ロータスの新型EV「Eletre」に搭載された技術に同社の自動運転への野望が見える

Lotus(ロータス)は米国時間3月29日、バッテリー駆動の「ハイパー」SUV「Eletre」(エレトレ)を発表した。これは、ロータスが今後4年間に発売を予定している3種類のEV(電気自動車)のうちの最初の1台だ。

どのようなものなのか?Eletreは(ハンガリー語で)「活気づく」という意味で、Lotus初の実用車であり、今後予想されるバッテリー駆動の高級SUVの需要増に対応するための重要なモデルだ。車両のデザインや豪華な内装は特筆すべきものだ。しかし、ロータスの未来を最もよく垣間見ることができるのは、必要に応じて飛び出す4つのLiDAR(ライダー)センサーを含む、いくつかの技術だ。

まずは基本的なことを。Geely Automotive(ギーリー・オートモーティブ、吉利汽車)とマレーシアのコングロマリットEtika Automotive(エチカ・オートモーティブ)が所有するLotusは、このEVに、パワーとトルク、そこそこのバッテリー走行距離を詰め込んでいる。

Eletreは、800ボルトの電気アーキテクチャを採用し、バッテリーを劣化させることなく急速充電を可能にした。各車軸に1つずつ搭載された2つの電気モーターは、最低でも600馬力を発生し、SUVを3秒以内に0〜60mph(時速0〜97キロ)まで加速することができるLotusによると、100キロワット時以上の蓄電能力を持つバッテリーパックは、フル充電でEletreが373マイル(約600キロメートル)走行する(欧州のWLTP燃費基準)ことを可能にするという。また350キロワットの充電器を使えば、20分で248マイル(約399キロメートル)分を充電することができる。

Eletreには4種のドライブモードが提供される。そのうちの1つであるオフロードモードでは、ステアリング、ダンパー設定、パワートレイン、アクセルペダルの反応が調整される。その他、オプションの23インチホイール、アクティブライドハイト、アクティブ後軸ステアリング、アクティブアンチロールバー、ブレーキによるトルクベクタリングなどのハードウェアや機能を追加することが可能だ。

この車両は、2022年後半に中国の武漢にあるロータスの新工場で生産が開始される予定だ。

画像クレジット:Lotus

Lotus Cars(ロータスカーズ)のマネージングディレクターのMatt Windle(マット・ウィンドル)氏は、Lotus初のSUVかつEVであるこの新型車について「私たちの歴史の中に重要な位置を占め、ビジネスを変革したい私たちの変わらない願望を明確に示すもの」だという。

もちろん、この歴史の中の重要な位置を、将来の大きな利益につなげることが目的だ。

LotusはEletreの価格情報を公開しなかったので、競合相手を特定することは難しい。価格次第では、Tesla(テスラ)Model Xや、Lamborghini(ランボルギーニ)からAston Martin(アストン・マーティン)に至る、高級ブランドのトップセラーとして認識される高級SUVと競合する可能性がある。

潜在的な競争相手は増え続けている。Maserati(マセラティ)は先週、中型SUV Levante(レヴァンテ)のバッテリー版と、新型コンパクトクロスオーバーGrecale(グレカーレ)の2種の完全電気SUVを発売する計画を発表した。Ferrari(フェラーリ)初のSUV、30万ドル(約3654万円)のPurosangue(プロサングエ)は2022年後半に登場予定だ。

Lotusの場合、先進運転支援システムの改善や機能追加を行うために、無線を使ったソフトウェアアップデートを行うことのできるセンサーやその他のハードウェアを搭載し、Eletreの「将来の拡張性」を保証している点が特徴だ。

一般に、自動運転車を安全に運用するための鍵として考えられている光検出・測距センサーLiDARは、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)、Volvo(ボルボ)、そして今回のLotusといった自動車メーカーで採用され始めている。こうした自動車メーカーは、LiDARを完全な自動運転機能ではなく、特定条件下の限定的な自動運転機能のための余裕を提供するために必要なセンサーとみなしている。少なくとも、今はまだそうだ。

画像クレジット:Lotus

LotusがEletreに搭載するLiDARは、このような使い方を想定しているようだ。Lotusは4つのLiDARセンサーを使用する予定で、必要なときに「展開」または「飛び出し」が行われるようになっている。Lotusによれば、LiDARセンサーは必要ないときは隠れていて「必要に応じてフロントガラスの上部、リアガラスの上部、フロントホイールアーチから現れるだけ」とされている。

このLiDARセンサーシステムによって、最終的にはスマートフォンのアプリで駐車場への入出庫ができるようになる予定だ。しかし、Lotus Technology (ロータステクノロジー)の副社長で、ドイツのLotus Tech Innovation Center(ロータステックイノベーションセンター)のマネージングディレクターであるMaximilian Szwaj(マクシミリアン・シュワイ)氏のコメントは、同社が駐車場以外のことも考えていることを示している。

彼は声明の中で「LiDARセンサーやカメラなどのADAS(先進的運転手支援システム)技術は、より自動的な時代に向けて新車に搭載されることが多くなるでしょう」と、現在のための技術はもちろん、未来のための技術も搭載していると述べている。

また、現在の米国の規制では禁止されているカメラを使ったミラーシステムも搭載される予定だ。3種類のカメラは、1つ目はバックミラー用、2つ目は駐車を助けるために上方から360度の視界を作り出すためのもの、そして3つ目は先進運転支援システムに使用される。Lotusは、カメラがLiDARシステムと連動して「自動運転機能」を実現すると述べている。

Lotusは、この「自動運転機能」が駐車以上の野望を意味するのか否かについて、これ以上の詳しい説明をしていない。Lotusが説明するハードウェアは最先端技術ではあるが、効率的で安全な自動運転機能をクルマに搭載するには、計算能力とソフトウェア、そして直感的なユーザーエクスペリエンスを備えたシステムを含め、克服すべき多くの課題がある。

しかし、4つのLiDARセンサーと3つのカメラは、同社の目標が限定的または条件付きの自動運転機能にも及んでいることを示唆している。

画像クレジット:Lotus

その他のイノベーションとしては、同社が多孔性 (ポロシティ、porosity)と呼ぶものがある。これは空力特性、航続距離、効率を改善するために、上下、周囲だけでなく、車体の中に気流を通過させるものだ。Lotusは、ハイパーカーEvija(エヴァイヤ)やEmira(エミーラ)をデザインする際、多孔性に注力した。

今回Eletreに搭載されたことで、このデザインイノベーションは今後も続くと思われる。ロアーグリル、フロントフェンダー、テールランプ付近などに、このエアーチャンネルがわかりやすく配置されている。

特にグリルは興味深いもので、三角形の花びらが連結したネットワークを形成し、クルマが動いていないときや走行中の抵抗を減らす必要があるときは閉じられる。Lotusによれば、電気モーター、バッテリーパック、フロントブレーキの冷却が必要なときに、ラジエーターに空気を送り込むためにグリルが開き、Eletreが「呼吸」できるようにするのだという。

編集部注:Eletreは日本の公式輸入代理店のウェブページなどでは「エレトレ」と表記されているが、Lotus公式を含む現地/海外メディアのビデオなどでは「エレクトラ」と発音されている。

画像クレジット:Lotus

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(文:Jaclyn Trop、Kirsten Korosec、翻訳:sako)

キャデラックが同ブランド初のEV「LYRIQ」の生産を開始

Cadillac(キャデラック)は米国時間3月21日、同社初の電気自動車で6万ドル(約720万円)のクロスオーバー車「LYRIQ(リリック)」の生産を開始した。米国では5月19日に受注が始まる。

General Motors(ゼネラルモーターズ)の高級ブランドであるキャデラックは、2030年までに展開を予定しているバッテリー電気自動車ラインナップの最初のモデルとして、このSUVに大きな期待を寄せている。このクルマに対する需要の大きさから、キャデラックは予定していた2022年の生産台数を3200台から2万5000台に増やし、量産モデルの公開を9カ月早めることにした。

これはGMにとって心強い兆候だ。同社は今後3年間に全世界で30車種の新型EVを投入するために350億ドル(約4兆2000億円)を投資すると発表しており、その中から20億ドル(約2400億円)を、テネシー州スプリングヒルの製造施設(同社の北米最大の製造施設)に投じて、LYRIQやその他のEVを製造する準備を進めている。

この投資は、Tesla(テスラ)やVolkswage(フォルクスワーゲン)などの巨大なライバルに対抗するためのGMの全体戦略の一部だ。フォルクスワーゲングループは電動化を含む将来に向けた技術に1000億ドル(約12兆円)を投資すると発表している。しかし、半導体や電池のサプライチェーンの停滞が、世界的なEV生産の妨げになっている。

GMが今後投入するモデルは、LYRIQをはじめとする同社のEVを支える「Ultium(アルティアム)」バッテリープラットフォームがベースになる。このモジュラーアーキテクチャーは、19種類の仕様が異なるバッテリーと駆動方式の車両を製造でき、GMのバッテリーエレクトリック事業の拡大とコスト削減に貢献することになる。

スプリングヒル工場では、LYRIQの他「キャデラック XT5」および「XT6」「GMC Acadia(GMC アカディア)」など、内燃エンジンを搭載するSUVも生産している。GMのMark Reuss(マーク・ロイス)社長は21日、オンラインで行われたメディアへの説明会で、この工場の組立ラインにEVを増やすと述べたが、この工場がいつ、EVのみを生産するようになるのかについては、コメントを避けた。

「私たちには、どちらの道も進むことができる柔軟性があります」と、ロイス社長は語った。「私たちは完璧なところにいます。内燃機関も製造できるし、EVも製造できます。そして市場に追従することができます」。

画像クレジット:GM

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(文:Jaclyn Trop、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ソニーがSUVの新型「VISION-S 02」披露、電気自動車会社「ソニーモビリティ」設立を発表

Sony(ソニー)の代表執行役会長兼社長CEOは、米国時間1月5日、ラスベガスで開催されたCESにおいて、電気自動車「VISION-S」の新しいプロトタイプを公開し、ソニーグループが新しい部門「ソニーモビリティ」を立ち上げ、電気自動車の商業化を開始すると発表した。

ソニーはCESの記者会見で、2021年のCESで公開されたセダン「VISION-S」セダンを披露。さらに2022年は、新型SUV「VISION-S 02」の試作車も発表した。

関連記事:ソニーがプロトタイプEVセダン「VISION-S」の技術紹介や走行シーン動画を公開

吉田氏は「VISION-Sを公開した後にいただいた感動は、移動の体験を変えるために、どのように創造性と技術を提供できるかをさらに考えるきっかけになりました」と述べ、新しいVISION-S SUVのプロトタイプを公開した。「これが新型SUV『VISION-S』です。VISION-Sは安全性、適応性、エンターテインメント性を基盤に開発されました。快適なモビリティを実現するために、安全性を第一に考えてきました。このSUVの開発でも、それは変わりません。車内外に合計40のセンサーを設置し、安全性を監視しています」。

「適応性という点では、継続的に進化するクルマを作るためのコネクティビティを備えています。また、ユーザーごとに車内をパーソナライズすることもできます。さらに5G通信は、車載システムとクラウド間の高速・大容量・低遅延の接続を可能にします。VISION-Sは、エンターテインメント空間としてのモビリティも進化させます。VISION-Sは、ゲーム体験やオーディオなど、エンターテインメント空間としてのモビリティも進化させています。VISION-Sの探求、またこの取り組みを支えていただいているパートナーのみなさんをとおして、モビリティについてより深く知ることができました」と吉田氏は語る。

ソニーは「ソニー製EVの実用化検討」の取り組みを加速させるため、新会社Sony Mobility Inc.(ソニーモビリティ)を設立すると発表し、そう遠くない未来、あなたの近にソニーカーがやってくるかもしれないことを暗示している。

画像クレジット:Sony

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Dragonfly)

ベトナムの自動車メーカーVinFastが電動クロスオーバー2車種を皮切りに米国市場への進出を目指す

Vingroup(ビングループ)傘下のベトナムの自動車メーカーVinFast(ビンファスト)は、消費者に印象を残そうと2021年のLAオートショーに参加した数多くのニューカマーの1社であった。

同社はこのショーで全電動クロスオーバー2車種を披露した。そして自動車業界へ新規参入する多くの企業がそうであるように(VinFastの場合は米国への新規参入)、両車種ともまだ生産に入っていない。

2022年後半に米国で登場予定のこの車両の仕様について、VinFastは詳細をほとんど明らかにしていない。同ショーを訪れた人は、Typeform(タイプフォーム)を介して登録することで、このクルマをいち早く「体験」し、購入に関心があることを示すことができる。

「今すぐ人々に登録してもらいたいと思っています。そして【略】顧客がどこにいるのか、誰が興味を持っているのかを把握するために、データベースを収集し構築したいと考えています。その上で、当社が提供しようとしているプロダクトやサービスの進捗状況について、人々に継続的に最新情報を発信していく予定です」と、VinFast USのCEOを務めるVan Anh Nguyen(ヴァン・アン・グエン)氏は木曜日のTechCrunchとのインタビューで語った。

興味のある顧客は、2022年第1四半期に、デポジットを払って希望のクルマを8色のうちの1色で予約することができる(更新情報:グエン氏はデポジットは500ドル[約5万7000円]だと語っていた。広報担当者はその後、この数字は正しくなく、顧客が予約に対して支払う金額は決定していないと説明し、適切な時期が来たらすぐに発表するとしている)。

グエン氏によると、数カ月後に車が利用可能になった時点で、関心のある顧客は試乗してそのデポジットを購入に充てるかどうか判断できるようになるという。仕様や詳細の情報は乏しいものの、VinFastは米国市場への参入計画を急速に進めているようだ。

工場、本社、および60店舗

VinFastの米国での計画は、電動クロスオーバーの販売に留まらない。同社はロサンゼルスに米国本社を置くために2億ドル(約227億円)超を投資するという野心的な計画を発表した。また、2022年までに、60を超える販売拠点、多角的な展開のサービスセンター、いくつかのモバイルサービスサイトの開設を計画している、工場もリストに挙がっているが、2024年後半まで開設の予定はない。

VinFastにとっては、多額の資本とスタッフを必要とする迅速な準備段階だ。

グエン氏は、米国に滞在してまだ14カ月しか経たないが、VinFastのモデルを米国市場に投入するチームの編成に取り組んでいるという。しかし、その製造施設がどこにあるかについては明らかにすることを控えた。

また、VinFastはReuters(ロイター)に対し、同社は今後数年のうちに米国株式市場に上場する計画だと述べている。

韓国のHyundai(ヒョンデ、現代自動車)やKia(キア、起亜自動車)、日本のトヨタ、スバル、マツダなど、他のアジアの自動車メーカーが米国市場に進出している中、VinFastはベトナム企業として初めてこの試みに乗り出すことになる。BYD(ビーワイディー、比亜迪)のような中国企業は、米国市場への参入を試みたが失敗した。

VinFastはどのような企業

VinFastは、1993年にスタートしたベトナムの民間コングロマリットVingroupの一部である。Vingroupは、不動産、ホスピタリティから産業、テクノロジー、さらには教育まで、幅広い分野に事業を展開している。

その自動車部門であるVinFastは、2018年のパリモーターショーで、同社初の内燃機関搭載車を発表した。同社はその後すぐに、各種の電動スクーター、Lux SUV、そしてベトナム市場向けの自動車の販売を開始した。同社によると、1年も経たないうちに、同社の車両はベトナムで最も早く売れるクルマになったという。

そして2021年、同社はベトナムで全電動バスとさらなるスクーターの販売を開始し、先のLAオートショーでSUV2車種の覆いを取り去って、グローバル車両になると同社が述べているVinFast VFe35とVFe36を発表した。いろいろな意味で、VinFastはHyundaiグループと類似しているように見受けられる。他の主要事業の中で自動車事業が占める割合はとても小さい。

VingroupはVinAI(ビンAI)も所有している。VinFastがショーで公開した新型SUV2台の脇に置かれた小さなディスプレイによると、VinAIは独立した法人で、車載AIと思われるものに取り組んでいる。運転席でのユーザーの動きを追跡して、ユーザーが注意を払っているか、スマートフォンを見たり、眠気を催したりしていないかを判断するものだ。このシステムはまた、センサーとカメラを使って車外の歩行者やスクーターなどの障害物を特定し、衝突を回避することにも役立つ。

グローバル市場向け電動SUV2車種

どちらも電気自動車であるVinFast VFe35とVFe36は、ベトナムにあるVinFastの90%自動化された大規模製造施設で作られる予定だ。この2車種は自動車ブランドのPininfarina(ピニンファリーナ)と提携して設計された。Pininfarinaは、クラシックフェラーリや、200万ドル(約2億2600万円)の電気スポーツカーPininfarina Battista(バッティスタ)の設計で知られている。

VinFastによると、SUVは1回の充電で約300マイル(約483km)走行できるということだが、充電や容量の詳細は明らかにされていない。グエン氏は、各車種にはEcoとPlusの2つのバージョンがあると付け加えた。VFe35の航続距離は、Ecoモデルで約285マイル(約459km)、Plusモデルで約310マイル(約499km)。より大型のVFe36のEcoモデルは約310マイル、Plusは約420マイル(約676km)になると同氏は述べている。

LAオートショーのステージに登場した2台のSUVはいずれもプロトタイプである。スペックシートによると、VFe35とVFe36のプロトタイプは、402hp(約300kW)の出力と472lb-ft(約640Nm)のトルクを発揮し、さまざまなエアバッグ、バーチャルアシスタント、そして「VinFastアプリによるリモートコントロール」機能を備え、eコマースサービス、ビデオゲーム、車内オフィス、さらにはロケーションベースの行動ターゲティング広告と呼ばれるものを搭載しているようだ。

VinFastは複数のパートナーと緊密に連携しているとグエン氏は話す。バッテリーの供給元については明かさなかったが「非常に有名な会社」のものだという。

バッテリーパックはベトナムのVinFastの施設で作られる。「私たちはProLogium(プロロジウム)のようなバッテリーパートナーと密接に協働しており、他の数社とも同様に協力関係を築いています」と同氏は言い添えた。「当社は、バッテリー技術に関して非常に優れた経験豊富なパートナー各社を選定しています」。

ProLogiumは、台湾を拠点とするソリッドステートバッテリーのメーカーである。

VinFastによると、両車種には標準的な先進運転支援システム、フルカラーヘッドアップディスプレイ、15.5インチのタッチスクリーンが搭載され、指をスワイプするだけでお気に入りの写真を「Zenモード」で表示できるという。

LAオートショーでは、どちらのクルマのドアも開けることはできなかった。小型のVFe35は本物の内装のように見えたが、ステアリングホイールの前にデジタルクラスタはなく、一方VFe36は内装を備えていなかった。

VinFastは、米国では電気自動車のみの販売を計画している。自動車生産への4年間という急速な道のりは、自動車業界ではほとんど聞いたことがない。車両の配送は2022年末に開始されると同社は述べている。すべてがどうなるかを見るには、来年まで待たなければならない。

画像クレジット:Abigail Bassett

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(文:Abigail Bassett、翻訳:Dragonfly)

Polestarが新型電動SUVをチラ見せ、今後3年間で販売台数10倍増を目指す

かつてのモータースポーツにおける活躍から、電気自動車メーカーとなった現在まで、スウェーデンのPolestar(ポールスター)は長い道のりを歩んできた。だが、Thomas Ingenlath(トーマス・インゲラート)CEOによると、Volvo(ボルボ)からスピンオフした同社はまだ、始まったばかりだという。

インゲンラート氏は、同社の経営陣とともに、米国時間12月2日にニューヨークで行われたプレゼンテーションで、ポールスターの3年計画を発表した。その中では、野心的な販売目標とともに、次の電気自動車が少しだけ披露された。

「クルマとは非常に感情的なものです」という言葉で、インゲンラート氏はメディアに向けて語り始めた。

2021年12月のイベントでティーザーが公開された新型電気自動車「Polestar 3」(画像クレジット:Polestar)

その核となる計画は、2024年までに3つの新型車を発売するとともに、欧州とアジア太平洋地域の新しい市場に進出することで、販売台数を約29万台に拡大するというものだ。そしてこの拡大の基盤となるのが、デザイン、サステイナビリティ、イノベーション、カスタマーエンゲージメントというポールスター独自のコアバリューである。

今回のプレゼンテーションでは、特にサステナビリティ(持続可能性)が強調され、2030年までにカーボンニュートラルな自動車を生産するというポールスターのミッションが再確認された。そのためには、リサイクル素材の使用から、サプライチェーンレベルにおけるビジネスの変更まで、大小さまざまな持続可能への取り組みが必要になる。

今後発表される新型車「Polestar 3(ポールスター3)」と「Polestar 4(ポールスター4)」については、我々はまだほとんど何も知らされていない。それでもインゲンラート氏は、生産に向けて動き出していると主張し、EV愛好家を魅惑するPolestar 3のティーザー画像も公開した。このオールエレクトリックSUVは米国のサウスカロライナ州チャールストンで製造される予定だ。

関連記事:ボルボの高級EVブランドPolestarが初のフル電動SUV「Polestar 3」を米国で生産へ

Polestar 3は、気候変動に配慮したやり方で生産が行われるとともに、LiDAR開発企業であるLuminar(ルミナー)製のハードウェアとNVIDIA(エヌビディア)製のプロセッサを搭載し、高速道路での自動運転を可能にする先進運転支援システムを搭載することになっているが、発売当初はこの機能を使用することはできないようだ。

2022年に発売されるPolestar 3について、我々はほとんど知らされていないが、2023年に登場予定というPolestar 4についてはさらに不明だ。今回のプレゼンテーションで公開されたティーザー画像によると、Polestar 4は3よりコンパクトなプレミアムスポーツSUV「クーペ」として作られるモデルであり、後方がより傾斜したファストバック型のプロフィールを持つとされているが、それ以上の情報はない。

ポールスターは、3と4の価格帯のベンチマークとして、それぞれPorsche(ポルシェ)の「Cayenne(カイエン)」と「Macan(マカン)」の名前を挙げている。このことから、両車が目指すラグジュアリーとパフォーマンスのレベルにおいても、これらの競合車が基準となっていることが推察される。

興味深いことに、現時点で最もよくわかっているクルマは、最も遠い存在であるはずの「Polestar 5(ポールスター5)」だ。

ポールスターは先日、コンセプトカーの「Precept(プリセプト)」が、5番目のポールスター車となる4ドアのラグジュアリースポーツGTとして市販化されることを正式に発表した。現状でプリセプトはある意味、ポールスターの未来を物理的に宣言するものであり、今後発表になる2台のSUVにも影響を与えることになるだろう。

関連記事:Polestarが次世代EVセダン「プリセプト」改め「Polestar 5」は2024年に市場投入と発表

3年間で販売台数を2万9000台から29万台に飛躍させることは、ポールスターの存在感が増すというだけでなく、大変厳しい話にも聞こえるが、インゲンラート氏は心配していない。「これから先のポールスターは、すべてが成長するためにあります」と、同氏は語った。

すでに生産が開始されているというPolestar 3については、近いうちにより詳しい発表があるだろう。

画像クレジット:Alex Kalogiannis

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(文:Alex Kalogiannis、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

BMW、Mの伝統とロックスターの美学を融合させたV8ハイブリッドSUVを開発

BMWは、高性能なMシリーズの50周年を、ありきたりなコンセプトカーで祝うことはできなかった。その代わりに、このドイツの自動車メーカーは、V8パワーとネクストレベルのMデザインを融合したプラグインハイブリッドコンセプトによって、David Lee Roth(デイヴィッド・リー・ロス)が誇りに思うようなロックスターの美学をとりいれた。

社内で「ロックスター」というコードネームで呼ばれている(これについては後述する)XM SUVプラグインハイブリッドコンセプトは、史上2番目のMシリーズ専用車だ。

2021年11月初めにTechCrunchがロサンゼルスで覗き見したXM SUVは、コンセプトカーで終わることはない。規制に準拠するために多少の調整を行った後、2022年に生産が開始する。同社によると、XM SUVは、11月初めにロサンゼルスで公開された奇抜なコンセプトカーにかなり近いものになるという。これは、外向的な人にとっては朗報だ。

BMW XMは、BMWのSUVラインアップとMシリーズの遺産からヒントを得ているが、それらのデザインを大胆に補完している。ラインはよりアグレッシブになっている。猫のようなLEDライト、ガラスに刻まれたBMWのロゴ、そしてMクワッド・エキゾーストを備えたこのコンセプトのリアエンドは、BMWの他のラインアップとは異なる。パイプが水平に配置されているのではなく、六角形のエキゾースト・チップがワイド・ディフューザーの両側に垂直に取り付けられている。また、フロントの大きなキドニーグリルには、LEDを使用した独自の処理が施されている。

このクルマのすべてが「俺を見ろ!」と叫んでおり、 それこそが、まさにBMWが目指していたものだ。

画像クレジット:BMW

「お客様からのフィードバックは、私たちのクルマを本当に愛しているということです。しかし、その次のステップは、彼らはさらに表現力のあるぜいたくさをクルマに望んでいるのです」と、BMW Mの取締役会長であるFranciscus van Meel(フランシス・ファン・ミール)氏は、このクルマの発表の際に述べた。

BMWによれば、これらの顧客は、外向的で表現力豊かな、型にはまらない人たちで、XMをランボルギーニ・ウルスやメルセデスGクラスと比較検討する可能性が高いという。ただし、BMWは現時点で価格を公表していない。

そして「俺を見ろ」と叫んでいる外観に勝るとも劣らないインテリアがある。

画像クレジット:BMW

内側で起きていることに比べて、外観は基本的に2000年代半ばのトヨタ・カムリだ。フロントローは、BMWが「ビンテージ・ブラウン」と呼ぶレザーで覆われており、パフォーマンスとドライバーの志向に特化したものになっている。リアシートは?Russel Brand(ラッセル・ブランド)のベッドルームを想像したら、それが、BMWがXMの後部座席に乗る人のために準備したものだ。後部座席とフロアは、それぞれブルーとグリーンのベルベットで覆われており、ラウンジのような雰囲気を醸し出している。欠けているのは、ラバライトと茶色を取り除いたM&Msのボウルだけだ。

運転席と助手席の上には、クリスタル構造のヘッドライナーがある。側面からの間接照明で、ライトアップされると、本当に芸術作品のような、いや、プラネタリウムのレーザーショーのような感覚になる。

もしBMWがTame Impala(テーム・インパラ)の最新アルバムに合わせてライトを点灯させることができれば、特定の音楽ファンやハーブサプリメントのファンを獲得することができるだろう。

画像クレジット:BMW

このローリングミュージッククラブのようなクルマは、BMWのV8エンジンとプラグインハイブリッド技術を融合させたものだ。パワートレインは、750馬力と737ポンドフィートのトルクを発揮する。BMWは、バッテリー容量については明らかにしていないが、EV専用モードでのEPAテストによる航続距離は30マイル(約48km)を目標としていると述べている。これは、トヨタの製品に匹敵するものではない。しかし、多くの関心を起こすことなく、静かに会場を後にするには、十分すぎるほどの機能だ。もちろん、誰かがデザインや輝くキドニーグリルに注目しなければの話だが。

画像クレジット:BMW

BMW Mデザインの責任者であるMarcus Syring(マーカス・シリング)氏によると、XMは常に特別なものになる予定だった。BMWの取締役会は、デザイナーに予想外のものでショックを与えて欲しいと具体的に要請した。

「BMWは継続的にこれらの特定のハイテクモデルをつくっており、i3やi8だけでなく、iXでも新しい分野を探求しています」と、シリング氏は夜の終わりにTechCrunchに語った。「私たちは何かを探求しています。あのクルマ(XM)も同じです。とてもユニークで、新しいことを試しています」。

自動車の販売でロックスターやその音楽を利用することが多い業界において、BMW Mは、元ヴァン・ヘイレンのフロントマンであるデイヴィッド・リー・ロスに相当するクルマを製作した。大声で、派手で「挑戦する」準備ができており、最後にはベルベットであなたを抱きしめてくれるのだ。

画像クレジット:BMW

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(文:Roberto Baldwin、翻訳:Yuta Kaminishi)

Fiskerがデビューモデルとなる電動SUV「Ocean」の2022年11月発売を目指す

Fisker(フィスカー)は、米国時間11月3日に行われた第3四半期決算説明会で、電気自動車製造事業の立ち上げについて明るい見通しを示し、Foxconn(フォックスコン)との製造パートナーシップ、中国のバッテリー大手CATLとのバッテリー供給契約の確保、そしてデビューモデルであるSUV「Ocean」の生産準備が順調に進んでいることを強調した。

CEOのHenrik Fisker(ヘンリック・フィスカー)氏は、2022年11月に自動車製造受託メーカーのMagna Steyr(マグナ・シュタイヤー)と提携してOceanの生産を開始し、同年第1四半期までに1日2台の生産を行うと投資家向け説明会で述べた。また、2022年後半には米国および欧州で納車が始まる見込みだ。

これらの期限を守るために、Fiskerは支出のペースを上げている。直近の四半期では、一般管理費が数百万ドル増の1030万ドル(約11億7000万円)と控えめに増加した一方で(2021年6月30日までの3カ月間では790万ドル=約9億円=だった)、その他の費用は急激に増加した。Fiskerの重要な研究開発項目(同社はまだ自動車を製造・販売する準備をしているため、現在は研究開発モードであることを思い出して欲しい)は、2021年第2四半期の4530万ドル(約51億円)から第3四半期では9930万ドル(約112億円)へと100%以上増加した。この増加は、従業員を増やし、プロトタイプの開発に費用をかけた結果であると幹部は話した。

R&D費の驚くべき増加は、Fiskerがここ数週間で大量の現金を銀行口座に追加した理由を物語っている。車両をマーケットに投入し、最終的にドライバーに届けるには多額の資金が必要だ。

FiskerとCATL

FiskerとCATLのバッテリー契約は大きなニュースだ。中国企業CATLは、2025年まで年間5ギガワット時以上の初期容量を供給し、量を増やすオプションが付いている。Fisker Oceanには2種類のバッテリーパックが用意され、2022年にプロトタイプができる。基本のバッテリーパックには、低コストだがエネルギー密度の低いリン酸鉄リチウム(LFP)を使用する。もう1つのバッテリーには、エネルギー密度が高く航続距離も長いニッケルマンガンコバルト(NMC)を使用するが、それに伴いコストも上昇する。

「これにより、同じような価格帯のSUVでは世界最長の航続距離を実現することができます」とフィスカー氏は話す。2つのバッテリーパックの航続距離に関する詳細は、来週開催されるLAオートショーで明らかにされるという。LFP電池は、Tesla(テスラ)をはじめ、企業の間で低コストの選択肢として普及している。Teslaは、全世界の標準Model 3にLFP電池を採用すると発表した。

「なぜ我々が競合他社に先んじるのでしょうか? 我々は2021年、この技術を採用しました。ですから、12カ月後にFisker Oceanを手に入れたとき、あなたの技術は最新中の最新です。来年、他の車を買うとしたら、その技術はおそらく3年前に選択されたものでしょう」とフィスカー氏は述べた。

また、Fiskerは中国の顧客からの予約を受け付けるために、中国法人を設立している最中だが、来年の初めまでに手続きは完了しない可能性が高いとフィスカー氏は話した。現在、Fiskerに入っている予約の約80〜85%は米国からのものだ。

業績

さて、次は決算を取り上げる。明らかに、収益を上げる前の会社であるFiskerの決算で重要なことは通常の財務情報とは少し異なる。Fiskerが第3四半期の業績を発表した後、同社の株価は時間外取引で1%強上昇している。予想通り、同社の収益はつつましく、赤字だった。

市場では、同社が1株当たり0.35ドル(約39円)の損失を計上すると予想されていた。1株当たり0.37ドル(約42円)の損失は、換算すると約1億980万ドル(約125億円)の純損失に相当する。売上高は1万5000ドル(約170万円)にとどまり、これにより1000ドル(約11万3000円)の赤字となった。

Fiskerは最近、社債を発行して現金を14億ドル(約1591億円)に増やしたが、これは2021年6月30日の四半期末に発表した9億6200万ドル(約1093億円)から大幅に増加している。同社は、利回り2.5%の6億7750万ドル(約770億円)相当の転換社債を発行し、最終的な自動車生産に先立って資金を確保した。

現在、Fiskerはまだ収益を上げていないが、投資家はこうした状態が急速に変わることを期待している。Yahoo Financeのデータによると、2021年にはわずかだった売上高が、2022年には2億6420万ドル(約300億円)になると、アナリストは予想している。Fiskerが調達した現金は、一般市場の投資家からの無限に厳しい収益要求に応える際に役立つものとなりそうだ。

画像クレジット:Fisker Inc.

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(文:Aria Alamalhodaei、Alex Wilhelm、翻訳:Nariko Mizoguchi

高級SUV「レンジローバー」の電気自動車が2024年に登場

Land Rover(ランドローバー)は、そのラインナップに高級SUV「Range Rover(レンジローバー)」の電気自動車を、2024年に加える計画があることを明らかにした。

この発表は、第5世代モデルにあたる新型レンジローバーの公開に併せて行われた。デザインが一新された新型レンジローバーは、無線によるソフトウェア・アップデートのサポートなど新たな技術を満載しており、プラグイン・ハイブリッド車や電気自動車にも対応するその新開発のフレキシブルなアーキテクチャは、ランドローバーから将来登場する新型モデルのベースとしても使われる予定だ。

ランドローバーは、この近々登場する電気自動車について、多くの情報を開示していない。だが、ブランドの親会社であるJaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー)の動きを観察していた人であれば、この事態を予測していたかもしれない。振り返れば2017年に、JLRはJaguar(ジャガー)とランドローバーの両ブランドから2020年以降に発表されるすべての新型車に、電気自動車またはハイブリッド車を設定すると述べていたからだ。

ランドローバーによると、新型レンジローバーは、まずマイルド・ハイブリッド・バージョンが発売になり、やや遅れて(米国では2023年に)プラグイン・ハイブリッド・バージョンが追加されるという。

2023年に登場するExtended Range(エクステンデッド・レンジ)プラグイン・ハイブリッドは、48ボルトのマイルド・ハイブリッド技術を採用した直列6気筒エンジンと、105kWを発生する電気モーター、そして38.2kWh(使用可能容量は31.8kWh)のリチウムイオンバッテリーを搭載し、システム合計で最高出力440psを発生。電気のみで最長100kmの距離を走行可能だ。

画像クレジット:Land Rover

2022年に発売になる新型レンジローバーには、標準 / ロングホイールベースのボディ、6気筒/ 8気筒のパワートレイン、2列5人乗り/ 2列4人乗り/ 3列7人乗りの座席オプションなど、さまざまなバリエーションが用意されている。

米国向けの2022年モデルでエントリーグレードとなるマイルド・ハイブリッドの「レンジローバーP400 SE」は、最高出力400ps、最大トルク550Nmを発揮する3.0Lガソリンターボ直列6気筒エンジンを搭載し、ベース価格は10万4000ドル(約1180万円)。そして最上級グレードは、ロングホイールベースのボディに最高出力530psと最大トルク750Nmを発揮する4.4LガソリンツインターボV8エンジンを搭載した「P530 First Edition」で、こちらは16万3500ドル(約1860万円)からとなっている。いずれも価格には税金およびディーラーまでの輸送費1350ドル(約15万円)は含まれていない。

新型レンジローバーにおけるもう1つの注目すべき技術的なハイライトは「Electrical Vehicle Architecture(EVA 2.0)」と呼ばれる新しい電気系アーキテクチャが採用されたことで、これによって70以上の電子モジュールにおける無線ソフトウェアアップデートが可能になったという。つまり、ランドローバーはこの無線アップデートを介して、新型レンジローバーに新しいアプリなどの機能を追加したり、既存の機能を改良したりできるようになるということだ。これはテクノロジー中心の時代に対応したいと考える自動車メーカーにとって重要な機能である。

新型レンジローバーには、音声アシスタントとしてAmazon Alexa(アマゾン・アレクサ)が搭載されており、最新ニュースを読み上げたり、ドライバーがカレンダーにアクセスできる他、一部の車載機能の制御や、自宅の照明の点灯、Alexa対応の他のデバイスとの接続などが可能だ。

また、スマートフォンの見た目や機能を、車内に設置された画面に表示して使うことができる「Apple CarPlay(アップル・カープレイ)」と「Android Auto(アンドロイド・オート)」も、新型レンジローバーの前席中央に備わる車載タッチスクリーンで利用できる。

画像クレジット:Land Rover

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

フォックスコンがSUV、高級セダン、路線バスのEVプロトタイプを公開

Foxconn(フォックスコン)は現地時間10月18日に開催した「HHTD21」イベントで、SUVとセダン、そして路線バスを含む3台の電気自動車のプロトタイプを発表した。YouTubeで公開されている公式動画Nikkei Asia(日経アジア)の報道によると、同社はEVに関して「もはや新参者ではない」と述べ、最大で年間1兆新台湾ドル(年間約4兆円)のビジネス展開を目指すという。

FoxconnはこれらのEVを「Foxtron(フォックストロン)」というブランドのもと、台湾のYulon Motor(裕隆汽車)と共同で開発した。裕隆汽車はLuxgen(ラクスジェン)という自社ブランドで高級車を展開している他、Nissan(日産自動車)やMitsubishi(三菱自動車)の車種を現地生産している自動車会社だ。今回公開されたプロトタイプは、高級セダン、SUV、路線バスの3車種で、それぞれ「Model E(モデルE)」「Model C(モデルC)」「Model T(モデルT)」と名付けられている。

これらの車両は、Foxconnが開発したソフトウェア / ハードウェアのオープンプラットフォーム「MIH」をベースとしている。基本的にはキットとして設計されており、EVブランドが独自の仕様で量産できるリファレンスデザインとして提供されるものだ。

Model Tバスは、早ければ2022年(できれば別の名前になることを願いたい)路上に登場する可能性があり、一度の満充電で走行可能な航続距離は400km、最高速度は120km/hとなる見込みだ。Taiwan News(台湾英文新聞)によると、このバスには、歩行者に注意を促す警告音を発する機能や、高度な温度管理、高い衝突安全性などの技術が搭載されているという。

Foxtron Model Cは、2023年までに台湾で販売が予定されている電気自動車のSUVで、高い効率性と停止状態から100km/hまで3.8秒で加速する動力性能を備える。FoxconnのYoung Liu(劉揚偉)会長によれば、価格は100万新台湾ドル(約400万円)以下になる見込みだという。2台より遅れて市場に投入される予定のModel Eは、イタリアのPininfarina(ピニンファリーナ)と共同でデザインされた高級パフォーマンスセダンで、最高出力750馬力、0-100km/h加速2.8秒、航続距離750kmという高い性能を発揮することになっている。発売時期は未定だ。Yulon Motorは、このデザインを採用する最初のEVメーカーの1つになるだろうと、同社のLilian Chen(嚴陳莉蓮)会長は述べている。

Foxtronが目指すのは、EVを販売する市場の近くで生産することによってコストを抑えるというトレンドを利用することだという。Foxconnは米国内にEV工場の建設を計画しており、先には資金繰りに苦しむLordstown Motors(ローズタウン・モーターズ)からオハイオ州の製造工場を買収すると発表した。この工場では、Lordstown Motorsの電動ピックアップトラック「Endurance(エンデュランス)」を製造するとともに、Foxconnが提携を結んでいるFisker(フィスカー)と開発したEVの生産を2023年末までに開始することを目指している。Foxconnは、欧州におけるEV生産計画の詳細も、近日中に発表するとしている。

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編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したSteve Dentは、Engadgetの共同編集者。

画像クレジット:Fabian Hamacher / reuters

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(文:Steve Dent、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ジープが新型グランドチェロキーのプラグインハイブリッド車を発表、電気のみで約40kmを走行可能

公約通り、Jeep(ジープ)は米国時間9月29日、「Grand Cherokee(グランド・チェロキー)」初のプラグイン・ハイブリッド車に関する詳細を明らかにした。この「Grand Cherokee 4xe(グランド・チェロキー・フォーバイイー)」は、2022年初頭に北米のディーラーに並ぶことをジープは認めている。そしてその性能は期待以上と言っていいだろう。電気のみで25マイル(約40km)の距離を走行可能、といっても必ずしも毎日の通勤をすべてカバーできるわけではないかもしれないが、ジープは2.0L直列4気筒ガソリンエンジンに火を入れなくても、坂道をぐんぐん登っていける、荒削りだが目的に適ったPHEVであることを約束している。ちなみにガソリンも使った場合の航続距離は440マイル(約708km)となっている。

電気のみによる走行の他に、エンジンとモーターを組み合わせて最適なパフォーマンスを発揮する「ハイブリッド」モードや、容量17kWhのバッテリーをなるべく残しておくために、エンジンを優先的に使用する「eSave」モードを選択することもできる。

車内にも期待通り、多くの新しいテクノロジーが採用されている。前席と後部座席の前に備わる10インチのディスプレイには、Amazon Fire TV(アマゾンファイヤーTV)が組み込まれており、つまり移動の間、後席の子どもたちはPrime Video(プライム・ビデオ)を観ていられる。車載インフォテインメント・システムには「前世代より5倍も速い」という最新の「Uconnect 5」を採用。無線アップデートにも対応している。

4xeを含む新型グランド・チェロキーは、電子制御式セミアクティブ・ダンパーを採用したエアサスペンションを装備し、オフロード走行性能が向上した。路面状況から全輪駆動が必要ないと車両が判断した際には、前輪の駆動力が自動的に切り離され、駆動装置の抵抗を軽減させて燃費を向上させる。オプションの「Active Driving Assist(アクティブ・ドライビング・アシスト)」システムを使えば、ハンドルに手を置いて道路を注視している限り、半自動運転が可能だ。ジープによれば、グランド・チェロキー4xeのプラグインハイブリッド・システムは、1基の内燃エンジンと2基のモーターの組み合わせで、最高出力375馬力(280kW)と最大トルク637Nmを発生し、最大6000lbs(2720kg)の牽引力を発揮するという。

グランド・チェロキー4xeには、Limited(リミテッド)、Trailhawk(トレイルホーク)、Overland(オーバーランド)、Summit(サミット)、Summit Reserve(サミット・リザーブ)という4種類の仕様が設定されるが、いずれも価格はまだ明らかにされていない。しかし、これがジープ・ブランドにとって重要な車であることは、すでに明らかだ。ジープを傘下に収めるStellantis(ステラティス)は、ライバル企業に追いつくために電動化を競っており、2025年までにすべてのSUVに完全電気自動車バージョンを投入する計画を掲げている。プラグインハイブリッドは、それに向けた重要な第一歩である。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者Jon FingasはEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Jeep

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(文:Jon Fingas、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

【レビュー】GMの最先端技術を戦略的な価格で実現したシボレー・ボルトEUV、「スーパークルーズ」追加でテスラModel Yと互角に

2022年型Chevrolet Bolt EUV(シボレー・ボルトEUV)は、Chevrolet Bolt EV(シボレー・ボルトEV)よりもわずかに長くて大きく見えるが、その少し角ばった車体には数多くの最先端技術が手の届く価格で詰め込まれている。シボレー・ボルトEUVと、オプションで追加できる先進運転支援システム(ADAS)の発表により、GM(ゼネラルモーターズ)はADASと電気自動車を大衆の手が届く価格で提供する自動車メーカーになる。

今回発表された改良型「ボルトEV」と新型「ボルトEUV」(EUV:SUV型電気自動車)は、GMが声高に宣言してきた「今後4年間で30車種の電気自動車を発表する」という目標の一環である。筆者は、GMの先進運転支援システムSuper Cruise(スーパークルーズ)を搭載したボルトEUVのプロトタイプ車両に2回試乗する機会を得た。

ボルトEVとボルトEUVは基本的に似ている部分もあるが、互いにまったく異なるモデルである。ボルトEUVの方が車体が大きめで、スーパークルーズなど、利用できる機能がボルトEVよりも多い。ちなみにスーパークルーズとは、認可されている道路区間でハンズフリー運転を可能にする先進運転支援システムだ。ただし、このシステムは標準装備ではないため、2200ドル(約24万円)の追加料金を支払ってアップグレードする必要がある。ちなみに2022年型ボルトEVはスーパークルーズには対応していない。

ボルトEUVの基本概要

ボルトEUVには288セル、65キロワット時(kWh)のバッテリーパックが搭載されている。最高出力は200馬力(hp)、最大トルクは360ニュートンメートル(Nm)だ。メーカー推定航続距離は満充電時250マイル(約402キロメートル)で、急速充電(DC充電器で30分充電)すればさらに95マイル(約152キロメートル)走れる。

住宅用の電源(240V)を使った場合、100%充電できるまで約7~8時間かかる。ほとんどのボルトEUVオーナーは住宅用電源で充電するとシボレーは想定している。そのようなオーナーをサポートするために、シボレーは家庭用のEV充電器設置サービスを提供するQmerit(キューメリット)と提携し、ボルトEVまたはボルトEUVの新車を購入またはリースする顧客に、通常であれば2000ドル(約22万円)かかる家庭用EV充電器の設置サービスを無料で提供することを決めた。これはかなりのインセンティブになると思う。

GMがHmmer EV(ハマーEV)やCadillac Lyric(キャデラック・リリック)をはじめとするEVに搭載すると発表した新しいUltimum(アルティウム)バッテリーは、ボルトEUVには採用されていない。ボルトEUVの車台は2021年型ボルトEVと同じく「BEV2」と呼ばれる電動プラットフォームだ。前述したように、スーパークルーズは標準装備ではないため、追加したい場合はオプション料金を支払う必要がある。

スーパークルーズは、2017年に導入されて以来、2018年にはCT6、2021年にはCT5と、キャデラックのモデルにのみ搭載されてきた。有料アップグレードが必要ではあるが、ボルトEUVはGMがラグジュアリー車以外でスーパークルーズを導入した初のモデルである。

ボルトEUVのベース価格は3万3995ドル(約370万円)で、現在ディーラーに並んでいる2021型ボルトEVより2500ドル(約27万円)安い。2022年型ボルトEVも3万1995ドル(約348万円)で、2021年型ボルトEVより4500ドル(約49万円)安い。シボレーの広報部によると「誰でも手が届く価格でEVを提供する」ことを目指しているとのことだ。もちろん、7500ドル(約82万円)の連邦税控除の対象となっていた前身モデル各種と価格面で整合させる目的もあるのだろう。この連邦税控除は各自動車メーカーの米国内納入台数が20万台に達すると廃止されるのだが、GMはその上限台数をすでに超えているからだ。

初期限定モデルLaunch Edition(ローンチ・エディション)のメーカー希望価格は、オプションでスーパークルーズを追加でき、照明付き充電ポートとスペシャルバッジが付いて、4万3495ドル(約474万円)だ。この記事の執筆時点でローンチ・エディションの予約枠はすでに完売しているが、LTトリムまたはプレミアトリムであればまだ予約可能だ。しかし、2200ドル(約24万円)の有料アップグレードでスーパークルーズを追加できるのは、ベース価格3万8495ドル(約419万円)のプレミアトリムのみである。ちなみに、ここで紹介した価格はどれも州または地方自治体によるEV対象の税控除や割引を考慮する前のものだ。

対照的に、Tesla(テスラ)のModel Y(モデルY)の中で最もお買い得なロングレンジモデルでも、インセンティブを考慮する前のベース価格は4万1990ドル(約457万円)だ。テスラの「Full-Self Driving(完全セルフ運転)」機能(実際はセルフ運転ではなく運転支援システムなのだが)を追加するには、さらに1万ドル(約109万円)かかる。

スーパークルーズの使用感

スーパークルーズはすばらしいシステムなのだが、実用面ではまだエラーが多い。スーパークルーズとは、米国各地の認可された道路区間(合計すると約32万キロメートル以上)で、ハンドルから手を、ペダルから足を離して自動運転することを可能にするシステムである。

筆者が2回目に試乗したとき、ボルトEUVのエンジニアリング、開発、検証、テスト、製造を統括するチーフエンジニアのJeremy Short(ジェレミー・ショート)氏は次のように語ってくれた。「渋滞や衝突事故をゼロにする可能性を持つ完全自動運転の技術は開発しがいがある。自動運転は今後10年が本当に楽しみな分野だ。スーパークルーズが今実現している機能を本当に開発できるなんて、5年前には想像もしていなかったはずだよ」。

とはいえ、スーパークルーズには改善の余地があるため、GMは今後も開発を継続していく予定であり、それはボルトEUV用のスーパークルーズも同じだ。筆者がボルトEUVの1回目の試乗でマリーナ・デル・レイからバーバンクへ行き、ラッシュアワーのロサンゼルスに戻ってきた際、スーパークルーズは「少し調子が悪い」感じがした。ハイウェイの広い車線の中で大きく蛇行することが多く、時速30マイル(約50キロメートル)以下になると、交通量が非常に多い認可道路の1つである405号線で、まるで車線を見失ってしまったかのように隣の車線に寄ってしまい、手動運転に切り替わったことが何度もあった。

2022年型シボレー・ボルトEUV(画像クレジット:GM)

それから数週間後、2回目のプロトタイプ試乗でカーソンから出発して50マイル(約80キロメートル)ほど走行したときは、スーパークルーズはかなり安定して作動した。しかし、筆者も、別のプロトタイプ車両で筆者の後ろを走っていたショート氏も、時速10マイル(約16キロメートル)以下になるとボルトEUVのスーパークルーズがおかしな動作をすることに気づいた。前を走っているクルマが減速すると、ボルトEUVも適宜減速するのだが、その後にクルマが流れ始めて加速すると、まるで車線を見失ってしまったかのように車線から逸れてしまい、そのうちに、手動運転に切り替えるための警告音が鳴ってスーパークルーズがオフに切り替わるのだ。

試乗を終えたショート氏も「低速時に蛇行しましたね、私も気づきました」と言っていた。そして、蛇行せずに走行することをスーパークルーズのシステムに教え込むために、もっとエンジニアを呼んで、同じ車両で同じ道路を走らせないとだめだな、なんてジョークを飛ばしていた。同氏によると、低速走行時には、カリフォルニア州の車道でよく見かける奇妙なコンクリート路面加工をAIが車線区分線だと誤認識し、それがスーパークルーズに影響する可能性があるとのことだ。「これは、軌跡がわかる曳光弾のようなものです。インプットされるデータが多いほど、車両はより正確にデータに沿って動こうとします」と同氏は述べる。

スーパークルーズは、すでにキャデラックCT5やCT6などのモデルに広く搭載されているとはいえ、継続的に学習し更新されていくシステムだ、とショート氏は語る。車の重量、可能速度域、寸法、ステアリング、ブレーキ、センサーまでの距離やその機能は、モデルによって異なる。そのため、スーパークルーズを新しいモデルに採用する際は、その都度センサー、ソフトウェア、データ処理機能に手を加えて更新することが必要だ。例えば、2022年型Cadillac Escalade(キャデラック・エスカレード)に搭載されたスーパークルーズには自動的に車線を変更する機能が含まれている。しかし、2022年型ボルトEUVには対応するセンサーが搭載されておらず、自動的に車線変更する機能は備わっていない。

ショート氏は次のように説明する。「スーパークルーズの詳細はモデルによって異なるため、処理するデータや提供する機能も異なります。ボルトEUVに搭載されたスーパークルーズは、エスカレードに搭載されるスーパークルーズと同じタイミングで開発されましたが、この2つのモデルはステアリングもブレーキもまったく異なるため、それぞれのスーパークルーズもやはり異なってきます」。

スーパークルーズは、先進的なレベル2の自動運転システムとして認定されている。ドライバーは依然として油断せずに周囲の状況に注意を払う必要があるが、スーパークルーズが利用可能な道路では、ハンドルから手を離したり、ペダルから足を離したりできる。ハンドルに搭載されたセンサーがドライバーの視線を追跡し(夜間や色の濃いサングラス着用時にも追跡できる)、ドライバーが映画を観たり、居眠りしたり、スマホを見たりしていないか、きちんと前方に注意を払っているかどうかを監視する。スーパークルーズの起動中でも、前方の道路からあまり大きく外れた場所を見ることはできない。例えば、時速65マイル(約105キロメートル)で走行している場合、10.2インチのインフォテイメント画面に手を伸ばしてラジオのチャンネルを変えることくらいはできるのだが、それでも、視線が数秒以上逸れただけで警告音が鳴る。

ショート氏は筆者からの質問に答えて次のように説明してくれた。「ロサンゼルスからラスベガスまで長距離ドライブをする場合、ドライバーはまるで『前列シートに座っている同乗者』になったように感じると思います。ドライバーも同乗者も道路状況に注意を払い、危険がないかどうか前方を見ることでしょう。私もスーパークルーズを使ってこの区間を走ってみましたが、同乗していた友人と同じ程度の疲労しか感じませんでした。つまり、ドライバーとしてずっと運転するときほど疲れなかったのです」。

その他の機能

通常はまる1週間かけて試乗して余すところなくレビューするのだが、今回の2022年型ボルトEUVではそれがかなわなかった。とはいえ、このクルマが持つ特徴の一部をレビューする時間は取ることができた。

シボレーの車載インフォテイメントとナビゲーションをつかさどるシステムを動かすのは、GMのInfotainment 3ソフトウェアだ。このシステムの音声制御には自然言語処理が実装されているため、筆者は最寄りの充電ステーションを音声制御ですばやく検索できた。

ただし難点があった。音声で検索すると同システムに複数の充電ステーションが表示されたのだが、どのステーションが利用可能か、営業時間中なのか、営業時間外なのか、GMが提携している充電サービス企業EvGoのネットワークに加盟しているかどうか、といった情報は表示されなかったのだ。さらに、スーパークルーズの使用中は検索結果の表示ページを移動できない。なぜなら、ドライバーの視線が前方の道路から逸れると、モニタリングシステムがそれを検知するからだ。

EvGoの充電ステーションを見つけるにはmyChevroletアプリを使う必要があり、見つかった充電ステーションまでの道順を車載ナビゲーションシステムに送信しなければならない。運転中は一部の機能がロックされて使えなくなる。また、ショート氏が指摘するように、myChevroletアプリのページを移動することもできなくなる。

ボルトEUVが市場に出てしばらく時間が経った頃にこの問題がどのような展開を見せているのか、楽しみに待ちたいと思う。そうは言っても、テスラの充電ステーションほどシームレスな体験は難しそうだ。

総評として、2022年型シボレー・ボルトEUVは、現在利用できる自動運転支援テクノロジーの中で最先端の機能を電気自動車に搭載し、それを入手しやすい価格で提供しているモデルだと思う。1回4時間のプロトタイプ試乗を2回体験してみて、コンパクトでありながら広い車内スペースが確保されているボルトEUVは、パワーの面でもテクノロジーの面でも、テスラのモデルY、ボルボのXC40リチャージ、フォードのマッハE、フォルクスワーゲンのID.4などと互角に渡り合えるモデルだと感じた。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Chevrolet電気自動車レビューSUVGM

画像クレジット:GM

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(文:Abigail Bassett、翻訳:Dragonfly)