IKEAがSonosと共同開発したWi-Fiスピーカーを発表、Alexa対応で2台でステレオ化も

スウェーデン発祥の家具メーカー・販売店のIKEA(イケア)は1月29日、スマートスピーカーなどの音響機器を開発しているメーカーである米国のSonos(ソノス)と共同開発したWi-Fiスピーカー「SYMFONISK」(シンフォニスク)を発表した。2月1日からIKEAの実店舗とオンラインストアで販売開始される。

SonosはTechCrunchでは何度も取り上げている米国のスピーカーメーカー。SYMFONISKの開発では音響部分を担当しており、部屋のどこの置いても最適な出力となるようにスピーカーが自動調整される。同スピーカーは2.4GHzの無線通信に対応しており、IEEE802.11b/g/nでルーター経由でインターネットに接続可能だ。さらにWi-Fiを経由することで、Amazon AlexaやGoogleアシスタントといった音声認識アシスタントを利用できる。なお、Googleアシスタント対応には2020年中の予定で、対応時期などの詳細は不明だ。アップルのAirPlay2規格にも対応しているので、iPhoneやiPadで再生している曲を手軽にSYMFONISKへ出力可能だ、

そのほかの機能としては、アップルのHome Padのように2台設置することでステレオサウンドを構築できる。複数のスピーカーをグループ化して同じ曲を流したり、別々の曲を流したりすることも可能だ。音量などの各種操作は専用のスマートフォンアプリを利用できる。対応する音楽ストリーミングサービスは、Amazon Music、Spotify、Apple Music、Google Musicをはじめ50種類以上。ただし、dヒッツやLINE MUSIC、うたパスなどローカルなストリーミングサービスには対応していない。これらのサービスを使っている場合は、AirPlay 2経由でiPhoneなどからSYMFONISKに音楽を飛ばす必要がある。

発売されるモデルは、ブックシェルフ型とテーブルランプ型の2種類で、いずれも本体色はブラックとホワイトがある。価格はそれぞれ1万4900円、2万4990円。サイズは、ブックシェルフ型が幅15×奥行き31×高さ10cmで重さは2.16kg、テーブルランプ型は21.6×21.6×40.1cmで3.28kg、オプション品として、スピーカーフック(税別699円)、スピーカーウォールブラケット(税別1500円)も用意される。ブックシェルフ型は縦置き、横置きが可能。ランプシェードのランプ部分を覆うガラスのカバーは吹きガラスで作られており、1台1台形状が微妙に異なる。

Sonosが古いデバイスのサポート終了に関する方針を変更

スマートスピーカーメーカーのSonosは、サポートを終了する古いデバイスについてのスタンスを明らかにした。同社の最初の発表は批判を受けていた。同社は改めて、ユーザーが所有しているSonosのシステムを2つに分割し、新しい方のデバイスは最新の状態にできるようにすると公表した。

Zone Player、Connect、第1世代のPlay:5、CR200、Bridge、2015年以前のConnect:Ampのサポートが終了することには変わりはない。Sonosは、これらのデバイスのメモリや処理能力は技術的な限界に達したとしている。

永遠に使い続けるわけにはいかないにしても、問題なく動作するスピーカーがだんだん劣化するのは残念だ。例えばSpotifyやApple MusicのAPIが将来的に変更されたら、所有しているデバイスはこれらのサービスとの連携が完全にできなくなってしまうかもしれない。

当初のSonosの発表でさらにひどかったのは、すべてのデバイスのファームウェアを同じバージョンにするために、所有するSonosデバイスのエコシステム「全体」がアップデートを受信しなくなるということだった。新たにSonos Oneを購入しても、ネットワーク上に古いスピーカーがある場合はSonos Oneもアップデートを受信しないと発表されていたのだ。

新たな発表の中で同社は「弊社では、システムを分割することで、新型製品のシステムでは最新機能をご利用いただき、レガシー製品のシステムは現状のままご使用いただくという方法をご提供できるよう取り組んでおります」と述べている。

理想的な対応ではないが、すでに所有しているデバイスを手放さなくてもいいという方針にはなった。Sonosは、古いデバイスには新機能は追加されないものの、セキュリティアップデートやバグの修正は引き続き提供することも明らかにした。

それでも私は、Sonosはデバイスにコンピューティングカードのスロットを追加すべきだと思う。そうすれば、スピーカーごと買い換えなくて済む。メモリやプロセッサが強化されたコンピューティングカードを購入して現在のカードと差し替えればいい。テック企業が環境に配慮しようと考えるなら、モジュール化はきわめて重要になるだろう。

関連記事:スマートスピーカー開発のSonosが古いデバイスのアップデートを打ち切り

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(翻訳:Kaori Koyama)

スマートスピーカー開発のSonosが古いデバイスのアップデートを打ち切り

スマートスピーカーメーカーのSonosは、一部製品のサポートを2020年5月以降打ち切ると発表した。打ち切るのは、Sonosが数年前に販売を終了したデバイス。永遠に続くものはないとはいえ、サポート打ち切りは影響が大きく、またもコネクテッドホームには期待したほどの将来性はないと示してしまうことになるだろう。

Sonosは、これまでに販売された製品の92%は現在も使われていると指摘する。生産終了になった古いデバイスでも満足して使い続けている人がいるということだ。

「しかし今、旧型製品の一部のメモリや処理能力は技術的な限界に達し」とSonosは書いている。

Zone Player、Connect、第1世代のPlay:5、CR200、Bridge、2015年以前のConnect:Ampに関しては、Sonosのエクスペリエンスは基本的に全体にわたって今後低下する。

同社はこれらのデバイスのアップデートを今後停止する予定だ。SpotifyやApple MusicのAPIが今後変更されたら、前述のデバイスはこれらのサービスとの連携が完全にできなくなってしまうかもしれない。

それでもSonosは、同社のデバイスのエコシステム「全体」がアップデートの受信を停止し、すべてのデバイスのファームウェアを同じバージョンにすることを決定した。つまり、もし新しいSonos Oneを買ったばかりでも、古いPlay:5を使い続けていれば、Sonos Oneもアップデートを受信しない。

Sonosは、古いデバイスを買い替える場合の割引があると説明している。しかしそうは言っても費用はかかる。同社はシームレスな音楽エクスペリエンスの提供を約束しているが、それにはスピーカーを全部新しくしなくてはならないとは皮肉でもある。

Sonosはこれを機に製品ラインナップを再考すべきだ。生産やサポートの終了による計画的陳腐化は、確かにビジネスモデルとしては優れている。しかしスピーカーを10年、20年、あるいは30年使い続ける方法を考える時期にきている。

1980年代に人々は素晴らしいスピーカーを購入し、何十年も使い続けた。もちろん、途中でCDプレイヤーを買い足す必要はあっただろう。しかしモジュール化は優れた特徴だ。

Sonosはデバイスにコンピューティングカードのスロットを追加すべきだ。SoC、Wi-Fi、Bluetoothの速度や効率の向上のために、ユーザーはスピーカーを丸ごと買い替えるのではなく新しいコンピューティングカードに交換できるはずだ。

Sonosはソフトウェア的にリサイクルモードにすると古いデバイスが完全に使えなくなるという疑問に思わざるを得ない状況にあるが、カードを交換できるようにすれば環境に優しいプロセスとなるだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

SonosがGoogleを提訴、スマートスピーカー技術に関する特許侵害の疑いで

Sonos(ソノス)は、同社が長年にわたり繰り返し行ってきたという交渉に続き、Googleに対して同社のスマートスピーカーに関連する特許侵害の疑いで訴訟を提起した。Sonosによれば、Amazonも同様に同社のIP(知的財産)を侵害しているものの、技術の巨人相手では1つの戦いだけで手一杯になってしまうと述べている。

ロサンゼルスの連邦地方裁判所および米国国際貿易委員会に提起された訴状によれば、スピーカーが互いにワイヤレスで通信および同期することを可能にする技術を含む、5件の特許侵害の疑いで、同社は特にGoogleを非難している。SonosはThe New York Timesに対して、AmazonとGoogleの両方が現在「約100件」の特許を侵害していると語った。

Sonos CEOのPatrick Spence(パトリック・スペンス)氏はTimesに掲載された声明の中で、「Googleは露骨に、そして故意に当社の特許技術をコピーしています」と述べている。「過去数年間にわたって繰り返されてきた多大な努力にもかかわらず、Googleは互いの利益となるソリューションに取り組む意欲を示していません。訴訟する以外の選択肢はないのです」

私たちはGoogleとAmazonにコメントを求めた。

GoogleとAmazonは、数年前からハードウェアの世界に飛び込んでおり、その中でもインターネットに接続されたスピーカーが、最も力を合わせた取り組みの1つだ。両社は、プラットフォームを作り上げて行く過程で、マルチルームオーディオ機能の追求を始め、それがSonosの領域へと飛び込むこととなった。この訴訟は、GoogleとSonosのビジネス関係を複雑にする。Google AssistantはSonos製品上で利用できる音声アシスタントの1つであり、ユーザーは自分の声で質問したり、音楽ライブラリを制御したりすることができる。

タイムズのレポートによれば、GoogleとSonosの間にはこれまでかなりのやり取りがあり、SonosはGoogleに技術ライセンス料の支払いを求めている一方で、Googleからの反論はSonosもGoogle知的財産を使用しており、Sonosから提案されたライセンス料の支払いはGoogleにとって満足のいくものではなかったというものだ。

Googleに関して言えば、同社のスポークスマンは、両社が交渉の最中であったことを強調した。「長年にわたり、両社の知的財産権についての多数の継続的な会話を、Sonosと行ってきましたが、誠実に交渉を続ける代わりに、Sonosがこれらの訴訟を起こしたことに失望しています。私たちは彼らの主張に異議を唱え、しっかりと反論していきます」。

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(翻訳:sako)

アップルがSonosを買収するなら今がそのとき

スマートスピーカー分野ではこのところニュースが相次いだ。Amazon(アマゾン)は今週、Echo最新バージョンやプレミアムサウンドの新Echo Studioを含む、いくつもの製品を発表した。Sonos(ソノス)もまた、Bluetoothをサポートする同社初のポータブルスピーカーSonos Moveを発売し、8月にはIkeaとのコラボ製品もリリースされた。一方でApple(アップル)は直近のプロダクト発表会でHomePodには一切触れなかった。これは、Appleがこの分野についてよく知っている企業を買収するつもりであることを明示する「発表なし」だ。その買収対象となる企業はSonosだろう。

両社はかなりしっくりくる

部外者の見方として、プロダクトデザインやビジネスモデルにおいてSonosとAppleほどしっくりとくる2社はないだろう。両社とも明らかにプレミアムなハードウェア製品の展開にフォーカスしていて(価格面では大体において消費市場のハイエンドだ)、ハードウェア製品の魅力を増大させ、また補うためにサービスを充実させている。たとえAppleが急成長中のサービス事業との混合にシフトさせつつあるにしてもだ。

AppleのようにSonosも明らかに工業デザインにかなりフォーカスし、それなりに大きな投資もしてきた。そして真に特徴のあるプロダクトの外観にかなり注力し、他社の製品と差別化を図ってきた。大半の製品が黒か白で統一されてきたのもまったくAppleのようだ。Appleは少なくともiPhoneを含む人気のデバイスにおいて、多色展開する前は黒と白のプロダクトを提供してきた。

テクニカルの面では、AppleとSonosは協業に熱心なようだ。コラボの結果は、どちらのエコシステムも使う消費者にとって素晴らしいものだった。AirPlay 2のサポートはモダンなSonosハードウェアすべてにおいて事実上スタンダードだ。さまざまな要素や価格設定において幅広い選択肢があるお陰で、AirPlay 2ベースのマルチフォームオーディオを探している人にとってはすでにSonosは必然的にデフォルトの選択肢となっている。Sonos とAppleはまた、SonosのコントローラーアプリでApple Musicを提供している。そして今やApple Musicを流すのにAlexa経由の音声コントロールを使うこともできる。

競合する動き

これまでは現実味がなかった「Apple傘下のSonos」となったときの大きな問題は、少なくともスピーカーメーカーSonosの観点からすればだが、すべてのメジャーなストリーミングサービスプロバイダーやバーチャルアシスタントで素敵な音楽をかけるプラットフォームであるというメリットを失ってしまうことだ。例えば、最近のSonosスピーカーはAmazon AlexaとGoogleアシスタントのサポートどちらも提供していて、Sonosのソフトウェアは事実上、利用できるあらゆるメジャーな音楽とオーディオのストリーミングサービスに対応している。

変わったことといえば、今週のAmazonの多くの発表にあるように、Amazonのような競合相手がSonosの領域のビジネスを展開したがっているということだ。AmazonのEcho Studioは、Sonosと直接競合する新しいプレミアムスピーカーだ。これまでのEchoはそうではなかった。そしてAmazonは常により良いサウンドでリーズナブルプライスのEchoを展開してきた。Amazonはまた、機能が充実したマルチルームオーディオ機能を展開している。ここには、ホームシアター使用向けのワイヤレスサラウンドのサポートも含まれている。

さしあたっては、SonosとAmazonは「frenemy」(フレネミー、ライバルであると同時に友であるの意)のようだが、スピーカーハードウェアカテゴリーにおいてはAmazonはだんだんハイエンド部門に侵食しつつあるようだ。AmazonはAlexaを最大限活用するためにできることは何でもするだろう。それは自前のデバイス、サードパーティのデバイスどちらにおいてもだ。しかしAmazonはまた自前のデバイスラインアップを強化して拡大する意思もあるようだ。

GoogleやAppleを含め、他の競合相手は直接Sonosと競うラインアップで成功しているとは言い難い。しかしSonosは、オーディオ業界で信念を持っている企業から永遠に挑戦を受け続けるだろう。また、Anker(アンカー)のようなオーディオに関して野心を持っていて、コスト面でもアドバンテージを抱える新たなデバイスメーカーと競争を展開することもあり得る。

足りないものとなすべきこと

もちろん、AppleのSonos買収では、消費者離れを起こさないために大きな課題や今後注意すべきこともある。Sonosはかなりうまくやっている。というのも、サービスに依存していないからだ。例えば、最近展開しているプロダクトで鍵を握っているのは、人々が実際に最も使いたいと思っているスマートホームアシスタントの搭載のようだ。これは主にAlexaとGoogleアシスタントになる。

Apple傘下となれば、Apple Musicが唯一提供されるストリーミングとはならないにしても、少なくともApple Musicが優遇されるというのはあり得る話だ。おそらくSiriが利用できる唯一のヴァーチャル音声サービスとしてAlexaやGoogleアシスタントに取って代わる。そしてもし本当に買収したら、Appleが競合するサービスのサポートを継続するのはほぼ考えられない。

つまり、AppleとSonosの顧客はすでにかなりオーバーラップしていて、サービスでいくらかの柔軟性がある、という前提である限り(iOS上にSpotifyのようなストリーミング競争相手がいるように)、Siriのみを提供することはさほど大きな問題にはならないだろう。また、買収によりHomePodが確立できていない、家庭での足がかりをSiriが得ることになるかもしれない。Appleは、一般的な家庭でのアシスタントとしてSiriのパフォーマンスをさらに改善しようと駆り立てられることになりそうだ。これは最終的にはAppleエコシステムを利用している客にとっていいことだ。

他の買収例

Appleの大型の買収というのはさほどあるわけではない。しかし買収するときには通常、明らかにコアビジネスに近い会社が対象となる。Sonosの買収は、たとえ既存プロダクトの提供とストリーミングサービス立ち上げのための基礎固めという強固なモチベーションがなくても、Appleが2014年に買収したBeatsを思い起こさせる。

しかしながら、Sonosが進めてきたことは、ハードウェアを売るために素晴らしいサービスを活用するというAppleが取ってきたモデルの逆を行く。Sonosエコシステムは素晴らしく使いやすい。そしてAppleの音楽とビデオ(そして新たに加わるゲームサブスクリプション)のストリーミングサービスを最大限活用するためのプレミアムな手段となる。こうした要素は、AppleがiPhone頼みだった事業を変えていくのに、かつてなく重要なものとなっている。

AppleのSonos買収が理にかなっていると指摘するのは私が初めてではない。実際、J.P.モルガンのアナリストであるSamik Chatterjee(サミック・チャタジー)氏も今年初めに提案している。しかし私が思うに、買収のタイミング、そして両社にとっての動機付けも今がベストだろう。

情報公開:私は2015年から2016年にかけてのわずかな期間、Appleのコミュニケーション部門で働いた。しかし上記の分析記事はすべてオープンになっている情報に基づくものだ。また、Apple、Sonosどちらの株式も私は保有していない。

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(翻訳:Mizoguchi)

手持ちのステレオをSonosとAirPlay 2対応にするSonos Port

Sonos(ソノス)は、ユーザーの手持ちのステレオやAV機器に接続して使える新製品を発表した。アップルのAirPlay 2の機能を、アンプを通して既存のスピーカーシステムで利用できる。それが399ドル(約4万2700円)のSonos Portだ。これまでにもSonosシリーズにあったSonos Connectと同様の機能だが、仕様を一新し、かなり小さなボディで実現した。

Sonos Portの本体は、つや消し黒の小さな箱だ。出力ポートとしては、アナログRCAと同軸デジタルを備える。それらを家庭にあるステレオやホームシアターに接続して、音を鳴らすことができる。また音声入力ポートとしては、アナログRCAを用意する。これにより、レコードプレーヤー、プロジェクター、あるいは一般的なAVデバイスから音声を入力できる。たとえば、デジタル入力しかないSonos Beamのような製品には接続しにくいものにも対応できる。

Sonos Portは、デジタルからアナログに変換するコンバーター(DAC)を内蔵している。インターネット経由で流れてくるメディアを、既存のシステムに接続したいと考えている人で、特に音質にこだわるマニアックな人にも魅力的な製品と言える。そして、Sonos Portをアンプに接続すれば、どんなスピーカーでも自動的にAirPlay 2対応となる。さらに、AlexaやGoogle Assistantに対応したこれまでのSonos製品と組み合わせて使うこともできる。つまり、マイク内蔵のSonosやAlexaを持っていれば、ボイスコマンドによってSonos Portの再生をコントロールできるのだ。

さらにSonos Portは、10/100Mbps対応の2つのイーサネットポートも装備している。ルーターに直接接続することで、より信頼性の高い通信が確保できる。12Vの電源トリガー出力も備えているので、スタンバイモードから復帰した際などに、接続したステレオやレシーバーの電源を自動的にオンにすることも可能だ。

Sonos Portの仕様の多くは、現行の同Connectと類似している。それが、よりコンパクトな、つや消し黒のパッケージに収められたというもの。その結果、既存のシステムに、目立つことなく組み込むことが可能となった。基本的には接続性を向上させるためのアクセサリなので、定価は少し高く感じられるかもしれない。しかしSonos Connectを導入すれば、基本的にDACというものが不要となる。DACは、単体では、かなり値が張る製品だ。もちろん、Sonosならではの接続性とストリーミング機能も実現できる。

Sonos Portの予約注文は、米国では9月5日から開始され、9月12日から出荷される。世界的な展開は、来年初めからとなりそうだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

SonosのBluetooth対応バッテリー駆動スピーカーが公式発表前にリーク

Sonos(ソノス)は今月末に、何らかの新製品を発表するイベントを開催することになっている。しかし、そのイベントのハイライトだと思われるものが、リークによって暴露されてしまった。Bluetoothスピーカーの新製品だ。ポータブルとしても使えるよう、バッテリーも内蔵している。

そのスピーカーについて最初にリークされたのは、今月初めだった。デイブ・ザッツ(Dave Zatz)氏が、いかにも公式っぽく見える写真を公開したのに加え、The Vergeは、BluetoothとWi-Fiモードを切り替えるためのトグルスイッチ、充電用のUSB-Cポートなどの写真や、だいたいの寸法を示す数字をレポートした。それによると、現在のSonos Oneよりも、若干大きめとなるようだ。

画像ソース:WinFuture

そして、WinFutureからの新たなリークにより、公式っぽく見える別の写真も公開されている。充電用のスタンドともなるドックと思われるものに接続した写真も含まれる。そのサイトは、新しいスピーカーはSonos Moveという名前になるだろうとも表明している。あちこち持ち運んで使っても、すべての機能を維持できるポータブル型であることを考えると、十分うなずける話だ。

画像ソース:WinFuture

これまでのリークによって明らかになったことをまとめると、以下のようになる。

  • Wi-Fi(他のSonosスピーカーと同様、Sonosネットワークで動作する)またはBluetooth(デバイスとの直接ペアリングが可能)経由でストリーミング再生が可能。Bluetooth LEによってセットアップも容易
  • 電源用のUSB-Cポートと通信用のイーサネットポートを備える
  • Sonos Oneにも似たデザインだが、角はより丸まっていて、幅は広く、背も高い(内蔵バッテリーの容積確保のためか)
  • 背面にハンドルを内蔵して持ち運びがしやすい
  • ドッキングして充電するため底部に電極がある(USB-C接続でも充電可)
  • AlexaとGoogle Assistantをサポートしマイクも内蔵(Bluetoothモードではどちらも利用不可)
  • AirPlay 2もサポート
  • 内蔵マイクを利用してユーザーの居場所に合わせたスピーカー音声の自動調整を実現するAuto Trueplay機能をサポート

公式には、発売時期や価格などは、まだ何も発表されていない。しかし、8月末に公式発表があれば、この秋ごろには市場に登場することが期待できそうだ。

画像クレジット:WinFuture

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

SonosとIkeaが共同開発したスピーカーは音とデザインを融合

Sonos(ソノス)とIkea(イケア)のSymfonisk(シンフォニスク)コラボが今年初めに発表された時、多くの人が驚いた。しかしこのコラボはなくはないものだ。Ikeaのミッションは、実用的で、かつ多くの人が手にしやすい価格の高品質なデザインコンセプトを提供することにある。家具ではなくサウンドではあるが、これこそが今回Sonosとのコラボで行なったことだ。新しく発売される99ドル(約1万800円)のSymfonisk Wi-Fi本棚スピーカーと、179ドル(約1万9400円)のSymfoniskテーブルランプWi-Fiスピーカーはどちらも素晴らしいパフォーマンスだ。Sonosブランドに期待される音質で、そしてIkeaにより毎日使えるよう実用的デザインとなっている。

Symfonisk本棚スピーカー

ここでいう本棚スピーカーという記述は、言葉以上のものを意味する。Ikeaはこのスピーカーを本棚にある実際の本のコレクションとマッチするよう、そして壁に取り付けるマウントと物を載せる(最大6.6ポンド)ときに表面を保護するためのゴム製マットを含むアドオンのアクセサリーキットを使ってスピーカーを棚そのものとして使えるようデザインしている。このスピーカーはまた、Ikeaの便利なキッチン据付のためのキッチンレール製品に取り付けることもできる。そして縦置き、横置きどちらにもできるようにボトムと両側面はゴム製パッドで覆われている。また、縦・横どちらでも使えるようケーブルの差し込みは2カ所ある。そしてイーサネットが1つあり、ネットワークにつなげるためのケーブルが付いてくる。

99ドルというのはPlay:1より50ドルも安く、Sonosシステムを最もリーズナブルに利用する新しい手段となる。どこにでも設置できるという実用性は置いておいて(面積は約30×15cmで、多くの人のベッドサイドテーブルに置ける大きさだ)、Sonosの製品は高価すぎると感じている人にとってSonosを初めて使うにはパーフェクトなものだろう。そしてこのスピーカーはSonosサラウンドサウンドホームシアターのコンフィギュレーションのリアスピーカーとしてぴったりだ。私はSymfonisk本棚スピーカーをすでに設置していたSonos BeamサウンドバーとSonos Subにペアリングしたが、Symfonisk本棚スピーカーとPlay:1の操作性はほぼ同じだ。

そうは言っても、音質に関していえば、個々に、あるいはステレオとペアリングしたスピーカーとして使用するときにはSymfonisk本棚スピーカーとPlay:1の違いに気づくことになる。本棚スピーカーは完全に新しい内部スピーカーデザインとなっていて、形状は現在販売されているその他のSonos製品とは異なる。結論を言うと、よりずんぐりとして丸い形のPlay:1とは異なるサウンドプロフィールとなる。

私の耳には、Symfonisk本棚スピーカーよりもSonos One and Play:1の方がわずかに音質は良い。これは驚きではない。Sonos One and Play:1はより高価で、全体的な音質でいえば、このクラスのスピーカーとしては最上位のものとなる。Symfonisk本棚スピーカーは同レベルではないにしても、それでもこの値段にしては素晴らしい音質のワイヤレススピーカーではある。Sonos OneにビルトインされているAlexaやGoogleアシスタントは必要でない、けれどもハイファイサウンドを聞きたいという場所に置くのには、私は間違いなくPlay:1sではなくSymfonisk本棚スピーカーを選ぶだろう。ステレオとペアリングしたときには、これらスピーカーの違いはさほど顕著ではない。

Symfonisk本棚スピーカーのデザインはほぼ実用性を重視しているようだが、見た目はいい。長方形ボックスのルックスはSonos Oneに比べてインテリアと調和させるのが難しいように私には思える。その一方で、Symfonisk本棚スピーカーがぴたっと収まるセッティングがある。ソファの後ろの壁に設置したり、本棚でブックエンドとして使ったりする場合だ。ファブリックのスピーカーグリルは取り外しができ、将来的にはSonosが外観を変えられるように素晴らしいアップデートをすることが期待できるかもしれない。

ワイヤレススピーカーなので、他にもパフォーマンスで重要な点がある。接続性だ。Symfoniskスピーカーは(本棚スピーカー、そしてこの後に取り上げるテーブルランプの両方とも)この点におて、私が数日テストした間は完璧で、音楽の再生が一度も途切れたことはなく、私の既存のSonosスピーカーネットワークとも問題なく動いた。スピーカーの数に関していえば、おそらく私はかなり特異なSonos客だろう。Symfoniskを含めて現在14のスピーカーを活用しているが、全てのスピーカーがイーサネット接続なしに完全にワイヤレスで作動し、このIkea新製品を試す間、ワイヤレスでの再生はしっかりしたものだった。

Sonosを使うのが初めであっても利用したことがあっても、セットアップはかなり簡単で、Sonosのアプリでできる(Ikeaが私に語ったところによると、同社はゆくゆくは自前のスマートホームコントロールソフトウェアを加えるとのことで、そうなったときにはどちらででも操作できる)。アプリを加え、AlexaやGoogleアシスタントをSonosシステムにリンクさせると、そうした音声アシスタントからもスピーカーを操作できるようになる。

Symfoniskテーブルランプスピーカー

本棚スピーカーと同様にSymfoniskテーブルランプも驚くほどセットアップやSonosアプリの使用が簡単で、Alexa、Googleアシスタント、そしてAirPlay 2が使える。ワイヤレスの接続性や他のスピーカーとの接続のパフォーマンスも素晴らしく、空間に合ったサウンドになっているかスマホのマイクを使って素早く調整できるTruePlayサウンドチューニング機能も使うことができる(これは本棚スピーカーでも使える機能で、いずれのSonos製品ででも使用することをお勧めする)。

テーブルランプは音質で、そしてスピーカーと同様にランプとしても素晴らしいという点で本当にすごい。ランプのベースにはスピーカーが搭載されていて、遠くから見ても近くから見てもかっこいい取り外し可能なファブリックで包まれている。シェードは手細工で作られた不透明なガラスでできていて、明かりをつけたとき快適な光を発する。固定するには口金突起のマウントを使う。

このマウントとシェードを選んだのはルックスのためだけではない。SonosとIkeaはいくつかのオプションを検討したが、大音量で出力できるランプの残響とガタガタする音を最小限にするためにはこのスタイルが簡単でベスト、との結論に至った。この選択は正しかったようだ。テストでSymfoniskランプスピーカーを通じで大音量の音楽をかけたが、ガタガタする音は少しも聞こえなかった。

繰り返しになるが、デザインのおかげでルックスはいい。最初、写真で見たときに私はモダンすぎると思ったが、いざ部屋に置いてみるとすごく良くて、私の部屋の装飾で最もお気に入りのものになった。このランプスピーカーで気になる点はあまりないのだが、強いていえば側面についているダイヤルだろうか。最初私はそれを音量調整ノブだと思ったのだが、実際はオン・オフのスイッチだった。その代わりコントロールはソーサーのように見えるベース部分にある。これは、ガジェットらしさを抑え、より家具のように見せる賢い方法だ。

ライトそのものは、シャンデリアなどでよく使われているE12口金で最大7Wの電球を使用する。Ikeaが私に提供したのは、ワイヤレス接続し、ホワイトスペクトル温度の調整が可能なTradfriスマート電球の一つだった。ランプスピーカーで使うには最適なもので、私はこのランプを使用しているPhilips Hueハブにすぐさま接続させることができた。スマート電球のおかげで、Symfoniskスピーカーランプでは照明やスピーカー機能を音声でコントロールできる。

Symfonisk本棚スピーカーは音においては他のSonosプロダクトとは異なるが、Symfoniskランプスピーカーは驚くほどPlay:1(149ドル)やSonos One ($199)に似ていて、価格はその中間の179ドルだ。Sonosによると、内部構造の大部分はそうしたプロダクトのものを応用していて、そのために基本的に小さめの円柱形のようなデザインとなっている。ともあれ、その結果は素晴らしいものだ。素敵なスピーカーとして機能するランプで、パーティーなどでゲストにハイクオリティで部屋を満たすほどの音のソースがどこにあるのか謎かけすることもできる。このランプは室内の装飾に溶け込むので、質の高いサラウンドサウンドを選ぶか、あるいはHi-Fiオーディオショップのように見えない居間にするかのどちらかを選択しなければならないという古い問題を解決してくれる。

だが、Symfoniskランプは大きい。シェードなしでSonos Oneより2インチ背が高く、ベース部分とソーサーのようなボトムはどちらも幅が広い。外観は私には魅力的にうつるが、必ずしも皆にとってそうではなく(好みで黒と白のバージョンを選ぶこともできるが)、これは他のSonos製品を選ぶ理由となるかもしれない。しかしこのライトとSonosスピーカーのコンボはユニークな製品で、強力な価値を持っている。

結論

Symfoniskのラインアップで、IkeaとSonosは実用的で素晴らしいオーディオ機器でもあるスマートな装飾品というかなりすごいものを出してきた。妥協なしに2社の世界をうまくブレンドし、人中心のデザインに2社が一緒になって取り組み、名前を連ねる以上に深く連携することに注力したとき、何ができるのかを真に示す例となっている。

SonosとIkeaの連携は限定コレクションにとどまらない。長期的なパートナーシップであり、今後も何か出てくることが期待できる。しかし差し当たっては、Symfonisk本棚とSymfoniskテーブルランプのスピーカーが、米国のIkeaのオンラインストアIkea.comと店頭で8月1日に発売される。もしスマートスピーカーを探しているなら、いい選択肢だ。

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(翻訳:Mizoguchi)

Amazonが高音質のEchoスピーカーを来年発売か

Bloomberg(ブルームバーグ)の記事によると、AmazonはSonos(ソノス)のデバイスやアップルのHomePodといったハイエンドのスピーカーと同じ土俵で戦うEchoスピーカーを出そうとしているようだ。記事中の情報源によれば、スピーカーは来年リリースされると見られ、Echoの既存モデルよりも大きく(上の写真はEchoシリーズ用サブウーファーのEcho Subで、これに似たものになるようだ)、ツイーターを4つ内蔵して音質を向上させるという。

もちろん、Echoシリーズの成功の要因である音声アシスタントのAlexaも利用できる。Bloombergは、開発中であると以前に報じられたAmazonの音楽ストリーミングサービスの高音質版に適したスピーカーになるようだとしている。

この動きによってAmazonとパートナーとの関係にも影響が生じるかもしれない。Sonosなどは直接の競合になると考えられるからだ。Sonos OneやSonos Beamなど、Sonosの最近のスピーカーはAlexaの音声コマンドを利用できる。EchoデバイスもSonosもマルチルームストリーミングとスピーカーのグループ化に対応している。Sonosは、価格は高いものの、Echoよりも優れた音質を提供してきた。

SonosはIkea(イケア)と提携してスピーカーを販売する計画で、Symfoniskラインが8月にリリースされる予定だ。スマートスピーカーは市場が大きく、大小を問わず多くの会社が注目している。Amazonは手頃な価格で高音質の製品も出せれば、優位に立つことができる。

音質を重視しない方には、AmazonはAlexaを搭載したホームロボットも開発している模様であることをお伝えしておく。

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(翻訳:Kaori Koyama)

SonosとIKEAによるスマートスピーカーは99ドルから

IKEA(イケア)とSonos(ソノス)は提携し、スマートスピーカーを2019年8月に発売する。「Symfonisk」と名付けられたスマートスピーカーは、単に廉価かつSonosのロゴが入った製品ではない。他のSonos製品と同じく、同社のアプリからコントロールが可能なのだ。

今回両社が発表したのは、2タイプの製品だ。ブックシェルフ型スピーカーが99ドル(約1万1000円)で、テーブルランプ型のスピーカーが179ドル(約2万円)。本体色はブラックとホワイトの2色。棚やランプのデザインに落とし込まれたスマートスピーカーは、部屋ではその存在に気づかないかもしれない。

ブックシェルフ型スピーカーは水平方向と垂直方向の両方で使用可能。また、IKEAのラック「Kungsfors」にもマウントできる。普通の棚のように植木鉢を置いたり、デコレーションを施すのもいいだろう。

テーブルランプ型スピーカーは、明かりとサウンドをもたらしてくれる。Amazon(アマゾン)の「Echo Plus」やApple(アップル)の「HomePod」にランプを取り付けたような形だ。既存のランプとスマートスピーカーをこの1台で置き換えるのもありだ。

このスマートスピーカーの最大のメリットは、他のSonosのスピーカーと連携できる点だ。例えば、2つのスピーカーを組み合わせてステレオ再生したり、サウンドバー「Sonos Beam」と組み合わせてTV用の音響セットを構築することもできる。

もしバスルームに追加するスマートスピーカーに200ドルも払いたくないのなら、ブックシェルフ型のSymfoniskを片隅に置けばよい。Sonos Oneほどはパワフルではないだろうが、選択肢が増えることはいいことだ。

SymfoniskはWi-Fiでネットワークに接続する。その後はSonosのアプリが使え、Spotify ConnectアプリからSpotifyの楽曲をコントロールしたり、AirPlay 2で音楽を転送することができる。

なお、これらのスマートスピーカーにはマイクはなく、AmazonのAlexaから直接音楽をコントロールすることはできない。

 

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

トランプ大統領の中国関税は、Apple WatchやFitbitトラッカーの価格を上げるかもしれない

中国製品に対する2000億ドルの追加関税は、米国拠点のハードウェアメーカーにも広く影響を与える可能性がある。トランプ大統領が押し付けた新たな関税の政府決定によると、Apple Watch、Fibitトラッカー、Sonosスピーカーなどのデバイス名があがっている。

スマートフォンなどの製品はこれまでのどころ価格に影響を受けていないが、他の電子機器製品は打撃を受ける可能性がある。これは、Reutersが言うところの「米国肥大化した関税品目リストのデータ送信機器に関する不明瞭な分類」のためだ。

これらの製品はホワイトハウスが提案した6000以上にわたる関税品目リストに含まれる。これはApple Watch、Fitbit ChargeおよびSurge、Sonos Play:3、Play:5、およびSUBといった人気商品に最大10%の関税が上乗せされることを意味している。

トランプはTime Cookに、中国関税はiPhoneに影響しないと言ったと報道されているが、どうやらその約束はAppleの全製品ラインに適用されるわけではなさそうだ。関税の影響を避けるために、メーカーは製品を別の項目に分類変更するか、延長申請することが考えられる。

トランプの保護主義的貿易アプローチは、すでに米国産業の一部に影響をあたえている。先月、Harley-Davidson——恩恵を受ける企業だとトランプは主張した——は、高額なEU関税を避けるために製造拠点を海外に移転すると発表し、この移動は「会社の望むものではないが、EU顧客にオートバイの購入可能をし、当社の欧州ビジネスを維持するためには、唯一の継続可能な選択だった」と述べた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマートスピーカーたちが示す2つの異なる道

Sonos OneとAmazon Echo ―― 2つのスマートスピーカーたちに対する実に面白い探求のなかで、BoltVCのBen Einsteinは、伝統的なスピーカーメーカーとインフラ巨大企業、それぞれのフラッグシップモデルにみられる興味深い違いを発見した。

その投稿は全部を読む価値があるが、要約するなら以下のようなものになるだろう:従来型のスピーカーメーカーのSonosは優れたスピーカーをデザインし、その最新のハードウェアを手直しすることでAlexaやGoogle Assistantのようなスマートホーム機能を入れようとしている。Einsteinによれば、The Sonos Oneは、なによりもまずスピーカーであり、スマートハードウェアとしての機能は二の次だということだ。

「ちょっと掘り下げてみれば、ほぼ全てに対して従来どおりのデザインと製造プロセスを見てとることができる。たとえばその一例だが、スピーカーグリルは、平らなシート状の鋼板であり、それが打ち抜かれ、湾曲した四角形に丸められ、溶接され、継ぎ目は平滑に仕上げられ、最後に黒く粉体塗装されている。この部品の見栄えは大したものだが、特にイノベーションがあるというわけではない」と彼は書いている。

一方Amazon Echoは、もしエンジニアが無限の予算を与えられ、人びとが話しかけることができるような何かを作れ、と言われたときに生み出されるようなものに見える。デザイン上の決定は奇妙で興味深いものであり、最終的には家庭内会話マシンである性格のほうがスピーカーであるという性格を上回っている。さらにそれは製造にとてもお金がかかる代物だ。

つやつやしたスピーカーグリルを外してみると、衝撃的な秘密があらわになる。これは押出成形をしたあと、回転させながらドリルで穴を明けたプラスチックチューブなのだ。家電製品を分解し続けてきた私の長い経験に照らしても、こんなやりかたで作られた大量生産プラスチック部品を見たことはない。生産タイムラインに対する概算をしてみたが、おそらく部品をある軸上で回転させ、それに対して複数のヘッドを持ったドリルで穴を開けているのだと思う。各穴を1つずつCNCドリルで開けていては、とても長い時間がかかってしまうからだ。もしこのような部品がどのように作られているのかに詳しい人がいるなら、是非教えて欲しい。何はともあれ:これもまた驚くほど高価な部品だ。

スマートスピーカーを15年間生産してきたSonosは、家電メーカーとしての名声は高い。一方Amazonは、そのデバイスを家庭の居間に入り込み、販売を行うための手段の1つとみなしているので、自前のハードウェアを作らずライセンスを行うだけでも十分なのである。したがって、この2つを比較するのは少々不公平ではある。Einsteinの見立てによれば、その従来どおりの製造技術に依存するSonosの将来性は明るいものではない。一方Amazonはその製品を実現するためには金を惜しむことがないのだ。だがSonosは驚くほど上手く協調して働くスピーカーを作っている。彼らはこれを15年にわたって続けてきた。もし彼らの製品を(私がそうしたように)、競合相手たちのオーディオ愛好ではない「ダム」スマートスピーカーたちと比べてみれば、UI、UXそしてサウンド品質すべてにおいて、Sonosがほとんどのものをはるかに凌いでいることがわかるだろう。

一方Amazonは、Amazonとのコミュニケーションを行わせるためのものを作っている。これが大きな違いだ。

とはいえ、EinsteinはSonosには明らかな欠点があると彼は考えている。Sonosは、AmazonとGoogle(そしてHomePodが何らかの先触れならAppleも)が先行する、スマート技術を追いかける立場だからだ。とはいえ、スマート機能を追加した優秀なコネクテッドスピーカーを作ることは、ホームシアターのあらゆる側面をカバーしたスピーカー製品のエコシステム全体を構築しなければならないことに比べれば、それなりの価値はある。

逆からみれば、Amazon、 Apple、そしてGoogleは、Sonosがリードしているオーディオ品質を追いかけている。この先、私たちの部屋のあちこちで、小さな丸いスピーカーたちが貧弱な音でSpotifyを流すようになっても、私たちは気にしないかもしれないが、良いウーファーセットもまた良いものである。この良い音へのノスタルジックな愛が、低解像度メディアを視聴するこの世代の傾向を生き抜くことができるかどうかは賭けであるが、Amazonはその賭けは勝ち目がないと思っているのだ。

いずれにせよSonosは強く魅力的な会社である。KickstarterとAmazonによってもたらされた家電業界の大規模破壊を行き残ったスタートアップであり、私がこれまでに利用した中でも最高の中級スピーカーを生み出しているのだ。Amazonは素晴らしく、ほぼ異次元と言っても良い製品を作っているが、それは容易にコピーすることが可能で、Amazon Echoの部品よりも少ないコストでホッケーパックに詰め込んでしまうこともできることを考えれば、Amazon自身の目標がスピーカー作りそのものではないことは明らかだ。

今後のSonosのIPOが成功するかどうかは、AmazonとGoogleとの付き合い方に、ある程度左右される。そして残りは製品自身の品質と、Sonosユーザーたちの献身に頼ることになるだろう。そうした善意は、大手インフラストラクチャプレイヤーたちとの契約ほどの価値は無いかもしれない。だが、人気は高いがともすれば押し付けがましい製品群で迫るAmazonやGoogleに比べて、Sonosの志は遥かに高い。GoogleとAmazonが侵入を狙う家の中に、Sonosは既に住んでいる。そこがSonosの勝てる点だ。

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(翻訳:sako)

SonosとBoseのコネクテッドスピーカーはハッカーにアクセスされて勝手に曲が鳴る

Trend Microの研究員たちが、SonosとBoseのスピーカーに、リモートアクセスされてしまう脆弱性を見つけた。それを最初に報じたWired誌の記事によると、Sonos Play:1, Sonos One, Bose SoundTouchの3機種には、ハッカーにアクセスされ、音楽を再生されてしまう危険性がある。

今のところ、悪ふざけのようなアクセスがほとんどだが、研究員たちはもちろんその脆弱性を利用して彼らの好きなRick Astleyの曲を鳴らし、近くにあるAlexa対応デバイスに命令していたずらをした…South Parkのように。またSonosのフォーラムには、ドアが軋る音や赤ん坊の泣き声やガラスの割れる音が大音量で鳴った、というユーザーのおそろしい報告が載っている。

しかしその脆弱性のあるシステムの数は、比較的限られている。被害の生じた機種のスピーカーの数はSonosが2000から5000、Boseは500足らずだ。Sonosのスポークスパーソンはこう語った: “今詳しく調べているが、被害に遭ったのはユーザーが構成を間違えたネットワークで、そういうごく少数の顧客のデバイスが、一般的に公開されているネットワーク上に露出したのだろう。そんなセットアップを、弊社が顧客に勧めているわけではない。とりあえず、心配なお客さんは、Sonosのシステムが確実に、安全な内部ネットワーク(LAN)上にセットアップされているように、していただきたい”。

Sonosは、この穴を塞ぐパッチも発行した。Boseからはまだ、公式の応答はない。

Trend Microのコメントも、やはりネットワークへの接続を、スピーカーのデフォルトの設定とともに問題視しているようだ。同社の調査部長は曰く、“不運なのは、これらのデバイスが接続されるネットワークが、根拠もなく信頼されていることだ。ネットワークの状況を、もっと詳しく知る必要があるね。現状では、デバイスをハックしたり、ネットワークの構成が不注意だったら、誰もがスピーカーにアクセスして、音をコントロールできる”。

単なる悪ふざけで終わってしまう可能性もあるが、でもこれを機に、あなたの家のインターネットに接続されたすべてのデバイス(“コネクテッドデバイス”)が安全であることをチェックしてみたらどうか。今はとくに、誰もが、いわば自分のプライバシーを犠牲にして、家庭内のスマートデバイスを次々と増やしている状況だからね。その中には当然、カメラや常時onのマイクロフォンがついたのも、あるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

SonosとIKEAが家庭用サウンド製品で提携

SonosIKEAが共同で、「将来の家庭内サウンドエクスペリエンスを創造する」ための、新たなコラボレーションを発表した

両社は、家庭内のどこでも音楽の再生が楽に行えるようにしたいと説明している。Sonosの主目標が、ソフトウェアを活用して家庭内各所におかれたスピーカーシステムを管理することであることを思えば、このコラボレーションは理にかなっている。

「Sonosと協力して、私たちは家庭内に音楽とサウンドを解放したいと思っています。そして人びとが家庭の中で一緒に音楽を聴くやり方に沿ったプロダクトを提供したいと考えています。Sonosと提携することで、IKEAの家具の知識と、Sonosの優れた家庭内音響技術を組み合わせたいと考えています」と説明するのは、スウェーデンのIKEAの、IKEAホームスマート部門のビジネスリーダーである、BjörnBlockだ。

有りがちなことではあるが、両社が具体的にはどのような製品で協力するのかの詳細は明かされていない。また、2019年までは製品が発売されないため、コラボレーションの成果がどのようなものになるのかを正確に知るには、まだ時間がかかることだろう。しかしもし両社が、Sonosのソフトウェアで制御可能な高品質のスピーカーを、IKEAの家具に組み込む方法を見いだせるのなら、是非使ってみたい。

このコラボレーションはどちらかと言えば予想外のものだった。なにしろSonosはプレミアムブランドだと考えられているが、IKEAは安価な家具屋だと思われているからだ。加えてSonosの製品バリエーションは限られている。現在生産しているのはわずか9製品だけである。つまり、IKEAとわずかばかりのコラボレーションを行うだけでも、Sonosは生産数を倍増させなければならないのだ。

IKEAはこの取組を、自社のホームスマート部門の、第3ステップとみなしている。彼らはまず2015年に一部の家具でワイヤレス充電を可能にした。そして2016年にはスマート照明製品を発売している。そして今度は音楽に取り組むことにしたというわけだ。

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(翻訳:sako)

家庭内音楽ストリーミングLANスピーカーのSonosが音楽業界の変化に適応するため社員をレイオフ

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今鳴らしている音楽を家中のどの部屋でも聞ける、というWiFi/EthernetスピーカーLANを主製品とするSonosが、CEOのブログ記事によると、音楽業界の変化に対応して有料ストリーミングサービスと音声コントロールにその業態を絞り込むために、社員をレイオフする、と言っている。

CEOのJohn MacFarlaneらがSonosを創業したのは2002年だったが、今日のブログ記事によると、“将来的には有料ストリーミングと音声コントロールが音楽産業で重要な役割を担うと思われるので、今後の数十年間、それらの分野のイノベーションに注力して、持続可能で利益の出る企業経営に専念したい。とくにこれまでの数週間が、Sonosの全員にとって厳しかった。われわれは結束の固い仲間だから、別れを言うことはきわめて苦痛だ。でも、この変化を敢行することはSonosの未来にとって正しい、と私には分かっている”、ということなのだ。

Sonosが作っているのはワイヤレスのサウンドシステムで、それをApple Music, Spotify, SoundCloudなどメジャーな音楽ストリーミングサービスにアクセスするアプリに接続する。Sonosの製品は、複数のスピーカーを接続でき、簡単に使えるので人気になった。しかし今やワイヤレスのホームオーディオは、SamsungGoogleなどの大手テクノロジー企業との競合に直面している。

MacFarlaneはブログ記事で、こう述べている: “Sonosは今、ストリーミング音楽が、現在と未来において消費の支配的な形式である、という自分たちの長年の確信に、倍賭けしようとしている”。しかしそれに加えて彼は、Amazon Echoのような音声コントロール製品をますます多くの消費者が採用していくから、それもまた同社の将来において重要な役割を持つ、と言っている。

“Alexa/Echoは音声コントロールの力を家庭で見せつけた最初のプロダクトだ。それが消費者間で人気になることによって、業界全体のイノベーションが加速される。今日目新しいものが、明日はスタンダードになる”、とMacFarlaneは書いている。“これに関してもSonosは長期的な視点を持ち、音声対応の音楽体験を家庭に持ち込む最良の方法を開拓する。音声は、我が社にとって大きなチャンスなので、それを素晴らしい方法で市場化するために投資をしていく”、のだそうだ。

レイオフの詳細を問い合わせると、こんなメールが来た:

“多くの高成長企業がそうであるように、Sonosもその労働力人口を絶えず評価して、われわれを次の大きな成長に導くことのできる技能と才能の確保に努めている。

ストリーミングへの遷移が加速している今は、我が社の機会もかつてなかったほどに大きい。我が社は今、家庭へすばらしい“音楽はでっかい音で聴こう(listen-out-loud)”体験を継続的にお届けできるための、絶好の位置につけている。そして、未来においても”。

…だとさ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google、Chromecast Audioにマルチルーム再生を追加、ハイレゾにも対応

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今年の9月、Googleは突然Chromecast Audioを発表した。そのアイデアは、Chromecastのコンセプト(ボタンひとつで、テレビにビデオを送ってスマホから操作する)をオーディオ専用にして、家にあるステレオセットにWiFiを利用したスマート機能を追加する。

ただし、一つ大きな弱点があった。Sonos等と異なり、同時に1台のChromecast Audioでしか再生できない ― たとえ家中にChromecast Audioがあっても、複数の部屋で同時に曲を流して、すてきなフルハウスサウンドを楽しむことはできない。

今日それが変わる。Chromecast Audioはマルチルームに対応した。この機能の設定方法は、グループを簡単にリアルタイムで作ったり消したりすることに焦点を絞っているSonosとは〈少々〉異なる。

Chromecast Audioでは、事前にグループを設定しておく。「家全体」グループ、「キッチンのスピーカー」グループ、「1階」グループ等を作れる。Chromecast Audioでオーディオグループを作るには、今使っているアプリからGoogle純製のChromecast アプリに一旦切り替え、グループを作り、元のアプリに戻ってその新しいグループに音楽を送る。

OK、Google:今度はこれをふつうのChromscastにも載せて、複数台のテレビにケーブル無しで同じ物を完全に同期して再生できるようにして、未来的スペースウィザードの気分にさせてくれ。

Chromecast Audioは、ハイレゾオーディオストリームにも対応した。最高96KHz/24bitロスレスのオーディオを扱えるようになり、これはワイヤレス基準では衝撃的な音質 ― CD以上だ。もちろん、オンボロのスピーカーの音がすばらしくなる魔法ではない ― しかし、今すでに高級なスピーカーセットを持っているなら、Chromecast Audioは遅れを取っていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

家中のどの部屋でも音楽を鳴らす安上がりなネットワーキングソリューションBeep

ホールホームオーディオ(whole home audio, 全宅オーディオ)という難問に挑むことは、多くのメーカーにとって、風車とたたかうドンキホーテの無謀に等しかった。唯一成功しているSonosは、未だに、一部のオーディオファンのニッチから抜け出せない。そしてSamsung、Apple、Sonyなどなどは、それを目指す試みすら見せていない。でも、今度のこれは、もしかしたら、うまくいくかもしれない。

Beepは、ユーザのネットワーク(無線LAN)にどこからでも接続して音楽をコントロールする、とてもシンプルなプラットホームだ。それは小さなボックスの前面に大きなダイヤルがついていて(上図)、その正体はネットワークのダムターミナルだ。音楽は、Pandoraなどのサービスから受信してもよいし、あるいは自分の携帯からストリーミングしてもよい。ダイヤルは音量ボリュームとポーズボタンの役を担う。そしてこのボックスのラインアウトをスピーカーの入力につなげばよい。Beep自身はアンプを内蔵していないが、ほかのメーカーのスピーカーにBeepを組み込む計画はある。

Google出身のDaniel ConradとShawn Lewisが創った同社は、SqueezeboxやPandoraから人材をスカウトしてBeepを完成させた。今はまだ、ちょっとパワー不足のようだが、この春(~秋)の正式発売までにはいろんな機能を充実させる予定だ。

ぼくは長年Sonosを愛用しているが、Beepのような安価な全宅オーディオのソリューションは大歓迎だ。創業者たちの出自が良いし、製品のルックスも良いから、成功の予感がする。色はブラス(真鍮)とシルバーの二種類があり、作りはしっかりしていて使いやすい。彼らは自分たちの企業と製品にコミットしているし、経験も豊富だ。音楽を家中のどの部屋でも鳴らすという長年の難問が、彼らによってやっと解かれるのだろう。それを、期待したい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))