「生」ドッグフードを開発するMaevが約10億円調達、犬は喜び庭駆け回る

消費者が自身の身体に取り入れる食材についてより高い意識を持つようになるにつれ、同時にペットに与えるものについても意識が向けられるようになっている。世界的なパンデミックによりペットと過ごす時間が増えたことがきっかけとなり、同業界の売上は2020年には1000億ドル(約11兆4000億円)を突破した。

オースティンを拠点とし、人間グレードの「生」ドッグフードを開発しているのがMaevだ。同社はローフード部門のシェアを拡大すべく、米国時間12月10日、Springdale Venturesが主導する資金調達ラウンドで900万ドル(約10億円)を調達したと発表した。同社はこれまでにもVMG Partners、Bolt、Willow Growthの支援を受けた非公開のラウンドを調達している。

同社のD2Cのペットケアブランドの構想は、2018年にCEOのKatie Spies(ケイティ・スピース)氏とChristine Busaba(クリスティン・ブサバ)氏によって発案された。3つの学位を持つスピース氏は、起業前、エンジニアとしてキャリアをスタートさせている。あるスタートアップ企業で製品開発マネージャーとして働いていたものの、やりたいことを模索するため辞職した。やがてドッグウォーカーとして犬の散歩の仕事をするようになった時のこと、同氏はドッグフード分野で何が必要とされているのかを実感することになる。

Maevの創業者兼CEOのケイティ・スピース氏(画像クレジット:Maev)

正式に会社を立ち上げたのは2019年だが、ブサバ氏とスピース氏が生ドッグフードの最初の製品を発売したのは2020年になってからだった。パンデミックがMaevの立ち上げに影響を与えたのだ。4人の従業員とともに、発売計画をずらしたり資金調達ラウンドを延期したりしなければならなかったという。結局はすべてがうまくいき、現在ではビタミンバーやボーンブロスのトッピングなどを製品パイプラインに追加している。

同社の食品は獣医栄養士チームとともに開発されており、健康な犬の栄養のギャップを解決するための臨床テストが行われている。冷凍食品には本物の肉、野菜、果物が使われており、解凍する必要がある他社製品とは異なりMaevの製品は冷凍庫から出してすぐに食べることができるとスピース氏は話している。

「当社は3つの製品からスタートしたのですが、ペットケアの未来を築いていきたいと考えています。この分野にはこれまでイノベーションがほとんど存在しませんでした。中にはすばらしい製品もありますが、ペットの飼い主たちは健康的な製品とは使いにくいものだと諦めていたのです。私たちは、より簡単で愛犬にとってすばらしい製品を作りたいと考えています」。

Maevは定期購入商品として製品を販売しており、コストは1食あたり平均2ドル(約230円)程度となっている。この1年で約2000人の顧客を獲得し、現在の従業員数は16名、募集職種は11枠だ。同社は収益と顧客基盤の両方を拡大し続けており、サプライチェーンへの投資とイノベーションの強化に取り組んでいる。

新しい資本を手に入れたスピース氏は、前月比20%の成長を25%に押し上げるべく「アクセルを踏み込む」計画だ。今後1年間はオムニチャネルで販売し、顧客の囲い込みに力を入れる。同社の92%の顧客が、1箱目を購入後も継続して購入しているという。これは他のペットフードブランドではあまり見られない統計で、業界平均は60%だとスピース氏は説明する。

同氏はこの新たな資本をオースティンへの本社移転、ブランド認知、マーケティングとサプライチェーンにわたる雇用に投資したいと考えている。顧客からの最大の要望の1つが鶏肉製品で、現在3カ月後の発売を目指して計画が進められている。この商品が現在の牛肉商品の売り上げを上回るだろうとスピース氏は見込んでいる。

米国には9500万頭の犬がいるとされており、同社には十分な成長余地があるとスピース氏は指摘する。同氏によると、ここ数年で新たなペットフード会社が112社も誕生しており、新規参入組が市場を揺さぶっている。Maevは、Alpha PawJinxに続いて、この2カ月で新たにベンチャーの支援を得て資金を調達した企業となった。

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一方、既存のペットフード企業も健康志向の食品分野に手を伸ばしている。Freshpetは9月にベジタリアンドッグフード「Spring & Sprout」を発売し、Hill’s Pet Nutritionは2021年11月、Bond Pet Foodsと提携し、ペットフードとしての発酵による肉タンパク質の生産を発表した。

「市場の進化を見ることができて、本当におもしろいです。より多くの飼い主が標準的なペットフードの問題点について学び、愛犬に何を与えているのか懐疑的になっているのはすばらしいことです。しかし、最終的に愛犬のために何を選ぶかというのは、健康と長寿のためにとても重要なことです」。

細部へのこだわりとペットへの配慮こそが、同社が多くの投資家を惹きつけている理由である。

VMG PartnersのパートナーであるCarle Stenmark(カール・ステンマーク)氏は、声明で次のように伝えている。「VMGのポートフォリオに加えるブランドを検討する際、私たちは強いこだわりと規範を持っており、象徴的なブランドになるために必要な鍵を持つ企業に対しては、少額ずつかつ戦略的な投資を行うようにしています。私たちは、非常に熱心で意見を持った顧客基盤を持つMaevに惹かれ、また次世代のペットケアの基準を打ち立てているワールドクラスの創業者であるケイティとの連携に胸を躍らせています」。

Springdale Venturesの共同設立者でゼネラルパートナーのDan Graham(ダン・グラハム)氏は次のように付け加えている。「私たちの領域でいう革新とは、単に異なるフォーマットやパッケージの新製品を出すということではなく、消費者の生活に目を向け、彼らの期待を超え、彼らの愛する人やペットの日常生活を向上させる方法を見つけるということです。我々にとってペット分野への投資は初めてのことですが、同社の製品が健康的なペットフードというトレンドの最先端を行くすばらしい製品であることに加え、ペットとその飼い主の生活を変えるというケイティの情熱と決意に対して私たちは心から楽しみにしています」。

画像クレジット:Maev

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(文:Christine Hall、翻訳:Dragonfly)

累計650万食販売・会員数5万人の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達

累計650万食販売の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達、猫用フードも開発手作りドッグフード(フレッシュぺットフード)「CoCo Gourmet」(ココグルメ)をD2C展開するバイオフィリアは12月22日、シリーズAラウンドにおいて約5億6000万円の資金調達を完了したことを発表した。引受先は、リード投資家のDIMENSION、またSBIインベストメント、三菱UFJキャピタル、ギークス、ユナイテッド、AGキャピタル、他数社および個人投資家。

調達した資金は、ココグルメの新レシピや小分けタイプの開発、事業拡大に伴う人材採用の強化、猫用フード「ココグルメ for Cat」(名称仮)の新規開発、研究開発事業費などにあてられる。累計650万食販売の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達、猫用フードも開発

ココグルメは、フレッシュぺットフードとして、総合栄養食基準準拠・獣医師監修の国産ドッグフードを販売するサービス。フレッシュペットフードとは、人も食べられる新鮮な食材を使い食品安全法の基準をクリアした食品工場で栄養素を壊さないよう低温調理されたフードを指すという。

原料となる肉や野菜はすべて国産のものを使用し、保存料・着色料不使用、グレインフリー。製品は食品安全法をクリアした食品工場で製造され、レシピは獣医師、ペット栄養管理士、動物機能栄養学教授の3分野のプロによって監修されている。ペットに対する家族意識や健康志向が高まる中、ココグルメは愛犬家から支持を受け前期売上増加率434%、会員数5万人、累計販売食数は650万食を突破(2kgの愛犬に1日2食与えるものとして換算)。高付加価値訴求型ペットフードのニーズの高まりを受け、事業が順調に推移している。累計650万食販売の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達、猫用フードも開発累計650万食販売の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達、猫用フードも開発

また同社は、現代の家庭犬に合うフードづくりにより一層注力するため、北海道大学大学院で動物の腸内細菌叢を研究する動物機能栄養学教授・小林泰男氏と共に家庭犬の腸内細菌叢の研究(R&D)を進めるという。研究から得た独自の知見・エビデンスを活かし、畑の土壌や栽培方法・調理方法の改善などを行い、現代の犬の体質や生活環境に、より最適化した安心安全で美味しい「ワンちゃんのため」のフード開発を目指す。

2017年8月設立のバイオフィリアは、「動物の幸せから人の幸せを」を企業理念に掲げ、動物と人間が愛情を持って共存できる社会の実現を目指し、ペット事業に取り組むスタートアップ企業。ペットフードを単なるエサではなく伴侶動物との絆を深める「食事」と位置付け、伴侶動物と飼い主の絆を深めるごはん時間を提供するべく、グローバル展開も視野に入れ尽力するとしている。累計650万食販売の手作りドッグフードD2C「ココグルメ」運営のバイオフィリアが5.6億円のシリーズA調達、猫用フードも開発

トレッタキャッツ「Toletta」とNEC「waneco talk」が連携、ねこの排泄状況をLINEで飼い主にメッセージ

トレッタキャッツ「Toletta」とNEC「waneco talk」が連携、ねこの排泄状況をLINEで飼い主にメッセージトレッタキャッツは12月7日、ねこヘルスチェックサービス「Toletta」(トレッタ)と、NECの「waneco talk」(ワネコ トーク)を連携させ、ねこがTolettaで排泄するとそのデータをLINEで飼い主に送るサービスを発表した。2022年1月から提供開始する。

Tolettaは、ねこがスマートトイレ(Tolettaトイレ)に入ると、体重・尿量・尿回数・トイレ入室回数・滞在時間・経過時間の6つのデータが自動計測されるサービス。データは24時間スマートフォンで確認でき、体重や尿の量の変化もわかるため、ねこの体調変化に気づくきっかけとなる。AIねこ顔認証カメラが搭載されているので、多頭飼いをしてても、それぞれのねこが識別される。

waneco talkは、留守番をしている犬やねこの状況を、遠隔地からLINEのトーク形式で把握できるというサービス。ペット用IoT機器から取得したデータをNECの最先端AI技術群「NEC the WISE」で分析して、公式アカウントからペットが話しているようなLINEメッセージを飼い主に送付する。

この2つのサービスが連携することで、たとえばねこがTolettaで排泄をすると、飼い主に「トイレしたにゃ〜!」や「用を足したとこ……」といったメッセージと写真が届くようになる。「まるでねこちゃんと会話しているかのように、楽しく健康管理ができる」とのことだ。さらに、Tolettaから取得した排泄データをNECのAI技術により分析し、飼い主がねこの「いつもと違う変化」により早く気づけるような通知機能の追加も予定している。

waneco talkは12月19日まで、応援購入サイト「Makuake」で応援購入できる。応援購入を行うと、現在Tolettaを利用あるいは利用を検討している場合は、2022年1月から「waneco talk(Tolettaオプション)」が利用できるようになる。

また現在、Tolettaとwaneco talkの連携を記念して、ねこの排泄通知の大切さと楽しさを知ってもらうための「第2回 #ねこが入りました選手権」が開催されている。これは、Tolettaに入ったねこの写真コンテスト。Tolettaの「ねこ入室通知」画面の写真に「#ねこが入りました選手権」と「#wanecotalk」という2つのハッシュタグを添えてTwitterで応募する。募集期間は12月7日から12月19日。

愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達

愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達

ペットウェルネスブランド「PETOKOTO」を提供するPETOKOTOは12月1日、融資および第三者割当増資による総額約5億円の資金調達を発表した。引受先は、ベガコーポレーション、楽天グループ(楽天キャピタル)、ABCドリームベンチャーズ、DGベンチャーズ、Headline、15th Rock Ventures、既存株主のニッセイキャピタル、西川順氏、鈴木修氏。総調達額は約10億円となった。また、長期的なペットライフプラットフォーム構築に向け、住宅家具領域でベガコーポレーションと、トラベル領域・保険領域で楽天と業務資本提携を締結した。愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達

調達した資金は、同社ミッションである「人が動物と共に生きる社会」の実現に向けて、プロダクト開発や顧客基盤・ユーザー基盤拡大に向けた営業・マーケティング、それらを支える優秀な人材の獲得などに使用する予定。経営および事業基盤をさらに強化することで、中長期的な成長を加速させる。

PETOKOTOは、「人が動物と共に生きる社会をつくる」というミッションの実現に向けて、2016年5月より専門家によるペットライフメディア「PETOKOTO」、同年12月より保護犬猫マッチングサイト「OMUSUBI」、2020年2月より愛犬のためのカスタムフレッシュフード「PETOKOTO FOODS」を提供。PETOKOTO FOODSにおいては、売上は前年比700%増加で成長しており、累計販売食数は500万食、会員数は1万人を超えたという。愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達

今後同社は、家族品質のサービスを提供することでペットと暮らす体験を向上しペットライフのQOLを最大化するとともに、OMUSUBIを通じて殺処分問題をはじめ流通市場の課題解決を進めることで、ハード面・ソフト面でのペットライフの課題解決に取り組む。オンライン、オフラインでの接点の強化を進めるとともに、D2Cモデルを通じて取得した行動データから最良のプロダクト・サービスをパーソナライズに提案するペットライフのコンシェルジュプラットフォームの構築を進める。愛犬のためのカスタムフレッシュフードPETOKOTO FOODSなど提供のPETOKOTOが約5億円のシリーズA調達

ペット動画のマーケットプレイスCamlistが約1.4億円のプレシード資金を調達、英国での成長を目指す

ペットのための動画マーケットプレイスのCamlist(カムリスト)は、プレシードラウンドで130万ドル(約1億4900万円)を調達した。この資金は、プラットフォームの開発と従業員の増員に充てられる予定で、2021年初めに参入したアラブ首長国連邦に次ぐ2番目の市場である英国での事業拡大を目指している。

他のマーケットプレイスとは異なり、Camlist(カメラリスティングからきている)では、売りたいペットの動画を掲載することができ、コンタクトが取れれば、買い手と売り手はアプリ内で動画とテキストチャットの両方を使ってやり取りすることができる。

マーケットプレイスでは、今のところペットだけ出品できるが、近い将来、他の商品にも拡大していく予定だ。

「クラシファイド、あるいはP2Pコマースは、eBayが登場して以来、古いやり方に固執しています。それ以来、大きな革新はありませんでした。ただ、画像と電話番号が掲載されているだけです」と、Camlistの共同設立者で最高経営責任者のMoustafa Mahmoud(ムスタファ・マフムード)氏は述べている。

「しかし、Camlistではそれを変えようとしています。マーケットプレイスをビデオ体験に変えようとしています。すべての所有物にストーリーがあるからです」。

マフムード氏は、誰もが安全にペットを探すことができるように、検証済みの健康診断や、一括払いができない人のためにサードパーティと提携した無利子融資も保証していると述べている。Camlistは、これまでに6000匹以上のペットを新たな飼い主に繋げている。

「当社のアプリ内GMV(流通取引総額)は、2四半期ごとに100%成長しています。そのため、四半期ごとに倍増しており、総GMVは月に約200万ドル(約2億3000万円)になります」とマフムード氏は語っている。

このY Combinator(Yコンビネータ)企業は、2020年、新型コロナウイルスのパンデミックが発生する直前に、アラブ首長国連邦のドバイで設立され、事業を開始した。その結果、家に閉じこもることを余儀なくされた人々が、一部退屈しのぎだが、世話をする時間も増えたため、ペットを購入するようになりサイトは人気を博した。

「私たちはマーケットプレイスをカテゴリーごとに構築していますが、ペットのリスティングは非常に大きく、また十分なサービスが提供されていないと感じています。今後、成長に合わせてさまざまなアイテムに拡大していく予定です」と、コンピューターサイエンティストでもあるマフムード氏は語る。

他の共同設立者には、最高製品責任者のMaha Refai(マハ・リファイ)氏がいる。彼女は、デジタル製品の構築と拡張での16年の経験を持っている。彼女は、MBC(中東最大の無料放送局)のプレミア・ビデオ・プラットフォームや、その他の複数のビデオ・ストリーミング製品のクリエイターでもある。

Camlistの最高技術責任者であるAlsayed Gamal(アルサイード・ガマール)氏は、15年のソフトウェアエンジニアリングの経験を持っている。モバイルプラットフォーム、データエンジニアリング、DevOps、API設計、マイクロサービス、サーバーレスアーキテクチャに関する知識と経験を持っている。

マフムード氏は、アラブ首長国連邦のドバイでクラシファイドサイトを利用して購入した際に、商品が誤って紹介されていたり、詐欺が多かったりした嫌な経験に対抗する必要があったことが、Camlistを始めるきっかけになったと述べている。

Camlistの最高経営責任者であるムスタファ・マフムード氏は、同社の最高製品責任者であるマハ・リファイ氏、最高技術責任者であるアルサイード・ガマール氏と共同で動画マーケットプレイスを設立した

駐在員の街でもあるドバイでは、クラシファイドサイトは荷物の処分のために利用されるため人気があるが、一方で詐欺師が無防備な人々を狙う機会にもなっている。このような状況に対処するため、Camlistはアプリ内での支払いを可能にしている。購入者がペットを受け取ったことを確認した時点で資金が支払われる仕組みだ。この機能により、業者を装った詐欺師を防ぐことができ、購入者が詐欺に遭うことがなくなる。

マフムード氏と彼の他の共同設立者は、購入者が購入する前に、興味のあるアイテムをビデオで体験できるマーケットプレイスを提供している。これは、購入者が詐欺の手口から守られ、高品質のサービスを保証することに加えてのことだ。

また、同社はプラットフォーム上の販売者が、ペットを健康的な環境で飼育・繁殖しているかどうか、ワクチン接種や駆虫、マイクロチップの装着などを行っているかどうかしっかりフォローアップしている。

「また、私たちはワクチン接種、マイクロチップ、駆虫、保険、ペットフードを無料で提供することで、購入者と販売者をサポートしています。買い手と売り手に最高の体験を提供することを心がけています」と同氏は述べている。

同スタートアップは、Y-Combinator、テクノロジー・スタートアップ・アクセラレーターであるAct One Ventures(アクトワン・ベンチャーズ)、アーリーステージのベンチャーファンド、そしてHouseparty(ハウスパーティー)、Mux(マックス)、Facebook(フェイスブック)などのエンジェル投資家から新たな資金を調達した。

「私たちは、未来のマーケットプレイスを構築するというビジョンを信じてくれる投資家を心待ちにしていました。そして、このビジョンを信じ、実際にビデオ業界で働き、アプリケーションを構築している人たちを得られたことは、本当に幸運でした」とマフムード氏は述べている。

英国での成功を収めた後、Camlistは米国市場への参入を計画している。これは彼らにとって巨大で重要な市場になると確信している。

「英国はかなり大きな市場なので、現在の私たちの状況は英国内での拡大です。ここで、私たちが行っていることの反響を確認することもできます。しかし、市場の過半数を占めるような一定の段階に達した時点で、米国への進出を開始する予定です」と、エジプトで生まれ、6歳のときに家族でドバイに移住してきたマフムード氏は語る。

画像クレジット:Camlist

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(文:Annie Njanja、翻訳:Akihito Mizukoshi)

猫専用IoTサービスCatlogのRABOが28億件を超えるイエネコ行動データを有する専門研究機関「Catlog総合研究所」設立

首輪型猫用ロギングデバイス「Catlog」が猫の食事バランスを見守る「Catlogフードケア」公開

首輪型デバイスやトイレで飼い猫の行動や健康状態を追跡できる「Catlog」(キャットログ)シリーズを展開するRABOは11月16日、Catlogを利用している猫から収集・蓄積した28億件(2021年11月時点)を超える行動ログデータや、体重や排泄のデータなどを活用する研究機関「Catlog総合研究所」の開設を発表した。

Catlog総合研究所は、室内飼育の猫、いわゆる「イエネコ」から収集したデータを有効活用するための研究所。すでに蓄積されているデータ量は世界最大級とのこと。そのデータは、猫1頭につき、属性・行動・排泄データ、飼い主のデータなどが含まれ、これらを組み合わせることで導き出される研究データは大きな価値をもたらすとRABOは話している。こうした猫ごとのデータを比較すれば、異変の検知や病気の早期発見にも役立つ可能性があるという。さらに、年齢やライフステージごとの行動情報を詳細に比較したり、属性データとかけ合わせることで個体に特化した統計データを導き出すことも可能になる。

Catlog総合研究所では、イエネコに特化した、「猫と飼い主が安心して暮らせる社会に役立つ有用な猫研究データ」のレポートを発表してゆくとのこと。その第1弾として、同研究所のアニマル・データサイエンティストでありバイオロギング研究者である渡辺伸一氏は、第17回日本バイオロギング研究会シンポジウムにて「1万匹のイエネコの行動をCatlogで見る」と題した発表を行った。そこで渡辺氏は、Catlogという統一したデバイスを使うことで膨大なデータロギングが可能になったと話している。また、イエネコと類似した特徴を持つ野生のネコ科の研究など、さまざまな研究に発展する可能性があるとも述べていた。

提供されるデータの例として、Catlog総合研究所は次のような情報を紹介している。

2歳未満の仔猫の運動時間は突出して長いため、この時期にたくさん遊んでやることが重要

2歳未満の仔猫の運動時間は突出して長いため、この時期にたくさん遊んでやることが重要

日が出ている時間から日没まで(日長時間)が短くなるほど、つまり冬になるほど猫の睡眠時間は長くなる

日が出ている時間から日没まで(日長時間)が短くなるほど、つまり冬になるほど猫の睡眠時間は長くなる

毛の長い猫ほど毛づくろいの時間は長い

毛の長い猫ほど毛づくろいの時間は長い

その他のデータは「Catlog総研 第1回レポーティング」で見ることができる

アニマルクエストが「ペット領域ベンチャー カオスマップ 2021年11月版」を公開

LINEを使い愛犬・愛猫とのトーク体験を楽しめるwaneco talkがMakuakeで提供開始
  1. アニマルクエストが「ペット領域ベンチャー カオスマップ 2021年11月版」を公開

保護犬保護猫の支援が行えるアプリ「アニマルクエスト」(Android版iOS版)を運営するペット領域スタートアップ「アニマルクエスト」は11月4日、ペットテックをはじめペット領域サービスをまとめた「ペット領域ベンチャー カオスマップ 2021年11月版」を公開した。

市場カテゴリーは、アプリ、EC、里親マッチング、HR、保険、シッターマッチング、メディア・検索、メディカル・獣医師向け、フード、ペット用品、IoT・ロボット、バイオ、その他サービスの13カテゴリーとなっている。同社は、2020年2月に国内初のペット領域スタートアップのカオスマップを公開したが、その後コロナ禍もあり、市場に変化が起きているという。国内のペット飼育頭数は減少傾向にあるものの、ペットが家族化する中で、ペット市場は堅調に推移している。そこで、「国内のペットテックやマッチングサービスの市場構造や独自性を改めて分析」したとのことだ。

同カオスマップ掲載の選定基準は「2000年1月1日以降に設立した株式会社のペット系サービス」「国内で展開するサービス」となっている。また掲載したロゴは、法人・組織のものではなく、サービスのロゴを利用している。アニマルクエストは同マップについて、「市場の全体構造とトレンドの変化を理解するために活用されることを期待します」と話している。

同社運営の「アニマルクエスト」アプリは、ペット用消耗品のギフトや投げ銭で保護犬や保護猫の支援ができるサービス。冬には、買い物をすると他の動物たちを救済することにもなる「社会貢献型ペット用品ECサイト」の公開も予定している。

ペットのウェルネスというニッチに進出するAlpha Paw

ペットは相変わらず大きなビジネスであり、最近ではAlpha Paw(アルファ・パウ)という企業が投資家の注目を集めている。オースティンを拠点とするこの会社は、自己資金のみで運営してきた3年間の後、Nordic Eye(ノルディック・アイ)が主導するシリーズA投資ラウンドで800万ドル(約9億円)の資金を調達した。

CEOのRamon van Meer(ラモン・ヴァン・メーア)氏は、2018年に買収によって会社を引き継ぎ、現在は11歳の息子のVictor(ヴィクター)と一緒に仕事をしている。当時のAlpha Pawは、ソファに飛び乗ったり飛び降りたりするのが苦手な犬のためのペット用スロープを開発する小さな会社だった。だが、ヴァン・メーア氏は、2019年にペットのウェルネス分野で再出発を図る。

「私たちには、ペットがより健康で長い人生を送れるようにするというビジョンがあります」と、ヴァン・メーア氏はTechCrunchに語った。「人間のライフスタイルと同じようなウェルネス製品をペットのために作りたいと、私たちは考えました。健康を保つためには、栄養とサプリメントが必要です」。

Alpha PawのVictorとRamon親子(画像クレジット:Alpha Paw)

新型コロナウイルスの世界的な流行もあり、ここ数年は人々がペットと一緒に過ごす時間が増えている。それにともない、人間の健康とウェルネスに対する考えを、飼い主がペットに適用しようとする傾向が現れてきた。実際、世界のペットサプリメント市場は、2019年には約6億ドル(約673億円)に満たなかったが、2027年には8億2000万ドル(約920億円)を超えると予測されている。American Pet Products Association(米国ペット製品協会)によると、2020年米国人がペットのために費やした金額は、1000億ドル(11兆2000億円)近かったという。

Alpha Pawは、犬や猫のためのフードやサプリメントなどのペット用品を、ペットの品種に合わせてカスタマイズして提供している。近々、アレルギーや股関節などの病気に対応するためのフードや栄養補助食品が入ったボックスの定期購入サービスを開始する予定だ。このボックスには、デンタルケアのための食用アイテムも含まれる。Alpha Pawは顧客のペットの犬種、体重、そして適切な目標体重を把握しているので、そのペットに合わせた毎日の運動や遊びのレジメも含まれる。

同社の2020年の売上は2000万ドル(約22億4000万円)だったが、2021年は3500万ドル(約39億3000万円)を見込んでいるとヴァン・メーア氏はいう。これには恩返しもともなう。息子のビクターは慈善活動に熱心なので、Alpha Pawは製品が売れるごとに、国内の保護犬に食事を寄付している。現在までに50万食以上が寄付された。

新たに調達した資金は、顧客獲得、製品拡大、国外を含む事業拡大のための財源となる予定だ。また、ソーシャルメディア上にペット飼い主のコミュニティを構築するためにも役立つ。ユーザーは犬種ごとのコミュニティを作り、お互いに交流したり、同じ種類のペットの飼い主や獣医師に質問したりできる。

Nordic EyeのゼネラルパートナーであるPeter Warnøe(ピーター・ワーノエ)氏は、しばらく前からペット業界を見ているが、多くのスタートアップ企業が参入するにつれて評価が上がっていったと語っている。

「新型コロナウイルス感染流行以降、この分野の評価が上がっていることは周知の事実です。ほとんどの犬は10年以上生きますから、これはトレンドではなく、本当に持続可能なものです」と、同氏は付け加えた。「犬の重要性と、家族に迎えられる犬が増えることで、この産業は大きく成長しています。ラモンの他のビジネスでの実績と、ここでの2年間の成果を見て、投資を決めることは難しくありませんでした」。

画像クレジット:benjgibbs / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(文:Christine Hall、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

LINEを使い愛犬・愛猫とのトーク体験を楽しめるwaneco talkがMakuakeで提供開始

LINEを使い愛犬・愛猫とのトーク体験を楽しめるwaneco talkがMakuakeで提供開始

日本電気(NEC)は9月28日、愛犬・愛猫とLINEで「まるでトークしているみたい」な体験サービス「waneco talk」(ワネコ トーク)について、Makuakeで先行予約販売を開始したと発表した。目標応援購入数は2000セット。セット内容は、日本動物高度医療センターの犬猫用活動量計「PLUS CYCLE」(プラスサイクル)、obniz BLEゲートウェイ、waneco talkライセンスカード。「早割 先着340台」が価格2万800円(税込)となっている。

waneco talkは、waneco LINE公式アカウントを友だち追加することで、留守番などをしている犬や猫の状況を遠隔地からトーク形式で把握できるサービス。

その仕組みは、日本電気(NEC)が提供する愛玩動物コミュニケーションプラットフォームサービス「waneco」と、PLUS CYCLEとを連携させたもの。愛⽝愛猫の活動をPLUS CYCLEで測定後、NECのwanecoを介しAI技術群「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)で分析し、ペットの状態に基づいたメッセージをwaneco talkのLINE公式アカウントから飼い主に届ける。LINEを使い愛犬・愛猫とのトーク体験を楽しめるwaneco talkがMakuakeで提供開始

また、waneco talkで収集したデータは、PLUS CYCLE専用アプリ(Android版iOS版)に連携される。PLUS CYCLEは全国の1000を超える病院と連携しており、蓄積される活動データを獣医療学的知見から解析することで、データ駆動型の予防動物医療の確立を目指すという。

PLUS CYCLEは、サイズ直径2.7×厚み0.9cm/重量約9gで、首輪に装着可能。3軸加速度センサーで活動量・睡眠時間を、また気圧センサーでジャンプ回数を測定可能し、活動量が低下したときはアプリで通知する。LINEを使い愛犬・愛猫とのトーク体験を楽しめるwaneco talkがMakuakeで提供開始

NECは、人とペットとの暮らしにおける様々なサービスをIDでつなぎ、飼い主をサポートするwanecoの第1弾サービスとして、waneco talkの社内実証を2021年4月から行ってきたという。

また2022年春には、ペット向けオンライン相談・診療システム「みるペット」と連携し、waneco talkにより普段と違う状態の気づきを動物病院と共有することで相談や飼育アドバイスに活用するなど、犬や猫それぞれの個性や状態にあったサービス提供を目指す。今後も、同サービスに賛同するパートナー企業・団体を募集し、連携して事業を拡大するという。

 

ドッグフードD2C「PETOKOTO FOODS」が大豆ミート採用のドッグフード開発開始、2022年春販売に向け試食モニター募集

ドッグフードD2C「PETOKOTO FOODS」が大豆ミート採用のドッグフード開発開始、2022年春販売に向け試食モニター募集

ドッグフードD2C「PETOKOTO FOODS」(ペトコトフーズ)を提供するPETOKOTO(旧シロップ)は9月14日、不二製油製大豆ミート(植物肉)を使用したドッグフード「SOY MEAT」を開発すると発表した。また試食モニターを募集しており、これにより改良を重ね2022年春をめどに正式販売する予定。試食モニターの応募締め切りは、9月21日23時59分。

2015年3月設立のPETOKOTOは、「人が動物と共に生きる社会をつくる」ことをミッションに掲げ、すべての犬・猫と飼い主のQOLの向上を目指し、DXと家族品質のFX(Family Transformation)を通して家族品質の暮らしを提案するペットウェルネスブランド。同社は、ドッグフードD2C「PETOKOTO FOODS」を2020年2月より展開している。

今回新開発のSOY MEATは、他メニューと同じく新鮮な国産の食材・国内製造の加工品にこだわっており、高タンパク低コレステロール、高食物繊維で、犬の健康にも良くダイエット中の犬にも最適という。

またレシピの開発については、世界で95名しかいない米国栄養学専門医の資格を持つニック・ケイブ獣医師(ニュージーランド・マッセー大学獣医学部准教授)が担当した。同氏は、犬猫の栄養ガイドライン(Global Nutrition Guidelines )を策定した世界小動物獣医師会(WSAVA) 小動物栄養学の創立委員会メンバーでもある。

すでに社内テストは完了しているものの、豊かな食事体験の提供には嗜好性も重要なポイントになることから、今回は、応募者に4種類の大豆ミートをそれぞれ無償モニターテストを実施してもらい、嗜好状況を確認するとしている。

PETOKOTO FOODS「SOY MEAT」

    • 保存:製造日から冷凍で10カ月
    • 容量:1パック150g
    • 与え方:トッピング、2食のうち1食/日、2食/日
    • 発送:2021年10月上旬予定(1人につき2〜4パックの送付を想定)
    • 生産国:日本
    • 原材料:大豆ミート、かぼちゃ、人参、白米、小松菜、サプリメント、すりごま、亜麻仁オイル、フィッシュオイル
    • 募集数:20名(応募多数の場合は抽選)
    • 参加条件:同社指定のヒアリング内容に協力できること、愛犬がSOY MEATに含まれる食材にアレルギーを持っていないこと、続けて2日間SOY MEATのみを与えること(ごはんを食べないなど、体調に変化があった場合を除く)
    • 応募締切り:2021年9月21日23時59分
    • 応募方法:「新商品_モニター募集」より申し込み

「PETOKOTO FOODS」

PETOKOTO FOODSは、犬や猫と家族同然に暮らす中で従来のドッグフードに疑問を持ち、「私たちが食べても安心できるごはん」を作るために生み出したものという。

公式サイト上で、愛犬の体重・体型・運動量、アレルギーなど10個の質問に回答するだけで最適な摂取カロリー量やメニューのフードプランを提案。パックごとに愛犬の名前を貼って自宅にごはんが切れる前に送付する。購入後は、獣医師やペット栄養管理士にLINEで相談できる上、体重など体の変化をもとに常に最適なフードプランを提案し、一生涯の健康をサポートするとしている。ドッグフードD2C「PETOKOTO FOODS」が大豆ミート採用のドッグフード開発開始、2022年春販売に向け試食モニター募集

さらに賢くなったロボット掃除機「ルンバ」、ペットの排泄物は避けて飼い主に報告

Roomba(ルンバ)は、明らかに世界で最も普及しているロボットの1つだが、最も賢いロボットの1つだったわけではない。とはいえ、全体的に見れば、それは大きな問題ではない。このトップセラーの掃除機は、自分のやるべきことに関しては優秀な仕事をする。それはつまり、床をきれいにするということだ。しかし、ロボット工学者の仕事に終わりはない。iRobot(アイロボット)がその注目とリソースの大半をこの分野に注いできたことには理由がある。この会社は事実上すべての時代を、非常に特殊なタスクを実行するロボットの能力を向上させることに費やしてきた。

そして今回は、搭載したセンサーを使って、家の中のエリアやレイアウト、掃除に余計に時間がかかる領域などを記憶することができるようになった。

「継続的な学習機能が有効になっているので、あなたが家の中で何かを変えると、Roombaはそれを理解します」と、iRobotのColin Angle(コリン・アングル)CEOは、TechCrunchに語った。

「今まで開けたことのないドアを開けたら、ルンバはそこを探索します。ソファを移動させれば、家の中が以前とは少し違っていることを理解し、それを承知します。収集した情報はどんどん豊かになっていきます」。

画像クレジット:iRobot

もう1つの大きな進化は、特定の物体を識別して避けるようになったことだ。同社はこれまでに何百もの物体を識別する作業を行ってきたが、まずは2つの具体的な問題領域から着手している。コードとウンチだ。理由はそれぞれ大きく異なるものの、どちらもロボット掃除機にとって大きな問題となる。どちらの場合も、手やヒザをついて後処理をしなければならなくなるのは嫌だろう。

ウンチ(poop)に関しては、iRobotはそれを頭文字とする保証を付けた。Pet Owner Official Promise(P.O.O.P.、ペット飼い主公式契約)と呼ばれるこの保証は、動物の排泄物を轢いてしまった「Roomba j7+」を交換するというものだ(本キャンペーンは、購入から1年間有効で、交換製品のみを対象とする。限られた地域でのみ実施され、追加の規約と条件が適用される。詳細はこちらをご覧いただきたい)。

「Google(グーグル)で検索すると、ロボットが動物のウンチを轢いてしまったというあまり愉快ではない例が見られます」と、iRobotで製品管理ディレクターを務めるHooman Shahidi(フーマン・シャヒディ)氏はいう。「私たちはこの問題をお客様と一緒に解決しました。動物のウンチを発見したら、それを避けて、お客様にお知らせします」。

画像クレジット:iRobot

アングル氏は次のように付け加えた。「人を家に送って何百ものウンチのモデルを作っていた頃は、ロボット工学者としての輝かしいキャリアはまったく忘れられていたかもしれません。人を送り込んで、ウンチの模造品を撮影・作成しました。何万枚のさまざまな形の模造ウンチの画像が必要だったかはわかりませんが、これは明らかにデモコードではありません。オシッコは無理です。3次元的な要素が必要ですが、しかしロボットは識別して避けることができると我々は信じています」。

3つ目の改良は、ユーザーの行動にシステムを適合させるスケジューリングだ。例えば、留守中に自動的に掃除をしたり(携帯電話の位置情報をトリガーとして利用する)、人がいる部屋は避けるようにすることができる。ロボットが家の中を移動する必要がある場合は、静かに走行し、実際に作業を開始する時間になるまで起動しない。清掃時間の目安を表示し、ユーザーに作業時間がどれだけ掛かるかを知らせることもできるようになった。

Roomba j7は、米国およびカナダでは、649ドル(約7万1000円)という価格で販売されている。Roombaが集めたゴミを収容しておけるコンパクトなクリーニングベースが付属する「j7+」は849ドル(約9万3000円)だ。欧州でも販売されており、来年には他の市場にも展開が予定されている。一方、バージョンアップしたソフトウェア「Genius 3.0」は、同社の他のコネクテッド・ロボットにOTAアップデートで提供される予定だ。

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画像クレジット:iRobot

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ブラジルでペット用品やサービスをオンライン販売するPetloveが165億円調達、ソフトバンクも出資

サンパウロを拠点とするペット市場向け商品・サービスのデジタルプラットフォームPetlove&Co(ペットラブ・アンド・カンパニー)は現地時間8月30日、Riverwood Capitalがリードする資金調達ラウンドで約7億5000万レアル(約165億円)を調達したと発表した。

このラウンドは、Petloveがこれまでに調達した金額の約2倍に相当する。同社は、インターネット黎明期である1999年に創業した際、PetSuperMarketとしてスタートした。現在では、ペット用品やサービスを幅広く提供するオンラインストアの運営を続けている。

Crunchbaseによると、今回の資金調達ラウンドには、Tarpon、SoftBank(ソフトバンク)、L Catterton、Porto Seguro、Monasheesも参加した。同社の調達総額は2億2580万ドル(約248億円)となった。2020年1月以降だけでも、Petloveは1億9200万ドル(約211億円)以上を調達した。同社は最新のラウンドで、どの程度のバリュエーションで資金を調達したのか明らかにしていない。だが、全体として2020年の売上は前年比65%増だったとしている。

PetloveのCEOであるTalita Lacerda(タリタ・ラセルダ)氏は、今回の新たな資本を、配送能力強化を目的とした物流ネットワークのさらなる拡大に一部使用すると述べている。特に、注文から4時間以内に商品を届けることができるエクスプレスデリバリーサービス「Petlove Já」を他の地域にも拡大する予定だ。このサービスは現在、サンパウロやベロオリゾンテなど、ブラジルの一部の都市でのみ提供されている。

今回の資金調達は、サブスクリプションプログラムの拡大にも充てられる。これはブラジル初の試みであり、同社の主力サービスの1つだとラセルダ氏は話す。同氏によると、パンデミックの際には、このサービスが「大幅に成長」し、同社の取扱量の75%に達したという。

「ブラジルのペット市場は世界最大級であり、同国の消費者は、高いレベルで顧客中心主義を実行するデジタルネイティブな製品やサービスをますます求めるようになっています」とRiverwood Capitalの共同創業設立パートナー兼マネージングパートナーであるFrancisco Alvarez-Demalde(フランシスコ・アルバレス・デマルデ)は書面で述べた。

同社は、最近のDogHeroとの統合、VetusとVetSmartの買収、Porto.Petの立ち上げなどを経て、進化・成長してきた。

「当社は、この急速に拡大する市場において、すべてのステークホルダーのニーズを満たすために、ますます包括的で包摂的なプラットフォームを構築しました」とラセルダ氏はいう。

Petloveによると、ブラジルは総消費額で世界第4位のペット市場だという。Instituto Pet Brasilによると、ブラジルのペット市場の総売上高は2020年に400億レアル(約7700億円)を突破し、前年比13.5%増となったが、Petloveは65%増を達成した。同国のペット所有率は全体的に高く、米国では50%がペットを所有しているのに対し、ブラジルでは60%だ。

PitchBookによると、Petloveは400人以上の従業員を抱えている。

SoftBank Latin America Fundのブラジル担当兼オペレーティング・パートナーであるAlex Szapiro(アレックス・サピロ)氏は、Petloveが「ラテンアメリカ最大のエコシステムの形成」に貢献したことを「このセグメント、そして小売業全体において、最も並外れたものの1つ」と評した。

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画像クレジット:Petlove

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Nariko Mizoguchi

猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

RABOは8月23日、普段利用しているトイレで猫の体重とおしっこやうんちの量・回数などを自動で記録する健康管理デバイス「Catlog Board」(キャットログ・ボード)の一般販売を開始したと発表した。またiPhoneアプリAndroidアプリの機能アップデートを行った。

デバイスの本体価格は1万6280円(税込)で、アプリ利用料月額580円(税込)の猫バカプランの利用が必須。首輪型デバイス「Catlog」およびCatlog Boardどちらも1つの共通のアプリで利用可能で、デバイスを併用しても月額料金は1オーナーにつき月額580円となる(複数の猫がいる場合も月額料金の追加課金はない)。猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

RABOによると、猫の場合7匹に1匹以上が泌尿器の病気にかかっているというデータもあり、排尿の状態を管理することは、すべての猫にとって重要という。しかしトイレを変えるだけでおしっこやうんちをしてくれなくなったり、別の場所で粗相をしてしまったりする例があるそうだ。そこでCatlog Boardでは、トイレや猫砂などを変えることなく、普段利用しているトイレの下に置くだけで毎回自動で猫様の体重データと排泄量・トイレ回数のデータを取得し、インターネット経由でCatlogアプリに表示するようにした。

猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

またCatlog Boardは、これら体重推移などの計測データを記録しておくことが可能。子猫の成長記録から、シニア期の体重コントロールまで、一生涯利用できるとしている。また、避妊去勢手術の後に太ってしまった猫や、糖尿病や関節炎などの病気でやせなければならない猫のダイエット管理も行えるとしている。

さらに同社調査によると、猫と一緒に暮らす世帯の約4割が多頭飼い、つまり2匹以上の猫と暮らしていることから、Catlog Boardは多頭飼いに対応しているという。それぞれのお気に入りトイレの下にCatlog Boardを置いておくと、猫個別の体重や排泄量、トイレの使い方のクセなどの複数の指標から、識別タグやカメラがなくてもCatlog BoardのAIがどの猫がトイレを使ったのかを学習して判定する。猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

ちなみに、1世帯あたりの平均飼育頭数も年々増えており現在は約1.8匹と、猫は多頭飼いの傾向にあり(ペットフード協会 全国犬猫飼育実態調査)、トイレの数は猫様数×1.5が理想の数といわれているという。

このほかCatlog Boardは、市販の乾電池や充電池で約6ヵ月間利用可能。また防水対応のため、万が一おしっこが漏れてしまった時にも安心という(完全防水・完全防塵対応ではない)。完全コードレスのため、紐状のものが大好きな猫が、電源コードにじゃれついたりかじったりする不安もないとしている。猫用トイレの下に置くだけで体重やトイレ回数・量・滞在時間を自動記録するIoTデバイス「Catlog Board」の一般販売が開始

ペット業界向け求人情報・広告媒体や往診専門動物病院など展開するTYLが累計5.6億円のシリーズA調達

ペット業界向け求人情報・広告媒体や往診専門動物病院など展開するTYLが累計5.6億円のシリーズA調達

ペット業界向け求人情報・広告媒体や往診専門動物病院などのサービスを展開するTYL(ティーワイエル)は8月17日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資と融資による資金調達を発表した。引受先は、名古屋テレビ・ベンチャーズと朝日メディアラボベンチャーズ。借入先はみずほ銀行など。2020年1月から現在に至る累計調達額は5億6000万円となった。

調達した資金は、「ヘルスケア領域のDXサービス」とTYLが語る「アニホック往診専門動物病院」や獣医師オンライン相談サービス「ペットオンラインコンシェルジュ」の拡大、新規サービスの発展に役立てられる。これらのサービス拡大に向けて、獣医師、動物看護師の採用による顧客支援体制の強化、サービス認知と利用拡大のためのマーケティングにも力を入れるという。

TYLは、「ペットの家族化推進」をミッションとする「ペット」×「IT」のスタートアップ。ペット関連の求人情報サービス「アニマルジョブ」、ペット業界向け広告媒体「HearPet」(ハーペット)などの経営支援・キャリア領域、アニホック往診専門動物病院やペットオンラインコンシェルジュといったヘルスケア領域、トリミングサロン検索予約サイトや犬のお役立ち情報サイトなどのペットライフという3つを柱に事業展開している。

同社のキャリアサービスは累計登録者数が17万人を超えており、2018年から2021年にかけて登録者数は約20倍に増加した。獣医師の登録者数は全体の14%。動物看護師は43%、トリマーは15%。また同じ時期の累計取引拠点数は約7倍に増えている。その約58%が動物病院ということだ。ペット業界向け求人情報・広告媒体や往診専門動物病院など展開するTYLが累計5.6億円のシリーズA調達

ヘルスケア領域の新規事業アニホック往診専門動物病院は、サービスローンチから約2カ月で実績が約1600件を超えた。患者の9割以上が犬と猫であり、平日より土日祝日の午後に診察が多くなる傾向があるという。「ペットオンラインコンシェルジュ」は、全体の8割が猫に関する相談となっている。

アニホック往診専門動物病院は、現在23区中心に一部埼玉南部、神奈川北部をサービスエリアに設定。順調に推移すれば5年以内に全国大都市圏に拠点を持ち拡大させる計画としている。

  1. ペット業界向け求人情報・広告媒体や往診専門動物病院など展開するTYLが累計5.6億円のシリーズA調達

ペットを家族としてずっと一緒に暮らせる社会を目指すTYLが、現在ペットにまつわる課題として考えているのが「人材の転職雇用環境」「脆弱なペット関連サービス経営」「不均質な医療」「不適切なマーケティング」だという。これらを解決することで、「ペット産業に纏わるステークホルダー」「ペットを飼う方」「ペット自身」の幸せに貢献できるとしている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:犬 / イヌ(用語)TYL(企業)猫 / ネコ(用語)ペット(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

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マッチングアプリ「Tinder」で里親募集中のペットとデート!? ドイツの動物保護団体がペットのプロフィールを登録

GK Hart/Vikki Hart via Getty Images

ドイツのミュンヘン動物福祉協会が、マッチングアプリのTinderにペットのプロフィールを登録する試みを行っています。評判は上々で、既に何人かの人と最初のデートが設定されているとのことです。

同協会曰く、コロナ禍での自宅時間の増加により、ペットを飼う人は増加傾向にありますが、今度はコロナが収束に向かうにつれてペットを捨ててしまう人が増えるのを懸念しているとのこと。こうしたこともあり、新しい飼い主を見つける方法として、Tinderの利用に思い至ったようです。

マッチングに際しての本気度も高く、広告代理店に依頼して、プロカメラマンの手で15匹のペットの写真を撮影しTinderに登録したとのこと。こうした甲斐があってか、同協会のJillian Moss氏によると、反響は非常に大きいとのことです。

一方で、新しい出会いを求めているのに違いはないとはいえ、こうした利用はTinder側的にはどうなのだろうと思うところですが、Tinderのコミュニケーションチームで働くBenjamin Beilke氏は「これらの動物たちが本当に新しいパートナー、数週間だけでなく、長期的に “パーフェクトマッチ “を見つけてくれることを願っています」とロイターの取材に応えており、好意的に捉えているようです。

(Source:ReutersEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:犬 / イヌ(用語)新型コロナウイルス(用語)Tinder(企業・サービス)猫 / ネコ(用語)ペット(用語)マッチングアプリ / デートアプリ(用語)

それぞれの犬に合わせた新鮮なドッグフードを配達するロンドンのButternut Box

ロンドンで新鮮なドッグフードを提供しているサービスButternut Boxは、テクノロジーを利用したHelloFresh的なプラットフォームで、自社で調理したドッグフードを出前風に配達している。同社はこのほど、消費者向け企業を対象とするプライベートエクイティ企業のL Cattertonがリードするラウンドで5540万ドル(約61億1000万円)を調達した。これには、White Star CapitalやFive Seasons Ventures、そしてPassion Capitalが参加した。同社の初期のラウンドをTechCrunchは、2017年に報じたことがある。

2016年に設立されたButternut Boxは、独自の技術プラットフォームによって「パーソナライズされた食事の提供」を行う「人間の食事のような新鮮なドッグフード会社」を自称している。

L Catterton Europeのパートナーで同社のロンドン支社長であるJean-Philippe Barade(ジャン-フィリップ・バラード)氏は、次のようにコメントしている。「英国でブランドイメージと、ペットのオーナーたちのブランドへの信頼を築いてきたButternut Boxの、長年の努力には感銘を受けている。同社は今もその革新的なデジタルプラットフォームを活かして、成長市場であるペットフード市場のバーの高さを上げ続けている」。

ゴールドマン・サックス出身のKevin Glynn(ケビン・グリン)氏とDavid Nolan(デビッド・ノーラン)氏が率いる同社は、その独自のアルゴリズムにより、犬の年齢や体重、犬種、活動レベル、体調などに基づいて適正カロリーを計算し、それに基づいて日々の食餌の提供量を決めている。

また同社は、同社自身が独自の自然食ドッグフードを作っている。なぜなら、これまでの研究調査によると、自然食を食べた犬は工業生産された缶詰製品を食べていた犬よりも長寿だからだ。その寿命の差は3年と言われているが、犬の3年は長い。英国の犬のオーナーは年間およそ2億ポンド(約306億円)近くを動物病院に費やしているが、その大きな原因は過食と不健康なフードだと言われる。

しかしながら英国の自然食ドッグフード企業はButternut Boxの他にもLily’s KitchenやTails.com、Natural Instinctなどの競合企業が多く、すべてがその成長市場をめぐって競走している。

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カテゴリー:その他
タグ:ロンドンイギリスペットButternut Box資金調達

画像クレジット:Tractive

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)

愛犬家のためのD2Cブランド「WON」が高級おやつの試食セット「ワンソナライズ・キット」を販売開始

愛犬のためのD2Cブランド「WON」が高級おやつの試食セット「ワンソナライズ・キット」を販売開始

愛犬家のためのD2Cブランド「WON」(ワン)を運営するAntelope(アンテロープ)は8月11日、国内初となる、愛犬にパーソナライズならぬ「ワンソナライズ」したおやつが届く「ワンソナライズ・キット」の販売を開始した。これは、「ワンソナライズ診断」により愛犬にぴったりのおやつが提案される、初回限定のお試しキットだ。価格は4620円(1キット6種類入り。税込)。オープン記念限定価格は4290円(税込)となっている。

WONは、人間が食べられる上質な食材から、「最高のごほうび体験」となるおやつ(トリート)を自家製法で手作しており、「ワンソナライズ・キット」では、犬の体、状態、好みに合ったおやつを選んで試食ができる。まずは、「ワンソナライズ診断」で犬に関するいくつかの質問に答えると、犬のタイプが示され、お薦めのおやつが何種類か提示される。そこから6種類を選んで注文する。これらを試し、気に入ったものを正式に購入する(単品購入は会員限定)という流れになる。

食材には大変なこだわりがあり、国産ジビエやご当地ブランド肉、漁師直送の魚、有機農法の野菜や果物が使われている。そしてこれらの食材の特性を損なわないよう、オリジナル製法で手作りされている。

おやつは全部で16種類。肉、魚、クッキー、野菜、果物のカテゴリーがある。

スモークド・ジャーキー(ミート)

  • 伊豆半島産の鹿肉
  • 長崎芳寿豚
  • 西天城高原の「わさびダチョウ」
  • 甲州の銘柄地鶏「信玄鶏」

スモークド・ジャーキー(フィッシュ)

  • 天然マグロ
  • 北海道の天然真鱈
  • 鹿児島県の天然きびなご

ギルトフリー・クッキー

  • イタリア産マスカルポーネを使ったチーズクッキー
  • 島バナナとオートミールのオーガニックプレスクッキー
  • 高野豆腐のヘルシークッキー
  • 北海道産大豆の納豆燻製仕上げクッキー

オーガニック・ドライフルーツ

  • 有機バナナのドライチップス
  • 有機キウイのドライフルーツ

オーガニック・ベジーチップス

  • 国産有機ジャガイモのノンフライチップス
  • 国産有機大根の燻製チップス
  • 有機トマトの濃縮ドライトマト

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タグ:Antelope(企業)犬 / イヌ(用語)食材宅配 / フードデリバリー(用語)食事(用語)D2C(用語)ペット(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

犬用スマート首輪の「Fi」が睡眠トラッキング機能を追加

「寝た犬は起こすな」と昔から言われている。しかし、寝ている犬の睡眠トラッキングをするなとは誰も言っていない。米国時間7月22日、ニューヨーク発のスマートドッグカラー(犬の首輪)のメーカーであるFi(ファイ)は、スマート首輪のトラッキング項目に睡眠を追加した。

新機能は首輪に内蔵されたモーションセンサーを使って、愛犬の睡眠状態を昼夜追跡する(そして飼い主はほぼ間違いなく、睡眠時間の長さに嫉妬する)。

追跡情報は、人間用のスリープトラッカーを使ったことのある人なら誰もが見慣れているタイムラインに表示される。昼間愛犬がどうしているかを仕事中に確認するライブチェックインもある(在宅からオフィス勤務に戻っている場合)。

画像クレジット:Fi

目的は、睡眠過剰であれ夜間の水飲み頻度の多少であれ、ペットが抱えているかもしれない健康問題に関する共有可能なデータを提供することだ。数値の急激な変化は愛犬の健康状態の赤信号でもある。

「愛犬家のみなさんがペットに最大限のケアを施すための総合的ヘルストラッキングに参入できることを大いに喜んでいます」とファウンダーでCEOのJonathan Bensamoun(ジョナサン・ベンサモン)氏がリリースで語った。「愛犬は疲れた時に自分でそのことを伝えられないので、Fiが知らせます。Fiは、『この子はすぐ眠りについているのか?』とか『最近アクティビティー・レベルが下がっていないか?』などの重要な質問に、深刻な問題が起きるよりずっと早く答えることができます」。

Fiは2021年2月に3000万ドル(約32億8000万円)を調達し、最近オンラインペット用品通販最大手のChewy(チューイー)と販売契約を結ぶなど、米国での販売網を拡大している。

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DNA検査で犬の健康問題を早期発見するEmbark Veterinaryにソフトバンクも投資
犬にも猫にも使えるスマホ並みの健康管理デバイスPetVoiceがMakuakeに登場

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Fiペットトラッキング睡眠

画像クレジット:Fi

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(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

DNA検査で犬の健康問題を早期発見するEmbark Veterinaryにソフトバンクも投資

今や犬も新型コロナウイルスに感染するというが、そんなときでもEmbark Veterinaryは慌てず騒がずちゃんとDNA検査をして発病を防ぎ、次の10年間の犬の寿命を現在の予測よりも3年以上長くしてくれる。

犬の遺伝子治療を行っているこのボストンの動物病院は、このほどシリーズBで7500万ドル(約82億6000万円)を調達し「ペットのスタートアップのシリーズBとしてはこれまでで最高額」と自称している。ラウンドをリードした投資家はSoftBank Vision Fund 2で、これにF-Prime CapitalやSV Angel、Slow Ventures、Freestyle Capital、そしてThird Kind Venture Capitalらが参加している。

Crunchbaseのデータによると、2015年に創業したEmbarkの総調達額はこれで9430万ドル(約104億円)になり、投資後の評価額は7億ドル(約771億3000万円)になると、Embarkの創業者でCEOのRyan Boyko(ライアン・ボイコ)氏はいう。

犬好きのボイコ氏は、生物学と進化にも関心がある。特に彼にとって犬は、品種の多さが関心をそそるという。体重がわずか1kgでも、100kg近くても犬。形やサイズも非常に多様だ。そこで彼は犬の研究に関心を持ち、特に彼らの進化を理解したいと思った。

「健康の問題についても考えるようになりましたが、率直に言って、健康のために遺伝子を上手に利用している点では、犬の体の方が人間より上です。犬は交配によって新しい犬種を生み出すことができますが、交配は犬の健康に貢献すると同時に、健康問題の原因でもあります」とボイコ氏はいう。

Embarkの犬のDNA検査は199ドル(約2万2000円)で、犬の飼い主やブリーダー、獣医は犬のユニークな遺伝子プロファイルに基づいて、治療やケアのプランをそれぞれで作ることができる。これまで350種あまりの犬種を検査し、200種の遺伝子由来の健康問題や身体的特徴を特定してきた。人間の遺伝子を検査する23andMeと同じく、検査によってその犬の犬種や健康や祖先に関する特性を知ることができる。

たとえば検査によって、健康な犬が今後椎間板ヘルニアになりやすい遺伝子を持ってることが、わかったりする。そんな犬には、ケアのメニューに体重管理を重要な要素として含め、ソファーから跳び下りることを禁ずるなどの対応が必要だ。もう1つの、よくある遺伝子リスクが高尿酸尿症だ。尿酸値が高いために犬がミネラルを上手に処理できず、膀胱結石になりやすい。そんな場合、犬の食事を変えることによって、石ができることを防げる。結石は、痛いだけでなく治療費も高額です、とボイコ氏はいう。

同社の検査技術は独自の遺伝子型判定技術を軸とし、これまでに20万以上の遺伝子マーカーを分析している。ボイコ氏によると、それは現在市場にあるどのDNA検査と比べても2倍以上の情報量がある。これによってEmbarkは今や、犬の健康と生物学的情報に関する世界最大のデータベースを持ち、同社はさまざまな状況や条件へのインサイトを可能にして、健康のリスクや特性、また犬種に関する、新たな発見を可能にしている。

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Embarkは犬の飼い主や獣医にとっての、ケアのスタンダードになることを狙っている。同社は2019年から2020年にかけて235%成長し、年商は過去2年間で5倍増した。このような高い成長を支えるために同社は、今度の資金を新たな雇用とデータベースの拡大に充てるつもりだ。ボイコ氏によると、2021年から2022年にかけて100人増やすという。

ボイコ氏によると、米国のペット市場はまだまだ伸び代がとても大きい。実際、American Pet Products Associationによると、2020年のペットへの支出は1000億ドル(約11兆200億円)近くに達し、2019年の957億ドル(約10兆5400億円)と比べて大きく増えている。

またCrunchbaseのデータによると、米国のペット企業に対するベンチャーキャピタルの関心は、栄養食、旅行、ヘルスケアなどすべてを含めて2019年から2020年にかけて 29.5%成長した。Embarkの資金調達だけでなく、2021年はその他のペット関連スタートアップにとっても良い年で、たとえばペット保険のWagmoは1250万ドル(約13億8000万円)を調達し、犬の居場所を本人の首輪からWi-FiやBluetoothで教えるFiは3000万ドル(約33億1000万円)を調達、そしてドッグシッター / ウォーカーのRoverは、SPACという手法による上場を発表している

SoftBank Investment AdvisersのパートナーであるLydia Jett(リディア・ジェット)氏は、ペット関連の投資はこれが初めてだが、Embarkはこの分野に進歩をもたらそうとしており、それは、どんなことをしてもペットをできるかぎり長生きさせたいという、飼い主の願いにも応えるものだ、と語っている。

ジェット氏によると、同社の経営がDNA分析を軸としていることには将来性があり、ペットに対して遺伝子分析の大きな市場を初めて開き、ペットに対する愛情とその長寿のための技術を結びつけたことの市場性はとても大きい。

「同社は変化を推進しています。私たちは消費者市場への投資企業として世界最大ですが、消費者のプライオリティと選択に関する弊社のポートフォリオとEmbarkが目指すものは完全に一致しています。それは、とても大きなトレンドであり、しかもペットのための個体化は、まだまだ初期の段階です」とジェット氏はいう。

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タグ:DNAEmbark VeterinarySoftBank Vision Fund資金調達ペット

画像クレジット:Olga Gimaeva/EyeEm/ Getty Images

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(文:Christine Hall、翻訳:Hiroshi Iwatani)

犬にも猫にも使えるスマホ並みの健康管理デバイスPetVoiceがMakuakeに登場

「ペットに健康な毎日を」を掲げるPetVoiceが、犬、猫を対象としたペットの健康管理ウェアラブルデバイスの先行予約販売を、2021年7月27日よりMakuakeで開始した。

同社は2020年7月にCEOの深田篤氏とCTOの大城啓吾氏が設立。深田氏は、家族に迎えた保護猫があまりに人間慣れしておらず、自宅で迎えた当初は怯えてストレス過多な状態であったことから、これを理解して解決してあげられるサービスが欲しいと思ったことがきっかけだったという。当初はオンライン診療サービスを考えたが、動物は病状を言葉で伝えられないため、会話以外の手段としてデータ計測とオンライン相談をセットでリリースすることにした。大城氏はSonyでXperiaの開発設計をしていたが、現在は取締役CTOとしてPet Voiceのハードウェア開発、機械学習構築等に従事しているという。

スマホ並みの高機能首輪デバイスでペットの健康状態を把握

同サービスは首輪型ウェアラブルデバイス「PetVoice CORE」、データの中継と充電を担うホームデバイス「PetVoice HOME」、そしてスマートフォンアプリの3つから構成される。アプリでは、デバイスで検知したデータが確認可能で、異変を検知したら、全国150の提携済み獣医に相談が可能だ。「獣医師からしても、ペットが家でどう過ごしているかデータがあるほうが正確な検診ができる」と深田氏はいう。

通常、体温は直腸計測を行うが、首で取得した表面温度は直腸体温との相関関係が確認されており、深部体温が推定可能だそうだ。動物の種別や毛量を入力することで、より正確に計測できるとのこと。HOME側には気温センサーもあるため、季節やエアコンの影響を調整することもできる。また、行動測定のため、COREには、加速度センサーとジャイロセンサー、地磁気センサーの3つが搭載されている。生後半年からの着用が推奨されているそうだ(ベルトで長さ調節は可能)。

安価で高性能を目指す、犬猫の両方に対応

Makuakeでは買い切りモデルとして販売し、今後は月額サブスクで販売していく予定。競合製品との比較では、高性能で安価を目指した。すでに市場に投入されている製品の価格は1万円から2万円だが、エントリーハードルを下げるためにサブスクリプションモデルを採用している。性能では、相対的に重量がさほど変わらないままで、搭載センサーを増やしており、取得可能データが多い。

主な対象としては、病院に行く機会が増えてくる高齢の犬猫を想定しているというが、具合が悪くなってからでは遅いため、健常な犬猫に対しても日常的にデータを取得することで、予防医療につなげるねらいだ。

苦労したこととして、深田氏は犬猫両方に対応させたことを挙げた。「1点目は、猫は首輪を外れやすくする(首吊り防止)、犬は外れにくくするというこれまでの前提があり、その両方に対応させること。2点目は、生態データや行動データを取得し機械学習していく上で、体格や習性など、動物の前提が大きく違うため、分析に対応すること。体格別にデータ分析をしていきたい」と述べた。

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