Ecobeeの音声制御照明スイッチは、家全体Alexaへの第一歩

Alexaはいまや多くの家庭に浸透している。求めやすい価格で簡単に設置や設定のできるEcho Dotのおかげだ。しかしAlexaがもっとスムーズに家に入り込む方法もよく考えればありそうだ。カナダのスマートホーム技術メーカー、ecobeeがそれを考え、ecobee Switch+を思いついた。

おそらくecobeeは、ネット対応サーモスタットでいちばん知られている会社だ。つまり最強のライバルはNestだ。ecobeeはほかの製品も作っていて、Amazonや同社のバーチャルアシスタントのAlexaと密に協力して開発している。しかしこのSwitch+はこれまで以上に結びつきが強い。Alexa Voice Serviceと遠距離音声検出マイクロホンアレイを備えたSwitch+は、照明スイッチのあるどの壁もEchoに変える。

ecobee Switch+はBelkinのWemoなどと類似の機能をもつ、つながった照明スイッチだ。Alexa、HomeKit、およびAssistantに完全互換で遠隔音声制御が可能だ。しかし、Alexaに関してはさらに一歩進めて、コネクテッドホーム用のスマートデバイスとしてだけでなく、コマンドセンターとして働く。

現在Switch+は、ecobeeおよび販売パートナーで予約受け付け中。もちろんAmazonでも取り扱う。対象地域は米国およびカナダで、価格は99米ドル。ほとんどの標準的スイッチで使えるが、複数のスイッチが同じ照明を制御する3路スイッチには使用できない。店頭販売および予約文の出荷は3月26日から始まる。

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Ring Floodlight Camは、投光機付き防犯カメラのスラムダンクだ

すぐれた家庭用防犯カメラの条件は、簡単に設置できて、かつ利用者の不安を取り除いてくれることだ。249ドルのRing Floodlight Camはどちらも実現している。

カメラは古い投光機が付いていた場所に取り付けることが可能で、ネットワークにはWi-Fiでつながる。設置は簡単で、移動するものに反応して照明をつけることも、一晩中照らして侵入者を防ぐこともできる。ナイトビジョンモードを使えば暗いときにも撮影が可能だ

移動物体を検知するとシステムから通知が送られ、年間30ドルのモニタープランに入っていれば60日間ビデオが保存される。ビデオは移動を検知したりある程度人を判別するには十分な解像度だが、すこし離れたところのナンバープレートは読めないかもしれない。

そしてほかのRing製品と同じく、アプリを通じて侵入者に話しかけたりサイレンを鳴らすこともできる。サイレンは周囲の騒音に消される程度の音量だが、効果はあるだろう。

この手のカメラはNetatmo Presenceをはじめいくつか試してきたが、Ring Camの耐久性は気に入っている。NetatmoのようなSF的スタイリングはないが、暗いところを照らすライトという仕事をしっかりこなす。しかも、SDカードスロットをもたないため、防水性は完全だ。防水はNetatmo Presenceを使っているときに遭遇した問題だ。

Ringはあらゆることをしっかりこなした。他のカメラソリューションがスタンドアローンであったり、新築時に設置する必要があるのに対して、このカメラは過去のシステムと互換があり、非常によくできている。システム全体のインストールはすぐに終わり、(今のところ)問題なく動作しているが、ブルックリンの風雨に耐えられるかどうかは時を待たなくてはわからない。

もし読者が投光機を購入予定で、デザイン性が気にならないならこれはお薦めだ。

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Amazonがインターネットに接続されたWi-FiホームセキュリティカメラのBlinkを買収

Amazonが、2014年に創業されて、インターネットに接続されたWi-Fiのホームセキュリティカメラや、今週発表されたテレビドアホンを作っているBlinkを買収した(Slashgearの記事より)。Blinkは最初、その完全にワイヤレスのホームモニタリングシステムのために、クラウドファンディングで資金を集めた。

Amazonはすでにインターネットに接続されたホームビデオカメラや、あるいは鍵製品までも、Cloud CamやAmazon Keyのような形で提供しており、それらは遠隔地から自分ちの門や玄関の様子を見たり、配達の人にドアを開けてやり、また閉めるといったことが可能だ。

ではBlinkがAmazonに何をもたらすかというと、それは、インターネットに接続されたホームモニタリングとセキュリティの専門技術であり、完全に配線不要なので複雑な据え付け工事もなく、日常の利用も電池交換も簡単な製品仕様だ。

たとえばBlinkのDoorbellは、単三電池2本で、通常の使用なら2年は使える。電池寿命に関しては競合製品Ringのワイヤレスドアホンよりも長く、価格も99ドルと安い。モーションキャプチャーや、双方向オーディオ、防水、暗視などの機能は、両社ほぼ共通だ。

このところAmazonは明らかに、‘コネクテッドホーム’(インターネットに接続された家)の分野に関心があり、それはまるで、自社製品Alexa/Echoの大成功に鼓舞されたような形だ。今回のBlinkの買収でAmazonは、Ringや、Alphabet保有のNestなどに動揺を与えると思われる。なぜなら今後ますますAmazonはこの分野で、安くて利便性に富む製品を市場に投じて行くだろうから。

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愛らしい家庭用ロボット「Kuri」が予約分を出荷開始

ルンバよりもコンパニオンになりたいロボットのKuriが、顧客向けに出荷開始された。Kuriを作ったMayfield Robotics(Bosch傘下のスタートアップ)は、最初の出荷分をFedEx経由で送り出したことを発表した。これで、このフォトジェニックで可愛いロボットを2017年中に出荷するという同社のゴールはかろうじて達成された。

Kuriが最初にベールを脱いだのは、ほぼ1年前にラスベガスのConsumer Electronics Showで、以来アップデートを繰り返してますます賢くなり生産状態に近づいていった。Mayfieldのロボット技術者たちは、単に機能するだけでなく家族の一員として迎えられるような家庭用ロボットを作りたかった。,

ちいさなロボットは、タッチセンサーと表現力豊かな目を備え、内蔵カメラにはライブストリーミング機能もあり、スピーカーとマイクロホンとジェスチャーモーションアクチュエーターを使ってコミニュケーションをとることもできる。障害物をさけて動く車輪は部屋から部屋へと移動し、さまざまな床やカーペットにも対応できる。

Kuriは、無人で部屋の中を移動するように設計されており、時間とともに学習し、特別な瞬間を記録し、音楽やオーディオブックやポッドキャストを再生し、室内の友達としてふるまう。家庭用ロボットを700ドルという価格で売り出したことは新鮮で大胆なやり方といえる。Mayfieldは、順調な引き合いをよろこんでいるようだ。現在入荷待ちの状態で、今日予約すると配達は来年春になる見込みだ。

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Xiaomi、今度は858ドルのMacbook Proライバル機でAppleに対抗

本日(米国時間9/10)中国のIT大手Xiaomiは、Appleに何本もの矢を放った。同社はスマートフォンに続き、Macbook Airに対抗する低価格Windows機を発表した。

2016年に発表されたXiaomi初のノートパソコンはMacbook Airに狙いをつけていたが、このほど同社はAppleの上位機種に焦点を定めた。Mi Notebook Pro ―― 比較はまず名前から ―― は15.6インチディスプレイとIntel Core i7プロセッサーを備え、メモリー16GB、Nvidia GeForce MX150グラフィックチップを内蔵している。この組み合わせによって、同機は昨年のMi Notebook Airの40倍のパワーをもつとXiaomiは言っている。

ほかには、トラックパッドに内蔵された指紋センサー、3 in 1 SDカードリーダー、USB-Cおよび標準USBポート、ヘッドホンジャック、フルサイズHDMIスロットなどが実装されている。Xiaomiは、AppleのMacbook Proシリーズ最新機種よりもはるかに多くのオプションを提供していることを強調した。

昨年のMi Notebook Airは3599人民元だったのに対してProバージョンは高めに値付けされている。i5/8 GBモデルは5599人民元(858ドル)、i7/8GB が6399人民元(980ドル)、i7/16 GBモデルが6999人民元(1072ドル)となっている。

リリースを見る限り、これは中国国内のみを対象とした製品だ。

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ParrotのBebopドローンが自律飛行できる…カメラの向き(視点位置)も設定可能

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Parrot Bebopが今や自分で飛べる。Flight Modeを買ったら、Bebopのオーナーはウェイポイントを送信して、あとはドローンが自律飛行をするのを見守るだけだ。そのためにはアプリ内購入でFlight Planというアップグレードをしておくこと。20ドルだ。

モバイルアプリを何度かプレスして、航路や高度をセットする。作業はドラッグ&ドロップだけだ。HDカメラの視点もセットできる。

その機能は、オープンソースのMAVlinkで航路を送信する。飛行中にいつでも、人間操縦者がコントロールを取り戻し、航路を調節できる。Parrotによると、ドローンの位置精度は6フィートだそうだ。

前日にはFAAが、ドローンの保有を登録制にすると発表したばかりだ。自律飛行でも、ルールや規制は守るべきだ。とくに合衆国では、ドローンは必ず人間操縦者の視界内で飛ばさないといけない。

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新型機Roomba 980は家中をマッピングして‘ぶつかり認識’を減らす

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今あなたが寝ていることが分かるし、起きてることが分かるし、子どもがシリアルをカウチの横にこぼして、それを犬で隠したことも分かる。Roombaの最新モデルRoomba 980は、円形のロボット掃除機に新しい仕掛けを加えている。前のモデルは物にぶつかったり、階段の端に来ると方向を変えたが、新型機の980には低解像度のビデオカメラがあって、ユーザの家の“地図”を作り、何がどこにあるかを覚え、仕事をしながら部屋のレイアウトを確認している。

新型Roombaは“仮想同時位置認識および地図作成(visual simultaneous localization and mapping, vSLAM)”と呼ばれる技術を使って“自分の位置を認識し、すべての面を清掃する”。つまりこのRoombaはまだやってないところを自覚し、2時間ぶっ続けで労働し、充電し、終わるまでまた仕事を続ける。同社のプレスリリースは、“Roomba 980は広いスペースでは平行線を描きながら効率的に清掃し、また必要な場合には一連のセンサを利用して複雑な形状にも適応し、家具の下や散らかした物のまわりをなめらかに走行する”、と書かれている。

Roombaがぼくたちのベッドルームをスパイする、と心配する前に理解しよう。そのカメラはきわめて低解像度で、走行した距離の計算に利用されるだけだ。家の中の個々の物…椅子、テーブル、猫、などなど…を認識する能力は、少なくとも今度のバージョンにはない。しかし電子回路は消費電力も小さいから、この機はvSLAMを使って位置認識を行うが、悪辣非道な盗撮カメラの能力はない(何ごとにも‘初め’はあるものだが)。

Roombaの勤務時間はインターネットとアプリを使ってスケジューリングできる。ぼくはvSLAM技術の初期のデモを見る機会があったが、前のようにあちこちぶつかりながら部屋を掃除する方式に比べると、ずっとおもしろい。vSLAMもぶつかり方式も、元々は地雷原などを走査するための軍用ロボットの技術だ。でもvSLAMによってRoombaのお仕事はずっと効率的になったし、子ども部屋などは昔から地雷原だから、家庭の兵器庫にぜひ一台備えておきたいね。

この新型掃除機は899ドルで今日発売だ。ぼく的には、vSLAM装備のロボット真空掃除機に地球と人類が支配されることを、歓迎したいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ガジェット紹介:スマートフォンを風力で充電するTrinity他

編集部注: Ross Rubinは、テクノロジー、メディア、および通信のコンサルティング会社、Reticle Researchの主任アナリストで、Backerjackのファウンダー。彼のブログはTechspressive。Backerjackは、毎週3件のIT系クラウドファンディングのニュースを紹介している。

Trinityは、スマホを充電するミニ風力発電機

誰もが体験したことがあるはずだ。バッテリーが切れ近くに電源がない。街中であればスターバックスを探すという選択肢もあるが、キャンプやハイキングに行った時には望めない。

Trinityは、携帯デバイスを充電できるポータブル風力発電システムだ。小型のタービンが15Wの発電機を回して内蔵バッテリーを充電する。microUSB経由で充電することもできる ― あまり風のない時は。足が3本あり三脚として使うことも、地面に平らに置くこともできる。Trinityは本体が12インチ(30 cm)、脚部が11インチ、色は白。

Kickstarterページはこちら

ALYTは、声で制御するスマートホーム

スマートホームの夢は、住んでいる場所に話しかけ、室温やセキュリティーを任せ、問題を発見してもらえるようになることだ。もちろん、スマートホームのテクノロジーが出現して以来、その目標に向かって前進を続けているが誰も到達していない。

ALYTはAndroidが走るハブで、これらの問題を解決しようとしている。オープンプラットフォームとしてありとあらゆる形式のワイヤレスデータを扱うことによって、ALYTは、音声およびビデオ認識を利用して家庭におけるあらゆる物ごとを制御できる ― デベロッパーがそのためのアプリを作りさえすれば。iOS、Android、Bluetooth、NFC、Z-Wave、3.5G等をサポートするALYTシステムの柔軟性は、様々な種類の創造的開発を可能にしている。

Indiegogoのサイトはこちら

Open-Meは24時間どこからでもガレージドアを制御できる

ホームオーナーは、常に何かをし忘れたのではないかと心配になる。オーブンがつけっぱなしじゃないか? 玄関のドアはロックしたか? ガレージのドアは閉まっているか? 今、あるハードウェアとアプリの組み合わせによって、最後の問題は問題ではなくなった。
Open-Meは、ガレージのドアに取付ける超音波センサーで、家庭のWiFiネットワークに接続する。アプリをチェックすることによって、ユーザーはガレージのドアがわずかでも開いているかどうかを確認し、リモートで開閉することができる。さらにGPSを利用することによって、同期されたスマートフォンやタブレットが、一定距離以内に近づくとドアを開き離れるとドアを閉じることができる。

Open-Meの詳細はこちら

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


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編集部注: Ross Rubinは、テクノロジー、メディア、および通信のコンサルティング会社、Reticle Researchの主任アナリストで、Backerjackのファウンダー。彼のブログはTechspressive。Backerjackは、毎週3件のIT系クラウドファンディングのニュースを紹介している。

Trinityは、スマホを充電するミニ風力発電機

誰もが体験したことがあるはずだ。バッテリーが切れ近くに電源がない。街中であればスターバックスを探すという選択肢もあるが、キャンプやハイキングに行った時には望めない。

Trinityは、携帯デバイスを充電できるポータブル風力発電システムだ。小型のタービンが15Wの発電機を回して内蔵バッテリーを充電する。microUSB経由で充電することもできる ― あまり風のない時は。足が3本あり三脚として使うことも、地面に平らに置くこともできる。Trinityは本体が12インチ(30 cm)、脚部が11インチ、色は白。

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ALYTは、声で制御するスマートホーム

スマートホームの夢は、住んでいる場所に話しかけ、室温やセキュリティーを任せ、問題を発見してもらえるようになることだ。もちろん、スマートホームのテクノロジーが出現して以来、その目標に向かって前進を続けているが誰も到達していない。

ALYTはAndroidが走るハブで、これらの問題を解決しようとしている。オープンプラットフォームとしてありとあらゆる形式のワイヤレスデータを扱うことによって、ALYTは、音声およびビデオ認識を利用して家庭におけるあらゆる物ごとを制御できる ― デベロッパーがそのためのアプリを作りさえすれば。iOS、Android、Bluetooth、NFC、Z-Wave、3.5G等をサポートするALYTシステムの柔軟性は、様々な種類の創造的開発を可能にしている。

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Open-Meは24時間どこからでもガレージドアを制御できる

ホームオーナーは、常に何かをし忘れたのではないかと心配になる。オーブンがつけっぱなしじゃないか? 玄関のドアはロックしたか? ガレージのドアは閉まっているか? 今、あるハードウェアとアプリの組み合わせによって、最後の問題は問題ではなくなった。
Open-Meは、ガレージのドアに取付ける超音波センサーで、家庭のWiFiネットワークに接続する。アプリをチェックすることによって、ユーザーはガレージのドアがわずかでも開いているかどうかを確認し、リモートで開閉することができる。さらにGPSを利用することによって、同期されたスマートフォンやタブレットが、一定距離以内に近づくとドアを開き離れるとドアを閉じることができる。

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Revolveは手頃な価格で簡単にスマートホームを実現する―モノのインターネット、さらに一歩前進

ホームオートメーションという考えは別に新しいものではない。何十年も前から家庭の器具や設備をインターネットに接続しようとする努力が続けられてきたが、たいていは手間や価格に見合わない効果しか得られなかった。しかしそこに「モノのインターネット」(Internetof Things)が登場した。

スマートスピーカーのSonos、スマート照明のHue、スマートロックのKwiksetなとはどれもロケット科学者でなくても誰でも簡単に設定して利用できるプロダクトだ。箱を開いて説明書のとおりにスマートフォン・アプリをインストールするだけでよい。すばらしい。しかしスマートデバイスの数が増えてくると、それぞれ個別のアプリで操作するのは煩わしくなってくる。

そこにコロラド州ボウルダーに本拠を置くTechStar出身のスタートアップRevolvが登場した。299ドルのデバイスで、家中のスマートデバイスをコントロールするハブとなってくれる。統合スマートホームシステムの完成だ。スマートデバイスが普及するにつれて多数のスマートデバイスを一括してコントロールできるシステムが必須になってくる。Revolvはその最初の重要な試みだ。いわばモノのインターネット実現における「ミッシング・リンク」といえる。

私の家にはNestのサーモスタットWeMo照明スイッチ 、Kwiksetのロックなどのスマートデバイスが設置されている。これまではそれぞれのアプリで個別に管理しなければならなかった。同じ家に設置されていてもスマートデバイス同士はお互いを知らない状態だ。NestはKwiksetと会話できず、したがって玄関のKwiksetが解錠されたらエアコンの温度を上げるようNestに指示することもできない。

Sonosのオーディオシステム、PhilipsのHue照明、Insteon、GEスマートシステムなどが設置された家では話はもっと複雑になる。Revolvは多数のスマートデバイスの管理ダッシュボードを一つにまとめるだけでなく、あらかみめさまざまな自動化マクロが用意されている。

Revolvのスマートアクション機能は意味的に同一の機能をまとめてコントロールできる。たとえばオーナーの位置情報について、家から100ヤード以上離れた場合の動作を複数のデバイスに指定できる。つまりNestに玄関の施錠させ、エアコンを停止し、Sonosには留守番の犬のためのBGMを流させる。逆にオーナーが100ヤード以内に入ったら玄関を解錠し、エアコンを作動させ、Sonosで好みの音楽を流す、などだ。

これにBelkinのWeMo照明スイッチ、PhilipsのHue照明システムなどが加われば応用範囲はさらに広がる。アロマ・キャンドルを温め、足湯を用意し、照明を落としてリラックスして映画を見る雰囲気を作ることもできる。


設定は驚くほど簡単だ。Revolvを電源に接続し、スマートフォンにアプリをインストールする。あとはアプリのガイドに従えばよい。一部のスマートデバイスは自動的にRevolvを認識して接続が完了するが、マニュアル操作が必要なデバイスもある。Kiwkset錠の場合は裏面の小さなボタンをいくつか押す必要があった。

Revolvもまだ完全ではない。たとえばまだ複数のスマートフォンを認識しない。私が家から100ヤード離れると、妻が家にいても自動的にエアコンを切ってしまう。しかしこうした点はすぐに改良されるだろう。

家にスマートフォンでコントロールされるスマートデバイスを複数設置しているならRevolvは文句なしに買いだ。話の種になるだけでも価格だけの価値はある。インストールしたとたんに「あ、これが必要だったのだ!」と読者の頭の上に(漫画の)電球が灯るだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleの壮大なホームオートメーション事業Android@HomeとNexus Qはどうなった?–復活のきざしはあるが

2年前2011年のGoogle I/Oカンファレンスで同社のVic Gundotraがキーノートで発表したAndroid@Homeは、その日の大きなサプライズの一つだった。それは、Googleがホームオートメーション市場に参入することを意味していた。そして同じキーノートで発表されたのが、のちにNexus Qと呼ばれるもののプロトタイプだ。それは“ソーシャルストリーミングメディアプレーヤー”と呼ばれ、翌2012年のI/Oでは来場者全員にプレゼントされた。

そして、ビデオを早回しして今日(米国時間3/24)、今年のI/Oまであと数週間、ホームオートメーションは市場はまだまだ幼児期で、古い勢力に支配されている(Nestのような新興勢力もわずかにあるが)。この2年間、GoogleはAndroid@Homeに関してほとんど無言だった。Nexus Qも、最初のローンチ予定日が“延期”になってから以降、市場にその姿を見ることはない。Googleの製品としては珍しいことに、忘れられた製品としてその運命を待っている。いずれ本当に出番が来るのか、それとも今年の春の大掃除で始末されるのか。

Googleの忘れられた製品は、その多くが遅かれ早かれ消え去る運命にあるが、しかしNexus Qは、多くの悪評を浴びたにもかかわらずGoogle Playのリンクされていないページの上に今でもある。Nexus Qは、初めての、Googleのオリジナルデザインによるハードウェア製品だが、ハードウェアとして優れていても、そのソフトウェアは、まるでわざとそうしたように、貧弱な出来栄えだった。

ハードウェアは今見ても立派だから、今年のI/Oで復帰するのかもしれないが、そのときはAndroidアプリの大半をテレビで使えるなど、メディアプレーヤーとして完成度の高い製品であってほしい。個人的にはそれほど期待しないが、その中身はハイエンドのAndroid携帯だから、このまま葬り去られるとは思えない。以前、ローンチを“延期”して予約申込者全員に当時の現行機を無料で配布したときGoogleは、Qをもっと良くしたいと言った。その成果を見せる絶好のタイミングが、I/O 2013ではないだろうか?

Nexus Qは、Android@Homeによるホームオートメーションという大きなヴィジョンの一員にすぎない。Android@Homeはホームオートメーションに革命をもたらし、Androidを「家のためのオペレーティングシステム」にしてしまう企画だ。最終的にそれは、冷暖房も洗濯乾燥機も目覚ましも照明もエンタテイメントシステムも、家の中のすべてをコントロールできるシステムである。照明に関してはGoogleはパートナーも作った。しかし壮大なヴィジョンにもかかわらず、I/O 2011以来、音沙汰がない。Googleのホームページ上には今でもアクセサリの開発キットがあるが、それは@Homeのためというより、FitbitのようなガジェットにBluetoothで通信する、というもののようだ。

しかし先月、Android@HomeはひそかにAndroid 4.2.2に再登場した。4.2.2の構成ファイルには、メッシュネットワークとAndroid@Homeへの言及がある。5月のI/OではAndroidの次期バージョンが発表されるだろうから、4.2.2ですでに言及されているということは、いよいよ再登場のきざしかもしれない。もしそれがなければ、Nexus QやFeedburnerなどと並んで春の大掃除の対象になるのだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))