Apple Musicがインドで料金を値下げ、地元サービスに対抗

米国時間4月7日のWSJによると、Appleの音楽ストリーミングサービスは米国の有償利用者数でSpotifyを上回り、さらにインド市でも同じことをするべく大幅値下げに踏み切った。

さらにApple Music学生プランも月額60ルピーから49ルピーに、ファミリープランも190ルピーから149ルピーにそれぞれ値下げられた。

このニュースはThe Indian Expressが最初に報じ、その後ソーシャルメディアを通じて広まった。

値下げされた新料金は、既存ユーザー、新規ユーザー両方に適用されるようだ。

インドはストリーミングサービスにとって重要な市場であるとともに、最近はSpotifyだけでなく主要米国IT企業の戦いの場となっている。

今年3月、YouTube Musicとその有償サービスであるYouTube Premiumがインドに上陸し、すでに参入していたAmazon、Googleに続いた。Spotifyも今年インドに進出したが、Warner Muisicとの複雑なライセンス論争が巻き起こり、提供楽曲数に影響を与えた。

しかし、市場支配を目指して殴り合っているのはこれらの会社だけではない。

現在インドの音楽シーンは充実しており、Gaana、JioSaavn(JioMusicとSaavnが合併して作られた)、Wynkなどの地元企業も参入している。

そして最近、JioSaavnとGaanaは、両社とも年間購読料金を70%引き下げた。こうした値下げは、顧客を一年間囲い込み、YouTube、Spotify、Appleなどに近づけないことが狙いだ。JioSaavnのプレミアム会員料金は年間999ルピーから299ルピーへと70%引き下げられた。一方Gaana Plusは年間1098ルピーから298ルピーに値下げられた。

AppleはインドでのApple Music購読者数を公開していないが、世界では5600万人の購読者がいる。

同サービスはインド市場に向けてカスタマイズされており¥プレイリストにはマラヤーラム語、タミル語などの現地語の人気楽曲も含まれているとThe Indian Expressは書いている。ローカライズされたラジオ局が14局あるほか、インドの有名レコードレーベル、Saregama、T Series、Zee Music、YRF、Universal、およびSonyと提携している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Skypeがグループ通話で参加者50名をサポート、ライバルたちを抜く

Skype(スカイプ)はApple(アップル)がグループFaceTimeで苦戦しているすきに、自分のグループ通話機能を売り込みたいようだ。米国時間4月5日、同社は音声やビデオによるグループ通話に同時に参加できる人の数を、これまでの倍にした。つまり、前の25名から50名に。

グループ通話の人数を増やしたことでSkypeは、そのほかの人気メッセージングアプリWhatsApp、Google Hangouts、Instagramなどより能力が上回り、エンタープライス級の通話アプリZoomなどと競合することになった。Zoomは最大100名、プランによっては1000名まで参加できる。ギャラリーのビューでは、そのうち最大49のウェブカメラが表示される

SkypeはZoomほど堅牢ではないが、エンタープライズ向けプラットホームと消費者アプリの中間に位置する。Skypeは、Facebook Messengerも抜いた。後者は50名の参加が可能だが、画面に表示されるのは参加人数が6名を超えてからだ。Skypeでは、参加者は画面上部にバブルで表示され、エンドユーザーが選んだ人がマルチペインのメインウィンドウに出現する。

さらにまた、AppleのFaceTimeもiOS 12.1ではグループ通話は32名までだから、Skypeが上になった。

しかもグループFaceTimeは最近、ある問題を経験した。あるティーンエイジャーが見つけたバグにより、ユーザーは通話を取る(開始する)前に盗聴できるのだ。Appleはその機能を無効にし、バグを直し、そして2月のiOS 12.1.4のリリースでグループFaceTimeを再び有効にした。しかしそのアップデートはアプリの動作の変化をもたらし、少なくとも3人がFaceTime上にいないと「Add Person」ボタンを使えなくなった。一方Skypeの今度のリリースでは、ビデオ通話を簡単に開始できる。

同社によると、25名未満の通話ならグループ全員に一度に呼び出しをかけられる。それ以上大きなグループ通話では、呼び出し音ではなくデフォルトでは通知機能を使える。参加者は、pingのようなおだやかなアラートで通話に加われるのだ。

これらの機能は3月にテストしていたが、本日から一般供用される。これらの新しい機能を使うためには、Skypeの最新バージョンをダウンロードすること。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitterが会話をフォローしやすくするためのラベル表示をテスト中

Twitterはプラットフォーム上でのやり取りをフォローしやすくする試みを続けている。プロトタイプのアプリtwttrに加えて、最近“Original Tweeter”からのツイートをはっきりとさせるために返信にラベルをはる、というテストを行なった。このラベルつけは、いつ最初に投稿をツイートし、そしていつ会話のスレッド内で返信したのかを示すというものだった。そして今、Twitterはラベルシステムを再び変更しようとしている。

木曜日、Twitterは“Original Tweeter”を“Author”とラベル表示する新たな試みを展開すると発表した。Author”という言葉は“Original Tweeter”より少しだけ分かりやすいものだ。

“Original Tweeter”は“original poster”という一般的に使われている言葉とほぼ同等で、インターネット上のメッセージで会話を始めた人のことを指す。しかし、テックにさほど詳しくない人がTwitterを簡単に理解できるようにするというのが最終ゴールであるなら、“original tweeter”はそうした人にとってやや戸惑う言葉かもしれない。

Author”加えてTwitterは“Mentioned”そして“Following” という、会話スレッド内での他の重要なツイートにつけられる新たな2つのラベルも導入する。

“Mentioned”は、original tweeter…いやAuthorが最初のツイートで取り上げた人が投稿したツイートにはられる。一方、“Following” ラベルはあなたがフォローしているTwitterユーザーからのツイートにはられる。これは長いスレッドをスクロールするときに返信に気付きやすくするためだ。

奇妙なことに、Twitterがtwttrプロトタイプで同様に試しているものの中に同じ機能があるが、それは異なるやり方だ。招待制のテストアプリでは、オリジナル投稿者がツイートの横にグレー色のラインを使ってハイライトされ、その一方であなたがフォローしている人は明るい青色で表示される。

Twitterの大きな目標はアプリのデザインをより良くすることだ。しかしながらラベルはまた、ツイートへの返事に多くのパロディアカウントからの投稿を含むという特異な状況でも役立つ。しばしばパロディアカウントは、からかいの対象人物を真似るためにユーザーネームやプロフィール写真を取り入れている。それはときにユーザーを困惑させるものであり、図々しいトロルやスパムだったりする。

ラベル機能の有益性にもかかわらず、ユーザーの主な需要がいまだに編集ボタンであり、Twitterにとっては乱用やハラスメントへの対応が主要課題であるとき、こうした種のマイナーチェンジはTwitterにとって注目を集めるものとしては奇妙に映る。

乱用やハラスメントについていえば、Twitterは最近“Hide Tweet”機能に取り組んでいる。新しいラベルよりこちらの方が議論の的になり、Hide Tweetボタンは、投稿者が好まない返信を隠すなど、ユーザーの行動に影響をもたらす可能性がある。その結果、会話をフォローしている人は隠された返信を閲覧するためにボタンを押さなければならなくなるかもしれない。他のオンラインフォーラムでは、トロルや役に立たないコメントは反対にあったり、削除されたりすることが知られていて、これがユーザーの好ましくない行いをしつけたり、より良い会話を促進したりするのに役立ってきた。しかしながら、“Hide Tweet”機能は一部の人が好まない異議意見を黙らせるのに使われるかもしれない。

Twitterが編集ボタンを展開しなければ、プロダクト機能を通じたトロルに対処するための試みは、これまでにTwitterが少し仰々しくやってきたことよりもおそらく有効だろう。

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(翻訳:Mizoguchi)

デートアプリのBumbleがライフスタイル雑誌を発行

デジタルブランドによる印刷出版物への進出としては、Bumbleが最新の試みとなる。デートアプリ開発元のBumbleは4月4日、Hearst社との提携のもとにライフスタイルに関するBumble Magという出版物を発行すると発表した。この雑誌では、デートやキャリア、交友関係などに関する話題やアドバイスを5000万人以上いるBumbleユーザーに提供する。

100ページある創刊号のカバーは、Henningという大きいサイズの仕事着ブランドを展開するファッション起業家Lauren Chanだ。

雑誌の中身は、Bumbleアプリの各モード「You First」「You + BFFs」「You + Dating」「You + Bizz」に沿って4つのセクションから構成される。そこではセレブのインタビュー、特集、アドバイス、プロダクト紹介、日々のマントラ、その他が展開される。

創刊号に登場するのは、BumbleのアドバイザーでBumble初のスーパーボウルキャンペーンのスターのSerena Williams、ライターで女優そしてBumbleクリエイティブディレクターのErin/Sara Foster、Man Repellerの創業者のLeandra Medine、宝飾デザイナーのJennifer Meyer、Away luggageの共同創業者のJen Rubioだ。

デジタルブランドが印刷物に進出するというのはもはや珍しいものではない。

Airbnbは郵便で届くAirbnb Magazineを、UnileverのDollar Shave ClubはMel Magazineを、マットレスブランドのCasperはMcSweeney’sと提携してWoolly Magazineを作った。カバンブランドのAwayはHere Magazineを出版している。UberはVehicleやArriving Now、Momentumを含むいくつかの印刷タイプの雑誌を展開している。そしてFacebookすらビジネスリーダーに照準を当てた雑誌Growを立ち上げた。

Bumbleの場合、雑誌の発行でBumbleを知らない人にブランドを紹介すると同時に、既存のユーザーとはネットではなく現実世界でも関係を展開する。これは、Bumbleの既存事業にオフラインの要素を加えようという大いなる努力の一端だ。Bumbleはまた、ポップアップを展開したりイベントを開催したりしている。加えて、今年中にBumbleの言葉でいうと“Hives”という実在の交流場所をより多く展開する計画を明らかにしている。

こうした動きはデートアプリの1つ、あるいはTinderのライバルという以上の存在になりたいというBumbleの野心の表れだ。

Bumbleは、ユーザーがデートだけでなくオンラインでもオフラインでも人生全般においてネットワーキングできる、女性中心のライフスタイルブランドとして広く認識されたいと願っている。たとえばBumble BFFサービスでは新しい友達をつくることができ、Bumble Bizzはビジネスのネットワーキングにフォーカスしている。

新しく発行する雑誌は、Bumbleの宣伝に協力しているマーケッターやイベント主催者など3000余りのブランドアンバサダーを通じて配布される見込みだ。ユーザーはまた、アプリを通じて創刊号の無料コピーをリクエストできる。

Hearst社にとっては、印刷物の雑誌の購読者をデジタルに向かわせようとしているKindle UnlimitedやApple News+といったデジタルソリューションに攻勢を受けている昨今、Bumbleのようなオンラインブランドの印刷展開の動きは新たなビジネスラインとなる。

「Bumbleはエンパワーメントの前向きなメッセージで生活の全てにおいてつながりを構築し、イニシアチブをとるよう女性に働きかける最前線にある」とHearstMade編集ディレクターのBrett Hillは発表文で述べた。「雑誌は、HearstMadeがブランドの精神を最も確実な手法で反映させるカスタム出版をいかに変えているかを示すいい例だ」。

Bumbleによると、Bumble Magは4月5日金曜日に全米で入手できるようになるとのことだ。

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(翻訳:Mizoguchi)

事業者向けのWhatsApp BusinessがiPhoneでも使えるように

WhatsAppが正式に事業者向けのアプリを発表してから1年以上になるが、最初にAndroidでのみの展開だったWhatsApp Businessアプリは今日からiPhoneでも使えるようになった。Facebook傘下のWhatsAppによると、WhatsApp Businessはデビュー以来、世界中の何百万もの事業者に受け入れらてきたが、顧客から最も多かった要望はiPhone用アプリの展開だった。

Androidバージョンと同様、iOSバージョンは小規模事業者がスマホ上で顧客とつながれるようにデザインされている。

つまり、事業者が事業内容や電子メール、住所、ウェブサイト、そして自動応答のあいさつやクイックリプライ、留守メッセージといったメッセージツールを含むプロフィールを作成することができる。

事業者はまたデスクトップコンピューターからもWhatsApp Businessを利用することができ、ここでは今年1月にチャットやクイックリプライを整理してフィルターにかけるツールの展開が始まった。その当時、「WhatsAppは500万の事業者が利用している」と答えていた。

iOSアプリはメキシコのiOS App Storeでテストされていたが、4月4日から正式展開する。

WhatsApp Businessプラットフォームは、インターネット初心者がウェブを利用するのにコンピューターの使用をスキップし、その代わりモバイルデバイスを通じてネットにつながるような新興マーケットにおいてWhatsAppの成長の鍵を握るものだ。そこでは多くのユーザーにとってWhatsAppはウェブへのポータルとなる(親会社のFacebookはもっとそうかもしれないが)。

メーンのWhatsAppアプリを通じてユーザーは友達や家族とつながり、関心事にフォーカスしているグループに加わり、ニュース(または、残念ながらフェイクニュースやでっち上げといったWhatsAppがいま防ごうとしているもの)を受け取る。事業者と簡単に連絡がつくというのは、顧客にサービスを展開するというだけでなく、収益をあげるという意味においてWhatsAppにとって明らかに次のステップとなる。

WhatsAppは、大量のメッセージを受信するBusiness API顧客に課金することで収益を得る。iOS向けの無料WhatsApp Businessアプリはブラジル、ドイツ、インドネシア、インド、メキシコ、英国、米国のApp Storeで今日から利用できる。

WhatsAppは「今後数週間内にさらにいくつかのマーケットで展開する予定」としている。

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(翻訳:Mizoguchi)

WhatsAppがフェイクニュース拡散防止のために新しいプライバシー設定を追加

米国時間4月2日、WhatsAppはフェイクニュースや誤報の広がりをおさえてユーザーを保護するための新たな方法を発表した。この新しい機能を使ってユーザーは、誰が自分をグループに追加する権限を持つかを制御できる。同社はこれを「悪用を制限し」、ユーザーの電話番号を保護するのに役立つとしている。これに関連して、アプリにはさらに保護を高める機能として招待のシステムが導入され、招待を受け取ったグループを調べてから参加するかどうかを決められるようになる。

インドの選挙に先立ってWhatsApp Messengerにインド国内でファクトチェックの情報受付窓口が設けられた翌日に、プライバシーの設定ができるようになった。

ほかのソーシャルプラットフォームと同様に、WhatsAppもフェイクニュースの拡散の舞台となってきた。例えばブラジルでは、WhatsAppのプラットフォームは嘘、陰謀説、誤解を招くプロパガンダであふれていた。

この種の偽りの情報は常に家族や友人から届くわけではなく、グループチャット、それも本人の意に反して追加されたチャットに入ってくることがある。

WhatsAppの最大のマーケットのひとつであるインドは、まさにこの状況に当てはまる。

ウォール・ストリートジャーナルが報じた通り、インドの政党は、カースト、所得レベル、宗教ごとに構成されたグループに対してメッセージを爆発的に拡散させるためにアプリを使う。WhatsAppの親会社であるFacebookがフェイクニュースを厳しく取り締まるようになってから、偽情報の数は急速に増えた。昨年の偽情報の報告数は1日に数十件だったが、それが1日に数百件となった。またWhatsAppは世界中で1カ月に200万件の疑わしいアカウントを削除しているとウォール・ストリートジャーナルは伝えている。

グループに追加されるかどうかをユーザーが制御できる機能はある程度は役に立つだろうが、これはユーザーが設定を深くたどって変更した場合に限られる。

このレベルの保護は、オプションで選択するのではなく、デフォルトで有効になっているべきだろう。

この新しい保護機能を有効にするには、「設定」を開き、「アカウント」→「プライバシー」→「グループ」とタップしてから、誰が自分をグループメッセージに追加できるかを「なし」「連絡先」「全員」の3つのオプションから選択する。「なし」を選択するとグループに招待されたときは常に自分が招待を承認する必要があり、「連絡先」を選択すると自分がすでに知っている相手だけが自分をグループに追加できるとWhatsAppは説明している。

「なし」か「連絡先」のいずれかの設定に変更した場合、あなたをグループに招待しようとする人には個人間のチャットでプライベートな招待を送るようにと指示が表示される。このようにして、WhatsAppの連絡先に登録されていない人からの招待を受けてグループに参加する方法は残されている。ただしあなたが承認しない場合、招待は3日で無効になる。

これは誤報やフェイクニュースの拡散を減らすことを目的としてここ数カ月にWhatsAppが変更してきたことのひとつだ。同社は昨年夏にメッセージの転送に制限をかけ転送されたメッセージにはラベルを付けるようにした。新しいスパムメッセージの警告システムのテストも実施していた。

WhatsAppは、新しい設定は一部のユーザーに対して米国時間4月2日に導入され、数週間以内にWhatsAppのユーザー全体に範囲を広げるとしている。この機能を利用するには、最新版のアプリが必要だ。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Googleのレストラン電話予約サービスAI「Duplex」がiOS/Androidで使えるように

Googleは、DuplexのAI技術を利用した電話によるレストラン予約を行うGoogleアシスタント機能を、米国全土の英語版AndroidおよびiOS端末向けに提供開始すると発表した。今回初めてクロスプラットフォーム化したことで、広く利用されるための土台を作った。

昨年5月のGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで披露された最初のデモで、Duplexのシステムがあまり人間そっくりにしゃべったために、AIボットはどこまで人間のように振る舞うべきか、相手に正体明かすべきかについて倫理的問題が直ちに持ち上がった 。デモがニセモノではないかと疑った人たちもいた。

当時明らかにされなかったのが、Duplexが現実世界の製品になるまでにどれだけ時間がかかるかだった。しかし、それは意外に早かった。

発表からわずか数カ月後、Duplexはニューヨーク、サンフランシスコなどの主要都市で公開テストに移行した。その後一年未満に米国43州でPixel 3ユーザー向けに公開された(ケンタッキー、ルイジアナ、ミネソタ、モンタナ、インディアナ、テキサス、およびネブラスカは 現地法の制約のために公開時は非対応だった)。

テクノロジーがコンセプトから運用へと進んだことで、Googleは通話のはじめにメッセージを追加してGoogleからの電話であることを伝え、なぜかかってきたかを説明するようにした。またGoogleは、レストランなどの店舗がこの種の自動発信を受け取るかどうかを選択(オプトアウト)できるようにした。

しかし、新技術を多くの消費者が利用するようになれば、興味を持った顧客を逃したくない店舗オーナーにとって、オプトアウトが現実的な選択肢であるのかどうか定かではない。

GoogleはTechCrunchに、Duplexを利用したGoogle Assistantのレストラン予約は、iOSおよびAndroid 5.0以上の端末の両方で先週配布が開始されたと伝えた。ニュースサイトの9to5Googleは、Googleのヘルプ画面の変更に気づき新機能公開について記事を書いた。

しかし、現時点ではすべての端末に新機能が届いているわけではないようだ。TechCrunchはGoogleに質問したが、配布が完了する時期については回答がなかった。

Duplexはその他の予約を行う機能も持っているが、現在はレストラン予約に絞っている。すでにGoogleと提携しているオンライン予約サービスを利用しているレストランでは、AssistantがReserve with Googleと直接連動して予約を確認する。

Assistantの予約を利用したい消費者は、Google Assistantアプリだけあればよい。Assistantは、予約時間、人数などの詳細を確認したあと、予約プロバイダーの1つを通じて予約する。Reserve with Googleには、数十社の提携プロバイダーがあり、さまざまな問い合わせに対応している。必要に応じてDuplexを使って自動発信を行うこともできる。

Duplexは、Google上で更新されていない営業時間などの店舗情報を確認するためにも利用できる。このデータは、店舗一覧の更新にも使われる、とGoogleは言っている。Googleによると、米国の残りの州にもDuplexを提供するべく準備中だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

音楽分野の2018年売上の半分がストリーミングから

ストリーミングが世界の音楽録音物の売上ナンバーワンになろうとしている。このシフトは今年中に確実に実現しそうだ。最新の業界レポートによると、世界の音楽録音物の2018年の売上は、2017年の174億ドルから9.7%増えて191億ドルとなった。特に、ストリーミング売上は、昨年有料のストリーミング部門が32.9%増えたおかげで世界の売上のほぼ半分(47%)を占めるまでになっている。これにより、2018年のストリーミング売上は890万ドルとなり、2019年はさらに増える勢いだ。

世界の音楽マーケットの連続成長は今年で4年目となる。こうした調査を実施している音楽業界の団体IFPI1997年にマーケット調査を始めて以来、最も高い成長率となっている。

有料のストリーミングはストリーミングの売上の大部分を占め、マーケットシェア37%であるのに対し、広告入りのストリーミングはシェア10%だ。

レポートによると、2018年末時点の有料ストリーミングのユーザーは25500万人だった。

一方、物理的ディスクの売上のシェアは24.7%で、10.1%減だった。この部門では、レコードがまだ成長していて、13年連続の成長となり、マーケットシェア3.6%に達した。しかし、物理的フォーマットの全体的な売上が減少傾向にあることに変化はなかった。

ディスク離れが続く一方で、消費者はデジタルに向かっている。

デジタル部門の売上は2018年に21.1%伸びて112億ドルに達した。レポートによると、100億ドル超えは今回が初めてだ。この部門では、ストリーミングが34%伸びて89億ドルとなった(70億ドルが購読ストリーミングだ)。その一方で、ダウンロードは21.2%減少し、マーケット全体の7.7%となった。

レポートでは、38のマーケットで売上の半分超をデジタルが占めている、としている。

興行権での売上とそれに付随する売上(テレビや映画、ゲーム、広告での音楽の使用)は14%で、全体の音楽マーケットにおけるシェアは2.3%だった。

特に北米では、ストリーミングが大きく成長した(33.4%)おかげで物理部門の売上の減少(マイナス22%)を相殺し、売上が14%増とまたもや2桁成長となった。

アジアと豪州の売上は11.7%成長し、欧州を抑えて世界で2番目の売上規模となった。そしてラテンアメリカは伸び率16.8%で、世界で最も成長している地域だ。

売上高の大きなマーケットは、米国、日本、英国、ドイツ、フランス、韓国、中国、豪州、カナダ、ブラジルの順となっている。

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(翻訳:Mizoguchi)

対話可能な音声広告をテストするPandora

ラジオの広告は、メッセージを一方的にリスナーに放送する。Pandora(パンドラ)の新しい音声広告は、リスナーが声を出して応答することを可能にする。それによって、宣伝されている製品に関するより詳しい情報を得たり、興味がないものについては広告をスキップできる。Pandoraは、リスナーが広告に対して返事をすることの可能な対話音声広告をテストすることに同意したことを明らかにした。そのテストは、サンフランシスコに本拠を置く広告技術会社、Instreamaticの協力によって実施されるもの。今年の後半にはベータ版として開始されることになっている。

ウェブやモバイルの広告なら、インプレッション数(広告がユーザーの目に触れた回数)やクリック数などによって効果を計測することができる。しかし、従来の音声広告はクリックできない。つまり広告主は、その広告を耳にした人のうち、後でどれくらいの人がもっと詳しい情報を求めたかとか、実際に製品を購入したか、といったことを知る由もない。

対話音声広告が、それを変えるかもしれない。このしかけは、ちょうど消費者が音声アシスタントとやりとりするのに慣れてきたころに登場した。たとえばAmazon Echoのようなスマートスピーカーや、Siriを備えたiPhoneのようなスマホを利用することになる。

広告主のメッセージを単に放送するのではなく、対話音声広告は、商品についてより詳しく知りたいかどうか、リスナーに尋ねることができる。たとえば、新しいスマホの広告なら、音声による司令によって、リスナーがその機種の特長について知ることができるようにする。リスナーが、声で広告に応答すれば、より詳しい情報が得られるのだ。あるいは、否定的な応答によって、それ以降の広告をスキップすることも可能となる。

さらにInstreamaticによれば、同社の音声広告プラットフォームはAI技術を利用していているので、顧客は単に「はい」か「いいえ」だけでなく、それ以上の言葉で広告と対話できるという。機械学習や自然言語理解といった技術を使用して、広告がユーザーの意図を理解するのだ。この能力によって、より多くの顧客が広告とやりとりできるようになる。

Pandoraでは、通常は応答できないような状況でも、広告主はリスナーにアプローチできるようになると考えている。たとえば、屋外でランニング中や、ジムで運動中、あるいは運転中や料理の最中といった状況だ。そのような場合には、クリックしたりタップしたり、その他の方法で広告とやり取りすることはできない。

Instreamaticは、対話音声広告に関してPandoraと提携したことを発表したが、Pandoraにとっては、この市場をターゲットにする方法は、それだけではない。

「Pandoraは音声広告に大きく投資しており、エコシステムの促進によって市場を開拓し続けています」と、同社の広告商品管理担当副社長のEric Picardは述べている。

「Pandoraは、消費者向けの広告サービス全般について、包括的な音声ソリューションを開発しています。そこには、私たち自身、つまり「ファーストパーティ」によるものだけでなく、InstreamaticやAdsWizzなどの「サードパーティのベンダー」がプラグインできるようなサービスもあります。私たちが期待しているのは、買主側、つまり広告主や代理店が、「1回作ってあちこちで買う」タイプのソリューションを、他の市場と同様に、音声広告にも求めるようになることです。そしてInstreamaticは、さまざまなサイトにまたがる買主側の音声広告を専門とする最初の会社です」と、彼は説明した。

Instreamaticは、5年前にデジタルオーディオ広告ネットワークとして起業した会社だ。それから、さまざまなツールを開発し、今では音声で作動する広告も実現した。同社は、この機能を他の分野にも応用し、数社に提供している。たとえば、無料の音楽配信プラットフォームAudiomack、ロシア最大のラジオグループの1つGazprom-Media Radio、ヨーロッパのラジオ会社GlobalDAXなどだ。そこでは広告主が、音声プロンプト付きの広告を、TuneInやAccuRadioといったストリーミングアプリに挿入できるようにしている。

Pandoraは、顧客獲得においても非常に優れている。音声で作動する広告についても、かなりのユーザー数を確保し、その現実性を証明できるはずだ。

現在Pandoraは、Instreamaticと協力してそのフォーマットをテストすることに合意しており、AdsWizzのような他のサードパーティのベンダーも今年中にサポートする予定だ。Picard氏は、対話音声広告の大規模なソリューションとしては、これら2社以外には認識していない、という。

つまりサイト運営者は、独自の音声ソリューションを準備するか、さもなくば、これらのベンダーに協力を求めることでしか、この領域に足を踏み入れることはできないことになる。

Pandoraは、音声で作動する広告の戦略について、これ以上の詳細を明らかにしていない。しかし、興味を抱いている広告主を獲得してテストが開始されれば、より詳しいことも明らかになるはずだ。

「音声の時代がやってきました。しかし、音声広告の領域で意味のある消費者の参加を実現するには、まだやるべきことが残っています。それを測定する指標も必要です」と、Instreamatic.aiのCEO、Stas Tushinskiy氏は述べている。「Instreamaticは、この市場で役立つ理想的な広告プラットフォームを提供しているものと信じています。Pandoraと協力して、このAIを利用した技術をリスナーや広告主にもたらすことができることにワクワクしています。そして、こうした新しい体験を実現し、さらにすばやく拡張できるように準備を整えています」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Twitterがバッテリー消耗を抑制する「本当のダークモード」を導入

Twitter(ツイッター)のCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏が1月に約束したように、同社は今日、これまでのダークモードよりもさらに暗いバージョンの提供を開始した。これまでは、Twitterのダークモードは真の黒ではなく青みがかっていて、これはユーザーみなに必ずしも好まれるものではなかった。そして今回、ダークモードをこれまでより真っ黒にできるオプショナルのセッティングが加わった。

この新機能を使うには、最初にTwitterアプリの「セッティングとプライバシー」のセクションにいき、「ディスプレイとサウンド」をクリックする。そこで、青みがかった黒のダークモードのトグルをオンにできる。

2つめのオプションとして「ライトアウト」も提供される。これを選ぶと、ダークモードは青みがなくなり黒になる。

今まで提供されていたダークモードを単に暗くするだけでない選択肢は面白い。ダークモードを提供しているほとんどのアプリでもそのオプションはなく、単に明るく白っぽいものか、黒かだけだ。控えめに言って、型にはまったことをいつもするわけではないTwitterだが、今回も独自路線をとった。

ダークモードへのひねりはマイナーチェンジに見えるかもしれないが、大きなスクリーンを搭載する端末が一般的になるにつれダークモードは人気を増している。これは特に、ハイエンドなOLEDデバイスのバッテリーを節約するのに役立つからだ(そしてTwitterのような定期的にチェックするアプリでは特にそうだ)。

また、一部の人はアプリを長時間使うとき、ダークモードだと目の負担が和らぐと感じている。

ダークモードに関する話題はThe Wall Street Journalでも取り上げられ、そこではバッテリーの持ちのためだけでなく、デバイス中毒を和らげたり睡眠を改善したりするのに役立つとして暗い画面が標準になりつつある、としている。

今ではYouTube、Google、Medium、Reddit、Instapaper、Pocket、iBooks、Kindle、Google Maps、Wazeなどを含む多くのアプリがダークモードをサポートしている。また、最近報道によると、WhatsAppもダークモード導入に取り組んでいる。

Dorseyは、Twitterのダークモードは「変な青色」だとするユーザーの不満への対応として、数カ月前に新しいダークモード導入の計画を発表していた。

「新しい『ライトアウト』モードは今日から利用できる」とTwitterは案内している。また、iOSデバイスではタイムゾーンに合わせた「自動」ダークモードも追加されている。

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(翻訳:Mizoguchi)

Instacartが配達人のための賃金即座支払い機能を追加

Instacartは米国時間3月27日から、食品を配達する個人ショッパーが配達で稼いだ金を早く使えるようになる新機能を提供する、と発表した。この新機能Instant Cashoutは支払いプラットフォームStripeとの提携のもとに構築され、ショッパーがアプリで賃金をデビットカードに送れる。

これまでショッパーは賃金支払いを受けるまでに1週間ほど待たなければならなかった。その代わりInstant Cashoutでは、ショッパーはすぐさま支払いをデビットカードに送ることを選択できる。

Instacartによると、Instant Cashoutのセットアップには5分もかからない。セットアップすれば、ショッパーは毎日24時間いつでも好きな時にこの機能を使えるようになる。

この機能は今日からマサチューセッツ州ボストンやオレゴン州ベンドなどを含むいくつかの選ばれた都市でスタートする。今年6月までには全Instacartショッパーが使えるようになる見込みだ。

ショッパーは、自分が住むエリアでこの機能が利用可能になれば電子メールで通知を受ける、とInstacartは話している。

この機能は、過去数年のInstacartとショッパーとの不安定な関係をリセットしようとしている最中に導入される。

先月、Instacartは議論を巻き起こしたチップポリシーへの変更を破棄した。その変更では、ショッパーへの賃金を相殺するのに顧客のチップを使っていた。いくつかのケースでは、利用客がチップは賃金とは別にボーナスとしてショッパーに払われると信じてチップを支払いに上乗せしていたが、実際にはショッパーは本来よりも少ない額しか受け取っていなかった。というのも、かなりのチップがInstacartがショッパーに保証した最低支払いに使われていたからだ。

ショッパーからの反発を受け(そして集団訴訟の脅威から)、InstacartのCEOであるApoorva Mehta氏はチップポリシーがミスガイドであることを認めて謝罪し、今後はショッパーへのチップを会社が取るのはやめると話した。Instacartはまた、会社がとったチップをさかのぼって補償した。そして最低支払額を上げた。

ショッパーへの支払いをめぐる問題にInstacartが直面したのは、これが初めてではなかった。

Instacartはショッパーを独立契約者と過って分類して業務にかかる費用を支払わなかったとして集団訴訟を起こされ、2017年に460万ドルを支払うことで決着した。その結果、Instacartは多くの顧客がチップのことだと考えていたアプリ内のサービス料を説明する部分を変更しなければならなかった。

その前には、ショッパーからの苦情を受け、Instacartはコミッションにチップがすべて行くというオプションを削除した。

支払いに素早くアクセスできるようになるこの方法をほとんどのショッパーが歓迎するだろうが、これは本当に画期的な機能というわけではない。事実、Instacartは他のギグエコノミー事業者に追いついただけにすぎない。例えば、UberLyftPostmatesDoorDashはすでに即座の支払いを提供している。

この機能が開発中であることは数カ月前から噂になっていたので、今日の発表は一部の人にとっては大きなサプライズではないだろう。しかし、支払いをめぐる問題が続くようであればInstacartを見切ろうと考えていたショッパーを引き止めるのには役立つかもしれない。

訂正:この記事はInstacartがこのニュースを発表しようと計画していた3月28日に掲載されるところを、エラーのために今日3月27日に掲載された。Instacartの許可を得て記事はそのまま掲載された。

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(翻訳:Mizoguchi)

無料パスワードマネージャー「Firefox Lockbox」がiOSに次いでAndroidにも

Mozilla(モジラ)がウェブブラウザーのFirefoxのユーザーのために作った無料のパスワードマネージャーが米国時間3月26日、Androidやってくる。そのFirefox Lockboxと呼ばれる独立のアプリケーションでユーザーは、自分のFirefoxブラウザーに保存されている自分のログイン情報に、自分のモバイルデバイスから簡単にアクセスできる。

このアプリは、1PasswordやDashlane、LastPassのような本格的なパスワードマネージャーではない。パスワードの編集や、複雑なパスワードの提案、データ侵犯によりパスワードが漏洩した可能性の通知といった機能は用意されていない。

でも、このアプリは無料だし、自分のパスワードをそこらの保護されてないテキストファイルにメモしておく方法に比べるとずっと安全だ。設定により、LockboxをAutofillサービス(パスワード自動入力)として利用することもできる。

ただしこのアプリは、あくまでもFirefoxのコンパニオンだ。LockboxにあるパスワードはForefoxブラウザーでアクセスするWebアプリケーションには安全にシンクするが、任意のアプリケーション名を入力して指定することはできない。しかもそのアプリケーションは、パスワード(だけ)でなく顔認識や指紋入力で保護されているかもしれない。なお「パスワードはMozillaにも読めない方法で暗号化される」とFAQに書いてある

Firefox Lockboxは、Mozillaが今はなきTest Flightプログラムで開発したプロジェクトのひとつだ。それはMozillaがいろんなことの実験をやるプログラムだったが、その中のいくつかは公式のプロダクトになっている。最近立ち上げたファイル共有アプリFirefox Sendなどもそうだ。

そのほかFirefox Color⁩⁨Side View⁩⁨Firefox Notes⁩⁨Price Tracker⁨Email Tabs⁩などもTest Flight出身で現役のアプリないし機能だが、すでに開発は終了し、今後はときどきメンテナンスリリースが出る程度らしい。今のMozillaは、便利なユーティリティよりも「プライバシーファースト」のソリューションに力を入れている。

Mozillaによると、iOS用のLockboxはすでに5万回あまりダウンロードされており、それが今日ついにAndroidにもやってきたのだ。

AndroidバージョンはGoogle Playで無料でダウンロードできる

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新しいサービスに対応するApple TVアプリは5月に登場

長らく待たれていたアップルのテレビ・映画のストリーミングサービスの発表に合わせて、iPhone、iPad、Apple TV用の新しいApple TVアプリも発表された。アップルの新しいTVチャンネルサービス、Apple TV+、自分のiTunesライブラリ、ケーブルテレビや衛星放送、Amazonプライム・ビデオやHuluといった他社のストリーミングサービスなど、どのソースからでもコンテンツを見つけやすいデザインになる。

新しいアプリには「Watch Now(今すぐ見る)」タブがあり、ここから見ていた番組の続きを再生したり、人気コンテンツを見たり、これまで以上に賢くパーソナライズされたおすすめコンテンツを楽しんだりすることができる。

インターフェイスは、ストリーミングサービスらしいものだ。「What to Watch(必見)」や「New and Noteworthy(注目の新作)」といったセクションがあり、画像のサムネールで表示されている。

楽しみたいものを見つけたら、「Watch Later(あとで見る)」リストに追加できる。

Roku(米国で人気のストリーミングサービス)のテレビや映画のハブ、Roku Channel、AmazonのPrime Videoチャンネルと同様に、Apple TVアプリでもプレミアムチャンネルを簡単に購読できる。

保存済みの支払い情報により、わずか数回のクリックで、HBO、Showtime、Starz、CBS All Access、Epix, Tastemade、Nogginなどの有料チャンネルの無料トライアルを開始できる。

アドオンのTV「チャンネル」

アプリを操作するには、上部にある「今すぐ見る」「ムービー」「テレビ番組」「スポーツ」「キッズ」「ライブラリ」のセクションをタップする。このうちのいくつかにも、変更が加えられている

たとえば「キッズ」のセクションでは、Netflixと同じように子どもがお気に入りのキャラクターごとにブラウズすることができるようになる。

ほかにも、番組の冒頭部分をとばしてすぐにコンテンツを見たり、もちろんSiriを使ってコンテンツを探したり視聴の操作をしたりすることもできる。

Apple TVアプリで、新しいApple TV+のプログラムも楽しめるようになる。Apple TV+のプログラムには、オプラ・ウィンフリー、スティーブン・スピルバーグ、ジェニファー・アニストン、リース・ウィザースプーン、オクタビア・スペンサー、J.J.エイブラムス、ジェイソン・モモア、M・ナイト・シャマラン、ジョン・M・チュウといったビッグネームが顔をそろえる。

アップルのインターネットソフトウェア&サービス担当シニアバイスプレジデントであるEddy Cue氏はプレスリリースの中で「世界のクリエイティブな才能たちが自ら制作、出演した最高傑作を、Apple TV+でご覧いただけることを大変誇りに思っています。今回はプレビューだけのご紹介になりますが、今秋、みなさんにApple TV+のすべてをご覧いただくのを心より楽しみにしています。テレビや映画の熱狂的なファンのみなさんでもまだご覧になったことのない、最高品質のオリジナル作品をApple TV+にご用意してお待ちしています」と述べている。

新しくなったアプリは2019年5月にApple TV、iPhone、iPadで使えるようになり、さらに2019年秋には初めてMac版も登場する。OSのアップデート時には世界100カ国以上で使えるようになる見込みだ。

以前に発表されたように、Apple TVはアップル以外のデバイスでもこれから使えるようになる。サムスン、LG、ソニー、VizioといったスマートTVのほか、将来的にはRokuやAmazon Fire TVプラットフォームにも対応する予定だ。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Apple TV+の「セサミストリート」っぽい番組は子供たちにコーディングを教育する

「セサミストリート」は未就学児たちに数字や文字を教えてきたが、アップルのセサミストリートっぽい新たな番組では子供達にコーディングの基礎を教育する。アップルの発表会で人気キャラクターのビッグバードが発表した。

セサミワークショップが制作を担当するこの番組はアップルが発表した、Netflixのライバルとなる「Apple TV+」のコンテンツのうちの一つだ。

なぜコーディングに特化した番組を制作するに至ったのか。アップルはCodyと名付けられたPRクサいセリフを言う人形を通し「コーディングは共同作業を促進し、批判的思考を育む、子供達も学べる重要な言語なんだ」と話した。

「未就学児たちにコーディングを教える事で、彼らに世界を帰るチャンスを与えることができる!」(Cody)

Codyいわく、同番組では「カッコいい音楽」や「ファンキーなダンス」も期待できるそうだ。

もちろんのこと、次世代コーダーを育てるのはアップルにとって大きな利益となる。数十億ドルもの利益を生む同社のアプリのエコシステムには膨大な人数のサード・パーティー開発者が貢献しているからだ。

アップルはこれまで、Apple Storeでの教育セッション学校NPOの支援、教育者への資料提供、そしてSwiftを学べるアプリなどを通じて、自社の言語Swiftを推進してきた。だが、この新たな番組では更に幼い子供たちをターゲットとしている。

アップルは発表会にて同番組のトレイラーを公開しなかった。そのため、コーディングのチュートリアルがどのような形で放送されるのかは定かではない。

アップルとセサミワークショップのパートナーシップは2018年に発表されていた。当時の発表によると、両社は実写およびアニメコンテンツの制作に合意している。しかし、これまで作品は発表されてこなかった。

加えて、その契約に「セサミストリート」自体は含まれていない。HBOが2015年に、セサミワークショップと同タイトルの利用に関して5年契約を結んでいるからだ。

(本稿は米国版TechCrunchの記事を翻訳・編集したものです)

[米国版TechCrunchの記事はこちら]

縦も横も関係ないFireworkのビデオストーリーアプリが公式リリース

Facebookの利用がここ10年で初めて減少するという状況をよそに、TikTokのような動画中心のアプリがソーシャルメディアの未来だともてはやされている。この変化の著しい主戦場に切り込もうとしているのがFireworkだ。その急成長中のソーシャルビデオアプリは、同社が「リビール・ビデオ(隠れていた部分を見せるビデオ)」と呼ぶ巧妙なトリックを備えている。動画の作成者は、モバイルデバイスによる1回の撮影で、縦、横、両方のビデオを撮影できるのだ。一方、動画の視聴者は、再生中にスマホを回転させることで、どちらでも好きな見方で、そのシーンを楽しめる。

縦型動画のアイディアを広めたのはSnapchatだが、Fireworkは縦型、横型の制約から動画を開放しようとしているのだ。

ところで、Jeffrey Katzenberg氏によるモバイルストリーミングサービスQuibiも、スマホの持ち方に関係なく、理想的な視聴体験を提供できることをウリにしている。QuibiのCEOであるMeg Whitman氏が米国時間3月8日にSXSWでのインタビューで、同社は「ランドスケープからポートレートまで、シームレスにフルスクリーンビデオを扱えるような機能を開発した」と説明している。

はっきり言って、Fireworkにそっくりだ。

Fireworkは、独自のフリップ・ザ・スクリーンの表示技術について特許を申請している。その技術は、クリエイターにビデオストーリーの新たな表現方法を提供するものとされている。「リビール・ビデオ」は、単に視聴者に見方の自由を与えるだけでなく、ストーリーの意外な展開や、驚きのエンディングといった未知の機会をもたらすのだ。

それを可能にする仕組みはこうだ。まず作成者は、スマホを横向きにして撮影する。その際、Fireworkの画面には、縦長のファインダーの枠が表示される。それを見れば、視聴者がスマホを縦にして再生したとき、画面のどの部分が表示されるのかが分かる。

この録画画面は、TikTokのものにちょっと似ている。それと同じようにして、録画を停止したり、再開したり、好きな部分を撮り直したり、音楽を追加したりもできる。

「Snapchatではひたすら縦型を押し進めました」と、Snapchatから移籍したFireworkの最高収益責任者であるCory Grenier氏は説明する。

「私たちが普段から見ているのは、ほとんどのプロの映画制作者が、まずはVimeoで、次にYouTubeで見てもらいたいと考えているような作品です。映画のストーリーに登場する背景や人物が、縦型画面の枠に完全に収まるような世界は存在しません。それはあり得ないのです」と、彼は続ける。

新しい撮影テクニックに関連する技術以外にも、Fireworkは、TikTokやQuibiといった、他の短編ビデオとの差別化ができるような領域を開拓することを目指している。

Fireworkの動画は30秒で、TikTokの15秒より長いが、Quibi8よりは、はるかに短い。

「30秒というのは、Snapchatの10秒と、それより長いものの中間にある、ちょうどいいスウィートスポットなのです」と、Grenier氏は説明する。「10秒では、ちゃんとストーリーを語るには短すぎます。印象的なオープニング、明快な中間部、そしてすごく面白い、または意外性のあるエンディングを、みんな入れたいでしょう」と、彼は述べた。

このフォーマットは、TikTokによくあるようなリミックスされた音楽付きムービーよりも、短編のストーリーに向いていると、Fireworkでは信じている。その上、ユーザーによる手作りが可能だ。それはQuibiの、2台のカメラを使った制作価値の高い(費用もかかる)「TV品質」のコンテンツとは対照的なもの。

Fireworkでは、それに対抗するように、同社が「プレミアム・ユーザージェン」と呼ぶものに注力している。それはプロのクリエイターと、有望な新人を合わせて起用する。これまでFireworkは、Flo Rida、Dexter Darden(「The Maze Runner」出演)、モデルでミスUSAのOlivia Jordan、ディズニースターのJordyn Jones、Frankie Grandeといった人々と仕事をしてきた。

さらに、Refinery29やComplex Networksなど、いくつかのブランドとも協力している。とはいえ同社は、アプリを、そうしたブランドのコンテンツだらけにするつもりはないとしている。

水平、垂直を問わないトリックに加えて、Fireworkはファンエンゲージメントに関しても、他とは異なることを考えている。コメントを排除しているのだ。ユーザーは個人的にビデオの作成者にメッセージを送ることはできるが、動画自体にコメントすることはできない。

「ヘイトや荒しといった行為をする人は、観衆に飢えています。極端な反応を煽りたいのです。われわれは、それを除外しました」と、Grenier氏は言う。

また、動画を「いいね」にする代わりに、ユーザーはその動画をブックマークするか共有することだけが可能となっている。これはリツイートのようなスタイルのエンゲージメントだ。共有した動画は、元のクレジットを残したまま、ユーザーのプロファイルにポストされる。

Fireworkは、2年弱前にマウンテンビューで設立され、現在はレッドウッドシティーに移転している。また、ロスアンゼルス、日本、ブラジルにも支社がある。親会社のLoop NowがFireworkを発表する前にテストしていたいくつかのアプリは、フィットする市場をみつけられなかった。

フルタイムで働く51人は、技術者とハリウッドの専門知識を持った人間の混成チームだ。

メンバーとしては、CEOのVincent Yang氏(StanfordのMBAで、以前はEverStringの共同創立者兼CEO)、共同創立者兼COOのJerry Luk氏(LinkedInの社員番号30で、Edmodoにもいた)、ビジネス開発部門のトップのBryan Barber氏(Warner Brothers、Universal Pictures、Foxでの経験を持つ)、そしてすでに登場したCROのCorey Grenier氏らがいる。

Quibiの十億ドルにはほど遠いが、Fireworkの親会社であるLoop Now Technologiesは、この会社を立ち上げるために「数百万ドル」を調達した。初期の支援者としては、Snapにも投資したLightspeed、IDG Capital、そして(非公開の)Musical.lyの初期の投資家が含まれている。Fireworkは数週間以内にシリーズAの資金調達を発表する体制を整えているところであり、現状では投資の詳細の公表を差し控えている。

このアプリは昨年リリースされているが、最近までオープンベータ版となっていたSensor Towerのデータによると、iOS上に180万のインストールがあり、その55%は米国内ということだ。Fireworkによれば、iOSAndroidを合わせて、すでに200万人の登録ユーザーがいるという。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Twitterが「会話を購読」機能の開発を認める、Androidアプリ内で発見

Twitterは「twttr」と呼ばれているプロトタイプアプリ内で会話の新しいフォーマットや「ツイートを隠す」ボタンなどの機能をテストしているが、これらに加えて、Twitter上の個別の会話をユーザーが購読できる機能も開発中である。このことを同社は米国時間3月15日に認めた。

新しい「会話を購読」オプションを最初に発見したのはJane Manchun Wong氏だ。彼女は人気アプリをリバースエンジニアリングして、まだ発表されていない機能や変更箇所をよく見つけている。

Wong氏がTechCrunchに語ったところによると、「Subscribe to conversation(会話を購読)」機能は、現時点ではユーザーインターフェイスのプロトタイプであるTwitterのAndroidアプリ内にあったという。ツイートの右上に「Subscribe to conversation」とだけ書かれたボタンがあるとのことだ。

Twitterにコメントを求めたが、同社はこの機能のリリースに関して詳細を明らかにしていない。同社はこの機能を開発中であることには言及し、TechCrunchに対しこれを認めるツイートを示した。この短いツイートで同社は「Twitterでの会話のために私たちが取り組んでいることの一環である」と述べている。

現在Twitterは、使いやすく悪用されにくいアプリを作って、健全で構造的な会話を実現しようとしている。これは同社の最大の目的のひとつだ。

新たに追加される購読機能を使うと、関心を直接示したり会話に参加したりしなくてもスレッドをフォローできる。ボタンをクリックすると、会話に新しいツイートが追加されたときに通知を受けるかどうかを選択できる。

お気に入りのメカニズムは、Twitterの開発に波及効果を与えてきた。それはお気に入りが星からハートに変更されたことに見てとれるが、今回の会話の購読もその波及効果の一例と言えるかもしれない。星には関心の意味があったが、感情を伝えてはいない。Twitterはもっとポジティブな感情を起こさせるべく、数年前にハートに変更したのだ。しかしその結果、デフォルトのエンゲージメントのメカニズムでは気になるツイートを保存しておくことはできないとユーザーは感じるようになった(そして、ユーザーは保存しているツイートをすべて支持しているとは限らない)。

その後Twitterは、ツイートを保存する別の機能、ブックマークでこの問題を解決した。

「会話を購読」によって、ツイートを追跡する方法がもうひとつ増えることになる。こちらの方法なら、ツイートから生じる会話も追跡できる。

Twitterが星を使い続けていたら、ツイートの保存などをまとめる「お気に入り」ページが実装されたかもしれない。そのページには、通知のオン/オフを設定したり、あとは保存したツイートのキーワード検索とか、タグをつけるとか、公開/非公開の掲示板とか、「モーメント」のようなコレクションとか、そういった機能が追加されたかもしれない。しかしブックマークのコレクションをこのように利用するのは難しいだろう。

こうした機能を1カ所に集約できていれば、Twitterは有益なリファレンスに、またPocketやInstapaperに対抗する「後で読む」ツールに、さらにはブラウザのブックマークの代わりにさえなり得たかもしれない。

しかしTwitterはその道を選ばなかった。ユーザーは今後、お気に入り(ハート)、ブックマーク、会話の購読を使っていくことになるようだ。

Twitterは「会話の購読」機能のリリース時期について明言していない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

離婚した親同士の争いをAIと人間の調停を用いて解決するCoParenter

元裁判官であり家族法の教育者でもある人物が、テクノロジー起業家とチームを組んで、あるアプリを開発した。離婚した親同士がその共同養育(コペアレンティング)上の問題点や、コミュニケーション、共有カレンダーその他の意思決定を一つのプラットフォームの上で解決できるようにすることが願いだ。coParenterという名のこのアプリは、競合他社のものよりも包括的であることを目指しているが、AI技術を活用し、難度の高い状況にはオンデマンドで人間による対応を行うことも組み合わせている。

coParenterのアイデアは、共同創業者であるシェリル・A・エルスワース氏の個人的経験と、自分自身も離婚を経験した起業家であるジョナサン・ヴァーク氏から生み出された。

エルスワース氏はカリフォルニア州リバーサイド郡の上位裁判所の裁判長を20年務め、家族法の教育者として10年のキャリアを持っている。こうした歳月の中で、彼女は多くの家庭が、現在の法体系の中でどのように破壊されたかに直接触れてきたのだ。

「私は無数の家族たちが、家族法制度の中で苦労を重ねるうちに、ばらばらになっていった様子を目撃したのです。家族がいかに簡単な意見の相違で争うのかを見て来ました。例えば彼らの子供は、どの学校に行くべきか、どの医者にかかるべきなのか、そしてどのような食事を与えられるべきなのかなどなど、そうした問題は本来家庭に属するべき問題であって、法廷にはふさわしくないのです」と彼女は語る。

エルスワース氏はまた、法廷で訴えられた意見の不一致の8割が、法の介入など必要とはしないものだったことを指摘している。

法曹職のキャリアが終わりに近付くにつれて、彼女は法体系がこうした状況に対応できるように作られていないことを認識しはじめたのである。

そんなとき彼女が出会ったのが、かつてはShazamの戦略パートナシップ担当上級役員であり、現在はcoParenterのCEOを務めるジョナサン・ヴァーク氏である。ヴァーク氏はちょうど離婚したばかりであり、共同養育プロセスをより苦痛の少ないものにするために、どのように技術を使うことができるかについてのアイデアを温めていたところだったのだ。彼は既に、長年の友人であり連続企業家のエリック・ワイス氏(現COO)に、システム構築の協力を仰いでいた。しかし、彼はまた、法的専門知識を持った人物も必要としていた。

これがcoParenterの生まれた経緯である。

CTOのニールス・ハンセン氏によって開発されたこのアプリは、共同養育プロセスの様々な側面のために開発された、他のアプリたちと共存する形で存在している。

そうした他のアプリとして名前が挙げられるものは、OurFamilyWizard、Talking Parents、AppClose、そしてDivvito Messengerなどの、コミュニケーションを文書化するように設計されたアプリ;Custody Connection、Custody X Exchange、そしてAlimentorなどの、カレンダー共有アプリ;そして各種の機能を組み合わせたWeParent、2houses、SmartCoparent、そしてFayrなどのアプリである。

だがcoParenterのチームは、彼らのアプリは共同養育のためのあらゆる側面をカバーすると主張している。例えばコミュニケーション、ドキュメンテーション、カレンダーとスケジュールの共有、送迎記録のための位置情報ベースツール、経費の追跡と返金、スケジュール変更依頼、そして例えば散髪、食事、小遣い、メディアの利用などの細々とした日常的な親の意思決定を支援するツールなどだ。

またcoParenterは「ひとりモード」も提供することが特徴だ。つまりもう一方の親が同じことをすることを拒んだ場合でも、このアプリを使うことができるということだ。これは多くのライバルアプリに欠けている重要な機能である。

しかし最大の差別化要因は、coParenterがあなたのポケットの中に一種の調停者を置くやり方である。

アプリはお互いの会話を丁重なものに保つために、AI、機械学習、そして感情分析技術を使うことから始まる。この技術は、激しい会話がエスカレートすることを防ぐために、呪うような言葉、炎上を招くフレーズ、攻撃的な呼び名の利用に対して介入を行う。

もし会話が良くない方向に進む場合には、アプリは利用者(親)に対して、本当にその言葉を使いたいかどうかを問いかける警告メッセージをポップアップ表示する。そのことによって少し立ち止まり考える時間を与える(他のソーシャルメディアプラットフォームたちが、こんな機能を提供してくれてさえいれば!)。

もし両親がより多くの支援を必要とするときには、彼らは弁護士に連絡する代わりに、アプリを使うことを選ぶことができる。

同社はプロフェッショナルへのオンデマンドアクセスを、月ごと(月額12.99ドル、20クレジット。2回分の調停に十分な額)あるいは年ごと(年額119.99、240クレジット)のサブスクリプションで提供している。どちらの親も、年額199.99ドルでサブスクリプションを行うことができ、それぞれ240クレジットを受け取ることができる。

「これに比べますと、弁護士にたった一つの申し立てを依頼するだけでも、通常は平均250ドルから最高500ドルを支払う必要があります」とエルスワース氏は語る。

ここで相談できるプロフェッショナルたちは、調停者ではないが、それぞれの専門分野で資格を保有する人たちである。多くは家族法の弁護士、セラピスト、ソーシャルワーカー、または紛争解決の長い経歴を持つ退職した判事だ。エルスワースはプロフェッショナルたちが、親たちに適切なガイダンスを与えているかを監督する。

親とプロフェッショナルの間のやりとりはすべて機密扱いとされており、証拠扱いされるような発言として扱われることはない、なぜなら目標は法廷の外にとどまることだからだ。ただし、両親が最終的に法廷に紛争を持ち込んだ場合には、アプリのあらゆる場所に保存された履歴や文書を、法廷で使用することができる。

このアプリは1年近くベータ版として用いられてきたが、今年1月に正式に開始された。これまでに、coParenterは、すでに4000以上の紛争の解決を助け、2000人以上の共同養育親がスケジューリングのためにアプリを使用していると主張している。実際、もめている親たちの81%が、全ての課題を、プロの調停者や法律専門家の力を借りることなくアプリの中で解決していると同社は述べている。

CoParenterはiOSAndroidの両方で利用可能である。

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(翻訳:sako)

Facebookがリベンジポルノを検出できる新たなAIテクノロジーを発表

Facebookは米国時間3月15日、人工知能を使った新たなツールを発表した。そのツールとは、リベンジポルノの検知を手助けするというものだ。かなり個人的な写真がオンラインに投稿され、そして同意のない状態でシェアされると、写真に映っている人にその後、破壊的な結果をもたらすことになりえる。このテクノロジーでは、AIと機械学習を使ってFacebookやInstagramで許可なしにシェアされたヌードに近い写真やビデオを検知することができる。

今回の発表は、これより先にFacebookが展開してきた写真マッチングテクノロジーのパイロットに続くものだ。このマッチングではユーザーが直接、個人的な写真やビデオをFacebookに提出するようになっている。被害者の団体と提携して展開されているこのプログラムは、そうした写真がプラットフォームでシェアされるのをフェイスッブックが阻止できるよう写真の「デジタル指紋」を作る。これは、Facebookが現在、児童虐待の写真がサイトに投稿されるのを防ぐのに使用しているテクノロジーに似ている。

しかしながら、リベンジポルノに関する新しいAIテクノロジーでは、被害者は報告する必要はない。被害者はコンテンツを報告しようと思っても時に報復を恐れているため、報告を不要とするのは重要なことだ、とFacebookは説明する。もしくは、写真やビデオがシェアされていることに被害者が単に気づいていないこともある。

新しいシステムそのものがどのように機能するか詳しい説明はなかったが、単にヌードを検知する以上のものであるとのことだ。

システムが写真やビデオを検知すると、Facebookのコミュニティ運営チームの特別な訓練を受けたメンバーが写真をレビューし、Facebookのコミュニティ基準に違反するようなら削除する。ほとんどのケースでFacebookはその結果としてアカウントを使えないようにする。もし、そうした措置が間違いである可能性があるなら、その旨をアピールすることはできる。

今回のテクノロジーとすでに展開中のパイロットプログラムに加え、Facebookはまた、リベンジポルノの報告に関する他の手順をどのように改善できるか見直した、とも語っている。例えば、被害者は報告後に素早い対応を求めていて、ロボットによる返答は求めていない、ということが明らかになった。また他の被害者は報告ツールの使い方を知らず、存在すら知らなかったりもした。

リベンジポルノ被害を受けると、その後に不安やうつ、自殺願望、PTSDなど精神面で困難を抱えることがあり、リベンジポルノ問題を解決するのは必要不可欠だ、ともFacebookは述べた。そして、被害後に職を失ったり、同僚との関係が壊れてしまったりと、キャリア面で影響を受けることもある。加えて、昔ながらのコミュニティに所属する人がつまはじきにあったり、コミュニティから追放されたり、迫害を受けたり、または肉体的に危害を加えられたりするかもしれない。

被害者からの通報について「被害者が耐えているトラウマを認識する」方法を探していなかったことをFacebookは認めている。通報のツールとプロセスがより「簡単、クリア、そして共感できるもの」になるよういま再評価を進めている、とも語った。

Facebookはまた、専門家と開発したFacebookのSafety Centerの中に、被害者をサポートするハブ「Not Without My Consent」も立ち上げる。このハブは、被害者がサポートを受けられる団体や手段にアクセスできるようにし、Facebookにコンテンツを報告する手順を詳しく案内する。

Facebookが言うには、今後数カ月内にリベンジポルノヘルプライン(英国)、Cyber Civil Rights Initiative(米国)、Digital Rights Foundation(パキスタン)、SaferNet(ブラジル)、 大学教授 Lee Ji-yeon (韓国)といったパートナーと共同でより地域や文化に根ざした被害者サポートツールキットを構築することにしている。

リベンジポルノはパブリック・シェアリングのための世界規模プラットフォームを提供することに伴う多くの問題の一つだ。Facebookはさまざまな面での失敗を白状し始めている。この失敗には、データプライバシー違反や偽情報の拡散、オンラインハラスメント、いじめなどが含まれる。

CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は最近、同社のプロダクトを、暗号化して相互運用されるメッセージネットワークに統合するというプライバシー重視策を発表した。しかしこの動きはFacebook内部の騒動を巻き起こし、複数のトップが社を離れることになった。

社会からの要望に応える形でさまざまな変革が今後予定されているが、多くの人がすでにFacebookへの信頼を失くした。12歳以上の米国民のFacebookユーザー数の割合が67%から62%へと、この10年で初めて減少した、とEdison Researchは指摘している。それでもFacebookはいまだに巨大なプラットフォームであり、20億人超のユーザーを抱える。たとえユーザーがFacebookをやめることを選んだとしても、それでもソーシャルネットワークを使っているユーザーによってリベンジポルノやオンラインいじめの被害者になることを防げるわけではない。

イメージクレジット: Jaap Arriens/NurPhoto

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(翻訳:Mizoguchi)

Apple MusicがAmazon Fire TVにやってくる

米国では米国時間3月13日から、Apple TVをFire TVで利用できるようになる。Amazon Echoシリーズのスマートスピーカーでは昨年12月から対応していた。このニュースは、Apple(アップル)のCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏が2017年にAmazonとの合意を発表して以来、両ライバル間の緊張が和らいでいることを示す新たな事例としての意味がある。この契約によって、Apple TVのAmazonプライムビデオアプリが公開され、Amazon.comにはApple製品が戻ってきた。

それ以来、両社はこの合意に沿った動きをいくつも見せている。

例えば昨年、AmazonはApple製品の品揃えを拡大して、Apple TV以外にもiPad、iPhone、Apple Watch、Beatsヘッドホンなどの商品を販売開始した。さらにAmazonは同社のアプリFreeTime UnlimitedをiOS用に提供した。そして最近では、Apple MusicがEchoにやってきた。

そして今回、Amazon Fire TVにもやってきた。

これでApple Musicの定期購読者は5000万曲のストリーミング音楽をAlexaに頼んで聞くことができる。ユーザーは楽曲、アーティスト、プレイレスト、アルバムなどを「Alexa, play today’s hits on Apple Music」とか「Alexa, play music by [アーティスト名]on Apple Music」などと言ってリクエストできる。

Fire TV Cubeでは、複数の部屋にわたるミュージックグループの中でApple Musicをストリーミングすることもできる。

Fire TVでApple Musicを使うためには、Apple Musicスキルを有効にしてから自分のAppleアカウントにリンクする必要がある(Echoスピーカーで聞くために設定した人は再び設定する必要はない)。

Appleのサブスクリプション・サービスへと焦点を移動する決断(音楽のストリーミングに続いて近々ビデオのストリーミングサービスも)の恩恵に預かっているのはAmazonだけではない。

最近Appleは、Samsung(サムスン)との提携によって専用アプリを使ってSamsungのスマートTVにiTunesコンテンツを持ち込み、VizioLGなどのテレビメーカーとはAirPlay対応で同様の契約を結んでいる。RokuのAirPlay対応についても検討していると言われている。

Apple Musicは3月13日から米国のFire TVユーザーに提供開始される。Amazonは、数週間後には英国のFire TVおよびEchoユーザー向けにもApple Music対応機能が提供されると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Mozillaが無料の暗号化ファイル共有サービス「Firefox Send」を開始

Mozillaの無料の暗号化ファイル転送サービスの「Firefox Send」が、2017年8月のテストパイロットを経て、米国時間3月12日に正式に公開された。Webのユーザーが最大2.5GBのファイルをブラウザで共有できるサービスで、ファイルはエンドツーエンド暗号化と、非公開でファイルを共有し自動で期限切れとなるリンクによって保護される。

Mozillaが最初にWebベースのFirefox Sendのテストを始めたときは、ファイルの容量は1GBに制限されていた。現在も、Firefoxのアカウント(無料)にサインアップしていないユーザーの制限は1GBのままだ。サインアップすることで最大2.5GBのファイルを共有できるようになる。

メールに容量の大きいファイルを添付すると問題が起きやすい。1つのファイルを1回共有したいだけであって、ファイルを保管したり編集したりするわけではなく、ほかの人と共同作業をしたいわけでもないのに、無駄に時間がかかってしまう。Firefox SendはGoogleドライブやDropboxといったクラウドストレージサイトと同様に、メール添付で送る方法の代替となる。

このサービスを利用するには、送信側はFirefox SendのWebサイトにアクセスし、ファイルをアップロードして期限を設定する。サイトの設計は、限られた時間だけ共有できるSnapchatにヒントを得たようだ。アップロードする前にファイルをパスワードで保護することもできる。

アップロードするとFirefox Sendがリンクを生成する。それを受信側に伝えると、受信側はリンクをクリックするだけでダウンロードが開始される。Mozillaによれば、Firefoxのアカウントがなくてもファイルにアクセスできる。

財務情報といったWebで共有するには懸念があったファイルを転送できるツールになり得ると、Mozillaは示唆している。

ただしセキュリティの専門家は、機密性の高いファイルをオンラインサービスで共有する際には、どんなツールであっても注意を払う必要があると警告している。権限のないアクセスによって何かしらのトラブルが起きる危険性は常にある。

とはいえ、Mozillaはこうしたことに関しては信頼性の高い組織のひとつだ。Firefox Sendは「Private By Design」ですべてのファイルを保護するといえる。Mozillaはたとえば、パスフレーズがFirefoxにまったく送信されないようにFirefoxアカウントを設計した。またMozillaは今回の発表の中で「ユーザーのデータを個人のものとして、かつ安全に扱う」ことが使命であるとも述べている。これが組織の理念であり、さらにプライバシーは基本的権利であるとMozillaが考えているということだ。

こうした背景があるにせよ、Firefox Sendの信頼性を承認するにはセキュリティの専門家が直接システムをテストする必要がある。このサービスは正式に公開されたばかりで、まだテストが繰り返し実施されたわけではない。

Firefox Sendは、FirefoxのWebツールやサービスに新しいユーザーを引きつける手がかりとなるかもしれない。Firefoxは、かつては誰もが知っている人気ブラウザだったが、シェアは年々減少していた。IE、Safari、ChromeなどがIT大手の組み込みオプションになっているためだ。しかしIT大手に対する人々の疑念は増し、データの侵害はあまりにも頻繁に起き、オンラインのプライバシーは全般に低下している。Firefoxが返り咲きを図るには絶好のタイミングだ。実現できるかどうかはまた別の問題だが。

Firefox Sendはsend.firefox.comですでに利用できる。今週後半にはAndroidアプリのベータ版がリリースされる予定だ。

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(翻訳:Kaori Koyama)