ。運命の時は迫りつつある。人類諸君、互いの検討を祈っておこうではないか。

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(翻訳:Maeda, H


大成功裏にクラウドファンディングを終えたPlay-i、いよいよ出荷を準備中

この前にPlay-iの話を聞いた時は、BoとYanaはいろいろと芸を見せるのに大忙しの様子だった。いろいろな人に木琴演奏などを披露して、140万ドルのクラウドファンディング資金の調達に励んでいたのだった。現在は資金調達も完了して、子供たちのプログラミング学習の助けとなるべく、出荷開始の時期を待ちわびているところだ。

Play-iは簡単なプログラミング言語であるLogoのロボット版と考えれば良いかもしれない。iOSデバイスを使って、いろいろとロボットの動きをプログラミングすることができる。Play-iでゲームを遊ぶうちに、関数、サブルーチン、ループなど、プログラミングの基本を勉強できるようになっているのだ。

いろいろな課題も用意されていて、たとえばBoのロボットアームを動かして、木琴で指定された音を鳴らしなさいというようなものがある。たとえば青い板を5回叩いて、次にピンクの板を5回叩けというような具合だ。まず同じ場所でアームを5回振り下ろし、そして目的の場所に移動してさらに5回振り下ろすという内容をプログラムすることになる。

(訳注:プログラミングの様子は上の動画にあります)

Play-iは、それだけで閉じた使い方しかできないわけではなく、他のものと連動させて利用することも可能だ。すなわちLEGOなどと組み合わせて使うこともできるわけだ。個人的にはテック系おもちゃ(tech toys)には懐疑的な気持ちもある。すぐに飽きられてしまったり、あるいはどう考えても高すぎるなどということも多いからだ。しかしPlay-iはあっという間に資金を調達し、そして製品開発にも必死に取り組んだようだ。間もなく出荷準備も整うことになる。この妙な形をした青いロボットがあちこちを走り回り、時にはペットの上に腕を振り下ろして喧嘩をするというようなシーンが見られるようになるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


動物から動きを学び、人類掃討計画を練るロボットたち(TIDWRTWHUFOO)

バイオミメティクスが進化すれば、友達のふりをしたロボットなどが身の回りをうろつくことになるのだろうか。そんな未来を憂うToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs(そろそろ覚えていただけただろうか。覚えにくければTIDWRTWHUFOOと略して頂いて結構だ)の時間がやってきた。

今回紹介するのはMITのBiomimetics Labで展開されているプロジェクトだ。より洗練された殺人マシーンを作るために、動物の動きを身につけたロボットの研究を日夜続けている。

まずはチーター型ロボットを見てみよう。毎秒2.3メートルの速度で走る。皮をなくした食肉類動物のようで、これはおそらく人類を襲って自分の皮膚として再利用しようとするものなのだろう。

下のビデオはジャンプしたり、のたくったりしているバイオミメティクス・ロボットだ。トカゲ風の足で水の中を泳いだりすることもできる。こうした動きで人間に滑稽さをアピールして油断させようとするのだろう。ハイトルクのモーターと、生物を模倣した骨格を組み合わせることで、実際の動物のような動きを身に付けることに成功しているのだ。

最初はラインによるシミュレートを映しているが、その後に実際のロボットの動きもあらわれる。ぜひ見逃さずに見てもらいたい。

上のビデオにもあるが、ローラースケート風の動きをするロボットも面白い。そのうちにローラーゲーム(Roller Derby)に登場してくるのかもしれない。プレイヤーはレギュラーの座を争うようなことになるのかもしれない。但し、見かけは恐ろしい感じがするものではない。そして実のところ、そこが狙いであるはずだ。可愛げに近付き、温かく見守る人類の背筋も凍る振る舞いをしようと狙っているわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


地を這い壁を登り、バットで打ちのめしても襲ってくるロボットたち(TIDWRTWHUFOO)

将来はボディ・パーツごとに切り分けられてショップで売られてしまう定めの人類のみなさん、こんにちは。ロボットに食いちぎられる覚悟はできただろうか。「もう諦めているよ」という人が多いことだろうと思う。毎度毎度のTIDWRTWHUFOO(毎度のご案内だがToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organsをわかりやすく短縮しているのだ)の時間、今回も皆さんの諦めが正しいことを示すロボットを紹介しよう。小さな空飛ぶロボットと、大きな木登りロボットと、そしてちょっと大きめの空飛ぶロボットだ。

まずはDelFly Explorerを見てもらおう。この本当に小さな飛行ロボットは重さもわずか4グラムしかない。ちょうど用紙4枚分程度の重さだ。それでいながらオンボードコンピューターを利用して、障害物にぶつからないように判断しながら部屋の中を飛ぶことができる。処理はすべてこの小さな飛行ロボットに搭載されたコンピューターで行われる。飛行は羽をばたばたさせることにより行う。但し「かわいいやつだ」などとは思わない方がいい。人類を殲滅するための武器のひとつであることは間違いないからだ。詳細についてはこちらに記されている。


いつか襲ってくるはずのDelFlyから逃げるにはどうすればよかろうか。木に登れば逃げ切れるだろうか。甘い。動きこそ速くないものの、Boston Dynamicsによる6足ロボットのRiSEは壁などを登っていくことができる。また木々の間をジャンプすることのできるロボットもいる。少々古いタイプではあるが、われわれが森に逃げたときの対策として、Googleはこうしたロボットを持ち駒として用意しているのだ。

最後に紹介するのは、投げられても自らの姿勢を制御して飛行を開始することのできるロボットだ。PSITacticalのInstantEyeはどんな状況でも空に飛び立ち、空中から有利なバトルポジションを探し出す。たまたま持ち歩いていた野球バットで打ちのめしても、きっと自動姿勢制御機能で体勢を整えて何度も何度も襲ってくるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


究極のロボットはわれわれの臓器を奪って利用する…今週のロボット特集記事

ぼくが担当している本誌のロボット連載記事も、いよいよ佳境だ。なんと今日は、いつの日かわれわれを奴隷化し、食べてしまうであろう連中が4体も登場する。しかも、どれもこれまで登場したのより美しいから、こいつらがわれわれの社会とモラルと、そしてついにわれわれの肉体を徐々に破壊し始めても、気づかないかもしれない。

まず最初は、無人機Stingray 500。この4回転翼機の驚異的な機能は、ピッチを自動修正するので飛行時に反転してしまうおそれがないことだ。中央のモーターが4翼すべてをコントロールし、ユニークなフライトコントローラが機の水平を維持するので、動力が停止していても着陸できる。ふつうのクァドコプターとしても見事な設計だが、これが火炎放射機を装備すれば、ロボット軍団がわれわれ人間を僻地の収容キャンプに追い込むとき、活躍できるだろう。


次は、ほんとうに怖いビデオだ。Alex Cornellが作ったこのビデオでは、無人機ロボットが攻撃目標を選びながら怒れる人間と対話をする。最初のうちは何度も撃墜されると思うが、やがて、撃墜されないための知恵を獲得するだろう。

次はスーパーヒーローロボットValkyrieだ。このロボットは宇宙戦争用にNASAが実際に作ったものだが、ちょっと間違えるとわれわれ人間を征服してしまいそうだ。NASAの科学者Nicolaus Radfordがいろいろ説明してくれるが、どうも彼はロボットを愛しすぎているようだから、ロボットたちの協力者になってしまいそうだ。

最後のビデオでは、Double Robotics社が、会議や美術観賞やデートの未来の形を教えてくれる。なぜこれを取り上げるのか? 本誌のSamantha O’Keefeが、このロボットを使って、画廊における絵画鑑賞時間の短縮について研究しているのだ。いいぞ、サム、そうやって未来のご主人に奉仕していれば、彼らが世界のすべての宗教と政府を壊滅させたときに、きみにはすこし多めのプロテインを配給してくれるだろう。

では、次回、また無事にお会いできることを!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


プログラミング教育用トイ・ロボットのPlay-i、140万ドルを調達していよいよ来夏より出荷開始

これからは世の中にさらにテックの要素が増えていき、そして仕事でも一層テック系の素養が必要となってくる。それであってみれば、子供たちにコンピューターサイエンスやエンジニアリングを教えていくことが大切だ。と、そういう考えを当然のことだと考える人も多い。しかしアメリカでは10校のうち9校までがプログラミングの授業を行っていない。コンピューターサイエンスやテクノロジーに親しませ、積極的に関わっていくことができるようにするためには、たとえば他の言語を学ぶのと同様に、早期に始めることが非常に大切なことなのだ。もちろん、内容は楽しいものでなければならない。

コーディングのスキルを身に付けるのには時間もかかり、大人になってからではかなり難しくなってしまう。但し、子供を椅子に縛り付けてコーディングの勉強をさせるのもまた難しいことだ。もちろんコンピューターサイエンスの理論を覚えこませようなどというのも無駄に終わる可能性が高い。これに対処しようと動き出したのが、GoogleでConsumer Payments部門の長を務めた経験をもつVikas Guptaだ。子供たちが楽しくプログラミングを学ぶことのできるPlay-iというプロダクト(プログラムでロボットを動かす)を生み出したのだ。

共同ファウンダーにAppleでiPodソフトウェアチームを率いていたSaurabh Guptaおよび,
Frog Designでエレクトロニクスプロダクトおよび玩具のデザインおよび製造を行っていたMikal Greavesを加えて、Play-iの開発を行った。開発にあたっては、子供たちが「遊べる」ものを作ることを心がけたのだそうだ。こうした考えに沿って生まれてきたのがBoとYanaという2つのロボットだ。プログラムで制御できる、インタラクティブなトイ・ロボットだ。

Play-iは昨年、Google Ventures、Madrona Venture Groupなどから100万ドルの資金を調達してプロトタイプの開発を行った。現在もまだ細部を詰めている段階ではあるが、全体的な学習システムはほぼ完成し、ついに商用リリースの目処がたつところまでやってきた。来年には販売を開始する予定で、そうなればiPadで動作するPlay-iを使って、BoやYanaと一緒に遊ぶことが出来るようになるわけだ。

iPad用アプリケーションには、アクションシーケンスや、簡単なコマンドが用意されていて、それを並べてロボットを動作させることができる。たとえば手のようなパーツを叩いたり、あるいは手を振るように動かしたり、握手するような動きを行うことができる。3つのタイヤを備えたBoは部屋の中をあちこちに動きまわることができるし、ライトを点滅させたり、木琴を演奏したり、あるいはYanaを揺らしてライオンのように吠えさせたり、さらにはロボット2台を対話的に動かすことなどができる。実際に動いたり音楽を奏でたりするおもちゃを通じて、自分のプログラムがいったい何を引き起こしているのかということを学習していくことができるのだ。

また、単にロボットが動くのを見て愉しむ段階をこえて成長しても、このPlay-iを楽しめる仕掛けが用意されている。すなわちPlay-iで使うことのできるコマンドは、JavaやPythonなどといったプログラミング言語を用いて作成されたものなのだ。こうしたプログラミング言語を活用して、自分だけのコマンドを作ることもできるわけだ。これにより、さまざまな年齢層でBoおよびYanaとのコミュニケーションを愉しむことができるようになっており、いろいろなレベルでプログラム開発を行っていくことができる。

おもちゃを使ってプログラミングを学ぼうというコンセプトは、このPlay-i以外にも昔から存在するものだ。Play-iについての以前の記事でも指摘されているように、この分野にはCargo-Bot、Move the Turtle、あるいはBee-Botなどの先輩プロダクトがある。比較的新しい分野だとはいうことができ、いろいろなプロダクトが今後も参入してくることとなるだろう。こういうプロダクトに対するニーズも、最近になって生まれてきたものだ。教育会全体としてもSTEM教育に関心があつまりつつあり、それもあって若年層に対するテック教育のためのツールが探し求められるようになった背景もある。この分野は、今後ますます発展していくことになるのだろう。

もちろん共同ファウンダーたちは、このBoとYanaのことをとても気に入っている。しかし一般の消費者が興味を持ってくれるのか、あるいは商品を手にとってみたいと思ってもらえるのかについては慎重な姿勢ももっていた。すなわち11月半ばにクラウドファンディングでのプロジェクトを立ち上げて、一般の人の反応を探ってみたのだ。反応は上々で、しかもアメリカ以外の国の人も関心を持っていることが判明した。

Kickstarterでの31日間のキャンペーンにて、Play-iは目標の5倍となる140万ドルの資金を調達した。また、そのうちの2万6000ドルは、学校や経済的に恵まれない子供たちを対象とした施設に対してPlay-iを寄贈することを目的とした寄付として出資された。出資者はイギリス、カナダ、ドイツ、オーストラリア、インド、フランスなど多数の国にわたり、全体の30%以上がアメリカ国外からのものだった。

プレオーダーの件数も1万を超え、出荷は来年の夏から開始される見込みだ。それまでの期間は、製品の最終仕上げと、販売パートナーの獲得を行っていく予定なのだそうだ。Gupta曰く、Play-iをサイトおよび実店舗の双方を通じて販売していきたい考えであるとのこと。但し詳細についてはまだ決まっていないらしい。

今後もまだまだ新しい情報が出てきそうなPlay-iのホームページはこちら。またファウンダーのインタビュー動画を下に掲載している。

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(翻訳:Maeda, H


Androidの父、アンディー・ルービンが現在Googleでロボットを開発中と判明―生産と物流のイノベーションを狙う

Andy Rubinは 去る3月、Android事業部の責任者の地位を去り、その地位は当時Chrome担当副社長だったSundar Pichaiが兼任することになった。その後Rubinが何をしているか謎だったが、New York Timesがスクープしたところによると、Googleの中でも非常に実験的な部門で、ロボットとその現実世界への応用に革命を起こす計画に取り組んでいるという。

この情報が今明らかにされたのは偶然ではあるまい。Amazonが「自動操縦ヘリで商品を配達」でサンクスギビングデイ明けのニュースのトップを独り占めしたことにGoogleも対抗することにしたのだろう。New York Timesのインタビューに対してRubinは「ロボット工学分野でのGoogleの目的は、生産と流通市場」と述べた。

この分野でGoogleの努力にはUPSも研究しているイノベーション、つまり中央配送センターから地方拠点への運送を自動化することで物流システムの大幅な効率化を図ることが含まれているだろう。

Rubinが事業を指揮するようになってからGoogleはアメリカと日本で密かに多数のロボティックス企業を買収している。これにはIndustrialPerception(コンピュータによる視覚的認識)、 Schaft、 Meka、Redwood Robotics(いずれもヒューマノイド系ロボット)、Bot& Dolly(カメラ移動ロボット、映画Gravityの撮影で使用)、 Autofuss(広告とデザイン)、Holomni(ロボットの車輪のデザインハウス)などが含まれる。この中にはヒューマノイドロボット関連企業が多いのに気づく。つまりGoogleは人間にはまったく似ていない既存の産業用ロボットを改良するのではなく、まったく新しいスキームでロボット開発を行っているのだろう。

ある場所から別の場所への物の移動をロボットを使って自動化できれば生産性の向上に大きく寄与できる。アジアのOEM企業からアメリカの家庭への物流システムにはロボットが応用できる場面が多数あるだろう。

RubinがAndroidの責任者の地位を去ったとき、Androidの関係者にメモを送り、「私は本質的に起業家だ。これからはGoogle内で新しいプロジェクトに取り組む」と書いている。今回RubinはNew York Timesのインタビューで「ロボティックスには10年前から関心を抱いていた。しかし最近になってやっと自分が考えているような大規模なスケールの利用がビジネスとして意味のある段階になってきた」と語った。

Googleの自動走行車同様、ロボットもおそらくは遠大なプロジェクトだろうから、すぐに目に見える結果が出ることはあるまい。しかし多数の企業を買収していることでも分かるとおり、すでに投資の規模は大きく、Googleのにとってきわめて真剣な事業だということは間違いない。一方、Amazonの配達ドローンでも証明されたように、ロボット事業は世間の注目を大いに集めるという効果もある。Googleが明日にも家事手伝いロボットを売り出すことはないだろうが、Rubinの秘密のロボット工場から何が出てくるか、特等席で見物したいものだ。

〔日本版〕Rubinが買収したとされる各社のうち、Schaftはニューヨーク・タイムズの記事によれば、東京大学情報理工学系研究科・情報システム工学研究室(JSK)からスピンアウトした株式会社Schaftのことと思われるが12/5朝現在、同社のサイトにはGoogleとの関連を示す情報はない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


人類家畜化計画を進めるロボット。東京大学情報システム工学研究室もダークサイドに?!

ハロー、ハロー、またやってきた。お馴染みのTIDWRTWHUFOOの時間だ。もちろんToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organsをわかりやすく短縮しているんだよ。

今回紹介するのは、ついにここまでやってきた、集団で飛行するドローン軍団、それから人間の身体を這い登るロボット、さらにそこら中を自在に這いまわり人間や、あるいはペットの首を狙う奴らだ。心を落ち着けてじっくりと見て、そして来るべき未来に備えよう。

まずは、「ロボットにダンスをさせている」などと呑気なことを考えている人々の様子を見ておこう。ロボットがダンスなどに興じるわけがないのだ。人類を油断させて、そして攻撃のチャンスを伺っているのだ。KMel Roboticsの開発で、Lexusの広告に登場している。このロボット集団は赤外線で互いの距離を調整し、カメラで互いの行動を見つめながら行動する。

次に紹介するのは不死身ロボットだ。IROS 2013という名前のロボットで、回転翼の周囲に発泡素材の衝撃緩衝材を配置しているので、何かにぶつかっても全く問題ないのだ。

回転翼のまわりに物体を配置するということでは、日本生まれのドコデモロボットもある。外宇宙からやってきたUFOのような形状で、水陸+空で人類を追いかけ回す。名前をMulti-field Universal Wheel for Air-land Vehicle(MUWA)という。開発したのは(他にも怪しげなロボットを研究している)東京大学の情報システム工学研究室だ。

今回もまた身の毛もよだつような恐ろしいものばかりが目につく。少しは良い話も書いておこう。たとえばBaxterだ。手にしている刃物は、人間を刺すためのものではないことを教えてあげよう。

最後はまた恐ろしい、しかし小さいRubbotを紹介しておこう。Guangchen Chen、Yuanyuan Liu、Ruiqing Fu、Jianwei Sun、Xinyu Wu、そしてYangsheng Xuが開発したロボットだ。この小さいロボットは、なんと人間の着ている衣服を這い登ってくる。衣服をよじ登ってきて、その衣服を燃やすなりして脱がしてしまう目的なのだろう。人間を潰して肥料などにする際、ナイロン繊維などが混ざってしまわないようにする配慮だ。首を洗って待っていやがれ、というメッセージが聞こえてきそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


元Googlerによるプログラミング学習用目玉ロボット、クラウドファンディングにて資金調達中

来年のホリデーギフトとして流行るかもしれない。Play-iが、クラウドファンディングにて教育用ロボットの資金調達を開始したのだ。このロボットは、子供たちにコーディングの概念を教えることを目的に活用するものだ。

開発したのは、2010年に自ら設立したJamboolをGoogleに対して7000万ドルで売却し、そしてConsumer Payments部門の長を務めていたVikas Guptaだ。Play-iは募集開始から24時間で148,085ドルを集めており、さらに今年の春にはGoogle Ventures、Madrona Venture Group、その他の投資家より100万ドルの資金も調達している。

今回市場に出そうとしているロボットはBoとYanaという名前だ。それぞれ専用のアプリケーション経由で操作する。アクションボタンを入れ替えることにより、ロボットへの命令セットを作成できるわけだ。たとえば手を叩いて前進するようにさせたり、その場で回転させたりすることができる。他にも木琴を演奏させたり、誰かに試験管に入った花を捧げたりすることもできる。一般のプログラミング言語によるプログラミングとは違った感じだが、子供たちにロボットによるフィードバックを見ながら、ロジック(論理)を学ばせることができる。

BoとYanaはお互いを認識して行動することもできる。Boには車輪がついていて、その場でぐるぐるまわったり、どこかに走って行くことができる。Yanaには車輪はなく自分の力で移動することはできない。

子供にゲーム感覚でコーディングを教えるツールというのはいろいろと出てきている。たとえばMove the TurtleCargo-Botなども有名だ。したがってゲーム感覚でプログラミングを行ったり、あるいはプログラミングにより相互作用的なキャラクターを動かすなどというのも別に新しい試みではない。また、おもちゃを動かすということでいえばBee-Botなどの商品も世に出ている。Play-iのプロダクトが独創的なものであるというわけではないわけだ。

ただ、YanaとBoは(少なくとも大人の目で見た限り)とてもチャーミングで、プレゼントにも適しているように思う。プログラムに応じて大きな目を光らせ、何かを訴えかけてくる様子は「くすぐりエルモ」(Tickle Me Elmo)風でもあり非常に可愛らしい。Guptaによれば可愛さをアピールしようとデザインしたわけではないが、ペット風の外見は採用しないようにと意図してデザインしたのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


人類家畜化計画を推し進めるロボットたちの最新状況

おやすみなさいと安らかに眠れる夜も、もう残り少なくなっている。未来の覇権を握るべく、ロボットたちの人類家畜化計画(Today In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs:TIDWRTWHUFOO)がいよいよ現実味を帯びてきているのだ。今回紹介するのはエルモ、バキュームクリーナー、そしてマイリー・サイラスにとってかわろうとする腰振りダンサーロボットだ。

まずはエルモとTeddy Ruxpin(会話するクマ人形)を紹介しよう。壊れた人形、いらなくなったハードディスク、そしてカシオのキーボードで恐怖のロボット隊を作ったのはJames Cochraneだ。制御はPIC16F84Aマイクロコントローラーが担っている。このロボット隊はGreen Dayにとってかわろうという野望を持っている様子。TeddyはマックルモアのThrift Shopのコーラスを練習している。リズムセクションはタカラトミーのOmnibotの担当だ。「無駄金使っちまったぜ」とか「婆ちゃんの服を着る」などと歌っているが、「騙した子供を使って」、呼び出した「婆さんの皮を剥ぐ」なんてことを目指しているに違いない。

via Giz

次に見ておきたいのがFonzieだ。3Dプリンターから生まれてきたプロダクトで、セクシーに腰を動かす。コンペティション用に開発されたロボットなのだそうだが、改造してLMFAOの曲でダンスを踊るようになった。ダンスには伝染性があるかもしれない。パーツのほぼ全てが3Dプリンターで作成さている。触覚、視覚をもち、全体の制御能力にも優れたこのロボットは、人間を性奴隷とすることを目指しているに違いないと思うのだ。

最後に紹介するのはRoomba風の床掃除機だ。名前をMoneual Rydisという。価格は400ドルだ。ゴミの吸い込みとモップがけの双方をを行うことができる。これにより、人間が滑って転んで死んでしまうことを望むものなのだろう。死体から冷たくなった血液を啜ろうとするのだろう。この恐ろしいロボットもBest Buyで売っている。

日々、恐ろしいロボットが登場し続けている。

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(翻訳:Maeda, H


人類を家畜のように飼育するディストピアのウォーロボット

さあ。不定期にお伝えしているToday In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs(人類を家畜のように飼育するディストピアのウォーロボット)、略してTIDWRTWHUFOOの時間だよ。こうした動きにしっかり注目して、しかるべく準備を整えておかないと、いつか大変なことになってしまう。

まず紹介するのはiStructだ。ドイツのDas Deutsche Forschungszentrum für Künstliche Intelligenz GmbHによるものだ。このiStructはBig Dog同様に四足で動くこともできれば、また二足歩行を行うこともできる。2つの形で人類に迫ってくる恐ろしい存在だ。

次に紹介するのはSAR-400。数年以内に国際宇宙ステーションに送り込まれるだろうと見込まれているロボットだ。Technology.orgによるとSAR-400は地上ないし宇宙における遠隔基地からの装画が行えるようになっているのだそうだ。微妙なタッチを行うことが可能で、細かい操作や小さな物体を扱うこともできるようになっている。もちろん、用途によっては繊細さなどかなぐり捨てて強烈な動きをすることも可能なのだろう。

「宇宙飛行士訓練センターにてテストを行いました。ISSなどでの活躍を期待しています」と、Mr. Oleg Gordienko(Gagarin Cosmonaut Training Centerのディレクター代理)は言っている。人間にとっては危険なものなどを扱うのにも適しているとのこと。宇宙空間内では、宇宙船の外部破損状況を調査したり、修理すしたりする用途に適しているとも考えているそうだ。

活動場所が人間から離れたところを想定しているというのは気になるところだ。故障状態などを判別中に、ふと「まあロボットは平気だしね」などと、他のロボットと相談をまとめてしまう危険性も否定出来ない。

こちらのロボットもゴツイ外見だが、こいつはおとなしくコーヒーをいれてくれるだけだ。

人類の危機に関心をもってくれてありがとう。また危険な奴らが出てきたら報告しよう。

via IEEE

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(翻訳:Maeda, H