ソーシャル・カーナビのWazeに出発時間を教えてくれるドライブ・プラン・モードが登場

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今朝(米国時間3/16)、ソーシャル・カーナビのWazeは、会議やアポイントメントなどの重要なスケジュールに従って車を運転するドライバーのために新しい機能を発表した。 このオプションはWaze Planned Drivesと呼ばれる。 Wazeアプリはスケジュールどおりに目的地に到着するための時間を計算し、いつ出発すべきかをユーザーにアラートを送ってくれる。所要時間には過去のデータから予想される渋滞などその時間帯の交通状況が考慮されている。

Wazeの説明によると、この機能を開発したのはユーザーの時間管理を効率化し、フレキシブルにするためだという。

この機能はオプションでカレンダー・アプリやFacebookイベントと協調させることができる。Wazeはこうしたコンテンツへのアクセスを許可されると、自動的にPlanned
Drivesモードで運転計画を作成し、出かける時間になると通知が来る。

Planned Drivesモードは高度な認識能力があるので、ユーザーは「日程をセットしたら後は忘れていい」仕組みになっているとWazeでは説明する。アプリはリアルタイムで交通情報を取得し、自動的に正しい出発時刻を推定してくれる。ユーザーは参加するイベントを一度入力すれば後はいちいちアップデートする必要がない。

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Planned Drivesを利用するには目的地を入力し、WazeのETA(到着時刻推定)パネルに新しく設けられた“Waze Planned Drives”のアイコンをタップする。するとPlanned Drivesのスクリーンが表示され、予定の経路のラッシュアワーの時間帯が分かる。この時点で目的地に到着する必要がある時刻をアプリに知らせる。最初にこのモードを使うときにアプリがリマインダーを送るのを許可する必要がある。

気になるのは出発地点だが、これは「現在地」がデフォールトで、ユーザーは別の地点(例えば自宅、出張先のホテルなど)から出発することがわかっている場合、その地点に変更できる。ナビゲーションの予約は何週間も前から可能だ。

WazeはGoogleグループの一員だが、こういう予約機能はGoogleマップのナビゲーション・アプリにはない。ただしGoogle Nowのスマートアシスタント機能を利用して所定の時刻にリマインダーを送らせるようにすることはできる。Google Nowは運転経路の交通情報を収集し適切なアドバイスをしてくれる。ただしGoogleマップではWazeのようなナビゲーションの予約はできない。

Waze Planned Drivesは今日(米国時間3/16)、iOSアプリから利用できるようになった。Androidにも近々対応するという。

〔日本版〕WazeアプリはiOS、Androidとも日本語化されている。ただし説明は一部、英語が表示される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android版Googleマップ、さらに専用カーナビに近づく―自宅や勤務先を記憶

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最近、Uberが私の行動パターンに関心を持っているのに気づいた。たとえばUberの車を呼ぼうとしてアプリを開くと、目的地として私の自宅や勤務先が真っ先に表示される。

今日(米国時間1/13)、こうした例にならって、GoogleもAndroid版マップのナビに同様の機能を付け加えた

Googoleマップを運転モードにすると、最初に自宅、勤務先、それに最近訪れた場所の履歴が行き先の候補として表示される。これに最初に気づいたのはAndroid Policeだった。 Google Nowに似ているが、マップのナビ・モードはきわめて「プロアクティブ」で、つまりユーザーの現在位置付近の交通状況や可能性のある行き先への経路を予め調べて表示してくれる。

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もちろんユーザーは今まででおり行き先を住所で入力することもできる。しかしGoogleマップはその週、その日、その時間などにおけるユーザーの行動パターンから可能性の高い行き先を候補して挙げてくる。Googleの予見能力のおかげでユーザーは大いに便利になった。

たとえば、ユーザーがウィークデーには必ず会社の帰りにジムに寄っていくとしよう。会社の駐車場でAndroidのGoogleマップをナビ・モードで開くと、Googleは日頃の行動パターンからユーザーの行動を予知し、ジムが行き先の第一候補として選ばれている。

ユーザーはマップを開いてカーナビ・モードに入ってもいいし、カーナビ・モードのアイコンを別にショートカットとして作ってホーム画面に配置してもよい。

過去何十年もの間、多くのソフトウェアがユーザーから出来る限り多くの情報を集めようとしてきた。検索精度などの改善に役立つからだ。しかし最近になってGoogleその他の企業は、単にデータを集めるだけでなく、ユーザーの生活を積極的に改善するような形で集めたデータを処理して提供するようになってきた。

いわば「ユーザーが質問する前にGoogleは答えを知っている」状態だ。

今回の改良はAndroid版Googleマップにとって小さな一歩かもしれないが、Google Nowに最初に現れたトレンドの一部であることは間違いない。この方向への改良はさらに続くに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ヨルダンの岩壁古都ペトラへGoogleのStreet Viewで行ける

Googleは今でも精力的に、Google MapsのStreet View機能にいろんなものを取り込んでいる。今日ローンチされたのは、岩壁を刻んで作られたヨルダンの古都Petra(ペトラ)だ。これは古くから、世界の七不思議の一つ、と言われていたほどの‘奇観’だ。もっとも、何が世界の七不思議かについては諸説があるけど。なお今回は、ヨルダンのそのほかの、およそ30箇所の史蹟の画像も加わった。

これは、ギザのピラミッドやイラクのリワ砂漠、UAEのブルジュ・ハリーファなどに続いて、GoogleのStreet Viewに取り入れられた五つ目のアラブ世界の景観だ。

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このプロジェクトにはヨルダンのラーニア王妃が大いに協力し、プロモーションビデオのナレーションも王妃が担当した。

いつものとおり、使われたのは撮影専用のバックパックStreet View Trekkerだ(上図)。ネパールでもグランドキャニオンでもガラパゴス諸島でも、撮影にはこれが使われた。

近くヨルダンへ行く予定のない人でも、この仮想旅行で、ペトラの宝物庫や古都の街路修道院などを訪れることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Googleマップ、オフラインのナビと検索を一般公開―プロダクト責任者の説明でじっくり試してみた

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読者が地下駐車場で車に乗り込んだとしよう。これから地理不案内の場所に出かけねばならないのだがGoogleマップにアクセスできない。地下駐車場にはWi-Fがきていないのだ。これまでなら車を外に出してスマートフォンが電波をつかむのを待ったところだ。

しかしもうその必要はない。今日(米国時間11/10)のアップデートで、Googleマップのナビと検索がオフラインでも使えるようになる。当初はAndroid版がサポートされるが、近くiOS版も提供される。この機能が5月に開催された Google I/Oでデモされたものだが、最高に便利だ。この機能が一般公開されるのはたいへんありがたい。

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私はGoogleマップのオフライン機能について、先週、プロダクト・マネージャーのAmanda Bishopに話を聞くことができた。Bishopによると、オフライン機能の公開に特に力を入れたのは、途上国で特に接続が遅くデータ通信が高価であることに対処するためだったという。なんといっても世界の人口の60%にはまだインターネット接続の恩恵が届いていない状態だ。アメリカでさえ僻地の道路を走っているとインターネットがないか、接続がひどく遅くなるデッドスポットにでくわすのだから困ったものだ。

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Bishopは非常に印象的なデモを見せてくれた。ユーザーはダウンロードしてオフラインで利用したい地域を指定する。当然ながらダウンロードしたデータでナビを実行する場合、リアルタイムの交通状況などは分からない。しかし従来のデータに基づく平均速度や公共交通機関の乗り換え情報などは利用できる。そのため目的地への推定到着時間は表示される。

データのダウンロードは巧妙だ。通常のナビや目的地検索に使う場合、マップの情報のほとんどは必要ない。そもそもサンノゼ方面に行きたいのにイースト・ベイ〔サンフランシスコ湾の東側地域〕の情報をダウンロードしても意味がない。ダウンロードした地図は必要ならユーザーがカスタマイズできる。

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Bishopのデモによると、新しいマップはシームレスにオフラインとオフラインを往復できる点が特長だ。走行中に電波を見失っても Android版Googleマップは他のオンライン・マップのようにそのままフリーズせず、自動的にオフライン・モードに切り替わる。Bishopによるとこれを実現するのはGoogleにとっても非常に難しかったという。ユーザーはオンラインであるかオフラインであるか気にせずにナビを続け、途中で立ち寄る必要のある場所を検索したりできる。

考えてみると、こうしたオンライン・オフライン自動切り替え機能はGoogleが開発している自動走行車にとって必須の機能だ。道路を走行中になんらかの理由で電波をつかめなくなっても自動車は安全に目的地まで走れなければならない。Googleマップのオフライン機能はわれわれ人間のドライバーにとっても便利だが、自動走行車にとってはそれ以上の重要性がありそうだ。

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オフライン・モードになるとGoogleマップは車の上に大きなシートが降ってきて電波を邪魔していることを教えてくれる…というのは冗談だが、ともかくユーザーに対して現在オフラインであることを知らせる控えめな注意が表示される。

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電波を発見すればただちにオンライン・モードに戻る。

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オフラインになったときGoogleマップは目的地までのいちばん常識的なルートをダウンロードするようユーザーに促す。そこでBishopに「自分が普段使っているルートや何度か通ったことがあるルートをダウンロードできるようにできないだろうか?」と尋ねてみた。なんといってもGoogleはわれわれが許可すれば、これまでに使われたルートは全部知ることができるはずだ。Bishopは「ダウンロード地域をユーザーが選択できるようにするのは次の課題として検討する」と答えた。

マップが常識的ルートをダウンロードするのは、おそらくGoogleがユーザーのデータ通信契約の状況を知らないからだろう。データ通信量に上限がある場合、マップをダウンロードしようとしてその上限まで使い果たしてしまうのは明らかに得策ではない。

Bishopは「オフライン機能のサポートでGoogleマップのユーザー体験は劇的に改善されたはず」と説明した。これはまったく正しい。私は先日ベルリンに出張したときに、オフラインのマップでナビを利用し、ホテル、オフィス、デモ会場などの場所を確認した。コーヒーショップも検索した。これらの情報を出発前にすべてダウンロードしていったことで、おそらく数百ドルのデータ通信量の節約になったはずだ。なぜ知っているかといえば、その前の出張では実際にその額を支払わねばならなかったからだ。私の懐にこの出費は非常に痛かった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Financial TimesとGoogleがパートナーしてヨーロッパの都市の観光案内に載らない穴場をガイド

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ニュースのパブリッシャーがテクノロジを利用すると、こんなこともできるという例。Financial Timesが今日(米国時間10/30)、Googleとのコラボレーション、Hidden Citiesを公開した。

最初の都市はブラッセルだ。同誌の特派員たちが、バーやレストラン、魅力のスポットなど、秘密の穴場を教えてくれる。地元の有名人も参加している: Paul Dujardin(美術館Bozar)、Alain Coumont(レストランチェーンLe Pain Quotidien)、そしてMartine Reicherts(ECの文科相)。

Google Mapsがベースなので、対話性もある。それはSnow Fallほどのすごいイノベーションではないが、Googleでヨーロッパや中東、アフリカのブランドマーケティングを担当しているRamya Raghavanは、このプロジェクトは良質なコンテンツとテクノロジの‘出会い’を表現しているし、Google Mapsを使っているから実用性もある、とほめちぎる。

Raghavanは曰く、“FT Weekendはいつも読んでいるけど、これならレストラン記事にナビがついてるようなものだから、Google Calendarに入れておく価値があるわ”、だそうだ。

彼女によると、Hidden CitiesはGoogle Mapsの新しい機能も使っている。たとえばHidden CitiesのWebサイトに載ってる位置をモバイルのGoogle Mapsアプリに直接保存できるのだ。

“このプロジェクトはGoogle MapsのAPIを盛大に使っているから、ほかのデベロッパや出版サイトにとっても参考になると思う”。

FT Weekend Magazineの副編集長Natalie Whittleは、Googleとのコラボレーションを“バイクとサイドカーの関係”と表現する。この際、バイクの運転者はどっちかというと、“完全に独立した編集権を持つFTのチーム”だ、と彼女は主張する。それに対してGoogleは、サイドカーの座席から技術的サポートを提供した。

“今のFTのモットーは‘デジタルファースト’ね”、とWhittleは言うが、それは、印刷版を軽視するという意味ではない。この都市ガイドも、同誌の10月31日号の付録になる。Web上のGoogle Mapsから印刷用の版下を作る工程は、“難しいけど良い体験だった”、と彼女は語る。

なぜ、ブラッセルからか? そこにはFTのかなり大きな支局があるし、またパリに近すぎるので旅行案内などでまともに取り上げられる機会が少ないからだそうだ。

“これで、ブラッセルを見直す人が増えると嬉しいわね”、ということだ。

次のHidden Cityはロンドン、11月28日にローンチだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Googleマップに重要アップデート―途中でガソリンスタンドや別会社に立ち寄れるようになった

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今日(米国時間10/20)、GoogleはGoogleマップのモバイルアプリに重要なアップデートを行ったことを発表した。 ついにマップのユーザーは目的地へのナビゲーションを中断せずに車にガソリンを補給できるようになった。

Googleマップの新バージョンでは、 ユーザーはナビゲーション・モードを有効にしたまま、経路の途中でガソリンスタンド、コーヒーショップ、コンビニ、ファミレスなどの施設を探して立ち寄ることができる。望みの施設を発見した場合、最終目的地はそのままで「途中立ち寄り地点」としてナビに追加できる。

Googleに買収されたクラウド地図アプリのWazeは昨日(米国時間10/19)、 大幅にアップデートされ、同様の機能が追加されている。だが、Googleマップ本体にこうした複数目的地点の登録機能を望む声は依然から強かった。

立ち寄り機能にアクセスするには、ナビ・モードでトップ右隅に表示される虫メガネのアイコンをタップするだけでよい。ドロップダウンメニューが開き、ガソリンスタンド、レストラン、コンビニ、コーヒーショップなどのメニューが表示される。メニューの最後には「別の場所を探す」というボタンがある。多数の会社を次々に訪問しなければならないときなどはこちらを利用すればよい。.

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マイクのアイコンをタップすれば音声コマンドでこの機能を利用できる。運転中に立ち寄る場所を思いついたような場合、これを利用する方が簡単だし、ずっと安全だ。Googleアプリの情報に詳しいAndroid Policeによれば、立ち寄り場所を設定するとGoogleマップは、自動的に立ち寄り待機モードに変わり、車がその場所から10秒以内に近づくとカウントダウンで秒読みしてくれるそうだ。また同ブログは新バージョンの専用SDKをダウンロードしてテスト中だという。

世界の地理情報を組織化するという大目標から比べれば小さいことかもしれないが、Googleマップに複数目標を設定する機能が欠けているのはユーザーにとって大問題だった。ユーザーは多くの場合、A地点からB地点に直行するだけではすまず、何らかの途中立ち寄りを必要としているのだ。

これまでGoogleマップでどこかに立ち寄ろうとすれば、その地点を新たな目標として設定しなければならなかった。つまりそれまでの目標地点はいったん解除されてしまう。この仕組みではいくつかのガソリンスタンドに立ち寄って一番安い店でガソリンを入れようなどということもできなかった。

しかし新しいGoogleマップではガソリンスタンドを指定すると目標への沿道に近い店を候補として多数表示してくれる。またGoogleブログの記事によれば、沿道のガソリンスタンドが料金をインターネットに公開していればその情報も表示されるというから便利だ。

新機能は、当然ながらまずAndroidのマップ・アプリで公開される。数週間後には「他のプラットフォームにも導入される予定だ」というのはiOS版のことを指しているのだろう。

…私の場合、それはどちらでもよい。iOS版のアップデートに時間がかかるようならスマートフォンをAndroidに切り替えるだけだ。いやまったくこの新機能はありがたいこことだ。

〔日本版〕訳者のAndroidにはまだこの新機能は来ていないが、できるだけ早く日本でも提供して欲しい。複数目的地の登録ができないというGoogleマップ最大の問題が解消されることになる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

広島県尾道市・猫の視界のストリートビューマップ、Google Street Viewのスタッフが制作

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ドローンのおかげで、まわりの世界を鳥瞰するのは簡単になったが、それはものごとを見るための視野として、正しくないのかもしれない。日本の広島県が観光宣伝のために作った猫のストリートビューマップを見ると、街(まち)のありふれた視界が、とても新鮮に見える(下図)。しかもそれは、我らが愛すべき、お猫様の視界だ。

このマップの対象地域は尾道市のメインの商店街で、そこは人によく慣れたストリートキャット多いことで知られ、観光客の人気にもなり、奥の細道ならぬ猫の細道と名付けられた路地があったり、前足で幸運を招く招き猫の博物館があったりする。

この、猫のストリートビューマップは今のところ日本語だけだが、ミャーオタグと呼ばれるタグをクリックすると、さまざまな観光スポットを教えてくれる。

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この猫のストリートビュー(Cat Street View)は、単なる観光マーケティングの仕掛けであることを超えて、テクノロジの進歩でついに、われわれを翻弄してやまないお猫様たちの視界を、人間も見られるようになった、という感動を与える。Webカメラやカラー(襟)カメラ、それにGoProのようなアクションカメラのおかげで猫達は、彼らの愛すべきキャトマ(catma…ドグマ(dogma)の反対、猫独自の世界)を平和裡に広げることができる。

このマップはまた、ドローン市場の急速な拡大に対する、警報でもある。ドローン企業は2015年に1億7200万ドルの資金を調達したと言われ、それは過去3年の合計よりも多いが、でも広島の猫のストリートビューは、ベンチャーキャピタリストたちに、世界を上空から鳥の目で見るだけでなく、目と耳を大地に接近して見ることも重要だ、と警告する。そう、地上20センチぐらいの高さからね。

広島県がWall Street Journalで語っているところによると、このマップはGoogleのStreet Viewを作った人たちが作り、それと同じ機材を使用した。次のバージョンでは、猫達が、トイレにふさわしい植木鉢や、ベッドとして使える段ボール箱がたくさんある倉庫、とってもおいしそうな食べ残しのあるセレブ猫のお宅などを、見つけられるとよいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Mapがレストランのレコメンド機能を実装!(まずはNYC、サンフランシスコ、ロンドンが対象)

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商業施設やレストランなどの場所を調べるのにも使われることの多いGoogle MapsのAndroid版がアップグレードされた。今のところは地域限定ではあるものの、ついにレコメンド機能を搭載したのだ。時間やタイプ(家族向けだとか軽食用など)によるフィルタリング機能なども備えている。当然ながらこれはFoursquareやYelpなどと直接競合するものとなる。

今回のアップデートにより、周辺のスポット情報におすすめ情報が表示されるようになったのだ。これまでのスポット情報を拡張するもので、まずニューヨーク、サンフランシスコ、およびロンドンで利用可能となっている。現在のところ対応しているのはAndroid版のGoogle Mapsアプリケーションだ。

対応地域の人は、表示されるおすすめレストランを時間帯や、探す店の「タイプ」などによって絞り込むことができる。ニューヨークの劇場街などでは「開演前の混雑を避ける」ことのできるディナー施設を見つけたり、あるいは「安い」ランチ施設を探したりすることもできるのだ。

分類には、今ではGoogleが所有しているザガット・サーベイの内容と併せて、ウェブの内容、立地場所、利用者のレビューなどの情報から行なっているのだとのこと。ほとんどの情報はコンピュータープログラムにより自動的に処理されているものだが、特定の地域では「ローカル色を出す」ために、エディトリアルの手を加えているのだそうだ。

カテゴリー毎のレコメンデーションには、レーティング、レビュー、紹介文なども付されている。また、いくつかの場所については、過去に訪問した場所に基づいてより個人的なレコメンド情報が表示されることもある。

今回の変更は、まさにGoogleの強みを活かしたものだといえる。すなわち膨大なデータを使ってそこに構造を生み出し、そして利用者が調べやすい形にととのえて情報を提供しているわけだ。そうした手法をレストラン情報に適用してみた結果が今回のアップデートに見られる。

これまでもGoogle Mapsには周辺のスポット情報を表示する機能があり、距離や時間帯などでフィルタリングすることができた。ここにレコメンド機能などを付加することにより、さらに有益な情報を提供できるようになったわけだ。

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新しいアプリケーションはアメリカおよびイギリスで提供開始されている。今回のアップデートもまた、地域レストラン情報を地図上で有効に提供しようとするGoogleの動きに呼応するものだといえる。先日もGoogleマップに食べ物の写真を直接アップロードするテストが行われている旨の記事を掲載した。今回のアップデートにより、そのテストで投稿されている写真も表示されるようになっているようだ。

今回実装したレコメンド機能を、いつの段階で他地域にも反映させるのかについての情報はまだない。しかし数ヶ月のうちには他地域でも展開したいと考えてはいるようだ。

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(翻訳:Maeda, H

DigitalGlobeの高精細な衛星地図がやっとAPIを提供…サービスはMapboxが代行

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DigitalGlobeは自前の衛星艦隊を保有して解像度の高い衛星写真を企業や政府機関などに提供している上場企業だが、画像がデベロッパに提供されるのは主にそれらのユーザ企業(Googleなど)からであり、DigitalGlobe自身がスタートアップなどに画像データを提供することはなかった。

しかし今度から同社は、デベロッパ向けにAPIをベータでローンチし、デベロッパたちが自分のアプリケーションでその画像を利用できるようにした。

これまでDigitalGlobeはサードパーティとはうまくやってきたが、これからはデベロッパのコミュニティにも接近して、これまでの同社に足りなかったものを補おうとしている。

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DigitalGlobeの新製品担当ディレクターLuke Barringtonはこう語る、“最近では、自分のアプリケーションの目的に会った衛星地図が欲しい、一定のライセンス条件のもとで画像データをもっと自由にコントロールしたい、という声が高まっている。そこで弊社は弊社のコンテンツを直接、デベロッパにお渡しするようにしたいのだ”。

今回のデベロッパ向け事業でDigitalGlobeは、二つのバージョンの衛星地図を提供する。ひとつはもっとも最新の画像で、もうひとつは(”Vivid”と呼ばれ)、同社が色補正や雲の影の除去などを行ってきれいにした画像だ。当然ながら後者は、それほど最新の画像ではない。

DigitalGlobeの衛星画像は、最高で画像1ピクセルの実長が30センチと高精細だが、デベロッパが求めるものはそれだけではない。街路データなど、そのほかの情報も欲しい。そこで同社はOpenStreetMapベースのマッピングサービスMapboxとパートナーし、デベロッパにはそこからDigitalGlobeの画像を、SLAを伴うサービスとして提供することにした。

このコラボレーションについてMapboxのCEO Eric Gundersenはこう語る: “これまでの彼らのやり方は、顧客自身のハードディスクに転写した画像を宅急便で届ける、という、すごいレトロなやり方だった。宅急便がAPIとは、ひどい話だから、うちのプラットホームがAPIの提供を引き受けることにしたのだ。彼らの写真は、宇宙から厚さ200万フィートの地球の大気を貫いて撮影され、1時間弱で送られてくる。それにふさわしい現代的なAPIがあって、当然だ”。

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DigitalGlobeのBarringtonによると、Googleなどのマッピングサービスを利用するよりも同社提供のAPIを利用した方が、画質が良い。また“Google提供”などの刻印がつかないから、デベロッパが自分のロゴなどを衛星地図に刻印でき、画像のオフライン利用もでき、またその地図データからさまざまな情報を自由に取り出すことができる。彼によると、Google経由で利用すると画像が鮮明でないし、最新の画像でない場合が多い。

これがDigitalGlobeにとって大きな変化であることは、Barringtonも認める。これまで彼らは、大企業(やお役所)ばかりを相手にしてきた。“でも、これからは違う。変わる努力をしていく”、と彼は語る。

DigitalGlobeの大量の歴史的データは、同社のGBDXプラットホームからデベロッパにも提供されていたが、でも多くの場合デベロッパが自分のアプリケーションで使いたいのは、今の衛星地図だ。

今はまだベータのDigitalGlobe Maps APIは、料金すらまだ決まっていないが、Barringtonによると、最適料金もこのベータの経験から決めたい、という。ただし、ある程度の制約つきで、無料プランも提供される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Mapsの“Night Mode”(ナイトモード)で暗い夜道のドライブが楽になる

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Google MapsのiOSとAndroidアプリに、画面をやや暗くした”Night Mode”が導入され(下図)、夜のドライブでナビ代わりに利用するのが楽になった。もちろん、運転しながら見なさい、という意味ではないが。

夜は、路上が暗くてディスプレイが真っ白に明るいと、明るさの変化に対する目の調節が忙しくなりすぎるのだ。ささいなアップデートだけど、交通安全に貢献することは確実だ。

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今回のアップデートではさらに、ユーザが場所にラベルをつけておくと、今後地図上や検索結果で、それらのラベル付きの場所が表示されるようになった。最近流行(はや)りの、“ユーザ体験の個人化”というやつだ。またGoogle Mapsにユーザがアップロードした写真のキャプションを、あとから編集できるようになった。

でも、もちろん、ユーザにとっていちばん嬉しいのはNight Modeだ。iOSのユーザは、何年も前からこれを求めていた。完全に自動的だから、ユーザは何もしなくてよいが、ただし、実際に夜の時間帯にならないと起動しないから、昼間のトンネルの中などは無理だ。暗い部屋の中で実験してみたが、やはりだめだった。

また、ふつうに地図を見ているモードでは起動しない。曲がり角誘導機能のあるナビモードだけだ。そして、えー、ユーザがやるべきことと言えば、Google Mapsアプリを最新バージョンにアップデートするだけだ。

(画像クレジット, ありがとう: iClarified)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Nokia、HERE地図情報事業を30.7億ドル(3800億円)でアウディ、BMW、ベンツに売却

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Nokiaは先ほど、HERE地図情報事業をヨーロッパの自動車メーカーのコンソーシアムに 28億ユーロ(30.7億ドル、3800億円)で売却したと発表した。これによって数ヶ月前から流れていたHERE事業の将来に関するさまざまな観測に終止符が打たれた。

Nokiaによれば、HERE事業を買収したのはアウディ、BMWグループ、ダイムラー(メルセデス・ベンツ)が共同で組織したコンソーシアムで、買収手続きの完了は来年の第一四半期が予定されている。 Nokiaがデバイス事業をMicrosoftに売却した後、HERE事業の将来が業界の注目を集めていた。今年4月、NokiaはHEREについて売却も含む各種の選択肢を検討中と発表した。

HEREの6454人の従業員に対してレイオフがあるのかどうか、またあるとすればどれほどの規模になるのかは今のところ不明だ。NokiaがHERE事業の売却に傾いた理由の一つがこの膨大な人員だったという観測もある。 最近の財務情報によれば、HERE事業はNokiaグループの売上の1割を占めている。

HEREが売りに出ていることは自動車メーカー以外からも強い関心を集めていた。Uber(およびその投資家)と百度が共同で買収に動いているという噂も流れた。中国最大の地図情報サービス、NavinfoやAmazon、、Alibaba、Facebook、 Appleさえも関心を示したとされる。

TechCrunchのIngrid Lunden記者は先月の記事でこの問題を分析し、HERE事業が保有するテクノロジー、特許、データベース、豊富な地点属性(元HERE社員によれば300種類)について、「これほど価値ある資産が地図情報分野で市場に出ることは当分ないだろう」と述べた。

Nokiaはアルカテル・ルーセントの166億ドルの買収を来年上半期に完了するものと見られている。これらの抜本的再編によってNokiaはブロードバンド・インフラ事業、Nokia Technologiesおよび先進的研究開発事業のネットワークとして生まれ変わる。当面の目標としてNokiaグループはメーカーと提携して新たなモバイル・デバイスを2016年中にリリースすることを目指す。

社内で制作されたインタビュー・ビデオで、Nokiaのプレジデント、Sean Fernbackは「この売却によってHERE事業は独立かつ中立の企業となる。いわばデジタル地図の世界におけるスイスのような存在だ。これによってHEREは一層強くなるだろう」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

データを地図上に落として視覚化するCartoDBが、誰にでもそれができる新機能をローンチ

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ビジネスインテリジェンスをオンラインで地図上に落として理解に導くサービスCartoDBは、地図を使うコミュニケーションを誰もが容易にできることを、目指している。今日同社が発表した新しい機能、One-Click Mappingは、ユーザがデータをアップロードすると、その情報を視覚化して見せる地図を、自動的に作ってくれる。〔上図: サンフランシスコ北東部チャイナタウン周辺のブロック別企業数〕

元々CartoDBは、地図作成者やデータサイエンティストのためのソフトウェアを提供していたから、統計学と地理空間的なデータには強い。またユーザの方も、地図化すべきデータを見極めることと、そのデータを視覚化するためのパラメータをはっきりさせることが重要だ。

でも今度の新しい機能では、誰でもデータをアップロードして、どんな地図にするかをサンプルから選び、何を視覚化すべきかをワンクリックで指定できる。

同社は2011年に、生物の多様性とその保護を研究している二人のスペイン人研究家がローンチした。二人は、自分たちの研究結果を多くの人に理解してもらうための、ツールを求めていた。その後いろんな分野で利用されたCartoDBは、これまで12万名のユーザが使用し、40万あまりの地図が作られた。中には、ビヨンセの最新アルバムに対する世界中のリアルタイムの反応とか、ネパール地震の被害地図などもある。

CartoDBのCSO(Chief Science Officer) Andrew Hillはこう言う: “何かを理解してもらうために地図がとても有効であることが、心に浮かばない人が圧倒的に多いね。でも情報を地理空間的なデータに結びつけることができたら、急にその情報のリアルな意味が伝わってきたりするんだ”。

ユーザがデータをアップロードしたら、CartoDBはそれらを分解して地理空間的なデータを取り出す。次にそのほかのデータも分析し、どの地図フォーマットを使うかをユーザに選ばせる。フォーマットは、ユーザが部分的に変えることもできる。

データを地図化することは、大量のデータの意味を理解するために、とくに企業にとって便利だ。たとえば大手の銀行はCartoDBを使って、クレジットカードの使用を都市の地図に落とし、その都市の地区別の消費パターンを理解する。たとえばスペインの銀行BBVAのために作ったこの地図では、今年バルセロナで行われたMobile World Congressの経済的インパクトを視覚化している。

昨年ミズーリ州ファーガソンで起きた銃撃事件では、TwitterがCartoDBを使って、全世界のその事件の報道のされ方、報道の広がる様子を地図化した(下図)。

データをCartoDBの自動地図化プラットホームに放り込む企業が今後どんどん増えれば、地図化すべきデータ(そして無視すべきデータ)を判断するアルゴリズムの精度も、どんどん向上するだろう。

“最初は、地図を作るというサービスだったけど、今では一歩踏み込んで、ユーザに地図化できるデータについて教えている。今では企業が、自分では分析し理解する余裕がなかったデータをうちにアップロードして、それらを地図化して従来よりも早めに理解している”。

CartoDBは昨年の9月にシリーズAで800万ドルを調達した。ラウンドのリーダーはベルリンのEarlybird Venture Capitalだった。同社はすでに利益が出ており、ユーザ数も売上も最近の1年で300%増加した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、40箇所の離島やその海中のゴージャスなストリートビューを公開

今日(米国時間6/4)、Googleは離島と海中で撮影された多数の映像をストリートビューに追加した。Googleマップのユーザーは南太平洋のクック諸島沖でザトウクジラといっしょに泳いだりバリ島の沿岸で熱帯魚を観察したり、アメリカ領サモアの浜辺を散策したりできる。

今回、一挙に40箇所の新しい海中ストリートビューが公開されたが、これは2012年に海中ストリートビュー・プロジェクトが開始されて以来最大のアップデートだ。

ストリートビュー撮影の多くは海洋調査を専門とするNPO、XL Catlin Seaview Surveyと共同で行われた。しかし今回、Googleはアメリカ海洋大気庁(NOAA)の国立海洋保護区局およびChagos自然保護基金とも協力している。

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Googleの広報担当者によれば、このプロジェクトの狙いは海洋に関する公衆の関心を高め、正しい知識を持たせることだという。「海洋はわれわれにとって決定的な重要性を持つが、近年、温暖化の加速、汚染、乱獲などの深刻な環境問題が海洋を襲っている。 Googleは海洋の現状を正確に記録できる新しいテクノロジーを開発し、その変化を確認する手助けをしたい」という。

今日、Googleは海中ストリートビュー・プロジェクトで新たにNOAA、 Reef Check,、Blue VenturesOur World Underwater Scholarship Society、 Global Underwater ExploresのProject Baselineと協力していくことを発表した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleのターンバイターンナビをオフラインのマップにも

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GoogleはMapsのターンバイターン表示をデータ接続がない所でも利用できるようになると今日発表した。

Googleは信頼できるワイヤレスネットワークのインフラが整っていない地域での提供する主要モバイルアプリのオフラインでの体験を向上させるための機能のいくつか発表した。例えば、Chromeでの検索結果を保存したり、YouTubeの動画を保存したりだ。GoogleはMapsでルートを保存し、ターンバイターンナビゲーションをオフライン(自分がどこにいるか分からない時にインターネット接続を失った時)でも使用できる機能を発表した。

舗装されていない道やLTEが整備されていない国を旅行する人たちが期待していた便利な機能が遂に実現する。GPSはワイヤレスネットワークに依存しないため、モバイル端末はルートを保存しておけば、現在位置、目的地までの所要時間やどこで曲がるべきかといったことを計算することができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

人種差別的いたずらに懲りてGoogleがMapsの検索を大幅アップデート

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Googleは、Google Mapsサービスの位置検索の結果に、人種差別用語など不適切な言葉の不適切な結果が表示されないための対策を、今講じていることを確認した。この問題は今週、黒人差別を表す“n*****”とか“nigga”などの語句の検索結果として、ホワイトハウスが出てきたことに端を発している。

この不手際を詫びるブログ記事でGoogleは、そんな状況が生じたのはMapsサービスの検索がWebのコンテンツを、未検査のまま使っているために、語句と結果とのおかしなマッチングができてしまうためだ、と説明している。それはGoogle本体の検索エンジンと同じ方式であり、そのために検索エンジンでは2007年に、’failure’(失敗)という語句での検索で、結果のトップに(当時の大統領)George W. Bushが出てきたりしたのだ。ただしGoogle検索におけるその種の不具合は、のちに修復された。

Google本体の検索エンジンは、そうやって、ドカン!とやられる“Google爆弾”(Googlebombing)を防ぐための対策が講じられたが、Mapsの方は古いアルゴリズムのままだった、とGoogleは述べている:

弊社のチームはこの問題の修復に真剣に取り組んできました。Google検索のために行った、アルゴリズムの重要な変更をベースに、結果をランキングするシステムをアップデートし、これらの検索の多くに対策を施しました。これは今後徐々に全世界的に展開し、弊社のシステムを時間をかけて継続的に精製して参ります。簡潔に申し上げますと、Google Mapsでこのような結果を皆様がご覧になることがあってはなりませんから、そのことを確実にするために、わたくし共は努力を続けて参ります。

Google Mapsの検索をハッカーが駄目にしたのかもしれない、という説を、Googleのこの説明は、はっきり否定している。

いずれにしても、ユーザが地図に悪質ないたずらをすることに、この合衆国の企業(Google)は神経をとがらせている。先般は、誰もがGoogle Mapsに寄与貢献できるためのツール、Map Makerサービスを、悪質な改ざんが相次いだために閉鎖せざるをえなくなった。それらの中には、Androidのマスコット人形がAppleのロゴにおしっこをかけているイラストもあった。

Map Makerの閉鎖は恒久的ではないが、サービスの復帰がいつになるかをGoogleはまだ発表していない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

OpenSignalのWiFiホットスポットマッパーは有料/無料を識別できるお利口さん

【抄訳】
WiFiMapper

モバイルの信号を地図に落とすマッパーサービスOpenSignalが、良い接続を求めるユーザを助けるためにWiFiホットスポットをマップするアプリをローンチした。同社は2013年に、クラウドソーシングした携帯電話ネットワークのデータから天気予報情報を拾い上げて地図に落とすアプリをローンチしたが、今回は同社のクラウドソーシング努力の第二弾である。

前の天気予報マッパーの名前がWeatherSignalだったのに対し、今回の新しいアプリはWifiMapperという名前だ。今日はiOSバージョンのローンチだが、約1か月後にはAndroidバージョンも出す、と協同ファウンダでCEOのBrendan Gillが言っている。

アプリは無料で、はじめは、OpenSignalの既存のアプリのユーザたちのネットワークが作り出したWiFiホットスポットのデータベースに依存する。

“データはこの4年間、最初はモバイルのネットワークから、次いでWiFiのネットワークからクラウドソーシングしてきた。あのアプリケーションは1500万近くダウンロードされた”、とGillは述べる。さらに加えて、“うちが集めたWiFiネットワークのデータベースは、たぶん世界最大だと思う”。

App Storeにはすでに、さまざまなWiFiホットスポットマッピングアプリがあるが、Gillが言うように、OpenSignalのWifiMapperはまずそのスケールで他を圧している。“そのほかのWiFiアプリに比べると、うちが集めたデータの規模は、はるかに大きい”、と彼は主張する。

OpenSignalのアプリのアクティブユーザは全世界で約150万、そして彼らのアプリから、この新しいWiFiホットスポットマッピングアプリにデータがやって来る。今そのデータベースには、5億近いホットスポットが載っている。

WifiMapperのもうひとつの大きな差別化要素は、無料のWiFiホットスポットと有料のホットスポットを区別できることだ。それらは色分けされるから、たとえばカフェやバーの無料のWiFiホットスポットを見つけることもできる。カフェとかバーといった情報は、Foursquareの位置レビューデータを利用して入れている。

“うちが作ったインテリジェントなアルゴリズムが、そうやってWiFiを分類する。うちのデータベースに5億のホットスポットが載っていても、その多くはユーザが実際に使えないものだ。だから、どれが無料かを見分けるアルゴリズムが重要なのだ”、とGillは語る。

“またそのアルゴリズムは、ホットスポットがある実際の場所も調べるから、そこがカフェであるとか、バーである、空港である、なども分かるのだ。そのお店に関するコメントも、表示される。それらも、やはり元ネタはFoursquareの場所データベースだけど”。

さらなる差別化要素として、OpenSignalのWiFiホットスポットマッパーではホットスポットのクォリティが分かる。“うちのアプリはWiFiのスピードやレイテンシなど、ホットスポットのパフォーマンスデータを継続的に調べている。だから長期的な目標は、WiFiデータベースの決定版になることではなくて、無料で快適で速くて混んでいないWiFiホットスポットを見つけるアプリになることだ。そこまでやるアプリは、ほかにないと思うね”、と彼は述べる。

WiFiホットスポットが無料か否かを調べるためにはクラスタリングのアルゴリズム〔k平均法など〕を用いて大量のシグナル(位置情報など)を解析する。たとえば、そこがオフィスや居住地でなくバーやカフェなら、無料だろう、と見当をつける。WiFiネットワークの名前も、検討の素材にする。また、ログイン後のリダイレクトがあれば、それは有料ゲートウェイであるという兆候だ。

以上のように大量の情報処理を自動的に行っているが、ローンチ後にはユーザのクラウドソーシングへの参加により、もっと多くのWiFi情報が得られるはずだ。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アプリに簡単にメッセージング機能を組み込めるLayerがWebアプリケーションのサポートを開始、ユーザ増大のためにエンジェル的なファンドを立ち上げ

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【抄訳】
TechCrunch DisruptのBattlefieldに2年前に登場して優勝をかっさらったLayerは、デベロッパが自分のアプリケーションに、わずか10行足らずのコードでメッセージング(テキスト、音声、ビデオ)やファイル共有の機能を組み込める、というコミュニケーションプラットホームのサービスだが、今日(米国時間5/6)は2年前の約束どおり、モバイル(iOS、Android)だけでなくWebアプリケーションもサポートする、と発表した。

また同社は、なるべく多くのデベロッパにLayerを使ってもらうための投資資金として、The Layer Fundと名づけたファンドを立ち上げた

The Layer Fundの提供によってLayerが投資先企業の部分的オーナーになるのではなく、その企業が成長してLayerをますます使ってもらえるための、成長資金として資金が提供される。

LayerのファウンダでCEOのRon Palmeriは、“Layerの成功はLayerを使うアプリの成功にかかっている”、と述べる。

Layerはこれまで、モバイルのアプリデベロッパのためのツールを提供していたが、そういう顧客企業からマーケティングや宣伝PR、資金調達などの相談を受ける機会が少なからずあった。

Layerはそういう顧客企業と一緒に問題解決に取り組んできたが、The Layer Fundを立ち上げたことによって、お金の面でも援助できることになった。

このファンドはBloomberg BetaのRoy Bahatから提案され、AnthemVPやCrunchFund 、SV Angel、Promus Ventures、Data Collective、MkII Ventures、Jean Pigozziなどが投資者として参加した。AngelListからも利用できる。5万ドルから10万ドルまでのきわめて初期的な投資案件を年に5件、という事業規模を想定している。

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なおLayerは、Layerを利用するアプリのためのiMessageふうのGUIツールキットAtlasを提供していたが、このたび、OpenStreetMapをベースとする地図サービスMapboxとパートナーして、地図表示を伴う位置機能もアプリ/アプリケーションのLayer層の中で利用できることになった。

【中略】

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2013年のTechCrunch Disrupt SFでローンチしたLayerは、今では、これを利用しているアプリの数が1万近くあり、デベロッパは全世界の1360の都市に分散している。Webアプリケーションのサポートが加わったこれからは、‘アプリ’ではなく‘アプリ/アプリケーション’という面倒な書き方になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ドローンを使って建築現場などの地図を短時間で作るIdentified Technologiesが早くも黒字

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仕事の現場(建築現場、原油採掘現場、などなど)の地図を作ることは難しい。そこでIdentified TechnologiesのDick Zhangは、それをドローンにやらせようとする。

200万ドルの資金で創業された彼の会社は、現場の地形図を作るドローンを顧客に提供する。操作者不要の完全自動で、途中で電池交換もできる。提供システムにはドローン本体のほかに、ドローンのねぐらとなるベースステーション(基地)も含まれる。

3d Volumetric

同社はすでにペンシルベニア州で多くの顧客を開拓し、利益が出ている。

Zhang曰く、“ここには、全米の天然ガスの40%が蓄蔵されているというシェールガスサイトMarcellus Shale地区があるからね。うちは毎月安定して伸びてきたよ。今年中には展開規模も売上も10倍になるだろう”。

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これまで、このような広大な現場の地図作成は、航空写真を利用してきた。でもこのターンキーシステムならどこでも誰でも簡単に使えて、航空写真よりずっと早く地図を作ってくれる。航空写真なら数か月、ドローンなら6時間でOKだ。

当然ながらシステム本体を買うと高価なので、今後は会費制などで有料サービスも提供したい、とZhangは言っている。でも大型プロジェクトではかなりの費用節約になるから、これはドローンを利用するスタートアップのヒット作と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがGoogle Mapsのいたずら/悪ふざけ対策に着手…やはり人海作戦か

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Googleによると同社は今Google Mapsのスパム検出システムの改良に取り組んでいる。昨日(米国時間4/24)またあった悪質ないたずらは、ユーザがGoogle Mapsにどんな画像でもアップロードできる機能を悪用し、人気漫画Calvin and Hobbesの不運な偽造ステッカーのスタイルを真似て、Androidのマスコット人形がAppleのロゴにおしっこをかけている様子を描いている。Map Makerアプリケーションのユーザプロフィールページによると、昨日ユーザ”nitricboy“が、その画像をアップロードしたようだ。

そのユーザはGoogle Mapsにこっそり落書きをしたことを、楽しんだらしい。Hacker Newsのポスト*:によると、Skypeのロゴやスマイリー(下図)も、いたずらに利用された。〔*: 見つかったすべてのいたずら画像や不正表示項目等は、今では消去されている。〕

Map MakerはユーザがWeb上で、自発的にかつ自由にGoogle Mapsに寄与貢献をするためのツールだ。たとえば地球上の僻地などには、Google Mapsが利用できるような詳細な既存の地図がない。そこで、有志のユーザが道路や施設などを描き加えるのだ。

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今回の‘おしっこハック’では、画像が「公園」として提出された。場所は、イスラマバードの南西10マイルにあるパキスタンの都市ラワルピンディだった。

Map Makerはクラウドソーシングのためのツールなので、誰もが素材の提供や地図のエディットができる。調整や承認はコミュニティが行う。ただし、いたずらの当人が別のアカウントを作って、その悪ふざけを“承認”できるようだ。もちろん、ユーザは他人のジョークを気に入ったら承認できる。

というわけでGoogle Mapsには、問題が起きて当然の性質がある。

Map Makerを使わずにGoogle Mapsにいたずらすることもできる。

たとえば今月はじめには、誰かがホワイトハウスに“Edwards Snow Den”という社名をつけた(このジョーク、お分かり?)。社名などはGoogleが検証することになっているが、このいたずらでは”1600 Pennsylvania Avenue”という新しい住所まで書き加えられた。

Google Mapsは人びとの信頼度が高いから、社名等を書き加えられることは企業にとってありがたい。Googleは今日発表した声明の中で、ユーザコミュニティから寄与貢献されたコンテンツやエディットは一般的に正しいし、その地域や企業にプラスの貢献をしている、と述べている。Googleにかぎらず、地図制作者がすべての社名等をあらかじめ調べあげてそれらを最初から地図に載せることは、不可能である。だから、クラウドソーシングは地図の充実と進化のために不可欠だ。

ではあるけれども同社は、今後は悪質なエディットの検出、防止、そして処理のための方法を改良する必要がある、と認めている。Googleの広報は、“スパム対策は複雑な問題であり、弊社は継続的に、そのためのシステムの改良に努めている。その中には、不正なエディットを防止、検出、そして取り去るための新しい方法も含まれている”、と述べている。今回のいたずらはマスコミも大きく取り上げ、Googleの”Easter Egg”かもしれない、と推理したところもある。

“このたびの不適切なユーザ作成コンテンツに関してお詫び申し上げます。今弊社は、それを速やかに取り除くべく鋭意努力いたしております”、とGoogleの広報は付け加えている。

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現在同社は、複数のシステムを組み合わせて地図のスパムの検出と防止を行っている。その中の一つ、コミュニティによる警報は、ユーザが不適切なあるいは不正なコンテンツを報告するシステムだ。それもまた、多くのツールの一つにすぎないが。

しかし既存のそういうシステムの割れ目からこぼれ落ちて、実際に地図上に載ってしまった悪質エディットは、結果的にスパム対策システムの今後の改良に貢献する。

Googleが今後、悪ふざけ対策としてMapsにどんな鍵をかけるつもりか、そのあたりはまだ不明だ。そもそも、クラウドソーシングはこれまでうまくいっていただけに、今後の承認過程をボットにやらせるわけにもいかない。良質なコンテンツは、良質なコミュニティから生まれる。コンピュータのアルゴリズムに、良質なコミュニティを作る能力はない。だから今後もますます、人間による取り組みが必要なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleがエベレスト山周辺のストリートビューを作成…‘ストリート’はどこにもない山道だ

ネパールのクンブ(Khumbu)地方へ旅行する人はあまりいないと思うが、エベレスト山はそこにある。しかしGoogleのStreet Viewのおかげで、そこがどんなところか、よく分かるようになった(ゲームファンなら、あれっ、Far Cry 4背景じゃん、と思うかもしれない)。

この、Googleの最新の力作は、Street Viewとは呼べないだろう。ここはストリートというより、山道だから。Googleは、エベレストの頂上に到着した回数の世界記録(21回!)を持つApa Sherpaと、彼の財団Apa Sherpa Foundation、そしてネパールのNPO Story Cycleとパートナーして、10日間の旅程でこの地域の地図と写真を制作した。その結果として新しいStreet Viewの画像と、これまでよりも良いこの地方の地図が作られた。

それらの画像の中で、エベレストにいちばん近いのはGorak Shepだが、そのほかに、Apa Sherpaが1996年に作ったロッジEverest Summiteer Lodgeの内部の画像もある。また、そのほかのおもしろい画像として、ほかのロッジや、修道院学校、そしてときどき、ヤクの姿もGoogleは捉えている。おかげで、この仮想山道を旅すれば、鷲に襲われる心配はない。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa