好調の外国語eラーニングサービス「Duolingo」が10億円超を調達した理由

SEC(米証券取引委員会)への提出書類によれば、外国語のeラーニングを提供するユニコーン企業(10億ドル企業)であるDuolingo(デュオリンゴ)は2020年4月初めにベンチャーキャピタルのGeneral Atlanticから1000万ドル(約10億7000万円)の資金を調達している。好調を伝えられるオンライン言語学習プラットフォームとしては、ほぼ3年ぶりの外部投資の受け入れとなった。これにともないGeneral AtlanticはDuolingoに取締役の席を1名分確保した。

Duolingoの最近の会社評価額は15億ドル(約1605億3000万円)だったが、「今回のラウンドにより評価が増加した」と述べている。ただし具体的な額についてはコメントを避けた。

General AtlanticはOpenClassroomsRuangguruUnacademyなど世界で多数エドテック企業に投資している。Duolingoは「General Atlanticのグローバルなプラットフォーム、アジアでのオンライン教育の経験は、特にこの地域におけるDuolingoの英語試験を拡大する計画に大いに役立ち、同社の成長を加速させる」と述べた。

Duolingoは2019年12月に15億ドルの会社評価額で3000万ドル(約32億1000万円)を調達している。こうした資金調達の数カ月後にそれより小さい額の資金調達を行うのは異例だ。 過去の例をみると、そうした資金調達は次のようないくつかの理由で起きている。1つは後の投資が同じ資金調達ラウンドの一部だった場合だ。もう1つの可能性はなんらかの理由で企業がさらに現金を必要とする事情があり、単にそれを調達した場合だ。あるいは新しいラウンドでも多額の資金を調達しようとしたそれができなかった場合もある。

ではDuolingoはどれだったのか?

Duolingoは、新しい投資家を獲得したかったが、多額の資金は必要なかったため1000万ドルとなったとしている。同社はキャッシュフローには余裕があると述べている。

過去数週間で、Duolingoは子供たちが読み書きを教えるアプリをリリースした。このDuolingo Plusの有料サブスクリプションは100万を超え、収入は通年換算で1億4000万ドル(約149億8000万円)となったとしている。また同社は最近、最初の最高財務責任者と顧問弁護士を採用した。

DuolingoはTechCrunchの取材に対して次にようにコメントしている。

「我々のビジネスはとても急速に成長しており、資金も十分以上にある。自己資本を拡大するために資金調達を行う必要性は少なかった。しかし、我々は2019年にGeneral Atlanticとの提携関係を強化してきた」。

他方でGeneral AtlanticのマネージングディレクターのTanzeen Syed(タンジーン・サイード)氏は「Duolingoは外国語学習では市場リーダーだ。急速な成長を維持しながら事業は利益を上げており、ビジネスモデルも効果的だ」と述べている。

もう1つの興味深い事実は、1000万ドルの調達と同時に二次市場における発行済株式の売買があったことだ。こうした取引は株主が持ち株を売却したり、会社が自社株買いを実施した場合などに起きる。

Duolingoの場合は、General Atlanticの所有率を押し上げるために既存投資家が持ち株の一部を同社に売却した。General Atlanticはこの取引の詳細を明かすことを避けている。

この情報に照らしてみると、常に大量の英語学習者を抱える有望市場であるアジア地域へのDuolingoの進出をGeneral Atlantiは歓迎しており、他の投資家は株式売却によって負担を減らしたようだ。

つまり公開株式市場が厳しさを増し、未公開株の市場も事実上停止している状況でDuolingoの既存投資家の一部は株式の現金化を図ったのだろう。現在、スタートアップが未公開のまま留まる期間がこれまで以上に長期化しているため、二次市場における取引はまったく普通のことになっている。

二次市場における売却は既存株主が投資先企業の方向性に対して懸念を抱いていることを示す場合ももちろんある。

しかしDuolingoはこの分野の世界制覇という大きな目標に向けて全力で前進しており、金庫にキャッシュを加え、取締役会にこの提携先の代表も加えた。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

新型コロナの影響で自宅待機中のTechCrunchスタッフを熱中させているもの

自宅待機中のTechCrunchスタッフを熱中させているもの

現在が困難極まりない状況であることは言うまでもない。まだ把握しきれていない新型コロナウイルスの突然の大規模な流行により、世界中の誰もが何らかの変化を余儀なくされている。

戸惑いや困惑は誰も同じだが、こんな時こそ新たなスキルや長年抱いている興味、はたまた頭脳を一切使わない気楽なエンターテイメントに没頭することで、気持ちがリフレッシュされ、日々の生活が満たされるかもしれない。自宅でできるワークアウトや癒しのバーチャル農業シミュレーター、弊社スタッフメンバーのペットを描くCatherineの驚くほどにハイクオリティな絵など、我々が熱中している数々のエンターテイメントを紹介する。

Natasha Mascarenhas(レポーター)

Bon AppétitのYouTubeビデオ

革新的なコンセプトとは言えないものの、Bon AppétitのYouTubeビデオは仕事後の気分を落ち着かせるのに最適。昔ながらの伝統料理に再度挑戦する気にさせてくれる、同社のインド系アメリカ人シェフPriya Krishnaのコンテンツは特におすすめしたい。ニュージャージーが好きならBradのビデオを。グルメシェフがHot Pockets(アメリカで人気の冷凍食品)などのニッチな食品を再現するビデオなら、Claireのコンテンツがおすすめだ。

Overcooked
Overcookedビデオゲームは好きではないけど、ハンバーガーの焼き方に関してルームメイトと真剣に語り合えるタイプならこのゲームを試してほしい。シェフになりきり、他のユーザーとレシピを完成させることが目的。思い通りに進まないと思わず燃えてしまう。

Catherine Shu(ライター)

ProcreateアプリとApple Pencil
ProcreateアプリとApple Pencilさまざあな画法を用いたスケッチが好きなのでデジタルアートに関しては半信半疑だったけど、ProcreateとApple Pencil(iPad Air上で使用)の組み合わせは意外にも優良。フリーハンドのスケッチと写真のトレーシング技術を組み合わせて独自の塗り絵を制作している。スケッチ入りの日記や友達のペットのポートレートを描くのが楽しみで、これはTechCrunchのハードウェアエディターであるBrianが飼っているウサギのルーシー。

日記を書く
日記を書く

または、本物のペンと紙を使ったスケッチはいかが?iPadを持っていなかったり、絵を描くことに興味がなければ日記がおすすめ。とても困惑させられることが多く、事態はエスカレートし続けている今日この頃。私の住む台湾でCOVID-19はすでに数ヶ月もの間、日々の生活に多大な影響を与え続けている。毎日起きたことや週ごとの感情を事細かく覚えておくことはとても難しく、たとえ数行でも日記に記録することでぼやけてきた日々の輪郭を縁取ることができる。

Brian Heater(ハードウェアエディター)

High Weirdness: Drugs, Esoterica, and Visionary Experience in the Seventies
High Weirdness70年代のサイケデリックなサブカルチャーの発展における、フィリップ・K・ディック、テレンス・マッケナ、ロバート・アントン・ウィルソンの役割を紐解いた分厚い参考書のような本。内容重め。

On cinema
On cinemaTim HeideckerとGregg TurkingtonによるOn Cinemaverseは、めくるめく知識の宝庫。ポッドキャストやシリーズ、映画、別シリーズ(Dekker)、数時間におよぶ模擬裁判の他、オスカースペシャルのライブストリーム7本など、すべてめちゃくちゃ面白い。

ケトルベル
ケトルベル埃をかぶったケトルベルを取り出してきた。これと朝のヨガ(Natasha Lomasの記事を参照)が、最近の自分にとっての運動のすべてと言えるだろう。ただの鉄玉と侮るなかれ。これ1つで驚くほど多くのワークアウトをこなすことができる。

「The Earth Is Not a Cold Dead Place」 Explosions in the Sky
Explosions in the Skyはっきりとした理由はないが、ここアメリカでの事態が酷くなって以来、自分はほぼインストルメンタル系の音楽しか聴くことができなくなっている。セロニアス・モンクやビル・エヴァンスなどのジャズピアノ、ジョン・フェイヒー、ジム・オルーク、カーキ・キングなどのギタリスト、CANやBorisなどのノイズ系が最近のプレイリストをしめている。だがポストロックバンドは別物だ。ゴッドスピード・ユー!ブラック・エンペラーやモグワイ、真のクラシックExplosions in the Skyは自分にとって揺るぎないロックンロールと言える。

Devin Coldeway(ライター)

リングフィット アドベンチャー
リングフィット アドベンチャー仕事後の毎日のエクササイズに役立つ、リング型のコントローラーを搭載したSwitchのフィットネスゲーム。ジムに通えない今となっては便利このうえない。

Stardew Valley
Stardew Valley真剣なゲームに興味のない友達とプレイするなら、平和な農業ゲームがおすすめだ。Discordをダウンロードするだけで農業体験を楽しめる。皆が同じプラットフォームにいることを確認するのを忘れずに。

Generative.fm
Generative.fm在宅勤務未経験者は大抵、仕事中にも耳障りにならないアンビエント音楽の大量なコレクションを持っていないだろう。このサイトを使えば、耳に心地よく作業の邪魔にならないストリームをエンドレスに聴くことができる。

時代劇モノの韓流&華流ドラマ
時代劇モノの韓流&華流ドラマアメリカのテレビドラマやシットコムの再放送に飽き飽きしているなら、韓国や中国の素晴らしい時代劇ドラマを見てほしい。『琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~』や『ミスターサンシャイン』など、見慣れたドラマとは一味違う作品が多く揃っている。

Darrell Etherington(サイエンスエディター)

RimWorld
RimWorld

資源を収集し発展させていく壮大で愉快なシミュレーションゲーム。PCとMacのどちらでも使うことができ、非常に簡単なシステムのみを要する。最近の拡張でさらに面白くなっている。

Zooniverse
Zooniverse持て余している時間を活用して、Zooniverseで進行中の科学研究にクラウドソーシングとして貢献するのはどうだろう。ラボでの結果を検証したり、アライグマを探したり。興味深いさまざまな研究に、すべて自宅から簡単に参加することができる。

Hello from the Magic Tavern
Hello from the Magic Tavernシカゴ出身のごく一般の男が、J・R・R・トールキン作品の世界観のようなファンタジーの世界を彷徨うという内容のロングランのポッドキャスト。すべて即興の現場からのストーリーテリングで、豊富なアーカイブが揃っている

Josh Constine(エディターアットラージ)

カウボーイビバップ
カウボーイビバップアニメに興味を持ったことはあるが、子供っぽく馬鹿げていると感じているなら、1997年のアニメシリーズ『カウボーイビバップ』を試してほしい。地球を崩壊させかけた事故後の近未来の宇宙を舞台に、賞金稼ぎらの葛藤と活躍を描いたものだ。ノワール調の美しいイラストとスタイリッシュなファッション、スリル満点のアクションにサスペンスに満ちたロマンスなどが、ヒップなジャズのサウンドトラックと共に繰り広げられる。2シーズン分をまとめてビンジウォッチ(イッキ見)するのも良いが、ほとんどのエピソードは一話完結的な内容のためちょっとしたエンターテイメント補給に最適だ。

Overwatch
Overwatch反射神経と経験が物を言うほとんどの一人称シューティングゲームでは、長くプレイしているゲーマー達にひるみ、負かされるのが日常だ。『Overwatch』は違う。皆が似たような武器やスキルを持つのではなく、この6対6の戦いでは、ユニークな攻撃やシールド、ヒーリング能力などを持つ21種類のキャラクターから1つを選ぶことができる。2丁の武器を操る不気味な暗殺者や巨大なハンマーを持つバイキングの騎士、チームメイトを復活させることができる天使のような医者など多岐にわたる。個々の努力よりもチームのキャラクターの相互作用の方が重要と言えるこのゲームは、自宅待機で孤独を感じている人々に最適だ。

Greg Kumparak(エディター)

Apex Legends
Apex Legendsバトルロワイヤルゲームのコンセプトは好きだけど『フォートナイト』の構築的側面には興味がないと言う場合、『Apex Legends』をチェックしてほしい。それぞれ独自の長所と能力を持つ12人の「レジェンド」の中から1人を選択し、他の2人のプレイヤーとチームを組んで最後まで生き残るのが目的だ。ほとんどのバトルロワイヤルゲームがそうであるように、「あと1ゲームだけ」と言っているうちに8時間連続でプレイしていたという事になるのがこのゲーム。Windows、Xbox One、PS4で使え、何と言っても無料!!なのが魅力だ。

Ask the StoryBots
Ask the StoryBots子供がいる環境での在宅勤務中、皆の平静を保つために一役買うのがテレビタイムだ。『Daniel Tiger』にも我慢できなくなってきたなら、『Ask the StoryBots』が活躍してくれる。星はどこから来るの?耳はどうやって音を聞くの?などの子供の質問に対し、StoryBotsがその答えを探しに行くというものだ。JibJab(その昔まだインターネット上の爆発的流行が日常ではなかった頃に起きた爆発的流行)を手掛けた兄弟デュオが制作し、Netflixに買収されたこの作品は、誰もが息抜きを必要としている時にぴったりの存在だ。正直に言うと、自分も同作品から学んだ知識がいくつかある。メロコアバンド、ナーフ・ハーダーの才能溢れるソングライター、Parry Grippがこの番組の多くの音楽を手掛けているのも嬉しい。曲が頭から離れないという問題は起こるが、『Baby Shark』の曲が離れないよりはましだろう。

MasterClass
MasterClass最高クラスの「遠距離学習」と言えば。ステフィン・カリーやプラットフォームに現れるその他のゲスト講師群を見て、ここでの教育に文句を言う者はいないだろう。

Lucas Matney(ライター)

あつまれ どうぶつの森
あつまれ どうぶつの森金曜のどうぶつの森リリースに向けて私の期待は大いに高まっていたが、サンフランシスコで州政府による自宅待機命令が出た後、私はたぬきちへ返済すべき厳しい住宅ローンが緩和されることを待ち望んでいる。過去のバージョンとどう異なるのかほとんど予測できないが、前回のリリースから8年ぶりの新作にただならぬ期待を寄せている。

Natasha Lomas(シニアライター)


YouTubeのフィットネスコミュニティはロックダウンの期間中、我々の正気と健康を保つために不可欠なものになるだろう。専門的なトレーニングにしても、一般的なレベルのフィットネスを実行するにしてもだ。私が1つだけチャンネルを選ぶとすれば『Yoga with Kassandra』になる。ヴィンヤサヨガと陰ヨガのクラスのミックスで、中には数時間に及ぶものもある。さまざまなレベルと興味に応えてくれるこのチャンネル。上級者向けクラスでは最小限の指示しか出されないため、ヨガムードで周囲を占領したくないリビングルームをシェアしている人には最適だ。ナマステ。

Matt Burns(マネージングエディター

ガンダムのプラモデル
ガンダムのプラモデル私はガンダムを観たことも読んだこともなく、このロボットに関する知識を全く持っていない。それでもこれを組み立てるのは最高に面白い。何が良いって糊が一切必要ないのだ。すべてのパーツは心地良く折りちぎれるし、必要なのはニッパーのみ。数時間もすれば、どうだ、巨大な銃を持ったロボットが完成する。さらに複雑化することも可能だ。奥行きを出すために極細のペンで各パネルを縁取るビルダーや、ダメージ加工や戦闘による傷を施すビルダーもいる。私は数パネルに着色をした。ルールなんてないのだ。

Anthony Ha(シニアライター)

スター・トレック:ピカード
スター・トレック:ピカードCBS All Access(米国外ではAmazon Prime Video)が配信する『スター・トレック』スピンオフの新シリーズの出だし数エピソードでは「次世代」の時代以降のどんよりとした未来を彷徨い、面白みに欠ける。だがペースは早まり、この闇こそが明るい未来を勝ち取るために必要な試練であり、我々には思いやり、好奇心、楽観主義が常に必要なんだと感じさせてくれるのである。
公園

公園

NEW YORK, NY – OCTOBER 23: Manhattan and Central Park are seen from the ‘Top of the Rock’ observation deck at Rockefeller Center on October 23, 2012 in New York City. Hedge fund billionaire John A. Paulson and the Paulson Family Foundation are donating $100 million to the Central Park Conservancy. It is thought to be the biggest gift ever to a public park. (Photo by Mario Tama/Getty Images)

 

外出に関するルールは地域によって異なるが、安全な距離を保った上での散歩や運動は多くの人々にとって重要だ。ここニューヨークではバーやレストラン、映画館などは閉まっているものの、多くの住民が緑あふれる公園に癒しを求めにきているようだ。(他人と1.8メートル以上の距離をとるのを忘れずに!)

Ingrid Lunden(エディター)

Pandemic(とその他のボードゲーム)
Pandemicコロナウイルスの悲劇を嘆くのはおしまい!パソコンの画面を離れてグループで楽しめる『Pandemic』ゲームは、世界中を研究所で埋め尽くすことが目的だ。ここから学べる素晴らしい教訓は単独の「勝者」はいないという事。治療法を発見するという目標を達成するため必要なのは皆との協力なのだ。私の家族が好きなその他ボードゲームは『Catan』『Ticket to Ride』『Perudo』など。

Kirsten Korosec(シニアレポーター兼エディター)

縄跳び
縄跳びドアに掛かっていた縄跳びを見てこれ使えるかもと思ったが吉日、縄跳びの楽しさを再発見した。イライラした時や長時間座りっぱなしの時、数分跳ぶことにしている。

整理整頓!
整理整頓!混乱した世の中で、私にとって整理整頓や掃除が役立っている。縄跳びを見つけたのもそのおかげ。

写真日記
写真日記 / Pixel 3Pixel 3のカメラを使いこなすため、今まで気にもしていなかった機能を掘り下げて学んでいる。自分の周囲にある物を被写体に、マクロ撮影や芸術的な写真(私の目には)を撮り続けている。猫の写真が大量にあるのは言うまでもない。毎日の写真が自分のムードを反映しているように見えるのが面白い。

Taylor Hatmaker(ライター)

ポケットモンスター ソード・シールド
ポケットモンスター ソード・シールド世界は混乱に陥っているが、最新のポケモンゲームにはリラックス効果とこれまで通りの安定感がある。それに、バーチャルな動物を捕まえて小さな球形の檻に閉じ込める作業をすることで、隔離された現在の状況もそんなに悪くないんじゃないかと思えるから不思議。

Duolingo/Memrise
Duolingo何も学んでいないような気がすると居ても立っても居られなくなる私にとって、言語アプリは最適なツールだ。初心者向けの日本語を学んだことがあるので、アプリでその記憶を取り戻そうとしている。幸いにも、隔離期間が終わるまでに暗記しなければいけない事はたっぷりあるようだ。

フォートナイト
フォートナイト予想に反して、ゲーマーでなかった妻を『フォートナイト』にハマらせることができたので、どうしても頭のスイッチを切り替えることができない時にプレイする事にしている。『どうぶつの森』シリーズや『Stardew Valley』のようなリラックスしたゲームとは全く異なる同ゲームだが、時間を忘れてのめり込みたい時には最適だ。新シーズンにはかなりマッチョな三毛猫、Meowsclesが登場する事も述べておきたい。

電子書籍の料理本
電子書籍の料理本電子書籍を購入して、理想の自分像が身に付けているべきスキルを習得するには最適なタイミングだ。私の場合は和食とタイ料理の基本を学ぶ事。これでもう外食する必要はなくなるだろう。最近は毎日料理をしているし、料理はこの状況下で正気を保つのに大いに役立っている。何かを作って、その一皿の素敵な写真を撮るのにたっぷりと無駄に時間を割く。ミシュランの星を獲得するわけではないが、達成感はこの上ない。もし失敗しても、パンケーキを作ったり気がすむまで作り直せばいいことだ。

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(翻訳:Dragonfly)

Duolingoが新型コロナの影響を受け子供向け英語リテラシーアプリを無償公開

これまでDuolingoは語学教育に重点を置いてきたが、米国時間3月26日、3歳から6歳までの子供を対象にした英語リテラシーアプリ「Duolingo ABC」の無償提供を開始した。当初、同社はこのアプリを今年後半に発表する予定だったが、新型コロナウイルス(COVID-19)の流行に伴い、急遽ホームスクールに通うことになった子供を持つ親を支援するために、早期のローンチとなった。

この広告なしのアプリは現在、米国や英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド向けに提供されている。アプリには基本的な読み書きのスキルを教える300以上の短いレッスンが含まれている。今のところ、アプリは英語版かつiOS版のみが利用可能だが、Duolingoは将来ほかのプラットフォームもサポートする予定だ。

「我々は非識字という世界的な問題に取り組むために、Duolingo ABCを作成した」と、Duolingoの同業社兼CEOのLuis von Ahn(ルイス・フォン・アン)氏は語る。「読み書きを教えることで、人生を変えることができる。人々がどのように言語を学ぶのか、ゲーミフィケーションで学習者のモチベーションを保つ方法について、私たちが知っていることをすべて取り入れることによって、世界的な識字率の向上に貢献できると信じている」。

Duolingoが新しい言語を学びたい人への注力から手を広げているのは、興味深い。ABCはネイティブ・スピーカーだけでなく、他のコースよりもずっと若いユーザーにも焦点を当てている。これがDuolingoの幅広い教育分野への進出のきっかけになるのか、それとも単発のアプリになるのかが、注目される。

 

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Babbelが言語学習プログラムを米国の学生全員に無料で提供

現地時間3月25日、ドイツ・ベルリンを拠点とする有料言語学習アプリのBabbelが、新型コロナウイルスの流行が拡大する中、同社のサービスを3カ月間、米国の小学生から大学生を対象に無料で提供すると発表した。これまでにも同社は、同様の支援をイタリア、英国、ドイツ、スペイン、フランスの学生に対して提供していた。

同社のサービスでは現在、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ポーランド語、ロシア語、オランダ語、トルコ語、デンマーク語、ノルウェー語、スウェーデン語、インドネシア語、英語のコースが提供されている。サインアップしたい学生(または子供に学習させたい保護者)は、有効な学校のメールアドレスで登録するだけだ。

米国BabbleのCEOであるJulie Hansen(ジュリー・ハンセン)氏は「高校や大学の休校で影響を受ける学生の数は米国全土で日々増え続け、教育システムは今後数週間でさらに混乱すると予想される。学生たちが家にいることを余儀なくされているため、Babbelは今すぐ学生たちを支援する立場にあり、支援することがまさに我々の望みだ。世界中に懸念が広がる状況で、我々は分断ではなく、世界中の人々との共通点に気づかされている」と語る。

Babbelは筆者に対し、休校中の学生に言語スキルの練習を継続させたい学校からの需要が増えているとも語った。ただし、このような学生を除いても、Babbelの登録者数は全体に増えている。たいていの人は休暇に向けたこの時期に言語の基本を学ぼうとは考えないので、これはちょっとした驚きだ。

BabbelのCEOのArne Schepker(アーネ・シェプカー)氏は次のように述べている。「世界中の人々が在宅を強いられているため、我々のサービスでの学習活動は急激に増加している。これまで以上に多くの人々が現在、Babbelで新たな言語を学習し始めている。これは我々にとってたいへんうれしいことであり、謙虚な気持ちにもなる。我々が皆さんの生活を少しでも向上させる助けになれるなら、望外の喜びだ」。

Babbelの新規登録者数は、パンデミックが注目されるとあまり増えなくなり、その後、休校や在宅指示によって再び増え始める。これは各地で同様の傾向だ。既存の登録者にも同じような傾向があり、現在は全般にアクティブになっている。ただし当然のことながら、「旅行」は今回のパンデミックが始まる前に比べると新規学習者の動機にはなっていない。

人気の無料言語学習アプリのDuolingoも、同じようにユーザー数が増えている。Duolingoは筆者に対し、新規ユーザーは世界中で40%増加し、特に隔離対策を積極的にとっている国での伸びが大きいと述べた。先週だけで、米国では91%増加し、フランスやスペインなどヨーロッパの各国ではさらに大きく増加している。中国などでTOEFLやIELTSのテストセンターが閉鎖されていることに伴い、Duolingoの認定プログラムは中国と韓国で300%に迫る伸びとなっている。

新型コロナウイルス 関連アップデート
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(翻訳:Kaori Koyama)

オンライン学習サービスのDuolingoがラテン語講座を提供するワケ

Duolingoは、言語を学びたい人に向けた市場で最も人気のあるアプリの1つだ。そして今、同サービスはラテン語のコースを提供することで、ユーザーに本当の意味で 「その日を大切にする」(ラテン語でCarpe diem)方法を提供している。

Duolingoがなぜ8世紀以来あまり使われていない言語のレッスンを提供しているのか、疑問に思う人もいるだろう。ラテン語はさまざまなロマンス言語のバックボーンであり、英語を含む多くの言語の多くの単語の語源となっている。

つまり、ラテン語を勉強することで、他の言語の基盤を学ぶことができるのだ。

さらに、ヴェルギリウスの 「アエネイド」 やオヴィッドの 「メタモルフォーゼ」 、マルクス・アウレリウスの 「瞑想」 のような作品を、ラテン語の原文で読みたいと考える歴史家、言語学者、教授は多い。


Duolingoはミニゲームにより、ユーザーが言語を学習する手助けをする。ミニコースはコースを修了したユーザーに報酬を与え、ユーザーがミスをした場合には(ビデオゲームのように)ライフを奪う。同社はユーザーがコースを修了すると、その言語を読み、書き、話し、理解できるようになることを期待している。

さらにDuolingoには、人々が実際にどのようにして言語を学んでいるのかに関するデータが豊富にあり、機械学習を利用してそのデータに基づいてサービスを改良している。

Crunchbaseによると、Duolingoは2011年のローンチ以来、5ラウンドで1億ドル(約11億円)以上を調達している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

言語学習のDuolingo、中国語コースを開設

語学学習アプリケーションのDuolingoは、今年に入って「日本語コース」を設けていた。これは、アジア系言語として初めて登場した学習コースとなった。以来、韓国語コースも開講し、そしてついには中国語(標準中国語:Modern Standard Mandarin)コースも開講することになった(モバイル版、ウェブ版の双方で利用できる)。

Duolingoによれば、中国語コースの開設には以前から多くのリクエストがあったとのこと。日本語のコースを設ける際にDuolingoは、アジア系言語のサポートには時間がかかると話していた。しかしどうやら、アジア系言語をサポートするための基本技術を構築することに成功したようだ。

Duolingoによると、中国語というのは英語ネイティブにとって学ぶのがもっとも難しい言語のひとつであるとのこと。しかし、Duolingoのコースにより、一般的な中国語コースでのかなりの時間分の内容を学ぶことができるとしている。

英語ネイティブにとって、中国語が声調言語であることも、学習を難しくする要因だ。声調により単語の意味がまったく変わってしまうのだ。Duolingoのコースでも、中国語学習のポイントとして強調されている。文字についていえば、開設されたコースでは1000語/1000文字程度にまずは注力している。マスターすれば、「漢語水平考試」(中国語検定試験)の6級から4級程度の実力を身につけることできるとのこと。

他のコース同様に、内容は食事や文化、旅行ないしビジネスおよびファイナンスに関するものが多くなっている。

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(翻訳:Maeda, H

Duolingo、日本語学習のサポートを開始

人気の外国語学習ツールであるDuolingoが、iOSアプリケーションにて日本語のサポートを開始した(日本語を学習することができるようになった)。Android版でも間もなくサポートされる予定であるとのこと。

「Duolingoがスタートして5年、日本語のサポートについて多数のリクエストが寄せられており、多くの人が待ち望んでいた機能でした」と共同ファウンダー兼CEOのLuis von Ahnは述べている。「私たちが何か新しい情報をソーシャルメディアに投稿すると、その返事はいつも『それはいいね。でも日本語のサポートはいつだい?』というようなものとなっていたのです」。

多くの要望が寄せられる中、Duolingoも日本語学習に対応ために努力を重ねてきた。しかし日本語にはひらがな・かたかな・漢字といった文字が存在し、また文の構造も英語などとは大きく異なる。そのためになかなかサポートできずにいたのだった。ローマ字(日本語の音をアルファベットで表現するもの)にすれば、サポートのための壁が低くなるという考えもあった。しかしそれで日本語を学んでも、日本に旅行したときに役に立たない。そこでなんとか100個の漢字を取り込み、そしてローマ字ではなくひらがなを使用することとしたのだ。

コースの内容としては、実生活に役立つ表現(食べ物のオーダーの仕方、場所の尋ね方など)を採用するように心がけたとのこと。もちろん2020年を見据えて、オリンピックを意識した表現も加えられている。今から勉強を始めれば、東京オリンピックをよりいっそう楽しめるようになるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

外国語学習のDuolingoがソーシャルな機能を加えてモチベーションの持続と進捗アップをねらう

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今やユーザー数が1億5000万を超えているDuolingoは長年、コンピューターやスマートフォンから誰もが気軽に外国語を勉強できるサービスとして人気があった。でも、教室のような環境と違ってDuolingoで勉強することは孤独な営みだ。そこで同社は今日(米国時間12/29)、言葉を勉強する体験にソーシャルな要素を加えるDuolingo Language Clubsというオプションを導入した。

この機能はiOSAndroidの両方で使えるが、同社はこれを“ジム友だち”になぞらえる。そう、体ではなく、脳を鍛えるジムの。このクラブでユーザーは、自分の成績のニューズフィードを友だちとシェアできる。そして競争性を持たせるために、毎週のハイスコアボードがある。

Duolingoの協同ファウンダーでCEOのLuis von Ahnは、今日の発表声明でこう言っている: “言葉を勉強することは本質的にソーシャルな体験だ。言葉の勉強の大きな難関のひとつがモチベーションの維持だが、今度の新しい機能で友だちや家族と目標をシェアできれば、ユーザーは勉強の進捗がもっと早くなるだろう”。

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このソーシャルな機能は、母国語が次の言葉の人たちが今日から使える: 英語, スペイン語, ポルトガル語, フランス語, ドイツ語, イタリア語, ロシア語, オランダ語, ハンガリー語, ウクライナ語, トルコ語, 韓国語, 中国語, 日本語, ベトナム語, インドネシア語, ギリシャ語, ルーマニア語, チェコ語, ポーランド語, タイ語, そしてヒンズー語。

Duolingoがこの新しい機能を今日発表するのは、偶然ではない。数日後の1月1日には世界中の多くの人たちが、“新しい外国語をおぼえること”を新年の誓いに加えるからだ。たいがい、一週間後にはそのことを忘れてしまうのだけどね。しかも12月にはスマートフォンの新規ユーザーが(ギフトの結果として)どっと増えるから、Duolingoとしては販促の機会として絶対に無視できないのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Duolingoのチャットボットは会話を上達させてくれそうだ―当面iOSアプリのみ

多くのスタートアップがチャットボットの可能性に興奮している。語学学習サイトのDuolingoも最近、外国語の練習に役立つユニークなチャットボットをリリースした。

このチャットボットは フランス語、スペイン語、ドイツ語でのテキスト会話に対応しており、さまざまなトピックに応じて異なるキャラクターが与えられている。もちろん相手を本物の人間と間違えるユーザーはいないだろうが、ネイティブ・スピーカーとチャットで会話するのに非常に近い体験をすることができる。チャットの途中で困った場合は“help my reply”というヘルプ・ボタンを押すとどのように会話を続けたらいいかヒントが表示される。

上のビデオで短時間だがテストしてみた(現在この機能はiOSのみ)。スペイン語版をやってみたが、これはまあなんというかそこそこ話せるからだ。当然かもしれないが、ユーザーはチャットボットを利用するためにはDuolingoのレッスンの最初の部分をクリアしている必要がある。私はDuolingoのユーザーではなかったので妹のアカウントを借りた(サンキュー、Laura!)。

派手な色で描かれたキャラクターや、それぞれ特定のテーマから離れようとしないところなど、いかんにも語学の教科書風だが、会話の技能を高めるのに役立つのは間違いない。実際、外国語をこうして使ったのはずいぶん久しぶりだった。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Duolingoに外国語学習を手助けするチャットボットが登場

2016-10-05_1647

チャットボットのブームであるようだが、実際に役立つものが少ないと感じている人も多いようだ。しかし言語学習の際に利用できれば、それはきっと便利なのではないだろうか。学習した内容を、コンテキストの中で使ってみることができれば、身につく度合いも変わってくることだろう。とくにオンラインで学習している場合、習ったことを試してみる相手が周りにいないケースが多いだろう。そういうケースに対処しようと、DuolingoはAIを活用したチャットボットをアプリケーションに導入することにしたのだ。

2016-10-05_1648今のところ、チャットボットが対応しているのはフランス語、スペイン語、およびドイツ語についてのみだ。またiPhone版アプリケーションのみの対応となっている。ボットはクラウド上に存在するので、利用にあたってはインターネットに接続している必要もある。

ボットとの会話を魅力的なものとするため、Duolingoは複数のキャラクターを用意してもいる。たとえばシェフのRobert、ドライバーのRenée、およびオフィスワーカーのAdaなどのボットが存在する。それぞれに、こちらからの会話に対して異なるリアクションをとるようになっている(過ちの正し方もそれぞれに異なる)。いろいろなキャラクターを用意することで、現実世界に近い状況を提示しようという意図もあるのだろう。

なお、チャットボットが会話時のバリエーションを認めているのもうれしいところだ。言語学習のアプリケーションでは、これができないものが多い。たとえば挨拶の仕方などは何通りもある。しかし決まった表現しか許さない学習ソフトウェアが多いのだ。さらにはどのように答えてよいのかまったくわからない場合には、ボタンクリックでヒントを示してもくれるようになっている。

「外国語を学ぶ際の大きな目標のひとつは、会話をすることだと思います」とDuolingoのCEO兼共同ファウンダーのLuis von Ahnは述べている。「ボキャブラリーや読解力のトレーニングはこれまでのDuolingoアプリケーションでも行うことができました。しかし学んだことをいきなり現実世界で試すというのはいろいろと難しいものでしょう。そういうときに、わたしたちのチャットボットが便利にかつ有効に機能すると思うのです」。

今のところはテキストベースのやり取りしかできない。しかし音声対話も行えるようにしたいと考えているそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

学習ツールを提供するDuolingo、新しいTinycardsで言語学習以外にも対応開始

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モバイル向けの教育アプリケーションでもっとも有名なものといえばDuolingoということになるだろうか。ただし、「教育アプリケーション」とはいっても、これまでは言語の学習に特化したものとなっていた。しかしこの度Tinycards(iOS版)というアプリケーションをリリースし、「記憶力」を使うものであれば多くの学習シーンで利用できるようになった。これまで同様に単語などを学習するのにも使えるし、その他にも公式や歴史年表、あるいはポケモンの名前やステータスを学習するのにも使えるのだ(ポケモン学習用のカードもTinycards内に用意されている)。

Tinycardsを簡単に言ってしまえば「フラッシュカード」式の学習ツールだ。Duolingoと同様に間隔反復(Spaced repetition)を用いる。進度管理方法についてもDuolingoで用いていたのと同じアルゴリズムを用いている。

lessons「Duolingoは、楽しく、かつ効率的に学ぶことのできる言語学習ツールとして世の中に受け入れられることとなりました」と、DuolingoのCEO兼共同ファウンダーであるLuis von Ahnは言っている。「Duolingoで培ったノウハウを、新しくフラッシュカードを用いた学習ツールに移植することで、覚え学習に苦労している子供たちの手伝いができると考えています。もちろん子供だけでなく、大人が教養を広げるために、新しいことを勉強する際にも役に立てると考えています」。

今回のTinycardsでも、学習の中に遊びの要素を持ち込んでいる。学習をすすめることにより新しいレベルにチャレンジできるようになるし、また学習しているカードを友だちとシェアすることなどもできる。言語(単語)学習以外にも可能性を広げたのはDuolingoにとって大きな進歩だといえるだろう。

Tinycardsを起動すると、まずはフォローするフラッシュカードクリエイターを決める画面となる。今のところ、カードの多くはDuolingo自身により制作されたものだ。Duolingoと同様に使うためのDuolingoカードもあれば、歴史を学ぶためのTinyHistoryというカードもある。他にはTinyScience、TinyGeoなどがある。Tinycards上で中国語が学べるように提携して導入したChineasyもある。

こちらで試してみた際には「ひらがな」コースを選んでもみた。Duolingo自身による日本語コースはまだないようだが、「ひらがな」カードを勉強することで、日本で用いられている文字のいくつかが読めるようになるかもしれない。

使い勝手はDuolingoと同じような感じだ。最初にカードの表と裏(単語学習時なら、学習している単語が表、裏にはその意味が書いてある)を見て学習し、そして閲覧したカードに関する質問に答えていくのだ。こちらで使ってみた「ひらがな」コースでは、記された読みをするひらがなを選んだり、読みをタイプしたりして学習する。もちろんこれだけで日本語の勉強ができるわけではない。ただ、日本語学習中に、文字や単語を勉強する際には良い副教材となることだろう。なお、日本語の基本フレーズを学んだり、あるいは動物の名前を日本語で言えるようにするためのカードも用意されている。

他にフィーチャーされているカードを見てみると、たとえばロシア語のアルファベットを学習するためのものや、あるいはヨーロッパの国名を学習するためのものなどが掲示されている。「ベオウルフ」(Beowulf)を学んだ人には懐かしい古英語を学習するためのカードもある(Beowulfのみを扱ったカードもある)。言語を学んでいるときに便利な機能だが、音声を認識して正誤を判断する機能もある。

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Duolingoによれば、すでに数百ものカードが登場しているのだとのこと。自前のカードを作りたければ、そうすることもできる。アプリケーションを使っている人の誰もがあなたをフォローする可能性があり、あなたをフォローした人には、アップデート情報が配信されるようになっている。なにか得意分野があるのなら、Tinycards経由で他の人の学習を支援するようなこともできるわけだ。

今のところ、Android版をリリースするのかどうかについての情報はない。しかしこれまでのAndroid対応を考えるなら、おそらくは開発中なのではなかろうかと思われる。

ちなみにDuolingoはこれまでに8330万ドルを調達している。Tinycardsを収益源に育てようという計画は、とりあえず今のところはないようだ。

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(翻訳:Maeda, H

オンライン語学サイトのDuolingoがGoogle Capital他から4500万ドルを調達―評価額4億7000万ドルに

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reCAPTCHAの開発者Luis von Ahnが共同創立した無料のオンライン語学学習サービス、 Duolingoは、今日(米国時間6/10)、Google Capitalがリードしたラウンドで4500万ドルの資金を調達したことを発表した。Union Square Ventures、NEA、Kleiner Perkins Caufield & Byersに加えて、Tim Ferrisや俳優でベンチャーキャピタリストのAshton Kutcherなど前回のラウンドの参加者も今回のラウンドに加わっている。

今回のラウンドでDuolingoの調達した資金総額は8330万ドルとなり、同社によれば、会社評価額は4億7000万ドル程度だという。

Duolingoの発表によれば、無料語学学習コースのユーザーは世界で1億人に達し、アメリカにおけるDuolingoのユーザー数は全ての公立学校の生徒数より多いという。学校向け無料プログラム、platform for schoolsに登録している教師の数は10万人となっている。

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「Duolingoのモバイルに重点を置き、ゲーム化されたプラットフォームは世界中で言語学習の方法にイノベーショhンを起こしている。Duolingoの成長率、利用時間はわれわれを仰天させた。この会社と共に教育の未来を変えていく手助けができるのは喜ばしい」とGoogle Capitalのパートナー、Laela Sturdyは述べた。

実はvon Ahnは過去にGoogleと縁が深い。von Ahnは2009年にreCAPTCHAをGoogleに売却しており、またそれ以前にも彼のESPゲームがGoogleのImage Labelerに2006年に採用され、2011年まで用いられた。

Duolingoの翻訳事業はどうなる?

オンラインで無料の学習コースを提供するだけでビジネス―それも4億7000万ドルに評価されるビジネスを運営していくことはできない。複雑な文章も翻訳できるようになった上級課程の終了者による翻訳サービスによって収入を得るというのがDuolingoの当初のビジネスモデルだった。CNNはDuolingoの翻訳サービスをここしばらく利用している。

しかし奇妙なことに、Duolingoは今回の発表で翻訳サービス事業について全く触れなかった。私の取材に対して広報担当者は「われわれは1年半ほど前に翻訳事業を棚上げし、以来新規顧客の受付を中止している(ただしCNNの翻訳は続けている)」と語った。Duolingoは収益事業として 語学能力の検定を行うTest Center TOEFLに取って代る存在に育成しようと努力中だ(テストの料金は20ドル)。広報担当者は「それ以外にもマネタイズ手法を検討している」と語った。

広報担当者はこの方針変更の理由を次のように説明した。

「翻訳事業によって実際に収益を上げてみると、品質管理やセールスのために多くの人を採用しなければならなず、Duoingo自体が翻訳サービス会社になっていく危険を感じたからだ。企業は収益を上げている部門に注意を集中してしまうものだ。われわれはあくまで教育企業であり、世界の人々により効率的な学習手段を届けるのが使命だ」

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Duolingo、無料の学校向け教育プラットフォームをリリース

有力な語学学習ツールのDuolingoが、今日(米国時間1/8)、学校向けの無料プラットフォーム、Duolingo for Schoolsを発表した。利用は完全に無料だ。

この新しいサービスを利用すれば、教師はダッシュボードからクラスの全生徒の成績をモニタし、学習状況を詳細に知ることができる。

現在すでに多くの教師が非公式にDuolingoを教室に取り入れているが、今回の学校向けサービスの登場で、教師向けダッシュボードが提供されるようになったのは朗報だろう。またDuolingo for Schoolsを利用すれば、既存の教育計画の中にDuolingoのレッスンを組み込むことが容易になる。たとえばレッスンを指定して宿題として課することもできる。

さらに重要な点だが、教室で多人数に対して一律に行われる教育と異なり、Duolingoは生徒の長所、短所、知識に応じて個別化した学習体験を与えられるというメリットがある。また英語運用能力の高い教師をみつけることが困難な諸国においても質の高い教育を行うことができる。

共同ファウンダーのLuis von Ahnは、「われわれの目標は、生徒の学習状況を教師に即座にフィードバックし、それに応じた適切な個人的指導ができるような学習プラットフォームの確立だ。これによって教師は大幅に時間を節約し、難しい概念の説明や質疑応答、落ちこぼれそうな生徒の補習などの重要な仕事に集中できる」と述べた。

Duolingoは、他のサービスと同様、この新しい学校向けプラットフォームも無料で提供する。現在提供されているすべての言語で利用可能だ(中国語だけはリリースが2週間後となる)。コスタリカ、グアテマラでは政府が公立学校の英語教育にDuolingoプラットフォームを取り入れる実験を開始している。

〔日本版〕すでに日本語版の「学校向けduolingo」も提供されている。ダッシュボードのサンプル

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


オンライン語学学習のDuolingoがTOEFLに代わる英語検定をローンチ

今日(米国時間7/22)、無料のオンライン語学学習サービスのDuolingoは、語学能力の検定を行うTest Centerをスタートさせた。 ここで実施される英語運用能力試験(English Proficiency Exam)は受験者の能力を10段階で評価する。同センターは今後、英語以外の言語についても試験を拡張していく。

当面この試験は無料だが、試験結果を多くの企業が求人の際の資格として認定するようになれば、20ドルの受験料を課す計画だ。

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)のような英語能力検定はアメリカに留学を希望する学生のほとんど全員が受験しなければならないので、巨大な独占企業と化している。Duolingoは、この独占的な英語検定ビジネスに直接戦いを挑む最初のスタートアップだろう。

TOEFLのような語学検定を受験するのは金がかかり、また時間を食う。私は今週、Duolingoのファウンダー、Luis von Ahnにインタビューしたが、「〔TOEFLなどの〕受験者の多くは遠く離れた開催都市まで旅行しなければならない。〔グアテマラ生まれの〕私自身、アメリカに留学する際に、TOEFLを受験するために別の国に行かねばならなかった」という。

TOEFLの受験を必要とするのは留学生ばかりではない。多くの大企業が就労ビザの保証人となる前にTOEFLで所定の成績を収めることを要求している。

こうしたTOEFLなどの独占を打ち破るのがDuolingoの目標だ。当初、Duolingoはこうした事業を計画していたわけではなかったが、「自分たちが本当に語学を身につけたことを証明して欲しい」と訴えるDuolingoのユーザーがますます増えてきたのだという。「そこでわれわれは語学検定ビジネスについて調査を始めた。すると現在のプロセスには非常に多くの問題があることがわかった。TOEFLのようなテストを実施するコストはほんのわずかなはずなのに、事実上独占事業であるために巨額の利益が上乗せされている。もちろんそれが独占というものだ」とvon Ahnは語った。

現在の語学検定では不正行為もまた深刻な問題だ。往々にして受験者は見た目が多少似ている替え玉を頼む。また試験監督員が賄賂を受け取って不正を行うこともある。不正防止はDuolingoが検定試験を開発する際にもっとも重視した点の一つだ。Duolongの検定ではパソコンないしスマートフォンのマイクとカメラを通じて音声と映像で受験者を逐一記録する。受験終了後に、Duolingoの監督員が不正がなかったかこの記録をチェックする。このビデオは受験者のデジタル身元証明としても用いられるので、替え玉受験が行われた場合、大学当局は簡単に見破れるわけだ。

この労働集約的な不正防止策がDuolingoの検定ビジネス参入にあたっての最大のコスト要因だった。しかしDuolingoでは、多大の出費となることは覚悟で、試験を無料で実施することにした。この間、Duoling検定の普及と、これを資格要件として採用する大学、企業などのパートナーの獲得に務めるという。

現在、Ahnが准教授を務めるCarnegie Mellon大学が、Duolingoと協力して語学能力の検証手法の改良について研究を行っている。AUniversity of Pittsburghの研究によると、Duolingoのテストの成績はTOEFLの成績ときわめて高い相関を示しているという。しかしDuolingo検定の有効性が多くの大学に認められるようになるまでにはまだ少々時間がかかるだろう。

Duolingoはまたオンラインの請負業務仲介サービス、oDeskと提携し、求職者のプロフィールにテスト成績を表示している。またLinkedInも、Duolingのテスト成績を詳細プロフィールに表示することに協力している。

テスト受験のためのモバイル・アプリは、現在Android版ウェブ版のみだが、iOS版も開発中で、Ahnによれば9月には公開される予定だという。

〔日本語版〕 この4月にイギリスでTOEFL試験での組織的不正が発覚し、TOEICでのイギリスビザ、取得不可に TOEFLもダメになるという事件があった。この記事にあるように個別にビデオ記録が残るオンライン試験の方が不正が困難となるかもしれない。

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来日中のDuolingo CEO、安価で手軽な語学検定アプリ提供でTOEICもディスラプトする予定と明かす

2週間前に日本語版をローンチして話題の語学学習サービス「Duolingo」(デュオリンゴ)の創業者でCEOのルイス・フォン・アン氏が来日中で、東京・六本木で話を聞く機会があった。ルイスは1979年、ガテマラ生まれの連続起業家。カーネギーメロン大学のコンピューターサイエンス学部の准教授でもあり、人間とコンピューターが協力することで大規模な課題を解くシステムについての実装や論文で、数々の受賞歴がある。

TechCrunch Japan読者なら彼の名前をreCAPTCHAの発案者として覚えているかもしれない。ユーザー登録画面などでランダムに歪曲された文字列が表示されることがあるが、CAPTCHAと呼ばれるこの仕組みを、古文書のデジタル化というOCRだけで処理できない問題に結び付けるというのがreCAPTCHAだ。古文書の3割ぐらいはかすれや日焼けによる変色などで機械的に読み取りができないが、人間ならかなり読み取れる。CAPTCHAによって無駄に浪費される人間の脳時間(コンピュテーション)を有効活用するというのがreCAPTCHAのアイデアだ。ルイスが創業したreCAPTCHAはグーグルに2009年に買収され、今や10億人以上が解読作業に参加したことになるという。

そのルイスが、2011年に新たに起業して取り組んでいるのがDuolingoだ。Duolingoは一見単なる言語学習アプリ(サービス)だが、実際にはreCAPTCHA同様に大規模に分散した人間の労力を集約することで、アルゴリズム的なアプローチがうまくいかない課題を解決するというアイデアがベースにある。外国語学習産業という大きな市場を、翻訳という別の市場と結び付けるのがDuolingoのミソで、学習者は無償で外国語学習ができる一方、Duolingoは学習者の訳文作りという学習を活かして安価な翻訳サービスを提供できる。先日のシリーズCも含めて、すでに3800万ドルほどの資金を調達している注目株だ。

CNNのスペイン語版はDuolingo 100%

もうDuolingoに登録して試した人も多いかもしれないけど、ぼく自身は半年ほど前に英語版サービスでフランス語を学習するというコースを試してみた。ただ、どうして大学でフランス語の成績が「可」だったぼくが一所懸命に翻訳するろくでもない英文の訳文が、対価を生むような翻訳市場と結び付くのか良く分かからなかった。これは「reCAPTCHAと同モデル」と想定したことから来る誤解だったようだ。

ルイスによれば、Duolingoには学習コンテンツと翻訳コンテンツという2種類の明確に別々のコンテンツがあるそうだ。reCAPTCHAの印象から「言語学習の課題を解くと、知らず知らずのうちに翻訳作業に協力していた」というモデルかと想像していたけど、実は参加者は明示的に翻訳作業を参加することになるという意味で、だいぶreCAPTCHAとは違うモデルなのだそうだ。

2013年10月にはCNNやBuzzFeedと提携。CNNが提供しているスペイン語コンテンツは100%、Duolingoによる翻訳だそうだ。BuzzFeedについては、スペイン語、ポルトガル語、フランス語が全部Duolingoによる翻訳で、すでに毎日かなりの量の有償翻訳を行っているという。翻訳すべきコンテンツを持っているパブリッシャーからの収益が得られるので、Duolingoは学習者に対しては無償でサービスを提供でき、2、3年で黒字化できるだろうとルイスは言う。

翻訳すべきドキュメントはWikiのように参加者が書き換えられる。徐々に翻訳していき、一定の人が個別の訳文にOKを出したら、そのセンテンスの翻訳は完了となる。翻訳すべきコンテンツはユーザーの嗜好や実績などを考慮したアルゴリズムによって、各ユーザーにリコメンドされる。CNNのニュースのように速報性が必要なものは優先順位が高いとか、コンテンツ自体の評価が高いものが優先されるという風になっているそうだ。残り1行で翻訳が完了するコンテンツも優先されるなど、リコメンドのアルゴリズムは随時改善しているという。

「良いコンテンツ、短いコンテンツほど早く翻訳されます。CNNの例だと、平均800語のコンテンツは6時間で翻訳されます。翻訳料金はボリューム次第ですが、一般の翻訳料金の相場が1語あたり7〜8セントのところ、Duolingoは2〜4セント程度と半額程度です」

すでに収益を上げるモデルがあるものの、現在のDuolingoのフォーカスはパブリッシャー集めではなく、語学学習サービスとしての、より大きな成功という。

「現在、Duolingoのユーザー数は約2500万人。うち85%がモバイルで、Android、iPhoneが半分ずつ。いずれのプラットホームでも、多くの国で教育分野ナンバーワンアプリとなっています。ユーザーの30%が北米、30%が南米、30%がヨーロッパで、残りがその他の地域という分布です。まだアジアはこれから。中国語で英語を学ぶ、日本語で英語を学ぶという教材が登場したところです。日本語版のローンチは2週間前で、日本では2万7000ユーザーとなっています」

「ちょっとおもしろい数字があります。北米では公立学校で外国語学習している人の数より、すでにDuolingoで学習している人の数のほうがすでに多いんですね。すでに教育アプリでは2位に圧倒的な差を付けていて、オンライン語学学習サービスでは1位に成長しています。ですが、オンラインで語学を学習するといったとき、誰もがDuolingoの名前をすぐに思い浮かべるかと言えば、そんなことはありません。まだ誰もが認知するブランドにはなっていない。そうなるのが今いちばんの目標ですね」

進化する教材とコミュニティ

現在、Duolingoの教材にあるのは18言語。必ずしも2言語について両方向の教材が存在するわけではなく、「日本語→英語」のように一方向しかない言語の組み合わせもある。今のところDuolingo上で英語話者が日本語を学ぶことはできない。

年内には75コース、言語数にして30程度になる見込みという。入力メソッドが必要なアジアの言語を入力方法と合わせて教える教材の開発というのは、まだこれからのチャレンジだとルイスは話してくれた。

ちなみに、いま日本語で英語を学習すると、英文の直訳のような和文が課題に出てきて面食らう。「私の父は私の母を愛しています」というようなものだ。そもそも日本語がヘンだ。文法的にはあり得なくはなくても、こんなこと言うやつはいない。これには次のような事情があるようだ。

Duolingoには、まず全ての教材の元となる英語で書かれた例文集がある。新教材は、まずこれの翻訳をするところから作る。次にユーザーのアクティビティのメトリックスを取って、どこで躓いてるのか、どこで多くの学習者が間違えるのかといったデータやリアクションから、問題の追加、削除、順序の入れ替えなどを随時行っていくのだという。利用者は不自然な訳文について、コメントしたり議論したりといったこともできる。

単に間違った問題を排除するという以上のこともやるという。たとえば複数形よりも先に形容詞を学んだグループのほうが、成績が良いか? といったA/Bテストを1000人規模で行うなど、データドリブンなアプローチを採用しているのだとか。

「どういう方法が成功しているのかを大規模に検証もできますし、すでにDuolingoは学習効率が高いというデータもあります。Duolingoでの34時間の学習が、大学の1学期相当という報告があります」

コース教材はボランティアが作成しているが、バイリンガルのボランティアからの申し出は、これまで4万件に及ぶという。ボランティアは、なぜ自分がその言語教材作成に適格なのかを説明する必要があり、こうした申請の中から、特定言語の組みあせについて4、5人を選出して、彼らに教材のメンテを任せるのだそうだ。

TOEFLなど語学検定ビジネスをディスラプトしたい

翻訳市場でのマネタイズに加えて、もう1つ、収益モデルという意味で興味深いのが、今後1カ月程度で「Duolingo Test」と呼ぶ標準テストをローンチ予定という話だ。

「Duolingoでは毎日感謝のメールをたくさん受け取っています。その中でも多いのが、次のようなメールです。“これまで英語学習は高価だったけど、Duolingoのおかげで英語ができるようになった。とても感謝しています。でも今は別の問題があるんです。英語ができるようになったことを証明したいんですよ”。そこでわれわれは半年ほど前から標準テストについて検討を始めました」

特に需要の高い第二言語としての英語についていえば、TOEFLのように標準化された検定試験というものは存在しているが、ルイスは、この市場はディスラプトされる潮時だという。

「Duolingoとスマートフォンによって言語学習ができるようになった人は途上国にも多い。こうした国だと、TOEFLの200ドルとか300ドルといった検定料は月給に相当する額。原価はそんなにかかるわけがないので非常に高い。しかも、大都市に住んでなければ試験会場に行くのに数時間かかることもあります。いま、Duolingo Testという名前でベータテストをしているアプリがあります。これは受験料が20ドル、時間も20分あればスマートフォンだけで受験できる語学検定です」

現在、一般的な英語の検定が2時間とか4時間と長時間に及ぶのに対して、Duolingo Testが20分と時間が短いのは受験者のレベルに応じてリアルタイムに出題の難易度を変えるアダプティブなテストだからだそうだ。第1問目は中位のレベルの問題を出し、正解を続ける限りレベルを上げていき、逆に受験者のレベルが出題より低いと判定されれば難易度の低い問題群から出題するという方式だ。ちなみに同じくアダプティブテストで受験者の特定ジャンルの知識レベルを計るスタートアップに米東海岸のSmartererというのがあるけれど、彼らは最短10問、120秒程度で人事採用に必要な検定試験が可能だと言ってたりする。

短時間でテスト可能というと、逆に精度が気になるところ。Duolingoが内部的に行ったテストではDuolingo Testの結果とTOEFLのスコアの間には高い相関があることが分かっていて、「普及には数年かかると思うが、これは普及すると思う」とルイスは話している。日本ではTOEFLよりTOEICがメジャーだという話をしたら、モチロンそれは知っているし、TOEFL同様にディスラプト対象だねという答だった。まあ、20世紀前半に生まれたマークシート方式という古い技術を受験生に押し付けてるようじゃディスラプトされて当然だね。

一方、スマフォだとチートが簡単にできそうだが、「チート対策はカメラをオンにして動画と音声を撮ることを考えています」という。

「テスト結果だけではなく、録画データも人間が見るという方式です。実は今のオフラインの検定には受験コストの問題だけではなく、チートの横行という問題もあります。替え玉や賄賂がまかり通ってる国もあるんです。途上国には賄賂が日常の光景というところがあって、すでに検定に300ドルも払ってるのだし、もう100ドル試験官に払っちゃえよ、ということになりがちなんですね。Duolingo Testでは録画した動画をオンラインで発行する検定証につけておくことで、たとえば企業の採用担当者が見られるようにするということも考えています」

Duolingoは1カ月以内にAndroid版を出し、その後にiPhone版もリリース予定という。

スピーキング対応は、非同期型で?

Duolingoの一部の教材にはスピーキングも含まれているが、会話練習のコンテンツへのニーズが強いそうだ。こうした声に応えてDuolingoでは1年ほど前から会話練習モジュールを計画しているという。

「たとえば、学習者同士をペアにマッチングして動画チャットするというのが自明のアイデアです。ただ、この市場を少し調べてみて、すぐに赤信号がともりました。動画チャットによるモデルは全然上手く行っていないんですね、みんなやったほうがいいというんですけど」

「このジャンルだとVerblingが最大規模ですが、トラフィックで言えばわれわれの50分の1程度。結局、話すことがないのが問題なのです。ほとんど話せない外国語で、見ず知らずのヒトと話すというのはハードルが高い。初心者だと、挨拶をして名前を名乗ると終わり。もう話すことがなくなるんです」

「だから単なる動画チャットをやろうと思いません。何か違うことをやろうと思っています。リアルタイム性がダメなんじゃないかと思うんです。タイプするのかしゃべるのかは別にして、リアルタイムに応答しなくてもいいチャットやメッセージングのようなものがいいのでは、と考えています。非同期の会話です。ほかにも、2、3の単語から完成形のセンテンスを作って提案するような機能を付けるといったことを検討しています」

語学である必然性はないので、ほかの教育分野への進出も

Duolingoのように学習者と課題を結び付ける学習プラットホームというのは、なにも外国語学習にだけ適用できる問題でもない。ルイスは「今後、ほかの教育分野に進出するかもしれない」と話す。

「(reCaptchaのときと違って)Duolingoを(Googleなどに)売る気はないですね。理想的には成長を続けて、言語に関わることは全部やりたいのです。翻訳や検定もそうですし、マイナー言語の保存ということもやりたいです。それから、ほかの教育分野に参入するかもしれません」

「もちろん全てではないでしょうけど、今後、スマフォ経由で非常に幅広い教育というのがなされるようになると思います。それはたぶんMOOCsのようなものではありません。1時間の動画を見て学習する、というモデルではなく、Duolingoのようにゲームのようなものでしょう。5分とか10分、列に並んでるときにちょっとやるというようなもの。それがスマフォネイティブなモデルでしょうね。言語以外だとプログラミングはいいですね。Codeacademyなどは、すごくいいサービスで好きですが、アプリじゃないですよね。プログラミングをスマフォネイティブで学習するということは、まだ誰もやっていません」

確かに、MOOCsは結局のところ放っておいても教科書で学習をする高学歴で勉強熱心な先進国の人々がコースを受ける主体で、しかもコースの終了率が極めて低いという話がある。

「語学である必然性はなく、ほかのジャンルにも参入する可能性はありますが、言語学習にもプログラミング学習にも共通する特徴があります。それは、この2つが学校外でも学習するものという点で、これは重要です。教育というのは、もう100年以上も変わってなくて、これからディスラプトが必要な分野でしょう。教師の役割というのは、学生の前であれこれしゃべるということから、質問に答えるというように変わっていくと思います。ただ、われわれは早い時期に学校向けのソリューションはやらないと意識的に決断したのです。なぜなら、学校のことを考慮にいれると、カリキュラムとの齟齬が大きいと使われないし、いろいろ問題が出てきます。その点、外国語もプログラミングも学校でも学校外でも学習するものです。われわれは学校が何をやってるかなんて気にしません。学校よりもはるかに速いペースでイノベーションを起こすためにも、意図的に外国語学習を選んだのです」


クラウドソース言語学習のDuolingoがiOSアプリで日本語版、中国語版の英語コースをスタート

人気のクラウドソース型言語学習サービスのDuolingoがiOSアプリをアップデートした。Version 4.0にはいろいろ新機能が含まれているが、もっとも重要な点はアジア地域のユーザーに対応したことだろう。

新バージョンには日本語話者、中国語話者のための英語学習コースが含まれている。日本人、中国人向けに他の言語の学習コースも準備されており、近く公開されるということだ。

現在Duolingoのアジアにおけるユーザーベースはそれほど大きくない。Duolingoのユーザーは北米、ラテンアメリカ、ヨーロッパがそれぞれ30%ずつを占めている。

今回のアップデートでドイツ語話者、ヒンディー語話者のための英語、ロシア語話者のためのドイツ語、ドイツ語話者のためのフランス語のコースもそれぞれ追加された

多言語対応の進化と同時に、今回のアップデートでは学習に大幅にゲーム化が取り入れられた。ボット(コンピュータ)との対戦がデフォールトだが、他の学習者と競争することができるマルチプレイヤー・モードもある。私の取材に対してDuolingoのファウンダー、CEOのルイス・フォン・アン は「これらの新機能は当面iOSのみで提供される。われわれは新機能はひとつのプラットフォームで試し、うまくいくとわかったら別のプラットフォームに移植することにしている」と語った。

その他今回のアップデートでは学習の進捗度が詳しく分かる統計が追加され、UIのデザインがわかりやすくなった。

〔日本版〕Duolingoのファウンダー、ルイス・フォン・アンはreCAPTCHAの発案者。DuolingoはAppleのアプリ・オブ・ザ・イヤーを受賞した他、今年2月にはTechCrunchのCruncie 最優秀教育スタートアップ賞を受賞している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


有力オンライン語学サイト、DuolingoがKleiner Perkinsから2000万ドル調達―グループ機能追加へ

人気のオンライン語学プラットフォーム、Duolingoは、今日(米国時間2/18)、シリーズCのラウンドで2000万ドルの資金をKleiner Perkins Caufield & Byersから調達したことを発表した。私の取材に対してDuolingoのファウンダー、Luis von Ahnは「この資金を利用してわれわれは語学学習市場のリーダーとなるべく引き続き努力していく」と語った。

これまでDuolingoは2011年にUnion Square VenturesがリードしたシリーズA、2012年にNEAがリードしたシリーズB(1500万ドル)の2回のラウンドを実施している。Duolingoへの投資家にはTim Ferrisや俳優、ベンチャーキャピタリストのアシュトン・クッチャーなどが含まれる。今回のラウンドにはこれら既存の投資家も参加した。

Von Ahnが語ったところによれば、Duolingoには現在2500万の登録ユーザー、1250万のアクティブ・ユーザーがいる。昨年末のアクティブ・ユーザーは1000万人だった。

この数字が正しいなら、現在Duolingoで外国語を学んでいるユーザーはアメリカの公立学校で外国語を学んでいる生徒より数が多いことになる。Von Ahnはこの急成長の一因はAppleがDuolingoをiPhone App of the Yearに選定したことにあると述べた。Appleの「今年のアプリ」に教育ジャンルから選ばれたのはDuolingoが最初だ。

今回の資金調達に伴い、Kleinerのパートナー、Bing GordonがDuolingoの取締役会にオブザーバーとして参加する。

同社の社員は現在、34人だが、資金調達によって新規採用を行い、近く50人になるという。

またDuolingoは近く、グループ学習機能をリリースする。これによって学校の教師はクラスでの授業にDuolingoを利用しやすくなる(多数の生徒の進歩を把握できるようになる)。多くの大企業では社員の語学研修にRosetta Stoneなどのツールを使っているが、Duolingoはグループ機能を武器にこの分野にも積極的に進出していくという。

Von AhnはDuolingoの創立以前にOCRで読み取れなかった文字をクラウドソースで人間に判定させるreCAPTCHAを開発しGoogleに売却するという成功を収めている。

Duolingoも同様のクラウドソース原理に基づいたサービスだ。教師役のユーザーは生徒役のユーザーに外国語を教えながら、その過程で有料の顧客のために翻訳を行うことになる。

昨年、同社はCNNやBuzzFeedと提携し、記事のスペイン語、ポルトガル語、フランス語への翻訳をスタートさせた。CNN、BuzzFeedは契約を更新して翻訳が続けられている。

こうした大企業との契約は現在大きな収入源となっているが、von Ahnはこの2ヶ月ぐらいの間にセルフサービスの翻訳サービスもスタートさせる予定だと語った。

ただしDuolingoは今のところ損益分岐点に到達するための期限を特に決めていない。voh Ahhは「売上があるのはいいことだが、当面はユーザーベースの拡大に最大限の努力を払うつもりだ。オンライン語学学習のデファクト・スタンダードになることがわれわれの目標だ」という。またvon Ahnは「今まで広告には1ドルたりとも使っていない。当面、広告に金を出すことはないだろう」と語った。

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