Amazon Alexaのスキルが15000を突破、わずか半年で倍増、競合製品を圧倒

【抄訳】
Amazonの音声プラットホームAlexaの‘スキル’が、15000を超えた。それらが、EchoスピーカーやEcho Dot、Echo Showなどのデバイスの上で、多彩な‘芸’を披露する。Amazonの2月の発表では10000だったが、それ自体は昨年9月に比べて3倍増だった。

15000という数を最初に報じたのはサードパーティの分析企業Voicebotだったが、本誌の問い合わせに対してAmazonもその数字を確認した。

Voicebotが分析したのはアメリカのスキルのみだが、15000に達したのが6月30日だった。6月の前月比増加率が23%で、それまでの3か月の各月の増加率は10%未満だった。

Voicebotの年初の記事では7000だったから、半年で倍増だ。7000という数はAmazonもCESで公式に確認している。

Voicebotによると、Alexa Skill Storeで一番人気のスキルは、Flash Briefingsだ。これは朝の忙しいときなどに、Wall St. Journal, NPR, Washington Post, それに本誌(!)TechCrunchなど主なメディアが、主要記事を教えてくれる。

Flash Briefingsは開発も易しいスキルだから、今や全スキルの約20%を占める。詳しい数字はAlexa Skills Storeへ行けば分かるが、今現在2891のニューススキルがある、となっている。

なにしろ、スキルの数がこれだけ多いのは、Amazonが音声コンピューティングの世界で大成功、という意味だ。

【中略】

Voicebotによると、6月30日現在でGoogle Homeの音声アプリはわずか378、MicrosoftのCortanaは65だ。AppleのHomePodは、スキルのようなアプリをサードパーティが作れるのか、まだ明らかでない

【後略】

画像クレジット – トップ: Adobe; チャート: Voicebot

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Amazon Echoを家庭内のインターコムとして使えるようになった、Showの機能を借用

Echo Showの発売を数日後に控えたAmazonが、そのわずかな間隙を縫うかのように、これまでのEchoデバイスに前から望まれていたインターコム(intercom, 屋内通話)機能を導入した。この追加機能は、Showを持ってる人たち同士のための会議機能Drop-Inを利用して実装されている。Showでは、その会議機能で遠く離れた家族や友だちなどと互いに顔を見ながらおしゃべりできるが、若干の制約はある。

そちらの方は今週試してみて、あまり好きになれなかった。ふつうのテレビ電話などに比べて、強引すぎるのだ。でもこっちのインターコムの方は、よっぽどましだ。このアップグレードでDrop-InがEchoやEcho Dotに搭載され、ネットワーク上のユーザー同士(==デバイス同士)がコミュニケーションできる。たとえばキッチンのEchoから二階の子どもたちに、「ご飯だよ、降りてこい」と怒鳴ることもできる。

この機能は三台のデバイスで使える。インターコム的に利用するためには、まず各Echoに名前をつけ(部屋の名前がいいだろう)、AlexaアプリでDrop-In機能を有効にする。セットアップが終わったら、“Alexa, call the kitchen”とか、“Alexa, drop in on the kitchen”のように部屋の名前で相手を呼び出せる。

このシステムはセットアップのときに作った世帯グループが利用でき、それは必ずしも家の中のWi-Fiの利用者全員ではない。遠くから、連れ合いや子どもたち、高齢者家族などの安否を確認できるし、もっと不道徳な目的にも使える。Amazonによると、同社の人気商品であるホームアシスタントEchoに、もっとも望まれていた機能がインターコムだそうだ。

これまで頑張ってスマートフォンを利用するインターコムアプリを作ってきた連中は、頭にくるかもしれない。そもそもEcho Showは、それらの物真似みたいだし。

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音声アシスタント製品をパートナーに任せるMicrosoft、Harman Kardonの次はHPとIntelが参加

今週初めには、スピーカーの名門メーカーHarman Kardonが、Microsoftの音声アシスタント・システムCortanaを載せたAmazon Echo対抗製品Invokeを発表した。サードパーティのCortana製品はそれが初めてだが、いつまでも‘唯一’ではない。今日(米国時間5/10)Microsoftは、HPが同様の製品を作ることで同社と契約した、と発表した。Intelもこのゲームに参加し、Cortanaが動くデバイスの参照設計を近くローンチする、と約束した。

GoogleもAmazonも音声アシスタント製品(ユーザーと対話するスピーカー)は自社製品からスタートしているのに、Microsoftだけはパートナーのハードウェアメーカーに任せるつもりだろうか。最近の一連のSurface製品を見ても、Microsoftに立派なハードウェアを作る能力はある。そしてAIを搭載した対話するスピーカーは、まだまだ処女市場に近い。Microsoftにも十分なチャンスがある。

しかし噂によると、Microsoftは別のやり方でAmazon Echoと対抗する気らしい。それは専用ハードウェアというより、PCに近いものだ。もしもこの噂が本当なら、Cortanaを利用するホーム・ハブのような機能がWindows 10 PC(それもキッチン用)に載る、ということか。そのPCは常時onで、ご主人様の質問やリクエストに応える。しかし単独スピーカーのような専用機は、やはりパートナーに任せて、自分では手を出さないのだろう。

HPの製品については、今はまだ情報がほとんどないが、今後情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

Cortanaに関しMicrosoftはハードウェアパートナーのほかに、Cortanaのスキルを作るためのフレームワークCortana Skillsを発表した。今それは、プレビューが公開されている。このサービスは以前から発表されているが、これまでは一部のパートナーにしか利用できなかった。今日から一般公開、とは言っても、Cortana Skillsが利用できるのは当分、アメリカだけだ。

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Amazonの新しい開発キットでAlexaの遠方界技術をさらに多くのサードパーティ製品が利用できる

昨年の12月に、部品メーカーのConexantが、製品にAlexaを組み込みたいと考えているサードパーティのメーカーのために、Amazonと共同して開発キットを作る、と発表した。さらにそのフォローアップとして、Alexa Voice Serviceのための開発キットAudioSmart Development Kitに、マイクロフォンが4つのキットが登場した。

Amazonは先月、同社の遠方界(far-field)技術をデベロッパーに公開し、そのとき披露された7マイクロフォンタイプのキットは、Echoの優れた音声認識技術を別の部屋からや、騒音の激しい環境でも十分に利用できる、とした。Conexantの製品は同じ効果を4マイクロフォンで実現できるとし、製造コストを抑える設計を訴求した。

でも、いちばん成功したのは2マイクロフォンタイプのようだ。同社によると、そのEcobeeとよばれる製品は、最近発表されたAlexa対応スマート・サーモスタットにも使われている。まさに、今さらスマートフォンに進出しても遅すぎるハードウェアメーカーは、さまざまなAlexa製品に活路を見出すしかない、かもしれない。

しかもそれは、Amazonにとっても大きな勝利だ。同社のEcho製品はいわば予想外のヒットだったが、今ではAlexaが世界的なメジャーになりつつある。だからこれからは、Amazonが何もしなくても、サードパーティのハードウェアメーカーが同社のスマートアシスタントの宣伝役になるわけだ。

ハードウェアメーカーは必要なスキルをAlexaに焼きこむだけでなく、その製品が既存の12000あまりのスキルにもアクセスできる。製品がいわば、‘仮のEcho’になる。そんなサードパーティのAlexa製品は昨年初めてローンチしたばかりだから、まだ勢いはないが、でもそれは結果的に氷山の一角になるだろう。

しかしもちろん家の壁がマイクロフォンだらけになれば、忘れていたプライバシーの問題が首をもたげる。

Conexantが嬉々として挙げるRBC Capitalの予測では、2020年のAlexa製品のインストール数は1億2800万台となる。もちろん、そのすべてがEchoではない。サプライチェーンの一角を占めるConexantのような企業とパートナーしたことによって、Alexaの採用は加速し、Amazonはスマートホーム市場に強力な地歩を築く。AppleやGoogleがそれに追いつくのは、たいへんかもしれない。

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メインストリーム化の道を歩むAmazon Echo

自らしゃべる小さなスピーカーであるAmazon Echoは、「成功」の段階を超えて進みつつあるようだ。そうレポートしたのはデータ収集解析ファームのSlice Intelligenceだ。年末のホリデー期間にも数多くのデバイスを売り上げたのみならず、購入者層の幅を大きく拡大しているようなのだ。

まず、Echoの売上の半分は女性によりもたらされているのだとのこと。売り出し当初の購入者は圧倒的に男性が多かったが、その傾向がまったく変わってしまったわけだ。ちなみにSliceは最初のEcho販売時にも傾向の分析をしており、Echo Dotも投入された今回のホリデーシーズンにも同様の分析を行なっている。

販売台数を増やし、そして女性にも市場を広げているEchoだが、それだけではない。Generation Xやベビーブーマーにも市場を広げているのだ。最初にこうしたガジェットに飛びつくのはミレニアル世代であり、そこから各方向に市場を広げていくことになったわけだ。

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また、Echoの発売当初はEコマース利用者が多く購入していた。しかし今ではEコマースのヘビーユーザーではない人にも売れている様子。こうした面からみても、Echoはメインストリーム化へのみちを歩んでいるということになるのだろう。

Sliceのレポートによれば、今回のホリデーシーズンには値段も手頃なEcho Dotがもっとも売れたのだそうだ。わずかの差でEchoが続き、Tapの割合はかなり低めであったようだ。期間毎にみれば、やはり売り上げを大きく伸ばしたのは11月と12月で、サイバーウィークエンドには他の日とくらべて倍の売り上げを示したのだとのこと。消費者の購入意欲はたいへんに高く、ホリデーシーズン中はほとんど売り切れの状態でもあった。

Echoがメインストリーム化している事実は、Amazonにとってはもちろん、音声インタフェースの未来にとっても大きな意味を持つものかもしれない。これまで利用頻度の低かった音声によるコマンド伝達だが、どうやらEchoとは会話を通じて意思伝達を行なっているようなのだ。

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(翻訳:Maeda, H

Amazonは、ホリデーシーズンにAmazon Echoを9倍売った

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さて、Amazonは今年のホリデーシーズンに大量のEchoを売ったそうだ。同社によると昨年の9倍だ。もちろんこの会社はこの手の数字を具体的に発表することはないのだが、今日のプレスリリースには全世界で「数百万」を販売したと書いてある。

予兆は数週間前からあった。ホリデー期を前に、AmazonでもBest Buy等の提携小売店でもこの商品の入手は非常に困難になっていた。そしてもちろん、販売されている国が増え、低価格版のEcho Dotのおかげもあって昨年より買いやすくなっているという事情もある。

しかしさらに注目すべきは、EchoとEcho DotがAmazonの年間ベストセラーのトップにあることだ。Amazonは、「最大限の努力と増産にもかかわらず」在庫の確保に窮していると言っている。

発表された数字によると、Amazonはこのホリデーシーズンに10億個以上の商品を、プライムおよび〈フルフィルメント by Amazon〉経由で出荷しており、様々なカテゴリーのランキングでAmazon製品が上位を占めた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Alexaのスキルが1000を突破(1月にはわずか135だったのに)…スキルストアの整備が早急に必要

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AmazonのEchoスピーカーとその子孫Dot and Tapは、消費者に好まれる家庭用の“お利口な”スピーカー、そして声を出すコンピューターとして、人気が拡大している。しかしそこにはさらに、“スキル(skill(s))”と呼ばれるアドオンをめぐってデベロッパーの関心の高まりもある。スキルは、AmazonのパーソナルアシスタントAlexaに教える新しいワザのことで、Uberを呼んだり、ピザを注文したりなど、いろいろある。今日(米国時間6/3)Amazonは、Alexaのアプリストア(のようなもの)のスキル部門において、スキルの数が1000を超えた、と発表した。昨年の6月まではEchoは招待制でしか手に入らなかったから、それにしては大した数だ。

同社はAlexaの能力を、インターネットに接続されたそのほかのデバイスにも移植しようとしている。それは同社のFire TVもあるし、またオープンなプラットホームだからサードパーティのハードウェアもありだ。

Alexaのスキルは、今年の1月の時点で130強だったから、半年足らずで1000を突破とは、ものすごい成長である。

今日の発表の中でAmazonは、注目すべきスキルをいくつか挙げている。金融サービスのCapital One、ピザのDomino’s、フィットネスのFitbit、航空券/ホテル予約のKAYAK、スマートホームのSmartThings、Uberなどなどのスキルだ。AmazonでAlexaを担当しているディレクターRob Pulcianiによると、Alexaのスキルを作っているサードパーティのデベロッパーは数万人いるそうだ。Alexaをいじくることが、デベロッパーたちのあいだで、ブームになりつつある。まだスキルを一つもローンチしてない人も、多いようだけど。

Alexa用の音声で起動するアプリ、すなわちスキルは、Alexa Skills Kit(ASK)を使って作る。そのアプリは顧客のリクエストを聞いて理解し、解決し、それをデベロッパーのエンドポイント(目的アクション)にマップする、とAmazonは説明している。これらの“デベロッパー語”に慣れてない人は、Amazon提供のドキュメンテーション勉強しよう

Alexaの能力は、時間とともに着実に良くなっている。

たとえば3月にAmazonはAlexa Voice Servicesを改良した。それによりデベロッパーは、Alexaの音声コントロールを自分のデバイスに実装できる。また今週Amazonは、ASKに4つの新しいインテントを加えた。これで、サードパーティアプリのユーザーは、スキルをもっと容易にナビゲートできる。リストの次のアイテムへ行ったり、進行中のアクションをポーズしたり、前のアイテムに戻ったり、アクションを再開したり、などなど。

スキルが増えてAlexaがより有能になるのは嬉しいけど、今度はスキルの発見が問題になる。

Alexaの“アプリストア”のスキル部門は、まだ機能が貧弱だ。検索機能は弱いし、スキルがカテゴリーで分類されていない。ほかのアプリストアには必ずある、人気上位作品のトップチャートもない。1000を超えてまだ成長中だから、ベストアプリを目立つように陳列したりして、ユーザーが良いスキルを見つけやすいようにすべきだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AmazonのAlexaにWebブラウザーから質問できるEchosim.ioがローンチ

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Amazonの音声で応答するAIソフトウェアAlexaは、これまでEchoやDot and Tapで使われていたが、今度はそれをWebブラウザーから利用できるサイト、Echosim.ioがオープンした。

ログインはAmazonのアカウントで行い、マイクの形をしたボタンを押してAlexaに質問する。

Alexa、お天気やニュース、音楽などに関する質問に答え、家の中のほかのガジェットをコントロールできる。またEchoの重要な差別化要因は、サードパーティのデベロッパーが自分のサービスに利用できることだ。

Amazon Echoは今では、ピザの注文受け付けや、Uberの呼び出し、ギターのチューニングなどにも利用されている。

しかしこれまでは、Echoという専用の端末装置がなければAlexaの能力を利用できなかった。でも、NexmoのSam Machinが2015年のハッカソンで作ったEchosim.ioを使えば、誰もがWebにアクセスしてAlexaを試せる。

Amazonはこれまで、Alexaの活躍の場所をAmazonのハードウェア以外にも広げようとしてきた。最近同社はSDKとAPIの提供を開始したので、ハードウェアとソフトウェア、両方のデベロッパーがAlexaを自分のプロダクトに統合できる。

でも、ユーザー人口が圧倒的に多いのは、なんと言ってもWebだ。

Alexaをブラウザーで試してみたい人は、Echosim.ioへ行こう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Echo Dotがどうしても欲しい人、Amazonの制約をバイパスして今日オーダーできる方法がこれだ

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Amazonは、90ドルのEcho Dotの予約を難しくしている。でも、まだ方法はある。しかも、簡単に列に割り込める方法だ。ただし、急いだ方がよい。Amazonがこの抜け穴を、いつ塞ぐか分からないからね。

Echo Dotを予約するには:

  1. iOSのAmazonショッピングアプリを開く
  2. “Echo Dot”で検索する
  3. 検索結果のページでデバイスの上を右スワイプしてカートに入れる
  4. チェックアウトへ行く

すごく簡単だ。このささやかな裏ワザを見つけたDwight Churchillは、Localyticsのプロダクトマネージャーだ。

一般的にAmazonは、デバイスのオーダーをAlexaを使ってやってほしい、と願っている。それはオリジナルのAmazon Echoや、Fire TVの最新バージョンにある。でも、これらのデバイスを持っていない人はどうするのか? そんな人には、AmazonはDotをオーダーさせてくれない。初期ロットが小さくて、予約数を少なく抑えるねらいもあるのだろう。

Dotは、Alexaデバイスとして買うもののようだ。EchoやEcho Tapにある高品質のBluetoothスピーカーがない。でも既存のスピーカーをつなげるし、音声コマンドにも応じるし、家庭用デバイスをコントロールしたり、天気予報を言ったりする。

今日オーダーしたら、Dotが届くのは4月22日だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スマートスピーカーのAmazon Echoで、ピザが注文できるようになった

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Amazonのインターネットとつながるスピーカー、Amazon Echoを買う理由を探している人へ:今度はあなたの声でピザを注文できるようになった。私の夢は全部実現したかって? イエス。たしかに。実際にはこの機能は宅配ビザチェーンDomino’sのサードパーティーアプリケーションを通じて実現される。Domino’sはこの一年間新しいデジタル注文システムを実験中で、ツイートに絵文字を送ってピザを注文するオプションもある。

Domino’sは、ピザ・ファーストフードレストラン業界で初めて、Amazon Echoのバーチャルアシスタント、Alexaからの注文に対応する企業になった。

他のサービスと同様、Echo経由で注文するためには、まずDomino’sの顧客が「ピザプロフィール」を設定する必要がある。これは個人のプロフィール情報で、名前、住所、支払い情報に加え「イージーオーダー」の好みも登録できる ― 例えば、ペパロニのLサイズ等のお気に入り商品。

このピザプロフィールは、Domino’sが現在対応している各種プラットフォーム用デジタル注文システムを使うために必要となる。現在対応しているプラットフォームは、デスクトップ、モバイル、SMS、Twitter、Samsung製スマートテレビ、Ford Sync、スマートウォッチのAndroid WearとPebble、および同社のネイティブアプリケーション(バーチャルアシスタントのDomに音声で呼びかけられる)。

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ツイートでの注文はややウケ狙いの感があった ― しかもモバイルでピザフロフィールを設定するのは思ったほど簡単ではなかった。しかもDomino’sは、Twitterの「購入」ボタンを利用していないため、初めてのユーザーがツイートでピザを注文するのはかなり困難だ。

それでも、ひとたびピザプロフィールを設定すれば、注文はずっと簡単になる。同じことはDomino’sのその他のデジタル注文システムにもあてはまり、今回そこにAlexa経由の音声注文が加わった。

Amazon Echo ― スマートホームのハブになろうとしているデバイス で、買い物リストからホームオートメーション、ニュース、天気、音楽等々まで何にでも対応している ― を通じて注文することには大いに意味がある。

唯一の問題は、決められた方法で言葉を並べなくてはいけないAlexaの癖が、この機能のネックになっていることだ。これはDomino’sだけの問題ではなく、プラットフォーム全体にとっての悩みだ。

Amazonは、ピザ配達を注文するためには、まずこう言う必要があるといっている:”Alexa, open Domino’s and place my Easy Order”。これは満足なやり方とは言えない。Alexaに “order pizza” というだけで注文できるようになるべきだ。Alexaは、命令から特定のアプリを呼びだすだけの賢さを持つべきた(あるいは、Domino’sが〈数多い〉食事注文アプリの一つとなるような輝ける未来なら、Alexaがあなたにどのアプリを使いたいかを尋ねることになるかもしれない)。

Domino’sのアプリを使うために、Echoのオーナーはまず Amazon Alexaアプリを使ってアカウントをピザプロフィールにリンクさせることで、Domino’sの「スキル」を有効にする必要がある。そうすると、注文が発行された後、Amazon Echoは要求に応じて注文の進行状況を追跡することができる。

そのやり方は(ここでも、言い方は決まっている):”Alexa, ask Domino’s to track my order.”

Amazonは、この機能を金曜日(米国時間2/5)までに公開すると言っている ― もちろん、スーパーボウル・サンデーのずっと前だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、AlexaとEchoをアンバンドル、それぞれをサードパーティーに公開―1億ドルの支援ファンドも

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Amazonは私が昨日述べた希望を早くもかなえてくれた。AmazonはAlexaバーチャル・アシスタントとその最初のハードウェアである「つながったスピーカー」、Echoに対するハード、ソフト両面でのサポートを大きく拡大した。 今日(米国時間6/25)、 AmazonはサードパーティーのデベロッパーがアプリにAlexaの機能を容易に組み込めるようにするAPI、Alexa Voice Serviceを発表した。またAlexaの音声認識機能を利用するデベロッパーやガジェット・メーカーを支援するため総額1億ドルに上るAlexa Fundがスタートした。

AmazonのEchoは一見したところ奇妙なデバイスだが、音声認識ベースのコンピューティングの可能性を初めて一般ユーザー・レベルにまで拡げた点は画期的だ。 ハードウェアはしっかりしており、音声認識は強力で、実際に役立つ機能が満載されている。Alexaをサードパーティーのデベロッパーに公開したことでAmazonは音声認識コンピューティングの先頭に立つことができるだろう。 Echoに対して私の唯一の不満は、IFTTTのレシピは部分的に利用できるものの、サードパーティーのサービスとの連携が強く制限されている点だった。

Alexa Skills Kitは、Alexaのクラウド・バーチャル・アシスタント機能を利用するためのSDKで、大企業から個人のデベロッパーまで、わずかなコードを書くだけでさまざまなウェブ・サービスにAlexaの音声認識機能を連動させることができる。利用は無料だ。Amazonによれば「サンデー・プログラマーは数行のコードを書くだけで子どもたちの学校のホームページに掲載された今日のランチのメニューを音声コマンドで調べさせたりできるだろう」という。

Alexa Voice Servicesは、Alexaの機能をサードパーティーのハードウェアに関連づけるAPIで、たとえば音声認識で時刻をセットできる目覚まし時計、話しかけると応答するiPhoneの充電スタンド、音声で商品が買える自販機などが可能になる。

つまりAlexaとEchoは公式にアンバンドルされ、サードパーティーがそれぞれを独自に利用することができるようになった。多様なデベロッパー・ツールはすべて無料で提供される。ローンチ時のパートナーの一つ、Scoutはセキュリティー・ソリューションに、Toymailは子供向けのおもちゃにそれぞれAlexaを組み込む計画だ。AmazonはAlexaによる音声認識コンピューティングを世界中に広める決意を固めているようだ。

さらに総額1億ドルに上るAlexaファンドは、Alexaエコシステムの立ち上がりを強力にサポートするだろう。始まりつつある音声認識コンピューティング革命でAmazonが先頭に立ったことは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon Echoは、Siri風アシスタントが常時待機している199ドルのスピーカー


Amazonは、現在どのIT企業も同等品を出していない新製品を発表した ― つながっているスピーカー、Echoは、常時オン状態で待機して、バーチャルアシスタントが利用者の命令を聞いて情報を知らせたり作業を開始したりする。

この円筒形デバイスは部屋中に広がる音を出し、上部にある7つのマイクロフォンは、ビーム形成技術を使ってユーザーの声を特定し、部屋のどこから話しかけられても聞き取ることができる。要求を理解しやすくするために、演奏中の音楽などのバックグラウンド音をフィルターすることもでき、音声はAmazonのクラウドベース・ウェブサービス経由で処理されるため、要求の認識は対応は時間と共に改善されていく。

360度全方向スピーカーを内蔵し、ユーザーの端末からBluetooth経由で接続するほかに、Amazon Music Library、Prime Music、TuneIn、およびiHeartRadioの音楽再生機能が標準でサポートされている。さらに、地方ラジオ局やNPR、TuneIn経由のESPNその他の情報源によるニュースや気象情報を聞くこともできる。ユーザーの質問には、Wikipediaから得た基本情報、単語の意味、さらには単位の変換もリアルタイムで答えてくれる。


Amazonは専用のEchoアプリも公開し、Fire OS、Androidで動作する他、iOSのSafari、およびデスクトップ経由で制御するためのウェブベースアプリも提供される。ユーザーはこれを使って、サービスの設定、アラームの確認、リマインダーや買い物リストのチェック、その他ユーザーがスピーカー自身を経由して入力した情の確認等ができる。


Amazon Echoaの価格は199ドルで、Primeメンバーは期間限定で99ドルだが、注文するためにも同社からの招待が必要だ。これは全く思いがけなく現れた製品だが、Amazonの極秘プロジェクト、Lab126が様々なガジェットを手がけているという情報は今年になって聞いていた。家中で使える常時オンのSiriが、いつでも質問に答え情報を提供するというアイデアは、将来のApple TVに組み込まれるという噂もあり、少なからぬスタートアップの頭の中にある概念でもある。

Amazonにとっては明らかな利益がある。ユーザーの声を聞き、音声による問い合わせを処理することは同社のコンセプトそのものだからだ。それは、ユーザーにこのアイデア全体を不安に感じさせるものでもある。AmazonのFire Phoneが、ユーザー指向の利便性を提供することより、客をAmazonのウェブストアに誘導するためにあると、多くの人々が感じたのと同じだ。Amazonによると、Echoが聞くのはアクティベーションワードを言った時だけだそうで、標準では “Alexa” になっているようだ。

すべてが少々不可解ではあるが、主要IT企業の新製品としてかなりユニークであることには興味をそそられる。さらに、もしこれがPhilipsのつながる電球 Hueや、Nestの学習サーモスタット等のスマートホーム機器分野ともつながるようになれば、家全体のスマートハブへとシフトする可能性も見えてくる。現時点で見る限り、消費者への売り込み方は奇異に感じるが、操作するためにユーザーが頭を動かさなくてはならない3D表示付スマートフォンよりは、おそらく分別ある商品なのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook