2020年の世界PC出荷台数は7%減の見込み

調査会社のCanalys(カナリス)が発表した最新のデータによると、世界のPC販売台数は財政難の影響で7%減少することが予測される。このカテゴリーは、新型コロナウイルス(COVID-19)によるシャットダウンの影響を受けている数え切れない分野のうちの1つだが、同調査会によればこのウイルスの直接的な影響は中国のサプライチェーンの回復していることから、むしろ業界の背後に原因があると指摘している。

一方、世界的な景気後退の影響は、今後も業界に顕著な影響を与えることが予想される。簡単にいえば、デバイスのアップグレードにお金をかける余裕がないということだ。

北米では新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、すでに4000万件の米国市民が失業保険申請を出していることから、同国では業界が6%の打撃を受けると予想されている。同社によると、このカテゴリーが前年比4%の成長が見込まれる2020年までは完全な回復は期待できないという。ただしこれは予測で、現在のペースを参考にすると2年間で多くの数値が変わる可能性がある。

中国とその他のアジア太平洋地域は下落幅が小さく、これはパンデミックの第一波の先頭に立っていたことと、危機を効果的に管理していたと思われることから、より急速に回復すると予想される。

また、PC業界はスマートフォン業界ほど大きな打撃を受けていないことも、注目に値する。メーカーは、消費者や企業がホームオフィスのシステムをアップグレードするために機器を購入したため、この下落を軽させることができた。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

中国のQ1スマホ出荷台数は前年同期比18%減、新型コロナが直撃

さらに厳しい数字がCanalys(カナリス)から発表された。同社は2020年第1四半期の世界のスマートフォン出荷台数が前年同期比13%減となったと発表したばかりだが、中国に関してさらに悪い数字を明らかにした。世界最大のスマホマーケットである中国でのQ1スマホ出荷台数は前年同期比18%減だった。やはり新型コロナウイルス(COVID-19)が原因だ。

中国は新型コロナ流行に最初に苦しんだ国であり、第1四半期に打撃を受けたことが示されている。最初の感染例は2019年11月中旬にさかのぼり、その後の感染拡大は中国国内の購買行動と、多くが中国を拠点とするグローバルサプライチェーンに大きな影響を及ぼした。7260万台という出荷台数は2013年以来最低だ。

もちろん、この数字はもっと悪いものになっていた可能性もある。新型コロナが問題となる前に伸び悩んでいた業界にとって18%減というのはかなりのものだが、スマホは「必要不可欠なプロダクト」というこのところの位置付けによってさらなる落ち込みから救われた、とCanalysは話す。

「『重要な』アイテムというスマホのステータスにより、パンデミック禍でのマーケットのさらなる落ち込みに歯止めをかけた」とCanalys副社長のNocole Peng(ニコール・ペン)氏は声明で述べた。「Q1のパフォーマンスはまた、スマホ流通のためにしっかりと確立された中国のeコマースチャンネル、さらには2週間の中国全土移動禁止後に中国企業が素早く事業を再開できたという事実にも支えられた。残念ながら、世界の他の主要マーケットでは同じようにいっていない」。

それでもアナリストは、スマホマーケットが中国でリバウンドできるかについては「慎重」になっている。多くの国がまだ新型コロナ渦中にある世界のマーケットについてはなおさらだ。

画像クレジット:Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

新型コロナの影響で第1四半期のPC需要は急増したが出荷数は減少

働く人々は在宅勤務になり学生たちはオンライン授業に移行したため、今年の第1四半期はPCの需要が急増した。しかし調査会社のCanalysによれば、需要が増えているにもかかわらず、新型コロナウイルスの影響に伴うサプライチェーンの問題で実際の出荷台数は前年同期比で8%減った。同社によれば、8%の減少は2016年に記録した12%に次ぐ減り方だという。

企業はオフィスでいつもデスクトップPCを使っている従業員のために新しいマシンを求め、保護者は突然オンライン授業になった子供のためのPCを購入している。

Canalysの調査ディレクターのRushabh Doshi(ルシャブ・ドーシー)氏は、第1四半期にPCは飛ぶように売れたが、いくつかの要因により供給が限られ、PCメーカーは需要に応えられなかったと述べた。

ドーシー氏は報告書で次のように説明している。「2020年のはじめは、インテルの10nmプロセスの遅れのためプロセッサの供給が少なかった。中国で旧正月後に工場が生産を再開できなかったことで、この状況がさらに悪化した。供給は遅れるのに、需要は加速した。企業はリモートワーク用の新しい機材を用意する必要に迫られて、大量のPCを緊急に注文した。子供たちも、休校でオンライン授業になったために自分のPCが必要になった」。

2020年第1四半期のPC市場では、Lenovoが23.9%、HPが21.8%と大きなシェアを獲得している。Dellが3位で19.6%、Appleは6%と水をあけられての4位だった。

前年同期比で増えたのはDellのみで、1.1%と微増した。ほかのメーカーは前年同期比で減少し、Appleは21%の大幅減だった。

売上の面では、少なくとも短期的には悪くない。需要が多く供給が少ないので販売価格が比較的高いと思われるためだ。しかし1年を通して考えると、PCメーカーの先行きは明るくない。今年の第2四半期以降、経済の見通しが不透明であり短期的な需要は満たされたことから企業も消費者も購入を控えると考えられ、したがって販売はさらに落ち込むとCanalysは予想している。

画像:Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

新型コロナウイルスの流行で2020年のPC出荷台数は減少へ

新型コロナウイルスの流行によって、2020年に全世界で出荷されるPCの台数は、少なくとも3.3%、多ければ9%減少する可能性があると、調査会社Canalysが、米国時間2月20日の夕方にこれまでの予想を修正するかたちでクライアントに報告した。

画像クレジット:Drew Angerer/Getty Images

報告によると、PCの出荷台数は、2020年の第1四半期に10.1%から20.6%の範囲で減少するという予測となっている。第2四半期にも影響は続き、出荷台数は8.9%(Canalysによるベストケースのシナリオ)から23.4%(同ワーストケースのシナリオ)の間で減少することが予想されるという。

ベストケースのシナリオでは、新型コロナウイルスが流行しても、2020年に3億8200万台が出荷されるとしている。これは、2019年の3億9600万台と比較して3.4%の減少だ。

ワーストケースの場合は、落ち込みはもっと大きくなり、2020年の出荷は、約3億6200万台となる。2019年より8.5%減少だ。

「ベストケースのシナリオの場合、生産レベルは2020年4月までにフル稼働の状態に戻ると予想しているので、前半の2つの四半期にメーカーから販売店への出荷が受ける影響が最も強くなります。第3四半期および第4四半期には市場も回復すると考えています」と、Canalysは述べている。

「したがって、世界のPC市場の出荷台数は、2020年には前年比で3.4%の減少に留まるのです。内訳は第1四半期は10%、第2四半期は9%の減少としています。PC市場での供給は、第3四半期までに正常化されると考えます。1年単位では、Canalysは、2021年以降には、世界のPC市場が徐々に回復し始めると予想しています」

ワーストケースのシナリオでは、2020年6月までは生産レベルがフル稼働状態には戻らないと仮定している。「このシナリオの仮定では、中国における生産および需要レベルの回復には、さらに時間がかかり、その結果として第2四半期にも、第1四半期と同程度の影響を見込んでいます。市場が回復するのは、2020年第4四半期までかかると見ているのです」

いずれのシナリオでも、最も大きな影響を受けるのは、世界最大のPC市場の1つである中国だ。最悪のシナリオについて「このシナリオでは、2020年には中国市場が大きな影響を受け、2019年と比べて12%も減少し、その後の安定化にはさらに長い時間がかかります。2021年の予想は、ベストケースのシナリオと比較して、出荷台数で600万台ほど低く見積もっています。中国の2021年から2024年までの予想CAGR(複合年間成長率)は6.3%となっています」と、Canalysは述べている。

中国は、生産とサプライチェーンのグローバルハブだ。新型コロナウイルスの影響を封じ込めようとして、まず旧正月の公式な祝日を延長した。その後、厳しい移動制限を課して市民の安全を確保しようと努めてきた。「これにより、オフラインの小売の流通が大幅に減少し、消費者による購入が劇的に減少しました」と、Canalysのアナリストは述べた。

新型コロナウイルスの流行は、部品の供給不足ももたらしている。たとえばプリント基板やメモリなどは、中国だけでなく他の市場でも不足している。「同様にチャンネルパートナーも、この2週間で主要なPCベンダーから通告を受けています。それによると、PCの出荷と交換部品の調達に、最長で14週もかかるということです。これは、パートナーの所在地にもよりますが、通常の配送に要する時間の3倍にもなります」と、Canalysはいう。

「アジア太平洋地域の技術ベンダーとチャンネルパートナーは、COVID-19(新型コロナウイルス)の、突然の流行に対処するという、予期していなかった課題に直面しています。今回の危機は、1月中旬の段階でも、まったく予想されていませんでした。ほとんどの指導者が2020年に予想していたのは、政治的な不安定と自然災害による混乱で、伝染病ではありませんでした」と、Canalysのアナリスト、Sharon Hiu(シャロン・ヒウ)氏は、また別のレポートで述べている。

今回の流行はスマートフォン、自動車、テレビ、スマートスピーカー、ビデオゲーム機など、かなり多くの産業に影響を与えている

Apple(アップル)の主要な製造業者あるFoxconn(フォックスコン)は、米国時間2月20日、2020年の収益は武漢の新型コロナウイルスによって影響を受けると述べた。同社によるとインド、ベトナム、メキシコの工場はすでにフル稼働しており、他の国々での生産拡大を計画しているという。

2月のはじめにアップルは、2020年3月までの四半期には、収益の見通しを満たせそうにないと発表した。その原因は、iPhoneの供給の制約と、中国における店舗の閉鎖による需要の低迷にあるという。

アップルは、広く噂されている低価格版iPhoneの本格的な生産のスケジュールを延期すると予想されている。その一方で、既存のモデルの在庫は、4月あるいはそれ以降まで品薄になるという予想を、米国時間2月19日にNikkei Asian Reviewが公表している

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

4-6月四半期スマートフォンの売上台数でHuaweiがAppleを抜く

中国のスマートフォンメーカーHuaweiは、今や世界で二番目に大きいスマートフォンメーカーだ。最初にThe Vergeが見つけたIDCCanalysのレポートがそう指摘している。

IDCの最新報告では、2018Q2において市場全体は1.8%縮小した。しかし最大の驚きは、同四半期においてHuaweiの売上台数が5420万台となり、15.8%のマーケットシェアを達成したことだ。

Appleが不調だったわけではない。Appleも売上台数は前年同期比でわずかに増加した。そしてマーケットシェアもやや伸びて12.1%になった。

しかし前年同期比で10.4%落ち込んだSamsungは、それでも7150万台を売り、20.9%のマーケットシェアを維持した。しかしこれまでのSamsungの顧客の多くが、Huaweiなど他社のAndroid機に乗り換えたことは、確実だ。

Canalysも、同様の傾向を報告し、順位はSamusung, Huawei, そしてAppleだ。しかし同レポートは、Appleの季節的落ち込みは他社より大きい、と言っている。

SamsungもHuaweiも、年間を通じてつねに機種が多く、新製品の発売も頻繁だ。Appleは9月に一回、新製品を発表するだけだが、それによる年末四半期の売上スパイクは大きい。だから2四半期後には、AppleがHuaweiと、もしかしてSamsungも、追い抜くかもしれない。

Huaweiはアメリカ政府ともめているにもかかわらず、好成績だ。Amazonのスマートフォンのページでは、トップ近くに必ずHuaweiの低価格機Honorが登場している。またハイエンド機では、HuaweiのP20 Proが一貫して堅調だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhone Xはホリデーシーズンに一番売れたスマートフォンだった(アナリスト調べ)

AppleはiPhone Xの数字について必ずしもオープンではない。それはこの新機種のちょっとした特殊性のせいでもある。まず、999ドルのスマートフォンであること。さらには、もう一つの高級iPhoneモデルと競合する位置づけだという事情もある。

ともあれ、Canaysの最新レポートによると、この高価な新スマートフォンは順調な売上をみせており、2017年第4四半期に2900万台を出荷した。これは、アナリストらの数字によると「ホリデーシーズンで世界一売れたスマートフォン」ということになる。

悪くない実績だ。発売当初Appleの説明に多くの疑問が投げかけられたその価格設定を踏まえるとなおさらだ。11月始めに一部で見られた供給問題の後、生産量が増加したことも後押ししている。実際、一時的な品薄状態が年末にかけての売上を加速させる要素となったとしても驚くにあたらない。

それでも、アナリストの当初予測には届いていない。年初には2017年4Qの販売台数を3000~3500万台としていた予測もあり、2018年Q1の予測を修正することになった。つまるところ、スマートフォンの成功というのは、すべてが相対的だということだ。

最低限言えるのは、消費者はたとえ代わりとなる低価格の機種が同時期に市場に出回っていても、最新の華やかなモデルに高額を支払う意志があるということだ。もちろん、これらはアナリストの予測にすぎず、眉につばをつけてかかる必要がある。とはいえ、特定期間については公式の数字に近いと考えられる。

調査結果から見られるニュースの断片。出荷されたiPhone Xのうちおよそ700万台が中国向けだった。この地ではAppleの市場シェアが乱高下している。かつて同社は5cなどの低価格モデルを中国市場に投入してさまざまな低価格国内ブランドに対抗しようとした。

どうやらiPhone Xでは反対のことが起きているようで、都市部での売れ行きが好調だ。購入者はHuaweiやXiaomiといった国内トップブランドから乗り換えているという。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

グローバルで見ればウェアラブルは成長している、主にXiaomiのおかげで

ウェアラブルバブルの崩壊は、少なくともグローバルのレベルでは言い過ぎだったかもしれない。このカテゴリーはここアメリカでは苦戦しているが、しかし国際的には今なお成長している。Canalysの分析によると、ウェアラブルは年率8%で伸びている。爆発的な伸びではないが、上向きのトレンドを維持しているのだ。

この分野をずっと追ってる人たちがとっくに知っているように、そのトレンドをリードしているのはXiaomiだ。Strategy Analyticsの先週号によると、同社(Xiaomi)は初めて製品をはグローバル市場に出荷し、先日平凡な決算報告を発表したFitbitとは対照的な動きを見せた。グローバル市場に関する上記の数字には、Xiaomiの世界進出も含まれている。

Canalysの数字はStrategy Analyticsよりもやや低いが、出荷数のトップはXiaomiで350万、Fitbitの330万をやや上回った。しかしこんな写真判定よりも注目に値するのは、Fitbitの慢性的な苦境であり、売上は前年比で34%落ち込んだ。昨年は36%の成長だったから、一挙に形勢逆転である。その記事ではAppleもやはり落ちており、同社のスマートウォッチは出荷数270万台で三位に後退した。

近年のXiaomiの成長は、価格の寄与も大きい。同社のフィットネストラッカーは、ここアメリカでは15ドルという安値で売られている。FitbitやAppleには真似のできない、お値段である。Fitbitの最安機はクリップタイプのZipだが、小売価格が60ドル、Appleはご存知のように、ウェアラブルの機種が一つしかない。

しかしFitbitはまだ、積極的な姿勢を失っていない。同社は、ファン待望のスマートウォッチを発売することで、立て直しを図ろうとしている。FitbitのApple Watch対抗製品は、Pebble, Vector, Coinなど、複数回の派手な買収の成果だ。製品には大量の時間とお金を注ぎ込んでいるが、これまで何度も、進捗の遅れに悩まされている。

そのスマートウォッチを機に、Fitbitは高級機に路線変更をしようとしている。ローエンドは、そこで大成功しているXiamiに譲るのだ。ただしCanalysの予想では、スマートウォッチには今後のグローバルな成長が期待できない、としている。しかしFitbitは、今度のApple Watchに予想されているような、セルネットワークのサポートによって、スマートウォッチ市場が上向きに転ずることを期待している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple Watchは2015年のスマートウォッチ市場の2/3を獲得、とアナリストが推計

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Appleはその最初のウェアラブル製品Apple Watchの売上を公表しないから、アナリストたちの推定に頼るしかない。そしてCanalysからの最新の推計は、1200万以上売れたApple Watchは、そのマーケットシェアが全市場の2/3だった、と言っている。そして、そのうちの500万以上が、クリスマスのあるホリデイシーズンの四半期に売れた。

Canalysの推定では、AWよりも先に出たSamsungが二位に復帰している。それはGear 2でデザインが良くなり、消費者に気に入られたからだ。Pebbleは三位、Huaweiが四位だ。後者はAndroid WearのOEMとしてはトップだ。

フィットネスのウェアラブルに限定すると、Canalysの推計では、昨年発売された総数は3700万あまりでFitbitがゆうゆうトップ、記録的な四半期台数となった。二位は中国のXiaomiで、その低価格製品Mi Bandが2015に1200万あまり売れた。

ホリデイシーズンのFitbitやApple、Garminに引っ張られて、ウェアラブルのバンド類は前年比で60%以上も伸びた。‘バンド類’と総称してしまえば、ホリデイシーズンのAppleはFitbitの後塵を拝して二位、三位がXiaomiだ(いずれも台数ベース)。

Canalysは、先月のCESで発表されたFitbitのスマートウォッチBlazeを前向きに評価している。投資家たちは、Appleのウェアラブルに似すぎ、と否定的だが、アナリストの見解としては、お値段が手ごろでしかもフィットネス機能が正統派であることが、肯定評価の理由になっている。それに対して多機能デバイスであるApple Watchでは、フィットネス機能がファッションやライフスタイルの方を向いている、と。

同じくアナリスト集団のGartnerも、スマートウォッチに対して肯定的だ。同社が今月発表した予測によると、2019年のウェアラブル市場で売上にもっとも貢献するのはフィットネス製品ではなくてスマートウォッチだ。スマートウォッチが作り出す売上(予測値)は、175億ドルである。

また2016年では、ウェアラブル全体の売上が287億ドルに達する。うちスマートウォッチは115億ドル、Appleの参入によってウェアラブルがライフスタイルのトレンドになったため、という。

ヘッドマウント型のウェアラブルに対しては、Gartnerはやや弱気だ。FacebookのOculus RiftもHTCのValve Viveも、予定されている立ち上がりが今春だから、それはまだ“新興市場だ”、とGartnerは評価している。

ウェアラブルのヘッドセットは2016年に一般的な消費者製品としての普及が端緒につくが、それでも総台数はスマートウォッチの5040万に対して、わずか143万だ。だから一般的な普及への端緒とは言っても、よちよち歩きの段階だ。

Gartner

Gartnerによると、今年は、スマートウォッチですら、スマートフォンのはるか後方をよちよち歩くだけだろう、という。スマートウォッチはあくまでも副次的な(添え物的な)製品だから、それも当然である、と。現時点では、スマートフォンをリプレースする、という意欲的なコンセプトを持ったウェアラブルデバイスは存在しない。

GartnerのAngela McIntyreはこう書いている: “スマートウォッチはウェアラブルという枠の中だけで見るとよく売れている方だが、でもその普及率はスマートフォンに比べてずっと低い。たとえば2016年にはスマートフォンが、成熟市場国と、香港、シンガポールなど新興市場国の大都市圏の計だけでも3億7400万台売れると予測される”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

2014年にはついに台数でタブレットが従来型のPCを抜く…Canalysの調査報告書より

【抄訳】

このところ売上増加率ではタブレットの方が従来のデスクトップやラップトップのパーソナルコンピュータを上回っているが、どうやらいよいよ、売上台数でもタブレットがPCを抜く臨界点が近づいてきたようだ。そのときには、今のPCよりも安くて可搬性に優れたタブレットが、いわばデファクトのPCになるのだ。調査会社Canalysによると、2014年には全世界で発売されるPC類の50%がタブレットになり、トップはAndroid機でタブレットの総発売量の65%(1億8500万台)を占める。トップメーカーはSamsungだ。AppleのiPadは依然成長を続けるが、タブレットのトップブランドとして30%のマーケットシェアを握り、しかも一社として最高の利益を確保する。

Canalysの主張では、Appleはマーケットシェアよりも利益を優先し、CanalysのシニアアナリストTim Coullingによれば、“Appleはタブレットブームで利益を上げる数少ない企業の一つである”、という。“高級製品が企業にとって価値ある消費者を引きつける。Appleにとっては、利益率が高いことと、同社のエコシステム全体の売上が堅調であることが、マーケットシェアの数字よりも重要なのだ”、そうだ。

それもけっこうだが、しかし長期的には、マーケットシェアの高い企業やブランドが、高いマインドシェアを握るだろう。Microsoftは、Canalysの予測によると2014年のシェアがわずか5%だが、“同社のポジションを良くするためには、アプリ開発に注力しなければならない”、とCanalysのリサーチアナリストPin Chen Tangは書いている。でも、デベロッパもやはり、ユーザの購買意欲の高いところへ向かうだろう。


Canalysの言う、2014年にタブレットがPC類全体の50%とは、発売台数では2億8500万台となる。そして2017年には、この数字は3億9600万台になる。

市場は、急速にタブレットにシフトしている。Canalysによると2013年の2月には、タブレットはパーソナルコンピュータ類の総発売台数の1/3を占めていたにすぎない。2013年全年では、タブレットは全PC類発売台数の37%、4億9310万台のうちの1億8250万台を占める、と当時のCanalysは予想していたが、今日それは40%に修正されている。データソースはほかにもいろいろあるが、読者と私自身の頭の混乱を避けるために、ここはCanalys一本にしぼらせていただこう。

【後略】

[あとは、Appleのシェアが落ちるというお話と、Androidタブレットのフラグメンテーション(分裂、細分化)の激化(マイナーなブランドにも安価なエントリ機に商機あり)、というお話。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))