Marc Andreessenが語る:音声は「とてつもなく重要」でVRはARよりも1000倍大きくなる

ベンチャーファームの創業者であるMarc AndreessenとBen Horowitzによる、最新のa16zポッドキャストでは、Andreessenのお勧めテレビ番組から、Horowitzの素晴らしいバーベキューのコツといった、たくさんの楽しい話題が提供されている(まあ、ご想像のとおり、そんな「時期」だからだ)。

だが、読者の方々にとってより有用なのは、Andreessenのテクノロジーに関する予想だろう。特にウェアラブルについてはより詳細な予想を語っていて、そこには仮想現実(VR)が拡張現実(AR)よりも「1000倍」大きなものになるだろうというものも含まれている。これは同社がMagic LeapとそのARゴーグルに対して投資している事を考えると、興味深い発言だ。

ポッドキャスト全体はここで聴くことが可能である。本稿では、興味深い部分を以下に要約した:

音声について:

「現在、本当に重要なのは音声です。音声は一般的に重要性を増していて、特にAppleにとってのAirPodsはホームラン級の大当たりです。これはその小ささ故に、どれほど重要なものかがあまり認識されていないプロダクトなのです。ですが、基本的に必要ならばいつでも利用者の耳に届く音声だという意味で、私はこれがとてつもなく重要なものだと思っているのです。

例えば、新しい有名YouTuberたちが生まれていますが、皆の疑問は一体どうすればそうしたYouTubeビデオを観たり無数のYouTuberたちの番組を聴く時間を見つけることができるのかということです。そしてその答えは:仕事中に聴いているのです。人びとはこのbluetoothデバイスを耳に差し込み、帽子を被り、フォークリフトの上で10時間働き、Joe Rogan(有名なポッドキャスト提供者)の番組を10時間聴くのです。これは大したことです。

もちろん、ユーザインタフェースとしての音声は急速に増加しています。なので、音声はとてつもなく重要になると思っています」。

センサーについて:

「私がウェアラブルとして推薦する2番目のものは、身体上に装着するセンサーのコンセプトです。ここでは、Apple Watchがその心拍センサーを使ってやっていることで、先行しています。しかし、今後5年から10年の間に、私たちは自分たちの選択によって、自分の身体を完全に医療用センサーで補完するようになると思います。例えば心臓発作や脳卒中などが起こる前に、それらを予測できるようになると思っています。キラーアプリはこんな具合かな(笑い)『ピー。4時間以内に心臓発作が起こります。おそらく車を病院に向けるべきでしょう』とか。

病院における(心臓発作の患者の)生存率は、99%です。これに対して、自宅に居た場合の生存率は50%です。人びとが持つことになるセンサープラットフォームによって、生活の質が大幅に向上するチャンスがあるのです」。

ARとVRの将来について:

「光学は発展していると思います。それは長い道のりとなるでしょうけれど、ARとVRは上手くいくと思います。そして現在私たちが、そして小さなガラス板を通して世界を眺める必要性を取り除いてくれる、ヘッドアップディスプレイが手に入るようになるでしょう。全世界が私たちの周囲に開かれようとしているのです。

ARには、職場にも家庭にも沢山の潜在的なアプリケーションがあると思っています。ですが、私はVRの方が1000倍ほども大きくなると思っています。これは現在のシリコンバレーの一般的な見方には逆らうものですね。皆が耳にする一般的なテーマは、ARはVRよりも大きくなるだろうということです、そして明らかにそれはそうあるべきです。現実の世界に物体をオーバーレイすることができれば、それは仮想世界を1つ構築しなければならないことよりも本質的におもしろいはずですから。

ただ私は、それが当てはまるのは、本当に面白い実世界に住んでいる人たちだけだと思っているのです。さあ今日も沢山面白いことが待ってるぞと思える場所で、毎朝目を覚ますことができる人は、この地球上に1%いや0.1%もいるのかどうか。なので、すでに大学のキャンパスやシリコンバレーや、ある種の大都市に住んでいるような人たち以外に対しては、VRの中に私たちが生成することができる新しい環境の方が、本質的に遥かに面白いものになるでしょう。そしてそうしたものは沢山あるのです」。

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(翻訳:sako)

RØDECaster Proは、ホームポッドキャスティングスタジオの中心的存在だ

この599ドルのサウンドミキサー/レコーダーは、初心者がステップアップするのに最適だ

私のポッドキャスティング機材はシンプルだ:2本のマイク、Tascamレコーダー、2本のXLRケーブル。昨年私は、少々アップグレードを行った。マイクを良いものにし、マイク用の風よけと、1対の折り畳み型卓上マイクスタンドを購入した。しかし、選択基準は常に同じだ。ラップトップ用のカバンに入らないものは採用しない。

この5年間ポッドキャストを行ってきた私にとって、それらはとても役立ってきた。友人たちが防音スタジオを自宅に作っている一方で、私は持ち運びできる機材で行動していた。もし誰かにポッドキャストへの出演を頼みたいなら、こちらから相手のところへ出向く方が遥かに簡単だ。

以下の写真は、ナイジェリアのラゴスの、私が泊まっていたホテルの部屋で次回のエピソードを録音した直後の、コメディアンHannibal Buressだ。ここに見えているのが私の機材である。それらは、小輝の小さなコーヒーテーブルの上に載せられた、私のキャスター付きスーツケースの上に置かれている。臨機応変は大切だ。

もちろん、トレードオフはある。特に音の問題は重要だ。マイク自体はかなり明瞭な音質だが、周囲の騒音が問題だ。私はカフェ、バー、そしてレストランで、多くの録音をこなしてきた。それが魅力の一部だと自分自身に言い聞かせてながら。そしてもちろん、Tascamレコーダーだけでは、サウンドミキサーを使ったときのような洗練されたコントロールを手に入れることはできない。

おそらく、私はいつもホームスタジオがどのようなものであればよいかを、心の中で密かに空想していたのだろう。もちろんコストは常に問題だった。こうしたものはみるみる価格が嵩むものだ。また、参入障壁は不必要なほど複雑だ。一握りの企業が、ますます収益を上げている非職業ポッドキャストの世界から利益を得ようとしているのだ。Blueは、かなり魅力的なUSBベースの機材を、いくつか製造してきた。だが、同じ部屋に複数のゲストがいるときに録音をしたい場合には、事態は遥かに困難なものになる。

私はRØDECaster Proを試せる機会に飛びついた。それの外見からして、それはちょうどホームポッドキャスターたちにとって、痒いところに手が届く、理想的な商品に思えたからだ。本製品は、基本的には、自己完結型のプロダクション機能を備えた、6チャンネルのサウンドミキサー/レコーダーである。全てを単一トラックに録音して、自分のポッドキャストサーバーに直接アップロードできるようにする。

これには、ライブミキシングから、音楽やサウンドエフェクトのトリガーに使用できる、8つのサウンドパッドまでの全てが含まれている。さらに素晴らしいことに、有線またはブルートゥースを利用してスマートフォンを接続することによって、遠隔にいる人を参加させることもできる。

これは本当に愛らしいハードウェアだ。私は使用中にそれを何人かの仲間に見せたが、プロフェッショナルなつまみから、色をカスタマイズできる明るく輝くサウンドパッドまで。誰もがその外見に感心した。

ミキサーの上部には小さなタッチスクリーンディスプレイがあり、これはレベルを表示したり、さまざまな設定をナビゲートする手段として利用できる。また基本的に、セットアッププロセスが終了したら、コンピュータを完全にバイパスするための手段として利用できる。RØDECaster Proは、anchor.fmの製品の多くと同じ原理で動作し、ユーザーに対してポッドキャストを最小限の労力で実現する手段を提供する。

これは、コンテンツの提供が誰でも可能になることが理想とされるポッドキャスティングの世界では、特に称賛されるべきゴールだ。そして、ミキシングボードがあるかぎり、セットアップに苦労することはない。立ち上げて動作させるためには、多少の微調整とトラブルシューティングが必要だったが、1〜2時間以内に、すべてが完璧にセットアップされて動作し始めた。

ただし、こうしたレベルの単純さの欠点は、プロセスの重要な部分のいくつかを微調整する機能が削除されてしまうことだ。もっとも明らかな欠点はマルチトラックレコーディングができないことだ。もちろん、マイクで4人、さらに電話で5人目を録音することは可能だが、それらは全て同じトラックに録音される。もし素早く雑なものを得たいときには、それでも構わないが(当然ながらそうするポッドキャスターもいる)、私は編集を行う。

もしプロフェッショナル的な内容に仕立てたいならば、内容をカットしたいと思うだろう。ポッドキャストがしばしば1時間以上に及ぶことがあるとしても、私はAudacityを使って実際に行った録音を切り詰めることに長い時間をかけているのだ。それはうんざりするような作業だが、まずまずの仕上がりを狙いたいなら、それを行う必要がある。

内容そのものを編集しないとしても、少なくとも「えー」とか「あー」とか、発言が重なってしまっているところはカットする必要がある。これは、マルチトラックを使っているときには、はるかに簡単な作業だ。皆がそのように感じているわけではないことは理解しているものの、そのオプションがあれば良いと思っている。

この製品の場合、セットアップの大部分は、箱から出してケーブルを接続することだけだ。RØDEは、巨大なバックパックに詰め込まれたデラックスエディションを送ってきた。そこには1対のPodcasterマイクと、大きくて重いマイクスタンドも含まれていた。もし日時を設定したり、携帯電話とペアリングしたりといった細々したことを行いたければ、スクリーンを通してある程度の操作を行う必要がある。

私はサウンドをカスタマイズするために、セットアップ中に自分のラップトップにミキサーを接続した。デフォルトでは拍手、笑い声、リムショットなどが事前にロードされている。これはMorning Zoo Crewパッケージである。私はイントロとエンディングの曲と、いくつかの効果音をおまけに投入した(当然レゲエホーンシンプソンズのネルソンは入れた)。

合計512MBのストレージがあるので、より長時間のトラックを追加して、デスクトップアプリを使い、それらを対応するパッドにドロップして関連付けることもできる。レベルを確認し、録音のためのmicroSDカードをセットすれば、さあレースの始まりだ。

ところで、携帯電話の音声をミキサーに入力するときなどに少々手間取ったことは告白しておきたい。また、全員に自分自身の声と効果音を聞かせたい場合には、後部ヘッドフォンジャック用のアダプタが必要である。初心者をターゲットにしていることを考えると、これは奇妙なことに思える。特に前面のジャックが標準サイズであることを思うとなおさらである。

私たちのOriginal Contentは、毎週金曜日にエピソードの録音を行っているので、この製品のテストを行うには完璧なタイミングだった。Anthonyと私はお互いにテーブルを挟んでマイクを設置した、そしてJordanには電話で参加して貰った。

録音ボタンを押し、イントロミュージックを流せば、もう始まりだった。やや厄介だったことは、ボタンは音を始めることができるだけで、それを終わらすことはできなかったことだ。なので、それは(誓って、皮肉なコメディ効果のためだけに使う)エアホーンのようなものには適しているが、音楽のためにはあまり向いていない。必要な長さまで音楽をカットしたくなるだろう。そうでなければボリュームを下げなければならず、結果的に音楽が終わるまでそのチャンネルを失ってしまうことになる。それぞれのトラックにどれくらいの時間が残っているかを見ることができるのは便利だったが、必須という程のものではない。

一旦起動して動作した後は、録音中に特に問題には遭遇しなかった(少々効果音を使い過ぎたかもしれないが)。録音を終えて、SDカードを取り出し、ファイルを転送した。ジャーン。ポッドキャストの出来上がりだ。

RØDEのマイクの音質は本当に素晴らしいものだ。スタジオ品質のものとして合格点を出せるレベルだ。エピソードは数日で上がるので、その音質については読者自身で判断して欲しい(訳注:既にこちらにアップロードされている)。Jordanの電話接続からの音は素晴らしいものではないが、携帯電話の貧弱な通話状況をRØDEの責任にすることはできない。

RØDECaster Proは、その外箱に書かれていることを忠実に実行するし、そのほとんどの動作も素晴らしいものだ。ラジオ時代にミキサーを操作したものとして、私はほぼすぐに昔の調子を取り戻すことができた。この長い期間の間に、私がどれほどこの操作を楽しんでいたのかを、忘れてしまっていたのだ。そして、実際にフェイスツーフェイスでショーを行うことができる機能は、Skypeに追いやられたときには失われてしまうレベルのエネルギーと理解をもたらす。

さて、ミキサー/レコーダー単体で600ドルという価格は、多くの初心者ポッドキャスターたちには、お話にならない位高価なものだろう。しかし、真剣にポッドキャスティングへの道を歩み始めようと思っている少数の人にとっては、これはまさにスイートスポットを直撃し、ボタンを押すだけでゲームを始めることのできる製品なのだ。

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(翻訳:sako)

Castboxはポッドキャスターたちが収益を得る手助けをするために、ブロックチェーンを採用する

先月末、ポッドキャストプラットフォームであるCastboxが、Contentboxを発表した。これはポッドキャストのホストやプロデューサーたちが、そのプロダクト(番組)から実際の収益を挙げるための支援を行うものだ。このポッドキャストという媒体は、誕生以来ずっと苦難の道を歩み続けて来た。長年にわたるポッドキャストのリスナーなら、Casperマットレスの広告を1万回ほどもスキップした経験から、そうした流れはとっくにご承知だろう。

事前あるいは途中広告が頻繁に流されるような、成功したスタートアップの数が少ないのも事実だが、この媒体を用いて生計を立てているポッドキャスターがわずかしかいないのもまた単純な事実である。ということで、公開プラットフォーム上で人気のあるプログラムたちが、NPRやThe New York Timesのようなメディアの巨人たちによって、すぐに取り込まれてしまうのも無理はない。

私はここ数ヶ月というもの、多くの大手ポッドキャストプロバイダーと対話をしてきたが、そこで得られた一致した見解は、ポッドキャストの収益化に対して万能の手段は存在しないだろうというものだった。例えばGimletStartup、Reply Allを提供)は興味深い事例を提供している。番組をライセンスすることによって、その番組を宣伝しながら、キャッシュフローも得ることに成功したのだ。

またPineapple Streetの共同創業者であるJenna Weiss-Berman(Hillary Clintonのポッドキャストと、大成功を収めたRichard Simmonsのプロデューサー)は、私に対して彼女の会社が請負アプローチを採用していると語った、基本的に他の人びとの番組のためのスタジオ提供とプロダクション作業を行うのだ。だがこうした手段はポッドキャスターの多くにとって、実行可能なソリューションではない。

先週中国杭州で開催されたTechCrunchのイベントで行われた打ち解けたインタビューの中で、CastboxのCEOであるRenee Wangは、ブロックチェーン技術をベースにしたマイクロペイメントプランをポッドキャスターたちに提供する、彼女の会社の計画について説明した。

「Contentboxはデジタルコンテンツ業界のためのブロックチェーンベースのインフラストラクチャです」とWangは私に語った。「既存のモデルは上手く行っていません。クリエイターはその価値に相応しい支払いを手に入れておらず、消費者もそのコンテンツに係ることでの報酬を手にしていないのです」。

同社はそのプロダクトをこのように説明している:

Castboxは、アプリを離れること無くプレミアムコンテンツを発見し、ロックを解除し、楽しむことができる単一のプラットフォームへ、面倒くさいサブスクリプションプロセスを統合することでこの問題に対処します。Castboxはユーザーの面倒を解消し、有料の定期購読を簡単に利用できるようにするので、コンテンツ提供者はより多くの収益を得て、ファンを増やすことができるのです。

American History TellersDirty Johnのような番組を提供している、20世紀Fox系ネットワークのWonderyが、この技術を採用する最初の企業となる予定だ。私は、Castboxは今年の初めに作り始めたオリジナルコンテンツ(SerialのパロディであるThis Sounds Seriousなど)のための課金システムを、まず提供するのではないかと想像している。

2年前に自宅を売却してスタートアップの資金を調達した元Google Japanの従業員であるWangは、この技術を使うことで、リスナーたちがプロダクト(コンテンツ)にもっと投資することができるようになると考えている。

「ブロックチェーンを使うこの小さなマイクロペイメントシステムによって、非常に早い段階、たとえばコンテンツが作成される前から、利用者が投資を行うことが可能になって、一部の収益を受け取ることが可能になります」と彼女は語った。「このことでリスナーが投資家になることが可能になります。番組に対する投資家でもあるため、リスナーたちは番組の共有と拡散に、より責任を負ってくれるようになります。こうした行動をシステムが促してくれるのです」。

同社はまだこのプランの詳細を明らかにしていないが、Castbox以外のアプリを使うユーザーたちが番組にアクセスできるように、ソーシャルメディアへのプラグインを含む、番組の宣伝手段を沢山用意することだろう。

(日本版:Castbox がもともとポッドキャストのためのアプリであるため、記事もポッドキャスト中心の書き方が行われているが、Contentboxのサイトで公開されているホワイトペーパー(PDF)を読むと、デジタルコンテンツ全体を非集中的に管理し収益化を行うための汎用プラットフォームを考えていることがわかる。またイーサリアムなどとの違いも書かれていて興味深い)。

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(翻訳:sako)

AnchorがiPad用のポッドキャスト作成と編集アプリを提供

今年初めにポッドキャスト制作プラットフォームとして再スタートしたAnchor が、本日(米国時間6月19日)よりモバイル版ポッドキャスティングツールの提供をiPad上で開始した。これまで提供していたiPhone版のように、iPad版のAnchorを使用すれば、iTunesやGoogle Playミュージックを含むどこにでも、ポッドキャストを録音、編集、配信することができる。新しいアプリは、タッチベースの編集にもカスタマイズされており、ドラッグ&ドロップやマルチタスクといったiPad固有の機能も利用している。

同社はもともと、短時間のオーディオに注力していたが、最近ではモバイル機器ですぐに使用できる使いやすいツールを使用すれば、ポッドキャスターたちの増え続けるリスナーたちに、より上手く対応することができることに気が付いた。

iPhone版のAnchorでは、音声を録音したり、友達と一緒に録音したり、Podcastに音声メッセージを挿入したり、音楽やトランジションを簡単に追加することが、ボタンタップで可能だ。iPadアプリはこれに、いくつかのアップグレードと調整を加えた、類似のツールセットを提供している。

始める際には外部マイクを、ライトニングポートに、直接もしくはライトニング=USBアダプタを介して接続して使うこともできる。

他のアプリからAnchorに、音声ファイルをアップロードしたりドラッグ&ドロップして、エピソードビルダーで使用することもできる。たとえば、GarageBandから音楽を取り込んだり、ボイスメモを追加したり、Dropboxのようなクラウドストレージサイトに保存された他のオーディオファイルをインポートしたりすることができるのだ。

またこのアプリはマルチタスクもサポートしているため、メモを開いたまま録音を行うこともできる。

初心者やアマチュアのポッドキャスターでも簡単に使える、万人向けのタッチベースのコントロールを使用して、iPad上の音声ファイルを直接編集することもできる。

このコントロールを使用すれば、ポッドキャストの先頭と最後を切り詰めることができるので、間違った出だしや、その他の雑音などの問題を取り除くことができる。また、トランジション、ボイスメッセージ、音楽、その他のオーディオを挿入するために、音声クリップを分割することも可能だ。

ポッドキャストをまとめる際には、クリップを移動したり削除したりすることができる。

現在のポッドキャスティングの人気を考えると、ポッドキャスターのニーズを念頭に置いて作成されたオーディオ編集ツールが、他にまだ存在していないのは驚きだ。

Anchorアプリは、iPadを単に消費だけでなく、コンテンツ制作のために利用するための1つの例である。特にクリエイティブなプロジェクトの編集ツールとしてどのように使えるかを示すための好例となっている。

同社はユーザー数を公表していないが、Sensor Towerによれば、世界中で85万件以上インストールされているという。AnchorがPodcast制作に方針転換をした2月以降の毎月の伸び率は、平均40%という印象的な数字だったと、同社は語っている。

同社は現在調達資金で運営されているため、iPad版のAnchorは、iPhone版と同様に無料で利用できる。しかし長期的な計画としては、Anchorを使うポッドキャスター向けの収益化ツールの提供が考えられている。Anchorはその際に収益の一部を受け取る予定だ。

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(翻訳:sako)

テクノロジーの問題に対するテクノロジーによる解決を書いた本“How to Fix The Future”

[筆者: Larry Downes](ジョージタウン大学のMcDonough School of Businessのフェロー)

今回のInnovate 2018は、主宰者のAndrew Keen自身がゲストだ。

今月初めに出たKeenの近著“How to Fix the Future”(未来の直し方)は、テクノロジー世界の著名なオピニオンリーダーたちが、従来のユートピア主義を捨ててその逆を主張し始め、しかもそれが突然、一種のファッションになってる現況を論じている。IPOの第一世代の勝利者たちが、今ではテクノロジーのもっとも声高な批判者になり、しかもその批判は都合よく、若い世代の起業家たちが立ち上げた新しいプロダクトやサービスの批判にもなっている。

たとえばTeslaのElon Muskは、人工知能の進歩が“文明の存在基盤を脅かすリスク”になる、と言っている。

SalesforceのCEO Marc Benioffは、Facebookはたばこ企業のように規制されるべきだ、ソーシャルメディアには(文字通り?)発がん性があるから、と信じている。

そしてロシアの大富豪George Soros*は先週Googleを、 “社会に対する脅威”と呼んだ。〔*: George Sorosの国籍はハンガリーとアメリカのはず。〕

そしてメインストリームのメディアも、極端なアンチ・テクノロジーを装う。“シリコンバレーはあなたの友だちではない”(The New York Times)、“スマートフォン地獄を恐れるテクノロジー・インサイダーたち”(The Guardian)、などなど。

Keenは、このような極端に走ることは避けつつ、公・民両面にわたる個人監視、大規模失業、フェイクニュースなど、現代のテクノロジーのさまざまな否定的側面に対する解決策を提案する。

エストニアやスイス、シンガポール、インドなど、デジタルの最前線の国々で経験したことを基に、Keenは未来を直す(fixing the future)ための5つのツールを挙げる:

  • 規制の強化、とくに独禁法の有効利用
  • テクノロジーによる初期のディスラプト(破壊的生産)がもたらした意図せざる副作用を解決するイノベーション
  • テクノロジーの上位富裕企業による的をしぼった博愛事業
  • テクノロジーから置き去りにされている労働者や消費者のための社会的安全ネット
  • 21世紀の生き方に適合した教育システム

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

自動化技術の進展を横目に、Blinkistは人力で書籍要約を行っている

私が、ノンフィクションの新刊を、読みやすい要約と音声にしてくれる、Blinkistのことを耳にしたとき、最初はまあどうせ機械学習を応用した類のものだろうと考えた。しかし、ベルリンになるBlinkistの本社で、共同創業者のNiklas Jansenと話をしたところ、同社は依然として大幅に人力を採用しているということがわかり、嬉しさと共に驚きを感じた ―― そして実際、それこそが同社の成功の源なのだ。

Blinkistの基本的なアイデアは、ノンフィクションの新刊から最良のものを選び、その内容をそれぞれ1、2分で読める長さの幾つかの断片に凝縮して、本全体を合計15分程で読める”blink”(まばたき、一瞬)の集まりにまとめるということだ。タイトルは、ベストセラーや、トップ10リスト、そしてユーザーウィッシュリストや提案から選ばれて、定期的に追加されて行く。

特に変わったところはない。しかし、Blinkistが差別化しようとしているところは、これらの要約の品質にある。誰でも本を読んで、各章の概要を伝えることはできる。また、そのようなことを行ってくれる自動サマリーサービスも存在している。しかし、Blinkistの場合は、その分野をよく知っていて、その情報をどのように伝えれば良いかに精通した人物を選び出して、その作業を行うのだ。

しかし、出版されている様々なノンフィクションをフォローするためには、専門家、博士、著者たちの膨大なデータベースが必要ではないだろうか?もちろんそうだ。そして、そのようなデータベースを構築するところこそ、Blinkistが多大なリソースを投入した場所なのだ。

サブスクリプションサービスとしては既に安定した収入を得ているので、書籍を詳しく検討し、重要な部分を抜き出し、説得力のある方法でまとめるという、大切な仕事を依頼することのできる専門家の大きなネットワークを維持しながら、高品質な出力を行うことができている。しかしこれらの要約は網羅的なものは目指してはいない、それが「要約」(summary)と呼ばれている理由だ。

「重要なのは、Blinkistは対象の本を置き換えるつもりはないということです」とJansenは語る。「私たちは、Blinkistを実際の本への橋渡しと考えています。その後で、元の本を買いたくなる場合がいつでも出てきますからね」(もちろん、購入用のリンクが用意されている)。

私はまた、Blinkistがフィクションに関しても同じことをやるのではないかとも考えていた(そうだとすると読書の楽しみが台無しになると思いながら)。なにしろ、フィクションを読むという行為は、コアになる概念を学んだり、それがどのように実証され証拠立てられているかを知る行為ではないからだ。それは物語を体験するという行為だ。そして読む速度、言葉、そして会話がそこではとても大切だ。幸いBlinkistもこれを理解している。それがチームがそちらへ進まない理由なのだ。ということでノンフィクションは、はるかに論理的な選択肢なのだ。

ここで私は、現代のノンフィクションを、大量には読んでいないことを告白しなければならない。本当に。しかし、そうした本が決して私の興味を惹かなかったということではない。Blinkistは私のような人間にも向いているようだ、すなわち素早く好奇心が満たされることを望む読者たちに。

現代のスタートアップが人間の要素に大きく依存しているのを知ることは、元気付けられることだ。Blinkistに必要な費用は年間50ドルで、無料ではない。しかしそれを「人文系博士保全」ファンドだと考えることもできる。

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(翻訳:sako)

【ポッドキャスト】Future of Sexの作者Bryony Coleがセックスロボットの未来と初めてのセックステック・ハッカソンについて語る

ポッドキャストFuture of Sex(セックスの未来)を作ったBryony Coleが、未来のセックスや、リモートセックス(teledilonics)、セックスロボットなどについて語る今回のTechnotopiaポッドキャストは、意外にもNSFWではなく立派なSFWになった。世間やメディアがセックスロボットという話題をタブー視していることに飽きたらないColeは、2047年には私たちの多くがロボットとセックスしており、子どもたちの多くもロボットとセックスの初体験をしてから人とセックスするだろう、と言う。

Coleは6月10日にニューヨークで、初めてのセックステック・ハッカソンを開催する。会場はThoughtWorks office, 99 Madison Ave, 15階だ。登録はここで

セックスとテクノロジーについて公平率直に語ることは困難だが、Bryonyはそれを楽しいものにしている。ぜひ、彼女の話を聴いてみるべきだ。

TechnotopiaはJohn Biggsによる、より良き未来に関するポッドキャストだ。StitcheriTunesで会員になってもよいし、あるいはMP3をここでダウンロードできる

原文末尾にこのポッドキャストへのリンクがあります。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

【ポッドキャスト】交通政策の研究者が予見する自動運転車が普及したときの都市交通

今週のTechnotopiaでは、ニューヨーク大学Rudin交通政策研究所のアシスタントディレクターSarah Kaufmanにお話をうかがった。Kaufmanは、ニューヨーカーのための、そして世界の、新しい交通手段について研究しており、未来はきわめておもしろいものになる、と予想している。

彼女の予言はこうだ。自動運転車の普及とともに、これまでになかった新しいタイプのパラトランジット(paratransit, さまざまな補助的交通手段)がいくつも登場する。これまでの公共交通を利用できなかった人たちのためのサービスも、生まれるだろう。そしてそれらの新しいサービスは、効率が良くて、私たちをA地点からB地点へ安全にはやく、より安い費用で運んでくれるだろう。ぜひ、彼女の予言を聴いてみよう。

Technotopiaは、John Biggsによる、より良き未来に関するポッドキャストだ。SticheriTunes、あるいはMP3をここでダウンロードして聴ける。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

動画の次はオーディオ―、群雄割拠のメディア界で成長を続けるポッドキャスト

ライターが目を引くタイトルでPVを稼ごうとする中、教養があり新しいコンテンツを求めているモバイルリーダーが、モバイル”リスナー”へと変化しつつある。文字に起こされたニュースが、あらゆる角度から消費者に向かってなだれ込んでいる一方で、イヤホンを通して私たちに優しく語りかけてくるメディアが存在する。そう、ポッドキャストだ。その内容は、体制への反抗や映画評論、亡くなった人とその人の遺産に関する長編ストーリーなど多岐にわたる。

まず、ポッドキャストがだんだんと消費者の間に普及しはじめているというのは間違いないだろう。かつては、ノートパソコンのスペックやケムトレイル(飛行機雲に見せかけて化学物質を散布し、誰かが人口操作を行っているとする陰謀論)に関して、素人がボソボソと喋っているだけにすぎなかったポッドキャストが、今では一大ビジネスとなり、リスナーは真剣にポッドキャストを聞いているのだ。そこで私は、ポッドキャストが長編のジャーナリズム作品や評論作品を消費する上でのデフォルトのメディアへと成長し、ライターやジャーナリストもポッドキャストに注目しなければいけないのではないかと考えている。

ポッドキャストのジャンル:①誰かが何かについて熱く語ってるもの ②何を言ってるかよくわからないもの ③ミレニアル世代がお互いについて話しているもの ④20分未満に作り直すべきもの

まずはポッドキャストに関する数字を見てみよう。過去6年間の間に、12歳以上のアメリカ人でポッドキャストを聞いてことがある人の割合は、23%から36%へと13%増加した。さらにLibsynがホストしているポッドキャストの数も、2012年の1万2000番組から2016年には2万8000番組にまで増えている。米ラジオ局のWNYCは、1500万ドルの調達資金を使って”ポッドキャスト部門”まで立ち上げた。また、アメリカ南部に住む一風変わった時計技師の人生を追ったシリーズは大ヒットし、ローンチ以降180万人もの登録者を獲得している。

ケーブルテレビやウェブメディアに比べれば、ポッドキャストの規模はまだ小さい。TechCrunch(英語版)を見てみても、公式ツイッターのフォロワー数は800万人以上で、PVは数時間で180万に達する。しかし、情報自体に価値はあるが、情報を受け取る側に長文を読むだけの時間と体力がないという分野では、文字メディアの力がグッと下がる。実際に私の知人のシステム・アドミニストレーターは、毎日の通勤時間を利用して何百という数のポッドキャストを聞いている。その人以外にも、サークルビルからコロンブス、バックスカウンティーからマンハッタンへと毎日移動する無数の長距離通勤者にとって、ポッドキャストは欠かせない存在だ。つまり、ポッドキャストは新時代のラジオトーク番組となり、(少なくとも調べられる範囲では)公共ラジオのリスナーの支持を獲得しつつある。

また、スポークン・ワードの人気は長らく停滞していたが、それも変わろうとしている。スポーツファンやベビーブーマーに人気のラジオトーク番組だが、長い文章を読むのが好きな人には、これまで全く目も向けられていなかった。しかし現在、ポッドキャストがゆっくりと文章に取って代わろうとしている。素晴らしいノンフィクション作品の数々が、『This American Life』や『Serial』といったポッドキャストの形をとってリリースされ、少し前のオンデマンド動画のように、オンデマンドオーディオが”次なる大ブーム”になろうとしているのだ。

それでは、この記事の大げさなタイトル(原文タイトル:Can podcasting truly save the world?=ポッドキャストは本当に世界を救えるか?)に立ち返ってみよう。まず、世界中の人々はネットに長編の文章を求めていると仮定する。個人的にはこれは真実だと思っている。私たちは物語が好きだし、長い物語を音声で楽しむというのは素晴らしいことだ。というのも、音声という形式をとることで、時間や注意力といった長い文章を読むのにかかるコスト(そもそもそこまでかからないとは言え)を最小化できる。

次に、各ポッドキャストの質も向上している。これは数字から証明できることだ。Libsynがホストしているポッドキャストの多くは、『Radiolab』や『Serial』とほど掘り下げた内容ではないものの、少なくとも『Hardcore History』や『A History of the World in 100 Objects』のような作品は、知的好奇心旺盛なリスナーを対象とし、これまでに数千ダウンロードを記録している。

こうして、ポッドキャストという形をとった、素晴らしいコンテンツが無料で配信されているのだ。そして、通常新たなコンテンツは、既存のコンテンツを代替することになる。新聞報道を真似たブログが、ある程度許容できるコンテンツを世に配信し始めると、ブログが新聞に取って代わった。また、ウェブサイトや掲示板に掲載されている製品レビューがコンピューター雑誌の内容を凌駕し始めると、雑誌の発行部数が減少した。ポッドキャストも同様に、消費者をノンフィクション作品の世界に連れ戻し、消耗的ではなく観想的なメディアを推進することで、世界を変えていくだろう。

私はポッドキャスト人気が高まるにつれて、テレビやラジオの人気が下がってくると予想している。ニュースや評論、歴史番組はポッドキャストと相性がよく、ユーザーは、日々のニュースポッドキャストを空いた時間に聞くのと同じくらい簡単に、人気の長編ポッドキャストをゆっくりと時間をかけて楽しむことができる。さらに、テレビ番組やラジオ番組の趣向は制作側に委ねられているが、ポッドキャストであればどんな人の好みにも合う作品が揃っている。もしもHoward Sternのラジオ番組を聞く時間を使って、同じくらい下品でありながら、もっと得るものがあるポッドキャストを3エピソード分聞けるとしたら、わざわざ彼のラジオ番組に耳を傾けるだろうか?

私たちには文字を読む時間はないが、ポッドキャストを聞く時間ならある。ギャンブルの場に身をおいているとすれば、私はポッドキャスト人気が今後右肩上がりに高まっていくことに賭けるだろうし、もしもこれからメディアの世界に入ろうと考えているならば、ポッドキャストの制作や営業のノウハウについて学ぼうとするだろう。私たちの目の前で、ここまであるモノが大きな成長を遂げるのも珍しい。今後ポッドキャストからは目(もしくは耳)が離せない。

原文へ

(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Amazon Prime会員に新たな特権、Audibleのオリジナルチャンネルとオーディオブックが無料で聴ける

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今朝、AmazonはAmazon Prime会員に登録している人に対して新たな特権の提供を開始した。Audibleの短い形式のデジタルプログラム「Audible Channels」への無料アクセスと、選抜したオーディオブックの提供だ。Amazonは、代わる代わるAudibleのカタログから選んだ50のオーデイオブックへのアクセスを無料提供するという。

これはKindle Lending Libraryと同じ仕組みを取る。Kindle Lending Libraryの会員はどの本でも無料で閲覧できるわけではなく、貸し出している本のセレクションの中から選ぶことができる。

オーディオブックのセレクションには、ベストセラー、家族向けの人気作品、セレブがナレーションを務める定番作品などがあるとAmazonは伝える。

Audbile Channelsは、Amazonが所有するAudibleが7月にローンチした新サービスだ。ポッドキャストやオーディオ番組に関心を持つコンシューマーが増えたことを受け、そういった人に訴求することを目指している。

しかし、Channelsは厳密に言えばポッドキャストサービスではなく、オリジナルのコンテンツプロデューサーが制作する、短く、広告のないコンテンツやWall Street Journal、The New York Times、Harvard Business Review、Foreign Affairs、Charlie Rose、McSweeney’s、The Onionといった出版社が出す音声録音といったコンテンツを扱っている。

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このサービスのオリジナル番組もコメディー、調査報道、トークショー、教育番組といった多様な内容がある。

Amazonはさらに、Channelsに今後配信予定のオリジナル番組についてもその詳細を明かした。

Jon Ronsonがホストを務める「The Butterfly Effect」は「無料でサービスが受けられることを期待すると何が起きるか」という疑問について考察する番組。「Ponz Supernova」では、Bernard Madoffを特集し、服役するMadoff本人との独占インタビューを放送する。「Damned Spot」は、悲劇的な事件が起きた場所現場のその後を訪ねる番組。「West Cork」はアイルランドの南海岸を舞台とする未解決の殺人事件に焦点を当てた犯罪シリーズ(ポッドキャストで人気の「Serial」をAmazonは再現したいようだ)。「Extra Credit」は著述家、音楽家、コメディアンのNeal Pollackが13歳の息子の成長を描く内容だ。

これらのショーは、「数ヶ月内に」プラットフォームに配信するとAmazonは伝えている。

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Audible Channelsは、20のAudibleプレイリストにコンテンツを収めている。プレイリストは例えば「今日の特集ストーリー」、瞑想、通勤時間内で聴けるコメディーや科学、歴史、テクノロジーに関するコンテンツを編集してまとめたものなどがある。

Audibleはローンチ時にこれらの新たなオーディオショーを「ポッドキャスト」と意図的に呼ばないことにしたという。 AudibleのオリジナルコンテンツのSVPを務めるEric Nuzumは、Audibleはオーディエンスを限定するようなこと、そしてオーディエンスに自分には縁がないと思われないように作ろうとしていると話す。多くの人は「ポッドキャスト」という単語を知っているが、自分をポッドキャストを聞くタイプの人間だと思っている人は少ない。Audibleはより短い形式のオーディオを集めているが、これらの番組は本質的にはポッドキャストだと言える。ポッドキャストは、ユーザーにより多くの聞く時間を求めるものだ。

ローンチ開始時には、既存のAudible会員には無料でChannelsを視聴できる。そうでないなら、月額4.95ドル(あるいは年間59.40ドル)のサブスクリプションサービスに登録することが可能だ。

AmazonのPrime会員は、今日からChannelsの料金を支払わなくても利用できる。番組を視聴するにはiOS、Android、Windows 10のAudibleアプリから視聴できる。

Amazonが2008年に3億ドルで買収したAudibleをPrimeの会員数の増強という形で事業に本格的に活用したのは今回が初めてだ。Audibleへの無料トライアルといった割引施策は行ってきたが、Audibleのコンテンツをこのように無料で提供することは初となる。

無料オーディオの提供は面白いタイミングでの開始となった。昨今、Amazonは音声入力プラットフォームAlexaに本腰を入れている。Audible Channelsと無料のオーディオブックは、Alexaが起動するAmazon Echoスピーカーといった端末で配信することが理にかなうコンテンツだ。カスタマーがEchoスピーカーの購入やPrime会員に登録する後押しとなるかもしれない。

Amazon Primeには現在、およそ6300万人の会員数であると予測されている。そして会員には様々な特権が用意されている。例えば、2日以内の無料配送、無制限の写真ストレージ、無料のストリーミングテレビと映画、 Lending LibraryでのKindle本の無料配信、Prime Musicの無料音楽配信、会員だけの割引価格での提供などだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

ポッドキャストのためのツールキットZCastがアップデートされて新機能満載

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ポッドキャストは今年2016年に大ブレークした。2年前のSerialの成功以来、このメディアは一部のセレブたちが熱心なファンになり、そしてそのほかのみんなも、その波に乗ったようだ。

ポッドキャストの世界の新しい現象は、モバイルのツールが進歩し、家のスタジオと変わらないクオリティーになってきて、番組が外でやられるようになったことだ。

そこで、モバイルポッドキャストのツールキットを提供するSpreakerなどの企業が雨後の筍し、またポッドキャストを一口サイズの会話の放送に変えようとするAnchor FMなんかも現れた。ただ聴くだけでなく、オーディエンスがホストと対話するのだ。

上の二つの中間にいるようなのが、ZCastとそのアプリだ。Spreaker上のポッドキャスターほど賑やかでもなく、Anchorみたいにセレブの支援もないが、ふつうの人でも簡単に、世界に向けてポッドキャストできるための機能が揃っている。

ZCastの今回のアップデートで登場した新しい機能は、個人のランディングページ(ユーザー各人の着地ページ)や、検索が改良されて新しいポッドキャスターたちを見つけやすくなってこと。それに、ポッドキャストのメタデータの編集機能や埋め込みできるプレーヤーだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

BBCのiPlayer Radio、イギリス限定の殻を破ってアメリカデビュー

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BBCのラジオ番組はかなりよくできている。アメリカに住む人も、ようやくそのことを体感できるようになった。すなわちBBCのiPlyaer RadioのiOS版およびAndroid版が、アメリカでも利用できるようになったのだ(訳注:日本ではまだ利用できないようです)。アプリケーションを利用すれば、BBCのRadio 1からRadio 6までと、World Serviceをすべて聴くことができる。また過去のコンテンツからキュレートしたポッドキャストも聴くことができる。

アプリケーションはiOS版が2012年、Android版が2013年に公開されている。ただしこれまで、アプリケーションの利用はイギリス国内に限られていたのだった。それが(海外展開の第一段階として?)アメリカでも利用できるようになったのだ。

インターネット上では、メジャーなテック企業が音楽「以外」のオーディオコンテンツを競って開発しているところだ。たとえばAmazonGoogleなどが、シェア獲得クォ目指している。そうして音声コンテンツへのニーズが世界中で高まる中、BBCは世界最大の英語利用国市場に参入したということになる。

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(翻訳:Maeda, H

SoundCloudがポッドキャスト機能を一般公開…意欲的な料金体系で業界支配をねらう

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SoundCloudは2011年以来、ポッドキャスト機能をテストしてきたが、今日から一般公開されることになった。SoundCloudのポッドキャスト機能には、無料プランと二種の有料プランがある。それはLibsynなど既存の優勢勢力に挑戦するとともに、iTunesへパブリッシュしたり、Overcastなどのポッドキャストアプリに拾われるためにRSSフックを提供している。

SoundCloudは、いきなり勝負に勝つ気だ。有料プランは、1か月6時間のオーディオアップロードで年額55ドルと、無制限が年額135ドルだ。Lisbonは月額5ドルから始まるが50MBというストレージの容量制限はすぐ尽きてしまう。月額15ドルでは250MBになるが、SoundCloudの無制限プランにはかなわないだろう。たまにしか使わない人向けの無料プランは、3時間のオーディオをアップロードできる。

SoundCloudのベーシックなポッドキャスト機能は前から誰でも使えたが、リスナーもSoundCloudにアクセスしていなければならない、という制約があった。新しい機能ではユーザのポッドキャストのRSSフィードが生成されるので、それをiTunesにパブリッシュしたり、ほかのオーディオ発見ソースや、DeezerのStitcherなどのインターネットラジオに配信できる。InstacastやOvercastなどのアプリも利用できるし、またフィードのURLを友だちなどに教えてもよい。

またSoundCloudのポッドキャストはただちにSoundCloudにパブリッシュされるから、潜在的オーディエンスは大きい。埋め込みツールを使うとソーシャルメディアやブログなどのWebサイトで共有することもできる。

ただしポッドキャストのコンペティタはLibsynのようなレガシーだけでなく、今後増えるだろう。たとえばSpotifyには、本誌が以前報じたモバイルアプリ発見機能をベースとするポッドキャストを導入する計画がある。ただしSpotify自身がホストするのではなく、AppleとiTunesの関係みたいな形になるとの噂もあるので、もしそうならSoundCloudのポッドキャスト収益化にもメリットがある。

SoundCloudのポッドキャストのやり方はここに書かれている。本誌もSoundCloudのアカウントがあるので、近く試してみるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa