フリーソフトウェア原理主義者が作った厳格にフリーなラップトップPurism Librem 15、クラウドファンディングで好調

Purism Librem 15はフリーなラップトップで、そのフリー(free)は無料という意味ではなくて、自由の意味、“完全に自由でオープンで外部からコントロールされずあらゆるときにハードウェアのすべての側面を完全にコントロールできることが確実である”、という意味だ。いいことだよね。

Todd Weaverという人が作ったこのラップトップはCrowdSupplyでクラウドファンディングして、目標額25万ドルをすでに突破、27万ドルに達している。初期の支援者には1849ドルで提供、メモリは4GB、ハードディスクは500GBだ。がっしりしたラップトップで、 Weaverによると、“完全に自由で、ソフトウェアも完全にオープンなTrisquel GNU/Linuxオペレーティングシステムだ”。〔参考日本語ページ。〕

“Librem 15を構成する成分はどれも完全にフリーでオープンソースのソフトウェアだ。オペレーティングシステムのカーネルも、アプリケーションソフトも。ノンオープンでプロプライエタリな成分を完全に排除するのに、相当苦労した”、と彼は書いている。

なぜWeaverはこれを作ったのか?

“第一に、これまでのフリーソフトウェアラップトップに不満だった。第二に、ハードウェアとソフトウェアの暗号技術による結合が(とくにモバイルコンピューティングでは)ますます強くなっている。どんなハードウェアでも、買ってきてフリーソフトウェアをロードすればすぐ動く、という状況が崩れつつある。だから、ハードウェアの製造という最上流まで行かなければフリーソフトウェアが本当にフリーにならない。また、そんなハードウェアへのニーズは確実にあると信じている”。

Weaverと彼のチームは、組み立てとソフトウェアのロードをサンフランシスコで行い、マザーボードなどの部品はアジアで作っている。すでに小さなロットを契約し、システムの仕様や改良点などについて理解してもらっている。

“高品質でユーザの権利を尊重するハードウェアを10年前から探しているが、ひとつも見つからない。でも、ぼくと同じ気持ちの人はそんなに少なくはない。Richard Stallmanにも会って、Free Software Foundationのハードウェアバージョンを作りたい、という話もした。それからチームを作り、ハードウェアの仕様をまとめ、製造を始めた。プロトタイプが出来上がった時点で、クラウドファンディングで行こうと決めた。信念を外部資本に汚されないためにもね”。

資金募集キャンペーンはあと8日で終わるが、すでに目標額を達成している。Weaverがこれまで売ったラップトップは500台だが、フリーソフトウェアを完全にフリーに使うためにハードウェアまで作る、という考え方は面白いし、しかも確実なやり方だ。魅力的なプロダクトだから、ビジネスとして軌道に乗ればすごくクールだよね。

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Ubuntu Coreの”Snappy”版をAmazonのAWS上でも使えるようになった

Ubuntu Coreをぎりぎりまで痩身させた”Snappy“(軽量快速)エディションが、AmazonのクラウドコンピューティングプラットホームAWSでも利用できるようになった。

ここ数週間の動きを見てきた方にとっては、それは意外ではない。Snappyは最初、今月初めにMicrosoft Azureの上でローンチし、今週初めにはGoogleのCompute Engineプラットホームにやってきた。その次がAWSのEC2であることは、むしろ当然だ。

AWSを使っているデベロッパは今日から、Canonicalが提供しているUbuntu Coreのマシンイメージを使って、Snappyの新たなインスタンスを手早くローンチできる。なおSnappyの特性として、EC2のハードウェア仮想マシン(HVM)を必要とする。

Snappyには、いかなるフレームワークもアプリケーションも含まれていない。Snappy上にアプリケーションをインストールするためには、通常のUbuntu Linuxのapt-getとは違う方法、Canonicalが開発した、セキュリティのために個々のパッケージを隔離する方法でインストールを行う。アップデートもSnappyでは、失敗時のロールバックを、システムをダウンさせず確実安全に行うトランザクション的アップデート(transactional updates)で行う。

ふつうのスタンドアロンのサーバでSnappyを動かすことも可能だが、本命の使い方は大量のコンテナを使う大規模なインストールだ。そこでこそ、Snappyの最小限主義的でセキュアなシステムの真価が発揮される。

CanonicalのファウンダMark Shuttleworthは、Snappyをローンチしたときに次のように述べた: “Ubuntu Coreは今世界的に人気の高いコンテナプラットホームを使用し、アプリケーションの厳格な隔離を伴うトランザクション的アップデートを提供する。これはDockerを展開するための、これまでで最小かつ最安全なプラットホームであり、そのスナッピー(軽量快速)なパッケージにより、あらゆる形のコンテナやサービスへ完全に拡張できる”。

実際に試してみたい方のために、AWS上でSnappyを使うための詳細な入門記事がここに用意されている

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痩身・軽量・快速の”Snappy” UbuntuがGoogleのCompute Engineでも使える

一週間前にCanonicalは、コンテナファーム向けに最適化された”Snappyな”(軽量快速な)Ubuntu Coreの最初のアルファバージョンをリリースした。そして意外にも、SnappyのローンチパートナーはMicrosoftのクラウドコンピューティングプラットホームAzureだった。しかし今日からは、このバージョンのUbuntuをGoogleのCompute Engineでも利用できる。

Googleはこれまでも、そのクラウドコンピューティング事業の中でコンテナのサポートをとりわけ重視してきた。そのサポートぶりは、競合他社に比べても抜きん出ていたから、今日の発表もそれほど意外ではない。

SnappyとUbuntu Coreの基本的な考え方は、デベロッパに必要最小限のライブラリだけを備えた最小限のサーバイメージへのアクセスを提供し、そこへデベロッパがアプリケーションをインストールする、というものだ。それは、必要あるもの・ないものすべて完備したフル装備のOSイメージの対極にあるものだ。アプリケーションはそれ用に独自にサンドボックス化された”AppArmor“環境で動くため、セキュリティが強固だ。元々AppArmorは、Canonicalがモバイル用に作ったシステムである。Snappyのそのほかの目立つ特長としては、トランザクションアップデート(transactional updates)がある。一気にだぁっとアップデートしてしまうのではなく、節目のあるオンラインのトランザクションをしながらアップデートするので、Ubuntu本体やアプリケーションの、アップデート失敗後のロールバックが安全確実に行われる。

CanonicalのそのほかのLinuxディストリビューションとSnappyとの違いについて、詳しく知りたい方は、この記事を読んでみよう。

Canonicalのクラウドエンジニアリング担当VP Robbie Williamsonは、今日の発表声明の中でこう述べている: “Ubuntu Coreはもっとも痩身でもっとも効率的なUbuntuであり、とりわけ、Dockerなどのコンテナを重用しているクラウドの展開に向いている。そのUbuntu Coreの、さらに軽量快速な(snappyな)パッケージを、Google Cloud Platformにご提供できることは、まことに喜ばしい。このクラウドプラットホームは、高いパフォーマンスと、コンテナ技術の重視で、一般的に評価も高いからである”。

Ubuntuによると、今月内にSnappyを“もうひとつのメジャーなパブリッククラウドに導入する”そうだ。たぶんそれはAmazon Web Servicesだろう。

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Red Hatが企業利用に便利なレディメイドのLinuxコンテナプラットホームをローンチ、DockerとGoogle Kubernetesをサポート

アプリケーションのコンテナ化によってエンタプライズコンピューティングの様相が変わりつつあることに対応してRed Hatはこのほど、Red Hat Enterprise Linux Atomic Hostと呼ばれるLinuxコンテナプラットホームをベータでリリースした。

コンテナ化という新しいトレンドによってアプリケーションの配備と展開が仮想マシンを使った場合に比べて効率的になり、迅速になった。それはある意味では一歩進んだ仮想化技術であり、これまでの仮想化技術から余計なものを剥ぎとってリソース効率を高め、迅速な展開を可能にした。

今日(米国時間11/11)ベータリリースされたRed Hat Enterprise Linux Atomic Hostは、企業にコンテナ化のためのレディメイドのスタックを提供しようとするもので、ユーザはこのプラットホーム上で自己のコンテナ技術を構築できる。Red Hatのプロダクトマーケティング担当シニアディレクターMark Cogginによると、これによりISVやそのほかのデベロッパは、いわば保証つきのコンテナを作って動かせるようになる。当然それによって顧客は、自分たちが使っているコンテナがRed Hatの優れた技術で作られているという安心感を得ることができる。もちろん、デベロッパに頼まず企業が自力でコンテナを構築してもよい。

Cogginによると、その基本的な考え方は、アプリケーションと一部のランタイムライブラリと、要らないものを削ぎ落としたLinuxを収めたコンテナを作ること、それによってアプリケーションの稼働に必要なコア的サービスを配布することだ。彼によると、そういう超簡素化されたLinuxを含めることによって、可搬性が増し、展開とメンテナンスと管理が容易かつ単純になる。

これは、今人気の高いコンテナ技術Dockerと競合するものではなく、むしろこのプラットホームもDockerとの協力により内部的にDockerを利用している。またGoogleのKubernetesもサポートされるので、そのオーケストレイションレイヤ(クラスタ管理層)により、コンテナの全ライフサイクルにわたる管理ができる。Cogginによると、Kubernetesに関してはすでに何か月もGoogleと協働しているので、まだ若いシステムではあるが、このRed Hat Enterprise Linux Atomic Hostのスタックに重要な管理機能を提供する。

Coggin曰く、物理サーバは立ち上げに数時間を要し、仮想マシンのセットアップには数分を要する。しかしコンテナのセットアップと立ち上げに要する時間は約10秒だ。アジリティとスピードを重視する企業にとっては、これによりIT部門が各業務部門からのニーズに直ちに対応できるようになり、今日の競争の激しい企業環境において大きなアドバンテージをもたらす。

スピードだけでなく、コストのアドバンテージも大きい。このLinuxコンテナは要らないものをすべて排除して簡素化されているので効率が高く、従来だと一台のサーバ上で10のVMを動かすのがせいぜいだったが、コンテナなら100ぐらい動かせる。データセンターのランニングコストに、大きな違いをもたらすだろう。

ただし、今回のベータの時点ではマルチホストの展開がサポートされず、プラットホームはシングルホストの実装のみだ。したがって複数のサーバを使って実現できるような効率性は、今後の(正規立ち上げ後の)オプションとなる。Cogginは、これはまだ非常に初期的なリリースなので…、と言い訳している。彼は本番立ち上げのスケジュールを明言しなかったが、‘いずれは’(eventually)という言い方をした。

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もうすぐNetflixをLinux上でふつうに見られるようになる

Google Analyticsの結果を見ると、本誌TechCrunchをLinuxから見ている人はそんなに多くない。でも、けっこうおられることも確かだ。

あのヴェン図の上の小さな銀色の部分と、それに重なる”People who use Ubuntu”(Ubuntuを使っている人びと)に該当する人でしかも、“User-Agentを詐称するなどの、Ubuntuの上でNetflixを見るためのトリックを知らない人”に、朗報がある。Netflixがついに、Ubuntuでもふつうに見られるようになるのだ。

その朗報は、NetflixのシニアエンジニアPaul Adolphの、Ubuntuデベロッパフォーラムへの投稿に登場した。

Paulはこう言っている:

NSSのバージョン3.16.2以上がインストールされていれば、Ubuntu 14.02でも安定版のChromeでNetflixを見られる。このバージョンが14.02で一般的にインストールされていれば、NetflixはユーザがUser-Agentを細工しなくてもプレイできるための変更を、行うことができる。

NSSはNetwork Security Servicesの頭字語で、OracleやGoogle、Mozilla、AOLなど多くの企業によってメンテされているオープンソースのライブラリだ。SSLなどのセキュリティプロトコルを実装するためには、このライブラリが必要だ。MozillaのThunderbirdもAIMもChromeもこれを使っている。Netflixの場合は、ハリウッドのお偉いさんたちを安心させるための、ビデオのDRMを有効にするために、このライブラリが必要だ。

Ubuntu上のNSS(libnss3)はそのうちアップグレードされるらしいが、それを今自分で手作業でやりたい人は、UbuntuのファンサイトOMG!Ubuntuのこの記事を参考にしよう。なお、User-Agentを変えることは、上でPaulが言ってるように、Netflixが必要な変更を行ったあとに、不要になる。〔今のところ日本でNetflixを見るためには、VPNソフト/サービスなどを使ってIPアドレスを偽装する必要がある。〕

[出典: slashdot]

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大規模サーバ向けLinuxディストロCoreOSが$8Mを調達して管理サービスつき有料アカウントを開始

とても大規模なサーバサイトの構築展開のために最適化されているLinuxディストリビューションCoreOSが、Kleiner Perkins Caufield & Byers率いるシリーズAのラウンドにより800万ドルを調達したことを発表した。参加したそのほかの投資家は、Sequoia CapitalとFuel Capitalで、これは前回Andreessen HorowitzとSequoia Capitalが行った投資に次ぐ投資ラウンドだ。

同社は今日から、初の有料アカウントの提供を開始する。CoreOS本体の提供は、これまでと同じくオープンソースで無料だが、有料アカウントには様々な周辺的サービスがつく。有料アカウントはCoreOS Managed Linuxと呼ばれ、その名のとおりOS周辺の重要な管理業務を同社がユーザ企業に代わって代行する。

CoreOSのファウンダでCEOのAlex Polviは、次のように述べる: “今日はわが社にとって重要な日だ。シリコンバレーの主要なベンチャーキャピタル企業からの投資を発表しただけでなく、Managed Linuxの提供にもやっとこぎつけた。今企業は、CoreOSのことを自社のOSチームの延長と見なし始めており、Linuxを使っている企業にとってCoreOSは、最後の、これ以上のものがない、マイグレーションになっている”。

この“管理サービスつきLinux”の料金は、サーバ10台までが月額100ドルだ。必要なパッチ当てやアップデートなどはすべてCoreOSがやってくれるし、そのほかのサービスもある。さらに大規模なサーバ展開向けのプレミアムサービスでは、電話やチャットやメールによるサービス、および同社のCoreUpdateサービスによる、ファイヤーウォールの背後のローリングアップデート(稼働時アップデート)も行われる。なお、サーバ10台までの格安プランの次は、50台までのCoreOSサーバが対象で、基本プランが月額2100ドル、プレミアムプランが6600ドルとなる。

CoreOSには今、成長の勢いがついている。たとえばGoogleは同社のCompute EngineプラットホームでCoreOSをサポートするようになったし、またRackspaceやAmazon向けのイメージもある。

同社は、このところ人気絶大なDockerプラットホームをサポートして、同OSの中核的機能である分散アプリケーションを動かしている。これまでのLinuxディストリビューションと違ってCoreOSにパッケージマネージャがないのも、アプリケーションはすべてDockerのコンテナ内で動かすことになるからだ。Docker自身が今、投資家たちから見てかなりホットなアイテムだから、Dockerのエコシステムの一員として活躍するCoreOSのような企業も、投資家にとっては目が離せないのだ。

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Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 7.0がリリース、デフォルトで10年保証を提供

Red Hatが今日(米国時間6/10)、同社Linuxディストリビューションの企業向け商用製品Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のバージョン7.0をリリースした。その主な特長は、Windowsとの相互運用性、新しいデフォルトのファイルシステム、Dockerによるコンテナ化、そして、今後のすべてのメジャー/マイナーなリリースを対象とする10年間保証だ。

LinuxのカーネルがRHEL 6.xの2.6.32から3.10にアップデートしたことも大きい。調査会社Forresterのインフラとオペレーション担当アナリストRichard Ficheraは、それはRHELの、待ちに待たれていた現代化が目的だ、と言う。

Ficheraは次のように言う: “カーネルを3.xにアップしたことは、SUSEに追いつき追い越す意味でも重要だ。顧客向けにも大量の便利な改良が提供されるだろう”。

Red Hatのマーケティング担当シニアディレクターMark Cogginは、10年保証によって顧客が得られる安定性と安心感も大きい、と語る。これはRed Hatの顧客へのコミットメントの真剣さを表しており、10年保証とはバグフィクスとセキュリティリリースと公式アップデートが今後10年提供される、という意味だ。

また今回のバージョンは、RHELのインストールと管理と展開を容易にすることにも力が注がれ、その一環としてWindows Active Directoryとの相互運用性、スクリプトによってアップグレードの過程を自動化、などの機能が導入された。Cogginは曰く、顧客先のシスアドはニーズの変化を十分に把握してから、それらに合わせてアップグレードのプロセスを進めなければならないが、今回はそのために役に立つ重要なツールをいくつかご提供した、と。カーネルの件も含めて、今回はかなり重要なバージョンアップだ、と彼は強調している。

Ficheraによると、そのために今回は、シスアドの仕事を楽にするという点で大きく進歩したという。“RHEL 7ではインストールが簡単になり、管理のオーバヘッドが下がり、ユーザがすぐに使い始めることのできる既存のRHELからの更新や、ロールバック、それに、“プロファイル”と呼ばれる、用意されたテンプレートからの展開などが導入された。プロファイルでは、各種の構成オプションをワークロードの特性に合わせて指定できる。またインストールが終わると、大幅に改良されたランタイム管理とモニタリングの機能が提供され、ランタイムのパフォーマンスの最適化が図られる。

IDCでサーバとシステムソフトを担当しているAl Gillenは、重要なのはDocker対応化だ、と言う。“今回のリリースからDockerがデフォルトでサポートされたことの意義は大きい。サービスプロバイダや、アプリケーションの複数バージョン間のポータビリティを重視する顧客は、コンテナのサポートをとても便利に感じるだろう。 Red Hatの連中も、それを言っていた”。

デフォルトのファイルシステムが、EXT4からXFSに変わった。ただし、必要に応じてそのほかのファイルシステムもサポートされる。ForresterのFicheraは、この点が重要だと言っている:

“今のLinuxカーネルには、いろんなファイルシステムがある。もっとも多く使われているのが改良版(今では‘4’)のEXTファイルシステム、0.5PBまでの巨大なファイルをサポートするXFS、“Better File System”の頭字語btrfsのベータバージョン、などなど”。

RHELのメジャーアップデートは3年半ぶりだが、顧客のニーズはどこにあったのか。連続性を重視したゆるやかなアップデートが、望まれているのではないか。この点に関してIDCのGillenは、業界は二分している、と言った:

“Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Google App Engineなどのプラットホームは利用の連続性を保証しつつアップデートを行わざるをえない。これに対して古典的なITショップは、何をいつどのようにアップグレードするかを個別にいちいち自分で意思決定する。どちらを採るか。今業界は、その分岐点に来ていると思う”。

彼の説では、今でも後者のやり方を必要とする企業はある。とくに、政府などの厳しい規制下にある業種の場合だ。Red HatのCogginによると、同社はアップデートの配布方法について検討しているが、顧客自身が具体的な要望を持っている場合も多い、と言う。

“うちは商用Linuxのマーケットリーダーで、大量の顧客がリリースの一定のリズムやライフサイクルを暗黙裡に期待している。ただし、そのライフサイクルの内容的な意味を、われわれベンダとしてはしっかり見定める必要がある”。同社はすでに、頻繁なリリースを必要とする企業には特殊なソフトウェアやツールセットを提供しているが、しかし大半の顧客は安定性を重視している。同社としては、両方のタイプのアップグレードパスを提供しなければならない、とCogginは言う。

Cogginによると、RHEL 7のベータに参加した顧客は1万弱だった。そして、とくに熱心だった60社からは、今後も継続的にフィードバックをいただいていく予定だ。

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Red HatがEnterprise LinuxとPaaSプラットホームOpenShiftでDockerをサポートへ

Red HatとDocker.ioの今日(米国時間4/15)の発表によると、両社の協働により、DockerのコンテナテクノロジがRed Hat Enterprise Linuxの招待制ベータと、Red HatのPaaSプラットホームサービスOpenShiftに導入されることになった。

Dockerの最初のリリースは約1年前だったが、またたくまに人気が拡大し、従来の仮想化技術に代わってソフトウェアコンテナを使いたいと願うデベロッパたちのツールとして広まった。商用レベルでDockerプロジェクトの面倒をみている組織が、Docker.io だ。

Red Hat Enterprise Linux 7は現在ベータで、コンテナとしてはDockerをメインにサポートしている。Dockerの側では、企業がRed Hat Enterprise LinuxとOpenShiftをベースとしてパイロット事業を作っていくためのサービス、JumpStartを発表した。このサービスは企業にDockerに関する教育訓練と、Docker Registryのインストール、そしてDockerの商用サポートを提供する。

Red HatのCTO Brian Stevensは今日の発表声明の中で次のようにのべている: “Red HatにはLinux Containersをはじめ、革新的な技術の開発と投資と育成に貢献してきた伝統があり、またオープンソースの世界に対しても長年、数多くの寄与貢献を果たしてきた。Dockerの技術は、企業のコンテナ採用を阻んでいたバリヤを取り除くものであり、その使いやすさと、アプリケーションのパッケージングとインフラストラクチャの統合ぶりは、われわれにとってきわめてエキサイティングである”。

Red HatとDockerの協働は、これが初めてではない。両社は昨年、Red HatのLinuxディストリビューションFedora LinuxにDockerをパッケージングすることと、ファイルシステムのディペンデンシーおよびコンテナのプロビジョニングで協働することを発表した。また先月Red Hatは、そのアプリケーション認定事業を拡大して、コンテナ化されたアプリケーションも含む、と発表した。そのときの同社の声明では、Red Hat Enterprise Linuxを使って構築されコンテナ化されたアプリケーションが、複数の認定コンテナホストで動く、とされた。

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Red Hat Enterprise Linuxのユーザはインストールをパブリッククラウド(Google Compute Engineなど)に自由に移せる

[筆者: Ron Miller]

Red Hatの本日(米国時間4/7)の発表によると、Red Hat Enterprise Linuxの顧客は、その利用権をGoogle Compute Engineなどのクラウドサービス上に移せる。そしてこれはRed HatとGoogle両社にとって有利な措置となる。

Red Hatが提供している“利用権移動(bring your own subscription)”プランにより、Red Hat Linuxのユーザはオンプレミスのインストールを、Google Compute Engineなど、Red Hatが承認しているクラウドベンダのパブリッククラウドへ移せる。

GCEなどへの移動にはRed Hatが提供しているツールを使用し、ユーザは今後もRed Hatのサポートを引き続き受けられる。ただしその場合、対象は単一のベンダでなければならない(複数のベンダがからむ問題はノー)。複数のベンダがからむと、問題の原因の同定などが困難になるからだ。

Google Cloud PlatformのプロダクトマネージャMartin Buhrは、今回の措置を、Googleのプラットホームの評価が定着した証(あかし)と見ている。“Red Hatの発表は、Googleのクラウドプラットホームへの信頼の表れだ。とくに、エンタプライズアプリケーションの展開に適したプラットホームと見なされている。これまでも、RHELをGCEの上で展開したいというリクエストは多かった。うちがこのプログラムに含まれる二番目のクラウドプロバイダであったことを、嬉しく思っている”、とBuhrは語った*。〔*: 利用権移動(bring your own subscription)”プラン承認プロバイダ)、(日本語ページプロバイダリスト)。〕

Red Hatにとってこのプログラムは、展開の仕方を各社自由にする、という方針の表れだ。各顧客の要件に応じて、物理的な展開(オンプレミス)と仮想(クラウド)のどちらでも認め、また両者の混成も認めていく。

Red Hatのクラウド部長Mike Ferrisによると、これによりエンタプライズユーザがパブリッククラウドを使いやすくなる。

彼はこう言う、“コンピューティングとネットワーキングとストレージとマネージメントの技術革新により、Google Compute Engineのようなエンタプライズ級の大規模なクラウドサービスが可能になった。顧客のビジネスニーズやオペレーションのニーズに柔軟に対応していくためには、オンプレミスとオフプレミスの臨機応変な使い分けが可能な環境を提供していかなければならない”。

オープンソース方面の長年の常連ライターSteven J. Vaughan-Nicholsは、これは両社にとって得だ、と言う。“Red Hatは今後ますますRHELのクラウド顧客を増やしたいし、GoogleはGCEの企業ユーザを増やしたい。これは、オープンソースの天国で結ばれた結婚だ”。

GoogleがRed Hatの認定クラウドプロバイダ事業に参加したのは、Google Compute Engineが一般公開される1か月前だった。先月末にGoogleは、AWS対抗策として、サービスの大幅値下げに踏み切った。

画像: Flickr/Karen Ka Ying Wong; CC BY-SA 2.0のライセンスによる。

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新興市場やモバイルで人気のMaxthonブラウザ, Linuxバージョンが出る

MaxthonのクラウドブラウザがLinuxに登場した。それはMaxthonのユーザからのリクエストが多かったためだが、最近のLinuxはスピードが向上したためでもある、と同社のVP Karl Mattsonは言っている。

“ここしばらくLinuxから遠ざかっていた人は、もう一度見てみるべきだ。とても良いプロダクトになってる。Linux版を求めるメールが、日に日に増えてきた”、とMattsonは言う。

彼によると、Maxthon for Linuxには、新しいオペレーティングシステムへの最初の実装には導入しないような重要な機能も実装している。それらは、”Magic Fill”(メアドなどの自動入力)、AES 256クラスの暗号化パスワード、ユーザアカウントのプロンプト、マウスジェスチャ(マウスジェスチャによるコマンド)、などだ。

Maxthon for Linuxは、複数のプラットホームをカバーするという同社の基本戦略の一環でもある。これまではひたすらモバイルに注力してきたが、最近ではWindows用のデスクトップブラウザをリリースした。Mattsonによると、今後も、ブラウザのアップデートやコンテンツのパートナーシップにおいてデスクトップユーザを必ず視野に入れていくそうだ。

このところ企業ユーザや個人消費者におけるLinuxの採用が増えている要因は、Windows XPのサポート終了や、古いハードウェアとの互換性の良さ、そして最近のLinuxはとても使いやすくなってるためでもある。Mattsonによると、ロシアなどMaxthonの重要市場である新興市場でとくにLinuxの人気が盛り上がっている。Maxthonブラウザのこのところの各月の‘ユニークデバイス’は1億台、その4大市場は中国、合衆国、ロシア、そしてインドだ。

Maxthon for Linuxは今後のバージョンで各国別のローカライゼーションをより強化する。とくに、Yandexとパートナーしているロシアでは、都市別のローカライゼーションも行っている(サンクトペテルブルグ、モスクワなど)。たとえば、ブラウザ上のタクシー呼び出しサービスは、ユーザの現在位置対応になっている。上の四大国に次ぐMaxthonブラウザの今後の重要市場は、ブラジルとインドネシアだ。

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Windows XPのサポート切れで金融機関が大挙Linuxに乗換か?

予想されたとおり、多くの金融機関はATMその他のデバイスのOSをWindows XPからLinuxに乗り換える準備を進めている。時代遅れのXPをこれまで使い続けてきたこと自体、金融機関の保守性と同時にOSの変更の難しさを物語っている。

ComputerWorldのJaikumar Vijayan記者によれば、Windows XPは現在、世界のATMの95%を動かしているという。

しかしそのXPも来る4月8日にはついにサポートが打ち切られる。この10年以上、ATMを始め思いがけない場所で、無数のBSOD(Blue Screen Of Death=Windowsの致命的エラー画面)が目撃されたことがXPの普及の証拠だ。

ATMは今後PCI SSC(Payment Card Industry Security Standards Council)の規格に従っていなければならない。ATMのハードウェアの寿命が5年から長くて10年であることを考えると、新規格を採用するにはハードウェアの更新が必要になるだろう。次世代OSといえばWindow 7あるいはLinuxだが、Linuxはオープンソースでレガシー・ハードウェアの上でさえセキュリティーを大幅に強化する多数のツールが利用できる。いずれにせよアメリカでICカードが全面的に採用される情勢なので、事実上ほとんどすべてのPOSレジとATMシステムが緊急に更新を迫られている。

金融機関は当面数ヶ月、場合によればそれ以上の期間、現行マシンを動かし続けることはできるだろうが、XPの命数が尽きたことを変える方法はない。せめて組み込みXPについてはサポートをいましばらく継続してほしいというユーザーの嘆願にもかかわらず、Microsoftのサポート一切打ち切りの決意は固いようだ。「死の青スクリーン」がITの歴史の中に中に消えていく日も近そうだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

◆以上◆


PCゲームの古典をGOG.comがLinuxにポート, 今秋リリース

古き良き日のゲームがLinuxにやってくる。DRMのないゲームを専門に扱っているGOG.comが、これまでLinuxにポートしてきたゲーム一揃いをこの秋リリースする、と発表した。対象となるディストリビューションはMintとUbuntuだ。

詳細は、まだ分からない。最初にリリースされるゲームのタイトルもまだ知らされていないが、かなり長期(長年)の大きな仕事だったらしい。

Linuxでは、いわゆる売れ線のゲームをプレイすることが、いくつかの理由で困難だった。GOG.comが今回提供するポートも、最新のタイトルではないと思うが、でも、有名とも無名とも言えるこの不思議なオペレーティングシステムに、どっさりと(?)ゲームがやってくるらしい。

GOG.comは、古典的なPCゲームを安く売っている。DRMのないゲームばかりで、ファイルの所有権は買った人にある。Sid MeierのAlpha Centauri、Syndicate Wars、 Unreal Tournamentなどが欲しい人は、GOG.comがお世話してくれるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ValveがLinuxベースのゲーム専用機SteamBoxを発売か?CEO曰く: ゲームの未来はLinuxにあり

今日(米国時間9/16)から行われるLinuxconの幕開けキーノートで、ValveのファウンダでCEOのGabe Newellが、ゲームの未来はLinuxにある、と言い、同社が来週実際に、Linuxをベースとするゲーム機を発表するらしきことを匂わせた。

彼がLinuxにそこまでの確信を持っているのは、同社のオンラインプラットホームSteamの経験からだ。昨年春のローンチ以来、すでにデベロッパたちがその上で198のゲームを作った。

彼によると、Steamの現状が示唆しているのは、ゲームがネットワークの、ひいてはオンライン経済の、ノードになる未来の姿だ。それらのノード(節点)の上で、企業ではなく個人が、様々な物やサービスを作り、共有し、交換していく*。〔*: それが、Linuxの開発史の姿そのものでもある。〕

Linuxのバラ色の未来が生まれた温床は実は、PCのベンダがプロプライエタリな技術で支配していた往年の日々だ。その壁を打ち破るためにオープンなシステムが出現し、プロプライエタリなハードウェアは徐々に影が薄くなっていった。今イノベーションを引っ張っているのはPCゲームだが、その中のもっとも興味深い開発はオープン技術のコミュニティから生まれている。

彼によると、プロプライエタリなシステムは業界に不和軋轢をはびこらせ、イノベーションの足かせとなる。たとえば、と彼は言う、今AppleでiPad用ゲームのアップデートを承認してもらうために、6か月もかかる。しかしLinuxをベースとするオープンな環境では、そんなとんでもない牛歩はありえない。

PC市場にも、同様の変化が訪れている。PCハードウェアの売上は年々減少しているが、PCゲームはそれに付き合って下降をたどることはなく、むしろ、オープンソースでイノベーションフレンドリーな環境で栄えている。またそのおかげで、昔のような、ゲームの制作者と消費者という明確な区別がなくなりつつある。たとえばTeam Fortressの場合は、コミュニティが作るコンテンツの方がValveのデベロッパが作るものよりも10倍も多い。

Newellは、彼が近未来のLinuxゲーム機によって構想しているらしいLinuxのリビングルームへの進出について、こう言った: ハードウェアはそれぞれ複雑なプロプライエタリなシステム(ドライバなど)を必要とするが、Linuxはそれらをすべて単一のシンプルで普遍的なものへと抽象化している。だから未来の開発環境として優位である。彼は、Linuxはモバイルとリビングルームとゲームを普遍的に一元化する、と言う。そして人びとも、それぞれ特殊な知識や特殊な周辺機器を必要とする複雑でプロプライエタリな製品よりも、シンプルで普遍的でオープンな、わかりやすくて使いやすいものを求めるだろう、と。以上が彼の、Linuxの未来はバラ色説の根拠だ。

前からの噂では、Valveが近くローンチするゲーム専用機はSteamBoxという名前らしい。もちろんそれは、Linuxマシンでもあるはずだ。

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ArduinoとLinux/Androidの合体マイコンボードUDOO, Kickstarterで資金を募集

初心者のハードウェアハッカーの多くが、Arduinoは難しいがLinuxやAndroidはやさしい、と感じているだろう。Kickstarter上の資金募集が今夜(米国時間6/7)締め切られるUDOOは、両者をミックスすることによって、Arduinoを扱いやすいものにすることをねらっている。そのデバイス(左図)には、ARMのプロセッサ(デュアルまたはクァドコア)と、Arduinoが載っている。そして、ARM側にLinux(+オプションでAndroid)を埋め込みタイプでインストールし、そのコマンドラインからArduinoをプログラミングするのだ。〔ArduinoのプロセッサもARM。〕

UDOOの上には、ARMのcortex-A9プロセッサとArduino Dueマイコンボードがある。Dueの54本のI/Oピンのほか、オプションのSATA接続などそのほかのピンやコネクタがある。したがってArduino側とLinux側の両方にいろんなシールドやアクセサリ、周辺機器などを接続して、高度なシステムを組み立てられる。多彩なアップグレードが可能なRaspberry Pi、と考えるとよいかもしれない。

UDOOにはWi-Fiモジュール、USBポート、それに1GBのRAMがある。Linux/Androidを動かすプロセッサがデュアルコアなら$109ドル、クァドコアなら129ドルだ。目標額にはすでに25時間で到達している。

これは、ギークたちがかねてからよく知っているツール(Linux/Android)を使ってArduinoを利用する、といううまいやり方だ。UDOOの連中が言うには、二つの世界が合体して、豊かな相互運用性を持つより高度な世界を作り、二つのプラットホームのファンたちをどちらも満足させるのだ。



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Fedora LinuxがRaspberry Pi用リミックスPidoraをリリース

Red HatのFedoraプロジェクトは、35ドルの小さなコンピュータRaspberry Piをこれまでもサポートしてきたが、今日からは、本来のFedoraディストリビューションをPiのために特別に“リミックス”したバージョン、Pidoraの提供を開始する。DebianのRaspbianディストリビューションと同じく、Raspberry Piとその上のハードウェアを有効利用できるように、特別にコンパイルされている。.

Pidoraには、ふつうのFedoraのデスクトップ体験にないものが二つある。まず、非力なPiのためにGUI/ウィンドウマネージャはGNOMEではなく、より軽量なXFCEだ。またモニタなしで使うユーザが多いと想定されるため、使いやすいヘッドレスモードを備えている。Piにスピーカーをつなぐと、そのIPアドレスを大声で言ってくれる。頭がいいね。

PidoraをビルドしたのはSeneca*のCentre for Development of Open Technology(CDOT)だ。ここは2年前から、FedoraのARMv5tel/armv7hlビルドも手がけている。もちろんその経験が、Pidoraにも活かされている。PiはARMv6だが、FPUは特製でARMv6のスペックにはない。〔*: Seneca, カナダのトロントのセネカ大学。〕

CDOTのChris Tylerによると、Pidoraの制作には3つの難関があった:

  1. ビルドの手順 — ソースパッケージは10K以上もあり、複雑なため、順番を間違えると依存関係が循環状になってしまう。
  2. ARMv6固有の問題 — ARMビルドではarmv5とarmv7がもっともふつうのターゲットだ。一部のパッケージには、armv6非互換の部分がある。
  3. ネイティブビルディング — Fedoraはネイティブビルドに固執する。つまり、コンパイル後のコードを実行できるシステムの上でパッケージをビルドしなければならない。

Raspberry PiのオーナーにとってPidoraが魅力的な選択である理由を、Tylerは次のように語る:

PidoraにはRaspberry Pi固有のPythonモジュールとライブラリ…WiringPi, bcm2835, python-rpi.gpioなど…がある。カーネルもRaspberry Piのインタフェイス…I2C, SPI, シリアル, GPIO…を露出するようコンパイルされており、一部は専用のライブラリやモジュールなしで(bashからでも)/sysのファイルインタフェイスでアクセスできる。また、GPUのBroadcom Videocore IVにアクセスするためのRaspberry Pi固有のユーティリティやライブラリもある。

ぼくはごく最近Piを手に入れたが、昨晩PidoraをSDカードにインストールした。何のトラブルもなく、すぐ動いた。

Fedoraは何年も前から、Fedora Linuxを載っけたUSBスティックを提供している。今後はあちこちのカンファレンスやイベントの会場で、Pidoraの載ったSDカードが配られるようになるのではないかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoftは2014年にOfficeのLinuxバージョン提供か–新戦略としてのオープンソース化

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いよいよ、大きな時代の変わり目だ。MicrosoftがOfficeのLinuxバージョンを2014年に提供することを検討している。

ExtremeTechによると、MicrosoftはOfficeのLinuxポートを2014年にリリースすることを“真剣に検討”している。これは、ただごとではないし、しかも完璧に理にかなっている。Officeは、プロプライエタリなソフトウェアだが、企業向けソフトウェアとしての往年の栄光はもはや取り戻せないだろう。Officeをオープンソースにすれば、.NET宇宙の外のデベロッパたちとのコラボレーション、という可能性の窓(window)が開く。これは、駄洒落を意図していない。

Extreme Techの記事によると、OfficeのLinuxバージョンという噂は、先週末にブラッセルで開かれたオープンソース関連の年中行事カンファレンスFOSDEMで浮上した。そのとき情報筋はExtremeTechに、MicrosoftがLinuxも一つの意義ある商用的機会であると認識したために、その真剣な検討というものが始まった、と言った。

それはまた、Androidのモバイルデバイス上で使えるOfficeを開発しよう、というMicrosoftの計画からの派生でもある。ExtremeTechはこう書いている:

Androidは、ご存じのように、Linuxベースのオペレーティングシステムである。ということは、OfficeのAndroidバージョンの開発により、OfficeのLinuxポートという作業も、その大半が完成することになる。そうすれば、あと一歩で、OfficeのUbuntuへのポートも完成するだろう。Microsoftが気に入っているかもしれない、そのほかのディストリビューションに関しても。

過去にMicrosoftのソフトのLinuxバージョンが提供されたことは、一度もない。

このお話への、ぼくの感想: Linuxに商業的機会があるなんて、今さら言う話じゃないだろ、ばか。Microsoftが考えているのは、同社の最優良資産をオープンソースにすることさ。

〔訳注: この記事の原文へのコメントの大半が、Microsoft Officeオープンソース化説に対しては否定的見解だ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))