iPS細胞で犬をはじめ動物再生医療に取り組む、日本大学・慶應義塾大学発「Vetanic」が総額1.5億円を調達

iPS細胞で犬をはじめ動物再生医療に取り組む、日本大学・慶應義塾大学発「Vetanic」が総額1.5億円を調達

iPS細胞で動物再生医療を推進するバイオテック領域スタートアップVetanic(ベタニック)は7月15日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による総額1億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、慶應イノベーション・イニシアティブが運営するKII2 号投資事業有限責任組合、QBキャピタルおよびNCBベンチャーキャピタルが共同で運営するQB第ニ号投資事業有限責任組合。

同社によると、ヒトで実用化が進む再生医療は、獣医療においても普及が望まれているものの、現在は設備要件を満たした少数の動物病院において実施されているのみで、品質のバラツキや治療開始までのリードタイム、また高額な治療費など、普及に向けた課題が存在するという。

そんな中Vetanicは、日本大学と慶應義塾大学との共同研究により、「世界で唯一の臨床応用に適したイヌiPS細胞の作製」に成功した(iPS細胞作製方法は両大学の共同出願として、PCT特許出願中)。これは「病原性となり得るウイルスを利用しない、免疫反応を惹起してしまう異種の動物成分を用いずに安定的・高効率で誘導できることから、安全性が高く高品質な真の『臨床グレード』と呼べるiPS細胞」とのこと。また、この独自のイヌiPS細胞を起原として、イヌの間葉系幹細胞(MSC)の誘導に成功した。同社はこのMSCを用いた再生医療の実用化を目指し、研究開発を推進するとしている。

iPS細胞で犬をはじめ動物再生医療に取り組む、日本大学・慶應義塾大学発「Vetanic」が総額1.5億円を調達

Vetanicの技術で構築した臨床グレードのイヌiPS細胞

間葉系幹細胞(MSC)とは、体にもともと備わっている幹細胞の一種で、増殖能が高く、神経、脂肪、骨、血管などに分化できる細胞。Vetanicの技術は、脂肪組織由来のMSCとは異なり、ドナー動物に依存しないため倫理的で、動物の身体的負担がなく、治療開始までのリードタイムも短縮できるなど、これまでの再生医療の課題の数々を克服している。

今後は、イヌiPS細胞由来間葉系幹細胞の開発を加速させ、「MSC以外の各種再生医療等製品の開発にも順次着手する」という。

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予防接種などの健康診断サービスも提供するペット保険のWagmo、企業の福利厚生にも採用

ペットケア産業はここ数年ブームだ。ChewyのIPOから、さまざまな新興の獣医系スタートアップに至るまで、VCと消費者のお金がこの分野に大量に流れ込んだ。

Wagmoも、その例外ではない。ペット保険と各種サービスを提供する同社は、Revolution VenturesがリードするシリーズAの投資で1250万ドル(約13億8000万円)の調達を完了した。この投資ラウンドにはFemale Founders Fund、Clocktower Technology Ventures、そしてVestigo Venturesが参加した。またJeffrey Katzenberg(ジェフリー・カッツェンバーグ)氏やJim Grube(ジム・グルーブ)氏、Marilyn Hirsch(マリリン・ヒルシュ)氏、David Ronick(デビッド・ロニック)氏、そしてMichael Akkerman(マイケル・アッカーマン)氏らのエンジェルたちも参加した。

同社を創業したChristie Horvath(クリスティ・ホーヴァス)氏とAli Foxworth(アリ・フォックスワース)氏は、それぞれ金融と保険業界出身で、ペット保険にはまだ市場にギャップがあると実感していた。ペット保険の提供企業は、手術や骨折などの大きな緊急事態を対象にしていることが多い。しかしペット、特に私のように子犬を飼ってる人はよく知っているように、基本的なケアは積み重なって大きな額になる。

Wagmoは、通常のペット保険と同じ基本的な補償も提供しているが、ウェルネスサービスも提供しています。ウェルネスプログラムは、予防接種、グルーミング、定期的な獣医師の診察、糞便検査、血液検査など、より基本的なものをペットの飼い主たちに払い戻す

ユーザーの保険料は月額20ドル(約2200円)から59ドル(約6500円)で、レシートの写真がアプリで送られる。そして、対象科目に応じてVenmoやPayPal、あるいは24時間以内の直接送金で保険が下りる。

ここでの前提は2つある。健康な犬であれば、上に挙げた基本的なことをすべて知っていれば、後に大きな問題が起こる可能性は低くなる。第二に、犬を飼うことにともなう最も初期費用は、ワクチン接種、獣医の訪問、糞便検査、グルーミングなどの基本的な費用だ。

そこでWagmoは、保険プランのないウェルネスだけのプランを最初に提供する。ユーザーは最初に必要になるものだけを利用し、後で保険プランへアップグレードすることができる。

Wagmoはウェルネスと保険の両方から収益を得るが、他に大企業への売り込みも行っている。つまり、社員の福利厚生の一環として、ペット保険を採用してもらうのだ。

現在14名の同社チームは、数千のユーザーがいて、パンデミック以来ユーザー数は毎月20%増加している。ウェルネスの支払請求は、これまで3万件処理している。

チームの58%は女性で、黒人とアジア系とラテンアメリカ系を合わせると全ワークフォースの17%になる。

「今後の成長機会を正しく見極めることが、とても重要です。特に大きいのは、企業の福利厚生だと私は思います。最近は、どこから始めるべきか、優先度の高いものは何か、限られたリソースと時間をどう割り当てるべきかを考えて、夜遅くまで起きてることもあります」とホーヴァス氏はいう。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:Wagmo資金調達ペット保険

画像クレジット:Wagmo

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(文:Jordan Crook、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ねこ用スマートトイレ「Toletta」が本体無料&アプリ月額料金1078円で利用可能に、トレッタキャッツがリニューアル

スマートねこトイレを手がけるトレッタキャッツは6月22日、泌尿器疾患の多いねこの体重・尿量・尿回数などを自動計測しスマホからヘルスチェックを行えるカメラ付きトイレ「toletta」について、月額1078円(税込)で利用できる「Toletta」(トレッタ)にリニューアルしたと発表した。

新プラン内容

  • 新名称Toletta(トレッタ)
  • Tolettaトイレ本体価格:0円
  • 最低利用期間:6カ月
  • プラン料金(アプリ月額料金):Tolettaトイレ本体1台あたり月額1078円(税込)
  • プラン内容:基本機能、自動状態判定、AI見守り機能
  • 申し込み:公式サイトの購入ページより行う

Tolettaとは、ねこがトイレに入るとセンサーで感知し体重・尿量・滞在時間など6つの健康指標を自動で計測するスマートトイレ(Tolettaトイレ)本体と、計測データを確認できる管理用スマホがセットになったサブスクリプションサービス。スマホアプリは、獣医師と共同開発したアルゴリズムを基に体重や尿量の変化をスマホに通知するため、ねこの体調変化に気づくきっかけが得られるという(医療機器ではないため、疾病の予防・診断・治療などはできない)。ねこが新しいトイレ(Tolettaトイレ)を使ってくれない場合、希望者には「ねこ経験豊富」な獣医師や看護師によるトイレ切り替えのアドバイスを行うとしている。

またTolettaでは、AIねこ顔認識技術搭載カメラにより、「どのねこがトイレをしたか?」を認識可能。複数のねこが使ってもきちんとトイレをチェックできる。トイレ中の様子を記録する「にゃんこセルフィー機能」も搭載している。

ねこ用スマートトイレ「Toletta」が本体無料&アプリ月額料金1078円だけで利用可能に、トレッタキャッツがリニューアル

リニューアルの背景のひとつとしてトレッタキャッツは、コロナ禍で猫を迎える人が急増するとともに動物愛護団体に保護を求める保護依頼や飼育放棄も増えていることを挙げている。また同社調査によると、猫の飼育での一番の悩みは「病気・健康」(69.2%)であったにも関わらず、「猫が最もかかりやすい病気」を回答できなかった人は、約70%にも上ったという。3人に1人が「病院に早く連れて行けばよかった」と後悔した経験があるとした。

トレッタキャッツは、公式サイトも一新。初めてねこを飼う人でも、かかりやすい病気から意外と知らない注意点まで知るきっかけになるよう、獣医師監修のガイドブック「THE FIRST CAT BOOK」も公式サイトで無料公開している。

ねこ用スマートトイレ「Toletta」が本体無料&アプリ月額料金1078円だけで利用可能に、トレッタキャッツがリニューアル

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カテゴリー:IoT
タグ:ペット(用語)トレッタキャッツ(企業)日本(国・地域)

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が約1.1億円を調達、開発運営体制を強化

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が約1.1億円を調達、開発運営体制を強化

ペット保険金統合プラットフォーム「アニポス」(Android版iOS版)を開発・運営するアニポスは6月9日、プレシリーズAラウンドにおいて、株式発行による資金調達を発表した。割当先は、マネックスベンチャーズ、DGベンチャーズ、山口キャピタル、広島ベンチャーキャピタル、グロービス、エンジェル投資家。

調達した資金は、同社サービス認知やサービス導入ニーズの高まりに対応し、保険運営会社・飼い主の求めるもの以上のサービスレベルを最短で提供することを目的に、機能開発・サービス開発、サービス改善の加速に投資する。

アニポスは、「全ての人がより良い適切な動物医療を享受し、動物と幸せに暮らせる世界を創る。」をビジョンに掲げ、ペット保険のDXを推進しているインシュアテック・カンパニー。獣医師でもある代表取締役CEOの大川拓洋氏が2019年3月に設立した。

ペット保険金を簡単に請求できるスマホアプリ「Anipos」(アニポス)と、同アプリからシームレスに繋がるペット保険事業者の保険金支払い業務効率化サービスとして、「ANIPOS OCR」「ANIPOS Cloud」を展開している。

また同社は、アニポスアプリでのアップロード明細書件数に応じて、アニポスの資金から公益社団法人アニマルドネーションを通じて、動物保護団体への寄付(明細書で寄付)を毎月実施している。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:医療(用語)保険 / インシュアテック / InsurTech(用語)ペット(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

GPSで迷子の犬や猫をトラッキングする「Tractive」がオーストリアから米国へ進出

犬や猫といったペットの行方を追跡するスタートアップに米国時間5月26日は、またまた大きな投資があった。オーストリアのTractiveが、Guidepost Growth EquityがリードするシリーズAで3500万ドル(約38億2000万円)を調達した。GPSを利用したペットトラッカーを開発する同社が創業したばかりの2013年以来の資金調達となる。

今回の資金調達で同社は、米国への本格的な進出を発表した。実は同社のLTEトラッカーは2020年夏に米国でも発売されたため「ソフトローンチ」は済んでいる。これまでオフィシャルな発表は何もなかったが、米国はこの製品にとって最速の成長市場になったようだ(訳注:米Amazonに多数のレビューがある)。

資金は米国を含む北米市場への拡張に向けられるが、企業の規模拡大や人員確保にも使われる予定だ。人員確保に関しては、同社はすでに北米地区担当の上級副社長とマーケティング担当副社長を任命している。

共同創業者でCEOのMichael Hurnaus(マイケル・ハーナウス)氏が、プレスリリースで次のように述べている。「Tractiveは、あなたの犬や猫のためのシートベルトのようなものです。どんなときでも、どんな場所でも役に立ちます。ペットの飼い主のみなさんの、犬や猫に対する愛情にふさわしい性能を実現しているため、Tractiveは最新の情報による最良の体験をユーザーにお届けします。仮想フェンスを設定することで日常の監視にも役に立つし、カロリー測定による肥満防止や、迷子になった犬や猫の発見も可能です」。

同社のもう1つのニュースは、新製品としてバッテリー寿命を長くしたバージョンの登場だ。Wi-Fiを使うことで、犬が家にいるときにはバッテリーへの負荷を下げる。それにより、バッテリーの寿命は旧バージョンの5倍になったという。本体価格は米国で50ドル(約5450円)、アプリは月額の会費を払う。

2021年2月には、ペット用スマート首輪のFiが3000万ドル(約32億7000万円)のシリーズBを発表している。

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猫の見守りと健康管理に、猫用ロギングデバイス「Catlog」開発のRABOが総額6億円を調達

カテゴリー:ハードウェア
タグ:TractiveペットオーストリアGPSトラッカー資金調達

画像クレジット:Tractive

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

首輪型猫用ロギングデバイス「Catlog」が猫の食事バランスを見守る「Catlogフードケア」開始

首輪型猫用ロギングデバイス「Catlog」が猫の食事バランスを見守る「Catlogフードケア」公開

首輪型の猫用ロギングデバイス「Catlog」(キャトログ)を開発提供しているRABO(ラボ)は、5月24日、Catlogで蓄積された猫の行動データベースを活用した猫用の食事見守りサービス「Catlogフードケア」のリリースを発表した。

Catlogは、猫の首に装着することで、猫の活動量、食事、飲水の回数といった行動を自動的に記録できるデバイス。Catlogフードケアの追加により、そこで蓄積された12億件を超える猫の行動データを活用し、猫の栄養面をサポートすることで、健康三大要素である運動・休憩・栄養をカバーできるようになった。

首輪型猫用ロギングデバイス「Catlog」が猫の食事バランスを見守る「Catlogフードケア」開始

 

Catlogフードケアは、個々の猫のデータを専門家と共に開発した「独自のロジック」で消費エネルギーに換算し、毎日の食事量と照らし合わせることで「消費と食事」のバランスを示してくれるというものだ。これまでは、食事量は体重だけを頼りに決めるしかなかったのだが、Catlogフードケアを使えば、それぞれの猫の体型や活動状況から食事量を決められるようになる。今後は、猫の生活環境に応じたフードのお薦め、ダイエットサポート、さらに同アプリ上でのフードの販売も行う予定だという。

首輪型猫用ロギングデバイス「Catlog」が猫の食事バランスを見守る「Catlogフードケア」公開

また、2021年夏にリリース予定の猫用トイレの下に敷いて体重や排泄情報をアプリに送信するデバイスCatlog Board(ボード)を使うことで体重などのデータも加味されるようになり、個々の理想体重や、体重と消費と摂取のバランスなどの提案も行うとしている。

 

同社顧問でペット栄養学会理事の獣医師、徳本一義氏は、「Catlogで得られた膨大なデータを解析することで、活動量とエネルギー要求量の関係性を見いだすことに成功しました。Catlogフードケアを使うと、日本の生活環境で暮らす猫様に合ったエネルギー要求量を提案することができます」と述べている。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:Catlog(製品・サービス)猫 / ネコ(用語)ペット(用語)RABO(企業)日本(国・地域)

ペット業界に特化したTYLが獣医師往診サービス「anihoc」開始、往診料金税込5500円

ペット業界に特化したスタートアップTYLは5月19日から、獣医師往診の新サービス「anihoc(アニホック)」の提供を始めた。anihocは獣医師が飼い主の自宅や専用の往診車で、ペットの健康診断や内科全般などの獣医療を行うサービスだ。

TYLは2017年に設立され、「ペットの家族化推進」をミッションに掲げる。同社はペット業界の求人サイト「アニマルジョブ」や、動物 / ペットに関する通信資格・講座の比較・資料請求ができる「動物資格ネット」などを提供している。

anihocでは専用のウェブフォームから予約すれば、最短即日で往診サービスを受けられる。コロナ禍での「外出を控えたい」「待合室での密な状況」といった悩みをanihocで解決していく考えだ。

TYLの取締役/獣医師の藤野洋氏

TYLの取締役で獣医師の藤野洋氏は、同日に開かれたオンライン会見で「飼い主やペットも普段と変わらない生活環境で獣医療を受けることができます。『待合室での時間』『ペットと通院する負担』といった既存の獣医療の課題を解決し、DX化する新たなサービスでもあります」と語った。

コロナ禍でペット関連市場は変化

新規飼育者によるペットの飼育頭数は、2018~2020年の推移をみると増加傾向にある。藤野氏は「コロナ禍でペットの立ち位置の変容がありました。人との関わり合いの希薄化やお家時間の増加などにより、これまでよりも『癒しの存在』『コミュニケーションパートナー』といった傾向が顕著になり、ペットの家族化が進んでいます」という。

また、ペット1匹にかける平均支出額の推移では、犬猫とも2019年に減少したものの、2020年に犬は約34万8561円、猫は16万4835円といずれも過去最高額となった。コロナ禍によってライフスタイルの変容や生活環境に影響が出てことで、ペット市場にも変化が生じているのだ。

anihocの全国展開を目指す


anihocの往診はTYL社員の獣医師3人体制で行う。獣医師3人で1日、1人当たり飼い主3人に対応できるという。藤野氏は「今後は獣医師の人数を増やしていきたいと思っています」と語った。また、犬や猫だけでなくハムスター、ウサギ、フェレットなどもanihocの対象となっている。

現在は東京都内23区を中心に、埼玉県南部と神奈川県北部の一部エリアでサービスを提供する。診察料はすべて税込みで、初診料が2200円、再診料が1100円、往診料金が5500円、深夜料金(午後7時~9時)が1万1000円となっている。

TYL代表の金児将平氏

TYLの金児将平代表は「私自身、犬を飼っています。ただ、よく吠えてしまうので、動物病院に行くと待合室で冷たい目で見られることもありました。動物病院に行きたくても行けない飼い主は多いと思っています。そのような方々のためにもサービスの普及に力を入れ、全国展開を目指していきます」と意気込みを語った。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:TYLペット日本DX

南ヨーロッパのペット向けウェルネススタートアップ「Barkyn」がシリーズAで約10.5億円を調達

Barkyn創業者のAndré Jordão(アンドレ・ジョルダン)氏とRicardo Macedo(リカルド・マセド)氏

ペット用のフードと遠隔獣医サービスを組み合わせたヨーロッパのサブスクリプション「Barkyn」が、フードテック投資家のFive Seasons Venturesから300万ユーロ(約3億9000万円)を調達した。これにより、以前から実施していたシリーズAが800万ユーロ(約10億5000万円)に増え、これまでの調達金額の合計は1000万ユーロ(約13億1000万円)となった。Five Seasons Venturesは、これまでに投資していたIndico Capital Partners、All Iron Ventures、Portugal Ventures、Shilling Capitalに続く投資家となった。Barkynは、Nestléに買収されたTailsや2800万ドル(約30億6000万円)を調達した英国のButternut Boxと同じジャンルの企業だ。

2017年に創業したポルトガルのBarkynは現在、ポルトガル、スペイン、イタリアでサービスを展開し、南ヨーロッパの主要な「ペットウェルネス」ブランドとなることを狙っている。

Barkynによれば、同社のサブスクリプションサービスは「新鮮な肉を使ったヘルシーなフード」と専任のリモートオンライン獣医を提供している。犬の栄養状態に合うようにフードをカスタマイズしていることが顧客を引きつけている部分だという。同社はペット向け抗炎症サプリで商標登録済の「Barkyn Complex」や、ポルトガルの顧客を対象としたペット保険商品も開発した。

Barkynの共同創業者でCEOのAndré Jordão(アンドレ・ジョルダン)氏は発表の中で「栄養や体の状態を考えれば1つですべてのペットに合う製品はありません。我々の知識、既存の製品、継続的な研究開発によってこれを解決します」と述べている。

Barkynにとってはチャンスの扉が開かれている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大し、世界中がロックダウンの辛さと闘う中でペットを飼う人が増えたことは広く知られている。

同社によれば、2020年には南ヨーロッパ全体で四半期ごとに40%ずつ成長したという。

Barkynへの投資に関してFive Seasonsの創業パートナーであるNiccolo Manzoni(ニコロ・マンゾーニ)氏は「ペットを飼う人が多いのに魅力的なデジタルペットウェルネスブランドがない南ヨーロッパにおいて、Barkynは類のない企業です。フードのカスタマイズと遠隔獣医サービス、ポルトガルでは保険も組み合わせることで、顧客にペットの健康と安心を1カ所で提供しています」とコメントした。

ジョルダン氏はTechCrunchに対し、Barkynは既存のペットフードブランドを超えることに挑戦していると述べ、その背景を「テクノロジーを活用したペット市場はどうあるべきかを再考し、ペットフードのサブスクリプションだけではなくペットケアサービスを構築しています。我々は360度全体にわたるエクスペリエンスを開発しました。自分の犬に最適なフードと遠隔医療のサブスクリプションです。我々はモデルを成長させながらも極めて緊密な関係を獲得できます」と語った。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:ペットBarkyn資金調達ポルトガルヨーロッパ

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

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Barkyn創業者のAndré Jordão(アンドレ・ジョルダン)氏とRicardo Macedo(リカルド・マセド)氏

ペット用のフードと遠隔獣医サービスを組み合わせたヨーロッパのサブスクリプション「Barkyn」が、フードテック投資家のFive Seasons Venturesから300万ユーロ(約3億9000万円)を調達した。これにより、以前から実施していたシリーズAが800万ユーロ(約10億5000万円)に増え、これまでの調達金額の合計は1000万ユーロ(約13億1000万円)となった。Five Seasons Venturesは、これまでに投資していたIndico Capital Partners、All Iron Ventures、Portugal Ventures、Shilling Capitalに続く投資家となった。Barkynは、Nestléに買収されたTailsや2800万ドル(約30億6000万円)を調達した英国のButternut Boxと同じジャンルの企業だ。

2017年に創業したポルトガルのBarkynは現在、ポルトガル、スペイン、イタリアでサービスを展開し、南ヨーロッパの主要な「ペットウェルネス」ブランドとなることを狙っている。

Barkynによれば、同社のサブスクリプションサービスは「新鮮な肉を使ったヘルシーなフード」と専任のリモートオンライン獣医を提供している。犬の栄養状態に合うようにフードをカスタマイズしていることが顧客を引きつけている部分だという。同社はペット向け抗炎症サプリで商標登録済の「Barkyn Complex」や、ポルトガルの顧客を対象としたペット保険商品も開発した。

Barkynの共同創業者でCEOのAndré Jordão(アンドレ・ジョルダン)氏は発表の中で「栄養や体の状態を考えれば1つですべてのペットに合う製品はありません。我々の知識、既存の製品、継続的な研究開発によってこれを解決します」と述べている。

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Barkynへの投資に関してFive Seasonsの創業パートナーであるNiccolo Manzoni(ニコロ・マンゾーニ)氏は「ペットを飼う人が多いのに魅力的なデジタルペットウェルネスブランドがない南ヨーロッパにおいて、Barkynは類のない企業です。フードのカスタマイズと遠隔獣医サービス、ポルトガルでは保険も組み合わせることで、顧客にペットの健康と安心を1カ所で提供しています」とコメントした。

ジョルダン氏はTechCrunchに対し、Barkynは既存のペットフードブランドを超えることに挑戦していると述べ、その背景を「テクノロジーを活用したペット市場はどうあるべきかを再考し、ペットフードのサブスクリプションだけではなくペットケアサービスを構築しています。我々は360度全体にわたるエクスペリエンスを開発しました。自分の犬に最適なフードと遠隔医療のサブスクリプションです。我々はモデルを成長させながらも極めて緊密な関係を獲得できます」と語った。

カテゴリー:ヘルステック
タグ:ペットBarkyn資金調達ポルトガルヨーロッパ

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

猫の見守りと健康管理に、猫用ロギングデバイス「Catlog」開発のRABOが総額6億円を調達

2021年4月6日、猫用のログインデバイス「Catlog」を展開するRABOはシリーズAラウンドにおいて、総額約6億円の資金調達を発表した。引受先はSTRIVE、XTech Ventures、W ventures、三⽣キャピタル、みずほキャピタル。

RABOは2018年2⽉22⽇の猫の⽇に設立。「Catlogシリーズ」として猫の生活を見守るIoTプロダクトを展開している。主力プロダクトは首輪型のロギングデバイス「Catlog」で、これを愛猫に装着することで24時間365日、猫の行動をCatlogの専用アプリから確認できるようになる。

第2弾プロダクトは2020年10月に発表した、猫トイレの計量デバイス「Catlog Board」(キャトログボード)。これを猫トイレの下に設置すると猫の体重、尿量、回数などをアプリで確認できるようになる。首輪型のCatlogと計量デバイスCatlog Boardのデータは、いずれも1つのアプリで確認できる仕組みだ。Catlog Boardはクラウドファンディング・テストマーケティングサイトの「Makuake」にてプロジェクトを実施したところ、開始4分で目標額の30万円を突破、最終的に1549万円が集まった。現在はRABOの自社サイトで販売の予約を受け付けていて、2021年夏頃から発送を開始する予定だ。

Catlog Board

カメラでは不十分なペットの見守り

ペットの見守りというと、自宅にカメラを設置して見守るタイプのプロダクトが多い。ただ、実際に愛猫たちの見守りに使ってみたところ、それだけでは不十分に感じたのがCatlogを開発したきっかけとRABOの代表取締役社⻑を務める伊豫愉芸⼦氏は話す。

「見守り用のペットカメラを出しているメーカーは多数あります。私もCatlogを開発する前はカメラを活用していました。ただ、カメラを設置したとしてもすべてが追尾して撮るタイプではないので、動き回る猫様の様子を捉えきれないし、1日中カメラを見ているわけにもいかないので、なにか異変があったときに気づけないという課題があります。カメラを設置したとしても見守りとしては不十分で、健康管理に関しては不可能であると、飼い主としては思っていました」。

そこで伊豫氏は大学院で専攻していた「バイオロギング」の技術を猫の見守りに応用することを考えた。バイオロギングとは動物の体に小型のセンサーを装着し、データを解析することで人間が普段観察できない動物の行動を明らかにする研究手法のこと。Catlogはこの技術を応用し、猫の行動を24時間365日トラッキングできているそうだ。

愛猫の実況中継

2019年9⽉にサービスを開始して以来、Catlogには現在7000匹の猫が登録しているという。ユーザーにはこれまで見えなかった猫の行動がリアルタイムでわかり、離れている間も愛猫の存在が近くに感じられることがCatlogの魅力と伊豫氏は説明する。

「見えないデータが見えることで、より愛しく感じるポイントが増えたという声を多くいただいています。Catlogのアイコンがアバターのような役割になって猫様が自分の行動を実況中継してくれているので、それを見て『こんなにたくさん寝ててかわいいい』とか、自分が帰宅した時間に走っていますと出ると『迎えにきてくれていてかわいい』とか、飼い主さんたちが各々の解釈で愛でるポイントを発見しています」。

また、猫は体調が悪いことを言葉で教えてくれることはないし、もともと群れで生きる生き物ではないめ体調が悪いことを隠す傾向にある。飼い主は愛猫の体調の変化に注意しなければならないが、Catlogなら体調に関わるデータが確認できるという点もユーザーに評価されているという。

「猫様は泌尿器系のトラブルにかかることが多くて、水を飲むのが大事と多くの飼い主さんも理解しています。ご飯は、飼い主があげたときに食べるので、いつ食べているかはわかりますが、留守中に水を飲んでいるかはわからないので、そういった水飲みといった行動を確認できる点も、高く評価をいただいているポイントです」。

今後、Catlogでは病気の早期発見と早期治療ができるようにしていく考えという。すでにRABOは2021年1月、複数の動物病院との連携し、猫の疾病の兆候や症状を検知するための機能の開発に取り組むことを発表している。近々、猫の嘔吐を検知できる機能を実装する予定だが、他にも例えば、かかりつけの動物病院とも連携し、猫たちを診る獣医にとっても使いやすくなるような機能などを開発していく予定だそうだ。

RABO 

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タグ:CatlogRABOペットネコ資金調達日本

獣医とその顧客向けアプリDigitailがbyFounders率いるシードラウンドで約2.7億円調達

獣医の手術とその顧客のためのクラウドサービスであるDigitailは、byFoundersとGradient Ventures(GoogleのAIファンド)が主導し、PartechとDr. Ivan Zakharenkov(Smartflow)などの一連のエンジェルが参加したシードラウンドで250万ドル(約2億7000万円)を調達した。このスタートアップは、すでにFast Track Malmoから(2019年のプレシードラウンドにて)支援を受けている。Digitailは現在2000人の獣医によって16カ国で使用されている。

Digitailは自社の動物病院や動物病院向けの「オールインワン」診療管理システムについて「獣医がワークフローを簡素化し、自動化を推進し、診療所にいなくても飼い主がペットと関わることができる」と述べている。

ペットの飼い主のためにDigitalは、PIMSに直接接続され、ペットのデジタルIDとして機能する顧客アプリ「Health Card for pets」を提供する。これにはペットの病歴が記録されており、飼い主はアプリ内のチャットで獣医とコミュニケーションをとったり、次回の予約をしたり、ペットに関するその他の重要な情報を保存できる。

創業者はCEOのSebastian Gabor(セバスチャン・ガボール)、CPOのRuxandra Pui(ルクサンドラ・プイ)らだ。彼らに加えて、社内の獣医師であるAlexandru Gheorghita(アレクサンドル・ゲオルギタ)も参加している。

ガボール氏は声明の中で「ペットケアは今でも90年代のように行われています。全体的なビジョンとアプローチが欠如しているため、データの統合や業界の主要プレイヤー間のコラボレーションが行われていません。その結果、獣医は時代遅れのツールに頼らなければならず、コラボレーションやイノベーションは停止しています」と述べた。

競合にはシリーズAで800万ドル(約8億7000万円)を調達したRhapsody.vetや、EzyvetHippo Managerなどがある。しかしDigitailによると、同社のオールインワン方式は他社よりも優れているという。

ある推計によると、米国のペット所有者の約39%がミレニアル世代だという。Digitailはアプリで獣医の予約や手配をしたい顧客を探している、新しい世代の獣医師に向けビジネスを展開している。医師の手術を目的としたアプリと同様、Digitailのプラットフォームは顧客データを処理し、手術を実行できる。ペットケア業界は2025年までに2000億ドル(約22兆円)規模に達すると予測されている。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Digitail資金調達ペット

画像クレジット:Digitail

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(文:Mike Butcher、翻訳:塚本直樹 / Twitter

犬が指定範囲外に出たら通知するスマートなペット用首輪のFiが約32億円のシリーズBを調達

ペットテック企業のFiは米国時間2月25日、シリーズBで3000万ドル(約32億円)を調達したと発表した。Longview Asset ManagementのChuck Murphy(チャック・マーフィー)がリードしたラウンドは、2019年にシリーズAで700万ドル(約7億4000万円)を調達したのに続くもので、同スタートアップの価値を2億ドル(約210億円)以上と評価している。

ニューヨークを拠点とするFiは、コネクテッドドッグカラー(スマート首輪)に特化しており、2020年末にSeries 2のデバイスをリリースした。この第2世代バージョンでは、ペット追跡デバイスにいくつかの重要なハードウェア改善が施されており、またバッテリーの最適化により、満充電時で最大3カ月の駆動時間を実現している(同社によると、平均は約1.5カ月だという)。

デバイスはWi-FiとBluetoothを利用しており、犬がAIによって指定された範囲外に移動した場合には通知を送信する。

Fiは2019年のスタート以来堅実な成長を遂げており、新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行にもかかわらず、製品に対する需要は伸び続けているという。まだ事業規模は小さいが、Fiは米国での販売拡大に取り組んでいる。また、2020年の第4四半期(10月〜12月)にはメガペットのオンライン小売業者ことChewyでも販売された。

「米国には非常に大きな市場があり、私たちはまだその表面で活動しているだけです」と、ファウンダー兼CEOのJonathan Bensamoun(ジョナサン・ベンサムーン)氏はTechCrunchに語っている。「私たちはこの分野に集中していたいと思っています。そして、これを本当に家庭用品にしたいのです。成長の最大の制約は、人々が我々や製品カテゴリーの存在を知らないことです」。

Fiによると、従来型の大型ペット小売店との交渉は現在「宙に浮いた」状態だという。この資金調達ラウンドは研究に加えて、製品のフットプリントの成長を助けるために、マーケティングと追加の小売パートナーシップの調査に向けられる。

「私たちはFiのジョナサン(・ベンサムーン)氏とチームを1年以上追跡しており、彼らの実行力と急速な成長に非常に感銘を受けています」と、AVPのパートナーのCourtney Robinson(コートニー・ロビンソン)氏はTechCrunchに向けた声明で述べている。「彼らはデザイン、バッテリー寿命、精度の面で競争相手を打ち負かすデバイスによって、コネクテッドカラーという新しいカテゴリーの明確なリーダーとしての地位を確立しました」。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Fi資金調達ペット

画像クレジット:Veanne Cao

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ドコモが猫型ドローン「にゃろーん」発表、プロペラを使わず超音波振動活用し空中移動

ドコモが猫に愛される猫型ドローン「にゃろーん」発表、プロペラを使わず超音波振動活用し空中移動

NTTドコモ

NTTドコモは猫の日の2月22日、猫を愛し、猫に愛されるために生まれたという猫型ドローン「にゃろーん」のプロモーション動画を公開しました。

にゃろーんは、ドコモが2019年に発表した「羽根のないドローン」の技術を活用したもの。というより、風船に耳が付いただけでほぼ同じもののように見えます。プロペラを利用する一般的なドローンは、音が大きく、また人に接触した際に思わぬけがに繋がることもあります。しかし、羽根のないドローンは、ヘリウムガスを充填した風船を利用。風船に取り付けた小さな機械が微少な振動を起こし、それによって発生する風を利用し、移動を制御する仕組みです。

移動速度は秒速20cm(時速0.72Km)と非常にゆっくりですが、その分しずかで、音に敏感な猫の側まで近づくこともできます。プロペラがなく、基本的には風船なので人や猫などの近くで運用しても安全性が高いのも特徴です。ちなみに、飛行時間は1時間~2時間ほど。

なお、単に猫と戯れるためだけに開発されたわけではなく、今後はこれまでドローンでは難したかった屋内での活用が検討されているとのこと。たとえば、搭載したカメラで迷子特有の動きを検出しる迷子パトロールや目的地までの案内、人が集まる場所での空飛ぶ広告などの利用例が挙げられています。

(Source:NTTドコモEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ドローン
タグ:NTTドコモ(企業)ペット(用語)日本(国・地域)

行方不明の愛犬を探すアプリ「Shadow」をZocdoc創設者が起ち上げる

米国では毎年、約1000万匹のペットが行方不明になっており、そのうちの数百万匹は施設で保護されているが、認識票やマイクロチップがないために飼い主と再会できない場合がある。新しいモバイルアプリ「Shadow(シャドウ)」は、その中でもとりわけ愛犬とはぐれてしまった飼い主を助けるため、ボランティアネットワークとAI技術の組み合わせを活用して、この問題に取り組むことを目指している。

このスタートアップ企業は、米国中の動物保護施設や救助団体と協力して、現在収容している犬の写真を収集し、これにTwitter(ツイッター)やFacebook(フェイスブック)などのソーシャルメディアプラットフォームから収集した写真で補完する。

Shadowによれば、行方不明になった犬の写真と、近くの保護施設やウェブから収集した写真を照らし合わせるために、AI技術を使用しているという(Shadowの競合であるFindapetは、これが真実ではないと主張。Shadowのアプリが手動の一致判定システムに依存していることは明らかだと述べている。Shadowはコメントを求められている)。

画像クレジット:Shadow

一致する写真が見つからない場合、Shadowは、その犬がいつどこで行方不明になったかに基づいてプログラムで検索半径を設定し、犬の飼い主が次のステップとして取ることができる他のアクションを提案する。

技術的なマッチングプロセスが可能性のある一致を逃した場合に備えて、アプリには保護施設からすべての写真を直接表示したり、他のShadow ユーザーと協力して、たとえば近所に「迷い犬」のチラシを貼るようなクラウドソーシング活動を支援することなどが含まれる。

このアプリでは、ボランティアのネットワークを頼りにしており、ボランティアの人々が保護施設の写真を確認したり、行方不明の犬を探すために使われているソーシャルメディアサイトで犬の写真を拡散したりといった活動を行ってくれる。犬の飼い主はアプリ内で謝礼をアピールすることもでき、捜索に協力してくれる人のモチベーションを高めることができる。

現在では、Shadowに協力するボランティアユーザーの数は3万人を超えるまでに成長しており、また、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)、ニューヨークとロサンゼルスのアニマルケアセンター、ダラスのシェルターシステムなどの団体と提携している。

画像クレジット:Shadow

Shadowは無料で利用できるが、マッチングに成功して犬が見つかったときに仮想チップという仕組みで利益を得ている。また、ユーザーには10ドル(約1040円)でInstagram広告をアプリ内で購入する機能も提供している。これはShadowが広告のビジュアル素材を提供し、広告購入プロセスと配置プロセスを飼い主に代わって管理する。

かつてZocdoc(ゾックドック)を創設したCyrus Massoumi(サイラス・マスーミ)氏によって設立されたこのスタートアップは、数年前からステルスモードのような状態で活動を続け、現在では地元ニューヨークをだけでなく、全米20州76郡で犬探しサービスを提供している。

またマスーミ氏がZocdocから退社した際の状況が、複雑だったことには触れておくべきだろう。2015年11月の取締役会中に、マスーミ氏の共同創業者とCFOが彼を会社から追い出すための陰謀を画策したと、マスーミ氏は詐欺を主張し、裁判を起こしたのだ。訴訟では、当時のZocdoc内部における争いが詳細に述べ立てられた。ニューヨーク最高裁判所の判事は最近、この訴訟を棄却している。この棄却により判決が確定したわけではないが、現在のところ新たな訴訟は提起されていない(追記:判決では、法律上この訴訟はニューヨークではなく、デラウェア州に提出する必要があるとして却下された。マスーミ氏のコメントによれば、同氏は再提訴を計画しているという)。

これに先立ち、Zocdocは若い男性従業員がそこで働く女性に不適切な発言をすることでストレスを与える、いわゆる「bro culture(ブロカルチャー)」を発達させたと、Business Insider(ビジネスインサイダー)から非難されていた。これは、#MeToo運動が大きく台頭する前のことで、それ以来、企業が職場でこれらの問題にどのように対処するかに影響を与えてきた。

マスーミ氏は、この記事の内容に書かれているとおりだったという主張に異を唱えている。同社には当時300人の営業担当者がいたが、同氏は不適切な行為をした人がいたかもしれないことに同意する一方で、それらの行為に対する同社の対応は適切に処理されていたと考えている。

「この疑惑はZocdocで完全に調査され、価値がないことが判明しました」と、マスーミ氏はTechCrunchに語り、Zocdocは同氏がCEOだった間、繰り返し「最高の職場」として認識されていたと付け加えた(マスーミ氏が疑惑をかけられたことはないが、最終的にはCEOに責任があるということになる)。

現在のShadowは、異なる体質であることを主張している。チームは12人で、製品とエンジニアリングチームの3分の2は女性だ。Zocdocの投資家の中には、マスーミ氏を再び支援するために戻ってきた人もいる。

このスタートアップ企業には、Founders Fund(ファウンダーズファンド)、マスーミ氏とIndiegogo(インディーゴーゴー)の創業者Slava Rubin(スラヴァ・ルービン)氏のファンドであるHumbition(ハンビション)、Lux Capital(ラックス・キャピタル)、firstminute Capital(ファーストミニット・キャピタル)などのエンジェルが資金を提供している。

Zocdocの複雑な歴史をよそに、Shadowが行っている現在の仕事は、多くの人々が気にしている問題を解決している。何百万人ものペットの飼い主が、場所の問題からいつまでも動物を飼うことができなくなり、ペットを保護施設で安楽死させている。一方で、迷子ペット探しのメッセージをソーシャルメディア上で配布する現在のシステムは、それらの投稿の多くが見られているとは考えにくい。特に多くの人が集まるSNSには、それだけ大量の「ペットを探しています」という投稿が溢れているからだ。

画像クレジット:Shadow

Shadowは2018年に、地元のニューヨーク地域で活動を開始した。その最初の年、600匹の犬を飼い主と再会させた。次の年には2000匹、3年目には5000匹の犬を再会させた。現在では1万頭近くの犬が飼い主と再会を果たしている。

それらの半分以上は、新型コロナウイルス感染症が流行し始めてから行方不明になった犬たちだ。新たにペットを飼い始めた人が増え、ペットと外で過ごす時間が増える間に犬とはぐれてしまったのだ。

マスーミ氏は、友人の愛犬シャドウ(この犬の名前が会社名の由来となった)が行方不明になった時に、Shadowを起ち上げる着想を得たと語る。この友人は、誤った手掛かりを辿ったり、彼を助けようとする人々とつながりを持ったりしながら、愛犬を見つけるのに1カ月以上かかったという。

「こんなことが世界では年に1億回くらい起きているのだろうなと私は思いました。ペットを愛する人々にとって、家族の一員がいなくなったのと同じことです」と、マスーミ氏は説明した。「これは私がすでに医療の分野で解決してきた問題と似ているように思えました。人々は医者に会いたがっていて、医者も患者に会いたがっているのに、両者を結びつける中心的な方法がないだけです」と、彼はいう。

もっと広範囲で、人々が実際に関心を持っている問題を解決するためにテクノロジーが有効に活用できないかと彼は考えた。

「誰もがやっているようなことに人間性を注入するようなテクノロジーがもっと必要だと思います。それが私たちがやっていることの核心だと思います」と、マスーミ氏は語る。

ShadowのアプリはiOSとAndroidで無料でダウンロードできる。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Shadowペット

画像クレジット:Shadow

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(翻訳:TechCrunch Japan)

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が正式サービス開始、日本ペット少額短期保険に対応

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が正式サービス開始、日本ペット少額短期保険に対応

スマートフォンでペット保険金請求を行えるサービス「アニポス」(Android版iOS版)を展開するアニポスが1月5日、2021年1月1日付けの正式サービス開始とともに、日本ペット少額短期保険の保険金請求への対応を発表した。

アニポスは、ペット保険金請求がスマホだけで完結するというサービスおよびアプリ。動物病院からもらった「診療明細原本」の写真を撮ってアップロードすると、加入している保険運営会社から飼い主の口座に保険金が入金される。診療明細原本以外に動物病院でもらう必要のある書類はなく、郵送などの作業は不要。

なお、アニポスアプリで一度に請求できるのは1回の通院分で、同一の診断・症状であっても複数回受診の請求を一度に行うことはできない。

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が正式サービス開始、日本ペット少額短期保険に対応

また診療明細データ1件ごとに、公益社団法人アニマルドネーションを通じ、動物救済団体に対してアニポスが寄付を行う。寄付は毎月実行されアニポスの公式サイトで公表している。

この寄付の原資は、すべててアニポスが負担しており、ユーザーが負担することはない。アニポスサービス利用規約にある引き受け対象に合致したアップロードに限り寄付を実行する。保険金請求を行わない選択も可能で、その場合は寄付のみ行われる。

また同社は、提携ペット保険運営会社に対して、保険金査定で必要な情報の取得、保険金請求業務のデジタル化などを含む包括的な業務効率化サービスを提供している。

スマホでペット保険金を請求できる「アニポス」が正式サービス開始、日本ペット少額短期保険に対応

2019年3月設立のアニポスは、「すべての人がより良い適切な動物医療を享受し、動物と幸せに暮らせる世界を創る。」をビジョンに掲げ、ペット保険のDXを推進。ペット保険金を簡単に請求できるスマホアプリ「アニポス」と、「アニポス」からシームレスにつながるペット保険事業者の保険金支払い業務効率化サービスを始め、テクノロジーの力で動物医療を支えるサービスを開発提供していくとしている。

ペットの長寿化、ペット医療の高度化・高額化を背景に、日本のペット保険市場は年率20%で成長しているという。ペット保険は、生活者(ペット保険加入者)にとって身近になったものの、手続きの利便性向上を求める声が増しており、同時にペット保険運営業者のデジタル化を含む業務効率化・業界全体のDXが求められているという。

また同社は、提携ペット保険運営会社に対して、保険金査定で必要な情報の取得、保険金請求業務のデジタル化などを含む包括的な業務効率化サービスを提供している。

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前澤ファンドによる出資決定、トレッタキャッツがねこ用IoTトイレを1000台無料配布

トレッタキャッツは1月1日、前澤友作氏が「社会課題の解決」や「趣味の追求」を事業テーマに掲げる起業家や団体への出資を目的に設立した「前澤ファンド」より出資を受けたと発表。この出資をふまえ同社では、スマートねこトイレ以外のねこ関連事業への本格参入を開始する。

関連事業のひとつは、オリジナルねこ砂事業として、業界のリーディングカンパニーである大貴とオリジナルねこ砂を共同開発。トレッタの利用に最適なねこ砂を提供する。また、獣医師によるフードコンサルティング事業を開始。トレッタの獣医師がトレッタデータをもとに、ねこの疾患予防に最適なフード選び、与え方をコンサルティングする。ペット業界大手企業との提携により、フードのオンライン販売も実施する。

同社は、今回の出資を記念し、ねこのトイレチェックと健康管理がスマホで行えるスマートトイレ「toletta」(トレッタ)を抽選で1000台無料配布するキャンペーンを実施すると明らかにした。キャンペーンの開始は、2021年1月中旬〜下旬頃を予定。キャンペーン開始は、トレッタ公式Twitterより告知する。

このほか月額プランについて、従来提供していた、サービス内容によって価格が異なる3プラン体系から、月額980円(税抜。ねこ1頭あたり。2頭目以降は税抜620円)の「基本プラン」のみに変更。シンプルでわかりやすく、もっと使いやすいプランにリニューアルした。

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tolettaとは、ねこがトイレに入ると、「体重・尿量・尿回数・トイレ入室回数・滞在時間・経過時間」を自動計測するセンサープレートを搭載するIoTシステムトイレ。トレッタで計測したトイレデータに急激な変化や異常値が出た場合は、獣医師が開発したロジックに応じ、飼い主のスマートフォンにアラートを送付する。ねこがかかりやすい腎泌尿器疾患をはじめ、ねこの病気予防や早期発見を促すとしている。

2019年2月の一般販売開始以降、2020年12月時点で約6000頭以上のねこと飼い主に利用されているという。

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麻布大学が獣医学系で国内初のVR活用教育を開始、獣医外科学実習の授業に採用

麻布大学が獣医学系で国内初のVR活用教育を開始、獣医外科学実習の授業に採用

麻布大学は11月30日、獣医学系大学で初の仮想現実(VR)技術を採用した教育を開始したと発表した。同獣医学部獣医学科 小動物外科学研究室 高木哲准教授の開発によるシステムを利用。獣医外科学実習の授業において、360度カメラで撮影したVR動画をゴーグル型VRヘッドセットで視聴することで、高い臨場感をもって外科手術の基礎などを体験できる。

1890年創設の麻布大学は、今年2020年には学園創立130周年を迎え、獣医系大学としては2番目に長い歴史を持つ大学。獣医外科学実習は、外科手術に必要な器具・機材、減菌・消毒法の手技について基本的な技術を習得し、外科手術の基礎を学び、実践する授業という。VRを採用した教育は医学・医療系で利用されている例があるものの、獣医学系においては、国内でまだ例のない先進的な取り組みとしている。

開発したシステムは、VRヘッドセットにiPhoneを装着してVR動画を視聴するというもので、24セットを導入。360度カメラにより撮影した3D動画を同時に24名の学生が視聴可能で、学生はVR技術の特性を活かした没入感のある、高い臨場感の3D動画で手術や処置の手技を学べる。全学生がベストポジションで視聴できるため、実習に効果的な事前学習が行える。

またVRヘッドセットを装着し頭を上下・左右に向きを変えると、連動して動画の視点が変わるので、様々な角度の視点から手術の様子などを確認できる。そのため、手元だけでなく、全体の様子や雰囲気も把握でき、一般的な動画では実現できない教育効果を得られるとしている。

麻布大学が獣医学系で国内初のVR活用教育を開始、獣医外科学実習の授業に採用

同システムは、同時に多数の学生が視聴できるため、同学の獣医学科(定員120名)において、教育の効率と質の向上に役立つという。学生によるアンケ―ト結果も満足度が高く、教育効果の向上が期待できるとしている。さらに、動物を使用した手術(手技)などを何度も繰り返して実施する必要がないため、動物個体の負担を軽減できるとした。

麻布大学は、私立大学として動物学分野の研究に重点を置くトップクラスの実績を基盤に、新たな人材育成に積極的に取り組んでおり、今後は、これまでの経験を活かしてより質の高いVRコンテンツの制作を目指すとしている。なお、VRを活用した獣医学教育の整備の一部は、文部科学省科学研究費(JP18K19256)の助成を受けて実施しているという。

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カテゴリー:VR / AR / MR
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猫専用首輪型ロギングデバイス「Catlog」(キャトログ)を開発・販売しているRABOは10月5日、第2弾プロダクトとして猫トイレの計量器「Catlog Board」(キャトログボード)を発表。本日より11時より、クラウドファンディング・テストマーケティングサイトの「Makuake」にてプロジェクトを開始した。

先着限定販売は以下のとおり。一軒家や多頭飼いの場合は複数台を割り引き価格で応援購入することが可能だ。

  • Catlog Board×1台:4400円(70名限定、50%オフ)
  • Catlog Board×2台:8800円(50名限定、50%オフ)
  • Catlog Board×3台:1万3000円(20名限定、51%オフ)
  • Catlog Board×4台:1万7000円(10名限定、53%オフ)

先着の応援購入以外にも、100名限定で一般販売予定価格から45%オフの4800円コースも用意されている。

Catlog Boardは、既存の猫トイレの下部に設置することで、猫の体重と尿量、回数を自動記録できる計測器。Catlogと併用すれば、ごはんを食べる、寝ている、くつろいでいる、走っている、歩いている、毛づくろいの6種類の行動とともに、専用スマートフォンアプリで参照可能だ。なおCatlogについては「水飲み」の行動についても最終検証段階に入っており、近日中に利用可能になるという。

詳細は随時追記する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:RABOCatlogペットMakuake

ドッグフードのスタートアップSundaysは乾燥粒形に代わる新しいフードを発売

ドッグフードのスタートアップであるSundays(サンディーズ)の共同創設者でCEOのMichael Waxman(マイケル・ワックスマン)氏は、犬の飼い主たちが愛するペットに与えるフードには十分な選択肢があると承知していたものの、それでも何か新しいフードを提供する余地はあると考えていた。

「言うなれば『水はいたるところにあるが、水飲み場がない』みたいな現象です」とワックスマン氏。「3000を超える種類のドッグフードがありますが、実際に、頭を使わなくてもわかる、際立った正解が存在しないと感じていました」。

Sundaysは、その最初の製品を2月にソフトローンチ(限定的試験販売)した。現在はおよそ1000人の優良顧客がいる。今では販売地域を広げ、Red Sea Ventures、Box Group、Great Oaks Ventures、Matt Salzberg、Zach Klein、その他の投資家から227万ドル(約2億4000万円)を調達したことも発表した。

ワックスマン氏は、以前にデートアプリGrouper(グルーパー)(未訳記事)などを立ち上げている。彼の妻で共同創設者のTory Waxman(トリー・ワックスマン)氏は獣医師だ(Sundaysでは最高獣医学責任者を務めている)。数年前、夫婦が買っていた犬の1頭がお腹の具合を悪くしたのをきっかけに「最高のドッグフードを探し出そうと、この道に飛び込みました」と彼は話している。

この市場は大きく2つのカテゴリーに別れているとワックスマン氏は言う。ひとつは、比較的安価で手に入りやすいが、あまり健康的でないキブル(粒)タイプ。もうひとつは冷蔵フードだ。Farmer’s Dog(ファーマーズ・ドッグ)のように直販されるもの(未訳記事)もあり、健康的だが価格は高く、準備に手間がかかる。

「あり得ないほど不便なのです」とワックスマン氏は訴える。「私たちなんかよりも、ずっと犬に入れ込んでいる人は、敢えて探すまでもなく大勢います。犬のためなら何でもできる。ただし、毎日1時間かけてフードを用意することを除いてね」。

画像クレジット:Sundays

そこで彼は、Sundaysを「キブルと冷蔵の中間の、新しい第3のカテゴリーのドッグフード」と銘打っている。人間が食べてもよいとされる、新鮮な肉、内臓、骨を90%使用し、特殊な空気乾燥工程で加工している。

キブルに頼っている飼い主にとって、同社が提供するフードは「非常に高品質で味もよく、それでいてこれまでの手軽さは変わりません」という。現在、冷蔵フードに大金を費やしている飼い主には、「品質と味を犠牲にすることなく、あらゆる点で信じられないほど楽になります」と彼は確約している。

早くからの利用客の数人は、このフードはビーフジャーキーとよく似ていると同社のレビュー欄に書いている。味のテストを実施したところ、Sundaysのフードを選んだ犬と高キブルを選んだ犬の比率は40対0だったとワックスマン氏は言う。

このフードは、単品購入とサブスクリプションの両方が選べる。40オンス(約1kg)入りのボックスは、現在1箱75ドル(約8000円)。サブスクリプションでは、同じボックスが59ドル(約6300円)で買える。

ここまで来るのは楽ではなかったと、ワックスマン氏は語る。フードの新しい加工方法については「そのためのサプライチェーンが確立されていなかった」。結局、Sandaysは「米国農務省が監督するアメリカ国内のジャーキー調理施設でこの新しいフォームファクターを作ることにした」とのことだ。

「思っていたよりずっと長い時間がかかりました」と彼は振り返る。「しかし、一時的な頭痛は、最高に喜ばしい長期的な強みを生みます。いずれそれが、同程度に高品質で特徴的な製品を提供しようと目論む競合相手を寄せ付けない、深い深い濠になるのです」

関連記事:マットレスの直販で成功したCasperのスタッフが今度は高級ドッグフードの直販に挑戦
画像クレジット:Sundays

[原文へ]

(翻訳:金井哲夫)

D2Cのキャットフードのスタートアップ「Smalls」が約9.5億円を調達

犬の飼い主がドッグフードをオンラインで注文しようと思ったらD2Cの選択肢がたくさんあるが、キャットフードにはそうしたスタートアップの波は来ていないようだ。しかしこの状況は変わりつつあるのかもしれない。

2020年3月に筆者はCat Personという企業に関する記事を書いた(未訳記事)。フードをはじめとする猫用の製品を幅広く提供するHarry’s Labsが支援しているスタートアップだ。そして2018年に創業したキャットフードのスタートアップであるSmallsは、米国時間8月5日にシリーズAで900万ドル(約9億5000万円)を調達したことを発表した。

共同創業者のMatt Michaelson(マット・マイケルソン)CEOとCalvin Bohn(カルビン・ボーン)COOは、D2Cのドッグフードのモデルを単純に猫に適用するわけではないと語る。

ボーン氏は「これまでずっとペットケア業界の企業がまず手がけるのは犬で、その後、猫用の製品に手を広げる」という。

マイケルソン氏は、企業は猫の栄養に関するニーズを見過ごしてきたという。特に「我々が本当に成功するためには、もっと幅広い製品が必要だということがわかった。猫は頂点捕食者なので食べ物の好みがうるさい」と同氏は述べる。

そこでSmallsは、ヒューマングレードの新鮮な鶏肉や牛肉、フリーズドライの鶏肉や七面鳥、鴨肉といったバラエティに富んだフードの他、おやつ、そしてトイレ砂やおもちゃなどフード以外の製品も提供している。

マイケルソン氏とボーン氏の出発点は、フードを調理していたニューヨーク市のアパートのキッチンだった。その後、調理系の起業支援をしているThe Brooklyn Food Worksに移った。Smallsは現在、シカゴにある設備でキャットフードを生産している。

猫の飼い主がこれまで支払ってきた代金よりも若干高くなることを両氏は認めている。正確な比較は現在購入している製品のブランドや品質によるので一概にはいえないが、Smallsのウェブサイトで筆者が簡単な質問に答えてみたところ、1日、猫1匹あたり3〜4ドル(約320〜420円)ほどのサブスクリプションプランを提案された。マイケルソン氏は「リテンションは所得と相関関係にない」(つまりSmallsの顧客は裕福な飼い主とは限らない)と説明し、猫にヘルシーなフードを与えることは長い目で見ればお金の節約になると主張する。

同氏は「これを裏付ける研究はまだないが、品質の良いものを食べるのは自分への投資だと考えるのは自然なことだ」という。

ボーン氏は、猫の飼い主がSmallsのフードに乗り換えればすぐに違いに気づくと補足する。「数週間で、猫は夜によく眠り、毛並みのツヤが良くなり、トイレのにおいも改善した」とのことだ。試用したジャーナリストは同意しているようだ(BuzzFeed記事)。

シリーズAにより、Smallsのこれまでの調達金額の合計は1200万ドル(約12億7000万円)となった。シリーズAを主導したのはLeft Lane Capitalで、Founder CollectiveとCompanion Fundが参加した。Left Lane CapitalのパートナーはJason Fiedler(ジェイソン・フィードラー)氏で、これまでにドッグフードデリバリーのThe Farmer’s Dogに投資している。

フィードラー氏は発表の中で「ヘルシーなドッグフードのブランドの大成功が増えている一方で、キャットフード市場は完全に無視されてきた。Smallsはブランド、製品ラインナップ、サプライチェーン、そしてこれまで誰も手がけていない猫に特化した顧客体験を順調に構築している」と述べた。

マイケルソン氏によれば、Smallsのアクティブなサブスク利用者は現在「数千人」で、前年比の4倍に増えたという。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大によりサプライチェーンの課題は生じたが、その一方で「ペットの里親が大幅に増加」し、近隣のペットショップに代わるものを探すべきだという飼い主に対する働きかけも起こっている。

マイケルソン氏は「新型コロナウイルスの影響でD2Cは大きく動いていると我々は見ているので、まさにこれを機に急速に成長するチャンスだ」と述べている。

画像クレジット:Smalls

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(翻訳:Kaori Koyama)