「シリア電子軍」が今度はオバマ大統領のTwitterのURL短縮アプリをハック―急遽Google2段階認証採用へ

「オバマ大統領のTwitterのアカウント自体は乗っ取られていない。乗っ取られたのはツイート中の一部のリンクだけだ」とオバマ大統領の支援政治キャンペーン組織、Organizngfor Action(OFA)の幹部が認めた

OFAも他の大きな組織と同様、Twiterの提供するものではなく独自のURL短縮アプリを使っていた(ユーザーのモニタがしやすいため)。このリンク短縮アプリがハックされたものとみられる。 Quartzの記事によれば、OFAはこの攻撃の後、急遽Googleの2段階認証を導入したという。

上のスクリーンショットに示した乗っ取られたリンクは修正されている。

SEA(シリア電子軍)がオバマ大統領を狙って攻撃を仕掛けたのはこれが最初ではない。この春、SEAはAP通信のTwitterアカウントをハックして、「ホワイトハウスで爆弾が爆発した」というデマを流し、株式市場を一瞬ではあるが混乱に陥れた。

今日(米国時間10/28)の攻撃は巧みだった。しかし、なぜOFAがGoogleの2段階認証のような基本的なセキュリティー策を当初から取っていなかったのかという疑問は残る。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitterの歩みを記した『Hatching Twitter』、ハリウッドの注目も浴びつつ上場直前に販売開始

Twitterの誕生からこれまでを記した『Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal』が間もなく発売となる。どうやら既に映画化に向けての動きが活発になっているのだそうだ。こちらに入っている情報では、ソニーが名乗りを上げているということなのだが、どうやら他にもメジャーどころがチャンスをうかがっているらしいのだ。

うち、少なくとも一社は、映画ではなくケーブルテレビ番組ないしNetflix上でのシリーズものを企画しているそうだ。これはすなわちHatching Twitterの中に、ドラマとして面白そうなシーンがたくさんあるということなのだろう。Twitterの設立から成長、そして上場を成し遂げる物語がNetflixオリジナルのコンテンツとして提供されることになれば、確かに大いに注目を集めることとなりそうだ。

ちなみにソニーは、1989年にコロンビア映画を買収している。コロンビア映画は、ご存知、Facebookのドラマメンタリー(drama-mentary)である「ソーシャル・ネットワーク」を提供した。全てが実話というわけではなかったが、大いに注目を集めることとなり、またいろいろな賞にもノミネートされることとなった。

また、既にキャストについてもいろいろと話題になっているようだ。たとえばJack Dorsey役についてはElijah Wood以外にあり得ないなどと言う人もいる。

本の内容についてはNew York Timesに概要が掲載されている。どうやら草創期には方針や権力を巡ってさまざまな争いもあったようだ。以前にも書いたが、数々の人間臭いドラマがあったようだ。そして確かにそういう人間臭さは、面白い映画に欠かせない要素であるとも言えるかもしれない。Biltonは映画化の噂についてはノーコメントを貫いている。

『Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal』の発売は11月5日が予定されている。そしてTwitterの、111億ドル企業(評価額)としての株式公開が11月6日の予定だ。Biltonも言うように「非常に良いタイミング」で世にでることとなる。

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(翻訳:Maeda, H


アクティブユーザー拡大のためにいろいろと考えているらしいTwitterに伝えたいこと

地球上で最もパワフルなソーシャルネットワークでありながら、Twitterは完璧とはほど遠い状態だ。登録利用者10億人のうち、4分の1しかアクティブに利用していないのだ。日々、利用してもらうための何かが足りないのだ。さて、その足りないものとは何だろう。

AllThingsDによると、TwitterはLine、KakaoTalk、あるいはSnapchatなどを意識してメッセージアプリケーションの提供を行おうとしているのだそうだ。また、MessageMeの社員とミーティングを行ったという話もある。タッグを組むつもりなのか、あるいは買収(aqui-hire)を視野に入れているのか、細かい話はまだ何もわからない。

実際にこのような動きがあるのかどうかわからないのだが、果たしてTwitterにとって、メッセージングサービスへの参入が、今まさに望まれていることなのだろうか。

答えは「否」であると思う。

ほとんどの人は、身内の連絡用やダイレクトメッセージ送信のためにTwitterを使っているわけではない。誰のスマートフォンを覗いてみても、メッセージングアプリケーションは何本も入っているのが普通だ。そんな状況の中、TwitterのDMを使うのは、Twitter上の連絡先しか知らないからという理由がほとんどを占めるだろう。

TwitterのDMがあまり使われない理由は、単純に「便利ではない」からだろう。しかも、Twitterサービスの開始以来ずっと、Twitter社のDM機能に対する扱いも冷たいものだった。バグらしき問題が生じることもあったり(最近もURLを含んだメッセージが送れないという状況が発生している)、そもそもサイトでは裏メニューのような扱いになっていたりもする。DMを送るにはいくつもクリックしなければならないのだ。

ただ、TwitterはDM関連での機能変更を行っていたりもする。多くの人が話題にしたように、フォローしていない相手からのDMも受け取れるようになったの(標準状態ではこの設定はオフとなっていて、設定のチェックボックスにチェックすることでオンになる)。これは、これまでDMというものを完全にプライベートな世界でのものであるとしていたTwitterの立場を変更するものであるのかもしれない。

しかし、Twitter上のDM機能がさらに充実してきたとしても、通常のテキストメッセージ、Snapchat、Viber、あるいはMessageMeを使わずにTwitterを使おうという動機づけになるのだろうか。数多く存在する他のメッセージングツールから、Twitterに乗り換えるメリットは、何かあるのだろうか。

Twitterとしてみれば、メッセージングアプリケーションの世界に「標準サービス」が存在しない(少なくともアメリカでは)ところにチャンスを見出したい考えなのだろう。だがそもそもTwitterはメッセージングのジャンルを目指したのではなかったはずだ。メッセージングサービスは、Twitterの得意分野というわけでもない。将来的にも、Twitterの利用者が「メッセージング」を目的にTwitterを使うようにはならないと考えるのが普通だろう。

まあ昔話をするのであれば、Dorseyは、Twitterを仲間内での連絡手段として開発したようだ(「食事にする?」といった具合)。しかし、その意図とは異なる方向に進化することとなった。確かに当初は、お互いによく知る人と連絡をメッセージをやり取りする仕組みとして生まれたのかもしれない。そこだけをみれば、確かにTwitterはメッセージングのようなものだった。しかし進化の方向は大いに変化することとなった。

Twitterは成長するにしたがって、身の回りで起こっていることを、広い世界と共有するためのツールとなった。たとえば同じテレビ番組を観ている人たちがTwitterを経由して繋がるようになった。また同じ店にいる人や、同じ困難、あるいは幸運にであった人が、Twitterで情報を分け合うようになった。Twitterは、世界中の人を「リアルタイム」で繋ぐツールになっているのだ。人々の話の流れを楽しみ、そしてその気になれば参加することもできる。Twitterにセレブが参加するようになったことも、現在のこの状況を作り上げる一助となっている。これは「プライベート」な「当事者間」の世界とは対極をなすものだ(Anthony Weinerは個人的なことを大っぴらに扱っていて両者の区別はないのかもしれない)。

安定した数のアクティブユーザーを獲得(そして保持)したいのであれば、強みを活かして、弱い部分から手を引くということが大切なはずだ。現在のTwitterにとって、メッセージング関連サービスが提供サービスの強みであるということはないはずだ。SnapchatやMessageMeの後を追うことは、すなわちTwitterの魅力を薄めてしまうことにもなりかねないように思う。

利用者がいったい何を気に入っているのかを十分に考えるべきだと思うのだ。

たとえばTwitterの魅力のひとつとして、「フォロー」という概念がある。「相互」の関係でない「フォロー」という一方通行の関係性をソーシャルネットワークに持ち込んだのはTwitterが最初だった。この「フォロー」構造のおかげで、現実世界での関係に関わらず、ネットワーク上でいろいろな人と繋がることができるようになったのだ。

また、突然にセレブになるという可能性があるのもTwitterの特徴だ。上の階に住むおかしな隣人のことをツイートしていた人物は本を出すことになった。また、BuzzFeedのライターはFoxに職を得た

Instagramなど、そのほか数多くのソーシャルネットワークも、Twitterの仕組みを踏襲している。すなわち、友人同士で繋がるためのツールという位置づけから、自分の話を世の中に流すためのチャネルとして機能しているのだ。

フォロワーを増やしたいと、つい考えさせられてしまうのも、広い意味ではTwitterの魅力のひとつと言えるのかもしれない。もっと多くの人にフォローして欲しいと考えて、アクティブユーザーがさらにアクティブになるというようなことがあるからだ。

さらに重視すべきなのは、Twitterが「リアルタイムの会話」に力を入れたサービスである点だ。デジタルツールの中でも、これほどまでに「リアルタイム」を強調するツールは他に見当たらない。多くの人が、Twitterで一番面白かった思い出はと言われれば、他の人と「時間を共有した」瞬間のことを思い出すのではないだろうか。

スーパーボウルで停電になってしまっても、Twitterでは多くの人が共有するその事件を活用することができた。あるいは時間つぶしのドラマを最終回まで見て後悔しても、Twitterで仲間が大勢いることを知り安心することができる。

こうしたTwitterのリアルタイム性というのは、サービス全体の本質ともいえるところだ。シリアスなシリア問題から、暇つぶし的なドラマの最終回に盛り上がるといったところまでをカバーする。さらに、そこに参加して楽しむということもできれば、あるいはただ盛り上がりを眺めて楽しむという両方のスタイルが用意されているのだ。

Twitterの魅力というのはこうしたところにあるのだと思う。メッセージングというのは、そうしたTwitterの本質と離れたところにあるように思うのだ。メッセージングというのは、確かに「ソーシャル」なものではあるが、しかしあくまでも「部分的」なものに過ぎない。そうした「部分」に乗り出すのがうまくいかないのはTwitter CameraやTwitter #music(Twitter社の代表的失敗事例)でわかっていることだと思うのだ。Twitterがなすべきことは、Twitterが提供するソーシャルネットワークの「総合的」な楽しみ方を、新規利用者に対してもわかりやすく、快適に提供することであるはずだ。

もちろんTwitterがそこに気づいていないわけでもない。少しずつ努力は続けているようだ。たとえばTwitter上で交わされる会話のやり取りはスレッドにまとめられ、青線を使って時系列で見ることができるようにしたりなど、便利になる機能を追加しようとしている。会話の中に入っている人をフォローしていないと見え方が異なったり、また、ちょっと古い発言にひとことだけの返信をしたりする人がいた場合など、これまでは会話の流れが全く見えなくなってしまっていた。会話表示の改善というのは、そうした混乱をなくすためになされているものだ。

ただ、Twitterの「強み」は、実のところそのまま「弱み」にもなり得るところが難しい。先ほどあげた「フォロー」という仕組みをみてみよう。フォロワーを増やしたいという気持ちがTwitterを活性化させることがあることは先に書いた。但し、フォローする側に立ってみると、また違う側面が見えてくる。多くの場合、Twitterに参加するといろいろな人をフォローしてみるものだろう。しかしそうこうするうちに、面白そうな人、出版社、興味のある企業など多くをフォローし過ぎて、膨大な量のフィードを消化しきれなくなってしまう。

もちろん、こうした事情があれば外部サービスなどを使ってうまく対処するというのがクラウド時代の対処法だろう。ただ、Twitterでは外部アプリケーションとの連携ということを徐々に制限していたりもする。Twitterではすべてのツイートをそのまま利用者に向けて流し続けることを旨としている。すなわち利用者本人にコントロール権が存在することを意味するのだが、しかし逆に言えば、何か問題を感じたとしてもすべて自力で解決しなければならないといことになっている。

この状況を少し「改善」することでTwitterがずいぶんと使いやすくなると考えている人も多いはずだ。本当に気になるツイートのみをフィルタリングする機能などは、欲しいと考えている人も多いのではなかろうか。

そんなこんなと皆がいろいろと意見を言い始めた昨今、AllThingsDにもあるように、Twitterは7年前のサービス開始から数えて3番目となる大幅なアップグレードを準備中なのだとのこと。シンプルさを意識しつつ、テレビ番組との連携を深め、新たに参加してきた人が簡単に面白そうな話題を見つけられるようにするのだとのこと。また、写真やビデオなどのメディア系も充実する方向らしい。Twitterは、誕生のとき以来、テキストによる表現に重きをおいてきた。また、写真も扱っていこうという方向を強め始めたところで、InstagramがTwitter上に写真を表示しなくなるという「事件」も起きてしまった。そうした事象を乗り越えて、マルチメディア化を進めていくことは、新しい利用者にとっても使いやすく、そしてわかりやすい情報を提供していくことに繋がるだろう。

ちなみに、Twitterが現在のDM機能に改良を加えるというのであれば、それはそれで悪くない話なのかもしれない。DMの機能はそれなりに使い道があるものだ。但し、それを新規利用者獲得のための武器だなどと考えれば、それは思い違いになると思うのだ。また、スタンドアロンのメッセージングアプリケーションを開発するというのは、既存利用者に対するメリットは少なく、単にTwitterというサービスを見えにくくするだけの役にしか立たないのではなかろうか。Twitterの本来的目的のために使える技術者を、他の用途に回してしまうことにも繋がってしまうと思う。

いろいろと書いてきたが、Twitterが何らかの動きを見せるまではすべて憶測の話に過ぎない。しかしどうか妙な改装プランに邁進するようなことはやめて欲しいのだ。記事が「TL;DR」(Too long, didn’t read)と言われそうな記事だが、Twitterに話を聞いてもらうためなら、少しずつDMで送ってもいいと思っている。。

[Image: Flickr/Steve Snodgrass]

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(翻訳:Maeda, H


ジャーナリスト向けツールを集めたGoogle Media Toolsサイト公開―マップAPIのチュートリアルなども提供

GoogleはGoogle Media Toolsというメディア、ジャーナリスト向けのツールを集めたサイトをローンチした。Google検索、トレンド、マップなど記者や編集者などのジャーナリストに役立つツールを一箇所に集め、さらにそれぞれの効果的な利用法のチュートリアルを提供するものだ。このサイトには選挙から災害の報道まで、記事をわかりやすく、強く印象づけるさまざまな手段が集められている。

このツールのセットは先週開催されたOnline News Association (ONA)の2013年カンファレンスで発表されたものだが、今日(米国時間10/21)、Googleの公式ブログを通じて一般公開された。

Google Media ToolsはさまざまなGoogleサービスへの単なるリンク集ではない。ジャーナリストは、Googleの透明性レポートの仕組みやGoogle Maps APIを使って記事にビジュアルに印象的なカスタム地図を埋め込む方法などを学ぶことができる。

また執筆した記事をGoogleのさまざまなプラットフォーム上で公開するための正しい手順についても解説されている。たとえばGoogleニュースに収録させるための手続きやGoogle+ハングアウトを利用してビデオインタビューを一般公開する方法などだ(私自身の個人的経験からしてもビデオチャットを利用したリモート取材の必要性は非常に高まっている)。

GoogleがMedia Toolsをスタートさせたのは、ライバルのFacebookとTwitterがそこで生産されるさまざまなソーシャル・データを積極的にジャーナリストに提供する努力を続けているのに対抗するためだろう。この夏FacebookはTwitterの後を追って公開投稿を他のサイトにエンベッドできる機能を追加した。同時にFacebookはトレンド、ハッシュタグ、認証ユーザーなど他のTwitterの機能も取り入れた。Facebookはまた最近、公開フィードAPI、キーワード・インサイトAPI発表した。これはCNN、Today Show、BSkyBなど一部の有力メディアにFacebookの公開データ全域に渡ってキーワードなどによるあらかじめプログラムした検索の実施を許すものだ。

こうしたツールの利用はメディア関係者に限られるわけではない。企業やマーケッターにとってもコミュニケーションの効果をアップするのに使える。今やデータこそ商品の時代だ。

Twitterの場合、早くからサービスをメインストリーム・メディアで利用にしてもらうよう売り込む努力を重ねていた。これによって一般ユーザーのTwitterへの認知が高まり、その利用法も広く知られるようになった。Googleの知名度はもちろん圧倒的だが、それでも利用者を増やす努力は止めていない。特にスマートフォンとタブレットの登場によって新たにインターネットのユーザーに加わった層に対するアピールには力を入れている。

Googleのメディア支援責任者、Daniel Siebergの説明によれば、「この新サイトはジャーナリストが取材し、読者にインパクトを与える記事を制作する過程で利用できるインターネットの資源のショーウィンドウを提供するのが目的だ。今後、ケーススタディー、チュートリアル、多言語サポートなどによってさらに内容を拡充していく予定だ」という。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TwitterでURL入りDMが送れなくなったのは、多発するDMスパムへの(一時的)対応策らしい

昨夜あたりから、Twitter上ではURLの入ったダイレクトメッセージが送れないという問題が発生している。昨日も、この問題についての記事を掲載したが、以後も不満の声をあげる利用者も多くなっていったようだった。

新たに明らかになったところによると、どうやらこの問題はURLを送信する云々によるものではなく、ダイレクトメッセージによるスパムへの対応を行う際に生じた問題であるようだ。しばらく前に多くのアカウントが乗っ取られる事象が発生していたが、これにともなってDMスパムも大量発生していたようなのだ。DMには、受信者の個人情報を入手するためのリンク情報(URL)が記載されていた。ReadWriteの記事では、このURL入りDMの大量発生が、URLを送れなくなったことの原因であると報じていた。

URL入りスパムは蔓延して、Twitter社の経営管理層にもDMスパムを受け取る人が出てきたそうなのだ。そうしたこともあって、自体が落ち着くまでURL入りのDMを排除するという動きに繋がったようだ。

昨日TechCrunchの記事を掲載した時点では、問題の原因がバグなのか、それともスパム対策によるものなのかがはっきりしていなかった。どうやらスパム問題を解決するために行われた対策が原因であったということらしい。但し、現在のところこの対応策がどの程度続くのか、それとも永久的なものなのかについては情報を入手できていない。

ちなみに、DMでURLを送ることができる人もいるというのは、認証済みのアカウントであるとか、広告主である場合にはURL入りDM禁止というルールから外されているということのようだ。広告ツイートからもURL入りDMを排除するというのは、確かに多くの問題を招くことになってしまう。URL入りDMを送らないと、広告自体のフローが成り立たなくなる場合もあるのだ。たとえばアルコール系の広告の場合、URLで示したリンク先にて年齢認証をを行うという仕組みをとっているのが一般的だからだ。また、ReadWriteの記事にあるように、Facebook、Instagram、そしてTwitterへのリンクは問題なく送信できるようだ。そうしたものはホワイトリストに登録されているようで、おそらくは他にもいくつか登録されているサイトがあるものと思われる。

現在、DMスパムの現状と、それに対する対抗策についての詳細をTwitterに問い合わせているところだ。

Image Credit: 55Laney69 / Flickr CC

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(翻訳:Maeda, H


TwitterのDMでURLを送れなくなった…今Twitterからの詳細情報を待ち中

今日(米国時間10/16)の午後の早い時間に、Twitterのダイレクトメッセージ(DM)でURLやリンクを送れなくなった。使用しているクライアントにもよるが、エラーメッセージは“マルウェアのリンクを送ろうとした”と言ったり、もっと単純に“そのメッセージは送れませんでした”と言ったりした。

Twitterの広報は、“ダイレクトメッセージ中のURLに関して技術的な問題がある”、とだけ言った。その後何の情報も来ないが、DMでリンクを送れないことが、スパム対策などに関連した一般的なポリシーであるとか、DMの新しい仕様である、なんてことはありえないだろう。まあ、可能性としては何でもありだけど。

これはすでに多くの人が経験していて、Twitterの至る所で話題になっている。本人性が確認されているユーザは、リンクを送れるようだ。しかし本誌が確認したところによると、確認されていないユーザでもリンクを送れる場合がある。最初のエラーメッセージは、マルウェアウェアをこの措置の理由と言っていたが、その後エラーメッセージに統一性がなくなり、そして突然、これはバグだと言い始めた〔“技術的な問題”〕。Twitterの意図的な方針変更ではない、と。

Twitter上のスパムはDMでも送られるが、でもそれは、Twitterという名の‘電波’を汚している単純な’@reply’のスパムに比べると稀だ。通常は、あなたのフォロワーのパスワードを盗まないとあなたへのスパムDMは送れない。だから、そういう攻撃は蔓延しにくいのだ。だから今回のようなことが、DMの意図的な方針変更であるとは考えられない。それは、ありえないし、不必要だ。しかも、前に知ったことだが、Twitter自身もDMを使ってリコメンデーションなどの機能の実験をやっている。

最近Twitterは一部のユーザに、その人をフォローしている・いないに関わらず誰からのDMでも受け取れる能力を与えた。それまでは、互いにフォローしている同士でないと、DMのやりとりはできなかった。ということは、今回のURL送れないの問題の原因は、この方針変更と関係ありか? ありなら、それはバグか、それとも意図的な新方針か?

今Twitterに問い合わせている最中なので、情報が得られ次第この記事をアップデートしよう。

画像クレジット: Will Keightly/Flickr CC; エラーメッセージの画像はGlenn Fleishman

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitterユーザー数の成長が減速:Q1の+10%から、Q3は+6%で2.3億人に

Twitterユーザーの伸び率が減少している。同社のIPOに向けた最新修正S-1資料によると、2013年Q3末時点の月間ユーザー数は2.317億人で、Q2末の2.183億人から6.13%増だった。過去を振り返ると、Twitterの成長率はQ2には6.86%、Q1は10.27%、そして2013年Q4は10.77%だった。この軌跡は、新規ユーザー獲得あるいは既存ユーザーの維持に問題があることを示唆している。

Q3の成長率は、Q2ほどには低下していないことから、テレビによる主流層への浸入やウェブサイトへの埋め込み等の努力がある程度奏功しているのかもしれない。Twitter自身のウェブ以外で表示されたツイートは、2013年Q3に480億インプレッションを記録した。Q2の300億回と比べて目ざましい数字だ。米国内のTwitterユーザー数も、4920万人から5270万人へとQ3中に7.11%増加した。これはQ2の4800万から4920万への伸びを大きく上回る。

それでも対前比で見ると伸びは減速している。月間アクティブユーザーの成長率は、2012年Q3から2013年Q3が44.37%、同じくQ1からQ1は47.82%だった。

先日私が書いたように、ユーザー数増加の減速は、Twitterの無濾過フィードに責任の一端があるかもしれない。ユーザーはフォローする人数が増えるにしたがって、お気に入りユーザーのツイートを見逃がす恐れが高まる。これを解決するためのリスト機能もあまり使われていない。これがつながりを弱め、フォローする人を増やす気持ちを削ぐ恐れがある。その結果新規ユーザーは、視聴者を獲得しにくくなり、読まれている気持ちになることもTwitterにハマることも困難になる。

IPOを前に有望な兆候の一つは、Twitterの広告売上におけるモバイルの割合がQ2の65%から70%へと上昇したことだ。広く信じられているように、ソーシャルネットワークの利用はデスクトップからモバイルへと移行しており、小さな画面から収益を上げられることの証明は、NYSEでのIPOを控えるTwitterのビジネスが、投資家の長期的信頼を勝ち取るために不可欠である。。

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(翻訳:Nob Takahashi)


TwitterのDMが古典タンゴから自由なモダンダンスへ–フォローしてないフォロワーからでももらえる

Twitterが、ぼくのようなジャーナリストや、Twitterを公開とプライベートの両方のコミュニケーションに使いたいと思っている人にとて、とても便利な機能を実装した。このソーシャルネットワークではこれからは、自分のフォロワーの誰からでもダイレクトメッセージをもらえるのだ。自分がその人をフォローしている・いないに関係なく。

これにより、その人(フォロワー)をこっちからもフォローしなくては、その人からのDMをもらえないという、長年の面倒がなくなる。ときにはこのことを、DMハニーポット(蜜壷)として利用するユーザもいた。価値ありそうな情報をちらつかせて、フォロワー数を稼ぐ、という手口だ。これからは、フォロワーの誰からでもDMを受け取れる。そのためにはTwitterのアカウントのメインの設定ページへ行って、次のようなチェックを入れる(下図):


〔日本語版にはないよう(10/15現在)。〕

DMを自分がフォローしている人にしか送れないことには、二つの利点があった。ひとつは、フォローすることの義務化によりネットワークの成長が促されること。しかしもっと重要なのは、プライベートメッセージによるスパムの防止だ。それゆえ、従来のDMは、フィッシングが紛れ込んだり、ヘンな人をフォローしちゃったなんて場合を除き、比較的きれいだった。

今回のオプションを有効にすると、Twitterのインボックスがオープンな草刈り場になる可能性もある。だから、デフォルトでは無効なのだ。でもスパムを適当にあしらうことができれば、これは新しいコミュニケーションチャネルの開通であり、むしろ歓迎すべき変化だ。

出典: Verge.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitterはユーザーの関心グラフ情報で稼ぐ―MoPubを通じてサードパーティにターゲット広告配信へ

Financial Timesが得た情報によると、Twitter上のすべての活動は最近買収したMoPubを通じて、サードパーティーのサイトに効果的なターゲティング広告を表示するための材料として使われることになるらしい。ユーザーがTwitterにログインすると、自分が何をツイートしたか、誰をフォローしているによって関連するMoPubネットワークからの広告が表示される。しかしTwitterは自サイトへの表示だけでなく、このユーザー情報に基づいた広告の配信から収益を上げようとしているのだという。

TwitterのInterest Graph〔関心グラフ〕のデータがTwitterのビジネスのカギとなるわけだ。Twitterの株式上場が迫っている現在、サイトに広告を氾濫させずに大規模に収入を得る方法があれば株価にも好影響を与えるだろう。

Financial Timesの記事(有料)によると、TwitterはMoPubの買収手続きを完了中であり、このプラットフォームを利用してTwitterの関心グラフに基づくデータをサードパーティーのウェブサイトやモバイル・アプリに販売することを計画しているという。このデータにはユーザーのフォロー相手、ツイート内容が含まれる。これが重要な収益源として従来のプロモート・ツイートに加わることになると事情に通じた情報源が述べたという。

この記事ではまだ詳細は不明だが、Twitterが新たに買収したMoPubを利用してサードパーティーから収益を上げようとしていることは確かなようだ。

まず第一にTwitterはMoPubをオフサイト、オフアプリでの広告ターゲティング・プラットフォームとして利用することができる。たとえば私が「ハワイに行ってみたい」とか「デジタル一眼が欲しい」とかツイートしたら、あるいは@HawaiianAir(ハワイ航空)や@DCamMag(デジタルカメラワールド誌)をフォローしているとしよう。私がMoPubネットワークから広告を配信してもらっているウェブサイトを訪問するとハワイやデジタル一眼関係の広告が表示されるわけだ。Twitterは私のツイート中のキーワードやフォロー相手のデータを利用して効果的にターゲティングした広告をMoPubを通じてサードパーティーのサイトやアプリに販売することができる。

左の写真はMoPubのケーススタディーの例だが、ユーザーが「私は掃除が好き」とツイートしたところ、SongzaアプリにMr. Clean〔P&G社のマスコット・キャラクター〕の広告が表示された。

一部のユーザーはTwitterがユーザーのデータを利用してサードパーティーから収益を得るということに不安を感じるかもしれない。しかしTwitter上のほとんどのデータはもともと公開情報であり、多くのサードパーティーがすでに広告に利用している。またユーザーも他の多くのサイトにターゲット広告に使われる情報を自発的に提供している。ある意味でTwitter-MoPubの方が無害だといえる。【中略】

MoPubを買収したことでTwitterはサードパーティーへの広告配信という有利な事業で広告ネットワークにマージンを支払う必要がなくなった。株式上場を控えて賢明な判断であり、巨額の売上が見込めるので株価の維持に役立つだろう。最近TwitterはiTunes Radioのプロダクト・マネージャー、Gareth Paulをスカウトするなど、サードパーティーとの提携に特に力を入れている。

そこで次にはFacebookがモバイル広告配信事業を急速に立ち上げるために広告ネットワークの買収に踏み切るかどうかが注目される。

TwitterのMoPub買収額は3億5000万ドル相当のキャッシュと株式だったとされる。買収手続きは2013年第4四半期に完了するようだ。MoPubを利用した実際の事業開始はその後になる。Twitterに多額の売上をもたらしながらTwitterのストリームに広告は増えないという結果になることを期待したい。

[画像:Gluekit]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Twitter、パーソナライズしたニュース速報を通知するための@Eventparrotアカウントを実験中

Twitterが、ニュース速報を通知するためのアカウントを運用しているようだ。アカウントは@eventparrotという名前で、既に1万名以上のフォロワーを集めている(英文記事公開時は1500名程度であった様子)。アカウントの説明によると、「世界中で発生する興味深い出来事をダイレクトメッセージで送る」ものなのだそうだ。

フォローしてみると、確かにダイレクトメッセージが送られてきた。CNNのニュース速報からの情報を流すもので、すなわちリビアの首相が誘拐されたことを伝えるものだった。

これは、フォロワーや「面白いツイート」のレコメンドをプッシュ通知する@magicrecsによる実験と同じようなスタンスで運用されているのだろう。ちなみにこの@magicrecsのアカウント説明には「Twitterによる実験アカウント」と記されていた。その後、広く評判を集めるようになり、モバイルアプリケーションの機能として取り込まれることになった。

今回紹介している@eventparrotが、Twitterオフィシャルな実験アカウントなのかどうかはまだわかっていない。たいていの場合、Twitterは実施中の実験についてあまり言及しないのだ。しかし、このアカウントはフォロワーを個別に認識していて、各フォロワーの興味に応じたニュース速報を送ってくるようになっているようだ。フォロワーを覗いてみると、最初の方のフォロワーはTwitterの社員ばかりだ。もちろんこれは驚くべきことではない。きっと彼らが、アルゴリズムの進化のためにいろいろと手を入れていったのだろう。

このアカウントが、Twitterの本気のプロジェクトなのかどうかについて明言できないことについてはご容赦いただきたい。しかしおそらくはきちんとした実験アカウントなのだと思う。フォロワーに対して、パーソナライズしたニュース速報を送るという手間を払っている点でも、本気度が伺えると思うのだ。但し、あくまでも「実験」段階であるので、@magicrecsのような人気が集まらなければ、いつの間にかどこかに消えてしまうということにもなるだろう。

もちろん、人気を得ることになれば@magicrecsと同様に、標準状態でも@eventparrotによる通知機能が使えるようにしていくのだろう。先週も記事に書いたが、Twitterはサービスのパーソナライゼーション(個別化)を実現すべく、いろいろと試しているところであるようだ。今回導入された@eventparrotも、同じ方向にあるものだと言えよう。

上場を控えたTwitterは、収益をあげる方法と快適な利用環境、そして新規利用者の獲得といった中で最適なバランスを実現する方法を模索しているところだ。TwitterのS-1書類にあった利用者数の頭打ち傾向は、外部メディアをTwitterに取り込もうとする方向にばかり気が向いてしまったからではないかと考える。Twitterはもう少し自らが提供するエクスペリエンスの充実を目指して良いのかもしれない。Twitterを使っても、他で見ることのできるビデオや写真を見るだけなのであれば、わざわざTwitterを使う必要はないわけだ。いろいろと見なければならないネット情報もある中、Twitterに時間をかけようと思う人はいなくなってしまう。しかしTwitterが、そのサービスの中で生まれる面白そうな情報を、各利用者毎に提供してくれるようなことになれば、ぜひともTwitterを使っていたいという気持ちが一層強くなっていくわけだ。

これから@eventparrotがどのように成長するのかについては気を配っていきたいと思う。ちなみにこのアカウントの存在は@magicrecsからの通知により気づいたのだった。

Image Credit: Auckland Photo News

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(翻訳:Maeda, H


Twitter、Comcastとの提携でテレビ視聴率への影響を証明するチャンス

つい先ほどComcastとTwitterは、広範囲にわたる戦略提携を結んだ。番組に関するツイートを読んだユーザーに、チャンネルを合わせさせることが狙いだ。Comcastの番組に関するツイートに表示される、新しい”See It” ボタンの導入によって、視聴者はモバイル端末から直接その場でチャンネルを変えたり録画を予約したりできるようになる。

過去数年間、Twitterはユーザーたちの会話がテレビ番組の興味を引き、数字を動かせることを証明しようと試みてきた。しかし、番組視聴者によるツイートの数と視聴率データの相関は曖昧だ。

8月にNielsenが行ったTwitterの影響調査によると、ツイートの数は調査対象テレビ番組の29%の視聴に「有意な影響」を与えたことがわかった。一方、48%の番組で視聴率の増加がツイート数増加につながった。

しかし、最もツイートされた番組のリストと、視聴率の高い番組のリストを比べると、両者に殆ど重複が見られない

しかし、意外な結果がある ― 両方のリストに載った番組とは? NBCのThe Voiceだ。

これらのすべてが、Comcast-Twitter戦略提携で最初の番組になるのがThe Voiceである理由だろう。巨大メディア企業としては、テクノロジーを使ってより多くの視聴者を長時間引き止めておく方法を知りたいのだ。

この提携によってTwitterユーザーには、Comcast傘下のNBC Universalの番組に関するツイートの横に “See It” ボタンが表示されることになる。クリックすると、Comcastにログイン中のユーザーは、テレビまたはモバイル端末で番組を見るか、録画予約できるページに移動する。

Comcastによると、この提携は、NBC、NBC Sports Network、CNBC、MSNBC、USA、Syfy、Bravo、Oxygen、E!、Esquire Network、およびThe Golf Channel等他のNBC系列会社の参加も視野に入れている。現在試行が予定されている番組は以下の通り。The Voice、The Blacklist、Chicago Fire、The Michael J. Fox Show、Sunday Night Football、Access Hollywook、NHL、Premier Leagu Soccer、Sochi Olympics、Today Show、Psych、およびSuits。

ただし、少なくともスタート当初は、See Itボタンが使えるのはComcast定期購読者で同局の番組を見ているユーザーだけだ。Comcastは、今後他の有料テレビ会社の購読者や、他局の番組を視聴中の自社購読者にもSee Itボタンが使えるよう拡大する計画だ。今はまだ始まったばかりだ。

“See It” で視聴率を上げることだけでなく、ComcastとTwitterは、メディア企業の広告主がTwitterを通じてリーチを広げる方法も検討している。これはTwitterのAmplifyプラットフォームを通じて進行中であり、NBC Universalグループのかなりの部分が対象になるようだ。「放送ネットワーク2社、スペイン語、英語の2ヵ国語、ケーブルネットワーク17社、およびデジタルメディア50社以上」とプレスリリースには書かれている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitter、Windows Phoneアプリを改訂。ツイートをストリーム内で54ヵ国語に翻訳

Twitterは今日(米国時間10/8)、同サービスのWindows Phoneアプリを改訂し、ツイートをストリーム内で54ヵ国語に翻訳できるようになった。翻訳にはBingを利用する。また、ツイートをWindows Phone端末のロック画面にも表示できるようになった。これは、Nokiaの ‘Glance’ [チラ見]機能が公開された時に便利だ。Glanceは電話機がロック状態の時でも情報を表示できる。この機能が一般公開される際にはTwitterアプリもその機能に対応してアップデートされると思われる。

このTwitterアプリ改訂には、検索機能の改善、およびいわゆる「発見」機能も含まれ、現在Twitterが取り組んでいるユーザー維持への挑戦とも一致している。

視覚的には、新たに濃色のテーマが追加された。これはWindows Phoneにマッチしたもので、ユーザーは背景を明るいあるいはぼんやりしたトーンに設定することができる。全体的に見てこのアップデートは価値があり歓迎だ。Twitterが ― 少なくとも現在 ― Microsoftのモバイルプラットフォームにコミットしていることを示している。

アップデートされたアプリケーションは、ここでダウンロードできる。

TwitterはなぜWindows Phoneをサポートするのか? このプラットフォームは何とかモバイルで3番手の位置にいる。何十億ドルという費用と何年もの歳月をかけ、Microsoftはスマートフォンのテーブルに席を一つ確保した。そしてTwitterは、ユーザー数拡大と広告収入に飢えている今、モバイルのいかなるプレーヤーも無視できる状況にない。そこでWindows Phone用Twitterアプリのアップデートとなった。今後もサポートが続きそうだ。

トップ画像提供:Vernon Chan

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitterは、大勢をフォローしてもフィードを見やすく保つための方法を提供すべき

Twitterは基本的に、投稿されたすべてのことを伝達しようとする仕組みになっている。あらゆることを伝えることにより、世界の動きをリアルタイムで伝えるものとして機能しているわけだ。

ただ、その性質が、むしろTwitterの利用拡大を阻害する要因ともなってしまっている。すなわち、多くの人をフォローすると、本当に気にしている人の情報が入りにくくなり、結局新しく誰かをフォローすることを躊躇うようになってしまう。

まず、Twitterを使い始めた時期のことを考えてみる。メジャーなメディアアカウントや、気になるセレブなどをフォローし始めるのが一般的だろう。もちろん友人、知人などもフォローすることになるだろう。そして相手の全てのアップデートが手元に届くようになる。完全にリアルタイムで情報は届き、気になる人々の「今」を共有することができるようになる。この段階では全ツイート数もそれほど多いわけではない。大事なツイートを見逃すということもない。

面白さを感じて、フォローする人を増やしたとしよう。世界が広がるように感じて、さらにもう少し増やしてみたとする。そうこうするうちに、ちょっとした知り合いや、職場の仲間を見つけて、こちらもやはりフォローすることになるに違いない。面白そうな人を探すのにも馴れてきて、興味ある分野のエキスパートなどもフォローするようになるだろう。リツイートなどがタイムラインに表示される機会も増えて、そのリツイート元などをフォローするようにもなる。@リプライを受けたり、あるいは自分をフォローしてくれる人も出てくる。とくに最初のうちは、そういう機会がある毎に相手をフォローバックしたりすることだろう。

この頃から徐々にタイムラインが混雑してくることになる。フォローした相手の中には、1日に何十回もツイートする人もいて、他の情報を埋もれさせてしまうことになる(TechCrunchアカウントもツイート数が多いことでは、なかなか他に負けていないだろうと思う)。Twitterは「ストリーム」であり、読む記事を順番に貯めこんでおくための「キュー」ではない。しかしそれでも全部を読みたいと考える人もいる。とくに読み返してみたときに、面白いジョークやリンク、あるいはたまにしかツイートしない親しい友人からの話が埋もれてしまっていることに気づいたときなど、全てを読んでおかねばならないという気持ちにさせられたりする。しかし、そういう圧力にさらされながらTwitterを使い続けるが、徐々にTwitterに疲れてしまったりすることがある。

ここがTwitterにとっての大問題なのだ。

利用者のキャパシティ問題

多くの情報が流れ去っていくことには徐々に慣れてくる。ただ、そういう状況が「楽しいもの」とは感じられなくもなってしまうのだ。詳しい人ならば、見逃したくない情報のみをまとめたリストを作成することで対応することになる。しかしたいていの人にとって、そうした操作はハードルの高いものだ。増やし過ぎたフォローリストをなんとかしたいと考え始めるのだが、何をどうすれば良いかわからないというのが一般的なケースだ。

Twitterからは「もっとフォローする人を増やしてみましょう」というレコメンドがやってくる。興味分野から繋がりがありそうだということでレコメンドしてくれることもあるし、あるいは広告関連のレコメンドもある。しかしアンフォローについてのレコメンドはしてくれないのが不親切に思うこともある。誰かをアンフォローしようとすると、何度かのクリック操作が必要になる。10アカウントをアンフォローしようと思えば、それはかなりの手間になってしまうのだ。そしてふと気づいたときにアンフォローしたくなっている数は10や20ではなくなっていることの方が多い。Follow Fridayなんてものも盛り上がらなくなっている。当然のことだ。フォロワーを増やせば、むしろTwitterがつまらなくなるという人も多いからだ。

楽しさがわからず、全く活用できずにやめてしまう人が多いのもTwitterの特徴だ

処理能力がいっぱいいっぱいになって、そしてTwitterにとって致命的となる行動が生まれる。すなわち、Twitterを見なくなったり、あるいはTwitterで新しい人をフォローしなくなったりするわけだ。

Twitterを見なくなるとはすなわち、Twitterの収益源たる広告を見なくなるということだ。Twitterの広告はクリックされてこそ売上げに繋がるのに、人々がTwitterを訪問しなくなれば全く売上げがあがらなくなってしまう。また、Twitterフィードを見なくなれば、誰かのツイートにリプライしたり、お気に入りに登録したり、リツイートすることもなくなってしまう。これはすなわちさらなるTwitterサイト上での不活性化に繋がってしまう。広告クリック数は減り、活発な交流は失われ、アクティブ利用者数も停滞することになってしまう。

また、各利用者がフォローする人を増やさなくなってしまうと、Twitterの魅力であるはずの、話題の拡散が発生しなくなってしまう。拡散しない話題をTwitterに投げたいと思う人は少なくなるだろう。煉瓦塀やブラックホールに向けて話し続けたいと思う人は少ないはずだ。Twitterは楽しいものだと思って使い始めた人も、だんだんと孤独に耐え切れなくなって使うのをやめてしまうこともある。

何がいったい楽しいのだろう。そう思いながらやめていった人のアカウントが大量に放置されているのも、Twitterのひとつの特徴となってしまっている。

やめていってしまった人々

Mike Isaacなどのレポートによると、Twitterには10億以上のアカウントが登録されているそうだが、実のところアクティブな利用者は(Twitterも認めているように)2億1800万程度しかいないのだ。これはすなわち、Twitterがマネタイズするための規模を確立できずに喘いでいることを示す数値であると言う人もいる。

さらに、FacebookからTwitterに流れた人も、結局Twitterの利用を止めたり、あるいは止めないまでもFacebookに主要な活動場所を戻しつつあるケースもみられる。Facebookの方が、人との繋がりを感じやすいというのも一因だろう。何かを投稿すると、実生活での親友たちがすぐに「いいね」をクリックしてくれる。あるいはTwitterのメンションよりもはるかに多くのコメントがやってくる。他の人と競いつつウケそうな話題を見つけてくる必要もない。実生活で友だちなので友だち登録をするという、シンプルなルールが心地よかったりもする。

Facebookはフィードの表示に手を加えていて、これはすなわち、利用者に多くの友だちやページをフォローしてもらおうという発想に基づいたものだ。投稿されたものを全て表示するのではなく、より多くの「いいね」やコメントを得たもののみを表示する仕組みを採用しているのだ。

リアルタイムのニュースを、可能な限り多く取得するという意味では、Twitterの方が優れていると言うこともできよう。ただ、どちらのフィードが面白いかと言えば、それはFacebookの方だと言う人の方が多いかもしれない。Facebookの狙いが常にうまく言っているというわけでもないが、面白い話題のみを表示しようとする試みは面白いものだ。もちろん、特定の利用者に関しては、全てのフィードを表示するというような設定も可能だ。また話題によって表示しないようにしたりする設定も利用者側で行うことができるようになっている。自分好みに設定するには、たくさんのクリックを行う必要があり、そういう意味ではまだまだ進化の余地はある。しかし利用者にとって便利な仕組みを用意しているのは良いことだと受け入れられているようだ。

フィードのフィルタリングを行わないということで、利用者の興味を失ってしまうというような事象を経験しているのはTwitterのみではない。たとえばInstagramも同様な問題を抱えているようだ。但しInstagramの場合は、まだまだサービスが始まってからの年月も浅く、利用者数も相対的に少ないと言える。また「いらない」ものであるとは言っても表示されるのはいずれも(それなりに)可愛い写真ばかりで、Twitterほどの問題は抱えていないと言えるのかもしれない。

いずれにせよ、利用者にストリームの表示設定権を渡すかどうかというのは、アプリケーションデザイン上での非常に重要な問題だ。但し、Twitterはフィードをそのまま利用者に提示するという方式で成長してきた。そういうスタイルを求めている利用者も多いわけだ。それであれば、フィード表示についてはそのままに、別の解決策を探すべきなのかもしれない。

フィード表示の「調整」について

「すべて流す」という方針を保ったまま、使いやすさを実現するにはどのようにすれば良いのだろうか。

Twitterは、本来の目的として「共通の趣味をもつ人すべてに繋がってもらいたい」ということがある。フォロー関係が広がっていけば広告表示機会も増えていくわけだ。しかし、だからこそ、逆にアンフォローしたいという人の目的にも柔軟に対応できる仕組みを用意しておくべきだと思うのだ。

現状では、とくにモバイル版からアンフォローするのが大変な作業になってしまう。

たとえばツイートの拡張表示画面には、発言者を簡単にアンフォローできるボタンを用意するくらいのことはしても良いだろう。さらに言うならば、Twitterは@リプライ、リツイート、お気に入り登録、ないしはツイートをクリックしたりプロフィールを見たりしたかどうかを管理しているはずだ。そうした情報を用いてサイドバーないしツイート表示の中で、むしろアンフォローをレコメンドするようなことをしても良いと思う。

アンフォローの仕組みを提供することで、Twitterは利用者に対して「見やすい」フィードを提供できるようになる。エンゲージメントの程度に基いて、フォローしている人のランク付けなどは簡単に行えるはずだ。その情報に使って、たくさんツイートしているけれどもランキングの低い人をアンフォローするような仕組みを導入しても良いのではなかろうか。もちろん、ランキングの高い人を簡単にリスト登録するようなツールを提供するという方法もある。Twitter利用者の75%が携帯端末からアクセスしていることを考えれば、こうしたツールはモバイル環境向けに提供されることが必要であることは言うまでもない。

Twitterがこうした問題解決のための手法を提供しないのであれば、不満を感じる利用者はTwitterから離れてしまう。そうなれば、新しく使い始める人も面白さを感じなくなってしまう。何かについてツイートし、その反応がすぐに戻ってくるというのは非常におもしろいことだ。世界と繋がっている感じを持たせてくれる。Twitterの今後は、そうした「親しい関係」をより広い世界の中で提供し続けることができるのかによっていると思われる。「公開企業」として成功するためには、広く世の中に対して魅力を訴えていくことが大切なことだろう。

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(翻訳:Maeda, H


2億1800万のTwitter利用者中、Twitterフィードを見ない人(Blind-Tweeters)の割合は?

ウェブを介して行われるコミュニケーションの「バックボーン」となることには、プラスの面とマイナスの面がある。Twitterはいろいろなサイトから情報を取り出してきて多くの人と共有するために使われている。しかし他サービスからの情報を「流す」(共有する)用途で利用している人は、Twitterのサイトを訪れる必要もない。すなわちTwitterサイトに掲載する広告を目にすることもないのだ。

既におわかりのように、広告の提示機会を失っていることがTwitterにとっての問題となる。2億1800万の利用者のうち、こうしたTwitterサイトを経由しない利用者(blindtweeter)がかなりの割合にのぼるものと思われる。

TwitterはS-1書類の61ページにて「アクティブユーザー」にはサイト訪問者およびモバイルアプリケーションの利用者のみでなく、ログインして外部のアプリケーションないしサイト経由で利用している人も含むと記している。そうした人々もTwitterにコンテンツを送り込み、そしてそのコンテンツのフィード中には広告も表示される。すなわち、そうした人々もTwitterの売上げに貢献しているのだと言うことはできる。但し、そうした人々自身は、Twitterの提供する広告を目にしてはいないことも事実だ。

言うまでもなく、サイトを訪問せずにTwitterを利用する方法は無数にある。多くの人がブログに投稿したり、Tumblrを更新したら、自動的にツイートが流れるようにしている。Facebookへの投稿を自動的にTwitterに流している人もいる。IFTTTなどのツールもあり、さまざまな方法で外部サービスと連携させることができるようになっている。上場云々が無関係な時期であれば、ともかくコンテンツを増やすというのが大事なことではあった。もちろん現時点でも大事なことだろう。ただ、「無意識」のうちにTwitterを使う人が多い中、Twitterの「商業的価値」を実際以上に大きく見せてしまうということはある。

「Twitterは全く利用していないけれど、Instagramのフォードは流すように設定している」という人もいる。実のところInstagramのフィードを流す人というのが、Twitterにとっては痛し痒しの存在になってもいる。InstagramはTwitter Cardsのサポートをやめてしまっていて、Twitter上にInstagram関連の投稿が流れても、写真を見ることはできないのだ。写真を見ようとする人は、Twitterから離れてInstagramのサイトに飛ぶことになってしまうのだ。つまり、ここでも広告の表示機会を失うこととなってしまう。

Twitter自身も「他アプリケーションからTwitterを利用していて、Twitterからの広告を目にもしない利用者」を「リスク要因」としている。但し、こうしたタイプの利用者割合については明らかにしていない。もし、Twitterのマネタイズに寄与しない(寄与する率の低い)利用者が非常に多いようだということになれば、上場を行う前にきちんとした数値を明らかにせよという圧力が強まることになるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


TwitterのIPO申請書類に書かれた「株主へのレター」は、まさにTwitterらしい簡潔さ

TwitterがIPOに向けてS-1書類を提出したことにみんな大騒ぎだ。S-1の標準的構成要素の一つに、CEOから株主へ宛てたレターがある。そこには会社のビジョンが示されている。

しかし、Twitterの場合は「@Twitter」からのレターだ。そして、GrouponのAndrew Masonや、ZyngaのMark Pincusや、FacebookのMark Zuckerbergが、いずれも1000~2000語をしたためていたのに対して、Twitterのレターはわずか135語と埋め込まれたツイートが1つだけだ。

おそらくこれは、ユーザーに140文字の制限を課したことで当初知られたプラットフォームにとって、適切な行動なのだろう。さらにはTwitterが、例えばfacebookのような一人のファウンダーや幹部によって識別されている会社ではないことも反映されている ― Twitterの共同ファウンダーは、現在誰一人として同社でフルタイムの役職に就いていない(ただし、3人の共同ファウンダー、Jack Dorsey、Biz StoneおよびEv Williamsは、今日オフィスを訪れているようだ)。そして、書類の他の部分には、同社が直面するリスクや機会に関する展望がきちんと要約されている。

レターの全文は以下の通り。

LETTER FROM @TWITTER

Twitterは2006年3月21日、わずか24文字と共に生まれた。

われわれはシンプルなアイデアでスタートした。今やっていることを、1回140文字で共有する。人々はこのアイデアを活用、強化し、@名前 を使って公開の場で会話をし、#ハッシュタグで行動を組織化し、リツイートで世界中にニュースを広めた。Twitterは人々が形作った人々のためのサービスを体現している。

われわれのTwitter, Inc. としての使命は、アイデアと情報を障壁なく直ちに作って共有する力を、全員に与えることだ。われわれのビジネスと売上は、自由とグローバルな会話を改善する(かつそこから目をそらすことのない)やり方によって、常にその使命を追究している。

みなさんのツイートやビジネス、そして今後は株を所有していただくことによって、共にこのサービスを構築していけることに感謝している。

Yours,
@twitter

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitterの海外売上は急上昇中。しかし、Sina WeiboとLINEを警戒している

Twitterの海外売上は年々大きく伸びており、同社の2013年上半期の海外売上は、2012年通年よりも多かった。Twitterの2012年海外売上は5300万ドルだったが、2013年第1、第2四半期の海外売上は計6280万ドルだった。

同社のS-1資料によると、Twitterは「プロモーション製品」を20ヵ国以上で販売している。これは、Twitterにとって自国市場を上回るサービス収益化が可能であることを示唆している。今や世界中のユーザーは同社にとって価値を持っている。利用統計のためだけではない。

海外売上が総売上に占める割合も伸びており、2012年には総売上の17%だったが、2013年上半期は25%が海外だった。これは会社にとって健全であり、大手企業の仲間入りをしながらも成長可能性を維持していることを明示している。

Twitterは、Facebookと同じく、売上の大きな部分をソーシャル製品のモバイル利用から得ている。しかし同社は、現在モバイルが同社の強味である一方、やはりモバイルに強いライバルたちが、自社の利用や売上の成長を鈍化させる可能性をはっきり言っている。

以下がTwitterのS-1に書かれた、同社の成長を損う可能性のあるサービスだ。

リアルタイムなコミュニケーションを提供する現地のウェブサイト、モバイルアプリケーション、およびサービスによる競争の激化。例えば、中国のSina Weibo、日本のLINE、および韓国のKakaoは、すでに成長を果たし、地理的拡大を続けていく可能性がある。

もしこれらのサービスが、Twitter同様多くの市場に拡大すれば、Twitterの利用、即ち広告販売力を低下させる可能性がある。Twitterは今後さらに多くの国で広告を販売する計画であると宣言しているが、もしLineやその同類によって進出が遅れれば、Twitterの成長は停滞する恐れがある。

Twitterは、すでにモバイルの会社であり、急速に国際企業になりつつある。これはアジアにおけるスマートフォンの普及を踏まえれば当然ともいえる。しかしTwitterは、最大のポテンシャルが期待される市場で、最大の逆風に曝されることになりそうだ。

トップ画像提供:Shawn Campbell

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(翻訳:Nob Takahashi)


ソーシャルメディアに蔓延る“ヘイト”の正しい扱い方

特定のツイートやFB投稿、ブログ記事に対して、怒涛の誹謗中傷が集まる炎上事件はソーシャルメディアの普及と共に日本でも加速化しています。自己責任と思う内容もありつつも、知らない他者への好き勝手な誹謗中傷の嵐を見ていると人間の悲しい性を感じずにいられない私です。日本では余り知られていませんが、そんな炎上事件は海外でも定期的に起こっており、必ずしも日本特有の現象というわけではないようです。今回はブライアン・ソリスがそんな現状を背景にソーシャルネットワーク側の責任について考えた記事を。 — SEO Japan

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ツイッターとフェイスブックは、目に余る、嫌悪感むき出しの卑猥なメッセージやあからさまな脅しを大目に見ているとして、非難されている。ツイッターは、英国の貨幣に女性を描いて、女性の地位向上を訴える活動を行った女性の活動家に対して、レイプの脅迫が殺到したことを受け、非難の矢面に立たされている。フェイスブックもまた、ヘイト関連の投稿やグループへの対策が遅いとして、批判を受けている。ツイッターに関しては、UKの支社が、非難を受け止める旨を綴った記事を投稿して、ヘイトに反対する立場を名言し、さらに、問題のある投稿にフラグを立てる新たなメカニズムの導入に踏み切っている。

CNNで働く友人のダグ・グロスから、ツイッター、フェイスブック、そして、ソーシャルネットワーク全体は、ユーザーを守るための取り組みを十分に行っているかと問われた際、率直な意見を述べざるを得なかった。このような緊張感のある、重要なトピックに対しては、従来のメディアを意識した発言では到底自分の気持ちを表現することは出来なかった。私の意見をここで発表する…

ヘイトと悪用は、不本意ながら、私達の社会に根付いており、リアルタイムのデジタルな文化においても、一部になっている。デジタルな生活を送る上で、あらゆる脅威に対して、それ相応の対策を講じるだけではなく、すぐに行動を起こすことが求められている。ツイッターは、今までの世界にはなかった新しいメディアである。ユーザーを守るためには、自動および手動の安全対策、そして、報告のメカニズムに投資していかなければならない。信じられないかもしれないが、ツイッターは、毎日4億本のツイートが送信されるプラットフォームの運営も行っている。

また、ユーザーとして、私たちは、ツイートの意義、そして、ツイートが、相手、相手のコミュニティ、自分のコミュニティ、さらには、社会全体に与える影響を学ぶ責任がある。悪意を持って、投稿を行うなら、他のユーザーの受け止め方、そして、最終的に判断される仕組みに運命を委ねることになる。「ツイートする自由」よりも法律が優先される。また、法律が、ツイートする自由を与えてくれるケースもある。ソーシャルメディアの利用には責任がつきものであり、誰かを傷つける、あるいは、脅すための投稿は、世界中に響き渡ることを忘れてはならない。

ツイッターは、対策を強化することは出来るのか?

もちろんだ。悪意のあるツイートを削除し、受け手と送り手の双方の意見に耳を傾け、そして、警察と協力することで、このようなネガティブな行動を抑止する、あるいは、少なくとも、世間に認められる結果をもたらすシステムを作り出すことが出来るのではないだろうか。それでも、残念ながらヘイトは社会の一部として根付いており、完全に取り除くことは出来ないだろう。 また、ツイッター自体が、デジタルの社会を形成している。そのため、保護、そして、“近所の監視”グループの権限強化は、ツイッターの住人を守り、サービスを提供する上で欠かせない取り組みだと言えるだろう。

最後に、皆さんの意見を聞かせてもらいたい。ツイッター、フェイスブック、その他のソーシャルメディア(そして、ユーザー)は、他にどんな対策を講じるべきなのだろうか?


この記事は、Brian Solisに掲載された「Is Freedom of Tweet a Right or a Wrong?」を翻訳した内容です。

結論があったわけではありませんが、問いかけとしては誰もが考えてみたい内容でした。特にツイッターに関しては気軽に投稿ができるだけに、行き過ぎた投稿や発言が飛び交いがち(元々の投稿にしても、それに対する反応にしても)な状況はありますね。プラットフォーム側の対策や、時には警察の介入が求められるケースもあるでしょうが、ユーザーの一人一人のリタラシーはもちろん、常にそれを読む相手が、誰かがモニター(スマホ)の向こうにいる、という意識は忘れないでいたいものです。さて、皆さんはこの問題、どうお考えになるでしょうか? — SEO Japan [G+]

Twitterアラートに登録すると、非常時に緊急組織やNGOからプッシュ通知が送られてくる

Twitterは今日(米国時間9/25)、緊急アカウント、政府組織、およびNGOからの特別な警報を受け取ることのできる、Twitterアラートと呼ばれるシステムを公開した。このシステムは、昨年Twitterが、日本で地震被害にあった人々に提供した「ライフライン」サービスを拡大したものだ。

同サービスは、先の地震の際にユーザーと緊急用Twitterアカウントをつないだ。今回の拡張はこの種の緊急機能を世界中に広めるものだとTwitterは言う。これは、ユーザーが「非常時、自然災害等、他のコミュニケーション手段が利用できない時に、信用ある組織から重要かつ正確な情報を得る」手助けになる、同社は言っている。

システムは現在利用可能で、米国、日本、および韓国でいくつかの組織が既に参加している。警報の受信はどこでも誰でも可能だ。米国における参加団体には、アメリカ赤十字社アメリカ疾病予防管理センター連邦緊急事態管理庁、およびアメリカ地質調査所などがある。

これはTwitterによる興味深い試みであり、緊急時、自然災害時に既に行われている一般的な利用方法とも一致している。米国国土安全保障省は、非常時には電話よりもTwitterやFacebook等のネットワークを利用するよう既に推奨している。これは緊急作業者のために電話を空けておくためだ。Twitterを緊急連絡手段として構築することは、安全で報道受けのよい確実な賭けと言える。これはTwitterのテレビあるいはソーシャルにおける計画の一部ではないが、同サービスの補助通信手段としての立ち位置とぴったり一致している。Twitterを不可欠な通信手段、および緊急警報システムとして確立することは、株主への説明の際にも好材料になるだろう。

警報の受信登録をするには、Twitter.com/[組織のアカウント名]/alerts/ にある各団体の警報ページに行けばよい。参加団体の一覧はこちら

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(翻訳:Nob Takahashi)


Twitter、@magicrecs経由での実験成果を踏まえ、真に役立つレコメンド機能を提供開始

TwitterがAndroidおよびiPhoneにて、フォロー推奨アカウントや興味を惹きそうなツイートのレコメンドをプッシュ形式で行うための仕組みを導入したようだ。この仕組は、しばらくの間、実験的に運用してきた@magicrecsアカウントを通じて構築されてきたものだ。Twitterは、このアカウントをフォローしている人がフォローしている人のツイートを見て、どういった層にフォローされていて、またその関係性の中でどのようなツイートがリツイートされているのかなどを分析してきた。

この実験を通してTwitterは、これまでに蓄積されたデータを活用するためのノティフィケーション機能の強化を行ってきたわけだ。少なくともこの@magicrecsアカウントを通じた実験結果を見る限り、新たに搭載される機能も非常に素晴らしいものとなりそうだ。個人的には、ここしばらくの間@magicrecsをフォローしてきた。Twitterの専任チームにより運営されていて、今回の新機能を生み出すために各種実験および機能開発を行ってきたわけだ。実験中に得たツイートおよびアカウントのレコメンドはまさにぴったりとくるもので、レコメンド機能の素晴らしさを大いに吹聴してまわったものだった。Twitterからのアナウンス以前から、この機能は間違いなく公式機能として取り込まれるはずだと信じていた。レコメンドされてフォローを開始したアカウントは、以来変わらずタイムラインを楽しくしてくれている。

@magicrecsアカウント経由で有益な情報が送られて来る中、この通知機能がTwitterアプリケーション自体に組み込まれるのはいつだろうと考えてきていた。ようやくそれが実現したわけだ。

「長らく行ってきた実験結果に基づき、今回ご紹介している新機能を実現しました。実験は@magicrecsを通じて行ったもので、アカウントのプロフィールにあるように、人物ないしツイートのレコメンド情報をダイレクトメッセージの形で送信するものでした」と、開発チームのVenu Satuluriは述べる。「運用中にも、利用者の方のエンゲージメント率やフィードバックに基づいてアルゴリズムの改善を行いました。そうして、真に役立つ情報のみを流すようにしていったのです」。

今回実装された新しい通知機能は、各アプリケーションの利用者に対して徐々に導入されるようになるとのこと。もちろん導入された場合も「設定」メニューの「通知設定」から、機能をオフにすることもできる。

フォローしている人々の振舞いや、あるいは自分自身の関わり方のデータに基づいた実験というのは、まさにTwitterが今後も行っていくべきことだろう。成果に基づいて実装した機能により、Twitter利用者に対してサービスの魅力を伝えていくことが重要だからだ。とくにIPOを控えた今、これまで以上に利用者数や成長率などにシビアな注目が集まることになる。

Twitterの7年間を振り返ってみる記事にも書いたように、Twitterの魅力は、サービス内でどのような人と関わるかに大きく左右される。面白いアカウントをフォローしていれば、タイムラインは非常に面白いものとなるだろうし、逆につまらないツイートばかりが流れてくることになれば、Twitterなどすぐにやめたくなってしまうことだろう。

しかしながら、Twitterの「おすすめユーザー」はモバイルアプリケーション上では、かなり目につきにくいところにおいやられている。そのせいもあって、新たに人をフォローするという動きがなかなか生まれにくくなっていたのだ。

「おすすめユーザー」を(とくにモバイル版で)もっと見やすいところに移動させてはどうかと提案もしてみた。何かの機会にすぐに表示されるような仕組みを作ってもいい。利用状態(コンテクスト)に応じたレコメンドが表示されるのは(少なくとも私にとっては)面白いコンテンツを発見するために非常に有益なことだと思えるのだ。

そうした提案に対してTwitterのプロダクト部門VPであるSippeyは「それは素晴らしいですね」と応じてくれた。

もちろんSippeyが礼儀正しかっただけだ。私の提案など全く取るに足らないものだった。@magicrecsによるレコメンドがあれば、従来の(ランダムにすら見える)レコメンドなど不必要とも言えそうなほどだ。パーソナライズされた、インテリジェントなレコメンド情報を提供する仕組みを実装中であったわけだ。

レコメンドの重要性について、Sippeyは補足も行ってくれた。もう一か所、前回の記事から引いておこう。

Twitterの魅力というのは「友達との繋がり」のみにあるわけではないのですとSippeyは言っている。最高のエクスペリエンスは、ある種の「バランス」から生まれてくるのです、とのこと。

「笑ってしまうような話もあれば楽しいでしょうし、興味対象についての知識も得たいと考えているはずです。もちろん友達の近況などもチェックしたいと考えていることでしょう。Twitter上でこうしたそれぞれのバランスをとることによって、自分のタイムラインがさらに魅力的なものとなっていくのです」。

こうした面からも@magicrecsを通じて提供していたレコメンデーションは、うまく機能していたと言えるだろう。それを引き継いで実装されることになる新機能も、利用者が「バランス」を実現するために、大いに役立つものとなるはずだ。

Image Credit: William Andrus/Flickr CC

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(翻訳:Maeda, H)


中国、上海自由貿易区でFacebookを解禁。しかしインターネットの自由への弾圧は続く

中国政府は、上海の自由貿易区において、一部の禁止ウェブサイトへのアクセスを許可する見込みであるとSouth China Morning Post(SCMP)が報じた。匿名政府筋の情報による。対象サイトはFacebook、Twitter、およびNew York Times。本誌はこの3社にメールで確認を求めている。FacebookのCOO、Sheryl Sandbergは、最近の訪中で北京の国務院情報局を訪れているが、目的は彼女の著作『Lean In』中国語版のプロモーションだったと語った。あの会談が、自由貿易区でのFacebook禁止解除に関係しているかどうかは不明だ。

FacebookとTwitterは2009年以来中国本土で禁止されているが、多くの人々はVPNやプロキシサーバーを使い、金盾工程と呼ばれる政府のインターネット検閲プログラムによる万里のファイアーウォールを破ってサイトにアクセスしている。Tech In Asiaによると、成都市が主催したFortune Global Forum 2013カンファレンスでは、VPNが設定されていた他、多くの一流ホテルや香港企業所有のオフィスタワーも同様であるという。New York Timesは2012年10月に、温家宝元首相一族の蓄財を批判した後禁止された(本件は中国人ハッカーによる同社サーバーへの連続攻撃も誘発した)。

2013年7月に発表された上海自由貿易区は、同国における経済および金融再編のテストケースとして中国政府が設立した。またSCMPは、地区当局は、地域内でインターネットサービスを提供するライセンスの入札を国外企業から受け入れるとも報じている。自由貿易区の面積は現在28.78平方キロメートルだが、最終的には現在500万人の人口を持つ浦東地区全体に拡大する予定だ。これは落札企業が、中国の三大キャリアーでいずれも国営企業であるChina Mobile、China UnicomおよびChina Telecomらと競合することを意味している。

Facebook、Twiiter、およびNew York Timesのサイト解禁は、李克強首相が承認したもので、上海自由貿易区に対する海外投資家の興味をかき立て、移住者にとっての魅力を高める取り組みの一環であると報じられている。ただしこれは、中国政府のソーシャルメディアに対する自由化姿勢を表すものではない。現在中国共産党によるインターネット弾圧は最高潮に達している。ここ数ヵ月間に同党は、Sina Weiboで1200万人のフォロワーに対して政治的投稿を繰り返していた中国系アメリカ人起業家、Charles Xsuを拘束し、不動産業界の大物で著名マイクロブロガーのPan Shiyiには、ソーシャルメディアの危険性に関するテレビインタビューを強要したとされている。.

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(翻訳:Nob Takahashi)