アマゾンがインドでNetflixやディズニーと戦うためPrime Videoチャンネルを提供開始

Amazon(アマゾン)は、インドで「Prime Videoチャンネル」の提供を開始した。これにより、Discovery+やMubiなど8つのストリーミングサービスを1つのハブ(Prime Videoのウェブサイトまたはアプリ)で利用することができる。これは同社が南アジアでの顧客獲得のために行なっている最新の取り組みだ。

Amazonによると、この新しいサービスにより、ユーザーは追加のストリーミングサービスへのログインや支払いが容易になるという。さらに魅力的なことに、各サービスを初年度は割引価格で利用できるとしている。Discovery+は年間4ドル(約450円)、Mubiは27ドル(約3000円)、Hoichoiは8.2ドル(約900円)、DocuBayは6.8ドル(約750円)、ErosNowは4ドル(約440円)、Lionsgate Playは9.5ドル(約1050円)、manoramaMaxは9.5ドル(約1050円)、ShortsTVは4ドル(約440円)となっている。

現在、インドでいくつかの論争の中心となっている同社は、ストリーミングサービスからどれだけの収益を得ているのか、また、独占的ではないパートナーシップの期間については明らかにしていない。インドは、AmazonがPrime Video Channelsを開始した12番目の市場だ。

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現地時間9月24日の開始は、サードパーティのストリーミングパートナーにとって、より有益なものとなりそうだ。現在、すべてのパートナーサービスは、同国への進出に苦戦している。例えば、Discovery+アプリの2021年8月のインドでの月間アクティブユーザー数は400万人に満たなかった。モバイル調査会社のApp Annieによると、他のすべてのアプリの月間アクティブユーザー数は100万人未満で、中には20万人にも満たないものもあった(このデータは業界幹部がTechCrunchに伝えたものだ)。

Amazon Prime Video IndiaのカントリーマネージャーであるGaurav Gandhi(ガウラヴ・ガンジー)氏は、声明の中で次のように述べている。「Prime Video Channelsの開始により、インド初のビデオエンターテインメント市場を作り出すことで、私たちはこの国を楽しませるための次の大きな一歩を踏み出すことになります。この市場は、より多くのエンターテインメントの選択肢を提供することでカスタマーに楽しみを与えるだけではなく、Prime Videosの配信、リーチ、そして技術インフラで協力しているOTT チャンネルパートナーにもメリットがあります」。

AmazonのPrime Videoは、インドで5500万人以上の月間アクティブユーザーを獲得しており、Netflix、ディズニーのHotstar、Times InternetのMX Playerと競合している。HotstarとMX Playerは、インドでPrime Videoよりも大きなリーチを確立しており、Netflixは最もエリートな顧客層を獲得している。

Amazonは、権利の大半をまだHotstarが所有しているクリケットの試合の権利を確保することで、より多くの視聴者を獲得しようとしており、さらに広告付きの無料ストリーミングサービスも開始した。

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画像クレジット:Dhiraj Singh / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Yuta Kaminishi)

Netflixが「チャーリーとチョコレート工場」などで知られるロアルド・ダール作品の管理会社と作品を買収

Netflix(ネットフリックス)は、Roald Dahl Story Company (ロアルド・ダール・ストーリー・カンパニー、RDSC)ならびに「Charlie and The Chocolate Factory(チャーリーとチョコレート工場)」「Matilda(マチルダは小さな大天才)」「James and the Giant Peach(おばけ桃が行く)」といったクラシック作品を含むロアルド・ダール氏の全作品の権利を買収すると発表した。買収条件は明らかにされなかった(買収は当局の承認次第だ)が、The Hollywood Reporterによると、Netflixは3年前にダール氏の16の作品の権利に「9桁」の額を支払っている。いずれにせよ、同社にとって過去最大の買収の1つになりそうだ。

買収のニュースはBloombergの報道で米国時間9月21日に表面化した。Netflixはダール氏の作品に関して大きな計画を持っていて、ここには「アニメーション、実写版の映画、テレビ、出版、ゲーム、没入型体験、劇場、消費者向けプロダクトなど」でのユニークな世界の構築が含まれていると同社CEOのTed Sarandos(テッド・サランドス)氏、RDSCのマネージングディレクターでダール氏の孫であるLuke Kelly(ルーク・ケリー)氏は声明で述べた。

ディレクターのTaika Waititi(タイカ・ワイティティ)氏と脚本家のPhil Johnston(フィル・ジョンソン)氏が「チャーリーとチョコレート工場」の世界をもとにしたシリーズに取り組んでいる、と両社は明らかにした。Netflixはまた、ソニー、Working Titleとともに「Matilda The Musical(マチルダ・ザ・ミュージカル)」の翻案も手がけている。

買収は、Netflixの過去のコンテンツ取引をはるかに超えているようだ。コンテンツ取引では同社は単にライセンス認可を他社からもらう。ライセンス認可で有名なのが「Marvel(マーベル)」で、Disney(ディズニー)と契約を結べずに「Daredevil(デアデビル)」と他のマーベル作品は結局キャンセルに終わった。当時、DisneyはNetflixのライバルとなるサービスDisney+の立ち上げを計画していた。

ロアルド・ダール氏の作品の買収で、Netflixは「これらの時代を超えた物語を新しいフォーマットでより多くの視聴者に届け、その一方で作品のユニークな精神と、驚きと優しさというユニバーサルなテーマを維持する」ことを約束する、とサランドス氏とダール社は述べた。「若い人々のパワー、そして可能性の物語とメッセージが今ほど適切だと感じられたことはありません」。ダール社は2020年、反ユダヤ主義的なダール氏の過去の発言についてウェブサイトに謝罪文を掲載したとBloombergは報じた。

編集部注:本稿の初出は​Engadget。執筆者のSteve DentはEngadgetの共同編集者。

画像クレジット:Netflix

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(文:Steve Dent、翻訳:Nariko Mizoguchi

Netflixがケニアで無料プランを開始、東アフリカでの成長を加速へ

Netflix(ネットフリックス)は米国時間9月20日、2000万人以上のインターネットユーザーがいる東アフリカへ展開を進めるため、ケニアで無料モバイルプランを開始すると発表した。

この無料プランは、今後数週間のうちにケニアのすべてのユーザーに提供される予定で、アカウント登録時に支払い情報を提供する必要はないとのこと。18歳以上でAndroidスマホを持っているユーザーであれば誰でも利用でき、広告も含まれない。

世界190カ国以上でサービスを提供しているNetflixは、近年、発展途上国の顧客を獲得するために、さまざまなプランを実験的に導入してきた。例えば、2018年にはインドで3ドル(約320円)のモバイル専用プランのテストを開始し、その後、他のいくつかの国のユーザーに拡大した。

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また、Netflixが自社のサービスを無料で、あるいはほぼ無料に近い形で提供するのは、今回が初めてではない。同社はこれまでにも、多くの市場で無料トライアルをサポートしたり、オリジナルの映画や番組のごく一部を非加入者に提供したりしており、インドでは少なくとも1回、週末にサービスを無料で利用できるキャンペーンを実施したことがある。

しかし、今回のケニアでのサービスは、やはり注目に値する。ロイター通信によると、同社は東アフリカの国で、映画やテレビ番組のカタログの約4分の1を無料プランのユーザーに提供しているそうだ。

Netflixのプロダクト・イノベーション・ディレクターであるCathy Conk(キャシー・コンク)氏は「これまでにNetflixを見たことがない方(そしてケニアでは多くの方が見たことがない)にとって、これはNetflixのサービスを体験するのに最適な方法です」とブログで述べている

「気に入った作品があれば、有料プランに簡単にアップグレードできるので、テレビやノートパソコンでもフルカタログを楽しむことができます」。

同社は、この無料サービスをケニアでいつまで提供するのか、また他の市場への拡大を検討しているのかについては明らかにしていない。

Netflixの経営陣は、過去の決算説明会で、各市場を調査し、すべての人にとってより魅力的なサービスを提供する方法を検討していると主張してきた。支払い情報なしで登録できることは、そのような主張に信頼性を与えてくれる。発展途上国では、クレジットカードやデビットカードを持っていない人が多く、登録時に決済手段を必要とするサービスにはアクセスができない。

モバイルゲームの提供も計画しているNetflixは、2021年6月に終了した四半期において、150万人の有料会員を獲得したのみで、その数字は予想を下回っていた。2億900万人以上の加入者を集めているNetflixをはじめ、Amazon Prime Video(アマゾン・プライムビデオ)などのストリーミングサービスは、より速い成長率を維持するために、米国外の顧客を獲得しようとする動きを強めている。

2021年初め、Amazonはより多くの顧客を開拓するために、インドのショッピングアプリ内に無料で広告付きのビデオストリーミングサービスを導入した。

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画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Netflixが「ザ・クラウン」などでエミー賞を席巻、Apple TV+も最多10部門で受賞

Netflix(ネットフリックス)が制作スタジオ別で最も多くの賞を獲得してエミー賞を席巻した。「The Crown(ザ・クラウン)」での11の賞を含め、計44部門で受賞し、次に受賞が多かったHBO/HBO Maxに倍以上の差をつけた。2021年のエミー賞はまた、コメディ作品「Ted Lasso(テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく)」の7部門での受賞を含め計10部門で賞を獲得したApple TV+にとっても転機の年となった。

念のためにいうと、エミー賞でのNetflixの多数の受賞は2020年の34のクリエイティブアーツエミー賞だ。ただ、それでもThe CrownのOlivia Colman(オリビア・コールマン)氏、Gillian Anderson(ジリアン・アンダーソン)氏、Josh O’Connor(ジョッシュ・オコナー)氏、それから「HALSTON」に出演したEwan McGregor(ユアン・マクレガー)氏らの演技賞など計10部門でプライムタイム・エミー賞を獲得した。「ザ・クラウン」はまた、名誉あるベストドラマシリーズ賞を受賞し、さらには作品賞と監督賞も獲得した。Anya Taylor-Joy(アニャ・テイラージョイ)氏が出演したNetflixの「Queen’s Gambit(クイーンズ・ギャンビット)」がリミテッド・シリーズ部門の作品賞を受賞した。

第73回プライムタイム・エミー賞授賞式でポーズを取るコメディ作品「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」の出演者ら。(左から右へ)フィル・ダンスター氏、ブレット・ゴールドステイン氏、ハンナ・ワディンガム氏、ジェイソン・サダイキス氏、ジュノ・テンプル氏、ニック・モハメッド氏、ブレンダン・ハント氏:9月19日、カリフォルニア州ロサンゼルス(画像クレジット:Rich Fury/Getty Images)

一方、Apple TV+はプライムタイムでの7受賞を含め計10部門で賞を獲得し、これまでで最多となった。Apple TV+の作品は、Brett Goldstein(ブレット・ゴールドステイン)氏とHannah Waddingham(ハンナ・ワディンガム)氏の助演賞、Jason Sudeikis(ジェイソン・サダイキス)氏の主演男優賞を含め、「テッド・ラッソ」が7部門で受賞するなどコメディシリーズ部門を独占した。「テッド・ラッソ」はまた、コメディ部門の作品賞も受賞した。

「テッド・ラッソ」のおかげで、Apple TV+はライバルよりも好成績を収めた。Disney+は計14部門で受賞し、これは2020年の8部門での受賞よりも増えたが、プライムタイムエミー賞での受賞は1つだけだった(事前収録のバラエティスペシャル賞を「Hamilton(ハミルトン)」が受賞)。AmazonとHuluはどちらも2020年にエミー賞を獲得したが、2021年は皆無だった。

ライバルがひしめく中、HBO/HBO Maxが130ものノミネーションで群を抜き、プライムタイムでの9部門を含め、計19部門で受賞した。最も大きな賞を獲得したのはコメディ部門での主演女優賞に輝いた「Hacks」のJean Smart(ジーン・スマート)氏と、リミテッドシリーズ部門で主演女優賞を受賞した「Mare of Easstown(メア・オブ・イーストタウン / ある殺人事件の真実)」のKate Winslet(ケイト・ウィンスレット)氏だ。ゴールデングローブ賞ではノミネーションを逃して物議をかもしたMichaela Coel(ミカエラ・コール)氏が「I May Destroy You」でリミテッドシリーズ部門の作品賞を受賞した。

2018年にNetflixがケーブルネットワークのHBO (HBO Maxになる前)とエミー賞の受賞数で最多タイだったのは特筆すべきことだった。2021年は、Netflixがライバルを凌駕し、ストリーミングプラットフォームであるNetflixは4部門で最高賞を獲得した。この勢いがパンデミックが落ち着き始めても続くのかどうか、契約者数の成長が翳りをみせるのかはまだわからない。

画像クレジット:Rich Fury / Staff / Getty Images

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者Steve DentはEngadgetの共同編集者。

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(文:Steve Dent、翻訳:Nariko Mizoguchi

Netflixが会員向けにモバイルゲームのテストを開始、まずはポーランドで

Netflix(ネットフリックス)は米国時間8月26日、ポーランドの会員向けにAndroid版アプリでモバイルゲームのテストを開始すると発表した。Netflixに定額料金を支払っているメンバーであれば、サービス開始時には「Stranger Things.1984(ストレンジャー・シングス:1984)」と「Stranger Things 3(ストレンジャー・シングス3)」という2つのゲームを、追加料金なしで試すことができる。これらのゲームは、過去にApple(アップル)のApp Store(アップ・ストア)やGoogle Play(グーグル・プレイ)ストア、そして新作はPC家庭用ゲーム機を含むその他のプラットフォームで提供されているタイトルだ。今回の2つのゲームはNetflixモバイルアプリのセンタータブ内で加入者に提供されているが、ユーザーは自分のデバイスにゲームをインストールするために、Google Playストアに誘導されることになる。

ゲームをプレイするには、Netflixの認証情報を確認する必要がある。

その後は、Netflixアプリ内のゲームページで「プレイ」をクリックするか、モバイル機器から直接起動することで、会員はいつでもゲームを楽しむことができる。

Netflixの広報担当者は、今回のサービス開始について「まだ、まったく初期の段階でありますが、今後数カ月の間に、広告なし、アプリ内課金なしで、可能な限り最高の体験をお届けできるよう努力していきます」と述べている。

Netflixとゲームの話をしましょう。

本日より、ポーランドの会員は、AndroidでNetflixのモバイルゲームを試すことができます。「Stranger Things:1984」と「Stranger Things 3」という2つのゲームです。まだごくごく初期の段階であり、これから数カ月の間にやるべきことがたくさんありますが、これはその第一歩です。

Netflixは何年も前からゲームへの投資を拡大しており、同社の最も人気が高い番組と結びついた、より広範なエンターテインメントの世界に可能性を見出している。2019年にはゲーム見本市「E3」で、Netflixは「Roblox(ロブロックス)」や「Fortnite(フォートナイト)」などの人気プラットフォームとのゲーム統合や「Stranger Things」の新しいゲームを市場に投入する計画について詳しく説明していた。

モバイルゲームに関しては、Netflixはテキサス州アレンを拠点とするゲームスタジオのBonusXP(ボーナスXP)と協力している。Netflixとの提携で制作された最初のゲーム「Stranger Things:The Game」は、他のタイトルと区別するため、現在では「Stranger Things:1984」と改名されている。

このゲームは「Stranger Things」のタイムライン上では、シーズン1の後、シーズン2の前が舞台となっているが、続くタイトル「Stranger Things 3」は、Netflixで配信されているシーズン3をプレイできるようになっている(だからネタバレに注意!)。

Netflixは、これらのゲームがアプリストアで公開されている間、ユーザー数やインストール数がどの程度だったかを公表しなかった。

ポーランドで開始されるテストでは、Netflixによれば、これらのゲームは会員専用となっているため、ユーザーがタイトルをダウンロードするには、Netflixの会員になる必要があるという。しかし、過去にGoogle Playストアからゲームをダウンロードしたことがある既存のユーザーには影響がない。これまで通りゲームをプレイすることができるし、ゲームをインストールしていたユーザーであれば、アカウントのライブラリから再ダウンロードすることもできる。しかし今後は、新規ユーザーはNetflixのアプリからのみ、ゲームを入手することができるようになる。

同社によれば、今回のテストは、Netflix会員がモバイルゲームにどのような反応を示すかを理解し、Netflixが全体的な機能をどのように改善する必要があるかを判断することが目的だという。最初のテスト市場としてポーランドが選ばれた理由は、同国には活発なモバイルゲームの利用者がいるため、初期フィードバックを得るのに適していると考えられたからだ。

Netflixは、このテストを他の国に拡大する時期については「数カ月後」という以上のことは言えないとしている。

Netflixは2021年の第2四半期の決算発表時に、モバイルゲームの提供を開始することを明らかにした。同社はその発表の中で、ゲームはオリジナル映画、アニメーション、リアリティ番組への進出と同じく、Netflixのビジネスにとって「新たなコンテンツカテゴリー」だと考えていると強調していた。

今回のニュースの背景には、新型コロナウイルスの影響でストリーミング配信が活発化した後、Netflixの新規顧客数が急激に減少しているということがある。北米におけるNetflixの第2四半期の加入者数は43万人と、過去10年間で3番目に少なかった。同社では、次の四半期に向けたガイダンスでも弱気な数字を掲げており、アナリストが予想する590万人という加入者数に対し、同社では350万人と予測している。だが、Netflixでは、成長の鈍化の原因として、競合他社の脅威を軽視しており、それよりも新型コロナウイルスの影響などによる制作遅延から、コンテンツが不足したせいであるとしていた。

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画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Netflixが初のグローバルファンイベントをバーチャルで9月25日開催、今後のコンテンツをチラ見せ

Netflix(ネットフリックス)は、とっておきのニュース発表やオリジナルコンテン初披露などを行う、9月25日に開催されるグローバルのバーチャルファンイベント「Tudum」を発表した。Netflixで再生ボタンを押すと耳にする音にちなんでつけられたTudumは、映画や特別番組など同社の70を超える作品に出演したスターや制作に携わったクリエイターが登場する。

「当社初のグローバルイベントTudumの目的はシンプルです。世界中のNetflixファンを楽しませ、ファンに敬意を表するというものです」と同社の広報担当はTechCrunchへの電子メールで述べた。

イベントでは「Stranger Things(ストレンジャー・シングス 未知の世界)」「Emily in Paris(エミリー、パリへ行く)」「The Witcher(ウィッチャー)」「The Crown(ザ・クラウン)」「Cobra Kai(コブラ会)」「Bridgerton(ブリジャートン家)」などNetflixの最も人気の番組の制作者やスターとのインタラクティブなパネルや会話が繰り広げられる。また「Red Notice(レッド・ノーティス)」「Don’t Look Up(ドント・ルック・アップ)」「Extraction(タイラー・レイク -命の奪還-)」「The Harder They Fall(ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野)」「The Old Guard(オールド・ガード)」といった人気映画も特集する。

一部の大手企業は新型コロナウイルス感染症パンデミックの間に自前のバーチャルイベントの開催を始め、ライブストリームされるプログラミングへとシフトしたが、Netflixはそのうちの1社にすぎない。例えばDisney+は5月にNational Streaming Dayを記念したイベントを開催した。この手のイベントは、企業がオリジナルコンテンツを披露する新しい方法となっている。それまではさまざまな対面式のファンイベントを開催していた。

Netflixの今回の新しいファンイベントやGeeked Weekのような同種のものでは、同社は独自にイベントを開催できるため、オリジナルコンテンツを宣伝するのに他のプログラミングやコンベンションには頼らない。またNetflixにとって人気の復活番組を宣伝したり今後投入するコンテンツをチラ見せすることで、Tudumはさらに多くの会員を獲得する手段となりそうだ。

3時間にわたって開催されるTudumイベントのバーチャルライブストリームは米国時間9月25日土曜日の東部標準時間午後0時(日本時間9月26日午前2時)に始まる。YouTube、FacebookそしてTwitchで放映される。また、東部標準時間午前8時(日本時間9月25日午後10時)から韓国とインドのオリジナルシリーズ、映画、そしてアニメコンテンツを披露する特別先行上映も行う。

Netflixのイベント発表は、2020年にサービスを拡大し、新機能を追加したのに続く動きだ。同社は最近、ユーザーが今後のリリースを追跡できるようにする新しい「Play Something」シャッフル機能と、ユーザーが好むコンテンツを自動的にダウンロードする「Downloads For You」機能を導入した。今後に関してはというと、ゲーミングの促進がモバイルで始まり、iPhoneとiPadのアプリに空間オーディオをもってくる計画だとNetflixは述べた。

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画像クレジット:Sam Wasson / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

Netflixの実写版「カウボーイビバップ」11月19日より世界配信決定、公式Twitterも始動

Netflix(ネットフリックス)による名作アニメ「カウボーイビバップ」の実写化は、アナウンスされてから今か今かと待ち望まれていたが、ついに配信日が決定した。全10話の第1シーズンは、2021年11月19日に配信開始となる。

Netflixはまだ予告編を公開していないが、初めて「カウボーイビバップ」をまともに見ることができる写真を多数公開した。それらの画像にはJohn Cho(ジョン・チョー、スパイク・スピーゲル役)、Mustafa Shakir(ムスタファ・シャキール、ジェット・ブラック役)、Daniella Pineda(ダニエラ・ピネダ、フェイ・ヴァレンタイン役)が扮するキャラクターたちと、かわいらしいコーギーの姿が写っている。

アニメ作品の実写化は、あまり評判がよくないことが多い(「攻殻機動隊」を原作にした「Ghost in the Shell」が頭に浮かぶ)。今回の「カウボーイビバップ」は、Netflixにとっても十分に作品の良さを伝えなければならないというプレッシャーがあるが、見る限り期待できそうだ。最初に公開された画像を見ると、主要キャストはとてもよく似合っているし、1998年の原作アニメに関わった主要なクリエーターたちも参加している。伝説的な作曲家で、オリジナルのサウンドトラックを担当した菅野よう子氏が復帰し、オリジナルアニメの監督を務めた渡辺信一郎氏も監修として参加した。

製作は2019年に開始されたが、ジョン・チョーが撮影現場で膝を負傷したため、8か月間中断された。撮影は最終的に、ニュージーランドで2021年3月に完了した。

画像クレジット:Netflix

編集部注:本稿の初出はEngadget。著者Kris Holt(クリス・ホルト)氏は、Engadgetの寄稿ライター。

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画像クレジット:Netflix

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(文:Kris Holt、翻訳:Aya Nakazato)

NetflixがiPhoneとiPadで空間オーディオ導入へ、同業他社に対抗

もしあなたがAirPods ProあるいはAirPods Maxを使っているのなら、モバイル端末でのNetflix視聴がこれまでよりもう少し投入感ある体験になる。Redditユーザーによる発見を受け、Netflix(ネットフリックス)は米国8月18日、iOS 14で動くiPhoneとiPadで空間オーディオのサポートを開始したと認めた。

Netflixはこの機能の導入でHBO Max、Disney+、Peacockのようなストリーミング競合他社の仲間入りを果たす。その一方で、Amazon Prime VideoやYouTubeといった人気のアプリはまだこの機能を取り入れていない。ただし、同機能はすぐには導入されない、とNetflixは述べた。アップデートのお知らせがきたユーザーはコントロールセンターで同機能のオン・オフができるようになる。

直近では、Appleが空間オーディオを売り込んでいる。同社は2020年に開かれたWWDC会議でAirPods Proで空間オーディオを利用できるようにすると発表した。そして2021年のWWDC会議では、追加料金なしでApple Music購読者に空間オーディオとロスレスオーディオでストリーミングを提供すると明らかにした。この機能の追加ではダイナミックヘッドトラッキングもサポートしており、頭の動きに応じてサウンドを調整する。Apple MusicアプリのAndroid版も空間オーディオとロスレスオーディオをサポートしている。2021年2月にSpotifyはハイエンドなサブスクSpotify HiFiを展開すると発表した。このサービスはロスレスオーディオが利用できるものだが、発表以来新たな動きはない。

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Netflixは7月、オリジナルの映画やテレビシーリーズに加えて、モバイルゲーミングにも取り組み始めたことを明らかにした。すでに「Black Mirror:Bandersnatch」や「Stranger Things」ゲームのようなプロジェクトでインタラクティブエンターテインメントを実験している。

「当社は、オリジナルの映画やアニメ、台本なしテレビなどへの拡大と同じく、ゲーミングを新たなコンテンツ部門ととらえています」と同社は四半期決算発表で述べた。

空間オーディオはビデオゲームプレイヤーの間で人気だ。なので、今回のアップデートでiPhoneとiPadでのビデオストリーミング体験が向上する一方で、おそらくゆくゆくは同様の機能が今後展開される同社のモバイルゲームでも利用できるようになる。

画像クレジット:Chesnot / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

ネットフリックスが「SpaceX」のオール民間人宇宙飛行ミッション「Inspiration4」のドキュメンタリーを9月配信

ネットフリックスが「SpaceX」のオール民間人宇宙飛行ミッション「Inspiration4」のドキュメンタリーを9月配信

Netflix

Netflixは、SpaceXが計画する、民間人だけで構成されたクルーによる初めての有人宇宙飛行ミッション「Inspiration4」をドキュメンタリー・シリーズとして配信すると発表しました。『Countdown: Inspiration4 Mission to Space』は5話構成となり、最初の2エピソードが9月6日に配信されます。

Netflixはこれまでもいろいろなドキュメンタリーを製作していますが『Countdown: Inspiration4~』は、現在進行している出来事をほぼリアルタイムで追いかける格好になることから、制作側にはチャレンジングな番組になりそうです。

9月6日配信の2エピソードでは、船長の役を担うパイロットでオンライン決済企業Shift4 PaymentsのCEOでもあるジャレッド・アイザックソン氏をはじめとするクルー達の訓練の様子を追ったものとなる一方、最終回は長編エピソードとなり、離陸から帰還までを宇宙船Crew Dragon内の映像も盛り込んで振り返る構成になるとのこと。Inspiration4ミッションの打ち上げ予定日は9月15日ですが、様々な理由で打ち上げが延期になる可能性があります。そのため、フライトの様子を含む最終エピソードの配信日もNetflixは9月下旬とだけ記しています。

なお、このドキュメンタリーは監督のJason Hehir氏をはじめESPNで『The Last Dance Michael Jordan』を制作したチームが携わっています。またNetflixはInspiration4のクルーをフィーチャーした子ども向け単発番組『A StoryBots Space Adventure』も制作します。この番組では子ども達からの質問にクルーが答え、宇宙飛行とはなんぞやといったところを子ども達に指南するとのこと。配信日は打ち上げ予定日の前日、9月14日。

(Source:Hollywood ReporterEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:宇宙
タグ:SpaceX / スペースX(企業)動画配信 / 動画ストリーミング(用語)
Netflix / ネットフリックス(企業・サービス)民間宇宙飛行(用語)

Netflixがゲーム分野への拡大を表明、追加料金不要でまずはモバイル向けから

先週、Netflix(ネットフリックス)のゲームに対する野望を示唆する報道があった。同社は2021年第2四半期の業績報告で、いくつかのことを認めた。まず、最初はモバイルに「主に注力」し「Black Mirror Bandersnatch(ブラック・ミラー:バンダースナッチ)」のようなインタラクティブなプロジェクトや「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」のオリジナルゲームのようなコンテンツの拡大を目指すとのこと。今後配信されるタイトルは、定額制サービスの一部として追加料金なしで利用でき、映画やテレビについてもベースを維持していくと、Netflixは明言している。

「オリジナル映画やアニメーション、脚本のないテレビへの進出と同様に、ゲームは当社にとって新たなコンテンツカテゴリーの1つであると考えています」と、同社は株主へ宛てた書簡で述べている。

2020年はNetflixにとって大きな年だった。誰もが家に閉じこもり、映画館も閉鎖されていた中で、このストリーミングサービスは3カ月で1600万人の新規顧客を獲得した。予想どおり、2021年はそのペースが劇的に落ち、新規顧客数においては苦戦が続いている。同社の決算報告によると、第2四半期の加入者数は150万人と、予想指標の100万人を実際には少し上回った。しかし、この数字は、全世界で398万件の新規顧客を獲得した2021年第1四半期から大きく減少している。

Netflixでは、2021年第3四半期の新規加入者数が、前年同期の220万人から350万人に増加すると予想している。もしそうなれば、過去2年間の新規加入者数は合計5400万人になると同社は説明する。成長のペースは落ちいてるものの、Netflixの業績は全体的には順調だ。当四半期の収益は、依然として前年同期を上回り、19%増の73億ドル(約80250億円)となった。

Netflixの発表した数字によると「Shadow and Bone(暗黒と神秘の骨)」は今期の人気シリーズで、1カ月足らずで5500万以上の「メンバー世帯」にストリーミング配信されたという。この数字に基づいて、同番組はすでに第2シーズンの制作が決定している。DCコミック原作のTVドラマ「Sweet Tooth(スイート・トゥース:鹿の角を持つ少年)」は、配信開始から1カ月で6000万世帯にストリーミング配信された。また「Too Hot to Handle(ザ・ジレンマ:もうガマンできない?! )」や「The Circle」などのリアリティ番組シリーズや、犯罪捜査番組「The Sons of Sam」なども人気を博した。映画では、Zac Snyder(ザック・スナイダー)監督の「Army of the Dead(アーミー・オブ・ザ・デッド)」が配信開始から1カ月で7500万世帯の視聴を記録。また「The Mitchells vs. The Machines(ミッチェル家とマシンの反乱)」は5300万世帯にストリーミング配信され、これまでで最大ヒットのアニメーション映画になったと、Netflixは説明している。

Netflixによると、新型コロナウイルスの影響による制作の遅れにより、2021年の前半はコンテンツが「軽め」になったが、年内の残りの期間はペースが上がるとのこと。同社の第3四半期のラインナップには「La Casa de Papel(ペーパー・ハウス)」「Sex Education(セックス・エデュケーション)」「Virgin River(ヴァージンリバー)」「Never Have I Ever(私の”初めて”日記)」などの新シーズンに加え、Jason Momoa(ジェイソン・モモア)主演の「Sweet Girl(スイートガール)」「Kissing Booth 3(キスから始まるものがたり3)」、Mary Elizabeth Winstead(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)主演の「Kate(ケイト)」などの実写映画が含まれている。さらに、Lin-Manuel Miranda(リン=マヌエル・ミランダ)の新曲が収録されるアニメーション映画「Vivo」も配信される予定だ。

編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したBilly Steeleは、Engadgetのシニア・ニュース・エディター。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflixゲーム動画配信

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(文:Billy Steele、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

韓国裁判所がNetflixに不利な判決、ISPによるストリーミングサービスへの帯域幅使用料徴収の道をひらく

韓国での裁判はNetflix(ネットフリックス)の敗北、同国ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)の勝利となった。ISPはトラフィックを食い尽くすストリーミングプラットフォームから帯域幅使用料金を徴収する権利を得た。判決は控訴される可能性が高い。なぜなら事実上これは、市場の爆発的な伸びにあわせ新世代のストリーミングサービスにISPとの価格交渉を強いるものだからだ。

Korean Economic Dailyの報道によると、裁判所の決定は「自分たちで解決せよ」とする公式見解ほど規範的なものではない。しかしストリーミングサービスを彼らが数年来戦ってきた特別な帯域幅使用料から保護するものでもなかった。

2020年にNetflixは、ISPであるSK Broadband(SKブロードバンド)に同プラットフォームが使用する帯域幅の使用料を要求する権利はないと主張する裁判を起こした。2014年前後に勃発した訴訟と同様の内容だ。

当時ISP各社は、ストリーミング・サービスは法外な量の帯域幅を消費しているので、提供側コストを補償する支払いをすべきだと主張した。一方ストリーミングサービス側は、自分たちはすでに帯域幅の利用料金を払っているユーザーの要求を満たしているだけであり、ISPは同じものに課金して「二重稼ぎ」しようとしていると反論した。

厳密には現実はもう少し複雑であり、結局Netflixは、膨大なデータを高速で安定して配信するために必要なインフラストラクチャーを維持するための相互接続費用なるものを払うことになった。Netflixはこれを「高速レーン」税のようなものだと述べたが、その後の説明はなく同社はそれを事業運営のコストとして計上したと見られる。

Netflix広報担当者は、SKが要求していた料金は、世界中どこのISPとの契約にも見られないものだったとTechCrunchに説明した。同社は過去に相互接続その他の費用を払ってきたが、現在はブロードバンド・ロバイダー各社と別の方法を検討中であり、コンテンツ配信を高速化するローカル・キャッシング・インフラストラクチャーを構築することでISPの通行料を回避しようとしていると広報担当者は言った。NeftlixはSKの要求について、何人のユーザーや何テラバイトのトラフィックに対して何ドル / 何ウォン支払うなどの詳細は明らかにしなかった。

「現在裁判所の見解を慎重に検討しているところです。当社は今後も引き続き、SK Broadbandと協力して共通の顧客にサービスを提供し、私たちのOpen Connectサーバーに投資していきます」とNetflixが声明で語った。

韓国では他国と比べてこの問題が解決しておらず、爆発的に成長していることから、ストリーミングサービスは自分たちの成功に比例した料金を払わないことを望んでいるものと思われる。その結果がこの訴訟だ。しかし、裁判所の最新の決定はボールを相手コートに返し「手数料を払うかどうかは両当事者間による交渉で決める必要がある」とした。

これはブロードバンドプロバイダーにとって朗報だ。なぜなら交渉結果が何であれ、これまでのゼロよりは大きいからだ。どういった種類の金額を要求可能なのかは完全な謎である。なぜなら業界の変化があまりにも速いからだ。そしてこの判決は世界最大級の企業(貪欲な韓国市場で大儲けしている)にとって不利であることから、再燃することはほぼ間違いないだろう。一方この国の消費者にとってはストリーミングの価格が上がる可能性が高い。消費者の反発を引き起こす実証済みの方法だ。

この問題は米国その他の地域でも解決にはほど遠く、民主党主導となったFCC(連邦通信委員会)の下、強力なネット中立性ルールの新たな後押しがあるかもしれない。Netflixは当初のネット中立性推進の議論の中でこの種の料金を違法であると主張したが、最終的にその考えを捨てた(後日ルールが撤廃さればそもそも意味がなくなる)。ISPが何を課金できて何を課金できないか誰が払うべきかの議論は今なお全世界で進行中だ。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:韓国Netflix動画配信ISP裁判

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nob Takahashi / facebook

スピルバーグ監督の映画会社AmblinがNetflixと契約、年間複数の新作映画を制作・配信へ

180度転換したかのような動きで、Steven Spielberg(スティーブン・スピルバーグ)監督が長年率いる映画製作会社Amblin Partners(アンブリン・パートナーズ)は、Netflix(ネットフリックス)向けに年に数本の新作映画を製作する契約を結んだと発表した。この契約はNetflixの躍進を反映したものであり、議論の余地はあるかもしれないが、伝説的な映画監督が、家庭での視聴を第一級市民とする映画界の新秩序を受け入れたことを意味する。

今回の契約はプレスリリースで発表されたが、AmblinとNetflixの幹部が語った社交辞令以外の詳細は明らかにされなかった。確かなことは、AmblinがNetflix向けに「年間複数の新作長編映画」を制作するということだけだ。

スピルバーグ監督はプレスリリースの中で「テッド(Netflixの共同CEO兼コンテンツ最高責任者であるTed Sarandos、テッド・サランドス氏)と私がパートナーシップについて話し合い始めた時から、新たな物語を新たな方法で観客に届けるすばらしい機会だということがはっきりしていました」と述べている。

数年前、Netflix作品をアカデミー賞から除外することを推し進めていると報じられたスピルバーグ氏にとって、それらの新たな方法はそれほどすばらしいものではなかった。

「テレビフォーマットにコミットした途端、テレビ映画になってしまう」と同氏は2019年3月にITVに語っている。「私は、いくつかの劇場で1週間に満たない期間(上映され)、形だけの資格を与えられた映画が、アカデミー賞のノミネート資格を得るべきではないと考えています」とも。

しかし、最終的にはその意見を推すことはなかった。スピルバーグ監督は誤解されていたのか、考えを変えたのか、あるいは空気を読んだのか、その後、自分の立場を改めた。彼はむしろ「劇場体験」を大切にし、守りたいのだと語っているが、これは現代のブロックバスターの先駆者の1人として理解できる。

Netflixにとっては、スピルバーグ作品を得られるという保証はないが、Amblinの作品を安定的に入手できるという点で当然ながら大きなメリットがある。一方のAmblinは、より伝統的な映画製作と配給を担うUniversal(ユニバーサル)との長年のパートナーシップを継続していくとのこと。Amblinは以前にもNetflixなどのストリーミングサービス向けに番組や映画を制作・配信しているが、今回の提携はこれまでで最も重要なものだ。

おそらくスピルバーグ監督とAmblinに、ストリーミングプラットフォームは消滅するどころかさまざまな意味で業界の未来であることを示唆したのは、新型コロナだったのではないだろうか。「劇場体験」が潜在的なスーパースプレッダーイベントであり、人々が自宅で「プレミア」を見る(そしてそのためにお金を払う)ことに完全に満足している世界では、柔軟に対応して物事が立ち直ることを願った方がいいのかもしれない。

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タグ:NetflixSteven Spielberg映画Amblin Partners動画配信

画像クレジット:Krisztian Bocsi / Bloomberg / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Aya Nakazato)

ネットフリックスが実写版「カウボーイビバップ」今秋配信、音楽担当はTVアニメ版と同じ菅野よう子氏

ネットフリックスが実写版「カウボーイビバップ」今秋配信、音楽担当はTVアニメ版と同じ菅野よう子氏

©サンライズ

Netflixが、現在開催中のオンラインイベントGeeked Weekで、実写版『カウボーイビバップ』を今秋に配信することを明らかにしました。また音楽を担当するのはTVアニメ版とおなじ菅野よう子氏であることも明かされています。

Netflix版『カウボーイビバップ』は2018年に製作が発表されたものの、主人公スパイク役のジョン・チョーの負傷によって撮影が中断、その後新型コロナウィルスのパンデミックでさらに制作が遅れる状況になっていました。

ただ、撮影地のニュージーランドは感染対策のため厳しい出入国制限をしつつもいくつかの映画・TVドラマ撮影クルーの入国を許可し、今年3月には無事に撮影が完了したことはお伝えしたとおり。その後2か月ほどを経て、やっと具体的な配信時期が見えてきたことになります。

またNetflixはこの番組のサウンドトラックに菅野よう子氏を起用したことも明らかにしました。Netflixは菅野よう子氏が「Netflixの実写版のためにオリジナルの音楽を制作します」と述べており、今作でもTVアニメ版の印象的な楽曲だけでなく新しいトラックで我々を楽しませてくれることになりそうです。

(Source:NetflixEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:エンターテインメント(用語)動画配信(用語)Netflix / ネットフリックス(企業・サービス)

Netflixオリジナル作品が第93回アカデミー賞で7部門を受賞

非常に奇妙な第93回アカデミー賞授賞式ですべてが締めくくられ、終わってみるとNetflix(ネットフリックス)がリリースしたオリジナル作品が7つのオスカー像を獲得していた。

同ストリーミングサービスの受賞内容は「Mank(マンク)」が2部門(美術賞と撮影賞)「Ma Rainey’s Black Bottom(マ・レイニーのブラックボトム)」が2部門(メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞)「My Octopus Teacher(オクトパスの神秘:海の賢者は語る)」の長編ドキュメンタリー賞「If Anything Happens I Love You(愛してるって言っておくね)」の短編アニメ賞、そして「Two Distant Strangers(隔たる世界の2人)」の短編映画賞となった。

一方、Amazon(アマゾン)の「Sound of Metal(サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~)」は音響賞と編集賞を受賞し、Facebook(フェイスブック)のOculus StudiosとEA傘下のRespawn Entertainmentは、共同制作した「Colette(コレット)」により短編ドキュメンタリー部門で初のオスカーを獲得した。

この年はパンデミックにより映画館が閉鎖または収容人数を減らして運営しており、映画芸術科学アカデミーは授賞式の延期や受賞資格の変更を余儀なくされた。また、劇場公開作品とストリーミング作品の区別も実質的になくなった。例えばSearchlight Pictures(サーチライト・ピクチャーズ)は、作品賞を受賞した「Nomadland(ノマドランド)」を劇場とHulu(フールー)で同時公開した。

Netflixは合計36部門にノミネートされ、最も多くノミネートを受けたスタジオとなり、中でも「マンク」が最多部門のノミネートを獲得した作品となった。また、同社の7部門での受賞は、2020年の2つの受賞から大きく前進している。

前評判でも「ノマドランド」が作品賞の最有力候補と見られていたが、それでも、Netflixの経営陣には落胆する理由があった。ほとんど前例のないことだが、式典の夜の最後の賞は作品賞ではなく「マ・レイニーのブラックボトム」での演技が評価された故Chadwick Boseman(チャドウィック・ボーズマン)の受賞が広く予想されていた主演男優賞だったのだ。そのため、(出席していなかった)Anthony Hopkins(アンソニー・ホプキンス)が「The Father(ファーザー)」で受賞したときには、かなりがっかりくる夜の終わりとなった。

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タグ:Netflixアカデミー賞動画配信

画像クレジット:Gisele Schmidt / Netflix

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(文:Anthony Ha、翻訳:Aya Nakazato)

Netflixが今四半期の成長鈍化は制作遅延による「コンテンツ不足」のためと説明

Netflix(ネットフリックス)は、2021年第1四半期に400万人の新規加入者を獲得し、同社の総加入者数が2億760万人となったことを、同社の最新の業績報告書で発表した。

新型コロナウイルス感染症流行によって世界中の視聴者が自宅に閉じ込められることになった2020年の同時期には、Netflixは空前の成長率(1577万人の純新規加入者数)を記録していたため、前年同期比でこの最新の四半期が残念な結果となることは必然だった。だが、この数字は、Netflixが予測していた2億1000万人という加入者数にも届かなかった。

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動画ストリーミングサービスの市場は確かに競争が激しくなっているが(Disney+の加入者数は最近1億人を突破した)、Netflixは今回の伸び悩みが「競争の激化」のせいというよりも、新型コロナウイルスの影響で制作が遅れたため、オリジナル番組や映画の公開数が減少したという単純な事実に起因すると見ている。

「有料会員数の伸びが鈍化した原因は、2020年に新型コロナウイルスの影響で新規加入が大きく前倒しされたことや、新型コロナウイルスによる制作の遅れからコンテンツの品揃えが薄くなったことにあると、私たちは考えています」と、Netflixは述べている。「2021年の下半期は、大ヒット作品で新シーズンが再び始まることや、エキサイティングな映画のラインナップが加わることで、好調になると私たちは引き続き予想しています。短期的には、新型コロナウイルスによる不確実性が拭えませんが、長期的に見れば、世界中でストリーミングの台頭がリニアTVに代わるエンターテインメントの明確なトレンドとなっています」。

Netflixでは、停滞は「予想どおり」で、主な課題は新規ユーザーの獲得であると言及している。また「第1四半期前半は、「Bridgerton(ブリジャートン家)」「Lupin(Lupin/ルパン)」「Cobra Kai(コブラ会)」の効果もあり、近年と同様の成長軌道をたどっていたが、3月に成長率が低下した」と同社は述べている。

新型コロナウイルスによる制作の遅延は、第2四半期のリリーススケジュールにも影響を与えるため、Netflixは新規加入者数を100万人と控えめに予測している。話題作のリリースは2021年の下半期に再び活発化する見込みであり「ブラジルとインドを除くすべての主要市場で」制作が再開されたと同社は言っている。

会社の財務状況については、売上高は前年同期比24%増の72億ドル(約7788億円)となり(これは予想通り)、希薄化後1株当たり利益は3.75ドル(約405.6円)だった(アナリストは2.97ドル[約321.3円]と予想していた)。この発表後、Netflixの株価は時間外取引で11%以上下落している(米国東部時間午後4時33分現在)。

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タグ:Netflix新型コロナウイルス動画配信

画像クレジット:Sam Wasson / Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Netflixが子供向けプロフィールのデザインを更新、在宅勤務の親の助けなしで子どもが楽しめるように

Netflix(ネットフリックス)は米国時間4月13日、子ども向けプロフィールの刷新を発表した。大人向けプロフィールは下にスクロールするとパーソナライズされたおすすめのコンテンツが横一列に表示さるが、子ども向けのプロフィールのデザイン変更はよりビジュアル的だ。Netflixによると、子どもたちがテレビで自分のアカウントにログインすると、画面上部にお気に入りの作品やキャラクターが表示されるという。

これまで子ども向けプロフィールのレイアウトは大人のものと似ており、トレンドの番組やNetflixのライブラリーからの提案などが並んでいた(下画像参照)。今後、一番上の列には子どもが最も視聴したコンテンツが表示されるようになった。また幼児向けには、見たい番組への誘導に役立つキャラクターが表示される。

画像クレジット:Netflix old Kids profile

画像クレジット:Netflix old Kids profile

ユーザーごとの行表示をカスタマイズするために、Netflixは視聴されたコンテンツに関する情報を使用しておすすめのコンテンツを改善する。画面上部に表示されるお気に入りの番組はオリジナル番組だけでなく、Netflixの全カタログから選ばれるという。Netflixによると、タイトルが列表示されるためには少なくとも1回は番組を観なければならない。番組が選択されると、選択した表示を反映して背景も更新される。

小さな子どもたちはNetflixを視覚的に操作することが多い。幼児であっても、iPadやテレビのリモコンを使って巧みにNetflixを観ていることがある。新型コロナウイルス(COVID-19)の時代には、親たちは家に閉じこもって小さな子どもたちを楽しませながら年上の子どもたちを自宅学習させつつ、どうにかして仕事の時間を見つけたりしていたため、最も人気のある「TVベビーシッター」アプリをアップデートし、子どもたちが親の助けなしに自分で使えるようにするのは、理に適っている。今回のバージョンアップの背景には「仕事をするために30分間の時間を確保したい」という疲れ切った親へのサービスの必要性があったからだ。

Netflixによると、現在、この新しいプロフィールは全世界のTVデバイスに展開されているが、今後数カ月のうちにタブレットやモバイル端末でもテストされる予定だという。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix子ども

画像クレジット:Jaap Arriens/NurPhoto

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(文:Sarah Perez、翻訳:塚本直樹 / Twitter

ネットフリックスが「ガンダム」を実写映画化、「キングコング:髑髏島の巨神」のロバーツ監督がメガホン

ネットフリックスが「ガンダム」を実写映画化、「キングコング:髑髏島の巨神」のロバーツ監督がメガホン

Gundam Factory Yokohama

Netflix が『ガンダム』シリーズの実写映画を独占配信します。ガンダムが長編映画として実写化されるのはこれが初めて。

制作はレジェンダリーが手掛け、監督は『キングコング:髑髏島の巨神』のジョーダン・ヴォート=ロバーツが担当します。実写映画版『ガンダム』はネットフリックス配信に加えて、中国ではレジェンダリーが劇場公開する計画。

ネットフリックスが「ガンダム」を実写映画化、「キングコング:髑髏島の巨神」のロバーツ監督がメガホン

Jordan Vogt-Roberts

脚本はブライアン・K・ヴォーン。マーベルやDCほかアメリカンコミックスのストーリー執筆で受賞多数のほか、オリジナルの『Saga』ではヒューゴー賞も獲得したライターで、Lost などテレビシリーズの脚本も手掛けています。ヴォーンは映画プロデューサー ケール・ボイターとともに製作総指揮にも名を連ねます。

ネトフリ / レジェンダリー実写ガンダム映画のストーリーやキャスト、舞台設定等はまだ非公開。「ガンダムユニバース」の実写長編映画になるとされているのみで、オリジナルのガンダムを含む多くのシリーズが含まれる「宇宙世紀」ものになるのか、独自の世界観になるのか、あるいは西暦なのか正暦なのか未来世紀なのかAC、AW、CE等々なのかも分かりません。

(仮に本流の宇宙世紀だったところで、テレビ向け実写作品の『G-SAVIOUR』(ジーセイバー)も宇宙世紀なのでどうなるか分かりませんが)。

ネットフリックスが「ガンダム」を実写映画化、「キングコング:髑髏島の巨神」のロバーツ監督がメガホン

©創通・サンライズ

映画の配信・公開時期についても現時点では発表なし。

まだまだ分からないことばかりですが、ネトフリにとっては世界市場に向けてガンダムシリーズを拡大させる役割の作品であること、レジェンダリーにとっては当然中国国内で失敗しないのが重要であることを考えると、日本人のガンダムファンにとっての共有知識を前提とした作品や、年表のスキマに押し込むような作品になる可能性は低そうです。

動く実物大ガンダムは夜も素敵

ガンダム仕様のPepper君が接客するコラボカフェに行ってみた

About Netflix – Jordan Vogt-Roberts To Direct Live-Action Film Adaptation Based On Iconic Gundam Universe

(Source:NetflixEngadget日本版より転載)

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ネットフリックスとソニー・ピクチャーズが映画の公開後独占配信契約を発表、2022年以降作品対象

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NurPhoto via Getty Images

Netflixがソニー・ピクチャーズの劇場公開後作品に関する独占配信権を獲得したことを明らかにしました。これにより、Netflixは2022年以降の作品について公開終了後18か月間は独占で配信できることになります。この権利は複数の配信サービスが争っていましたが4年間で10億ドル(約1093億円)のオファーをしたNetflixの手に渡ったとのこと。

まだまだ長引くパンデミックの影響を考えると、ソニーの映画が公開終了後どれぐらいの期間をおいてNetflixで観られるようになるのかはまだはっきりとはしていません。それでも年間数十のメジャーな作品が公開後ソフト発売された後とはいえ、単一のストリーミングサービスでのみ配信されるとなれば、Netflixにとって潜在的顧客にさらなる加入の動機を与える可能性はありそうです。Netflixはマーベル作品やピクサー作品がDisney+に引き戻され『フレンズ』や『The Office』など人気ドラマもHBOやPeacockに奪われてコンテンツ力の弱体化が株主に懸念されていました。

この契約では、ソニーが劇場をスルーしてダイレクトに配信に回すことを決めた作品についても独占権が与えられます。知られた例としては、トム・ハンクスの主演・監督作『グレイハウンド』がApple TV+で独占配信された例があります。現在は上映を再開する劇場も増えたこともあり、作品が行き場をなくす可能性は減っているかもしれないものの、それでも6月にNetflixで配信される『Fatherhood』のように劇場をスルーし配信で初公開になる事例は、今後も出てくるでしょう。

また、独自のストリーミングサービスを持たないソニーにとっても、この契約は公開終了後の作品の次の収益源としてNetflixの集金能力を活用する良い契約と言えそうです。

ちなみにUniversalやFoxもまた、現在のHBOなどとの独占契約終了時期が近づいており、劇場公開終了作品の行先となるストリーミングサービスを検討しているとされています。

(Source:Sony PicturesEngadget日本版より転載)

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ネットフリックスが東宝スタジオの2棟を複数年貸借、国内実写作品の制作能力を強化

ネットフリックスが東宝スタジオの2棟を複数年貸借、国内実写作品の制作能力を強化

Netflix / TOHO

Netflixは日本を代表する撮影所のひとつ『東宝スタジオ』と、ステージ2棟および関連施設を2021年より複数年にわたって貸借する契約を結んだことを明らかにしました。

世田谷の東宝スタジオは1932年の竣工から今日に至るまで、『ゴジラ』シリーズをはじめ多数の映画が撮影された日本最大級のスタジオ。約2万4000坪の敷地に撮影ステージ10棟を含む関連施設を備えます。

うちネトフリが利用するのは、

・No.7ステージ(957㎡)
国内最大級のキャットウォークまでの高さ約11メートルを誇り、広さは約300坪と東宝スタジオの中で最も体積が大きいステージ。
・No.10ステージ(658㎡)
有効面積200坪の「使いやすさ」を追求した最新鋭の撮影用ステージ。
・アクターズセンター 2室
・プロダクションセンター 1室

ネットフリックスが東宝スタジオの2棟を複数年貸借、国内実写作品の制作能力を強化

TOHO

TOHOスタジオ株式会社 代表取締役社長 島田充 氏コメント

「東宝スタジオは1932年の開業から今日まで、世界に開かれたスタジオとして、映画・配信コンテンツ・CMなどのあらゆる才能を応援して参りました。今回このような連携を通して、Netflix様に東宝スタジオの仲間に加わって頂けることを心より歓迎します。これからも私たちは、世界中のお客様に心揺さぶるエンタテインメントをお届けします。」

Netflix プロダクション・マネジメント部門 小沢禎二 氏コメント

「東宝スタジオ様の世界水準のステージを舞台に生み出される作品を、世界中のメンバーにお届けできることを大変嬉しく思います。今回の取り組みは、数年前、Netflixがグローバルスタジオとしての機能を強化しはじめた頃には想像し難かった夢の実現であり、国内での作品づくりを大きく前進させるものだと感じています。昨年から先の見えづらい状況が続いておりますが、今回の取り組みが弊社作品の関係者及び広く映像業界にさらなる活気をもたらすものと期待します。」

ネトフリは世界2億人を超える有料会員数を背景に、国内アニメスタジオとのパートナーシップ締結など、世界各国で映像制作の環境を大きく変えてきました。日本発の実写ネトフリ作品はすでに多数が作られていますが、ネトフリが日本国内でみずから制作スタジオを貸借し長期的な拠点を設けるのは今回が初めてです。

About Netflix – Netflix、東宝スタジオを舞台に、国内発の実写作品の更なる拡充に前進

(Source:Netflix東宝Engadget日本版より転載)

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タグ:映画(用語)エンターテインメント(用語)東宝(企業)Netflix / ネットフリックス(企業・サービス)日本(国・地域)

Netflix作品がアカデミー賞35部門でノミネート、「マンク」は10部門

Netflix(ネットフリックス)のオリジナル映画は2021年、アカデミー賞の35部門にノミネートされ、またもや他のハリウッドスタジオを寄せ付けない結果となった。

「Mank(マンク)」は作品賞、監督賞(David Fincher、デヴィッド・フィンチャー)、主演男優賞(Gary Oldman、ゲイリー・オールドマン)、助演女優賞(Amanda Seyfried、アマンダ・サイフリッド)を含む10部門のノミネートを獲得し、群を抜いていた。しかしだからといって、必ずしもこれがNetflix初の作品賞受賞作になるとは限らない。2019年には同社の「Roma(ローマ)」が同じく10部門にノミネートされ、最終的に3部門を受賞したが作品賞は受賞できなかった。また2020年は「The Irishman(アイリッシュマン)」が10部門にノミネートされたにもかかわらず、どの部門でも受賞できなかった

「マンク」の他にも、Netflixの「The Trial of the Chicago 7(シカゴ裁判)」は作品賞や助演男優賞(Sacha Baron Cohen、サシャ・バロン・コーエン)など6部門にノミネートされた。また、オバマ夫妻の制作会社であるHigher Groundの作品「Crip Camp(ハンディキャップ・キャンプ)」が長編ドキュメンタリー賞に、「My Octopus Teacher(オクトパスの神秘:海の賢者は語る)」が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされている。

一方でAmazon(アマゾン)は12部門のノミネートを受け、そのうち「Sound of Metal(サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~)」が6部門(作品賞を含む)にノミネートされた。「Borat Subsequent Moviefilm:Delivery of Prodigious Bribe to American Regime for Make Benefit Once Glorious Nation of Kazakhstan(続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画)」「One Night in Miami(あの夜、マイアミで)」「Time(タイム)」などもノミネートされた。またApple(アップル)は「Wolfwalkers(ウルフウォーカー)」(長編アニメーション部門)と「Greyhound(グレイハウンド)」(サウンド部門)で初めて2部門にノミネートされた。

もちろん、2021年は映画全般にとってストリーミング中心の年だ。新型コロナウイルスの大流行で世界中の映画館が閉館を余儀なくされたため、アカデミー賞は資格を得るために映画館で商業的に上映するという条件を一時的に破棄した。

アカデミー会員を含むおそらくほとんどの視聴者がこれらの映画をストリーミングで観たと考えて間違いないだろう。例えば最優秀作品賞にノミネートされ、最優秀ドラマ映画賞に輝いたゴールデン・グローブ賞の「Nomadland(ノマドランド)」は、Fox Searchlightによって劇場とHuluで同時に公開された。

アカデミー賞は太平洋時間4月25日午後5時にABCで放映される。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix

画像クレジット:Prayitno Photography Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(文:Anthony Ha、翻訳:塚本直樹 / Twitter