新13インチMacBook Pro登場、シザー構造のMagic Keyboardと第10世代チップ搭載

MacBook Airや16インチMacBook Proに続いて、Apple(アップル)の13インチMacBook Proのキーボードが大幅に改良された。最近MacBookを購入した人にとってはアップグレードする十分な理由にはならないかもしれないが、優柔不断な人たちの背中を押してくれるかもしれない。

さらに魅力的なのは、全般的にスペックがアップグレードされていることだ。新しい第10世代のIntel(インテル)プロセッサ(最上位モデルで2.3GHzの4コアのCore i7にアップグレード可能)は、グラフィックス速度が向上し(アップルによれば最大80%)、16GBのメモリは32GBにアップグレード可能だ。ストレージ容量も2倍になっており、標準構成は256GBかつ最大4TBにアップグレード可能だ。システムはIntel Iris Plusグラフィックスを搭載し、6K解像度のApple Pro Display XDRをサポートしている。

セキュリティチップのT2も搭載されており、ストレージ暗号化機能のSecure Enclaveなど、セキュリティが強化されている。システムの大部分は前モデルと類似しており、4ポートのThunderbolt 3、USB-Cポートと13インチのRetinaディスプレイを搭載。なお、小型のMacBook Proが14インチにアップグレードされ、大型モデルの15インチから16インチへのアップグレードに追従するという噂は外れた。

キーボードの話題に戻ろう。個人的にしばらく前から新型MacBook Airを使っており、新型13インチMacBook Proにも同様のキーボードが搭載されたのは喜ばしいニュースだ。改良されたMagic Keyboardは以前のモデルと比べて明らかにキーストロークが長くなり、タイピングしやすく、また故障も少なくなる。これらは、前モデルで不評だった点だ。

アップルはバタフライ構造キーボードの改良に数年を費やした後、結局はシザー構造のキーボードに戻った。そして、キーボード上部にTouch BarとTouchIDが搭載されている(訳者注:物理ESCキーの搭載もうれしいポイントだ)。

アップデートされた13インチMacBook Proは本日からオンライン上で注文が可能。価格は13万4800円、学生・教職員向けは12万3800円)からだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルがmacOSにMacBookの電池寿命を延ばす機能を加える

Apple(アップル)は、macOSの最新バージョンCatalinaに、新たにBattery Health Management(電池の健康管理)という機能を加える。10.15.5で加わるこの機能は、場合によって最大充電を減らすことにより、MacBookのバッテリーの全体的な寿命を延ばす。

つまりアプリの特定の使い方などではなく、充電パターンと温度の履歴に基づいて電池の健康状態を判断する。今多くの人がやってるように、使用中のラップトップを常時コンセントにつないでいるような人は、この最適化のターゲットになるだろう。

この機能はバックグラウンドで動くことがねらいだが、SettingsのEnergy Saver Preferencesでユーザーが無効/有効を切り替えられる。この機能が充電時間に及ぼす影響は少ない。電池寿命がどれくらい延びるのか、その明言はない。システムのパフォーマンスには何も影響しない。

この機能は米国時間4月16日、デベロッパー向けシード版で展開されるが、その後、10.15.5の最終バージョンに含まれる。Thunderbolt 3をサポートしているすべてのMacBookで動く。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型MacBook Airは再びタイプしたい気にさせてくれるノートPC

誰もがわかっているけれど、口にしたくない不都合な真実について話しておくことにしよう。家を出ることを禁じられているときに、ウルトラ軽量のノートブックをレビューするなんて、これ以上の皮肉があるだろうか。もちろん、Apple(アップル)がこの状況を予想していたはずはない。おそらくビル・ゲイツを除いて、誰も予測できた人はいないだろう。

もちろん思い出す必要もない、現在のこうした悪い状況を、わざわざ思い出してもらいたくてこんな話を持ち出したわけではない。ただ単に、現在の状況が新型MacBook Airをテストするものとしては理想的とは言えないことを、お話ししておくことが大切だと考えたからだ。今朝MacBook Airが私のニューヨークの1ベッドルームのアパートに届いてから、私はこれを持って一度も家を出ていない。

実際のところ、最初私は大きくて持ち歩くことは想定されていないデスクトップコンピューターの真ん前に、このノートブックを置いて作業をしていた。しかし、挑戦心をちょっと刺激されたので、ベッドに腰を掛け膝の上にAirを置いてこれを書いている。そして、これはなかなか調子がいい。

関連記事:新型キーボード採用のMacBook Airは性能も強化して10万4800円から。

MacBook Airについて、私からは読者がまだ知らないようなことをあまりお話できない。MacBookシリーズの主力の1つであるAirは、2020年1月に12歳になった。それはオリジナルのデザインが、10年以上経ってもいまだに新鮮さを失っていない証拠の1つだ。もちろん、長年にわたってこのデバイスには重要なアップデートが行われてきたが、オバマ大統領の最初に就任したほぼ1年前に市場に登場したこのノートブックは、今でもその原型をとどめたままだ。

「薄さ」と「軽さ」は、今でもAir自身を表すための特徴だ。これは、他のMacBookファミリーに比べたときの処理能力を手放すことと引き換えに、飛行機の目の前のシートポケットにすっぽりと収まるデザインを採用した製品なのだ。実際、このデバイスが重いビデオ処理やその他のリソースを大量に消費するアプリケーションを必要とするユーザーに必要とされたことは、 一度もなかった。そして、2020年モデルでは重要な内部のアップデートを行ったものの、やはりヘビーな用途には向かないという性質は変わらないままだ。

だが、もし腰痛が気になるユーザーなら、おそらくこれが選ぶべきMacBookだろう。

関連記事:MacBook Airレビュー:12インチMacBookよりいい買い物

おなじみのくさび形はもちろんそのままだ。数世代前には、そのデザインはユニボディデザインと天板の反射するアップルのロゴとともに、他のMacBookシリーズが採用しているものと同様になった。

Thunderbolt 3/USB Cポートは変わらず2つだけだ。今回も両者は同じ側にある。これは再デザイン以来、常に大きな不満の1つだった。両側に2つずつというのがベストだが、そうでなければせめて両側に1つずつにしてほしい。そうすればお互いに干渉することもないし、座る位置によって変化するコンセントからの電源ケーブルを、どちらの側からでも挿しやすくなる。

だが、2020年モデルへの最大のデザイン変更は、はるかに繊細なものだ。MacBookのキーボードはここ数年、消費者から訴訟を何度か起こされ、数え切れないほどキーの不具合に悩まされてきた。そしてアップルはついに、2019年の16インチMacBook Proから新しいデザインを採用したのだ。ありがたいことに、そのアップグレードはAirにももたらされている。

システムは、シザー構造に戻った。とりわけ大事なことは、これによってキーがより多く動くようになったということだ。つまり、従来のキーボードのように、タイピングに従ってキーが実際に押し込まれてくれるということである。これには雲泥の差がある。

バタフライ構造は、アップルの明らかな失敗だった。触覚フィードバックが不足していることに加えて、キーがノートブックとほぼ同一平面上にあることで、もしゴミが詰まってしまうと使えなくなってしまう可能性があったのだ。少なくとも私の場合、Sキーが働かなくなってしまい、緊急にエアダスターを必要とする場面が一度はあった。それは心すべき重要な点だ。

これまでアップルが繰り返し採用してきたバタフライ構造を改良する試みとは異なり、シザー構造に戻ることは著しい改善となる。今回のキーは他のシステムと比較した場合でも、まだ比較的柔らかいが、感触は大幅に改善された。タイプ中の感触が良くなったことは言うまでもない。

ここで得られる感触は、アップルのBluetooth接続のMagic Keyboardで得られるものと、とても似通っている。正直なところ、これだけでも価値あるアップグレードになっている。上部にTouch Barはないが、その代わりに標準的なファンクションキーが配置されている。ただし、Touch Barの最も優れた機能であるTouch IDは搭載されている。

Airの多くの部分は、2018年の大規模なオーバーホールからあまり変更はない。もちろんRetinaディスプレイを搭載しており、解像度は2560×1600ピクセル。これは2017年より前のAirからすると大きな進化だ。

新しいのは内部の重要なアップグレード。デフォルトの構成では、第10世代の1.1GHzデュアルコアIntel Core i3が搭載されている。今回のデバイスは、2019年の第8世代チップ搭載モデルから進化したが、このモデルには標準でCore i5が搭載されていた。明らかにアップルは、新型Airでシステムの基本価格を引き下げるための計算をしている。今回のデバイスをMacBook Proなどのほかの製品とさらに差別化したいと考えているようだ。

ただし、基本的な使い方しかしないユーザーであっても、1万円を追加して、Core i5にアップグレードすることをお勧めする。それが現在手元にあるマシンに搭載されているチップだ。システムはGeekbench 4のシングルコアテストで5244、マルチコアテストで14672を獲得し、2018年に私たちがテストした最後のモデルから性能が大幅に向上している。

チップレベルでのもう1つの重要なアップデートは、Intel UHD 617からIris Plus Graphicsへの切り替えだ。とりわけ、これは外部モニターのサポート機能に役立つ。Airはディスプレイ圧縮の助けも可能で、最大6Kの外部モニターをサポートすることができる。メモリーはデフォルトで8GBであり、16GBにアップグレード可能だ。一方、ストレージに関わるはるかに大きなニュースは、ベースモデルが従来の128GBから256GBにアップグレードされ、最大容量も従来の1TBから2TBまで増やせることだ。

興味深いことに、発表されたバッテリー寿命は12時間から11時間に短くなっている。もちろん、それは使い方に大きく依存する。数時間の利用後、使っているマシンのバッテリー残量は35%になった。私は明るさや他のすべてを設定をデフォルトで使用していて、常時タイピングを行い、ChromeとSlackを使い、Spotify経由でヘッドフォンで音楽を聴いていた(ときどきベンチマークを行いながら)。

いろいろな仕事をしながら使う際には、1日バッテリーが持つという説明で十分なような気もするが、11時間というのはおそらく誇張だろう。こうした寿命は、多くの要因に基づいて、かなり違ってくる可能性があることに注意してほしい。私は実際には、まだこのノートブックを丸1日使ったに過ぎない、この先、必要に応じてアップデートをお届けしたい。

他にも素晴らしいアップグレードがある。キーボード、プロセッサー、そして2018年モデルで行われたオーバーホールなどを通して、アップルが最初の導入から12年もの間、愛されている製品ラインを新鮮なものに保ち続けているのを知ることはうれしい。

多くの人にとって、今回のAirが新しいiPad Pro(およびその新しいキーボード)と一緒に発表されたという事実は、製品間の境界線がどれほど曖昧になっているかを認識させるものになったのではないだろうか。例えばサムスンが幅広い製品を提供する傾向があるのに対して、アップルはこれまで製品ラインに対して比較的ミニマルなアプローチを採用してきた。そのため評論家たちがこの先アップルに関して語る際に、この境界線に関する疑問を口にする者が多いだろう。

だが、パーソナルコンピューティングが複雑になるにつれて、ニーズも変化する。そしてそれに応じて、アップルのラインアップも変化する。ここしばらくの間、MacBook Airは標準のMacBookにその地位を譲り、徐々に消えていくように見えていた。しかし結局、Airは生き残り、それは納得できるものとなった。

(iPadOSと比較して)macOSのワークフローの汎用性と組み合わせて考えた場合、ポータビリティに焦点を当てたことは強力なセールスポイントとなる。Airはその点に少々こだわりを持っているように見えるが、それはアップルユーザーにとってありがたいことだ。

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(翻訳:sako)

AppleがMacBookのキーボードを今秋から順次新方式に変更か

信憑性の高いアナリストであるTF International SecuritiesのMing-Chi Kuo(ミン・チー・クオ)氏の最新レポートをApple Insiderが見つけた。読んでみたところ、Apple(アップル)と共同作業する可能性のあるキーボードメーカーに特化した内容だった。そしてAppleは、問題のあるバタフライ構造を新しいシザー構造に置き換えるようだ。

最初にこの変更を受けるのは長らく噂されてきた 16インチMacBook Proになりそうだ。クオ氏は新製品のリリース時期タイムラインを更新し、同機の予想発売時期は2020年から2019年最終四半期中に変わった。

そこで終わりではない。AppleはすでにMacBook全機種の更新作業に取り組んでいる。2020年終わりまでには、ノートパソコン全機種のキーボードが新しくなっているはずだ。

クオ氏のタイムラインによると、Appleは15インチMacBook Proと16インチMacBook Proの両方を製品ラインアップに載せている。おそらく新製品はこれまでの15インチMacBook Proよりも高価になるだろう。このため、MacBook Air、13インチMacBook Pro、および15インチMacBook Proのいずれもが来年新しいキーボードに切り替える可能性がある。

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Appleが最初にバタフライ構造を採用したのは12インチMacBookで2015年のことだった。その後同社は、全機種にこの新しいキーボードデザインを広めていった。

しかしここ数年多くの人々が、キー入力の取りこぼしや二重入力などの不調を訴えてきた。ホコリがキーの動きを妨げやすくキーボード自体の修理も困難だ。Appleがバタフライ構造キーボードのMacBook全機種に対して無料交換プログラムを実施しているのはそのためだ。

新デザインでAppleは、基本的に信頼できるデザインに立ち返ることになる。シザースイッチはほとんどのWindowsノートPCで使われており、Appleの外付けキーボードでさえもそうだ。AppleはMacBook製品でも、バタフライ構造にする前はシザー構造を採用していた。

もし今回の噂どおりなら、伝統的デザインのキーボードが使われたMacBookを見るまでには少し待つ必要がありそうだ。しかし、もうすぐやってくる!

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルは好き嫌いが分かれていた12インチMacBookの販売を中止

Apple(アップル)は米国時間7月9日、12インチMacBookの販売を正式に中止した。すでに2017年6月以降、アップデートされることなく放置されていた。このモデルは、Apple製品のラインナップの中で、論争の的になることがもっとも多いMacだったかもしれない。12インチMacBookは、Appleが進むべき方向性を示しているように見えた時期もあった。2015年に発売されたとき、多くのAppleファンとアナリストは、それに続いて発売される製品を先取りしていると思ったものだ。しかし結局のところ、AppleがMacという製品について抱えている最大の課題を、かなりの部分で体現するモデルということになった。

AppleにとってMacBookはショーケースであり、重要な製品であると位置づけていた何よりの証拠は、その名前に表れている。言うまでもなく、その名前の後ろには、「Air」だの「Pro」だの、12インチMacBookの誕生以前からあった修飾子が何も付かない、随一の「MacBook」なのだ。そしてこのモデルは、Appleのノートブックにとって初めてとなる要素を、いくつも引っさげて登場してきた。たとえば、データと電源の両方に使うUSB-Cポート、バタフライ機構を採用したキーボード、感圧式の「Force Touch」トラックパッド、そしてサイズ的に妥協することなく小型のノートブックで得られる電力を最大化するために採用した「台形」のバッテリなどだ。

単純に持ち運びやすさと、サイズに対する画面の大きさの比率で言えば、MacBookはまったくの偉業だった。しかし、一般的に標準的と考えられている仕様からの乖離、そしてユーザーにとってノートブックとして何が必要で何が必要ではないかという見解について言えば、このモデルはAppleにとって、それまででもっとも大胆な主張だったのだ。何しろUSB-Cポートが1つしかない。電源とデータ共用で1つしかないのを見て、人はまず息をのんだ。バタフライ式のキーボードは、感触もかなり異なるものだった。特にこのキーボードについては、基本的なコンポーネント設計において、おそらくApple最大の技術的なしくじりを、後に証明することになってしまった。そして、その影響は現在まで尾を引いている。なにしろ、今回発売したばかりの新製品にもバタフライ式のキーボードが採用され、そのせいで発売後直ちにキーボード交換プログラムの対象機種に加えなければならなかったのだ。

MacBookは、プロセッサパワーの面でも、同Proや同Airに比べ、常にかなりの遅れをとっていた。その構造上、熱の発生を最小限に抑えるため、省電力タイプのインテル製チップを採用していたからだ。以前にMacBookオーナーだった私に言わせれば、それほど重い処理をしていないときでも、ちょっとギクシャクすることにはしょっちゅうだし、自宅でデスクトップ機と並べて同時に使ったりすると、その明らかな遅さに耐えられないほどだった。

しかしMacBookには、それでしか得られない素晴らしい点があった。なにしろ非常にポータブルで、バッグに入れたことを忘れてしまうほど。執筆用のノートブックとしては、おそらく最高のものだった。文章の入力なら、内蔵プロセッサーのパワー不足を感じることもない。一方、USB-Cポートが1つしかないことで非難されることも多く、拡張性については修行僧のような態度で臨む必要があったのも事実だ。実はポートとしてはもう1つ、ヘッドフォンジャックも備えていた。今ではスマホでも珍しくなりつつあるものだ。

言ってしまえば、MacBookは初代のMacBook Airにかなり似ている。ちょっと他とは違っていて、人の好き嫌いが分かれる点も共通している。多くの人のニーズや期待には応えられないのも同じだ。そしてAirと同じように、将来MacBookも灰の中から不死鳥のように蘇るかもしれない。もしかすると、さかんに噂されているように、AppleがARMプロセッサーのアーキテクチャを採用すれば、それも可能な気がする。それとも、この秋に登場することになっている、より洗練されたiPadOSを搭載して進化し続けるiPadに、道を譲ることになるのだろうか。

いずれにしてもMacBookは、使って楽しいエキセントリックなマシンだった。もしアップデートされれば、また使いたいとも思っていた。そんなMacBookが、永遠になくなってしまわないことを願うばかりだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

このガジェットはApple電源アダプターにUSB 3.0ポートを2つ追加する

これは賢い。HyperDriveが作ったこのUSB-C Hubは、AppleのUSB-C電源アダプターに差し込むとUSB 3.0ポートが2つ増える。それだけだ。私はすごく気に入っていて、Appleの現在のノートパソコンラインアップの大きな弱点をカバーしている。

Appleは多用途のUSB-Cを選びフルサイズのUSBポートを廃止した。これはある意味で理にかなってはいる。USB-Cは現存するバス仕様のほぼすべてに対応しているが、世間にはまだ古いUSBプラグをつけて売られているデバイスが山ほどある。iPhoneのように。誰かがAppleストアに立ち寄って最新のiPhoneとMacBook Proを買うと、iPhoneをMacBook Proで充電するためにはアダプターが必要になる。だったらこれを作ればいい。

似たような製品は以前から出回っていたが、USBポートを増やすのに電源ポートを使うものが多かった。これはUSB-Cの電源を使うため、他社製品よりもひと回り小さくなっている。

HyperDrive USB-C Hubは、2種類のApple電源アダプターにマッチするように2つのタイプが用意されている。61 W電源アダプター用は39.99ドル、87 W用は49.99ドル。どちらもHyperのサイトで予約受付中で25%の割引が受けられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのセキュリティチップT2はMacBookのマイクロフォンからの盗聴をハードウェアレベルで不可能に

Appleの最新のMacBookは、マイクロフォンからの盗聴がさらに困難になっている。

この前発売されたMacBook Proから、今日のMacBook Airに至るまで、最新のMacBookには、セキュリティチップT2が内蔵され、それが暗号鍵やストレージ、指紋データ、そしてセキュアブート機能を護る。

このチップのことはこれまでほとんど知られていなかったが、発表されたばかりのセキュリティガイドによると、このチップにはマイクロフォンとデバイス本体との接続をハードウェア的に切る機能があり、本体の蓋を閉めると必ずそれが作動する。

ガイドにはこう書かれている: “この断線機能はハードウェアのみで実装されているから、いかなるソフトウェアからも操作できない。macOSのroot特権やカーネル特権、それにT2チップ上のソフトウェアですら、蓋が閉められているときマイクロフォンに関与することはできない”。

ただし、カメラは切断されない。“蓋が閉じていると視界が完全に遮(さえぎ)られるから”だ。

Appleによると、この新しい機能はMacに“これまでなかった”高いレベルのセキュリティを賦与する。Macはマルウェアに感染しない、というストレートな言い方はしていないが…。

Webカメラを利用するハッカーの脅威は何年も前からの現実で、それはリモートアドミニストレーションツール(“RATs”)を使ってのぞき屋たちが、ラップトップのカメラからリモートでターゲットをスパイする。そのため、Webカメラのレンズにポストイットを貼ることが流行(はや)った。

AppleのWebカメラはライトがハードウェアに接続しているので、ユーザーが知らない間に(ソフトウェアが勝手に)Webカメラを起動することは不可能、と信じられていた。Macには、Webカメラののぞき攻撃に対する十分な免疫がある、と思われていた。しかし昨年、セキュリティ研究家のPatrick Wardleが、この神話を破壊したFruitflyマルウェアを発見した。

そのパラノイアは神話ではなく現実だ。イギリス政府の諜報機関GCHQは、その“Optic Nerve”プログラムの一環として長年、Webカメラの悪用を調査した。FacebookのCEO Mark Zuckerbergでさえ、自分のWebカメラとMacBookのマイクロフォンにガムテープを貼っていると報道された。ただし、マイクロフォンが拾う音を数枚のガムテープで遮断することはできない。

Webカメラやマイクロフォンが作動したらアラートするWardeのOversightのようなツールはあるけど、高度なマルウェアがこっそりとMacBookのマイクを使って環境音を聞き取ることを、防げるものはほとんどない。

でも蓋が閉められるときマイクロフォンをMacBookのハードウェアから切断したら、その眠っているデバイスがユーザーをスパイすることは、きわめて難しい。

Apple Fall Event 2018

画像クレジット: Apple, クリエイティブコモンズND 4.0ライセンスによる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、MacBook Airの新モデルを発売か

Bloombergの記事によると、Appleは複数のMacを準備中だ。中でも注目なのは、Appleが歳を重ねたMacBook Airに変わる新しいエントリーレベルのノートパソコンを発売する可能性があることだ。

MacBook Airがリフレッシュされる噂はこれが初めてではない。Appleは12インチのRetina MacBookをすでに発売しているが、価格はMacBook Airよりずっと高い。また、USB Type-Cポートを1つしか備えていないためAirより汎用性も低い。

ともあれMacBook Airが近年Appleで最も人気の高いデザインのノートパソコンであることは間違いない。多くのMacBook Airユーザーが今も信頼できるこのデバイスを使い続けており、現時点で明確な後継機は存在していない。Bloombergによると、新しいMacBook Airにはretinaディスプレイがつくらしい。その他の詳細は未だ不明だ。

Appleは2015年3月にMacBook Airを改訂した後、しばらくこのノートパソコンを放置してきた。2017年6月に改訂されたものの、ごく些細な変更でありあたかもMacBook Airは生命維持装置につながれたかのように思われた。

エントリーレベルの13インチMacBook Pro(Touch Barのないモデル)も12インチのMacBookも、MacBook Airほどには顧客の関心を引かなかったようだ。

BloombergはMac Miniの新型についても触れている。Mac Miniの物語もよく似ていて、この製品も数年来放置され続けてきた。Appleが最後にMac Miniを改訂したのは2014年10月——もう4年ちかくにもなる。

そしてAppleが2014年のMac Miniを未だに売り続けているというのは実に残念な事実である。もっと安くて小さくてパワフルな小型デスクトップパソコンはいくらでもある。もちろんmacOSは動かないが、それが唯一の欠点だ。

ノートパソコンがパソコン市場を席巻していることは明らかだ。デスクトップパソコンはニッチ市場になった。新しいMac Miniが、ホームサーバーは欲しいがRaspberry Piを弄り回したくはない、という人々に焦点を絞ることができるのはそのためだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

エントリーモデルMacBookは来月発表、お値段は1200ドル?iPad miniの新型は出ないとのうわさ

eng-logo-2015今年9月にアップルの新製品発表イベントが予想されているなか、また新たな噂が報じられています。

1つはエントリーモデルの13インチMacBookが同イベントにて発表され、価格は1200ドルを予定しているとのこと。プロセッサにはインテルの第8世代Kaby Lakeが搭載されると報じられています。

もう1つは11インチおよび12.9インチの新iPad Proが、やはり来月のイベントで発表されるとの予測です。ほか、ワイヤレス充電マットAirPowerの予定価格や、iPad mini 4 は現行製品が引き続き販売されて新型は出ないなど、幅広い予測が伝えられています。

これらの予想を報じる台湾DigiTimesは、先週も「安価な新型MacBookが10月から12月に登場」との観測を伝えたばかりです。一応は矛盾はしていないものの、1200ドルという価格がエントリーと言えるのか疑問は残ります。アップル情報に詳しい米BloombergのMark Gurman記者も「1000ドル以下の低価格MacBook」を予測していました。

DigiTimesによれば、13インチの安価なMacBookはもともと2017年第4四半期にリリースされる予定でしたが、インテルの10nmプロセス生産の遅れを受けて、14nmのKaby Lakeに基づいて再設計されたとのこと。こちらは以前、台湾の経済日報が報じた噂と一致しています。

次に新iPad Proは11インチと12.9インチともに超狭ベゼルを採用し、前者は既存の10.5インチを引き継ぐとか。両者とも新型USB Type-Cの18W高速充電アダプター付属とされていますが、新iPhoneに同梱が噂された高速充電対応の18W USB PDアダプタと同じものかもしれません。

こうしてiPadのラインナップは、2018年春発売の安価なiPadと新iPad Pro2タイプ、iPad mini 4の4機種構成に……ということで「アップルにこれ以上のiPad miniの予定はない」とされており、iPad miniファンは手元の愛機を末永く使っていくしかなさそうです。

さらにアップル純正ワイヤレス充電マットAirPowerも発表されると予測され、価格は台湾ドル5000から6000、日本円で1万8000円から2万1千円程度とのこと。先日伝えられた1万6000円前後という予想価格を上回っていますが、地域差がある可能性もあります。

新iPhoneに関しては「5.8インチ/6.5インチOLED版と比較的安価な6.1インチLCD版。後者が主流デバイスになる」という予想は従来の予想と同じで、特に目新しい点はありません。

最近、高級ノートPCのエントリーモデルが出るとの噂が盛り上がり、いざ国内価格が発表されると急速に萎んだ例もあった気がしますが、過度な期待をせずに正式発表を待ったほうが良さそうです。

Engadget 日本版からの転載。

AppleがMacBook Proの過熱減速で謝罪、早々にバグフィックスをリリース

【抄訳】
Appleは今月、MacBook Proの最新アップデートを意気揚々と発表した。予告のコマーシャルでは、さまざまなクリエイティブ分野のプロフェッショナルたちが、新しく強力になったこのノートブックで、さらに良い仕事ができるようになった、と語った。

レビューも、本誌の記事も含め概して好評で、本誌が行ったベンチマークはGeekbenchが確認した性能アップを裏打ちしていた。しかしそれらのレビューの中で、Dave “D2D” Leeが問題を報告し“Beware the Core i9.”(Core i9にご注意)と題するビデオを発表した。

ユーチューバーのLeeが見つけたのは、Premier Proによるビデオのエキスポートで、Core i7を搭載した昨年のモデルよりも、今回のCore i9を載せたニューモデルの方が長時間かかったことだ。この不思議な現象は、エキスポート時の過熱に対処するためにシステムを減速しているため、と思われた。そのビデオでLeeは、新型MacBook Proのシャシーは前と同じなので、新しいCPU、すなわちi9を正しく冷すことができない、と憶測していた。

“それは、今年のバージョンだけの問題だった。具体的にはi9だ”、とLeeは本誌に語った。“それは、このCPUが電力大喰らいだから起きたことだ。問題の本質が、それだ”。

【中略】

Leeによると、コマーシャルに登場するクリエイティブたちのワークフローはどれも、LeeがPremier Proでやろうとしていたワークフローほど高負荷ではなかった。Appleも、最初のテストでは、それほどの高負荷を試さなかったと思われる。しかしAppleはLeeのビデオが発表されてから数日後に問題を認め、今日(米国時間7/24)のMacOS High Sierraのアップデートでフィックスをリリースする、と声明した。

同社はその声明で、バグフィックスに関して謝罪している。また高負荷で使用することの多いユーザーには、今日リリースされるSupplemental Updateのインストールを勧めている:

【後略】
〔Appleの声明の原文…温度管理システムにバグがあった、今回のフィックスにより、15インチMacBook Proは最大で70%速くなり、13インチのタッチバー付きは最大で2倍速くなった、という。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iFixit、新MacBook Proキーボードの防塵機構を発見

先週Appleは新しいMacBook Proを発表し、新機能の中心は修正されたキーボードだった。Appleは前の機種よりも静かだと言い、われわれのテスト結果も一致していた。しかし、iFixitは別の何かを発見した。薄い、シリコン製のバリヤーがキーボードの信頼性を改善しているらしい。

これはビッグニュースだ。ユーザーは以前から、MacBook Proに使われているバタフライスイッチ式キーボードは従来モデルと比べて信頼性に欠けると言っていた。ちりやほこりやパンくずのせいでキーが動作不良を起こしたという報告は無数にある。私自身に経験はないがTechCrunchスタッフの多くが言っていた。これまでにAppleはキーボードのリコールを発行していない。

iFixは、新しいバタフライ機構を保護しているゴム状の物質を見つけた。さらに同社は、この「汚染の侵入を防止/軽減する」ための技術はAppleの特許であることも指摘している。

これらの新モデルの大きなメディア発表を行ったAppleは、今回のキーボードの変更について、これはクリック音の大きさを改善するためであり、ほこり対策ではないと言っている。それもよくわかる。もしAppleがイベントを開いて「キーボードを修正しました」と言ったら、Appleはキーボードに何か不具合があったと認めることになる。代わりにAppleは、「キーボードを静かにしました」と発表して、過去のキーボードは不具合はないがうるさかったことを認めた。

本誌にレビュー機が届いたところなので、ビーチで2~3日使ってからキーボードの信頼性について報告するつもりだ。Because Sicence.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新しいMacBook Proのキーボードは静かな音になったか?本誌の実験結果を聴いてみよう

スペックではどうか、だって? スペックの話はあとでしよう。今は、もっと重要な話だ。そう、キーボードのノイズ。バタフライスイッチに変えてから、ノイズの苦情が多くなった。

人間は、何かがこれまでとは変わると文句を言いたくなる動物であり、キーボードのような日常よく使う基本的な道具ほど、そうなる。でも今回の場合は、正しい手を持つ正しいユーザーの文句には正当性がある、と言えるだろう。

正しい手を持った正しいユーザーが、本誌にもいる。みなさんは、本誌のライターAnthony Haをご存知だろう。WebサイトTechCrunch.comやカンファレンスTechCrunch Disruptの常連だ。本誌TechCrunchのニューヨーク本社で、彼はぼくの隣に座っている。

みなさんはご存知ないと思うが、Anthonyの打鍵音は大きい。でかい。ばかばかしいほど、大きい音だ。コンピューターのキーボードが楽器なら、Anthonyはグレン・グールドになれる。それも、晩年ではなく、世界全体を自分の肩に背負ったような、若き日の天才グレン・グールドだ。

そんな彼は、コンピューターのキーに歌を歌わせることができる。だからキーボードのアップデートの話を聞いたとき、わがオフィスの全員が当然、テスターとしてAnthonyを選んだ。彼は、“弘法筆を選ばず”と豪語してそのチャレンジを引き受けた。

そして以下が、その結果だ。ビデオは、ここにある。

  1. Anthonyは、どのキーボードも大きな音で打つ。彼のことを、役に立つミュータントとは言えないが、しょうがない。
  2. これは、科学的なテストではない。TechCrunchが数百万ドルを投じた、キーボードの音用録音スタジオは、この記事には間に合わなかった。そこでぼくは、自分のポッドキャスト用のマイクを、Anthonyがタイプしているキーのそばに置いた。
  3. “The quick brown fox jumps over the lazy dog”という文章を、何度も何度もタイプした。それは、映画「シャイニング」のワンシーンを、すこし可愛らしくしたような情景だった。
  4. 前のキーボードとの違いは、はっきり分かるが、夜と昼ほどの大差ではない。Appleが言ってるように、基本的な技術は前と同じだ。ではどこがどう変わったのか、それをAppleは言わないが、そのうち例によって、分解屋さんの記事が本誌にも載るだろう。
  5. 音質には、明瞭な違いがある。前は、カチャカチャというタイプライターみたいな音だったが、今度の音は、水中で聞く音のように鈍い。両者の違いとしては、音の違いがいちばん大きいのではないか。
  6. 今日はアウトドアにふさわしい、絶好のお天気だったが、ぼくらは編集室に閉じ込められて、キーボードの音を録音していた。しかし、それもこれもすべて、読者のためのお仕事だった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

MacBook ProにもApple純正レザーケースができた

iPhoneとiPadのケースを何年も作ってきたAppleが、昨年10月ついにノートパソコン用のケースを作った。その革製ケースは「高品質のヨーロピアンレザーにソフトなマイクロファイバーのライニングが施され」、Appleロゴと”designed by Apple in California” の文字が刻印されている。理由はなんであれ、それはMacBookオンリーを意味していた。

しかし今日、それが変わる。今日発表された新しいMacBook Proには新しいMacBook Proスリーブがある。それはMacBook版と事実上変わらない革とマイクロファイバーのコンビネーションだが、大きめのサイズに合うように変更が加えられている。

そして先行モデルと同じく、色はブラウンとミッドナイトブルーの2種類————ただし、それに加えてAppleはブラックも用意した。新しいMacBook Proと同じく、スリーブも今日から発売される——ノートパソコンを危険な外部世界からまもろうという時でもクパチーノの言う通りにしたい人たちのために。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、新しいMacBook Proで再び「クリエイティブのプロ」に焦点をあわせる

WWDCで当然出てくると思われていた新MacBook Proは、他のハードウェア製品と同じく姿を見せなかった。Appleはクリエイティブ・プロフェッショナルたちの要望に答えることを再度約束し、重要なmacOSアップデートも紹介したが、その新機能を享受できる新デバイスがなかった。

本日(米国時間7/12)Appleは13インチおよび15インチのMacBook Pro Touch Bars付きモデルの新機種を発表した。

外観は何も変わっていない。新しいProは昨年のモデルと区別がつかない。例によって重要な変化は内部で起きている。6コアのIntel Core i7またはi9とストレージ 4TB、メモリー最大32GBを搭載——後者のためにAppleはDDR3からDDR4メモリーにアップグレードする必要があった。

性能アップはバッテリー寿命につながるので、Appleは7.7 Whバッテリーを強化した。ほとんどのユーザーにとってバッテリー寿命は前世代と変わらない。13インチTouch Bar付きモデルも同じような変更がなされ、、4コアi5またはi7でSSD最大2TBを搭載する。

AppleはTouch Barのないモデルも続けることを約束しているが、今のところアップデートの予定はない。

AppleはわれわれITライターに、何人かのクリエイティブプロフェッショナルを紹介した。マイクロニューロジーの専門家(UCSFのSaul Kato教授)から、パフォーマンスアート(Aaron Axelrod)やギガピクセル画像(Lucas Gilman)まで。これは「クリエイティブ・プロフェッショナル」という名称がいかに広い範囲を指しているかを示しているともいえる。

PC市場全体から見れば小さな存在だが(同社は15%程度のシェアと推定している)、彼らはインフルエンサーだ。作品はそれだけにとどまらない。著名なEDMプロデューサー(Oak Felder)や音楽ビデオディレクター(Carlos Perez)ひとりにつき、使うべきツールを探しているアーティストは無数にいる。

昨年4月、Appleは珍しく悪名高き鉄のカーテンをめくって、Mac Proシリーズの転換計画を公表した。Phil Schillerはデスクトップ機を「全面的に考え直す」ために製造を一時中断することを謝罪した。そして、TechCrunchのビデオプロデューサー、Veanneが「デベロッパーへのラブレター」と評したiMac Proを発表した。Veanneはテスト機を返却することに激しく抵抗していた。

このオールインワンマシンは単なる慰めのポーズではなく、見慣れたフォームファクターに詰め込まれたパワーハウスだった。そしてAppleがMac Proのリセット計画取り掛かっているあいだ、iMac ProはAppleのオフェンスラインを単独で支えている。新しいMacBook Proは、このパズルの新しいピースとして、スペースグレイのiMacで採用された数々の機能を継承している。

中でも専用に設計されたT2チップは、Intelチップの負荷軽減を担う。このチップが受け持つ仕事のリストは長く、オーディオシステムやディスクドライブから、トーンマッピングやFaceTimeの顔検出までこなす。

セキュリティー面でも重要な機能がある。Appleの報道資料を引用する:

iMac Proで初めて導入されたApple T2チップが、新たにMacBook Proにも搭載されました。Apple T2の搭載により、MacBook Proシステムのセキュリティが強化されて、セキュアブートとストレージのオンザフライ暗号化への対応、また、Macでも「Hey Siri」と呼びかけてSiriを起動できるようになりました。

Appleは、初めて”Hey Siri” をmacOSでも使えるようにしたのも興味深い。これは追加オプションだが、設定プロセスの中で有効にできる。ひとたび設定されれば、iPhoneやHomePodと協調し、一番近くのマイクロフォンを優先して動作する。CortanaやPiexelbookのGoogel Assitantなどと似ている。

一方True Toneは別の世界からの借り物だ。2016年にiPadでデビューし、周囲の環境に基づいて自動的に色温度を調節する。Appleの画像や動画編集への熱心な取り組みを考えると、この技術をこれまで導入しなかったことが奇異に感じる。これは、自分で使ってみるまでは重要性がわかりにくい機能だが、使ってみるとこれまでなかったことが不思議に感じられる。

しかし、クリエイティブプロフェッショナルたちが今週のイベントで繰り返し強調していたのは性能の強化だ。「時間が半分になる」は、iOSアプリのシミュレーターを動かしていたデベロッパートリオ(Leah Culver、Akshaya Dinesh、John Ciocca)や複雑な分子生物学のアニメーションをレンダリングしていたユタ大学のJanet Iwasa准教授らがもっとも多く発していたフレーズだ。

Appleの狙いは、プロフェッショナルたちがデスクを離れても複雑な作業をこなせるようにすることだ。これは魅力的なコンセプトだ。過去10年間、スマートフォンが数々の仕事に自由を与えた(同時にスマートフォンが人を縛っている問題は別の話)。今度は同じことをPCに要求することは理にかなっている。

もちろん、プロフェッショナルの中にはノートパソコンで強力なワークステーションを置き換えられない人もたくさんいるが、ポータブルコンピューティングの最近の飛躍はめざましく、新しいMacBook Proも例外ではない。

5Kモニター2台と外部GPUをThunderbolt 3経由扱える能力は、モジュラリティーを約束するものでもある。上述したクリエイティブな人たちの多くが、プラグアンドプレイによって重い仕事の負荷を分散できる能力を称賛している。

Appleにとってバランスの問題は難しい。ほとんどのユーザーは4K長編映画の編集や、VRゲームの開発には関係ない。ハイエンドのアップグレードはほとんどの人にとって日々の生活に影響しない。それでも、Siri機能と静かになったキーボードは間違いなく歓迎だ。

プロの要望に答えることは、Appleが長年続けている教育分野と同じく長い目で見れば効果をもたらすタイプの努力だ。いっときAppleはこの世界から目をそらしていると見られ、ライバルのの侵攻を許したが、iMac ProとMacBook Proと近々登場するmacOSのおかげで、プロフェッショナルは今もAppleの未来にとって重要なカテゴリーであることを明確に示した。

13インチ、15インチモデルともに本日発売。価格はそれぞれ1799ドル(19万8000円)to2399ドル(25万8000円)から。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、純正MacBook用スリーブを発売

Appleは数十年にわたりガジェットを作っている。そして世界有数の消費者向けエレクトロニクスメーカーとして、そのガジェットを保護するためのケースやカバーを数多く作ってきた。中でもiPhoneとiPadのアクセサリーは良く知られている。しかし、AppleはMacBookのスリーブを作ることはなかった。今日までは。

iPhone Xを予約するために今日Appleのウェブサイトに行った人はたくさんいるだろうが、12インチMacBook用のスリーブが発売されたことには気づかなかったかもしれない。

149ドルの値札を見れば、このノートパソコン用スリーブがたしかに「designed by Apple in California」であると安心できるだろう。それだけで足りなければ、ケースにもAppleロゴがついている。

カラーはサドルブラウンとミッドナイトブルーで、「高品質のヨーロピアンレザーで作られています。内側には柔らかなマイクロファイバーの裏地を採用しました」とAppleのウェブサイトには書かれている。

そうそう、スリーブにはMacBookがおニューの皮コートを着たまま充電できる小さな切り込みもついている。

Apple初のMacBook用スリーブはここで見ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

意外な展開:MacBook Airはまだ生きている

MacBook Airはどっこいまだ生きている。昨年Appleは薄く軽くなったMacBook Proを発売したが、みんなはやっぱり新しいMacBook Airを欲しがっている。MacBook Proの重さは13インチのMacBook Airと変わらないが、まだ値段が高い。それがみんなまだMacBook Airを好きな理由だ。

MacBook Airを完全に消すのではなく、Appleはまだ売り続けていて実際よく売れている。さらに嬉しいことに、このノートパソコンのCPUがアップグレードされた。Appleのプレスリリースに次の一行があった。「本日Appleは、13インチMacBook AirのCPUを1.8 GHzに変更した」。

あああああ゛…それだけ。Retinaディスプレイや大きなストレージやRAMを期待してはいけない。MacBook Airは明らかに生命維持状態にある。IntelのKaby Lakeプロセッサーもつかない。

これで足りないという人たちのために、Appleは13インチMacBook ProのTouch Bar無しの入門機を値下げした。1499ドルから1299ドルになり、MacBook Airをスキップする誘惑を少しだけ大きくした。

Before:

・128GB PCIeベースSSD
・256GB PCIeベースSSD オプション:512GB SSDに変更可能

・1.6GHzデュアルコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大2.7GHz)、3MB共有L3キャッシュ
 オプション:2.2GHzデュアルコアIntel Core i7(Turbo Boost使用時最大3.2GHz)、4MB共有L3キャッシュに変更可能

After:

・128GB PCIeベースSSD オプション:256GBまたは512GB SSDに変更可能
・256GB PCIeベースSSD オプション:512GB SSDに変更可能

・1.8GHzデュアルコアIntel Core i5(Turbo Boost使用時最大2.9GHz)、
3MB共有L3キャッシュ

 オプション:2.2GHzデュアルコアIntel Core i7(Turbo Boost使用時最大3.2GHz)、4MB共有L3キャッシュに変更可能

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、MacBookを近くアップデート――6月5日のWWDCで発表か

Bloombergによれば、AppleはMacBookとMacBook Proのアップデートを近々行う予定だ。Appleはこれを6月5日のWWDCカンファレンスのキーノートで発表するはずだという。

Retinaディスプレイの12インチMacBookがアップデートされたのは1年前だが、このモデルは全体的に優れたデザインなので、新バージョンはスペックの強化程度にとどまるだろう。

もしかするとAppleは第2のUSB-Cポートを追加するかもしれない。現行モデルはポートが1つしかないため、充電しながら別のデバイスを接続することができなかった(ドングルを使えば可能だが、少々煩わしい)。またキーボードも最新のMacBook Proと比較するとやや見劣りがした。

Touch Barを装備したMacBook Proはまだ十分新しいモデルだが、AppleはCPU、RAM、ハードディスク容量などを定期的に拡大してきた。

現行MacBook ProはIntelのKaby Lakeプロセッサを登載するのが間に合わなかった。Skylake CPUでも特に不都合はないが、この機会に新世代CPUが登載されるなら歓迎だ。

むしろBloombergの記事で驚いたのは、AppleはMacBook Airの新モデルの発表も考えているという点だった。タッチバーなしのエントリーモデルの13インチMacBook ProならMacBook Airの新型機にぴったりだろう。重量は13インチMacBook Airと同程度がProはかなり高価だ。

Makbook Airは安価なのがその(少なくとも当面の)存在理由だが、もう少し能力を高めたMacBook Airが後継機になるなら素晴らしい。とはいえMacbook Airが今回のアップデートに含まれることはないかもしれない。.

WWDCはその名称の通りデベロッパー・カンファレンスだ。Appleはこのカンファレンスをデベロッパー・コミュニティー向けにソフトウェアのアップデートを発表する場としている。今年もその点には変わりはない。したがってiOS 11、tvOS 11、watchOS 4、macOS 10.12などについていろいろ聞くことになりそうだ。

もちろんWWDCに集まるデベロッパーは毎日Macを使っているユーザーだ。そこでハードウェアのマイナー・バージョンアップを発表するのは理にかなっている。Macのユーザーは以前からiMacとMac Proの新モデルを待ちわびているが、それらの発表はWWDCには間に合わないようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MacBook Proの短いバッテリー寿命を指摘したConsumer Reports誌とAppleが問題をめぐって協議中

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Appleは全体的にあまり元気がなく、バッテリー技術には突然の予想外が襲った今年は、Consumer Reports誌がMacBook Proの推薦を断ったことが、そんな年のあまりにも完璧な縮図のように思える。

その最近アップグレードされたラップトップの寿命に関する苦情がネット上登場し、それに続いて、同誌によるそのラップトップの15インチバージョンの評価は100点満点で56点、13インチは標準バージョンとTouch Barバージョンがそれぞれ47点、40点と発表された。

そんなスコアの注記には、“そう、電池寿命がね”とあり、そのラップトップの推薦の拒否にまで至るCR誌の評価結果には、確かに相当なばらつきがある:

たとえば、三回続けて行った試験では、Touch Barのある13インチモデルは、最初は16時間動き、次が12.75時間、三度目がわずか3.75時間だった。Touch Barのない13インチモデルは、最初が19.5時間、その次がわずかに4.5時間だった。そして15インチのラップトップは、18.5時間から8時間という落差がある。

CR誌のサイトは、“Appleは、問題をよく理解するまではコメントを差し控える、と言った”、と述べている。Appleのマーケティング担当SVP Phil Schillerが金曜日(米国時間12/23)の夜ソーシャルメディアに登場して、社内のテスト結果はConsumer Reports誌の結果と合わない、とツイートした。

上のツイートでSchillerは、“彼らが行ったバッテリーのテストを理解するために今同誌と協議している”、と述べている。“彼らの結果は、弊社が行った徹底的な実験的試験や現用データと合わない”、とSchillerは言う。Apple自身のテストでは、そのハイエンドラップトップのバッテリーは“10時間まで”もった。

CR誌はすぐさま、このようなバッテリーの問題はソフトウェアのアップデートで解決することもあるから、Appleがそういう対策を講じたのなら、初期状態でのテストを行っていただきたい、と応じた。

Consumer Reports誌はこれまで毎回、Appleのそのノートブック系列を推薦してきたが、ここに来て初めて、テスト結果がその連続を断ち切った。しかし、同誌がAppleの逆鱗に触れたのは、今回が初めてではない。中でも大きな事件として、iPhone 4のアンテナ問題に関する2010年の調査では緊急の記者会見が開かれ、購入者全員に無料でケースが配布された。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

MacBook ProのTouch Barが正しい選択である理由

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人はギリシャ悲劇を好む。イカロスは太陽に近づきすぎて地球に墜落した。Appleはコアユーザーを忘れ、Microsoftに名声を奪われた。Touch Barは、MacBookでタッチスクリーンを採用するか、タッチを完全に無視するかを決めかねた妥協の産物だ。

この手の話を語るのは容易だ、なぜなら感情や行動を誠実に調査した記事よりも、読者の心を把みやすいからだ。そこにヒーローと悪役がいれば、すべてはゼロサムゲームとなり、ライバルたちの行動は真価によって判断されない。

The MacBook ProのTouch Barのやり方は正しい、なぜなら人はノートPCの画面をタブレットのようには使わないからだ。

私は自宅にSurface Proを持っていて、満足している。ペンはクールだし、ハードウェアもよく出来ていて、タッチ操作は場面によっては非常に便利だ。(タブレットとしては完全な失敗作だが、それは別の話)。私がSurfaceを使ってきた経験と、タッチ式ノートやその類を使っている他の人々の意見とをあわせることで、ある単純な真実がわかった。

ほとんどの人は、タッチスクリーンを一日に5回か10回、簡単な操作に使うだけである。

ノートパソコンはタブレットではない。そこには作業場所と見る場所がある。画面の上で何らかの操作をするためには、作業場所から見る場所へと手を動かさなくてはならず、今見ているコンテンツの一部を遮ぎる。手首とキーボードの位置を考えると、ユーザーは画面から遠く離れて座っていることになる ― そして画面にタッチするかどうかは、手がどれほど近くにあるかどうかでほぼ決定する。操作のほとんどは、スタートボタン等の大きなタッチ標的に対してなされる。

コンテキストに応じて変化する専用の表示バーを備え、日々のそうした10種の操作をそこでできることは極めて有用だ。タッチに最適化されていないOSに無理矢理タッチスクリーンをはめ込み、マウスのためにデザインされた小さなボタンを押させるより、はるかに合理的だ。

Touch Barが解決していないことの一つはスクロールだが、MacBookのトラックパッドが大きくなった理由は恐らくそれだろう。

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私のテーマに従って、ここでMicrosoftやそのやり方をけなすことはしない。アーティスト兼フォトグラファー改革派の一人として、私はSurface Studioがとっているアプローチに感銘を受けており、一度使ってみたいと思っている。しかしMicrosoftが取り組んでいるのは、歴史的に成長が遅くて小さな市場の、無視できるほど小さな部分だ。MacBookは違う。

Appleがイベントで披露したDJのデモは、Touch Barの見せ方としてはおそらく最良ではなかった。あれは98%の人たちの使い方ではないし、たとうDJayのデモがいくらカッコよくても、中学の卒業パーティーでおじさんが回すのを別にすれば、DJも使わないと私は思う。

プロフェッショナルユーザーが欲しがっているのは ― 私が今も写真家として毎週何千枚もの写真を編集しているとしたら ― 奥深く沈められたコマンドを浮上させる方法だ(余談になるが、Appleはショートカットキーの重要性を昇華させるべく、未来の世代にすばらしい支援をしていると思う。あれは難解すぎて発見して使うのは困難だ)。

Touch Barショートカットの候補(いくつか例外あり)は以下の基準を満たす必要がある:

  1. ショートカットを押すための、一種異常な指の歪みを回避できる。
  2. トラックパッドのクリックを2回以上減らせる。

これが有効に働くためには、人々がMacBookをどう使っているかも正確に把握して考慮する必要がある。例えば画面は一番よく見えるのは40度の角度で開いた時だ。通常のOLEDスクリーンは真正面からが一番よく見えるが、それではキーボードに顔をつけることになるので誰もそんなことはしない。またTouch Barの表面はザラザラに加工されているので、反射を防ぐとともにキーボードのキートップと似た感触を与えている。 1d539p

操作モデルもiOS端末とは異なる。iPadでは、タッチ操作はすべて1対1だ ― 例えばボリュームスライダー等を直接指で操作する。MacBookでは、ボリュームボタンをタッチした直後に動かしてスライダーとして使うことができる。つまり、シングルタップとスライドを使うことによってTouch Bar上で様々な操作が可能になり、ボタンやコンテンツ(写真のサムネイル等)の表示を邪魔することもない。これはタッチスクリーンではできない。

Touch Barは、消費者にもプロにも非常に広く利用されることになると私は思う。また長い目で見て、フォームファクターにも良い効果をもたらすと考えている。そして私の考えに同意しない人がいることも承知しているが、それは問題ない。なぜならわれわれはギリシャ神話のディオニューソスを称えているのではない ― われわれは消費者の行動を分析しているのであって、人によって欲しがるものが異なるのは当然だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

さらば、F♯のMacの起動音

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Macbook Proの新モデルでポートが減ったこと、キーボードからいくつかのキーが消えたこと、MagSafeで充電できなくなったこと等々についてはさまざまな意見が出ている。しかし情報の洪水の中で忘れられがちがなのが、Macのもうひとつの機能がそっと廃止されたことだ。

この機能はAppleのエコシステムの中でもいちばん目立つものの一つだった。新MacBook Proでは特徴的な起動音が聞かれなくなった。ユーザーがMacを立ち上げときに鳴るF♯のチャイムは1998年から用いられていたものだが、最新モデルがインスタント・ブートを採用したのを機に廃止された。

この変更はまずAppleのFAQページで発見された。新しいモデルがNVRAMを採用して起動が高速化したことによる(残念な)副作用の一つがチャイムの消失だという。

この起動音はMacintoshの最初期の時点から用いられ愛されてきたが、何度か音を換えつつ、90年代後期に現在の音に落ち着いた。Appleは起動音を採用してしばらく経ってから申請した特許の説明にこう書いている。「[このチャイム]はメジャー・コードのGフラット/Fシャープ音よりわずかに低い(約30cent)サウンド・マークよりなる」。

しかしチャイムで特許を取ろうとするなどエルビス・コステロのジョークではないが「建物を見て興奮して大騒ぎするようなもの」ではあるまいか。

〔日本版〕 音楽でcentという単位は12平均律における半音の100分の1だという。30centは半音の約3分の1。なお音楽におけるシャープ♯記号は番号を表す#記号とは別もの。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+