Xbox Liveのマルチプレイヤー・ゲームがPS4とのクロスプラットフォームをサポート

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現在、Xbox OneとPlayStation 4にはほとんど機能上の差異はない。しかし大きな違いもある。XboxのゲームのプレイヤーはXboxとWindowsパソコンのゲームのプレイヤーしか相手にできない。Microsoftがマルチプレイヤー機能に制限を設けてきたためだ。

しかしここにきてMicrosoftは、ゲームのデベロッパーはXboxだけでなく、他のゲーム専用機やパソコンを含めたクロスプラットフォームのマルチプレイヤー・ゲームを開発できるようになったと発表した

つまりCall of DutyやFIFAのようなゲームの次のバージョンではプレイヤーは XboxとPS4双方のユーザーと対戦できるということだ。そうなるかどうかは今後はデベロッパーの選択にかかってくる。

オンライン・マルチプレイヤー・ゲームとして最初に成功を収めたのがXboxだったせいもあり、これまでMicrosoftはクロスプラットフォーム性を厳しく制限してきた。PlayStationがネットワーク対応になったのはPlayStation 3からだった。

ところがMicrosoftはXbox OneでPS4に遅れをとることになってしまった。今やPS4の方がオンライン・プレイヤーの数が多く、Microsoftは負け犬化していた。

クロスプラットフォームのマルチプレイヤー・ゲームを許可することでMicrosoftはこれからゲーム機を買う層にXbox Oneを売り込めるようになった(こういうユーザーの友人の多くはすでにPlayStation 4を持っている)。またクロスプラットフォーム化することであまり人気のないゲームも十分プレイヤーを確保できるようになり、Xbox Oneのゲーム・タイトル数も増えるはずだ。

クロスプラットフォームをサポートする最初のマルチプレイヤー・ゲームはRocket Leagueになるはずだ。Rocket LeagueはPlayStation 4とWindowsパソコン間のクロスプラットフォームをサポートしている。また先月、Xbox OneとWindowsパソコンの間でクロスプラットフォームが可能なバージョンが発表されている。今後のバージョンではXbox OneバージョンとPS4パージョンが統合されることになるだろう。ただし2つの異なるネットワークにおけるハンドル名の衝突をどう解決するかは今のところ不明だ。

Microsoftのオンライン・ゲーム・フレームワークを利用するWindowsオンライン・ゲームは OS Xのような他のOSを利用することも可能になる。なおXboxプレイヤーは対戦相手を他のXboxユーザーだけに限ることもできる。しかしどういうユーザーがどんな理由でそんな制限を利用するのかは不明だ。

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Ulysses for iPhoneは、スマホで文章を書く気にさせるアプリだ

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私は毎日何百もの単語をスマホで書いている。はじめはメールやテキストメッセージだけだったが、今はSlackのやりとりやメモ等、様々な長さ、形式のメッセージを、あらゆる種類のメッセージングアプリで書いている。それでもまだ、避けてきたことが一つある ― TechCrunchの記事をスマホで書くことだ。しかしこれも変わろうとしている。

先週、The Soulmenというインディーズ開発チームがUlysses for iPhoneを公開した。Ulyseesは、OS XとiPadで人気の文書作成アプリで、以前私はMac版を使ったことがある。しかし、本格的に使おうとは考えなかった、なぜなら一つ欠けている要素があったからだ ― iPhoneアプリ。

Ulyssesは、Markdownテキストエディターで、大小のプロジェクトに使える。ブログ記事から小説まで、何を書くにも向いている。Ulyssesは、われわれがiOSに必要とする種類のアプリでもある。25ドルと高価だがデスクトップ版とほぼ同じ機能を提供する。つまり、明確なビジネスモデルを持つ、本格的な仕事のための本格的アプリということだ。もちろん、アプリの異なるプラットフォーム間ですべてが同期する。

そしてUlyssesが際立っていることを理解する鍵はここにある。現在私はスマホで書き始め、iPadで編集し、最終的にMacで確認した後このウェブサイトで公開する。過去に私は、iPhoneのSimplenoteでいくつも原稿の下書きをしてきた。しかし、今の方がプロセスはずっとスムーズだ。

Ulyssesは洗練されたiOSアプリで、文書を作成、管理して様々なフォーマットにエキスポートできる。毎日ものを書く人なら試す価値のある、優れたデザインの万能アプリだ。ライバルは、iOSのEditorial1Writer、OS XのScrivener等、数多い。

私はUlyssesをさらに一歩進めて、当社のCMSであるWordpressともシームレスに使いたいと考えた。まずOS XのUlyssesでやってみた。何回かのクリックで、Rubyスクリプトを走らせ、原稿をWordpressのバックエンドに送り、レビューしていくつかオプションをいじった後、公開できるようになった

しかし、iOSはどうか? iOSではできないだろうって?私はiOS自動化の大家、Federico Viticciに触発されて、OS XスクリプトをiOS用に作り直そうとした。そこでは自動化アプリのWorkflowが問題なく仕事をこなしてくれる。今私はこのworkflowを使って、UlyssesからWordPressに投稿し、ヘッドライン、タグ、および抜粋を自動入力している。別のworkflowを使えば、iOSからWordPressに画像をアップロードできる。

私はこの手順で、既に何本か記事を投稿しており、思っていた以上に便利だった。iPhoneでの入力にはかなりの時間を費したおかげで、今やMacと同じくらいの速さでタイプできる。そして、iPhoneで書く方がずっと便利なことが多い。実際、この記事もiPhoneで書いている。

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Appleから3/22〔日本では3/22〕のプレスイベントの招待状―新iPadと小型iPhoneが発表されるはず

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さきほどAppleからクパチーノのApple本社で開催が予定されているプレスイベントの招待状が届いた。このイベントは今月の後半、3月21日(月)〔日本時間3月22日(火)〕に開催が予定されている。招待状には例によって謎いめいたひとこと、“Let us loop you in.”だけが書かれていた。

このイベントはすでに数週間前から大きな話題になっている。われわれは何が発表されるかについてもいくつか情報を得ている。ともかく噂によれば、Appleはこのところ新しいiPhoneの開発を行ってきた。新iPhoneはiPhone 5sと同じサイズの4インチのディスプレイを装備するが、チップとカメラは新しいものになるといいう。

iPhone 5se(special editionの頭文字)になるのか、大文字のiPhone SEか、またその他なのか、名称に関してははっきりした情報がない。ただしiPhone 6s/6s Plusのシリーズに加わることはなさそうだ。

iPhoneの次に用意されているのが新iPad Airだ。昨年の秋、AppleはiPad miniをアップデートし、大型のiPad Proを発表した。このときにはiPad Air関連のアップデートはなかった。9.7インチ・ディスプレイのタブレットのアップデートにはもう少し時間がかかるようだった。

ただし注意すべきなのは、今回発表されるはずの新iPadはApple Pencil、キーボード・カバーと連動するスマート・コネクターをサポートするはずだという点だ。つまりiPad Air 3というよりiPad Proの9.7インチ版という性格となるだろう。

そして問題のApple Watchだ。“Let us loop you in”という招待状のメッセージはどうもApple Watchを示唆しているように思える。しかしわれわれの編集長、Matthew Panzarinoは今回はApple Watch 2の発表はないと主張している。Appleは少なくとも、新しい時計バンドは発表できるだろうし、有名なファッション・ハウスとの提携も発表されるだろう。

もうひとつ何かあっただろうか? これはその場にならなければわからない。TechCrunchとしては次回のイベントに取材チームを送りやすくなったのは助かる。Appleはこの種のプレスイベントをいつも火曜日に開催してきたが、3月21日は月曜日だ〔前日が日曜日のため月曜はニュースの本数が少ない〕。Appleが月曜を選んだのは22日の火曜にはApple対FBIの訴訟でf最初の口頭弁論が予定されているからだ。

〔日本版〕プレスイベントが従来通り現地朝の開幕であれば、日本時間では22日の明け方となる。Let us loop you in.は「あなたを内輪のサークルに入れるお手伝いができます」というような意味。ただしloopには文字どおり「輪」という意味もあり、これは手首に巻く腕時計をイメージさせる。ただしPanzarino編集長はリンク先記事にもあるように、このプレスイベントでApple Watchがアップデートされるという可能性には否定的。

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タブレットは死んだ、でも蘇生は可能だ

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2010年には、次の大物はタブレットだと思われていた。Appleが最初のiPadをリリース、SamsungはGalaxy Tabを準備していたし、数えきれないほど多くの企業が市場をAndroidタブレットの洪水にしようとしていた。それから6年後の今、バルセロナで行われたMobile World Congress(MWC)には、タブレットの姿が見えない。企業も消費者も前へ進み、タブレットは取り残された。

よく目を凝らして見れば、一つや二つのAndroidタブレットが、会場の隅っこにあったかもしれない。でもタブレットのトップ企業Appleは、MWCに来なかった。もはや、SamsungやLGのような消費者電子製品のメーカーにとって、タブレットは企業の未来を託せる製品ではない。

というより、SamsungもSonyもHTCもLGも、今年はタブレットの新機種を発表していない。カンファレンスの期間中、彼らがタブレットを話題にしたことは一度もない。消費者のタブレットへの関心が薄れただけでなく、大手のエレクトロニクス企業自身に、このジャンルの新製品を出す気がもはやない。

Nexus 7が出たときは、すごい騒ぎだった。

たしかに、Lenovoは低価格のAndroidタブレットを発売したが、誰も気づかなかったようだ。HuaweiはMateBookを発表したが、これは厳密に言うとタブレットではない…Surface Proのようなデバイスで、ラップトップ用のWindows 10が載っている。

しかしそれでも、最初からこうだったわけではない。Nexus 7が出たときは、すごい騒ぎだった。

今は、各社のAndroidタブレットの主力機種がどれなのか、それすらよく分からない。いろいろ検索してみると、SamsungはGalaxy Tab S2、LGはPad II、そしてSonyはXperia Z4 Tabletらしい。どれも、発売は昨年だ。

では、どれがベストか? ぼくは知らない。

タブレットの人気が衰えた理由はいくつかある。まず、タブレットはコモディティになってしまった。完全に良品のタブレットが10機種以上はあり、どれも200ドル未満だ。それだけ機種の多いAndroidタブレットでありながら、お互いのあいだに明確な差別化要因がない。その結果、各社にとって、タブレットは利益の出ない製品になっている。

次に、今やほとんどの消費者の家にタブレットがあり、十分良好に使えている。別の機種にアップグレードする理由がない。NetflixもFacebookもKindleアプリも、今あるタブレットで十分だ。ブラウザーもあるし、メールもできる。買い替えサイクルが長いから、目の前のぴかぴかの新機種に関心が向かわない。

第三に、スマートフォンが大きくなった。今年のMobile World Congressで発表された、おもしろそうなスマートフォン主力機種は、LGのG5(5.3インチディスプレイ)とSamsungのGalaxy S7(5.1インチディスプレイ)だった。最初のSamsung Galaxy Noteは、ディスプレイが5.3インチだった。当時はそれを、ファブレットと呼んだ。今ならそれは、ふつうのスマートフォンだ。大型スマホが新たな規準になり、ほかの人たちとの対話はもちろん、そのほかの、タブレットでやっていたこともすべて、スマートフォンでできる。

たとえばぼくの場合は、iPadはいつも手を伸ばせば届く場所にあるけど、スマートフォンを使うことが多くなっている。二つのデバイスを使い分けるよりも、一つで間に合う方が簡単だ。何かを読むのも、iPhoneで読むことがとても多い。小さなキーボードも、使い慣れれば、こうやってブログの記事だって十分に書ける。

そろそろ、現実を直視すべきだろう。タブレットはよく走ったが、もう先頭集団にはいない。iPadは今でもよく売れているけど、AppleはiPadとiPhone両者の差別化にあまり熱心でない。ラップトップをリプレースするという、タブレットの未来に関するコンセプトを、撤回したようだ。

iPadは、ここで挙げたどのAndroidタブレットよりも優れたタブレットだろう。GoogleのPixel Cもルックスは良いが、Play Storeにタブレットに合ったアプリはそれほど多くない。iPadの強みのひとつは、アプリが豊富なことだ。

タブレットの人気が盛り返す可能性が、ないわけではない。しかしそのためには、ラップトップのリプレースとしてさらに進化するか、アーチストのためのデジタルキャンバスになるか、そういった“何か”が必要だ。早急に変わるべき部分もある。現状のタブレットには、スマートフォンを大きく凌(しの)ぐ独自の魅力がない。

イラスト提供: Bryce Durbin

参考記事(1)(タブレットの市場動向)、参考記事(2)(デスクトップPCをねらうAndroid)〕

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AppleのiPhoneパスワードのアンロック問題でアメリカ人の過半数はFBIを支持(ピュー・リサーチ調べ)

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ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)の発表によればAppleとFBIの紛争に関して、51%のアメリカ人が「Appleは容疑者のiPhone 5cのパスワード解除に協力すべきだ」と考えていることが判明した。一方Appleの立場を支持するアメリカ人は38%だった。

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このiPhoneは、サンバーナーディーノでのテロリストによる銃乱射事件で、容疑者の1人が所有していたものだ。FBIがAppleに対して、このiPhoneに格納されているデータにアクセスするためにバックドアを設けるよう要求したことに対し、AppleのCEO、ティム・クックは「この〔裁判所〕命令には従えない」と公開状で抗議した。

「ひとたび〔そうしたテクノロジーが〕生み出されれば、それはあらゆる場合にどんなデバイスに対しても繰り返し用いられる。物理的な世界の比喩でいえば、〔FBIの要求は〕何億ものドアを開けるマスターキーを作れというに等しい」と-クックパッドは最初の公開状に書いている。

それ以後多くの関係者がAppleを支持したが、AppleにFBIの要求に従うよう進める声もあった。ホワイトハウスは「国家的な重要案件だ」と述べ、司法省はAppleに対する要求の理由説明するl申し立てを行った。ビル・ゲイツは「AppleはiPhoneをアンロックすべきだ」と述べた。ドナルド・トランプも同意見だった。

他方、ジャック・ドーシーアーロン・レヴィマーク・ザッカーバーグスンダル・ピチャイマーク・キューバンらはAppleを支持した。

ピュー・リサーチによると、調査結果には民主党支持か共和党支持かなどの政党支持による党派的な偏りはさほど見られなかったという。ただし年齢が上がるにつれてFBI支持が増える傾向があった。Appleはアンロックすべきだという意見は18歳から29歳の層では47%で、反対は43%だったが、
50歳から64歳の層では賛成は51%に上った(27%が反対)。

つまりApple、司法省ともに圧倒的な支持を受けているわけではない。Appleには今週金曜まで態度決定の猶予が設けられているがすでにほとんど意味がなくなっている。Appleと司法省の間にはまだ表に出ていない激しいやりとりがあったことと思われる。Appleが意見の食い違いを公開状という形で表沙汰にしたのが正しい決定だったのかどうか、今後の進展に興味が持たれるところだ。

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Lenovo Connectは、世界中で使える低価格ローミングサービス

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Lenovoは他のOEMメーカーと同じく、パソコンやスマートフォンで最もよく知られている。しかし同社は、自社製品をライバルと差別化すべく、新しいサービスをスタートする。Lenovo Connectは、世界中を低価格のローミングプランでつなぐサービスだ。

つまりLenovoは、データプランのローミングに特化した、MVNO(仮想移動体通信事業)になる。一度サインアップすれば、世界中を旅することができる。

Lenovo Connectの展開はゆっくりとしている。まず今月は中国で、スマートフォンのLeMeng X3またはタブレットのMIIX 700を使っている人々向けにサービスを開始する。世界50ヵ国以上で使えるという。

今四半期中には、欧州、中東、およびアフリカの45ヵ国で、ノートPCのThinkPad向けにLenovo Connectを提供する。この時点でサービスは110ヵ国以上で利用可能になる予定だ。

Lenovoは以前からMVNOに取り組んでおり、現在1100万人の顧客を持つ。Intelチップを塔載するWindowsノートには差別化要素がないので、これは賢明な行動だ。LenovoのAndroid携帯を他社と比較しても同様だ。

Lenovoは企業顧客との長い業務経験があり、Lenovo Connectのようなサービスは、世界中を渡り歩くビジネス顧客にとって意味がある。ローミング料金を減らし、Lenovo製品への愛着を促進する良い方法だ。

あとは対応する国の全リストおよび各国のデータプラン料金が公表されるのを待つのみだ。現時点で詳細は殆ど明らかになっていない。そして、こうしたユニバーサルなデータローミングプランにもっと多くの会社が取り組むべきだと私は考えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhoneのカメラがプロの道具になりつつあるようだ

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食通のためのオンライン雑誌Bon Appétitが、今月号でちょっとした冒険をした。写真家たちは自分のカメラをデスクに置き、43ページの特集記事用の写真をすべて、iPhoneで撮った。それはAppleの企画ではない。Bon Appétitの特集テーマが「文化」だったので、iPhoneを昨今の食べ物文化の一部と見なしたのだ。

編集長のAdam Rapoportはこう言う: “この号の表紙について議論したとき、今の食べ物文化をいちばん象徴する光景が、自分の食事をスマホで撮ることだ、という結論になった。今はそれを、誰もがやってる。そこで考えた。‘ちょい待ち、特集の全体をiPhoneで撮ったらどうだろう’って。読者も、それを期待してるんじゃないか。それに編集者は、いつも、何かおもしろい企画を考えていなければならないからね”。

つまらない企画だ、と思う人もおられるだろう。でも、プロの写真家Cait Oppermannの反応は違った。“私は、とてもおもしろいと思った。写真は自分の仕事だけど、毎日の生活の中で使うカメラは自分のiPhoneだ”、と彼女は語る。“ある意味では、私のいちばん使いやすいカメラだ。でも、仕事でiPhoneを使うのは、ちょっと変な気分だったけどね”。

今プロの写真家たちは、みんな、彼女と同じように感じているだろう。ファッションや食べ物など一部の業界は、モバイルのカメラとInstagramから大きな影響を受けている。食べ物とファッションの、おもしろいトレンドを知りたかったら、Instagramを見る。そして今度は、自分の写真をInstagramにポストする。

だから、食べ物のオンライン雑誌が、スタッフの多くが日常すでに使っているiPhoneを特集のテーマとして取り上げるのは、当然でもある。Rapportは語る: “今は、食べることの好きな人が、今食べてるものを気に入ったら、すぐにそのスナップ写真を撮れる時代なんだ。そしてその料理の美しさやおいしさを、みんなと目で共有できる。それは当然、プロの写真家にもできることだ。うちの写真家たちも全員、Instagramを毎日のように使っている。おもしろいのは、それらの写真の雰囲気が、彼らがプロとして印刷物の雑誌用に撮る写真とは、全然違うことだ”。

その特集はすばらしい。DSLRで撮ったプロフェッショナルな写真ではないから、最初ちょっと戸惑ったけど、確かにそれは、iPhoneの写真だ。

そしてつくづく分かったのは、iPhoneでも十分に、プロらしい深さのある写真を撮れる、ということ。言い換えるとiPhoneのカメラは、クリエイティブのツールとしても優れている。

写真家たちは今でも、コンピュータの上で自分の写真を編集している。iPhoneのカメラには、レンズ交換ができないなどの制約があり、またそれをコンピュータにすぐにテザーして大画面で写真を見ることもできない。しかしそれでも、iPhoneだけで十分できることは多い。

昨年12月に60 Minutesが、AppleのiPhoneのカメラ部門に800名の社員がいることを、すっぱ抜いた。Appleはカメラに大量の人材を注ぎ込み、他のスマホとの重要な差別化要因にしようとしている。iPhoneの、旧機種に対しても。

AppleはiPhoneのカメラを、スマホのおまけ機能として軽視していない。だから今では、DSLRを家に置いてiPhoneだけを持ち歩くプロの写真家が、増えているのだ。

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53台ものGoProで撮った動画が360度表示される―SketchfabがTimeSliceのテクノロジーを採用

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3Dファイルを表示するためのプラットフォームSketchfabはここ数ヶ月、精力的に新機能を追加してきた。 CGアニメのサポートやVRヘッドセットで3Dのフィギュアを表示するためのVRボタンの追加などだ。今日(米国時間2/17)、SketchfabはTimeSlice Filmsと提携して、いわゆる4D動画の表示を開始した。4Dというのは3D動画だが、多数のカメラで撮影しており、ユーザーは対象を前後左右上下あらゆる角度から見ることができる。

TimeSlice Filmsはなんと53台のGoProカメラを用いて撮影装置を組み立てた。撮影された動画ファイルはTimeSliceのカスタム・ソフトで 3D動画ファイルに変換される。Sketchfabはこのファイルをユーザーがウェブサイトにエンベッドしてブラウザ内で表示できるようにした。下にサンプル動画を貼ってある(マウスで対象をドラグしてみるのを忘れないように)。

コンピューターで生成された3Dアニメは基本的にワイヤーフレームのスケルトンにテクスチャーを貼り付けたもので、それと比べて4D動画の表示ははるかに複雑な作業だ。CGアニメよりむしろ昔の手描きアニメに近いかもしれない。以前、ディズニーではアーティストたちが手描きで多数の原画を作成し、それを撮影して秒速24コマでスムーズに動くアニメを作っていた。

上にエンベッドしたサンプル動画もユーザーが選んだどの角度からでも人物の頭部が3Dでスムーズに動くよう、多数のGoProで撮影した静止画を注意深く組み合わせている。

現在、VRヘッドセットで表示するための360度ビデオのコンテンツが多数制作されている。しかしこうしたコンテンツは本当の意味で 3Dではない。すっかりお馴染みとなったGoogleのストリートビューと同じで、なるほどユーザーは前後左右あらゆる方角にパンできるが、結局のところ2D画像が非常に多数表示できるというにすぎない。

その点、TimeSliceのリアル3D動画は印象が強い。またSketchfabのプラットフォームもユーザー対話型3Dをブラウザ内でスムーズに表示するという困難な作業を巧みにこなしている。ビデオ・クリエーターがこのテクノロジーを使ってどんな作品を生み出すか楽しみだ。

〔日本版〕処理が複雑なため記事中ほどの4D動画が表示されるまでにかなり時間がかかる可能性がある。

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Apple Pay、中国で2日後にスタート

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Apple Payがまもなく中国でスタートする。ICBC(中国工商銀行)の広報担当者は、2月18日に開始するとWeChatで言っている。ただし、そこまで見に行かなくても、Apple Payの提供開始については、Apple自身が中国版ウェブサイトで詳しく書いている。

Appleは、中国で圧倒的勢力を持つ支払いネットワークのUnionPay(Visa、MasterCard、American Expressを上回る)と提携した。そして米国、英国と同様、スタート初日からApple Payに対応できるように、現地の大手銀行とも提携している。ABC、CCB、CMB、ICBC、を始めとする19行が名を連ねている。

これは米国、英国に続くわずか3番目の「本格的」なApple Payの展開だ。Apple Payは
カナダ、オーストラリア、香港、シンガポール、およびスペインでも利用可能だが、これらの国ではAmerican Expressカードにしか対応していない。Appleは一部の国々で銀行との提携に苦戦しており、今はまずAmerican Expressを独占的な提携先として選んだ。

しかし今週の中国進出はそれとは異なる全面的展開だ。中国の各銀行が参加している。これはAppleにとって大きな勝利だ。中国はiPhone 6, 6 Plus以降の機種を数千万人の人々が使う最重要市場である。

Appleは2つの大物ライバルと競合することになる ― AlibabaのAliPayとWeChatのウォレットだ。両サービスともNFC支払いシステムから始めてはいないが、支払いに関しては同レベルの抽象化を提供している。AliPayは中国の支配的オンライン支払いサービスであり、WeChatのウォレットはあらゆる種類の支払いに利用できる。

WeChatのウォレットは、コンビニでの支払い、タクシー料金、プリペイド携帯料金のつぎ足し、友達への送金等に使える。Appleがこうした競合の激しい市場でシェアを獲得できるかどうかは興味深く、注目したい。iGenによると、AppleはフランスでもApple Payの展開を準備している。

もう一つ注目すべきは、PayPalが中国での運用に関してライセンス取得に苦闘していることだ。例えば、PayPalは中国のEコマースサイトと提携して支払いオプションにPayPalを加えることができない。ここでもAppleは、中国当局と強力な関係を持つことを示した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Infinitのファイルストレージプラットフォームは、クラウド、サーバー、ローカルPCのディスクをすべて統一する

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ファイル転送のスタートアップ、Infinitが提供する新サービスは、DevOps[開発・運用]エンジニアたちのストレージに対する考え方を変えるかもしれない。Infinitの新たなストレージプラットフォームを使うと、あらゆる種類のストレージ媒体をバーチャルドライブに統合し、どのコンピューターやサーバーからでも利用できる。シームレスで、非中央集約型のシステムだ。

「われわれはDevOpsエンジニアやシスアドが、夢のストレージソリューションを数分間で作れる答を持っている」と、共同ファウンダー・CEOのBaptiste Fradinが私に言った。「例えば、ネットワークにつながった複数ストレージが、パリを始めとする世界中のオフィスにあったとする。私はそのストレージ資源をすべて統合し、どこからでも自由に利用できるようにする」。

インストールしたら、わずかなコマンドラインだけで、ストレージ資源を集約し、巨大なバーチャルドライブを作ることができる。このサービスは、サーバーやコンピューターのハードディスクの他、AWS S3、Googleクラウドストレージ、Backblaze B2、さらにはDropboxやGoogle Driveといった消費者向けサービスにも対応している。

その後もストレージ基盤を簡単にスケールアップ/ダウンしたり、アクセス権の付与、冗長性のカスタマイズなどができる。DevOpsエンジニアはスクリプトを書けば簡単にバーチャルドライブを追加できる。Dockerに似ているが、そのストレージ版だ。嬉しいことに、同社は将来このファイルシステムの各レイヤーをオープンソース化する計画だ。

内部では、ファイルは暗号化されピアツーピアモデルを使って分散化されている。冗長性を設定すれば、システムはサーバーがダウンした時自動的に復旧する。これはファイルストレージプラットフォームでは新しいアプローチであり、既存のエンタープライズ向けソリューションよりずっと良い。

一般社員ユーザーは、GUIベースのデスクトップアプリをダウンロードして、既存のドライブを追加できる。バーチャルドライブはFinderに表示され、フォルダーをドラッグアンドドロップしたり、ファイルを開いたり保存したりできる。ネットワークドライブを使うのと全く同じ感覚であり、重要なファイルを扱う企業にとって優れたソリューションになるだろう。

Infinitのターゲットは、社員300~400名の中規模企業だ。こうした会社にとって、サーバーやクラウドのストレージを統一できることは非常に有効だ。これを使えば、社内の誰もが使える統一ストレージプラットフォームを安価に作ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「Infinite Sunset」は夕日オタクのために夕日の写真だけを見せるページ

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私は夕日に魅了され過ぎている。現時点で、私のInstagramのアカウントには夕日の写真しかない。けれど、夕日に魅了されているのはどうやら私だけではないらしい。Infinite Sunsetは、Instagramから夕日の写真だけを取って、毎回違う夕日の写真を永遠と提示してくれるちょっとしたInstagramハックだ。

André SeranteVítor Manfrediniは公開されているInstagramの写真から#sunsetのハッシュタグがついた写真を探す簡単なアルゴリズムを制作した。ブラウザには最も関連性の高い画像を表示している。5秒から10秒ごとに新しい写真が表示され、都市名、タイムスタンプ、撮影者の名前もある。

例えば、私が見た写真の1つは「オスロ、ノルウェー、4分前に@paweljjjが撮影」と書いてあった。最新の写真を見ているという感覚があり、ウェブブラウザから世界中を旅しているような気分になる。

ページの一番下には小さなボタンが付いている。それを押すと、このページにぴったりの「星の王子さま」からの一文が表示される。「小さな王子さま。きみの小さな星では、きみは椅子をほんの先まで動かすだけでいい。1日が終わり、空が黄昏れていくのをいつでも見ることができる」。アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは綴る。

Infinite Sunsetは技術的に何か新しことを達成したのでも、きっと毎日使うようなものでもないだろう。しかしそれでも、このページにもう数分間は見入ってしまう。私の大好きな情緒的ハック」の1つだ。時にはテックだって気持ちを動かすことができるものなんだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Appleは、次期iPhoneチップにSamsungを採用しないかもしれない

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AppleとSamsungは長年にわたる非対称なライバルであり、スマートフォン市場でしのぎを削る一方で、チップに関しては提携関係にある。The Electronic Timesの最新記事によると、TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)が次期iPhoneで唯一のA10製造業者になる。Samsungは次期iPhoneではAppleと取り引きをしないことになる。

これは一夜のうちの変更ではなく、AppleはこれまでにもTSMCと仕事をしてきている。iPhone 6sおよび6s PlusのA9チップは、現在TSMCとSamsungの両社が製造している。それ以前、TSMCはiPhone 6、6 PlusのA8の単独供給元だった。

複数の製造パートナーを用いることには様々な利点がある。第一に、供給不足の心配がなくなる。Appleが四半期に何千万台ものiPhoneを売ることを考えると、SamsungあるいはTSMCが単独で十分なチップを供給できるかどうかは疑問だ。SamsungとTSMCは他の携帯電話用チップも製造している。

第2に、複数のメーカーと交渉することによって有利な価格を得られる。Samsungの方がTSMCより高いのかどうかはわからないが、AppleはA10が巨大な契約になることから価格を引き下げることができる。

そして、Appleは最も効率のよい設計を選べる。TSMCのA9は、バッテリー寿命に関してわずかに優れていた。このためAppleがTSMCを選んだのにはこの理由もあるかもしれない。

Electronic Timesによると、TSMCは今秋のiPhone 7発売に備えて6月にA10の生産を開始する。設計には10 nmが採用されるかもしれない。A10の詳細を知るにはiPhone 7の分解を待たなくてはならない。

一般ユーザーにとって、iPhoneチップの製造元がTSMCであるかSamsungであるかよる大きな違いはない。どちらの会社もAppleの独自CPU設計を実装している。しかしSamsungのチップ事業は、この契約がなくなると大きな打撃を受けるかもしれない。

Via 9to5mac

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Watchが値下げ。ただし近々Apple Watch 2が出るという意味ではない。

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今Apple Watchは、100ドル安く売られている。Best BuyB&H、Targetおよびおそらく他の店でも。例えば、38mmのSportモデルは249ドル、42mmバージョンは299ドルだ。これを、Apple Watch 2がすぐそこまで来ているからだと思う人もいるだろうが、それはありそうにない

むしろAppleは、同社初のスマートウォッチで市場シェアを把もうとしているようだ。Apple Watch(少なくともSportモデル)はWalmartでも扱っており、ホリデーシーズン前にディスカウントも行われた。

言い換えれば、Appleはできる限り早く市場シェアを獲得するための全力をあげている。今Apple Watchを買った人は、数年後にまた買う可能性が高い。そしてApple Watchの製品ライフサイクルは始まったばかりだ。この先には、山ほどのアップデートや、後期購入者や、高い利益率が待っている。

さらに重要なのは、Apple Watchを使うためにはiPhoneが必要だということ。Apple Watchを売ることは、ブランドロイヤルティーを高めるひとつの方法だ。新しいスマートフォンに買い換えるとき、Apple Watchユーザーは新しいiPhoneを買い求める ― Apple Watchを使うために。

Best Buy、Targetを始めとするいくつかの店はバレンタインデーの数日前からこのセールを開始している。Apple Watchはギフトに最適であり、もちろんAppleもそれに乗じようとしている。

Appleは3月15日にイベントを開催する可能性が高いが、Apple Watchの大きなアップデートは期待できない。新しいバンドやファッション会社との提携はあっても、同じApple Watchになるだろう。

もう一つ指摘しておくべきなのは、Appleが自社の店舗ではApple Watchをディスカウントしないことだ。同社は、サードパーティー店舗に値引きを任せ、Apple Storeでは元の価格を維持している。

すべてはイメージの問題だ。Appleはブランドの高級感を維持したい。この商品に関しては特にそうだ。Sportモデルを別にして、Apple Watchは贅沢品であり、贅沢品は安売りされるべきではない。

Via AppleInsider

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

映画やゲームの動きに合わせてカウチを振動させるImmersitがKickstarterでクラウドファンディング中

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Immersitは、今日(米国時間2/10)Kickstarterでローンチした、あなたのリビングのカウチのための、新種のコネクテッドデバイス(connected device)*だ。Immersitは振動を作り出して、あなたを、今見ているムービーやビデオゲームに没入させる。今部屋にあるカウチで、使える。〔*: connected device, インターネットに接続されたデバイス。〕

テーマパークで振動シートに座ったことが、おありかな? Immersitは、それのご家庭用だ。とはいえ、簡単に作れるものではない。同社は新しいカウチを作ってそれを売る方式を最初から拒否し、ちっちゃな台座を既存のカウチの下(脚部の下)に置くやり方にこだわった。その台座は二つの部分に分かれていて、上部が、上下や前後左右に短い周期で動く==振動を発生する。

カウチの中央部に置かれたブリッジが台座内のモーターを制御し、各モーターの同期を図る。キットは565ドルのタイプと904ドルのタイプがある。ムービーやビデオゲーム以外に、VRヘッドセットでも利用できる。いや、用途はもっともっと広い。

ただし、Immersitの各モーターは互いに同期しても、ゲームやムービーの動きとは(視覚的には)同期しない。そこで同社は、いろんな映画の中の振動をエンコードして、あなたが今見ている映画の動きにあった動き(振動)を作り出す。何を見ているかは、自動的に検出する。音声を、その映画の指紋として利用しているのだろう。

Immersitはベッドでもソファーでも、四つ足のものなら何でも使える。振動の強さは変えられるから、眠くなったとき自分を起こせる。

そして、仮想現実だ。仮想現実(VR)のヘッドセットは、それ自身がテレビなどよりも没入的だが、同社はコントローラーやカメラやトレッドミルを利用してVRの没入性を強めようとしている。VRヘッドセットでImmersitを使うのは、良い相性だ。

発売は、今年の12月を予定。ただしクラウドファンディングはどんなものでも、眉にやや唾を付けて見るべきだ。ImmersitはCESで実動プロトタイプを見せたが、最終製品はまだない。でもぼく自身は、ぜひこれを使って、カーチェイスの場面を見てみたいな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

オンデマンドシェフサービスのLa Belle Assietteが追加で150万ドルの資金調達

フランスのLa Belle Assiette(ラ ベッラ アシエッテ)が、サービス拡大のため追加で150万ドル(130万ユーロ)の資金調達をした。同社は、ヨーロッパにおいてオンデマンドシェフサービスのリーディングカンパニーとなっており、今後イベントのデリバリー業界においてもビジネス拡大の機会を模索している。

ラベッラアシエッテは家庭用のシェフのマーケットプレイスサービスから始まった。ユーザーがラベッラアシエッテのサイト上で、自宅でのランチやディナーパーティーに最適なシェフを探せるサービスだ。そこで探したシェフは、必要な材料や調理器具を持って、ユーザーの家やオフィスにやって来る。ユーザーはシェフに、キッチンを使わせるだけでいいのだ。

現在、ラベッラアシエッテで働くシェフは、ヨーロッパ6カ国で700名ほどいる。ラベッラアシエッテで働くことはシェフにとっても沢山の利点がある。1つ目は、ラベッラアシエッテでは、シェフは簡単に自身のオンラインプロフィールやメニュー表を作成出来る。それにより、シェアはより多くの可視性とアクセスが期待出来る。

2つ目は、ラベッラアシエッテは自動で予約を調整してくれるので、シェフはカレンダーとにらめっこしたり全ユーザーの連絡先などを管理する必要がないのだ。最後に、ラベッラアシエッテは決済や領収書に関しても全て対応してくれる。

今回の投資は、既存投資家のBlaBlaCar’s Nicolas Brusson、e­Founders’ Thibaud Elzière、Svedka Vodka’s Guillaume Cuvelier、l’Atelier des Chefs co-founders、Kima Ventures、BridgePoint’s Benoît Bassiを含み、また新規としてCabiedes & Partners and former Alain Ducasse Entreprise CEO Laurent Plantierが投資した。

同社は2014年10月にもビジネスを他国へ拡大させるために同じ額の資金調達をしている。サービスは現在、フランス、ベルギー、スイス、ルクセンブルク、イギリス、ドイツで提供されている。そして今、ラベッラアシエッテは新しいサービスへ挑戦しようとしている。

時に、あなたが自宅で大きなパーティーをホストするのにシェフが全て賄い切れないということがある。そのため、ラベッラアシエッテはブッフェやフィンガーフードのレセプションも提供する予定だ。また、同スタートアップは、オフィスのランチや料理教室なども提供する予定だ。

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(翻訳:Kana Shiina)

非正規ショップでiPhoneのホームボタンを修理交換した人は、iOS 9を「絶対に」導入しないこと

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iPhoneのパーツがおかしくなってしまったような場合、非正規の代理店に持ち込む人もいることだろうと思う。ただしホームボタンが壊れた場合は、絶対に正規店に持ち込む必要があるようだ。ガーディアンの記事によると、Appleの導入したTouch ID保護に関わる「Error 53」というエラーにより、たくさんの人がiPhoneを操作できなくなるという事態になっているそうなのだ。このエラーに遭遇すると、iPhoneではあらゆる操作が行えなくなってしまう。

「Error 53」が発生してしまう原因は、iPhoneのホームボタンを非正規ショップで修理交換したことによるものだ。非正規ショップでホームボタンの修理交換を行なったiOSデバイスにiOS 9を導入すると、デバイスは操作不能となり、それを回復する手立てもないという状況になってしまう。

きっと多くの人は、これはAppleが修理代のマージンを取得するために仕込んだことだと考えてしまうことだろう。実はそうした金儲け主義が理由ではない。正規ショップで修理を行うと269ドルないし329ドルの修理代金がかかるが、それは意味のあることなのだ。

AppleがiPhone 5s向けにTouch IDを導入した際、セキュリティのために新しい仕組み構築する必要があった。すなわち指紋データをAppleのサーバーなどに送らない仕組みを実現する必要があったのだ。もちろんiPhoneのローカルストレージに通常のデータとして保存することもできない。iCloudやiTunesバックアップなどにデータを置いておくことも避けなければならなかったのだ。

そこでAppleが構築した仕組みが「Secure Enclave」という仕組みだ。Secure EnclaveとはAシリーズのプロセッサに組み込まれたコプロセッサで、システムへの不正なアクセスを防ぐように設計されている。Secure Enclaveには独自のUID(固有ID)がセットされていて、システムの他の部分からはもちろん、AppleさえもこのIDを知ることはできないようになっている。システムはデバイスの起動時に一時鍵を生成してUIDと関連付けることにより、情報にアクセスすることができるようになる。すなわちSecure Enclave内の情報にアクセスするには、かならずこの一時鍵を利用して行う必要があるのだ。

そしてここまでに記したセキュリティ効果に実効性をもたせるため、Touch IDのセンサーはSecure Enclaveとペアリングされた状態で動作するようになっている。さもなければ、ホームボタンを改造して自前のTouch IDセンサー動作させることで、Secure Enclave内のデータに不正にアクセスできるようになってしまう。たとえばApple Payなどを不正に利用することができるようになってしまうわけだ。

さらにiOS 9ではTouch IDセンサーとSecure Enclaveの結びつきが一層強化され、Touch IDセンサーを正統なものであると認識できなければ、「エラー53」を表示してiPhoneへのアクセスをブロックするようになったのだ。それで、非正規修理店の修理交換したホームボタンが一切動作しなくなってしまったのだ。正規ショップではSecure Enclaveと、新しいホームボタンのペアリング処理も行うようになっていて、それでホームボタン交換後もきちんとiPhoneを動作させることができるようになっている。

もっともらしい話ではある。ただしちょっとおかしなところもあるのではないだろうか。AppleはSecure Enclaveがメインプロセッサーと分離して動作する仕組みを導入している。それであればTouch IDとのペアリングがおかしくなっているときには、Secure Enclaveのデータが必要となる処理のみをブロックすることも可能だったのではないだろうか。あるいはTouch IDの処理を前提としているものの処理を行えなくするようにしてもよいだろう。

しかしたとえばこれまでに撮影した写真や連絡先情報などにまでアクセスできないようにする必要はないのだ。「エラー53」がシステムへのアクセスを拒否する仕組みはまったくひどいもので、ぜひとも再考をお願いしたい。

また、AppleはiOS 9.0へのアップグレード通知を行う際に、この「エラー53」について詳細な情報もあわせて通知すべきだろう。現在用意されているサポートページ程度では不十分だ。iPhoneの利用者には、自分たちが撮りためてきた写真にすらアクセスできなくなる可能性があることを、事前に知る権利があるはずなのだ。これはAppleのためでもあるはずだ。「エラー53」が出る理由を知った人の多くは、Appleが金儲け主義によりサードパーティーのリペアショップを潰そうとしていると考えるはずだからだ。

冒頭にリンクしたガーディアンの記事では、この問題はiPhone 6とiPhone 6 Plusで確認されているとのこと。iPhone 5sやiPhone 6s、あるいはiPhone 6s PlusでもTouch IDセンサーを使っているわけで、条件が一致すれば同様の問題が出てくるものと思われる。Touch IDセンサーを使っているiOSデバイスでは、いずれも同様の問題に遭遇する危険性があるのだ。

Appleからは以下のようなメッセージを受け取っている。

私たちはセキュリティを非常に重大なものと考えています。そうであってこそ、お客様をさまざまな危険から守ることができると考えているのです。そうした考えから、iOSはiPhoneやiPadに搭載されているTouch IDがオリジナルのものであるのかどうかをチェックしています。もし正しくない方法でTouch IDセンサーが交換されていることを検知した場合、Apple PayなどのTouch ID関連サービスを利用することはできなくなります。Touch IDセンサーを不正に利用するのを防ぐためには、どうしても必要なチェックルーチンであると考えています。「エラー53」に遭遇した利用者の方々には、Apple Supportに連絡していただきたいと考えております。

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(翻訳:Maeda, H

ゼロデイ脆弱性の‘発見者’たちを雇ってMacのセキュリティを確保したApple

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Thunderstrike 2を、おぼえておられるだろうか? 昨年の夏にXeno KovahとTrammell Hudsonが発見したOS Xの深刻なゼロデイ脆弱性は、マルウェアの作者がユーザーのMacを完全な煉瓦の塊(ないし‘文鎮’)にしてしまい、工場出荷時の状態にリセットする方法もない。Appleは、その脆弱性をフィックスしただけでなく、この悪行の背後にいた人たちを雇用して、セキュリティ対策に当たらせることにした。

Thunderstrike 2は、Ethernetアダプタや外付けDVDドライブなどのThunderboltデバイスに感染する。感染したThunderboltデバイスを接続したままでMacをリブートすると、MacのファームウェアはそのThunderboltアクセサリ上のオプションROMを実行してからOS Xをブートする。するとMacのファームウェアが煉瓦になり、Macは使用不能になる。

いちばん厄介なのは、アクセサリの感染はずっと残るので、今後、煉瓦状のMacがいくらでも量産されてしまうこと。Appleとしても早急な対策が必要な、強力で悪質なマルウェアだった。

2015年11月にTrammell Hudsonは、Appleが32C3カンファレンスでLegbaCoreを買収したことを公表した。Xeno Kovahも、今Appleで仕事をしていることを確認した:

[Appleは何のためにわれわれを雇ったのか? それは、言えない。“低レベルのセキュリティ”のため、ぐらいは言えるかな(今の自分の肩書を知らないんだ)。]

セキュリティコンサルタント企業のLegbaCoreは、新しい顧客の受け入れを停止した

それが本当の買収だったのか、それともLegbaCoreを支える二人の人物を雇っただけなのか、よく分からない。KovahとHudsonはLegbaCoreの仕事を続けることができず、フルタイムでAppleの仕事をしているようだ。

Appleが、これらのセキュリティエキスパートを雇用したことは、理にかなっている。セキュリティホールを、それが一般的に知られる前にハッカーを雇って直してしまうテク企業は少なくない。製品のセキュリティを確実にするためには、とても良い方法だ。

出典: Mac Rumors

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple、iPhoneディスプレイに指をかざして操作するホバリング機能を搭載か

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3D Touchは第一段階に過ぎないようだ。AppleInsiderは、iPhoneのディスプレイに近く搭載されるかもしれない新しいセンサー技術の特許見つけた。iPhoneディスプレイに近接センサーを加え、ユーザーは画面に指をかざして操作できるようになる。このホバリングジェスチャーにより全く新しいインタラクションが可能となるだろう。

Appleは、マルチタッチディスプレイの中に赤外線センサーを搭載することを検討しているようだ。ピクセルから赤外線を発光し、反射した光を検出する。赤外線が反射して返ってきたのなら、ユーザーがディスプレイの上に指をかざしていることが分かる。

Appleのどの特許でも同じように、Appleはトラックパッドやキーボードにもこのテクノロジーを搭載する場合も想定している。ただトラックバッドの場合は、その大部分を手首が覆ってしまうので、上手く機能しないかもしれない。しかし、この技術はiPhoneディスプレイには良い機能だ。

Appleはすでに3D Touchでインタラクションの新たな方法を導入した。3D Touchより前のディスプレイの操作方法は、タップ、スワイプ、ピンチのみだった。3D Touchで2段階の圧力のジェスチャーが加わった。そしてホバリングが可能になることで、新たなジェスチャーも利用できるようになるだろう。

例えば、拡大表示をして、テキストにカーソルを移動するための長押しを変えることができる。また、誰かに電話をかけている時は近接センサーをオフにすることもできるだろう。

もちろん、Apple Pencilを使う時にこの技術を併用することもできる。例えば、書いた絵の上をホバリングして、特定の箇所をボタンで消すとかだ。SamsungはすでにGalaxy Noteのスマホにホバリングのジェスチャーを搭載している。

2013年、AppleはPrimeSenseを買収した。PrimeSenseはもともとKinectセンサーを開発していた会社だ。今回の特許はAppleが引き続き、ユーザーが物理的に端末を触らなくても操作できる新たな方法を検討していることを示すものだ。まだAppleがこの特許技術を実際に製品端末に搭載するのかどうかや、その時期は分からない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

iPhone 7の背面カメラには出っぱりがなくなるかもしれない

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上の写真に写っている、iPhone 6やiPhone 6sのカメラモジュールの出っぱりは、殆どの人が嫌っていることだろう。iPhone 7のデザインに関する新たな噂(Mac Rumors)によると、次期iPhoneの背面カメラは平坦らしい。背面を横断するアンテナバンドもなくなりそうだ。

iPhone 6の本体はiPhone 5sよりかなり薄い。しかしそこには欠点があった ― 優れたカメラを使いたけれはカメラモジュールを薄くすることができない。現在、カメラモジュールはiPhoneの中でもっとも厚い部分を成している。

それが突起の理由だ。それが殆どのAndroidフォンのカメラの周囲に突起がある理由だ。カバーを使っていれば問題にならないが、もしAppleがこの突起をなくせるものなら、そうするはずだ。

可能性が2つある。カメラモジュールのメーカーは近年大きく進歩しているので、もっと薄いモジュールを作れる。あるいは、Appleが新たな技術を使って同じ写真品質を得られる方法を見つける。

Appleがデュアルカメラシステムの採用を検討しているという最近の噂を考え合わせると、薄型カメラモジュールはそうあり得ない話ではない。

2枚のレンズを使うことでカメラモジュールをスリムにできるかどうかはわからないが、部品を2層に分ける方法はあるかもしれない。

去る12月、テレビ番組の”60 Minutes” は、Appleでは800人がiPhoneカメラに取りかかっていることを明かした。Appleは常にカメラモジュールを小さくする方法を評価しているに違いないが、会社には別の懸念がある ― 利益率と製造だ。

デュアルカメラセンサーに切換えることは、Appleにとって経費が増すことを意味している。iPhoneの利益率を下げるものは何であれ同社の利益を圧迫する。またAppleは四半期にiPhoneを数千万台販売しているので、サプライチェーンへの制約は避けたい。それにしても、このしょうもない突起には本当に頭にくる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Parseが閉鎖して困ってる人、Batch + Firebaseはどうかな?

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FacebookがParseを閉鎖したため、それに代わるものを探しているモバイルデベロッパーが多い。GoogleのFirebaseも、その候補のひとつだ。それはしっかりとしたバックエンドサービスで、アプリのデータを保存し、それをアプリ側と瞬時にシンクできる。ただし難点は、プッシュ通知をサポートしていないことだ。

Parseを使って、マーケティング目的などのためにプッシュ通知を送っていたデベロッパーは多い。でもFirebaseはこれまで一貫して、プッシュ通知のバックエンドの提供を避けてきた。そこでご紹介したいのがBatch、モバイルアプリのデベロッパーのためのプッシュ通知バックエンドだ。

Batchでは、ユーザーベースを分割してプッシュ通知のデリバリを最適化できる。A/Bテストやアナリティクスのツールもあるので、プッシュ通知の長期的な効果を調べることもできる。

BatchにはParseからのマイグレーションツールがあり、Parseのデータをそのままインポートできる。BatchをFirebaseに統合する詳しいやり方も説明されているから、Parseのオルターナティブ(代替品)として利用できる。

欠点は、ParseからFirebase + Batchに移行するとプラットホームへの依存性が生じてしまうこと。それでまずい場合は、別のものを探そう。

でも、これまでParseを使っていて開発とメンテをこのまま続けたい人は、そのための方法を見つけなければならない。バックエンドを自作して、DigitalOceanなどの上でクラウドとして動かす方法もある。別のサービスへ移行してもよい。あるいは、あなたの場合運良く、FirebaseとBatchの組み合わせが使えるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa