Tesla、トラック輸送会社を買収して12月31日前の納車能力を強化

Tesla CEO Elon Muskは木曜日(米国時間11/15)、同社が「トラック輸送能力を手に入れた」とツイートした。連邦税優遇が減額される12月31日までに同社のModel 3の納車能力を強化するためだ。

当初Muskは「トラック輸送キャパシティーを手に入れた(acquired)」の意味を説明しなかった。同社は買収(acquire)に関する法的書類を提出しておらず、TechCrunchの質問にも回答しなかった。

後にMuskは、Teslaがトラック輸送会社を買収するとともに、「前四半期の輸送能力不足の失敗を避けるために」大手運送業者と契約を結んだとツイートした。

Teslaにとって年が終わるまでにできるだけ多くの車を送り出すことはことは絶対条件だ。国の電気自動車優遇税制によって電気自動車を買った顧客は7500ドルの税額控除を受けられる。しかし、ひとたびある自動車メーカーが電気自動車を20万台売ると、その会社の税額控除は減額されていく。

今年10月、Teslaは20万台目の電気自動車を納車した。この実績によって7500ドルの税額控除のカウントダウンが始まった。現行規則の下では、Teslaの顧客が税額控除の全額を受けるためには、Model S、Model XまたはModel 3を12月31日までに受け取る必要がある。

ここで「受け取る」が重要な用語だ。納車期限を守れない場合、税額控除を期待して滑り込みで購入した客たちの激しい反発が起きる可能性がある。

そして、Model 3の生産を増強中の同社にとって輸送は大きな課題だ。同社の第3四半期にとって物流は大きな弱点だった。顧客からは新しいModel 3の納車遅延や受け取り方法に関する報告が相次いだ。結局何百人というTeslaオーナーが、あちこちのTeslaショールームに足を運び、そこではModel 3が手渡され顧客たちは同社の目標達成に一役買うこととなった。

トラック輸送業界の複数の情報源が、Teslaは小さなトラック輸送会社を1社から2社以上買ったのではないかと憶測している。Teslaが以前取引きしたことのある会社が有力だという。

画像クレジット:Smith Collection/Gado /Getty Images

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イーロン・マスク、TwitterでSECを挑発

木曜日(米国時間10/4)の午後、Tesla CEO Elon Muskは米国証券取引委員会(SEC)を挑発するツイートを発信し、わずか数日前この億万長者起業家に対する証券取引詐欺告発の和解に合意したばかりの相手を怒らせた。

木曜日の午後1時16分(西海岸時刻)に発信されたツイートにはこう書かれていた:

「あのShortseller Enrichment Commission[空売り推進委員会/SEC]は素晴らしい仕事した。名称変更もキマっている」

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SECはコメントを拒んだ。Teslaはコメント要求にまだ応じていない。

Tesla株は4.4%安で引けた後、時間外取引で2.5%下落し、その後わずかに戻した。

その後Muskは謝罪した。ただしそれは嘲りのツイートについてではなかった。それどころか彼は挑発に輪をかけるようにタイプミスについて謝った。、

elon musk twitter sec typo tweet

Muskの支持者たちでさえ一連のツイートを喜ぶ人ばかりではなく、CEOは株価を台無しにしたと責めた。Muskのアドバイスはこうだった:「いまは我慢の時。本物の長期投資家なら心配はいらない」

ほんの数日前、MuskはSECに訴えられた証券詐欺の和解に合意した。それはTeslaとその株主を壊滅させかねない告発だった。9月29日に成立した和解の結果、MuskはTeslaの会長職を辞すとともに罰金2000万ドルを支払うことに合意した。

罰は課されたものの、MuskはCEOの地位を守り、取締役会の席も維持できたことで、これはこれはおいしい取引だったと見られている。MuskはSECの主張を承認も否定もしていない。

Muskは合意形成から45日以内にTeslaの取締役会会長の役職を退かなくてはならない。今後3年間彼は再度選任されることも指名を受けることもできない。社外の会長が指名されることが和解契約で決まっている。

SECによると、Teslaは別途2000万ドルの罰金を支払うことに同意している。Teslaに対する告発と罰金は、情報開示義務の不履行およびMuskのツイートに関連する手続きによるものであるとSECは言った。

訴状の中でSECは、Muskが8月7日に同社を1株あたり420ドルで非上場化するための「資金を確保」したとツイートした際、嘘を言ったと告発している。同委員会はツイートの一週間後に、Teslaに召喚状を送った。その6週間後に訴状が提出された。

告発されたのはMuskおよびTesla取締役会が、SECとの合意を突然撤回した後だった。取締役会は合意を破棄しただけでなく、訴追後もMuskを擁護する大胆な声明を発行した。New York Timesの報道によると、Muskは取締役会に対して最後通告を出し、もし取締役会が合意を強要するなら辞任すると脅したという。

結局和解は成立したが、罰は当初の合意案よりも重くなった。

それでもウォール街はこの合意を好意的ニュースとして扱い、その結果Tesla株は上昇しSECの主張によって生じたそれまでの損失を帳消しにした。

木曜日の一連のコメント後、連邦判事はSECおよびTeslaに対して、裁判所がこの同意判決を承認すべき理由を説明する共同文書を提出するよう求めた。

連邦地方裁判所のAlison Nathan判事は、同意判決が「公正かつ妥当」であるかどうかは地方裁判所が決定すべきであると言い、10月11までに説明文書を提出するよう両者に指示した。

Muskのツイートが、裁判官の命令に対する反応であったかどうかは不明だ。

画像クレジット:Mark Brake / Getty Images

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Tesla Model 3に自動パーキングモードがついた

あのModel 3が自分で駐車できるようになった。Summonと呼ばれるその機能はTeslaの新しいセダンにやってきた。

SummonはTesla車のネット接続と自動運転機能を活用した賢いシステムだ。オーナーは駐車場所に止めてエンジンを切るようModel 3に命令できる。しかもガレージのドアも操作できる——すべて運転席に座ることなく遠隔操作による。 Teslaはこの機能をModel SとModel Xには昨年導入した。

これはModel 3の発売後にTeslaか追加した最新機能だ。会社は生産目標の達成に向けて血眼になっているところだが、Model 3のつながるプラットフォームのおかげで、生産後の車にも機能を追加することが可能だ。

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Tesla、2017年Q4のModel 3生産台数は2425台。2018年Q1中に「週2500台」が目標

Teslaは2017年の最終四半期に、Q3よりもずっと多くのModel 3車を生産した。同四半期にTeslaは、2425台のModel 3を作り、Model SとModel Xを含めた総数で2万3565台を生産した。Q3にはわずか260台だったのと比べると著しい増加だが、それでも予測されたペースよりも(下方修正された目標と比べても)遅い。

Q4の生産台数のデータは、Teslaが決算報告に先立って公表する慣例となっている四半期リリースで報告された。ほかにも、同四半期でModel S 1万5200台、Model X 1万3120台、およびModel 3 1550台を納車したことを明らかにした。TeslaにとってこれはModel SおよびModel Xの四半期当たり納車数の史上最高数であり、以前の記録(2017年Q3)を9%上回った。

Teslaによると、これまで生産ペースのボトルネックになっていた問題の対策が進み、四半期末には週当たり1000台を出荷できるまでに改善された。2018年Q1中には、週当たり2500台の生産が可能になるはずだとTeslaは言っており、Q2末には目標である週5000台に到達できるかもしれない。

当初Teslaは、目標生産数1500台程度を、生産開始後最初の四半期に達成できるだろうと考えていたので、少なくともその数字はQ4に上回ったことになる。Tesla CEOのElon Muskは、以前の声明でModel 3の生産待ち行列状態を「生産地獄」と表現した。

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Teslaの電動トラック「Semi」の価格は15万ドルから。予約受け付け中

“Tesla Semi” —— Tesla社の全電動貨物輸送トラックの価格が明らかになった。航続距離300マイル(480km)のモデルが15万ドル、500マイル(800km)が18万ドルだ。興味のある向きは予約が可能で基本予約金は2万ドル。初期ロット1000台の「ファウンダーズ・シリーズ」を手に入れるためには20万ドルが必要だ。

この価格はTeslaのウェブサイトで新しく発表されたもので、ディーゼルトラックと比べて驚くほど競争力がある。低価格帯のディーゼルトラックは10万ドル程度で、Teslaはトラックの生涯にわたるランニングコストで20万ドル節約できると約束している。これは電気とディーゼルのエネルギーコストの違いによる。

TeslaはSemiの性能上の利点も強調する。0から60mph加速20秒(8000ポンドの荷重積載時)、5%の勾配を65 mphで走行可能など、同じ荷重を牽引する同等のディーゼルトラックよりずっと速い。さらにSemiは、業界をリードする安全機能として、ジャックナイフ現象の完全排除、高度なオートパイロット機能、最大級の衝突にも耐えられるガラスなどを備えている、とTeslaは言っている。

上記の数字は基本価格のため、追加機能やパッケージによって最終購買価格は変わってくるが、どんなオプションが提供されるのかはまだわかっていない。初期出荷時期は2019年中を目標にしている。

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TeslaがEV用バッテリーの移動式交換装置で特許を出願、当面Model S, X用

Teslaは今でも、車のバッテリー交換をもっと簡単迅速にできる方法を探求している。5月に同社が出願したこの特許は、専門技師がバッテリーパックを15分未満で交換できる方法を示している。

このようなアイデアは、前からある。2014年にTeslaは、Model Sのバッテリーパックを90秒未満で入れ替える自動化システムをトライした(下図)が、Superchargerネットワークの展開によりお蔵入りになったようだ。

この特許に説明されているシステムは、サービスステーションや移動サービス車に装備できる。Model SやXはそこで台に乗り上げるか、つり上げられ、作業員がバッテリーパック交換機を操作する。

出願書には、これはModel SとModel X用だけれど、汎用化できる、と書かれている。Elon Muskは以前、Teslaが移動サービス車方式のバッテリー交換を探究するなら、トラックなどの業務用車両もサポートすることになる、と語ったことがある。

[2014年の自動化システム]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Teslaの新しいオートパイロットシステムは、3台カメラシステムを採用、レーダーも追加

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Teslaのオートパイロットが近く大幅に改訂されると複数の記事が伝えている。中でもElectrekの最新記事は、新システムの基礎となる新たなハードウェアの詳細を紹介している。Tesla車の自立運転アシスタントは、前方撮影用にトリプルカメラシステムを導入し、車体の周囲にレーダーを追加することで現行モデルの前方レーダーを補完する。

すでにTeslaは、新しい3台カメラシステムの筐体を車体に装着し始めていると記事は報じている。レーダーの追加は、先日Elon Musk がTwitterに書いた、「ライダーではなくレーダーを使ってライダーの効果を実現する」という話とも一致する。

新ハードウェアは、まず現行のAutopilot 1.0で運用されるが、新装置を使用して収集したデータに基づき、今後機能を追加していく。Electrekによると、オートパイロットは「ライブ」データを使用可能であり実際に利用もするが、GPSデータおよび全Tesla車から集めたデータから作成した独自の「高精度マップ」も大いに頼りにしている。マップには新ハードウェアを装備した車を通じてさらに質の高い情報が送り込まれる。

Autopilot 2.0の導入時期について正式な発表はないが、Elon Muskは、同社の自動運転技術にもうすぐ非常に大きな改革がやってくることをほのめかしている。最近の決算会見でMuskは「誰もがあっと驚くことがある」と言い、「それはみんなが思っているより早くやってくる」、新技術は「私を大いに驚かせたので、初めて見た人たちも驚くに違いない」と付け加えた。

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Tesla、別の事故でもオートパイロット作動中だった疑い

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【本稿の執筆者はMark Lelinwalla】
Teslaのオートパイロット機能は、会社が気付いている以上に大きな問題かもしれない。先週金曜日(米国時間7/1)にデトロイトの画廊オーナーの2016年Tesla Model Xがペンシルベニア・ターンパイクで衝突して転倒した際、彼は事故当時車はオートパイロットモードだったと警察に伝えたと、Detroit Free Pressは報じた。

Model Xを運転していたAlbert Scaglioneと、義理の息子、Tim Yankeのふたりとも、ピッツバーグから東100マイルの場所で起きた事故から生還したが、Teslaのオートパイロットモードに対する監視の目は厳しくなるばかりだ。TeslaはElectrekに対する声明で、「事故当時にオートパイロットが作動していたことを示唆するデータはなく、顧客から連絡があるまで会社はこれ以上調査ができない」と語った。

Free Pressは、ペンシルベニア州警察の事故報告書によると、Model Xは「道路右」のガードレールに衝突し、「その後東方向レーンを横切ってコンクリート製中央分離帯にぶつかり東方向レーン上に転倒した、と報じている。Scaglioneは警察に、彼のModel Xが事故当時オートパイロットモードだったと伝えたとされている。

この事故の一日前、幹線道路交通安全局(NHTSA)はフロリダで起きた5月7日の死亡事故の調査を開始したばかりだった。その事故でTesla Model Sのオーナー、Joshua D Brownは同じ機能を作動させていた。7月5日にTeslaは、5月7日の事故について発生から9日後に規制当局に報告したと主張した。

NHTSAがフロリダのオートパイロット関連死亡事故を徹底的に調査しなくてはならないのと同様、ペンシルベニア州警察も、Model Xのオートパイロットが誤動作したかどうかを、詳しく調べる必要がある。現場の状況を報告した警察官、Dale VukovichはFree Pressに対して、別の車一台を巻き込んだこの事故に関して彼はScaglioneに出頭を命ずるだろうと話したが、罪状は明らかにしなかった。

今回のModel Xの事故について知る以前、Tesla CEO Elon Muskは、Brownの死に哀悼の意を表した後、これをリツイートした。

[毎年130万人が自動車事故で死んでいる。Teslaのオートパイロットで1人死んだだけで、人々は無人走行者は危険だと非難する。]

今度は何と言うのだろうか?

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イーロン・マスク曰く、Telsa Model Sはボートになるくらいよく浮かぶ

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聞くところによると、先週カザフスタンで、1台のTesla Model Sが浸水したトンネルを走り抜けたらしい。下のビデオでは実際に車が浮いているのかどうか定かではないが、それでもElon Muskは、TwitterでこのビデオをちょっとしたTelslaマーケティングに使った。

[〈絶対に〉お薦めはしないが、Model Sは短い時間ボートになれるくらいよく浮かぶ。車輪の回転で進んでいる]

Muskは、どうやってModel Sが水に浮かぶのかを具体的に説明していない。しかし、電気自動車であるModel Sは、内燃機関のように空気に依存していないため、車のシステムは水中(あるいは水上)でも、水圧に耐えられるよう防水されていれば動作するはずだ。

ただし、あなたのModel Sで試してはいけない。Electrekが指摘するように、Teslaの保証は水による損害をカバーしていない。

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次のTeslaは、3万5000ドルから。ただし実際に支払う金額はさらに少ない

FILE - In this April 1, 2015, file photo shows the Tesla Motors new showroom in Salt Lake City. State lawmakers said Wednesday, May 20, 2015 they hope to work out a compromise law this year that would allow Tesla Motors to start selling its electric cars at its $3 million showroom in Salt Lake City. Two weeks before the showroom's planned opening in March, the Utah attorney general's office ruled that it couldn't sell cars under state laws barring a manufacturer from owning more than 45 percent of any dealership. (AP Photo/Rick Bowmer, File)

TeslaはまだModel 3のベールを剥いでいないが、最低価格が3万5000ドルであることは認めた。Model 3はかなり以前からこの価格になると噂されてきたが、今日(米国時間2/9)Bloombergは、Tesla広報担当者の言葉を引用している

この価格は、米国で売られている平均的乗用車よりもやや高く設定されている。2016年後半に発売が予定されているChevy Boltの最低価格3万7500ドルと比べると2500ドル安い。

しかしTeslaは、購入者が正規の価格を支払うことは想定していない。米国政府は7500ドルの税額控除を適用する予定で、一部の州は2500~6000ドルの奨励金を設けている。最低限の割引が適用された場合、Chevy BoltとTesla Model 3の小売価格は、米国市場で重要なプライスポイントである3万ドルを切る。

TeslaとGMはいずれも、こうした政府の奨励金が来たるべき電気自動車の拡販につながることを期待している。GMは、製品ページのBoltの価格にも、最低政府奨励金を記載している。これらの奨励金がなければ、いわゆる「お手頃価格のEV」も、実はあまりお手頃ではない。
Model 3の価格にはまだ大きな問題がのしかかっている。オプションだ。Teslaは、Model Sが5万5000ドル(もちろん奨励金分安くなる)で手に入ると宣伝しているが、これは走行距離の最も短い最低価格車種だ。

大きなバッテリーと四輪駆動が加わると、Model Sの価格は奨励金込みで8万1200ドルへと一気に跳ね上る。3万5000ドルのModel 3にどんなオプションが付くかは未だわかっていない。

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Teslaの謎めくライバル、Faraday Futureを支えるのは中国版NetflixのLeTV

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カリフォルニア州ガーデナに拠点を置く謎の電気自動車会社、Faraday Futureの背後に誰がいるかについて、様々な臆測が飛び交っている。Appleの電気自動車プロジェクトの仮の姿だと信じる向きもあるが、それはありそうにない。より確度の高い兆候が、中国のテクノロジー企業、LeTVによる支援を示している。

まず、LeTVの会長、Ja Yuetingは自身のWeibo認証済みページで、Appleをヒトラーと比較したことがある。また複数のメディアが、Jiaは昨年Teslaに対抗する電気自動車を製造するためのライセンス取得を試みたと報じている。

「これはわれわれの夢と情熱だ」とJiaは2014年、Bloombergに電動自動車の開発計画について話した。「中国の空を見上げれば、思慮深い市民なら誰でも何とかしたいと思う。これは真実だ」。

報道によると、中国のこの億万長者は、今春自身が保有するLeTV株12億ドルを現金化し、会社に貸し戻した。これは新たな電気自動車プロジェクトの資金を賄うためだとされている。

当時は、LeTVが「手頃価格の」インターネット接続スマート自動車を中国で作ろうとしていると考えられていた。北京拠点の同社は、以来数々の才能あるエンジニアをTeslaをはじめとする米国自動車会社から引き抜いた ― そしてLeTVは米国での自動車製造を準備しているらしい。

TechCrunchは、Colliersの市場レポートが、2014年にLeTV ENV, Inc.をガーデナ本社の購入者として記載していることを発見した。

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さらに調査した結果、中国の映画監督、Chaoying DengをFaradayのCEOとする記録も見つかった。LinkedInによると、DengはLeTVの子会社、Le Vision Picturesの映画監督である。同サイトの “People Also Viewed”[ここを見た人はこちらも]をざっと見たところ、Zapple New Energy Vehicle Companyのゼネラルマネージャー、Tony Nieの名前があった。

Zapple New Energy Vehicle Companyは、LeTVのFaraday Futureの別名である可能性がある。なぜなら、Faradayがガーデナに建設中の12万4000平方フィート(1万1500平米)の本社ビルの購入者に、LeTV ENV(Energy New Vehicle。New Energy Vehicleの間違いかもしれない)の名前があるからだ。

Zoom Infoにも、Nieがガーデナを住所とするFaraday Futureで「上級副社長」を務めていると書かれている。

Faraday Futureの背後に中国テクノロジー複合企業が控えているという数多くの証拠が公開資料から見てとれる。しかし、このFaradayこあやふやさは何なのか? それは、同社の自動車販売計画に関係しているかもしれない。

この件に詳しい情報筋によると、Faraday Futureは米国に拠点を置くTeslaのライバルとして見られる必要があると言う。「中国人は中国製品を買いたがらない」と情報筋はTechCrunchに伝えた。

しかし、経営には不安な前兆も見られる。Faraday FutureはTeslaのモデルSに対抗する車を2016年に発売しようと計画している。価格は10万ドル以上だと言われている(TeslaはModel Sの価格を7万ドルに設定している)。ある筋によると、一部の社員はこの高い価格や会社の方向性に不満を持っている。

中国は広く開放された市場であり、多くの米国企業が進出に興味を示している。しかし、6桁の価格は中国市場にとって受け入れ難い。実際米国市場でも、Model Sの価格でさえ難しい。

現行の計画を巡って、何人かの重要人物が会社を去ったらしい。Faraday Futureの広報責任者、Marcus Nelsonは9月に同社を静かに離れた。Neslonは今日Medium に、なぜ会社を去ったかの説明(というより黒塗りされた説明)を書いた。

「私が言いたいのは、同じようなチャンスのある会社で働くのは素晴らしいということ」とNelsonは書いた

本誌はFaraday Futureに、価格および社内問題の可能性について質問しているが、返答はまだない。情報が入り次題続報する予定。

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Tesla、Q3決算は売上12.4億ドル、1株当たり損失0.58ドルで予測に届かず

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Teslaは今日(米国時間11/3)2015年第3四半期の決算を発表し、非GAAP売上12.4億ドル、非GAAP 1株当たり損失0.58ドルでウォール街の期待を下回った。アナリストの予測は、非GAAP 1株当たり損失0.50ドルだった。同社の非GAAP売上もアナリスト予測の12.6億ドルに達しなかった。

しかし、本当の問題は今年出荷した車の台数にある。

Teslaは2015年Q3に、計1万3091台の自動車を製造し1万1603台を出荷した。同社は当初、この1年間に5万~5万5000台を売る計画で、2014年販売台数の70%増しになる予定だった。しかしその予測は、TeslaがQ3の事前出荷見込み台数として、ガイダンスをわずかに上回る1万1580台という数字を発表した後下方修正された。

この未達を取り戻すべく、Teslaは2015年Q4へのガイダンスで、出荷台数を1万7000~1万9000台とした。最大の制約要因はModel Xの生産能力だ。Model Xの部品供給は生産における大きな要因であるとTeslaは言っている。同社は、今後一部の部品を社内生産する計画だ。

株主宛のレターで、同社はこの計画の下Model X車両の生産は「順次」改善されると言っている。

車両の平均販売価格はQ4にやや上昇する見込みで、これはオプション装備の多いModel Xが多く出荷されるためだ。Q4にModel Sの利益率は徐々に向上する予定だが、Model Xの初期発売費用と高い間接費および減価償却のために、Q4の総製造コストは一時的に上昇する。その結果非GAAP利益率はQ3よりわずかに下がる見込みだ。2016年Q1にModel Xの生産が安定した後は、Model Xの利益率は急速に改善され、今後数四半期のうちにはModel Sの利益率と同等になると予想している。これは2016年中に小型バッテリーパック塔載の低価格版Model Xを発売しても変わらない。

通常取引の株価は2.54%安の208.35ドルで引けた。時間外取引では7.27%高だった。

Tesla株は2014年9月に過去最高値の291.42ドルを記録したが、以来下降を続け今年3月には185ドルまで下げた。5月に勢いを取り戻し始めたが、先月Consumer Reportが推奨を取り消し、車両の信頼性に関する新しい情報を示した後、再び暴落した。

他に今日の2015年Q3決算報告書から拾った興味深いニュース。TeslaはQ4に5億ドルの投資を計画している。その大部分は、Teslaのギガファクトリーにおける生産を加速し、Model Xの製造計画に追いつくために使用される。

情報開示:本稿の筆者はTesla株を少数保有している。

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Tesla Model S P85D、コンシューマーレポート誌で100点満点中103点の新記録を樹立

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これはめったに見られるものではない。Consumer Report誌の最新レポートによると、Tesla Model S P85D、4輪駆動電動セダンが「本誌テスト史上どの車よりも高い、完璧なロードテストスコアを出した」

実際にはそれ以上で、「定義上」100を超えないスコアリングシステムで103ポイントを獲得した。

驚くほど高いスコアを得た数多くの理由として、同誌は:「容赦ないほど」速い加速(0~60マイル/時が3.5秒)、Model S(これもConsumer Reportsで高いスコアを得ている)より高いブレーキとレスポンス、驚異的なエネルギー効率、等を挙げている。Consumer Reportは、この車の燃料効率を87マイル/ガロン(37km/L)相当と書いている。

もちろん、この車は〈完璧〉ではない、と同誌は言う。200マイル強の最大走行距離は、長距離ドライブでは充電ステーションがないと不安になる。(Consumer Reportは、最近Bjørn NylandというプログラマーがP85Dを、一回の充電後時速40km走行で452.8マイル走らせたことをもちろん知らない)。

音もModel Sより大きく、他の高級車ほど豪華でもなく、殆どの一般人にとって12万7820ドルの値札は高すぎる。

それでも、Consumer Reportsはこれを「自動車産業の一里塚」であり「アメリカのスタートアップの創造力を示す力強い言葉」だと評した。

実にうらやましい評価だ ― そして今、12年目の自動車メーカーは間違いなく祝杯をあげている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla Model Sを一回の充電で728 km走らせた

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Teslaのデュアルモーター、四輪駆動の「プレミアム・パフォーマンス」セダン、Model Sは連続走行距離265マイル(426 km)程度と宣伝されている。しかし、オスロ大学のプログラマーで、2年間乗っている自分のTeslaを愛情を込めて “The Milennium Falcon” と呼ぶ(自分のTeslaおよび共に旅した記録専用のYouTubeチャンネルも持っている)Bjørn Nylandは、新たな世界記録を達成したようだ。

Nylandによると、彼はデンマーク、ローデクロのスーパーチャージャー充電ステーションで1回充電しただけで、驚異の728km、452.8マイルを走った。

Teslaによると、この種のこれまでの記録は2012年5月に、ある父と息子が一回の充電で423.5マイル(681 km)走ったのが最高だった。

ちなみに、NylandはTeslaと何ら金銭関係はないと同社は言っている。彼はただただ自分の車が大好きらしい。

Nylandは、時速40 kmという耐え難いほど遅い速度で走ることを強いられた寛容な友達と共に、標高0メートル付近で快挙をやってのけた。Nylandが撮影した旅のビデオは、期待通りの退屈さだ。それでも、興味があればここで見られる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla Model Sにはジェイムズ・ボンドになるためのイースターエッグが隠されている?!

Tesla Model Sは、現段階における究極の車のひとつと言って良いのだと思う。しかし「なんでもできる」というわけではない。ガソリン補給にかかる時間と同じ時間で充電することはできないし、時速250kmでぶっとばすこともできない。言うまでもないことかもしれないが、潜水艦に変身して海中を航行することなどもできない。

ただ、潜水艦に変身するためのイースターエッグは組み込まれているらしいのだ…

「そんな馬鹿な」というのが普通の反応だろう。しかしElon Muskは大変なジェイムズ・ボンドファンなのだ。

とくに1977年に公開された「私を愛したスパイ」に登場するロータス・エスプリが大のお気に入りだ。オークションに出された潜水艦仕様のモデルに100万ドル近くを投じて落札したそうだ。Muskは、この潜水艦仕様のエスプリ(格好良さそうに見せるが、実用的機能は搭載されていない)を実際に動かしたいと考えているようなのだ。潜水艦にもなる自動車を、いつか実現する心づもりであるらしい。

こうしたMuskの思いをうけて、TeslaのエンジニアはModel Sにイースターエッグを仕込んだ。どのようなものかについては下のビデオをご確認頂きたい。

ちなみに「深度」(Depth)メニューには「20,000リーグ」の表示がある。これはもちろん『海底二万里』を意識したものだ。

比較のために、通常の画面の画像も載せておこう。

そしてもちろん、映画中オリジナルのシーンも載せておくことにする。

(編集部注:イースターエッグでモード指定しても実際に潜水艦になるわけではありません。8万ドルもする車で海に飛び込むことのないようにお願いします。また、対空ミサイルも発射できませんのでご注意ください)

[via Jalopnik]

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(翻訳:Maeda, H


BMW vs Tesla:イノベーターのジレンマのリアル版

編集部注: 本稿のライター、Peter YaredはSaphoのファウンダー・CTOで、元CBS InteractiveのCTO/CIO。

Jill Leporeは、自身のNew Yorkerの記事で破壊的イノベーションに疑問を呈し、シリコンバレーで波紋を呼んだ。彼女は、既存の大企業が生き残り、小さな進歩を繰り返すことによって破壊的テクノロジーを呑み込んでいくと推測する。幸い、われわれには生きている実験台がある。BMWの新電気自動車 i3は、伝統的メーカーがTeslaを前に、イノベーションのジレンマに直面する現在進行形のケーススタディーだ。

Elon Muskは、未来の量産電気自動車の標準をこう定義した ― 価格は4万ドル前後、航行距離は200マイルで、BMW 3シリーズに対抗する。この大胆なゴールを達成するべく、Teslaは「ギガ工場」を作ってバッテリーを高効率低コストで生産し、その夢を現実にする計画に投資している。投資家は、Teslaがその規模を達成した時には市場を支配することに賭けている。まだ年間3万5000台しか生産していないにもかかわらず、時価総額は280億ドルに上る。Muskが、近日発売の大衆車 Model 3を、BMW 3シリーズと直接比較しているのは興味深い。現在BMWは新しいi3を、米国市場に限定的に投入しているだけだ。

BMW対Teslaの戦いからは、多くの有益な教訓を得ることができる。自動車は目に見える製品であり、販売戦術も非常に透明だからだ。

ブランド

車名に “3″ が入っているものの、i3 は明らかにBMWの3シリーズではない。車長は60cmも短かく、むしろBMW 1シリーズの仲間に入れるべきだ。i3の80~100マイルという航行距離は、Nissan LeafやChevrolet Volt等と同等であり、Tesla Model Sのようなテクノロジーの奇蹟とは比較にならない。

その制約にもかかわらず、i3は明らかに共感を呼び、レビューでの評価も高く、先月TrueCarで急騰した価格からも、米国内での高い初期需要がうかがえる。BMWは3シリーズのブランドを効果的に(誤)使用しており、テクノロジーの進歩に合わせて、車体を伸ばしたり航行距離を延ばすなどの機能追加が可能だ。

教訓:伝統的メーカーは、誤った製品名を付けることによってブランドを活用できる。新興企業が直接特定のモデルを比較対象にしている時はなおさら。

Tesla Model 3 (Estimated) BMW i3 BMW 320
Passengers 5 5 5
Range ~200 miles on electric 80-100 miles on electric, 185 miles with gas range extender(Total hack!) 380-576 miles on gas
Base Price ~$40,000 $41,350 $32,750
0-60 N/A 7.2 seconds 7.1 seconds
Dimensions ~182” long x ~71” wide (Matching BMW 3 series) 157” long x 70” wide (Not even close to a 3 series!) 182” long x 71” wide
Availability 2017 2014 2014

テクノロジー

BMWは、完全電動車のプラットフォーム構築に莫大なリソースを注ぎ込んでおり、消費者にいた早く価値を提供するためには、過去のテクノロジーを融合することも厭わない。対照的に、Mercedesは、提携の道を選び、近く発売する電気自動車の駆動部およびバッテリー技術をTeslaから購入している。BMW、Mercedes共に、自動パーキングや高速道路で車線を守り車間距離を一定に保つクルーズコントロール等、高度な車両技術においてはTeslaをはるかに凌いでいる。

バッテリー技術の進化を待つことなく、中価格帯で200マイルを走る電気自動車を作るために、BMWはオプションとして「レンジエクステンダー」を販売している。これはバッテリー動力の5%を維持できる2気筒のオートバイ用エンジンで、航行距離を80マイル延長する。レンジエクステンダーは、バッテリーを充電するものであり駆動はしないので、i3はハイブリッド車ではないが、レンジエクステンダーは常に給油可能なため、動力を失うことがない。これは実に巧妙なしくみだが、よく考えられており競争力がある。BMWの技術者は、このアイデアを思いついた時、ほくそ笑んだに違いない。

このi3によって、BMWは、都市ドライバーや平均的通勤者といった、時折遠出にも使うが、充電ステーションのことを考えたくない人々に、「十分良くできた」高級電気自動車を提供した。

教訓:伝統的メーカーは、新技術を自社の旧技術と混ぜこぜにして、新たなライバルを蹴落とそうとすることが多い。

生産台数

Teslaは、最初の製品を2006年に発売し、2014年には3万5000台のModel Sセダンを売ろうとしている。2014年後半で約1万7500台だ。BMWは2014年にi3を発売し、今年前半に6000台のi3を主にヨーロッパ市場で売った。現在3~6ヵ月待ちの状態だ。需要の急騰を受け、BMWは生産量を年間2万台に引き上げ、現在1日に100台、年間3万台以上のペースで製造している。伝統的メーカーが出荷初年度に、高級電気自動車分野でTeslaを抜きつつあるという事実は、Teslaの優れた製品と何年もの市場におけるリードを踏まえると、驚くべきことだ。

教訓:伝統的企業が技術を融合させると、大量生産が可能になる。

販売

Teslaが旧態依然のディーラー網モデルを破壊しようとしているのに対し、BMWはその広大なディーラー網を活用して世界中の消費者につながっている。また消費者は、TrueCarBeepi等のサービスを使って、新車や下取りの価格を、ディーラーと交渉せずに済ませることもできる。BMWは、多額の報奨金によって、消費者に購入を促すこともできる。自動車メーカーとディーラーたちは、Teslaと戦うために、法規制で足止めをさせ市場参入を制限しようとしている。

教訓:イノベーターは、伝統的企業の巨大で動きの鈍い販売チャネルを過少評価すべきでない。

市場参入

Teslaは、ハイエンド車で市場に参入する必要があった。長い航行距離を可能にするバッテリーを使用しつつ、気まぐれな投資家のために利益を確保するためだ。大衆向けの中価格帯車が可能になる何年も前のことだった。BMWの体力は、中間市場に参入し、翌年i8スーパーカーで米国の超ハイエンドに進むことを可能にした。BMWにとって、特徴ある都市向けのi3は、事実上BMWのイノベーションとグリーンな未来の動く広告塔であり、優位に立つために原価割れで売ることさえ可能だ。

Teslaのハイエンドファースト戦略には、Tesla Sがかなり大型で都市環境に向かないというリスクもある ― BMW 7シリーズより幅が広く、長さはほぼ同じ。大型の高級4ドアセダンは、35歳以上のアッパーミドルクラスの男性が典型的購入者であり、その層は、残念ながら最も流行に敏感な人々ではないことを認めざるを得ない。BMWは、徹底的に市場を研究し、i3の先進的デザインとより小型な都市向けサイズ、そして実証済みの若者層にアピールするブランドによって、流行に敏感な若い都市型人間をターゲットにした。

教訓:伝統的メーカーは、しばしば様々な市場セグメントを持ち、スケールメリットを生かして、新興企業の計画を出し抜く。

本当に破壊されているのは誰か?

大きな疑問は、電気自動車が破壊しようとしているのは、果たしてどの業界なのかである。当初、伝統的自動車メーカーは、電気自動車の挑戦に対抗できないと思われた。彼らはハイブリッド車を広く採用し、今やそこそこ競争力のある電気自動車を販売し、水素燃料電池の実験も続けている。広い視点で見ると、ExxonMobilとChevronの方が、BMWとChevroletよりも、電気自動車に破壊されているのかもしれない。

Elon Muskは起業家のヒーローであり、乗用車、宇宙飛行、および電力業界を同時に破壊しようとしている。これらの業界にいる伝統的企業のいくつかは、ある時点で目を覚まし、積極的に対応する必要があるかもしれない。Muskにとって幸運なことに、United Launch Allianceは、BMWがTeslaに対するほどには、SpaceXに対して敏速ではない。

情報開示:筆者は、Tesla Model Xの待ち行列の6250番目にいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook