MWC 2019は「モバイル」が本当に多様化していく最初の年になるだろうか?

CES 2019は不発だった。たまたまそうだった。おもしろい年もあれば、そうでない年もある。テクノロジーの世界には干満がある。時間は単純な円環だ。すべてがピカピカに光り輝き、自分こそ金(きん)だと主張している。でもその退屈を壊せるのは、不意に現れる流れ星だけだ。

一方、MWCは毎年必ず何かがある。モバイル産業は今、岐路に立っている。スマートフォンの売上は停滞し始め、アナリストたちは初めて落ち込みを認めた。しかも、選りに選ってそんな年に、Mobile World CongressはMWC Barcelonaに公式に改名した。

この唐突な改名は「モバイル」という言葉からその重荷を取り去った。Mobile World Congressという名前のままでは、世界のスマートフォンの高級機の新製品発表会、というイメージを拭い去れない。しかしこのショウは今や、CESやIFAと並ぶ消費者電子製品の世界大会へ変わろうとしている。まるで当然のように。

それでも当面は、スマートフォンは特別な存在だ。そのデバイスは今でも私たちの生活のどの部分にもついてまわるし、これからもしばらくはそうだろう。売上の低迷にはいくつかの理由があるが、しかしその最大の要因はアップグレードサイクルが遅くなったことと、製品の性能がほぼ頂点に達して、人をあっと言わせるような新機能がなくなったことだ。また、世界のスマートフォン市場を引っ張ってきた中国経済の乱調も低迷に貢献している。

そして市場の基調としての行き詰まり感は、新しい実験精神を生んだ。株主たちを喜ばせておくためには右肩上がりの成長と快調な売上が必要だが、そのためには消費者がどうしてもアップグレードしたくなる強力な理由を探さなければならない。そして今年は初めて、いや、初代のiPhone以来初めて、フォームファクター…外形形状…のラジカルなシフトが起きた。サムスンもファーウェイもTCLも、そしてオッポ(Oppo)も、全員が最近の数週間内に折り畳みスマホ(フォルダブルフォン)を発表した。

消費者がまさにそれを必要としている時期に登場した、というのもあるけど、各社の差別化ぶりがさらに話題をにぎやかにしている。大手各社はほぼ同じ時期に全員がフォルダブルのバスに乗り込んできたが、フレキシブルという技術の統一規格のない実装形式には、各社それぞれのユニークなアプローチが見られる。

実際には、これらのどれひとつとして、ゲートを出た途端にビッグセラーになってはいない。平均2000ドルという価格も問題だ。ファーウェイのモバイル部門のチーフであるリチャード・ユー(Richard Yu)氏が、ステージ上で、Mate Xの価格が高いことを謝ったぐらいだ。それも期待に水を差した。

でも、これまでの各社旗艦機の倍というお値段でありながら、関心は盛り上がっている。そしてどこも、その実験を引っ込めようとしない。LightのCEOの説では、スマートフォンの技術と市場の成熟により、各メーカーにはこれまでと違うユーザーニーズを探求する新しい機会が生まれたのだ、と。

彼がそのとき具体的に指したのは、スマートフォンのリアカメラの配列の多様化だが、それを「スペースの利用の多様化」と一般的に言ってもいい。今や多くのスマートフォンメーカーが、毎年アップルやサムスンと同じ土俵で競合していくことに、そのココロが‘燃え尽きて’しまった。

多様な断片化を特徴とするメディア市場において、長年スマートフォンだけは、ひとつの、あるいは数少ないトレンドへと全員が右へ倣えしてきた。だから今後の変化についても、同じことが言えるのではないか。そのトレンドとは、今後スマートフォンはますます均一ではなくなり、ユーザーの個々のニーズに精密にフィットしたものになる、という流れだ。

関連して、スマートフォンのハンドセットがあまり売上にも利益にも貢献していない企業が次々とモバイルから手を引く、というトレンドもありうる。今すでに、Razerがその第3世代のゲーム専用スマートフォンの計画を放棄したという噂がある。

しかし希望があるとすればそれは、今年のMWCが、モバイル業界が長年怠慢してきたラジカルな激動と変革に向かう、最初の一歩になることだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

猫様専用ロギングデバイス「Catlog」購入で400円寄付、RABOが猫の保護活動を支援へ

首輪型の猫向けロギングデバイス「Catlog」を開発中のRABOは2月28日、公益社団法人アニマル・ドネーションとの提携を発表し、寄付メディアの「きふる」を通じた寄付活動を開始する。

具体的には、きふるのキャンペーンページおよび提携団体ページ経由でCatlogの基本セット(税別1万4800円)を注文すると、1セットあたり400円をRABOが寄付するという流れだ。同時に一般販売も開始するが、RABOのオフィシャルショップからの購入は寄付の対象外なので注意。

アニマル・ドネーションは、動物福祉団体の活動と、こうした団体への寄付を通じて支援したい人をつなぐ場を作る中間支援組織。寄付先の認定団体スタッフとのコミュニケーションを密にし、支援者の寄付の目的に応じた団体をマッチングしてくれる。

RABOは約1年前の2018年2月22日、猫の日に設立されたスタートアップ。同社が開発中のCatlogは、2018年10月29日にクラウドファンディングサイトの「Makuake」で支援者を募集し、開始1時間で目標額を突破。そして2019年の猫の日、2月22日に支援受付を終了した。達成率は1523%、支援者423人、支援総額457万1600円を集めた注目のデバイスだ。

Catlogは、海洋生物の生態行動を調査する研究手法であるBio-Logging(バイオロギング)の技術を応用し、猫の動きを解析。歩く、走るなどの運動、睡眠や休息、そして飲食など、飼い主が不在時の猫の行動をスマホで把握できる首輪型デバイスだ。運動不足や食事の回数なども記録されていくので、健康状態の把握にも役立つ。将来的には、他猫との比較や獣医やペットシッターとのアカウントの共有などの機能も組み込まれる予定だ。

2019年1月に同社が実施した「猫様との生活調査」によると、猫との出会いの約7割は「拾ってきた」か「譲渡」で、ペットショップやブリーダーからの購入の割合が低く、地域住民が共同で飼育している地域猫も多い。しかしその一方で、環境省統計資料によると2017年度には3万4854匹の猫が殺処分されている現実もある。動物愛護団体では、保護猫の飼い主探しや不妊・去勢手術の推進、虐待防止などの活動が行われている。

RABOでは、提携先の団体をさらに増やしていく方針で、動物福祉や愛護の団体を募集中だ。対象となる団体は、特定非営利活動法人、公益財団法人、公益社団法人、非営利徹底型一般社団法人となる。

マイクロソフトのHoloLens 2を実機テスト、やはりすごかった

今週、マイクロソフト(Microsoft)はバルセロナのMWCでプレスカンファレンスを開催し、混合現実ヘッドセット、HoloLensの新しいバージョン発表した。Microsoftが2015年に最初のデモを公開したとき、「こんなことができるわけがない。フェイクに違いない」と疑った専門家さえいた。たしかにリアルタイム・トラッキング、ジェスチャー認識、(当時としては)高精細度ディスプレイをスタンドアローンのパッケージにまとめるのは困難な事業で、それまで誰もこうしたプロダクトを見たことがなかった。

次世代プロダクトが発表されるまで4年もかかったわけだが、これはMicrosoftがユーザー、デベロッパーからのフィードバックを慎重に検討して方向性を決めようとしていたからだろう。Microsoftがアップデートを急ぐ必要を感じなかったのは事実上ライバルがいなかったせいもある(例外はMagic Leapかもしれないが、このプロダクトは依然としてごく初期段階にある)。

私はMWCでHoloLens2の実機をテストする機会があった。初代HoloLensに大きなショックを受けたが、新バージョンは、さまざまな意味でオリジナルの自然な進化と感じられた。つまり、装着したときの快適性は向上し、狭かった視野は十分に広くなった。操作性、対話性も改善され、アプリの使い勝手も大きくアップした。ハードウェアの現代のスペックも適合する水準に引き上げられている。

新バージョンをテストするとまず気付くのは、立体視に重要となる両目の間隔の測定とカリブレーションが自動的に行われることだ。これは簡単に言えばミニゲームのようなもので、小さな光点が動き回るのを目で追うだけでいい。すると視線トラッキング・システムがユーザーがどこを見ているかを認識し、システムを調整する。このプロセスが終わると、小さい仮想ハチドリが現れてユーザーの手に着地する。ユーザーはここで新しいHoleLensの視野の広さを実感するかもしれない。この鳥の位置では初代のHoloLens 1の小さな視野には収まらなかったはずだ。

念のために言っておくが、HoloLens 2の体験はMicrosoftのビデオが信じさせようとしているレベルにはまだ達していない。 たとえばARイメージは唐突に現れ、突然消える。しかし視野が十分広くなっているので依然ほど煩わしくは感じない。解像度のスペックは初代とほぼ同じで、私には差は感じられなかった。

もうひとつ、HoloLens2を装着してですぐに気付くのは快適性だ。この点ではMicrosoftの主張は単なる宣伝ではなかった。初代製品は頭を締め付ける感覚があった。その上、私の場合、ともすればずり落ちてきた。デバイスを被っていることを常時意識させる重量もあった。新製品も頭の後ろで小さなノブを回して頭に締めつけるのだが、はるかに快適に感じる。実際の重量は数グラム軽くなっただけだが、重量配分や装着部分が改善されたのだろう。ユーザーが眼鏡をかけていても、デバイスの重量は鼻にはかかっていないので、圧力が増えて不快な思いをする心配はない。

さらに大きな違いは、HoloLens 2は簡単にフリップアップできることだ。つまり本当のバイザーになっている。ユーザーはHoloLensを通して外界を見るわけだが、必要があれば顔の前から跳ね上げておくことができる。

新しいHoloLensをテストすると、すぐにメニュー、ボタン、スライダーに出くわすことになる。初代バージョンでは、手の動きのトラッキングは十分ではなく、デバイスとの対話方法として自然に感じられなかった。HoloLens 1では認識を確実にするために特別なジェスチャーを使う必要があった。新バージョンではスマートフォンと同様に仮想アイコンをタップできる。スライダーが表示されたらつかんで動かすことができる。MWCで紹介されたMicrosoftのデモ・アプリケーションではこうした操作がうまく利用されている。

またマーケティング戦略上の違いもあった。今回、MicrosoftはHoloLens 2がビジネスユーザー向けであることを明確に述べた。すべてのデモはそうしたユースケースを考えている。ユーザーが壁を突き抜けてきたエイリアンを射ったり、リビングのテーブルの上で仮想Minecraftをプレイするような時代は終わった。MicrosoftのD365混合現実アプリ担当マネージャーの Lorraine Bardeen氏が私のインタビューに答えて語ったところでは、最初のバージョンでは確かにMicrosoftは多様な実験を歓迎した。しかしすでにHoloLensが適するユースケースは明確になっている。

Bardeen氏は「たしかに私たちは当初、『これを使ってなんでもできる』と言いました」と述べた。 しかしHoloLens 1の出荷が始まると「箱のフタを開けたらすぐに特定の業務に役立つ」ような製品を望むユーザーが多いことが判明した。もっともその一方でHoloLensをカスタマイズ可能なオープンなシステムにしておくという約束も守っている。したがってゲーム・デベロッパーがそう望むなら、HoloLens向けゲームを開発したり既存のゲームを移植したりすることは可能だ。

とはいえ、3500ドルからというユニット価格を考えれば、これは明らかにコンシューマー向けデバイスではない。HoloLens 2に人気ゲームが登場することは当分期待しないほうがいいだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

EnergizerのP18K Popはスマホ付き18000 mAh大容量バッテリー

これこそが、みんなが求めていた機能だ。

スマートフォンのレビュー記事を読むとき、最初に知りたいことの一つはバッテリーの持続時間が自分の利用形態に合っているかだ。もしスペックの中で意味があるのはバッテリー寿命だけだったらどうなるだろう?

バルセロナで行われているMWCで、携帯電話メーカーのAvenir TelecomはEnergizerブランドの強烈なパンチ力をもつ巨体で注目を集めている。

P18K Popには18000 mAhという超大型バッテリーが組み込まれている。メーカーは丸2日間動画を見続けてもバッテリーがなくならない、と言っている。ちなみに今読者のポケットの中にある携帯電話のバッテリーは2500~3500 mAhくらいなので、ふつうの使い方なら数日間もちそうだ。

消費者は、果てしなく端末を薄くしたいというメーカーの欲求に必ずしも興奮していない。もちろんいちばん薄い部分の厚さが18 mmのP18K Popにとってそんな問題はない。ふしぎなことにここまで厚くしたのに、ヘッドホンジャックをつける余裕はなかったようだ

この大きな図体にどの程度の市場があるのかまったくわからないが、パリ拠点のAvenir Telecomは、この夏には消費者向けに出荷を始めると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsung Galaxy Foldの動きがよくわかるビデオ


TechCrunchのビデオチームはGalaxy Foldの機能と動作をさらに詳しく紹介するビデオを作成した。Samsungのモバイル製品戦略担当のSuzanne De Silvaにインタビューして製品のコンセプトを聞いた。

De SlivaによればFoldはユーザーのニーズの多様化に応えるものだという。De Silvaは「たとえば畳んだ状態でメールをチェックし、興味を抱いたメールの情報をさらに詳しく調べたいと思ったとしよう。Foldを開いてタブレット状態にしてアプリを起動しマップをチェックすることができる。現在のユーザーは一つの機能だけを求めていない。2つの機能を1つのデバイスにまとめ、タブレット状態では3つのアプリを同時に利用できるようにしたのもその現れだ」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ZTEも5Gスマホ「Axon 10 Pro 5G」を発表、背面に3つのカメラ、ディスプレイ指紋リーダーを搭載

今週バルセロナで開かれているMWCでは5Gスマホのリストが長くなりつつあるが、ここにさらに1つ加わった。ZTEがAxon 10 Pro 5Gを発表した。少なくとも中国と欧州で2019年上半期にリリースされる予定だ。もちろん、米国に関しては特殊事情がある。ZTEは、近年ファーウェイが置かれているのと同じような政治的“引火点”にいるわけではないが、米国当局の精密な調査の対象となってきた。

ファーウェイのようにZTEも自前の5Gネットワーク装備を手がけることで著しく恩恵を受けていて、テストという面では競争の一歩先をいっている。現在のところ、間もなく到来する次世代のワイヤレス技術のための端末の準備をキャリアと共に進めている。

実際、ZTEは今日のMWCキックオフで、Qualcommとともに実施したライブのプレゼンテーションも含め、自らの5G技術を披露した。

Axon 10 Pro 5Gは、リアに3つのカメラ、Uの字型をしたパンチホールベゼル、ディスプレイ指紋リーダーを搭載する。ZTEはまたBlade V10も今日発表した。高解像度のセルフィーがこれまで撮れなかったということで、この端末は32メガピクセルのフロントカメラを搭載している。

原文へ 翻訳:Mizoguchi)

ソニー最新スマホ「Xperia 1」の画面は21:9の超縦長

2年前、話題の中心はアスペクト比だった。最近は5Gと折りたたみ一辺倒だが、ソニーはフラグシップ機のXperia 1に21:9ディスプレイを搭載して長さを追求した。

狙いは、6.5インチのスマートフォン画面をできるだけシスマサイズに近づけて、映画製作者の撮影を再現することだ。スクリーンは4K HDR OLEDで、ソニーが映画用に開発した色再現方式Master Monitorを使用している。

これは、カメラの革新で特徴を出してきたソニーにとって大きな変化だ。もちろん、カメラについても言うべきことはある。この端末は21:9サイズの4K HDRビデオを24 FPSで撮影可能だ。現時点でこのアスペクト比は必ずしも一般的ではないことからユーザーはいつでも別のフォーマットに帰ることができる。

コンテンツに関してソニーはいくつかのプロバイダーと組んでカスタマイズしている。ビデオではNetflix、Amaxon Prime、YouTube、ゲームではGameloft、10 CentのほかFortniteを開発したEpicなど。

発売は春の終わりを予定している、価格は未定。

SonyはXperia 10およびXperia 10 Plusという中級機種も同時に発表した。いずれも21:9画面でサイズはそれぞれ6.0インチと6.5インチ。価格は359ドルと430ドル。米国では3月18日に発売予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

OPPOのOnePlusもMWCで5Gプロトタイプをデモ、今夏発売へ

2019年に入って、中国のスマートフォンメーカー、OnePlusは5Gハンドセットを近く発表すると予告していた。今週バルセロナで開催されているMWCカンファレンスで同社は約束を半分だけ果たした。MWCではLG始め5Gデバイスのラッシュが続いているが、OnePlusのデバイスはプロトタイプで、内容の詳細はまだ明かされなかった。

今年のMWCでのOnePlusはクローズドな招待オンリーのイベントが主だったため、デモ機が展示されたのはQualcommのブースだった。QualcommからするとAndroidの大群の中で自社のチップがいかに広く使われているかを示す好機だったのだろう。

同社は次のように説明している。

OnePlusは、われわれのチップを利用して、未来的な5Gクラウドゲームをシミュレートした。プレイするためにはこのスマートフォンとゲームパッドしか必要としない。5Gの高スループットと高速な応答性により、強力なクラウド処理能力を利用することでプレーヤーは大規模なゲームをオンラインでプレイできる。これまでこうした大規模なゲームはパソコンにアプリケーションをダウンロードしなければプレイできなかった。Snapdragonの比類ないゲーム能力と最適化を利用して、プレイヤーはこれまでにない高精細度、低レイテンシーのクラウドゲームを体験することができる。

これまでのリリースの例からすると、5G OnePlusは夏のアップデートで正式に登場することになりそうだ。過去のリリース・サイクルが参考になるなら、さらにその後一回程度のアップデートが行われるかもしれない。ただしOnePlusは急速な規模の拡大に伴って親会社のOPPOとの差別化を含め、市場のメインストリームに食い込むために製品のシフトを進めている。

デモされたデバイスはOnePlus 7と呼ばれることになるはずだが、第2四半期に発売されるだろう。残念ながら5Gバージョンはアメリカでは発売されない

一方、今年5Gへのアップデートが行われることで、OnePlusが既存のテクノロジーを使ってデバイスの価格を引き下げるより、最新のテクノロジーをいち早く採用する方向に動いたことが判明した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ファーウェイの5G折りたたみスマホは約29万円

折りたたみスマホは値が張る。5Gスマホもそうだ。では5Gの折りたたみスマホはどうか。借り入れを覚悟した方が良さそうだ。ファーウェイのMobile World Congress(モバイル・ワールド・コングレス)での記者会見の最後に、モバイル責任者のRichard Yu(リチャード・ユー)氏は発表したばかりのMate Xの価格は2299ユーロ(2600ドル、約28万8000円)であることを明らかにして「価格爆弾」を落とした。

かなりプレミアムな価格設定だが、そんなものだろう。

2019年半ばに発売される端末の価格が明らかにされた瞬間、イベントに参加していた人たちからはため息の声がもれた。ユー氏は明らかにそうした反応を予想していて、ファーウェイがこの価格を引き下げるためにキャリアと検討を重ねていることを明らかにした。5G折りたたみというイノベーションの値段について、ユー氏はほとんど弁解するような口調だった。

大量生産もまたコスト引き下げに貢献するはずだ。しかしもしこの端末がアーリーアダプターのみをターゲットにしているのなら、それでおしまいだろう。

Galaxy Foldのように、Mate Xは8GBのメモリー、512GBのストレージ、計4500mAhの2つのバッテリーなど、しっかりしたスペックを備えている。そして2600ドルというのは一線級ものだろう。

価格のほかにも、ファーウェイはこのデバイスをメジャーなキャリアを通じて米国で販売できないという大きな問題を抱えている。明らかにキャリアは米国マーケットにおいてこのプロダクトに奨励金援助は行わないだろう。なので、もしこのデバイスの価格が躊躇させるものでなかったとしても、手に入れるのは難しそうだ。

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ファーウェイの折りたたみスマホ「Mate X」用ケースは両面を保護する

折りたたみスマホが今年のobile World Congress(モバイル・ワールド・コングレス)で注目を集めている。サムスンがサンフランシスコでのイベントでGalaxy Foldをデビューさせた数日後にファーウェイは同社のソリューションであるMate Xを発表した。

表面的には、3つの大きなスクリーンを有するMate XはGalaxyデバイスよりも上をいっているように見える。もちろん、それらディスプレイは、テクノロジーとは別のところでいくつかの大きなな課題を示している。具体的には、ディスプレイをどうやって傷だらけにしないようにするかだ。

ファーウェイにはその解決策がある。ただし、スマホそのものほどエレガントではない。我々が目にしたごく初期の例の一つは、折りたたみケースがどのようなものになるかを示していて、ファーウェイは手早くスリップケースを披露した。

このアクセサリを開くとスマホを折りたたんでしまうことができ、デバイスの両面を保護する。つまり、8インチディスプレイを広げた状態では保護しない。公平を期すために言うと、このケースはデバイスをポケットに入れて持ち歩くぶんには端末を露出させることはなさそうだ。

ただ、これはファーウェイ社内で開発された初期ソリューションにすぎない。将来のケースは、デバイスそのものよりあらゆる点で異なってくるだろう。このケースは、少なくとも2600ドルもしないはずだ。

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Android新端末にはGoogleアシスタント起動ボタンがつくようになる

現在、AndroidスマートフォンGoogleアシスタントを起動するにはホームボタンを長押していた。今日(米国時間2/24)のバルセロナで開幕したMWCカンファレンスでは間もなくLG、Nokia、Xiaomi、TCL、Vivoが新製品を発表するが、各社の製品は専用のGoogleアシスタント起動ボタンを備える。これはSamsungのスマートフォンに以前から同社のアシスタント、Bixbyの起動ボタンが備えられていたのに似ている。

今週発売されるボタン付きの新しいスマートフォンは、LG G8 ThinQとK40、Nokia 3.2と4.2だ。近くXiaomi Mi Mix 3 5GとMi 9、Vivo(Vivo V15 Proを含む)、TCLにも専用のアシスタントボタンが装備される。Googleは1億台を超えるデバイスが近くアシスタント起動ボタンを備えるようになると期待している。

GoogleはAndroid OSに専用ボタンを利用する新機能を組み込むことができる。これにより現在数回タップしなければならない機能が簡単に利用できるようになるはずだ。

専用ボタンを1回タップするとアシスタントが表示さるのは(現在のスマートフォンでホームボタンを長押しするのと同じ効果)。ダブルタップすると、アシスタントの今日のスナップショット機能が表示される。天気、予定、予定、位置情報などユーザーのコンテキストに応じた情報が得られる。長押しすると「ウォーキートーキー機能」が呼び出される。これにより、アシスタントは長いセンテンスjを最後まで聞き取るようになるという。Googleでは「メールなど長いテキストを音声入力するのに最適」としている。

GoogleがこのボタンをAndroidスマートフォン自体に組み込んでいることは興味深い。Google自身の次期Pixelスマートフォンや、発表が期待されている低価格版のPixel 3にも組み込まれるだろう。アシスタントを発見しやすくなれば利用の頻度もアップするに違いない。すくなくともGoogleはそう期待しているはずだ。

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滑川海彦@Facebook Google+

LG G8 ThinQは「手のひら静脈認証」でロック解除可能なスマホ

G8 ThinQについては数ヶ月前からわかっていた。そして数週間前、LGはカメラ機能の全貌を公開し、前面カメラにToF画像センサーを採用し、高度な顔認識アンロック機能を導入したことを発表した。

しかし製品発表までにいくつか隠していたものがあった。その一つがちょっと変わった生体認証だ。LGによると、同機のHand ID技術は、初めて「手のひら静脈認証」を使う。十分正確なのだろうが、まだ主流の機能ではない。

Hand IDとは、最近のスマートフォン機能のなかでも気味悪く聞こえる機能のひとつである「手のひら静脈認証ロック解除」と比べてまたずいぶんと人目を引く名前だ。しかし、それを支えている技術は、名前に隠されたとっつきにくさを克服すれば実にクールだ。

報道資料によると、「LGのHand IDは手のひらの静脈の形、太さ、その他の個別の特徴を認識して本人を識別する」。つまり、顔や指紋と同じく、誰もが独自の静脈パターンをもっているので、一度登録しておけば、青い血管を端末にかざすだけで簡単にロック解除できる。」

Zカメラも奥行きを検知して顔認識を行うことで、他のAndrioid携帯よりで使われているものよりも騙されにくい。LGは、Air Motionジェスチャーにもカメラの新機能を使っている。カメラ(セルフィー)や音楽(音量調節)などのアプリでハンズフリー操作に利用できる。

使ってみた感想として、正直なところかなり慣れが必要だ。正しく操作するためには練習しなければならないので、タップで簡単にできることを時間をかけて覚えるようユーザーを説得するのは難しそうだ。

ほかに目立った機能としては、6.1 QHD+ OLEDディスプレイと「ボケ」をリアルタイムで調整できる新しいビデオポートレートモードがある。

米国内での発売は「数週間以内」。価格は未発表だが、おそらく以前のLGフラグシップ機と同じくらいだろうと予想している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LGの5Gフラグシップ機は、機種名世界最長を更新

名前が2文字のLGという会社にとって、面倒な商品名をつけることは大きな楽しみだ。過大補償の一形態なのかもしれない? それはともかく、LG携帯の名前が長くなるのはこの世界では稀な不変の出来事であり、同社初の5G端末もトレンドを守ってLG V50 ThinQ 5G と名付けられたことに驚きはない。

新製品はVerizonとSprintから「今年夏」に発売される。価格に関しては、「一般的LG携帯より高価」とだけ言っておこう。

デザインには高級感があり、6.4インチOLEDディスプレイ、Snapdragon 855、大容量4000 mAhバッテリーを備える。5Gがバッテリー消費に与える影響について同社は何も言っていないが、影響があることはほぼ間違いない。もっとも、2019年に5G端末を手にする人の大部分は、ほとんどの時間LTEのレールを走り続けるであろうことは明るい話題だ。。

対応する米国キャリアはいずれ追加される見込み。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

MWC開幕、Microsoftが大きく改良されたHoloLens 2を発表

今日(米国時間2/24)、スペインのパルセロナで開幕したMWCでMicrosoftはHoloLens 2発表した。 HoloLens 2はMicrosoftの最新版のMR(混合現実)ヘッドセットで、視野は2倍に拡大され、画面精細度、操作性ともにアップしているという。Microsoftによれば「快適性は3倍になった」ということだ(ただしMicrosoftの測定の基準ははっきりしない)。

今年後半、HoloLens 2はアメリカ、日本、中国、ドイツ、カナダ、イギリス、アイルランド、フランス、オーストラリア、ニュージーランドの各国で販売される。予定価格は3500ドル。

現行HoloLensの問題の1つは、視野が狭いことだった。見たいものが正面にあってあまり大きくない場合はHoloLensが生む効果は素晴らしい。しかし顔を少し動かしたり、大きな対象を見ようとすると、ディスプレイが切手くらいのサイズしかないことに気付く。今回発表されたHoloLens 2は、オリジナルの2倍の視野があるという。今日のキーノートでHoloLensの開発責任者、Alex Kipmanはデバイスの発達の歴史を振り返ってこう述べている。

Kinectは家庭に入ることができkた最初のスマート装置でした。これがMicrosoftにHoloLensを作成させたのです。 […]ここ数年、デベロッパー、企業、スタートアップはすべて何かはビューティフルであると同時に役立つプロダクトを作ろうと努力してきました。

その結果の一つがHoloLensだったわけだ。これはソフトウェアとハードウェアが一体となって機能するプロダクトだ。 HoloLensのために、MicrosoftはWindowsのカスマイズ版を開発すると同時に、オブジェクトを見つめて人差し指でタップするエアータップや手をつぼみ型にして開くブルームのようなHoloLens特有のジェスチャーを利用してARオブジェクトと対話する新しい仕組みを開発した。HoloLens 2ではインタラクションがさらに自然になり、オブジェクトを簡単にタップできる。ヘッドセットの視線トラッキング機能も改良され、システムはユーザーが見つめている場所を正確に知ることができるようになった

Kipmanは「HoloLens 2はユーザーに適応します。 われわれは進化したインタラクションのモデルを構築することとによりユーザーがホログラムと対話する能力を大幅に向上させました」と強調する。

デモではスライダー操作などによりHoloLensアプリケーションの操作がいかに自然かつ高速になったかの説明に力を入れていた。たとえばスライダーは指のタップで呼び出し、レバーをつかんで動かすことができる。Microsoftトでは、HoloLensがきわめて高精度で指の動きをトラッキングできることを示すために10本の指で演奏できるバーチャル・ピアノを作成した。同社はこれを「もっとも直感的対話性」と呼んでいいる。’

HoloLensのプロトタイプが最初の発表は2015年レッドモンドの本社キャンパスで開催されたMicrosoftのサプライズイベントだった。MWC 2016が終了して数日後に招待のみで開催されたイベンドで実機が紹介され、8月に発売された。 つまり新しいハードウェアのリリースまでに4年かかったことになる。これは長い時間だが、MicrosoftとしてはHololensの開発にデベロッパーを呼び込むためにプラットフォームの安定を優先したのだろう。

またMicrosoftは今日、デベロッパーをサポートするために、MicrosoftはAzureのHoloLens向けサービスを多数発表した。 これには、空間アンカーやハイポリゴンのコンテンツをHoloLensにストリーミング配信するのに役立つリモート・レンダリングなどが含まれる。

重要なのはMicrosoftがHoloLensをコンシューマー向け製品として位置づけたことはない点だ。なるほどTechCrunchはHoloLens上のゲームを紹介したこともあるが、このプロダクトの焦点はあくまでビジネス、教育関連のアプリケーションにある。この傾向は新製品でも変わっていない。たえば医療アプリケーションのデモで複数のユーザーが1つのホログラムに対して共同作業を行うことができることを示した。この機能は新製品で実装されたわけではないが、MicrosoftがHoleLensテクノロジをどのように位置づけているかを示していると思う。

エンタープライズ向けアプリケーションではデバイスの機能をカスタマイズできるオプションも提供される。

MicrosoftのCEO、サティア・ナデラ「世界に対するわれわれの見方を変えることは実際に世界を変えることになる」と4年前のHoloLens発表の際のスピーチを引用した。ナデラは「現実世界と仮想世界を一体化することがわれわれの働き方を変えると信じている」と述べた。

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滑川海彦@Facebook Google+

子供のスクリーンタイム抑制ツールのCircleが2000万ドル調達

スクリーンタイム管理の素晴らしいツールをつくっているCircleは今日(米国時間2月22日)、今後さらに事業を成長させるための資金を調達したと発表した。2000万ドルのシリーズBには、新規のNetgearやT-Mobile、Third Kind Venture Capital、そしてRelay VenturesなどシリーズAからの出資者も含まれる。

今回のラウンドで、Circleは2017年のシリーズAを含めこれまでに3000万ドル超を調達したことになる。

Circleによると、同社は今回調達した資金をさらなる商品展開、そしてハードウェアメーカーやモバイルキャリアとの新たな提携にあてる。

この資金調達のタイミングは完璧だ。幼い子供やティーンエイジャーがスクリーン中毒にならないような方策を求める親は増えつつある。

Circleのアプローチは、スクリーンタイムを制限しようとしている他のソリューションとは異なる。ハードウェアベースで、家庭のネットワークにプラグを差し込んでつなげる。これで親などの管理者は、子供が所有するiPhoneのようなデバイスのスクリーンタイムを簡単に制限できるようになり、ローカルネットワークにもアクセスできる。使い方はとても簡単で、それこそが売りでもある。

Circleが属している、子供のスクリーンタイム制限を可能にするサービス業界は、まだ小さいながらも成長分野だ。そうしたソリューションのいくつかはAppleのようにクラウドを活用している。Appleのものはうまく機能しているものの使用はiOSとMac OSに制限される。NetgearのOrbiのような他の製品はネットワークで使うタイプだが、Circleよりも使用方法が複雑だ。

私の家庭ではCircleのようなツールを使っている。子供はいとも簡単にデバイスに引きつけられ、こうしたソリューションと従来の育児と組み合わせることで、子供の目を現実世界に向けさせることができる。少なくとも1日に数分はそうすることができるはずだ。

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Appleが中国でiPhoneの無利息月割を開始

Appleは、中国における売上不振対策として、Alibabaとの協力のもとに、見込み客に無利子の融資を提供しようとしている。

Appleの中国のWebサイトは今、iPhoneのための融資パッケージを提供しており、その中には銀行数社およびAlibabaのフィンテック部門Ant Financialが運営している消費者クレジットHuabeiとの提携による、利率0%のパッケージがある。Reutersがそれを最初に報じた。

その詳細は、Reutersの記事によるとこうだ:

Appleは同社の中国のWebサイトで新しい支払い方式を宣伝している。それによると、iPhone XRに関しては毎月271人民元(40.31ドル)、iPhone XSでは毎月362人民元を払う。有利息の古い方式で支払っている顧客は、より安い分割支払いに乗り換えることができる。

総額4000人民元〔約66000円〕以上の製品をAppleから購入するユーザーは、3か月、6か月、9か月。12か月、または24か月の無利子分割払いを利用できる。

また、XiaomiやHuaweiなど他社製品の下取りも行なう。

Appleは数週間前に、近く発表される第一四半期決算報告のガイダンスで、売上の減少を予告した。それによると売上予測は890-930億ドルから840億ドルに落ち、その原因は“予期せぬ経済の減速、とくに中国本土における”、とされた。

魅力的なパッケージの提供は一部の消費者をiPhoneを買う気にさせるかもしれないが、でも、ずっと尾を引いている感覚は、iPhoneの現在のデザインが中国の消費者にとって魅力的でないことだ。ふつうならニューモデルで売上は上がるはずだが、現在のiPhone XR、XS、そしてXS Maxは、1年前のiPhone Xにそっくりだ。

新製品発売の第一四半期には中国でも売上は伸びたが、ローンチ後の第二四半期には、その勢いも消えた。

Appleはインドでも、同じ融資方式を採るのだろうか。The Wall Street Journalによると、インドでは2018年に売上が40%落ちた。インドでのAppleのマーケットシェアは元々大きくないが、それがこの年には2%から1%へと下がった。

インドの消費者にとっても融資は重要だが、ここの市場はXiaomiやOnePlusなどの中国製低価格機が支配している。お値段が上位Androidフォーンの何倍もするiPhoneがインドで売れるためには、柔軟な融資制度に頼るしかないだろう。

しかし中国はこれまでの長年、Appleの売上を支える主力市場だった。利息ゼロの分割ローンも、ここで最初に打ち出すのが当然なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

指紋で解錠できる防水仕様のスマート南京錠「Tapplock one+」

SB C&Sは2月22日、スマート南京錠「Tapplock one+」(タップロックワンプラス)を、「SoftBank SELECTION オンラインショップ」や一部量販店、Amazon、+Styleで発売開始した。前モデルに比べて防水・防塵性能がIP66からIP67にアップし、粉塵が内部に侵入せず、一定の水圧の環境下でも浸水して有害な影響を受けない防浸仕様となった。

同製品は、事前に指紋を登録しておけばiPhoneのTouch IDのように手軽に解錠できるスマートロック。指紋認証のほか、専用スマホアプリによるBluetooth経由、本体下部のボタンをモールス信号のパターンで押すことでもロック解除が可能だ。指紋の登録は最大500件なので、会社などで複数人で運用することもできる。

本体サイズは、幅56×奥行き34×高さ87mmで、重さは約260g。内蔵バッテリーで駆動する。バッテリーをフル充電するには2時間かかるが、連続使用可能期間は約1年(約3500回の解錠)。

Tapplock one+は、2016年設立でカナダ・トロントを拠点とするTapplock(タップロック)の製品。前モデルの「Tapplock one」は、2016年に「Indiegogo」でのクラウドファンディングで3600万円超の資金を集め、「CES2018 Innovation Award」も受賞している。

Google、スマホ依存を防ぐ「Digital Wellbeing」機能の対応機種を拡大

ユーザーがスクリーンタイムを監視/管理するのを助けるGoogleの最新の取組み、Digital Wellbeingの対応機種が増えた。当初はPixelとAndroid Oneだけだったが、このたびAndroid Pie搭載のNokia 6とNokia 8のほかSamsung Galaxy S10も加わった。

Nokia端末が加わったことを最初に見つけたサイトはNokiaPowerUserで、XDA Developersがそれをブログで紹介した。 さらにXDAはDigital WellbeingがSamsung Galaxy S10のデバイス設定画面にもあることにも気づいた。これはPixelやAndroid One機以外では初のDigital Wellbeingインストール済み機種だ。

Digital Wellbeingとは、要するにAppleのスクリーンタイムのGoogle版で、消費者の端末依存への懸念に対処する取組みの重要な柱だ。

これはIT業界ではここ数ヶ月のホットな話題で、消費者の間でもスマートフォンとアプリの利用に関する不健康な行動への意識が高まっている。実際、モバイルアプリの開発に携わる人の中には、ユーザーを中毒させることのみを目的とした人間の精神の弱さにつけこむアプリの開発に加担していたと告白する者もいる。

元Google幹部のTristan Harrisは、この問題に特化した大きな運動を開始した。さらに彼はCenter for Humane Technologyを設立して、ユーザーが自分の使うテクノロジーの制御を取り戻すための新しいデザイン原理を採用することを推奨している。

一方、いくつかの企業は既存のテクノロジーに関わるわれわれの行動を制御するための機能を出してきている。

たとえば昨年Facebookは ニュースフィードの動作原理を変更し、健康のためにサイトで費やす時間を減らすようにした。またFacebook傘下のInstagramは「有益に過ごした時間」機能として、無限にスクロールさせる代わりにユーザーに「コンテンツは以上です」と通知するようにした。YouTubeはユーザーが一休みするためのリマインダーを提供している。

そしてAppleのスクリーンタイムやGoogleのDigital Wellbeingのように、OSレベルで汎用的に制御・管理するためのしくみも作られている。

具体的には、 Digital Wellbeingはさまざまな方法でユーザーの端末中毒を追跡する。何回スマホをチェックしたか、通知を何通受けたか、アプリの使用頻度はどのくらいかなどがわかるほか、利用時間の上限や「Wind Downモード」、「おやすみモード」などを設定できる。

2018年のGoogle I/Oで発表されたこの機能は、Android Pieの一部として、昨年Pixelデバイスでデビューした。その後昨秋になってAndroid One端末にも導入された。

Digital Wellbeingアプリのリリースノートには、2月19日にベータテストを終えたと書かれていたが、Pixel以外、Android One以外の端末で使えるようになるかどうかには触れていなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsungがイベントで発表したGalaxy S10/Foldの発表総まとめ

Galaxy Fold画像:Samsung

昨日は終日Samsungの新製品発表イベントの話題でもちきりだった。特に折りたためるGalaxy Foldは注目を集めた。ヘッドフォンやスマートウォッチといったプロダクトも発表されている。イベントで発表された全プロダクトを下にまとめたので参考にしていただきたい。

Samsungが折りたためるGalaxy Foldを発表、機能も価格も超プレミアム

去年のデベロッパー・カンファレンスでプロトタイがちら見せされたときは文字通り暗闇の中に浮かんでいたが、いよいよ本物の製品として量産開始されることになった。

Samsungの新しいGalaxy S10は4モデル

Samsungのフラグシップモデルは誕生から10周年となった。「ユーザーの多様化したニーズに対応した」ということだが、たくさんのモデルが一挙に登場した。

Samsungのお手頃フラグシップ、Galaxy S10eは750ドルから

5Gサポート予定のモデルを別にすれば、これがいちばんおもしろい製品だったかもしれない。

Samsung S10に5Gモデル

実のところ世界中どこの市場でも5G導入ははるか先の話。しかしSamsungはいくら高くても先物買いせずにいられないアーリーアダプター層がかなりいるとみて賭けに出たようだ。こういう層を先につかんでおけば後々有利になると踏んだのだろう。

SamsungのGalaxy S10にInstagramモードがビルトイン

Instagramと提携したことにより、デバイスのカメラ・アプリ内からInstagramにストーリーズを投稿できるようになった。

Samsung Galaxy S10は、ほかのスマホをワイヤレス充電できる

SamsungはS10に大容量のバッテリーを搭載したことを利用し、他のデバイスにワイヤレス充電できる機能を付加した。Qi規格準拠。

Samsung S10のカメラに超広角レンズ、AI機能もさらに進歩

当然ながらカメラ機能の強化にも力を入れてきた。もはやスマートフォンのカメラは1台ですむ時代ではなくなった。

今日発表されたGalaxy S10、4モデルのスペックを比較する

Fold以外のモデルのスペックを横並びで比較できる。

Samsung、内蔵ストレージに1TBのオプション

ストレージは128GB、512GB、 1TBから選べる。

Samsungの今度のスマートウォッチは血圧計つき、ストレスチェックも改良

スマートウォッチもアップデートされた。業界トレンドに遅れず、Samsungもヘルステッックに力を入れてきた。

Samsungから新しいイアフォン、Galaxy Buds

ワイヤレス化もトレンドだ。Samsungによればこの小さなスマートウォッチヘッドフォンは通話なら5時間、音楽を聴くなら6時間も連続作動するという。

Samsungのスマートスピーカー、Galaxy HomeはBixby搭載で4月までに登場

Samsungはスマートホームのハブにすることを狙ってBixbyサービスを搭載してきた。

Samsung、Galaxy携帯の販売台数20億台を突破

たしかに大変な数だ。

もっと詳しいことを知りたい場合は、イベントの中継録画を見ることができる。

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滑川海彦@Facebook Google+

Samsungの今度のスマートウォッチは血圧計つき、ストレスチェックも改良

おいおい、こんなにたくさん持ちきれないよ。Samsungは今日のUnpackedイベントで山のように多くの新製品を披露した。5つのスマートフォン(内ひとつはフォールダブル)、イヤーバッド、フィットネストラッカー、そして同社の最新のスマートウォッチGalaxy Watch Activeだ。

ウォッチ戦線の最大のニュースは、同社が他社に倣って健康志向になったことだ。しかもこのデバイスには血圧計がある。その詳細は未発表だが、この機能はUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)との共同設計だ、と言っている。そのアプリは、3月15日からダウンロードできる。

ストッレスチェックが改良された。深呼吸と一連のコースにより、“あなたのストレスレベルを常時チェックする”という。フィットネストラッカーは、あなたの運動(ワークアウト)を自動的に検出する。走っている、自転車に載ってる、ローイング(ボートを漕ぐ)をしてる、エリプティカル・マシンをやってる、などなど。

同社のそのほかの最新製品に倣って、上図のように最小限の要素しかないデザインだ。シンプルな、円形のケースがあるだけだ。当然ながらこれは、同じく新製品のS10からワイヤレスで充電できる

このウォッチの1.1インチのディスプレイはGorilla Glass 3で保護されている。Samsungのそのほかのウォッチと同じくTizenを搭載、RAMは4GB、バッテリーは239mAhだ。

3月8日に200ドルで発売される。今日以降、予約で買った人には、無料で充電器が提供される。色は、シルバー、ブラック、ローズゴールド、グリーンの4色だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa