Vine、過去最大規模のアップデートで自らの魅力を顕示

Twitterが提供する6秒間ループビデオ共有ツールのVineが新しいバージョンを投入してきた。カメラ機能を新たにし、さまざまなジャンルのカテゴリが用意された。また他の人のVine投稿を「revine」する機能も搭載された。

今回のアップデートは利用者からの要求に応えるアップデートであり、またフォロワー獲得にも便利になり、注目を浴びやすくなったと言えよう。

変更点の中で、まずカメラの変更が大きなものだと言えるだろう。とくに静止映像を連続させてアニメーションを作るの(Vineの中でも人気の手法だ)が便利になり、プロフェッショナルからも歓迎の声が聞こえる。カメラ画面中にグリッドやフォーカスツール、また直前の画像を薄く表示させるGhostツールというものも導入された。但し、Instagram Videoにあるような編集機能は導入されなかった

閲覧時にも便利だし、また、自分のビデオをより多くの人にみてもらうため、15個のチャンネルが用意された。これによりビデオに撮った対象に興味がある人に見てもらいやすくもなったわけだ。現段階では音楽、自然、コメディなどのカテゴリが用意されている。それぞれのテーマや人気フィードを見ることができるようになっている。こうした仕掛けにより、面白いビデオを作成すれば、より多くの人に見てもらえるようになったと言えるだろう。

ところで、Vine使いのプロであるMeagan Cignoliと少し前に話をした。彼女はさまざまなブランド向けに静止画合成ビデオを作成して収入を得ている。その彼女は、ともかく「カテゴリ」の導入を強く訴えかけていた。それによりVineコミュニティが活性化すると考えているわけだ。彼女は現在、Vine上では200,000のフォロワーを獲得している(Instagramでのフォロワーは10,000人だ)。Instagramでも、注目を浴びるための仕組みが不足していると彼女は主張していた。

尚、カテゴリ毎にわけるだけでは、せっかく多くの人に訴えかけるものであっても、十分な注目を浴びることができないかもしれない。しかしそのようなときのために「On the Rise」(人気上昇中)というカテゴリもある。これによっても注目を浴びるチャンスを与えられているわけだ。

また、拡大を続けるVineコミュニティでは、「Re-vine」機能の実現を求める声も大きかった。Vineを運営するTwitterに「Re-tweet」(リツイート)機能があるのだから、これは当然のリクエストであったと言って良いだろう。今回のリニューアルを経て、気に入ったVineビデオをボタンクリックによりシェアできるようになった。

さらに、Vineはビデオの共有範囲について細かく設定するための機能も追加した。Vineのデビュー当初からは、プライバシー関連の設定メニューは用意されていなかった。ビデオを投稿すると、それは全体に公開されるという仕組みになっていたのだ。Profile > Settingsのページから、フォロワーのみの公開するオプションを設定することができるようになった。

InstagramがInstagram Videoをスタートして、Vine危うしという声もある。しかしVineはこの6ヶ月で見ても、コミュニティを大いに拡大してきていて、現在の利用者は1300万以上となっている。最大6秒までといった制限や、編集不可といった制約も、むしろ「味わい」として受けいられている様子でもある。これにより製作者側からも、閲覧者側からも人気を集めている理由のひとつとすらなっているようだ。

Instagram VideoがVineの成長を阻害するのかどうか、それはもう少し見てみないとわからない。しかしどうやら双方ともに生き残っていくマーケット規模があるのかもしれない。少なくともVineが今回のように利用者の声に迅速に対応する限り、人気を失うことはないのではないかと思われる。

Vineは単純な機能をもってデビューしたが、利用者の求めに応じてフロントカメラの利用を可能とし、そしてAndroidアプリケーションもリリースしてきた。そうした反応のよさは、やはりVineの魅力といって良いだろう。

今回のアップデートはTwitterないしVineが自信を持って送り出したもののようだ。iOS利用者の方は、ぜひともアップデートしてみてはいかがだろうか。

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(翻訳:Maeda, H)


Twitter、ユーザー別閲覧履歴等に基づくリターゲット広告のテストを近く開始

今日(米国時間7/3)、Twitterは広告プラットフォームの拡大に向けてさらに一歩を踏み出すことを発表した。Twitterは近く広告主と広告が表示されるユーザーとをさらに適切に組み合わせる実験を開始するという。

この実験ではTwitterアカウントとブラウザのクッキーID、連絡先、広告のメーリングリストなどを関連付けるリターゲティグ・テクノロジーが用いられる。「タイムラインに表示される広告の数は減るが、ユーザーにとって有用な広告の数は増える」とTwitterのプロダクト及び収益担当上級ディレクターのKevinWeilは述べた。

実験はまずアメリカで開始される。Twitter側からその後のスケジュールは発表されていないが。来年にも予想される株式上場の前に国際展開も実施されるだろうと見られている。ターゲティング広告の実験に参加を予定している企業名も明かされなかった。これはFacebookのリターゲティング・サービスを思い起こさせる。

Weilによれば「ユーザーはこのリターゲティング広告を簡単にオプトアウトすることができる。 アカウント設定を開き、プロモコンテンツの横のチェックを外すだけでよい」という。またWeilはTwitterはDNT(Do Not Track=ユーザーを追跡しない)オプションをサポートしており、ユーザーがそのオプションを選んだ場合は、ブラウザから得られるユーザーに関する情報を広告主と一切共有しないと述べた。EFF(電子フロンティア財団)はTwitterの新しい広告フォーマットを適切なものと認めている。

この数ヶ月、Twitterは Amplify TV広告、広告API対話的な広告ダッシュボードのリリースなど広告ビジネスの拡張に精力的に取り組んでいる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ソーシャルメディア・キュレーションサービスを展開するStorify、コラボレーション機能およびエクスポート機能を追加

ソーシャルメディアのキュレーションサービスを展開するStorifyが、新機能のリリースを行った。Storifyは、企業ブランドなどによる利用を増やしつつあるが、そうした利用者に大いに歓迎されそうな機能だ。

最も注目されるのは、共同編集(コラボレーション)機能だろう。これまではStorifyを複数の利用者で使おうとした場合、全員でひとつのアカウントおよびパスワードを共有する必要があった。もちろんこうした方法は望ましいスタイルではない。政治的な話をするときに、人とアカウントをシェアすることを気味悪く思う人も多いだろう。

この度の改良により、パスワードを共有してひとつのアカウントで作業するのではなく、別の利用者にもアカウントを利用する権利を付与できるようになった。また編集内容を間違って消してしまったり上書きしてしまったりするのを防ぐために、コンテンツをロックする機能も追加された。ところで当方では、新機能がリリースされる前に少し使ってみることができた。その時の様子では、誰かが編集しているときに別の人も同じ記事を編集しようとすると、編集中の人に通知が送られるようになっていた。この通知に応じて保存して作業を終了(別の人に編集権を渡す)したり、あるいはそのまま作業を継続することができる(この場合は編集権は移動せず、新たに編集しようとした人は、すぐには編集を行うことはできない)。将来的には、同じ記事についてでも、異なるセクションならば複数の人が同時に編集できるようにしたいと考えているそうだ。また、それぞれの人に応じたパーミッションレベルの導入も行いたいとのこと。

また、StorifyをPDFとしてエクスポートする機能も追加された。すなわちビジネス目的で作成したStorifyをクライアントに見せようと思った場合、メールで添付できる形にするために新たな編集作業を行ったりする必要はなくなったわけだ。

尚、これらの機能が利用できるのはStorifyの有料利用者だ。有料サービスというのは、今年になってから導入されたもので、VIPBusinessのプランが用意されている。共同ファウンダー兼CEOのXavier Dammanによると、有料利用者は130以上となっているのだそうだ。ジャーナリストやメディア企業が大いに興味を示しているStorifyではあるが、実は利用者の90%がパブリッシャーではないのだそうだ。実はそうした傾向を目にしてDammanは企業向けの有料サービスも構築することとしたのだそうだ。すなわち、既存のメディアには担い切れない部分があると、多くの人が考えているのだと考えたわけだ。

パブリッシャー以外にどのような人が利用しているのかと言えば、スポーツチームや大学などでも利用されているとのこと。そしてやはりメーカー・ブランドや、そのブランドの販売などを行うエージェンシーからの利用が多いのだそうだ(有料版のリリースにあたっても、そうしたメーカーからのストーリーを展開する場所としての役割を強調していた)。

「メディアとブランド、ないしコンテンツマーケティングが展開される場は多様になってきました」とDammanは言う。「ブランド側も独自のストーリー展開を試みるようになってきており、そうした中、ジャーナリストが利用していたツールを利用するようになってきているのです」。

そもそもはメディアによる利用を想定していたStorifyだが、時代の流れに乗って、その活躍範囲を広げつつあるということのようだ。DammanおよびStorifyの他のメンバーたちの多くもジャーナリストとしての経験を持つ。今後も双方にとって有益なツールを提供して行きたい考えだ。

ところで、今回の発表には有料利用者以外にも関係するものがある。すなわち、上に掲載したように、綺麗に並んだグリッドビューが利用できるようになっており、これは全利用者が使うことができるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Readerの終了がいよいよ間近。しかしこれはチャンスなのかもしれない

いよいよGoogle Readerが終了となる。悲嘆にくれる人も多いようだ。しかし個人的には悲しいことと思わないし、残念だとも思っていない。

かつては大いにGoogle Readerを使ったものだった。日々、仕事のためのニュースを入手するためのツールとして大活躍だった。Interenet上の動きはReaderによって得ていた。散歩に出かけたり、あるいは寝ている間におきたことを知るのにも、Readerを活用していたのだった。テックニュースに関わるものとして、Google Readerは、確かに、欠くことのできないツールだったのだ。

RSSリーダーが大活躍した時代のことを考えてみる。当時(と言ってもすこし前)まで、ニュースの発生速度というのは今よりも多少ゆっくりとしたものであった。ちょうど、1日に2回届けられる新聞の発行ペースに合わせたような感じで、ニュースが発生していた。そのような時代、Google Readerないし、RSSというものを便利に活用することができていた。RSSフィードのアグリゲーションが「リアルタイム」と扱われる時代だった。そうしたフィードを、後でまとめて読むために、一箇所にまとめておくのにReaderは活用されたのだった。この、後の用のためにまとめておくという使い方は、確かに今でも有益な利用法ではあるだろう。

但し、オンラインでニュースを扱うことを仕事にしている人にとって、いつの間にやらRSSのもたらす「リアルタイム性」は十分ではなくなってしまった。RSSを消化することが、時流についていくのに役立つのだと言い難くなってしまったのだ。Readerは確かに革新的なツールだった。しかしその後に生まれてきたTwitterや、真の意味でのリアルタイム性を備えたツールの登場により、Readerはさほど便利なツールではなくなってしまった。

ニュース消化用としてではなく、不定期に投稿されるブログ記事などを対象とするものと考えれば、Readerは依然として便利なツールであると思う。投稿された記事を一箇所に保管しておくこともできるわけだ。しかし、Readerのようなツールを利用する目的に、「面白い記事を読みたい」ということも加えるのであれば、やはりTwitterなどを活用した方が良いのではないかと思う。そしてInstapaperやPocketに保存しておけば、どのサイトの記事であったかなどと探しまわる必要もなく、保存しておいた記事を全てまとめて読めるようにもなる。また、Twitterを活用することは、記事の選別を行うのにも役立つ。長い記事を読んでみたものの、どうにも役に立たないものであったなどという経験を減らすことができる。また趣味的記事のアグリゲーションツールとしてはThe MagazineやMediumなどのようなものも出てきており、こうしたツールの活用も考えてみると良いと思う。

個人的には、まずReaderを仕事では使わなくなった。2年前のことだ。使うのは仕事以外の時間ということになったのだ。仕事ではなく、個人的に興味のある記事(ゲーム関連等)をReader経由で読んでいた。Readerを立ち上げるのは寝る前ということになった。眠りに落ちる際につけておく常夜灯代わりといった雰囲気もあった。

そして、Readerを起動することはますます少なくなっていく。たまに立ち上げても、目にする記事はTwitterの投稿など、どこかで目にしたものばかりという状況になっていった。iOS上でのReaderアイコンの配置場所もドックからホームスクリーンに移り、そして1年前にはiOSホームスクリーンの、ほとんど見ない場所に追いやってしまうこととなった。もう何ヶ月も起動すらしていない。

Readerが優れたツールであったことを否定したいわけではないし、多くの人がまだ利用してもいる。しかし代替アプリケーションも多く出てきた。インターネットの世界におけるRSSの重要性というのも大きく変化しているように思う。情報収集をReaderの存在に頼りきってきた人にとっては、いろいろと世の中の変化をチェックしてみる好機なのかもしれない。そういう意味で、Readerが消え去るのは残念なことではないと思う。Readerが快適さをもたらしてくれた後に、他に便利なツールや手法が誕生しているのではないかと探ってみるのも良いことだと思う。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebook、Google PlayのAndroid Beta Programでベータ版を公開

今日(米国時間6/27)、FacebookはAndroid Betaプログラムで新しいFacebookのベータ版を公開した。Google Play上で開始されたAndroid Betaプログラムは正式公開前のベータ版をユーザーがテストし、デベロッパーにバグなどを報告できるようにするプラットフォームだ。

プロダクト・マネージャーのRagavan Srinivasanは「これによってユーザーからフィードバックを収集し、一般公開前にプロダクトが改善できるようにするのが目的だ」と説明する。

Facebookはブログ記事で詳しく説明しているが、サインアップはこちらからできる。参加の手順は次のとおり。

  • Google GroupsまたはGoogle+のFacebook For Android Beta Testers Groupのメンバーに登録する
  • Googleのベータテスト約款に同意する。
  • ベータアプリをダウンロード、インストールして利用する。スワイプすると表示されるバグ・レポートでフィードバックを送信する。
  • ベータテスターのFacebook Groupに参加する(任意だが、強く薦めている)。

FacebookがGoogleのソーシャル・ネットワークを利用してベータテストを行うのを奇妙に感じる読者もいるだろうが、Google GlassのFacebookアプリのように、両者は実務レベルではこれまでもしばしば協力している。.

FacebookはQualcomm、HTC、Ericsson、Sony、Huawei、MediaTekにベータ・アプリを提供している。Facebookのヘビーユーザーは友だちに先駆けて新機能が使えるが、その代わりに多少のバグに遭遇することは覚悟する必要がある。

「新機能を素早く作ってしゃにむに公開してしまう」という初期Facebookの方式は、アップデートのたびにたちまち何百万人ものAndroidユーザーがダウンロードを始める規模になってはリスクが大きすぎることになったようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


iOS版Digg Readerアプリケーションが、いよいよApp Storeで公開中

Google Readerがシャットダウンしてしまう7月1日がいよいよ近づいてきた。そんな中、RSSが大好きな人々のためのDigg ReaderiOS版アプリケーションがiTunesストアに登場した。Android用アプリケーションの方は、3週間ないし4週間のうちにデビューする予定なのだそうだ。

尚、Digg Readerは単体のアプリケーションとしてではなく、従来のDiggアプリケーションと統合される形でリリースされた。これはDigg.comおよびDigg Readerが補完的に魅力を発揮するようにしたいという狙いによるものだ。たとえばReaderで読んでいるフィードを「digg」することもできるし、それによりDiggに人気コンテンツ情報が集約されることにも繋がるわけだ。

これによりDigg内でコンテンツを人気度順に管理できるようになり、その時点における人気コンテンツを利用者に提示できるようになる。また、特定の期間ないし地域におけるソーシャルサークル内での人気記事の提示なども行えるようになる。これはDigg.comの魅力を大いに高めることになるだろう。Digg Readerから集めた情報に基いて、Digg.comでより面白いエクスペリエンスを提供できるようになる。たとえば、自分でフィードを探してくるのではなく、人気の記事を読むことができたりするわけだ。

今回のiOSアプリケーション版に先立って、少し前にDigg Readerはベータ版としてリリースされている。Google Readerのサービス停止に伴って、Google Reader同様の操作速度と信頼性を提供することがまず最初の目的だ。但し、DiggとしてはGoogle Readerの代替としてのみではなく、Diggによるサービス全体にわたる魅力を高めて、一時期のような影響力を取り戻したいと考えている。現在の運営会社であるBetaworksは昨年Diggを買収してから、Diggに大改造を施している。原型を留めるのはDiggという名前と、有名になったサムアップのアイコンだけと言っても過言ではないかもしれない。これまでのところは改造もまずまず機能しているようで、4月のBuzzFeedのレポートによるとDiggからのリファラルはこの12ヶ月で93%の伸びを示しているのだそうだ。

DiggのGMであるJake LevineはDigg Readerについて次のように述べている。すなわちDigg Readerは「自分のニュースエクスペリエンス向上のために、多くの労力を投入するハイパー・パワーユーザーに使って貰いたいのです」とのこと。RSSフィードを自ら集めてくるユーザーというのは、Digg、Reddit、ないしTwitterなどにおいて、大きく話題になる記事を最初に掘り起こしてくるという役割を担うことも少なくない。そういう利用者にサービスを活性化してもらおうという狙いもあって、DiggはReaderにも注力しているわけだ。

Digg ReaderはGoogle Reader不在となる時代の標準RSSツールとしての地位を狙ったものだが、競合は数多く存在する。たとえばFeedly、Reeder、そしてFlipboardなども競合と呼んで良いだろう。Digg Readerの詳細や、Google Readerなどとの比較についてはこちらにレビュー記事(英文)が投稿されている。

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(翻訳:Maeda, H)


誰もが思い当たる「スマホ・フォトグラファー」の振る舞いを歌にしてみた

何か、人と出会ったときの話題を探しているのなら、このページがまさにそれだ。もう他をあたる必要はない。

CollegeHumorの投稿した有名ロックバンドのパロディ曲(NickelbackによるPhotographのパロディ)があまりに秀逸なのだ。元の曲でモチーフとして使われていた「写真」を「Instagram」にすることで、非常に「オモシロイ」曲になっている。

注意:後半の方に、いくつか仕事中には相応しくない単語が出てくるところがある。それは困るという人のために、College Humorが字幕をつけてくれている部分もあるので、音声なしでも映像と字幕で楽しめるのではないかと思う。

と、このまま書いていると内容の説明もしてしまいそうだが、それはやめておこう。動画をレビューすることが目的というわけではないのだ。とりあえずメインテーマだけを言っておくと、登場する男女(ボビーとスージーとでも名付けよう)2人が、音楽の力を借りてInstagramの魅力をアピールするものだ。

出てくるスージーはInstagramファンらしく猫写真や自分撮りを楽しむ。ボブの方もやはりモバイルフォトグラフのファンらしく、食べ物や足写真、あるいは飛行機の写真などを撮りまくっている。

スージーについてもボブについても、きっと「あの人がモデルなのでは?」と思う人物がいるかもしれない。

とりあえずはムービーを見て笑ってしまおう(訳注:ムービーがうまく読み込めないことがあるようです。下のムービー画面に「Loading」が表示されている際はリロードしてみてください)。

CollegeHumor’s Favorite Funny Videos

(訳注:去年の記事ですが、ムービーがあまりに面白いので、今頃になって訳出してみました)。

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(翻訳:Maeda, H)


ビデオ投入でInstagram上でのエクスペリエンスは悪化。ぜひとも選択的ストリームの導入を!

先日の記事はご覧になっただろうか。Instagramには1億3000万もの利用者がいるのだそうだ。

Instagramは、その利用者を失おうとしているのではなかろうか。Instagram Videoの導入は、映画「プリティ・ウーマン」風に言って逃した魚は大きいという結末に繋がりそうな気もしている。

Instagramというのは、他のどのソーシャルネットワークと比較しても「消費」傾向の強いサービスだ。「写真を撮る」ためのサービスだと思っている人も多いだろうが、「撮る」人よりも、それを「見る」人の方がはるかに多い。

利用者がどの程度の割合で写真を撮り、そしてどのくらいの人が写真を見ているのかという、正確な統計データが公表されたことはない。先日リリースされたデータから、その割合を伺うことができる。これまでに登録された写真の数は60億枚だとのことだった。サービスを開始して3年少々に過ぎないことも考えれば、これは相当に大きな数字だということができる。

しかし、Instagramは既に1億3000万の月間アクティブユーザーを抱えるサービスでもある。これらの利用者の中には数百枚ないし数千枚の写真を公開した人もいるだろう。一方で数枚程度しか公開していない人もいて、個人ごとにばらつきがあるのは当然の話だ。それは理解しつつも強引に平均をとってみると、利用者毎の平均投稿写真数は46枚ということになる。

但し、Instagramのアナウンスによれば、写真に対して付される「いいね」の数は1日あたり10億件にものぼるそうだ。これを利用者当たりの数字になおすと、月間230回「いいね」を付けていることになる。

先にも書いたように、数千枚の写真を投稿する人もいれば、ごくわずかしか投稿しない人もいる。昔からInstagramを使っている人もいれば、つい最近になって使い始めたという人もいるだろう。目にする写真のすべてに「いいね」を付けている人もいれば、なかなか「いいね」しない人もいるだろう。しかしいずれにせよ、投稿する写真の枚数よりも、閲覧ないし「いいね」する枚数の方が遥かに多いことは間違いない。

そして、これこそInstagram利用方法の本道であると思うのだ。すなわち、いろいろと写真を見て回って、気に入れば「いいね」をクリックしてみるというスタイルだ。そういう楽しさこそ、多くの人がInstagramに求めているものだと思うのだ。日々の中で、ちょっとした時間に味わう幸せのひとときといった具合だ。新機能の導入は、多くの人の楽しみを奪い去ってしまうことになったと思う。

サービスを開始して3年、内部にはビデオをやりたいという声もあったようだが、写真に専念してやってきた。

そもそもInstagramは、モバイルフォンの低機能カメラで撮影した無様な写真をなるべく綺麗な見せかけでシェアしてみようというものだった。そして大ヒットとなった。以来、モバイルカメラの性能も向上し、そして撮影が一般的となって、撮影者の技術も向上していった。そこに見えてきたのが「ビデオ」という新しいフロンティアだ。

Instagramとしては、写真のケースと同様に、市場がホットなうちに参入を果たしたいという考えだ。ロークオリティなビデオにエフェクトや手ブレ防止を施して、簡単に共有できるようにしようというわけだ。大ヒット間違いなしと考える人もいる。

しかしここで改めて考えて欲しいのが、Instagramは作成ツールとして人気を集めているわけではないということだ。フィルタで加工したり、おしゃれなスタンプをつけて公開できる写真共有サービスはたくさんある。しかしそのいずれも1億3000万もの利用者を獲得してはいないのだ。大量の写真がストリームに流れてくることもない。Camera+やLineを使って写真の加工を行うことができる。しかしInstagramと同じような楽しさを感じることができるだろうか。できないと応える人が多いと思う。

Instagramには、写真を閲覧していくときにこそ感じる大いなる楽しみがあった。しかし今回のビデオ機能の追加により、自らの魅力を大いに減じてしまうことになるのではないかと思うのだ。

魅力を減じてしまうだろうと考える理由のうち、いくつかは対処可能なものだ。たとえば組み込まれてしまったバグなどはなくすこともできる。たとえば、ネットワークの状態がよくないときにInstagramにVideo(たとえばVinstagramなんて呼び方はどうだろう?)があると、読み込む前にスクロールしていくことになるだろう。しかしそのようなとき、ビデオの読み込みが完了すると、そのビデオが既に画面上に表示されていないにも関わらず、音声付きで再生されてしまうのだ。

そうした問題がないにしても、しかし動画がより大きなデータ量を必要とすることには違いない。確かに現在は、多くの人のAndroidないしiOSデバイスはLTE接続を利用していることだろう。しかしもっと遅い速度でネットワークに繋いでいる人もいる。また、どうにも速度の遅いWiFi環境を利用する場合もある。常に快適な通信環境を利用できる保証など、どこにもないのだ。

これまでのInstagramなら、表示するのが写真だけに限られていたために、ネットワーク環境が問題になることも少なかった。

公衆回線もWiFiも、ともに利用できない状況でもない限り、ストリームに流れる写真を眺めて楽しむことができた。ときにアップロード出来ないことはあったかもしれないが、それでも「いいね」をクリックするようなことまでできなくなるということはなかった。

しかしビデオ機能導入により、閲覧して楽しむのにも時間がかかるようになってしまった。個人的にはLTE環境でiPhone 5を使っているが、それでも時間がかかりすぎるようなことが何度もあった。そのような場合、場所を変えてネットワークの様子を見るとか、あるいはWiFiに切り替えるというようなことをしたりはしない。単純にInstagramを終了してしまう。

Instagramは写真の投稿も閲覧も簡単に行えることがウリのひとつだったはずだ。しかしVinstagramになって、少々ハードルが上がってしまったように思う。

問題はネットワーク接続絡みのもののみではない。コンテンツについても問題だ。言うまでもないことだが、Instagramに投稿される写真の全てが美しい、面白い、興味深いものであるわけはない。しかしトリミングやフィルタのおかげで、まずまず見られるものに仕上がっていることが多い。

また、写真というのは慣れてくればそこそこに撮れるようになることもある。根気強く狙えば、まさにベストと言える瞬間をカメラに収めることができたりもする。最初はうまく撮れなくても、何度か撮ってみるうちに、なかなかのものが撮れることがある。そんなときには、うまく撮れたものだけを公開すれば良いわけだ。

しかしビデオとなるとそうもいかない。最大で15秒もの間、魅力的なシーンを映しださなければならないのだ。確かにInstagramにはCinemaと呼ばれる仕組みが有り、手振れを補正してはくれる。また13種類のフィルタも搭載されている。しかしそれでも「どうしようもない」レベルのビデオになってしまいがちだ。

Instagramの投稿者たちが、人の注目しそうなものではなく、つまらないものばかり撮っているにしても平気だ。つまらない食事、コーヒー、ビール、ペット、飛行機の窓からの風景、ときには自分の足ばかり写している人もいる。そうした写真や、道端の鳩などの写真が表示されれば、どんどんスクロールしていけば良いのだ。ただ、隅の方にビデオであることを示すアイコンが表示されると、つい待ってみたくなるのが人情だと思う。何か面白いVinstagramが表示されるのではないかと期待してしまうのだ。

しかしその期待が満たされることはほとんどない。

人々は新しいInstavids(こんな呼び方も良いかもしれない)の魅力を引き出そうといろいろと試してみているところだ。それで今のところはつまらないものばかりが流れているということもできよう。かくいう自分自身もつまらない動画を流している。これまでに2本の動画を流したが、今は後悔している。申し訳なかった。

おそらくは練習を重ねて、上手なビデオを撮ることができる人も増えてくるのだろう。これまで同様に食べ物撮りを練習して、そこそこのクオリティのものが流れてくることになるのだろうと思う。

しかしもしそうなっても、個人的にはInstagramを起動するのに躊躇ってしまうようになると思うのだ。無駄な時間がかかってしまうことになるからだ。

Instagramはそもそも時間を消費するアプリケーションだ。開いてみるのはレストランでオーダーが届くのを待っている時間だったり、トイレでしゃがんでいるときだったり、あるいはちょっとした休憩時間であることが多い。ここに読み込みにも閲覧にも時間のかかるビデオがやってきたわけだ。15秒などさほど長い時間ではなかろうという人もいるだろう。しかし写真を見るのには0.5秒もかからない。いろいろな意味で長い時間を必要とするようになり、Instagramはもはや「隙間時間」に利用できるアプリケーションではなくなってしまった感じだ。

覚悟を持って時間をつぎ込むアプリケーションになってしまったと思うのだ。

Instagram Videoが全く下らないというつもりはない。TwitterのVineも非常な人気を集めている。Facebookは、ソーシャル部門で人後に落ちるつもりはないようで、今や「ソーシャル」にビデオも含まれる状況とはなっている。したがって、Vineの人気をみたからにせよ、あるいは以前から計画していたからにせよ、ビデオサービスを始めること自体は良いと思うのだ。

但し、Instagramには1億3000万もの利用者がいる。しかしうまくいっているものに手を加えるなという言葉もある。Instagramの提供するエクスペリエンスに手を入れてしまうのは非常にリスキーなことだと思う。ただ、対処のしようはある。

たとえば、勝手に名付けているだけだが「フィルターストリーム」を導入してはどうだろう。ストリームに流れてくるものを、写真だけ、Vinstagramだけ、あるいは両方というように設定できるようにするのだ。世の中にはDivvyのように写真関係のストリームをアグリゲートするアプリケーションがある。自分が見たいフィードを自分自身で選ぶことができるものだ。Instagram自身が、そうした仕組みを導入して悪いわけがない。

そうした仕組みが導入されるまで、少なくとも個人的にはInstagramの閲覧頻度を下げることになるだろう。これまでInstagram上で交流してきたみなさん。こちらからの「いいね」が減っても気を悪くしないようにお願いしたい。

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(翻訳:Maeda, H)


Timehop、非オンライン写真の取り込みを狙って、Mac及びPC用の同期ツールをリリース

あっという間に過ぎ去っていく時間の流れの中で、Timehopは過去を覚えておくためのよすがを提供してくれるサービスだ。このTimehopが、情報の取得元をソーシャルネットワーク以外にも拡大する大きなアップデートを行った。MacおよびWindows版のクライアントであるTimehop Syncをリリースし、これを使って手元の写真およびそれに伴う思い出をTimehopにアップロードできるようになっているのだ。

覚えておいでだろうか。Timehopは「1年前に行ったFoursquareでのチェックイン情報をメールで送信する」というハッカソンプロダクトだった。当時の名前は4SquareAnd7YearsAgoというものだった。以来、紆余曲折を経て、今日の形となっている。2012年初頭に、名称をTimehopに改変している。そしてFoursquareのチェックイン情報のみでなく、Foursquareへの投稿、タグ付けされた写真、Twitter、およびInstagramの投稿もサポートするようになった。そしてメールサービスとしての実態をウェブサービスに切り替えようとしたもののうまくいかなかった。その経験から、「モバイル」こそが進むべき道であろうと理解したのだと、共同ファウンダー兼CEOのJonathan Wegenerは述べている。利用者に届けられたメールも、半分以上はiPhone上で開かれているとのことだ。

正確な利用者数は教えてもらえなかったものの、iPhoneアプリケーションの投入で利用頻度は大いに上がり、利用者あたりの共有数は20倍に増加したのだそうだ。

「利用者の方々は、まさにモバイルを使っているときにこそ“共有したい”という気持ちになるようです。Timehopのコンテンツをデスクトップで閲覧しているようなときは、どちらかと言えば“情報消費モード”になるようなのです」とWegenerは述べている。

Timehop Syncを提供することにより、さらに「共有」したくなるデータを数多く投稿してもらおうと考えているわけだ。

Wegenerは言っている。「個人的な話をすると、デジタル写真を撮るようになって13年になります。30000枚程度撮った写真のうち、300枚ほどをFacebookやInstagram、その他のソーシャルネットワークに投稿しているとおもいます。しかしほとんどはどこにも登録せず、ただローカルなハードディスクにのみ保管されているのです」。

「写真を撮るという行為は、たいていの場合、その写真を後で見返すことを目的として行われるものです。しかし、実際のところはなかなか振り返ってみることが少ないというのが現状でしょう。多くの写真は整理されておらず、iPhotoを起動して30,000枚もの写真を振り返ってみるのはあまりにも時間のかかる作業になってしまいます。それで、未来永劫見ることのないものを記録するという矛盾した行動になってしまっているのです」。

こうした中で、Timehopは「去年の今日」や「一昨年の今日」などを振り返るサービスを提供していて、それにより、利用者に過去を振り返るきっかけを提供している。利用者に、ちょっとした驚きを提供するためにも、ぜひとも非公開の写真も提供できるようにしたいと考えているわけだ。

デスクトップクライアントの使い方は簡単だ。ダウンロードしてインストールすると、Timehopとの間で写真の同期作業が始まる。デフォルトではMacおよびWindowsの写真用フォルダ内と、MacのiPhoto写真を同期するようになっている。もちろん、他のフォルダを追加することもできる。

どの写真をアップロードするか、個別に設定することはできない。しかし同期された写真は明示的に他人と共有しない限りはプライベートとして保管されることとなる。さらにTimehopでは便利な機能を備えている。ひとつは重複写真は1枚だけアップロードするようにする機能と、スクリーンショットのように「思い出」と関連しなさそうな写真を除く機能だ。尚、近い時間帯に撮影された写真枚にまとめられるようにもなっている。

Timehopは、iPhoneアプリケーションで実現しているようなモバイル環境のエクスペリエンスに一層注力していく考えだ。但し、Android等の利用者に向けて、メールによる通知サービスも続けていくことにしている。Wegenerによれば、Timehopのサービスは現在まさに成長中で、なかなかiPhoneとAndroidに対して同じサービスを提供できるようにはならないのだとのこと。

Timehop Syncのクライアントアプリケーションはこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H)


Bingのソーシャル検索機能がますます人間化–各分野の専門家チームが独自の結果リストを提示

Microsoftが今日(米国時間6/1)、検索エンジンBingの新しい実験を発表した。それは、いつもの、Bingがよくやる、ソーシャル検索やアルゴリズムのアップデートではなく、Bing Boards〔仮訳: Bing評議会(複数形)〕と呼ばれるその取り組みは、特定の検索に対して人が選別校閲した結果(curated results)を返すことがねらいだ。その結果リストは、Microsoftによれば、“画像やビデオやリンクのヴィジュアルな集まりであり、ひとつのユニークな視点からのストーリーを語る”。

今Microsoftは、食品とライフスタイル関連のブロガーやエキスパートや社会的な影響力のあるカリスマ的な人たちを少人数集めて、この評議会を構成している。実験がうまくいけば、ほかのトピックにも広げていく。しかし今のところMicrosoftは、その校閲者たちがどうやって結果のリストを作るのかに関しては沈黙している。

下の検索例では、右のサイドバーにBing Boardが出ている。


〔証明用写真を撮るときに使う背景、というクェリに対して、エキスパートのおばちゃんがアイデアを提供している。〕

ぼくは最初ソーシャル検索とは無関係と感じたが、でもBingのチームは、この実験はこれまでやってきたソーシャル検索の延長だ、と言っている。“これまでも友だちや有名なエキスパートからの知識を導入してきたが、今度のやり方では、その分野の熱心な人たちが高度に専門的なコンテンツを検索のために作ってくれる”、Bing Experiences Program Manager(Bing体験事業部長)のChen Fangが、こう書いている。

Fangによれば、専門家たちが作る検索結果はBingの通常のWeb検索の結果に対する、あくまでも補完であり、今後はBingの中央カラムに表示される。

Microsoftは今後も、Bingに対し、いろいろなソーシャル的コミュニティ的実験をやっていくという。Googleはソーシャル検索を軽視しているようだが、Bingは今なお、検索のソーシャルな側面に力を入れている。競合サービスとは完全に異なる特性を確立するための努力の一環として、今やますます、この方面に大きな賭け金を積んでいるようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


どこがどう違う?―InstagramビデオとTwitterのVineを詳細比較

Instagramは先ほどのプレスイベントで15秒のビデオ機能を発表した。 Instagramお得意のフィルターに加えてアプリにはイメージ・スタビライザーを内蔵しており、ある程度の編集も可能だ

これはTwitterのVineにどんな影響を与えるだろう? 両者の違いは? 2つのプラットフォームを詳しく比較してみよう。

撮影

まず長さが違う。

Vineのビデオは最長6.5秒だ。TwitterとVineの開発チームはこの長さに決定するまでに多大な調査研究を行ったという。ビデオの制作者はこの短いビデオで一つのストーリーを作るためにクリエーティブに考えることを要求される。いかにもTwitterらしいアプローチだ。これに対してInstagramビデオは15秒だ。Vineに比べて2倍以上長く、制作者にとってはだいぶ余裕がある。

Instagramは編集できる。

どちらのプラットフォームも個別のクリップを複数つないでいくことができる。しかしInstagramビデオの場合は、最後に撮影したクリップを削除することができる。ただし最後から2番目のクリップを削除したいと思ったら、まず最後のクリップを削除しなければならない。つまりユーザーはその時点で最後に最後に撮影したクリップだけを削除できる。

これに対してVineは全体を削除してやり直す以外、まったく編集できない。 しかしVine側では最近、複数の作品候補を作れるようになると予告しているので、Vineももう少し自由度が増すようだ。

VineもInstagramも既存のビデオのインポートはできない。あくまでアプリ内で撮影することが要求される。ただし両者とも撮影されたビデオはただちにカメラ・ロールに保存される、後日の利用が可能だ。どちらのプラットフォームも自由にフロント・カメラへ切り替えることができる。

Instagramはフィルターを内蔵している。ビデオと写真で共通に利用できる新しいフィルターが13種類追加された。Vineにはフィルターはなく、近い将来提供される可能性も低いだろう。

プレスイベントで会場から驚きの声が上がったのが Instagramビデオ・アプリの画像安定化機能だった。ソフトウェア方式の画像スタビライザーで、 画面の揺れを相殺する方向に画面をトリミングするため画質は多少犠牲になる。しかしInstagramが想定するカジュアルな利用法からすればほとんど問題にならないだろう。今のところVineにはこのような機能は知られていない。

共有

制作されたビデオの共有オプションではInstagramの方がVineよりやや範囲が広い。Vineの共有先はFacebookとTwitterのみだが、InstagramビデオはFacebook、Twitter、Tumblr、Flickr、foursquareに投稿でき、メールでも共有できる。〔Vineビデオにはサードパーティーサイトへのエンベッド機能があるが、Instagramビデオにはない。〕

どちらのプラットフォームでも制作者は位置情報を含めることができる。ただしInstagramには「フォトマップ」機能があり、ユーザーが地図からビデオを選ぶことができる。

再生

ビデオも写真と同様に正方形なのでInstagramのストリームの見た目は基本的に変わらない。どちらのプラットフォームもビデオは自動再生される。ただしInstagramの場合は再生開始までに2秒のバッファリング時間がある。Vineの方が再生開始は早い。

もう一つ大きな違いは、Vineのビデオは自動的にループするが、Instagramビデオは再生後停止する。Vineのビデオの見た目はGIFに近い。Instagramのビデオはもっと伝統的なビデオ・クリップに近いようだ。

さて?

この2つのプラットフォームの市場での競争の結果がどうなるか注目だ。いずれにせよ、Vineに加えて今度はInstagramのビデオがインターネットに大量に溢れることになる。大きなカップにポップコーンを用意して楽しもう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


動画をサポートしたInstagram、現在の登録写真数160億、利用者数は1億3000万人

InstagramのKevin Systromは、世界中の情報をリアルタイムに共有していくためのツールをアナウンスした。Instagramの対象をビデオにまで拡げることとしたのだ。結局、プレスイベントの内容は、TechCrunchで最初に伝えた通りのものであったわけだ。

尚、新機能のアナウンスと同時に、現在のInstagramに関わる数値についても報告があった。曰く、利用者数は1億3000万を数え、共有されている写真は160億にのぼるのだそうだ。また「いいね」の数も10億に達するのだとのこと。利用者については4月のアナウンス時点では1億に到達したとなっていた。すなわちほんのしばらくのうちに3000万の利用者を上積みしたことになる。

ちなみに、今回のアナウンスも「発表数値」に加えておこう。Instagramでは「15秒間」のビデオが利用できるようになり、ビデオには「13種類」のフィルタが適用可能となっている。思い起こせば、Instagramは当初よりフィルタ機能により人気を集めてきた面もあった。すなわち、Instagramは相変わらず私たちに馴染み深いInstagramであり続け、そして面白いものを見せてくれる存在であるわけだ。「コンテンツが動く点が従来と少し変わるところです」とSystromは言っている。

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(翻訳:Maeda, H)


Instagram、13種類のフィルタを搭載した15秒間ビデオの共有サービスをアナウンス

しばらく前にFacebookにより10億ドルで買収された、人気写真共有サービスを提供しているInstagramが、サービスの範囲を写真以外にも拡げることとなった。

メンローパークにあるFacebookの本社で行われたプレスイベントにて、Instagramの共同ファウンダー兼CEOであるKevin Systromがビデオの共有機能を発表したのだ。名前はシンプルに「Video On Instagram」というものだそうだ。サービスを使って15秒間の動画を作成することができるようになっている。

プレスイベントはまだ行われている最中であり、詳細はまたこれからアナウンスされることになっている。

ともかく、今回リリースした動画共有機能が、多くの人に影響を与えることは間違いない。Instagramは現在、月間で1億3000万もの人にリーチしており、利用者はこれまでに160億枚の写真をシェアしてきている。アプリケーションのエンゲージメントは非常に高いレベルにある。たとえば日々、10億を超える「いいね」が投稿されつつある。

今回のアナウンスは、TechCrunchのスクープが結局正しかったことを意味する。「ビデオ版Instagram」の地位獲得に多くのスタートアップが名乗りをあげていたが、ついにその戦いにも決着がつくこととなるわけだ。

Instagramの共同ファウンダーであるKevin Systromは以前から、ビデオを取り込むことはあり得ると話をしていた。しかしビデオ機能を実現するにあたっては、写真の場合とはまた異なった難しさと対峙せねばならないとも語っていた。昨年秋に行われたVergeでのインタビューでは、写真と同じような仕組みでビデオサービスも始めれば良いのではないかと質問されていた。Systromは、ビデオサービスを導入するにあたっては、データ処理速度と閲覧にかかる時間をしっかりと考慮しておかねばならないと述べていた。面白いビデオを作ることも、またそれらを閲覧することも、写真の場合とは大いに異なるものであると認識していたわけだ。おそらくはFacebookのリソースが利用可能になったことで、Instagramも動画にチャレンジする準備が整ったということなのだろう。

今回の発表は、FacebookとTwitterの間の争いをより激化させる方向に働くのは間違いないだろう。既にご存知のことと思うが、Twitterの方は昨年、ビデオ共有サービスのVineを買収し、Twitter社としてのサービスを提供してるところだ。Twitterも、本日のアナウンスがInstagram上で動画サービスを提供するものであることを察したのか、Vineに新しい機能を追加してアナウンスしている。

本日のイベントについての招待状が送付されて以来、いったい何が発表されるのかについて、いろいろな憶測がなされていた。そんな中、TechCrunchのIngrid Lundenがビデオサービスのリリースをスクープしたのだった。今月末にGoogle Readerサービスが停止されることもあって、あるいはRSSリーダーがリリースされるのではないかという話もあった。しかし、少なくとも本日のところは、RSSリーダーについての話は出てきていないようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Facebookがページインサイトをアップデート―ビジネス・ユーザーにページのパフォーマンスをより正確に伝えられるようになった

Facebookはページインサイトをアップデートしたことを発表した。ページインサイトは管理者にFacebookページのさまざまなパフォーマンスの指標を提供する解析ツールだ。プロダクト・マーケティング担当マネージャーのGalynBurkeは私の取材に対して「これはページインサイトが2011年の10月にリリースされて以後、最初のUIのアップデートだ」と述べた。.

今回のアップデートは実際にこのツールを利用していないと読者にはやや難解に感じられるかもしれない。しかしBurkeによると変更のかなりの部分はこれまでにユーザーから寄せられた要望を実現したものだ。たとえば「私のページのパフォーマンスを表示するだけでなく、改善する方法も示してほしい」という声が強かったという。

Burkによれば、今回のアップデートは、ビジネス・ユーザーが自分のページのどこがうまく行っており、どこがうまく行っていないのかをより明確に知ることができるようにするのが目的だ。管理者はこうした情報を元にコンテンツの改善を図ることができるし、Facebookとしては広告にさらなる投資を呼び込むことも期待できる。

今回の変更の一つは「話題にしている人(People Talking About This)」の計測だ。これにはページに「いいね!」したユーザー数、投稿に対するコメント数、そのページが対象としている店舗、施設等にチェックインした回数などを総合したものだ。Burkeは「問題はこの『話題にしている人』にはユーザーの興味あるコメントなど重要jな情報が多数埋まっているにもかかわらず、ページの管理者が個々の内容をチェックしずらいことだった。そこで各要素をまとめてしまうのではなく、それぞれの要素ごとに表示することにした」と説明する(上の図参照。「いいね!」数、ページビュー数などに分類している)。

一方、「口コミ効果(Virality)」では従来どおり全体を合計した指標となっている。ただし、計測対象にクリック数を加え、タイトルをEngagementRateと改めた〔現時点では日本語未訳〕。

もうひとつの改良は、個別の投稿のパフォーマンスをスコアカード化して見やすくしたことだ(下のスクリーンショット)。「いいね!」、コメント、シェア、クリックなどのポジティブなアクションの合計と非表示、スパムとして報告などのネガティブなアクションの合計が表示される。Burkeは「これまでページ管理者が個々の投稿のパフォーマンスの全体像をつかもうしたらいくつものタブを開かねばならなかった」と説明する。

最後の変更はPeople Engaged(関与したユーザー)という新しいレポートだ。これには投稿になんらかの形で反応した人々についての地域や人口動態的情報が表示さえる。Burkeは「どんなタイプのオーディエンスに情報が届いているのかを知ることはビジネス・ユーザーが今後の広告キャンペーンを立案する上で非常に重要だ」という。

Facebookは今回のアップデートを少数のビジネス・ユーザーを対象としてテストしてきた。今回対象となるグループが拡大された。ユーザーからのフィードバックをさらに検討するということで、すべてのFacebookページが対象となるまでにはまだ多少の時間が必要が必要なようだ。

詳細はFacebookのブログで

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TwitterがTweetdeckをアップデート―ドラグ&ドロップでのカラム並べ変えなど便利な機能を追加

今日(米国時間6/19)、 Tweetdeckに新機能が追加された。これによってカラムの並べ替えがドラグ&ドロップでできるようになるなど使い勝手が向上している。

各カラムのヘッダー部分の左端に表示される縦縞のハンドル部分をマウスでつかむとカラムを左右に動かすことができる。表示されているカラムが3つ以下の場合、カラムを選択するとサイドバー側の左端に自動的に接着する。カラムが4以上の場合、選択されたカラムは従来どおり中央に表示される。

カラムアイコンを2回クリックすると、自動的にトップにスクロールして最新ツイートが表示される。この機能はTwitter for Macにはすでに実装されている。

Twitterは2011年にTweetdeckを4000万ドルで買収した。Tweetdeckはブラウザ、モバイル・アプリ、デスクトップ・クライアントから利用可能で、簡単な操作でTwitterのフィードをカスタマイズして表示できる。Twitterはパワーユーザーが効率的にタイムラインを読み書きできるよう努力を続けているようだ。Twitterは2週間前にTweetdeckのデザインをアップデートし、機能を追加したばかりだ。

今日のアップデートはウェブ版とChromeアプリ版のみサポートしている。TwitterによればMacとWindowsでも近くアップデートが行われるという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


スクープ! Facebook、6/20のイベントでInstagramにVine風のショート・ビデオ共有機能を追加との情報

Facebookが今週予定しているプレスイベントの内容についてわれわれは取材を続けている。ニュースリーダー・アプリが発表されるという噂を聞いたが、どうやらこの情報は間違っていたようだ。情報源によれば「6月20日〔日本時間21日〕のイベントでFacebookは人気の写真共有サービス、Instagramに短いビデオを投稿できるようにする」という。Twitterの6秒のビデオ共有機能、Vineに触発されたものに違いない。

Facebookの20日のイベントについては、なぜかコーヒーカップの底のシミの模様を印刷した招待状が郵便で送られてきた。これもある種の煙幕だったのかもしれない。

もっとも、3週間ほど前に、Matthew Keysが「Instagramで5秒から10秒程度のビデオ共有機能が社内テストされている」という記事を書いていた。ただしその時点では一般公開のスケジュールについてはまったく不明だった。

TwitterのVineを始め、Viddy、Cinemagram、Socialcamなどソーシャル・ビデオ共有サービスが急速に人気を得ている点から、Facebookもビデオ機能をサポートするする必要があるのは明らかだった。

6秒のビデオを独自のサイトとTwitter、Facebookに投稿できるVineアプリはこの1月のリリース以来急速に普及している。当初はiOSアプリだけだったが、今月に入ってAndroid版が登場したのを機にVinのトラフィックは劇的に増加し、TwitterではInstagramの写真を抜くまでなっている(下のグラフ)。

もちろんこの点については、VineのビデオがTwitterのサイト内で表示されるのに対してInstagramの写真はインラインで表示されなくなったことも影響しているだろう。

一方で、Instagramにビデオ機能を取り入れるのはビデオが広告媒体としてきわめて魅力的だという理由もあるだろう。もちろんInstagramは現在広告を表示していない。実際Facebookは去る12月にサービス約款を改定した際、強い反発を受けて改定を取り下げて謝罪する破目になった。Facebookの最近の四半期決算の電話記者発表lで、CEOのマーク・ザッカーバーグは「大手広告主はInstagramでの広告に強い関心を示しているが、当面このサービスに広告を掲載する計画はない」と述べた(ただしInstagram自身はすでにブランドにとって重要なPRプラットフォームとなっている)。

また現在の1億人というInstagramのユーザー数は、Facebookが本格的な収益化を図るにはまだ規模が十分でないのだという考えも成り立つ。ビデオ機能の追加は将来の収益化を可能にするレベルに新規をユーザーを獲得するにも有効だろう。

われわれの取材に対しFacebookはコメントを控えた。

写真ripleyb、Instagram

取材協力: Josh Constine

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


「ソーシャル・ブックマーク」に未来はあるか。20万ユーロを集めてMinilogsがサービス展開中

Deliciousの言葉を見ると、多くの人が「Web 2.0」を思い出すことだろう。Yahooによって買収されて、結局放棄されるまで、「クラウド」サービスの典型として大いに人気を集めたものだった。それまではあくまでも個人のものであった「ブックマーク」を公開することにより、ブックマークをする人自身も、そしてブックマークされる側にもメリットが広がっていったのだった。

以来10年ほどの月日が流れ、現在「ソーシャルブックマーク」系サービスを立ち上げようと考える人は少なくなったかもしれない。しかし、情報にリンクして、そしてそれを共有するというのは「ウェブ」というものの基本的魅力のひとつだ。そしてソーシャル性を持ち込むだけでなく、ビジュアル面でも工夫したPinterestは大成功となり、ここから刺激を受けているスタートアップもある。

刺激を受けて、自分たち独自の魅力を訴えようとするスタートアップのひとつにMinilogsがある。パリ発のサービスで、まずは20万ユーロの資金を集めてサービスをリリースした。

キャッチコピーによれば「大好きなものを保存して、再構築して、みんなと共有するためのベストサービスです」とのこと。このサービスではビデオ、音楽、地図、およびスライドなどをブックマークすることもでき、それぞれを「minilogs」と呼ばれるまとまりにしてプレイリストとして扱うこともできる。自身でプレイリストを楽しむこともできるし、そしてもちろん共有することもできる。

ところで今は2013年であり、Minilogsに用意されたのはもちろん「共有」機能だけではない。たとえば投票したり、フォローしたりというTwitterのようなソーシャル機能も備わっている。ただウリの機能は、独自にインプリメントしているプレイヤー機能ということになるだろう。登録したコンテンツがそのままプレイリストとなる。他のサイトにエンベッドすることもできるのが面白い。フランスの新聞社であるLe Figaroも利用しているようだ。

「この十年、リッチコンテンツがウェブ上に溢れるようになってきました。しかしそうしたコンテンツを保存しておいたり、編集してリミックスして活用する手段というのはあまり出てきていないように思うのです」と、Minilogsの共同ファウンダーであるJean-Philippe Coutardが言っている。「Pinterest(およびそのクローン)は、ビジュアル系コンテンツを扱うサービスを提供していますが、写真を共有するのに使われているだけというのが現状です。ビデオや音声、地図やスライドなども同様に扱えるようにすべきではないでしょうか。Minilogsは現状と理想の橋渡しをするものです。すなわち、ブックマークしたページに含まれるあらゆるコンテンツタイプを扱えるようにしたのです」。

他に同様のサービスが「出てきていない」というのは言い過ぎではある。ビデオや音声をブックマークしておくサービスというのは山ほどある。しかしMinilogsは、ブックマークした内容をさまざまな場所で再利用できるというメリットがある。「ページの中にどのようなタイプのコンテンツがあるのかを意識することなく、ただリンクをシェアするという意識だけで簡単に情報共有ができるようになっているべきだと思うのです」というMnilogsの主張は正しいものだろう。今後の発展が期待できるサービスかもしれない。

ただ、思い出すのはDeliciousのこと。そもそもそうした方向性を持ったサービスであったのだった…。

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(翻訳:Maeda, H)


6月20日、FacebookはRSSリーダーを発表か?!(プレスイベントを開催)

Google Readerがまもなく運用停止となるこの時期、Facebookがハッシュタグ機能の提供を開始した。そんな中、6月20日にプレス発表が行われるという謎めいた招待が届いている。Facebook上での「トレンドトピック」に関連するイベントのようだが、もしかするとフル機能を備えたRSSリーダー系プロダクトが発表されるのかもしれないと、評判になっている。

トレンドトピックを活用するものであっても、あるいはRSSリーダーであるにしても、いずれにしてもFacebookに蓄積される「シェア」情報が活用されることになる。人気ニュースはFacebook内でシェアされ、さらに広まっていくことになる。

今回のFacebookからの招待状につき、最初に言及したのはABC NewsのJoanna Sternだ。招待状には「小さなチームで大きなアイデア実現に向けた作業を展開中です。コーヒーと一緒に新プロダクトについての情報もご提供いたします」と記されている。ちなみにこの招待状は、通常のように電子メールで出されたものではなく、郵便を使って送られている。そして招待状には意味ありげにコーヒーカップの痕がある。コーヒーカップ痕といえば、コーヒーを飲みながら新聞をよんだとき、よく新聞の上に残ってしまうものでもある。

Facebookに集まっている情報をすべて入手するという方法はない。多くの情報が限定共有されていて、それをすべてすくい取るというようなことはできないのだ。しかしFacebook側は、そのすべての情報を検知することができる。匿名性を維持しながら広告にターゲティングデータを利用するのと同様にして、プライバシー問題に配慮しつつも、どういった情報が最も共有されており、またどのような層に広がっているのかという情報を活用していくことができる。

Facebookとして、そうした情報を活用しつつ、そして外部からの情報も内部に取り込んでいくRSS関連サービスを実現するのではないかとみられているのだ。投稿時に利用できるようになったハッシュタグとあわせて、さらに多くの情報を分類整理して、一層広く活用するための準備が整いつつあるように見えるのだ。

以前はいろいろな人から集まってくる情報を有効に活用する方法はあまりなかった。しかしついに今週、ハッシュタグの登場で活用の幅が広がった。Facebookのブログには次のように書かれている。「ハッシュタグはほんのスタートに過ぎません。あらに興味のあることについて、他の人がどんなことを言っているのかを発見しやすくする方法を提供していきます。それによって、これまで以上に人と繋がることができるようになります。今後、数週間ないし数ヶ月のうちに、さらなる機能をリリースしていく予定です」。

当然、次の一歩はニュースを効率的に扱うようにすることだろうと思う。絶対に間違いないと、個人的には思っている。ただ、今のところオフィシャルな確認は全くとれていない。

実際のところ、コンテンツ購読のための標準技術として利用されてきたRSSを活用できるようにするのかどうかはわからない。外部の情報ソースを指定して、指定したフィードを購読するというのは手間もかかるし、平均的Facebook利用者にとっては余計なサービスと受け取られる可能性もある。しかし、熱心なインターネット利用者からは歓迎される機能ともなり得るだろう。

しかしIngrid LundenがTechCrunchの記事に書いているように「RSSフィードに関係しそうなコードがFacebookのGraph APIに登場してきている(ディベロッパーでFacebookコードに詳しいTom Waddingtonが発見した)。RSSフィードとFacebook IDと結びつけ、RSS中のタイトル、URL、更新日時などを取得するコードもある。そしてそれに続くエントリ部の記述、および登録者情報もコーディングされている」。このコードはおそらく新プロダクトに関係するものなのではないかと思われる。但し、これは利用者自身のポストをRSSフィード化するものであり、RSSリーダー的な機能を持つものではないという可能性もある。

もしFacebookがRSSリーダー機能を提供するのだとすると、タイミング的にはパーフェクトだと思う。GoogleによるGoogle Readerサービスが終了する直前のリリースということになるのだ。20日に発表すれば、利用者にサービス乗り換えの時間を十分与えることができるだろう。

あるいは新プロダクトは、Facebook内の人気アイテムをRedditのようにリスト化して表示するというようなものなのかもしれない。そちらの方が、全ての利用者に対して簡単に価値あるサービスを提供することに繋がるのかもしれない。

いずれにせよ、既存サービスの単なるコピーではないことを期待している。Facebookに集まる情報を活用した、Facebookだからこそ提供できる、ニュース活用サービスを提供して欲しいものだと思う。

とにかくニュース関連のプロダクトというのは、Facebookにとって「大きな進歩」となり得るものだ。Facebookは、「自分の知り合い」、「利用者自身が興味のあるモノや情報」と繋がるためのサービスを提供してきた。ニュースとは、いわば「他の人が関心を持っている情報」だ。「繋がる」チャネルが増えることになるわけだ。サービスをリリースすれば、Facebook上での滞在時間もまた増加することになるだろう。より多くの情報を提供するようになり、そしてニュースとして流される情報に関連する広告を流す機会も増えることになる。自分の関心だけでによるのではない、さまざまな情報を提供してくれることにもなるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)


FacebookがとうとうTwitter式ハッシュタグを導入する―さらに新機能を準備中

Facebookは先ほどハッシュタグで投稿やコメントを検索できる能力を追加すると発表した。ハッシュタグの追加計画があることは今年の3月に報道されていた

もちろんこれまでもユーザーがハッシュタグを投稿中に含めることが禁じられていたわけではない。ただハッシュタグを検索できなかったので含めても意味がなかった。この新機能を紹介する公式ブログ記事でFacebookは「すでにInstagram、Twitter、Tumblr、Pinterestなどに存在する機能だが、ハッシュタグをクリックするとそのハッシュタグを含むニュースフィード中のコンテンツを読むことができるようになる」と述べている。

Facebookの説明は以下のとおりだ。

毎日、何億人ものユーザーがFacebookを利用して身の回りで起きた出来事や意見を交換する。お気に入りのテレビ番組、地元のチームのスポーツ試合、緊急ニュース速報、その他Facebookには世界中のありとあらゆるトピックについての会話が行われている。

こうした会話をもっと前面に押し出すために、われわれは一連の新機能を準備中だ。その第一歩としてFacebookにハッシュタグを導入する。

Facebookは新機能をまず一部のユーザーに提供し、順次公開範囲を広げていくのが普通だ。ハッシュタグ機能が全ユーザーに行き渡るのは少し先になるだろう。またFacebookはこれを「第一歩」と言っている。さらにどんな機能が開発中なのか注目だ。

Facebook上で交わされる会話の規模は驚くべきものだ。テレビのゴールデンアワーの時間帯にはアメリカで8800万から1億のユーザーがFacebookを使う。先週のゲーム・オブ・スローンズの放映では150万回、今年のアカデミー賞の発表のときには6650万回のアクション(投稿、「いいね!」、コメントの総数)があったという。

ブログ記事には3月に最初の報道がなされたときにわれわれが抱いた疑問、つまりプライバシーの管理については触れられていない。基本的にすべてのコンテンツが公開されているTwitterのようなサービスとは異なりFacebookの場合は多かれ少なかれすべてのコンテンツにプライバシー設定が行われている。

Facebookの広報担当者に取材したところ、ハッシュタグ検索はグラフ検索と同様の仕組みが用いられているということだった。つまり検索するユーザーが閲覧することを承認されているコンテンツのみ表示されるということだ。私が「友だち限定」の投稿にハッシュタグを含めたとすると、そのハッシュタグ検索で記事を読めるのは私の友だちに限定される。

〔日本版〕 Facebookブログによると、今回導入されるハッシュタグの機能は次のようなものという。
 • 検索窓からの検索。たとえば#NBAFinalsのように入力して検索できる。
 • Instagramなど他のサービスのハッシュタグをクリックできる。
 • ハッシュタグ検索結果やハッシュタグ・フィードから直接あらたな投稿ができる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、ソーシャル・カーナビのスタートアップ、Wazeを11億ドルで買収―ライバルに痛打

数ヶ月前から注目の的だったWazeの去就が決まった。このソーシャル・カーナビ・サービスのスタートアップをGoogleが買収したことが明らかになった。すでに二番手を遠く引き離しているGoogleのモバイル・マップ事業が、この買収によってさらに大きく強化されることになる。買収金額は明らかにされていないが、TechCrunchの情報源によると、11億ドルだという。

アップデート: Wazeが公式ブログで買収について発表した。CEOのNoam Bardinは「GoolgeのCEO、Larry Page、ジオ・プロダクト担当副社長、Brian McClendon、Googleマップ・チームは、以前からWazeに注目していた。われわれはGoogleマップ・チームといっしょに働くことができるようになったことに興奮している」と書いている。Bardinはまた、「Wazeは買収後も事実上何も変わらない。ブランド、サービス、会社組織、そして5000万人に上るユーザー・コミュニティーは従来どおり維持される」と述べた。

BardinはまたなぜWazeが株式上場ではなく買収を選んだかについても次のように説明している。「(上場すると)企業はプロダクトよりも決算の数字を優先せざるを得なくなる。注意はユーザーよりも金融機関、投資家、弁護士、ウォールストリートの方に向かいがちだ。しかしわれわれはWazeコミュニティーを最優先する(ためにGoogle傘下に入る道を選んだ)」。

アップデート2: イスラエルのテクノロジー・ブログ、GeekTimeも11億ドルという金額を確認した。それによると、10億3000万ドルは現金で会社とその株主に支払われ、1億ドルが貢献に応じて社員に支払われるという。

今回の買収はGoogleにとって二重に戦略的だ。報道によれば、Googleのライバル2社、FacebookとAppleがWazeの買収を試みていた。Facebookはデューデリジェンス段階で脱落、Appleのアプローチも失敗した(ただし2社ともWazeに買収の申し出をしたことは公式に認めていない)。

GoogleのWazeに対する関心2週間前に報じられ、その後さらに熱意が高まっているとされた。しかしこれまで噂が先行して情報が錯綜していた。

Wazeはこれまでに6700万ドルのベンチャー資金を調達している。投資家はBlue Run Ventures、Magma、Vertex、Kleiner Perkins Caulfield & Byers、Horizon Venturesなどだ。買収代金の大半はこれらの投資家のところに直行するらしい。イスラエルの経済紙、Globesによれば、共同ファウンダーのEhud Shabtai、AmirとGili Shinar、Uri Levine、Arie Gillon、CEOのNoam Bardinが手にするのは2億ドル以下だという。

ソーシャル: ラリー・ペイジがCEOの就任して以来、Googleはソーシャル化を強力に推進してきた。今やGoogleの全プロダクjとはGoogle+を軸としてソーシャルに再編されつつある。

世界最大のクラウドソースの位置情報プラットフォームであるWazeは、Googleのモバイル・マップのソーシャル化を大きく推進することができる。ユーザーは単にウェブ上で訪問した場所(ウェブサイト)を共有するだけなく、物理的に訪問した場所を共有できる。Bardinは4月のAllThingsDカンファレンスで、「“モバイルにとっての地図はウェブにとっての検索と同じ役割を果たす」と述べた。つまりモバイル・ユーザーが行う検索の大部分は位置情報に関連している。Wazeはモバイル・ユーザーの位置情報検索を現実の地図上のソーシャル・レイヤーとして表現できる。世界でもこうしたサービスを大規模に実現している例は数えるほどしかない(ニューヨーク・タイムズは地図をカンバスにしてあらゆるモバイル・アプリを統合するという興味あ実験を紹介している)。

ライバル: Waze買収にはもうひとつの意味がある。Wazeを傘下に収めたことによってGoogleはFacebookがWazeの資産を活用することを効果的に防止することができる。Bardinも述べているとおり、Wazeは単なる地図サービスではなく、位置情報のビッグデータ企業だ。モバイル化に全力を挙げているFacebookにとってインハウスで収集された膨大なソーシャル位置情報を保有するWazeは理想的な統合の相手だった。WazeをGoogleにさらわれたことによってFacebookはサードパーティーからのデータ提供に頼ることを続けるか、あるいは別の、より小さい同種の会社を買収しなければならなくなった。

Wazeが売却の相手にGoogleを選んだのはイスラエルから本拠を移さないという条件をGoogleがのんだことも一因だという。110人の社員のほとんど全員がイスラエルにおり、パロアルトのアメリカオフィスに勤務するのはわずか10人ほどだ。しかしパロアルト・オフィスは規模は小さいものの、CEOのNoam Bardinとプラットフォームおよび提携戦略担当副社長のDi-Ann Eisnorが常駐している。

現在のWazeの主要なターゲットはアメリカだ。4月にBardinが発表したところでは4400万人(当時)のユーザーのうち1200万人はアメリカにいるということだった。今年2月、Wazeはアメリカの事業を拡張し、収益化のため、広告ビジネスの中心地、ニューヨークのマジソン・アベニューにオフィスを開いた。最近、Wazeの社員が頻繁にニューヨークを訪れている。収益化のためには今後なすべきことが多いだろうが、ここでもGoogle poleの巨大な広告マシンが大いに威力を発揮するに違いない。この点でもWazeとGoogleの相性は良さそうだ。

〔日本版〕 Wazeはカーナビをベースにしてユーザーがドライブ中に渋滞、事故、ガソリンスタンドの料金などの情報をリアルタイムで発信し、情報を共有できるサービス。日本語版も公開されている(Android版、iOS版)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+