企業向けのさまざまなサービス(日本)を提供しているPwCが、自動車技術の未来に関する最新のアンケート調査の結果を発表した。そしてそれによると、アメリカ人は、自動運転車や配車サービス(ride hailing, 流している車を呼ぶこと)、カーシェアリングサービスなどの概念を、徐々に受け入れつつある。たとえば回答者の66%が、自動運転車は平均的な人間運転者よりも優秀だ、と考えている。
その調査は、アメリカ国内で16歳以上の1584名に対して行われ、交通の未来について質問をした。それによると、新しいテクノロジーの受容は年齢よりもその人のテクノロジー観に依るところが大きく、また人びとは、派手な宣伝文句などよりも実用的な技術を求めている。
21歳から49歳までをカバーするジェネレーションXとジェネレーションYの人たちがいちばん、新しい自動車技術に熱心な関心を持っている。50歳以上と20歳以下の層は、自動車技術にそれほど関心を持っていない。
興味深いのは、お金を払ってでも利用したいと考えている技術の上位三つがどれも、事故や犯罪や災害など緊急事態に関連していることだ。全体で2/3以上の回答が集まったそれら三つは、完全で網羅的な車両追跡、車両の遠隔停止、そして運転者制御(運転者の運転権を奪う)システムだ。これらに比べると、ジェスチャーによる制御や、スマートフォンの完全な統合などは、ずっと下位である。
Uberのようなライドシェアリング*の利用は、徐々に普及が進んでおり、回答者の37%が、一度以上は利用したことがある、と答えている。一度も使ったことがない、と答えた回答者も、その55%は、試してみたい、と答えている。でもUberさん、気をつけた方がいいよ。回答者の74%が、“ライドシェアリングは経済を阻害しない”、と答えているが、しかし72%が、その業界には“規制が必要”、としている。カーシェアリングは、これらと趣(おもむき)がやや異なり、Zipcarやcar2goなどの利用経験者はわずかに23%、“試してみたい”もわずかに37%だ。〔*: ride-share == ‘便’の共用、相乗り…しかし実態は一人/一グループの利用が多いので、ride hailing(車を呼ぶこと、配車をリクエストすること)が言葉として定着しつつある。car-share == 車本体の共用、運転は利用者自身がする。インスタント・レンタカー、みたいなもの。〕
自動運転車に関しては、もっぱら安全性が心配されている。車がハックされる、という懸念もある。しかし一方では肯定的な見方も多くて、自動運転車は高齢者には好適で、高齢者本人が運転するより事故が少ない、と期待されている。つまり自動運転車は安全性が心配だけれども、法規の遵守や衝突事故の少なさでは優(まさ)っているだろう、と見なされている。
自動運転車には何も利点がない、という回答は13%ある。また、自動運転車の中で拡張現実のディスプレイなどのハイテク機能を利用するとき、プライバシーの一部を放棄してもよいか、という問いには、60%がノーだ。安全性が心配と答えた回答者のうち、全回答者の53%に相当する人びとが、“自動運転車は怖い”、と答えている。われらがロボットの君主たちには、まだまだ克服すべき課題が多いようだ。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))