コンピュータービジョンでごみ処理を改善するGreyparrot

英国ロンドン拠点のGreyparrot(グレイパロット)は、ごみ処理の改善を目指している。とくに同社は、ごみ処理の各段階における選別を、コンピュータービジョンを利用して効率化する。GreyparrotはTechCrunch Disrupt SFで、Startup Battlefieldのワイルドカードに選ばれた。

同社は機械学習のモデルを訓練して、ガラスや紙、段ボール、新聞、紙、プラスチックなどを見分ける。プラスチックはPET、HDPEなど、その素材も識別する。

そしてGreyparrotはシンプルなカメラをコンピューターに接続し、個々のごみを一瞬で選別する。

このような技術にはいろいろなユースケースがあるが、特に有望なのはごみの分別施設だ。分別施設はすでに多くの機械を使って、ごみの大小や、金属とプラスチックの違いなどを分別しているが、でも最終的には人間の目が、機械が犯す間違いを修正している。

分別を100%正しく行うことは不可能だが、できる限り100%に近づきたいものだ。分別施設ではPETプラスチックの巨大なキューブを作って地球の裏側の国々に送り、そこでいろんなものに加工されている。

そのキューブが、汚れていることがよくある。そこでたとえばインドネシアなどは頻繁に、ごみのコンテナを米国やヨーロッパに送り返している。

  1. disrupt-battlefield-greyparrot-1228

  2. Greyparrot

  3. disrupt-battlefield-greyparrot-1216

 

Greyparrotは、分別工程の特に最後の段階を助ける。そのプロダクトは、コンベアベルトの汚れをチェックできる。また問題のあるオブジェクトを見つけた場合は分別ロボットを調整して、不純物や汚れたごみを自動的に拾い上げるようにする。同社はそのソリューションを、英国と韓国でテストしてきた。資金はこれまで、120万ドルを調達している。

Greyparrotには、今後の新しいユースケースのアイデアがある。例えば、ごみ集積容器がその技術を組み込めば、最初の時点でごみを自動的に分類できる。また、自動販売機の隣りにある空き瓶空き缶返還器をGreyparrot化すれば、ユーザーのアカウントにごみの種類に応じてお金が入るだろう。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Impalaは単一の標準APIでホテル業界全体をカバーしたい

ロンドンのImpala(インパラ)は、ホテルのデータとの対話をもっと容易にできるようにしたい。そこで同社は、ホテルのレガシーなシステムの上に、あらゆるものを現代的なREST APIで標準化する層を作っている。

そのImpalaがこのほど、シリーズAで1100万ドル(約11億8400万円)を調達した。投資家はStride.VC、Xavier Niel/Kima Ventures、DST GlobalのパートナーであるJerry Murdock(ジェリー・マーロック)氏、そしてこれまでの投資家たちだ。同社はこれまで、シードラウンドで175万ドルを調達している。

基本的にImpalaが望んでいるのは、Stripe(決済API)やTwilio(通信API)、Plaid(フィンテックAPI)などのようにシンプルであることだ。ほんの数行でデベロッパーはImpalaを利用でき、詳細に立ち入る必要はないものに。

ホテル業界はこれまでProperty Management Systems(PMS)というものを使って、部屋や部屋のタイプ、料金、税などなどを管理してきた。

Impalaの共同創業者でCEOのBen Stephenson(ベン・ステファンソン)氏葉「各ホテルはそういう古いシステムに固執しており、その上にオープンなAPIを自ら作る気などない」と語る。

そこでホテル業界でプロダクトを作っているデベロッパーは、現状では各社ばらばらに異なるホテルシステムに接続するために、大量の統合化作業を強いられる。そしてImpalaはそういう違いの大きいホテルシステムの上に標準的なAPIを被せて、プロダクトは一度だけ一つだけ作ればそれで終わりという状態にしたい。

例えば、いろんなホテルの空き室の数を知りたければ、どんなホテルに対しても同じAPIを呼び出して問い合わせできる。1つのホテルでも複数のホテルでも、管理は同じように容易になり、ホテルのシステムと対話するアプリやウェブサイトや内部的サービスの構築も1つのコードで実現できるようになる。

今度得た資金で同社は、そういう統一APIで対応できるホテルシステムをもっと増やしたいと考えている。今は8種類のシステムをサポートしているが、Impalaがホテル業界の普遍的な言語になるためには普遍的なサポートが鍵だ。

Impalaは、直接予約(ダイレクトブッキング)のAPIも作っている。現状では、ブッキングデータを手作業でBooking HoldingsやExpedia Groupのウェブサイト(Booking.com、Priceline、Agoda、Kayak、Expedia、Hotels.com、HomeAway、Trivagoなど)にアップロードしているホテルが多い。チャンネルマネージャーを使っているところもある。

チャンネル・マネージャーはホテルと、そういうホテル情報・予約サイトを仲立ちして、予約情報を1回だけ送ればすべてのサイトにアップロードしてくれる。「でも売り手側からすれば、新しいオンラインセラーを立ち上げたとすると、すべてのチャンネルマネージャーとコネクトしなければならないのだ」とステファンソン氏は言う。

同社の直接予約APIは、ExpediaやBooking.comと新たに競合しようとする者にとってハードルを低くする。また、ホテルの部屋を自分で売らなくてもいいという、新しいタイプの業種の参加も可能にするだろう。そしてたとえば、シティガイドやカンファレンスや音楽フェスティバルなどのWebサイトから直接、部屋を予約できるようになるかもしれない。

それらはBooking.comへの埋め込みではなく、ImpalaのAPIを利用してホテルを直接予約し、コミッション(手数料)を低く抑えられるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

DataHawkのeコマース分析ツールを使ってAmazonのリスティングを最適化しよう

DataHawk(データホーク)を紹介しよう。いわばAmazonのリスティングのためのApp Annieになろうとしているフランスのスタートアップだ。同社のソフトウェアを利用すると、商品と検索結果を追跡できるようになる。競合と自分自身の状況について詳しく検討することが可能となるわけだ。

サードパーティが、直接Amazonマーケットプレイスに商品を掲示して販売することが盛んになるにつれて、この種のソフトウェアは、ますます重要になってきている。

Amazonで商品を販売している人にとって、検索結果は、商品の売れ行きを左右する重要な要素だ。多くの顧客は商品を検索し、最初に表示されたものを検討する。そこで、主要なキーワードに対して、できるだけ上位にランクされたい、ということになる。

DataHawkを使えば、任意のキーワードを追跡し、それに対する検索結果が時間とともにどのように変化するかを確認できる。こうして、もし売上が落ちた場合には、その理由がわかるようになる。このプラットフォームを使って、リスティングを修正し、ランキングの上昇を狙える。

また、商品を直接追跡して、商品のタイトル、価格、レビュー、説明の変化を調べることも可能だ。DataHawkでは、スクレイピングによってデータを収集しているので、自分の商品だけでなく、競合の商品をモニタリングすることもできる。

DataHawkのインターフェースからのデータは視覚化して表示したり、すべてExcelのスプレッドシートにエクスポートすることも可能。電子メールによってアラートを受信する機能もある。

DataHawkは、Axeleo Capitalとエンジェル投資家から130万ドルを調達した。同社は、これまでに140の顧客を獲得している。そのうちの80%は米国の顧客であり、PharmaPacks、Pfizer(ファイザー)、L’Oréal(ロレアル)なども含まれている。現在、毎日260万もの商品を追跡しているという。

同社のソフトウェアは、SaaS(software-as-a-service)として運営されている。サービスを試用するためのフリープランもある。月額プランでは、追跡する製品やキーワードの数に応じて料金が加算される仕組みだ。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

iOS、iPadOS、tvOSの13.1アップデートが公開

つい先ほどApple(アップル)はiOS 13.1を公開した。このアップデートには、(もしまだインストールしていないなら) iOS 13の新機能すべてに加えてたくさんのバグ修正が入っている。安定した状態にするために、iOS 13.1にアップデートすることを推奨する。

ただしそれだけではない。iPadOSとtvOSもようやくバージョン13になり、iPadOS 13.1とtvOS 13.1が本日公開された。

アップデートは現在順次公開中で、「設定」アプリからインストールできる。iOS 13.1の対象機種はiPhone 6s以降、iPhone SE、 および第7世代のiPod touch。iPadOS 13.1は、2014年以降に発売されたiPad、iPad mini、iPad Pro全機種。tvOS 13.1はtvOS 12が動作しているApple TVに対応している。

もうひとつ注目すべきなのは、今回のiPadOSとtvOSの公開に伴い、iPadとApple TVで Apple Arcadeが使えるようになることだ。月額4.99ドル(600円)で、数十種類のゲームをAppleの各種デバイス共通でプレイできるようになる。PlayStation 4やXbox OneのコントロールをAppleデバイスとペアリングしてゲームをプレイすることもできる。

ただし、まずバックアップを取ること。iCloudのバックアップが最新状態になっているかどうかは「設定」アプリのアカウント情報から確認できる。iOSデバイスをパソコンに接続してiTunes経由で手動バックアップすることもできる(もちろん両方やってもいい)。

iTunesのバックアップは暗号化するのを忘れずに。誰かがパソコンに侵入したときの安全性を高められる。暗号化されたバックアップには保存されたパスワードや「ヘルスケア」アプリで記録されたデータも入っている。このためオンラインのアカウントにログインし直さなくてすむ。

バックアップができたら、設定アプリで「一般」→「ソフトウェアアップデート」に行って指示に従えばサーバーの準備が整い次第、自動的にダウンロードが始まる。

関連記事:iOS 13を早速使ってみた、ダークモードやBTスキャニングオフなど多数の新機能

iOS 13の新機能を簡単に紹介しておく。今年はダークモードが加わったほか、あらゆるアプリに何らかの「生活の質」向上のためのアップデートが施されている。写真アプリにはギャラリービュー、Live Photosとビデオの自動再生、スマートキュレーションや没頭的なデザインが採用された。

このバージョンでは新しいサインイン方法の「Sign in with Apple」(Appleでサインイン)、BluetoothとWi-Fiの確認画面やバックグラウンド位置情報追跡など知らせるポップアップ通知など、プライバシー面がかなり強調されている。純正の「マップ」アプリにはGoogleストリートビュー風のLook Around機能が入った。まだ、ごく一部の都市でしか利用できないが、周囲を見回してみることをお勧めする。すべてが3Dで表示される。

そのほか多くのアプリがアップデートされた。「リマインダー」アプリは全面改訂され、「メッセージ」アプリでは「連絡先」アプリに登録された人とプロフィール写真を共有できるようになった。「メール」アプリの書式設定が改善され、「ヘルスケア」アプリでは月経周期を追跡できる。「ファイル」アプリにはデスクトップ風の機能が追加され、Safariには新しいウェブサイト設定メニューが付いた。

IMG 0077 1

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeクリエーターの視聴者を増やすJellysmackのツール

Jellysmack(ジェリースマック)は当初、FacebookやBeauty Studio、Oh My Goal、Gamology、Riddle Me Thisなどのソーシャルプラットフォームで人気ブランドを持つソーシャルメディア企業としてスタートした。同社は現在、 「クリエーターズプログラム」という別の製品で事業を拡大している。

このスタートアップは人気YouTubeクリエーターと提携し、FacebookやSnapchatをはじめとする他のソーシャルメディアプラットフォーム上で、視聴者を増やすことになる。これにより、YouTubeクリエーターは別のプラットフォームで新たな視聴者を獲得し、YouTubeのアルゴリズムへの依存を減らすことができる。

Jellysmackは自社のメディアブランド向けに、人気コンテンツを検出し、コンテンツ自体を最適化し、ソーシャルプラットフォームでの配信を改善する、いくつかのツールを開発してきた。同社は現在、米国にて月間8800万人のユニークビューアーを集めている。

「私たちは自分たちのコンテンツだけでなく、このツールを他の多くのクリエーターと再利用できることに気付いた」と、Jellysmackの共同創業者でCEOのMichael Philippe(マイケル・フィリップ)氏は語っている。

Jellysmackはすでに、これらのツールから利益得られうる多くのYouTubeクリエーターを特定している。また、Reaction Time、Infinite、Karina Garcia、How Ridiculousなどとも提携を進めている。

JellysmackはYouTubeの全動画から、FacebookとSnapchat向けに動画を共有する。例えばYouTubeの10分の動画は、Facebookならの3分の動画になる。

JellysmackはA/Bテストと有料プロモーションを利用して複数のサムネイルと動画タイトルをテストする。そして多くのエンゲージメントを生み出す名前とサムネイルを特定し、動画を公開する。

同社はその資金の一部を投資して、FacebookページやSnapchatアカウントの視聴者を増やすために、有償での買収を利用する。「我々は適切な視聴者を見つける独自の買収ツールを開発した」と伝えている。

これらはすべて、Jellysmackのツールにより追跡できる。それぞれの動画にはタグが付けられ、リテンション(顧客維持)や収益化などに基づいたスコアが与えられる。

Jellysmackと提携前のReaction Timesには8万人のFacebookでのファンがいたが、現在Facebookには300万人のファンがおり、月間1億ビューを生み出している。

今日の新しいプログラムを発表した後も、Jellysmackは自社ブランドを維持するとしている。これは同社にとって新しい賭けであり、また将来的な新事業展開も計画している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

iPhone 11 Proを分解、ロジックボードは小さくバッテリーは大きくなった

iFixitがApple(アップル)の新しいiPhoneを分解し、昨年のモデルとの違いを明らかにした。iFixitはiPhone 11 Proを分解する様子をライブ中継し、iPhone 11 Pro Maxの分解の手引きを書いた。

最初の大きな違いは、iPhone 11 ProとPro MaxのバッテリーはiPhone XSとXS Maxよりずっと大きいことだ。

iPhone 11 Pro Maxは本体が0.4 mm厚くなり、スクリーンは0.25 mm薄くなった。John Gruber(ジョン・グルーバー)が予想したように、新しいiPhoneは3D Touchをやめたことで、スクリーンが少し薄くなった。3D Touchには圧力を検知するために画面の下に余分なレイヤーが必要だった。

小さな違いに思えるかもしれないが、おかげでバッテリーのためにスペースが増えた。iPhone 11 ProとiPhone XSは同じ単一セルのL型デザインだ。しかしMaxは従来の2セルから単一セルに変更された。

その結果iPhone 11 Pro Maxのバッテリー容量は3969mAhになり、1年前のiPhone XS Maxの3179mAhより25%近く改善された。

こうしたハードウェアの改良にApple A13 SoC(System-on-a-Chip)の効率の良さを組み合わせることで、バッテリー持続時間は大きく改善された。Appleは、iPhone 11 Proと11 Pro Maxは前世代機種と比べてそれぞれ最大4時間あるいは5時間長くもつようになったと公表している。

iphone 11 livestream featured 1350x900

Photo credit: iFixit

ほかのニュースとしては、カメラモジュールが(予想どおり)大きくなった。Appleは第3のカメラを収めるためにロジックボードのサイズを小さくした。

そのロジックボードはiPhone Xで導入されたのと同じ2層設計だ。チップのクラブハウスサンドイッチのようなものだ。AppleとQualcomm(クアルコム)は数十億ドルの訴訟で和解したが、iPhone 11 Proのモデムは今回もIntel(インテル)製だ。

まだわかっていないこととしては、iFixitはRAM容量を突き止めることができなかった。Steve Troughton-Smith(スティーヴ・トラウトン-スミス)氏は、ベンチマークでは検出されないカメラ専用の2GBメモリーがあるらしいと考えている

また、バッテリーコネクター2つあった。2番目のコネクターが双方向ワイヤレス充電のためなのかどうかまだわかっていない。ほかにもいろいろな可能性がある。Appleは逆方向のワイヤレス充電を追加したかったが、土壇場で封印したという噂もある。

iFixitは総合的な「修理しやすさ」を10点中6点と評価した。iPhone XSも同じく10点中6点だった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 13を早速使ってみた、ダークモードやBTスキャニングオフなど多数の新機能

Apple(アップル)は、iOSの主要アップデートiOS 13を公開した。これはiPhoneの使い方が変わるような大改革ではない。しかし、Appleは多大な努力を払ってさまざまな細部にわたる機能を改善した。

多くの面でiOS 13は「生活の質」アップデートだと私は感じている。デベロッパー用語で「生活の質」アップデートとは、すでに動いている機能に磨きをかけることを言う。何かを1秒早くしたり、今より簡単にできるようにすることだ。

これからその細かい改善について詳しく書いていくが、まず、中でも重要だと思われる2つに焦点を絞る。ダークモード、そしてプライバシーに対するAppleの取り組みだ。

ダークモードがやってきた

ある時から、スマートフォンメーカーは大画面のスマホを作り始めた。そして、夜目がくらまないためにはダークモードが必須となった。少々時間はかかったが素晴らしい出来栄えだ。

iOS 13のダークモードはシステム全体に適用される。「設定」アプリに行くか、コントロールセンターを開いて明るさ調節アイコンを長押しすれば有効にできる。これでiPhoneのルック&フィールは一変する。

一部のサードパーティーはすでにアップデートされているが、多くのデベロッパーはこの新しい設定に対応するためのアップデートを提供する必要がある。願わくば6カ月以内には、ダークモードをオンにしてアプリからアプリに移動しても、白い画面を見なくても済むようになるだろう。

設定で「自動」モードにしておくのがお勧めだ。現在地と時刻を使って日の入りと日の出にあわせてシステムが変えてくれる。あなたのiPhoneは夜になると暗くなり、朝になると明るくなる。

ダークモードで変わるのはアプリだけではない。ウィジェット、通知、その他のユーザーインターフェースのボタンも暗くなる。Appleは純粋な黒を使用しており、OLEDディスプレイで素晴らしく見える。カスタム壁紙を夜暗くすることもできる。

プライバシー

この夏に多くのギークたちがiOSを試した。しかし、この秋に何千万人もの人たちがダウンロードするのはまったく別の話だ。iOS 13には待望されていたプライバシー関連の変更が加えられたため、一部のデベロッパーにとっては厄介なことになりそうだ。

Appleはユーザーが個人情報をコントロールする方法を追加した。アプリが何らかの理由で位置情報を必要としたとき、ユーザーは位置情報を一度だけアクセスさせることができる。次回はまた許可を得る必要がある。

同じように、iOS 13はアプリがこっそりとユーザーの位置を追跡しようとした時、そのことをユーザーに教えられるようになった。

まるでデベロッパーを辱めるかのように、Appleは「このアプリは過去2日間にバックグラウンドで40カ所の位置情報を利用しました」と言って地図を表示する。そのポップアップから位置情報アクセスを無効にすることができる。Facebookはすでにうろたえて、先週ブログ記事でユーザーのプライバシーを尊重していることを伝えようとした。

関連記事:iOS 13: Here are the new security and privacy features you need to know

さらにiOS 13は、全アプリでBluetoothのスキャニングをデフォルトで無効にした。多くのアプリが近くのBluetoothアクセサリーを検索し、世界中のBluetoothデバイスのデータベースと比較している。言い換えればそれは、ユーザーから位置情報の利用を許可されていないアプリが位置を知るための方法だ。

これからは本当にBluetoothデバイスを探す必要のあるアプリのために標準の許可ポップアップが表示される。デバイスとつながるため、あるいは近くのユーザーとの個人間支払いを行うためにBluetoothを必要とするアプリもある。

しかし、その他ほとんどのアプリはBluetoothスキャニングを乱用している。念の為に書いておくと、Bluetoothスキャニングを禁止しても、Bluetoothヘッドホンは使える。オーディオは今までどおりちゃんとヘッドホンに送られる。

アプリ開発者においては、今使っているサードパーティー製SDKを見直してほしい。多くの広告支援型アプリはアドテク会社のコードを埋め込んでいる。しかし、そのSDKがユーザーのプライバシーを脅かすことは必ずしも明記されていない。

そしてAppleはついに「Appleでサインイン」(Sign in with Apple)を導入した。これは「Googleでサインイン」や「Facebookでサインイン」に代わるものだ。ユーザーは、メールアドレスをシェアしたり、デベロッパーがちょっとした個人情報を取得できるかどうかを決められる。これが普及するかどうか、興味深い。

関連記事:今すぐ知りたい「Sign in with Apple」の15の疑問にお答えします

基本機能の改善

オペレーティングシステムレベルでいくつか変更があった。まず、アニメーションが最適化され、わずかにスピードが速くなった。スワイプ、アプリの開始と終了が早く感じる。

次に、(英語)キーボードで「なぞり入力」が可能になった。Android端末やサードパーティー製キーボードを使ったことのある人なら、どうやって使うかはわかるだろう。文字から文字へ指を離さずになぞって入力できる。まるで魔法のようだ

そして、写真やリンクをシェアする画面が改定された。3つの部分に分かれていて、一番上の行には、写真などを送る相手の候補が重要度に応じて表示される。

その下には別のアプリを使って開くためのアプリのアイコンが並んでいる。

さらにスクロールするとアプリごとに異なるさまざまなアクションのリストがある。

自動化に関しては、iOS 13ではショートカットアプリが標準装備になった。多くのユーザーはアプリを開いて初めてショートカットを見ることになるだろう。音声起動のSiriショートカットもショートカットアプリから利用できる。

ショートカットの起動も自動化できるようになったのは興味深い。たとえば、CarPlayや位置情報、さらには小さなNFCタグに関するシナリオも作ることができる。

  • iPhoneをCarPlayに接続したり、Bluetoothを使って車に接続した時、ミュージックのプレイリストを開く。
  • 機内モードをオンにした時、画面を暗くして低電力モードに切り替える。
  • ナイトスタンドのNFCステッカーの上にiPhoneを置いたら、フィリップスのHueライトを消す。

アプリの新機能

Apple製アプリの大きな変更をいくつか紹介する。

「Apple Arcade」がやってきた。使うためにはiOS 13にアップデートする必要がある。ファーストインプレッションは別の記事で読むことができる。

iOS 13 5

「写真」アプリが最も大きく変わったかもしれない。メインタブのデザインが全面変更された。4つのサブタブからさまざまなビューでフォトライブラリーを見られる。

「すべての写真」に加えて「年別」をタップして年を指定したり、「月別」で日付ごとにまとめたスマートアルバムを見たりできる。そこでイベントを開くと「日付」タブに移ってベストショットが表示される。

(月別表示で月別にまとめてではなく日付ごとに並ぶなど)ボタンの名称には少々疑問があるが、数年前の写真を見つけるのに便利なことは間違いない。写真編集が大きく改善された。サードパーティーアプリで行っていたような基本的な編集はだいたいできそうだ。

「マップ」は興味深いアプリになった。Appleは地図データの改善に努めてきたが、カリフォルニア州に住んでいる人以外は気づきにくい。しかしGoogleストリートビューによく似たLook Aroundはかなり魅力的だ。これは単なる360度写真ではなく、前景と背景かからなる街路の3D表現になっている。サンフランシスコの地図を見てLook Aroundを試してみることをお勧めする。

「メッセージ」アプリはWhatsAppに似てきた。プロフィール名と写真を選んで友達や家族とシェアできる、という意味だ。AppleばMemoji「ミー文字」を使えと言っているが、好きな写真を選ぶことができる。メッセージの検索機能もずっと良くなった。

「ヘルスケア」アプリは少しデザインが変わった。しかし、最大の機能追加は同アプリ内で月経周期を追跡できるようになったことだ。サードパーティーアプリをインストールする必要はない。


「リマインダー」アプリにもいくつか新機能が入った。クイックツールバーから時刻、日付、位置を追加できる。項目のインデント、スマートリストの作成なども可能になった。To Doアプリは好みの違いが大きいが気にいる人もいると思う。

「探す」(Find My)は「iPhoneを探す」と「友達を探す」の各アプリが統合された新しい名前だ。もうすぐAppleがTile風の忘れ物防止タグを発表したら、いろんなものを探せるようになるかもしれない。

「メール」「メモ」「Safari」などのアプリも少し改善された。メールのリッチテキスト編集、メモのギャラリービュー、Safariでデスクトップサイトの表示やコンテンツブロッカーの無効化、リーダービューへの切り替えなどを行うサイト設定ポップアップなどが加わっている。

「ファイル」アプリがSambaファイルサーバーにも使えるようになり、
ファイルのZIP/UNZIPがアプリで直接できるようになりショートカットは必要ない。カスタムフォントのインストールもできるようになった。

ご覧のとおり、iOS 13には全般にわたって大きな変更小さな改善がたくさんある。たしかに少々バグがある印象もある。しかしこれは意欲的なアップデートであり、AppleはiOSリリースのペースを遅くするつもりはないとみんなに言っている。そしてAppleはプライバシー面でいい進展を見せている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 13が正式公開されダウンロード可能に、iPadOS 13は9月24日

Apple(アップル)はつい先ほどiOS 13の最終バージョンを公開した。このアップデートには、切望されていた数多くの生活の質向上をもたらす改良のほか、新機能もたくさんある。

こうした主要アップデートは多くの人たちが同時にダウンロードしようとする。通常Appleは待ち行列を設定して、順番が回ってきた人は迅速にダウンロードできるように工夫している。

iOS 13はiPhone 6s以降、iPhone SEおよび第7世代のiPod Touchに対応している。iPadを持っていてiPadOS 13を待っている人は9月24日にiOS 13.1とiPadOS 13.1がリリースされる予定だ。

ただし、まずバックアップを取ること。iCloudのバックアップが最新状態になっているかどうかは設定アプリのアカウント情報から確認できる。iOSデバイスをパソコンに接続してiTunes経由で手動バックアップすることもできる(もちろん両方やってもいい)。

iTunesのバックアップは暗号化するのを忘れずに。誰かがパソコンに侵入したときの安全性を高められる。暗号化されたバックアップには保存されたパスワードやヘルスデータも入っていに。このためオンラインのアカウントにログインし直さなくてすむ。

バックアップができたら、設定アプリで「一般」→「ソフトウェアアップデート」に行って指示に従えば、サーバーの準備が整い次第自動的にダウンロードが始まる。

iOS 13の新機能を簡単に紹介する。今年は、ダークモードに加えてどのアプリもなんらかの生活の質向上アップデートによって改善されていると感じる。写真アプリには新しくギャラリービューが出来て、Live Photosとビデオの自動再生、スマートキュレーションなどが加わりより没入的なデザインになった。

このバージョンでは新しいサインイン方法の「Sign in with Apple」(Appleでサインイン)、BluetoothとWi-Fiの確認画面やバックグラウンド位置情報追跡などのプライバシーポップアップなど、プライバシー面がかなり強調されている。AppleマップにはGoogleストリートビュー風のLook Around機能が入った。まだ、ごく一部の都市でしか利用できないが、周囲を見回してみることをお勧めする。すべてが3Dで表示される。

多くのアプリがアップデートされた。「リマインダー」アプリは全面改訂され、「メッセージ」アプリでは「連絡先」アプリに登録された人とプロフィール写真を共有できるようになった。「メール」アプリの書式設定が改善され、「ヘルスケア」アプリでは月経周期を追跡できる。「ファイル」アプリにはデスクトップ風の機能が追加され、Safariには新しいウェブサイト設定メニューが付いた。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルが精密ガラスメーカーのコーニングに約270億円を出資

Apple(アップル)はAdvanced Manufacturing Fundの一環として、iPhoneやApple Watch、iPad用ガラスのサプライヤーであるCorning(コーニング)に2億5000万ドル(約270億円)を投資した。なお以前にも、Appleは2017年5月に2億ドル(約220億円)を投資している。

Appleによると、今回の投資は精密ガラスの製造プロセスの研究開発を支援するためだとしている。Corningは全世代のiPhoneと iPadにガラスを供給しており、AppleによればiPhone 11とiPhone 11 Proのガラスは以前よりも硬度が増しているという。また、ワイヤレス充電機能を利用するため、デバイスの背面もガラスが使用されている。

以前Appleは、Corningが2018年に米国のサプライヤーとなる9000社に600億ドル(約6兆5000億円)を支払い、45万人の雇用を生み出したと発表している。

今日の投資は、米国を拠点とする企業が新しい設備を建設し、製造業者を助けるために、Advanced Manufacturing Fundとして数十億ドルを投資するという公約の一部である。Appleはもともと10億ドル(約1100億円)の投資を計画していたが、初期資金をすべて投入している。

同社はこれまでに50億ドル(約5400億円)のファンドから10億ドルを投資している。例えば、TrueDepthカメラを製造するFinsarに3億9000万ドル(約420億円)、アルミニウムメーカーのElysisに1000万ドル(約11億円)を投資している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple Arcadeが9月20日のリリースを待たず、iOS 13プレビューでプレイ可能に

Apple(アップル)の新しいゲームサブスクリプションサービスであるApple Arcadeは世界で今週(日本では9月19日)リリースされるが、MacRumorsが発見したところによれば、iOS 13ないし13.1のプレビュー版をインストールしているユーザーはすでに利用を開始できるという。

Apple Arcadeの作動にはiOS 13、tvOS 13、macOS Catalinaがインストールされていることが必要だ。つまりデバイスに新しいOSをインストールするまでArcadeの体験はおあずけだった。iOS
13安定版が正式に配信されるのは今週木曜の9月19日の予定だ(日本のAppleサイトによれば9月20日に登場)。

広告が表示されないゲームプラットフォームを準備中だということは、今年始めにAppleがからアナウンスされていた。このサービスでプレイできるゲームには広告が出ないだけでなく、アプリ内課金もない。

つまりユーザーは4.99ドル(日本では600円)の月額サブスクリプション料金の負担だけで好きなだけゲームをダウンロードできる。同一のサブスクリプション契約で家族6人までがプレイ可能で、最初の1カ月はトライアル期間とjなって無料だ。

現在すでに53タイトルのゲームが登録されているが、Appleによればこの秋のうちに100タイトルになるという。

Apple Arcade 1

それぞれのゲームはApp Storeのページを持ち、トレーラー、スクリーンショット、年齢制限、カテゴリー、プレイヤー数などが表示される。

App Storeでこうしたゲームのページを見つけたがArcadeのサブスクリプションを申し込んでいない場合、「無料でApple Arcadeのトライアルを開始できる」というボタンが表示される。またアプリ名上部には「Apple Arcade」と表示される。

Apple Arcade 2

【Japan編集部追記】 日本のAppleのプレスリリースによればArcadeはiPadOS、tvOSでは9月30日、macOSでは10月以降。なおiOS 13の場合、9月19日から利用可能とある。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

グーグルが罰金と追徴課税合わせて1150億円フランスに支払いへ

フランス税当局との数年にわたるやり取りを経て、Google(グーグル)は脱税疑いの件で当局と和解した。フランスの金融検察当局がロイターAFPに明らかにした。最終的にGoogleは罰金5億4900万ドル(約600億円)と、追徴課税分の5億1000万ドル(約557億円)を支払う。

この和解は、Googleのフランス国内における2005年から2018年にかけての事業活動が対象となる。

これまでの報道によると、Googleは追徴課税13億ドルの支払いが求められていた。2014年、Googleは課せられるかもしれない罰金に対する備えを開始した。

これは欧州における法人税の最適化についての話だ。伝えられたところによるとGoogleは複数年にわたって広告の契約をアイルランドに置いている本部で発行していたとされる。そうした契約で得られた利益はアイルランドで課税されることになる。

これとは別に、フランスはテック大企業に対するデジタル課税にも取り組んできた。税の最適化スキームを避けるために、フランスで巨額の収益を上げているテック大企業はフランスでの売上に基づいて課税される。

もしあなたがグローバルで7億5000万ユーロ、フランスで2500万ユーロを売り上げているマーケットプレイスや広告の会社を経営しているなら、フランスでの売上の3%を納税しなければならない。

この新税制は米国との間に軋轢を生んだ。ドナルド・トランプ大統領は当初、米国はフランス産ワインに課税すると話した。

フランスと米国は最終的にG7サミットで和解に至った。そしてフランス政府はいま、テック大企業に対するフランスのデジタル課税を廃止するために、テック大企業が操業する国で適切に課税する方法をOECD(経済協力開発機構)が導入することを望んでいる。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

常時オンディスプレイ搭載したApple Watch Series 5が登場 

Apple(アップル)はスペシャルイベントにて新型Apple Watchを発表した。Apple Watch Series 5は常時オンディスプレイを搭載している。ただ、見た目はApple Watch Series 4にそっくりだ。

「Apple Watchは革新的なヘルスケア、フィットネス、コミュニケーション機能を膨大な数の人々に提供する」と、AppleでCEOを務めるTim Cook(ティム・クック氏)は語った。そして、Apple Watchで人々がより健康になる事例を動画で紹介した。

Apple Watch Series 5の常時オンディスプレイは、自動で明るさを調整する。つまり、腕を下げれば明るさも下がる。搭載されたLTPOディスプレイは、リフレッシュレートが調整できる。たとえば1Hz、さらには数秒に1回の書き換えも可能だ。これにより、ディスプレイをオンにしたままでも18時間の動作時間を達成している。

その外Apple Watch Series 5はコンパスを内蔵している。新しいアプリでは緯度、軽度、方向を知ることができる。ハイキングには持ってっこいな機能だ。

緊急通報については、対象国が150カ国に拡大される。サイドボタンを押しっぱなしにすれば、地元の救命サービスへと発信する。

アルミニウムモデルではシルバー、ゴールド、スペースグレーが登場。これは、リサイクルされたアルミ素材から作られている。ステンレススチールモデルではつやのあるゴールドとスペースブラックが用意される。

最後に、2つの新たなチタンモデル(カラーはつや消しのシルバーとブラック)、そしてセラミックモデルが発表された。また、NikeモデルとHermèsモデルも刷新された。

アルミ素材のApple Watch Series 5のGPSモデルは399ドル(約4万3000円)から、セルラーモデルは499ドル(約5万4000円)から。予約は本日から始まり、9月20日に発売される。2017年に発売されたApple Watch Series 3は199ドル(約2万1000円)からに値下げされる。

さらに、専門機関との提携による3つのヘルスケア研究も発表された。Appleは世界保健機構とミシガン大学と協力し、生理周期の追跡について国立衛生研究所やハーバード大学と提携する。さらに、心臓や運動に関する研究についてアメリカ心臓協会やBrigham and Women’s Hospital病院と協力する。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple、iPhone 11向けにA13 Bionicを発表

Apple(アップル)は新型iPhoneを発表した。iPhone 11にはSoC(システム・オン・チップ)のA13 Bionicが搭載されている。これは、iPhone XR、XS、XS Maxに搭載されていたA12 Bionicの改良版となる。

問題は、どれだけ高速なのかだ。Appleはまず、スマートフォン向けとして最速のGPUとCPUを設計したと語った。次にX軸のないグラフを提示したが、これはあまり理解の助けにならない。しかしカンファレンスでは後に、A13 Bionicのパフォーマンスのいくつかの詳細が明かされた。

シリコンエンジニアリングでバイスプレジデントを務めるSri Santhanam(スリ・サンタナム)氏は、A13 Bionicの詳細を伝えた。すべてはマシンラーニングのためにある。CPUは1秒間に1兆回の処理ができる。CPUとGPU、そしてNeural Engineはマシンラーニングを実行する際、より高速に協調動作する。

「iPhone 11 Proはスマートフォンのなかでも最高のマシンラーニングプラットフォームだ」とサンタナム氏は語った。

アーキテクチャについては、A12 Bionicと同じ7nmプロセスを採用し、85億個のトランジスタを搭載。これは、69億個のトランジスタのA12 Bionicから大きな進化だ。A13 Bionicは引き続き4個の省電力コアと2個のハイパフォーマンスコアが組み合わされている。

2つのハイパフォーマンスコアは前世代のそれよりも20%高速で、さらに30%省電力化されている。省電力コアは20%高速で、40%省電力化されている。

GPUはアップル独自の3D描画APIであるMetalに最適化されている。これも20%の高速化と40%の省電力化を実現している。最後に、ニューラルエンジンは8コアで、20%高速化し15%の省電力化を果たしている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルがmacOS Catalinaを10月にリリース

夏のベータテストの後、Apple(アップル)はまもなく次期macOSバージョンことmacOS Catalina(カタリナ)をリリースする。ただし、Appleの更新されたウェブサイトによればリリースは10月だ。いつものように、アップデートはMac App Storeから無料でダウンロードできる。

このバージョンではメディアの取り扱いが大幅に変更されている。すべてにiTunesを使う代わりに、MusicやPodcasts、そしてTVというそれぞれの役割を分担するアプリが導入される。

MacユーザーはPhotosの大幅アップデートにも気がつくだろう。これはiOS 13から多くの機能が移植されており、写真を日付けや月、年で選別された状態で閲覧できる。また、最高の写真を探すのにAI(人工知能)が利用される。

iPadをMacのセカンドディスプレイとして利用するには、これまでDuet DisplayやLuna Displayなどのアプリが必要だったが、macOS Catalinaでは標準機能で実現可能になる。AirPlayのメニューを開き、デスクトップの拡張としてiPadを選ぶだけだ。この機能はSidecarと呼ばれる。

Appleはまた、アクセシビリティ機能も強化している。例えば、音声を使ってアプリを開いたり、ドロップダウンメニューをクリックしたりとアプリを利用するのがより簡単になる。

さらに興味深いことに、新しいバージョンのmacOSではiPadアプリをデスクトップ向けに移植するProject Catalystという仕組みがある。TwitterやGameloft、Atlassianといったいくつかのデベロッパーは、すでにこの機能を利用することを表明している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

iOS 13は米国時間9月19日にリリース

Appleプレスリリースで、iOS 13は米国時間9月19日に利用可能になると発表した。たとえ新しいiPhoneを購入する予定がないとしても、多くの新機能を手に入れることができる。

だがそれで終わりではない。iOS 13.1が米国時間9月30日に利用可能になるのだ。Appleは、ショートカットオートメーションや純正の「マップ」アプリ内でETA(到着予測時間)を共有する機能などのiOS 13.0の機能が十分に安定していなかったため、土壇場でそれらを削除する必要があった。それが、iOS 13.1がiOS 13の直後にリリースされる理由だ。

いつものように、iOS 13は無償でダウンロードすることができる。iPhone 6s以降、iPhone SE、または第7世代iPod touchを持っているならiOS 13をインストール可能だ。

watchOS 6も米国時間9月19日にリリースされる。残念ながら、iPadOS 13のリリースは米国時間9月30日となる。また、別のプレスリリースによれば、tvOS 13も米国時間9月30日にリリースされるようだ。

iOS 13の新機能について簡単に説明する。今年はダークモードに加えて、すべてのアプリがQOL(クオリティ・オブ・ライフ)のアップデートで改善されたように感じる。写真アプリは、ライブ写真とビデオの自動再生、スマートなキュレーション、より没入感のあるデザインを備えた、新しいギャラリービューを備えている。

このバージョンでは 「Sign in with Apple」(Appleでサインイン)と呼ばれる新しいサインアップオプションや、Bluetooth、Wi-Fi、そしてバックグラウンドロケーション追跡に対する同意を得るために多くのプライバシーポップアップを行うことで、プライバシーも非常に重視されている。また純正の「マップ」には、Look Aroundと呼ばれる、Googleストリートビューに相当する印象的な機能が搭載される。この機能は、ほんのひと握りの都市でしか利用できないが、すべてが3Dになっているので、周りを見回して(look around)見ることをお勧めしたい。

多くのアプリケーションがアップデートだれている。例えば新バージョンの「リマインダー」「連絡先」のアプリと共有するプロフィール写真を設定できる「メッセージ」アプリ、テキストの書式設定オプションが改善された「メール」アプリ、月経周期の追跡が可能な「ヘルスケア」アプリ、デスクトップのような機能を備えた「ファイル」アプリ、新しいウェブサイトの設定メニューを備えたSafariなどだ。iOS13のさらなる詳細については私が書いた別のプレビューを参照してのしい。

iPadに関しては、Appleが初めてiPad用のiOSを、iPadOSという新しい名前で呼ぶことになる。マルチタスクが改善され、Apple Pencilはよりきびきびと感じるはずだ。そしてSafariはmacOS上のSafariと同じくらい強力になっている。

関連記事:iOS 13に画期的新機能は少ないがクオリティ・オブ・ライフの改善が満載

[原文へ]

(翻訳:sako)

Appleの新型iPhoneイベントをライブ配信で視聴しよう

Apple(アップル)は新型iPhoneを米国時間9月10日に発表する。キーノートは西海岸時間で午前10時(日本時間で9月11日02時)からスタート。イベントの模様は公式ライブストリーミングにて視聴できる。

によれば、Appleは3機種のスマートフォンをリリースする。iPhone 11はiPhone XRの後継機種で、iPhone 11 Pro/11 Pro MaxはそれぞれiPhone XS/XS Maxの後継機種だ。

AppleはApple Watchにチタンバージョンを投入するかもしれない。また、iOS 13やiPadOS 13、tvOS 13、macOS Catalina、watchOS 6のリリース日も確定するだろう。Apple TV+やApple Arcadeのローンチ日程も判明するはずだ。

新型MacBookやプロセッサが更新された新型Apple TV、そして新型iPadが発表されるかどうかはわからない。イベントの中心は新型iPhoneとなるだろうが、その他のプロダクトが発表される可能性もある。

さらに、このページでライブストリームが視聴できる。Appleは初めて、イベントの様子をYouTubeにて配信する。

もしApple TVを持っているのなら、Apple Eventsのアプリがストアからダウンロードできる。アプリでは今日のイベントだけでなく、古いのもの再視聴できる。アプリのアイコンは数日前にイベントにあわせて刷新された。

Apple TVを持っておらず、YouTubeを見たくないとしても、ウェブサイトのApple Eventページでもライブストリームが視聴できる。このライブストリームはSafari、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxといった主要ウェブブラウザをサポートしている。

もちろん、TechCrunchのライブブログ(注:英語)でも、イベントの様子を知ることができる。今日のイベントのために、TechCrunchは専用のチームを用意している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Freedaが女性向けメディアブランド強化へ17億円超を調達

イタリア発のスタートアップのFreeda Mediaが、シリーズBにて1600万ドル(約17億円)を調達した。既存の投資家のAlvenがラウンドを先導し、Endeavor CatalystやUniCreditなども参加している。UniCreditは、300万ドル(約3億2000万円)の債務枠を同社に供与する。

Freeda MediaはInstagramやFacebook、その他のソーシャルメディアプラットフォームで数百万人のフォロワーを集めることに成功している。具体的には、短い動画やインタビュー、記事を掲載している。つまりFreedaは、Elle、Vogue、Vanity Fair、Cosmopolitan、Man Repellerのソーシャル版を作りたいのだ。

Freedaは現在イタリア、スペイン、南米で展開している。同社では現在、毎日500万人の女性がコンテンツに関わっている。イタリアとスペインの18〜34歳の女性の80%が、毎月このサービスを利用している。

特にInstagramでは、Freedaは2019年だけで1億件のインタラクションがあった、世界初の女性メディアブランドだと伝えている。

本日の資金調達ラウンドの目標は、明らかに国際展開である。Freedaはロンドンにオフィスを開設し、英国や他の英語圏の市場にも進出する予定だ。同社では現在160人が働いている。

Freedaは現在も、オーディエンスを収益化するためのブランドコンテンツに注力している。しかし、同社は消費者に直結した新しいブランドで、この流れを超えて拡大したいと考えている。Freedaブランドの製品は2020年から購入可能になる予定だ。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

共有受信ボックスのスタートアップ「Front」がWhatsAppに対応

チームで受信ボックスを管理するスタートアップのFrontが、新たなチャンネルとしてWhatsAppを追加した。米国時間9月5日から、WhatsApp経由のメッセージを読み、返信できるようになった。

この機能は特にWhatsApp Businessユーザー向けのものだ。Twilioで企業の電話番号を取得し、それを顧客に渡すことができる。

その後、Frontで届いたメッセージを読み、Frontのほかのメッセージと同様に扱える。特に、会話を特定のチームメンバーに割り当てれば、顧客は短時間で適切な回答を得られる。さらに情報が必要な場合は、FrontをSalesforce、Pipedrive、HubSpotなどのCRMと統合できる。

顧客に返信する前に、同僚と相談する機能もある。チャットのようなインターフェイスで同僚にアットマークのメンションを送り、WhatsAppのスレッドの途中でインラインのチャットを開始できる。回答できる段階になったら、「返信」をクリックしてWhatsAppのメッセージを送信する。

Frontは「sales@yourcompany」「jobs@yourcompany」のような一般的なメールアドレスからスタートし、Facebook、Twitter、ウェブサイトのチャット、テキストメッセージとチャンネルを増やしてきた。

すでにFrontでテキストメッセージを使っているなら、簡単にWhatsAppを追加し、新しいチャンネルとして同様にサービスを利用できる。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

2020年版iPhoneは画面内指紋センサーを採用か

Bloomberg(ブルームバーグ)の最新記事によると、Apple(アップル)は画面内指紋センサーを開発しているらしい。ただし、来週発表されるであろう新iPhoneには間に合いそうにない。おそらく使用されるのは2020年か、もしAppleのサプライヤーが納期を満たせなければ2021年になるかもしれない

Samsung(サムスン)、Huawei(ファーウェイ)などの最新Androidスマートフォンを触ったことのある人なら、画面内指紋センサーはすでに実用化されていることを知っているだろう。端末をアンロックしようとすると、画面に指紋アイコンが表示されている。あとはふつうの指紋センサーと同じように、指をアイコンに押しあてれば端末はアンロックされる。

2017年、アップルはiPhone Xに指紋認証のTouch IDに代えてFace IDを導入した。しかしどうやら同社は、再度Touch IDを加えてユーザーの選択肢を増やそうとしているらしい。

2018年の全iPhoneモデルと、最新モデルのiPad ProはすべてFace IDを使用している。しかし今でもTouch ID内蔵デバイスは、iPad AirやMacBook Proなどいくつか販売されている。指紋センサーは画面とは別のボタンとして組み込まれている。

ブルームバーグは、将来のiPhone SEに関する日経の報道にも触れている。アップルは低価格のiPhone SEを発売する可能性があるという。

SE後継といっても、デザインは以前のiPhone SEではなくiPhone 8がベースで、画面サイズはiPhone 6、6s、7、およびiPhone 8とおなじ4.7インチになるようだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルは新しいApple TVも発表するかもしれない

世界中の目が次のiPhoneに向けられている中、Apple(アップル)は新しいApple TVも手掛けているようだ。発表は来週、あるいは秋になるかもしれない。

匿名のTwitterアカウント@never_releasedが、新しいApple TVのコードネームを「AppleTV11,1」、または「J305AP」であるとツイートした。このアカウントは過去のさまざまな未発表Apple製品のコードネームを正確に予想してきた。

MacRumorsもそれとは別に、次期メジャーOSリリースであるiOS 13の内部ビルドの中でAppleTV11,1の名前を発見している。@never_releasedは、新Apple TVはApple A12 Bionicシステムオンチップを使用する可能性があることも書いている。

現行のApple TV 4Kは、A10X Fusionシステムオンチップで動いている。これはもともと2017年に発売された10.5インチと12.9インチのiPad Proで使うために設計されたチップだ。

スペックの強化には大きな意味がある。AppleはiOS、macOS、tvOSのいずれでも使えるゲームサブスクリプションサービス、Apple Arcadeをまもなく開始する。月額固定料金を払えば、iPhoneでプレイしているゲームをシームレスにMacやApple TVに切り替えられる。

次期Apple TVにさらに重要な変更があるかどうかはわかっていない。例えば、Appleはこの機会にリモコンを改定するかもしれない。

もっと低価格のApple TVデバイスを期待する声も以前からある。まもなくAppleは定期契約型ストリーミングサービスのApple TV+をオリジナルコンテンツとともに開始するので、できるだけ多くの人たちがサービスを利用できるようにしたいはずだ。しかしA12搭載デバイスは、Apple TV 4Kの改訂版になる可能性が高い。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook