遺伝子組み換え作物ではない遺伝子“編集”作物は農務省が規制しないので将来性あり

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遺伝子組み換え作物(GMO)は今、遺伝子編集という新しい技術のおかげで、変わろうとしている。

その最新の例は、CRISPR(クリスパー)を利用して遺伝子を編集した白いボタンマシュルームだ。‘編集’とはこの場合、生物のDNAのパーツを切って並べ替えることだ。

合衆国農務省によると、そのマシュルームは、別の、有害かもしれない、バクテリアのDNAを使っているGMO植物のような危険性がないと思われるので、規制の対象としない。

ペンシルヴェニア州立大学の植物病理学者Yinong Yang博士は、マシュルームのDNAを変えて、酸素に触れても褐変しないようにした。そのコード中の二つの文字を入れ替えただけで、キノコは褐変しにくくなった。

しかし昨年10月に初めて組み換え種を作ったときには、その、遺伝子を変えたマシュルームが農務省の認可を必要とするのではないか、とYang博士は危惧した。

農務省の動植物健康検査サービス(Animal and Plant Health Inspection Service, APHIS)は、アメリカの農業環境を問題のある植物から守る機関で、検査の対象には、バクテリアやウィルスからのドナーDNAを使って植物の病虫害耐性を強化した作物も含まれる。

しかしCRISPRには、従来のGMOにない抜け穴がある。Yang博士はマシュルームに他の生物のDNAをいっさい加えていない。むしろその小変化は、マシュルーム自身の遺伝子で起きている。

CRISPRはかなり新しい技術だが、バイオテクノロジーの分野に新しい生命(いのち)を与え、明らかに規制をめぐる疑問を喚起している。USDAは、自分のDNAを改変した作物を問題視するのだろうか?

過去5年間で30件の、何らかの形で遺伝子編集技術が関わった作物が登場したが、マシュルームはその一つにすぎない。しかしこれまでのところ、答はノーである。

APHISはペンシルヴェニア州立大学宛の4月13日付けの書簡で、マシュルームは確実に規制検討の対象外だ、と確認した。

USDAは次のように声明している: “APHISにはCRISPR/Cas9ホワイトボタンマシュルームが有害植物であると信ずべき理由がない。したがって、同様の質問状に対する前回の応答と同じく、APHISはCRISPR/Cas9により編集されたホワイトボタンマシュルームが、2015年10月30日の貴書簡に記述されているように、連邦規則集第340部により規制されるべきとは見なさない”。

Yang博士は今、彼のマシュルームの企業化の可能性を、思いめぐらしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

グラフェンを電極として使用すると効果的な脳移植が可能になる…二つの大学の研究より

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厚さ1炭素原子の超薄炭素結晶シート、グラフェン(graphene)は、それを通常のバルク材から取り出せるようになって以来この10年あまり、科学者たちを興奮させてきた。なぜなら、この特殊な炭素結晶体により、電子工学と生物学の混合が可能と思われてきたからだ。

Cambridge Graphene Centreとイタリアのトリエステ大学が行い、ACS Nano誌に載った最新の研究は、有効性が高くて柔軟性に富む脳移植が、この素材により可能であることを示唆している。今日の、シリコンやタングステンなどの剛体でできている電極には、術後痕における信号の喪失という問題があったが、グラフェンを使用するバイオデバイスでは、それがないことが期待される。

この研究の中心命題は、人間の脳は柔らかい組織でできているから、電極にもそのような可撓性があるべきだ、という点にある。またグラフェンは、生体適合性(biocompatibility)が優れている、と見なされている(ただしその毒性については、現段階で結論が出ていない)。

この、ケンブリッジ大とトリエステ大の研究が含意しているのは、将来的にはグラフェン製の電極を安全に脳に移植できるのではないか、という点だ。それによりたとえば、失った感覚を取り戻したり、四肢の麻痺を治癒できるのではないか、と思われる。癲癇やパーキンソン病などの治療も、可能になるかもしれない。このような将来の可能性はきわめてエキサイティングだが、現状はまだ理論の段階にすぎず、実用化は遠い先だ(ラットの脳の培養試験ではグラフェンの利用がすで成功している)。

研究者たちの注記によると、以前、ほかの研究集団が、特殊処理をしたグラフェンと脳内のニューロン(脳の神経細胞)を対話させる可能性を示したが、しかしその特殊処理をしたグラフェンはS/N比がきわめて低いという問題があった。何も処理をしないグラフェンは、グラフェンの重要な特性のひとつと言われているように、伝導性がとても高いので、良質な電極を作れる。その脳細胞との相性も、ラットの脳のニューロンでは良好だった。

トリエステ大学のLaura Balleriniは、声明文の中で次のように述べている: “われわれは初めて、グラフェンをニューロンに直接インタフェイスすることに成功した。そのときわれわれは、ニューロンが脳の活動を示す電気信号を生成することをテストし、それらのニューロンがその神経信号伝達特性を正常に保持していることを確認した。これは、被覆をしないグラフェンを用いる脳神経接合部(シナプス)の活動に関する、初めての機能研究である”。

科学者たちは、この研究が、神経とインタフェイスするための電極としてグラフェン製の新しい素材を使っていくための研究開発道程の、“最初の一歩”にすぎない、とほのめかしている。だから、グラフェン製のバイオデバイスが来年のCESに登場することはありえない。登場はおそらく、20年後か。

彼らが次の研究課題としているのは、グラフェンのさまざまな形状による、対ニューロン効果の違いだ。また、生物学的応答性を良くする(シナプスの性能と神経の活性化能力)ための素材の調整も、課題となる。

“この研究が、より良い脳深部移植技術の道を拓(ひら)き、脳の活力増進とコントロールを可能にする高感度で無用な副作用のない技術の実現に、つながることを期待したい”、とBalleriniは付言している。

 

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バイオテックの実験を自動化する安上がりなロボットを作ったOpenTrons、生命科学のためのPCを自称する

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ロボットを作っているOpenTronsが、ウェットラボの実験を迅速かつ安上がりに行えて、自動化もできる、と称する装置を考案した。

ライフサイエンス(生命科学)の研究は、今でもその多くが手作業で行われている。OpenTronsはその、往々にしてかったるい過程を、ロボットとソフトウェアの組み合わせで減らそうとしている。

“要するに生物学者という人種は毎日々々、小さなガラス瓶から別のガラス瓶へ少量の液体を移すことが仕事さ。それを、手に持った小さなピペットでやる人もいれば、10万ドルもするロボットを使う人もいる。うちのは、3000ドルのロボットだ”、とOpenTronsの協同ファウンダーWill Canineが説明する。

Canineによれば、これまでの高価なマシンは、コンピュータに譬えれば‘メインフレームマシン’だ。でもその後コンピュータの世界には安価なPCが登場した。彼は、自分たちのマシンが生物学自動化実験装置のPCである、と信じている。

昔の高価なマシンは、専門の技術者がつきっきりで動かす必要があったが、Canine曰くOpenTronsは“ツールを民主化”し、プロトコルの共有化を可能にする。彼らの3000ドルのマシンはWebブラウザーからコントロールでき、ユーザーである研究者はプロトコルをクラウドからダウンロードして実験を行える。もはや、専門の技術者が最初にコードを作らなくてもよい。

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Canineが挙げるユースケースの中には、作物を生命工学でなんとかしたい、と考えている農家や、自分ちのガレージで新しいスーパー素材を開発している科学者などがいる。“これからは、こういう人たちのためのツールを作っていきたいんだ”、と彼は語る。

彼らと同じくY Combinator出身のTranscripticは、パロアルトでバイオテックのラボをクラウドサービスとして提供している。そこは主に、ロボットを使って実験的な薬の試験をしている。Canineによれば、同社はコンペティターというよりもむしろパートナーだ。“うちはPC、彼らはクラウドだ”、と彼は言う。

“Transcripticみたいなアウトソースするラボも含めて、ラボサービスやツールにとって難関は標本の入手だ。だからラボのソフトウェアをAmazon Web Servicesにデプロイするときみたいに、OpenTronsを使えば、標本をTranscripticのクラウドラボに送ることができる”。

OpenTronsは中国で行われたHaxclr8trでローンチし、2014年にはKickstarterで成功した。そのときの製品は、大腸菌にDNAを挿入するマシンだった。今ではOpenTronsのロボットは50種以上あり、個人のラボや大学などで活躍している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Andreessen Horowitz、バイオテック投資に2億ドルを用意―新たなゼネラル・パートナーが就任

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シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタル、Andreessen Horowitzが大々的にバイオテック分野に参入しようとしている。同社はAH Bio Fundと呼ばれる2億ドルのファンドを組成した。同時にこのファンドの運用の指揮を取る新たなGP(ゼネラル・パートナー)にVijay Pandeが就任した。

新ファンドはコンピューターとバイオテックの交差する分野の初期のスタートアップを主たる投資ターゲットとしている。HA BioはAndreessen Horowitzとして特定分野を対象とする最初のファンドとなる。またスタートアップがこのファンドで成功すれば、その後は今年3月に発表された15億ドルのメインのファンドが投資を引き継ぐことになるのだろう。

Pandeは知識、経験、人脈いずれをとっても新たなGPとして適任だと思われる。過去16年、スタンフォードの教授として化学と構造生物学を教えてきたPandeは、「割合としては少なくなるだろう」としながらも、大学における研究グループに今後も時間を割くとしている。

またPandeはこれまで数多くのスタートアップに関わってきた。シード資金を受けた感染症治療のスタートアップ、Globavirの共同ファウンダーであり、発足以来16年になる感染症研究のための分散コンピューティング環境、Folding@homeのファウンダーでもある。

ヘルスケアや機械学習などスタンフォード発のこの分野のスタートアップについて尋ねられて、Pandeは「どれも魅力的だ。私は菓子屋に入り込んだ子供みたいな状態で、どれに対してもノーといいにくい」と答えた。PandeはスタンフォードだけでなくUCバークレーやM.I.Tのスタートアップにも時間を割くという。Pandeは以前、バークレーでMiller Fellowを務めており、PhDの学位はM.I.Tで取得しているだけに、この方針を実行するにはまさに適任だ。

PandeはGPに就任する以前、昨年Andreessen Horowitzにパートタイムで関わったが、これは大いに役立ったという。バイオテックのビジネス的側面についてはAndreessen HorowitzのGPであり、以前のOpenTableのCEOであるJeff Jordanが詳しく、Pandeが適切なスタートアップを選ぶ手助けになるだろうという。ヘルスケアや保険業の専門家としては、以前人的資源管理のソフトウェア企業を創立したLarsDalgaardがやはりGPの職に就いている。

具体的なディスカッションの過程は不明だが、こうした専門家の助力はすでにPandeに最初の成果をもたらしている。ビッグデータを利用して新薬の候補を効率的にスクリーニングするアルゴリズムを開発している初期のスタートアップ、TwoXARにPandeは投資を決めている。 今後も続々と投資案件が決定されていくと期待してよいだろう。

Pandeの任命でAndreessen HorowitzのGPは9人となった。【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

RNA診断のCofactor GenomicsがY Combinatorに‘入学’、DNAよりも正確でリアルタイムな遺伝子検査を目指す

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このところY Combinatorは、計算生物学や生物情報科学の分野にも手を広げているが、今回はその孵化器の中に、かつてHuman Genome Projectの作業を手がけたこともある人たちによる、RNA試験の実験的開発企業Cofactor Genomicsを迎えた。

DNAと人体を構成する蛋白質との中間に位置するRNAは、DNAよりも正確でリアルタイムな診断を可能にする、と同社は主張する。DNAはあくまでも情報的であり、したがって予測的予報的な存在だ…将来の疾病の可能性は分かるが、今どうなっているかは教えてくれない。

RNAはしかも、食べ物や生活環境などの変化とともに、動的に変化する。

同社のCEO Jarret Glasscockはこう述べる: “RNAの方が、健康のバロメーターとして優れていると思う。動的に変化するから、疾病の早期診断が可能だ。DNAは予報的だが、RNAでは細胞の分子署名が早めに分かる”。

6年前にミズーリ州セントルイスで創業された同社は、すでに大手製薬企業9社と契約している。また国立衛生研究所から、約150万ドルの補助金を得ている。

彼らのRNA診断技術はとくに、癌や心臓疾患、アルツハイマー病などの早期発見を簡単な血液検査だけでできる点で、期待されている。料金などはまだ気の早い話だが、来年には診断サービスを供用開始したい、と考えている。

協同ファウンダのGlasscock、Dave Messina、Jon Armstrongらは、中西部出身の彼らが、今回シリコンバレーとのご縁ができたことによる、新たなビジネス機会に恵まれることを、期待している。

“田舎者とバカにされることはないけど、でもバレーとのコネでイメージがアップすることは確実だね”、とGlasscockは語る。

CofactorはRNAだが、ここ数年シリコンバレーでは、DNA診断企業への投資が一種のブームになっている。たとえばColor Genomicsは、乳がん遺伝子BRCA1とBRCA2を同定し、Counsylは、その人物の子どもに遺伝するかもしれない劣性遺伝子を検査する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

犀角を人工合成したPembientの協同ファウンダGeorge Bonaciが動物の器官の3Dプリントについて語る

動物の遺伝学的に本物と同一の器官を作るPembientは、本誌が取り上げて以降、人気と話題が爆発した。ファウンダのところには次々とリクエストやツイートが殺到し、先月のローンチ以降しばらくは、Redditのいくつかのスレッドでトップの話題だった。

人気の源泉は、野生動物の不法交易をやめさせようとする同社の高邁な目標にあった。数種類の犀が絶滅の危機に瀕しているが、それは角(つの)に治療効果があると信ずる人たちからのお金儲けをねらった密猟に原因がある。密猟された犀は、角だけを取られて、死体は放置される。

Pembientは3Dプリントと遺伝子配列技術を利用して、犀角や象牙など、絶滅危惧動物の器官を短時間で合成し、一般市場で安く売ろうとしている

同社は動物の器官を人工合成するだけでなく、最近では非営利団体New Harvestと、ワシントン大学のInstitute for Stem Cell and Regenerative Medicine(ISCRM)とパートナーして、Experiment.comで黒犀の全遺伝子配列を求めるための、クラウドファンディングキャンペーンを開始した。

西部黒犀は今では公式に絶滅しており、世界に残る黒犀の個体数はわずかに5000頭あまり、と言われている。遺伝子配列事業によって、将来、種が復活するかもしれない。

キャンペーンは締め切りが迫っているが、まだ目標額までは5000ドルあまり足りない。志(こころざし)のある方は、ぜひこちらで寄付を。

Pembientは全体として本当にクリエイティブな仕事を成し遂げ、バイオテクの分野と、それを超えた世界に、強い感銘を与えた。協同ファウンダGeorge BonaciのラボはSOS Venturesの次世代バイオテクアクセラレータIndieBioの中にあり、私は最近そこで彼にも会うことができた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

シリコンバレーに初のバイオテク専門アクセラレータIndieBioが誕生

シリコンバレーは、掌(てのひら)に収まるコンピュータや、一回の充電で何百マイルも走れる電気自動車や、地球の全周に配置して世界の誰もがインターネットにアクセスできる極小衛星を作る人たちを育ててきた。

これらのビッグアイデアの仲間に、今、バイオテクノロジが加わりつつある。それは安価なロボット技術と、機械学習と、シリコンバレーのイノベーターたちのおかげだ。2014年の合衆国における生命科学への投資額は40億ドル近くに達し、スタートアップの数も急増している。

IndieBioは、そんな動きの一環として、登場すべくして登場したバイオテク専門のアクセラレータだ。ここが注力するのはコンピュータでもネットワーキングでもなく、3Dプリントでつくる動物の器官や、必須酵素を作る腸内細菌、イースト菌から作る人工皮膚などだ。

SOS Venturesが支えるIndiebioは、同社の育成事業に参加するスタートアップに25万ドルの資金と実験用施設、そしてメンターを提供する。メンターには、23andMeの協同ファウンダLinda AveyやHuman Genome Projectの創始者George Churchなどが顔を揃えている。

同社の初の取材ビデオをご覧いただき、そして彼らの今後に期待しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

バイオテク専門のアクセラレータIndieBioが初のデモデー、11社の力作が集まる

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【抄訳】
SOS VentureのバイオテクアクセラレータIndiBioが今日(米国時間6/11)、初めてのデモデーを行った。サンフランシスコのダウンタウンの会場には、3Dプリントで作る動物の器官、人工皮膚、これまでよりも美味なビールを作るバイオリアクターなどなど、あっと驚くような科学のプロジェクトが集まった。それでは以下に、出場した11のスタートアップを超簡単にご紹介しよう:

Clara Foods – DNAを操作したイースト菌により、本物の卵白よりも泡立て性の良い卵白を作る。本物の卵白の生産よりも、環境と動物にやさしい。食品大手Barilla社などと協働中。

The team from Arcturus BioCloud

Arcturus BioCloudのチーム

Arcturus BioCloud – 遺伝子の接合〜再接合による新種のバクテリアの育成をWebアプリケーション上で仮想的に行う。企業ユーザのほかに、ホビイストたちも利用している。ユーザが作ったDNA切片のライブラリも提供。

Pembient – DNA操作により3Dプリンタで犀角を作る。動物虐待防止、希少種(絶滅危惧種)の保存のため、他の“動物部品”にも手を広げる予定。本誌記事あり。

3D printed, genetically identical rhino horn grown in Pembient's lab space at IndieBio.

3Dプリントで作った遺伝子的に同一の犀角

Ranomics – 人間の疾病遺伝子の完全な解読を目指す。現状はまだ、未知の領域がきわめて大きい。23andMeなどとも協働。

Zymochem – 遺伝子工学により、化学工業の主流を石油系から、再生可能リソースを用いるバイオテク系に変える。たとえばナイロンを石油ではなく砂糖から作ることにより、Dow Chemicalに勝つ。

Sensa.io founders.

Sensa.ioのファウンダ

Sensa.io – バイオリアクターの単純化と価格破壊により、誰もがイースト菌にビールだけでなくさまざまなもの(昆布茶、チーズ、などなど)を作らせるようにする。

Bioloom – 微生物(遺伝子工学バクテリア)が作るセルローズから人工皮膚を作り、ドラッグデリバリ(薬物送達)を改善して傷や疾病の早期治癒を導く。

abiobot – バイオテクの工程をロボット化することにより、製品の量産と低価格化を目指す。すでに、バイオの研究室/実験室の助手となる知的ロボットの開発には成功している。

Blue Turtle Bio – 人工腸内細菌(錠剤化して人間が服用)が必要な酵素を分泌することにより、疾病を治療する。酵素補充療法の大幅な低費用化を実現する。

extem

extem – 少数のドナーから大量の準人工幹細胞を作り、今後の研究開発をより盛んにし、よりスピードアップする。世界最大のドナーバンクを目指す。

Orphidia – 血液や尿などの体液の組成情報をデジタルデータとして取り出し〜送信できる家庭用の機器・システムにより、現在の高価で時間のかかる検査技術のディスラプトを目指す。

IndieBio logo

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

バイオテクノロジのPembientが3Dプリントで犀角を制作…物質的に本物と同じ

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Pembientというスタートアップがサンフランシスコの端っこの方で、犀の角を3Dプリントしている。本物の犀角のような角(つの)の形をしたものはなくて、遺伝学的に犀の角と同じ物質だそうだ。といってもPembientは、それを作るために本物の犀の角を必要としない。

世界中に今やほとんどいなくなった犀にとっては良いニュースだ。北白犀は5頭しか残っていないし、西黒犀は2006年に絶滅したと思われるようになり、今では公式に絶滅している

この定住地のない美しい巨獣を密猟者たちが長年殺しまくり、ついにこの惑星の上からほとんど消し去ってしまった。目的は、彼らの角だけだった。犀の角はイエメンでは短剣として使われ、中国では薬効があると信じられてきた。

これを見て犀角ではないと言った人は一人もいない。
— Matthew Markus

Pembientの協同ファウンダMatthew Markusは職業はソフトウェアエンジニアで、90年代の終わりごろからいろんなスタートアップで仕事をしてきた。でも彼は、犀など世界中の野生動物に今起きていることが、嫌で嫌でたまらなかった。

“犀について読んだのは2006年だったが、それに対してテクノロジで何かができるまでには、かなり待たなければならなかった”、と彼は語る。

今となると、実験には安い共有スペースを利用できる。クラウドコンピューティングと3Dプリントがあり、ほかにもバイオテクノロジの費用を下げ、出力を早くする数々の技術がある。彼は遺伝工学のエンジニアGeorge Bonaciに協同ファウンダになってもらい、遺伝学的には同一の、安価な犀角をつくるという、突飛なアイデアに挑戦した。

彼の犀角の主原料は、ケラチンと呼ばれる蛋白質だ。Pembientは遺伝コードを見つけ、3Dプリントのテクニックをで、ケラチンから角を再生することに成功した。

これは、必ずしも新しいアイデアではない。同じく生物学的な素材から、試験官の中で肉を培養したスタートアップもいる。CADソフトの老舗Autodeskはサンフランシスコに研究所を設け、さまざまな器官を3Dプリントで作ろうとしている。

Markusは、自分の技術で犀角の値段を劇的に下げて、密猟者が野生の犀を殺すことに経済的動機を持たないようにしたい、と考えている。

野生動物の不法取引には200億ドルの闇市場があり、それはドラッグ、武器兵器、人身売買に次いで4番目に大きい。しかも世界の犀の人口は最盛時の95%に減少しているから、その将来は危うい。

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Markusは彼が作った犀角を見せてくれた。小さくて硬くて茶色のものが手作りの箱に入れられて彼のデスクの上にある。これは本物の犀の角のサンプルか、と問うと、彼は笑って、3Dプリントで作ったもので本物ではないが、本物と違う点は何一つない、と言った。

“物理的/物性的には、違いを見出すことはできない。これを見て、犀角ではない、と言える人はいない。あらゆる利用意図や目的から見ても、これはまさに本物の犀角だ”、と彼は語る。

彼は今後、犀だけではなく、象牙やセンザンコウの鱗、虎の骨など、闇市場で高価に取引されている野生動物の器官にも挑戦する気でいる。

“ピアノの鍵盤用の象牙は、うちで作って提供したいね”、とMarkusは述べる。

“最初はどうしても、犀の角でなければならなかったんだ”。彼が次の課題に着手したら、また本誌で取り上げよう。

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お金のないバイオテク・スタートアップのために試験を低費用で代行するTranscripticが広い建物に引っ越した

 

Transcripticはクラウドを利用するバイオテクのラボで、まだ実験段階の薬の試験をロボットなどにより自動化する。このラボは、シリコンバレーの多くのバイオテク企業にとって、重要なプラットホームになっている。

このプラットホームはとくに、Y Combinatorのようなインキュベータ(孵化器)から巣立ったバイオテク企業が重宝している。まだほとんどお金のない連中でも、低料金で、しかも早く、試験結果が得られるからだ。Transcripticは一社あたり2万ドルのクレジットを、Notable LabsやAtomWiseなどYC出身のスタートアップに提供して、シリコンバレーの中に新薬発見産業を育てようとしている。

新薬が市場に出るまでには平均して12年の時間と数十億ドルの費用がかかる、と言われている。Transcripticによると、同社のサービスは科学者たちがリモートで大量のデータを自動化機器(〜ロボット)で生成処理することを可能にし、わずか数日で、かつ低費用で、試験結果を作り出す。新薬の市場化のためにはほかにもいろいろやるべきことがあるが、このラボのおかげで、人の命を救える新薬をよりはやく、より低コストで市場に出すことができる。

こういう、ロボットを利用する試験施設はEmerald Cloud Laboratoryなどほかにもあるが、Transcripticの場合は、高価で従来的な自動化装置を購入するのではなく、ロボットも、それらを動かすコードも、自作だ。このやり方が低コスト化に貢献し、またスケールアップも迅速にできる。

Transcripticは最近、サンフランシスコに近いMenlo Parkの22000平方フィートの施設に引っ越した。これで今後の成長が可能になるし、サービスの内容も多様化できる。本誌TechCrunchは、ファウンダのMax Hodakと一緒に、新しいスペースを見学した。

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a16zが出資しているuBiomeが歯のバクテリア収集のためIndiegogoでクラウドファンディング

自分の胃腸の中のバクテリアのフロラやファウナに関心を持ったことある?

歯は、どう?

Y Combinatorのバイオ系育成企業uBiomeは、かつてAndreessen Horowitz(a16z)から資金を調達したが、今度は歯のバイオームに着目して二度目の資金募集を開始した。

バイオーム(biome, 生物群系)とは、体の中の何兆というバクテリア全体の生態系のことだ。人間の体の細胞の数は10兆ぐらいだが、微生物の細胞はその10倍ある。100兆のそれらすべてが、人体のバイオームを構成している。

通常それらは無害だが、体重や健康状態や消化やそのほかの疾病に、予測困難な影響を与えることもある。

uBiomeは人間のバイオームの配列を決定するためのサンプリングを、2年前にクラウドファンディングにより開始した。彼らは35万ドルを集め、資金提供者は2500名にのぼった。この研究でuBiomeは、UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の歯科医学の教授で、生物情報科学の博士号を持つJeremy Horstとパートナーする。

Indiegogoの資金募集キャンペーンでは、サンプルを採取するためのキットを79ドルで支援者に買ってもらう。同社はサンプルを処理し、配列を求め、その微生物学的成分を理解する。そして発見された微生物と、それらが次の研究に与える影響について、報告書を共有する。

uBiomeの長期的なビジョンは、市民科学者や市民研究者たちの大きなコミュニティを育てることだ。

uBiomeの協同ファウンダJessica Richmanによると、同社の顧客の多くがこれまで何度も試験に協力し、プロバイオティクス(善玉菌)サプリメントの効果や、彼らのバイオームの構成などの研究に貢献してくれた。

“大きなデータ集合からインサイトを得て、それらを今後、治療や診断のためのツールにしていかなければならない”、と彼女は言う。そのデータ収集はもちろん、理解と合意の上で行われなければならない。

たとえとしては、23andMeが遺伝子に対して行うことを、uBiomeは個人のマイクロバイオーム(体内微生物叢)に対して行う。それは消費者製品だが、今後のもっと大きな研究コラボレーションの基盤になる。マイクロバイオームにはどんな個人差があり、それが健康にどんな影響を及ぼすのか…それはまだ、ほとんど未知の研究分野だ。

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天然ガスを人工微生物に食べさせて工業用化学物質を作り出すIndustrial Microbes

East Bayに生まれY Combinatorに育てられたIndustrial Microbesは、バイオ燃料で長年の経験を持つ三人の合成生物学者が創始したスタートアップだ。

三人はバイオ燃料のスタートアップLS9で出会った。同社はクリーンテクノロジのブームに乗って8000万ドルあまりを調達し、人工的に作ったバクテリアから燃料を作ろうとしていた。しかしベンチャー企業としてのLS9は、その後鳴かず飛ばずで、結局昨年、6150万ドルで買収された

でもLS9で出会った三人、Derek GreenfieldElizabeth ClarkeNoah Helmanは、それぞれ、スタンフォードとUC BerkeleyとUCSFでPhDを取っており、自分たちの新しい企業を作って出直そうとしている。Industrial Microbesの目標は、天然ガスを工業用化学物質に変える微生物を設計することだ。

重要な違いは、バクテリアが糖ではなく天然ガスを消費すること。LS9のようなバイオ燃料企業は、糖のコストが大きいため、他と競合できるエネルギー価格を実現することが難しい。燃料以外の化学物質の市場は170億ドルの規模だが、やはり原料が糖ではなかなか難しい。

Greenfieldは曰く、“糖は原材料と見なされることが多いが、しかし良い原材料ではない。天然ガスは糖の1/4の価格だ。石油よりも安く、埋蔵量も多い。しかもそれは、合衆国で産出される。エネルギー効率は高いし、パイプラインのインフラもすでにある”。

Greenfieldらは、1970年代に発見された、泥炭湿原などで天然ガスを消費している微生物の遺伝子素材を利用しようとしている。元の微生物を育てるのは困難だが、それらのバクテリアから採取した酵素と遺伝子を一般的な微生物に注入してやり、天然ガスを食べて工業用化学物質を作り出す能力を持たせることはできる。

同社の最初の目標化合物はリンゴ酸だ。それはあらゆる生物が作り出すジカルボン酸の一種で、りんごの酸っぱさの元だ。リンゴ酸は、食品添加物として広く利用されている。これを十分な低コストで作れば、生分解性のプラスチックを作れる。そして最終的に彼らは、糖ではなく天然ガスから、安価な液体燃料を作るつもりだ。

DNA解読の費用はムーアの法則よりも高速に下がりつつあるので、Greenfieldらが行うさまざまな実験も、10年前に比べると、とても安くできるようになっている。費用の低下傾向に伴って今では、生物情報科学や合成生物学の分野のスタートアップが数多く生まれている。Y Combinatorの同窓生としては、Counsyl20nなどがいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Yコン出身のNotable Labsは、カスタマイズされた医学検査で脳腫瘍の治療を目指す


Matt de Silvaが Thiel Capital でヘッジファンドのマネジャーとして働いていた2013年の秋、彼の父が脳腫瘍、それも侵攻性の多形性膠芽腫を患っていることを知った。

この種類の腫瘍の治療方法は限られている。de Silvaの父親は、化学療法と放射線治療を行ったとしても余命が3ヶ月から6ヶ月しかないと宣告された。この種の腫瘍を患う人の時間は15ヶ月程しか残されていない。

de Silvaはその事実に打ちのめされたが、父により良い治療を見つけることを決意した。他の治療法について調べる中で、彼は1つのアイディアに辿り着いた。それは侵攻性の腫瘍に対抗するために、既に認可されている医薬品の分子構造の組み合わせを活用することだった。

「調査する中で、多くの医師と患者がこのアプローチに対して前向きであることが分かったのですが、それを行うには充分なデータがありませんでした。」と彼は言った。

このことはde Silvaを後押しした。彼は、親友で医学部準備教育課程の学生のPete Quinzioと組み、YCの出資を受け、Notable Labsを立ち上げた。Notable Labsは、脳腫瘍患者に対し、それぞれに適した検査を行うことでアメリカ食品医薬品局が承認している化合物の最適な組み合わせを導きだす。これはすぐに医師によって処方することができる。

通常、このようなアイディアがスケールすることは難しい。開発には膨大な時間と費用がかかり、データも充分に揃えるにはそれなりの期間が必要だ。新しい医薬品が手に入れられるようになるまで、平均で29億ドルの費用と12年もの期間を要する。そこまでできたとしても、その間に腫瘍が変異し、その医薬品が効果的でなくなることもある。

Notable Labsは、研究室での運頼みの実験や時間を削減する為に、別のYCの出資を受けるAtomwiseの予測分析手法を使用する。そしてカスタマイズされた装置で、短い時間に何千もの組み合わせの医薬品を検証することを可能にした。

調査する中で、多くの医師と患者がこのアプローチに対して前向きであることが分かったのですが、それを行うには充分なデータがありませんでした。

— Notable Labs 共同ファウンダー、Matt de Silva

2014年の8月、Notable LabsはFounders Fund、First Round Capitalと、Steve Caseが率いる非営利組織のAccelerate Brain Cancer Cureから出資を受けた。Notable Labsは研究者を初めてUCSFから迎え、サンフランシスコのSOMA地区にあるオフィスビルの一階のシェア研究所を借りて活動している。

de Silvaは、シェア研究所内で彼らが借りているデスクスペースやシェア研究所の自由に使用できる高額な設備を紹介して回った。その後、彼らが研究に使用している保存室へと行き、Pythonで走るカスタマイズされた機械の説明をした。

一人の研究者が青いゴム手袋をはめ、ガラスで区切られた実験エリア内でシャーレに乗せた腫瘍細胞を扱っている所だった。de Silvaは、部屋の隅に置かれた保冷庫から赤い溶液で満たされた透明な箱を取り出した。その箱は、ちょうどサンドイッチを入れるタッパー程度の大きさだった。

「液体の中に小さな浮遊物があるのが見えますか?これは、父の腫瘍の細胞です。」と彼は説明した。

de Silvaは脳腫瘍の細胞とそれらの変異した細胞は検証に適していると言う。「これらは、一定のスピード、それも早いスピードで3次元のスフェロイドを形成し、実際の腫瘍をシミュレートします。」と彼は言う。

各種の変異した細胞でも検証を行うことができ、Notable Labsの方法を用いれば、無数にある医薬品の組み合わせを、その場でそれぞれの患者に則したものにアップデートすることができる。

de Silvaは、今度はたくさんの小さな四角に区切られた黒い容器を取り出すと、それぞれの四角の窪みに液体と細胞を入れると説明した。細胞は容器の下の方に沈み、様々なテストが行われる特別な機械へと入れられる。窪みの中には、それぞれ別の組み合わせの化合物が入れられ、どれが腫瘍に対して効果があったかを検証する。医薬品の効果、安全性、腫瘍の抑制といった点から優先すべき医薬品を導きだす。その情報は患者の医師の判断の為に伝えられる。

現在Notable Labsの研究対象は、脳腫瘍の治療に焦点が当てられている。それにはいくつか理由があるが、de Silvaにとって最も重要なことは、脳腫瘍の患者は治療方法の選択肢が乏しいことを解決するということだ。

残念ながらNotable Labsが、de Silvaの父親の病を治す最適な組み合わせの医薬品を見つけるには時間が足りなかった。彼の父が脳腫瘍に屈したのは、一週間半前のことで、それは脳腫瘍の診断を受けてからちょうど15ヶ月のことだった。

父を亡くしてまだ日も浅いが、それでも始まったばかりのスタートアップを前に進められる理由についてde Silvaに聞いた。彼は、父のような脳腫瘍を患う人により良い治療を届けたいという思いが今まで以上に強くなったと答え、その声には固い決意が感じられた。

「父のおかげでNotable Labsがあります。」と彼は言った。

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(翻訳:Nozomi Okuma / facebook


化学物質を生産する微生物を遺伝子工学で作り出す20nがY Combinatorから孵化

最近バイオテクづいているY Combinatorからまた一つ。20nは、UCバークリーの教授と一人のポスドクの着想から生まれたスタートアップだ。

Saurabh SrivastavaとJ. Christopher Andersonが数年がかりで開発したソフトウェアは、遺伝子工学により特定の化学物質を作り出す微生物を設計する。彼らはUCバークリーのDARPAが支援しているラボで、アセトアミノフェン(医薬商品名タイレノール(Tylenol))を生産するバクテリアを作った。

単に遺伝子工学で化学物質を作り出すだけでなく、彼らのスタートアップはソフトウェアプラットホームでもあることが、独特だ。特定の化学物質をを生産するバクテリアを作る方法をライセンスしている会社はいくつかあるが、そういう微生物の作り方を見つける過程が時間的にとても長くてかったるい。

それに対し20nはデータマイニングを活用することによって、これまでより100倍も多い種類の化学物質をを得ることができる。右図はそんな可能性を図解している。

企業は、得たい物質の分子構造を指定し、20nはそれができる微生物を設計する。ただし得たい物質は、有機化合物にかぎる。

スペシャリティケミカルズ(specialty chemicals, 化学物質のオーダーメイド)は1兆ドル産業だ、と言われる。これらの微生物のライセンス料は、安くても数十万ドルはする。20nはすでに、いくつかのライセンス契約を商談中だ。

“もっともありふれた化学物質でさえ、その市場規模は数十億ドルにもなる”、とSrivastavaは語る。

社名の20nは、ユニバーサルジェネティックコードが指定している標準アミノ酸(蛋白質を構成するアミノ酸)が20種類であることに由来している。蛋白質は通常、300から500のアミノ酸の配列で、20nは同社が対象するそのその組み合わせの集合の元の数だ。

Srivastavaはコンピュータ科学でPh.Dを取り、AndersonはUCバークリーの終身教授で、合成生物学を17年研究している。

二人の専門分野の違いから、ときどき、笑えるコミュニケーションエラーが生ずる。たとえばAPIはプログラマにとって”application program interface”という意味だが、生物化学では”advanced pharmaceutical intermediate”になる。

“生物学者とコンピュータ科学者が共に理解できる言葉を、発明しないといけないね”、とAndersonは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ほとんどの種類のAIDSウィルス(HIV)の細胞付着を阻止できる新しい化合物を発見

HIVを阻止する新しい化合物が、すでに30年にも及ぶAIDSワクチンの研究に対する答かもしれない。

National Institute of Allergy and Infectious Diseases(国立アレルギーおよび感染症研究所)の科学者たちによると、彼らが発見した新しい化合物は、通常の抗体のような蛋白質を細胞中に作るが、そのY型の頭部が、AIDSを起こすウィルスに対するブロッカー(遮断因子)として働く。

HIVはスパイクにおおわれていて、細胞内の二つのレセプターに付着しようとする。抗体は一つのタイプのスパイクをブロックできるが、ほかはできない。新しい化合物は、eCD4-IGという蛋白質を作り、ウィルスが細胞に付着しようとするときに、両方の接合スパイクをブロックする。

ウィルスをブロックするこれまでの方法は、さまざまな抗体のミックスにより、1〜2種類のウィルスをブロックできた。しかしこの方法は、効率が悪いことが多かった。

この新しい実験的な化合物は、猿に対するテストで、もっとも毒性の強い種類のHIVに対しても有効、と実証された。テストで新しい化合物を投与された4匹の猿は、昨年いっぱい何度も再感染を試みられたが、今でもHIV陰性だ。このプロジェクトを進めている科学者たちは、それが有効なAIDSワクチンが得られた証だ、と信じている。

プロジェクトの指導研究官、ドクターMichael Farzanは、声明文の中で、“われわれの化合物はこれまで記述があるものの中では、もっとも幅広くもっとも強力な侵入阻止素材だ”、と言っている。

National Institute of Allergy and Infectious Diseasesの部長であるドクターAnthony S. Fauciも、Farzanに同意している。彼は、“それはとてもすばらしいし、その方法にはきわめて将来性がある。今はまだ動物実験の段階だが、今後はヒトで治験して効果を検証する必要がある”、とNew York Times紙に語っている。

この研究の初出は、Nature誌だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


バイオスタートアップが行う実験を代行して研究開発の迅速化/低コスト化を支えるTranscriptic

これからY Combinator(YC)で育っていく新進のバイオテックスタートアップたちは、ある先輩企業とその育ての親であるYCとのパートナーシップに助けられることになる。

その、3年前に創業した企業Transcripticは、自動化実験を代行するサービスで、今およそ60の企業や研究機関を顧客として抱えている。同社はこれまで約600万ドルの資金を調達して、ハードウェアとソフトウェアのスペシャリストや実際の実験担当員など、社員を18名にまで増やしてきた。

同社の実験室(ラボ)は、一つが貨物船用のコンテナぐらいの大きさで、同社はそれを“ワークセル(work cell)”と呼んでいる。TranscripticのファウンダMax Hodakによると、同社のセルの中で、今バイオテック界隈で必要とされている実験工程の90%ぐらいはこなせる。ユーザはWeb上のシンプルなインタフェイスから、自分のセルで行うワークフローを組み立てる。するとロボットアームやそのほかのプログラマブルツールが実際の実験行為を行う。

Y Combinatorとのご縁に由来するいろんなアドバンテージのほかに、同社はYCを卒業したそのほかのバイオスタートアップたちからのフィードバックにも助けられている。またこれら卒業生たちは、今回のパートナーシップの一環として、Transcriptのワークセルを利用するための料金として2万ドルのクレジットをYCから提供される。つまりYCは、Amazon Web ServiceなどがWebやアプリケーションベースのスタートアップに対してやっているインフラ/プラットホームサービスを、バイオスタートアップに対してやろうとしているのだ。新進スタートアップにとって、ラボと、そこでの実験工程への大きな投資を節約できることの効果は、きわめて大きい。

Transcripticのラボでできる実験は、合衆国厚生省(U.S.Department of Health and Human Services)の疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention, CDC)の規則で、その生物学的安全性(バイオセーフティ)レベル1とレベル2の実験しかできない。また、臨床試験以外の目的で製薬実験工程を自動化することも許されない。

しかしこれらの制約を除けば、同社のワークセルでほとんどあらゆる種類の実験が可能で、しかもそれをWebから管理〜コントロールできる。そのためのアプリケーションは今2本あるが、年内にもう一本新しいのが加わる。Hodakによると、UC Davis(カリフォルニア大学デイヴィス校)が2014年の国際遺伝子工学マシンコンテストに優勝したときの実験は、Transcripticのワークセルで行われた。

同社のワークセルで使われている実験用の器具機械は、そのおよそ半数ぐらいを内製しているので、競合製品/類似製品に比べて低コストだ。たとえば、ロボットアームや冷蔵保管庫は同社の内製である。

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母体と胎児にとって安全で正確な出生前DNA検査技術のPreneticsが$2.65Mを調達

創業から5年になる企業がシード資金として数百万ドルを調達する、という例はあまりないと思うが、今日香港でまさにそれが起きた。バイオテックのPreneticsが、同社の次世代型出生前DNA検査技術で265万ドルを獲得したのだ。

と同時にPreneticsは、新しいCEOとしてDanny Yeungを迎えた。彼はGrouponの東アジアにおけるビジネスを今年の4月まで率いた。PreneticsではYeungは無給のCEOで、シードラウンドへの参加も個人として行った。しかし彼は、500 Startupsや彼自身が今年協同ファウンダとして創業したSXE Ventures、Grouponのアジア太平洋部門のトップJoel Neoh、SingaporeのCoent Venture Partnersなど、そのほかの投資家たちをかき集めることに尽力した。

同社は最初、香港城市大学(City University Hong Kong)の一研究部門だったが、2009年にスピンオフした。多様なDNA関連サービスを提供しているが、しかし今日は’Prenetics V’と名づけたサービスを公式にローンチした。それは、無侵襲的出生前検査(Non-Invasive Prenatal Test, NIPT)と呼ばれる遺伝学的検査で、DNA検査により胎児の16種類の健康条件を調べる。

安心感を提供

この検査は、母親の血液標本を妊娠10週目という早期に採取して行い、検定の精度は99%以上と高い。主な目的は両親に子どもの健康状態に関する安心感を与えることであり、そのために妊娠初期に今後の問題の可能性の有無を調べる。

NIPTは合衆国や一部の西欧諸国ではすでに標準だが、アジアは違う。

アジアでは、生まれる前の子どもを検査する方法が限られている。しかも、母親の子宮にプローブや針を挿入するなどの侵襲的な手法が多く採られるので、妊娠合併症のリスクがあり、誤診率も10〜20%と高い。また出生前検査をまったく行わない妊婦も多い。

対照的にNIPTは胎児に危害が及ばず、Preneticsによれば診断の精度も侵襲的な方法の200倍正確である。

Preneticsは同社の新製品により、アジアにおける出生前検査の状況を全面的に変えたいと願っている。同社の直接の顧客は医療の専門家であり、最終消費者ではない。とはいえ、同社は香港で消費者向けのマーケティングキャンペーンを行って、ブランドの浸透と、一般人および医療産業における知識と関心の高まりを促進したいと考えている。

生命観の大きな変化

Yeungは彼のグループ購入サイトuBuyiBuyを2010年にGrouponに売り、そのときの契約で今年までGrouponに在籍した。退社後彼は、最初にSXE Venturesを創業したが、やがて彼の“起業家本能”が再び首をもたげ、投資家業から実業へと復帰した。…本誌のインタビューで、彼はそう言っている。

“この会社が大きなインパクトを作り出すのを、ぼくなら支援できると信じている。16名のチームにPhDが4名もいる優秀なスタッフたちだから、ぼくのやることはプロダクトの商用化、サービスのパッケージング、そして製薬業界や一般消費者をこの会社が提供する利益について教育することだ”、と彼は言っている。

さらに彼はこう語る: “妊娠産業の市場は10億ドル規模だが、それにとどまらず、この技術には生命観そのものを根底から変える力がある。アジアではDNAの出生前検査というものの存在を知らない人が圧倒的に多いが、それは必須の検診になるべきだ”。

今はPrenetics Vが同社の主製品だが、Yeungは今後もっと提供製品の幅を広げたいと言う。そのために今回からすでにもっと大きな金額を調達してもよかったが、あえてそうしなかった。

ぼくの二人の子どももアジアで生まれたから、この検査によって得られる安心感が、親の一人として十分納得できる。しかしそのオプションを選べる機会に、これまで遭遇したことはない。でもPreneticsのような企業が香港に現れたのだから、今後は西欧だけでなくアジアでも、母体や胎児にとって侵襲的でないDNA検査がオプションとして存在するようになるだろう。そんな変化を、YeungとPrenetics社はこれから起こそうとしている。

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体内細菌の検査を一般個人に提供するuBiomeが$4.5Mを調達、クラウドファンディングから離陸へ

Microbiome(マイクロバイオーム、体内微生物相叢)は、体の中に住んでいるバクテリアの生態系で、その数は人体の細胞の数の10倍(数百兆)といわれる。それらの微生物は食べ物の消化やビタミンの合成などさまざまな機能を担い、人間の気分や行動にも影響を与える。

最近 バイオテクづいているY Combinatorが支えるuBiomeは、人体内の微生物の状況を各人が知れるようにしたい、と考えている。昨年同社は、標本採集キットを作る資金としてIndiegogoで10万ドルを募り、35万ドルあまりを集めた。そのキットは、われわれしろうとが便を採取し、試験管に挿入し、同社へ郵送するための器具や用品のセットだ。

uBiomeはさらにその後、エンジェル投資家たちから150万ドル、Andreessen Horowitzから300万ドルを調達した。

同社は標本分析ロボットとそのための機械学習アルゴリズムで特許を取っている。同社はまた、人体のマイクロバイオームの標本の世界最大の(非公開)データ集合を保有し、新たな被験者の参照グループを素早く見つけることができる。

送料を同社が負担する、ユーザの自己採取標本が同社に送り返されてくると、その分析が行われ、ユーザはその結果をWeb上で見ることができる。その結果には、ユーザのマイクロバイオームの、参照グループ(例: 完全菜食主義者たち)との比較も含まれている。

つまりそのデータから、自分のマイクロバイオーム中のバクテリアの種が分かり、ほかの人たちとの比較や、バクテリアに関する最新の研究結果に照らした所見を知ることができる。

同社の目標は、人びとに自分の腸の中を知る方法を与えること以外に、データを研究者たちに与えて、マイクロバイオームをより大きな視野で見られるようにすることだ。

同社のほかにも、American Gut Projectなど、マイクロバイオームの“一般的市民科学”化を志向しているところはある(こちらはキットが99ドル)。しかしそれらの収益はコロラド大学ボールダー校のBiofrontiers Instituteや、シカゴ大学Earth Microbiome Projectなどに納められている。

uBiomeのいちばんベーシックなキットは89ドルで、合衆国ではubiome.comやAmazon Primeで買える。

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最近バイオづいてきたY Combinator、今度は暗闇で光る植物のGlowing Plantを支援

これまで主にソフトウェア企業を育ててきたY Combinatorが、 最近はバイオテクにも手を出し始めた。

YCの今の‘学期’には、昨年暗闇の中で光る植物でKickstarterに登場したGlowing Plantがいる。

Glowing Plantは、害虫を寄せ付けない、空気清浄効果がある、など、家庭用の機能性植物を生産しようとしている。光る植物は、街灯などの、夜間照明器具を見ていて思いついた。

CEOのAntony Evansはこう言う: “光る植物は今でも主力製品だが、ほかのことも考え始めている。1980年代には、すべての家庭にデスクトップコンピュータを、というビジョンがあったが、それと似てうちは、すべての家庭に遺伝子を人工的に変えた生物がいるようにしたい”。

Evansが強調するのは、Monsantoとその、政府による規制論まで招いた遺伝子組み換え食品には手を出さない、ということだ。また、既存の植物を駆逐して生態系を破壊してしまうような遺伝子操作も行わない。

“この分野の足を引っ張っている最大の障害は、大企業がもたらした遺伝子操作に対する、一般消費者のネガティブなイメージだ”、と彼は言う。“うちの植物で、そのイメージが変わることを期待している。食品の場合は、‘予想外の結果’が壊滅的な事態を招く可能性もあるが、うちは、楽しくてクールな製品を作りたいだけだ”。

ゲノムシーケンシングなどこの分野の基本技術の費用は、Mooreの法則を上回る速度で急速に低下しているため、Y Combinatorも手を出しやすい分野になってきている。サンフランシスコのベイエリアの若いバイオテク企業にはこのほか、受胎前の両親の遺伝子を調べるCounsylや、ローコストのDNAプリントを目指すCambrian Genomicsなどがある。

“バイオテク企業が、誰でも始められるほどの低資本レベルになってきたことが、YCの活発な関心を招(よ)んでいる。起業費用は急速に低下しつつある”、とEvansは言う。

Evansによると、今社員4名の同社は、Y CombinatorのDemo Dayでシードラウンドを立ち上げる予定だ。今のところ資金は、Kickstarterでの予約者からの出資48万4000ドルが主なものだ。

数か月前にSOMA(San Francisco, South Of Market地区)にある同社の地下室のオフィスでデモを見たが、たしかに闇の中で光るけど、照明として使えるほど明るくはない。でもEvansによると、世代を重ねるごとに明るくなっているそうだ。

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YC育ちのBikanta…ダイヤモンドの粉塵が微小段階の癌を正確に見つける

【抄訳】

Y Combinatorが支援するバイオテク企業Bikantaは、小さな蛍光性のダイヤモンドを体内に入れることによって、がんをその発生箇所で退治することを目指す。オックスフォード大学で生物医学工学の博士号を取ったドクターAmbika Bumbが創始したこのスタートアップは、ナノサイズのダイヤモンドを使って、がんのうんと初期の時点で分子レベルの異状を見つけ、その拡大を抑止する。

Bumbはオックスフォード大学における博士課程終了後の特別研究を、国立衛生研究所(National Institute of Health, NIH)との共同研究として行っていたが、そのときに、現在のがん検診技術の限界に不満を抱いた。現在の方法では、やがて微小転移腫瘍に導くような小さな腫瘍、いわゆる遊離腫瘍細胞を見つけることができない。しかしそれを見逃すと、やがてそれはがんとして体のほかの部分にも広がるのだ。Bumbによると、そういう微細レベルの発見ができない原因として、信号の損失ないし喪失、背景的な妨害要素が大きいこと、有効な試薬の毒性が許容レベル以上であること、などが挙げられる。たとえばBumbの方法以外にも二つある蛍光光学方式の一つである量子ドット(quantum dots)は、カドミウム系の化合物を使うため有毒である。

世界保健機構(World Health Organization, WHO)によると、世界のがん患者は今後の20年間で57%増加する。したがってがん検診の受診者は年間1400万人から2200万人に増加する。それらのがん検診で毎年、小さな遊離腫瘍細胞が見逃されれば、防げたはずの死者が発生する。それはもっぱら、今の方法ではそんな腫瘍細胞が形成された時点で、見つけることができないからだ。

【中略】
〔これまでの光学的方法や蛍光素材の限界や制約〕

ナノダイヤモンド(ナノサイズのダイヤモンド)に関してBumbは、不完全なダイヤモンドをダスト(粉塵状)に破砕すると蛍光を発し、その反射により分子の異状を目立たせることができることを、発見した。“それはまるで体の中にフラッシュライトを入れたようなもので、しかも永続性がある”、とBumbは言う。永続性のある無毒な光源物質は、これまでの市場には存在せず、したがって画期的だ。

ナノダイヤモンドには磁気に感じる性質*もあり、その性質は組織内部の画像をより精細にとらえることに利用できる。初期のテストでは、蛍光性のナノダイヤモンドを使用すると、インヴィヴォ(生体内)でのSN比が従来の素材の100倍に改良された。利用技術の完成度が上がればSN比はもっと上がる、とBumbは言う。今この技術はリンパ節の視覚化に利用されているが、それはこれまでの画像技術では可視化が不可能だった。〔*: magnetic sensitivity, この記事の原文にはBumb本人がこの件でコメントを寄せている。〕

ナノダイヤモンドの精細な可視化特性は、がんの発見を超えて、精密な機械化手術にも利用できる。もちろんそのような手術は、がんの破壊にも利用できるだろう。これまで研磨材などに使われていたナノダイヤモンドには固まる性質があったが、Bikanta社のものは分離状態を維持し、液中での浮遊分散も安定している。しかも目的物質(アプタマーや抗体など)との結合性が良い。ということは、将来的には何らかのナノダイヤモンド製剤によりいろんな疾病の発見ができる可能性がある。今ナノダイヤモンド素材は体内の分子レベルの異状の発見に役立とうとしているが、今後は異状の予防にも貢献するだろう。

Bumbは曰く、“一人のお医者さんが一日に10人の患者を救っているとすると、100人のお医者さんの役に立つ技術を作り出す技術者は、一日に1000人の患者を助けることになる”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))