Google Stadiaのパフォーマンスはインターネット接続のスピードでどう違う?

ゲームプレイを双方向ストリーミングで提供するGoogleのクラウドサービスStadiaは、米国時間6月6日のローンチに際してさまざまな情報や資料が提供された。バイスプレジデントのPhil Harrison氏が提供してくれたのは、ユーザーのインターネット接続のクオリティの違いによる、このサービスのパフォーマンスの違いに関するデータだ。そのトップにあるのは、4Kの解像度+HDRのカラー+60fpsのフレームレート+5.1サラウンドサウンドで、このクォリティを得るためには少なくとも35Mbpsの接続が必要だ。

4KでなくHD1080pでよければ、HDR+60fps+5.1サラウンドのままで20Mbpsもあれば十分だ。そしてGoogleはストリームの円滑性の最適化を60ftpの前提でずっと下のほう、10Mbpsからさらにその下まで行っている。そのレベルではストリームの解像度は720pとなり、サウンドはサラウンドではなくステレオになる。

Harrison氏は「Staidaではゲームを誰でも楽しめるようにしたかった」という。誰でもというのは、インターネットの接続のスピードだけでなく、使えるデバイスのこともある。今回のローンチの時点でStadiaは、テレビ(+Chromecast Ultra)、デスクトップ、ラップトップ、タブレット(+ブラウザー)、スマートフォンで使えるが、最後のスマートフォンは当面、Pixel 3とPixel 3aのみ(+Stadiaアプリ)のみだ。

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Galaxy Foldに関する評論家の苦情にサムスンが強気の応答

Samsung(サムスン)が、新製品の折り畳み式 スマートフォンに関する声明を発表した。ソーシャルメディア上やさまざまなコラムに載ったテクノロジー系評論家たちの最初の写真は、ピカピカの新しいおもちゃを手にして楽しそうだったが、やがてそれらが、そのスマートフォンの画面の問題をめぐる同じ評論家たちからの苦情に置き換えられたからだ。

どうやら、何人かの評論家たちは自分たちのスマートフォンのスクリーンを誤って壊してしまったか、数日間使っただけで画面がおかしくなったらしい。同社にとって、それは良い眺めではない

関連記事: サムスンの折り畳みスマホGalaxy Foldの実物にようやく触った

しかし本誌のBrian Heaterもサムスンのそのスマートフォンに触ってみて、2日間の使用でかすり傷ひとつ経験しなかった。

彼はこう書いている:

この種のことは生産開始前のモデルではよく起きるのだが、こうした報告には一考の価値がある。つい数週間前われわれは同製品がまだ表舞台にでる準備が整っていないのではないかと心配していた。

少なくとも、この問題がどこまで広がっているかを確認するために、2000ドルを投じる前に2~3週間待つ正当な理由にはなる。

それはそれとして、私は自分のGalaxy Foldでなんの技術的問題も経験していない。今のところ問題なし。しかし、そろそろ素晴らしい機能の新鮮味も薄れ、問題が露見してくるころかもしれない。

サムスンの返事はたいへん強気で、苦情の投稿者はそれを正しく使っていないと非難しているようでもある。米国では4月26日という発売予定は変えていない。

テクノロジー評論家としてとても尊敬されているRecode誌のWalt Mossberg氏は、サムスンからの返事を「全然弱い」と評した。声明の全文はこうだ。

「初期のGalaxy Foldの一定数のサンプルがレビューのためにメディアに提供された。われわれは提供されたサンプルのメインディスプレイに関するいくつかの報告を受け取った。われわれはその実機を徹底的に調べて、問題の原因を判定したい。

「これとは別に数名の評論家が、ディスプレイの最上部層を取り去ったら画面に損傷が生じたと報告している。Galaxy Foldのメインディスプレイは最上部に保護層があり、それはディスプレイの構造の一部であって、画面を意図せざる擦過傷から護ることが目的だ。その保護層を取り去ったり、メインディスプレイに接着剤をつけたりすると損傷が生ずることもありえる。我々は、この情報が顧客に確実に届くようにするつもりである」。 

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AppleはFaceTimeの盗聴バグを修復している間グループ通話機能を無効化

Appleは、盗聴を許す悪質なバグを修復するためのパッチを当てる工事の間、FaceTimeのグループ通話機能を無効にしている。

Appleのステータスページを見ると、“Group FaceTime is temporarily unavailable”となっている。これは今週中に恒久的な修復をするまでの、間に合せの対応だ。グループ通話はちょっと前までは有効にできて問題を再現できたが、今はできない。

すべてうまくいけば、このやり方ではバグのせいでFaceTimeを完全に無効にする必要はないが、気の短い人は焦るだろう。

この脆弱性が露呈したのは月曜日(米国時間1/28)で、誰かがグループ通話を開始してほかの人たちがそれに参加しているときに起きる。詳しくは前の記事で説明しているとおりだ:。

どうやら、FaceTimeのグループコールのシステムのロジックに、バグの原因があるようだ。ここでやり方を書くことは控えるが、このバグによって受信者のスマートフォンはグループコールがすでに進行中である、と思ってしまうらしい。何かタップするとFaceTimeはたちまちトリップ状態になり、まだその起呼を受け取っていないのに受信機のマイクロフォンをonにしてしまう。

さらに奇怪なのは、受信者がその起呼を無視しようとしてボリューム下げボタンや電源ボタンを押すと、こんどはカメラもonになることだ。受信機の画面はその入信を表示しているままだが、マイクロフォンとカメラはストリーミングを開始している。

Appleは、恒久的な対策を数日以内に講じる、と本誌などのメディア上で言っている。

同社のスポークスパーソンは、“この問題はすでに承知しており、すでに対策は分かっているので、今週後半のソフトウェアアップデートでそれをリリースする”、と言っている。

ちょっと気になるのは、iOSのある問題のため、グループ通話機能の提供が計画より遅れたことだ。それは一度加えられたが、iOS 12の8月のベータバージョンでは姿を消し、全ユーザーに行き渡るのにかなり手間取った。iOS 12が9月に全ユーザーに届いたときにはこの機能がなくて、10月のiOS 12.1で提供された。Appleは、遅れの理由を述べていない。

Appleは長年、企業や製品のポリシーとしてプライバシー重視を強調してきただけに、今回のバグは恥ずかしい事件だ。この前のCESでは、誇らしく、“あなたのiPhoneの上で起きることはあなたのiPhoneの上にとどまる”、と宣言していたのだから。

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2016年第二四半期ではAndroidスマートフォンのマーケットシェアが86.2%に到達: Gartnerの調査より

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スマートフォン市場の成長余地は依然として、消費者がフィーチャーフォンからアップグレードしている新興市場だ。

そしてその継続的な移行が、Androidのグローバルなマーケットシェアを押し上げている。Gartnerの最新の数字によると、2016Q2のそれは86.2%である。

しかしこのアナリスト企業によると、Androidは中級品以下のスマートフォンで新興市場の買い手をつかまえているだけではない。上級品のAndroidスマートフォンも、Q2には6.5%伸びている〔前年同期比〕。

Gartnerが言う上級品とは、主要なAndroid OEMの製品、たとえばSamsungのGalaxy S7などのことで、それらがこのプラットホームのハイエンドを押し上げている、としている。またHuawei、Oppoなど中国のOEMの、手頃な価格の高級品スマートフォンも、この上級品押上に寄与している。

Samsungはパフォーマンスを改善し、一時下げていたマーケットシェアが22.3%に戻している。これに次いでHuwaweiの8.9%、Oppoの5.4%が大きいが、Xiaomiは今四半期にシェアをやや下げている。

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一方、他のプラットホームはAppleのiOSが14.6%から12.9へと2%近く下げ、またスマートフォンプラットホームとしてのMicrosoft Windowsはさらにひどい下げとなった。

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スマートフォンの総出荷台数は、これも前年同期比で4.3%伸び、2016Q2のグローバルな売上は3億4400万台となった。

この四半期にはフィーチャーフォンの売上は14%減となり、そのため携帯電話全体としての台数はやや減少している。

成熟市場は、日本以外のすべてでスマートフォンの需要の伸びは鈍化した。対して新興市場は、中米以外のすべての国地域でスマートフォンが成長した。スマートフォンの売上は新興市場では9.9%の増、成熟市場では4.9%の減となっている。

スマートフォンメーカーの上位5社は、5社全体としてはこの四半期にシェアを伸ばした。前年同期51.5%に対し、今期54%である。とくに大きく伸びたのが、Oppo, Samsung, Huaweiの3社だ。〔AppleとXiaomiは下降。〕

Appleのスマートフォンのマーケットシェアは、前年同期比で7.7%下がった。とくに、中華圏とアジア太平洋の成熟市場では、iPhoneの売上が26%下降した。〔訳注: このパラグラフで言われている数値は、少なくともこのページ上に見られる表とは異なる。〕

逆に、今四半期でiPhoneの成績が良かったのは、ユーラシアとサハラ以南のアフリカ、そして東ヨーロッパだ。これらの市場では前年同期比で台数が95%増加した。

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スマートフォンを充電するたびにバックアップを自動的に行うMeemのUSB充電ケーブル

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スマートフォンをバックアップするのまた忘れただろ? Meemの新製品は、まさにそんな悩みのソリューションかもしれない。同社が作ったiOSとAndroid用の電源ケーブル(上図)は、スマートフォンに差し込むたびにそのデバイスをバックアップする。Kickstarterのキャンペーンで成功したこのケーブルは、今週初めに一般発売された。

スマートフォンの使い方は大きく変わり、それをコンピューターに挿入することはめったになくなった。でも、スマートフォン上のデータは重要だし、クラウド上のストレージサービスは安全性をいまいち信用できない。では、バックアップを毎日の日課にするためにはどうしたらいいか。

Gotta love some cable porn. Phwoar.

爆発したケーブルは最高にセクシー!ワーォ!

Meemによると、ケーブルは物理デバイスだから(クラウドサービスでもコンピューター上のファイルでもないから)、より安全である。それも一理あるが、あなたはどうかな。ぼくなんかこれまでに、忘れたクラウドのパスワードよりも、なくした充電ケーブルの方が多い。

Meemの良い点は、ユーザーがいちいち意識しないことだ。デバイスのバックアップは忘れても、充電を忘れることはまずない。Meemのケーブルをつないで4桁のPIN(暗証番号)をタイプすると、ユーザーの個人データがたちまちバックアップされる。スマートフォンを充電するたびに。

この充電ケーブルはiPhone用もAndroid用も16GBと32GBの2タイプある。電話機上の全データはもっと多いが、どうしてもバックアップすべき個人データはそれほどでもない。オペレーティングシステムやアプリは、個人的にバックアップする必要がない。同社によると今後は、USB-Cバージョンを出すそうだ。

Meemのプロダクトは1月にKickstarterのプロジェクトとしてスタートし、かろうじて目標額は達成したが、同社のトップは経歴がすごい。CEOのKelly SumnerはGrand Theft Autoで有名なTake-Two InteractiveのCEO、Guitar HeroのRedOctaneのCEO、そしてKickstarterキャンペーンの前にはイギリスのクラウドファンディングプラットホームCrowdCubeで71万ポンド(100万ドル】を282名の個人投資家から集め、会社の時価総額を1100万ポンド(1630万ドル)にふくらませた。

ケーブルはMeemのWebサイトとAmazonで入手できる。

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ガートナー曰く、2016年におけるスマートフォンの販売成長率は1桁台に後退見込み

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ICTアドバイザリー界の大手であるガートナーによれば、今年はスマートフォン販売の成長率が大幅に落ち込む見通しなのだそうだ。2015年は14.4パーセントの成長率だったものが、2016年には7パーセントまで下がる見込みであるとのこと。全世界をあわせても、今年のスマートフォン出荷額は15億ドルにとどまるみこみなのだそうだ。

成長率が最も高かったのは2010年で、前年比73パーセント増を記録していた。

スマートフォン市場の停滞については1年以上前から指摘されてはいる。先進欧米市場は飽和状態に近づいていて、また需要が先細る中国においても成長が鈍化しているからだ。モデルチェンジの際も、既存機能の性能アップ程度であることが多くなり、新モデル発表のたびに端末を買い換えるモチベーションも下がってきている。また、キャリアによる買い替え助成的意味をもつキャンペーンなども姿を消しつつある。

普及段階にあっては高額なスマートフォンの買い替えサイクルも2.2年ないし2.5年程度となっていた。それが3年以上と長くなりつつあるのが現状であるのだとのことだ。

もちろん、インドなどでは大いに成長の余地があるのだとも、ガートナーは言っている。フィーチャーフォンが販売台数中61パーセントを占めていて、スマートフォンの価格が十分に下がれば、一気にスマートフォンに買い換えるような展開も有り得るからだ。

インドにおける、今年のスマートフォンの販売台数は1億3900万台程度だそうで、これも昨年比で29.5パーセントの増加となる。しかしインドにおける携帯電話機の売れ筋価格は70ドル程度であり、そのような中でスマートフォンが売れるためには、価格帯が120ドル以下程度であることが必要なのだそうだ。すなわち、インドでいきなりAppleが大ブレイクということにはならなそうだ。しかし、インドのOEMメーカーであるIntexと契約を結んで、提供するSailfishなるスマートフォン向けOSの販路拡大を狙っているJollaなどにとってはチャンスと言えるだろう。

インドにおいて、はじめてSailfishで動作するIntex Aqua Fishは、120ドル未満の価格で今年中に市場投入される予定となっている。ただし、開発には遅れもあるようで、先月の広告では「数ヶ月のうちに登場」という表現になっていた。

中国をみてみると、スマートフォンの売り上げは横ばいとなっている。ガートナーによれば、5年のうちの成長率もさほど高いものとはならないだろうとのこと。市場は飽和状態になっており、また価格競争も激しい地域だからだ。ちなみに昨年は、携帯電話機のうち95パーセントがスマートフォンであったとのことだ。これからの成長を伺う中、地元の市場が飽和状態となってしまっていることはXiaomiなどにとっては厳しい話だといえるだろう。同社は先月、マイクロソフトと特許権購入についての契約を結び、海外での成長戦略を模索しているところだ。

一方でガートナーは、中国においては新たなベンダーが登場してくる余地もあるとしている。2018年までには、新しいスマートフォンメーカーが中国内のベスト5スマートフォンメーカーの一角に割り込んでくると見ているそうだ。「インターネット関連企業は、モバイルデバイスの開発に力を入れつつあります。サービスの利用者を拡大し、さらにロイヤルティをもってもらうために自社開発のデバイスを提供しようとする動きが拡大しているのです」と、ガートナーのアナリストであるAnnette Zimmermanは言っている。

また、アフリカにおけるサハラ以南の地域についても、スマートフォンベンダーにとっては魅力的なところだとしている。この地域では、昨年になってようやくスマートフォンの売り上げがフィーチャーフォンを上回ったところだ。この地域における動きも活発化していて、たとえばノキアは、一世を風靡したノキアブランドの使用許可を新興のスマートフォンOEMメーカーであるHMDに与えることで、この地域における市場拡大を目指している。

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(翻訳:Maeda, H

人前で携帯電話を使わないよう、礼儀正しく頼む方法

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日本版編集部注:Nir Eyalは、”Hooked: How to Build Habit-Forming Products“の著者で、製品の心理学に関するブログを書いている。

誰もが経験したことがあるに違いない。友達何人かとすてきなレストランにいる。みんなで料理と会話を楽しんでいる時、誰かがスマホを取りだす ― 急用の電話ではなく、メールかInstagramかFacebookをチェックするために。

おそらくあなたはこの行動を目撃して落ち着かない気分を味わっただろう。どうするか?黙ったまま、さげすんだ思いを巡らせるのか?それとも、無礼者を非難するのか?

私は何年もの間、時をわきまえないIT利用は時代の象徴だと受け入れてきた。著者でマサチューセッツ工科大学教授のSherry Turkleは、この状況を簡潔に診断した。「われわれは、人間同士よりもITに期待している」。

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かつて私は見境のないガジェット利用を見ても何もしなかった。今は、何もしないことは許さないないと信じるようになった。悪しきIT習慣を見過ごすことは、われわれ全員にとって事態を悪くする。

社会的抗体

著名なシリコンバレー投資家、Paul Grahamは、社会が「社会的抗体」― 新しい有害な行動に対する防御 ― を生みだす性質を持つことを発見した。彼は喫煙を例に説明した。公共での喫煙は、社会的慣習の変化に伴ってわずか一世代の期間にタブーとなった。法的規制も関与したが、喫煙者に対する認識の変化 ― 文化的から野蛮へ ― が禁煙に対する大衆支持の基盤となった。

同じように、軽率な画面利用に対する改善要求から、人前で携帯電話をチェックすることを社会的に好ましくないとする、新たな規範が生まれる可能性がある。

テクノロジーの背後にある心理学を理解することで、適切に使用が可能になる。

タバコと同じく、人々のIT利用は悪い習慣になり得る。人はガジェットを使っている間「ゾーン」に入り込む。メールをチェックしたりFacebookをスクロールしていると中毒状態になって方向感覚を失う。ITメーカーは、スロットマシンを中毒的にするのと同じ心理学を用いて製品をデザインしている。アプリには、時間が早く過ぎ、自分のまわりで何が起きているかに気付かないことへの様々な報酬が組み込まれている。

「知人の殆どがインターネット中毒の問題を抱えている」とGrahamは2010年に書いている。「ここから自由になるための慣習を自分たちで見つけたいと思っている」。しかしそうした自覚にもかかわらず、Grahamは何百万ドルもの資金を中毒的サイトやアプリに注ぎ込んでおり、投資先にはRedditや、Machine Zone、OMGPop等のゲーム会社もある。

念のために書いておくと、私は彼を非難しているのではない。Grahamと同じく私の行動も矛盾している。私の著書、”Hooked” は、中毒性のある製品の作り方を書いたものだ。多くの会社が、FacebookやTwitter等が使っている技術を利用することで、自社製品の魅力を高めてくれることを願ってこの本を書いた。しかし、テクノロジーを改善することの副作用は、時としてこれがあまりにも楽しくてやめられなくなることだ。

Grahamが指摘するように、問題は、「社会的抗体の進化する速度が、テクノロジーが新たな中毒を生み出す速度に追いつかなけれは、習慣で自分を守ることは益々難しくなっていく」ことにある。言い換えれば、もしわれわれが社会的抗体を作れなければ、妨害という病が新たな規範になるということだ。しかし、どうやって社会的抗体を作り広めるれば、悪しきモバイルマナーからわれわれを守ることができるのだろうか。

職場で

一つの方法は、直接的アプローチを取ることだ。私が出席する企業の会議の殆どで、誰か(概して部屋の中で最も給料が高い人物)がIT機器を使い始める。その行動は様々な意味で有害だ。まず、出席者全員に対して、ガジェット時間はみんなの時間よりも重要であるというメッセージを送る。ボスに自分の仕事をないがしろにされたと感じた人々を動転させる。そして何よりも重要なのは、デバイスを使っている人物は議論に参加できず、そもそも会議を開いている意味がなくなることだ。

この時間の無駄を防ぐ最良の方法は、上司の誰かが「スマホなし会議」を強制することだ。私が数百のワークショショップや会議を開いた経験では、デバイス無しの方がはるかに生産的だ。事前に要望を伝えることは、抗注意散漫ワクチンを接種することに相当する。

友達同志

単刀直入が難しい場面もある。上に挙げたディナーパーティーのシーンを考えてみよう。会社と違い、ディナーでは誰もボスではないので、禁スマホ命令を下す権利を持つ人がいない。

一時期話題になった、フォーンスタッキング ― 全員がスマホをテーブルの中央に置き、最初に手を出した人が全員におごる ― は一つの方法だが、定着することはなかった。やり方が徴罰的で押しつけがましく感じるからだ。

事前に要望を伝えることは、抗注意散漫ワクチンを接種することに相当する。

殆どの人は、親密な社会的場面でスマホを使うことが無礼であると理解しているが、そうでない人物が必ず一人いる。

では、罪人が携帯電話を使うのをやめさせるにはどうすれば良いか? 他人の前で恥をかかせるのは良い考えではない。少なくとも友達でいたいなら。より繊細な作戦が必要だ。ゴールは違反者を携帯ゾーンから出して、選択肢を2つ与えること。その場を離れて危機に対応するか、IT機器をしまうかだ。やがて私は、雰囲気を壊わすことなく、実質的に違反者を非難する方法にたどりついた。

直接的な質問を投げかけることで、相手をわれに返らせると共に明確なメッセージを送ることができる。この技は実に効果的だ。予想外の質問は、愉快な反応を引き起こす ― 居眠りしている人の鼻をつまむようなもので、相手は息が止まって咳込む。とぼけて「おっと失礼。電話中だったのか?大丈夫かい?」と聞く。本当に急用なら、その人は席を外すことができる ― しかし多くの場合、電話をボケットにしまい食事を楽しむ。

何か行動を起こそう

単刀直入にスマホ無し会議を宣言するのは、社会的抗体を拡散する簡単な方法だ。パーソナルIT機器はもちろんタバコではないが、中毒を引き起こすように作られていることは認識すべきだ。テクノロジーの背後にある心理学を理解することで、適切に使用が可能になる。

今こそ立ち上がるときだ。火をもって火と戦うように、これと同じような記事をソーシャルメディアで広めよう。制約を果たし、無視されても諦めてはいけない。目的はテクノロジーを全否定することではなく、人々にその威力を認識させ、威力が自分にとって問題になる時を自覚させることにある。つまるところ、テクノロジーは人間に仕えるべきだ ― 人間がテクノロジーに仕えてはいけない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマートフォンに電池交換が戻ってきた、LGは次の新機種で消費者に強い印象を与えることをねらう

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前は、スマートフォンの高級機は電池交換ができたよね。LGは、今度の新機種G5シリーズでそれを復活するらしい。

噂は何週間も前からあったけど、しかしAndroid Authorityはプロダクトのパッケージングを手に入れて、ホットスワップの様子を見せている。それが正しい画像なら…細部はどこもおかしくないけど…、本体の底の部分が外れて、そこから新しい電池を入れられるようだ(下図)。

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この機能はMagic Slotと呼ばれるらしく、LGは来週のMobile World Congressでいくつかの拡張パックを発表する、と言われている。Android Authorityの推測では、その中には、スマートフォンのカメラのマニュアルコントロール(手動制御)もあるという。

LGは、生き残りのために戦っている。今日リリースされた業界レポートによると、この韓国のスマートフォンメーカーは上位5位内に入っていない。拡張ポートで他社を抜けるだろうか? それはたぶんないと思うけど、完全に独自の製品コンセプトで差別化を図るためには、良いやり方だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

運転中に前を見ているままでスマホの画面と路面の両方が見られるヘッドアップディスプレイHUDWAYは49ドルとお買い得

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HUDWAYは、どんなスマートフォンでも車のヘッドアップディスプレーになる、という小さなガラス製品だ。ダッシュボードの上、フロントグラスの手前にこのデバイスをマウントしておくと、その薄い曲面ガラスに、ナビやメッセージなど、スマートフォンからの情報が投射される。

運転中にいつもテキスティングしていたり、スマホの画面を見ていたりして命を失う気の毒な馬鹿者の話をよく聞く。HUDWAYのディスプレイは、路面を見ている目線の上にあるから、スマートフォンを見るために下を向くことがない。運転中にスマホを見るときの、すべての人に共通する問題から、すべての人の命を救う、と同社は主張している。

このデバイスはナビで使うことがいちばん多いと思われるが、これなら暗くても画面がよく見えるし、視界不良でも道路の状態はよく分かる。HUDWAYのメーカーは、スマートフォンを見ずに路面をずっと見ていたおかげで命が助かったユーザの、実例を紹介している。

HUDWAYがあれば、ナビだけでなく、運転中にテキストメッセージやツイートを読み、ビデオを見ることもできるが、ただしHUDWAYの説明書には、それらは“確実に駐車してからやれ”と書いてある…それは正しい。

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フロントグラスにつけるヘッドアップディスプレイは、前からある。GarminのNavigonも、これと似たデバイスだ。一部の車種、Chevrolet StingrayAudi S6ラグジャリーセダンなどには、標準装備で、AR(拡張現実, augmented reality)を利用するナビがある。

でもこれらはすべて、49ドルのHUDWAYに比べると高い。たとえば、よく似たガラス製のヘッドアップディスプレイデバイスNavdyは、一見、HUDWAYと同じ機能のようだが、$299ドルもする。

よそ見をする運転者はだいたい若者だから、気軽に買えるお値段は重要だ。お金持ちの子でなくっても、今やスマートフォンは持ってるからね。

取り付けもやさしい。デバイスをダッシュボードにつけて、アプリを使うだけだ。行き先を入力するとその情報がディスプレイのガラスに表示される。

万が一、物をつけられないダッシュボードだったり、急ブレーキで外れそうに思えたら、固定のための何らかの工夫が必要だ。HUDWAYは接着剤を使うことと、取り付け角度の調節を推奨している。

HUDWAYは今Kickstarterに出ており、そこで予約購入ができる。目標額10万ドルに対し、すでに40万ドル近くが集まっている(日本時間10/31/18:00)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ソニーモバイルコミュニケーションズ、ドローンビジネスに参入

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ソニーがドローンビジネスに乗り出すようだ。正確には実際にドローンビジネスを担うのはソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社だ。ソニーが100%出資しており、モバイルフォン、小型イメージセンサーなどを手がけている。このソニーモバイルコミュニケーションズが東京のスタートアップである株式会社ZMPと共同で新会社を設立する予定なのだそうだ。ただし、ソニー製ドローンが誰でも買えるようになるというわけではないようだ。

設立される新会社は「エアロセンス株式会社」となる予定。この新会社を通じてソニーモバイルコミュニケーションズは同社の技術(とくにイメージセンサー)の市場を開拓していきたい考えだ。ちなみにソニーはAppleのiPhone 6やSamsungのGalaxy S6などにイメージセンサーを提供している。ドローンを使って、この市場をさらに拡大していこうとしているわけだ。

Wall Street Journalによれば、ソニーの狙いとしてはドローンの販売というよりも、ドローンが提供できる農業やインフラ整備などの面におけるサービスを提供していくことだとのこと。市場にソニー製ドローンが出てくるというわけではないわけだ。

プレスリリース(訳注:日本語のプレスリリースはこちらにある)によれば、ソニーモバイルコミュニケーションズがカメラ、センサー、無線通信、およびロボティクス技術を提供し、ZMPが自動運転および関連ロボティクス技術を提供していくのだとのこと。両者は以前にも自動運転関連ベンチャーで協働した実績をもつ。新会社についてはソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が50.005%の株式を保有し、残りの49.995%を株式会社ZMPが保有する。

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(翻訳:Maeda, H

タブレットはイギリスの子どもたちの必須アイテムになりつつある

英国情報通信庁(Office of Communications, Ofcom)が行った調査によると、子どもたちによるタブレットの利用が増加しており、とりわけ、ますます多くの低年齢児童が、タブレットでビデオを見たりゲームをプレイしたりインターネットにアクセスするようになっている。

この、子どものメディア消費行動に関する年次報告書は、5歳から15歳までの年齢層の子どもたちの携帯電話保有率が、前年の49%から2013年は43%に低下した、と述べている。低下は、2005年の調査開始以降初めてである。

Ofcomによるとこの低下の原因は主に、8~11歳の層における通常の携帯電話の保有率が大きく下がったことにある。この年齢層における通常の携帯電話保有率は、2012年28%に対し今年は15%と大きく落ち込んだ。今やフィーチャーフォンは子どもにも売れない、ということだ。

しかし、携帯の不調とは対照的に、タブレットの利用は全年齢層で増加している。前記8~11歳層では、18%がスマートフォンを保有し、また同じ率でタブレットが保有されている。しかし、スマートフォンが前年比でやや横ばい的であるのに対して、タブレットの保有率は2012年のわずか4%から1年でほぼ4倍以上に伸びたことになる。

ただしスマートフォンの保有率は8~11歳層よりも、年長の12~15歳の層の方が高い。年長の子はコミュニケーションに関心があり、年下の子はオーディオビジュアルなコンテンツを見たりゲームをすることに関心が集中しているようだ。そんな一般的な傾向の中でもしかし、年長グループにおいてもタブレットの利用は増加している。

12~15歳層では大多数(62%)がスマートフォンを保有し、その保有率は昨年と変わりないが、この層においてもタブレットの保有率は急増し、昨年の7%から今年は26%(ほぼ4人に一人)にはね上がっている。

しかしタブレットの利用者の増加はむしろ低年齢児童において著しく、5~15歳の層全体ではタブレットの利用者率が14%から42%に増加している。3~4歳の幼児では28%がタブレットを利用しているが、この層は、親のタブレット使う機会も多いと思われる。

タブレットの利用は5~7歳の層でも急増し、昨年の11%から本年は39%となっている。8~11歳の層でも、利用者率は13%から44%に増えている(タブレット保有率は18%)。これらの若いインターネットユーザは、家でインターネットにアクセスするときタブレットを使う機会の比率が、前年の4%に対し本年は19%に増加している。ほぼ5倍である。

“タブレットコンピュータの人気が急速に成長し、すべての年齢層の子どもたちにとって、必須のデバイスになりつつある”、と報告書は書いている。

タブレットの利用の増加とともに、従来的なデバイスによるインターネットアクセスは減少している。すなわち、子どもたちがラップトップやネットブックやデスクトップコンピュータを使ってインターネットにアクセスしている比率は、2012年の85%から本年は68%へと落ち込んでいる。それに対しタブレットやモバイルでインターネットにアクセスする率は昨年に比べほぼ倍増し、それぞれ、13%、11%となっている。

さまざまなデバイスによるインターネットアクセスが増えるに伴い、子どもたちのエンタテイメントの源泉としてのテレビの役割は低下している。昨年と比べると、テレビではなくラップトップやタブレットや携帯で番組を見る子どもたちが増え、5~15歳の層ではほぼ半数(45%)がそうしている。昨年のこの比率は、34%だった。

ソーシャルの変化

子どもたちのソーシャルメディア行動も、変わりつつある。12~15歳の層の、ソーシャルメディア上に自分のプロフィールがある者の率が、初めて81%から68%に低下した。

子どもたちによるソーシャルメディアのメディアミックスにも変化があり、同じく12~15歳層では、Facebookにプロフィールがある者の比率が前年からほぼ横ばいで97%、しかしBeboは8%から4%に低下した。そしてTwitterは、25%から37%に増加している。

Twitter以外にも、YouTube、Instagram、Tumblrなどでプロフィールの増加が見られる(下図):

この年齢層では、インスタントメッセージングの人気が上がっている。すなわち12~15歳層では毎週ソーシャルネットワークを訪れる者の比率が75%から67%に減少し、IMの利用は45%から55%に増えている。

スマートフォンを持っている子どもは、一週間に平均184通のインスタントメッセージを送っていると推計される。またSMSの人気も依然として高く(キャリアには朗報!)、同じく12~15歳層では毎週平均で255通のショートメッセージを送っており、昨年の193通に比べて増加傾向にある。

子どもたちはインターネットを何のために使っているのか? 8~11歳の層では、週に一度以上は学校の勉強のために利用する、が75%、次位がゲームの54%、情報を見つけるため、が45%だった。

インターネット電話やインターネットによるビデオ電話の利用も増加傾向にあり、週一回以上の利用は昨年の5%から今年は10%に増加した。また写真共有サイトの利用も、2%から5%に増加している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))