急成長するライブストリームショッピングプラットフォームのWhatnotがPastel Labsを買収、エンジニアリング担当VPも雇用

ライブストリームショッピングプラットフォームのWhatnot(ワットノット)は、フェニックスのガレージから抜け出して今や従業員数120人、評価額15億ドル(約1717億5000万円)にまで成長した。事業が爆発的に成長していることから、2022年中に従業員は300人以上になると見込まれている。この成長を支えるために、Whatnotは重要な人物を2人雇用する。1人は2020年にJeff Chang(ジェフ・チャン)氏が創業したPastel Labsの買収に関連している。チャン氏はかつてPinterestの成長チームでテクニカルリードを務めた著名な成長アドバイザーで、買収にともなってWhatnotの成長担当責任者となった。買収は全株式の取引でIPは含まれないことから「アクハイヤー」(買収による雇用)と見られる。Whatnotはもう1人、Lyftの成長&プロダクトエンジニアリング担当責任者だったLudo Antonov(ルード・アントノフ)氏をVP兼エンジニアリング担当責任者として雇用することも発表した。

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Pastel Labsの買収は2021年12月に合意していたものの発表されていなかった。この買収についてWhatnotの共同創業者でCEOのGrant Lafontaine(グラント・ラフォンテーヌ)氏は、500万〜1000万ドル(約5億7000万〜11億4500万円)規模と述べた。Pastel Labsは従業員5人の小さい企業で、ユーザーのビデオメッセージを記録するSaaSプロダクトやオンライン指導向けのEdTechマーケットプレイスなど、実験的なプロダクトを開発していた。

画像クレジット:Whatnot

ラフォンテーヌ氏はアクセラレータプログラムのY Combinatorでチャン氏を知った。Whatnotはコロナ禍の直前である2020年冬にY Combinatorに参加していた。創業当初、ビニール人形のFunko Popのようなコレクターズアイテムのリセールに力を入れていたWhatnotは、資金を調達できなかった。人々はお遊びではなくコロナ禍に気を取られていたからだ。Whatnotはしばらくの間、ロサンゼルスからフェニックスへ移らざるを得ないほどだった。しかし同社は、米国の市場ではライブのソーシャルコマースは初期段階で今後の可能性を大いに秘めていると考えて、構築を続けた。

ラフォンテーヌ氏は「(チャン氏は)Y Combinatorでまさに成長を教えている人です」と述べ、チャン氏について「会社をスケールし、成長させることと、そのためのメカニズム」を知ることに関して世界で指折りの人物と説明している。ラフォンテーヌ氏によれば、チャン氏はこれまでにも成長に関する問題についてWhatnotにアドバイスをしてきたという。そして両氏が話をする中で、ラフォンテーヌ氏はPastel Labsで開発されてきたことの一部を、1年間で60倍以上の成長を遂げたばかりのWhatnotでさらに活かせるのではないかと考えた。

今後、チャン氏はWhatnotでマーケットプレイスの売り手側のスケールに力を入れる。現在、マーケットプレイスで扱われているものはスポーツやゲームのカード、おもちゃ、マンガ、ビンテージゲームなどのコレクターズアイテムが中心で、最近ではスニーカー、ビンテージファッション、レコード盤などのマニア向けカテゴリーもある。チャン氏は買い手側の強化にも力を入れ、スケールし続けるために必要な仕組みを明らかにしていく。それは広告かもしれないし、共有のためのツールか、あるいはもっと別のものかもしれない。同氏が率いる成長チームのメンバーは現在6人で、今後増員する計画だ。

もう1人のアントノフ氏はLyftやPinterest、Huluなど多くの有力テック企業での経験があり、今後はWhatnotのエンジニアリングチームを動かしていく。

画像クレジット:Whatnot

ラフォンテーヌ氏はアントノフ氏について「ルードは世界有数の成長を遂げたPinterestの成長チームや、Lyftの数百人にのぼるプロダクト&成長エンジニアリングチームの運営など、一流のエンジニアリングチームを確立してきました。彼の経歴はWhatnotにうってつけです。ビデオを扱い、コンテンツやPinterestを扱い、Lyftでマーケットプレイスを扱ってきました」と称賛している。

ラフォンテーヌ氏は、Whatnotはコンテンツプラットフォーム、マーケットプレイス、ビデオプラットフォームの3つをすべて包含するものだと補足した。

新たに加わる2人は、NFTなどの新しい分野に進出して拡大を続けるWhatnotを率いていく。同社は他にも、スケーリング、低遅延の環境、リアルタイムのデータを用いてコンテンツを発見するシステムの構築といった課題にも取り組む。ラフォンテーヌ氏によれば、今後1年間で同社はコレクターズアイテムやマニア向けカテゴリー以外にも拡大していく予定だという。さらに同社は、コンシューマ向けの新機能や売り手向けツールを追加する計画も立てている。

「ジェフとルードはともに、成長やマーケットプレイスのエンジニアリングチームを率いる豊かな経験を持っています。2人はコンテンツとコマースを組み合わせるだけでなく、企業のユーザーを何億人にもスケールする技量を示してきました。ルードとジェフがWhatnotに加わって、これほどうれしいことはありません」とラフォンテーヌ氏はいう。

画像クレジット:Whatnot

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

新資金で潤うFoxtrotの「未来のコンビニ」があなたの近くにやってくる

シカゴにあるFoxtrotの店舗の1つ(画像クレジット:Foxtrot)

Foxtrot(フォックストロット)は、コンビニエンスストアに対する考え方を変えようとしている。同社は、今後2年間で実店舗を50店舗まで拡大するために、新たに1億ドル(約115億5100万円)のシリーズC資金を調達した。

前回、シカゴを拠点とするFoxtrotに注目したのは2020年初頭、世界的なパンデミックに世界が震撼する直前のことだった。成長ラウンドで1700万ドル(約19億6300万円)を確保し、商品を店舗で購入するか、オンラインで注文して配送するかという選択肢を顧客に提供していた。そして当時、ダラスとシカゴに小売店舗を構えていた。

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2014年にMike LaVitola(マイク・ラヴィトラ)氏とTaylor Bloom(テイラー・ブルーム)氏が創業した同社は、街角のコンビニエンスストアを再構築しようとしている。その起源は、デジタルファーストのコマースプラットフォームだが、彼らはそこに小売り店舗の体験を追加した。Foxtrotの主力商品であるコーヒー、すぐに食べられるカフェ料理、ワインに加え、同社は現在地元の職人による最高レベルの食品を探し求めている。

前回、FoxtrotはワシントンD.C.をマーケットリストに加え、その後、この3都市で16の小売店をオープンした。5分以内のピックアップ、迅速なオンデマンド配送「Foxtrot Anywhere」という全国配送ツールなどを提供している。

加えて、同社は1年前にプライベートブランド商品にも着手し、現在では同社の小売商品の約30%、小売とeコマースの売上のほぼ半分を占めるまでになったと、CEOのLaVitola(ラヴィトラ)氏はTechCrunchに語っている。同氏は、今後1年間に約200の新しいプライベートブランド商品が発売されると期待している。

米国時間1月11日の新たな資金調達は、D1 Capital Partners(D1キャピタル・パートナーズ)が主導し、既存の投資家であるMonogram Capital(モノグラム・キャピタル)、Imaginary(イマジナリー)、Almanac(アルマナック)、Wittington(ウィッティントン)、Fifth Wall(フィフス・ウォール)、Beliade(ベリアード)、Lerer Hippeau(レラー・ヒポー)、Revolution(レボリューション)が参加したものである。このシリーズCにより、Foxtrotの総資金額は1億6000万ドル(約184億円)に達した。

パンデミックでの現状で見られるように、ほとんどの販売はオンラインに移行した。しかし、ラヴィトラ氏はFoxtrotの小売店舗へのアクセスが増加したことに気がついた。小売店舗へ足を運ぶのは、新しいスナックを発見するのにはそれほど激しくなく、かつレストランや食料品店に行くよりも「人々の日常の中の20分の楽しみとなった」ことに言及した。

同社は2021年、事業を倍増させたが、小売店の導入は、新たな資金を使って2022年に25店舗を新たにオープンするための原動力の1つにもなっている。新店舗には、ボストンのバックベイ地区、オースティン初となる2店舗、シカゴのウィリスタワー、トリビューンタワー、リグレーフィールド付近への追加店舗が予定されている。2023年には、ニューヨーク、ナッシュビル、マイアミなどの新市場にも進出し、現在の都市でも店舗を拡大する予定だ。

「私たちが見た最大のトレンドは、顧客が小売体験に完全に傾倒し、それがオンラインビジネスの主要な顧客獲得ポイントになっているということです」と、ラヴィトラ氏は述べている。「配送は今後も続くでしょうが、お客様は最終的に私たちの商品の価値を理解するようになります。その結果、私たちは、誰が一番おいしいドーナツ、コーヒー、トルティーヤを持っているかという点にとことんこだわりながら、対面での体験に私たちの90%の時間を費やしています」。

Foxtrotは小売店舗に加え、新たな資本を商品化モデルの拡張に投資し、エンジニアリングの人材を追加採用し、2023年にはチームの規模を3倍にする計画だ。ラヴィトラ氏は物流、店舗決済、在庫管理、パーソナライゼーション、Foxtrotのロイヤルティプログラムである「Perks(特典)」の分野でも採用を予定している。

Perks自体は2021年に110%以上の成長を遂げ、同時期に、5分以内マーケットピックアップは250%、カフェオーダーは375%の成長を遂げたという。

Monogram Capitalの共同創業者でFoxtrotの取締役を務めるJared Stein(ジャレド・スタイン)氏は、Foxtrotがオムニチャネルブランドとローカルプロダクトキュレーターとして支配力を発揮している点を「カテゴリーキリングモデル」と称した。

「Foxtrotは、我々の中では、稀有な存在です。Foxtrotは、一から技術スタックを構築しました。それに、同じレベルのキュレーションとおもしろいブランドとのローカルなパートナーシップを持つ会社を見つけるのは難しいものです。それが、人々が物語に入ってくる理由なのです。他の企業もこれをやっていますが、複雑です。Foxtrotは、それをスケールアウトする前に取り組んだのです」。

編集部注:1月11日6:29 a.m. PT:Foxtrotは、投資家のリストにM3 VenturesのBeliadeへのブランド変更を含むように修正しました。

画像クレジット:Foxtrot/シカゴにあるFoxtrot社の店舗の1つ

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(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

買い物データから栄養を分析し食材・レシピを提案するアプリ「SIRU+」が11月24日よりダイエー全店195店舗に導入へ

スーパーのキャッシュレス決済から栄養バランスが整う食材・レシピを提案する「SIRU+」アプリが5億円調達

買い物データから食事管理をするアプリ「SIRU+」(シルタス。Android版iOS版)を運営するシルタスは11月16日、ダイエーが展開している164店舗において11月24日より「SIRU+」の導入が開始され、ダイエー全店195店舗に導入が拡大されると発表した。また、イオングループの共通ポイントカード「WAON POINTカード」のみがアプリに連携可能だったが、10月7日より「イオンカード」との連携も開始した。

SIRU+は、スーパーのポイントカードなどに紐づく購買履歴から栄養の偏りを可視化、栄養バランスが整う食材やレシピをオススメするというスマホアプリ。繰り返し利用することで、食の好みをアプリが機械学習し、個人の食生活に合わせて最適な買い物を提案する。買い物データから栄養を分析し食材・レシピを提案する「SIRU+」アプリが11月24日よりダイエー全店195店舗に導入へ

最新のデジタル施策に積極的なダイエーは、デジタルを活用した顧客体験の向上に取り組んでおり、来店者の健康支援のために2019年3月より「SIRU+」の導入を開始し、すでに31店舗で利用可能となっているそうだ。コロナ禍により、消費者にとってスーパーがより生活に必要不可欠な存在となっている中、来店者の栄養状態や健康ニーズがわかることは、顧客理解を深めるとともに、新たなインサイトの発見に役立てられることから、SIRU+をより活用するため11月24日よりダイエー全店195店舗への導入が決まったという。

なお、SIRU+と連携してるダイエー店舗で買い物をしているユーザーの栄養傾向を分析したところ、不足しやすい栄養素や充足しやすい栄養素など、栄養傾向があることがわかったという(調査期間:2021年8月1日~31日。調査対象者:SIRU+ユーザーのうち、ダイエー店舗で買い物をしているユーザー約700名)。

今回の調査では、ビタミンA、ビタミンD、たんぱく質が不足している方が目立つ傾向があった。また「免疫力UP」に関心のあるユーザーが多く、免疫力を上げる働きのあるビタミンAが豊富な食品の購入を促進させることで、健康ニーズにマッチする食品提案ができるようになるとしている。買い物データから栄養を分析し食材・レシピを提案する「SIRU+」アプリが11月24日よりダイエー全店195店舗に導入へ

東南アジアでライブコマースのためのコミュニティ主導型ディスカバリーアプリを構築するUpmesh

Upmesh(アップメッシュ)の創業者らは、Twitch(ツイッチ)のAPIでゲームを作っていたときに、別のライブストリーマーのグループについてあることに気づいた。東南アジアでは何年も前から、Facebookライブでの販売が人気を博しているが、多くの業者は未だに、終了後のコメントから注文を集めるためにペンと紙を使っていたのだ。Upmeshは、チェックアウトプロセスの自動化のために創業された。最終的にはWhatnotのように、さまざまなソーシャルメディアプラットフォームで新しいライブコマースの販売業者を見つけられるようなプラットフォームを作りたいと考えている。

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Upmeshは現地時間10月8日、300万ドル(約3億3600万円)のシードラウンドを完了したと発表した。このラウンドはLeo Capitalがリードし、Beenext、iSeed、Goto Financialのマーチャントファイナンシャルサービス部門長のJonathan Barki(ジョナサン・バーキ)氏、BukuWarungの創業者であるAbhinay Peddisetty(アブヒナリー)氏とChinmay Chauhan(チンメイ・チョーハン)氏、Zopimの創業者であるRoyston Tay(ロイストン・タイ)とKwok Yang Bin(クウォク・ヤン・ビン)氏が参加した。

Upmeshは、Wong Zi Yang(ウォン・ジー・ヤン)氏、Soh Jan(ソー・ジャン)氏、Nhat Vu(ナット・ブー)氏、Shawn Teow(ショーン・テオ)氏の4人が9カ月前に立ち上げた会社だ。現在、シンガポール、マレーシア、フィリピンの約300社のライブコマース事業者に利用されている。同社によると、流通取引総額は年間4000万ドル(約45億円)に上るという。

このプラットフォームのツールは、ライブストリームのコメントでの発注(例えば「white top +1」)を自動的に捕捉し、販売業者の在庫の中から適切な商品を探し出し、顧客にチェックアウトリンクを送信する電子商取引機能を提供する。Upmeshは現在、Facebook Liveに対応しているが、今後は他のプラットフォームも追加し、プラットフォームを問わないサービスを目指している。

ライブコマース用の受注ツールを提供する企業には、CommentSold、Dibsly、Soldie、Buy It Liveなどがある。Upmeshの創業者らは、最も重要な差別化要因の1つとして、東南アジアのさまざまな国の販売業者と顧客の期待に応えるため、プラットフォームを個別に調整している点を挙げた。

「東南アジアのライブ販売の状況を見ると、国ごとに注文の集め方が大きく異なります」とCEOのウォン氏は話す。「シンガポールとフィリピンでは、在庫入力をライブ前後のどちらで行うのか、また在庫数を管理するのかについて、やり方がまったく異なります」。

Facebookライブのコメントで注文を取るUpmeshのツール(画像クレジット:Upmesh)

例えば、シンガポールでは、在庫の回転が非常に速いため、何千点もの商品を提供している販売者でも、短期間しか在庫を置いていないことが多いという。一方、フィリピンでは、多くの業者が、実店舗を補完するためにライブコマースを行う。在庫は店舗から持ち出し、手元にあるものを販売することが多い。「ソフトウェアの構造は、それぞれの市場に合わせてカスタマイズする必要があります」とウォン氏はいう。

Upmeshは今回調達した資金の一部を使い、少なくとも半年間はフィリピンとマレーシアに力を注ぐものの、インドネシア、タイ、ベトナムにも進出したいと考えている。また、従業員の増員、マーケティングキャンペーンの実施、販売業者向けの教育コンテンツの作成なども計画している。

ウォン氏は、新型コロナウイルスが電子商取引の導入を促進したのだとしても、それがライブコマースへの関心を生み出したわけではないと指摘する。同社の顧客の多くは、3年ほど前からライブストリーミングを行っている。「人々の電子商取引への関わり方は変化しています。関係性が重視されるようになってきています。売り手が買い手のファーストネームを知っているからこそ、ライブストリームで名前を呼ぶことができるのです」とウォン氏は語る。「中小企業にとっては、広告の代わりになっています」。

Upmeshのユーザー獲得は、これまでほとんどが口コミによるものだった。ファッション系のライブ販売業者が多いのは、彼らが密接なコミュニティを形成しているからだとウォン氏は話す。

同社は、そうしたコミュニティを新しい収益獲得の手段にすることを計画している。売り手と買い手が互いに交流し、さまざまなソーシャルメディアプラットフォームでライブコマースの動画を見つけられるようなプラットフォームを作るのだ。

「比較して興味深いのは、米国にはWhatnotのようなライブコマースのプラットフォームがあることです。しかし、Whatnotはコレクターズアイテムやヴィンテージアイテムなど、非常に厚い二次的な再販市場があるものに力を入れています」とウォン氏はいう。「米国では、分野ごとにだいたいコミュニティがあり、人々はeBayやYouTube上で、あるいはオフラインで交流しています。そうしたコミュニティが彼らに家を与えたのです」。

Upmeshのライブコマース販売者用ダッシュボード(画像クレジット:Upmesh)

一方、東南アジアでは、コレクターズアイテムのような市場はないが、ファッションや生鮮食品など、さまざまな種類の商品にコミュニティが形成されている。Upmeshはそういった商品ごとにプラットフォームを作りたいと考えている。

「ライブコマースの最終目標は、買い手がさまざまな売り手を見つけて交流し、気に入った売り手を見つけたら、さらに先へ進むことができるといったことです」とウォン氏は話す。「私たちは、商品がどこにあるかにユーザーの注意を向けます。私たちはすべての売り手の在庫を持っているので、もしあなたが赤いドレスが欲しいなら、どの売り手が赤いドレスの在庫を持っているかお知らせすることができます」。

画像クレジット:nikom1234 / Getty Images

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(文:Catherine Shu、翻訳:Nariko Mizoguchi

小売業の未来「会話型コマース」を構築するWizardが正式な立ち上げに先立ち約55.8億円調達

2021年初めにWalmart(ウォールマート)の米国eコマース部門の責任者を退任したMarc Lore(マーク・ローレ)氏は、eコマース分野の新しいスタートアップ企業である「Wizard(ウィザード)」を支援している。ローレ氏は「会話型コマース」分野のB2BスタートアップであるWizardの共同設立者、取締役会会長、投資家としての役割を担っている。Wizardは、将来のモバイルコマースはテキストで行われると信じている。同社の正式な立ち上げに先立ち、米国時間10月6日、同社はNEAのTony Florence(トニー・フローレンス)氏が主導する5000万ドル(約55億7600万円)のシリーズAを発表した。

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このラウンドには、ローレ氏とAccel(アクセル)も参加している。フローレンス氏、ローレ氏、AccelのSameer Gandhi(サミアー・ガンジー)氏は、Wizardの共同創業者兼CEOであるMelissa Bridgeford(メリッサ・ブリッジフォード)氏とともに役員を務めている。

このスタートアップは、興味深い創業ストーリーを持っている。というのも、多くの人が思っているほど新しい企業ではないからだ。

かつてニューヨークで金融のキャリアを捨てたブリッジフォード氏は、オースティンを拠点とするStylust(スタイラスト)を設立・運営し、消費者が買い物をする際のアシスタントを提供することを目的としたテキストベースのショッピングプラットフォームを提供していた。ユーザーは、スクリーンショットや写真をテキストで送信すると、ウェブサイトにアクセスすることなく、テキスト上で購入可能な商品のオススメを受けることができる。Stylustは、AIと画像認識機能を活用して、消費者に購入すべき商品の選択肢を提供した。また、StylustにはB2Bの要素もあり、ブランドに「ワンテキストチェックアウト」の体験を約束している。キャッシュとして残っていた同社のウェブサイトによると、同社は35%のコンバージョン率、もしくはウェブベースの商取引の10倍のパフォーマンスを謳っていた。

WizardはStylustを「買収した」と言っているが、チーム全体(9月に最高責任者として新たに採用された数名を除く)はStylustで働いていた社員で構成されている。買収当時、Wizard は市場に製品を出していなかった。

厳密にいうとまったく新しい会社ではあり、現在はローレ氏のeコマースにおける経験に頼ることができ、一流の投資家の支援を受けることができる。

ブリッジフォード氏は、Wizardを「我々のビジョンをより大きなスケールで構築し、リテールテックの分野で非常に優れたビジョンを持ち、実績のある創業者であり、実績のある経営者であるマーク氏とパートナーを組むことができる」機会だと表現している。

「会話型コマースが小売業の未来であるというビジョンを、私たちは共有しています」とブリッジフォード氏は付け加えている。

しかし、同社はまだ製品の詳細については語っていない。その代わり、このB2Bサービスについて、ブランドや小売業者が消費者とテキストで取引できるようにするものだと説明している。このサービスは、加入から検索、支払い、配送、さらには再注文までカバーした、モバイルでの「エンド・ツー・エンドのショッピング体験」と位置づけられている。

これらのテキストベースのチャットは、これまでのメッセージングアプリのチャットボットとの煩わしいやりとりとは違うと、ブリッジフォード氏は主張している。

「私たちは、自動化と人間味の組み合わせによって、最適なユーザー体験を提供すると同時に、バックエンドには拡張性のある強力なテクノロジーを構築することができました。それこそが『聖杯』なのです」と彼女は説明している。「これこそが、会話型コマースの未来像なのです。私たちは、チャット機能や自然言語処理を組み込んでいます。これらの技術はどれも急速に進歩しているものです」。

言い換えれば、1、2年前にチャットボットで経験したイライラするような体験は、今日の体験ではないかもしれないということだ。

「このテクノロジーの最終目標は、実際にはテクノロジーによって実現されているにもかかわらず、人間と話しているように感じさせることです」とブリッジフォード氏は付け加えた。

Stylustは、今回の買収により、Wizardとのブランド提携をもたらした。

以前の Stylust のウェブサイトには、Laughing Glass Cocktails(ラフィング・グラス・カクテル)Desolas Mezcal(デソラス・メスカル)Pinhook Bourbon(ピンフック・バーボン)Marsh House Rum(マーシュ・ハウス・ラム)Neft Vodkas (ネフト・ウォッカ)などの顧客情報が掲載されていた。また、Austin Biz Journalの特集では、ワインやスピリッツの小売に力を入れていることが紹介されていた。しかし、Florida Funders(フロリダ・ファンダーズ)が2020年にStylustを支援するという記事では、Neiman Marcus(ニーマン・マーカス)、Walmart、Sephora(セフォラ)、Allbirds(オールバーズ)などの一流小売店との関係が記されていた。

Wizardとどことの関係が継続されるのか、また、アルコールブランドや他の小売業者に焦点を当てていくのかは、同社が資金調達以降の事業に関する詳細について言及を避けているため、不明だ。

同社は、今回の資金をAI、機械学習、自然言語処理などの分野や、営業、財務、業務などの非技術系の職務における採用に充てる予定だ。その中でも特に注目しているのが、チーフピープルオフィサー(最高人事責任者)の採用だ。現在のチームは、ニューヨークとオースティンにあるオフィスで働いているが、Wizardはリモートの技術チームのポジションの空きを埋めるために全国で採用活動を行っているとのことだ。

Wizardには、特にテキストマーケティングの分野で、同社のビジネスの特定の側面に対応するサービスを提供する競合他社がすでに存在する。しかし、もっと広く言えば、消費者がメッセージを介してブランドと交流する方法は他にもあり、それらが時間の経過とともにより完全な形の製品へと進化する可能性もある。現在、消費者はFacebook(フェイスブック)やInstagram(インスタグラム)などのソーシャルメディアで商品を見つけ、商品に関する質問をMessengerやダイレクトメッセージで行うことが多い。WhatsApp(ワッツアップ)は、消費者がアプリ内で直接製品やサービスを発見できるよう、企業向けの製品カタログを構築している。Apple(アップル)もBusiness Chatでこの市場に参入し、すでにiMessageのチャットで購入できるようになっている。

Wizardは、専用のメッセージングアプリや、例えばiMessageを搭載したiPhoneを必要とせず、SMSに注力することで、競合他社との差別化を図ることができる。しかし、テキストベースのスパム詐欺増加しているSMSに賭けることは、よりリスクの高い賭けでもある。しかし、ローレ氏はそれをいとわない。

「これまでのキャリアのほとんどをeコマースで過ごしてきた私にとって、会話型コマースが小売業の未来であることは明らかでした」とローレ氏はいう。「ディープラーニングが普及していく中で、極度にパーソナライズされた会話型のショッピング体験を実現する能力は、人々の買い物の仕方を変えていくでしょう。メリッサ氏とWizardのチームが構築しているものは、その変革をリードするものだと確信しています」と述べている。

画像クレジット:racorn Shutterstock

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(文:Sarah Perez、翻訳:Akihito Mizukoshi)

アマゾンが米国外で初の4-Star Storeをオープン、評価4つ星以上の商品が並ぶ

Amazon(アマゾン)は、ロンドン中心部の南東に位置するモール、ブルーウォーターに4-Star Store(フォースターストア)をオープンした。このストアは米国外で初の4-Star Storeというだけでなく、同社が英国で初めて、非食品・非生鮮品を販売する店舗でもある。ニューヨークや米国の他の都市にあるAmazonの4-Star Storeと同様に、ブルーウォーターの店舗では、4つ星以上の評価を受けた商品や、eコマース大手の英国サイトでトップセラーになっている商品、トレンドになっている商品を販売する。

Amazonがオンラインで販売している評価の高い商品をすべて取り扱うことはできないため、店舗での品揃えは厳選されたものになるが、家電、玩具、ゲーム、書籍、キッチン、ホームなどのトップカテゴリーの商品を取り扱う予定だ。また、Kindle電子書籍リーダー、Fireタブレット、Echoスピーカーなどの自社製品だけでなく、英国内の中小企業の製品も販売する予定だ。

このストアには、ウェブサイトの特定のセクションに対応したセクションが設けられており、例えば「Most Wished For」では「欲しい物リスト」に登録された商品が紹介されている。また「Trending in Bluewater」では、地元のカスタマーが購入した商品が紹介され「Most Gifted」では、ギフトとして注文の多かった商品が紹介される。Amazonは、カスタマーのフィードバックや最新のトレンドに合わせて、定期的に商品を入れ替えていくとしている。

ストア内の商品には、商品の価格、平均星評価、カスタマーレビューの数が記載されたデジタルタグが付けられる。また、プライム会員でなくても、そのストアで買い物はできる。ただし、この店舗には、ロンドンのFresh食料品店のようなAmazonのJust Walk Out技術は搭載されない。Just Walk Outは、買い物客が棚から必要なものを手に取り、有人レジやセルフレジで支払いをすることなく、そのまま外に出られるというものだ。しかし、Amazonの英国サイトから購入し、翌日に店舗で注文品を受け取ることはできる。

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者のMariella Moon(マリエラ・ムーン)氏はEngadgetのアソシエートエディター。

画像クレジット:Bluewater

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(文:Mariella Moon、翻訳:Yuta Kaminishi)

ネットショッピングで「カート」に入れたものを自動的に分類するプラグインCarrotが約6.1億円を調達

eコマースの発展により、私たちはこれまで以上にブラウジングやショッピングをするようになったが、だからといって実際にそれほど多くのものを買っているわけではない。実際、Shopifyが引用したBaymard Instituteによると、ショッピングカートの約70%はデスクトップ上で放棄され、その数はモバイルやタブレットでは増える一方だという。

Bobby Ghoshal(ボビー・ゴーシャル)氏と共同設立者Ramin Bozorgzadeh(ラミン・ボゾルグザデ)氏による最新のベンチャー企業であるCarrotは、この状況を変えようとしている。

Carrotは、カートに入れた商品を保存し、自動的に分類するプラグインだ。

同社はKindred Ventures、M13、Abstract、Designer Fund、Combine、Paris Hilton(パリス・ヒルトン)氏、Scott Belsky(スコット・ベルスキー)氏、Riverpark、Nextviewなどの投資家から550万ドル(約6億1200万円)のシードラウンドを受けたことを発表した。

Carrotの「特別なソース」は、小売店を問わず、カートに入れた商品を追加のボタンや信号なくキャプチャーする製品の機能だ。この技術は、カートに入れるというアクションをキャプチャーし、価格や小売店を含む情報をプラグインに保存する。

Carrotは、小売業者自体に基づいてカートを自動的に分類するが、ユーザーが独自のフォルダを作成することもできる。例えば、電灯を複数の小売店で購入する場合「電灯」というフォルダを作成し、価格や外観をCarrot内で比較することができる。

また、カートに入れた商品の価格変動を追跡することで、ユーザーはセールの時期を知ることができる。

Carrotでは、レジストリーを作成して友人や家族に送ることができる。レジストリー製品は、Carrotの主なユースケースの延長線上にあり、まだ完全な機能としては構築されていない。つまり、欲しいものリストのページを友人や家族に送っても、誰かがある商品を買ったかどうかはわからないので、重複してしまう可能性があるということだ。しかし、チームはその機能を近い将来に実現するという。

ゴーシャル氏は、シリアルファウンダーだ。Candidを共同で設立し、1億5000万ドル(約167億円)以上の資金を調達した他、WeWorkでデザインと成長の責任者を務めた経験もある。一方、ボゾルグザデ氏は、WeWorkのファウンディングエンジニアであり、WeWork Labsのエンジニアリング責任者、Etsyの初期のエンジニアでもあった。

現在、Carrotはデスクトップ版のみを提供しているが、モバイル版でもカートを保存できるようにしている。ゴーシャル氏によると、カスタマーからのフィードバックで、Carrotが提供する番号を使って、アイテムをカートにテキストで入れたいという要望があったそうだ。このアイデアは、ユーザーが後で買いたい商品をすでに自分にテキストで送っているということだ。

Carrotは、アフィリエイトモデルを利用して収益を上げている。小売店は、最初のセッション後にチェックアウトしたカスタマーごとに同社に支払う。

最終的には、ブランドが月額料金を支払うことで、競争入札やオーディエンスプロファイリングなどの機能を利用できるSaaSモデルに移行する計画だ。また、複数のチャートで単一のチェックアウトオプションを利用できるようにし、交換手数料などで収益を上げることにも取り組んでいる。とはいえ、現在は規模の拡大に重点を置いているため、収益は優先事項ではない。

ゴーシャル氏は、同社最大の課題は、人々がCarrotの使い方を話し、それを友人と共有するということも含めた規模の拡大にあると考えている。

「Googleのプラットフォームに関する課題についても考えなければなりません」とゴーシャル氏はいう。「理想的には、Googleに掲載されることですが、Googleがこの分野に参入するつもりがあるかどうかはわかりません。そこには考えなければならないリスクがあります」。

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(文:Jordan Crook、翻訳:Yuta Kaminishi)

コレクター向けのライブストリーミングショッピングアプリWhatnotが約165億円を調達、ユニコーン企業に

レアなポケモンカードやFunko Pop(ファンコ・ポップ)などのコレクター向けのライブストリーミングショッピングプラットフォームを提供している「Whatnot(ワットノット)」は、2021年だけで3回目の資金調達となるシリーズCの1億5000万ドル(約164億9600万円)を獲得した。今回のラウンドでWhatnotの評価額は15億ドル(約1648億9300万円)に達し、増え続けるユニコーン企業のリストに名を連ねることとなった。

では「Whatnot」とはどんなアプリなのか?このアプリは、米国でInstagram(インスタグラム)などのプラットフォームで人気が高まっていた(中国ではすでに大きな人気を博していた)ライブショッピングというトレンドに着目している。認証された出品者は、アプリを使っていつでも生中継を開始でき、その場で商品のビデオオークションを開催することができる。購入者が何を購入しているのか把握している場合もあれば、ときにはミステリーバッグのように何が手に入るのかわからない場合もある。例えば、ポケモンカードやスポーツカードの未開封の箱の一部をユーザーが購入し、その中身をライブで公開する「カードブレイク」というコンセプトが人気だ。

今回のラウンドでは、投資家のa16zとY Combinator(Yコンビネーター)のContinuity Fund(コンティニュイティー・ファンド)に加えて、新たにCapitalG(キャピタルG)(Google / Alphabetの社名変更前は「Google Capital」として知られていた)が出資した。また、エンジェル投資家として、Golden State Warriors(ゴールデンステート・ウォリアーズ)のAndre Iguodala(アンドレ・イグダラ)氏、New Orleans Pelicans(ニューオーリンズ・ペリカンズ)のZion Williamson(ザイオン・ウィリアムソン)氏、ユーチューバーのLogan Paul(ローガン・ポール)氏など、有名どころが加わっている。このラウンドに関する最初の情報は、先週、The Information(インフォメーション)で報じられた。

Whatnotはもともと、一般的な(ライブ感の少ない)再販用のプラットフォームとしてスタートし、当初は、Funko Popの公式コレクターズアイテムのみに絞っていた。しかし、パンデミックの影響で誰もが家に閉じこもりがちになったことを受け、同社はライブショッピングに力を入れ、その結果、急成長を遂げることとなった。

その間に、同社は急速に取り扱う範囲を拡大し、Funko Popだけでなく、ポケモンカード、ピンバッジ、古着、スニーカーなど、あらゆる種類のコレクターズアイテムを扱うようになった。Whatnotの共同設立者であるGrant Lafontaine(グラント・ラフォンテーヌ)氏によると、同社で最も人気なカテゴリーはスポーツカードであり、次にポケモンとFunko Popが続くという。Whatnotでは、各カテゴリーにおいて、それぞれのコミュニティですでに知られ、信頼されている販売者を採用することを重視している。参加している各ストリーマーは、ライブを開始する前に同社によって審査されているため、不正行為を最小限に抑えることができる。なにか怪しいことをすれば、同プラットフォームから追い出され、自分の評判を落とすことになるだけだ。

その他、ラフォンテーヌ氏との会話からいくつかのポイントを紹介する。

  • 展開できるカテゴリーは「数千」にのぼるという。今、取り組んでいるのは NFT(非代替性トークン)だ。ストリーマーは、自分のNFTをWhatnotに取り込み、画面に表示したり、ライブストリームの中に(静的またはアニメーションの)オーバーレイとして取り込むことができる。ユーザーは、画面に表示されたNFTをタップすると、そのメタデータが表示され、NFTの詳細を確認することができる。
  • 同氏によると、現在、このプラットフォームには「数千人のアクティブなライブストリーム販売者」がいるという。
  • 同社のGMV(プラットフォーム上で販売されたすべての商品の合計金額)は、2021年の初めに行われたシリーズAの時点から30倍に増加している。Whatnotは販売額の8%を受け取る。
  • 同社は現在「プレビッディング(事前入札)」機能の導入を進めている。これは、ライブストリームが始まる前に、ユーザーが欲しいと思っている商品に入札することができるというものだ。例えば、ユーザーがあるものを欲しがっていて、それを入札したいと思っているものの、ライブを見ることができない場合などを想定している。もちろん、他の人が入札に参加することも可能だ。
  • 同社は近日中に、iOSとAndroidの両方のアプリを全面的に再構築し、買い手と売り手の両方にとって利用プロセス全体がよりスムーズで簡単になるような、新しいUIを採用する予定だ。ラフォンテーヌ氏は「来週か再来週」にはすべてのユーザーにこのアプリが提供されると期待している。

今回のラウンドにより、同社の資金調達額は2億2500万ドル(約247億4600万円)となり、そのほとんどが2020年中に調達されたものだ。一方、この分野での競争は激化している。「Popshop(ポップショップ)」のような競合企業は、自社のプラットフォームのために数百万ドル(数億円)の資金を調達しており、マイアミの「Loupe(ルーペ)」は、スポーツカードのライブ販売に焦点を当て、6月に1200万ドル(約13億1900万円)を調達した(近日中に実店舗をオープンする予定)。さらに、既存の大手企業もこの分野に参入しようとしている。YouTube(ユーチューブ)はライブショッピングのコンセプトを取り入れており、Amazon(アマゾン)もライブセッションを開催するインフルエンサーを招いている。言い換えれば「この領域に注目せよ」ということだ。もしかしたら、この競争そのものもライブストリームで見られるかもしれない。

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画像クレジット:Whatnot

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Dragonfly)

売り手に買い物相談ができるソーシャルコマース「pippin」のEC-GAINが6500万円調達

売り手に買い物相談ができるソーシャルコマース「pippin」のEC-GAINが6500万円調達

ソーシャルコマースプラットフォーム「pippin」(ピッピン、Android版iOS版)を運営するEC-GAIN(イーシーゲイン)は8月18日、6500万円の資金調達を発表した。引受先はCoral CapitalとGxPartners。この資金で、pippinのプロダクト開発と人材採用、組織体制の強化を行う予定という。

pippinは、口コミやレビューを見るだけでなく、セレクトショップを運営する2500人を超える特定ジャンルの専門家や有識者に「お買い物相談」ができるというネットショッピングアプリ。EC-GAINによると、販売者は好きな商品だけを集めてセレクトショップを立ち上げて販売できることから、「当たりか大当たりしかない」ソーシャルコマースプラットフォームだという。

pippinは、サービス利用者と流通総額が増加しているとのことだが、EC-GAINでは、コロナ禍で変化した購入者(巣ごもり需要が急増)、販売者(対面販売が困難になりネットショップに注目)、専門家(ステイホームによる空き時間の活用を模索)の3者のニーズを満たすプラットフォームを以前から提供してきたことが、pippinに注目が集まった理由だと分析している。

沖縄県那覇市に本社を置くEC-GAINは、東京事業所を開設し、人材採用を強化するとのこと。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:EC(用語)EC-GAIN(企業)コマースショッピング / 買い物(用語)ソーシャルコマース(用語)ネットショッピング / eコマース(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

買い物データから栄養を分析しレシピを提案する「SIRU+」と西鉄ストアが健康的食生活を支援する社会実験を開始

「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を提案する社会実験を開始

買い物から健康的な食生活を目指す「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+(シルタス。Android版iOS版)を展開するシルタスは7月12日、西鉄ストアと共同で、福岡ヘルス・ラボの支援を受けた健康寿命延伸のための社会実験を開始すると発表した。

購買履歴から栄養を分析し食材・レシピを提案するSIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を支援する社会実験を開始

2019年からサービスを開始した「SIRU+」は、スーパーのポイントカードなどを紐付けることで、購買履歴から栄養の偏りを可視化し、栄養バランスが整う食材やレシピを提案するというアプリ。消費者には、より健康的な食材の購入に役立ち、スーパー側にとっては、店舗や地域ごとの消費者の栄養傾向がわかり、健康的な品揃えの参考にできるという。

今回の実験では、福岡市内で西鉄ストアが運営する「にしてつストア レガット」22店舗において、にしてつストアの「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を持つ20代から60代の男女を対象に、購入商品の栄養バランスを自動的に分析し、不足栄養素を補う食品やレシピを提案する。2021年7月15日から8月15日まで被験者の募集を行い、利用開始から6カ月間続けられる。

社会実験の概要

  • 募集期間:2021年7月15日~8月15日(300名程度想定)
  • 参加方法:募集期間中、にしてつストアのポイントカードをアプリに登録。利用は無料
  • 実験期間:利用開始日から6カ月間
  • 対象者:「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を所有する20代〜60代の男女(既往などによる食事制限がない方、妊娠中・授乳中でない方)
  • 実施店舗:福岡市内の、にしてつストア・レガネットの22店舗(SIRU+利用可能店舗は、市外店舗を含む61店舗)
  • 検証内容:SIRU+の利用前後における、参加者の栄養摂取状況や健康意識、購買意識、購買行動の変化

この実験は、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が設立した「福岡ヘルス・ラボ」の支援によるもの。福岡ヘルス・ラボは、リビングラボ(市民参加型の共創活動)の手法で、市民、企業、大学などが一体となり社会課題を解決するという取り組み。実験は、その第三期事業に採択されたことで実現した。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:アプリ / モバイルアプリ(用語)キャッシュレス決済(用語)食事(用語)食品 / 食料品 / 食材 / 食品加工(用語)ショッピング / 買い物(用語)シルタス(企業)西鉄ストア(企業)料理 / クッキング(用語)レシピ(用語)日本(国・地域)

レシピから食事プランを作成、食材を自動的に買い物かごに入れてくれるLollipop AIのオンライン食料品マーケットプレイス

今回のパンデミックによって、オンラインで食料品を購入するようになって以来、私はいつも、なぜスーパーマーケットは、手作り料理に必要なアイテムを自動的に集めてくれるような、簡単な「レシピ」機能を提供しなかったのだろうと考えていた。それは、まだ手をつけられていないチャンスのように思えた。だがそれもこれで終わりだ。

英国の新しいオンライン食料品マーケットプレイス「Lollipop AI」(ロリポップAI)は、その機能を果たすパブリックベータ版を英国時間6月29日に公開した。このマーケットプレイスは、英国の成功したスタートアップ企業であるOsper(オスパー)、Monzo(モンゾ)、Curve(カーブ)の立ち上げに参加した英国人の連続起業家によって立ち上げられた。

創業者でCEOのTom Foster-Carter(トム・フォスター-カーター)氏が思い描くのは、複数のレシピから食事プランを作成し、食材を自動的に買い物かごに入れ、残りの生活必需品を提案するというプラットフォームだ。フォスター-カーター氏によれば、Lollipopは、健康上の目標を達成したり、料理スキルを向上させたり、食品ロスを最小限に抑えたりするために役立つだろうという。システムはマーケットプレイスとして構築されており、Sainsbury’s(セインズベリー)やBBC Good Food(BBCグッドフード)をはじめとする多くのパートナーと提携し、実際のフルフィルメントは小売のパートナーが行う。ビジネスモデルとしては、小売のパートナーから少額のコミッションを受け取り、消費財ブランドのオーナーなどからの広告も許可する予定だ。

サイトは無料で利用できるが、有料プレミアムプランも予定されている。ウェイトリストに登録した最初の1万人のベータテスターには、プレミアム機能へのアクセスが「生涯にわたって」提供され、価格は通常のスーパーマーケットと同じレートで提供されると、スタートアップは述べている。

フォスター-カーター氏は、自身の子どもが生まれた後、普通のスーパーマーケットを利用するのに何時間もかかっていることに気づき、このアイデアを思いついた。彼はこのアプローチで、一般家庭では週に数時間の節約になるはずだという(彼は、毎週の買い物をした後にこのようなサイトを作らなければならなかったという事実も簡単に指摘しておこう……)。Lollipopは、80%の家庭が1週間に1時間以上の時間をかけて食事の計画を立て、オンラインで食料品を購入していると述べている。

Lollipop MealPlanner(ロリポップ・ミールプランナー)

創業チームには、共同創業者のChris Parsons(クリス・パーソンズ)氏やIb Warnerbring(Ibワーナーブリング)氏などをはじめとして、Monzo、Farmdrop(ファームドロップ)、Amazon(アマゾン)、Sainsbury’s、HelloFresh(ハローフレッシュ)の元社員たちが名を連ねている。

フォスター-カーター氏は、このアプローチのためにどれだけの資金を調達したかについては口を閉ざしているが、JamJar Investments、Speedinvest、そして「食料品 / テクノロジー界の大物たち」であるIan Marsh(HelloFreshの元英国GM)や英国内外のオンライン食料品店の元リーダーや創業者たち、さらに「スーパーエンジェル」のCharles Songhurst(チャールズ・ソングハースト)氏やEd Lando(エド・ランド)氏たちが支援するプレシードラウンドを行ったという。

特に、ダイエットをしたい人にとっては、食事の計画が簡単になり、レシピボックス(レシピ提供)のスタートアップにも影響を与える可能性がある。

Lollipopのような野望を抱いている企業は他にもある。米国のJupiter.co(ジュピター.co)は 自身を「groceries on autopilot(食料品自動操縦)」と呼び、Jow(ジョー)は「recipe-led shopping(レシピを決めてお買い物)」を提供し、Side Chef(サイドシェフ)も同様のサービスを提供。またCooklist(クックリスト)は「食事の計画と料理のサポート」を米国で展開している。

フォレスター-カーター氏はこう語る「これはマーケットプレイスなので、私たちは従来のスーパーマーケット(Sainbury’s、Tescos、Waitroseなど)や、オンライン小売店(Ocado、Amazon)、農場直送 / オーガニック(Riverford、Farmdrop)、専用目的の単一商品(Oddbox、Milk & Moreなど)、レシピボックス(Gousto、Hello Fresh、Mindful Chefなど)、そして迅速デリバリー(Gorillas、Getir、Weezyなど)と提携することができます。

これは始まりに過ぎません。すべての食品に対するニーズを1カ所でまかなえるようにするのが私たちの計画です。Deliveroo(デリバルー)やレストランキット(Dishpatchなど)も当社から注文できるように致します。食料品はパートナーから届けられ、料理をする際には、料理用のコンパニオンアプリ(2021年7月公開予定)を使うことができます。将来的には、Lollipopを通じてお料理の腕を上げることができるでしょう」。

たくさんの商品(50~100個以上)を極めてすばやく購入できる機能を実現しているプレイヤーは、Amazonも含んでほとんど存在していない。もし上手く実現できたならそれはLollipopにとって独自の強みとなるだろう。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Lollipop AIイギリスレシピ食品ショッピング

画像クレジット:Lollipop AI

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(文: Mike Butcher、翻訳:sako)

フェイスブックがネットショッピングに関連する4つの新機能を発表

Facebook(フェイスブック)は、高校時代の同級生が飼っていた犬の写真を見て商品を購入するようなことが、さらに簡単にできるように、ショッピング関連の新機能をいくつか導入する。もちろん、Instagram Shops(インスタグラム ショップ)や「Facebook Marketplace(フェイスブック マーケットプレイス)」は、すでにアプリの下部ナビゲーションタブに大きく表示されている。しかし今回、その他のアップデートとともに、WhatsApp(ワッツアップ)でもショッピングができるようになった。

関連記事:Instagramが「アクティビティ」の代わりに「ショップ」タブを配置するテストをグローバルで実施

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは米国時間6月22日、Facebookの音声チャット「Live Audio Room(ライブオーディオルーム)」で、同社のプラットフォームに新たに導入されるeコマース機能を発表した。「Shops on WhatsApp(ショップ・オン・ワッツアップ)」「Shops on Marketplace(ショップ・オン・マーケットプレイス)」「Shops Ads(ショップ・アド)」そして「Instagram Visual Search(インスタグラム・ビジュアル・サーチ)」の4つだ。

ザッカーバーグ氏はFacebookの投稿で「毎月10億人以上の人がMarketplaceを利用しています。そこで私たちは、企業が自分たちのShops(Facebookショップ)をもっと多くの人に利用してもらえるように、Marketplaceに導入できるようにします」と書いている。また、企業はWhatsAppでもFacebookショップを表示させることが可能になり、ユーザーは商品を購入する前にその企業とチャットできるようになる。

画像クレジット:WhatsApp

2021年6月初めに開催された「F8 Refresh(F8リフレッシュ)」の基調講演で、FacebookはWhatsApp Business(ワッツアップ・ビジネス)のアップデートを発表した。それまで、ビジネスアカウントの開設には数週間を要していたが、今ではわずか数分で登録できるようになった。WhatsAppには全世界で20億人以上のユーザーがいるが、カスタマーサポートなどのためにWhatsApp Businessアカウントで毎日メッセージを送っている人は約1億7500万人ほどしかいない。FacebookはInstagramなどのプラットフォームでeコマース向け機能の強化を推進しているため、この取り組みをWhatsAppにも拡大しようとするのは理に適っている。

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Shops on WhatsAppは間もなく導入が開始される予定で、Shops on Marketplaceはすでに米国ではオンサイトチェックアウトが可能になっている。

3つ目の機能であるShops Adsは、人々のそれぞれの買い物の傾向に基づき、より個人に合わせたショッピング体験を提供することを目的としている。「人々の買い物の行動に基づいて、企業が買い物客を最も購入する可能性の高い場所に送り込むことができる機能の提供を開始します」と、ザッカーバーグ氏は述べている。米国ではAR Dynamic Ads(ARダイナミック広告)の導入が始まっており、Huda Beauty(フーダ ビューティー)やLaura Mercier(ローラ メルシエ)などの企業は、この広告を利用して、顧客が購入する前にARで口紅の色合いを試せるようにしている。このようなAR試着体験は、Modiface(モディフェイス)やPerfect Corp(パーフェクト、玩美移動)とのAPI統合によって提供されるものだ。2021年初めには、Pinterest(ピンタレスト)がModiFaceと協力して、アイシャドウのAR試着を始めている。

画像クレジット:Facebook

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そして4つ目として、Instagramでは今後数カ月以内に、AIを活用したVisual Search機能のテスト導入を開始する。

「ショッピングディスカバリーは、多くの場合、ビジュアルディスカバリーから始まりますよね。良いなと思うものを見かけたら、同じような商品を他にも見たいと思ったり、その商品を手に入れる方法を知りたいと思ったりするでしょう」と、ザッカーバーグ氏は説明する。「そんな問題の解決を、AIが助けてくれるのです」。

このAIを使えば、人々は自分で写真をアップロードして(Instagramに投稿していない写真でもOK)、似たようなアイテムを見つけることができるようになる。この技術を採用したのはFacebookが初めてというわけではない。例えば、CadeeraDonde SearchStye.aiなどではすでに活用されている。しかし、Instagramのようなメジャーなプラットフォームにこの技術が導入されたら、我々の買い物の仕方が変わるかもしれない。それこそが、Facebookの現在の目標であるようだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookショッピングeコマースSNSWhatsAppInstagramAR人工知能ソーシャルコマース

画像クレジット:Instagram

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

グーグルがモバイル用動画ショッピングプラットフォーム「Shoploop」をローンチ

Google(グーグル)の最も新しい試みは、90秒以内の動画で新製品を消費者に紹介できる動画ショッピングプラットフォームだ。米国時間7月16日に同社は、Shoploop(ショップループ)をローンチした。これは、新しいアイデアを一般のユーザーベースでテストするグーグルの社内研究開発部門Area 120(エリア・ワントゥエンティー)で生まれたプロジェクトだ。

Shoploopの創設者であるLax Poojary(ラックス・プジャリ)氏は、以前、これもまたArea 120から生まれたオンライン旅行プランナーTouring Bird(ツアリング・バード)に勤務していた。昨年、Touring Birdは、Area 120を卒業してGoogle自身に統合された(Googleブログ記事)数少ないプロジェクトの仲間入りを果たした。

プジャリ氏によれば、この新しいインタラクティブな買い物方法のアイデアは、今の消費者が商品の購入を検討する際に、ソーシャルメディアと電子商取引サイトを併用していることにヒントを得たという。例えば、ユーザーはInstagram(インスタグラム)などのソーシャルメディア・アプリの中を飛び回り、次にYouTube(ユーチューブ)でチュートリアルやデモを見て、その後(気に入れば)実際に購入するといった具合だ。

もちろん、動画でショッピングというアイデアは斬新というわけではない。いくつものスタートアップや、大企業までもが、すでに動画と商品販売とを結び付けている。

画像クレジット:Google

例を挙げると、Amazon(アマゾン)はその販売サイトでライブストリーミング配信プラットフォームAmazon Live(アマゾン・ライブ)を運営(未訳記事)している。YouTubeも、新しい購入可能な広告フォーマットを導入した。動画の下で商品の購入ができる仕組みだ。Facebook(フェイスブック)でもライブショッピングが可能になった。Facebookは2019年にこの分野の企業を買収(Bloomberg記事)している。Instagram(インスタグラム)も、独自のショッピング機能を導入している。

動画を取り入れたモバイルショッピングのスタートアップも数多く存在する。昨年1200万ドル(約13億円)を調達したDote(未訳記事)。1月に300万ドル(約3億2000万円)を調達したPopshop Live(未訳記事)。NTWRKはショッピングとライブイベントを合体(未訳記事)させている。Depop(ディーポップ)はInstagramのように写真と動画の両方を使って販売を行っている。

ほかにも、Yeay(未訳記事)やSpinといったアプリがいくつもある。また、ブランドに技術を提供してこの分野への参入を手助けしているスタートアップもある(Pymnts記事)。ほんの一部の名前を挙げるならば、BambuserMikMakBuywithなどだ。

言ってしまえば、Shoploopは手つかずの新しいトレンドを掘り当てたわけではなく、単に参入しただけのことだ。Shoploopの買い物はインタラクティブだ。ユーザーは画像や文章をスクロールするだけでなく、ネイルステッカーヘアケア製品コスメなどの商品を紹介する動画が見られる。同社によれば、最初は、化粧品、スキンケア、ヘアケア、ネイルといったカテゴリーの商品を対象に、クリエイター、パブリシャー、その市場の店舗オーナーと共同してコンテンツを制作するという。

現在、クリエイターが契約したブランドの商品紹介のための動画コンテンツ制作に勤しんでいる。Shoploopの製品そのものは、収益化されない。

このエクスペリエンスはYouTubeでチュートリアル動画を見るのに似ているが、一番の見せ所に凝縮されており、その意味ではTikTokのほうが近い。デモ動画は、消費者にブランドと商品を現実的な形で感じとってもらえるよう、信頼性の高さを旨とする。ユーザーがその商品を気に入れば、その動画を保存してもいいし、クリックして商品のウェブサイトに移動して購入することもできる。またこのアプリでは、好きなShoploopクリエイターのフォローや、友だちや家族に動画をシェアすることも可能だ。

こうした製品は、大きく注目を集めることができれば、ショッピングに関連するグーグルの大きな使命にとって重要な存在となり得る。同社は最近、ショッピング・バーティカル(未訳記事)のデザイン変更(未訳記事)を行い、ほとんどの無料の商品リスティングを加える方向に切り替えた(未訳記事)。これはAmazonの広告事業が拡大していることへの対応だ。オンラインで顧客とつながる新しい手段を増やせば、このインターネットの巨大企業の収益は上がる。そして、動画とインフルエンサーによって強化されるショッピング・エクスペリエンスは、特に若い顧客層を引きつけることになるだろう。

Shoploopは本日、モバイル用にローンチされ、デスクトップ版も現在準備中だ。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:金井哲夫)