サムスンがTileのライバルとなる紛失防止用トラッカー「Galaxy SmartTag」発表、米国では1つ約3100円

Samsung(サムスン)は、CES 2021で行った数々の発表に続き、米国時間1月14日に開催した「Unpacked」イベントで、「Galaxy SmartTag(ギャラクシー・スマートタグ)」と名付けられた新しいBluetooth位置情報デバイスを発表した。これはSamsungオーナーのための紛失物発見用ビーコン(無線標識)で、Tile(タイル)の競合製品となる。TileやApple(アップル)から近々登場が噂されている「AitTags(エアタグ)」と同様、Galaxy SmartTagは鍵やバッグ、ペットの首輪など、どこにあるのか見つけたい物に取りつけることができる。最初に発売されるSmartTagはBluetoothを使って近くにあるSamsungのデバイスと通信を行うが、2021年後半には超広帯域無線通信(UWB)を使ったSmartTag+と呼ばれるバージョンも発売予定であることを、同社は認めた。

SmartTag+は、AppleのiPhone 11シリーズ以降のモデルに搭載されているUWBを利用することが予想されるAirTagsと、より競合することになるだろう。Tileはこのニュースを見越して、すでにUWBを採用した新型のトラッカー(位置情報検知デバイス)を開発しており、2021年後半にはこちらも発売される見込みだ。

14日に発表されたGalaxy SmartTagはBluetoothを利用する製品で、仕様は1種類のみ。つまりサイズや性能が異なる仕様はラインナップされていない。ただし、本体カラーはブラックと「オートミール」と呼ばれる白に近い色の2色から選べる。

Samsungの担当者によれば、Galaxy SmartTagは、Android10以降を搭載する同社のGalaxyデバイスならどれと組み合わせても使用可能だという。

Galaxyデバイスの所有者は、Samsungの「SmartThings Find」アプリを使って、SmartTagを取りつけた行方不明のアイテムを見つけることができる。

Galaxy SmartTagは、Tileや他のBLE(Bluetooth Low Energy)トラッカーと同じように動作する。SmartTagがオフライン時、つまりGalaxy S21などのデバイスと接続されていないときは、近くのGalaxyデバイスで検出できるBLE信号を送信する。Galaxyデバイスが検出すると、SmartTagはSmartThings Findアプリに位置情報を送信するので、これが取りつけられたアイテムの場所をアプリで知ることができるという仕組みだ。Samsungによると、SmartThings Findのユーザーデータは暗号化されて安全に保護されているため、アプリを使って紛失したアイテムのSmartTagを検索しても、位置情報や個人情報は安全だという。

またこのアプリでは、「見つかったら通知」するだけでなく、「近くを検索」「検索」「音を鳴らす」など、アイテムを見つけるための様々なツールを提供する。Tileと同様に、SmartTagはどこに置いたかわからなくなったスマートフォンを探すために使用することも可能だ。この場合はSmartTagのボタンを2回押せば、スマートフォンから音が聞こえてくるので、その場所をたどればスマートフォンを見つけることができるだろう。

Galaxy SmartTagは、ボタンを1回押すと他のことを行うように、カスタマイズすることもできる。たとえば帰宅した際に持ち物に取りつけているSmartTagのボタンを押せば、簡単に照明やテレビをつけるといったことが可能だ。

発表に先立ち配布された資料によると、Galaxy SmartTagはTileのトラッカーよりやや厚みがあり、CR2032セル電池で作動し、Bluetooth接続することがわかった(実際にユーザーが交換可能なCR2032電池が使われていることを、我々は確認した)。

Samsungの担当者は、発表前に公式の詳細な技術仕様を我々に提供しなかった。後ほど、詳細が明らかにされたら記事をアップデートしたい。通信可能範囲などの詳細がわからないと(訳者注:公式サイトによれば、通信範囲は120m以内とされている)、市場で販売されている他社のトラッカーと適正な比較をすることは難しい(リークされた情報は必ずしも最終的な製品を示すものとは限らないので、それだけで判断することはできない。とはいえ、規制当局に申請された書類は、最初の参考材料にはなるだろう)。

Samsungは発売前にキャンペーンを介して、この新型トラッカーの普及を促進させようとしている。米国で1月14日から28日までの間に「Galaxy S21 Ultra」を予約すると、200ドル(約2万800円)分のSamsung Creditに加えて、Galaxy SmartTagを1つ無料でもらうことができる。これはサムスンが今まで紛失物発見ガジェットに対して行った投資を、少しでも回収するのに役立つだろう。同社は2018年にLTEを使った「SmartThings Tracker」を発売したものの、人気を博したとはいえなかった。

このキャンペーン以外では、Galaxy SmartTagは1個29.99ドル(約3100円)という価格で、1月29日から米国で販売が開始される。

価格は、Tileが販売しているエントリーレベルのBluetoothトラッカー「Tile Mate(タイル・メイト)」の24.99ドル(約2600円)と比べると、やや高い。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungCES 2021トラッカー

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Samsung Galaxy S21シリーズ発表、カメラ強化とS Pen対応で約2.1万円値下げ

2021年のSamsung(サムスン)は時間を無駄にしない。Mobile World Congress(MWC)が約6カ月延期される中、同社はCES 2021の余韻が残るうちに新製品を発表した。ただし、先日のプレスカンファレンスとは異なり、今回のUnpackedイベントは単独製品のみで行われた。

それも当然だろう。さまざまな問題を抱えるモバイル業界(新型コロナパンデミックはもちろん助けにならない)の中で、Galaxyシリーズは実に好調だ。みんな数年前ほどフラグシップ機種を買わなくなったかもしれないが、買うならSamsungというのはよく聞く話だ。

私は普段この手の記事で価格は最後まで書かないのだが、今回は先出しする価値がある。米国時間1月14日、SamsungはS21シリーズの新たな3機種S21、S21+、S21 Ultraを発表した。米国での価格はそれぞれ799ドル(約8万2900円)、999ドル(約10万3700円)、1119ドル(約11万6100円)。2020年は999ドル、1199ドル、1399ドル(約14万5200円)だった。まだまだフラグシップ的な価格には違いないが、200ドル(約2万800円)の値下げは決して小さくない。

画像クレジット:Samsung

そしてこれは、フラグシップ機の廉価版やフラグシップ・ライトを出して市場を鎮めようとしているのとは違う意識的な変更だ。スマートフォンの販売はパンデミック以前から下降しており、1000ドル(約10万3800円)以上というフラグシップモデルの定常的な値づけは特にその煽りを受けている。もちろんパンデミックは、さまざまな意味でそれを深刻化させた。そして売上のリバウンドを呼ぶはずだった5Gも、期待にはほど遠かった。

もちろん5Gは、2019年以来Samsungの目玉機能だ。同社はこのところGalaxyシリーズにあらゆるものを盛り込んでいるので、5Gもまあ予想通りの機能だ。おそらくSamsungは、改めて画像処理を重要な差別化要因として考えているようだ。

モバイル責任者のTM Roh(TM・ロー)氏が新端末についてこう語っている。

モバイルファーストの世界で多くの人々がリモートで働き、家で過ごす時間が増えている中、変化し続ける人々の行動の厳しいマルチメディア需要に応えるスマートフォン体験を届けたいと私たちは考えます。そして今だからこそ、選択肢の重要性も認識しています。Galaxy S21シリーズが、みなさんのスタイルとニーズに合った最高の端末を選ぶ自由を提供しているのはそれが理由です。

各企業が最近の発表の中で「この困難な時期に」という表現を続けている理由は痛いほどわかるが、ほとんどの場合、新型コロナウイルス(COVID-19)に対応した新機種というのは、上で述べた価格を別とすればいい過ぎだろう。そして私が思うに、家を出る人が少なくなっている現在、スマートフォンが主要な生産性機器になるという夢は、おそらく消えかかっている。

画像クレジット:Samsung

とはいえ、S21 Ultraは非常に重要なものを1つ隠し持っている。UltraをS Pen対応にしたことでSamsungは、Galaxy SとNoteの境界線を一層曖昧にした。ユーザー体験はある程度違うが、ユーザーはスタイラスを使って端末に文字や絵を書くことができるようになる。ペンは別売りで、端末にも格納できないが、Samsungはペンを入れられるケースを発売する予定だ。果たして新しいNoteで積極的に差別化していくのか、それとも2つのシリーズが統合されていくのか注目だ。なんといってもS Penは長年の重要な差別化要因だったのだから。

新機種にはUltra-Wideband(超広帯域無線)機能もついたため、クルマのドアを解錠したり、ARメッセージで落としモノを見つけるといった数々の機能が入った。詳しくは後日。

外観で最大の変化は、カメラハウジングが一直線になったことだ。実際に見るまで私の評価は控えるが、新たな「コンターカット」ハウジングは、ブルータリストというか前の世代よりも工業製品的だ。拡張メモリーは廃止された。昨今の内蔵メモリーはmicro SDをほとんど無用のものにした、という話も聞くが、ちょっとした差別化要因ではあった。

Samsungはヘッドフォンの充電アダプターもパッケージから外した。Appleが環境への配慮と称してアクセサリーの同梱を止めたことを揶揄する広告をSansungが取り下げた時から予想されていた動きだ。ヘッドフォンジャックのときと同じく、歴史は繰り返すのだから。

ハードウェア面では、トリプルカメラの状況はさほど変わっていない。S21とS21+は、12メガピクセル超広角、12メガピクセル広角、および64メガピクセル望遠と、30倍スペースズームを搭載している。Ultraは、12メガピクセル超広角、108メガピクセル広角、および3倍と10倍の光学ズームからなるデュアル望遠システムを搭載する。Samsungがデュアル望遠を採用するのは初めてだ。さらにUltraは、Bright Nightセンサーのおかげで低照度撮影も改善された。


画像処理ソフトウェアでは、8K動画から静止画を切り取る機能、映像安定化の改善、フロントとリアカメラを同時に使える「Vloggerビュー」などが加わった。最後の機能を日常的に使うことは私にはありそうにないが、創造的な使い方を見つける人が出てくるに違いない。

画面のサイズはそれぞれ約6.1、約6.7、約6.8インチで、最後の数字は全モデルであるS20 Ultraの6.9インチより小さい。リフレッシュレートはすべて120Hzで使用方法に適応する。全機種についた新しいEye Comfort Schieldは、ブルーライトを減少させる。

米国では、3機種とも最新のQualcomm Snapdragon 888が搭載される。S21とS21+はRAM8GB、ストレージ128GBから、UltraはRAM12GB、ストレージ256GBから。バッテリーはそれぞれ4000、4800、5000mAhと十分だ。米国では現在予約受付中で出荷は1月29日の予定となっている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung Galaxyスマートフォン

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サムスンがAirPods対抗のワイヤレスイヤフォンGalaxy Buds Pro発表、約2.1万円でリーズナブル

リーク前から、Galaxy Buds Proが登場することはみんな知っていた。Apple(アップル)のAirPods Proに負けないよう、Samsung(サムスン)が音質とアクティブノイズキャンセリング(ANC)を向上させることも折り込み済みだった。しかしここでの真の秘密兵器は価格だろう。

米国時間1月14日朝に行われたGalaxy S21の発表で、Samsungはワイヤレスイヤフォンのフラグシップモデルの価格を200ドル(約2万1000円)以下に抑え、AirPodsの希望価格よりも50ドル(約5200円)安く設定した。これは在庫処分の価格ではないが、199ドル(約2万1000円)というのはかなりリーズナブルだ。そしてSamsungの実績からしっかりしたものであることが期待できる。

Galaxy Buds Proのバッテリー駆動時間は5時間。ANCとBixby Voiceをオフにすると8時間になる。これくらい駆動すれば、イヤフォンなしの時間もやり過ごせる。そしてケースを使えば、駆動時間は18時間に、ANCとBixby Voiceがオフであれば28時間になる。かなり小さなケースでこの駆動時間はすごい。

画像クレジット:Samsung

デザインは、Galaxy Buds Liveのビーン(豆)デザインを改良したもので、デザインと耳の接触部分を減らすようエルゴノミックなものになっている。Samsungによると、ANCは周囲の音を最大99%遮断することができる。遮断の程度は変えられる。11mmのウーハーと6.5mmのツイーターを内蔵し、通話のためのマイクも搭載している。

スマホとタブレット間の自動切り替え、Dolbyヘッドトラッキング、Galaxy S21でのビデオ撮影のためのマイク機能など、Samsungデバイス向けの特別な機能もある。

Galaxy Buds Proは3色展開で、注文の受け付けは始まっている。米国時間1月15日発売。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungイヤフォンCES 2021

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(翻訳:Mizoguchi

サムスンの新型家庭用ロボット群のうち少なくとも1つは2021年中にデビュー予定

ここ数年のSamsung(サムスン)のCESプレスカンファレンスではいつも、未来的な家庭用ロボットのパレードが繰り広げられた。彼らはスマートで、器用で、印象的だ(そして、まあまあかわいらしい)。しかし、家庭用ロボットは難しい。本当に、本当に、本当に難しい。ルンバが登場してから20年近く経った今でも、ロボット掃除機が家庭用ロボットの中で唯一現実的な存在であり続けているのには理由がある。

それと同じ理由で、イベントに出展されたSamsungの家庭用ロボットの中で実用可能なものが1つあるとすれば、ロボット掃除機の「JetBot 90 AI+ Vacuum」だと思われる。同社はまた、2020年のショーで紹介したBot Handyのアップデートも披露した。これは新しいBot Careと合わせて、昔のSFでは今後数年で手に入ると信じられていたような人型ロボットのデザインに、さらに沿ったものとなっている。

そして、ここでもまだSFが有効な描写になっているようだ。2020年のショーでは、ロボットたちはChuck E. Cheese風のプレゼンテーション(訳注:子供が好むChuck E. Cheeseレストランでは、昔の遊園地のようなロボットバンドがステージで演奏する)を行い、ステージ上で限られた人間との対話の中で、振りつけられたタスクをこなしていた。この種のことには多くの要素が関わっているが、今のところ、この技術は何よりもコンセプトの証明のように感じる。

画像クレジット:Samsung

同社はこの技術について「あまり遠くない未来」と言及しているが、画面の隅にある小さな印刷には「このロボットは研究開発中であり、まだ販売には至っていません」と書かれている。それは控え目な表現に思える。この車輪つきBot Careは、オーナーにミーティングのリマインドをし、リモート会議のための画面をポップアップさせるものだ。

現在のパンデミックの間で、誰もこの技術を実際に目にするとは思っていないと思うが、これが同社が準備している「ニューノーマル」であるという議論もあるだろう。シンクから食器洗い機まで食器を移動させるBot Handyは、おおよそ現実的なもののようだ。

画像クレジット:Samsung

間違っていたらうれしいが、我々のうち誰も近いうちにこれらの技術の実用可能なバージョンが発売されるとは思っていない。しかし、ロボット掃除機のJetBot 90 AI+ Vacuumは評価できる。それに関しては、2021年前半に米国で発売されるという大まかな日程があるからだ。

このロボット掃除機は、自動運転車と同様のLiDARセンサーを備えており、オブジェクト検出アルゴリズムと相まって、ユーザーの家をナビゲートするのに理想的なパスを構築するのに役立つという。興味深いことに、カメラの映像はユーザーによってリモートで表示することができるため、セキュリティカム(ただし、Samsungはその単語を使用することを避けているようだ)やペットモニターのように使用することも可能だ。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:SamsungCES 2021

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:Nakazato)

CES 2021の人気カテゴリーは「ホームフィットネス」

2021年初めて、すべてがバーチャルになったCESでは、当然のようにジムもバーチャルだ。過去12カ月で私たちのフィットネスの日課のほとんどが、完全に変わってしまった。私についていうなら、Apple Watchのウォーキングの歩数に2020年3月と4月に大きな谷がある。

フィットネスのスタートアップにとっては、予期せざる追い風だ。2020年6月にLululemonはMirrorを5億ドル(約518億円)で買収する計画を発表し、同社と競合するTonalは年商が7倍になった。12月にApple(アップル)はFitness+をスタートし、そのオンデマンドサービスで世界中のPelotonたちと張り合うつもりだ。

ゲームなどと同様に、フィットネスにもストリーミングサービスの時代が始まったと思わざるをえない。もちろん大きな業界だし、始まった以上は「ノーマル」に戻るとは考えられないが、映画などと違って、ユーザーが同時に複数のサービス登録することは想像しづらい。

これまでのところ、CES 2021においてこの市場に参入してきた最大のビッグネームはおそらくSamsung(サムスン)だろう。このエレクトロニクス大手は、Smart Trainerを発表した。同社がこれまで次々と出してきたフィットネスアプリの一員だ。このシステムはSamsungのSmartTV専用で、ウェブカメラでエクササイズを追跡する。少なくともこの分野において、加速度計と心拍計だけをフィードバックに利用するApple Watchのフィットネストラッキングよりも機能が充実しているようだ。SamsungのSmart Trainerは、AppleのFitness+と同様にトレーナーがエクササイズを指導する。その中にはセレブのJillian Michaels(ジリアン・マイケルズ)氏のワークアウトもある。

フィットネスビデオにおけるもう1つのメジャークラスが、今週デビューしたUltrahumanだ。同社は最近、800万ドル(約8億3000万円)のラウンドを完了した。Fitness+と同じく、同社のバイオトラッキングもApple Watchを利用し、心拍や燃焼カロリーなどを表示する。Ultrahumanによると同社サービスは「上級クラス」のフィットネスだという。

UltrahumanはクロスフィットのチャンピオンKara Saunders(カラ・サンダース)氏や、フィットネスのセレブAmanda Cerny(アマンダ・チェルニー)氏、コーチのJohannes Bartl(ヨハネス・バルトル)氏、アスリートでコーチのKris Gethin(クリス・ゲシン)氏、MindSizeのCEOであるChristian Straka(クリスチャン・ストラカ)氏といったら人気のアスリートやセレブたちと提携している。アプリはiOSとAndroidの両方があり、Apple Watchと統合してメディテーションやワークアウトの効果を測定し改善できる。CalmやHeadspaceなどのセレブ重視のサービスと違いUltrahumanは、テクノロジープラットフォームとして体験の改善と長期的な結果を狙っている。

これらのサービスは、MirrorやPelotonそれにNordicTrackの新製品などと違って、大げさなエクササイズ器具を使わず、誰でも気軽に始められるようになっている(ただしSamsungのサービスは高価な大型テレビが必要)。多くの人がもっとジムに気軽に行くようになれば、このようなサービスへの需要は減るだろが、業界へのある程度の刺激になることは確かだ。

とはいうものの、ホームフィットネスで十分という時代になれば再びジムに行く人は減るだろう。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:フィットネスSamsungUltrahumanCES 2021

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

古いデバイスに新しい役割を与えるサムスンのアップサイクルプログラム

毎年の更新サイクルの世界では、すぐに捨ててしまう古いテクノロジーをどうするかという大きな疑問が常につきまとっている。レアアースや、時には有害物質も含まれるこれらのデバイスを廃棄したり、リサイクルしたりする方法はいくつかある。「アップサイクル」という概念も、古いテクノロジーに新たな命を吹き込むという意味で、さらに人気の選択肢となっている。つまり3年前のスマートフォンは最新で最高というわけではないかもしれないが、だからといって必ずしも価値がないというわけではない。

米国時間1月11日朝のCESの開幕記者会見で、Samsung(サムスン)は新しいGalaxy Upcycling at Homeプログラムの概要を説明した。今のところこのプログラムは概要しか判明していないが、今週、米国時間1月15日に行われるイベント「Galaxy Unpacked 2021」で、さらに詳しい情報が得られるだろう。「新しいプログラムは、古いGalaxyスマートフォンのライフサイクルを再考し、便利なIoTツールとしてデバイスを再利用する方法について、消費者に選択肢を提供します」と同社は述べている。

例としてベビーモニター、リモートから照明をつけるためのペットケアセンサー、そしてSamsung Knoxを使った「デジタル・セーフ・ホーム」などがある。サムスンがこの分野で何を用意しているのかを見るのは、興味深い。そしてデバイスが計画的に陳腐化した後でも、使い道があるあるのも確かだ。

パズルのもう1つのピースは、サムスンが近年導入した家庭用品に変換できるデバイスを使ったより楽しい取り組みの1つだ。同社は米国時間1月11日朝、QLED、UHD TVとオーディオプロジェクトのすべてにパッケージを採用すると発表した。

サムスンは次のように述べている。

環境意識への継続的な取り組みの一環として、サムスンは持続可能性を中核とした製品やソリューションを開発している。たとえば部分的に再生プラスチックで作られた新しい太陽電池リモコンは、太陽光や室内照明で充電することができ、バッテリーの無駄を削減する。

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カテゴリー: EnviroTech
タグ:SamsungCES 2021アップサイクル

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

サムスンが「低価格のプレミアムChromebook」という矛盾した存在を具現化

CES 2021の開幕まであと少し。今年最大の家電ショーは新型コロナウイルスの影響により、オンラインで開催されることになっているが、そのためすでにいくつかのメーカーはショーの正式開幕前に、独自に新製品の発表を行っている。

Samsung(サムスン)が発表したGalaxy Chromebook 2(ギャラクシー・クロームブック2)は、ほぼ間違いなく、今回のショーで登場する新製品で最も注目度の高いものの1つだろう。

この新型2 in 1機は、初代の発表からほぼ1年ぶりの登場となった。先代の魅力的な部分は多くが受け継がれているように見えるが、注目すべきは大幅に改善されたその価格だ。Chrome OSを搭載するこのポータブル機は、先代が999ドル(約10万400円)だったのに対し、今回ははるかにリーズナブルな549ドル(約5万7100円)からとなっている。

画像クレジット:Samsung

ただし注意してほしいのは、この価格で買えるモデルは第10世代のIntel Celeron(インテル・セレロン)プロセッサを搭載していることだ。Core i3がほしければ、699ドル(約7万2600円)からとなる。少々高くなるものの、日常的に使えるマシンを求めるユーザーなら、こちらを検討した方がよいだろう。それでも初代よりずっと安価だ。とはいえ、2020年型モデルがCore i5以上を搭載していたことは留意すべきだろう。つまり、価格の引き下げによってプロセッサも若干ダウングレードしたといえるわけだ。

バッテリー駆動時間は初代の抱える問題の1つだったが、この点に関しては新型はまだ未知数だ。Chromebook 2では、初代の4K AMOLEDに代わり、新たにQLEDディスプレイを採用(Chromebookでは世界初とサムスンは主張する)。これによって駆動時間が改善された可能性はある。

第一世代と第二世代の間で施された変更は、各メーカーがいまだにはっきりと「プレミアムChromebook」には何が必要かを掴んでいないということが明確に現われている。結局のところ、このフレーズが「矛盾」しおていたのは、決して昔の話ではないのだ。

サムスンのコンピューティング部門のGMであるShoneel Kolhatkar(ショニール・コルハトカー)氏は、これについて一般的な思考プロセスを、プレス発表の中で非常に上手くまとめている。

多くの子供たちは学校でChromebookを使って育ってきましたが、社会人になるとニーズが変化し、直観的なGoogle体験を向上させるプレミアムでパワフルなハードウェアを求めます。私たちはこのようなユーザーを念頭に置いてGalaxy Chromebook 2を設計しました。Galaxy Chromebookで人気の高かった特長(素晴らしいビジュアル、優れたスペック、豪華なデザインとカラー)を取り入れ、より多くのお客様にご提供します。

ある意味、サムスンはGoogle(グーグル)がPixelbook(ピクセルブック)からPixelbook Go(ピクセルブック・ゴー)に至ったのと同じような道筋を辿っている。そして今のところ、Googleがこの分野では非常におとなしくしているため、サムスンにとって市場にはかなりのスペースが残っている。

Galaxy Chromebook 2は、13.3インチのディスプレイと、4GBまたは8GBのRAM、64GBまたは128GBのストレージを搭載し、今四半期後半に発売される予定。カラーはグレーの他に、お好みなら「Fiesta Red(フィエスタレッド)」を選ぶこともできる。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungChromebookCES 2021

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Samsungが新製品発表イベント「Galaxy Unpacked」を日本時間1月15日午前0時に開催

すでにお聞きかもしれないが、Samsung(サムスン)の次世代フラッグシップは米国時間1月14日にデビューする予定だ。同社が次回の「Unpacked」イベントを、米国東部標準時の1月14日午前10時(日本時間15日午前0時)より開催する(もちろんバーチャルで)と発表した。そのテーマは「Welcome to the Everyday Epic」とされている。

「この1年間で、人々がリモートで仕事をしたり、家で過ごす時間が増えたりする中、モバイル技術は日常生活の中心的な役割を果たしてきました。モバイルファーストの世界への移行が加速したことによって、日常生活を非日常的な体験に変えることができるデバイスが求められています」と、同社は述べている。

イベントの興味深い日程は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がいまだに大いに懸念される中、2021年の奇妙なショーのスケジュールによって決まったものだ。過去のイベントUnpackedでは通常、Mobile orld Congress(モバイルワールドコングレス)の前後に開催されていた。例年2月後半に開催されてきMWCは2020年は中止され、2021年はリアル開催に戻れることを願いつつ、夏まで延期されることになっている。そこでサムスンは、例年より1カ月ほど早く次世代フラッグシップの発売に踏み切ることにしたわけだ。

今回のUnpackedイベントは、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)のわずか数日後に開催される。毎年最大のハードウェアショーの後、ガジェットジャーナリストが数日の休みを取れる時代は過去のものとなった。それはまた、おそらくCESではサムスンの大きな発表がないだろうということの兆しでもある(とはいえこの電子産業の巨大企業は、それでもCESで興味深い存在感を保つのに十分以上の多くの部門を抱えているが)。

2021年のもう1つの奇妙な変化は、我々がまだ見てもいない「S21」をすでに予約できるということだ。それが堅実なスマートフォンであることは、まず間違いない。とはいえ、このスマートフォンの売れ行きが下降気味にある時代に、サムスンがどんな次の一手を打ってくるのか、多くは謎に包まれたままだ。現時点でリークされている情報では、ある種の物足りなさが感じられるものの、サムスンは通常、その袖の下にいくつかの楽しいサプライズを隠し持っている。「Galaxy Buds Pro」と呼ばれる新型ワイヤレスイヤフォンについては、すでに十分な情報が漏れ伝えられているので、実質的にサプライズの対象とはならない。しかし同社はイヤフォンの分野で十分な実績があるため、期待する理由にはなる。このAirPods Proの競合製品は、199ドル(約2万500円)というリーズナブルな価格になるといわれている。

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カテゴリー:イベント情報
タグ:SamsungGalaxyスマートフォン

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(翻訳:TechCrunch Japan)

サムスン電子の李在鎔副会長に実刑判決、収賄で懲役9年

Samsung Electronics(サムスン電子)の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は、朴槿恵(パク・クネ)元大統領を失脚させた贈収賄事件で懲役9年の実刑判決を受けた。検察は、サムスン電子が韓国最大の財閥であるため、刑の長さが正当だと主張している。

米国時間12月30日に行われた最終審問で「サムスン電子は、韓国企業がサムスン電子と非サムスン電子に分かれているといわれるほど、圧倒的な力を持ったグループだ」と述べたとKorea Heraldは報じている。最終判決は2021年1月18日に予定されている。

今回の贈収賄事件は、李容疑者が関与している別の裁判とは異なるもので、会計詐欺と株価操作の疑惑をめぐるものだ。この事件の公聴会は10月に始まっている。

李容疑者は2017年、朴被告と側近の崔順実(チェ・スンシル)被告に金品を渡した疑いで有罪となり、懲役5年を言い渡された。検察は、李会長が父親の李健熙(イ・ゴンヒ)会長(当時)からサムスンの経営権を継承しようとしたことに対して、政府の後ろ盾を確保するためのものだったと主張している。違法な支払いは、朴氏の弾劾、逮捕、25年の実刑判決につながった汚職事件の核心だ(NYTimes記事)。

判決が減刑され控訴審で執行猶予がいい渡された後、2018年に釈放された李氏は、2014年に父親が心臓発作を起こした(未訳記事)後に、サムスンの事実上のトップとして復帰した(NYTimes記事)。

しかし、2019年8月、最高裁は控訴審の判決を覆し、寛大すぎるとしてソウル高裁での再審を命じている。

韓国で最も裕福な国民といわれてきた李健熙氏は2020年10月に亡くなった。彼の資産価値は推定207億ドル(約2兆1350億円)で、同国の税制下では、相続人は約100億ドル(約1兆300億円)の遺産税を課される可能性があるとFortune誌の報道している

TechCrunchはサムスンにコメントを求めている。

カテゴリー:その他
タグ:Samsung裁判

画像クレジット:Chris Jung/NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

サムスン、未発表のGalaxy S21の予約を開始

2020年の最後の週となった今、Samsung(サムスン)はまだ発表されていないGalaxy S 21(正式な名前ではないが、おそらく確実だろう)のを予約するのに十分な時間を見据えている人々がいることを望んでいる。

Samsung Mobileのメーリングリストに登録している人は、「Get ready to jump to the next Galaxy」というメールを受け取ったことだろう。メールのリンクをクリックすると予約ページが表示され、Galaxyブランドのイヤホンを含む、サムスンの新しいフラッグシップモデルを早期予約するための特典が提供される。

サムスンは最近、1月(CESか、あるいは独立したイベント)にはより多くの情報を提供すると述べた。同社は最新のGalaxy Sスマートフォン(上の写真のGalaxy S20は2月11日に発表された)をMWCの近くで発表している。なお、MWCは来年の6月末まで延期されている。

最近の記事でも書いたように、2020年はスマートフォン業界にとって苦難の年だった。誰もが休暇に欲しいものを手に入れたわけではないのなら、少し早く新しいスマートフォンを予約するのはどうだろう?

幸いなことに、我々は未発表のスマートフォンについて多くのことを知っている。サムスンは秘密を守ることに長けておらず、重要な情報が発表の数週間前にリークし始めている。また驚くべきことに、同社は2021年にイメージングに関する大幅な改善を約束しているにもかかわらず、カメラの仕様は前モデルとほぼ一致するようだ。つまりアップデートはハードウェアではなく、ソフトウェアの観点から施されるのだろう。

Winfutureが伝えるスペック情報によると、アメリカではSnapdragon 888が、そして他の地域ではExynos 2100をプロセッサとして搭載している。S21には6.2インチディスプレイと4000 mAhのバッテリーが搭載されており、Plusは6.7インチディスプレイと4,800mAhバッテリーにアップグレードされる。

サムスンは1月14日にすべてを正式に発表する予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

力仕事をサポートする外骨格テクノロジーのGerman Bionicが2000万ドルを調達、サムスンが主導

外骨格テクノロジーは、人間に取って代わる機械を作るのではなく、身に着けた人間の能力を何倍にも高めるハードウェアを作る、ロボット工学の世界で最も興味深い開発の1つだ。産業および物理的な応用を目的とした外骨格ロボットを設計しているスタートアップ、German Bionic(ジャーマン・バイオニック)は今日、その将来性を明確にする資金調達ラウンドを発表した。同社のCray X ロボットは、重いものを持ち上げて作業する人間にパワー、精度、安全性を提供してサポートする「ネットワークに接続した世界初の産業用外骨格ロボット」だという。

ドイツのアウクスブルクに拠点を置く同社は、2000万ドル(約20億7000万円)の資金調達を達成した。この資金は、同社の事業を継続し、外骨格ロボットのハードウェア技術と、ハードウェアを最適化し、より優れた機能の「学習」を支援するクラウドベースのソフトウェアプラットフォームであるGerman Bionic IOの技術を構築し続けるために使われる。

Cray Xは現在、1度の持ち上げ動作で最大30kgまでサポートすることができるという。

ジャーマン・バイオニックのCEOであるArmin G. Schmidt(アルミン・G・シュミット)氏は声明の中で「当社は人間の動作とIIoT(産業IoT)を組み合わせた画期的なロボット技術により、すぐに利用できる持続可能な方法で、現場作業員を文字通り背後から増強します。このテクノロジーが生産性と作業効率を向上させることは、測定可能なデータによって実証されています。スマート・ヒューマン・マシン・システムの市場は巨大であり、当社は今、将来的に大きな市場シェアを獲得し、多くの人々の仕事と生活を大幅に改善するために最適な位置に立っています」と述べている。

シリーズAはハードウェア大手の戦略的投資部門であるSamsung Catalyst Fund(サムスン・カタリスト・ファンド)とMIG AGが共同でリードした。MIG AGは、初めてグローバルに展開した新型コロナウイルスワクチンを開発した画期的な企業BioNtech(バイオエヌテック)を当初支援した投資会社の1つであるドイツの投資会社だ。

Storm Ventures(ストーム・ベンチャーズ)、Benhamou Global Ventures(ベナムー・グローバル・ベンチャーズ)(Palm(パーム)の創業者兼CEOであり、それ以前は3com(スリーコム)のCEOを務めたEric Benhamou(エリック・ベナムー)氏が設立し率いている)の他、IT Farm(アイティーファーム)も参加している。過去にジャーマン・バイオニックが調達したのは、アイティーファーム、Atlantic Labs(アトランティック・ラブス)、個人投資家が参加したシードファンディングの350万ドルのみにとどまっていた。

自動化とクラウド技術が労働現場を席巻している最中という非常に興味深いタイミングで、ジャーマン・バイオニックが注目を集めている。次世代の産業労働について語るとき、一般には、自動化と生産の様々な段階で人間に取って代わるロボットに注目が向けられる。

しかし同時に、異なるアイデアに取り組んでいるロボット技術者もいる。人間そっくりでありながら、認知やすべての動作の面で人間より優れたロボットを作れるようになるまでは、まだかなりの時間がかかるだろう。そのため、実際の労働者に取って代わるロボットではなく、人間の信頼性が高く細やかな専門知識を維持しつつ人間を補強するハードウェアを作ろうというアイデアだ。

COVID-19の感染拡大により、産業界における自動化の議論はここ最近より緊急性を帯びたものとなっている。工場はアウトブレイクが多い場所であり、ウイルスの拡散を減らすために物理的な接触や近接を減らす傾向にあるからだ。

外骨格ロボットはCOVID-19のこの側面には対処していない。たとえ外骨格ロボットを使用した結果必要なマンパワーが減ったとしても、結局のところ人間がそれを身につけて作業する必要があることには変わりはない。しかし、一般的に自動化に注目が集まっていたことから外骨格ロボットを使用する機会への関心が高まっている。

パンデミックを度外視したとしても、あらゆる状況で人間に完全に取って代わる費用対効果の高いロボットが完成するのは、まだまだ遠い先の話だ。そのためワクチン接種が開始され、ウイルスへの理解が多少深まった今、外骨格ロボットのコンセプトには強力な市場が用意されている。ジャーマン・バイオニックによれば、2030年までに200億ドル(約2兆700億円)の価値を創出する可能性があるとアナリストは予測している。

そういった意味ではSamsung(サムスン)が投資家であるという事実は実に面白い。サムスン自体が消費者・産業用電子機器を提供する世界有数の大手製造業者だが、自社ブランドとして、またHarman(ハーマン)のような子会社を通じて、他社の製造業務に使用する機器も製造している。サムスンの興味が、独自の製造・物流業務でCray Xを使用することなのか、または他社のためにこれらを製造する上で戦略的パートナーになることなのか、どちらにあるのかは分からない。両方という可能性もあるだろう。

Samsung Electronics(サムスン電子)のコーポレートプレジデント兼最高戦略責任者であり、ハーマンの会長でもあるYoung Sohn(ヤン・ソン)氏は声明の中で「ジャーマン・バイオニックの世界をリードする外骨格テクノロジーの継続的な開発が支援できることを大変嬉しく思います。外骨格テクノロジーは、人間の健康、健全性、生産性の向上において大きな可能性を秘めています。マスマーケットに拡大できる可能性がある、変革的な技術になると考えています」と述べている。

ジャーマン・バイオニックはCray Xを、主に持ち上げる動きを強化し、着用者が怪我の原因となる誤った判断を下すことを予防するのを目的とした「自己学習型パワースーツ」であると説明している。工場労働者、倉庫労働者、あるいは地元のガレージで働く個人事業の整備士などに応用できる可能性がある。同社は顧客リストを公開していないが、広報担当者によると「大手物流企業、工業生産者、インフラのハブ」などが含まれているようだ。そのうちの1つとして、シュトゥットガルト空港が同社のサイトに掲載されている。

MIGのマネージングパートナーであるMichael Motschmann(ミヒャエル・モッチマン)氏は声明で、「これまで肉体労働における効率化と健康増進はしばしば相反するものでした。ジャーマン・バイオニックはこの問題を打破しただけでなく、肉体労働をデジタルトランスフォーメーションの一部として、エレガントにスマートファクトリーへと統合させることに成功しました。私たちはこの企業に計り知れない可能性を感じており、経験豊富な起業家やエンジニアからなる一流のチームと一緒に仕事ができることを特に嬉しく思っています」と述べている。

外骨格テクノロジーは、概念としてはすでに10年以上前から存在しており、MITが2007年に重い荷物を運ぶ兵士をサポートすることを目的とした初の外骨格ロボットを開発した例もある。しかしクラウドコンピューティング、ハードウェア自体のプロセッサの小型化、人工知能などの技術が進歩したことによって、外骨格ロボットがどこでどのように人間を強化できるのかというアイデアが広がってきた。産業界以外にも、膝を痛めた人(または膝の怪我を避けたい人)がうまくスキーで滑走できるようにしたり医療目的で利用したりと様々なアイデアもあるが、最近のパンデミックの影響でこういった利用例の一部に制限がかかり、いつ生産が開始できるかは未だ見通しが立っていない。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:資金調達 サムスン 外骨格

[原文へ]

(翻訳:Dragonfly)

「Galaxy Z Flip 5G」は折り畳めば5Gスマホで最もコンパクト

auはディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」を11月4日に発売した。価格は税込18万5835円。同製品は2月28日に発売された「Galaxy Z Flip SCV47」(税込17万9360円)の後継モデル。大きな進化点としては5Gへの対応が挙げられ、ボディデザインはまったく同じでマイナーチェンジモデルとして位置づけられる。そこで今回は前モデルからの進化点にスポットを当ててレビューしていこう。

auから発売された、ディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」(税込18万5835円)

auから発売された、ディスプレイ折り畳み型Androidスマートフォン「Galaxy Z Flip 5G SCG04」(税込18万5835円)

5G、SoC、Wi-Fi、カラー以外のスペックはまったく変わらない

Galaxy Z Flip 5GはOSに「Android 10」、プロセッサー(SoC)に「Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform」(3GHz×1、2.4GHz×3、1.8GHz×4)を採用。メモリー(RAM)は8GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載。メモリーカードの装着は非対応だ。

通信機能は前述のとおり5G(sub6)、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0をサポート。5Gの最大通信速度は下り3.4Gbps、上り183Mbpsとされている。

ディスプレイはふたつ搭載。メインディスプレイは約6.7インチFHD+有機EL(2636×1080ドット、425ppi)、カバーディスプレイは約1.05インチ有機EL(300×112ドット)。小さなカバーディスプレイもカラー表示に対応している。

カメラは超広角(1200万画素、1.12μm、約123度、F2.2)、広角(1200万画素、1.4μm、約78度、F1.8、デュアルピクセルAF、OIS)、セルフィー(1000万画素、1.22μm、80度、F2.4)という構成。セルフィーカメラはパンチホール仕様だ。

本体サイズはオープン時で約73.6×167.3×6.9~7.2mm、クローズ時で約73.6×87.4×15.4~17.3mm、重量は約183g。実際に持ってみると非常に薄く感じられる。「iPhone 12 mini」は64.2×131.5×7.4mm/133gで5Gスマホとして世界最小・最薄・最軽量を謳っているが、折り畳んだときのフットプリントという限定条件であればGalaxy Z Flip 5Gに軍配が上がる。

バッテリーは3300mAhを内蔵しており、連続通話時間は約1350分、連続待受時間は約350時間、電池持ち時間は4G LTE/WiMAX 2+エリアで約100時間、5Gエリアで約95時間とうたわれている。防水・防塵には非対応。FeliCa(おサイフケータイなど)、NFC機能も搭載されていない。

  • メインディスプレイ:約6.7インチ Dynamic AMOLED(有機EL)
  • カバーディスプレイ:約1.05インチ Super AMOLED(有機EL)
  • プロセッサー(SoC):Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform(3.0GHz×1、2.4GHz×3、1.8GHz×4、Octa Core)
  • メモリー:8GB
  • ストレージ:256GB(外部ストレージなし)
  • 無線機能:Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0
  • 背面カメラ(超広角):約1200万画素(1.12μm、約123度、F2.2)
  • 背面カメラ(広角):約1200万画素(1.4μm、約78度、F1.8、デュアルピクセルAF、OIS)
  • 前面カメラ:約1000万画素(1.22μm、80度、F2.4)
  • サイズ(開いた状態):幅73.6×高さ167.3×厚さ6.9(最厚部7.2)mm
  • サイズ(閉じた状態):幅73.6×高さ87.4×厚さ15.4(最厚部17.4)mm
  • 重量:重量183g
  • バッテリー容量:3300mAh
  • 連続通話時間/連続待受時間:約1350分/約350時間
  • 対応通信規格:5G(sub6)、4G LTE、WiMAX 2+
  • OS:Android 10

Galaxy Z Flip 5GとGalaxy Z Flipの差分をまとめると下記のようになる。つまり、5G、プロセッサー、Wi-Fi、カラー以外のスペックはまったく変わらないわけだ。

  • Galaxy Z Flip 5G:5G、SD865+、11ax、カラー(ミスティックブロンズ)
  • Galaxy Z Flip:LTE、SD855+、11ac、カラー(ミラーパープル、ミラーブラック、Thom Browne Edition)
オープン時

オープン時

クローズ時。カバーディスプレイの情報は一定時間で消灯する

クローズ時。カバーディスプレイの情報は一定時間で消灯する

本体下面にはUSB Type-C端子を用意

本体下面にはUSB Type-C端子を用意

本体右側面にはボリュームボタンと指紋認証センサー一体型電源ボタン、左側面にはnanoSIMカードトレイが配置

本体右側面にはボリュームボタンと指紋認証センサー一体型電源ボタン、左側面にはnanoSIMカードトレイが配置

折り畳んだときのコンパクトさが「Galaxy Z Flip 5G」の真骨頂

改めてフォルダブルスマホ(折りたたみスマホ)としてのGalaxy Z Flip 5Gの魅力を挙げておくと、とにかく折り畳んだときのコンパクトさに尽きる。サイズ感的にはポロシャツやワイシャツの胸ポケットにすっぽり入り、それでいて本体を開けば約6.7インチの大型ディスプレイが現われる。縦に長めの画面比率はマルチウインドー表示に最適だ。

筆者が携帯性以外のメリットと感じているのが、ディスプレイを閉じると強制的に情報を制限できること。クローズ状態では小さなサブディスプレイにしか情報が表示されなくなる。スマホを机の上に置いているとついつい気が散ってしまうという方に、Galaxy Z Flip 5Gは絶好の端末だと思う。

横幅が73.6mmと狭いので、手が小さめの方でもしっかりと握りやすい

横幅が73.6mmと狭いので、手が小さめの方でもしっかりと握りやすい

折り畳めば誇張抜きで「手のひらサイズ」。ガラケー時代を彷彿とさせるサイズ感だ

折り畳めば誇張抜きで「手のひらサイズ」。ガラケー時代を彷彿とさせるサイズ感だ

ディスプレイは好きな角度に無段階で調整可能。三脚などがなくても自立させてタイマー撮影が可能だ

ディスプレイは好きな角度に無段階で調整可能。三脚などがなくても自立させてタイマー撮影が可能だ

AnTuTu Benchmarkのランキングで8位を獲得

処理性能については「Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform」を搭載しているだけに、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」を記録した。12月3日時点のランキングを見てみると、1位の「ROG Phone 3」のスコアは「647919」で、Galaxy Z Flip 5Gは8位にランクインしている。Galaxy Z Flip 5GのスコアはROG Phone 3の約90%に相当するが、現時点のAndroidアプリを動かしてパフォーマンスに不満を感じる局面はないはずだ。

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」、CPU/Computeベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3213」、3Dベンチマーク「3DMark」のWild Lifeは「4149」

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「581533」、CPU/Computeベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3213」、3Dベンチマーク「3DMark」のWild Lifeは「4149」

Galaxyシリーズならではのカメラクオリティー

Galaxy Z Flip 5Gのカメラ画質は満足感が高い。搭載されているカメラのスペック自体は「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」や「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」とは見劣りするが、広角、超広角カメラで撮影できる写真は同等のクオリティーだ。特に優れているのが「ナイトモード」。強い光源が画面内にあっても白飛びを押さえつつ、全体を明るく撮影してくれる。ただし望遠カメラを搭載していないので、8倍デジタルズームでは塗り絵感の強い写真となってしまう。この点だけは割り切りが必要だ。

超広角カメラで撮影

超広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラ(8倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラ(8倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

フォルダブルが当たり前の選択肢になる時代が早く来てほしい

ディスプレイを折りたためること自体にはメリットしかない。コンパクトに折り畳めるiPhone、iPad mini、iPad Proなどを待ち望んでいる方も多いはずだ。そこで問題になるのは価格だが、この点は折り畳みディスプレイを大量生産すれば解決される。それでもとにかく安価な端末を求める層、ひたすら丈夫なデバイスを必要とする方、考えうる機能を詰め込みまくったスマホを要求する人はいらっしゃるだろうが、フォルダブルが当たり前の選択肢になる時代が早く到来してほしいと思う。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:折り畳みスマートフォン / フォルダブルスマートフォン(用語)Samsung / サムスン(企業)Samsung Galaxy(製品・サービス)ガジェット(用語)スマートフォン(用語)レビュー(用語)

完成度を高め使い勝手が大幅に向上した折り畳みスマホ「Galaxy Z Fold2 5G」、ただし中途半端感も

完成度が増し使い勝手が大幅に向上した「Galaxy Z Fold2 5G」、ただし中途半端感は残る

KDDIからサムスンの「Galaxy Z Fold2 5G(SCG05)」が発売された。折り畳みスマートフォンとして2世代目として、使い勝手が大幅に向上したGalaxy Z Fold2をチェックしてみた。

画面の大型化で使いやすさアップ

Galaxy Z Fold2は、ディスプレイを内側に折り畳むことで、スマホとタブレットを切り替えられる折り畳みスマートフォン。初代の「Galaxy Fold」に対して、Galaxy Z Fold2は新たにZシリーズの一員として位置づけられた形だ。きちんとシリーズ化したことで、今後も継続してくれることが期待できそうだ。

山型に折り畳むGalaxy Z Fold2

山型に折り畳んだGalaxy Z Fold2

2世代目は、さまざまな点で機能が強化されている。

表の通り、本体サイズはやや大きく重くなっているが、何よりディスプレイが大型化した点がポイントだ。開いてタブレットモードにしたときのディスプレイは7.3インチから7.6インチと微増だが、折りたたんでスマホモードにしたときは4.6インチから6.2インチへと大幅に大型化した。

最大の進化点といってもいいのがこのカバーディスプレイの大型化。スマートフォンとして使いやすくなった

最大の進化点といってもいいのがこのカバーディスプレイの大型化。スマートフォンとして使いやすくなった

折り畳んだ際の細身のスタイルは変わらない。カメラのインパクトが大きくなった

折り畳んだ際の細身のスタイルは変わらない。カメラのインパクトが大きくなった

13.8mm(最厚部16.7mm)と、従来通り厚みはそれなりにある

13.8mm(最厚部16.7mm)と、従来通り厚みはそれなりにある

それまで、本体の中央に小窓のようにあったディスプレイが、本体全体に広がるディスプレイになったので、その差は大きい。スマートフォンとしての完成度というか、ようやく当たり前のサイズになったわけで、閉じた状態でも快適に使えるようになった。

開いてタブレットモードにすると薄型のタブレットになる

開いてタブレットモードにすると薄型のタブレットになる

タブレットモードでのディスプレイは、インカメラがシングルになり、パンチホール型になった点が大きく違う。今までは右上に大きめの切り欠きがあってそこにセンサー類やデュアルカメラを内蔵していたが、シングルカメラのパンチホール型になって、ディスプレイが全体に広がった。パンチホールも完璧な対策ではないものの、それでもタブレットがほぼ全画面になった点は使いやすさの向上につながる。

開けばタブレットとして使える

開けばタブレットとして使える。インカメラがパンチホール型になったので、ディスプレイの全画面感が増した

インカメラがパンチホール型になったので、ディスプレイの全画面感が増した

この全画面感が、使いやすさの向上につながっている

前モデルと変わらず、スマートフォンモードでは一般的なスマートフォンに比べ細身のボディとなる。ディスプレイが全画面となったことで解像度は2260×816ピクセルとなり、アスペクト比は2.77:1という独特の比率となった。前モデルは21:9と、それでもまだ理解できる比率だったが、さすがに細長い。

とはいえ、画面の大きさは正義。その細長さのおかげで、ウェブサイトやSNSなどは快適に閲覧できる。また、分割画面でふたつのアプリを起動しても、それなりに使えるレベルだ。

縦長なので2画面を並べても実用的

縦長なので2画面を並べても実用的(画面写真右)

開いたときの画面は従来と大きく変わらないので、パンチホール型で見やすくはなかったが大きな差はない。3つのアプリを並べて起動する機能も変わらない。右上の切り欠きがなくなったので、より見やすくなった印象だ。

開いたときに3画面表示。テキストなどをドラッグ&ドロップで別アプリに貼り付けることもできる

開いたときに3画面表示。テキストなどをドラッグ&ドロップで別アプリに貼り付けることもできる

画面は従来とあまり変わらずやや柔らかめ。折り畳みディスプレイにより、画面保護が最小限になっているためだろう。ちょっと傷が恐いのは確か。デフォルトでも貼り付けられているが、折り畳みにも対応した画面保護フィルムを別途手に入れて、利用するといいだろう。

ディスプレイの折り畳み角度が、ノートPCのように固定でき便利に

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックは、折り畳み角度が任意に固定できるようになった点。Galaxy Z Flipで実用化された機能がFoldにも搭載された形だ。

自由な角度で固定できるようになったのは大きなポイント

自由な角度で固定できるようになったのは大きなポイント

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックといえ、かなり使いやすさが向上している

Galaxy Z Fold2のもうひとつのトピックといえ、かなり使いやすさが向上している

前モデルの場合、閉じた状態でディスプレイを少し開くと、バネの力により半ばまで一気に開いていた。Galaxy Z Fold2はそのままでは一気に開くことはない。バネ仕掛けでなくなった分、わずかに手間が増えるものの、タブレットモードへと開ききらない状態で角度を固定できる。

この結果、ノートPCのように平面においてディスプレイを見るといった使い方ができるようになった。これが意外なほど実用的だ。

カメラの場合、三脚代わりに

折り曲げた状態で自立させた場合、ほとんどのアプリはタブレットモードで起動するが、この際カメラとYouTubeアプリなど一部アプリは特別なUIとなる。カメラの場合、上半分にライブビュー、下半分にシャッターボタンなどのカメラコントロールが表示されるので、平面において固定して撮影するといった三脚代わりの使い方ができる。

固定して撮影するといった使い方も便利

固定して撮影するといった使い方も便利

縦置きしての撮影もいい

縦置きしての撮影もいい

ディスプレイの角度を変えれば、上下方向に構図を変えることもできる。山型に固定されるので、縦置きにして固定してもいい。これも角度を変えれば構図の変更が可能と、意外に柔軟性がある。

コメントを確認しながらのYouTube動画視聴でも役立つ

YouTubeの場合、上半分で動画が再生され、下半分にはコメントなどが表示できる。タブレット表示よりもサイズは小さくなるが、コメントを確認しつつ動画を視聴するといった使い方には便利だ。

キャプチャだと分かりにくいが、YouTubeだと上部に動画、下部にコメントや情報表示になる

キャプチャだと分かりにくいが、YouTubeだと上部が動画、下部はコメントや情報表示になる

Galaxy NoteアプリがノートPCのように使える

他にはGalaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになるので、文字通りノートPCのように使える。実用性については少し微妙だが、一部スマートフォンでスライド型のハードウェアキーボードを内蔵した機種もあるが、そんな感じの使い方ができるわけだ。

このあたりは、スマートフォンでもない、タブレットでもない折り畳みスマートフォンの新たな使い方と言えそうだ。

Galaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになる

Galaxy Noteアプリでは下半分がキーボードになる

ハイエンドらしくカメラも高機能化

Galaxy Z Fold2では、カメラも高機能化している。Galaxy Note20シリーズと同じ世代という扱いで、背面のミスティックブロンズが共通しているほか、大型のカメラユニットを搭載している点も共通している。

高機能化したカメラ。トリプルカメラで性能もハイエンドらしいものとなったが、ちょっと出っ張りすぎだとは思う。カバーを付けた方がいいだろう

高機能化したカメラ。トリプルカメラで性能もハイエンドらしいものとなったが、ちょっと出っ張りすぎだとは思う。カバーを付けた方がいいだろう

カメラスペックとしてはトリプルカメラで、超広角、広角、望遠の3つを搭載する。画素数としては全て1200万画素なので、Galaxy S20/Note20世代としては高画素センサーがない分、機能は少し劣る。

また、前モデルは超広角カメラが1600万画素だったので、Galaxy Z Fold2では画素数が減ったことになる。ただし、センサーサイズが同じであれば画素数が少ない方が画質面では有利なことが多いので、問題はないだろう。

超広角で撮影。カッチリとした描写で見栄えがする

超広角で撮影。カッチリとした描写で見栄えがする

色のりもよく、シャープネスは強めだが明暗のバランスもいい

色のりもよく、シャープネスは強めだが明暗のバランスもいい

望遠側は倍率が物足りないが、あるのとないのとでは大違いで便利

望遠側は倍率が物足りないが、あるのとないのとでは大違いで便利

ポートレートモードでの背景ボケは一般的な性能という印象

ポートレートモードでの背景ボケは一般的な性能という印象

画質は、サムスンらしい色のりの良さとシャープネスの強さ

画質はサムスンらしい色のりの良さとシャープネスの強さで、カチッとした描写をする。ややわざとらしさもあるスマートフォンらしい描写だが、安定してバランスはいいだろう。手ブレ補正も強力で、三脚代わりに本体を置いて撮影すれば、夜景でも安心して撮影できる。

メインカメラでトリプル、スマートフォンモードでのインカメラ、タブレットモードでのインカメラと、全部で5つのカメラを搭載することも特徴だが、タブレットモードにしてメインカメラで自撮りできるのはGalaxy Z Fold2ならでは。これも角度を固定して自立できるようになったため、メインカメラでの自撮りがしやすくなった。

本体を開いて背面のメインカメラを自分に向ければ、カバーディスプレイをモニターにして高機能なメインカメラでの自撮りができる(写真左)。カメラの右上にある「自分撮り」ボタンをタッチすると開いた状態でカバーディスプレイがモニターになる(写真右)

本体を開いて背面のメインカメラを自分に向ければ、カバーディスプレイをモニターにして高機能なメインカメラでの自撮りが可能(写真左)。カメラの右上にある「自分撮り」ボタンをタッチすると、開いた状態でカバーディスプレイがモニターになる(写真右)

ただ、Galaxy Z Fold2は20万円を超える高額デバイスでもあり、最上位クラスのカメラを搭載して欲しかった面はある。現行だと、Note20 Ultraなどは1億画素を超えるセンサーを搭載しているが、そこまでの機能はない。

中途半端感が残るものの、完成度の高まりと新たな使い方の提案に好感

Galaxy Z Fold2は、スマートフォンとしても、タブレットとしても中途半端感が残る。スマートフォンの横幅を広げて、16:10ぐらいのタブレットになると、もう少し使いやすいようにも感じる。

折り畳みの途中で固定できるようになったことで、自立して、カメラや動画視聴などで便利になったのは見逃せない。新たな使い方ができるようになり、折り畳みスマートフォンが日常的に使えるようになったのはいい。

とはいえ、auでの販売価格は税込25万9980円。2年間の分割払いで端末を返却する場合でも実質負担金は税込15万5940円になる。その価値を見いだせるかどうかは難しい判断だ。使い勝手の向上などにより完成度が増した上、新たな使い方の提案は見られるし、個人的には楽しい端末だと思う。

サムスンはペン搭載スマートフォンのNoteシリーズを、継続して定番化した。同様に、折り畳みスマートフォンもラインナップとして定番化してほしい。「ディスプレイが折り曲がる」ことは重要ではないものの、折り畳んでコンパクトになるというのは、今後も継続してもらいたい。

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タグ:Samsung / サムスンSamsung Galaxyガジェット折り畳みスマートフォン / フォルダブルスマートフォンレビュー

Galaxy Note20 Ultra 5GはApple Pencil&iPadユーザーにこそぜひ1度試してほしい

auはスタイラスペンを内蔵するサムスン製6.9型Androidスマホ「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」(Note20 Ultra)を10月15日に発売した。さらにサムスンは、折り畳みディスプレイを採用した「Galaxy Z Fold2 5G SCG05」、「Galaxy Z Flip 5G SCG04」の2モデルも11月4日にリリース済みだ。

スタイルの異なる複数のフラッグシップ級端末を市場に投入しており、スマホ世界シェア1位のサムスンならではの布陣といえるだろう。

今回、Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06を個人的に購入したので、その実機レビューをお届けしよう。

au「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」税込15万9830円

au「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」税込15万9830円

処理性能はトップクラス、カメラは「Galaxy S20 Ultra」のほうが上

Note20 UltraはOSに「Android 10」、SoCに「Qualcomm Snapdragon 865 Plus」を採用。メモリー(RAM)は12GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載し、最大1TBのmicroSDXCメモリーカードを装着可能だ。

ディスプレイは「ダイナミックAMOLED 2X Infinity-O Display」と名づけられており、解像度はQuad HD+(3088×1440ドット)、ピーク輝度は1500cd/m2、色域はDCI-P3カバー率100%、リフレッシュレートは120Hzを実現している。ゲーミングスマホ顔負けだ。

ディスプレイは最大2mの高さからの落下に耐える新ゴリラガラス「Corning Gorilla Glass Victus」でカバーされている

ディスプレイは最大2mの高さからの落下に耐える新ゴリラガラス「Corning Gorilla Glass Victus」でカバーされている

背面(アウト)カメラは超広角(1200万画素、F2.2、1.4μm、120度)、広角(1億800万画素、F1.8、0.8μm、79度、OIS)、望遠(1200万画素、F3.0、1.0μm、20度)。また前面(イン)カメラは「1000万画素、F2.2、1.22μm」という構成。「Galaxy S20 Ultra」とカメラの構成が似ているが、Galaxy S20 Ultraは望遠が4800万画素、インが4000万画素で、アウトに深度測位カメラが装備されている。同じ「Ultra」なのだから、カメラスペックは同等であってほしかった。

通信機能は5G(Sub6/ミリ波)/4G LTE/WiMAX 2+、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0をサポート。ちなみに、Galaxy Z Fold2 5G SCG05とGalaxy Z Flip 5G SCG04はミリ波には対応していない。

本体サイズは約165×77×8.1~10.8mm、重量は約208g。4500mAhのバッテリーを内蔵しており、連続通話時間は約1790分、連続待受時間は約430時間。防水IPX5/IPX8および防塵IP6Xで、最大水深1.5mで約30分間端末を保護するとうたわれている。

「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」はおサイフケータイ非対応だが、Note20 Ultraはサポート。またワイヤレス充電に対応し、ほかのデバイスを充電することも可能だ

「Galaxy S20 Ultra 5G SCG03」はおサイフケータイ非対応だが、Note20 Ultraはサポート。またワイヤレス充電に対応し、ほかのデバイスを充電することも可能だ

本体上面にはSIMカード/microSDメモリーカードトレイ、本体下面にはUSB Type-C端子とSペン用のスロットがある

本体上面にはSIMカード/microSDメモリーカードトレイ、本体下面にはUSB Type-C端子とSペン用のスロットがある

本体右側面にはボリュームボタンと電源ボタンが配置されている

本体右側面にはボリュームボタンと電源ボタンが配置されている

  • プロセッサー(SoC):Qualcomm Snapdragon 865 Plus 5G Mobile Platform
  • ディスプレイ:6.9インチ Dynamic AMOLED 2X Infinity-O(有機EL)、DCI-P3カバー率100%、最大1500nit、リフレッシュレート120Hz可変、Corning Gorilla Glass Victus
  • 最大解像度:Quad HD+(3088×1440ドット)
  • 背面カメラ(アウトカメラ):超広角:約1200万画素(F2.2)、広角:約1億800万画素(F1.8、OIS)、望遠:約1200万画素(F3.0)
  • 前面カメラ(インカメラ):1000万画素(F2.2)
  • 通信機能:5G(sub6/mmWave)、4G LTE、WiMAX2+、Wi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.0
  • サイズ/重量:高さ165×幅77×厚さ8.1(最厚部10.8)mm、重量208g
  • 連続通話時間:約1790分
  • 連続待受時間:約430時間
  • 防水・防塵:防水IPX5/IPX8、防塵IP6X
  • OS:Android 10

SペンはタブレットPCや2in1 PCを含めても最高レベルの書き味

Note20 Ultra最大の売りであるSペンの使い心地は、タブレットPCや2in1 PCなどを含めても最高レベルだ。9ミリ秒のレイテンシー(遅延)、4096段階の筆圧検知などのスペックだけでなく、ペン先の摩擦感が絶妙。繊細な描線も操れるペン先に仕上げられている。

書き味は軟らかいが滑りがいい。不満はペン先を交換できないことぐらいだが、「Sペン SC03P」はau Online Shopや家電量販店で税込み2970円で購入可能だ

書き味は軟らかいが滑りがいい。不満はペン先を交換できないことぐらいだが、「Sペン SC03P」はau Online Shopや家電量販店で税込み2970円で購入可能だ

前モデルと比較したわけではないものの、手書きメモのテキストデータ化の精度は非常に高い。筆者はかなりの悪筆だが、それでも正確に認識してくれた。手書きメモは手軽な反面、あとでデータ化するのが面倒。Note20 Ultraなら、もうちょっと崩して書いても手直しは最小限で済みそうだ。

このようにかなりはしょった文字でも正確に認識してくれる

このようにかなりはしょった文字でも正確に認識してくれる

現時点のAndroidスマホの中でトップクラスの処理性能

Note20 Ultraは、Androidスマホ用としては最新のSoC「Qualcomm Snapdragon 865 Plus」を搭載しており、定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」を記録した。

記事執筆時点のAnTuTu Benchmarkのランキングでは「ROG Phone 3」が「642671」でトップ。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は4位となった。とはいえ、現時点のAndroidスマホの中でトップクラスの処理性能を備えていることは間違いない。

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」。CPU/GPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3284」。3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme - OpenGL ES 3.1のスコアは「7595」

定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」の総合スコアは「607562」。CPU/GPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは「3284」。3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme – OpenGL ES 3.1のスコアは「7595」

ただ、これだけの処理性能を備え、120Hz対応ディスプレイを搭載しているのに、「PUBG MOBILE」で「90fps」の選択肢が表示されなかった。どうやらアプリ側がまだ対応していないようだ。メジャーなゲームで端末本来の性能が発揮できるように、サムスン側から各ゲームメーカーに働きかけてほしいところだ。

デフォルトのリフレッシュレートは60Hzだが、「設定→ディスプレイ→動きの滑らかさ」で「最適化(120Hz)」を選択できる

デフォルトのリフレッシュレートは60Hzだが、「設定→ディスプレイ→動きの滑らかさ」で「最適化(120Hz)」を選択できる

PUBG MOBILEでクオリティを「スムーズ」に下げても、フレーム設定に「90fps」の項目が表示されなかった(10月29日時点)

PUBG MOBILEでクオリティを「スムーズ」に下げても、フレーム設定に「90fps」の項目が表示されなかった(10月29日時点)

5Gの通信速度についてはさいたま新都心で計測を実施してみたが、「さいたまスーパーアリーナ」前の広場で下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsを記録した。通信速度は大満足だが、現時点ではあまりにもエリアが限定的すぎる。急ピッチでエリアが拡大されることを強く望みたい。

早朝に計測したら下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsという通信速度を記録したが、時間帯によってどのように変化するのか、別の端末のレビューの際に試してみたいと思う

早朝に計測したら下り744.23Mbps、上り94.13Mbpsという通信速度を記録したが、時間帯によってどのように変化するのか、別の端末のレビューの際に試してみたいと思う

一部スペックが落とされていてもカメラ画質はハイレベル

Note20 Ultraは、Galaxy S20 Ultraよりカメラスペックは一部低いものの、実際に使ってみるとほとんど気にならなかった。50倍デジタルズームはスペック競争のための倍率で、光学5倍の望遠カメラを搭載しているからこそ、10倍デジタルズームで実用レベルの画質が実現されている。

ほかのハイエンドスマホと比べると色を誇張しすぎているきらいはあるものの、オートで撮って映える画になるのだから歓迎する方のほうが多いはずだ。

超広角カメラで撮影

超広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

望遠カメラ(光学5倍)で撮影

望遠カメラ(光学5倍)で撮影

望遠カメラ(10倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(10倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(50倍デジタルズーム)で撮影

望遠カメラ(50倍デジタルズーム)で撮影

広角カメラで撮影

広角カメラで撮影

Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06というより、Galaxyシリーズのハイエンドモデル共通の長所として特筆しておきたいのが夜景モードの画質。白飛びを強力に抑え、明るく点灯している看板や外灯も綺麗に撮影できる。夜景モードは実際の光景を改変していると嫌う方もいるかもしれないが、忠実さはプロモードで追求できる。各種モードは手軽さにこそ価値があると筆者は考える。

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

広角カメラ(ナイトモード)で撮影

Apple PencilとiPadが手放せなくなっている方にこそ、ぜひ試してほしい端末

今回の記事はハードウェア面を中心にレビューしたが、Note20 Ultra最大のアドバンテージはソフトウェア面。サムスンは、日本では2012年4月に発売した初代「GALAXY Note SC-05D」からペン内蔵スマホのノウハウを蓄積しており、ペンを抜けばすぐ一番新しいページにメモできる「画面オフメモ」など、紙のメモ帳を超える使い勝手を実現していると思う。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06は、Apple PencilとiPadの組み合わせが手放せなくなっている方にこそ、ぜひ1度試してほしいAndroidスマホだ。Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Samsung / サムスンSamsung Galaxyガジェットスマートフォンレビュー

サムスンの新しい試み「折り畳みスマホ」は定着するか? 第1世代「Galaxy Fold」を振り返る

サムスンの新しい試み「折り畳みスマホ」は定着するか? 第1世代「Galaxy Fold」を振り返る

まだまだ特殊なデバイスという位置づけではあるものの、折り畳みスマートフォンが拡大している。サムスンはGalaxy Zシリーズとして折り畳みスマートフォンを複数ラインナップしており、その第1弾となった製品が「Galaxy Fold」だ。当初は「Z」が付かなかったので、シリーズ化するかどうか決まっていなかったのかもしれない。日本ではauから発売され、後継機種の「Galaxy Z Fold2」発売も目前に迫っている。

まずは第1世代「Galaxy Fold」を振り返り、どのような解決がなされたのか、後日「Galaxy Z Fold2」のレビューを掲載しよう。

欠点は多いものの、触っていてとにかく楽しい

Galaxy Foldは、メインディスプレイを内側に折り込むブックスタイルの折り畳みスマートフォン。折りたためばスマートフォン、開けばタブレットとして使えるというのが特徴だ。他社にはディスプレイを表にして山型に折り込む端末もあるし、1枚のディスプレイを折りたたむのではなく、ふたつの画面を重ね合わせるタイプもある。Foldのスタイルは、折りたたむとカバーディスプレイを一般的なスマートフォンライクに使えるようになる。このあたりはそれぞれ一長一短あるものの、Foldの場合メイン画面は内側に収めて保護する形になるため安心できるという点はメリットだろう。

閉じた状態。ちょっと画面の小さいスマートフォン

閉じた状態。ちょっと画面の小さいスマートフォン

開くとタブレットに早変わり

開くとタブレットに早変わり

スマートフォンとしては分厚い。折り畳みの宿命ではあるが、約15.7mm(最厚部17.1mm)とどうしてもスマホ2台分ぐらいの厚みになってしまう。厚みを除くと、縦160.9×62.8mmと約細身のボディは普通のスマートフォンより持ちやすく、握りしめるという感触になる。

閉じた状態だと、約15.7mm(最厚部17.1mm)と当然2倍の厚さになる

閉じた状態だと、約15.7mm(最厚部17.1mm)と当然2倍の厚さになる

細身なことも手伝って、握りしめる感じはそれほど持ちにくくない

細身なことも手伝って、握りしめる感じはそれほど持ちにくくない

ただ、スマートフォンとして使われるカバーディスプレイの画面サイズは4.6インチと小さい。本体の中心に小窓のようにあるディスプレイは、スマートフォンというよりもサブディスプレイという印象だ。

このあたりはGalaxy Foldの大きな弱点。一見コンパクトスマートフォンに見えるものの、その実態は分厚いボディとなっており、画面サイズとしては4.6インチしかないのはやはり使い勝手が悪い。

スマートフォン側でアプリを開いた状態で本体を開くと、その時開いていたアプリがタブレット側でも開いた状態になる。画面が小さいと感じた場合は、開いてタブレット状態にしてメイン画面を利用すればいいのだが、やはりそれはそれで一手間かかる。スマートフォンとして完結できるのであればそれに越したことはない。

メインディスプレイで開いていたアプリは設定をすればそのままカバーディスプレイに移行できる

メインディスプレイで開いていたアプリは設定をすればそのままカバーディスプレイに移行できる

タブレットモードになると、画面サイズは7.3インチというサイズ。タブレットというにはやや小さいが、それでもスマートフォンよりはるかに大きい大画面が楽しめる。

タブレットモードで横持ち。一般的なタブレットのように見える

タブレットモードで横持ち。一般的なタブレットのように見える

画面を開いたタブレット状態なら厚みは6.9mmと薄くなる。276gという重さもタブレットと考えれば軽量だ。2152×1536ピクセルのディスプレイの画面比率(アスペクト比)ほぼ4:3なので、動画だと上下の黒帯が大きくなるものの、画像の閲覧にはちょうどいい。電子書籍にも向いているだろう。横持ちして2画面表示していると、ちょうど文庫本やラノベ(A6判。105✕148mm)を読むぐらいの感覚だ。

タブレットにすれば一般的な厚み。側面には音量ボタン、電源ボタン、指紋センサーが並ぶ

タブレットにすれば一般的な厚み。側面には音量ボタン、電源ボタン、指紋センサーが並ぶ

背面から見たところ

背面から見たところ

ただ、インカメラをデュアルカメラにするなど、ノッチが大きめになっているのは気にかかるところ。デュアルカメラにもメリットはあるが、ディスプレイサイズを小さくしてまで搭載するのは本末転倒だろう。

やや内側に反ったデザインとなっており、中央の折り目は角度によっては目立つし、触るとへこみも感じるが、使っていて致命的な問題には感じない

やや内側に反ったデザインとなっており、中央の折り目は角度によっては目立つし、触るとへこみも感じるが、使っていて致命的な問題には感じない

とはいえ、スマートフォンサイズで持ち歩けて、タブレットの画面サイズで動画や画像などのコンテンツを楽しめるというのは得がたい体験だ。やはり持ち運びやすさというのは大きなメリットで、必要に応じて画面サイズを変えられるのもいい。

タブレットとして、複数のアプリを同時起動もできる。3つのアプリまでを並べる機能を備えているが、快適に使うにはやや画面サイズが足りない。それでも、使いようによっては便利で、必要なときにこうした使い方ができるのは折り畳みスマートフォンならでは。

  1. 3つのアプリを並べたところ。この配置は固定。縦に並んだ2つは小さいので見にくいが、通常のスマートフォンで2分割にして使うと考えれば困らない。左側の縦に長く配置できるアプリは、スマートフォンの通常の1画面と同様なので、配置を工夫すれば使いやすくなる
  2. アプリはドラッグ&ドロップで配置を入れ替えられる

「閉じる」「開く」という動作は、スマートフォン以前のフィーチャーフォンの折り畳みケータイっぽくて、なんとなく開け閉めをしてしまう。閉じた状態で爪を差し込むようにするとカパッと開き、開ききる直前に軽く力を入れるとパチッと平らになる。つい、開け閉めを繰り返したくなる感覚だ。

残念なのは、開いている途中で角度が固定できない点。ノートPCのような使い方はできない。

新たなデバイス、新たなチャレンジに踏み出せるサムスンへの期待

こうしてみると、予想通りというか、欠点は少なくない。

Galaxy Foldは、スマートフォンを使っている最中にタブレットに持ち替えるといった、2台持ち状態よりは手軽だ。ただその場合、より使いやすいスマートフォン、より大画面のタブレットを使い分けられるのに比べて、一体型はいろいろとガマンしなければならない面が多くなる。また、20万円を超える高額のデバイスは、おいそれと手が出るものでもない。

ただ、こうしたチャレンジができる点はサムスンの強みだ。曲げられるディスプレイは新たなデバイスにも生かされるだろうし、折り畳みは何より楽しい。これがスマートフォンの主力になるとは考えにくいものの、今後新たなデバイスへのチャレンジという将来性を期待させるた製品がGalaxy Foldだった。

ハードウェア的な進化が少ない昨今のスマートフォンにおいて、2世代目も登場したGalaxy Fold。Galaxy Z Fold2でも、サムスンによる新たな使い方、新たな提案に期待したい。

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カテゴリー: ハードウェア
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Samsung会長イ・ゴンヒ氏が78歳で死去、同社を世界最大級に育て上げる

韓国の大手通信社の聯合ニュースによると、Samsung(サムスン)を世界最大級の大企業に育て上げた長年の会長である李健熙(イ・ゴンヒ)会長が米国時間10月25日、78歳で死去した。

サムスンの物語は、サムスン共和国(The Washington Post記事)と呼ばれることもある韓国の歴史と深く絡み合っている。サムスン創業者李秉喆(イ・ビョンチョル)氏の息子である李氏は1980年代後半、韓国が独裁から民主主義へと移行し、軍事政権の全斗煥(チュンドゥファン)氏から盧泰愚(ノ・テウ)氏へと政治が引き継がれた時にサムスンの主導権を握った。彼の経営の下、サムスンは半導体、メモリーチップ、ディスプレイ、その他今日のデジタル機器のバックボーンとなっている部品など、多くのエレクトロニクス分野でエレクトロニクス分野でさまざまな取り組みを率先して行ってきた。。

李氏は韓国をはじめとするいくつかの「アジアの虎」と呼ばれる国々の経済が崩壊しかけた1998年のアジア金融危機や、世界的にインターネット株が崩壊したドットコムバブルなど、1990年代の困難な経済問題を乗り切ってきた。

このような困難な時期を経て、サムスンを産業界の強者から世界的な消費者ブランドへと発展させたスマートフォン 「GALAXY」 シリーズに投資したことで、李氏は最も有名になった。サムスン電子はクモの巣のような存在のサムスングループ企業の1つに過ぎないが、今日では約3500億ドル(約36兆7000億円)の価値があり、世界で最も価値のある企業の1つになっている。

李氏のビジネスセンスとサムスンの戦略的洞察力は称賛されたが、近年はトラブルに直面していた。2000年代後半に脱税で有罪判決を受けたが、最終的には当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領によって恩赦を受けた。

2014年に李氏が心臓発作(未訳記事)を起こした後、財閥のリーダーを実質的に引き継いだ息子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長のためにサムスンの財務的な将来を確保しようとした李会長の試みは、Elliott Managementといったグループから非難を浴びている。イ・ジェヨン氏は贈収賄罪で有罪判決を受け、懲役5年の判決(未訳記事)を受けたが、最終的には執行猶予が与えられた。

聯合ニュースによると、イ・ゴンヒ会長は心臓発作の後入院し、状態は安定していた。彼の病状についての噂は、それから6年の間に広まっていた。

ブルームバーグによると、李氏は約200億ドル(約2兆1000億円)の財産を残しており、韓国で最も裕福な国民だ。遺族は妻と4人の子供となる。

カテゴリー:その他
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画像クレジット:JUNG YEON-JE / Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

米国でGalaxy S20 FEが廉価版フラッグシップとして7.4万円で登場

サムスンは確かに、ある1つのことを知っている。それは予算対するフラグシップモデルについてだ。ユーザーはますます新しい携帯電話に1000ドルの壁を越えて費やすことを望んでいない。今回登場したカテゴリは、そういったユーザーの理にかなっているだろう。新型コロナウイルスの感染蔓延による、経済の減速と広範な失業の最中、同時に2つの実態が発生している。人々はこれまでよりもはるか外出が少なくなったし、かつてと同額の可処分所得を単に持っていない人も増えた。

不確実なのは、そういったユーザーに対して新デバイスをどのようにアピールしていくがだ。サムスンは、さまざまな名前の生み出してユーザーに製品を訴求してきた、最も最近の「Lite」ラインは普及モデルという観点から意味があったが、Galaxy S10 Liteは単に似た名前のフラグシップの低スペックバージョンだった。最終的にサムスンは、低スペックというS10 Liteの欠点を指摘することは、ブランド化の観点からは理想的ではないと判断したのではないかと私は考えている。そして現在我々は、699.99ドル(約7万4000円)で販売される、Samsung Galaxy S 20 FEを検討する必要がある。なお、FEはファンを意味するネーミングだ。

その名のとおり、Galaxy S 20 FEはサムスンのファン向けのS20のアップデートであることを示している。ここでは、サムスンでモバイルヘッドを務めるTM Roh(TM・ロー)氏がこの新デバイスについて語っている。「我々は常にファンと話し、フィードバックを取っており、彼らが我々のGalaxy S20シリーズについてどこを愛しているのか、彼らが最もよく使っている機能は何か、新しいスマートフォンが欲しいと思うものは何かを聞きました。S20 FEはGalaxy S20ファミリーの延長線上にあり、Galaxyのベスト体験を使ってファンが好きなことをできるようにするための、より多くの人に意味のあるイノベーションをもたらすための新しい方法の始まりです」と説明した。

この意見は、ある視点から見るとそのとおりだろう。サムスンはS20 FEに適した組み合わせを思いつくためにいくつかのフォーカスグルーピングを行ったと言っているが、それはそのとおりなのだろう。また、ここ数年多くの人がスマートフォンに求めていた「低価格」という大きな要素があったことも事実だろう。その観点から見ると、サムスンのファン数の意見はここにある。フラッグシップ機に近いものに699ドル(約7万4000円)を払うのは、最近ではそれほど悪くない出費だ。

サムスンは、それがここで価格を抑えるという名の下に作られた構成の心に留めておくことをポイントにしました。S20シリーズからの最大の変更は。材料やパーツのダウングレードだ。S20シリーズのガラスと金属から、プラスチックとポリカーボネートのデザインに変わっている。ディスプレイ、カメラもスペックが堕ちている。6.5インチの画面サイズはS 20とS 20+の中間の大きさだが、解像度はQuadHD+(2880×1620ピクセル)からFHD+(2160×1080ドット)に変更された。この解像度はGalaxy A 71と同じだ。リフレッシュレートは120Hzのままだが、カーブした画面は消えている。

S20 FEでは8GBのメモリーが6GBに削減されたが、128GBの標準ストレージは変わらない。ボード上には同じS20と同じSnapdragon 865が搭載されいる。しかも興味深いことに、デバイスのフットプリントが大きくなったために、バッテリー容量は4000mAhから4500mAhにアップグレードされている。背面カメラに3つのカメラを備えるが、望遠は640万画素から800万画素に変更されている。一方で、正面のセルフィーカムは1000万画素から3200万画素にアップグレードされている。

S20 FEは、最新かつ最高ではないが、すべてにおいてかなり合理的なスペックに仕上がっている。サムスン下取りプログラムを通じて下取りデバイスを送れば、デバイスの開始価格の699.99ドル(約7万4000円)を249.99ドル(約2万7000円)にするという条件付きのプレオーダーも本日から米国でから始まっている。デバイスは10月2日に出荷開始予定だ。

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:TechCrunch Japan)

サムスンが再度の単独製品イベントを9月23日に開催、廉価版のGalaxy S20 Fan Edition登場か

リアルなイベントについ言えることが1つある。企業は山ほどのニュースを詰め込まなくてはいけないと思っている。実際、広い会場一杯の人々を国中、あるいは世界中から集めようというのだから、それに見合うだけの興奮をたくさん与えたいと思うのも当然だ。

サムスンは、8月はじめのGalaxe Noteイベントで詰め込み型のイベントを開催した。新しいスマートフォン、新しいイヤフォン、新しいウォッチ、新しいタブレット、さらには近日発売になる折り畳み式端末のプレビューもあった。数週間前、この会社は次のイベント全体を新しいGalaxy Foldに当てた。そしてその数週間後、もう1つのイベントを計画している。

関連記事:Samsung’s new Galaxy Fold arrives September 18 for $2,000(未訳記事)

9月23日のイベントは、Galaxy S20 Fan Editionに特化したものになる可能性が強い。サムスンではよくあるように数カ月前からリーク情報が出回っている製品だ。このイベントでほかのニュースがたくさん出てこないと決まったわけではないが、Foldのイベントは少々私の期待を下げるものだった。2020年に単独製品のイベントをやる価値を会社はどう考えているのか、プレスリリースかなにかでもいいのではないのか。

関連記事:Galaxy Note 20 Ultraファーストインプレッション、現時点で入手できる最も優れた5G対応モバイルハードウェア

ともあれこの「Fan Edition」でサムスンは、Note 7の改造版など、フラグシップ製品の低価格版を発売するという、久しく絶えていた戦術を再び実行しようとしている。

今回予想されるのは、サムスンの主要製品であるGalaxy S20の低価格版だ。実質的には、すでに複雑化している同社の低価格製品群の最新シリーズである「Lite」製品ラインの再ブランド製品になりそうだ。

詳細は、米国太平洋標準時9月23日午前7時(日本時間9月24日午前0時)にわかるだろう。

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サムスンは早く5G大衆機「Galaxy A42」をリリース、フィットネストラッカーは電池寿命15日

Galaxy Unpackedイベントのオーバフローは1つ、しかもたった1つだ。もちろんGalaxy Z Fold 2だ。それは、新製品を5つも発表した後だから、やや盛り上がりに欠ける。でも、1点に絞ったことは、決してネタ不足からではない。それどころか同社は、ゲーム用モニターや充電パッド、冷蔵庫、洗濯機なども含む非常に多様なカテゴリーの、しかもおびただしい数の新製品を前日までに披露したのだ(サムスンプレスリリース)。

でもここでは、その中からあえて2つに限定しよう。新しいGalaxy Fit 2 Bandと、Galaxy A42 5Gだ。特に、後者は取り上げる価値がある。今年の同社は5Gを強力にプッシュしているが、でもサムスンはもっと早くからこの次世代ワイヤレス技術に大きく賭けているのだ。

今年も早くから同社は、5Gを同社の旗艦機すべてに標準で搭載すると発表した。それにまた同社のお買い得製品とされるA7、そして今回はA42でも5Gが重視された。5Gはまだ、業界が期待したほどの市場効果を上げていないが、それはほとんど、新型コロナウイルスの感染蔓延による売上の落ち込みのせいだ。新型コロナウイルスはどこにとっても計算外だ。でもアップルがまだ5GのiPhoneを出していない中で、サムスンはすでに5Gを本番でやっている。この市場にアップルが姿を見せるのは、早くて1〜2か月後だろう。

そして重要なのは、価格は未発表ながらA42がサムスンの最安の5G機らしいことだ。実際のところサムスンは、IFAとタイアップしたイベントでも、このデバイスに関しては控え目だった。カメラを4基内蔵、ディスプレイは6.6インチであることは知ってる。というより、5Gの最もすごいところは、Qualcomm(クアルコム)などのコンポーネントメーカーの努力もあって、大衆価格のデバイスが市場に出るのがとても早かったことだ。

そしてGalaxy Fit 2のほうは、サムスンによるといちばん注目に値するのが15日というバッテリー寿命だ。5種類のワークアウトを自動的に検出し、そして睡眠をモニターする。フィットネストラッカーは市場が先細っているが、その中でサムスンはまだ頑張っている。でも結局は、スマートウォッチに取って代わられる市場だろう。

画像クレジット: Samsung

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

サムスンの5G対応Galaxy Tab S7は約9万円、米国で9月18日に発売

2020年は5Gが本当にメインストリームになるはずの年だった。これまでの数カ月は、改めて触れるまでもなく物事が計画通りに進まなかったが、しかしそれは、疑いもなくSamsung(サムスン)が次世代技術に総賭けした年でもある。5Gデバイスを最初に発売した企業の1つという称号を得た後、サムスンは多様なフラグシップ機を出し続け、ついにはミッドレンジのスマートフォンも2モデル発売した。

Galaxy Tab S7/S7 +の登場でサムスンは、プレミアムタブレットに5Gという新たな接続方法を追加する初の企業になった。

5Gモデルは米国時間9月18日に発売され、S7では850ドル(約9万円)だ。これはスタンダードモデルよりも200ドル(約2万1000円)高く、S7+と同じスタート価格だ。一方、5G対応のS7+は1050ドル(約11万1000円)となっている。

S7+の5Gでないバージョンについては詳しく書いている。それらは、すべてニューモデルにも当てはまるが、違うのは5G接続が追加されたことだ。しかしながら、私が住んでいるニューヨークのクイーンズ地区は5G網がない。そんな場所では、システムはLTEに切り替わる。

というわけで、これはかなりニッチなモデルだ。正直にいうとモバイル回線接続が可能なタブレットはまだまだ比較的ニッチな市場であり、多くの人が自宅で仕事を続けている2020年では、その傾向は強まるだろう。

5G対応Galaxy Tab S7/S7 +の予約販売は米国時間9月2日からとなっている。

関連記事:Galaxy Tab S7+ファーストインプレッション

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