人間の腸内細菌の個体数は100兆, そのDNA配列を調べて個人的な食生活アドバイスをくれるWellBiome

人間の腸の中で100兆のバクテリアが生きているらしい。そして指紋と同じように、人の“マイクロバイオーム(microbiome, 体内微生物相)”は一人一人異なる。またそれは、体重やエネルギーレベルや全体的な健康に影響を与えているので、健康的なライフスタイルの鍵を握っているかもしれない、と言われている。

エストニアの保健医療スタートアップWellBiomeは、このような理論に立脚して、遺伝子診断の23andmeと、一般的な定量的健康サービスの中間を行こうとしている。そのサービスは腸のバクテリアのDNA配列を調べ、個人々々に合った食生活アドバイスを行う。

つまりWellBiomeが取り組もうとしているのは、人の体質等は個人によってまちまちなのに、栄養相談などでは万人向けと称する一般的なアドバイスしか与えられない、という問題の解決だ。

WellBiomeの協同ファウンダHenri Raskaは、次のように説明する: “人間は一人一人完全にユニークなのに、これまでの栄養相談は非常に一般的だったり、“平均的な人間”という存在しない人間を対象にしている。だから、自分に合った食生活を見つける方法は、試行錯誤しかない。それに対しうちの価値提案は、きわめて個人化された科学的なアプローチだ”。

その“科学的なアプローチ”とは、129ユーロでWellBiomeの検査キットを購入し、自分の便のサンプルを採取して同社に送り、分析してもらうことだ。

すると、同社に腸のバクテリアのDNA配列を調べてもらえる。そしてそれにより、あなたのマイクロバイオームの組成が分かる。通常この種の検査の料金は、目の玉が飛び出るほど高い。

それからWellBiomeは、これまでの世界中の大量の研究データや臨床データなどを基に組み立てた独自のアルゴリズムにより、個人化されたレポートと食事アドバイスを作り出す。

その一例としてWellBiomeはあなたに、もっと豆類と全粒穀類を多く食べて腸内のビフィズス菌を増やし、消化をより効率的にしなさい、とアドバイスするかもしれない。

一般化して言うと、重要なのは腸内の有益菌が増えるような食生活をすることによって、食品からより多くのエネルギーが得られるようにし、また有害菌の増殖を抑止することだ。

“われわれが解決しようとしている問題は、健康と体重とエネルギーレベルと長寿にかかわる問題だ”、とRaskaは言う。

彼ともう一人の協同ファウンダLiis Looritsはともに分子微生物学を専攻し、とくにバイオガスやミルク、パン、チーズなどの応用分野を研究してきた。その後、国内のスタートアップ育成事業Startup Garageに参加する機会があり、それを機にこれまでの2年間、自分たちが培ってきた方法を人間の腸内の研究に応用してきた。

“われわれのように、腸内のバクテリアのDNA配列を調べて、きわめて個人化された食生活指導を行うというサービスは、全世界的にもこれまでなかったと思う”、とRaskaは述べる。

たしかに彼の言うとおり、同社の競合他社を見つけようとすると難しいが、uBiomeはクラウドソーシングとクラウドファンディングを併用してマイクロバイオーム関連のデータを集め、またユーザに腸内細菌のDNAを調べるためのキットを提供している。

この記事のヒント*をくれた本誌TechCrunchの同僚ライターNatasha Lomasにありがとう。〔*: 日本語訳の不可能なダジャレ。関心のある方は、原文第二パラグラフの’stools’にご注目を。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


カードを出さずにスマホで決済、「GMO Pallet」は好感度が上がるかもしれない会計方法

GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)は22日、飲食やアパレルなどのリアル店舗での支払いがスマホアプリ上で完結するサービス「GMO Pallet」の提供を開始した。ユーザーは事前にアプリをダウンロードし、クレジットカード情報を登録。店舗ではチェックインと4桁の暗証番号を入力することで決済が完了する仕組み。

GMO-PGの村松竜取締役副社長は、「テーブル会計がキラーコンテクスト」と話す。例えば飲食店でカード決済をする場合、カバンから財布を取り出してカードを店員に渡し、しばらくして伝票が届いてからサインをする。これに対してGMO Palletは、アプリで店舗にチェックイン、暗証番号の入力、という2ステップで決済が完了するので、カード決済の煩わしさが解消されたり、スマートな会計で好感度が上がるかもしれない。

具体的な決済方法としてはまず、アプリ上でGPS情報をもとに表示される店舗にチェックインする。その後、店舗側が専用アプリで入力した金額がユーザー側のアプリにも表示される。ユーザーは、自分もしくは店舗側のアプリで暗証番号を入力すると決済が完了する仕組み。レシートはユーザーに通知されるが、紙のレシートや領収書の発行には対応していない。

GMO-PGでは22日、渋谷区道玄坂エリアを中心に導入希望店舗の先行受付をスタート。これにあわせて、GMO Palletを導入する飲食店などを100店舗集める「店長100人委員会」を発足し、現在は約40店舗が参加している。1年後には東京の主要商業地域で1万店舗への導入を目指す。

店舗はサービスに申し込んだ後、「GMO Pallet レジ」アプリをスマホかタブレットにインストールする必要がある。店舗側としては、決済処理にかかる業務の効率化を図れるだけでなく、一度来店したユーザーにプッシュ通知でメッセージを送信できることも大きなメリットになるという。店舗の決済手数料は3.24%。

今後は、購入商品が決まっているコーヒーショップなどの店舗において事前決済にも対応する。これは“顔パス”で決済できる「PayPalチェックイン支払い」と似たサービスだが、PayPalは店舗側があらかじめユーザーから通知された氏名と顔写真をレジで照合するのに対して、GMO Palletはアプリの操作だけで完結する。


Sprig、ランチ配送サービスを本格稼働。SpoonRocketと真っ向勝負へ

グルメな腹ペコさんはもっとたくさんいるはずだと考えたSprigが、ディナー配送に加えてランチ配送も開始した。以前の記事でもお伝えした通りだ。月曜日から金曜日まで、サンフランシスコ東部エリア限定でランチサービスのソフトローンチとなった。これにより、Sprigは、こちらもランチおよびディナーの配送サービスを行っているSpoonRocketと真っ向からぶつかるサービスを提供することとなった。この分野は、これからもいろいろな動きがあるのではないかと注目しているところだ。

ランチ配送サービスでは、たいていのレストランよりも安価でヘルシーなランチメニューを、温かくておいしいままに配達してくれる。SprigおよびSpoonRocketの双方ともに、メニューを絞って大量の数を作り、そして車に積み込んでサービスエリアをあちこち巡回しているのだ。こうして、いつでも配送先の近くにいるという状況を作り出している。SprigないしSpoonRocketのサイトやアプリケーションからオーダーすると、直ちに品物を届けてくれる。

Sprigの共同ファウンダー兼CEOのGagan Biyani曰く「良い物を直ちに」というのが基本方針であるとのこと。SprigとSpoonRocketは競合関係にあるわけだが、家庭における食習慣に変革をもたらすことができるかという意味では協力しあっていく関係にあるともいえる。自炊、テイクアウト、そして通常のデリバリーに、少品種ながらも即時配達してくれるサービスを根付かせることができるかがキーとなる。Biyani曰く、消費者はこれまでの選択肢に決して満足しているわけではなかったのだとのこと。それでサービスを立ち上げたわけだ。その目論見はいまのところあたっており、Yelpでは5つ星のレーティングを受けている。

SpoonRocketとの比較でみた場合、Sprigは配送時間がやや長めで、料金も高い。ただ、その分だけハイクオリティなものを提供している。ランチの提供は月曜日から金曜日の午前11時から午後2時までで、フィナンシャル地区、SoMA、ミッションベイ、そしてドッグパッチを対象としている。郵便番号でいうと94103、94104、94105、94107、94108、94111、および94158のエリアとなる。ディナー配送エリアよりも狭い範囲でのサービス提供開始となっている。

Sprigが提供しているメニューはサンドイッチ、トルティーヤラップ、そしてサラダなどの日替わりメニューで、少なくともそのうちひとつはベジタリアンメニューで、またグルテンフリーのものも用意される。料金は9ドルほどで、ここに2ドルの配送料が加わる。今日のメニューをみてみると、ステーキとマンチェゴチーズのサンドイッチ、チキンのバルサミコソースサンドイッチ、オレンジとファッロを使ったビーツサラダとなっている。TechCrunchのライターであるRyan Lawlerはメニューを早速試してみていた。サンドイッチもサラダもおいしく、量もたっぷりだとの感想だった。

SprigおよびSpoonRocketの双方ともに、この1ヵ月以内に1000万ドル程度の資金調達ラウンドを実施している。サプライチェーンを整理して、市場拡大を行って「食事版Uber」(Uber For Meals)を目指していくことになる。Biyaniによると開発、デザイン、マーケティング関連などの採用活動も積極的に行っているとのこと。そんな中、もっとも難しいのがやはり物流面なのだそうだ。「素材を選び、調理を行い、そして迅速かつ効率的な配送が必要となりますが、そのそれぞれにも、そして全体の流れにも困難さがつきまといます」と言っている。

「いつでも健康的でおいしい食事を提供しようというのがサービスの目的です」とBiyaniは述べる。「いつでも」ということは、もしかして朝食配送なども行おうと考えているのだろうか。「朝食デリバリーの良い方法が見つかれば、そちらにも手を伸ばすかもしれませんね」と、笑いながら応えていた。

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(翻訳:Maeda, H


新しいパラレルCPUでディープラーニングアルゴリズムの高効率化を目指すNervanaがスター級の投資家たちから$600Kを調達

人工知能のアルゴリズムの性能をソフトウェアではなくハードウェアで上げようとする、サンディエゴのNervana Systemsが、Ali/Hadi Partovi、Y CombinatorのSam AltmanとGeoff Ralston、Scott Banister、そしてAllen & Co.から60万ドルの資金を調達した。

そのほかの投資家は、Owen Van Natta、Eric Baker、Googleの古参Farzad Khosrowshahi、ExpediaのCEO Dara Khosrowshahi、DropboxのVP Aditya AgrawalとRuchi Sanghvi、そしてSV Angelだ。

同社は、Googleが買収したDeep MindVicariousのようにソフトウェアではなく、機械学習アルゴリズムの高効率化に特化したハードウェアを開発している。

“アルゴリズムはあるし、それらはどんどん良くなってる”、とNervanaのファウンダで計算神経科学者のNaveen Raoは言う。“でも、ハードウェアの性能がそれに対応していない。今のハードウェアはむしろ、ボトルネックになってる”。

RaoはかつてSun Microsystemsで、UltraSparcプロセッサの開発に関わり、その後数社を経てQualcommに入った。Qualcommでの彼は、ニューロモーフィック(neuromorphic, 神経形状成形)の研究グループに加わり、人工神経計算(artificial neural computation)の研究を行った。

人間の脳の研究から高度な人工知能のアルゴリズムが導かれ、膨大な量のデータ集合を操作できるようになった。Raoによると、深層学習(deep learning)は、Netflixのデータからリコメンデーションを作り出したり、薬物の複雑な相互作用のモデルを作るなど、さまざまな問題に適用できる。〔参考: (1)(2)。〕

そしてそんなアルゴリズムのための汎用CPUを作ろうとしているのが、Nervana だ。それは単純にいうと、データの移動量が極少ですむようなパラレル(parallel, 並列処理)プロセッサだ。

“非常に高いパフォーマンスを小電力で達成することが目標だ”、とRaoは言う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


テレビ番組「シリコンバレー」のスタートアップ用偽ランディングページは、たいていの本物より出来がいい

ベイエリアで一番ホットなスタートアップが始動した。Pied Piperのランディングページがオープンした。

同社の進展を追跡するこのドキュメンタリーは、伝記番組でよく知られるネットワーク、HBOが制作したもので、今やシリコンバレー注目の的だ。あらゆるタイプのオタクたちが、自分よりずっと金持ちになろうとする人々の偉業を見るために、毎週テレビの前に集まってくる。

Pied Piperは、歴史の教科書から飛び出してきたようなスタートアップだ。私には理解したふりしかできない高尚な企業ステートメントにはこう書かれている。

Pied Piperは、Weisman Scores™ で常に高成績を上げている独自の万能圧縮アルゴリズムに基づくマルチプラットフォームテクノロジーであり、競争力があるだけでなく、ロスレス圧縮の理論的限界に到達しようとしている。

“Slicon Valley” は全8話中まだ3話分しか放映されていないが、批評家の高い評価を受け、HBOは番組の来シーズンも制作することをすでに発表している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ソーシャル旅行のtrippieceが英語版サイトを公開、アジア圏のインバウンド需要をねらう


口コミサイトの「Yelp」が日本参入を発表した際にも、2020年に開催される東京五輪について触れていたが、これからはインバウンド(訪日外国人旅行者)需要を見越したサービスが増えてくるはずだ。たとえば「Airbnb」なども自らがメディアへ露出することは少ないが、国内で数度ユーザーイベントを開催していると聞いている。

そんな中でtrippieceが提供するソーシャル旅行サービスの「trippiece」も、インバウンド需要を狙った英語版サイトの提供を開始した。まずはアジア圏を対象に、サービスの認知を図る。

英語版は「最初から考えていた」

「(英語版は)最初から考えていた」と語るtrippiece代表取締役の石田言行氏。同社では、2014年1月にシンガポール法人を設立。現地スタッフも採用し、英語版の本格的な展開を進めてきた。

英語版でも日本語版と同様に、ユーザーが旅行の企画を立案したり、ほかのユーザーの企画に参加し、trippieceが旅行代理店と交渉するなどして実際の旅行を催行するという仕組みは同じだ。ただし当初は、同社のスタッフやヘビーユーザーが中心となって旅行を企画する。ユーザーが旅行を企画する機能についても段階的に解放していくという。また、基本的に旅行の内容は日本国内に限定しており、「現地集合現地解散」となる。これは、ユーザーが複数の国と地域から日本に訪れることを考慮しているという。

日本政府観光局によると、2003年以降の10年間で訪日外国人旅行者数はほぼ倍増。2013年には1036万人と、1000万人の大台を突破したことで話題となった。前述の東京五輪の開催や「和食」のUNESCO無形文化遺産登録などによって訪日需要が高まることが見込まれる。

石田氏はこれに加えて「官公庁も2015年までに訪日旅行者2000万人を目標に掲げている。また2013年はタイ、マレーシアのビザ免除で旅行者が増えたが、今後はインドネシア、フィリピン、ベトナムもビザが免除される。今後市場が伸びていくのは間違いない」と語る。さらに「日本は治安自体はいい国。地方だと英語が通じないケースがあるが、ニッチな企画も主催できる。強みは代理店では作れないような企画にある」と続けた。

国内事業も好調

現在trippiece国内のユーザーは約8万人。「決して多くがないが、『ファン』にまでなってくれるユーザーが多い。1万人くらいのアクティブなファンがいるので、ベースは作れたと思っている」(石田氏)。絶景と言われるボリビアのウユニ塩湖などには、これまで合計700人のユーザーがtrippieceを通じて旅行をしているそうだ。

またユーザーが自分たちで「写真部」といったようにコミュニティを作り出して、みんなで海外旅行に行ったりしているのだという。「これは僕らとして嬉しいこと。オンラインとリアルの両方でコミュニケーションできるようになってきた。特に100〜200人のコアユーザーが旗振り役になってくれている」(石田氏)

ビジネス面でも好調だという。2月は過去最高となる売上高5000万円を記録。季節要因も相まって、3月にはさらに売上を伸ばしているという。「ユーザー数は少ないながら売上は出ている。マスを取らないと生き残れないサービスではない。またリピーターが7割と多いのも特徴」(石田氏)。ユーザーの中心となるのは25歳〜35歳の独身女性で、ある企画では7割が女性、平均年齢で27.7歳というものもあったという。

余談だがこの数字を聞いて、僕は「結果的にある種のマッチングサービスとしても機能しているのではないだろうか」という疑問を石田氏に尋ねてみた。するとやはり旅先でカップルになるユーザーもいるというのことだった。

話を戻すが英語版trippieceでは、10月までに訪日旅行者1000人を目指す。当面はテスト運用と考えており、ユーザーの動向を見て来期以降の目標を決めるとしている。


積み木のようなブロック(キューブ)を並べて中国語を覚えるChineseCubes

外国語を勉強するためのアプリやサービスはたくさんある。でも拡張現実(augmented reality, AR)と、サイコロのような小さなブロックと、Webカメラを使って中国語を教えてくれる学習セットは、とても珍しい。それが、これからご紹介するChineseCubesだ。

ChineseCubesは、台湾の大手出版社Locus PublishingのCEO Rex Howのアイデアから生まれた。この149ドルのキットには40のキューブと、ほかに“コマンドキューブ”が含まれている。使い方は、まずコマンドキューブをカメラの前に置き、いくつかの言語キューブを並べる。するとシステムが、正しい中国語の世界が作られたかをチェックする。中国語の学習はキューブとドリルと対話的なソフトウェアを使って行い、言葉や文の組み立て方を学んでいく。

このシステムは、言葉のいちばん基礎的初歩的な部品を組み立てて文を作る(上図)ことにより、中国語の書く、聞く、話すを教える。このやり方で学習者は4か月で2500のフレーズを覚える、とされている。新聞を読むには十分な語数だ。またARシステムを使って、中国語で書かれた児童書を読み、フレーズやビジネス用語を速習することもできる。WindowsとOS X対応だが、iOS用のアドオンもいろいろあり、Androidバージョンももうすぐ提供される。

ぼくも試してみたが、けっこうよくできているし、確かに学習効果はある。デスクの上にキューブを置いといて、毎日いくつかを並べてみる。それが、短時間のレッスンになる。印刷された文字やコンピュータの画面を見るのと違って、学びながら自分の手でキューブを持つ、動かすという“触感”があるので、楽しいし、高価な外国語学習コースより優れているかもしれない。とくに、手の動き、体の動きを伴うところは、子どもに適していると思う。まるでLegoで遊びながら中国語を覚える、という感覚だ。中国語を遊びながら覚えるのが、すごい。

このキューブ方式は、外国語学習のベストの方法だろうか? キューブそのものに、ちょっとこじつけ感があるから、もっと自然にのめりこめるような、没入的な方法がほかにあるかもしれない。でも、自分の経験から言っても、遊びは学習を持続させるための最良の方法であり、このキットは少なくとも、その最良の方法の一つを提供しているとは言える。退屈なものになりがちな言葉の勉強を、学ぶ側と教える側の両方にとって楽しめるツールに変えたことは、なかなか頭が良いね。

〔ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


絶対に失敗するスタートアップの創設者が言いそうな10の迷言集

ちょっとした面白ネタかと思って読んでみると、意外と考えてしまう一言もあったり。 — SEO Japan

自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した。

数名従業員を採用すると、CEOの仕事が随分と楽になり、差し迫った問題の処理に追われるのではなく、ハイレベルな戦略計画に力を入れることが可能になった。

インターフェースのデザインとコードの記述を行う前に、顧客候補について、あんなに時間を割いて考えるべきではなかった。

LLC、S法人、もしくは、C法人を形成するかどうかの判断は、スタートアップを成功に導く上で、大きな影響をもたらした。

会社の売却は、簡単に決めることが出来た。しかも、社員全員が同じ意見だった。

この会社が、従業員のいない新しい会社であり、ソフトウェアがバグだらけである点を、最初の数名の顧客に気づかれずに済んだ。これは演技力の賜物だ。

ソフトウェアの特許を申請したおかげで、ライバルは現れなかった。

最も効果的なマーケティングキャンペーンは、バズワードと曖昧な主張で固めたものだ。

MBAを取得していなかったため、他の人達よりも会社を作ることに苦労した。

道徳的、経済的に賢明だと思ったことに飛び付き、取り組みを始めるのではなく、もっと多くの文献を読んで、メリットとデメリットを熟考すればよかった。

コメント欄でさらに名(迷)言を紹介してもらえると嬉しい


この記事は、A Smart Bearに掲載された「10 things I’ve never heard a successful startup founder say」を翻訳した内容です。

最初の2つは特に深いと思いました。中には「自分のためにこのソフトウェアを作ったら、もともと私が思い描いていた通りの製品を大勢の人達が求めていることが判明した」ケースも無くはないと思いますが、それってホントに例外中の例外ですからね。ちなみにコメント欄にも「開発者をロックスターか忍者と呼びかどうかで議論した。」「起業の勉強は全てブログを読んで学んだ。」など色々書かれていて面白かったです。 — SEO Japan [G+]

プロが教えるサステイナブルなSEO戦略の秘訣

先日、サステイナブルじゃない企業の話を紹介しましたが、今回はサステイナブルなSEOについてのお話を。SEO業界といえば、Googleのアルゴリズムが今日レベルで進化する以前においては、SEO業者が有象無象に表れては消え去っていく過去10年間の歴史がありましたが、もちろん長期的に生き残られるサステイナブルなSEOはもちろん存在します。今回は10年以上に渡ってSEO業界で活躍してきたエキスパートがサステイナブルなSEOの極意を伝授してくれた記事を。 — SEO Japan

先月、私はSMX Westの「Long-Term SEO: How To Win For Years, Not Days」(長期的なSEO: 数日間ではなく、数年間に渡って成功する秘訣)セッションに参加した。私は1995年から検索業界で働いており、現れては、消えていくSEOのトレンドや手法を間近で見てきた。また、その一方で、根本的な世界共通のコンセプトが、時間の経過と共に強くなっていく経緯も見てきた。

私が知りたかったのは、現在流行している戦略、そして、時の試練に耐えることが出来る戦略であった。ウェブページに関する情報の手掛かり、そして、内容に関するヒントを得られるのだろうか?リンクの獲得に力を入れるべきだろうか?そもそもこの戦略は維持可能なのだろうか?それとも、SEOの過去の遺物に成り下がってしまったのだろうか?

そして、検索エンジンのエキスパート、ダニー・サリバンが巧みに表現していたように、「常にアルゴリズムを喜ばせる試みを行っているのだろうか」?

これから、サステイナブル(維持可能)なSEOに関する、パネリストの見解を紹介していく。

Sustainable SEO

長続きするSEOのコンセプトは、時の試練に耐える戦略、手法、そして、実装で構成される。

Outspoken Mediaのリア・ドライズデールCEOは、「最初から最後まで、サイトを管理するのは自分次第だ。選択する戦略と手法…その全てが最終的に自分に返ってくる」と冒頭で発言した。

ドライズデール氏は、「ウェブサイトのオーナーは、短期的な「見せ掛けの目標」(個人的にこの表現を気に入っている)を掲げるのではなく、もしくは、リスクを評価せずに近道を選ぶのではなく、全体像にスポットライトを当てるべきである。ブランドに傷をつけないように注意し、リスクを関係者に伝えるよう心掛けるべきだ」と力説していた。

また、同氏は、「人間の行動が、アルゴリズムをアップデートさせる」と指摘していた。ドライズデール氏は、主張を裏付ける証拠として、マット・カッツ氏のブログに投稿された記事「SEO目的のゲスト投稿の腐敗と衰退」を挙げていた。

私は、数年前に行ったページランクスカルプティングに関する警告を思い出した。大勢の熱心なSEOの関係者やウェブサイトのオーナーは、SERPのビジビリティを確保するためには、手段を選ばない。長期的な視点で考えると、このような短期間の戦略は、有害無益となる。

TruliaでSEOディレクターを務めるマーク・マンロー氏は、長期的なSEOに総合的にアプローチする: 組織全体にSEOの情報を組み込み、ブランドの評判を高めていく。「リンクは消えるかもしれないが、評判は永遠に残る。」とマンロー氏は述べていた。

(過去、そして、現在の)ブランドの評判を築く方法を幾つか紹介する:

  • リンクの交換とリンクネットワーク
  • ウェブディレクトリと分野に特化したディレクトリ
  • リンクの購入
  • プレスリリース
  • アーティクルディレクトリ
  • インフォグラフィック
  • ソーシャル
  • コンテンツマーケティング

一部の戦略は既に廃れているものの、適切に実施すれば、検索エンジンのトラフィック、そして、信頼を得る方法として妥当であり、頼りになる。例えば、リンクの交換は、大昔のSEOの手法のように思えるかもしれない — スパム行為として、ペナルティーをもたらし、インデックスから排除される可能性がある。しかし、例えば、米国の家庭内暴力のシェルターがお互いにリンクを張った場合は、どうなるのだろうか?すると、家庭内暴力の被害者は、近いシェルターを見つけやすくなる可能性がある。

さらに、ドライズデール氏とマンロー氏は、プレスリリースがPR(パブリックリレーション)の手法として息絶えたとは考えていない。プレスリリースは、最適化の目標を支える効果のある配信手段である。要は、SEOの近道を適切な観点で考える必要があるのだ。

マンロー氏は、「最高のリンクは、頼んで、得るリンクではない。そのため、リンクを張りたくなる理由を作り出す必要がある。だからと言って、リンクを求める行為を慎む必要はない。リンクに値する優れたコンテンツを持っているなら、適切な人物に接触し、リンクを求めたって構わないのだ。リンクの自発性を維持し、アンカーテキストはリンクを張る側に一任しよう。」と呼び掛けている。

次にStone Temple Consultingのエリック・エンゲCEOが登場した。エンゲ氏は、「ターゲットのオーディエンスに信頼してもらうためには、オーディエンスのことを、オーディエンスのニーズ、考え方、サイトを利用する方法を理解しなければならない。」と指摘していた。

「SMX Westのキーノートで、アミット・シンガル氏が話していたように、Googleは、ユーザーに徹底的に焦点を絞っており、パブリッシャーにも同じ姿勢が求められる。今後の数年間において、どのような変化が展開されていくのか予測するのは難しいが、変化がやって来ることは間違いない。そのため、パブリッシャーもユーザーに焦点を当てる必要がある — Googleが探し出し、重視しているのはユーザーだからだ。これこそ堅実なSEOへのアプローチである。」

それでは、エリック・エンゲ氏による、長期的なSEOに関する気の利いた教訓をリストアップしていく:

  1. エキスパートになれないなら、諦める。中途半端な姿勢では、信頼を築くことは出来ない。
  2. 信憑性は誤魔化しにくい。
  3. 究極の差別化を試みる。お決まりのコンテンツでは、前に進むことは出来ない。
  4. リンクは結果であり、目標ではない点を理解する。
  5. 評判とブランドに(最優先課題として)力を入れる。自分に票を投じることは出来ない。
  6. プレスリリースの本当の価値: メディアに好奇心を持ってもらう。
  7. 自然に見えるのではなく、自然になる必要がある。
  8. 強固なソーシャルメディアの存在感は、内蔵型PRチャンネルに等しい。
  9. インフルエンサーは、反応を加速させる力を持つ。
  10. 他の人達のために問題を解決する行為こそが、エンゲージメントであり、この行為は記憶に残る。
  11. 良いリンクだと説明しなければならないようなリンクは、良いリンクではない。
  12. 管理する会社によって、自分の評価が決まる。

エリック・エンゲ氏は、この長期的な戦略を連動させる仕組みを図の中で分かりやすく説明している(下のSlideShareの30ページ目のスライドを見てもらいたい)。

「SEOは、ここ数年の間に大きく変わり、Googleがますます検索の品質を重視し、ナレッジグラフを導入し、そして、検索の質を改善するにつれ、変化はますます増えていくだろう。パブリッシャーは、SEO戦略を「現時点で効果のある取り組み」ではなく、Googleが「向かおうとしてい場所」に定める必要がある。その上で、ターゲットのオーディエンスの評判を築く取り組みこそが、最も有効である。」とエンゲ氏は主張している。

さらに、エンゲ氏は、質の高いサイトの条件に関して、マット・カッツ氏にインタビューを敢行している。このインタビューの中で、カッツ氏は次のように述べている:

評価を高める取り組みを行っているなら、適切なアクティビティを行っていると言えるだろう。これこそが、Googleが発見し、最も重要視することを望むシグナルである。

「SEOの情報を組み込む取り組みが、SEOのチームとなる。そこで、チームメンバー同士のコミュニケーションを促し、重役の支持を取り付け、グループ間の相乗効果を求めよう — ユーザー体験(UX)、インフォメーションアーキテクチャ(IA)、コンテンツの最適化、テクニカル等々」と言うマンロー氏の発言に全てが集約されている気がする。

そして、「全ての取り組みが連動する世界を私達は必要としている — その連係役を務め、メリットを得るのがSEOである。」とエリック・エンゲ氏は結んでいた。

長期的にSEOのトラフィックを得たいなら、力を合わせて、関係者全員(ブランド、ユーザー、そして、検索エンジン)がメリットを得られるように、同じ目標を目指す必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Long-Term SEO: Sustainable Tactics, Strategies & Solutions」を翻訳した内容です。

SMXのセッションを元にした内容でしたが、プレゼンも人それぞれで興味深かったですし、内容も納得できるものでした。「全てのウェブ運営の取り組みの連係役を務め、またメリットも得るのがSEO」というのはナルホド、と思いました。責任者がSEOの重要性と他作業との関係性を理解し、SEO担当者が高いレベルでそれを実施できることがカギにはなってきますし、中々の難易度の話ではありますが、やっているところはやって効果を上げています。 — SEO Japan [G+]

Appleのマップに、ネス湖の怪獣はいなかった

真面目な話 、インターネットではAppleマップで見つかった奇妙な画像に関する真剣な議論が起きており、一部の人々はこれをネス湖怪獣の証だと言っている。もちろん「一部」というのは、アマチュアのネス湖怪獣愛好家のことで、そのファンクラブの創設者、Gary Campbellは報道陣に対して、今やバイラルになったこの画像について、彼らのグループでは何ヶ月も前から研究を続けていると語った。

「あれはボートの航跡のように見えるが、そのボートがない。湖岸に係留されているボートは何隻か見えるが、ここにはいない。船舶の専門家にこれを見せたが、彼らにも何であるかはわからなかった」、とCampbellはある英国ニュースメディア(エヘン、タブロイド紙ね)に伝えた
Appleの地図アプリで見つかった衛星写真には、かなり大きな波紋が見られ、航跡のようにも見える。

そしてそれは、結局、航跡だった。

しかし、ロールシャッハテストのインク模様と同じく、そこにはその人の〈見たい〉ものが見えるのだと私は思う。

あなたは航跡と言う、彼らは怪獣と言う。トメイトー、トマトー。

だが待て! なぜボートがないのに航跡ができるのか? 実は、その後いくつか記事が指摘したところによると、動いている物体 ― ボート等 ― が衛星写真から消えることは、よくある現象であり、画像をつなぎ合わせて一枚にするコンピュータープログラムの処理方法によるものだという。接合アルゴリズムがおかしくなると問題が起きるらしい。

数多くのメディアがこの話題を取り上げた ― ニュースのない週末!ページビューだ! ― その後、一部のサイトは、わざわざ以前の衛星写真から取ってきた問題のボートの写真と共に暴露記事を載せていた。

というわけで、あれはボートの航跡であり、巨大なひれ足を持つ体長30メートルの大ナマズではなかった。

ブーーーッ。

Appleには、本誌がインターネットを代表して謝罪の意を表したが、コメントの要求に対する回答はない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


季節とパーツ別で見た、女性のムダ毛インフォグラフィック

多くの女性の悩みである「ムダ毛」。脱毛サロンのミュゼが公開したちょっと赤裸々なインフォグラフィックをご紹介します– SEO Japan

※画像をクリックすると「ミュゼプラチナム」のサイトに飛び、全体をご覧いただけます。
各部位の処理率を見てみると、ワキはどの季節も処理率が高め。ヒザ下は、季節によって大きく違いが出ているのが分かります。

女性のパーツ別ムダ毛処理率 インフォグラフィック
男性に対するアンケート調査によると、6人に1人は女性のムダ毛で幻滅し、半数以上がムダ毛が気になることがあると回答しています。特に気になるのはワキとヒザ下。その他にも「手の甲・指」「えりあし」等、細かい箇所をチェックしている人もいるようです。

※本インフォグラフィックは弊社がデザインをお手伝いさせていただきました。

腕を組んだ時にチクチクするなど、男性からするとちょっと言いづらい事もあると思いますが、最近は男性もヒゲや胸毛などの脱毛処理を行う人も増えてきているのだとか。「毛」とは一生上手にお付き合いしていきたいものですね。 — SEO Japan [G+]

航空会社がソーシャルメディアで災難に遭う – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月中旬号

今週の海外ウェブマーケティングニュースは、日本でも良くある大企業がソーシャルメディア上のトラブルに巻き込まれた話から、Twitter/Facebook/Googleを中心にソーシャル界隈の話題が盛り沢山。 — SEO Japan


Someone got their wings clipped this week
今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・世界中に広まったツイート、・ソーシャルを活用するブランドの見本、・TwitterとGoogleのデータおよび計測の進化、・Facebookを介して友達を見つける機能、・企業をいいね!すると訴えられなくなる、・ブランド同士の喧嘩のメリットとデメリット、・次にブレイクするソーシャルプラットフォーム、・オーディオの台頭等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

  • 航空会社、そして、ソーシャルメディアにとって、今週は散々な一週間であった:

Time spent on social networks by platform - 2014

プラットフォーム

計測/基準/ビッグデータ

法律/人事

  • ドラッグストアのDuane Readeは訴訟問題に対処しなければならないようだ。同社が、女優のキャサリン・ハイグルが、まるで同社を支持しているような写真をTwitterに投稿したためだ。個人やメディアが、このような公開されている写真を利用する行為は、許容されると見られているものの、企業の場合は異なる — 営利目的のプロモーションだと見られるためだ(LinkedIn)。
  • General Millsは、今後、流行りそうな取り組みを率先して行っている — 同社は、サイトの利用規約に、Facebookで同社をいいね!した場合、訴える権利を失う点を警告する文言を加えたのだ(New York Times)。

コンテンツ

  • 企業同士が喧嘩を始める行為には、メリットとデメリットがある(Contently)。
  • Red Bull、General Electric、そして、Intelは、ブランド独自のコンテンツで大きな成功を収めている。その理由がこの記事に綴られている(CMO.com)。
  • 読者を増やす個性的な方法を紹介しよう: Quartzがニュースレターに対して実施したように、プロセスを簡素化すると良い(Nieman Journalism Labs)。
  • 新世紀世代は、ユーザーが作成したコンテンツを好む。事実、その他のメディアと比べ、50%以上信頼している(Mashable)
  • メッセージを広めるコンテンツ配信プラットフォームは、多数存在する。この判断基準を参考にすると良いだろう(Contently)。

ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

  • 次にブレイクするソーシャルネットワークを知りたいだろうか?残念ながら、新たにブレイクするソーシャルネットワークは存在しない。チャットアプリ、匿名プラットフォーム、そして、メディアに特化したサービスによって、分裂が生じているためだ(SHIFT Communications)。
  • 自然な企業のコンテンツを犠牲にして、より多くの個人のコンテンツをニュースフィードに流すFacebookの決断に対する議論が、ヒートアップしている。最近では、Facebookはいい人を気取っていると表現する意見もある(Contently)。
  • BuzzFeedは、Social Tune In ProgramをIFCとBravoにデビューさせ、ソーシャルTVを現実にしつつある。BuzzFeed Blockは、BuzzFeed独自のコンテンツ、このプログラム限定のスタイル、そして、オンラインのコンテンツを含む総合的なプログラムである。BuzzFeed Blockは、ソーシャルTVの大半が、同期していない点を認識している(BuzzFeed)。
  • 24時間体制で対応可能な従業員を用意する取り組みは、賢明な戦略なのだろうか?(Bertrand Duperrin’s Notepad)
  • 今後は、オーディオから目が離せなくなりそうだ。
Mobile app usage of radio listening increases by 50%
  • エリック・クァルマン氏(@equalman)は2014年版ソーシャルノミクス動画をアップデートした。現在のデジタル/ソーシャル世界の状況を示す素晴らしいスタッツが多数紹介されている。


画像: quintanomedia(Flickr)


この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 4/17/2014」を翻訳した内容です。

じっくり読みたくなるニュースが多かったですね。TwitterのGnip買収、そもそもGnipを知りませんでしたが、Twitterのデータを活用しているビジネスは世界に多数ありますし、今後の展開が気になります。Googleによるオンラインとオフラインの購買行動調査も、今後Googleの新たな広告商品につながっていきそうな話ではありますが、それ以上にデータとして結果が気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

Aereoの最高裁の戦い, いよいよ明日始まる…CEO Chet Kanojiaインタビュー

昨年、テレビ放送をストリーミングするサービスAereoは、同社を空から締め出そうとする放送業界と三つの州の法廷で戦った。“空から”というのは、つまり…。

明日(米国時間4/22)、この訴訟はいよいよ、最高裁判所という大舞台に移り、まず双方の弁護士が口頭弁論を行う。

この訴訟はきわめて複雑で、放送企業側は、Aereoに自分たちに著作権のあるコンテンツをストリーミングする権利はない、と主張し、Aereoはコンテンツの受信や録画の仕方は消費者が自由に選べる、同社はその選択肢の一つとしてリモートのアンテナを提供しているにすぎない、と反駁する。

この訴訟には多くの関連判例があり、たとえばSonyのBetamaxに関する裁定は、消費者にテレビ放送をVCRに記録する権利を与えた。最近のCablevisionの判例では、著作権のあるコンテンツを合法的に取得するのであれば、消費者には自分が選んだ方法でそれをストリーミングあるいは記録する権利がある、コンテンツそのものがリビングの箱の中に保存されているかクラウドにあるかは、問われない、と裁定した。

またこの訴訟の結果は、DropboxやGoogle Driveのようなストレージサービスにも影響を及ぼすだろう

多くの要素が複雑に絡み合っている問題なので、ここではAereoのCEO Chet Kanojiaに登場していただき、彼自身の言葉でこの訴訟を説明していただくことにした。

Aereoの技術を間近で見てみたい方は、このボストンのビルの屋上の写真をご覧いただきたい。明日は、法廷でたっぷり取材するつもりなので、お楽しみに。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


10年前に存在したGoogleのハミングバードアルゴリズム

ハミングバードアルゴリズムの特徴の1つが、検索されたキーワードの意味をGoogleが推測し、検索結果を返すこと。Googleのエンティティ検索の技術が活用されたアルゴリズムともいえますが、実は、同じような技術が既に10年前にGoogleによって取得されていたらしい?!そんな気になる話題をSEO by the Seaから。 — SEO Japan

9月(2003年)、Googleは、検索エンジンのユーザーが投稿したクエリを書き直すアルゴリズムを導入したと発表した — このアルゴリズムには、「ハミングバード」と言うコードネームが与えられていた。当時、私はハミングバードとの関連性がとても高いと見られる特許に関する記事を作成していた。この特許は、長く、複雑なクエリを書き直し、その一方で、クエリ内の全てのワードに注目する取り組みに焦点を絞っていた。そのため、私はこの記事に「Googleハミングバードと思われる特許を分析」(日本語)と言うタイトルをつけた。

Hummingbird Image from the Department of Forestry

野草に関する記事の画像 — US Forest Serviceのビル・メイ博士

Googleには、クエリの書き直し(クエリの拡大やクエリの拡張と呼ばれることもある)に関する複数の特許が与えられている。これは、ユーザーがニーズを満たすために必ずしも最適なキーワードを選択していなくても、検索エンジンが、ユーザーが求めている結果に近い結果を提供する確率を高めるための取り組みである。また、最近、私は、Googleが、クエリを書き直す仕組みに関する特許を取り上げたが、Googleは、ページのランク付けの可能性を正しく理解するために、検索の情報のやり取りに注視する枠組みを作っているように思えた。

検索のスペリシャリスト、ダニー・サリバン氏は、ハミングバードの変更点をよくある質問集形式(日本語)でまとめており、その中に、次の質問と回答が掲載されていた:

新しいエンジンは古いパーツを利用しているのか?

どちらとも言えない。一部のパーツは今でも問題なく動くため、捨てる理由はないが、頻繁に交換が行われるパーツもある。グーグル曰く、ハミングバードは、既存のパーツと新しいパーツで構成された新しいエンジンであり、10年前のテクノロジーを用いて10年前の需要に応えるためではなく、現在の検索の需要に応えることを念頭に置いて、整備されている。

以前から、クエリの書き直しに関する特許の作成にGoogleが取り組んでいたことを知っていた私は、この難題にチャレンジすることに決めた。ハミングバードの仕組みを描写した、約10年前に申請された特許を見つける決意をしたのだ。私は真剣に捜索を行い、その結果、Googleの検索の品質を統括し、先日のハミングバードの告知にも関わっていたアミット・シンガル氏が、考案者に名を連ねる特許を探し当てることに成功した。この特許で描かれているテクノロジーは、よく似ているものの、遥かにシンプルであり、モバイルデバイスのユーザーが、会話型の検索に対応する際に抱えるニーズに焦点を絞っているようには見えなかった。当該の特許は、次のようにこのテクノロジーを説明している:

ユーザーが入力する検索クエリは、通常、ユーザーが求める情報を表現する多くのクエリのうちの1点のみである。例えば、車の交換部品を探している場合、検索クエリ「car parts」を入力すると推測される。しかし、検索クエリ「car part」、「auto parts」、もしくは、「automobile spare parts」は、関連する結果を返す上で、「car parts」と同程度、もしくは、それ以上に有効だと見られる。通常、ユーザーのクエリには、ユーザーが適切と見なす文書を返す上で有効な複数の代わりのクエリが存在する。

従来、1つ目のユーザーのクエリに関連する追加のクエリは、検索用語の異なる形式に応じて(例えば、「part」や「parts」)、あるいは、検索用語の類義語に応じて(例えば「car」の代わりに「auto」)、検索エンジンによって自動的に作られる。こうすることで、検索エンジンは、ユーザーの検索クエリとは完全にマッチするわけではないものの、同じように関連する文書を見つけられるようになる。

面白いことに、この過去の特許は、2003年に申請されていたものの、付与されたのは2011年であった。

クエリの意味の情報に基に検索クエリを改善
考案: アミット・シンガル、メヘラン・サハミ、ジョン・ランピング、マーシン・カスケル、モニカ H. ヘンジンガー
付与先: Google
米国特許番号: 8,055,669
付与日: 2011年11月8日
申請日: 2003年3月3日

概要

検索エンジンに対する検索クエリが、検索クエリから得られる情報を考慮して、当該の検索クエリの用語に意味が近い代わりの用語を盛り込むことで、改善される可能性がある。ここでは、検索クエリ内のもともとの用語の意味が近い一連の代わりの用語の初期のセットが作られる。

初期の代わりの用語のセットは、もともとの検索クエリから得られる情報と比較される可能性がある。例えば、1つ目の検索クエリを使って行われた検索に対する文書の情報が挙げられる。もともとの検索クエリから得られる情報との関係を基に、もともとの検索クエリに1つ、または、複数の代わりの用語が、加えられることもあり得る。

この特許は、クエリの書き直しには、複数の方法が存在すると指摘している。また、2つのメソッドを紹介しており、クエリ内の一部の用語を使い、もともとのクエリ内のワードの一部を変形するために「語幹解釈」を用いるか、もしくは、類義語辞典でワードを調べるかのいずれかが採用されるようだ。語幹解釈は、同じ語幹を持つワードに注目し(例えば、congressとcongressional)、同じワードのバリエーションを用いてクエリを書き直す。類義語辞典の利用は、「car」を「automobile」等の類義語で置き換える仕組みを用いていると考えられる。

2013年に付与された特許は、この2つのアプローチの問題点を次のように説明しているs:

語幹ベース、および、類義語ベースの手法を使って、追加の検索クエリを探そうとすると、同じ状況では、同じような意味を持つものの、異なる状況では意味が異なる2つのワードを処理する際に、大きな問題が生じる。例えば、「automobile」は、クエリ「Ford car」においては、「car」に近い意味を持つものの、クエリが「railroad car」の場合は異なる。その結果、このアプローチを採用すると、無関係の結果を返す検索クエリを作り出してしまうことがある。また、クエリ「jaguars」が、語幹「jaguar」から生じる場合、クエリの意味が、動物から、人気の高い自動車メーカーに変えられてしまうこともある。

私が「ハミングバードの特許」と呼ぶ最近の特許は、語幹解釈や類義語、あるいは、Googleが研究してきた類義語を特定する手法には全く触れていない。しかし、どちらの特許も、クエリとして用いられる各用語に対して、検索結果内で、もしくは、クエリのログファイル内で、同時に起こるワードを、クエリを書き直すために用いる類義語の候補として、特定する仕組みを描いている。2003年に申請された特許もまた、もともとのクエリの「クエリのコンテキスト」を理解して、意味の通るクエリを書き直す試みを取り上げている。

もともとのクエリ全体のコンテキストを考慮している新しい特許は、クエリを書き直すために用いるプロセスを、より分かりやすく説明している。従って、新しい特許は、このタイプのクエリの前処理の仕組みについて精査を重ねた後で、作られた可能性がある。特許「共起する用語をベースとした類義語の特定」では、このプロセスにおいて、クエリのコンテキストは重要な鍵を握ると指摘していた:

基本的に、この特許で描写されているテーマにおいて斬新な点は、検索クエリに含まれている特定のクエリに対して、前後以外のコンテキストを使って、類義語の候補を評価するメソッドに表れている。特定のクエリの用語の前後以外の検索クエリに含まれる追加の用語に応じて、候補の類義語が、当該のクエリの用語にとって、類義語なのか、もしくは、代わりの用語なのかを特定するため、評価が行われる。例えば、検索クエリに複数の用語が含まれる場合、検索クエリの始めに位置するクエリの用語内の特定のコンテキストが、最後に位置するクエリの用語によって定義されることがある。クエリの用語に対するコンテキストを利用すると、「候補の類義語 = 当該の特定のクエリの用語に対する類義語」である点に関して、自信を持つことが可能になる。

現在のテクノロジーと10年前のテクノロジーでは、共起する用語を探して、クエリのコンテキストをより正確に理解するシステムを基に、セマンティックを分析する精度が改善されたように思える。

結論

ここ数週の間に、ハミングバードをより分かりやすく説明しようと試みるブログの記事が多数投稿されていた。

中には、ハミングバードを、Googleのナレッジグラフベースを活用して、クエリやページを説明する固有のエンティティを理解するためのアルゴリズムと説明するブログがあった。しかし、ハミングバードの告知では、検索の90%が影響を受けると指摘されており、特定の人物、場所、事象のクエリだけが影響を受けるとは考えにくい。また、今回紹介した特許で挙げられていた例には、固有のエンティティは含まれていなかった。

schema.orgのマークアップ等、セマンティックをベースとしたアプローチが、ハミングバードの仕組みにおいて重要な鍵を握っているのではないか、と問われたことがあるが、私は否定的な見方をしている。schema.orgのマークアップは、インデックスするページの内容を検索エンジンが理解する上では役に立ち、リッチスニペットにつながる可能性はあるものの、クエリを書き直し、コンテキストを正確に理解する取り組みとは関係がない。

ハミングバードを考慮して、キーワードリサーチの方法やコンテンツの作成を変えた方が良いのだろうか?キーワードを調べている際にコンセプトに焦点を絞っているなら、変える必要はないだろう。「キーワードリサーチの代わりにコンセプトリサーチを行うべきか?」の中で、私は次のように指摘した:

何らかのトピックに関して記事を作成している時、あるいは、キーワードリサーチを行う時は、利用することに決めたワードが、ワードをつなげただけではなく、様々な側面を持つ特定のコンセプトを表現するように心掛けるべきである。

ハミングバードを考慮して、リンク構築を変えるべきだろうか? Googleのランク付けにおいて、ページランクは今でも用いられており、また、リンクをページに集める取り組みは、引き続き実施する必要があると思われる。しかし、ハミングバードアルゴリズムでは、各種の検索エンティティの間の関係に関して、データが集められる方法を正しく理解することが、検索結果のランキングに影響を与えるようになると推測される。検索エンジンのユーザーが、特定のクエリに対して、特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある。

追加: 2013年11月10日 – 2013年11月5日、同じ特許(クエリの意味の情報を基に検索クエリを改善)の続きがGoogleに付与されていた。新たに付与された特許では、請求項が、実に興味深い内容に、大幅に書き直されていた。新しい特許は、クエリ内のもともとの用語に代わりの用語を用いて、逆文献頻度をカウントし、修正されたクエリの結果のセット、および、もともとのクエリの結果のセットにおいて、代わりの用語が表示される回数を確認する手法を描いている。この特許の更新が行われたタイミングに、実に興味をそそられる。以下のリンクは、本特許の古いバージョンへと導くので、お望みなら、請求項を比較してもらいたい。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「Google’s Hummingbird Algorithm Ten Years Ago」を翻訳した内容です。

当時からハミングバードレベルの発想があったかはともかく、ユーザーの利便性を考えても意味ある技術とは思いますし、流石Googleという感じですよね。。2003年といえば、検索マーケティングに一切関わっていなかった読者の方も多いのではないでしょうか?そして記事で紹介されていた特許以上に最後の「特定のページをクリックして、長時間留まる傾向があるなら、クリックして、滞在するページは、ハミングバードの下で、上位に押し上げられる可能性がある」の一文もより気になる内容でした。最強のSEOはユーザー滞在時間が長いページ&サイトを作ること、まさにコンテンツの中身が問われる時代ですね。 — SEO Japan [G+]

Sonyの防水タブレット、米国で販売開始

Sonyの最新Androidタブレットが米国で販売を開始する。Sony.comで予約を受付中で、Sonyストアでは5月4日に店頭に並ぶ。Xperia Z2は、沈下する同ブランドを立て直すべくSonyが放つ最新製品だ。そして、その中身は魅力的だ。

Z2は、2013年にヒットしたZ1を、より薄く、より速く、防水にした後継機だ。Darrell[Etherington]は先週しばらく使ってみて好印象を受けたようで、あまりに薄くて2つに折れそうだと言っていた。

Darrellが書いている通り、Z2の10.1インチディスプレイは実に魅力的だ。他に8メガピクセルのカメラ、前面スピーカー、RAM 3GBを備え、QualcommのSnapdragon 801 SoCが2.3GHzで走る。大変魅力的な仕様だが、16GBモデルで499ドルという値段はお買い得とは言えない。Sonyには、低価格化に走りブランドを再構築してKindle Fire HDと競合しようというつもりはない。この会社に必要なのは、SamsungやAppleと正面から戦えるZ2だ。






[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


今週のUS記事まとめ―Googleはカメラ埋め込みコンタクトレンズ、Facebookはユニークな位置情報サービスを発表

第1四半期決算、Google売られる

テクノロジー企業の四半期決算が出始めた。この中ではGoogleが売られたのが目立った。

GoogleのQ1決算、売上154.2億ドルで2桁成長―クリック単価下落で利益は予測を下回る

Googleは売上、利益とも対前年同期比2桁成長を続けているものの、利益が予測に届かず売られた。これには季節的要因もある。Googleの営業成績は例年クリスマス商戦のある第4四半期に比べて第1四半期の成績は落ち込む。Googleの有料クリック数は前年同期に比べて26%増加しているが、クリック単価の下落を補うまでに至らなかった。クリック単価の下落の理由については今後の分析に注目だ。

Intel、Q1売上は128億ドルで予測通り。PC市場復活が後押し
Intelの成績は平凡だったが、予測どおりだったため株価に大きな変動はなかった。モノのインターネット事業、モバイル事業の売上はあまり伸びていない。

Yahoo、2014年Q1の業績を発表。売上10.9億ドルで予測をわずかに上回る
堅実な営業成績で、クリック数は6%アップ、クリック単価も8%アップしている。なおCEOのマリッサ・メイヤーは共同ファウンダーのデビッド・ファイロを取締役候補として提案した。承認されるのは間違いなさそう。

IBM、Q1売上は224億ドル、前年比4%ダウンで投資家予測に到達せず
IBMの成績もぱっとしなかったが「クラウド」売上は50%アップしたという。全体として大きな動きなし。

強気のTwitter、従業員の持ち主売却禁止期間満了前に業績報告へ
Twitterは上場売り出し株価26ドルに対して現在70ドルを超えと好調だ。しかし来月、5月5日に従業員持株の売却が解禁となるため、かなりの値下がりが予想されている。

資金調達の好機: VCのスタートアップ投資がバブル崩壊以降の新記録を達成
2014年第1四半期に調達されたベンチャー資金の総額は94億7000万ドル(1700億円)とドットコムバブルの崩壊以後最高を記録したという。ただしドッコムバブル最高潮の2000年の資金調達レベルはその3倍にも達していたからバブルの再来とまでは言えないだろう。しかし現在アメリカのベンチャー資金が極めて潤沢なことは確かだ。

Google、カメラ埋め込みコンタクトレンズやソーラー・ドローンで衝撃

株価はぱっとしなかったGoogleだが、先週もあらたなムーンショット、ないしその種子を発表した。

そのひとつはGoogle、コンタクトレンズ内埋め込みカメラの特許を申請だ。特許といってもまだコンセプトの段階だが、ウェアラブル・デバイスの次の段階を予感させた。(トップの写真はGoogleが以前発表した血糖値測定装置を組み込んだコンタクトレンズのイメージ)

もうひとつは、Google、Facebookも狙っていたと噂の長時間滞空ドローンのTitan Aerospaceを買収というニュースで、ソーラーパワーを動力とするドローンを成層圏上層に飛ばしてインターネット接続の基地局にしようとするものだ。Googleは大型気球を多数成層圏に循環させてインターネット接続を広げようというProjectLoonを推進しているが、今後は気球とドローンのハイブリッドに方向転換するのかもしれない。Facebookもインターネット接続を僻地に拡大するためのプロジェクトを進めており、Ascentaというドローン開発企業を買収している。

もっと現実的なところでは、Google、Androidからパソコンに接続して操作できるるリモートデスクトップ ・アプリの発表Google MapsのStreet Viewの画像認識アルゴリズムがCAPTCHAのほとんどを解読という記事も注目を集めた。

Facebookがユニークな位置情報ソーシャル・サービスに参入へ

Facebook、リアルタイムで位置情報を公開して友達と交流できるNearby Friends機能をスタート―利用はオプトイン
Foursquareのようなチェックインによる位置情報公開とは違って、近くにいる友だちのリストが表示され、その中の誰かに会いたい場合、自分の位置情報を送ることができる機能がセールスポイントになる。会いたい側が正確な位置情報を公開するというのはユニークなアイディアだ。いずれ日本でも公開されるだろうが、ユーザーに広く受け入れられるか注目だ。

滑川海彦 Facebook Google+


渋谷のITベンチャーにじわり浸透、野菜版オフィスグリコ「OFFICE DE YASAI」

オフィスで長時間働くビジネスパーソンの小腹を満たす“置き菓子”サービスとして人気の「オフィスグリコ」。その野菜版といえる「OFFICE DE YASAI」が22日、都内の一部エリアで正式スタートした。企業に週1回、ハンディサイズの野菜や果物を届けるサービスで、今年1月にベータ版を開始。現在までにサイバーエージェントやクラウドワークス、nanapiなど渋谷のITベンチャーを中心に40社が導入しているのだという。

スタッフが毎週オフィスを訪問し、商品の補充と代金の回収を行う「富山の薬売り」方式のサービス。野菜や果物は農薬や化学肥料の使用を抑えたという産直品。これまでにトマトや金柑、自家製味噌で作ったディップ付きのきゅうりやにんじん、いちごなど、洗わずにそのまま食べられるミニサイズの商品を提供している。今後は、レンジの使用を前提とした「じゃがバターセット」などの新商品も投入する予定だ。

導入する企業は、商品の代金を企業が全額負担する「レギュラー」、従業員各自が代金を支払う「パーソナル」、企業と従業員が代金を折半する「ライト」の3種類のプランから選べる。商品は1パック100円〜300円。毎週約20パックが届き、1カ月に1万円程度で導入できるという。レギュラープラン以外では売れ残った商品の金額を運営元のKOMPEITOが負担し、売れ行きに応じて配送する数を調整する。無償貸与されるA3サイズ(幅340×奥行390×高さ475mm)の小型冷蔵庫を設置するスペースを準備すれば、商品と電気代以外に費用はかからない仕組みだ。

無償貸与されるA3サイズの小型冷蔵庫

企業としては、お菓子の代わりに野菜や果物を用意することで健康志向の従業員の満足度向上を図れるのがメリット。実際に導入したサイバーエージェントでは、朝食代わりに利用する社員がいたり、朝ミーティングの前に配っていたりしていて、手軽な栄養補給とともに組織の潤滑油としての効果を発揮しているのだとか。

KOMPEITO代表取締役の川岸亮造

一方、農家はこれまで「規格外品」として廃棄処分していたミニサイズの農作物を産直販売することで、高付加で販売できるのが利点。農家としては「大きくて見栄えの良い商品」に価値があるのが常識だが、オフィス向けでは「小さくて食べやすい商品」に価値が生まれるのは魅力といえそうだ。

現在の配送エリアは渋谷区や新宿区、港区、東京駅周辺。商品はサービスを運営するKOMPEITO代表取締役の川岸亮造の自宅と、オフィスの2拠点の冷蔵庫で保管し、3人が自転車で配送している。生鮮食品だけに夏場は商品の劣化も予想されそうだが、今後は「都内にある飲食店の業務用冷蔵庫の遊休スペースを借り受け、そこから配送する体制を整えたい」と川岸は話している。

野菜版オフィスグリコのようなサービスは健康志向もあいまってアイデアとしては面白いが、ビジネスがスケールするかが課題となりそう。例えば、現在導入済みの40社や、北海道から九州にある契約農家は、川岸ら同社のスタッフが直接足を運んで受注していたり、商品の一部は自社でパック詰めしている。今後はウェブ経由で企業や農家とやりとりできるようにしたり、配送スタッフを強化するための資金調達も視野に入れている。年内に1000拠点の導入を目指すという。

(文中敬称略)


Oculus Riftの中はこうなっている―ストップモーションのすぐれもの分解ビデオが公開

私は記憶にあるかぎり手に入れたすべてのガジェットを分解し、ときには再度組立てしてきた。

ガジェットの分解はインターネットで大いに人気のあるジャンルで、AppleやSamsungが新製品を発表するたびにビデオサイトには分解ビデオが溢れる。しかし私が気にいったビデオはほとんどなかった。

しかしこれは気に入った。

このサイト、Vsauceは最近急速に成長してきたギーク向けのYouTubeのチャンネルだ。このビデオではFacebookが20億ドルで買った拡張現実ヘッドセットの中身がどうなっているのか、わずか2分10秒のビデオの中に大量の情報がストップモーションで詰め込まれている。また画像の合間にちょっとしてトリビアがテキストで表示されのでRiftについて少し物知りになれる。

そしてとにかく分解の手際がいい。他のガジェットもこのレベルで分解したビデオが見たい。

Riftの中身が(一見したところでは)ごくシンプルなのが驚きだ。

[Kotaku経由]

アップデート: VsauceはPS4とXbox Oneの分解ビデオをアップしていた!

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleがアルゴリズムを変更する目的とSEOの役割

ご存じの通り、Googleというシステムには日々様々な変更が加えられています。それに伴い、SEOを行う際に気をつけた方が良いこと、逆に気にしなくて良くなったこと、なども継続的に発生し、日々の情報収集と定期的な知識のアップデートが求められることは間違いありません。

しかし、そのようにGoogleに変更が加えられること、それに伴いSEOにも変更が必要になる場合があることなどから、「SEOはGoogleとのイタチごっこ」のような偏った理解をされている方や、逆に「SEOの時代は終わった、これから必要なのはSEOではない」などの極端な解釈をされている方が多いです。

出尽くした感の否めない話題ですが、改めてそのあたりについて整理しました。

改めて、検索エンジンについて理解する

Googleという検索サービスのビジネスについて、最近東証一部に上場されたファンコミュニケーションズの柳澤社長(@ankeiy)がこれ以上ないくらい端的に表現されていたので引用させて頂きます。

 

Googleは世界中の情報をクローラーというプログラムで収集し、検索して取り出しやすいようにインデックス(索引)化し、検索キーワードが送信された際にその言葉の意味や検索の意図を理解し、ランキングアルゴリズム(≒ランキング算出ロジック)に基づき検索結果に表示する順序を決めて、それを検索結果に表示します。

ここで表示された検索結果が検索ユーザーにとって都合の良いものであればあるほどツールとしての利用価値は高いと言えますし、利用ユーザー数の獲得や利用頻度の向上につながります。

一方で、GoogleはAdWordsという広告プラットフォームを広告主に公開し、検索キーワードと関連性の高い広告を検索結果に表示できる仕組みを持っています。この広告がクリックされた時点で、Googleには広告収益が発生します。

従って、シンプルに考えてしまえば、検索ツールの利用者数や利用頻度が増えれば、総合的に検索結果に広告が表示される回数や広告クリック数が増え、結果としてGoogleの収益も増える、と言えますね。

つまりGoogleが検索ツールとしての収益を高めるためには、まず基本的な取り組みとして検索ツールの利用価値を高める、つまり「検索した人が見たい情報にすぐに辿りつける検索ツール」にするような取り組みが継続的に必要になるのです。

今のGoogleは完璧なシステムではない

前の記事の中でも触れた内容なのですが、文脈的にこちらでも引用しておきます。

不完全というのはどういう根拠のもとで言っているかと言えば、

・検索する人が検索する言葉をある程度考えて打ちこまないとうまく欲しい情報に辿りつけないことが多い
・サイトが検索エンジンが理解できるように作られていないときちんとヒットしないことが多い
・ユーザーが本来求めていないような情報が上位に表示されることが多い

などの点からです。

ということですね。

つまり、適切な検索キーワードが上手く思いつかなかったり、見たいサイトが検索エンジンにとって読み取りにくい仕様で作られていたりすればユーザーは見たい情報に辿りつけませんし、また、未だに内容として間違いだらけの情報が上位に表示されていたりもするわけです。

Googleは何のために日々の変更を行っているのか?

Googleが今の時点で理想とは言えないのであれば、当然そのギャップを埋めていくために様々な改善を加えていく必要があります。いわゆる「アルゴリズム更新」なんていうのもこの一環です。変わるのはアルゴリズムだけではなく、先ほどの

世界中の情報をクローラーというプログラムで収集し、検索して取り出しやすいようにインデックス(索引)化し、検索キーワードが送信された際にその言葉の意味や検索の意図を理解し、ランキングアルゴリズム(≒ランキング算出ロジック)に基づき検索結果に表示する順序を決めて、それを検索結果に表示する

という、一連のプロセスを実行するための仕組み全般において様々な変更が日々加えられています。実際には、これに加えて、不正な手法でランキングを操作しているサイトを人為的なオペレーションのもとでランクを下げるなどのスパム対策(手動対応)も取られたりしています。

Googleはとにかく、検索ユーザーに対してより理想に近い検索結果を返すために出来ることは何でもやろうとする、ということです。イメージとしてはこんな感じでしょうか(今やってるセミナーの資料から抜粋)。

とにかくGoogleの実情と理想がまだまだかけ離れているのでそのギャップを埋めるためにGoogleは頑張っているんですよという図です

例えばですが、昨年に実施された「ハミングバード・アップデート」について、あまりこうした話題に不慣れな方々が「ハミングバードによってリンクやSEO会社の出る幕は終わった、よりコンテンツが重要視される時代に」と言うような主旨のエントリーが書かれているのをいくらか見かけました。

しかし実際にはハミングバードとは、リンク評価やコンテンツの評価などではなく、上図で言う「検索された言葉の意味や意図をより的確に把握するため」のアップデートです。

具体的には、フレーズや言葉ではなくて、(音声検索の普及などを見越して)「会話型の検索キーワード」を今までより適切に解釈して上手く処理できるようになりました、と言った趣旨の変更でした。

では、SEOの役割とは?

Googleが検索結果の改善のために様々な取り組みを行っている一方で、ではSEOという考え方はどのような役割を果たすべきなのか?と考えてみましょう。先ほどの図の延長で見ればこういうことでしょうか。やや無理やり感がありますが。

SEOとは、検索する人が打ちこむキーワードを想定してページに反映しておく、検索エンジンが正しく理解できるようにサイトを作る、検索エンジンがユーザーに提示したいような情報を用意し、それが正しく優先表示されるようにする、など検索エンジンの実情を理解し、それでもユーザーが検索を通じてサイトに辿りつける状態にしておく、そのために必要な取り組みのことです。

Googleが、自社システムの不完全な部分を埋めるための取り組みを行っているのに対して、SEOは、現状のシステムの性能、将来的な検索エンジンの向かう先を理解をした上で、多くの検索ユーザーが検索結果を通じてサイトに辿りつける、という状態を安定して作っておくために行われるものなのです。

その中で、直接的なビジネスへの貢献度が高い(≒売上に直結しやすい)一部の商用キーワードにおいては、そのポジション争いが熾烈となり、過剰な手法を用いてランキングを上げようとする対策が蔓延しており、それがいわゆるブラックハットSEOと括られるものです。日本で「SEO」と称されているものの多くは、ここの部分を指して言われているものなのです。なので話が時折おかしな方向に行くんですね。

しかし、これは検索結果全体からみればごく一部の検索結果で苛烈に発生していることであり、大半の検索結果においてはそうしたものとはほぼ無関係です(なぜなら皆さんは普段買い物をするためだけに検索をするわけではありませんよね?)。

とにかく、SEOはGoogleの不完全さを、技術的またはマーケティング的なアプローチを以て補完し、サイトを検索から辿りつける状態にするための取り組み、と言えるものなのです。

「SEOはGoogleとのイタチごっこ」というのは本当なの?

もちろん本当ではありません。ただし、これは全くの間違いですかと言えばそうではなく、何かものすごく偏った、というかごく一部の側面だけを切り出した視点からの表現と言えます。具体的には、

  1. SEOとは、Googleの意図と関係なくランキングを操作する手法である
  2. Googleは、そうした手法を駆逐するために日々アルゴリズム変更を実施している
  3. SEOとGoolgeは、そうした意味で対立関係にあるものである

こうした偏った観点でのSEOとGoogleの考え方である、と言って良いと思います。

実際には、そもそもSEOの意図はそういうところではありませんし、Googleの変更は不正な手法の排除だけでは決してありませんし(スパム対策は検索結果の品質改善の取り組みのうちの一部でしかない)、SEOとGoogleは本来は先ほどお伝えしたように補完関係にあるはずのものです。

もともと、ちょっとしたサイトのチューニングと、人為的にリンクを増やして上位表示する、ということがSEOとして普及してきていたので、そういう視点で見るのであれば、逆にこういう表現がシックリ来るのは間違いないと思いますが。

SEOというアプローチそれ自体を見限るということは、場合によっては本来得られるべき自然検索トラフィックの多くを放棄することにもつながります。検索トラフィックはまだまだWeb全般で見たときには非常に大きなインパクトのあるものです。SEOを正しく理解し、またその重要度について正しく評価できることが重要です。

Googleは完璧な検索システムになり得るか?

まず、完璧なシステムって何よ?というとどういうことかと言えば、例えば

  • ユーザーが今欲しい情報を完璧に理解できるようになったとき
  • ユーザーと全く同じようにコンテンツを閲覧できるようになったとき
  • ユーザーが欲しい情報を有機的に判別できるようになったとき

のようなことが実現出来れば、今の発展形としてはかなり理想に近い検索ツールと言えると思います。そしてこうなれば、今のSEOノウハウなどとされているものの大半は無用の長物になっているでしょう。

しかし、完璧になる時代って訪れるんでしょうか?と言うと、少なくとも当分は訪れないと思います。少なくとも、今の「検索」という形式を取っている以上はなかなか難しいのではないでしょうか。

万人共通のベストアンサーがあるわけでもなければ、同じような情報を求めていたとしてもシチュエーションに応じて本来ベストなアンサーは異なるでしょうし、そこまで含めて全ての検索に対して常に最適解を提示できるというのはちょっと想像が出来ませんね。

Googleが多くの人に使われている中で、それが検索システムとして完璧でないのであれば、それを補完する技術としてSEOはまだまだ必要、と言えると思います。

まとめ

Googleは不完全なシステムですし、検索技術が進歩しても完璧なシステムがすぐに出来上がるわけではない以上、それを補完する(=検索サービスと、Webサイトと、検索ユーザーをつなぐ)ための技術は必要で、それがSEOです。

人々の情報探索行動の中で「検索すること」が重要なファクターである以上は、SEOは終わりませんし、変わらず重要な取り組みと言えます。それだけで物事が全て解決するわけではないというのは間違いありませんが、面倒で難しいからという理由でSEOを放棄するのはただ勿体ないとしか言いようがありません。

初心者向けの内容とは言え、ここに書かれている内容は、SEOに関わる人は全員が共通認識としてもっておいたほうが良い内容と思っています。少しでもためになったとか役に立ちそうと思った方は是非シェアなりブックマークなりして頂けると幸いです。

ヴォラーレ株式会社 土居

時差に悩む皆さんに朗報―Chrome拡張機能のFIOは分かりやすいタイムゾーン・モニタ

世界中の人々と仕事をしていると国際的に活躍する謎の女になったような気がしてくる。ただし私の場合、「謎」というのはあのややこしい時差だ。特に私が住んでいる台湾では夏時間を採用していないので話がいよいよ面倒になる。

約束をすっぽかしたり、明け方や深夜のとんでもない時間に電話したりするのは非常に具合が悪い。そういうお悩みをお持ちの読者も少なくないと思うが、朗報がある。私はFIOという無料のChrome拡張機能をインストールした。これはFigure It Out(理解する)の頭文字だそうだ。FIOをインストーするとChromeで「新しいタブ」を開くだけで自分の所在地を含む最大5つのタイムゾーンが一覧できる。

それぞれのタイムゾーンが午後はオレンジ、ダークブルーは夜というように時間帯によって色分けがされている。表示は12時間制または24時間制が選べる

しかしiOSのWorld Clock(iPad版なら世界地図が表示される)やその他無数の世界時計があるではないかと疑問を持つ読者もいるだろう。

私は実際に5つの別々のタイムゾーンの人々と仕事をしなければならなくなることがある。そういうときに地図の上にごちゃごちゃと並んだたくさんの時計の文字盤をいちいち読み取っていると(少なくとも私は)頭が変になる。FIOの色分けされたシンプルなバーはとても見やすい。なお「サンフランシスコの何月何日の何時が当地でいつになるか」というような時差の処理ではWorld Time Buddyというサイトも便利だ。

FIOのデベロッパーはデザインを夏冬など季節によって変えたり、国際標準時を追加したり、モバイル対応にしたりする準備を進めているという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+