【コラム】クリエイターエコノミーとクリエイターテックが実現する大きなビジネス

クリエイターエコノミーという言葉を聞いたことがある人は少なくないはずだ。もはや新しい概念ではないし、それが何かをよく知っている人もいるだろう。しかし、その名が示す通り、クリエイターエコノミーにはクリエイターが必要だ。

私たちがクリエイターエコノミーと呼んでいるものは、本質として2つのグループを内包している。1つは、主に独立したクリエイターで構成された、大規模で分散化された非定形のグループで、何らかの方法でデジタル空間に接続されているものだ。ミュージシャン、ビジュアルアーティスト、映像クリエイター、グラフィックデザイナー、ブロガー、インフルエンサーなどがこれに含まれる。そしてもう1つは、こうしたクリエイション(創造)を可能にするツールを提供する企業やプラットフォーム(クリエイターテック)で、その延長線上には、配信や収益化も含まれる。

当然のことながら、クリエイターエコノミーのビジネスは基本的にデジタル上で行われ、ハイテクの領域にある。これにより、組織に属さないクリエイターが従前よりも簡単に自分の作品で収益を上げることができるようになった。

これが、長期にわたり栄華を極めてきたスーパースターモデルの崩壊のきっかけにもなっている、というのは驚くべきことだろうか。スーパースターモデルとは、一部の著名なスター集団によるコンテンツをユーザーが視聴するという、昔ながらのエンターテインメントビジネスの手法である。何十年にも及ぶスーパースターモデルのもとで、サブカルチャーが繁栄していなかったわけではない……実際繁栄していたのだが、大きな収益を上げることは難しかった。

クリエイターエコノミーとクリエイターテックは、どちらかというと自然に発生したものだ。当初はバイラリティ(SNSなどであっという間に人気が爆発すること)や新しいソーシャルメディアチャネルを通じたオーディエンスのアクセスで実現したシフト(変化)だったが、今やクリエイターテック自体が独自の世界を構築している。そのため、スーパースターモデルからのシフトを継続できるかどうかが、クリエイターテックの存続の鍵となっている。

スーパースターモデルに風穴を開ける

Netflix(ネットフリックス)は、7月16日の株主総会で「TikTokは『驚異的な』成長を遂げている」として、真のライバルであることを認めた。NetflixがTikTokの競争力を最初に認めたのは、2020年、TikTokに対応すべく「Fast Laughs(ファストラフス、短いおもしろ動画)」を立ち上げたときだったと考える人もいるかもしれない。Fast LaughsはTikTokのコンセプトを借用して、Netflixのコメディーラインナップから抜粋した短いクリップを提供する動画フィードである。

Netflixが長い間スーパースターを利用してきたのは紛うことなき事実である。Zac Efron(ザック・エフロン)は世界中を旅し、Paris Hilton(パリス・ヒルトン)は料理をし、有名なコメディアンは1つ以上のスペシャル番組を持ち、オリジナルの映画やシリーズでは、ほんの数例挙げるだけでもTimothée Chalamet(ティモシー・シャラメ)、Jane Fonda(ジェーン・フォンダ)、Sandra Oh(サンドラ・オー)、Anthony Hopkins(アンソニー・ホプキンス)などが活躍している。古き良き時代の姿だ。

一方、TikTokにおける最大のスターは、いわゆる「スター」ではなく、たまたまおもしろくて、賢くて、痛烈で、アルゴリズムの運と自分の創造性だけで視聴者を集めたごく一般の人々である。たとえ有名でなくても、多くのクリエイターがニッチなフィールドを見つけ、熱心なファンを獲得している。彼らは(オーディエンスの)貴重な注目と視聴率を奪う新しいプレイヤーだ。

クリエイターエコノミーには「テントポール」の作品が存在しない。テントポールとは、そのスタジオ自体の経営を左右するほどの大ヒットを記録する作品を意味する用語である。ほとんどのアルバムは制作費を回収できない(メジャーレーベルでも同様だ)。そこにAdele(アデル)が現れてレコードを発表し、回収できなかったレコードの代金を支払い、多少の収益をもたらす。

これはクリエイターエコノミーには当てはまらない。確かにTikTokでもKhaby Lame(カベンネ・ラメ)のようなタイプのスターが生まれている。彼は、複雑すぎるライフハックに対しておもしろおかしく苛立ちを表現することで世界的に有名となり、今ではMeta(メタ)の宣伝をしている

しかし、カベンネ・ラメのフォロワーが、彼の最新の動画を観るためだけにアプリを開く(そして視聴後はアプリを閉じる)ことはない(そうさせないようにアルゴリズムが設計されているのだが、それはまた別の話だ)。フォロワーたちはこれらの有名人だけでなく、小規模なクリエイターも数多くフォローしており、彼らが鑑賞する動画の大半は、世界的に有名ではないクリエイターが作ったものであることが統計的に明らかになっている。

小規模クリエイターがニッチなフィールドで成功を収め、熱心なファンを獲得し、すべてが変わりつつある現在、クリエイターテックもリアルタイムでそのニーズに応えるために進化している。クリエイターの幸福(ウェルフェア)を重視し、その維持を最優先すべき時が来た。

良い倫理観=良いビジネス

クリエイターの報酬を単に倫理的な問題としてとらえるのは簡単だが、すでに語りつくされた議論である。もちろんアーティストは自分の作品にふさわしい報酬を得るべきだ。では、別の視点から考えてみよう。

クリエイターエコノミーにおけるテックプラットフォームや企業が活動を存続するためには、小規模クリエイターへの公正な報酬をビジネスモデルの中核とすることが重要である。クリエイターをプラットフォームに呼び込み、定着させて、プラットフォームへの需要を喚起するのである。

これは現実的な解法でもある。今は90年代ではないし、大きなイベントも存在しない。クリエイターテックにとってはクリエイターの数こそが重要である。プラットフォームの需要を支えているのは多くの小さなクリエイターたちだ。

クリエイターテックは、小規模クリエイターの支援に全力で取り組むべきである。彼らを支援し、適正な報酬を提供し、クリエイターをスポンサーやパトロンと結びつけるプラットフォームを継続的に改良していかなければ、スーパースターモデルに対する(クリエイターエコノミーの)進化はすべて無駄になってしまい、クリエイターテックは自らの首を絞めてしまうことになる。

クリエイターの利益よりも(プラットフォームを提供する企業の)株主の利益の方が大きいというビジネスモデルは、特に視聴者の需要と支払い意欲が高い状況において、望ましいものではなく、持続可能性も損なっている。コンテンツクリエイターが更新を中断すると罰せられるようなアルゴリズムは馬鹿げており、廃止すべきだ。クリエイターエコノミーモデルとそれを利用する企業は、根底から見直しを行うべき時である。

クリエイターテックは、クリエイターのパトロネージュ(支援者)としての役割を受け入れ、革新し続けなければならない。すでに特定のクリエイターのニーズに対応して、場合によってはブランドとクリエイターを結びつけて収益性の高いパートナーシップを実現する、競争の激しいパトロンサービスの市場を作り出そうとしているクリエイターテックも存在する。

Substack(サブスタック)は、フリーランスライターのためのプラットフォームを進化させようとしている。Patreon(パトレオン)はあらゆるタイプのコンテンツクリエイターに使ってもらえると自称しているが、公式な手段ではない。今後は最も多くの報酬、知名度、チャンス、そして最も使いやすいサービスを提供するプラットフォームが勝利することになるだろう。

ライセンス、配信、ブロックチェーン認証などの面で進化を続けることは、クリエイターのウェルフェアにとっても、これらの進化を実現する企業にとってもメリットがある。アートオークションのプラットフォームが従来型のギャラリーの枠を超えてユーザーに利用してもらうにはどうするべきだろうか。デジタル音楽、映像、画像のライセンシング(ライセンスを供与して利益を得る行為)は加速し、映像コンテンツクリエイター、フォトグラファー、ソングライターなどのクリエイターエコノミーの中で重要な役割を果たしている。

冷静に考えれば、収益を上げる過程で誰かが搾取される必要はないのだ。

小規模クリエイターへの投資は経済的にもメリットがある

個人がクリエイターになる時代、クリエイターテックが負うクリエイターに対する責任は、自己保身のためだけでなく、倫理的にも重要である(繰り返しになるが、クリエイターテックは小規模クリエイターのエコシステムが充実していなければ成立しない)。スーパースターエコノミーは、プラットフォームやメディアに散在する熱心なファンを持つ独立したクリエイターが支えるエコノミーに道を譲ろうとしている。

活発なクリエイターエコノミーには、まずクリエイター自身の健全な成長が必要である。熱心なファンは意外なところからボトムアップで生まれるので、オーディエンスがコンテンツに簡単にアクセスできることが必要だ。クリエイターテックの成功は、クリエイター自身の成功と切り離せない関係にあるのだから、クリエイターテックはクリエイターを搾取してはならない。

テック産業は、自分たちの命運をユーザー(クリエイター)の命運と結びつけて考えない悪い癖がある。純粋なビジネスの観点からも、倫理的な観点からも、クリエイターテックはこの間違いを犯してはならない。

編集部注:Ira Belsky(イラ・ベルスキー)氏は、Artlistの共同設立者兼共同CEO。

画像クレジット:Stephen Zeigler / Getty Images

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(文:Ira Belsky、翻訳:Dragonfly)

Netflixが作品の更新や独占インタビューなどを最新情報をまとめるウェブサイト「Tudum」を開設

Netflix(ネットフリックス)は、テレビ番組や映画の更新、リリース日、追加コンテンツに関するニュースを掲載する新しいウェブサイト「Tudum(トゥダム)」を開設した。Netflixは、このサイトを「Netflixのお気に入りの作品をより深く知ることができる場所」と位置づけている。ユーザーは、自身のNetflixアカウントでこのサイトにログインすることで、よりカスタマイズされた体験をすることができる。Netflixによると、同ウェブサイトはまだ初期段階にあり、今後も継続して構築し、新しい機能を追加していく予定だという。

Tudumでは、Netflixのテレビ番組や映画に関する追加コンテンツや情報を提供する予定だ。例えば、ユーザーはコンテンツをより深く掘り下げることができるようになり、「ウィッチャー」のキャストを他にどこで見たか、「メイドの手帖」は実話に基づいているのかなどの情報を調べることができるようになると述べている。同ウェブサイトには、独占インタビュー、キャストの内訳、プラットフォームで人気のあるコンテンツの情報、トレンドニュースセクション、今後のショーの詳細、探索セクションなどが含まれている。

「Tudum」という名称は、Netflixで再生ボタンを押したときに聞こえてくる音にちなんで名付けられたもので、9月に開催されたNetflixのグローバルなバーチャルファンイベントの名称でもある。このイベントでは、Netflixの最も人気のあるタイトルのスターたちによる独占的な初公開やパネル展示が行われた。「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「エミリー、パリへ行く」「ウィッチャー」「ザ・クラウン」「コブラ会」「ブリジャートン家」など、Netflixの最も人気のある番組のクリエイターやスターとの話があった。

このストリーミング大手の最高マーケティング責任者であるBozoma Saint John(ボゾマ・セイント・ジョン)氏は、ブログ記事で新サイトの立ち上げを発表し、Netflixは「ファンのみなさまが愛するストーリーをより深く掘り下げ、夢中にさせ、新しい会話を始めるために、Tudumを導入できることに興奮しています。まだまだこれからで、今日の公開は始まりに過ぎません」。 と述べている。

新しいウェブサイトは世界中でアクセスできるようになったが、現在は英語版のみの提供となっている。Netflixがこのウェブサイトを他の多くの言語でも展開する予定かどうかは不明だ。

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Netflixのゲームサービスに3タイトル追加、iOSとAndroidでグローバル提供

Netflix(ネットフリックス)の新たなゲームサービスが11月にiOSAndroidの両方で世界展開され、まずは「Stranger Things」をテーマにした2つのゲームと、いくつかのカジュアルゲームが提供された。そして今回、Netflixはそのラインナップを拡充し、新たに3つのゲームをiOSとAndroidの両方で提供する。

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1つ目の新作品は「Dominos Cafe」で、1対1または2対2の対戦でさまざまな種のリアルなチャレンジができるドミノゲームが含まれている。このゲームには、難易度が3段階あるクラシックなゲームモードが用意されている。また「Knittens」というマッチ3ゲームも追加される。他のマッチ3ゲームに似ているが、目的を達成すると子猫をドレスアップできるという工夫が加えられている。最後に「Wonderputt Forever」というミニゴルフゲームだ。このゲームでは、プレイヤーは適宜ショットを計画し、それぞれのユニークなホールにボールを沈める必要がある。

Netflixはまた、近い将来さらに2つのゲームをリリースすることを発表した。1つ目は「Hextech Mayhem:A League of Legends Story」という作品で、音楽のビートに合わせて跳ねながら障害物を避けたり、敵の武装を解除したり、導火線に火をつけたりするリズムゲームだ。2つ目は「Arcanium:Rise of Akhan」というもので、オープンワールドの1人で遊ぶカード戦略ゲームだ。

Netflixのラインナップは現在「Bowling Ballers」「Shooting Hoops」「Teeter Up」「Asphalt Xtreme」「Stranger Things 1984」「Stranger Things 3」「Card Blast」を含む計10タイトルとなっている。

Androidでこれらのゲームにアクセスするには、NetflixアプリAndroid版の新しい「ゲーム」タブをタップする。するとゲームのリストが表示される。タイトルを選択すると、他のアプリと同様にGoogle Play Storeに移動し、ゲームをインストールすることができる。ゲームをダウンロードした後は、Netflixアプリ内またはAndroid端末のホーム画面上でゲームをタップすることで、いつでもプレイできる。iOS版でも同様のシステムを採用していて、ユーザーはAppleのApp Storeにアクセスしてゲームをダウンロードする。

長期的には、Netflixは他の追加要素やゲームジャンルでゲームカタログを拡大する計画だ。例えば、同社はゲームライブラリをさらに充実させるために「Oxenfree」などのストーリー性の高い作品で知られる独立系ゲーム開発会社Night School Studioを9月に買収した

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Netflixは以前、ゲームに触手を伸ばしたのは、会員を楽しませ、加入を維持するための方法にすぎず、ゲーム自体から直接収益を得るためではないと説明していた。現在のところ、ゲームは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。同社は、カタログが拡大すれば、同じ推薦アルゴリズムを適用して、テレビ番組や映画だけではなく、新しいゲームをモバイルユーザーに提案することも可能だと述べている。

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

ユーチューバーがリアルで「イカゲーム」を再現、ハリウッド並予算で作られたYouTube動画がクリエイターに与える影響

韓国のサイコスリラー「Squid Game(イカゲーム)」が話題になった。「イカゲーム」は1億4200万人の視聴者を獲得し、Netflix(ネットフリックス)のシリーズ史上最大のヒット作となった。そして今、ユーチューバーのMrBeast(ミスター・ビースト)が、ドラマのタイトルになった死闘を再現し、8日間で1億4200万回の再生回数を記録したことが話題になっている(誰も殺されていないのでご安心を)。

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先日、YouTubeの米国トップクリエイターに2年連続で選ばれた23歳のJimmy Donaldson(ジミー・ドナルドソン、MrBeast)氏は、セットを用意し、456人の参加者の衣装を作り、Netflixのドラマに限りなく近い動画を制作した。そして、Netflixの人気シリーズ同様、最後まで勝ち残ったプレイヤーは、人生を変えるような賞金を手にする。ドナルドソン氏の動画では、参加者は45万6000ドル(約5150万円)を獲得するチャンスが与えられた。

ドナルドソン氏の「イカゲーム」が、少なくとも再生回数では元祖「イカゲーム」と同じくらい人気を呼んだのには、いくつか理由がある。1つには、YouTubeは無料で、Netflixはそうではないからだ。

だが、動画がバイラルにする(拡散する)ためには、コストがかかる。同氏は、25分の動画に、なんと350万ドル(約4億円)もかかったとツイートした。ちなみに、Netflixの全9話のシリーズにかかったコストは、合計2140万ドル(約24億円)。シリーズ1時間あたり平均240万ドル(約2億7000万円)だ。

ドナルドソン氏のような人気ユーチューバーであっても、Netflixのような上場グローバル企業が持つ経営資源にはかなわない。そのため、ドナルドソン氏のように、衝撃的なスタント(人目を引くための馬鹿げた行為)を内容とする動画を作るクリエイターにとって「イカゲーム」の再現のような、前例のないことをするのは難しくなっている。

「イカゲーム」リリース後、9時間を割けなかった人のために、背景を説明しよう。「借金まみれから一生抜け出せないなら、途方も無い富を手に入れるために死闘を繰り広げてみてはどうか」。これが、韓国の債務危機に対するHwang Dong-hyuk(ファン・ドンヒョク)監督の答えだが、海外の視聴者にも共感してもらえるだろう。米国では学生の借金が1兆7300億ドル(約195兆円)に達し、過去10年間で91%以上増加した。もしあなたが、たった一度、歯医者に行っただけで、これまでの貯金を使い果たしてしまうのではないかと心配しているのであれば、登場人物たちが手っ取り早く金を手に入れようと必死になる姿に共感するのは難しくないだろう。

「イカゲーム」の中で、そのゲームは、裕福なエリートたちが自らの娯楽のために作ったものであることが明かされる。貧しい人々がゲームの条件に同意するなら、死闘を演じさせてはどうだろう、ということだ。

そこまで極端でなくても、MrBeastの動画が行っていることも同じだ。同氏は、普通の人々に大金を渡し、自らのブランドであるパフォーマンス的な慈善活動で、何百万人もの視聴者を楽しませ、注目を集めることで金銭的な利益を得ている。

予想どおり、MrBeastの「イカゲーム」動画には、Netflixのドラマをあれほど魅力的にした、感情的な共鳴やサスペンスが欠けていた。参加者は何のリスクも負わないため、昼間の「Wheel of Fortune(米国のゲーム番組)」の再放送と同じ程度に、懸けられたものが小さく感じられる。だがドナルドソン氏は、このスタイルのYouTubeコンテンツを開拓しただけでなく、完成させた。とんでもなく馬鹿げたことをすれば、みんながそれを見てくれる。YouTubeでは視聴時間が金になる。ただ、このモデルを追求していくと、ユーザーの注目を集めるための投資コストが時間を追うごとに膨らんでいく。

クリエイターエコノミーの拡大に伴い、一部のユーチューバーの予算も増えている。しかし、不安定な性質を持つこの仕事で、赤字に陥ることは危険だ。Netflixの「イカゲーム」は、これまでに少なくとも予算の約42倍の8億9110万ドル(約1007億円)を稼いだが、ドナルドソン氏は自身の「イカゲーム」への投資を回収できないかもしれない。

「これ以上できない」というところまでエスカレート

動画「How I Gave Away $1,000,000(僕が100万ドル[約1億1300万円]を誰かにあげるまで)」でドナルドソン氏は、こうしたコンテンツを作り始めたきっかけは、デジタルアイテム収集アプリのQuidd(クイッド)から、1万ドル(約113万円)の動画ブランド契約を持ちかけられたことだと説明している。同氏は、その1万ドルをホームレスの人に渡す動画を撮った。その後もQuiddからの資金で動画を作り続け、その数は雪だるま式に増えていった。

現在、最も人気のある動画の中には「I Ate A $70,000 Golden Pizza(7万ドル[約800万円]のゴールデンピザを食べてみた)」「Last To Leave Circle Wins $500,000(円の中に最後まで残ったら50万ドル[約5650万円]」「Donating $100,000 To Streamers With 0 Viewers(視聴者ゼロのストリーマーに10万ドル[約1130万円]を寄付してみる)」など、投資額がもっと大きなものもある。

MrBeastは9月、クリエイター向けのYouTubeチャンネル「Colin and Samir」で「動画制作に毎月400万ドル(約4億5200万円)を使っているが、自分の期待を上回る動画もあれば、そうでない動画もある」と語っていた。同氏によると「I Sold My House For $1(自宅を1ドル[約113円]で売ってみた)」という動画の制作費は100万ドル(約1億1300万円)を超えたが、広告収入で回収できたのは50万ドル(約5650万円)にも満たず、スポンサー料ではその差を埋められなかった。だが、いくつかの動画が予想以上に良い結果を出している限り、あまりバイラルではない(拡散しない)動画が多少あっても、痛くも痒くもない。

「動画をバイラルにする方法がわかれば、あとはいかに多くの動画を配信するかということになります」と同氏は2020年、Bloombergに語った。「稼ぐことができる金額は実質的に無限です」。

Forbes(フォーブス)は、ドナルドソン氏が2019年6月から2020年6月の間に、YouTubeで2400万ドル(約27億円)を稼いだと推定した(YouTubeだけが同氏の収入源ではなく、MrBeast Burgerというゴーストキッチンを経営したり、Twitch(ツイッチ)でストリーミングしたり、多くのブランドとコラボレーションしたりしている)。しかし同氏は、同じバイラルスターのLogan Paul(ローガン・ポール)氏とのインタビューで、収入のほとんどをそのまま動画に使っていると語っている。

「月に300万ドル(約3億3900万円)とか400万ドル(約4億5200万円)稼いだら、次の月には動画に使ってしまいます」とドナルドソン氏は話す。「私たちが得る、文字どおり『カミソリのように』薄い利益は、すべて単純に再投資しています」。

このようなクリックベイトモデルの問題点は、視聴者が高予算のYouTube動画に鈍感になってしまうことだ。クリエイターはさらにレベルアップする必要に迫られる。

コメディアンのDemi Adejuyigbe(デミ・アデジュイグベ)氏も、Earth, Wind, & Fire(アース・ウインド&ファイアー)の「September」に合わせて踊る動画を毎年公開するなかで、この問題に直面した。

2016年の最初のバイラル動画では、表に「SEPT 21(9月21日)」、裏に「THAT’S TODAY(それは今日だ)」と書かれた自作のシャツを着て、寝室で踊っただけだった。翌年は派手に風船を使い、2018年には子ども合唱団を登場させ、2019年にはマリアッチバンド(メキシコの大衆的な楽団)を雇った。その後の展開はおわかりだろう。2021年、同氏はもうビデオを作らないと決めた。毎年、より大きく、より良いものを作り続けるのは、時間がかかりすぎるし、困難だからだ。そこで、同氏は最後にもう一度、全力で取り組み、ファンから100万ドル(約1億1300万円)以上の寄付を集めた。だが、一連の「September」動画は、同氏の生業にはならなかった。動画が話題になったことで、ハリウッドで注目されるようにはなった。毎年の「September」動画の企画の合間に「The Good Place」や「The Late Late Show with James Corden」などの番組で脚本を担当した

美容・ファッションクリエイターのSafiya Nygaard(サフィヤ・ナイガード)氏も、クリックベイトモデルの問題に直面した1人だ。同氏は最初、BuzzFeed(バズフィード)のビデオプロデューサーとしてファンを獲得したが、退職して自身のチャンネルに投資し、独立することにした。同氏は、美容分野で差別化を図るために「Melting All My Nude Lipsticks Together(私が持っているヌードカラーの口紅を全部溶かしてみる)」「Mixing All My Foundations Together(私が持っているファンデーションを全部混ぜてみる)」など「悪いメイクの実験」をしてきた。1年後には「Melting Every Candle From Bath & Body Works Together(Bath & Body Worksのすべてのキャンドルを一緒に溶かしてみる)」「Melting Every Lipstick From Sephora Together(Sephoraのすべての口紅を一緒に溶かしてみる)」とエスカレートしていった。後者の動画では、600本以上の口紅を使用した。Sephoraの口紅の価格は約10〜50ドル(約1130〜5650円)。同氏の支払額があまりに高額だったため、Sephoraのレジ係が確認のために銀行に電話した。同氏はその様子を撮影した。

しかし、Sephoraであらゆる口紅を買ってしまったら、それ以上のことをするのは無理だろう。ナイガード氏は目下、約1000万人の登録者がいるYouTubeチャンネルを月に1~2回しか更新していないが、Instagram Reels(インスタグラム・リール)やTikTok(ティクトック)には数日に1度のペースで投稿するようになった。TikTokでも高価な買い物をすることがある。ある人気のTikTokで、同氏がBalenciaga(バレンシアガ)の1350ドル(約15万3000円)のピンヒールをデザインした。しかし、117本のBath and Body Worksのキャンドルや、600本のSephoraの口紅に比べれば、小さな買い物だ。

ナイガード氏やアデジュイグベ氏のようなクリエーターは、このように高額で、時に低報酬となるコンテンツから離れることができた。だが、ドナルドソン氏にとって、高予算の動画を作ることは活力の源となっている。自分のチャンネルがYouTubeの食物連鎖の頂点に立ち続けるために、より過激なコンテンツの制作をやめるわけにはいかないのだ。

クリエイター経済への資金供給

スタートアップは事業の成長のために資金を必要とするとき、ベンチャーキャピタルを利用する。動画制作コストが増大する昨今、バイラルクリエイターに投資機会を見出すベンチャーキャピタル企業が出てきている。ベンチャーキャピタルのSignalFireは、クリエイターは最も急成長している中小企業であると述べている。Sam Lessin(サム・レッシン)氏のSlow Venturesのように、その考えを次のレベルにまで高めている企業もある。Slow Venturesは最近、Silicon Valley Girlというチャンネルを持つユーチューバーのMarina Mogilko(マリアナ・モジルコ)氏の将来に170万ドル(約1億9200万円)を投資した。今後30年間、同氏のクリエイターとしての収益の5%を受け取る。

「人」に投資するというのは薄っぺらく聞こえるかもしれない。だが、関係者全員が善意であると仮定した場合、アーティストに金銭的な余裕を与えることは、本当に最悪なことなのだろうか。これは、すでにハリウッドで起こっていることだ。制作会社が脚本を購入し、人材を雇い、映画を売り込んでも、興行的には大失敗に終わることがある。

しかし、クリエイター、つまり「人」はスタートアップではない。そして、自分を超えようとし続けるとどうなるか。燃え尽きてしまうのだ。

ベンチャー企業からの資金調達という緩衝材が、クリエイターの経済的負担を軽減する可能性はある。だが、利害関係者へのアピールというプレッシャーが、さらなるストレスとなることも考えられる。

YouTubeのCEO、Susan Wojcicki(スーザン・ウォジスキ)氏は、2019年にクリエイターに宛てた手紙の中で、燃え尽き症候群の問題が大きくなっていることを認めている。

「自分のチャンネルが上手くいかなくなるのではと心配して、撮影を休めないという気持ちになる、というクリエイターの声を聞いたことがあります」とウォジスキ氏は述べた。「もし、あなたがしばらく休みたいと思っても、ファンは理解してくれるでしょう。結局のところ、あなたが作っているからこそ、ファンはそのチャンネルを選ぶのですから」。

YouTubeのプロダクトチームは、クリエイターが休みから戻ってくると、より多くの再生回数が得られることに気づいた。しかし、Drake McWhorter(ドレイク・マックウォーター)氏は、それは真実ではないと思う、と当時CNNに語った。

「YouTubeはトレッドミルのようなものです」と同氏はいう。「一瞬でも止まったら死んでしまいます」。

ネットでバイラルになるのはこれまでになく簡単になったが、だからといって長期的に視聴者の注目を集めるのが簡単だとは限らない。ネットで生計を立てるには、視聴者が必要となる。MrBeastがハリウッド級の予算でYouTube動画を制作し、なおかつ「カミソリのように薄い」利益しか上げていない今、私たちは「クリエイター経済で勝っているのは誰か」と問わなければならない。結局のところ「Real Life Squid Game」の成功は、ドナルドソン氏にとってよりも、YouTubeにとって、あるいはNetflixにとってさえも、朗報なのかもしれない。

画像クレジット:MrBeast/YouTube

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

SpotifyがTikTokに似た縦方向ビデオフィードのテストを開始

TikTokのショートビデオのフィードはInstagramからSnap、YouTube、さらにNetflixに至るまで、多くの競合に模倣されている。今度はSpotifyも模倣の仲間に加わるようだ。Spotifyはアプリ内でDiscoverという新機能をテストしていることを認めた。Discoverはミュージックビデオを縦方向のフィードで表示する機能で、ユーザーは上下にスクロールして見ていく。お気に入りにしたりスキップしたりすることもできる。この機能が提供されているユーザーに対しては、アプリ画面下部のナビゲーションバーで「ホーム」と「検索」の間にタブが1つ増え、タブが4つになっている。

この新機能を初めて指摘したのはChris Messina(クリス・メッシーナ)氏で、Discover機能の動作を動画でツイートした。同氏はこの機能について、ミュージックビデオを表示するTikTok風フィードの「簡略版」と表現している。

メッシーナ氏はTechCrunchに対し、SpotifyのTestFlight版(iOS用のベータ版)でこの機能を見つけたと語った。ナビゲーションバーに新しいアイコンがあり、タップするとすぐにビデオのフィードが表示されるという。上下にスワイプしてフィードを移動する操作がTikTokによく似ている。さらにハートをタップして曲をお気に入りにしたり、3つの点のアイコンをタップして標準で使われている曲の情報画面を表示したりすることができると同氏は説明した。

同氏は、この機能はSpotifyに以前からあるCanvasのフォーマットを活用しているのだろうと推測している。

2019年に広く導入されたCanvasは、Spotifyアプリで曲とともに表示されるビデオをアーティストが設定できる機能だ。この機能にはユーザーからさまざまな意見がある。音楽を聴くときは静止画のアルバムアートワークだけが表示されている方が好ましくビデオがループしているのは邪魔だという人がいる一方で、ビデオのループが好きだという人もいる。ともあれCanvasはSpotifyが狙っていた効果をあげているようで、同社はユーザーがCanvasを見ているとストリーミングを継続し、曲を共有したり保存したりする傾向が強いと発表している。

メッシーナ氏が共有したビデオやそれ以外に我々が見たビデオから、縦方向のフィードで再生されているのは既存のCanvasビデオであることが確認できた。しかしSpotifyはこれに関してはっきりとは認めなかった。

TechCrunchはSpotifyに対し、この機能を広く公開する予定があるか、iOSとAndroidの両方で利用できるか、どのマーケットで利用できるかなどの詳細を問い合わせた。Spotifyは詳細を明らかにしなかったが、縦方向のビデオフィードのアイデアを試していることは認めた。

同社は「Spotifyはユーザーエクスペリエンスを向上させるために常に多くのテストを実施しています。最終的にユーザーエクスペリエンスの幅を広げることにつながるテストもあれば、重要な研究として実施されるだけのテストもあります。現時点で共有できる情報は、これ以上はありません」と補足した。

つまり、このテストはごく初期のものであり、広く公開されない可能性がある。しかし広く公開されなかったとしても、Spotifyの動きとしては驚くにはあたらない。同社はこれまでもソーシャルメディアで人気のフォーマットに目を向けてユーザーを引きつけようとしてきた。インフルエンサーが自分で作ったプレイリストを投稿できるストーリーズ機能をテストしていたこともある。しかしこの機能はSpotifyの全ユーザーに公開されることはなかった。

TikTokのフォーマットは人気のソーシャルプラットフォームに取り入れられてきた。Instagramのリール、SnapchatのSpotlight、YouTubeショート、Pinterestのアイデアピンなどだ。コンテンツを見つけるのに理想的なフォーマットであることも証明されつつある。例えばNetflixは最近、縦方向の短尺ビデオフィードをアプリに取り入れ、Fast Laughs機能として公開した。これは同社のコンテンツライブラリからクリップを配信するもので、番組をウォッチリストに保存したりストリーミングをすぐに開始したりするツールとなっている。これと同様に動画をベースとしたSpotifyのDiscover機能も、おなじみのフォーマットでユーザーに新しい音楽を紹介し、ユーザーの関心をSpotifyに伝える役割を果たすかもしれない。

画像クレジット:Bryce Durbin

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

Spotify、ネットフリックスの関連サントラ音楽やポッドキャストを集めた「Netflix Hub」を開始

Netflix(ネットフリックス)のお気に入りの番組のサウンドトラックを探している?拡大されたNetflixとSpotify(スポティファイ)のパートナーシップのおかげで、より簡単に探すことができるようになった。Netflixは米国時間11月23日、アプリ上で、人気番組や映画の公式サウンドトラック、プレイリスト、ポッドキャストを見つけることができる「Netflix Hub(ネットフリックスハブ)」を導入した。

Netflix Hubでは「ストレンジャー・シングス 未知の世界」「ペーパー・ハウス」「ナルコス:メキシコ編」「アウターバンクス」「イカゲーム」「チック、チック…ブーン!」「ブリジャートン家」「カウボーイビバップ」「ヴァージンリバー」「マイ・ブロック」などのサウンドトラックやプレイリストを提供している。

また「Okay, Now Listen」「Netflix Is A Daily Joke」「10/10 Would Recommend」「You Can’t Make This Up」などのNetflixに関連したポッドキャストや「The Crown:The Official Podcast」「Behind the Scenes:Shadow and Bone」などの人気番組を掘り下げたものがある。

他にも、Jay-Zが主導したサウンドトラック制作の舞台裏をファンに提供するNetflixの西部劇「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール:報復の荒野」の拡張版アルバムなども、音楽やファンの新しい体験の一部となる。また「ペーパー・ハウス」パート5ボリューム2のコンテンツ・デスティネーションや、BuzzFeedのクイズのような、自分が「ペーパー・ハウス」のキャラクターの誰になるかを当てるゲームができるキャラクターマッチング経験などもある。

画像クレジット:Spotify/Netflix

このHubは、SpotifyとNetflixの既存のパートナーシップの上に成り立っているとSpotifyはTechCrunchに語った。両社はこれまでに多くの公式プレイリストで協力してきた。

Netflixは、Spotifyのアプリでハブを持つためのアクセス権を購入していない。つまり、これは広告商品ではなく、お金のやり取りもない。そのかわり、両社は、重なり合うファン層のために協力することに可能性を感じているのだ。

Spotifyのアプリにテーマ別の「ハブ」を導入する大手企業は、Netflixだけではない。最近では、SpotifyとPeleton(ペロトン)が同様の提携を発表し、Pelotonのインストラクターによるプレイリストを掲載した「Curated by Peloton(キュレイティッド・バイ・ペロトン)」ワークアウトハブを導入した。また、アプリ以外では、2021年初めにSpotifyは、アーティストのGIFを使ってユーザーに音楽を紹介するため、GIPHY(ギフィー)と提携した。

Netflixのコンテンツの一部をSpotify専用にすることは、Netflixにとって意味のあることかもしれない。というのも、音楽やポッドキャストを提供しているもう1つの大企業Apple(Apple MusicおよびApple Podcasts)は、Apple TV+ストリーミングサービスでNetflixの競合相手となっているからだ。Spotifyは、少なくとも現時点では、Netflixの中核市場に進出していないため、パートナーとして適していると言える。

Spotifyは、今後数カ月のうちに、より多くの専用コンテンツをNetflix Hubに展開する予定だという。

Netflix Hubは、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、英国、アイルランド、インドのフリーおよびプレミアムのすべてのユーザーが利用できる。

画像クレジット:Spotify/Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

Netflixがストレンジャー・シングスやマーベル作品などの視覚効果を担当した独Scanline VFXを買収

Netflixが、ミュンヘンの視覚効果スタジオScanline VFXを買収た。買収の完了は規制当局の承認とその他の条件により2022年の第1四半期を予定しているが、買収の価額は公表されていない。Scanlineはこれまで「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」や「Cowboy Bebop(カウボーイビバップ)」など、Netflixのオリジナル作品をいくつか手がけている。また同スタジオはMarvelとDCの多くの作品にも特殊効果を提供している。

1989年に創業されたScanlineは、バンクーバーとモントリオール、ロサンゼルス、ロンドン、ミュンヘン、シュトゥットガルトにオフィスを持つ。同社は「Stranger Things 4」「Blood Red Sky(ブラッド・レッド・スカイ)」「Slumberland」「The Gray Man(グレイマン)」「The Adam Project(アダム&アダム)」そして「 Don’t Look Up(ドント・ルック・アップ)」といったNetflix作品を手がけている。Netflix以外では同社は「Game of Thrones(ゲーム・オブ・スローンズ)」や「Black Widow(ブラック・ウィドウ)」「Black Panther(ブラックパンサー)」「Captain Marvel(キャプテン・マーベル)」「Iron Man 3(アイアンマン3)」「キャプテン・アメリカ / ザ・ウィンター・ソルジャー」「Zack Snyder’s Justice League(ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット)」「Joker(ジョーカー)」などなどに特殊効果を提供している。

今後のプロジェクトとしては、Scanlineは「The Batman(ザ・バットマン-)」「The Flash(フラッシュ)」「Aquaman and the Lost Kingdom(アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム)」「Black Adam(ブラックアダム)」「Moonfall(ムーンフォール)」などに関わっている。Netflixによると、今後もScanlineは独立の企業体を維持し、今のクライアントの仕事も行っていく。

Netflixのスタジオ運用担当副社長Amy Reinhard(エイミー・ラインハルト)氏によると、Scanlineはその複雑でフォトリアリスティックな効果と、バーチャルプロダクションにおける専門的技能で知られている。ラインハルト氏のブログ記事によると、NetflixはScanlineのパイプラインとインフラストラクチャとワークフォースに投資して、ScanlineのEyeline Studiosがバーチャルプロダクションにおいて「視覚が為しうることの限界を押し広げようとしている営為を継続してサポートしていく」という。

ラインハルト氏はさらに続けて「弊社のVFXのニーズに関しては世界中の他の多くのスタジオにも依存を続け、弊社のクリエイターたちが世界でもっとも革新的な技術にアクセスできる状態を維持したい。そしてそれにより、弊社の会員のみなさまに、最先端のすばらしい物語をこれからも引き続きお届けしたい」と述べている。

NetflixによるScanlineの買収は、このストリーミング大手がますますプロダクションの内製化に力を入れようとしている間に行われた。2018年にNetflixはAlbuquerque Studiosを買収し、2020年は自社プロダクションへの支出をさらに増やして、すでに巨大なスタジオの300エーカーの増築に10億ドル(約1148億円)を投資すると発表した。その投資とさらに1億5000万ドル(約172億円)の資本支出により、新しいステージを10、ポストプロダクションサービス、大道具等工場、野外撮影所、訓練施設、衣装部、食堂喫茶などが増設される。

そして同社は最近では、ゲームスタジオまで買い上げた。それは9月に買収したNight School Studioだ。このインディーのゲームデベロッパーは「Oxenfree」のような物語性のあるゲームで知られ、Disney Interactiveの元シニアゲームデザイナーSean Krankel(ショーン・クランケル)氏と、Telltale GamesのリードライターだったAdam Hines(アダム・ハインズAdamuhainzu)氏により2014年に創業された。

画像クレジット:Sam Wasson/Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Riot Gamesの新eスポーツ社長がNBAとのコラボ、Netflixヒットシリーズ、NFTについて語る

米国時間11月21日、NBAゴールデンステート・ウォリアーズ対トロント・ラプターズの試合中に演出されたイベントで、Riot Games(ライアットゲームズ)の新eスポーツ社長であるJohn Needham(ジョン・ニーダム)氏が、スポーツファンで埋め尽くされたスタジアムに「League of Legends(LoL)」のTシャツをパラシュートで落下させ、シネマティックトレーラーとともに、世界最大級のeスポーツトーナメントが北米で復活することを発表した。

これは、2022年11月に開催される「2022 League of Legends World Championship」の決勝戦が行われるサンフランシスコの最新施設、Chase Centerを、世界中から数十名のプレス関係者が集まって見学した1日のクライマックスだった。

ニーダム氏はTechCrunchの取材に対しこう語った。「2016年以来、メジャーな国際イベントを北米では開催しておらず、さらにここ数年は新型コロナにともなう渡航制限のため、カムバックが果たせませんでした。ライブイベントを再開できることに非常に興奮しており、ファンのみなさまには、スーパーボウルのハーフタイムショーのようなスリリングな演出を期待していただきたいと思っています」とも。

2011年にRiotが「Worlds」と呼ばれるワールドチャンピオンシップを初めて開催して以来、10年以上になる。マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)ゲームであるLeague of Legendsは、月間1億8千万人以上のアクティブプレイヤーを誇る。LoLには10のフランチャイズチームがあり、それぞれNBA関係のオーナーと繋がりがある。Steph Curry(ステフィン・カリー)氏Michael Jordan(マイケル・ジョーダン)氏、Magic Johnson(マジック・ジョンソン)氏といったNBAのオールスター選手をはじめ、ゴールデンステート・ウォリアーズ、ロサンゼルス・レイカーズ、ヒューストン・ロケッツ、クリーブランド・キャバリアーズ、ミルウォーキー・バックス、メンフィス・グリズリーズ、ニューヨーク・ニックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ワシントン・ウィザーズ、シャーロット・ホーネッツなどの関係者がLoLチームに出資している。

ニーダム氏によると、2020年の4600万人から2021年には7380万人のファンがWorldsの決勝戦を観戦するようになり、League of Legends eスポーツトーナメントは、Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)、AXE by Unilever(ユニリーバ・アックス)、Spotify(スポティファイ)、Bose(ボーズ)、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)、Red Bull(レッドブル)、Coca-Cola(コカ・コーラ)、Fenty by Rihanna(リアーナ・フェンティ)などの大手ブランドを引き寄せるビッグビジネスとなっている。

「当社はファンにバリューを提供するためにブランドと提携していますが、そうした際に、両方のブランドが引き上げられることがよくあると発見しました。ブランド各社は、我々の貴重でリーチしにくいZ世代へのアクセスを得られる一方で、当社はブランドと提携することで信頼を得ることができるのです」とニーダム氏は語る。「ルイ・ヴィトンが当社のために初のデジタルファッションラインを作ってくれたことで、ファンのゲーム体験がさらに充実しました。この種のスキンは非常に人気があるため、当社のビジネスモデルの基盤となっており、圧倒的に多くの収益を生み出しています」。

Riotの巨大なファン層は、グローバルなエンターテインメント企業になることを目指す同社の資産であることも証明されている。

米国時間11月6日には、Riot初のNetflix(ネットフリックス)シリーズ「Arcane(アーケイン)」の予告編がWorlds決勝戦で流され、約7400万人のファンが視聴した。また、Riotの親会社であるTencent(テンセント)が一部所有する、3億5千万人以上の登録プレイヤーがいるゲーム「Fortnite(フォートナイト)」の中でも「Arcane」のプロモーションを行った。数日のうちに「Arcane」はNetflixのチャートのトップに躍り出て、11月8日の週には3400万人以上の視聴者を獲得して第2位となった

北米よりも欧州とアジアで大きなプレゼンスを持つ同社についてニーダム氏は、2022 Worldsツアーを、同ゲームへの新たな関心を生み出す手段と考えている。

「創設以来、世界中で6億人以上のプレイヤーがLeague of Legendsの世界を楽しんでくださっています。チャーンして現在ゲームをプレイしていない方も、プレイインのメキシコシティ、準々決勝のニューヨーク、準決勝のトロント、決勝のサンフランシスコと、我々が北米エリアをカバーしていく中で、再開していただきたいと思っています」。

  1. Riot-Games-eSports-president-John-Needham-_-photo-credit-Martine-Paris

  2. Riot-press-conference-with-John-Needham-on-the-left-_-photo-credit-Martine-Paris

  3. Riot-eSports-president-John-Needham-on-the-left-giving-press-tour-of-where-the-2022-League-of-Legends-World-Championship-will-be-held-at-the-Chase-Center-_-photo-credit-Martine-Paris

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  5. Warriors-Steph-Curry-investor-in-League-of-Legends-esports-team-TSM-_-Photo-by-Martine-Paris

Riotは新しいプラットフォームへの進出に興味を持っているが、ニーダム氏によると、メタバースに飛び込む計画はないとのこと。

「当社と提携してNFTをやりたいというパートナーはたくさんあり、分析しているところですが、今はまだ語れるようなNFTやブロックチェーンの戦略はありません。コレクターズアイテムは、伝統的なスポーツとは異なり、eスポーツでは大きな役割を果たしていないのです」と彼はいう。「eスポーツの観点から飛び込む前に、NFT市場がもう少し成熟するのを見たいと考えています」。

また、RiotはNetflix Gaming(ネットフリックス・ゲーム)やRoblox(ロブロックス)との提携も予定していないと同氏は付け加えた。

画像クレジット:Netflix

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(文:Martine Paris、翻訳:Dragonfly)

NetflixがiOSのキッズユーザー向けにショート動画機能提供へ、まずは英語圏で

Netflix(ネットフリックス)は2021年初め、アプリ内でTikTok(ティックトック)のようなFast Laughs機能を立ち上げ、コメディ番組や即興お笑いスペシャルなどを会員に紹介する短編のおもしろい動画を提供してきた。そして今、アプリ内にあることが明らかになったKids Clipsを使って同様の機能を子ども向けに開発中で、今週中に提供を開始することを認めた。

この機能は、デベロッパーSteve Moser(スティーブ・モーザー)氏が発見したもので、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。モーザー氏は、NetflixのiOSアプリ内でこの機能に関する記述を発見したことをTechCrunchにも明らかにした。アプリのコードに記載されている説明によると、この機能は、若いユーザーが「テレビ番組や映画からの、面白くて、くだらない、音楽的な短編クリップ」を視聴するための方法だ(この機能の以前のバージョンでは「クリップ」を「ビット」と表記していたようだが、その後変更された)。

Netflixは TechCrunchにこの機能の存在を認め、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、英国、およびその他のすべての英語圏で今週から提供されると述べた。また、スペイン語圏のラテンアメリカ市場ではスペイン語の吹き替え、ブラジルではポルトガル語の吹き替えで提供される予定だという。

Netflixは以前、短編ビデオコンテンツに目を向けたのは、扱うコンテンツを会員に「楽しく、早く、直感的に」紹介するディスカバリー機能をより機能させるためだと説明していた。しかし、大人向けの既存のFast Laughs機能とTikTokアプリとの間には、顕著な類似点がある。どちらも縦長のフルスクリーンのビデオフィードと、右側に積み重ねられたエンゲージメントボタンを備えていて、ユーザーは反応を示したりやシェアしたりすることができる。しかし、TikTokとは異なり、大人のユーザーはコンテンツにコメントできない。その代わり、おもしろいコンテンツをNetflixの見たいものリストに追加できるボタンが用意されている。

新しいKids Clips機能は少し異なる仕組みになっている、とNetflixはTechCrunchに語った。

画像クレジット:Netflix

Kids Clips機能は、TikTokのような縦長のビデオフィードを提供する代わりに、タブ内ではなくフルスクリーンのウィンドウに表示される横長のビデオを表示する。クリップは自動再生されるが、保護者は設定でこれを無効にすることができる。クリップのセレクションは毎日更新され、予告編ではなく、Netflixの既存の番組を中心にキッズカタログの全コンテンツから選ばれる。ただし、子どものプロフィールに特定の成熟度設定がされている場合は、キッズクリップ機能はその設定を反映したものになるとNetflixは説明した。

展開するにあたり、この機能は10〜20個のクリップに限定され、画面の右上にクリップの数を示すカウントダウンが表示される。

Netflixの担当者は、この新しいクリップ機能によって、子どもたちが新しいコンテンツを発見したり、お気に入り作品の再視聴につながったりすることを期待していると話した。

画像クレジット:Netflix

この機能の目的は、主にカタログのディスカバリーに関連しているかもしれない。だが、TikTokのような動画アプリがモバイルデバイス上でユーザーの時間をより多く獲得していることも事実だ。例えば2020年のあるレポートによると、米国では、4〜15歳の子どもたちの1日の利用時間がYouTube(ユーチューブ)の85分に対してTikTokは80分と、YouTubeとほぼ同じであることがわかった。

Netflixがソーシャルメディアからアイデアを借りるのは今回が初めてではない。Netflixは以前「Previews」という独自の「Stories」機能を追加し、ユーザーに新しい番組や映画を紹介していた。

Kids Clips機能はiOSでのみ展開され、現時点ではまだ「テスト」とみなされている、とNetflixは述べた。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

NetflixがiPhone、iPadユーザーにもモバイルゲーム提供開始

先週、Netflix(ネットフリックス)は初のモバイルゲームのラインナップを全世界のAndroid(アンドロイド)ユーザーに提供した。本日、そのゲームの提供がiOSユーザーにも拡大された。「ストレンジャー・シングス」のゲーム2本と、その他いくつかのカジュアルゲームが含まれているラインナップは、Androidと同じ方法でiOSユーザーに配信さる。つまり、クラウドからストリーミング配信されるのではなく、App Store(アップルストア)から直接ユーザーの携帯電話やタブレットにインストールされる。

Android版のリリースにともない、Netflixは、ユーザーがカタログを閲覧してプレイしたいゲームを見つけることができる「ゲーム」タブをアプリ内に導入した。しかし、実際にゲームをプレイするには、Google Playにアクセスして、ゲームを端末にインストールしなければならない。最初の起動時に、ユーザーは、Netflixの認証情報を使ってゲームにサインインすることになる。

Netflixによると、iPhoneおよびiPadでのNetflixゲームの提供でも、同様のシステムを採用しているとのことだ。ただし、今回ゲームのダウンロードは、Google Playではなく、Apple(アップル)のApp Storeからになる。また、ゲームを開始する際には、Netflixの会員情報を使った認証が必要となる。

このシステムは、ゲームアプリに対してより寛容な内容に、2020年変更されたAppleのApp Storeのルールに準拠していると同社は考えている。

クラウドゲームサービスの増加に対応するために更新されたものだが、Appleのポリシーによると、開発者は、カタログ内の各タイトルが専用のApp Storeリストに掲載されている場合に限り、ゲームカタログへのアクセスを加入者に提供する集中型のアプリを提供することが認められている。これにより、Appleは各ゲームタイトルを個別に審査することができるという。このシステムは、定額制のゲームサービスGameClub(ゲームクラブ)が、会員のみがプレイできるクラシックゲームのタイトルをより幅広く提供するために開発したものだ

しかし、iOSでのNetflixゲームの実装と、Androidでの仕組みには、1つの違いがある。

Android版のNetflixユーザーには、アプリに専用の「ゲーム」タブがあるが、iOSユーザーにはない。その代わり、iPhoneユーザーには、アプリ内にゲーム専用の列が表示され、そこで任意のゲームを選択してダウンロードすることができる。一方、iPadユーザーには、(6番目に固定された)「ゲーム」タブが表示され、カテゴリのドロップダウンメニューからゲームにアクセスすることができる。

画像クレジット:Netflix

NetflixはTechCrunchに対し、AppleはNetflixのゲームにおいてすばらしいパートナーである一方で、ゲームタブが、独自の「アプリストア」を提供するアプリを禁止するApp Storeのポリシーに抵触するかどうかは、Netflixにとって完全には明らかではなかったと述べている。Netflixは、iOSユーザーにゲーム体験を提供する上でゲームタブは重要ではないと考え、ゲームタブなしでサービスを開始することを決定した。ただし、将来的にこの規則がより明確になれば、現在Androidで提供されているタブのように、iOSアプリに「ゲーム」タブを追加できるようになるかもしれない。

発売にあたってのゲームのラインナップは、Android版と同じだ。これには、BonusXP(ボーナスXP)の2つのタイトル「ストレンジャー・シングス:1984」と「ストレンジャー・シングス 3:ザ・ゲーム」の2タイトル、Frosty Pop(フロスティ・ポップ)の「ティーター」と「シューティング・フープス」の2タイトル、Rogue Games(ローグ・ゲームズ)の「カードブラスト」の1タイトルが含まれる。前者2作品は、Netflixの人気番組「ストレンジャー・シングス」のスピンオフ作品で、後者3作品はカジュアル作品だ。

長期的には、Netflixはこのカタログに他の追加要素やジャンルを加えて拡大する計画を持っている。例えば、同社は9月に「Oxenfree(オクセンフリー)」などのストーリー性のあるタイトルで知られる独立系ゲーム開発会社のNight School Studio(ナイトスクールスタジオ)を買収し、Netflixゲームのライブラリーをさらに充実させている。

Netflixは、ゲームへの関心を、直接収益を得る方法ではなく、加入者を楽しませ、維持するためのもう1つの方法であると説明している。現在のところ、ゲームは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。同社は、カタログが充実してくれば、テレビ番組や映画だけでなく、同じアルゴリズムを使ってモバイルユーザーに新しいゲームを提案することも可能だとしている。

Netflixは「私たちは、ゲームを、オリジナル映画やアニメーション、台本のないテレビへの進出と同様に、当社のもう1つのコンテンツカテゴリーであると考えています」と2021年第2四半期の株主向けのお知らせで述べ、まずはモバイル機器向けの無料ゲームに重点を置くとしている。そして「オリジナル番組への進出から約10年が経過した今、会員のみなさまがゲームにどのような価値を見出しているのか、より深く知るべき時期に来ていると考えています」と述べた。

編集部注:US記事では全世界での開始となっているが、本稿作成時点(2021年11月10日)、日本でのiOS端末ヘの同サービスノ提供は確認できていない。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

NetflixのゲームがAndroidユーザー向けに全世界で提供開始、iOSユーザーへは数カ月以内に

Netflix(ネットフリックス)が、一部の市場での初期テストを終えたモバイル専用ゲームのデビューラインナップを、今週からAndroidデバイスを使う全世界のメンバー向けに展開することを発表した。7月にNetflixは、モバイルゲーム市場への参入を初めて発表し、ゲームを映画やテレビ番組と並んで購読者に提供する「新たなコンテンツカテゴリー」と呼んだ。発表以来Netflixは、カジュアルゲームや人気のオリジナルTVシリーズ「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」を題材にしたゲームなどを含む、広告やアプリ内課金のない無料ゲームを会員に提供しはじめ、その数は徐々に増えている。

Netflixは、以前からゲームへの投資を拡大していた。2019年に開催されたゲームカンファレンスE3で、Netflixは「Roblox(ロブロックス)」や「Fortnite(フォートナイト)」などの人気ゲームプラットフォーム上の一連のゲーム統合を詳述し、新しい「Stranger Things」のゲームを市場に投入する計画を発表した。モバイル向けには、その後、テキサス州にあるゲームスタジオBonusXP(ボーナスXP)と共同で、ゲーム「Stranger Things:The Game(ストレンジャー・シングス:ザ・ゲーム)」の開発を始めた。このタイトルはその後、後続のタイトルである「Stranger Things 3(ストレンジャー・シングス・スリー)」と区別するために「Stranger Things:1984(ストレンジャー・シングス:1984)」と改称されている。

この2つのゲームは、Netflixが2021年8月にポーランドでゲームのマーケティングを開始した際に、同社のAndroidアプリ内でテストされた最初のタイトルとなった。

また、Netflixは9月に「Oxenfree(オクセンフリー)」などのストーリー性のあるタイトルで知られる独立系ゲーム開発会社Night School Studio(ナイト・スクール・スタジオ)を買収し、ゲームライブラリをさらに充実させた。

また2021年10月には、Netflixがポーランドに加えて、スペインとイタリアのNetflix加入者に対して、Frosty Pop(フロスティー・ポップ)の「Shooting Hoops(シューティング・フープス)」と「Teeter Up(ティーターアップ)」、Rogue Games(ローグ・ゲームス)の「Card Blast(カード・ブラスト)」という3つの新しいカジュアルゲームを展開するニュースをお伝えした。

そして今回、これらの2本の「Stranger Things」と、3本カジュアルゲームのフルラインナップが世界のAndroidユーザー向けに提供されることになった。

タイトルにアクセスするには、Android版Netflixアプリの中で新しい「ゲーム」タブをタップすればゲームの一覧を見ることができる。そこでタイトルを選択すれば、他のアプリと同様にGoogle Play(グーグル・プレイ)ストアに移動し、ゲームをインストールすることができる。ただし、サインインしてゲームをプレイするには、Netflixの会員登録が必要だ。

ダウンロード後は、Netflixアプリ内やAndroid端末のホーム画面上でゲームをタップすることで、いつでもプレイすることができる。

画像クレジット:Netflix

テスト期間中は、Androidスマートフォンのユーザーのみがゲームを利用できた。Netflixによれば、今回のグローバルローンチにより、Androidタブレットを持っているメンバーも利用できるようになるとのことだ。新しいゲームの列(6番目の位置に固定されている)にゲームが表示され、Netflixアプリの「カテゴリー」ドロップダウンメニューにも表示されるようになる。

NetflixがTechCrunchに伝えた情報によれば、新しいゲームは米国時間11月2日よりGoogle Playストアで公開されるものの、NetflixのAndroidアプリへの展開は米国時間11月3日から開始されるとのことだ。このロールアウトが完了し、グローバル市場のすべてのNetflixメンバーがゲームにアクセスできるようになるまでには、数日かかるだろう。

Netflixは、いまのところゲームを直接収益化する計画を持っていない。現在、タイトルは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。むしろ、同社はゲームのことを、加入者を増やしたり既存の利用者をつなぎとめたりするための手段であると考えている。対象となるゲームをダウンロードしても、Netflixの会員でない場合は、ウェブ上でNetflixのアカウントを作成するように誘導される(これは、アプリストアにおけるアプリ内課金の手数料を回避するための別の方法とも考えられる)。

NetflixのCOO(最高執行責任者)でチーフ・プロダクト・オフィサーのGregory Peters(グレゴリー・ピーターズ)氏は、第3四半期の投資家向け決算説明会で、Netflixがゲームに関心を持ったのは、会員のニーズに応えるためだと説明した。同氏は、加入者の「大多数」がモバイル機器でサービスを利用していることを明らかにした。そのためには、長編ビデオコンテンツだけでなく、さまざまな体験を提供する必要がある。この点については、Netflixは2021年、傘下で利用できるコンテンツの種類を増やすという目的を果たすために、「Fast Laughs(ファストラフス)」というTikTok風コメディー動画のショートフィードもモバイルで開始している

ピーターズ氏は、同社のモバイルゲームへの取り組みは、まだ「信じられないほど初期の段階」であると述べている。

彼は初期のモバイルゲームテストを振り返りながら「これまでに行ってきたことのほとんどは、システムがすべて期待どおりに機能しているかどうかを確認することが目的でした。つまり、私たちが望む方法で配信ができるかどうかを確認することが重要だったのです」と述べた。そして、より長期的には、現在のアルゴリズムが新しい映画や番組を提案できるように、プレイするゲームを会員にパーソナライズして提案できるようになる可能性があると付け加えた。

さらに続けてピーターズ氏は「私たちのサービスを非常に強力なものにした映画やテレビ番組のレコメンドが、優れたコンテンツ制作者と視聴者を結びつけることになりました。私たちはそれをゲームに対しても構築する必要があるのです」と述べた。

同社は「今後数カ月のうちに」iOSユーザー向けのダウンロード可能なゲームを展開する予定だとしている。

これは、Apple(アップル)のApp Store(アップストア)規則がAndroidよりも多少厳しく、アプリが他のアプリやゲームをホストできないようになっている事情を反映している。

しかし、Appleは2020年、ゲーム配信アプリが「カタログアプリ」を提供することを認めるようにポリシーを更新した。カタログアプリでは、顧客がサービスに加入すると、その中で複数の業者が提供する個々のゲームタイトルにリンクすることができる。このポリシーは、Xbox Cloud Gaming(エックスボックスクラウドゲーミング)やGoogle Stadia(グーグルスタジア)のようなサービスを対象としているが、もともとダウンロード可能なタイトルをサブスクライブするためのハブを提供しているGameClub(ゲームクラブ)のカタログが、このポリシーのヒントになったと思われる。

Netflixのカタログも、このガイドラインの下でうまくいくだろう。ただし、加入者候補がサインアップする際にメインのNetflixアプリを介し、さらにAppleに取り分を与える場合に限る。

Androidへのゲーム展開は、米国太平洋時間11月3日午前10時(日本時間11月4日午前2時)に開始される予定だ。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:sako)

Netflix社員がトランスジェンダーの連帯を受けてストライキと要求リスト提示を計画

米国時間10月20日、Netflixの従業員が10月5日に封切られたデイヴ・シャペル・スペシャルに対する同社の取り扱いをめぐってストライキを行った。それと同時にロサンゼルスのトランスジェンダー活動家Ashlee Marie Preston(アシュリー・マリー・プレストン)氏が、ストライキに参加しているNetflixの従業員への連帯集会を主催した。その集会のために作られた動画では「Queer Eye(クィア・アイ)」のJonathan Van Ness(ジョナサン・ヴァン・ネス)や「Cowboy Bebop(カウボーイビバップ)」と「The Sandman(サンドマン)」のMason Alexander Park(メイソン・アレクサンダー・パーク)といったNetflixのスターたちが、その他のハリウッドスターや、Angelica Ross(アンジェリカ・ロス)、Jameela Jamil(ジャミーラ・ジャミル)、Kate Bornstein(ケイト・ボーンスタイン)、Our Lady J(アワー・レディ・J)、Sara Ramirez(サラ・ラミレス)、Peppermint(ペパーミント)、Colton Haynes(コルトン・ヘインズ)らのトランスジェンダー擁護者とともに連帯を表明した。

Netflixの広報担当者は「私たちはトランスジェンダーの同僚や協力者を大切に思っており、ストライキを行った社員の決定も尊重します。また私たちは、Netflixのコンテンツ内にも、やるべき多くの仕事があることも認識しています」とTechCrunchに述べている。

従業員のストライキや連帯集会の正確な参加者数は不明だが、プレストン氏が先手を打ってもっとスペースのある場所に移動させたことで、周辺では大きな騒ぎとなった。

ストライキに参加した従業員が求めているのは、Netflixが「トランスフォビアやヘイトスピーチのプラットフォームにならないための対策を講じること」と書簡に記している。彼らは、コンテンツへの投資や従業員関係、安全、被害の縮減などの分野でNetflixが対応すべき要求のリストを作っている。

コンテンツでは、Netflixがトランスジェンダーやノンバイナリーの人材への投資を増やすことと、有害の可能性のあるコンテンツに関しては話し合いに被雇用者専門集団を参加させること、製作担当役員としてトランスとノンバイナリーを増やすこと、センシティブな作品については検討委員会の内部手続きを改定することを要求している。従業員関係と安全については、トランスやBIPOC(黒人、先住民、その他有色人種)を上級管理職に雇用することと、ダイバーシティや差別解消の宣伝動画への出演を拒否(あるいは前作からの消去)できること、そしてトランスフォビックのタイトルやタレントの利用を避けることが求められている。被害の縮減に関しては、Netflixがトランスフォビックのプラットフォームなることによって加害者になることを認め、そんなタイトルを使う場合は免責事項があること、トランスを肯定するタイトルに変えること、反トランスとされている作品については、トランス肯定のコンテンツを提案せよとしている。

要求には、今回の騒動の元となったデイブ・シャペル・スペシャルのNetflixからの削除は含まれていない。それは最初、トランスフォビック発言のプラットフォームになることを懸念する一部のNetflix従業員と会員からの反発を浴びた。

The Hollywood Reporterのインタビューで、共同CEOのTed Sarandos(テッド・サランドス)氏は、要求への応否を明言しなかった。

「この2、3日の間、人々の声に耳を傾け、彼らがどう感じているか、何を望んでいるかを聞き出すことに専念してきました。私たちは、スクリーン上でも、カメラの後ろでも、そして職場においても、インクルージョンに深くコミットしていることをお伝えしたいと思います」とサランドス氏は述べた。

ストで不在です。

シャペルの特別番組の前にトランスフォビアに関する免責事項を追加して欲しいという要求に対してサランドス氏は、あまり乗り気でないようだった。

「コンテンツにすでに年齢制限があり、番組の冒頭でデイブ自身がはっきりと警告しているため、これに関しては不要だと思う」とサランドス氏はいう。

Netflixがシャペル・スペシャルを公開する前から、従業員たちは反トランスのジョークがあることに懸念を表明していた。シャペルは、自分が「チームTERF」であると宣言し、トランスジェンダー運動に反対する女性過激集団の名を具体的に挙げていた。しかしサランドス氏は社内のメールでもその特別番組を擁護し「画面上のコンテンツが現実の害になることはない」という。しかし批判を浴びた彼はその後のThe Hollywood Reporterで「画面上のコンテンツが現実世界でインパクトを持つこともありうると、私は100%信じている。肯定的なインパクトもあれば、ネガティブなインパクトもある」という。

カリフォルニア州ロサンゼルス、10月20日。トランス派の従業員と賛同者たちがカリフォルニア州ロサンゼルスで、2021年10月20日にデイヴ・シャペル・スペシャルに抗議してNetflixでストライキを行い、その壇上でライターで監督のJoey Soloway(ル・ソロウェイ)氏がスピーチしている。Netflixが放映を決めたシャペル・スペシャルには、トランスジェンダーの人たちに関するジョークがあり、すでに一部の従業員が懸念の声を上げていたにもかかわらず、会社はそれを無視した。(画像クレジット:Rodin Eckenroth/Getty Images)

自身もトランスジェンダーであるNetflixのシニアソフトウェアエンジニアTerra Field(テラ・フィールド)氏が、シャペル・スペシャルに関するバイラルなスレッドをツイートしている。

私たち自身は被害者でもなければ、神経過敏でもない。私たちが反対しているのは、今後このようなコンテンツがトランスのコミュニティに及ぼす被害に対してだ。特に有色のトランス、トランスの黒人女性への悪影響が大きい

報道によると、フィールド氏はその後、他の2人の社員とともに、トップのオンライン会議に出席しようとしたため、停職処分を受けました。しかし、Netflixは、ある取締役が会議のリンクを彼女と共有し、出席しても問題ないことをほのめかしていたことを発見し、彼女を復職させた。取締役級の上司同伴ならOKのようだ。

 

真実も多少はある。Netflixは多くの人の生活を変えたすばらしい企業だ。Netflixは大失敗を犯した。しかし、ここが分岐点だ。Netflixの社員としての私たちには、このプラットフォームの上や外に変化を作り出す特権と責任がある。

そのすぐ後に、Netflixのトランス社員のリソースグループがストライキの組織化を開始した。しかし、その組織者で、黒人とトランス両方の社員のリソースグループのグローバルなリーダーであるB. Pagels-Minor(B・ページ-マイナー)氏たちは、米国時間10月15日に解雇された。これらの解雇で、Netflixに対する反発は一層激化した。

関連記事:Netflixがトランスジェンダーの従業員によるストライキを計画した社員を解雇

先週、Netflixの代表者はTechCrunchに対して「当社は、商業上の機密情報を社外で共有した従業員を解雇しました。この社員がNetflixへの失望や被害が動機となっていることは理解していますが、信頼と透明性の文化を維持することは当社の中核をなすものです」という。

TechCrunchはB・ページ-マイナー氏らに接触できたが、彼らのコメントは得られなかった。

その問題のリーク情報は、Bloombergの記事に登場する「The Closer」に関する内部的な数字のようで、Netflixはその1回かぎりの特別番組に2410万ドル(約27億4000万円)を投じたという。一方、同社はBo Burnham(ボー・バーナム)の最近のコメディ・スペシャル「Inside(明けても暮れても巣ごもり)」に390万ドル(約4億4000万円)、9話で構成される大人気の「Squid Game(イカゲーム)」には2140万ドル(約24億3000万円)投じた。後者は、Netflixのデビュー番組としては過去最高の視聴率だった。

Netflixによると、その社員はコンテンツを外部にシェアしたことを認めた。しかしページ-マイナー氏の弁護士がThe New York Timesに今週語っているところによると「ページ-マイナー氏はセンシティブな情報をプレスにリークしたことを強く否定している」という。この状況に詳しいNetflix社員によると、ページ-マイナー氏がこれらの文書をリークしたことは非常に疑わしいとみんなが思っているという。なぜなら、2人とも上場企業のチャットでリークすることには批判的だったからだ。

Netflixによると、同社の内部的アクセスのログによると、Bloombergの記事の中で言及されている番組に関するセンシティブなデータを見た人物は1人だけだったという。

画像クレジット:Al Seib/Los Angeles Times/Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Netflix配信の韓国ドラマ「イカゲーム」、全世界で1億4200万世帯が視聴

ブルームバーグによると、Netflix(ネットフリックス)が事前収録した株主への第3四半期決算発表で「Squid Game(イカゲーム)」の大ヒットが改めて明らかになった。全世界で約1億4200万世帯がこの韓国語のドラマを視聴している。このドラマは、借金まみれの人々が数千万ドルの賞金を獲得するために命がけのゲームに挑むという内容だ。Netflix史上最も視聴された新ドラマだという。

「イカゲーム」は「文化的時流」を捉え、米国を含む94カ国のNetflixランキングで1位に輝いたとNetflixは明らかにした。また、同社はイカゲーム関連商品に対する膨大な需要があることから、同ドラマをモチーフにした消費財を販売することも発表した。

ブルームバーグは数日前「インパクトバリュー」と「効率性」に関するNetflixのスコア詳細を示す文書を入手した。Netflixは、作品が成功したかどうかを判断する指標をかなり内密にしてきたが、文書ではドラマや映画の成功をどのように測定しているかが示された。「イカゲーム」は、予算2140万ドル(約24億円)の約41.7倍に相当する8億9110万ドル(約1017億円)のインパクトバリューを生み出した傑出作品だった。

イカゲームが大ヒットしたおかげで、第3四半期の加入者数は2021年最高になったとNetflixは述べた。最高財務責任者のSpencer Neumann(スペンサー・ニューマン)氏は決算会見で「第4四半期に入り、成長が加速しています」と述べた。第3四半期には主にアジアやヨーロッパから438万人の加入者を獲得し、2021年第4四半期には850万人の加入者を見込んでいる。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者のMariella MoonはEngadgetの寄稿者。

画像クレジット:Netflix

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(文:Mariella Moon、翻訳:Nariko Mizoguchi

Netflixがトランスジェンダーの従業員によるストライキを計画した社員を解雇

Netflix(ネットフリックス)は、同社のトランスジェンダーの従業員リソースグループを率いて10月20日にストライキを計画していた社員を解雇したことを、事情を知るNetflixの現および元社員がTechCrunchに認めた。この解雇については、The Verge(ザ・ヴァージ)が最初に報じた

Netflixの従業員は、共同CEOであるTed Sarandos(テッド・サランドス)氏が、最近公開されたDave Chappelle(デイヴ・シャペル)の特別番組「The Closer(デイヴ・シャペルのこれでお開き)」について発言したことに抗議するため、ストライキを計画していた。Netflixは、この従業員を解雇したのは、内部情報を漏洩した疑いがあるからだと主張している。

「当社は、商業上の機密情報を社外に漏らした従業員を解雇しました」と、Netflixの担当者はTechCrunchに語った。「この社員の動機が、Netflixに対する失望と心の痛みであろうことは理解していますが、信頼と透明性の文化を維持することは当社の中核をなすものです」。

問題となっているリーク情報は、Bloomberg(ブルームバーグ)の記事に掲載された「The Closer」に関する内部指標のようだ。Netflixはこの一回限りのスペシャル番組のために2410万ドル(約27億5000万円)を費やしたと報じられている。これに対し、Bo Burnham(ボー・バーナム)が1人で制作した最近のコメディ特番「Inside(ボー・バーナムの明けても暮れても巣ごもり)」には390万ドル(約4億5000万円)、Netflix史上最高のヒット作となった「イカゲーム」は全9話分で2140万ドル(約24億5000万円)を投じたという。

今月初め、Netflixが「The Closer」の配信を準備していた際、従業員たちから番組中に有害な反トランスのジョークが含まれているのではないかという懸念が寄せられた。シャペル氏は、性別と生物学的な性を結びつけ、トランスジェンダーの権利を求める運動に反対する「Trans-Exclusionary Radical Feminists(超排他的急進フェミニスト)」を意味する「チームTERF」であると公言するほどだ。Netflixがとりあえず10月5日にこのスペシャル番組を配信したところ、社員やサービス加入者の中から、Netflixに対して怒りが噴出した。

このスペシャル番組が公開された翌日、NetflixのソフトウェアエンジニアでトランスジェンダーであるTerra Field(テラ・フィールド)氏は、反トランス的な表現の影響について、拡散された一連のスレッドをツイートした。「TERFのイデオロギーを促進することは(昨日、私たちがプラットフォームで行ったことですが)、トランスの人々を直接傷つけることであり、中立的な行為ではありません。これは二者択一の議論ではありません。生きていたいトランスの人々と、私たちに生きていてほしくない人々との議論なのです」と、フィールド氏は書いている。

その直後、Netflixは、招かれていない取締役レベルの会議に出席しようとしたとして、フィールド氏と他の2人の社員を停職処分にした。しかし、フィールド氏は、悪意を持って会議に出席しようとしたのではなく、実際には1人の取締役がリンクを共有していたため、会議に出席できると思い込んでいたことが判明し、翌日には復職させられた。

しかし、Netflixの社員の中にはうんざりしている人もいた。特に、共同CEOのテッド・サランドス氏が社員に宛てたメールの中で「スクリーン上のコンテンツが現実の害に直結するわけではない」と書いたからだ。サランドス氏は、続けて「私たちは「Sex Education(セックス・エデュケーション)」、「Orange Is the New Black(オレンジ・イズ・ニュー・ブラック)」、「Control Z(コントロールZ)」、Hannah Gadsby(ハンナ・ギャズビー)やデイヴ・シャペルの番組などを、すべてNetflixで配信しています。重要なのは、コンテンツチーム自体の多様性を高めることです」と書いている。

エミー賞を受賞したNetflixのスペシャル番組「Nanette(ナネット)」で有名なレズビアンのコメディアンであるハンナ・ギャズビーは、サランドス氏が自分をNetflixの性的少数者に対する包括性の象徴として描こうとしていることに反論した。

「テッド、あなたが認めようとしないヘイトスピーチの口笛がもたらす現実世界の影響に対処するために、私には十分な報酬が支払われていません」と彼女はInstagram(インスタグラム)に書いた。「あんたとあんたの道徳的アルゴリズム儀式なんかクソ喰らえ」。

Netflixがトランス系社員によるストライキの立案者を解雇して炎上を煽る中、同社に反感を抱く人たちの中には「cancelnetflix.com」というリンクを投稿し、Netflixの解約方法が書かれたヘルプページに人々を誘導しようとする動きが広まっている。

NetflixのLGBTQ+アカウントであるMostは「私たちはみなさんのコメントをすべて読み、より大きく、より良い、性的少数者の表現を提唱し続けるために活用しています」とツイートした。「OK、もう私たちに怒鳴るのに戻っていいですよ」。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

南アフリカの通信大手TelkomがNetflixの配信を停止

南アフリカの通信事業者Telkom SA SOC Ltdは、2021年10月以降、電話とインターネットのセットトップボックスからNetflix Inc.を廃止したとBloombergが報じている。

記事によると、Telkomのコンテンツ担当役員Wanda Mkhize(ワンダ・ムキゼ)氏が声明で、両社のパートナーシップは回復されないと述べ、それ以上の詳細は語られていない。

現在、両社に問い合わせ中なので、情報が得られ次第この記事を更新する。

Netflixは近年、アフリカ全土で成長を探り、有料会員と売上の増加を狙ってきた。Telkomとの関係が終わった今、同社が既存の会員や消費者向けに別のルートを作るのかはまだ明らかでない。

2021年9月、同社はケニヤのAndroidスマートフォン向けに無料プランを発表して新会員の獲得に乗り出した。このプランでは「同社のテレビ番組および映画の約4分の1」にアクセスできるという。

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全アフリカでの会員獲得と維持を目指すNetflixは今では、この大陸の多様な市場で作られた南アフリカの「Queen Sono(クイーン・ソノ)」、ケニヤの「Sincerely Daisy」、ナイジェリアの「2 weeks in Lagos」といったコンテンツを前面に打ち出している。

GSMAモバイル経済報告によると、モバイルインターネットに接続したサハラ以南の人口は2021年に全人口の約28%、3億300万人に達し、それをビデオストリーミングサービスも顧客として狙っている。モバイルインターネットに接続した人たちは2025年に人口の約40%に達すると予想され、Netflixのようなインターネット企業により大きな市場を提供する。

大陸全土にわたる安価で高速なインターネットはNetflixやAmazonなどのビデオストリーミングサービスに、この大陸に巨大な足場を築く機会を与えている。

Netflixには、同国にもう1つのパートナー、MultiChoice Group Limitedがいる。同社は大陸最大のペイTVプロバイダーで、南アフリカではペイTVサービスの一環としてNetflixやAmazonを提供している。MultiChoiceが両社と契約を交わしたのは、2020年半ばだ。それはあくまでもMultiChoiceのペイTVの会員確保努力であり、そのために2015年には低料金のストリーミングサービスShowmaxを導入した。

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画像クレジット:Sam Wasson/Getty Images

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(文:Annie Njanja、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ネットフリックスが視聴する作品選びをサポートする「ランダム再生」を全世界Androidユーザーに提供開始

Netflix(ネットフリックス)は米国時間10月4日、Androidユーザー向けの新機能を正式に発表した。この機能により、何を観たいか決められないときに、視聴する作品を見つけやすくなる。「Play Something(ランダム再生)」と呼ばれるこの機能は、シャッフルモードのオプションで、ユーザーの興味や過去の視聴行動に基づいて、好みに合いそうな別の映画や番組をNetflixが再生する。

これらのセレクションには、ユーザーがすでに視聴しているが全部観終えていない映画や番組、ウォッチリストにある映画や番組、あるいはNetflixのパーソナライゼーションアルゴリズムが提案する全く新しいシリーズや映画などが含まれる。

この機能は、一般公開される前から開発が進められていた。例えば2020年には、Netflixは「Shuffle Play(シャッフル再生)」としてテストを行っていた。また、同社は2020年第4四半期の決算で、シャッフルモードを2021年前半に全世界のユーザーに展開するとし、そのユーザーのためだけに特に選ばれた「タイトルを瞬時に視聴できる」と説明していた。

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画像クレジット:Netflix

そのスケジュールは一部実現した。

「ランダム再生」とリブランドされたこの機能は、4月にNetflixのテレビアプリで世界中のユーザーに正式に提供開始された。このオプションは、プロフィール選択画面のプロフィール名の下、画面左のナビゲーションメニュー、Netflixホームページの10列目など、いくつかの場所に表示されている。これらは、ユーザーがブラウジングに挫折してアプリを終了してしまうようなタイミングで表示されるように設計された場所だ。また、スクリーンリーダーを使っているユーザーは、TTS(音声読み上げ)を使って「ランダム再生」を利用することもできる。

Netflixは当時、この機能のテストをAndroidをはじめとするモバイル端末で間もなく開始すると述べていた。その後、5月下旬にテストを開始した。

つまり、この「公式」デビューのずっと前から、あなたのAndroid端末にはこの機能が搭載されていたかもしれないが、グローバル市場ですべてのNetflixユーザーは、まだこの機能を試すことができていなかった。

しかし、Netflixは本日より、世界中のすべてのAndroidモバイル端末に「ランダム再生」を正式に導入する。同社は「今後数ヶ月のうちに」iOSでもこの機能をテストする予定だと述べている。

モバイル端末では「ランダム再生」ボタンは、スクロールすると携帯電話の画面下部にあるコンテンツの上に表示され、アプリ内には専用のタブもある。

画像クレジット:Netflix

Netflixによると、この機能に対するユーザーの反応は今のところ良好で、この機能を賞賛するツイートもいくつか見受けられるという。

だが、Netflixにとってこのシャッフルモード機能は、ユーザーに別のより簡単な視聴方法を提供するだけではなく、ユーザーが他のエンターテインメントの選択肢に移る前にアプリ内に留めておくための手段でもある。それがライバルアプリのストリーマーであれ、TikTok(ティックトック)のような動画ソーシャルメディアアプリであれ、だ。

実際、短編動画の脅威は深刻で、Netflixは最近、モバイルアプリ用に「Fast Laughs」というTikTok(ティックトック)のような機能を独自に開発した。この機能では、ユーザーをコンテンツに誘導するためにコメディ動画のフィードを表示する。TikTokは先週開催されたイベントで、独自の調査データを引用して、ユーザーの35%がTikTokの影響でテレビを見る機会が減っていると述べ、この潜在的な脅威をより具体的な数字で表している。

「ランダム再生」は「Downloads for You(オススメダウンロード)」と呼ばれるスマートダウンロード機能や、ダウンロード中の動画再生機能のサポート、2020年に追加されたトップ10リストなどの、同アプリの他の新しい機能に加わることになる。

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画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

プロダクションと化した大手ストリーミングサービスの労働条件をめぐってストライキが起きそうだ

NetflixやDisney+、Apple TVなど、いわゆる「ニューメディア」企業の労働条件をめぐる紛争で、今後の組合の票決によっては、国中のプロダクションが閉鎖になるかもしれない。何千人もの労働者たちがこれまで折りに触れて、不当な給与や休憩時間、安全対策などの要求を訴えてきた。それら不当な扱いの原因となってきた契約上の抜け穴がこれらの企業に、既存の映画やテレビのプロダクションの労働基準を無視させてきた。

この紛争はエンターテインメント業界の報道が大きく扱い、またセレブたちや制作スタジオも支持を表明、そして無数の労働者たちが、これらのプロダクションにおける仕事のホラーストーリーを共有した

この問題の起源は、国際映画劇場労働組合(International Alliance of Theatrical Stage Employees, IATSE)の説明によると、Netflixなどの企業が、既存のスタジオのような労働インフラストラクチャを持たないまま、独自のプロダクションで映画等の制作を始めたときの、2009年の合意にある。これら「ニューメディア」企業の経済性は「不確実」で、そのため、未知数の参入者たちを組合の規則が邪魔するような現場の状況では、彼らには「より大きな柔軟性」が認められるとされた。

しかしその同じ合意が、これらのサービスの経済性がある程度確立してきたときには、そのことを認めた上で、新たな合意に替えられるべし、と言っている。そしてIATSEによると、その時が来た

そして今や、それに異論を唱える者はいない。今のNetflixはメディア産業の強力な企業であり、DisneyやApple、Amazonなども、これまででもっとも高名なメディアプロダクションに数十億ドルを投じている。それでも彼らは「ニューメディア」だから、Lord of the Ringsの新作でも、Bridgertonの次のシーズンでも、照明さんや小道具さんには「オールドメディア」のプロダクションのようなお昼の休憩時間や、妥当な給与計算が保証されない。


画像クレジット: IA_stories / Instagram

もちろん、これらの企業のプロダクションがすべて地獄ではない。多くはプロデューサー次第だ。しかし保証が何もないので、多くの労働者たちが体質としての搾取と呼ぶ状態が生まれる。公式の給与額よりも長時間働かされ、休日週末労働が当たり前になる。しかも収入は、UniversalやA24で同じ仕事をしたときより少ない。

これらの企業の超大作プロダクションは、いつも賑やかに報道され、お金持ちのサブスクライバーを取り合って数十億ドルの制作費が投じられる。各社が、つねに一社で数十件の企画を同時進行していて、コンテンツに対する底なしの需要を満たすために異様な過密スケジュールで製作が行われている。Stranger Thingsの新シーズンが間に合わなかったら、別のものが「新Stranger Things」になり、Netflixの投資対象になる。

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それに対してテクノロジーの世界では、これらのプロダクションの人的コストについてはあまり書かれない。それは、エンターテインメント業界の話だ。でも、テクノロジー企業が「イノベーション」の有利性を強調して、その反動に関して口をつぐむのは常套手段だ。FacebookやGoogleやAmazon、Uber、DoorDashなどなどの機能やポリシーがもたらす怖ろしい結果のニュースが一つもなくて、最近の一週間が終わることはない。

そんな企業の一部が搾取的な労働環境を育てていたとしても、意外ではない。むしろ、すでに多くの企業がそれに依存しているだろう。

いずれにしても、IATSEと経営者団体である全米映画テレビ制作者連盟(Alliance of Motion Picture and Television Producers, AMPTP)の交渉は頓挫し、そして組合はストライキの可否を労働者の投票に尋ねている。数日後に出る投票の結果が「イエス」なら、大量のプロダクションが閉鎖する前に「ニューメディア」 が十分な提案を行なう最後のチャンスになる。

IATSEの理事長Matthew Loeb氏は今日のプレスリリースでこう述べている: 「私たちは一致団結して、業界全体にわたる、もっと人間的な労働条件を要求している。AMPTPを構成する巨大企業が、私たちの中核的なプライオリティへの対応を怠り、労働者を人間の尊厳をもって扱うことをしないならば、彼らの心を変えるために私たち全員の連帯が必要になるだろう」。

もちろん、関係者の全員がストライキを避けたいだろうが、もし実現すればそれは、誰がどう見ても敵対的な業界を変えようとする、組織労働者たちの感動的なデモになるだろう。交渉が成功してほしいし、プロダクションのプロフェッショナルたちは今後、メディアの新しい君主たちに踏みにじられることなく、彼らにふさわしい休憩をもらってほしい。

(文:Devin Coldewey、翻訳:Hiroshi Iwatani)
画像クレジット: IATSE

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韓国のISPであるSK BroadbandがNetflixに帯域使用料を反訴

韓国のインターネットサービスプロバイダー(ISP)で同国の通信企業SK Telecomの子会社であるSK Broadbandが、Netflixを反訴して、このストリーミングプラットフォームが過去3年間使用した帯域への支払いを要求している。

この訴訟は、韓国の裁判所が6月にNetflixに不利な判決をしたことが契機だ。それに力を得たSK Broadbandは、ストリーミングのプラットフォームに対して、彼らが過剰な量の帯域を消費し、ネットワークのトラフィックを重くしていることに対して、ネットワークの使用料を請求している。

Netflixの広報担当者は、TechCrunchの取材に対し「SK Broadbandが当社に対して起こした訴件は今後検討する。その間私たちはオープンな対話を継続してSK Broadbandと協力する道を探し、弊社が共有している顧客のためにシームレスなストリーミング体験を確保したい」と述べている。

米国のストリーミング巨人は最初2020年に最初に申し立てた訴訟に敗訴し、7月にはその判決に関して上級裁判所に控訴していた。その訴訟では、ネットワークを管理する立場にあるSK Broadbandには、帯域の料金を請求する権利がない、と主張していた。Netflixは、このISPが「二重請求」をしようとしている、と主張した。すなわち一般ユーザーがすでにブロードバンドの利用に関して払っているにもかかわらず、今度はストリーミング企業にも課金しようとしている、と同社は主張した。

韓国のメディアによると、SK Broadbandはネットワークの利用に対して年間2300万ドル(約25億5000万円)を請求する計画だという。

2019年にSK Broadbandは韓国通信委員会に調停を求めたが、2社は合意に達しなかった。

SK Broadbandの主張では、このISPのネットワーク上におけるNetflixのトラフィックは、2018年5月の毎秒50ギガビットから、2021年9月には1200ギガビットと、急激に24倍に伸びた。

9月28日のNetflixの主張によると、韓国におけるコンテンツ制作への投資は47億ドル(約5221億円)相当の社会経済的効果をもたらし、その効果は出版から消費者製品までのあらゆるものに及んだ。また雇用に関しては、Deloitte Consultingの報告書によると、同社は2016年のサービス開始以来韓国国内に1万6000の雇用を創出した。2020年末現在、Netflix Koreaの韓国国内の有料会員は380万にのぼり、同社のグローバルの有料会員はDeloitte Consultingの報告書で2億と推定されている。

Netflixの広報担当者はさらに別途、韓国の番組「Squid Game」はNetflixの最大の番組になろうとしており、米国Netflix上で韓国の番組が1位になるのも、これが初めてだという。

一方もう1つのグローバルなストリーミング巨人であるDisney+は、11月の韓国でサービスを開始する。伝えられるところによると、この巨人は帯域の使用料という問題を避けるために、ISPのネットワークではなくサードパーティのコンテンツデリバリネットワーク(CDN)を使う計画らしい。

関連記事:韓国裁判所がNetflixに不利な判決、ISPによるストリーミングサービスへの帯域幅使用料徴収の道をひらく

画像クレジット:Krisztian Bocsi/Bloomberg/Getty Images

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(文:Kate Park、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Netflixのゲームスタジオ初買収は青春ミステリーADV「Oxenfree」で知られるNight School Studio

Oxenfree」などのストーリー重視のタイトルで知られるインディーゲームスタジオNight School Studioは、米国時間9月28日、Netflix(ネットフリックス)に買収されたことを発表した。これにより同社は、Netflixが買収した最初のゲームスタジオとなった。

Netflixゲーム開発担当副社長のMike Verdu(マイク・ヴェルドゥ)氏は声明の中で、Night Schoolの「卓越した芸術性へのこだわりと確かな実績は、我々がNetflixのゲームの創造性とライブラリをともに構築していく上で、かけがえのないパートナーとなります」と述べている。さらに同氏は、Netflixは、メンバーシップに含まれており広告やアプリ内課金のない「あらゆるゲーマーとあらゆるレベルのプレイに対応した独占ゲーム」を提供していく予定だと述べた。

Night School Studioは、Disney Interactive(ディズニー・インタラクティブ)でシニアゲームデザイナーを務めていたSean Krankel(ショーン・クランケル)氏と、Telltale Gamesでリードライターを務めていたAdam Hines(アダム・ハインズ)氏によって2014年に設立された(Telltale GamesはNetflixのパートナーとして「Minecraft:Storymode(マインクラフト:ストーリーモード)」などのインタラクティブな番組を手がけていたが、閉鎖された)。

クランケル氏は、Night Schoolのサイトに掲載された声明の中でこう述べている。「Netflixは、映画やテレビ、そして今ではゲームメーカーに、優れたエンターテインメントを制作して何百万人もの人々に届けるための前例のないキャンバスを与えてくれます。我々のストーリー性の高いゲームプレイの探求と、多様なストーリーテラーをサポートしてきたNetflixの実績は、とても自然な組み合わせでした」。

クランケル氏はOxenfreeや他のNight Schoolタイトルのファンに対して、同スタジオはOxenfree IIの開発と「新しいゲームの世界を作り出す」ことを継続していく、と言って安心させた。

「Netflixのチームは、我々のスタジオ文化とクリエイティブなビジョンを守るために最大限の配慮をしてくれました」と彼は記している。

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Netflixがポーランド、イタリア、スペインにて会員限定でモバイルゲーム3作品を新たに提供
Netflixが会員向けにモバイルゲームのテストを開始、まずはポーランドで

今回の買収のニュースは、Netflixがポーランド、イタリア、スペインで新たに3つのカジュアルモバイルゲームを提供開始してから1日も経たないうちに発表されたもので「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」シリーズとタイアップした2つのゲームをリリースしてから1カ月後のことだった。

Netflixの第2四半期の株主へのレターでは、同社はゲームモデルを模索している初期段階にあり、ゲームをオリジナル映画やアニメーション、リアリティTV番組と同様に、もう1つのコンテンツカテゴリーとして捉えていると述べている。

モバイルゲームに取り組む前、Netflixは、4年前に「Choose Your Own Adventure(自分の冒険を選び取っていく)」スタイルの子ども向け番組を開始し、インタラクティブなストーリーテリングに初めて挑戦した。その翌年には英国のドラマシリーズ「Black Mirror(ブラック・ミラー)」の「Bandersnatch(バンダースナッチ)」というエピソードで、大人向けのコンテンツにこの双方向形式を取り入れた。それ以降、前述の「マインクラフト:ストーリーモード」や「Emily’s Wonder Lab(エミリーのワンダーラボ)」など、インタラクティブな子ども向け番組をさらに追加している。

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(文:Catherine Shu、翻訳:Aya Nakazato)

Netflixがポーランド、イタリア、スペインにて会員限定でモバイルゲーム3作品を新たに提供

Netflix(ネットフリックス)は、欧州のいくつかのマーケットで会員だけが利用できるゲーム3作品を投入し、モバイルゲーム促進にさらに注力している。同社は現地時間9月28日、カジュアルゲーム3作品「Shooting Hoops」「Teeter Up」「Card Blast」の提供をスペイン、イタリア、ポーランドで開始した。同社はポーランドでこのほど、初の会員専用モバイルゲームの販促をAndroidアプリ内で始めていた

新しい作品も同じモデルで利用できるようになる。Netflixアプリ内にある新しい「ゲーム」タブから、対象国の会員は居住国のGoogle Play Storeにあるゲームのリストに案内される。そして他のアプリでもそうするように、そこでゲームをダウンロードインストールする。ただ、ログインするとき、プレイを開始するのにNetflixのクレデンシャルが必要だ。

関連記事:Netflixが会員向けにモバイルゲームのテストを開始、まずはポーランドで

新しいゲームは無料でプレイでき、広告やアプリ内購入もない。Netflixのゲームタブで利用できるようになった最初の2つの作品は人気シリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」と結びついていたが、今回の新しいゲームは同社の映画や番組とは無関係だ。新しいゲームはシンプルで、さまざなまゲーマーにアピールするカジュアルなゲームだ。こうした動きは、同社が単なるストリーミングコンテンツを超えて、幅広いエンターテインメントの一部にモバイルゲームを含めようと注力している投資の拡大を表している。

ポーランドでは9月28日から、すでに展開されている2つの「ストレンジャー・シングス」作品に新しいゲームが加わる。一方、イタリアとスペインのNetflix会員は新しいゲーム3作品と既存の2作品がプレイできるようになる。

ゲームは正式には太平洋標準時間9月28日午前8時、イタリアとスペインでは同日午後5時から、Netflixのサービスで利用できるようになる。

同社は第2四半期決算会見時にゲーム分野へと事業を拡大する計画について言及した。その際、このモデルをどのようなものにするか試行錯誤している初期段階だと述べた。

「オリジナル映画やアニメーション、脚本のないテレビへの進出と同様に、ゲームは当社にとって新たなコンテンツカテゴリーだととらえています」と株主にあてたレターには書かれ、そしてまずはモバイルデバイス向けの無料ゲームに注力すると付け加えている。「オリジナルのプログラミングに注力して10年近くがすぎ、当社の会員がどのようにゲームを評価しているかを学んでしかるべき時だと考えています」と説明した。

Google PlayにあるTeeter Uのスクリーンショット

Netflixは8月下旬、テキサス州アレン拠点のゲームスタジオBonusXPが制作した2つの「ストレンジャー・シングス」作品をNetflixの独占コンテンツに移したときに、そうした発言を履行した。ただ、これらのゲームは以前Play Storeで利用できたもので、すでにインストールした人は引き続きプレイできる。しかし新しいゲーマーは「Stranger Things:1984」と「Stranger Things 3:The Game」をNetflixのアプリでしか利用できない。

同じモデルが新たにリリースされる作品でもとられる。「Card Blast」は米国拠点のRogue Gamesからライセンス貸与され「Shooting Hoops」と「Teeter Up」はカナダのデベロッパーFrosty Popからのものだ。

これらのデベロッパーの名前はPlay Storeの一覧には表示されず、ゲームそのものはNetflixのGoogle Playアカウントのもとで公開されている。

TechCrunchが偶然新タイトルの1つを見つけてNetflixにコメントを求めたところ、同社は立ち上げ計画を認め、モバイルゲーム拡大についての次のような声明を出した。

「現在進めているゲームの展開の一環として、スペイン、イタリアのNetflix会員は今日からAndroidで5つのモバイルゲームをプレイできます」と同社の広報担当は述べた。「この5つのゲームは『Stranger Things:1984』『Stranger Things 3:The Game』『Card Blast』『Teeter Up』『Shooting Hoops』で、これらはポーランドでも現在利用できます。まだかなり初期段階ですが、広告もアプリ内購入もないNetflix会員制の一環としてこうした当社独占のゲームを導入することに興奮しています」。

この前に同社は、ポーランドはアクティブモバイルゲーミングのオーディエンスを抱え、初期のフィードバックにうってつけであることから、モバイルゲームの初期テストマーケットとして同国を選んだと説明していた

同社は同様の理由で、そして欧州マーケット全体が同社にとって重要なものであることからイタリアとスペインを選んだとしている。

米国を含む他のマーケットでも将来どこかの時点でゲームを導入する計画だとNetflixは話しているが、それがいつになるのか言及はなかった。また、ゆくゆくはiOSでもゲームを展開することを目指している。

一連のゲームはポーランド、イタリア、スペインのNetflixのAndroidアプリにあるゲームタブで米国東部時間9月28日午前8時(太平洋時間午前11時、中央ヨーロッパ時間午後5時)から利用できるようになる。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi