着用者の新型コロナ感染を検出できるセンサー搭載マスクをMITとハーバード大の研究者らが発表

着用者の新型コロナ感染を検出できるマスクのプロトタイプをMITとハーバード大が発表

MIT

マサチューセッツ工科大(MIT)とハーバード大学の研究者らは6月28日(現地時間)、約90分以内に着用者の新型コロナウイルス感染有無を診断できるフェイスマスクのプロトタイプを発表しました。マスクには使い捨てのセンサーが取り付けられており、このセンサーは他のマスクにも装着が可能。また、新型コロナウイルス以外の検出にも応用可能です。

このセンサーは、もともとエボラ出血熱やジカ熱などのウイルスを検出するために研究されていたもの。ペーパー診断用に開発した、凍結乾燥させた細胞機構をベースにしています。ようするに、有機材料で作られたバイオセンサーです。タンパク質やRNAなどの生体分子が凍結乾燥(フリーズドライ)の状態で含まれており、これが水分によって活性化されると、標的となるウイルスの分子と相互作用を起こし、色の変化などでウイルスの有無を検出できる仕組みです。

当初はウイルスに晒される機会の多い医療従事者向けに開発していたもの。白衣に取り付けることでウイルス暴露を検出できるウェアラブルセンサーとして、2020年初頭にはすでに完成していたとのこと。その後すぐに新型コロナのパンデミックが発生し、これを検出するためのマスクの開発に着手したとしています。

マスクの内側に装着することで、呼気中の唾液に含まれるウイルスを検出可能。なお、プライバシーに配慮し、色の変化は内側でのみ確認できるようになっています。

ハーバード大学の研究員Peter Nguyen氏は、ゴールドスタンダード(精度が高く信頼性があり広く容認されている手法)である高感度PCR検査と同程度の感度で、COVID-19の迅速な分析に使われる抗原検査と同じくらいの速さで検出できるとしています。

また、新型コロナウイルス以外にも、インフルエンザやエボラ出血熱、ジカ熱など、他の病原体を検出するセンサーも取り付けられるほか、もとの用途通り、衣服に装着しての利用もできるとのことです。

まだ試作品の段階ではありますが、承認プロセスなどを経て製品化を考えている外部グループからも関心を寄せられているとのことなので、意外と早く世に出てくるかもしれません。

(Source:MIT NewsEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:医療(用語)新型コロナウイルス(用語)センサー(用語)ハーバード大学(組織)マサチューセッツ工科大学 / MIT(組織)

キユーピーが卵から生まれた「加熱変性リゾチーム」による新型コロナウイルスの不活性化を確認

キユーピーが卵から生まれた「加熱変性リゾチーム」による新型コロナウイルスの不活性化を確認

キユーピーは6月21日、国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授、帯広畜産大学との共同研究により、卵白に含まれるタンパク質「卵白リゾチーム」を加熱して変性した「加熱変性リゾチーム」に、新型コロナウイルスを不活性化させる効果があることを確認したと発表した。

キユーピーグループは「国内の鶏卵生産量の約1割を取り扱う商品メーカー」として、卵に関する研究を重ねてきた。その中で、加熱変性リゾチームについては、東京海洋大学との共同研究により、ヒトノロウイルス、新型ヒトノロウイルス(GⅡ.17)、A型肝炎ウイルスを不活性化させることを確認し発表している。

今回の研究で、濃度1%の加熱変性リゾチームは、新型コロナウイルスを20秒で99.5%以上不活性化することがわかった。試験は次の2通りが実施された(試験はアルコールの影響を排除するため、希釈などにアルコールは使用していない)。

試験1:加熱変性リゾチームを用いた短時間での新型コロナウイルス不活性化効果

加熱変性リゾチーム溶液の最終濃度が1%になるよう、新型コロナウイルス溶液(ウイルス力価は約6.75 log10 TCID50/mL)と混和。これを20秒間静置した後培養細胞に接種し、TCID50(50%培養細胞感染価)測定方によりウイルス力価(ウイルスりきか。ウイルス量)を算出。その結果、99.5%以上の新型コロナウイルスが不活性化された。

試験2:加熱変性リゾチームの濃度と新型コロナウイルス不活化効果

加熱変性リゾチームの最終濃度が0.25%、0.5%、1%になるよう新型コロナウイルス溶液と混和。これを5分間静置した後、培養細胞に接種し、TCID50法でウイルス力価を算出。その結果、0.25%の加熱変性リゾチームでは98.5%、0.5%と1%では99.5%以上の新型コロナウイルスが不活性化された。

アルコールによる新型コロナウイルスの不活性化はすでに知られているが、肌荒れ、アレルギー反応、宗教上の制約などで使えない人がいる。この研究は、そうした人たちへの活用が期待されている。今後は変異株の不活性化を検証するとのこと。

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NYのトップホテルMint House、新型コロナの影響でそのおもてなしビジネスに変化

ニューヨーク市内の一流ホテルはどこであろう?TripAdvisor(トリップアドバイザー)ユーザーによると、それは Mint House at 70 Pine(ミントハウスアット70パイン)だ。写真を見てみるとその理由は明らかだ。ニューヨーク市内のホテルの部屋は基本的には、必要なすべてのものがコンパクトに収まったお弁当箱のようなものだが、Mint Houseの客室は違う。Mint Houseの客室はまるでマンションの部屋のようであり、旅行者はそれに注目している。

新型コロナのパンデミックにより、Mint Houseの業務形態が変わったが、各国で経済再開が始まる中、同社は出張者と観光客を迎え入れる状態にある。

Mint Houseは2017年に創業し、サービスを拡大しながら2019年には1500万ドル(約16憶円)の資金を得た。当時、Revolution Venture(レボリューションベンチャー)の管理パートナーでMint Houseの投資家であるTige Savage(タイグ・サベージ)氏は同社について「Mint Houseはホテルの良いところとAirbnb(エアビーアンドビー)の良いところだけを併せ持つ最高のホテルだ」と説明した。

同社は従来のホテルとは異なり、Airbnbで借りられる部屋のような客室を提供しているが、ホテルのようなサービスも提供しているのだ。Lyric(リリック)と呼ばれる別の企業も同様のサービスを提供しようとし、最終的に廃業する前に 1億5000万ドル(約164億円)調達していた

Mint Houseはそもそもセカンダリーマーケット(訳者注:ニューヨーク市以外)の出張者をターゲットにしていた。新型コロナが流行する前は主にインディアナポリス、デンバー、ナッシュビル、マイアミ、デトロイトで部屋を提供していた。Mint HouseのCEO Will Lucas(ウィル・ルーカス)氏は当時、こうした市場は、主な市場よりも宿泊状況が悪い場合が多いため、機会があったと説明した。

コロナ禍により、Mint Houseの軌道に変化があった、とルーカス氏はTechCrunchのインタビューで語った。パンデミックになったばかりのころ、サービス業は落ち込んだ。Mint Houseでも利用率が60%から一桁台に落ち込み、顧客への返金に応じて、従業員を一時解雇する必要があった。だが新しい営業チームメンバーを通じて徐々にMint Houseの提供するサービスがパンデミックに適していることがわかった。職場に行けなくなった人々は住む場所と仕事をする場所が必要だったのだ。出張する医療専門家には、第2の我が家が必要になった。一部の大学生は学生寮から追い出されても、授業には出席しなければならなかった。Mint Houseのマンションの一室のような客室は、キッチンといえばコーヒーメーカーと小さな冷蔵庫だけといった従来のホテルの客室と比べて、魅力的なものであった。Mint Houseの客室には、キッチンとリビング、そして最近需要が高まっている仕事スペースが付いているのだ。

パンデミックの状況に慣れてくると、Mint Houseでは宿泊数に大きな変化が見られた。コロナ禍になる前の平均宿泊数は4泊だったが、コロナ禍における平均宿泊数は21泊であった。これは宿泊者のニーズが変わったためだ。会議のために飛ぶ代わりに、長期的にリモートで働く場所が必要とされていた。パンデミックの真っただ中では、宿泊客の81%がリモートワーカーであった。

Mint Houseの主な特徴は、ソーシャルディスタンスを実践するためのようにも見えるが、これはパンデミックの前から採用されていたものだ。宿泊客はフロントデスクでチェックインをする必要がなく、カードキーもない。また食品等を注文して、到着前に部屋に運んでもらうようにできる。このサービスはビジネス旅行者用のホテル以外ではほとんど見かけることはないが、今や観光旅行者にも需要がある。またすべてのロケーションでカスタマーサービスが一元化されている。

2020年はサービス業のほとんどが弱っていたが、Mint Houseはすばらしい成長を遂げていた。パンデミックが始まってから数カ月後、Mint Houseの利用率は新記録を達成した。6月までには、客室の84%が予約で埋まり、2020年はその後も平均して80%以上の利用率を保った。また2020年後半にはポートフォリオを50%以上倍増し、成長した。

パンデミックのどん底からおよそ1年経った現在、Mint Houseは13の市場で24棟のホテルを展開している。

同社はニューヨーク市内では大手と競合しているとCEOのルーカス氏は言及した。

「ニューヨーク市内では2021年、平均して2.2倍のRevPAR(販売可能客室売り上げ)を上げている」と同氏。「当社のCompSet(競合社、この場合は競合ホテル)は、2つのThompson(トンプソン)ホテル、3つのMarriott(マリオット)ホテルとHilton(ヒルトン)ホテルなど、非常に手ごわい大手ホテルだ。当社は利用率ナンバーワン、ADR(平均販売価格)ナンバーワンで、総合してもCompSetを上回っている」。

ルーカス氏は、これらのランキングはMint Houseの強みと従来のホテルブランドからの差別化を示していると確信しているが、さらなる成長のために老舗ホテルブランドからエグゼクティブを迎え入れた。

Mint Houseは最近、新しく数名のエグゼクティブが加わったことを発表した。Domio(ドミノ)、Hilton(ヒルトン)、MGM Hospitality(MGMホスピタリティー)、Marriott(マリオット)で働いていたJim Mrha(ジム・マルハ)氏をMint HouseのCFOとして迎え入れ、TPG Hotels & Resorts(TPGホテルズ&リゾーツ)とStarwood(スターウッド)の元投資担当者兼エグゼクティブのPaul Sacco(ポール・サッコ)氏は最高開発責任者(CDO)として加わった。また、トラベルeコマーススタートアップPorter & Sail(ポーター&セイル)のエグゼクティブであったJess Berkin(ジェス・バーキン)氏は新しくマーケティングおよび通信のエグゼクティブに就任した。

「当社はこれから本当に猛進すると思う」とルーカス氏は自慢げに語った。

世界が再開へと進む中、Mint Houseはアグレッシブな成長戦略に取り組もうとしている。同社は販売可能客室数を倍増し、1カ月以内のロンドンへの進出から初め、最終的には南米まで、全国に進出することを考えている。

2021年も半分を過ぎ、パンデミックも落ち着く中で旅行が再び変化し始めている。Mint Houseの平均宿泊数は2020年の21泊から6泊程度に下がっている。ルーカス氏によると、これは観光旅行者が増加しており、短期出張も戻っている。そしてホームオフィスから離れて、マイアミなどの新しい場所でリモートワークをする新しいタイプのビジネス旅行者もいる。

Mint Houseはホテルと、Airbnbが提供するような短期レンタルの中間に位置付けられる。ホテルが提供する利便性と信頼を提供しながら、短期レンタルのスタイルと心地よさも提供するのだ。同社がその計画を遂行できるのであれば. 最近行ったエグゼクティブの雇用が役に立つはずで、ニューヨーク市内、そして全米ならびに世界でHiltonやMarriottと十分に渡り合っていける。

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カテゴリー:その他
タグ:ニューヨークホテル新型コロナウイルス

画像クレジット:Mint House

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(文:Matt Burns、翻訳:Dragonfly)

Plug and Play Japanがワクチン合同職域接種に向けパートナーVC・アクセラレーターを募集

Plug and Play Japanは6月16日、東京(渋谷)と大阪(大阪市)で、それぞれの都市に本社を構えるスタートアップの従業員や家族を対象に、新型コロナワクチンの合同職域接種の機会を提供する。また、趣旨に賛同し協力するアクセラレーターやベンチャーキャピタル(VC)、スタートアップなど、同取り組みを推進するスタートアップ・エコシステムに参加する企業を募集する。登録は「渋谷・大阪コンソーシアム | コロナワクチン職域合同接種 受付フォーム」から行える。

渋谷・大阪コンソーシアム | コロナワクチン職域合同接種 受付フォーム

今回の合同職域接種はAI.Accelerator、B-SKET、Creww、東急アクセラレートプログラム(TAP)、東急不動産、ゼロワンブースターらの協力企業各社と共に実施しており、東京(渋谷区)では東急不動産が施設を接種会場として提供する。また、大阪(大阪市)はi-plugと本取り組みを進めている。

今回の取り組みは、VCであるCoral Capitalが6月4日に発表した合同職域接種に続くものだ。VCから投資を受けていないスタートアップも多く、投資状況に関わらず幅広い実施を望む声が多くあるという。各自治体が運営するワクチン接種も予定より早く始まる見込みとされるものの、居住地に関わらず会社単位で接種が受けられる職域接種の重要性を鑑み、今回の取り組みを実施することになった。

アクセラレーター・VCの募集に関しては現在、先行してアクセラレーター各社と人数の取りまとめを進めている。事前のアンケートではすでに最低接種数の1000人を超えているが、より多くのスタートアップに接種機会を提供できるよう、パートナーになるアクセラレーター・VCを募集する。

またスタートアップ・エコシステムに携わる企業・団体の募集については、アクセラレーターに採択されていない、またVCから出資を受けていないスタートアップも多くある。そのため、各拠点でスタートアップ・エコシステムに携わる企業や団体にも機会を提供する。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:職域接種(用語)新型コロナウイルス(用語)Plug and Play Japan(企業)ワクチン(用語)日本(国・地域)

【コラム】上司は「オフィスのほうがセキュリティ的に安全」と言うがそれは従業員を職場に戻す理由にならない

この18カ月間、勤め人は自由が増え、よりよいワーク・ライフ・バランスを享受している。パンデミックで余儀なくされたリモートワークへの大規模な変化のおかげだ。ほとんどの人が、長時間通勤と不必要なミーティングのないこの状況が終わることを望んでいない。Buffer(バッファー)がまとめた2021 State of Remote Work(2021年リモートワーク実態)レポートによると、従業員の97%以上が、少なくとも部分的にはリモートワークを続けたいと思っている。

企業の側はといえば、テック最大手のいくつかを含め、異なる見解を持っているようで、社員に職場に戻るよう求め始めている。

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オフィスに戻そうとする変化の主だった理由は、共同作業と交流に関わるものだが、中にはオフィスの方がセキュリティが高いという雇用主もいるかもしれない。たしかに、パンデミック下には新型コロナをエサにしたフィッシング攻撃から、組織全体を機能不全に陥らせるランサムウェア攻撃まで、かつてないほど多くのサイバーセキュリティ脅威が起きた。

セキュリティ会社のTessian(テシアン)がTechCrunchに提供した調査結果によると、リモートワーク中の社員に関連した攻撃が1つもなかったのにも関わらず、IT責任者の56%は自社従業員が在宅勤務の間に悪いサイバーセキュリティ習慣を身につけたと信じている。同じくIT責任者の70%は、オフィスで作業しているときの方が、社員がデータ保護やデータプライバシーに関するセキュリティポリシーを守る傾向が強いと信じている。

「これはパンデミック以前から起きている問題であるという事実に関わらず、多くの組織が社員をオフィスに呼び寄せる理由にセキュリティを利用しており、そうすることで会社がすでにさらされているサイバー脅威を無視する結果を招いています」と、サイバーセキュリティ専門家で元GCHQ(政府通信本部)顧問のMatthew Gribben(マシュー・グリベン)氏は言った。

「つい最近(米国精油パイプライン大手の)Colonial Pipelineで起きたように、多要素認証を有効にしていないユーザーが1人いるだけで、そのユーザーがどこに座っているかどうかに関わらず会社をダウンさせることができます」。

Claromentis(クラロメンティス)のCIO(最高情報責任者)であるWill Emmerson(ウィル・エマーソン)氏は、いくつかの企業が社員に出勤させる策略にサイバーセキュリティを利用しているところをすでに目撃している。「企業の中には、チームメンバーをオフィスへ連れ戻すための言い訳にサイバーセキュリティを使っています」と彼はいう。「それは多くの場合、境界地点でのセキュリティに頼っている旧式インフラストラクチャーを使い、クラウドファーストのアプローチをとっていない大企業です」。

大きな会社は伝統的な9時5時に戻そうとしているが、我々は多くの小さなスタートアップがリモートワークを恒久的措置にしているところを見てきた。大規模でリスク回避志向の強い企業ほど「パンデミック期間を通して社員の在宅勤務をしぶしぶ許していたため、ポリシー改訂の機会を逃しています」とサイバーセキュリティのスタートアップでBAEをスピンオフしたSOC.OSのCTOであるCraig Hattersley(クレイグ・ハッタースリー)氏はTechCrunchに語った。

「会社の中にはサイバーセキュリティ脅威の高まりを社員をオフィスに呼び戻す理由にしているところもありますが、アプローチを決めているのは会社のサイズとタイプだと私は考えます」と彼はいう。「上級管理職から個人が直接見えないことが、社員が完全に管理されてないという恐怖心を幹部にもたらしています」。

会社勤務の言い訳にサイバーセキュリティを利用する会社もあるが、多くの会社は従来型オフィスがもはやセキュリティ上最高の選択肢ではないことを知っている。つまるところ、企業はこの1年、分散した勤務形態に対応するべくサイバーセキュリティ基準を整備してきたが、すでにハッカーたちはポストコロナオフィスに戻ろうとしている会社に焦点を合わせ直している

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「人が物理的にどこにいるかによって、ますます複雑化するサイバーセキュリティ攻撃の弾道が変わることも、社員がオフィスの壁の中に座ることで間違いが減ることも保証されています」とForcepoint(フォースポイント)の主任研究員Margaret Cunningham(マーガレット・カニンガム)博士はいう。

全社員を職場に戻そうとする企業もあるだろうが、これはすでに実行不可能だ。18カ月間の在宅勤務の結果、多くの社員が会社を離れ、自分たちの生産性が高まり落ち着きが増したことを知った人たちは、週5日の通勤に抵抗するだろう。事実、最近の調査によると、米国労働者の40%近くが、もしフルタイムでオフィスに戻るよう上司に強制されたら、退職を考えると答えている。

これは、ほとんどの雇用主は、望むと望まないとに関わらず、今後ハイブリッド方式を取り入れなくてはならなくなり、そこでは社員が週に3日オフィスで働き、週2日を家で過ごすかその逆になる、という意味だ。

これは、それ自身、サイバーセキュリティ議論を難しくする事態だとCybereason(サイバーリーズン)の最高セキュリティ責任者であるSam Curry(サム・カリー)氏がTechCrunchに語った。「現在進行中の新たなハイブリッドフェーズは、企業がこれまで経験したことのないリスクをもたらすおそれがあります」。

「私たちはオフィスで働くことから、在宅勤務へ変わり、今度はあらゆる場所で働くことになります。あらゆるネットワークが侵入され、最小限の信用を前提とし、生来の信頼を落としながら徐々に改善していく。ヴォルテールの言葉を借りるなら『完璧は善の敵』です」。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:リモートワーク新型コロナウイルスオフィスコラム

画像クレジット:Dimitri Otis / Getty Images

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(文:Carly Page、翻訳:Nob Takahashi / facebook

電脳交通の配車システムをてだこモビリティサービスが採用、乗合機能でワクチン接種者の無料移動サービスを運行管理

てだこモビリティサービスは6月14日、電脳交通の配車システムを導入し、乗合機能を活用した医療機関へのワクチン接種者移動サービスの運行管理を開始したと発表した。

沖縄県浦添市では5月8日以降、デマンド型コミュニティバス「うらちゃんmini」を利用して新型コロナウイルスワクチンの接種会場まで接種者を無料で移送するサービスを提供していたが、準備期間の短さと従来の運行形態との違いから運行管理がアナログ管理となっていたという。業務負担が大きいだけでなく、現場ドライバーへの指示においてもヒューマンエラー発生確率の高さが課題となっていた。

また、ワクチン接種のための乗合サービスは別々の場所で接種者が乗車し、複数の医療機関へ移動する必要があるためルート設計が複雑になり、運行管理の観点においても課題があった。

今回採用された電脳交通のクラウド型タクシー配車システムは、乗車依頼を受けたオペレーターがシステム上でワクチン接種者の乗車位置と乗車順を設定するだけで、ドライバーの端末に順序およびルートが送られる。これで配車指示とサービス提供にかかる設定や手間が飛躍的に軽減され、業務効率および移動効率の大幅改善が見込まれるとしている。

電脳交通の近藤洋祐代表取締役社長は今回のサービス開始に関して、「これからも有事の際に地域交通が必要とするシステム・サービスを提供できる企業として、全国のタクシー事業者さまの要望を実現できるよう取り組んでまいります」と述べている。

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旭化成と奈良県立医大が「226nm UVC LED」紫外光照射による新型コロナウイルス不活化を確認、動物細胞への影響も検証

旭化成と奈良県立医大が「226nm UVC LED」紫外光照射による新型コロナウイルス不活化効果を確認、動物細胞への影響も検証

UVC(紫外線)光照射時間に対するウイルス感染価の推移

旭化成は6月11日、奈良県立医科大学の微生物感染症学講座(矢野寿一教授)および同大免疫学講座(伊藤利洋教授)と連携し、「226nm UVC LED」による新型コロナウイルス不活化効果の確認と動物細胞への影響について検証を行い、速やかに不活化できることと動物細胞への影響も既存270nm UVC LEDに比べ少ないことを世界で初めて確認したと発表した。

旭化成によると、これは226nm UVC LEDが手指や体の周辺殺菌にも安心して使用できる可能性を示しているという。今後の製品化のためには、さらに発光出力向上のブレイクスルーが必要なことから、同社は引き続き研究開発を進めるとしている。

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、薬剤を使わない殺菌手段として紫外線照射による殺菌が注目されているという。しかし、従来の水銀ランプ(波長254nm)やUVC LED(波長260~280nm)では人体細胞への影響が懸念されるため、人体への直接照射は避けられてきた。一方、2020年エキシマランプを用いた波長222nmの紫外光照射器製品が発表され、人体にほとんど影響がないことから、実用化が進んでいる。

ただ白熱電球や蛍光灯がLEDに置き換わってきたように、エキシマランプについも、レイアウトの自由度向上・小型軽量化・耐衝撃性向上、またON/OFFの高速性などの観点からLED化することが強く望まれているという。

そんな中で旭化成は、すでに事業化している260~270nm UVC LED技術を活用し、短波長化の検討を進めており、今回開発中の226nm UVC LEDを用いて新型コロナウイルスの不活化と動物細胞への影響について検証を行ったという。

今回の実験では、発光波長226nmのUVC LEDを100個用いて10×10のアレイ状照射器を作製。また、発光波長270nm UVC LED製品のアレイ状照射器も比較として用いて実験を実施した。なお同実験に用いたUVC LEDは、旭化成の100%子会社Crystal ISの窒化アルミニウム(AlN)基板を用いて作製した。実験に用いた新型コロナウイルスは、「2019-nCoV JPN/TY/WK-521株」。

旭化成と奈良県立医大が「226nm UVC LED」紫外光照射による新型コロナウイルス不活化効果を確認、動物細胞への影響も検証

UVC LEDアレイ状照射器

不活化実験の具体的な内容は、シャーレに新型コロナウイルス液を塗抹した後に乾燥させ、226nmおよび270nmのアレイ状照射器を用いて、同一の発光出力(440μW/cm2)で紫外光を照射するというもの。その後ウイルスを回収し、ウイルス感染価をプラーク法で測定した。

記事冒頭の測定結果の通り、新型コロナウイルスは、226nm、270nmのいずれにおいてもUVC LED光を6秒程度照射することで、99.9%まで不活化されることが確認できた。

また226nmのUVC LED光が動物細胞へ与える影響について、マウス皮膚細胞を用いて検証実験を行った。マウス皮膚細胞を2層にした状態で、226nmおよび270nmのUVC LED光を100 mJ/cm2、500mJ/cm2照射し上層の細胞を除去した後、下層細胞に対する細胞傷害性をMTT試薬による染色像と吸光度測定による細胞生存率で評価した。

旭化成と奈良県立医大が「226nm UVC LED」紫外光照射による新型コロナウイルス不活化効果を確認、動物細胞への影響も検証

2層のマウス皮膚細胞を用いたUVC LED照射検証実験の流れ

226nmにおいては、100mJ/cm2の照射による影響はほとんどなく、500mJ/cm2照射の場合も270nmと比べ下層細胞に対する細胞傷害性が低いことが示されたという(以下掲載写真のうち、染色像の黒く見える部分が細胞の生存を示す)。

旭化成と奈良県立医大が「226nm UVC LED」紫外光照射による新型コロナウイルス不活化効果を確認、動物細胞への影響も検証

マウス皮膚細胞での評価結果

マウス皮膚細胞での評価結果

UVC光照射後の細胞生存率

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カテゴリー:ハードウェア
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前年比100%の成長を遂げたスウェーデンの遠隔医療サービス「Kry」、パンデミックで地位向上

スウェーデンのデジタルヘルススタートアップKry(クリー)は、臨床医と患者をつなげて遠隔診療を行う遠隔医療サービス(およびソフトウェアツール)を提供している。同社は、パンデミックが西欧を襲う直前の2020年1月に、シリーズCで1億4000万ユーロ(約184億6000万円)を調達した。

2021年4月末に発表されたシリーズDには、前回に続き応募者が殺到し、資金調達額は3億1200万ドル(2億6200万ユーロまたは約339億2400万円)。資金は、西欧地域での事業拡大を加速させるために使われる。

2015年に創業したスタートアップであるKryの今回のラウンドには、新旧入りまじった投資家たちが参加した。シリーズDはCPP Investments(カナダ年金制度投資委員会)とFidelity Management & Research LLC(フィデリティ・マネジメント&リサーチLLC)が主導し、The Ontario Teachers’ Pension Plan(オンタリオ州教職員年金基金)やヨーロッパを拠点とするベンチャー・キャピタルのIndex Ventures(インデックス・ベンチャーズ)、Accel(アクセル)、Creandum(クリアンダム)、Project A(プロジェクトA)などの既存投資家が参加している。

新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行し、ソーシャルディスタンシングが必要になったことから、遠隔医療分野の地位が明らかに向上した。そのため、遠隔診察を可能にするデジタルヘルスツールの導入が患者と臨床医の両方で加速している。Kryは2020年、医師によるオンライン診察を可能にする無料サービスの提供にすばやく取りかかった。当時、医療を支援しなければならないという大きな責任を痛感していた、と同社は語っている。

公衆衛生上の危機的状況の中で、Kryの俊敏性は明らかに功を奏し、2020年のKryの前年比成長率は100%になった。つまり1年前に約160万件だったデジタルドクターの予約数が、現在は300万件を超えているということだ。また6000人もの臨床医が同社の遠隔医療プラットフォームとソフトウェアツールを利用している(登録されている患者数は公表されていない)。

しかし共同設立者兼CEOのJohannes Schildt(ヨハネス・シルト)氏によると、医療の需要に関しては、ある意味では穏やかな12カ月だったようだ。

パンデミックの影響で、新型コロナウイルス感染症の検査(Kryが一部の市場で提供しているサービス)など、新型コロナウイルス感染症に関連する特定の需要が高まっていることは確かだ。しかし同氏がいうには、国家的なロックダウンや新型コロナウイルス感染症への懸念から、医療に対する通常の需要がいくらか抑制された。そのため、新型コロナウイルス感染症による公衆衛生上の危機の渦中に、Kryが100%の成長率を達成したのは、医療の提供がデジタル化されていく中での次なる展開を占う出来事にすぎない、と同氏は確信している。

「世界的なパンデミックに関して、言うまでもなく当社は正しい道を進んできました。振り返ってみると、メガトレンドは明らかにパンデミックよりずっと前から存在していましたが、パンデミックがそのトレンドを加速させました。そして当社の活動を支えるという点で、そのトレンドが当社と業界に貢献しました。現在、医療システムの前進に遠隔治療とデジタル医療が重要な役割を果たすという考えは、世界中にしっかりと定着しています」とシルト氏はTechCrunchに語った。

「この1年間で需要が増加したことは明らかです。しかし医療提供をより広い視点から見てみると、欧州のほとんどの国で、医療サービスの利用率が実質的に過去最低になっています。なぜなら、厳しい制限がかけられたことで、多くの人々が病気にならないからです。かなり不思議な力が働いています。一般的な医療サービスの使用状況は、実質的に過去最低になっていますが、遠隔治療は増加傾向にあり、当社は以前よりも多くの業務を行っています。これはすばらしいことです。当社は多くの優秀な臨床医を雇用し、臨床医がデジタルに移行するのを助ける多くの優れたツールを提供しています」。

Kryの無料版の臨床医向けツールは、同社の「地位を大きく向上させた」とシルト氏はいう。パンデミックによってデジタルヘルスツールの導入が加速し、サービスの提供に大きな変化が起こっていることに、シルト氏はとてもワクワクしている。

「私にとって最大のポイントは、今や遠隔治療がしっかり確立され、定着しているということです。ただし成熟度のレベルは、欧州市場の間で差があります。2020年のKryのシリーズCラウンドのときでさえ、遠隔治療は当たり前のものではなかったかもしれません。もちろん当社にとっては、ずっと当たり前のものなのですが。どんな場合にもはっきり分かっていた点は、遠隔治療は未来への道であり、必要不可欠だということです。医療提供の多くをデジタル化する必要があります。そして当社がやるべきことは、着実に前進することだけです」。

(現在のパンデミックによるロックダウンが原因の需要の抑制はさておき)医療資源の需要が高まるなか、デジタルへの移行は(必然的に)制限されている医療資源の活用を拡大するために必要なものだとシルト氏は主張する。どんなときにも、Kryが医療提供における非効率性を解決することに注力してきた理由はここにある。

Kryは、公的医療制度で働く臨床医を支援するツールを提供するなど、さまざまな方法で非効率性を解決しようとしている(シルト氏によると、例えば、税金で賄われているNHSを通して大部分の医療が提供されている英国市場では、全GP[一般開業医]の60%以上がKryのツールを使用している)。さらに(いくつかの市場では)遠隔治療と外来診療所のネットワークを組み合わせた総合的な医療サービスを提供しており、利用者が臨床医の診察を直接受ける必要がある場合には、外来診療所に行くことができる。また、欧州の民間医療機関とも提携している。

要するにKryは、医療提供をサポートする方法にはこだわらない。この考えは技術面にも及んでいる。つまりビデオ診療は、感染症、皮膚疾患、胃の疾患、心理的障害など幅広い疾患に対する遠隔診療を提供する遠隔治療事業の一環にすぎない(いうまでもなく、すべての疾患を遠隔治療できるわけではないが、一次診療レベルの診察の多くは、医師と患者が直接面会する必要はない)。

今回の新たな資金調達によって投資が拡大されるKryの製品ロードマップでは、Internet Cognitive Based Therapy(ICBT:インターネットベースの認知行動療法)やメンタルヘルスの自己評価ツールなどの患者向けアプリを拡張して、デジタル指向の強い治療を提供することにも取り組んでいる。シルト氏によると、同社は、慢性疾患をサポートするためのデジタルヘルスケアツールにも投資する予定だ。このために、(実績のある既存の治療法をデジタル化するか、新しいアプローチを提案するかして)より多くのデジタル治療法を開発したり、買収や戦略的パートナーシップを通じて能力を拡大したりしている。

過去5年以上にわたり、不眠症不安神経症などの疾患、理学療法士の施術を直接受ける必要のある筋骨格疾患や慢性疾患のための、実績のある治療プログラムをデジタル化するスタートアップが増加している。Kryがプラットフォームを拡大するために連携するパートナーの選択肢は確かに豊富にある。しかし同社は、ICBTプログラムを自社開発しているため、デジタル治療分野そのものに取り組むことに不安はない。

「医療の大きな変化と移行の第4ラウンドに入ったことから、臨床医が高品質の医療を極めて効率的に提供するための優れたツールに投資し続けること、そして患者側の経験を深めることは、当社にとって非常に大きな意味があります。そうすることにより、より多くの人々の支援を続けることができるからです」とシルト氏はいう。

「当社は、ビデオやメッセージのやり取りを通して多くのことを行っていますが、それはほんの一部にすぎません。当社は現在、メンタルヘルス管理計画に多くの投資を行い、ICBT治療計画を進めています。また慢性疾患の治療への関与も深めています。当社に、臨床医がデジタル的にも物理的にも高品質な治療を大規模に提供するための優れたツールが存在するのは、当社のプラットフォームがデジタル面と物理面の両方を支えているからです。また2021年は、ときには同社が自力で、ときにはパートナーの力を借りて行っているデジタルでの医療提供と、物理的な医療提供を結び付けるために尽力しています。ビデオ自体はパズルの1ピースに過ぎません。当社が常に大切にしてきたことは、最終消費者の視点、患者の視点から医療を見ることでした」と同氏は語っている。

同氏は次のように続ける。「私自身も患者なので、当社が行っている多くのことは、一部の分野で構築されているシステムの非効率さ加減に対して私が感じたフラストレーションが動力源になっています。世の中には優れた臨床医が数多くいますが、患者目線の医療が足りていません。そして欧州市場の多くで、アクセスに関する明確な問題が発生しています。このような問題が、常に当社の出発ポイントでした。どうすれば、患者にとってより良い方法でこの問題を確実に解決できるのでしょうか。その解決策として、患者のための強力なツールとフロントエンドの両方を構築する必要があることは明らかです。そうすれば患者は簡単に治療を受けることができ、自分の健康を積極的に管理できるようになります。また臨床医が操作、作業できる優れたツールの構築も必要です。当社はそれにも力を入れています」。

「当社が抱えている臨床医だけでなく、提携している臨床医も含め、多くの臨床医が当社のツールを使用してデジタル医療を提供しています。そして当社はパートナーシップの下で、多くのことを行っています。当社が欧州のプロバイダーであることを考えれば、最終消費者が実際に治療を受けられるようにするには、政府や民間保険会社とのパートナーシップも必要です」。

デジタル医療提供分野の別のスタートアップたちは、AIを活用したトリアージや診断用チャットボットを使った医療へのアクセスを「デモクラタイズ」する(多くの人に普及させる)という大きな目標について話している。人間の医師が行っている仕事の少なくとも一部をこれらのツールで置き換えることができるという考えがあるからだ。そのスタートアップたちの先頭に立ち、大きな存在感を示しているのは、おそらくBabylon Health(バビロン・ヘルス)である。

それとは対照的に、Kryは、同社のツールに機械学習テクノロジーが高い頻度で取り入れられているにもかかわらず、AIを派手に宣伝することを避けてきた、とシルト氏は述べている。同社は診断チャットボットも提供していない。方針にこのような違いが出るのは、重視する問題が異なるからだ。Kryは医療提供における非効率性を問題視している。シルト氏は、医師による意思決定は、この分野におけるサービスが抱える問題の中では優先順位が低いと主張している。

「当社はいうまでもなく、製造しているすべてのプロダクトにAIや機械学習ツールだと考えられるものを使用しています。個人的には、テクノロジーを使ってどの問題を解決するかよりも、テクノロジーそのものについて声高に叫んでいる企業を見ると、少しイライラします」とシルト氏は話す。「意思決定支援の面では、当社には他社と同じようなチャットボットシステムはありません。もちろん、チャットボットは本当に簡単に構築できます。しかし私が常に重要だと考えているのは、『何のために問題を解決するか』を自問することです。答えは『患者のため』です。正直に言って、チャットボットはあまり役に立たないと思います」。

「多くの場合、特に一次医療には2つのケースがあります。1つ目は、尿路感染症にかかっており、以前にもかかったことがあるため、患者はなぜ助けが必要なのかをすでに知っているというケースです。目の感染症も同じです。また湿疹が出て、それが湿疹だと確信していれば、誰かに診てもらったり助けを得たりする必要があります。自分の症状に不安があり、それが何なのかよくわからないケースもあります。そして患者は安心感を得たいと考えます。それが深刻なものかどうかに関わらず、チャットボットがそのような安心感を与えてくれる段階にあるとは思えません。やはり患者は人間と話がしたいでしょう。ですからチャットボットの用途は限られていると思います」。

「そして意思決定については、臨床医が適切な意思決定を行えるようにするなど、当社は臨床医のための意思決定支援を行っています。しかし臨床医が得意とするものが1つあるとすれば、それは実のところ意思決定です。そして医療における非効率性について調べると、意思決定プロセスは非効率的ではありませんでした。マッチングが非効率的なのです」。

シルト氏は「大きな非効率性」がもたらすものとして、スウェーデンの医療システムが翻訳者に費やしている金額(約63億7500万円)を挙げているが、この金額は多言語を話す臨床医と患者を適切にマッチングすることで簡単に削減できる。

「ほとんどの医師はバイリンガルですが、患者と同じ時間に活動しているわけではありません。そのためマッチング面では多くの非効率が生じます。当社が時間を費やしているのが、たとえばこの非効率なのです。どうすれば非効率に対応できるか。当社に助けを求めている患者が最終的に適切な治療を受けられるようにするにはどうすればいいか。あなたの母国語を話す臨床医がいれば、互いに理解しあうことができるのか。看護師が十分に対応できるものか。心理学者が直接対応すべきものか、などを考える必要があります」。

「すべてのテクノロジーにおいて常に重要なのは、実際の問題を解決するためにテクノロジーをどのように使用するかであって、テクノロジーそのものはあまり重要ではありません」とシルト氏は付け加えた。

欧州における医療提供に影響を与える可能性のあるもう1つの「非効率性」は、患者が一次医療にアクセスしにくくすることで、コストを削減しようとする(民間の医療機関の場合は、保険会社の利益を最大化しようとする)問題のある動機によるものだ。請求プロセスを複雑にしたり、サービスにアクセスするための情報やサポートを必要最低限しか提供しない(あるいは予約を制限する)ことで、患者は特定の症状に関わる専門医を見つけ出し、その専門医に診てもらうための時間枠を確保するという、面倒な作業をしなければならない。

できるだけ多くの病気を回避するために、できるだけ多くの人々の健康維持に取り組むべき分野で、こうした動きがあるのは非常に残念である。こうした取り組みにより、患者自身にとっても良い結果がもたらされることは明白だからだ。実際に病気の人々を治療するための費用(医療費および社会的費用)を考えた場合、2型糖尿病から腰痛まで幅広い慢性疾患は、治療にかなりの費用がかかる。しかし適切に介入すれば完全に予防できる可能性がある。

患者にとっても医療コストにとっても、あらゆる点で優れた予防医療への移行が切望されているが、シルト氏は、それを促進するための重要な役割をデジタル医療ツールが果たすと考えている。

「本当に頭にきます」とシルト氏は言い、続けてこう述べた。「医療の提供にはコストがかかるという理由から、医療システムは人々が簡単に医療にアクセスできないような構造になっていることがあります。これは非常にばかげたことであり、一般的な医療システムでコストが増加している原因にもなっています。まさにその通りです。なぜなら臨床医と患者が最初に接する一次診療にアクセスできないからです。その結果、二次診療に影響が及んでいるのです」。

「欧州市場のすべてのデータから、そのような問題が見えてきます。一次診療で治療を受けるべき人々が救急処置室で治療を受けています。一次診療へのアクセス方法がないために、一次診療を受けることができなかったのです。一次診療の受診の仕方がわからず、待ち時間が長く、何の助けも得られないまま、さまざまなレベルにトリアージされます。そして最終的に尿路感染症の患者が救急処置室に来ることになるのです。医療システムが患者を寄せつけなければ、莫大なコストがかかります。それは正しいやり方ではありません。システム全体をより予防的で積極的なものにする必要があります。当社は、今後10年間にそのための重要な役割を果たすことができると考えています。その鍵を握るのがアクセスです」。

「患者が当社に支援を求め、当社は患者に適切なレベルの治療を提供する。当社は医療をこのようなシンプルなものにしたいと考えています」。

欧州で医療を提供するには、取り組むべき課題がまだ数多くあるため、Kryはサービスを地理的に拡大することを急いでいない。主な市場は、スウェーデン、ノルウェイ、フランス、ドイツ、イギリスであり、同社はこれらの国々で(必ずしも全国的にではないが)医療サービスを運営している。留意すべきは、同社が30の地域でビデオ診療サービスを提供していることだ。

米国でのローンチの計画はあるかと尋ねられたシルト氏は「現在当社は欧州に非常に注目しています」と答えた。「欧州以外に進出することは決してない、とは言いません。しかし今は欧州にかなりの力を注いでおり、その市場を熟知していますし、欧州の制度の中でどのように行動すべきかを知っています」。

「欧州と米国では医療費の支払いに関する制度が大きく異なっています。また欧州では最上のものが注目されます。そして欧州は巨大な市場です。欧州すべての市場で、医療はGDPの10%を占めているので、大きなビジネスを築くために、欧州の外に出る必要はないのです。当分の間は、欧州に注力し続けることが重要だと考えています」。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:遠隔医療Kry資金調達新型コロナウイルスメンタルヘルス機械学習医療費医療スウェーデン

画像クレジット:Kry

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Dragonfly)

STORES 予約を活用した「ワクチン接種予約システム」をANA、損保ジャパン、近畿大学などが採用

STORES 予約を活用した「ワクチン接種予約システム」をANA、損保ジャパン、近畿大学などが採用

オンランストア開設、オンライン決済、オンライン予約システムなど「お商売のデジタル化」を支援する「STORES」(ストアーズ)プラットフォームを展開するHey(ヘイ)は6月14日、「STORE 予約」を活用した「ワクチン接種予約システム」が、全日本空輸(ANA)、森トラスト、損害保険ジャパン、近畿大学、森ビルの職種接種に採用されたと発表した。

ワクチン接種予約システムは、最短5営業日で導入できるというもので、全国の自治体、病院、教育機関などに対して無料提供を行っており、すでに一部では予約サービスが始まっているという。

また6月11日からは、大規模施設での予約集中を予測し、新たに「オンライン順番待ち機能」の無償提供を開始した。アクセス集中時のサーバーダウンのリスクを最小化するためサイト訪問者に待ち時間を表示し、順番に予約フォームへと誘導する。また、セキュリティも強化され悪意あるトラフィックやBotをブロックする。

同機能は、自治体、病院、事務局、企業、大学など、新型コロナウイルスワクチンの職域接種が行われる機関や施設を対象とした特別プラン。予約数無制限でSOTRES 予約の全機能が使える「プラチナプラン」(通常は月額6万円相当)を2022年3月まで、新型コロナウイルスのワクチン接種に限り無料で提供するというものだ。申し込みを行うと、担当スタッフがニーズに合わせて提案やサポートをしてくれる。

「新型コロナワクチン接種予約システム – STORES 予約」の特徴は以下のとおり。

  • 予約状況、在庫状況を一括管理可能
  • 最短5営業日で導入利用開始
  • 予約状況やワクチンの在庫管理も一括で管理
  • コールセンター(協力会社)も提供可能(接種希望者からの電話で予約代行ができる)
  • 高度なセキュリティ

申し込み、問い合わせは ワクチン接種予約システム 特設サイトから行う。申し込み状況により早期に締め切られることもある。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:職域接種(用語)新型コロナウイルス(用語)hey(企業)ワクチン(用語)日本(国・地域)

EUが大手テック企業の「新型コロナ偽情報対応は不十分」と指摘

欧州連合(EU)は、大手テック企業に対し、各社のプラットフォームにおける偽ワクチン情報の拡散に対する監視の取り組みについて、さらに6カ月間報告するよう要求した。

現地時間6月3日、欧州委員会は「EU全域でのワクチン接種キャンペーンが着実かつペースを上げながら進展する現在、できるだけ多くのワクチン接種を完了するためには今後数カ月が決定的な意味を持つ。この重要な時期に、有害な偽情報によってワクチン接種を忌避する気持ちが助長されないようにするために、監視プログラムの継続が必要である」とするレポートを公表した。

Facebook(フェイスブック)、Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)、TikTok(ティックトック)、Twitter(ツイッター)の各社は、EUの(法的拘束力のない)「偽情報に関する行動規範」に参加し、毎月報告書を作成しているが、今後は隔月で報告することになる。

欧州委員会は、4月の各社の報告書(最新版)を公表し、大手テック企業が「危険な嘘」を自分たちだけで取り締まることはできないことが示されたと述べ、ネット上の偽情報に対する取り組みについて、各プラットフォームから(自発的に)提供されているデータの質と内容に引き続き不満を表明した。

EUの価値観・透明性バイスプレジデントであるVěra Jourová(ベラ・ヨウロバー)氏は、声明の中で次のように述べる。「これらの報告書は、偽情報を減らすために各プラットフォームが実施している施策を効果的に監視することの重要性を示しています」「このプログラムを延長することにしたのは、危険な嘘がネット上に氾濫し続けていること、そして偽情報に対抗する次世代の規範の作成に有益であることが理由です。私たちは、強固な監視プログラムと、各プラットフォームの取り組みの影響を測定するためのより明確な指標を必要としています。プラットフォーム単独では取り締まることはできません」。

欧州委員会は2021年5月、自主的な規範を強化する計画を発表し、有害な偽情報を排除するために、より多くの企業、特にアドテック企業が参加することを望むと述べた。

この行動規範の取り組みはパンデミックより前、2018年に開始された。大規模な政治関連の偽情報スキャンダルを受けて「フェイクニュース」が民主主義のプロセスや公共の議論に与える影響に対する懸念が高まっていた年だ。今般、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による公衆衛生上の危機によって、危険な偽情報がネットで増幅されるという問題への関心が加速し、議員の間でも重要視されるようになった。

議員たちは、欧州委員会が「共同規制」と呼ぶ自主的なアプローチを継続することを希望していて、オンラインの偽情報に対する地域的な法的規制を確立することは(今のところ)計画していない。共同規制は、(違法ではないものの)潜在的に有害なコンテンツに対するプラットフォームの行動と関与を促すもので、例えばユーザーが問題を報告したり、削除を訴えたりするためのツールの提供を求めるが、プラットフォームが規制を遵守できなかったとしても直接的な法的制裁を受けることはない。

とはいえ、EUデジタルサービス法(DSA)という、プラットフォームへの圧力を高める新たな手段も用意されている。2020年末に提案されたこの法案は、プラットフォームによる違法コンテンツの取り扱いを規定するもので、欧州委員会は「偽情報に関する行動規範」に積極的に関与するプラットフォームは、DSA遵守の監督当局から好意的に見てもらえるだろうと示唆している。

また、EU域内市場担当委員のThierry Breton(ティエリー・ブルトン)氏は、現地時間6月3日の声明で「行動規範を強化してDSAと組み合わせれば『EUにおける偽情報対策の新たな1ページ』を開くことになる」と述べ、次のように続けた。

「ワクチン接種キャンペーンの重要な時期に、各企業が取り組みに力を入れ、私たちのガイダンスに沿う強化された行動規範への遵守を、できるだけ早く実現することを期待しています」。

規制当局にとって偽情報は依然として厄介なテーマだ。なぜなら、ネット上のコンテンツの価値は非常に主観的なものであり、問題となっているコンテンツがどれほど馬鹿げたものであっても、中央集権的な情報削除の命令は、検閲と見做される危険性があるからだ。

公衆衛生に対する明らかなリスク(反ワクチン接種のメッセージや欠陥のある個人用防護具の販売など)を考えると、新型コロナ関連の偽情報の削除には、確かに議論の余地は少ない。しかし、ここでも欧州委員会は、ワクチンに肯定的なメッセージを発信させたり、権威ある情報源を明らかにさせたりすることで、プラットフォームが行っている言論保護措置を前面に押し出そうとしているように見える。欧州委員会のプレスリリースでは、Facebookはワクチンのプロフィール写真フレームを用意してユーザーにワクチン接種を奨励したとか、Twitterは16か国で開催された世界予防接種週間の期間中にユーザーのホームタイムラインに表示されるプロンプトを導入して、ワクチンに関する会話で500万回のインプレッションを得たことなどが紹介されている。

2021年4月の報告書には、各社が実際に行った削除についても詳しく記載されている。

Facebookは、新型コロナウイルスおよびワクチンの誤情報に関するポリシーに違反したとして、EU域内で4万7000件のコンテンツを削除したと報告したが、欧州委員会は、前月に比べてわずかに減少したと指摘している。

Twitterは、新型コロナの偽情報に関する話題について、4月中に全世界で2779のアカウントに異議申し立てを行い、260のアカウントを停止し、5091のコンテンツを削除したと報告した。

一方、Googleは、AdSenseで1万549のURLに対して措置を講じたと報告しており、欧州委員会はこれを2021年3月(1378件)に比べて「大幅な増加」としている。

この増加は良いニュースなのか?悪いニュースなのか?疑わしい新型コロナ広告の削除数の増加は、Googleによる取り締まりの強化を意味するかもしれないし、Googleの広告ネットワークにおける新型コロナ関連の偽情報問題の大幅な拡大を意味するのかもしれない。

ネット上の偽情報について曖昧な線引きをしようとしている規制当局が今まさに抱える問題は、報告要件が標準化されておらず、プラットフォームのデータへの完全なアクセス権がない状態で、これらの大手テック企業の行動をどのように定量化し、その効果や影響を正しく把握するか、ということにある。

そのためには、各社が内容を選択できる自己申告ではなく、規制が必要なのかもしれない。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:EU新型コロナウイルス偽情報FacebookGoogleMicrosoftTikTokTwitter欧州委員会

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Dragonfly)

横浜FCコラボの「サッカー×テクノロジー」アイデアソンで横浜の地域課題を解決したい参加者を募集、CCC U-22が実施

横浜FCコラボの「サッカー×テクノロジー」アイデアソンで横浜の地域課題を解決したい参加者を募集、学生向けシビックテック開発コンテストCCC U-22が実施

Code for Japan(コード・フォー・ジャパン)は6月9日、学生向け開発コンテスト「Civictech Challenge Cup U-22」(CCC U-22)において、横浜のシビックテック(Civic Tech)コミュニティーCode for YOKOHAM(コード・フォー・ヨコハマ)およびJリーグ横浜FCの協力の下、学生向けアイデアソンを開催すると発表した。開催日時は6月20日午後1時から午後4時までで、Zoomを使った完全オンライン開催となっている(途中参加、途中退出も可能)。参加費は無料。

アイデアソンの目的は、サッカー、ファン、クラブチームの関係性、ホームタウンの町作りなどにITを活かすアイデアを競い、新しい価値を生み出すこと。「横浜とサッカーを切り口に、地域課題やコロナの影響を受けているスポーツ領域の課題解決策を考える」という。

横浜FCは、以前から地元社会との連携を強めるためのホームタウン活動を行っている。またJリーグ・Jクラブは、教育、ダイバーシティー、町作りなどの課題に、企業、自治体、学校などと連携して取り組む「シャレン!」(社会連携活動)を展開している。そこでCode for Japanは、横浜の人たちにシビックテックをもっと身近なものとして認知してもらおうと横浜FCの協力を仰ぎ、このアイデアソンが実現した。

このアイデアソンは、5月から始まったCode for Japanが主催する学生向け開発コンテスト「Civictech Challenge Cup U-22」(CCC U-22)期間中のイベントのひとつとして、6月20日午後1時から、Zoomを使った完全オンラインで開催される(途中参加、途中退出も可能)。CCC U-22参加者以外の学生、サッカーファン、横浜にゆかりのある人も参加可能。参加費用は無料だが、学生生活応援チケットという個人寄付付きチケットを5000円で購入することもできる。

CCC U-22は、社会課題にシビックテックで取り組もうという学生のためのコンテスト。コロナ禍の影響で就職活動が思うに任せず、サマーインターンにも参加できないという学生の苦悩に対処すべく、旭川の高専生が発案し、東京、関西、北海道の学生の賛同を受けて2020年に始まった。2021年も開催が決まり、5月にエントリー募集が始まっている。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:オープンソース / Open Source(用語)Code for Japan(組織)シビックテック / Civic Tech(用語)新型コロナウイルス(用語)日本(国・地域)

Coral Capitalが投資先スタートアップ向けに新型コロナワクチン合同職域接種の開始を発表

Coral Capitalが投資先スタートアップ向けに新型コロナワクチン合同職域接種の開始を発表

約150億円を運用するシードステージのベンチャーキャピタル「Coral Capital」(コーラル・キャピタル)は6月4日、投資先スタートアップ企業のためのワクチンの職域接種を実施する体制が整ったことを発表した。これは、職域での新型コロナワクチン接種を開始する政府方針に沿う取り組み。

Coral Capitalでは、投資先約80社のスタートアップの正社員、業務委託スタッフ、インターン、その家族を対象に、すでに接種希望者の集計を完了。1800人の希望者リストを作成した。

同社の投資先で、都内を中心に9拠点の内科クリニック「キャップスクリニック」を展開するCAPSグループの協力で医療従事者を確保した。政府からのモデルナ製ワクチンの配布を受け次第、6月21日を目途に接種を開始する予定。

政府方針に従い職域接種に対応できる大手企業と異なり、小規模なスタートアップは医療従事者や会場の確保に苦労している現状を受け、スタートアップの従業員とその家族に職域接種の機会を提供することには、社会的に大きな意味があるとCoral Capitalは考えた。同社はこの合同職域の意義として、「効率化の知見共有」「新興企業の救済」「イノベーションの加速」を掲げている。つまり、ITリテラシーが高いスタートアップ従業員と効率のよい合同接種オペレーションを構築し、その知見を自治体や中小企業の合同職域接種に提供できること、福利厚生が充実していない中小企業に合同接種モデルをいち早く構築し摂取率向上を加速できること、日本の未来を作るスタートアップとその家族の健康を守り、社会のイノベーションを加速することだ。

Coral Capitalでは、投資先以外のスタートアップ従業員と家族に合同職域接種の機会を提供しようと、希望するパートナーVCの募集を行っていたが、すでに締め切られている。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:Coral Capital(企業)新型コロナウイルス(用語)ワクチン(用語)日本(国・地域)

夜間・休日の往診サービス「コールドクター」が企業向け「職域接種」ワクチン接種業務を行う医師・看護師紹介を開始

夜間・休日の往診サービス「コールドクター」が企業向けワクチン接種業務を行う医師・看護師紹介を開始、副反応へのアフターケアも実施

健康保険が適用可能な夜間・休日の往診サービス「コールドクター」(Android版iOS版)を手掛けるコールドクターは6月7日、企業向け新型コロナウイルスワクチン接種に係る医療従事者の紹介派遣サービスを6月21日より開始すると発表した。

政府は、新型コロナウイルスのワクチン接種における自治体負担を軽減し、ワクチン接種の加速化を図るべく、職場や大学などで行う「職域接種」を6月21日から始めると発表した。これを受けコールドクターは、職場接種の実施を検討する企業向けに、ワクチン接種業務に従事する医師・看護師を紹介すると明らかにした。同サービスには300名以上の医師が登録しており、スピーディーな人材提供が可能としている。紹介人数などの詳細は問い合わせ時の情報をもとに調整する。なお、自治体向けについては、ワクチン大規模接種会場に300名規模の医師・看護師派遣の実績がすでにあるそうだ。

対象企業は、職域接種の実施基準を満たす事業所(以後政府の発表に準ずる)で、対象エリアは主要都市圏に本社・支社がある企業。

  • サービス開始日:2021年6月21日から
  • 対象企業:職域接種の実施基準を満たす事業所(政府の発表に準ずる)
  • 対象エリア:主要都市圏に本社・支社がある企業

また、コールドクターでは新型コロナウイルスワクチン接種後に起きた副反応にも対応。副反応に対するアフターケアとして、職場接種で接種を受けた従業員がコールセンターに問い合わせると、症状に合わせて医師が自宅まで訪問し、その場で薬を処方する。対応時間は平日夜間および休日のコールドクターサービス提供時間内としている。

コールドクターはこれにより、国内のワクチン接種の加速化に貢献するとともに、職場接種を実施するにあたり、迅速な対応が求められる企業担当者の力になりたいと述べている。

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カテゴリー:ヘルステック
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米アップルの一部従業員グループが9月からの週3日出社に反対、柔軟な対応を望む意見書を提出

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先週、米Appleのティム・クックCEOは新型コロナウィルスのパンデミックによってこれまでリモート勤務にしていた従業員に対し、9月より月、火、木曜の週3日はオフィスに出勤し、水、金の2日はリモートでの勤務とするオフィス復帰計画を従業員にメールしました。ところが、一部の従業員はオフィスへの出社をしたくない場合はそれを認める柔軟なアプローチを求めており、クックCEO宛に意見書を提出したと、The Vergeなどが伝えています。

従業員は意見書の中で「この1年間、私たちはしばしば耳を傾けてもらえないだけでなく、時には積極的に無視されていると感じました」と述べ、会社に対し誰がリモートワークをしたり、または柔軟に仕事場を選ぶことを可能にすること、またリモートやその他の仕事場にも障害者を受け入れるための「明確な行動計画」を作成するよう会社に求めています。また、Appleはこれらの問題について労働者に尋ねるアンケートを定期的に実施すべきだ、と手紙の主は記しています。

意見書を出したグループは少人数ではあるものの、リモートワーク推進の考えを持つ約2800人の従業員がSlackチャンネルを通じて集まったとのこと。

TwitterやFacebookなどは、パンデミック終息後も従業員が望めばリモート勤務を自由に選択できるようにしています。それに比べると週3とはいえ出勤を必須とするAppleは保守的な姿勢と言えそうです。

Appleと同様に、Googleもまた週3日間のオフィス出社を採用していますが、リモートだけで仕事ができるポジションも含まれており、チームのニーズに応じて変更できるようになっています。アップルは、他のIT企業の間で変化している、リモートワークに対する考え方をアップデートし、社内ポリシーを調整しなければならないかもしれません。

(Source:the VergeEngadget日本版より転載)

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位置情報関連ソリューション提供のGeoloniaがMedical DOCの「新型コロナワクチンマップ」開発に貢献

GENOVA(ジェノバ)が運営する医療用プラットフォーム「Medical DOC」(メディカルドキュメント)は6月1日、同プラットフォーム上で「新型コロナワクチンマップ」と「自費PCR検査マップ」の提供を開始した。これを技術面で支えているのが、位置情報関連のソリューションを提供するGeolonia(ジオロニア)だ。

「新型コロナワクチンマップ」は、新型コロナのワクチン接種が受けられる医療機関や施設を地図上で探せるサービス。厚生労働省の公開情報や、GENOVAと協力関係にある医療機関から提供された情報に基づく、日本全国約4万件の医療機関や施設の情報が掲載されている。

地図を広域表示にすると、現在地周辺の医療機関や施設の数が市区町村ごとに赤い円の中に示され(クラスター表示)、どこにどれだけの施設があるかが大まかに把握できる。拡大表示にすると、個々の医療機関や施設の名称と位置が表示され、ひとつを選んでクリックすると、その施設の住所や受付時間などの詳しい情報と、接種されるワクチンのメーカー、接種の予約の可否が示される。可能な場合はその場で予約が行える。

また、同時に公開された「自費PCR検査マップ」に切り替えると、PCR検査が受けられる施設の検索が可能になる。こちらは、各施設の住所や受付時間の他、検査方法、検査費用、証明書の発行の可否なども示される。

Geoloniaは、位置情報に関連する技術やソリューションを提供するスタートアップ。「新型コロナワクチンマップ」と「自費PCR検査マップ」では、地図の画像データのベクトルタイル化とホスティング、JavaScriptの開発で協力している。ベクトルタイルとは、地図の画像データを軽量なベクター形式に変換し、小さなタイル状に分割したパケットとしてウェブに送信する技術。データ量が小さくなるため、約4万件分のデータも軽快に表示できるようになった。また、画像が符号化されることからデータ処理の自由度が高まり、アイコンのカスタマイズ、市区町村ごとの施設のクラスタティング表示、対象外の病院を非表示にするといった設定変更も可能になった。

今後は、ワクチン接種を実施する歯科医やクリニックが順次追加される予定。

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低糖質・高タンパクの冷凍弁当宅配「ゴーフード」が総額6000万円のプレシリーズA調達

低糖質・高タンパクの冷凍弁当宅配「ゴーフード」が総額6000万円のプレシリーズA調達

糖質で高タンパクのフードデリバリーサービス「GOFOOD」(ゴーフード)を運営するゴーフードは6月2日、プレシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による総額6000万円の資金調達を発表した。引受先は、ダイレクトマーケティングミックスと個人投資家の東信介氏。

2019年設立のゴーフードは、「糖質過剰症候群」という概念を提唱する清水泰行氏を顧問医師に迎え入れるなどして調理済み冷凍食品のデリバリーを展開してきた。Healty、Delicious、Easyの3つの特徴を掲げ、味の面でも「本格シェフによるこだわりの調理法」と「食品劣化を抑える冷凍方法」を採り入れている。

また、環境にも配慮している。冷凍食品技術は食品ロスの削減につながり、SDGsの17の目標のうち「1. 貧困をなくそう」、「2. 飢餓をゼロに」、「3. すべての人に健康と福祉を」に貢献できると同社は言う。さらに、弁当のパッケージには石灰由来の新素材LIMEX(ライメックス)を使用し、石油由来の樹脂の使用量を40%削減した。ちなみにLIMEXの第一プラントである白石工場は、再生可能エネルギー実質100%で運用されている。こうしたことから、「12. つくる責任つかう責任」、「13. 気候変動に具体的な対策を」、「14. 海の豊かさを守ろう」、「15. 陸の豊かさも守ろう」にも配慮していると同社は話す。事実、ゴーフードは、日本SDGs協会より、目標1、2、3、12に関して「SDGs事業認定証」を受けた。

新型コロナ禍のステイホームにより健康への配慮を支援するフードデリバリーの需要の拡大を実感したことから、ゴーフードは今回の資金調達を実施した。この資金で、新メニュー開発、人材確保、ネット注文の利便性向上、マーケティング施策の充実などを行い、スピーディーな事業拡大を目指すという。

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コロナ後のオフィスに戻った従業員をハッカーが「おかえりなさい」フィッシングの標的に

新型コロナウイルス関連の規制が解除され、従業員がオフィスに戻り始めたことで、ハッカーたちは活動の転換を迫られている。この18カ月間、詐欺師の主なターゲットはパンデミックの影響で在宅勤務に移行したリモートワーカーだったが、今度は物理的なオフィスに戻り始めたスタッフを標的にした新たなフィッシングキャンペーンが展開されている。

フィッシングメール防御ソリューションを専門とするCofenseが確認したこの電子メールベースのフィッシングキャンペーンは、CIO(最高情報責任者)からの職場復帰歓迎のメールを装って従業員をターゲットにする。

メールのヘッダーには企業の公式ロゴが入っており、CIOになりすました署名も入っているため、十分に正当なものに見える。メッセージの大部分は、パンデミックに関連して会社が取っている新しい予防措置や業務の変更について説明しているという。

従業員がこのメールに騙されてしまった場合、企業ブランドの入った文書が2つ掲載されたMicrosoft SharePointページに見えるリンクにリダイレクトされることになる。Cofenseのフィッシング防御センターの脅威アナリストであるDylan Main(ディラン・メイン)氏はこう述べている。「これらのドキュメントを操作すると、これらが真正ではなく、アカウント情報を取得するためのフィッシングの仕組みであることがわかります」。

しかし、被害者がいずれかの文書にアクセスしようとすると、ログインパネルが表示され、ファイルにアクセスするためのログイン認証情報を入力するよう求められる。

「これは、Microsoft(マイクロソフト)のログイン画面を偽装して認証パネルを開くという、Microsoftフィッシングページではあまり見られない手法です」とメイン氏は語る。「ファイルが本物であるかのように見せかけ、別のログインページにリダイレクトしないことで、ユーザーは更新内容を見るために認証情報を提供する可能性が高くなるかもしれません」。

ハッカーが採用しているもう1つの手法は、有効な認証情報が入力されているにも関わらずエラーを偽装することだ。パネルにログイン情報を入力すると、最初の数回は、次のようなエラーメッセージが表示される。「アカウントまたはパスワードが正しくありません」。

「ログイン情報を何度か入力すると、従業員は実際のMicrosoftのページにリダイレクトされます」とメイン氏はいう。「これにより、ログイン情報が正しく、従業員がOneDriveドキュメントにアクセスできたように見えます。実際には、攻撃者はこの時点でアカウント所有者の情報に完全にアクセスできるようになっています」。

これは職場復帰する従業員をターゲットにした最初のキャンペーンの1つだが(Check Pointの研究者らは2020年、別のキャンペーンを発見している)、これが最後になるとは考えにくい。PwCの最近の調査によると、例えばGoogle(グーグル)とMicrosoftの両社は社員をオフィスのキュービクルに戻し始めており、大多数の経営者は、2021年7月までに少なくとも50%の従業員がオフィスに戻って仕事をするようになると予想している。

Cofenseの戦略アドバイザーであるTonia Dudley(トニア・ダドリー)氏は、TechCrunchに次のように述べている。「脅威アクターはパンデミック期間中(雇用形態)トレンドに沿って活動しており、今後数カ月間は、職場復帰をテーマにした攻撃を仕かけてくることが予想されます。また、リモートワーカーも引き続き対象となるでしょう。雇用者がスタッフをオフィスに戻し始める一方で、今後はハイブリッドな仕事モデルも増えてくると思われます。どちらのグループも、フィッシング攻撃のターゲットになっていくでしょう」。

攻撃者は概して、グローバル環境に適応してそれを利用する。人口の大多数がリモート接続による仕事に移行したのにともない、リモートログインの認証情報を悪用しようとする攻撃が増えたように、オンプレミスのネットワークやオフィスワーカーを標的とした攻撃の数は、今後数カ月の間に増加していくと思われる。

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

EUの新型コロナワクチン「デジタルパス」が稼働、ドイツなど7カ国が先行導入

欧州連合(EU)の新型コロナウイルスのワクチン接種あるいは検査結果を域内で証明する汎EU「デジタルパス」を支えるシステムの運用が6月1日に始まった。いくつかのEU加盟国がゲートウェイにつながり、7月1日の完全始動までさらに多くの加盟国が加わることが予想されている。

EUの新型コロナデジタル証明は、EU市民の新型コロナステータス(ワクチンを接種したかどうか、最近の新型コロナ検査が陰性だったかどうか、あるいは新型コロナからの回復の証明)を確実に認証しようというもので、EU市民が域内で国境を越えるとき、その旅を安全なものにするのが狙いだ。

デジタルパスは、改ざんを防ぐのに公開鍵暗号方式を使って認証されたQRコードとデジタル署名に頼っている。デバイスへのアクセスを持たない人が使える紙ベースの認証もある。

テクニカルテストを終え、準備の整った加盟国は任意で認証の発行や検証を開始できる、と欧州委員会は6月1日に述べ、現時点で7カ国(ブルガリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、クロアチア、ポーランド)が開始する意向だ。

他の国は、すべての機能が国内全域で展開されてからEUデジタル新型コロナ認証を立ち上げることにしている、と欧州委員会は付け加えた。加盟国のシステムアクティベート状況はこちらのウェブページで確認できる。

欧州委員会によると、5月10日以来、EUの22カ国がゲートウェイのテストを成功させ、関連する規則が適用される7月1日までに最大のアップデートを行いたい考えだ。

しかしすべてをうまく接続させるのにさらに時間が必要な加盟国のために、認証発行に6週間の「段階的導入期間」が認められている。つまり、最も遅い実行は夏が終わるころになるかもしれないことを意味する(6月までに域内全域で実装するというEU議員らの初期の目標は常に野心的だったようだ)。

欧州委員会は、認証の署名キーは各国のサーバーに保存されると指摘し、新型コロナデジタル認証の検証プロセスではパーソナルデータが「交換されたり保持されたり」することはないと話す。こうしたキーはゲートウェイ経由で各国の承認アプリあるいはEU全域で使われるシステムによってアクセスできる。

関連記事:欧州が推し進める新型コロナ「デジタルパス」に存在する差別や技術的課題の懸念

欧州委員会はまた、EU加盟国による展開をサポートすべく、証明の発行、ストレージ、検証のためのレファレンスソフトウェアとアプリも開発し、GitHubで公開した。同委員会によると、これまでに加盟国12カ国がこのコードを利用した。

EU各国の当局が新型コロナデジタル認証の個人への発行を担当する。市民が認証を取得するには、新型コロナ検査センターや地元の健康衛生当局、あるいは国家eHealthポータル経由など、さまざまなルートがある。

ゲートウェイの立ち上げに関する声明の中で、EUの健康・食品安全担当委員Stella Kyriakides(ステラ・キリヤキデス)氏は実行に取り掛かり、完了するよう加盟国に促した。

「EUデジタル新型コロナ認証は、市民のための効果的なeHealthソリューションに加わった価値です」と同氏は述べた。「システムが休暇シーズン前までに機能するよう、今後数週間で全加盟国が認証の発行、保存、検証を行う自国のシステムの準備を完了させることが重要です。EU市民は再び旅行することを楽しみにしており、安全に旅行したいと考えています。EU認証の取得はそれに向けた重要なステップです」。

新型コロナデジタル認証の立ち上げについては、欧州委員会委員長のUrsula von der Leyen(ウルズラ・フォン・デア・ライエン)氏もコメントし、おそらくパンデミックが2022年夏までに終息すると仮定し、システムは1年間のみ活用されると述べた。

「EU認証は、我々の価値を示すデジタルツールの最たる例です」と2021デジタル会議でのスピーチで同氏は話した。「EUはプライバシーを尊重します。パーソナルデータは交換または保持されません。EUは包括的です。ワクチンを接種していない人は検査や回復のデジタル証明を取得できます。スマートフォンを持っていない人は紙の証明を入手できます。証明でもって我々はパンデミックの中にあっても人々が自由に行き来できるようにしたいと考えています。だからこそこのシステムは1年間のみの活用となっています。欧州はこの分野で先頭に立っており、グローバルレベルで基準を設定できます」。

スピーチの中で同氏はまた、別のデジタル提案についても予告した。別の案とは、信頼できるオンラインIDを欧州の人々に提供するというもので、このIDは厳密に必要なもの以上のデータを提供させられることなく域内の政府や企業とやり取りするのに使えるというものだ。

「欧州の人々に新しいデジタルIDを提供したいと考えています。信頼を保証し、オンライン上でユーザーを守るIDです。案をまさに提示しようとしているところです」と同氏は述べた。「誰もが自分のIDをオンラインで管理し、欧州中の政府や企業とやり取りすることができるようになります。手近な目的のために必要以上に多くのデータを開示することを強制されるべきではありません。オンラインでホテルの部屋を予約するのに、私がどこから来て、誰が私の友達なのかを誰も知る必要はありません。案では大手オンラインプラットフォームのモデルの代替となるものを提案しています。我々は人間中心のデジタルトランジションを信じています」。

関連記事:EUが安全な旅行を支援する新型コロナワクチン接種・検査状況を表示する「デジタルパス」を準備中

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画像クレジット:Sebastian Gollnow / Getty Images

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi

フェイスブックが「新型コロナ人工説」を削除しないように誤報に関するルールを変更

Facebook(フェイスブック)は、誤報に関するポリシーにいくつかの注目すべき変更を加えた。その中には、新型コロナウイルスが人間によって作られたという主張を認めるというニュースも含まれている。これは、人間が動物から自然にウイルスに感染したというこれまでの一般的な仮説に反する学説だ。

Facebookの広報担当者は「新型コロナウイルスの起源に関する継続的な調査や公衆衛生の専門家との協議から、新型コロナウイルスが人工的に作られたという主張を、今後は当社のアプリから削除しないことにします」とTechCrunchに語った。「私たちは新型コロナウイルス感染症の進化する性質に対応するため、保健の専門家と協力を続けており、新しい事実や傾向が出てくると、定期的にポリシーを更新しています」。

Facebookは、ウイルスが実験室から流出した可能性があるという説を正当化する国際的な調査を踏まえ、新型コロナウイルス感染症の誤報に関するルールに調整を施した。この「ウイルス人工説」は現時点で調査が行われるほどの信憑性があることは明らかだが、嘘の治療法や、5G通信網が新型コロナウイルスの感染を拡大させるという説、そして最近ではAstraZeneca(アストラゼネカ)製ワクチンが接種者にBluetoothチップを埋め込んでいるというデマなど、明らかな誤報と織り交ぜて伝えられることが多い。

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新型コロナは5Gが原因との陰謀説がインターネット上を駆け巡る

Biden(バイデン)米国大統領は先週、中国の武漢にある研究所からウイルスが誤って流出した可能性について、複数の機関に情報報告を行うよう指示した。バイデン大統領は、この可能性を2つの「ありそうなシナリオ」のうちの1つと呼んでいる。

「……大統領に就任した直後の3月、私は国家安全保障顧問に、新型コロナウイルスの起源について、感染した動物と人間との接触から生じたものなのか、あるいは実験室での事故から生じたものなのか、最新の分析結果を報告書にまとめて用意するように依頼しました」と、バイデン大統領はホワイトハウスの公式声明で述べ、最終的な判断を下すのに十分な証拠はないと付け加えている。

感染流行の初期から、ウイルスは人工的に作られたあるいは実験室で作られたものだとする主張は、広く伝えられていたが、科学界では感染した動物から人間へ感染した自然の摂理によるものだろうとの見方が主流だった。しかし、ウイルスの起源については多くの疑問が残されており、米国はウイルスが中国の研究所から発生した可能性をまだ排除していない。このシナリオは、国際関係にとって爆弾となるだろう。

新型コロナウイルスに関するポリシー変更に先立ち、Facebookは誤った情報を繰り返し流している個人に対して、より厳しい処罰を行うことも発表している。既知の誤報を習慣的に発信していることが判明したアカウントからの投稿はすべて、ニュースフィードへの表示が制限されることになる。これは従来、同じルールを繰り返し破っているFacebookページ、グループ、Instagram(インスタグラム)アカウント、ウェブサイトに対して適用されていた制限だ。

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

食べチョクが給食食材と食育コンテンツを学校向けに期間限定で無償提供、学校からの公募もスタート

産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデンは5月28日、農林水産省の支援事業を活用し、「学校向けの食のサポート」として学校向けに給食で使う食材と食育コンテンツの無償提供を期間限定で行うと発表した。

また学校からの公募を開始しており、「学校向けの食のサポートお申し込みフォーム【食べチョク】」から応募できる。締め切りは6月9日。

今回の取り組みは、コロナ禍による売上減少・在庫過多で困っている生産者の販路拡大支援に加え、児童・生徒・学生と生産現場との接点を作ることで一次産業や食に興味を持つきっかけを提供するというもの。牛肉やお米、魚、加工品などの中から食材を提供する予定。また全国の生産者との交流機会の提供や食べチョクスタッフの出張授業を無償で行う。

応募条件は、以下に加えて「2021年7月31日までに食べチョク食材を使った給食の配給が可能であること」となっている。

下記いずれかに該当すること(公立・私立は問わない)

  • 小中学校の学校給食の配給を行っている事業者
  • 特別支援学校の幼稚部、小学部、中学部、高等部の学校給食の配給を行なっている事業者
  • 夜間において授業を行う過程をおく高等学校の夜間学校給食の配給を行なっている事業者

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