FDAはJuulが「法律を無視した」と非難し何らかの対応をとる可能性があると警告

FDA(米国食品医薬品局)は、電子たばこ大手のJuul(ジュール)に対して、同社がその製品ならびに10代の若者を対象にして行っている誤解を招くような主張を、非難する2通の書簡を送った。その書簡は関連する大量の質問に対して、書面による回答を要求しており、Juulに対して2週間以内の対応を迫っている。もしそれが果たされない場合には「より積極的な行動も辞さない」と規制当局は警告している。

FDAが争う具体的な内容は、Juulが自社の製品を、禁煙のための製品として位置付けていることと関係している。さて、べーピング(電子タバコの喫煙)が、スモーキング(実際のタバコの喫煙)をやめるために役立つという主張は、なんとなく明らかな気がするかもしれない。だが、ニコチンパッチや他の製品とは異なり、べーピングに伴う危険に関する包括的な文献は多くない。そして複数の人間がべーピングとの関連が疑われる肺疾患で死亡していることから、何らかの考慮がなされるべきだと思われる。

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「彼らは、その具体的な製品が、実際にリスクや有害性が低いことを、科学的証拠と共に実証する必要があります」とニュースリリースの中で語るのは、FDAのコミッショナーであるNed Sharpless(ネッド・シャープレス)氏だ。「Juulは法律を無視しており、非常に憂慮すべきことに、私たちの国の若者を狙って、彼らの主張を行ってきました」。

Juulは若者が頻繁に出入りしているソーシャルメディアチャンネルを直接ターゲットにしていると伝えられている。そしてシャープレス氏は「この流行に対して、Juulは何らかの対処を行うという約束をしたのにも関わらず、Juulの電子タバコ製品の消費の大きな割合が、子供たちに流れ続けているのです。こうした若者による利用が伸びた理由の一部は、Juulの製品デザインとプロモーション活動、アウトリーチ活動による直接的な結果なのです」。

「電子式ニコチン供給システム」(ENDS、electronic nicotine delivery systems)のリスクに関する最近の議会公聴会では、Juulの代表者が学生に対して、同社の製品は「紙巻きタバコよりもはるかに安全」「完全に安全」「FDAはもうすぐ、電子タバコが紙巻きタバコよりも99%安全だと発表しようとしている」と語った証拠が提出された。

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このような表現は、明らかに学生の間で、そしてネイティブアメリカンコミュニティの間でも、幅広く行われたようだ。しかし、それは気軽に口に出して良いような種類の発言ではない。禁煙製品は規制された、本質的には医療製品であり、FDAはそれを注意深く精査している。主張は文書化され、評価されなければならない。

これまでJuulは、その公式声明の中では、一線を超えないぎりぎりの場所を歩いてきたように見える。そして非常に注意深くそのメッセージを準備して人々にそのデバイスが喫煙の良い代替手段になるということを納得させようとして来た一方で、FDAの注意を引くような主張は行ってこなかった。しかし、彼らはついにその一線を乗り越えてしまったようだ。そのために彼らが避けたいと思ってきた精査を招き寄せてしまったのだ。

FDAはJuulに対して「当局は貴社に対して、Juul製品が他のタバコ製品よりもリスクが低く、有害性が低く、曝露量が少なく、また安全であることを(明示的あるいは暗示的であることを問わず)述べている声明や表現に関わる、ありとあらゆる科学的証拠およびデータを、消費者認知度調査も含めて提供するように要請する」と伝えている。

さらには、Juulに対してなぜニコチン依存症を高める可能性のある、5%というニコチン濃度を使用しているのか、そしてなぜとげとげしさを緩和し高いニコチン濃度を可能にするニコチン塩を使用しているのか、についての説明を求めている。

べーピングが原因だと思われる現在調査中の肺の問題とは独立した質問だと思われるが、FDAはまた、デバイスから生まれたエアロゾル粒子のパーティクルサイズ分析、デバイス、e液体、そして燃焼した紙巻きタバコの、薬物動態学調査に関する実験デザインとデータ、ニコチンとニコチン塩の発生の比較、ニコチンのレベル、成分量、そして発生のスペックを含むデバイスとe液体のデザインと性能が、使用を重ねるうちにどのように肺への堆積に影響するのか、そして製品への依存を引き起こす可能性があるのかなどについても報告を求めている。

言い換えるなら、なぜそのプロダクトをこのように依存的で、かつ非喫煙者にとって魅力的なものとしてデザインしたのか、そして発生した物資が肺に障害を与えると知っていたにも関わらずこのようなデザインにしたのか否かを報告せよということだ。

Juulは声明の中で、「現在書簡を精査している最中です。当局への協力は惜しみません」と述べている。

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(翻訳:sako)

マイクロソフトがTo Doアプリの新版をリリース、元アプリWunderlistの創業者の心中は複雑

Microsoft(マイクロソフト)は数年前、人気が高かったiOS用To DoアプリのWunderlist(ワンダーリスト)を買収した。Wunderlistから最高の機能を取り出して、独自の生産性向上のためのリスト管理アプリを開発し、より多くのモバイルユーザーに届けるためだ。以前にもMicrosoftは、これと同様の手法を使っている。後にモバイルデバイス用のMicrosoft Outlookになったメールアプリ、Acompliを買収したことだ。

Wunderlistの場合には、Microsoftは単にアプリのブランドを変更するのではなく、「Microsoft To Do」という新しいアプリを開発した。このTo Doが出てからも、何年にも渡ってWunderlistは生き延びている。それもあって、Wunderlistの創立者は、買い戻すことができないか検討しているのだ。

Wunderlistを開発した6Wunderkinderの創立者、クリスチャン・リーバー(Christian Reber)氏は、最近になって、 MicrosoftがTo Doアプリの新バージョンをリリースするのを機に、Microsoftからアプリを買い戻したいと考えていることをツイートした。

そのツイートによると、リーバー氏は、Wunderlistの再取得を真剣に検討していて、もしできるなら、オープンソースにして無料アプリにしたいと考えているという。彼はさらに、今後開発してアップグレードに加えたいと考えている機能のリストもツイートしている。例えば、共有フォルダーや、 複数チーム間のコラボレーションのための機能、といったものだ。

リーバー氏は、けっして負け惜しみを言っているわけではないだろう。彼はただ、彼のWunderlistについての計画がうまくいかなかったことが悲しいのだと言っている。ただし、Microsoftが買収してくれたこと自体には感謝しているとも。

それはそうとして、Wunderlistというアプリが破棄される予定であることに耐えられないのだろう。

Microsoftは、数年前からWunderlistはなくすつもりであることを明らかにしている。ただしその期限は、Wunderlistのユーザーが納得できるだけの競争力を持つアプリが開発できるまで、先送りにすると言ってきた。

Microsoftは、米国時間9月9日に、Microsoft To Doの新たなアップグレードを公開した。これは、Wunderlistの破棄が近づいていることを示唆している。

今回のアップグレードでは、選択可能な背景の種類を増やし、より洗練されたルック&フィールを実現している。その中には、Wunderlistで人気があった、ベルリンのテレビ塔のテーマも含まれている。

さらに新バージョンには、ユーザーが実行すべきタスクを、アプリがユーザーに対してスマートに提案するスマートリスト機能と、パーソナライズ可能なデイリープランナーも含まれている。このアプリは、iOS、Android、Windows、Macなど、幅広いプラットフォームをサポートしている。

そしてついに、Outlook、Microsoft Planner、Cortana、Android上のMicrosoft Launcherなど、他のMicrosoft製のアプリとも統合された。ユーザーが望めばAlexaとも連携する。

今回のアップデートで、Microsoftはユーザーに、こうした機能を利用するためには、WunderlistからTo Doへ移行することを促している。

にもかかわらずMicrosoftは、Wunderlistの寿命が尽きる日を明らかにしていない。ちなみにApp Annieのデータによると、買収されてから4年以上が経っているのに、Wunderlistは米国のApp Storeで、今でも「仕事効率化」でトップ100のアプリに入っている。これは注目に値する。

Microsoftに、Wunderlistに関する計画の詳細を明らかにするつもりがあるか、またリーバー氏のリクエストに応えるつもりがあるのかどうかを尋ねてみた。

「Wunderlistの最良の部分をMicrosoft To Doに組み込むことができ次第、Wunderlistを破棄します。私たちは、Microsoft To Doがさらに便利で、直感的かつ親近感のあるものになることを楽しみにしています」と、Microsoftの広報担当者は回答した。ただし、リーバー氏のツイートに関するコメントは拒否した。

Sensor Towerのデータによると、Microsoft To Doは、最初に登場してから世界で約580万回インストールされている。その同じ期間に、Wunderlistのほうほ約1000万回もインストールされているのだ。

リーバー氏によれば、彼は以前からMicrosoftに何度もレターを書いてきたが、今回、それを公のものとするためにツイートしたのだという。彼がTechCrunchに語ったところによれば、彼の申し出は本当に真剣なものであり、買い戻しの価格も交渉次第で柔軟に考えているという。「可能性は低いのですが、私はまだあきらめていません」と彼は締めくくった。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ファーウェイが米政府が押収した機器への訴訟取り下げ

2017年9月に米政府により差し押さえられた通信機器が返却されたのを受けて、Huawei(ファーウェイ)が同国の商務省など政府機関を相手取って起こしていた訴訟が取り下げられた。これは今年6月に、ファーウェイの米国子会社ことHuawei Technologies USAが起こしたものだ。ファーウェイは声明の中で、サーバーやイーサネットスイッチを含む機器の返却は「押収が違法かつ恣意的だったことを暗黙のうちに認めたものだ」と述べている。

この装置は、カリフォルニア州でのテストを終えて中国に戻される途中に、アラスカで米当局によって押収された。ファーウェイによると、米政府は調査の結果、この輸送に輸出許可は必要ないと判断したが、2年間保留されていた理由については説明しなかった。

今回引き下げられた訴訟は、正当な手続きに違反し憲法違反であるとして、政府機関や契約業者によるファーウェイ製品の使用が禁止されことにたいし、3月に政府を相手取って起こした訴訟とは別のものだ。

ファーウェイは国家安全保障を脅かす恐れがあり、また同社の機器がスパイ活動に使用される可能性があるとの懸念から、5月から米政府の取引禁止リストに載っていたが、同社は証拠不十分だとしてこれを否定している。取引禁止リストは、政府の許可を得ずに米国のサプライヤーから機器を購入することを禁止している。

ファーウェイはZTEとともに、米下院情報特別委員会が両企業を潜在的な安全保障上の脅威だと指摘して以来、米政府に監視されていた。そして、昨年から始まった米中貿易戦争により監視の目が厳しくなり、ファーウェイによると「我が社の信用を低下させ、業界での主導的な地位を損なわせようとする、米政府の悪意ある意図的な方針」により、法的な圧力が強められている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

これがiPhone 11とiPhone 11 Proだ

米国時間9月10日、Appleは新しいiPhoneシリーズとして、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Maxを発表した。新しいデバイスは新しいチップと新しいカメラを搭載し、さまざまな仕上げとサイズが揃っている。さっそく各機種の詳細の一部を紹介しよう。

iPhone 11

デザイン
iPhone 11のケースはアルマイトとガラスから成り、スマートフォン用ガラスでもっとも頑丈だとAppleは言っている。カラーバリエーションは、ホワイト、グリーン、イエロー、パープル、ブラック、レッドの6種類。6.1インチのLiquid Retinaディスプレイを搭載し、タップ・トゥ・ウェイク機能と触覚フィードバックを備えている。

カメラ
AppleはiPhone 11のカメラに大きく力を注いだ。デュアルカメラは1200万画素の広角レンズの26mm f/1.8、超広角の1200万画素のf/2.4のセンサーだ。広角デュアルカメラを生かして、撮影画面にはフレーム外の状態も映し出されてユーザーはズームアウトして広いアングルを撮影することができる。
iphone11cameraソフトウェア面では、新しいイメージパイプラインが1枚1枚の写真に対して1兆回以上の処理を施す。「セマンティック・レンダリング」機能が追加され、写真のライティングを撮影後に調整できる。これを使って表情を強調したり、トーンマッピングを正確に適用することができる。ポートレイトモードのエフェクトはペットなど人間以外の被写体も対象にできるようになった。

iPhone 11の新しいナイトモードはSamsung(サムスン)やGoogle(グーグル)に対抗するもので、イメージフュージョンや複数の露光時間を使うダプティブブラケティングによって、暗い画像でもブレを減らす。

ビデオ
iPhone 11は4Kビデオを60fpsで撮影し、スローモーション、タイムラプス、ビデオ揺れ補正、拡張ダイナミックレンジを2種類のカメラ両方で4Kまでサポートする。ビデオのUIが多少改定され、Instagramスタイルの「タップ・アンド・ホールド」録画ボタンがついた。

前面カメラにも広角センサーがつき、4Kビデオを30/60 fpsで撮影可能になり、スローモーション自撮りができる。

スペック
いつもの新世代iPhoneにならって、iPhone 11も新しいプロセッサーであるA13 Bionicチップを搭載している。スマートフォン史上最速のGPUとCPUだとAppleは言っている。バッテリー持続時間については具体的な容量は公表しなかったが、iPhone XRより1時間伸びたと言っていた。

価格
iPhone 11の価格は7万4800円から。

iPhone 11 Pro/Pro Max

デザイン
iPhone 11 ProとPro Maxには3カメラシステムが搭載され、医療用ステンレスのケースと1枚マットガラスの背面を使用している。カラーは、ミッドナイトグリーン、スペースグレー、シルバー、ゴールドの4種類。

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ディスプレイ
iPhone 11 Proは5.8インチ、iPhone 11 Pro Maxは6.5インチのディスプレイを搭載。Super Retinaディスプレイは新型OLEDパネル採用で、コントラスト比200万対1、最大輝度1200ニト、True Tone。AppleはこれをSuper Retina XDRディスプレイと呼んでいる。

スペック
iPhone 11と同じくProとPro MaxもA13 Bionicチップを搭載している。

バッテリー持続時間はiPhone 11 ProがiPhone Xsより4時間長くなり、11 Pro MaxはXs Maxより5時間長くなった。いずれも18W高速充電に対応している。

カメラ
そしてなんと言ってもiPhone 11 ProとPro Max最大の見せ場はカメラシステムだ。

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3台の1200万画素のカメラを搭載し、26mm相当の標準広角レンズ、52mmの望遠、そして新しい13mmの超広角レンズは120度の広い画角をもつ。

カメラシステムには新機能のディープフュージョンが加わった。ディープフュージョンは9枚の写真を撮る。長い露出と短い露出で4枚ずつ事前撮影し、シャッターボタンを押すと長い露出で1枚撮影する。それをA13 Bionicチップのパワーを生かしてニューラルエンジンとISPがピクセル単位で合成する。

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3台のカメラは工場で色などが正しく微調整されているとAppleは言っている。iPhone 11 ProとPro Macでビデオ撮影している間は、ほかのカメラも常に準備されているので、露出、ピント、色温度などがずれることなくシームレスにレンズを切り替えることができる。

価格と発売時期
iPhone 11 Proの価格は10万6800円から、iPhone 11 Pro Maxは11万9800円から。予約受付は9月13日金曜日午後9時開始、発売は9月20日。[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

なぜiPhone 11 Proにはカメラが3台ついているのか?

iPhone 11とiPhone 11 Proの裏面にはカメラが3台ある。なぜか?それは光を多く集めるほどいい写真にできるからだ。ただし、我々はその限界のかなり近くまで、ずいぶん前に到達していた。2台、3台、いや10台のカメラで1枚の写真を撮ることだってできる。唯一の制限はそれを生かすコードを書けるかどうかだ。

今日の発表でApple(アップル)は、普及機のiPhone 11で2台のカメラを披露したが、超広角レンズのために望遠レンズを捨てた。しかし、iPhone 11 Proには、従来の広角に加えて超広角、そして望遠レンズがついた。35 mmレンズ換算でそれぞれ26mm、13mmと52mmに相当する。

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「この3台のカメラを使って素晴らしいクリエイティブコントロールができる」とAppleのPhil Schiller(フィル・シラー)氏が壇上で語った。「これは本当にプロなので、大いに使ってもらえるだろう」。

従来望遠レンズは、広角レンズと組み合わせてポートレイト効果を出したり、ズームしたときに切り替えられたりしていた。わずかに遠近感の異なる両レンズの情報を組み合わせることで、奥行きデータを計算し、たとえば背景の一部をボケさせることができる。

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超広角レンズはさらに情報を追加し、ポートレートモードやその他の機能の精度を改善するはずだ。広角専用のセンサーとカメラシステムがあることの利点は、画面の歪みが少なくなることだ。それでも、人の顔を超広角レンズで撮るとおかしな具合になるので少し後ろに下がったほうがいい。

ピンチしてズームのジェスチャーには誰もが慣れているが、あれはデジタルズームであり、もともとあったピクセルを近くで見ているだけだ。しかし、光学ズームでは別のレンズ、別のセンサーに切り替えるので、画質を劣化させることなく近づくことができる。

この3枚のレンズの素晴らしいところは、協調して働くように注意深く選ばれていることだ。超広角は13mm、広角はその2倍の26mm、望遠はそのまた2倍の52mmだ。

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2倍、2倍の関係はユーザーにわかりやすいだけでなく、レンズを切り替えたときの画像処理計算もやさしくなる。シラー氏は壇上でこう言っていた。「実際3台のカメラの焦点と色は工場で正しく組み合わせて調整している」。

それだけではない。広角カメラで撮影しているとき、ほかの2台のカメラとも情報を共有しているので、カメラを切り替えた時、そのカメラはすでに同じ位置にピントがあっていて、同じシャッター速度や露出、ホワイトバランスになっている。このため、レンズの切り替えはビデオ撮影時でもほぼシームレスだ(ただし、タップしたときiPhoneが揺れないように注意すること)。

今年のiPhoneカメラシステムの改善は、数年前に業界のほとんどでカメラが1台から2台になった時ほどの大事件ではない。しかし、広角、望遠、超広角の組み合わせは写真家にとっては一般的なものなので、このかなり高価なデバイスを買ってしまった人にとって、十分役に立つ機能であることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

JAXAのこうのとり8号機とH-IIBロケットの打ち上げがライブ配信

三菱重工業の打上げ部門は、国際宇宙ステーション(ISS)へとJAXAの補給機を打ち上げる準備を整えた。打上げ時刻は日本時間の9月11日6時33分で、種子島宇宙センターからミッションが実施される。

打ち上げには三菱重工業のH-IIBロケットが利用され、これは日本で開発し製造されるこうのとり(HTV、H-11 Transfer Vehicle)にとって8回目の打上げとなる。

H-IIBの構成では、液体燃料ロケットの中央コアと、打上げ能力を向上させるための4基の固体ロケットブースターが利用される。こうのとり8号機には与圧部、非与圧部をあわせて5.3トンのISSへの補給物資が搭載されている。

積荷には、小型衛星放出機構「J-SSOD」を備えた日本実験棟「きぼう」の保全部品も含まれる。きぼうからは、JAXAと初めて民間オペレーターとして衛星放出について契約したスタートアップのSpace BDと東京大学が開発した推進技術のデモ機など、さまざまな超小型人工衛星「CubeSats」が放出される。

JAXAはH-IIBロケットの打上げを、上のYouTube動画にてライブ中継する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Appleがエントリー向けの新型iPadを発表、画面サイズが拡大

米国時間9月10日、Apple(アップル)は新型iPhoneの発表イベントにて、まずハードウェアの刷新されたエントリー向けの新型iPadを発表した。

第7世代のiPadは、前モデルの9.7インチから10.2インチにディスプレイサイズが拡大されている。また、初代Apple PencilやSmart Keyboardもサポートする。価格は3万4800円からのままだ。

新型iPadにはホームボタンが引き続き存在し、メジャーアップデートというわけではない。製品の予約は本日9月11日から始まり、9月30日に出荷される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple Arcadeは月額600円で9月20日スタート、1カ月の無料プレイ期間あり

Apple(アップル)はようやく、ゲームサブスクリプションサービスのApple Arcadeの詳細を公開した。9月19日に月額600円で提供される。また、1カ月の無料プレイ期間が用意される。

サービスにはApp StoreのArcadeタブからアクセスできる。Appleは「100以上の革新的な専用タイトル」が用意されると繰り返し、また追加タイトルも毎月登場すると伝えた。

Apple ArcadeはiPhone、iPad、Mac、Apple TVでプレイできる。追加タイトルはクロスジャンルで、デスクトップクラスのものというよりも、気軽に楽しめることを重視してる。

Appleは、コナミやスクウェア・エニックス、カプコンといった、強力なスタジオと提携している。イベントでは、かなりモバイル向けに見えるデモが披露された。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Apple、iPhone 11向けにA13 Bionicを発表

Apple(アップル)は新型iPhoneを発表した。iPhone 11にはSoC(システム・オン・チップ)のA13 Bionicが搭載されている。これは、iPhone XR、XS、XS Maxに搭載されていたA12 Bionicの改良版となる。

問題は、どれだけ高速なのかだ。Appleはまず、スマートフォン向けとして最速のGPUとCPUを設計したと語った。次にX軸のないグラフを提示したが、これはあまり理解の助けにならない。しかしカンファレンスでは後に、A13 Bionicのパフォーマンスのいくつかの詳細が明かされた。

シリコンエンジニアリングでバイスプレジデントを務めるSri Santhanam(スリ・サンタナム)氏は、A13 Bionicの詳細を伝えた。すべてはマシンラーニングのためにある。CPUは1秒間に1兆回の処理ができる。CPUとGPU、そしてNeural Engineはマシンラーニングを実行する際、より高速に協調動作する。

「iPhone 11 Proはスマートフォンのなかでも最高のマシンラーニングプラットフォームだ」とサンタナム氏は語った。

アーキテクチャについては、A12 Bionicと同じ7nmプロセスを採用し、85億個のトランジスタを搭載。これは、69億個のトランジスタのA12 Bionicから大きな進化だ。A13 Bionicは引き続き4個の省電力コアと2個のハイパフォーマンスコアが組み合わされている。

2つのハイパフォーマンスコアは前世代のそれよりも20%高速で、さらに30%省電力化されている。省電力コアは20%高速で、40%省電力化されている。

GPUはアップル独自の3D描画APIであるMetalに最適化されている。これも20%の高速化と40%の省電力化を実現している。最後に、ニューラルエンジンは8コアで、20%高速化し15%の省電力化を果たしている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルがmacOS Catalinaを10月にリリース

夏のベータテストの後、Apple(アップル)はまもなく次期macOSバージョンことmacOS Catalina(カタリナ)をリリースする。ただし、Appleの更新されたウェブサイトによればリリースは10月だ。いつものように、アップデートはMac App Storeから無料でダウンロードできる。

このバージョンではメディアの取り扱いが大幅に変更されている。すべてにiTunesを使う代わりに、MusicやPodcasts、そしてTVというそれぞれの役割を分担するアプリが導入される。

MacユーザーはPhotosの大幅アップデートにも気がつくだろう。これはiOS 13から多くの機能が移植されており、写真を日付けや月、年で選別された状態で閲覧できる。また、最高の写真を探すのにAI(人工知能)が利用される。

iPadをMacのセカンドディスプレイとして利用するには、これまでDuet DisplayやLuna Displayなどのアプリが必要だったが、macOS Catalinaでは標準機能で実現可能になる。AirPlayのメニューを開き、デスクトップの拡張としてiPadを選ぶだけだ。この機能はSidecarと呼ばれる。

Appleはまた、アクセシビリティ機能も強化している。例えば、音声を使ってアプリを開いたり、ドロップダウンメニューをクリックしたりとアプリを利用するのがより簡単になる。

さらに興味深いことに、新しいバージョンのmacOSではiPadアプリをデスクトップ向けに移植するProject Catalystという仕組みがある。TwitterやGameloft、Atlassianといったいくつかのデベロッパーは、すでにこの機能を利用することを表明している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

iOS 13は米国時間9月19日にリリース

Appleプレスリリースで、iOS 13は米国時間9月19日に利用可能になると発表した。たとえ新しいiPhoneを購入する予定がないとしても、多くの新機能を手に入れることができる。

だがそれで終わりではない。iOS 13.1が米国時間9月30日に利用可能になるのだ。Appleは、ショートカットオートメーションや純正の「マップ」アプリ内でETA(到着予測時間)を共有する機能などのiOS 13.0の機能が十分に安定していなかったため、土壇場でそれらを削除する必要があった。それが、iOS 13.1がiOS 13の直後にリリースされる理由だ。

いつものように、iOS 13は無償でダウンロードすることができる。iPhone 6s以降、iPhone SE、または第7世代iPod touchを持っているならiOS 13をインストール可能だ。

watchOS 6も米国時間9月19日にリリースされる。残念ながら、iPadOS 13のリリースは米国時間9月30日となる。また、別のプレスリリースによれば、tvOS 13も米国時間9月30日にリリースされるようだ。

iOS 13の新機能について簡単に説明する。今年はダークモードに加えて、すべてのアプリがQOL(クオリティ・オブ・ライフ)のアップデートで改善されたように感じる。写真アプリは、ライブ写真とビデオの自動再生、スマートなキュレーション、より没入感のあるデザインを備えた、新しいギャラリービューを備えている。

このバージョンでは 「Sign in with Apple」(Appleでサインイン)と呼ばれる新しいサインアップオプションや、Bluetooth、Wi-Fi、そしてバックグラウンドロケーション追跡に対する同意を得るために多くのプライバシーポップアップを行うことで、プライバシーも非常に重視されている。また純正の「マップ」には、Look Aroundと呼ばれる、Googleストリートビューに相当する印象的な機能が搭載される。この機能は、ほんのひと握りの都市でしか利用できないが、すべてが3Dになっているので、周りを見回して(look around)見ることをお勧めしたい。

多くのアプリケーションがアップデートだれている。例えば新バージョンの「リマインダー」「連絡先」のアプリと共有するプロフィール写真を設定できる「メッセージ」アプリ、テキストの書式設定オプションが改善された「メール」アプリ、月経周期の追跡が可能な「ヘルスケア」アプリ、デスクトップのような機能を備えた「ファイル」アプリ、新しいウェブサイトの設定メニューを備えたSafariなどだ。iOS13のさらなる詳細については私が書いた別のプレビューを参照してのしい。

iPadに関しては、Appleが初めてiPad用のiOSを、iPadOSという新しい名前で呼ぶことになる。マルチタスクが改善され、Apple Pencilはよりきびきびと感じるはずだ。そしてSafariはmacOS上のSafariと同じくらい強力になっている。

関連記事:iOS 13に画期的新機能は少ないがクオリティ・オブ・ライフの改善が満載

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(翻訳:sako)

農業を根本から考え直すCooks Ventureが約13億円を調達

「あなたは、あなたが食べているものが食べている存在です」と、Blue Apron(ブルー・エイプロン)の元COOで、現Cooks Venture(クックス・ベンチャー)の共同創設者およびCEOのMatthew Wadiak(マシュー・ワディアク)氏は言う。

このほど1200万ドル(約12億8000万円)の投資を獲得したCooks Ventureは、現在の穀物の栽培、家畜の給餌、そして究極的には地球環境を保全する方法を考え直そうとしている。彼らの戦略は三段仕込みだ。

まずCooks Ventureは、小規模の農家と契約し、自社の知的資産を応用して環境再生力のある農法を実践する。それは同時に、自社のおよそ320ヘクタールの農場でも行う。そこでは、土壌を守り、地中に二酸化炭素隔離ができる作物の選定も行う。さらに、地中の二酸化炭素量、養分、その他の生物学的用要因を測定し、生物の多様性を高め、害虫の数を減らす。第一線の気候学者たちも、世界中の農場でこれを実践すれば気候変動は逆転すると信じていると、同社は話している。

しかし、製品としての環境再生型農法はCooks Ventureが目指すものの、ほんのひと切れでしかない。結局、Cooks Ventureは畑で何を作るのか?答はニワトリの餌だ。ただし、ずっと昔から使われてきた餌とはわけが違う。

Cooks Ventureのニワトリの餌は、同社のニワトリ専用に作られるものだ。それは、何世代にもわたって選別された、最高に健康な消化器官を持ち自由に外に出られる今では珍しいニワトリだ。簡単に言えば、10年以上かけて遺伝系列を隔離して作られた「エアルーム・チキン」(Heirloom chicken、先祖伝来のニワトリという意味)だ。このニワトリは暑さにも強い。同社がこれを国際展開しようという段階になったときに、異常に暑い地域でも育てられるということだ。

このニワトリは、さまざまな餌に対応できる。通常の養鶏場で使われている餌よりも、食物繊維やタンパク質が多いものが食べられるので、オメガ3脂肪酸の量が多く、味もいいとワディアク氏は言う。さらにCooks Ventureは事業規模を拡大し、処理工場の拡張にも成功したため、週に最大で70万羽のニワトリを出荷できるようになった。

同社の主要な収益モデルが鶏肉の販売であることは明白だ。現在、FreshDirect(フレッシュダイレクト)とGolden Gate Meat Company(ゴールデン・ゲート・ミート・カンパニー)と提携しており、その他多くの提携小売店も近々発表されることになっている。また同時に、同社のウェブサイトでも並行して販売する。

だが今回の投資金は、収益モデルの上流と下流の構築にも役立てられる。Cooks Ventureは農家と手を組み、環境再生型農法を実践するほかに、この環境再生型農法を利用して単位面積あたりの作物のカロリー量を高める、従って収益が増える方法も教えることにしている。それに伴う知的資産、つまりどの作物を育てるべきか、農場に残すべき樹木や池はどれか、どのように輪作するかといった知識が、彼らの貴重な製品となる。

下流では、Cooks Ventureは同社の遺伝系統の増産に興味のある世界中の養鶏農家や企業と手を組みたいと考えている。

これにより同社は環境再生型農法に特化した初の垂直統合型農業企業となる。

ワディアク氏によると同社の最大の挑戦は、人々に環境再生型農法技術を教え、昔ながらの非経済的で環境にも悪い農業システムから方向転換させることだという。

「米国の農業の97%は穀物であり、その作物のほとんどが家畜の餌になっています」とワディアク氏は言う。「この国の家畜給餌システムに対処して、そのシステムに関する政治的な虚偽を正すためにロビー活動を行わなければ、食糧システムを変革し環境再生農法を確立することは大変に困難になります」

さらに彼は、米国の農家は全有権者の2%であるのに対して、数十億ドルがロビー活動に使われ、トウモロコシと大豆の補助金拡大に賛成するよう国会議員に働きかけていると話していた。

今回の1200万ドル(約1億2871万円)は、AMERRA Capital Management(アメラ・キャピタル・マネージメント)の投資によるものだ。

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(翻訳:金井哲夫)

アリババ創業者のジャック・マー氏が正式に会長を退任

Jack Ma(ジャック・マー)氏は米国時間9月9日、Alibaba(アリババ)の会長を辞任し、現在のCEOであるDaniel Zhang(ダニエル・チャン)氏にその役割を譲った。この人事は1年前に発表されていた。

マー氏は来年の年次株主総会までアリババの取締役を務める。同氏はまた、Alibaba Group(アリババグループ)の企業や系列会社の上級管理職から選ばれた集団であるAlibaba Partnership(アリババパートナーシップ)の生涯パートナーであり続け、取締役会の単純過半数まで(状況次第では)指名する権利を持つ。

マー氏は昨年の発表でアリババグループからは非常にゆっくりと離脱すると述べ、「私が皆さんに約束できるのは、アリババは決してジャック・マーのためのものではなかったが、ジャック・マーは永遠にアリババのものであるということだ」と述べた。

マー氏は2013年にアリババのCEOを辞任し、Jonathan Lu(ジョナサン・ルー)氏に譲った。2015年にルー氏は、同社の前COOだったチャン氏と交代した。そしてCEOから現在は会長となったチャン氏は、10年の爆発的な成長の後の成長が鈍化する中国eコマース市場でアリババを率いた。現在オンライン小売業界には、インターネット企業にとって重要な成長市場である小都市に焦点を絞ることで優位性を得たPinduoduoのような新しい企業も登場している。

興味深いことに、マー氏は退任の日として中国の 「先生の日」を選んでいる。マー氏はもともと英語教師で「マー先生」と呼ばれており、今後は教育慈善活動に時間を割くつもりだと語っている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

コワーキングスペースのWeWorkにソフトバンクがIPO保留を示唆

コワーキングスペースのWeWorkを運営するThe We Companyに問題が起きつつある。Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)の報道によると、同社の問題含みのIPOを主要な出資者あるソフトバンクが保留させようとしているのだ。

フィナンシャル・タイムズはThe We Companyと同社の出資者に詳しい筋の情報として、一般投資家が冷たい反応を示していることを報じている。

同社は銀行家らから60億ドル(6435億円)のデッドファイナンス(借り入れ)を実行するために、株式公開で30億ドル(約3217億円)以上調達する必要がある。もし30億ドルのハードルを超えられずに借り入れに失敗すれば、The We Comapanyの世界進出計画にとって著しい障壁になる。この計画は会社の成功にとって不可欠であり、同社が一般投資家にうたった成長戦略だからだ。

先週末Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)は、We WorkがIPO評価額を以前報じられた200億ドル(約2兆1453億円)より減らす考えがあることを報じた。

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The We Companyの最後の資金調達での企業価値は470億ドル(約5兆416億円)。企業価値の低下がこのまま進むと、上場すれば株価がさらに下がる確率が高まるだろう。

さらに同社は、投資家に疑いの目で見られていた怪しげな資金利用を撤回した。取締役会の構成について非難を受けたあと女性を登用し、CEOのAdam Nermann(アダム・ヌーマ)氏に600万ドル(約6億4356万円)近くを支払ってWeブランドをライセンスする計画を中止した。

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それでもまだ、ヌーマ氏による会社の支配への不安と、長期向け商用レンタルスペースを短期のテナントにサブリースするという主要事業が損失を増やしていることが、The We Companyの長期的展望に対する一般投資家の期待を裏切っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhone 11のほかは何が出る?本日深夜2時のアップルスペシャルイベントをTechCrunchが生放送解説

アップルは、日本時間の9月10日26時(9月11日午前2時)に米国カリフォルニア州クパチーノのアップル本社敷地内にあるSteve Jobs Theaterでスペシャルイベントを開催する。

既報のとおり、3つのカメラを備えたモデル含むiPhone 11シリーズ3モデルの発表が予定されている。チタン製のApple Watchが登場する可能性もある。そのほか今秋のサービス開始がすでにアナウンスされている、ゲームのサブスクリプションサービスであるApple Arcadeや、スティーブン・スピルバーグやJ・J・エイブラムスが監督する独自の映像コンテンツを含むビデオストリーミングサービスであるApple TV+の詳細も明らかになるはずだ。

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TechCrunch Japanでは、このスペシャルイベントに合わせてニコニコ生放送で実況中継することが決定した。スペシャルイベントの映像自体は放映できないが、現地取材しているEngadget日本版の矢崎編集長のツイートなどを組み合わせながら、アップルの狙いなどを解き明かしていく。

スペシャルイベント自体は、アップルがウェブサイトでライブ中継を行うので、ぜひニコニコ生放送と2画面で視聴してほしい。アップルが配信するライブ中継の主な視聴環境は、iOS 10以降を搭載するiPhone、iPad、iPod touch、macOS Sierra 10.12以降を搭載するMac。いずれも推奨ウェブブラウザーはSafariだが、最新バージョンのChromeやFirefoxでも視聴できる。Windows 10以降とMicrosoft Edge最新版の組み合わせ、最新のtvOSをインストールした第2世代以降のApple TVでもOK。今回は同社のYouTubeチャンネルでもライブ配信を実施するので、YouTubeを視聴できる環境であれば、ウェブブラウザーの種別やバージョン、OSの種別やバージョンは問わない。

Appleの新型iPhoneイベントをライブ配信で視聴しよう

Apple(アップル)は新型iPhoneを米国時間9月10日に発表する。キーノートは西海岸時間で午前10時(日本時間で9月11日02時)からスタート。イベントの模様は公式ライブストリーミングにて視聴できる。

によれば、Appleは3機種のスマートフォンをリリースする。iPhone 11はiPhone XRの後継機種で、iPhone 11 Pro/11 Pro MaxはそれぞれiPhone XS/XS Maxの後継機種だ。

AppleはApple Watchにチタンバージョンを投入するかもしれない。また、iOS 13やiPadOS 13、tvOS 13、macOS Catalina、watchOS 6のリリース日も確定するだろう。Apple TV+やApple Arcadeのローンチ日程も判明するはずだ。

新型MacBookやプロセッサが更新された新型Apple TV、そして新型iPadが発表されるかどうかはわからない。イベントの中心は新型iPhoneとなるだろうが、その他のプロダクトが発表される可能性もある。

さらに、このページでライブストリームが視聴できる。Appleは初めて、イベントの様子をYouTubeにて配信する。

もしApple TVを持っているのなら、Apple Eventsのアプリがストアからダウンロードできる。アプリでは今日のイベントだけでなく、古いのもの再視聴できる。アプリのアイコンは数日前にイベントにあわせて刷新された。

Apple TVを持っておらず、YouTubeを見たくないとしても、ウェブサイトのApple Eventページでもライブストリームが視聴できる。このライブストリームはSafari、Microsoft Edge、Google Chrome、Mozilla Firefoxといった主要ウェブブラウザをサポートしている。

もちろん、TechCrunchのライブブログ(注:英語)でも、イベントの様子を知ることができる。今日のイベントのために、TechCrunchは専用のチームを用意している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

企業と動画クリエイターのマッチング「Crevo Partners」リリース、「動画新時代のクリエイター経済圏」構築を目指す

動画精制作に関連したサービスを開発し展開するCrevo(クレボ)。同社は9月10日、企業と動画クリエイターをマッチングする「Crevo Partners(クレボパートナーズ)」をリリースした。狙いは、動画クリエイターを探している企業のニーズを満たし、加えて、動画クリエイターが安定した収入を得ることができる仕組みを作ることだ。

サイバーエージェントが実施した「2018年国内動画広告の市場調査」によると、2018年の動画広告市場は1843億円(昨年比134%)。2020年には2900億円、2024年には4957億円に達すると予測されている。

Crevoいわく、このように動画のニーズが年々高まる中、外注に頼るだけではなく、「社内で活躍する」動画クリエイターを探している企業が増えてきている。だが、Crevo執行役員で新規事業開発部の大久保徳彦氏は「動画広告市場は年々伸びており、これまで広告だけで活用されていた枠を超えて、採用や社内報、オペレーション・製品マニュアルなど非広告領域においても広まってきており、今後も伸び続けると予測されている」と話す。だが「『様々なコミュニケーションにおいて動画をつくりたい』と思っても『動画クリエイターをどうやって探していいのかがわからない』という現状があった」(大久保氏)。

クリエイターにはどのようなメリットがあるのか。大久保氏いわく「フリーランスの動画クリエイターは、いつも継続的に仕事があるわけではないため、安定的な生活の基盤となる仕事を求めている方も多かった」そうだ。Crevoいわく、Crevo Partnersでは稼働を週2から3日に抑えられるため、動画クリエイターは自分が本来やりたい仕事を優先しながら最低限の安定収入を毎月得ることができる。

Crevo Partnersには、ディレクター・エディター・カメラマンなど幅広い職種の動画クリエイターが6000名以上も揃っている。Crevoが適切な人材の選定や業務内容の整理をサポートし「仕事を頼んだらイメージと違った」などのアンマッチを防ぐため、1ヵ月のトライアル期間からスタートする仕組みになっている。

「クライアントと動画クリエイター、その両者のニーズを満たすサービスがCrevo Partnersだ」(大久保氏)。

2012年6月設立のCrevoは、動画制作サービスを展開するほか、制作管理ツールの「Collet(コレット)」も提供している。大久保氏は「Crevoはクリエイターの可能性をどこまでもサポートする『動画新時代のクリエイター経済圏』の構築を目指している。クリエイターの新しい働き方をつくる「Crevo Partners」をはじめ、学びの場の提供や報酬に関することなど、様々なサービスを手がけていく予定だ」と述べていた。

Shopifyが倉庫自動化テックの6 River Systemsを約480億円で買収

急速にアンチAmazonとなりつつあるショッピングテクノロジー開発のShopifyが、倉庫の自動化と管理テクノロジーを開発する6 River Systemsを4億5000万ドル(約480億円)で買収し、販売サプライチェーンとしてさらに進化する。

これは、Shopifyが6月に開始したフルフィルメントネットワークサービスの効率化を加速させる買収となるだろう。

この買収により、ShopifyはKiva Systems在職中にAmazonのロボティクス事業を手がけた専門家を戦力にすることができる。Kiva Systemsは、後にAmazonに買収された。

ShopifyのCEO、Tobi Lütke(トビー・リュトケ)氏は声明で次のように述べている。「Shopifyは、これまでさまざまな商取引の課題に取り組んできたのと同じ方法でフルフィルメントに取り組む。それは最高のテクノロジーをまとめて誰もが競争力を高められるようにすることだ。我々は6 River Systemsと協力して、世界中のあらゆる規模の企業にテクノロジーと業務の効率化を提供する」。

この買収は、6 River Systemsに投資していたMenlo Ventures、Norwest Venture Partners、Eclipse Partnersなどの投資家によって承認された。買収金額は現金と株式で計4億5000万ドル(約480億円)。一定の条件に従って、6 River Systemsの従業員と創業者にShopifyのクラスA株式、およそ6900万ドル(約73億8000万円)相当が割り当てられる。

Shopifyは声明の中で、この買収は同社の2018年の収益に重大な影響を与えることはないと述べた。同社の支出の増加は、営業経費が1000万ドル(約10億7000万円)、無形資産償却が800万ドル(約8億5000万円)、株式報酬が700万ドル(約7億5000万円)で、計2500万ドル(約26億7000万円)と見込まれる。

Shopifyは、6 River Systemsの年間売上は2020年には3000万ドル(約32億円)になると予測している。

画像:6 River Systems under a license

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(翻訳:Kaori Koyama)

Telegramが「未送信」の写真や動画を削除できないバグを修正

モバイルメッセージングアプリのTelegramは、ユーザーが他人からの「未送信」の写真や動画を復元できるバグを修正した。

1億人以上のユーザーを持つTelegramには、ユーザーが誤ってメッセージを送信した場合などに、他のユーザーの受信ボックスから送信されたメッセージを「未送信」にできる機能がある。

しかし、セキュリティ研究者のDhiraj Mishra(ディラジ・ミシュラ)氏はこの機能に関するプライバシーの問題を発見し、TechCrunchに独占公開している。Telegramはユーザーの端末からはメッセージを削除するものの、送信された写真やビデオはユーザーのスマートフォンに保存されているのだ。

WhatsAppのような他のメッセージングアプリにも同じような「未送信」機能があったが、こちらはテストしたところ、メッセージとコンテンツの両方が削除された。

ミシュラ氏によると、Android版のTelegramは写真や動画をスマートフォンの内部ストレージに恒久的に保存する仕様だという。

「これはグループ会話にも当てはまります」とミシュラ氏はTechCrunchに語った。「もし10万人のTelegramグループがあり、誤ってメディアメッセージを送信して削除した場合、チャットからは削除されるが10万人全員のスマートフォンのストレージには残る」と同氏は伝えている。

Telegramのユーザーが、プライバシー問題の影響を受けたかどうかは不明だ。しかし最近、他人から送られてきたスマートフォン内のコンテンツのために、米国への入国を拒否されたビザ保持者の事例があるのは気になる点だ。

TechCrunchが連絡を取った後、Telegramはこの脆弱性を修正した。ミシュラ氏はこの脆弱性を発見して公表したことで、バグに対する報奨金の2500ユーロ(約30万円)を受け取った。

Telegramの広報担当者は、このバグ修正が9月5日にロールアウトされたことを認めた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

VivaldiブラウザーがAndroidにやってきた

Vivaldi(ヴィヴァルディ)は、自分のブラウザーを思い通りにカスタマイズしたいと考えている上級者向けの製品であると、自らを位置付けてきた。そうした方針のもと、なんとかデスクトップ市場での地位を確かなものにすることができた。ただこれまではモバイル領域に進出していなかった。今回のAndroid向けVivaldiのリリースにより、その状況も変わるだろう。ちなみにこのブラウザーは、元OperaのCEOだったJon Stephenson von Tetzchner(ヨン・スティーブンソン・フォン・テッツナー)氏が共同創立した会社の手になるもの。Vivaldiは、デスクトップ版の見た目、使用感、速度を維持しつつ、その強力な機能のすべてをモバイルに持ち込もうとして身動きが取れなくなるようなことは避けている。

私自身はたいていの場合、デスクトップとモバイルで同じブラウザーを使うのがいいと思っている。ブックマークが同期できることが、その主な理由だ。ちなみにVivaldiの場合、ブックマークの同期にGoogleのサーバーは使っていない。それによってトラッキングされるのではないかと心配する人もいるからだという。私が、これまでVivaldiを使ってこなかった主な理由は、デスクトップ版しかなかったこと。本当はVivaldiは、まさに私のようなユーザー向けのブラウザーだったのに。モバイル版の登場で、それも変わるはずだ。

このブラウザーのインターフェースは、全体的に非常に直感的だ。Vivaldiチームは、すべての標準的なUI(戻る、進むの各ボタン、タブの切り替え、URL入力兼検索フィールド)を画面の下部に配置している。これには感謝したいくらいだ。画面上部のアドレスバーとメニューも、もちろん利用できるが、これだけスマホの画面が大きくなっていることを考えると、ほとんどの操作が片手でできるブラウザーはありがたい。

機能について見てみると、Vivaldiは、スピードダイヤル、ブックマークといった基本をすべて押さえた上で、モバイル版ブラウザーには通常は見られないような高度なタブ管理機能を備えている。たとえば、タブのクローンを作成する機能、ページ全体、または表示領域のみのいずれかを選んで撮れるスクリーンショット機能などがある。いろいろな検索エンジンを切り替えて使うことの多い人には、アドレスバー上でのショートカットが便利だ。たとえば、「d」キーによってDuckDuckGoに切り替えるといったことができる。また、ページ内の本文だけを読みやすく整えて表示するリーダービューなど、最近のモバイルブラウザーが備えている機能は、たいてい網羅している。

モバイル版だけでなく、デスクトップ版も含めて、Vivaldiにもう少し期待したい領域は、トラッキングに対する保護機能だ。そのあたりは、最近のFirefoxのリリースが注力している分野であり、MicrosoftのChromeベースの新しいEdgeブラウザーでさえ、トラッキングをブロックする機能をデフォルトで有効にしている。少なくとも現バージョンでは、Vivaldiはまだトラッキング保護機能を標準装備していない。その点は、デスクトップ版ではそれほど問題にならない。拡張機能をインストールすることで対処できるからだ。しかしモバイル版については、Vivaldi自身の手で、もう少しなんとかしてもらいたい。

全体として、Android上のVivaldiは、乗り換えを検討する価値のある製品だ。とにかく高速で使いやすい。もしすでにデスクトップ版のVivaldiを使っているのなら、悩む必要はない。そうでなくても、試しに使ってみる価値は十分にある。ついでに、デスクトップ版をいっしょに試してみるのもいいだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)