Spotifyが独占公開とオリジナルのポッドキャストに自動文字起こし機能を追加

Spotifyが同社サービス上のポッドキャストを文字起こしする第一歩を踏み出す。米国時間5月18日、同社はSpotify独占とオリジナルの番組で自動文字起こしをする機能の限定ベータ版をまもなく公開すると発表した。将来的には同社プラットフォームで公開されている全ポッドキャストで文字起こしができるようにすることを目指す。同社はこの発表と同時に、リーダビリティや文字サイズ変更などアクセシビリティ機能の向上もいくつか発表した。

この新しい機能によりSpotify独自の番組に自動で文字起こしが生成され、ユーザーはiOSとAndroidデバイスで音を出していてもいなくてもポッドキャストのテキストを読むことができる。

文字起こし機能はアクセシビリティの観点から有用だろう。聴覚障がい者も含めてこれまでより幅広いオーディエンスがオーディオのプログラムを利用しやすくなるからだ。そしてすべてのリスナーにとって、早送りや早戻しで探さなくても話の特定の箇所にこれまでより簡単にジャンプできるようになる。

画像クレジット:Spotify

文字起こしをスクロールし、任意のパラグラフをタップしてそのカ所からストリーミングを開始できるとSpotifyは説明している。

Spotifyが言っているようにポッドキャストライブラリすべてで文字起こし機能を利用できるようになれば、ポッドキャスターが番組の文字起こしをして自分のウェブサイトで公開する作業が必要なくなる。代わりに、Spotifyで文字起こしを利用できるとリスナーに知らせるだけでいい。しかも他社製の文字起こしアプリを使う必要がなくなり、Appleのポッドキャスト文字起こし検索にも対抗できる(Appleは最近Podcastアプリに投資して再デザインしサブスクリプションも発表したことから、文字起こしに関しても近い将来のアップデートを準備しているかもしれないと見られる)。

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Spotifyによると、文字起こし機能は「今後数週間」以内に公開される。

Spotifyは文字起こし機能のベータ版とともに、リーダビリティの改善についても発表した。これはボタンの色やテキストの書式と大きさを調整して、ロービジョンなどの視覚障がいを持つユーザーが再生開始やシャッフル再生などアプリ内のさまざまなボタンを見やすくするための改善だ。

また、SpotifyはDynamic Typeというシステム全体のテキストサイズの変更にすでに対応しているが、今後はiOSの「設定」でテキストをさらに大きくできるようになる(「設定」→「アクセシビリティ」→「画面表示とテキストサイズ」をタップし「さらに大きな文字」を有効にしてスライダをドラッグする)。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotifyポッドキャスト文字起こしベータ版アクセシビリティ

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(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

SLAITのリアルタイム手話翻訳はオンラインでのコミュニケーションをアクセシブルにする

世界中で多くの人が手話を使っているが、スペイン語や中国語、ラテン語にまで自動翻訳があるのに手話を使えない人たちのための自動翻訳はない。SLAITは一般的に利用できる最初の手話翻訳ツールであると主張している。普通のコンピュータとウェブカメラだけで、出発点としてまずはおよそ200語と単純な文を翻訳することができる。

聴覚に障がいのある人や何らかの状況で音声による発話が困難な人はたくさん存在し、健聴者と同じ一般的なITツールを使っている。もちろん現在はメールやテキストチャットが便利に使われているが、顔を合わせてのコミュニケーションの代わりにはならない。そして残念ながら手話を書き言葉や話し言葉に変える手軽な方法はなく、大きなバリアとして残っている。

我々は自動手話翻訳(ほとんどはアメリカ手話)の試みを何年も前から見てきた。2012年にMicrosoftは、同社のイマジンカップで手袋で手の動きを追跡した学生チームを表彰した。筆者は2018年に、複数のカメラを使って位置を3Dで把握する手話翻訳ブースに取り組むSignAllの記事を書いた。2019年には、GoogleのAIラボが研究しているMediaPipeという新しいハンドトラッキングのアルゴリズムが将来的には手話の読み取りにつながるかもしれないことに注目した。そして実際に、ほぼその通りになった。

SLAITはドイツのAachen University of Applied Sciencesでの研究から生まれたスタートアップで、共同創業者のAntonio Domènech(アントニオ・ドメネク)氏はこの大学でMediaPipeと専用のニューラルネットワークを使った小規模なアメリカ手話認識エンジンを開発した。基本的な概念を実証したドメネク氏は、共同創業者のEvgeny Fomin(エフゲニー・フォーミン)氏、William Vicars(ウィリアム・ビカーズ)氏とともにSLAITを始めた。その後メンバーは、最初は100種類、現在では200種類のアメリカ手話の動きと単純な文を認識するシステムを構築した。翻訳はオフラインで実行され、比較的最近のスマートフォンやコンピュータ上でほぼリアルタイムに動作する。

画像クレジット:SLAIT

SLAITはこのシステムを教育や開発に使えるようにする計画で、重要度の高い一般向けのアプリケーションにする前に、データセットを拡張してモデルを向上させる。

現在のモデルは少人数のチームで驚くほど短期間で開発されたが、もちろん簡単ではなかった。MediaPipeは手や指の動きを追跡できるオープンソースの有効な手段であることは確かだが、強力な機械学習モデルに欠かせない構成要素はデータだ。この場合のデータとは実際に使われているアメリカ手話のビデオのデータで(ビデオを翻訳することになるので)、利用できるデータはそれほど大量には存在しない。

SLAITが最近DeafITカンファレンスのプレゼンテーションで説明したように、チームはまずMicrosoftの古いデータベースを使って評価をしたが、オーストラリアの新しい学術データベースの方がたくさんあり質も良いことを発見した。これにより200種類の手話をリアルタイムに92%の正確性で識別するモデルを作ることができた。これにソーシャルメディアから集めた手話のビデオ(もちろん許可を得た上で)や、手話通訳付きの行政発表を加えた。しかしまだ足りない。

プロトタイプの動作を示すGIF。一般向けのプロダクトにはもちろんワイヤフレームは表示されない(画像クレジット:SLAIT)

SLAITはこのプラットフォームを聴覚障がい者やアメリカ手話学習者のコミュニティに公開する意向だ。コミュニティは自分たちの利用がシステムの改良に生かされることに対して抵抗がないことが望ましい。

当然、SLAITのシステムは現状でも大きな意義のあるツールであると考えられる。同社の翻訳モデルは開発途上ではあるものの、多くの人の生活を変える可能性があるからだ。現在、ビデオ通話は増え続け、おそらく今後も増えていくが、アクセシビリティは置き去りにされている。自動キャプション、文字起こし、要約を提供するプラットフォームはわずかにあるが、手話を認識するプラットフォームはない。しかし同社のツールがあれば、無視されがちなチャット機能ではなく通常の手話でビデオ通話に自然に参加できるようになるだろう。

SLAITのエフゲニー・フォーミン氏は次のように述べた。「短期的には200語のモデルが利用できることを実証し、結果は日々進歩しています。中期的には手話を読み取れるコンシューマ向けアプリをリリースする予定です。しかし、あらゆる手話の動きをカバーするライブラリにするには、すべきことがたくさんあります。我々は将来的にこれを現実にするために懸命に努めています。我々のミッションは聴覚に障がいのある人々のコミュニティのためにアクセシビリティを徹底的に向上させることです」。

左から、エフゲニー・フォーミン氏、アントニオ・ドメネク氏、ウィリアム・ビカーズ氏。画像クレジット:SLAIT

フォーミン氏は「完全な」完成品にはならないだろうと慎重な姿勢を見せる。どんな言語の翻訳も置き換えも近似値でしかないのと一緒で、重要なのは多くの人にとって実用的なものになることであり、数百語はその長い道のりの出発点だ。データが増えれば新しい語が語彙に追加されるし、複数の動きを組み合わせた新しいフレーズも同様だ。そしてコアセットのパフォーマンスは向上していく。

現在SLAITは、プロトタイプを公開し創業者以外の人材を雇ってチームを大きくするための最初の資金を求めている。フォーミン氏は、関心は寄せられているものの計画とビジョンを真に理解してくれる投資家と関係を構築したいと述べた。

SLAITはデータを増やし機械学習モデルを改良してエンジン自体の信頼性が向上したら、開発をさらに進めてアプリを他の製品やサービスと統合しようと検討している。現時点の製品はPoC(概念実証)の段階だが、実証はされている。さらに開発を進めれば急成長して、聴覚に障がいのある人々が何十年も待ち望んできたものを提供できるだろう。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:SLAIT手話機械翻訳アクセシビリティ

画像クレジット:Slait.ai

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Kaori Koyama)

TikTokが耳が悪い人のための自動キャプション機能導入、まずは英語と日本語で

TikTok(ティクトック)は米国時間4月6日、難聴あるいは耳が聞こえない人がアプリを利用しやすいようにする新たな機能の導入を発表した。自動キャプションだ。この新機能を立ち上げると、動画の話し言葉を自動で文字起こしを行い、視聴者は動画の音声を聴く代わりに読むことができる。さしあたって自動キャプションはアメリカ英語と日本語で提供され、今後数カ月以内に他の言語にも対応すると同社はいう。

自動キャプションを使うには、クリエイターは動画をアップロードあるいは撮影した後に編集ページでオプションを選択する。すると、動画が公開される前に間違いを修正するために生成されるテキストを編集することができる。

画像クレジット:TikTok

自動キャプションは主にアクセシビリティのためにデザインされているが、TikTokの動画を音声なしに視聴したい人の役にも立つ。たとえば邪魔をしたくない人が近くにいるが、ヘッドフォンがない場合などだ。また、動画内で話されている言語がよくわからない場合にも活用でき、話されている言葉が読めるようになることで内容を理解しやすくなる。

TikTokコミュニティの多くがすでに動画にテキストを加えたり、サードパーティーのサブタイトルツールを使ったりしてキャプショニングを行っている。スクリーンのテキストをSiriのような声で読み上げるテキスト音声化もクリエイターの間で人気のテクニックだ。

しかし自動キャプションツールは既存のオプションとは動作が異なる。というのも、視聴者がオンにしたりオフにしたりできるからだ。つまり、もしあなたが望まなければ動画のキャプションを見なくてもよいことを意味する。キャプションなしにするには、シェアパネルを開き、キャプションボタンをタップしてオフにする。

画像クレジット:TikTok

自動キャプションの立ち上げでTikTokは、クリエイターが簡単にそして自動的にキャプションを動画に加えられるツールをすでに提供しているYouTubeFacebookそしてInstagramといった他のソーシャルアプリの仲間入りする。

幅広いオーディエンスにアクセスできる動画制作を推進するための新しいツールがクリエイターコミュニティの間でクチコミで広がるように取り組むとTikTokは話す。

自動キャプションは、TikTokが立ち上げたいくつかのアクセシビリティ機能の1つだ。その他のものとしては、クリエイターが光過敏性てんかんを引き起こし得る動画を制作したときのクリエイターへの警告や、ユーザーが光に反応するコンテンツをスキップできるようにするフォトセンシティビティ機能がある。TikTokはまたテキスト音声化機能と、アニメーションサムネイルを静止画に置き換える機能も提供している。

TikTokは、耳が聞こえない人、そして耳が聞こえない人のコミュニティで行われている会話に対する意識を高めるためにThe Deaf Collective(聴覚障害者団体)と協力してきた。そして現在、改善すべき他のエリアがないか、アクセシビリティ評価を実施していると話している。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTokアクセシビリティ文字起こし聴覚

画像クレジット:Lionel Bonaventure / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

障害者手帳アプリ「ミライロID」やユニバーサルデザインのソリューションを提供するミライロが資金調達

障害者手帳アプリ「ミライロID」やユニバーサルデザインのソリューションを提供するミライロが資金調達

​障害のある当事者の視点を活かし、ユニバーサルデザインのソリューション提供や、障害者手帳アプリ「ミライロID」(Android版iOS版)を運営するミライロは4月2日、第三者割当増資による資金調達を発表した。引受先は、日本生命保険、三菱地所。2021年2月に実施した第三者割当増資と合わせ、総額3億円の資金調達となった。

新型コロナウイルス感染症の拡大により、障害者やその家族は様々な制約を受けており、障害者の就学や就労、日常生活の選択肢を増やすことが求められているという。ミライロは、同社ビジョンに賛同する企業とともに、障害者やその家族の生活がより豊かになる新たなソリューション開発を進め、障害を価値に変える「バリアバリュー」が広がる未来を目指す。

障害者手帳アプリ「ミライロID」やユニバーサルデザインのソリューションを提供するミライロが資金調達

ミライロIDは、障害者手帳を所有している方を対象としたスマートフォン向けアプリ。ユーザーは、障害者手帳の情報、福祉機器の仕様、求めるサポートの内容などをミライロIDに登録できる。また公共機関や商業施設など、ミライロIDを本人確認書類として認めている事業者において、障害者手帳の代わりに提示することで、割引などが受けられる。2021年2月末時点で885事業者が導入済みで、ミライロIDが利用できる駅やレジャー施設などの数は約6000カ所(2020年12月末時点)、ミライロIDが利用できるバスやタクシーなどの数は約5万台(2020年12月末時点)となっている。さらに3月10日には、JRを含む鉄道会社123社の導入が発表された。同アプリを利用できる施設・交通機関などは、「ミライロIDが使える場所」において確認可能となっている。

なお同社は、プレスリリースの表記を「障害者」で統一している。「障がい者」と表記すると、視覚障害のある方が利用するスクリーン・リーダー(コンピュータの画面読み上げソフトウェア)では「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があるためという。「障害は人ではなく環境にある」という考えのもと、漢字の表記のみにとらわれず、社会における「障害」と向き合っていくことを目指すとしている。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:アクセシビリティ(用語)資金調達(用語)ミライロ(企業)日本(国・地域)

簡単にアクセシビリティの問題を解決する「アクセシビリティオーバレイ」のaccessiBeが約29.6億円調達

今すぐウェブサイトのアクセシビリティに対応したくても、大がかりな改修をするだけのリソースがないならば、当面は「アクセシビリティオーバレイ」を使うことでプレッシャーを取り除けるかもしれない。こうしたツールは恒久的な対策にはならないと評する人もいるが、accessiBe(アクセシビー)は自社のアプローチがウェブ全体を誰にでも利用できるものにするための重要な要素だと考えており、2800万ドル(約29億6000万円)の資金調達を行うことでそれを証明した。

これはスモールビジネスがよく直面する問題だ。サイトが最新のアクセシビリティ標準に従って構築されておらず、プロに修正してもらうには大規模な改修が必要になるばかりか、最新の状態を維持し、エラーを修正する作業を継続していく必要がある。こうした作業は非常にコストがかかるため、中小企業はこの投資に必要な資金を用意できないかもしれない。しかし、これは障害のあるサイト訪問者に不快な体験をさせてしまうだけでなく、会社に訴訟のリスクを負わせることにもなる。

エンタープライズレベルでは、アクセシビリティは以前にも増して開発プロセスの一部になりつつあり、Fable(フェーブル)やEvinced(エヴィンスト)などのスタートアップがこうした動向を促進している。しかし、開発予算と家賃や食費を天秤にかけざるを得ない人たち向けに、別のアプローチが必要だろう。

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accessiBeは、アクセシビリティオーバレイと呼ばれる新しく数少ないサービスの1つだ。たった1行のJavaScriptコードを入れるだけでADAに完全に準拠でき、その他の機能も利用できるようになるという。ずいぶんとうまい話に聞こえるが、確かにうまい話であり、同時にそううまい話ではないともいえる。

オーバレイコードは、ウェブサイトのユーザー表示部分のコード全体から、よくあるアクセシビリティの問題を取り除いてくれる。こうした問題には、ラベルのないボタン、キーボード操作で移動できないフィールド、代替テキストが設定されていない画像などがある。accessiBeのシステムには機械学習が含まれており、ターゲットサイトの特徴をトレーニングデータベースと照合している。そのため、うまくコーディングされていない場合でも、コンテキストや明確な意図があれば認識できるのだ。

同社のオーバーレイは、いくつかのウェブサイトのURLに「#showacsb」を追加すると試すことができる。Everlast(エバーラスト)、Tupperware(タッパーウェア)、Playmobil(プレイモビール)などのウェブサイトで実際に運用されている(他にも多数ある)。

オーバーレイを適用して表示されるウェブサイトは、まるでアクセシビリティを考慮して設計されたかのように機能し、障害がある訪問者がサイトの利用を諦めてしまうような、たくさんの基本的な問題が修正されている。その上、コントラストの改善やアニメーションの停止、フォントの変更など、生活の質を向上させる追加機能が豊富に提供されている。このオーバーレイは自動的に有効にすることも、ユーザーが手動で有効にすることもできる。後者の場合はスクリーンリーダーテキストで操作方法を教えてくれる。

accessiBeのエージェントは定期的にサイトをスキャンし、ユーザーの目に入る部分を更新する。ウェブサイトの所有者は月額費用(サイトの規模に応じて約4240円から数万円)を支払ってこのツールを利用する。デモ動画は、このツールが修正する問題をよく表している。

これがなぜアクセシビリティにとって良いものではないと考えられているか疑問に思うかもしれない。しかし、オーバーレイが果たす役割については、ウェブをどのようにアクセシブルにすべきかというテーマで真剣に議論されている。そもそもの基本だが、こうしたツールが意味するところは、1行のコードだけであらゆるウェブサイトをアクセシブルにできるという点だ。これはいくつかの問題につながっている。

まず、accessiBe(そしてやAudioEyeなどの開発者向けのツール)のような自動化プロセスが実際にすべてのアクセシビリティの問題を検出し修正できるのかは疑問の余地がある。最高品位の分析さえ通過してしまったり、自動修正されずに残ってしまったりする問題が数多くある(同社は無料の評価用ツールを提供しているため自分のウェブサイトでどういう問題が検出され、どういう問題が残ってしまうのか知りたい場合に利用できる)。

accessiBeのCEOであるShir Ekerling(シャー・エカーリング)氏によれば、こうした懸念は近年テクノロジーが向上したことで改善されつつあるという。

「accessiBeはすべてのウェブサイトを毎日スキャンして分析しています。サイトの中のどれがインタラクティブな要素か、どこをクリックしてどこにマウスを置くのか、一番長く留まる場所はどこなのか、自動で正確に知ることができます。これを当社が実行する確率論アルゴリズム(サイトのすべての要素を、尋常でない量の人工的なデータを含む10万件以上のウェブサイトの要素と照合する)と組み合わせることで、すべての要素の正確な位置を1つずつ把握し、WCAG 2.1 level AAに準拠したアクセシビリティを備えるように調整できるのです」と同氏は語っている(WCAGのガイドラインはここで閲覧できる)。

また、オーバーレイがユーザーサイドの既存のアクセシビリティ手法と競合してしまうことも懸念されてきた。画像に自動でキャプションを入れたり、何らかの手段でテキストを読み上げたりするブラウザーやアドインを使っている場合などである。しかし、エカーリング氏によれば、そうした場合accessiBeはユーザーサイドのツールを優先しているという。また、これまでオーバーレイの多くとは異なり、モバイル端末のブラウザーでも機能する。

さらに、もっと哲学的な問いがある。アクセシビリティ機能のオンオフを元から切り替えられるようにしていることで、サイトの所有者はある意味、自分のサイトへの「区別されてはいるが平等なアクセス」を維持しているのではないかということだ。これはアクセシビリティの分野では絶対にやってはいけないことだ。レストランが入り口のドアにスロープを設置する代わりに、車椅子の人のために別のダイニングルームを用意するようなものだ。もちろん、accessiBeは別のサイトを作ったりソースコードに恒久的な修正を加えたりしてはいないので、そうした指摘は当然あてはまらない。しかし、元のサイトがアクセシブルに作られておらず、アクセシビリティのレイヤーを重ねているだけだというもの明らかだ。

同社の立場は、オーバーレイがADAへの準拠とWCAGのベストプラクティスに必要なあらゆることを提供しているため、ウェブサイトをアクセシブルにするための完全なソリューションを構成しているというものだ。しかし、それに同意せず、1行のコードで実装できるサードパーティーのサービスがあるからという理由で開発者がアクセシビリティを無視しても構わないと考えるべきではない、と主張する人たちもいる。

また、accessiBeはウィジェットを含むウェブサイトに依存しない、ユーザー向けバージョンにも取り組んでいる。ウィジェットは多くの人にとって非常に便利かもしれないが、必ずしも基本的なレベルでウェブをよりアクセシブルにしているとはいえない。それには多くの当事者と企業による努力が必要となる。最近入社した「最高ビジョナリー責任者」のMichael Hingson(マイケル・ヒングソン)氏は、うまく機能するオーバーレイの利便性を肯定しながらも、この問題を認識している。

同社は2020年、K1 Investment Managementから2800万ドル(約29億6000万円)の資金調達を行った。K1は当初、2020年5月に1200万ドル(約12億6000万円)を投資したが、2020年に大量に顧客が流入した結果accessiBeのARRが3倍に上昇したため、コミットメントを倍以上に増やした。この資金の多くは今後の研究開発に使われる他、障害のある当事者からのコンサルティング費用や、テスト、フィードバック、開発の分野で障害者の雇用を増やすことに使われる。

すべてのウェブサイトはアクセシブルであるべきだという意見には、あらゆる人が同意するだろう。だが、そこに到達するには、長い期間と複雑で費用のかかる道のりが待っている。accessiBeのようなツールは恒久的な対策ではないかもしれないが、明日にでもウェブサイトをもっとアクセシブルにできる。根本的な改修に数カ月、数年かかるような場合でも、ADAのルールに適合していないことを理由として起こる訴訟への潜在的な脆弱性を低減できるのだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:accessiBeアクセシビリティ資金調達

画像クレジット:accessiBe

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Dragonfly)

議事録自動作成用AIツール26種類をまとめた「議事録作成AIカオスマップ」が公開

議事録自動作成用AIツール26種類をまとめた「議事録作成AIカオスマップ」が公開

人工知能(AI)を搭載したサービスの資料請求ができるAIポータルメディア「AIsmiley」を運営するアイスマイリーは3月8日、議事録自動作成用AIツールをまとめた「議事録作成AIカオスマップ」を公開した。掲載数は合計26サービス。

議事録自動作成用AIツールは、時間と労力がかかる議事録の文字起こしを、AIが代行してくれるというもの。AIが人の声を認識してテキストデータ化したり、複数の言語間を自動的に翻訳しテキスト化するといった技術の導入が進んでいる。

録音された音声を聞きながら文章として構成するのは楽な作業ではなく、場合によっては聞き間違いや聞き漏らしなどのミスも発生する。

間違いの修正など時間のロスを最小限に留め、より効率的に議事録を作成するための方法として最近注目されているのが、音声認識機能を活用した議事録自動作成のAIツールという。

ただ議事録作成AIには、ツールによって機能や実現できる内容に違いがあり、自社の課題は何か、どんな結果を実現したいのかという観点から、ツールごとの違いを比較検討することが重要としている。

また、議事録作成AIは、録音した音声から文字起こしを行うものと、リアルタイムで音声の文字起こしをするもの、日本語のみ対応・多言語対応といった違いもある。活用シーンによって選択すべきツールも異なるそうだ。

議事録作成AIカオスマップは、「議事録作成AIを試したい」企業や「議事録作成を行う最新のAIツールを探している」企業に向け、26の製品サービスを取りまとめ、マッピングしたもの。「大サイズの議事録作成AIカオスマップ(PDF)」と「議事録作成AIベンダー一覧(Excel)」が必要な場合は、問い合わせフォームから連絡することで入手できる。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:アクセシビリティ(用語)AI / 人工知能(用語)音声認識 / Voice Recognition(用語)カオスマップ(用語)機械翻訳(用語)自然言語処理(用語)文字起こし / Transcribe(用語)日本(国・地域)

マイクロソフトがXboxやPC用ゲームのアクセシビリティをテストする開発者向けサービスを開始

過去数十年の間に、ゲームがマニアのためのものから一般の人が広く楽しむものに成長してきたことで、障がいを持つ人々はより多くのゲームをプレイすることが可能になったのと同時に、プレイできないゲームも増えてきた。Microsoft(マイクロソフト)は、PCとXboxのゲームをさらに多くの人が楽しめるものにするために、新たに拡張されたXbox Accessibility Guidelines(エックスボックス・アクセシビリティ・ガイドライン)に沿っているか、ゲームを照らし合わせて確認する新しい社内テストサービスを開始した。

このMicrosoft Game Accessibility Testing Service(マイクロソフト・ゲーム・アクセシビリティ・テスティング・サービス)は現在稼働中で、WindowsまたはXboxプラットフォーム向けにゲームを開発している人は誰でも利用することができる。

「このサービスでは、専門家と障害を持つゲーマーで構成されるチームが、Xboxアクセシビリティガイドラインに照らしてゲームをテストします。当社の目標は、7営業日以内に正確でタイムリーなフィードバックを提供することです」と、同社のシニアゲーミングアクセシビリティプログラムマネージャーであるBrannon Zahand(ブラノン・ザハンド)氏は述べている。

これは無料ではないので(Microsoftはコストを明示していないが、おそらくプロジェクトによって異なるだろう)、資金を投じる前にどんなレポートになるのか知りたい場合は、アカウント担当者に相談すればサンプルを見せてくれるだろう。

しかし、このサービスでは、最終的に完成したコードを送る必要はない。「ゲームのアクセシビリティは、ゲーム開発の初期段階で実装する方がはるかに簡単です。ゲーム開発者には、コアUIとゲーム体験を組み込んだ代表的なビルドができたら。すぐに提出することをお勧めします」と、ザハンド氏は述べている。「また、すでに製品をリリースしていて、新しいアップデートやコンテンツ追加で新鮮味を維持しようと考えている開発者にとっても、このテストは価値があるでしょう。多くの場合、コンテンツをアップデートする際に、その一部として比較的小規模な調整や機能追加を行うことができますから、障害を持つゲーマーやアクセシビリティ機能を利用するゲーマーのための改良も施すことができるでしょう」。

このガイドライン自体は2020年1月に導入されたもので、ゲームを開発する際に考慮すべきヒントやチェック項目が何百も含まれている。今回公開された「2.0」バージョンでは、多くの改善点が盛り込まれており、このXboxブログの記事にまとめられている。

全般的にいうと、今回の変更では明快さと適用しやすさが改善され、開発者により直接的でシンプルなアドバイスを提供している。しかし、現在販売されているゲームの中には、このようなことが単に理論的に可能というだけではないことを示す多くの例がある。

今はこれが当たり前のようだ(画像クレジット:Microsoft)

このガイドラインには、UIから操作方法、難易度設定に至るまで、あらゆることが書かれており、興味のあるゲーマーにとっては説得力のある読みものとなっている。いくつかのゲームが、ゲームのコアに影響を与えずにアクセスを向上させるために、どれほどきめ細かな難易度や機能やモードの設定を導入しているのかを知ると、なぜ他のゲームはそうしないのかと不思議に思うようになる。

また、画面読み上げ機能ができるだけ多くの情報にアクセスできるようにするためには、メニュー画面やゲーム内のUIをどのように構成するのがベストなのかなど、より多くの重要なヒントも掲載されている。

いくつかの機能を追加したり減らしたりすることで、ゲームの「意図」した遊び方に支障をきたすのではないかという意見もある。実際、「DARK SOULS(ダークソウル)」シリーズのように難しくて融通が利かないことで有名なゲームが、どうやってそんな変更を優雅に統合することができるのか、想像するのに苦労する。

しかし、そんなことは頭が良い開発者たちに任せておけばよい。一方で、我々が話題にしているこれらのオプションは、実際、最もハードコアなゲームでさえ、ほとんどすべてが切り替えや調整が可能だ。異なる状況にある他人への配慮が欠けていることを口に出したり、感情を露わにする必要はない。

Microsoftは近年、ゲームのアクセシビリティに向けていくつかの取り組みを行ってきたが、その中でも最も顕著なものは、Xbox Adaptive Controller(エックスボックス・アダプティブ・コントローラー)だろう。これはジョイスティック、ボタン、トリガーとして機能するさまざまな補助デバイスを、同社のプラットフォームに接続できるようにするもので、これによってより多くの人々が、ゲームをプレイしやすい環境を整えることができる。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:MicrosoftXboxアクセシビリティ

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ユニバーサルデザインのソリューション提供や障害者手帳アプリ「ミライロID」のミライロが2.8億円調達

ユニバーサルデザインのソリューション提供や障害者手帳アプリ「ミライロID」のミライロが2.8億円調達

障害のある当事者の視点を活かし、ユニバーサルデザインのソリューション提供や、障害者手帳アプリ「ミライロID」(Android版iOS版)を運営するミライロは2月12日、第三者割当増資による2億8000万円の資金調達を発表した。

引受先は、大阪市高速電気軌道、京王電鉄、さくらインターネット、住友林業、西武鉄道、ゼンリンデータコム、東京海上日動火災保険、ヤマトホールディングスなど。

調達した資金は主に、ユニバーサルデザインやユニバーサルマナーの普及啓発、新規顧客獲得のためのマーケティング、サービスの開発と強化にあてる予定。

ユニバーサルデザインのソリューション提供や障害者手帳アプリ「ミライロID」のミライロが2.8億円調達

新型コロナウイルス感染症の拡大により、障害者やその家族は様々な制約を受けており、障害者の就学や就労、日常生活の選択肢を増やすことが喫緊の課題になっているという。

ミライロは、2009年5月の創業以来環境・意識・情報のバリアの解消を進めてきたが、今こそこれらの歩みをより加速させなければという思いから、今回の資金調達に至ったとしている。

同社は、2000年以降、交通機関を中心とし日本のバリアフリーは大いに発展を遂げたものの、障害者が必要とするサービスや商品は充足していないと指摘。障害者が不安なく、不自由なく生活できる社会でなければ、国が掲げる障害者雇用の目標達成、障害者が活躍できる社会の実現はかなわないという。

同社ビジョンに賛同した各社と、障害者やその家族の生活がより豊かになる新たなソリューション開発を進め、障害を価値に変える「バリアバリュー」が広がる未来を目指す。

なお同社は、プレスリリースにおいて「障害者」という表記を採用している。「障がい者」と表記すると、視覚障害のある方が利用する画面読み上げソフトウェア「スクリーン・リーダー」では「さわりがいしゃ」と読み上げてしまう場合があるためという。「障害は人ではなく環境にある」という考えのもと、漢字の表記のみにとらわれず、社会における「障害」と向き合っていくことを目指すとしている。

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アクセシビリティを重視したオープンソースの新デザインシステムをOktaがローンチ

アイデンティティとアクセス管理サービスを提供するOkta(オクタ)は米国時間2月4日、新しいデザインシステムをローンチした。これは社内と自社ブランドで使用するためのシステムだが、Apache 2.0ライセンスの下でオープンソース化されている。同社がOdyssey Design Systemと呼ぶこのシステムは、Google(グーグル)のマテリアルデザインやMicrosoft(マイクロソフト)のフルーエント・デザインなどと同類のものだ。機能の数ではおよばないものの、アクセシビリティを重視している点で市場では際立っている。このデザインシステムのあらゆる要素が、W3CのWeb Content Accessibility Guidelines(ウェブコンテンツ・アクセシビリティー・ガイドライン)に準拠している。

Oktaのデザイン担当上級副社長Brian Hansen(ブライアン・ハンセン)氏は、これまで同社には統一されたデザインシステムがなかったと私に話してくれた。だがその代わりに「栄光のパターンライブラリー」がある。エンジニアたちは新しいUIがすばやく作れるためとても気に入っていたのだが、新しいパターンの追加が難しかった。「そのため、できることに制限があったのです」とハンセン氏。「そのため最後には、特にデザイナーですが、丸い穴に四角いものを無理矢理入れ込むような妥協を強いられることもあります」。

画像クレジット:Okta

すでにOktaは若いスタートアップの段階から脱却しているが、今こそ社内用に機能を完備したデザインシステムを原点に戻って構築するときだと彼らは考えた。それはまもなく、ほとんどのユーザーが目にするOktaのサインインウィジェットに現れるはずだ。さらに注目すべきは、Oktaのプラットフォームが、ほとんどのユーザーは決して見ることがなかった管理者用のバックエンドツールを大量に公開したことだ。管理者たちは、情報の濃いユーザーエクスペリエンスと、仕事がよりはかどるデザインを求めるものだ。Oktaのサードユーザーは開発者であることを、ハンセン氏は強調する。開発者が最も気にかけるのは、細部の技術的なできもさることながら、説明資料だ。それは(あくまでデザイナーにとって)読みやすいものでなければならない。

ハンセン氏も認めているが、すべてのインターフェイスを一気にOdysseyに切り替えるのは現実的ではない。「デザイナーとしては、すべてを完ぺきに揃えてほしいと思います。しかし同時に現実的な態度として、完ぺきでないものと共存していく必要もあります」と彼は話す。そのため、Oktaブランドでは現在その更新を進めている最中であり、一部のユーザー向けインターフェイスも移行中だが、すべてのOktaサービスが移行を終えるまでには時間がかかる。

たとえば管理者用のコンソールに関しては、ハンセン氏のチームはUIの移行を数年かけて行うことに決めた。そこで中継戦略を立て、Odesseyの基本デザインを真似たスタイルシートを制作した。「そこから、私たちはOdysseyネイティブのコンポーネントへの切り替えが可能になり、徐々に組み込んでいけるようになります。アプリの切り貼りはできません。2つの異なるUIを共存させることもできません。それをすれば信頼を失うと私は考えています。そんなことで満足してくれる人はいません」とハンセン氏は語る。

開発者は、自身のプロジェクトでOdysseyを試すことができる。また提供されているさまざまなコンポーネントを見ることもできる。デザイナーはFigmaでの試用が可能だ。

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タグ:Oktaデザインアクセシビリティオープンソース

画像クレジット:Okta

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:金井哲夫)

Evincedはウェブのアクセシビリティー検査の迅速化に18億ドルを調達

アマゾンがスーパーボウルCMで人間型アレクサとの暮らしを映像化

ウェブのアクセシビリティーを確立し維持するのはフルタイムの仕事だ。他のあらゆる開発作業がそうであるように、アクセシビリティーのためのツールも時代に合わせて常に進化させなければならない。ウェブサイトのアクセシビリティー検査を、開発、発展の段階を問わず深く高速に行うことを約束するスタートアップEvinced(エビンスト)は、このほど、そのツールを次のレベルに引き上げるための資金1700万ドル(約18億円)を調達した。

アクセシビリティーの問題はさまざまな形で現れるため、手作業のコードレビューでエラーを探し出さなければならないこともしばしばだ。自社のサイトは、最初からアクセシビリティーが完ぺきに保たれた状態でなければなければいけないと考えていたEnvinceですら(どのサイトもそうあるべきなのだが)、このメニューを開いている間はこのスクリプトの変数が正しくフックされない、などといった事態が起こり得る。

コードレビューを自動で行う方法もあるが、遅かったり、システムが大きすぎたりする。Evincedは、ウェブサイトを使っている間でも数分の1秒で検査が行えるパワフルで洗練されたツールを作っている。発見された問題点は、開発者に便利な方法で、共有や対応が可能だ。今や無数の人たちが使っている、お洒落でJavaScript満載のウェブアプリにも物怖じしない。

ここに、現代的なウェブサイトの例がある。見た目はいいが、明らかにアクセシビリティーの問題を大量にはらんでいる(あくまでデモ用のもの)。下の動画では、Evincedの製品が何をしてくれるか、その一部がわかりやすく解説されている。

正直言って、とくに驚くような内容には見えないが、既存の法人向けツールはこれほど効率的ではない。ご覧のとおり、ユーザーが(と言うか開発者だが)このサイトに備わった機能を端から試してゆくにつれて、ツールはその場で処理を行っている。フォームの記入やプルダウンメニューを開くといった動作を実際に使ってもらう前に検査しても、紛らわしい部分を見落とす恐れがある、ということだ。

この検査ツールには、Smart Rulesやコンピュータービジョンなどの形でAIを少しだけ採り入れているため、ある要素がメニューやボタンに見えるのに正しくラベリングされていないといった問題も的確に見抜ける。こうした要素には、特有のスタイルや役割がある。何かをクリックすると選択項目のリストが現れる場合は、呼び方はどうあれ、プルダウンメニューと見なされる。

画像クレジット:Evinced

当然のことながら、応急処置方法を提案してくれたり、上司による正式な検査のために問題点を簡単に書き出せる他、ウェブ開発ツールに期待される機能もいくつか備わっている。これはChromeの拡張機能として、またはAPIやその他の分析やコミットアクションの自動化パーツとしても利用でき、それ以外の形式と同様に、エラーのリストを出力できる。

同社は、2018年、システムの開発開始と同時に創立された。翌年、大手企業数社と連携してそのエコシステム内での統合と検査の検証を行った。Capitol One(キャピタル・ワン)は、彼らの最大の顧客となり、今は投資者になっている。

「以来、私たちは開発した製品をCapital Oneなどの企業で展開してきました(つまり毎日利用していただき、エンドツーエンドのアクセシビリティー運用に役立っています。Capital Oneのブログをご覧いただきたい)。それらの企業は法人ライセンス契約の有償顧客です」と、創設者でCEOのNavin Thadani(ナビン・サダニ)氏は言う。

事実、Capital Oneもこう話している。

Capital Oneは早くからEvincedと提携し、その開発事業に特別な関心を持って指導してきました。それは、構築・展開のライフサイクルを通じて複数の自動検査工程を統合し、ウェブ資産全体(ログインから内部レポジトリを含む)にわたるアクセシビリティーのための自動スキャンを可能にする製品の開発とその高速化により、アクセシビリティーが確立されたコードをリリースできるよう開発者を支援するというものです。

私たちは、それまで自動検査のみで発見できた数の10倍もの致命的なアクセスビリティー上の問題を検出するEvincedを見てきました。サイトのインタラクティブ性が増すにつれ、キーボードや画面読み上げ機能の使い勝手など、さらに多くの問題が見つかりました。

大企業規模での自動検査は、きわめて複雑で時間のかかる作業になりがちです。Evincedは実行速度が40倍と高速で信頼性も高く、4〜5日間をかけていたものが3時間以内にまで処理時間を短縮できた例もありました(さらに最適化は進んでいます)。

投資者(正確にはCapital One Venturesだが)からのものだとしても、素晴らしい賞賛の言葉だ。

今回の18億円のシリーズA投資は、M12、BGV、Capital One Venturesが共同で主導し、以前からの投資者である Engineering Capitalも参加している。

デビュー記念のプレゼントとしてEvincedは、サービスの無料プランを発表した。これにはiOSアプリのアクセシビリティー・デバッガーも含まれる。WCAGガイドラインやARIAの役割を知らないすべてのアプリ開発者の助けになるはずだ。またサイト管理者が登録すると認証が受けられる無料のコミュニティー・エディションのサイトスキャナー、ちょっと試してみたい法人向けの無料試用プランもある。

画像クレジット:smartboy10 / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:金井哲夫)

バイデン新大統領就任でホワイトハウスのウェブサイトも刷新、ダークモード採用などアクセシビリティが大きく向上

米国大統領の行動や取り組みをまとめた公式サイト「WhiteHouse.gov」は、就任したばかりのバイデン大統領の下で、まず最初に変更されるものの1つだ。最近流行のダークモードが用意されたほか、読みやすいように大きな文字に切り替えられるなど、ウェブ管理者はサイト全体を最新のアクセシビリティガイドラインに適合させることを約束している。

見た目は前政権時代のサイトとそれほど変わっていない。どちらもかなりモダンでミニマルなデザインで、大きな写真をトップに掲げ、カテゴリを掘り下げていくと優先事項やお知らせのリストが整然と並んでいる。

画像クレジット:White House

しかし、多くの人が喜びそうな新政権による大きなデザインの変更点は、ダークモード(ハイコントラストモード)と大きな文字に切り替えるトグルが用意されたことだ。

ダークモードというものはずっと前から存在していたが、Apple(アップル)が少し前にiOSmacOSのシステム全体に採用したときから、一般的なものになった。目が疲れにくいといわれているが、実際の効果はともかく、ユーザーに選択肢が与えられるのは歓迎すべきことだ。

WhiteHouse.govのダークモードは、見出しの文字が愛国的なブルーから目に優しいオフホワイトに変更され、リンクは落ち着いたからし色になる。ホワイトハウスのロゴ自体も、背景がダークブルーから、ホワイトの縁取りがついたブラック一色に変わる。すべて非常にセンスの良い配色ではあるものの、どちらかというとハイコントラストというよりも、ローコントラストモードのように見える。

大きな文字のモードは、「Large Font Size(大きなフォントサイズ)」とあるように、すべての文字がかなり大きくなり、タップやクリックが簡単になる。表示を切り替えるためのトグルが目立ちすぎるともいえるが、そのうち調整されるだろう。

スペイン語版も用意された。それを母国語としている何百万人もの米国人から歓迎されることは間違いない。これは以前のホワイトハウス / カサブランカ(スペイン語で「白い家」という意味)のページにはなかった。

より前向きなのは、アクセシビリティのセクションにある公約だ。

すべての人に向けたアクセシビリティへの取り組みは、このサイトのすべての機能とすべてのコンテンツが、すべての米国人にとって確実にアクセシブルにするための我々の努力から始まります。

我々の継続的なアクセシビリティへの取り組みは、Web Content Accessibility Guidelines(WCAG)バージョン2.1、レベルAA基準に準拠することを目指しています。

WCAGガイドラインは、視覚に障害を持つ人、聴覚に障害を持つ人、マウスやタッチスクリーンを簡単に使用できない人でもコンテンツに簡単にアクセスできるように、ウェブサイトをデザインするためのベストプラクティスを列挙している。このガイドラインを満たすことは特に難しいわけではないが、多くの人が指摘しているように、最初からアクセシビリティを考慮してウェブサイトをデザインするよりも、既存のウェブサイトを後からアクセシブルにすることの方が難しい。政府機関のサイトはアクセシブルであることが求められるが、その適合レベルはサイトによってばらつきがある。

私が気づいた点の1つは、ホワイトハウスのウェブサイトに掲載されている写真の多くには、altテキストや目に見えるキャプションが添付されていることだ。これは視覚に障害を持つ人が画像の内容を理解するのに役立つ。以下はその一例だ。

画像クレジット:White House

このaltテキストは通常、画像に達するとスクリーンリーダー(音声による画面の読み上げ機能)で読み上げられるが、一般には見えないようになっている。以前の管理者が制作したサイト(ここにアーカイブされている)は、メタデータが削除されたのでなければ、私がチェックした写真には説明文がなかったので、これは大きな改善だ。ただし、残念なことに一部の写真(フロントページの大きなトップ画像など)には説明文がないので、これは修正されるべきだろう。

それ以外のアクセシビリティに関しては、ガバナンス項目やお知らせにプレーンテキスト版(PDF版やその他の形式ではなく)を速やかに用意すること、公式動画やその他のメディアにキャプションを加えること、そしてチームが指摘しているとおり、サイトを訪れるすべての人にとってより良いものにするための多くの小さな改善を続けることだ。

政権交代にともなうさまざまな変更に比べれば、ある意味では小さなことではあるが、小さなことが積み重なって大きなことになるものだ。

Microsoft(マイクロソフト)のIsaac Hepworth(アイザック・ヘップワース)氏が指摘しているように、まだまだやるべきことはたくさんある。だからこそ、米国政府デジタルサービス (USDS)は、ソースコードに小さなメッセージを隠しているのだ。

画像クレジット:White House

もしあなたがこれを読んでいるなら、より良いサイトに作り直すためにあなたの力を貸してください。https://usds.gov/apply

興味のある方は、こちらから申し込みを

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画像クレジット:White House

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(翻訳:TechCrunch Japan)

視覚障がい者がバーチャルイベントに参加することを想像し、あなたが主催する次のイベントでその想像を実践しよう

視覚障がい者が参加するバーチャルイベントをアクセシブルにするにはどうすればいいだろうか?

2020年6月にSight Tech Globalの準備を始めたとき、その答えはすぐに見つかるだろうと私は自信を持っていた。主催者が利用できるバーチャルイベントのプラットフォームやオンラインチケットの選択肢はたくさんあり、スクリーンリーダーや何らかのデバイスでウェブを操作する利用者に対するアクセシビリティの妥当な基準を満たすものが1つぐらいはあるはずだと考えていた。

残念ながら、私の考えは間違っていた。デューデリジェンスとしてさまざまなプラットフォームのCEOたちと話をする中で「我が社はWCAG(ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン)の要件を勉強中なんです」とか「時間のあるときに開発チームがフロントエンドのコードを書き直す予定です」という発言を何度も聞いた。つまり彼らは、そしてウェブ運営事業者の多くも、サービス開始時にはアクセシビリティに配慮してサイトをコーディングする手間をかけていない。アクセシビリティに配慮したコーディングは費用もかからず公正なアプローチであり、ADA(Americans with Disabilities Act、障がいを持つアメリカ人法)準拠であることはいうまでもない。

このことに気づいて大きな暗雲が立ち込めた。イベントの日付はすでに2020年12月2日〜3日と発表しており、もう引き返せない。デザイナーのDmitry Paperny(ディミトリー・ペイパニー)と私が解決策を見つける時間は限られていた。日程も重要だが、視覚障がい者のコミュニティを中心としたイベントであることを考えれば、視覚障がい者にとってイベントのバーチャル体験がうまく機能することも重要で不可欠だった。

我々はバーチャルイベント体験をオッカムの剃刀、つまり必要以上に多くを仮定せずシンプルな解決法で考えて、重要な問題の答えを探すことにした。重要な問題とは「何が不可欠か?」だ。バーチャルイベントのプラットフォームはたいてい機能が多く、アクセシビリティの問題が発生しやすい。我々にとって本当に必要なことを順位付けした結果、以下の3つにまとまった。

  • 「メインステージ」イベントのためのライブストリーミングビデオ
  • 操作しやすくインタラクティブなアジェンダ
  • ブレイクアウトセッション(分科会)に使用するインタラクティブなビデオ

ソーシャル、あるいはネットワーキングの要素を入れるかどうかも話し合い、簡単で圧倒的なソリューションが見つからない限りはオプションとすることにした。

次の問題は「どのツールを使うか?」だ。とても良いニュースは、YouTubeとZoomはアクセシビリティの点で優れているということだった。視覚障がい者はYouTubeにもZoomにも慣れていて、プレイヤーを操作するためのキーボードコマンドを知っている人が多い。我々は最初に口コミでこのことを知り、その後YouTubeとZoomにサポートのドキュメントが大量にあることを知った。そこでメインステージのプログラムをYouTubeで、ブレイクアウトをZoomで実施することにした。YouTubeとZoomならもちろんウェブサイトとの統合が極めて簡単なので、そのようにする計画を立てた。

次は「エクスペリエンス全体をどこでホストするか」という問題だ。我々はイベントの参加者を1つのURLに誘導したいと考えていた。幸い、アクセシブルなウェブサイトはイベントの告知用としてすでにある。ディミトリーはこのサイトのデザインとコーディングを通じて、全盲とロービジョンの両方のユーザーを考慮する重要性など多くのことを学んでいた。そこで我々は他社のイベントプラットフォームを使うのではなく、このサイト自体にイベントのエクスペリエンスを組み込むことにした。サイトのナビゲーションに「イベント」(現在はすでに非公開)と「アジェンダ」を追加することにしたのだ。

最初の(WordPress用語でいうところの)「ページ」にはYouTubeのライブプレイヤーが埋め込まれ、その下に現在のセッションと今後のセッションを説明するテキストがあり、アジェンダ全体へのリンクを目立つように配置した。なぜアジェンダを別のページにしたのかと思う人もいるかもしれない。それでは余計に複雑になるのではないか、と。それは良い質問だ。我々は障がい者のユーザビリティテストを専門とするパートナーのFableから多くの発見を得たが、アジェンダを別ページにしたのはその発見の1つだ。先ほどの質問の答えは、目で見るのではなくスクリーンリーダーでの操作を想像すればわかる。このように想像すれば答えが見つかることは何度もあった。もしアジェンダがYouTubeのプレイヤーの下にあったら、耳障りなことが起きてしまう。配信されているプログラムの内容を聴きながら、同時にその下にあるアジェンダを「読む」(すなわち「聴く」)ことを想像して欲しい。アジェンダのページを分ける方が適切だ。

アジェンダのページは最大の難関だった。情報量が多くフィルタも必要で、イベント期間中は「現在配信中」「これから配信」「終了」と複数のステータスがあるからだ。ディミトリーは絞り込みのためのドロップダウンやアジェンダのページを操作しやすくするための詳細を学び、我々はFableの専門家とともに何度も確認した。さらに、かなり珍しい段階を踏むことにした。参加登録をした視覚障がい者をイベント本番数日前の「練習用イベント」に招待し、フィードバックをお願いしたのだ。200人近くの人が2つのセッションを視聴した。FableのSam Proulx(サム・プルークス)氏やFacebookのMatt King(マット・キング)氏など視覚に障がいがあるスクリーンリーダーの専門家にも依頼して、質問に答えたりフィードバックをまとめたりしてもらった。

主なスクリーンリーダーが3種類あることに注意しなくてはならない。Windowsユーザーが主に使っているJAWS、Apple製品で使われるVoiceOver、オープンソースでMicrosoft Windows 7 SP1以降が動作するPCで使えるNVDAだ。この3種類の動作は同じではなく、それぞれのユーザーにはキーボードのコマンドをたくさん知っている熟練者から、たまに使う程度で基本的なスキルだけを習得している人まで、さまざまな人がいる。したがって、単なる不満と有用な提案を切り分ける専門家の存在は本当に重要だ。

テストでは自由参加形式のセッション1セッション2をZoomミーティングで実施した。これに関してはイベントの簡単な説明と動作を紹介しておいた。そしてイベントページ(YouTubeのプレイヤーが動作しているページ)とアジェンダのページへのリンクを設置し、テスト参加者にこのリンクを試してからZoomのセッションに戻ってフィードバックして欲しいと依頼した。ほかの部分でもそうだったが、ここでも結果は散々だった。基本的なところはできていたが、「聴く」だけの人と「見る」人がアジェンダの項目に関する情報を知るにはどうするのが最も良いかなど、微妙なところを見落としていた。幸いなことに、本番前にアジェンダのページを微調整する時間はあった。

練習用のセッションを実施したことにより、スクリーンリーダーの使用にあまり慣れていない参加者を支援するためにイベント期間中にライブのカスタマーサポートを提供しようという方針を決めることもできた。我々はBe My Eyesと連携することにした。Be My Eyesは視覚障がい者と晴眼者の支援者をつなぐモバイルアプリで、視覚障がい者は自分のスマートフォンのカメラで知りたいことを映し、それを晴眼者が見て情報を伝える。友人に肩越しに見てもらうような感じだ。我々は10人のボランティアを確保し、イベントに関する質問に答えられるようにトレーニングを実施した。Be My EyesはSight Tech Globalを「イベント」セクションに表示し、これに関するコールをボランティアに優先的に回した。Sight Tech Globalのホストを務めた素晴らしい人物であるWill Butler(ウィル・バトラー)氏はたまたまBe My Eyesのバイスプレジデントで、バーチャルエクスペリエンスに関して手助けが必要ならBe My Eyesを利用するようにと定期的に参加者に呼びかけてくれた。

イベントの1カ月前になり、我々はソーシャルでやりとりする機能を追加しても問題ないと確信した。Slidoの基本的なQ&A機能がスクリーンリーダーとの相性が良いという噂があり、実際にFableは自社のプロジェクトでSlidoのサービスを使っていた。そこで我々はSlidoをプログラムに追加した。YouTubeのプレイヤーの下にSlidoのウィジェットを埋め込めば晴眼者の参加者にとっては都合が良いがそのようにはせず、アジェンダの各セッションにスタンドアローンのSlidoページへのリンクを追加した。参加者はアジェンダやライブストリーミングと混乱することなくSlidoのページでコメントや質問を書き込むことができる。このソリューションはうまくいき、イベント期間中に750件以上のコメントや質問がSlidoに書き込まれた。

準備万端でついに12月2日を迎えた。しかし十分に計画しても往々にして計画倒れになるものだ。開始数分後にライブのクローズドキャプションが壊れてしまった。聴覚障がいの参加者のために、クローズドキャプションを再開できるまでイベントを中断することにした。苦労の末に、キャプションは復活した(キャプションの詳細は後述する)。

キャプションのトラブルを除けば、イベントはプログラムの観点からもアクセシビリティの点でもうまくいった。成果はどうだったかをお伝えしよう。2400人以上の参加登録者のうち45%はスクリーンリーダーを使う予定だと回答していた。イベント直後にスクリーンリーダー利用予定者を対象にアンケートを実施したところ95人から回答があり、エクスペリエンスは5点満点で4.6点だった。プログラムに関しては全参加者対象のアンケートで157件の回答があり、5点満点で4.7点だった。もちろん、我々はこの結果にたいへん喜んでいる。

問題点の1つは参加登録だった。当初、あるイベント申込プラットフォームがアクセシビリティの点で「優れている」と聞いていた。我々はそれを額面通りに受け取ったが、それが間違いだった。我々はテストをすべきだったのだ。登録しようとした人たちからのコメントや視覚障がい者からの申し込みが少なかったことから、その申し込みサイトは他のサイトよりは良かったかもしれないがやはり期待外れだったことが数週間後に判明した。たとえばある登壇者からの指摘で、画像にaltタグが付いていない(追加する方法もない)、そしてスクリーンリーダー利用者は「登録」などのリンクにたどり着くために山ほどの情報をタブで飛ばさなくてはならないとわかり、つらかった。

ウェブサイトのアプローチと同じようにシンプルにするのが最も良いと判断し、参加登録方法としてGoogleフォームを追加した。Googleフォームはアクセシビリティに優れている。参加登録者数、特に視覚障がい者の登録がすぐに激増した。最初に選んだ申し込み方法は我々がまさに参加して欲しいと思っていた人たちを除外していたのだと認識し、悔しい思いをした。

イベント参加費用が無料だったから、Googleフォームを使うことができた。参加費用を徴収するつもりだったら、Googleフォームを選ぶことはできなかった。なぜ我々は全参加者を無料にしたのか。それにはいくつかの理由がある。まずこのイベントをグローバルなものにし、視覚障がいに関心を持つすべての人が簡単に参加できるようにすることが我々の望みだったので、広く受け入れられる価格帯を設定することが難しかった。次に、支払いをしたりイベントにアクセスしたりするための「ログイン」機能を追加するとアクセシビリティの点で難しいことになりそうだった。我々は、アジェンダやイベントページへのリンクを知っていれば誰でもログインや登録を求められることなく参加できるようにするアプローチをとった。この方法だとイベント参加者の把握に抜けが生じることはわかっていた。実際、参加者数は登録者数より30%多かったため、かなりの抜けがあった。しかしイベントの性質を考えると、アクセシビリティ上の利点があるなら参加者の名前やメールアドレスを把握できないことは許容できた。

この経験から大切な教訓を得たとしたら、それはシンプルなことだ。イベント主催者はエクスペリエンスがアクセシブルかどうかを真剣に追求しなくてはならない。YouTubeやZoomのようにコミュニティ内ですば抜けた評判を得ているのでない限り、プラットフォームやテクノロジーベンダーを信用するだけでは不十分だ。サイトやプラットフォームが適切にコーディングされているかどうか(WCAGの基準に沿っているか、GoogleのLightHouseのようなツールを使っているか)を確認することが重要だ。そして実際のテストで視覚に障がいのあるユーザーを現実に観察し、エクスペリエンスが適切であるかどうかを確かめることも重要だ。最終的には、これが最も重要である。

最後に触れておこう。このイベントでは視覚障がい者にとってのアクセシビリティの問題を取り上げたが、我々はキャプションによって恩恵を受けられる人たちのためにキャプションを付けると当初から約束していた。最高品質のキャプションを付けられるのは(AIではなく)人間と判断し、VITACの協力でライブのZoomとYouTubeのセッションにキャプションを付けた。また永続的に残る記録の一部となるオンデマンド版と文字起こしには3Play Mediaの協力を得た。点字リーダーの利用者が簡単にダウンロードできるようにマークアップのない「プレーンテキスト」版の文字起こしが欲しいという要望もあり、これも提供した。こうしたリソースはこのページのようにまとめられている。ページ上にこのセッションに関するすべての情報があり、アジェンダの関連セクションからこのページにリンクが張られている。

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タグ:アクセシビリティSight Tech Global

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(翻訳:Kaori Koyama)

iPhoneはボタンやUI要素を自動認識して視覚障がい者向けにラベル付けしている

Apple(アップル)は障がいをもつユーザーのための機能開発に関して常に努力している。iOSのVoiceOver(ボイスオーバー)は目の不自由な人にとってかけがえのないツールだ。ただし、インターフェースの要素すべてに手動でラベルが付けられている必要がある。しかしアップルは、機械学習を使ってあらゆるボタンやスライダーやタブを識別してラベル付けする新機能を公開した。

Screen Recognition(画面認識)はiOS 14に導入されたコンピュータービジョンシステムで、現在利用されている何千種類ものアプリの画像から、どんなボタンがあるかアイコンは何を意味するかを学習している。システムは柔軟性が高く、与えるデータによって、ネコや表情、そして今回のケースではユーザーインターフェースのさまざまな部分を認識するエキスパートになることができる。

その結果、どんなアプリでも、ユーザーが立ち上げてから1秒と経たないうちに画面上のあらゆるアイテムにラベルが付けられる。そして、「どんなアプリでも」は文字通り「どんなアプリでも」という意味だ。つまるところスクリーンリーダーは、写真(iOSはしばらく前から1文の要約を作ることができている)やよくあるアイコン(「ホーム」「戻る」など)からありとあらゆる場面に登場する「…」メニューのようなコンテキスト特有のものまで、目が見えるユーザーが見て、触れることのできるものすべてを認識しなければないない。

これは、手動のラベル付けが不要になるといっているのではない。デベロッパーは自分のアプリにどうラベル付をするのが良いかを最もよく知っている。しかし、アップデートや標準の変更、困難な状況(ゲーム内のインターフェースなど)によって、本来よりもアクセシブルではなくなることもある。

私はアップルのiOSアクセシビリティ技術チームのChris Fleizach(クリス・フライザック)氏とAI / ML(人工知能 / 機械学習)チームのJeff Bigham(ジェフ・ビガム)氏の2人から、この驚くほど有益な新機能の起源について話を聞いた(この内容は来年発表される論文に記載される)。

alt= スマートフォン画面にふたりの女性が微笑んでいるところとボイスオーバーがそれを説明している写真が表示されている。

画像クレジット:Apple

「私たちは自分たちがアクセシビリティに貢献できる分野を探しました、画像の説明はその1つです」とフライザック氏はいう。「iOS 13ではアイコンに自動でラベル付けをしました。Screen Recognitionはそれをさらに一歩前進させました。画面のピクセルを見て触れることのできるオブジェクトの階層を認識することを、デバイス上で1秒の何分の一かの間に行います」。

この考えは、厳密にいえば新しくない。ビガム氏が名前を挙げたOutspoken(アウトスポークン)というスクリーンリーダーは、ピクセルレベルのデータを使ってUI要素を識別する方法を数年前に試みている。しかし、そのシステムが正確な一致を必要としていたのに対して、機械学習のファジー理論とiPhoneの内蔵AIアクセラレーターを利用するScreen Recognitionは、はるかに柔軟で強力だ。

ほんの数年前には不可能だった。機械学習の当時の状況に加え、それを実行する専用ユニットがなかったことを踏まえると、システムに多大な負荷を与え、はるかに時間がかかり、バッテリーをたちまち消費させていただろう。

しかし一度、この種のシステムが可能になったとみるや、チームはプロトタイピングをスタートし、アクセシビリティの専門スタッフとテスティング・コミュニティの力を借りた。

「VoiceOverは長年、視覚アクセシビリティの先陣を切ってきました。Screen Recognitionの開発過程を見てもらえば、さまざまなチームのコラボレーションに基づいていることがわかるでしょう。アクセシビリティチームは何から何まで、そしてデータ収集と注釈付けのパートナーたち、AI / MLチーム、もちろんデザインチームも。私たちは自分たちの機械学習開発が完璧なユーザー体験に間違いなく進むためにこれをやってきました」とビガム氏はいった。

それは人気のアプリやゲームのスクリーンショットを何千枚も撮り、それぞれをいくつかの標準UIエレメントの1つとして手動でラベル付けすることによって行われた。このラベル付けされたデータを与えられた機械学習システムは、すぐに同じエレメントを自力で選り分けることに熟達した。

これはいうほど簡単ではない。我々人間は、グラフィクスやテキストの断片が何を意図しているかを理解するのがかなり得意であり、抽象的や創造的なデザインのインターフェースであってもほとんど操作に困らない。それは機械学習モデルにとっておよそ明確ではなく、スクリーンリーダーの解釈が意味を成すために、開発チームは複雑なルールや階層の組み合わせを作らなければならなかった。

この新機能が、無数のアプリを目の不自由な人たちにとってもっとアクセシブルに、あるいは初めてアクセシブルにする一助となることは間違いない。iOSの設定アプリで「アクセシビリティ > VoiceOver > VoiceOver認識」を開くと、画像説明、画面認識、テキスト認識をそれぞれオン / オフできる。

画面認識をMacなどほかのプラットフォームに移植することは容易ではないので、すぐには期待しないように。原理はしっかりしているが、モデルそのものはデスクトップに適用できない。デスクトップアプリはモバイルアプリと大きく異なっているからだ。おそらくほかの誰かがその仕事を引き受けるだろう。AIを利用したアクセシビリティ機能の可能性はまだ認識され始めたばかりだ。

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タグ:AppleiOSiOS 14アクセシビリティiPhone

画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AI技術者とアクセシビリティのイノベーターが支援テクノロジーの未来を語るバーチャルイベント「Sight Tech Global」開催中

今後毎年開催予定のバーチャルイベントの第1回となるSight Tech Globalが始まっている。初日の配信は終了したが、第2日の配信が日本時間12月4日午前1時から始まる。初日配信分はYouTubeで録画を視聴できる。Sight Tech Globalは、アクセシビリティ分野、特に視覚障がいに関わる分野を急速に変革しているAIベースのテクノロジーを取り上げている。録画を含むイベントのアジェンダをチェックしていただきたい。

Sight Tech Globalは、アクセシビリティ関連の製品やプラットフォームに携わる注目のコミュニティを紹介することを目指している。このイベントはシリコンバレーを拠点とするNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedのプロジェクトだ。今回のイベントに対する寄付とスポンサーシップはすべてVista Centerの収入となる。

このイベントのスポンサーは以下の通り。
Waymo、Verizon Media、TechCrunch、Ford、Vispero、Salesforce、Mojo Vision、iSenpai、Ability Central、Facebook、Google、Microsoft、Wells Fargo、Amazon、Eyedaptic、Verizon 5G、Humanware、APH、accessiBe

イベント実施パートナーは以下の通り。
Cohere Studio(デザイン)、Sunol Media Group(ビデオ制作)、Fable(アクセシビリティ視聴テスト)、Clarity Media(スピーカー対応)、Be My Eyes(カスタマーサービス)、3PlayおよびVitac(字幕)

カテゴリー:イベント情報
タグ:Sight Tech Globalアクセシビリティ

画像クレジット:Sight Tech Global

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(翻訳:Kaori Koyama)

明日のテクノロジーはどう見えるのか、見えない人に聞いてみよう

私は2009年に法律上の盲人と宣告されたが、その頃に自分を盲人と称する人を1人も知らなかった。ましてや「ロービジョン」や「視覚障がい」だと聞くことはまったくなかった。私は現在、世界最大の視覚障がい者コミュニティのBe My Eyesを運営している。Be My Eyesは、ライブのビデオ通話を利用して400万以上の人と企業が200以上の言語でユーザーをサポートするプラットフォームだ。このコミュニティの成長は我々の生活を向上させるために重要な意味を持つステップではあるが、これは現在の状況のほんの一端だ。私は多くの人から「視覚障がい者にとって良い時代だ」と聞いている。

その理由は、ここ10年間で「Sight Tech(視覚に関するテクノロジー)」が急激に進歩したからだ。かつては「支援」や「特別なニーズ」のためのテクノロジーと呼ばれるものが主流だった。今は障がい者が障がい者のために開発したテクノロジーを、あなたや、あなたの子供や、あなたの祖父母が、自身に障がいがあると認識しているかどうかにかかわらず使っている。

Sight Tech、もっと広くいうならEyes-Free Tech(視覚に頼らないテクノロジー)は、いまや私たちの生活や、私たちにとって欠かせないデバイスの至るところに関わっている。その恩恵を受けているのは視覚障がい者だけではない。すべての人にとって恩恵がある。だから私は、12月2〜3日に初のSight Tech Globalカンファレンスが開催されることをうれしく思っている。Sight Techの世界で重要な役割を果たしている人々とともに、視覚障がい者のためのデザインがあらゆる人の生活にどう役立ち影響を与えるか、その過去、現在、未来を語るカンファレンスだ。無料で参加できるので、今すぐ登録しよう

Sight Techとは何か

視覚障がい者が「見る」ことを助ける発明は、何十年にもわたってひっそりと革新を駆り立ててきた。理想に燃える発明家が、困っている人を助けたい、あるいは失われたものを取り戻したいという慈悲深い考えをもって発明をすることも少なくなかったが、Sight Techにおける真の技術の進化は単に障がい者の回復を促すものではない。あらゆる人にとって新しい能力となり、予想もしなかった革新への新しい扉を開く。12インチシングル盤レコードやコンピュータのキーボード、そして現在のデータベースの基盤となっているテキスト認識ソフトウェアはすべてもともとは視覚に障がいのある消費者のために市場に投入されたものだ。

パーソナルアシスタント、読み上げをする人、玄関の前で待っている車は「特別」だと考えられていた時代があった。しかしいまはそうではない。現在、Apple(アップル)、Amazon(アマゾン)、Google(グーグル)、Microsoft(マイクロソフト)が出荷するすべてのデバイスに、特別なボーナスではなく現在のハードウェアとソフトウェアの市場における競争に欠かせないものとして、こうした機能が搭載されている。あなたがスマートフォンをダークモードで使うときも運転中にSiriに話しかけるときも、もともとは視覚障がい者のために開発された「Sight Tech」をあなたも利用している。

視覚障がい者のための設計が、困っている人の支援をはるかに超える費用対効果をあげたことは何度となくあった。オーディオブックは、1934年に視覚障がいをもつ読者のために初めて開発されたときは出版社から激しい抵抗にあったが、現在の出版業界では唯一、成長しているビジネスだ。同様に、ウェブサイトを視覚障がい者向けスクリーンリーダー対応としてコーディングするのは余計な仕事のように思われていたかもしれないが、実際にはSEOを最適化し、標準的でないデバイスを使っている膨大な数のユーザーにとって利用しやすいウェブサイトを作ることにつながった。Sight Techの世界はこのようなうれしい驚きにあふれている。表面的には少数の人のために始まったデザインが、予期せずシンクロし広く使われていくのだ。

TechCrunchの最高執行責任者だったNed Desmond(ネッド・デズモンド)氏が2020年前半に設立したSight Tech Globalが、AIや視覚障がい者向けテクノロジー、デジタルインクルージョン、アクセスの平等に強い関心を持つ人々が集い、アクセシビリティコミュニティの優れた思想家や実践者から話を聴く新しい場としてバーチャルカンファレンスを開催する。参加は無料で、このカンファレンスの利益はすべて75年間にわたって視覚障害者を支援しているNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedの収益となる。

Sight Tech Globalで明らかにされ、声援を送り、議論され、夢を描くのはどんなことか、少しだけご紹介しよう。ぜひカンファレンスに参加していただきたい。全体のアジェンダはウェブページで公開されている

完璧な移動を目指す

ほとんどの人にとって、自動運転車はずっと夢見ていた贅沢だ。免許を取得できない人にとっては、これまで実現できなかったレベルで自立するための鍵となる。Waymoの研究者たちは、初の自動運転タクシーが玄関前に到着したときに、利用者が見える人かどうかにかかわらずすぐ乗車して利用できるようにしなくてはならないと考えて開発をしている。

同様に、地図も視覚障がい者にとっては単なる便利な道具以上のものだ。多くの場合、地図は自分の位置や方向を知る唯一の手段であり、自立するか依存するかを分ける。視覚障がいのある開発者もない開発者も、何十年にもわたって正確で優れたナビゲーションツールを作ってきた。現在、GOOD MapsはLiDARやデータ、高速化されたプロセッサを利用して、視覚障がい者が探している場所を正確に捉えるプロダクトを開発している。

Waymo、Waymap、Good Mapsなどのプロダクトマネージャーが、A地点からB地点への移動に関する未来を語る。

次世代の話すコンピュータ

1980年代後半以降、Freedom ScientificやHumanwareといった企業が視覚情報を音や触覚に変換するソフトウェアを開発しデバイスを作って、アクセシブルなコンピューティングの基礎を築いてきた。専用のアプリが登場するずっと前から、そうしたデバイスはコンピュータを動かし、デジタル点字を表示し、オーディオブックを読者に届けた。

現在は、アップル、アマゾン、マイクロソフト、グーグルといったテック巨大企業が、独自にスクリーンリーダーや支援デバイスを作っている。ナビゲーション、センサーの最適化、テキストと画像の認識などに関する他社製アプリがたくさん作られていることはいうまでもない。新しい機能がOSにネイティブに組み込まれていることで、既存の支援テクノロジー関連企業も進化している。

次のスクリーンリーダーを深く掘り下げる。また、AIやAR、ヘッドギア、触覚などの新しいテクノロジーが業界全体にわたってどのようにインターフェイスを大幅に刷新しパラダイムを変えるかを考える。

アップル、マイクロソフト、グーグル、Vispero、Humanware、アマゾンなどのアクセシビリティのリーダーたちから、2日間にわたって話を聞くことができる。

差別をしないテクノロジー

優れた新しいテクノロジーが、大きな新しい問題を生み出すこともある。AIが日常を良くするために舞い込んできて、視覚障がい者は仕事や社会生活の障壁を克服している。その一方でAIは、我々が想像もしなかった新たな偏見を生み出しかねない。現実の人間を認識し、分類し、やりとりをするためにシステムをトレーニングするが、その際に我々は障がいや多様なニーズをどう扱えばいいのだろうか。我々の文化にある偏見を継承しないマシンをどう作ればいいのだろうか。

障がい者コミュニティ支援に力を尽くしているLainey Feingold (レイニー・ファインゴールド)氏、Haben Girma(ハーベン・ギルマ)氏、George Kerscher(ジョージ・ケルシャー)氏らも、Sight Tech Globalで話をする。市民の権利としての情報アクセスや、AI時代のこれまでとこれからを鋭く語ってくれるだろう。

Sight Tech Globalは12月2〜3日にすべてバーチャルで開催され、無料で参加できる。スポンサーからの収入はVista Center for the Blind and Visually Impairedの収益となる。スポンサーの申し込みはまだ間に合う。詳しくはウェブページを見ていただきたい

【Japan編集部】本記事の著者のWill Butler(ウィル・バトラー)氏はカリフォルニア在住のライター、プロデューサー、ポッドキャストのホスト。19歳から法律上の盲人で、失明への適応に関する多くのストーリーを執筆し、プロデュースしてきた。サンフランシスコでLighthouse for the Blind and Visually Impairedに4年間勤務した後、2019年にBe My Eyesのバイスプレジデントに就任。バトラー氏が視覚障がいやアクセシビリティの世界のリーダーにインタビューする模様は「The Be My Eyes Podcast」「13 Letters」ポッドキャストで聴くことができる。

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タグ:Sight Tech Globalアクセシビリティ

画像クレジット:Molly DeCoudreaux

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(翻訳:Kaori Koyama)

視覚障がい者支援技術を考えるバーチャルイベント「Sight Tech Global」のブレイクアウトセッションを紹介

Sight Tech Globalの開催まであと2週間となり、12月2〜3日の詳しいアジェンダを公開した。このイベントは米国太平洋時間の午前8時から昼ごろまで(日本時間午前1時から午前5時ごろまで)配信される。無料で参加できるこの100%バーチャルなイベントにまだ申し込んでいない人は、今すぐ申し込もう

Sight Tech Globalでは15のセッションに35人のスピーカーが登場し、視覚障がい者を対象とした最先端のAI関連技術とアクセシビリティを語る。OrCam創業者のAmnon Shashua(アムノン・シャシュア)氏、Seeing AI共同創始者のSaqib Shaikh(サーキブ・シャイフ)氏、人権問題を専門とする弁護士のHaben Girma(ハーベン・ギルマ)氏、コンピュータビジョン研究者のDanna Gurari(ダナ・グラリ)氏、Amazon(アマゾン)のL126研究者のJosh Miele(ジョシュ・ミーレ)氏、AIのエキスパートで投資家のKai-Fu Lee(李開復)氏など、この分野の第一人者の方々がスピーカーとして登場する

メインステージのセッションと並行して10のブレイクアウトセッション(分科会)も開催する。Sight Tech Globalの参加登録者数がこれまでに1200人を超えたことをたいへん喜んでいるパートナーが、30分間のブレイクアウトセッションを提供する。セッションの詳細を後述する。

これまでにも述べているが、Sight Tech Globalの素晴らしいスポンサーであるWaymo、Salesforce、Mojo Vision、Ford、Vispero、Google、Microsoft、Amazon、Wells Fargo、Comcast、accessiBe、Eyedaptic、APH、HumanWare、Verizon Media、Verizon 5G、TechCrunchに感謝している。スポンサーからの収益は、シリコンバレーで75年にわたって活動しているNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedの収入となる。

引き続き、スポンサーシップに関するお問い合わせをお待ちしている

イベントの詳しいアジェンダはウェブページでご覧いただきたい。この記事ではブレイクアウトセッションを紹介しよう。

Perkins Access: Users aren’t an add-on – Building the user perspective into the design process(Perkins Access:ユーザーはアドオンではない – ユーザーの視点を設計プロセスに組み込む)

ComcastとPerkins Access(Perkins School for the Blindのデジタルアクセシビリティに関するコンサルティング部門)が、アクセシブルなエクスペリエンスを実現するための考察、特にユーザーの視点を設計プロセスに組み込むことについて共有する。視覚障がい者に固有の課題とニーズを理解できるセッションだ。Sight Techからのダウンロード配布を予定しているPerkins Accessの「Inclusive Design Guide」の著者たちがパネリストとして参加する。

  • Gary Aussant(ゲイリー・オーサン、Perkins Access、デジタルアクセシビリティ担当ディレクター)
  • Geoff Freed(ジェフ・フリード、 Perkins Access、コンサルティング担当ディレクター)
  • Jerry Berrier(ジェリー・ベリア、Perkins School for the Blind、教育テクノロジー担当ディレクター)
  • Karyn Georgilis(カリン・ジョージリス、ハーバードビジネススクール、MBA取得予定者)
  • Tom Wlodkowski(トム・ウラッドコウスキー、Comcast、アクセシビリティ&多文化・テクノロジー・プロダクト担当バイスプレジデント)

American Council of the Blind: Get Up & get moving – A call for leveraging technology to improve health and wellness(米国視覚障害者委員会:立ち上がり動き出そう – 健康と幸福を向上させるためにテクノロジーを活用する)

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大し、限界が訪れたときにテクノロジーが直面するグローバルな課題が示された。この現実は、視覚障がい者にとって不当に重い負担となっただけでなく、長年にわたって物理的、社会的、心理的な健康を害する障壁がコミュニティに存在していたことをも明らかにした。American Council of the Blind(米国視覚障害者委員会)が運営するセッションに参加して、障壁を取り払って豊かな生活を実現するためにテクノロジーに何ができるか、健康と幸福における完全な平等に向けて我々に何ができるかを考えよう。

  • Clark Rachfal(クラーク・ラクファル、American Council of the Blind、アドボカシー担当ディレクター)
  • Eric Bridges(エリック・ブリッジズ、American Council of the Blind、エグゼクティブディレクター)
  • Brian Charlson(ブライアン・チャールソン、American Council of the Blind、会員)

Benetech: Using artificial intelligence to unlock STE(A)M education(Benetech:AIでSTE(A)M教育を解放する)

人工知能は何十年にもわたって使われてきた言葉で、AIのアプリや技術は人事からヘルスケア、eコマースまであらゆるところですでに使われている。しかしAIは今後、アクセシビリティやインクルーシブ教育をどう支援していくだろうか。このセッションでは、機械学習やコンピュータビジョンといったさまざまなAI技術の基本を理解し、Benetechがそうした技術をどのように活用して複雑な書籍を変換しているかを知ることができる。アクセシブルなフォーマットにするにあたって、テキストは簡単だが、数式や画像などテキスト以外のコンテンツは簡単にはいかない。支援テクノロジーの未来と、テクノロジーが視覚障がい者のために開く新しい世界をこのセッションで紹介する。

  • Brad Turner(ブラッド・ターナー、Benetech、グローバル教育&リテラシー担当バイスプレジデント兼GM)

Salesforce: The new Office of Accessibility – Explained(Salesforce:新しいOffice of Accessibilityを語る)

SalesforceがOffice of Accessibilityの立ち上げを発表したのは1年前だった。Office of Accessibilityは、社内の利害関係者と協力してアクセシビリティのニーズを明らかにして改善計画を立て、社員教育プログラムを構築し、Salesforceとその社員、顧客、業界全体の重要な役割に広めるといったことを一手に引き受けている、新しいチームだ。

このセッションでは、グローバルアクセシビリティコンプライアンス担当シニアマネージャーのKristian Burch(クリスチャン・バーチ)氏と、UXエンジニアリング・アクセシビリティ担当シニアディレクターのRichard Boardman(リチャード・ボードマン)氏が、この革新的な動きの原動力や、プロダクトアクセシビリティなど他のチームとの関わり、成果や変化を論じる。

  • クリスチャン・バーチ(Salesforce、グローバルアクセシビリティコンプライアンス担当シニアマネージャー)
  • リチャード・ボードマン(Salesforce、UXエンジニアリング・アクセシビリティ担当シニアディレクター)

Fable: The barriers to Utopia – Why feedback comes first(Fable:ユートピアへの障壁 – なぜフィードバックが重要なのか)

最新テクノロジーについて、またテクノロジーが問題をどう解決するかについては多くのことが議論されている。しかし人についてはどうだろうか。FableのCEOであるAlwar Pillai(アルウォー・ピライ)氏、同社コミュニティリードであるSamuel Proulx(サミュエル・プルー)氏とともに、障がいのある人々から確実なフィードバックを集める方法を考えよう。

  • アルウォー・ピライ(Fable、CEO)
  • サミュエル・プルー(Fable、コミュニティリード)

Eyedaptic: Simulated natural vision technology & one user’s low-vision journey(Eyedaptic:自然な視覚をシミュレーションする技術と、あるロービジョンユーザーの経緯)

EyedapticはARによる視覚支援企業で、加齢黄斑変性など網膜に関連する視覚障がい者に対して自然な視覚をシミュレーションする。Eyedapticの新しいソフトウェアはユーザーの視覚と環境、習慣に応じて、ユーザーがまだ持っている視覚を最適化する。Samuel Newman(サミュエル・ニューマン)氏が克服した自身のロービジョンの課題や、これまでに試行したロービジョン技術を語る。

  • Jay Cormier(ジェイ・コーミエ、Eyedaptic、創業者兼CEO)
  • サミュエル・ニューマン(医療従事者、ロービジョン技術ユーザー)

Vispero: The engineering experience of adding a voice assistant to ZoomText and JAWS(Vispero:音声アシスタントをZoomTextやJAWSに追加したエンジニアリングの体験)

Sriram Ramanathan(スリラム・ラマナサン)氏とRoxana Fischer(ロクサナ・フィッシャー)氏が、音声アシスタントをWindowsで広く使われているスクリーンリーダーと拡大機能に追加した体験を語る。新しい入力メカニズムの利点と限界や、最初のコマンドセットを作る際の道しるべを考える。また、音声アシスタントのデータと会話のプライバシーや、これに関するVisperoのアプローチについても取り上げる。

  • スリラム・ラマナサン(Vispero、シニアソフトウェアエンジニア)
  • ロクサナ・フィッシャー(Vispero、ソフトウェア開発者)

Humanware: Plotting the course – delving into the past, present and future of assistive technology for the visually impaired community through the lens of artificial intelligence(Humanware:軌跡をたどる – AIのレンズを通して視覚障がい者向け支援技術の過去、現在、未来を掘り下げる)

このセッションではHumanWareの軌跡にスポットライトを当て、現在のテクノロジーの動向がプロダクト開発の将来に与える影響を考える。Eric Beauchamp(エリック・ボーシャン)氏、François Boutrouille(フランソワ・ブトルイユ)氏、Peter Tucic(ペーター・トゥッチ)氏が、これまで32年間にわたってHumanWareが視覚障がい者のための技術を開発し、今後もAIや機械学習を活用して開発を続けていくことについて話し合う。1つのタスクを解決するプロダクトを提供するという課題は、現在では複雑なディープラーニング技術を統合して動的な対象とリアルタイムでやりとりすることへと移行している。このセッションに参加すれば、その動向を深く理解できるだろう。

  • ペーター・トゥッチ(HumanWare、視覚障がい者向け製品ブランドアンバサダー)
  • エリック・ボーシャン(HumanWare、プロダクトマネジメント担当ディレクター)
  • フランソワ・ブトルイユ(HumanWare、先進技術リーダー)

Teach Access: Teaching accessibility to tomorrow’s builders(Teach Access:明日の開発者たちに対するアクセシビリティ教育)

Teach Accessは、高等教育機関、(主にテクノロジーを中心とする)企業、障がい者支援団体が集まる全国的な組織で、大学生を集めた会議を今後開催する。この会議では、新しいデジタルエコノミーの中で今後台頭する世代にとって、アクセシブルデザインと開発に関する大学での教育はアクセシビリティのスキルのギャップを埋めることにどう寄与するかを議論する。

    • Kate Sonka(ケイト・ソンカ、Teach Accessエグゼクティブディレクター、ミシガン州立大学アカデミックテクノロジー担当アシスタントディレクター)
    • Larry Goldberg(ラリー・ゴールドバーグ、Teach Access共同創業者、Verizon Mediaアクセシビリティ責任者)

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視覚障がい者のためのテクノロジーを考えるバーチャルイベント「Sight Tech Global」のセッションを新たに2つ公開

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(翻訳:Kaori Koyama)

視覚障がい者のためのテクノロジーを考えるバーチャルイベント「Sight Tech Global」のセッションを新たに2つ公開

バーチャルイベントのSight Tech Globalが2020年12月2日〜3日に開催される。今すぐ、無料の参加パスを申し込もう。視覚障がい者の生活を向上させるAI関連テクノロジーとアクセシビリティを考えるセッションを多数予定している

本記事の後半で2つのセッションを新たに公開する。また、Sight Tech Globalのホストも紹介しよう。Be My Eyesのバイスプレジデントで、人気ポッドキャスト「Be My Eyes」と「13 Letters」を配信しているWill Butler(ウィル・バトラー)氏だ。バトラー氏はSight Tech Globalのバーチャル「デスク」を運営して、セッションの解説やスピーカーと進行役の紹介をする。Be My EyesはSight Tech Globalの参加者をサポートするパートナーにもなっていて、イベント中にボランティアが待機し質問がある人に対応する。

バトラー氏は、このイベントでTechCrunch関係者が進行する一部のセッションにも参加する。

では新しいセッションを2つ、紹介しよう。

AI, Fairness and Bias: What technologists and advocates need to do to ensure that AI helps instead of harms people with disabilities(AI、公平性、偏見:AIを障がい者に悪影響を及ぼさず役立てるために技術者と支援者に求められること)

自然言語処理やコンピュータビジョンといったAIベースのテクノロジーがアクセシビリティに大いに役立つツールであることは明らかだが、データベースの中に確立された「普通の人」と障がいのある人を対比することによってAIテクノロジーが偏見を助長することもある。このセッションではそうした例(雇用関連ソフトウェア、福祉に関する決定、自動運転車など)と、問題の解決に役立つアプローチをいちから考える。

Jutta Treviranus(ユタ・トレヴィラヌス、Inclusive Design Research Center、ディレクター)
Lydia Brown(リディア・ブラウン、Privacy and Data Project、ポリシーカウンセル)
進行:Jim Fruchterman(ジム・フルヒターマン、Benetech、創業者)

Inventors invent: Three new takes on assistive technology(発明者たちの発明:アシスティブテクノロジーに関する3つの新しい成果)

発明者たちはその優れた才能を視覚障がい者の支援に役立てることに長く取り組んできた。代表的な例として、6点式点字を考案したLouis Braille(ルイ・ブライユ)や、AI研究者で読み上げ機など多くの発明をしたRay Kurzweil(レイ・カーツワイル)といったイノベーターが挙げられる。現在の熱意あるパイオニアたちには、安価なセンサー、高速データネットワーク、クラウド上のデータとコンピューティングがあり、これまでできなかったことができるようになっている。このセッションでは、3人の創業者が障がいのある人々の生活を向上させると信じて製品化したばかり、あるいはまもなく製品化される成果を紹介する。

Keith Kirkland(キース・カークランド、Wayband)
Karthik Mahadevan(カールティク・マハーデーヴァン、Envision Glasses)
Andreas Forsland(アンドレアス・フォースランド、Cognixion)
進行:Ned Desmond(ネッド・デズモンド)

サンフランシスコのベイエリアで75年にわたって人々を支援しているNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedが、Sight Tech Globalを設立した。このイベントは完全にボランティアによって運営され、収益はすべてVista Centerの収入となり視覚障がい者の支援に使われる。Waymo、Salesforce、Mojo Vision、Ford、Vispero、Google、Microsoft、Amazon、Wells Fargo、Comcast、accessiBe、Eyedaptic、APH、Humanware、Verizon Media、TechCrunchがスポンサーとしてSight Tech Globalを支援していることに大変感謝している。引き続き、スポンサーについての問い合わせをお待ちしている

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(翻訳:Kaori Koyama)

視覚障がい者のためのアクセシビリティと支援技術を語るバーチャルイベント「Sight Tech Global」のセッションを紹介

2020年12月2〜3日に開催されるグローバルのバーチャルイベント「Sight Tech Global」は、視覚障がい者のためのアクセシビリティと支援技術の未来を開く高度なテクノロジー、特にAIに関する世界トップの専門家に集まっていただくことを目指している。

この記事ではさまざまなセッションを紹介する。このほかにもAIバイアスや市民の権利など、さらにいくつかのセッションやブレイクアウトが予定されている。何週間にもわたる調査や話し合いからわかったのは、研究者や技術者、製品と設計を考える人たちは、みんなで集まって、見通しや課題、脅威といった未来について話し合いたいという一貫した強い関心を持っているということだ。

テクノロジーのリーディングカンパニーが揃い踏みし、多くの大学やスタートアップからトップレベルのメンバー(Sight Tech Globalリリース)を迎えて、講演や専門性の高いプロが進行するパネルディスカッションを実施できることをとても喜んでいる。一部のセッションでは視聴者からの質問も受け付ける予定だ。

イベント開催が近づいたら、各セッションの日時や追加のスピーカーを紹介する。今すぐ参加申し込みをしておこう。以下にSight Tech Globalのセッションの第1弾を発表する。

Seeing AI: Where does Microsoft’s blockbuster app go from here?(Seeing AI:マイクロソフトの大ヒットアプリはこれからどこへ向かうのか)

コンピュータがパワフルになりクラウドにあるデータリソースを使えるようになって、Microsoft(マイクロソフト)のSeeing AIモバイルアプリは視覚に困難があるすべての人にとってこれからより良い味方になっていくはずだ。Seeing AI共同創始者のSaqib Shaikh(サーキブ・シャイフ)氏が、アプリがクラウドを活用する未来をつくるエンジニアリングチームを率いている。

Saqib Shaikh(サーキブ・シャイフ、マイクロソフト、Seeing AI、共同創始者)
進行:Devin Coldewey(デヴィン・コールドウェイ、TechCrunch)

The future according to OrCam(OrCamの考える未来)

AIベースのコンピュータビジョン、音声認識、自然言語処理が進むにつれて、現実の世界を理解し情報をタイムリーにやりとりするデバイスの設計がエンジニアリングの課題となっている。Amnon Shashua(アムノン・シャシュア)氏が手がけるOrCam MyEyeは、専用デバイスでこうしたテクノロジーを統合してシームレスなエクスペリエンスを実現する先進的な取り組みを進めている。

Amnon Shashua(アムノン・シャシュア、OrCamおよびMobileye、共同創業者)
進行:Matthew Panzarino(マシュー・パンザリーノ、TechCrunch編集長)

Accessibility from the wheels up: The Waymo self-driving taxi(走り出す車のアクセシビリティ:Waymoの自動運転タクシー)

視覚障がい者がUberLyftによって自由を得られるとしたら、彼らがスマートフォンのアプリから自動運転タクシーを呼び出すのはどういう感じか想像して欲しい。実際のところ、来た車両をどうやって見つけるのだろうか。乗ったら何が起きるのだろうか。プレゼンターのClem Wright(クレム・ライト)氏は自動運転タクシーのアクセシビリティ責任者だ。この取り組みに緊密に関わる2つの組織、Lighthouse for the BlindとFoundation for Blind Childrenのリーダーもセッションに参加する。

Clem Wright(クレム・ライト、Waymo、アクセシビリティプロダクトマネージャー)
Marc Ashton(マーク・アシュトン、Foundation for Blind Children、CEO)
Bryan Bashin(ブライアン・バシン、Lighthouse for the Blind、CEO)
進行:Kirsten Korosec(キルステン・コロシェッツ、TechCrunch)

Our AI future is already here(AIの未来はすでにここにある)

AlexaにしてもテスラにしてもFacebook(フェイスブック)にしても、AIはすでに私たちの日常に深く組み込まれている。科学者のKai-Fu Lee(李開復)博士(Sinovation Venturesサイト)ほど、このことを理解している人はそうはいない。李博士はカーネギーメロン大学の博士課程在籍中に話し手に依存しない連続的な音声認識システムを初めて開発した後、中国のGoogle(グーグル)を率い、マイクロソフトとアップルの上級職を歴任した。現在は中国を拠点とする20億ドル(約2100億円)のファンド「Sinovation Ventures」を運営し、SinovationのAI研究施設の所長を務めている。ソーシャルメディアのフォロワー数は5000万人を数える。

Kai-Fu Lee(李開復、Sinovation Ventures、チェアマン兼CEO)
進行:Ned Desmond(ネッド・デズモンド、Sight Tech Global)

The future of AT devices and the companies that make them(支援技術デバイスと、それをつくる企業の未来)

専用デバイスか、アクセシブルなプラットフォームか。DAISY図書を再生できる携帯サイズの読書機のVictor Reader Streamか、iPhoneやAlexaか。支援技術企業は、クラウドデータとエッジコンピューティングパワー、AIのアルゴリズム、そしてこれまで以上に要求の厳しい顧客が存在する世界をどう活用していくのか。Humanware、eSight、APHはすでにそうした未来を見通している。

Gilles Pepin(ジル・ペパン、Humanware、CEO)
Greg Stilson(グレッグ・スティルソン、APH、グローバルイノベーション責任者)
Charles Lim(チャールズ・リム、eSight、CEO)
進行:Betsy Beaumon(ベッツィ・ボーモン、Benetech、CEO)

If the Jetsons had screen readers, would they be using keyboard commands?(宇宙家族ジェットソンがスクリーンリーダーを持っていたら、彼らはキーボードコマンドを使ったか?)

スクリーンリーダーは視覚障がい者にとってこれまでで最も重要なデジタルテクノロジーと言っても過言ではない。同時に、スクリーンリーダーは気が遠くなるほどたくさんのキーボードのコマンドに依存している。そしてブラウザでウェブサイトを読み上げようと思ったら、ウェブサイトのアクセシビリティの貧弱さという忌まわしい現実に苦しめられる。新しいテクノロジーがもっと良い方法へとつながるかもしれない

Glen Gordon(グレン・ゴードン、Vispero、ソフトウェアフェロー / JAWS、アーキテクト)
James Teh(ジェームズ・テー、Mozilla、アクセシビリティエンジニア / NVDA、共同創業者)
Léonie Watson(レオニー・ワトソン、TetraLogical、ディレクター)
進行:Matt King(マット・キング、フェイスブック、アクセシビリティ技術プログラムマネージャー)

Alexa, what is your future?(Alexa、あなたの未来は?)

6年前にAmazon(アマゾン)のAlexaが登場したとき、音声アシスタントが何百万人もの人の生活に入り込み、視覚障がい者にとってこれほど便利な存在になるとは誰も想像しなかった。2020年秋、Alexaにパーソナライズと会話の機能が導入され、家の中にいるもっと人間的なパートナーへと一歩前進した。AmazonのJosh Miele(ジョシュ・ミーレ)氏とAnne Toth(アン・トス)氏が、Alexaの機能が増えることによるアクセシビリティへの影響(未訳記事)を論じる。

Anne Toth(アン・トス、アマゾンのAlexa Trust、ディレクター)
Josh Miele(ジョシュ・ミーレ、アマゾンのLab126、主任アクセシビリティ研究者)
進行:Devin Coldewey(デヴィン・コールドウェイ、TechCrunch)

Augmented reality and perception: What’s the best way to get the message across?(ARと認知:メッセージを伝える最適な方法は何か)

AIベースのシステムが、左へ曲がるタイミングやドアから入ってきた人、ソファまでの距離を「知る」ことは重要だ。しかし気をそらすことなくタイムリーに情報を伝えるのも、それとは別に重要である。研究者たちは触覚、視覚のAR、音、言葉を使った適切なソリューションを見つけようとしている。

Amos Miller(アモス・ミラー、Microsoft AI and Research、プロダクトストラテジスト)
Ashley Tuan(アシュリー・トゥアン、Mojo Vision、メディカルデバイスVP)
Sile O’Modhrain(シル・オモドレイン、ミシガン大学パフォーミングアーツテクノロジー、准教授)
進行:Nick Giudice(ニック・ジュディチェ、メイン大学空間情報科学、教授)

Wayfinding: Finding the mark(道案内:目印を見つける)

スマートフォンの地図アプリは音声出力で利用できる驚異的なツールだが、主なアプリは詳細な位置情報、特にビル内の情報や公共交通機関の状況を読み上げることはしない。こうした情報こそが、視覚障がい者が本当に必要としているにもかかわらずだ。米国と英国での取り組みによりナビゲーションのアクセシビリティが改善している。

Tim Murdoch(ティム・マードック、Waymap、創業者兼CEO)
Nick Giudice(ニック・ジュディチェ、メイン大学空間情報科学、教授)
進行:Mike May(マイク・メイ、GoodMaps、チーフエバンジェリスト)

Computer vision, AI and accessibility: What’s missing from this picture?(コンピュータビジョン、AI、アクセシビリティ:足りないものは何か)

見えている世界を視覚障がい者の代わりに解釈するAIにとっては、何を見ているかを知ることが必要だが、適切なものを見ることもそれに劣らず重要だ。通常のコンピュータビジョンのデータベースでは「まだ」それが十分にできていない。

Danna Gurari(ダナ・グラリ、テキサス大学画像&ビデオコンピューティンググループ、助教授兼責任者)
Cecily Morrison(セシリー・モリソン、Microsoftヒューマンエクスペリエンス&デザイン、主任研究員)
Patrick Clary(パトリック・クラリー、Google AI&アクセシビリティ、プロダクトマネージャー)
進行:Roberto Manduchi(ロベルト・マンドゥチ、カリフォルニア大学サンタクルーズ校コンピュータサイエンス&エンジニアリング、教授)

この他にもセッションやブレイクアウトを準備している。現在、参加を受付中だ。いまのうちに申し込みをしておこう。

Sight Tech Globalのスポンサーとなることを検討している方々は、 ぜひお問い合わせいただきたい 。現在、ありがたいことにアマゾン、Ford、グーグル、マイクロソフト、Mojo Vision、Waymo、Wells Fargo、Humanwareがスポンサーとなっている。スポンサーからの収益はすべて、シリコンバレーで75年にわたって活動しているNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedの収入となる。

Sight Tech Globalのアドバイザーに深く感謝している。Tech MattersのJim Fruchterman(ジム・フルヒターマン)、カリフォルニア大学サンタクルーズ校のロベルト・マンドゥチ、Verizon MediaのLarry Goldberg(ラリー・ゴールドバーグ)、フェイスブックのマット・キング、Be My EyesのWill Butler(ウィル・バトラー)の各氏は、このプロジェクトで計り知れないほど価値のある役割を果たしてくれている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Appleのアクセシビリティリサーチ責任者や盲ろうの障がい者権利弁護士などがバーチャルイベントのSight Tech Globalに登場

先日、12月2〜3日のSight Tech Globalでお届けするセッションについて10のテーマをまず発表した(未訳記事)。Sight Tech Globalは世界トップの技術者が集い、AIベースのテクノロジーがアクセシビリティの未来をどう変革するかを考えるバーチャルイベントだ。この記事では先日の発表に続き、さらに3セッションを紹介する。Sight Tech Globalの参加は無料で、現在、参加登録を受け付けている

Designing for everyone: Accessibility innovation at Apple(すべての人のための設計:アップルにおけるアクセシビリティの革新)

Apple(アップル)はアクセシビリティを設計の基本原則として長く取り入れてきた。アップルは史上最も人気のあるコンシューマープロダクトをいくつも作ってきただけでなく、最もパワフルなアシスティブデバイスも作ってきた。アップルのSarah Herrlinger(サラ・ヘルリンガー)氏とJeffrey Bigham(ジェフリー・ビガム)氏が、アップルの最新アクセシビリティテクノロジーについて、また同社が革新、エンパワーメント、インクルージョンの文化をどう醸成しているかについて論じる。

サラ・ヘルリンガー氏(アップル、グローバルアクセシビリティポリシー&イニシアチブ担当シニアディレクター)
ジェフリー・ビガム氏(アップル、AI/MLアクセシビリティリサーチ、リサーチ責任者)
進行:Matthew Panzarino(マシュー・パンザリーノ、TechCrunch編集長)

Inventing the accessible future, by collaboration or by court(協力で、そして法廷で、アクセシブルな未来をつくる)

技術者が新しくエキサイティングな革新を設計するときに、その設計が視覚障がい者を考慮していることは稀だ。支援者たちは教育から訴訟までさまざまな戦略を駆使して、未来のすべての技術にアクセシビリティを組み込むよう働きかけている。盲ろう者として初めてハーバード・ロー・スクールを卒業したHaben Girma(ハーベン・ギルマ)氏、障がい者権利弁護士のLainey Feingold(レイニー・ファインゴールド)氏、国際デジタルパブリッシングフォーラム代表のGeorge Kerscher(ジョージ・ケルシャー)氏が、黒人、先住民族、有色人種を含む視覚障がい者にとって完全にアクセシブルな未来をつくる戦略を話し合う。

ハーベン・ギルマ氏(障がい者権利弁護士、スピーカー、「Haben: The Deafblind Woman Who Conquered Harvard Law」著者)
レイニー・ファインゴールド氏(障がい者権利弁護士、「Structured Negotiations: A Winning Alternative to Lawsuits」著者)
ジョージ・ケルシャー氏(DAISYコンソーシアム最高革新責任者、Benetechグローバル教育&リテラシーグループシニアアドバイザー、国際デジタルパブリッシング(IDPF)フォーラム代表)
進行:Megan Rose Dickey(メーガン・ローズ・ディッキー、TechCrunchシニア記者)

What can a body do? How we meet the built world(体には何ができるのか?構築された世界との出会い)

技術者は自分の仕事が人々に与える影響を想像することを好むが、それでは生活に与える本当の影響をきちんと知ることにはならないし、人々、特に障がいのある人々が自分の環境やコミュニティに対して本当に望んでいるものを理解することにもならない。デザイナーのSara Hendren(サラ・ヘンドレン)氏の著者「What Can a Body Do?」について、Katy Waldman(ケイティ・ウォルドマン)氏は「New Yorker」で「(ヘンドレン氏が書いた内容の)目的は革新に水を差すことではない。ツールを超えて、環境と協調し彼らを支援するテクノロジー以上に奇跡的な適応力を持つ人々を再び中心に置くことだ」とレビューしている。

サラ・ヘンドレン氏(オーリンカレッジ、准教授)
進行:Will Butler氏(ウィル・バトラー氏、Be My Eyesバイスプレジデント)

近日中に、さらに他のセッションやブレイクアウトについて紹介する予定だ。今のうちに申し込んでおこう

Sight Tech Globalのスポンサーとなることを検討している方々は、ぜひお問い合わせいただきたい。現在、ありがたいことにAmazon(アマゾン)、Ford、Google(グーグル)、Humanware、Microsoft(マイクロソフト)、Mojo Vision、Salesforce、Waymo、Wells Fargoがスポンサーとなっている。スポンサーからの収益はすべて、シリコンバレーで75年にわたって活動しているNPOのVista Center for the Blind and Visually Impairedの収入となる。

カテゴリー:イベント情報
タグ:Sight Tech Globalアクセシビリティ

画像クレジット:Sight Tech Global

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(翻訳:Kaori Koyama)

インクルーシブデザインの制作に役立つツールを提供するStarkが約1.6億円を調達

テクノロジーの世界では、ダイバーシティとインクルージョンは後回しにされてきた、あるいはさらに悪いことに考慮されていなかったが、この状況が徐々にゆっくりと動き出した。ダイバーシティとインクルージョンのあらゆる面が注目を集め始めていることを強調するために、米国時間10月27日、デザイナーや開発者が最終的な製品を視覚障がい者にとってアクセシブルにするためのツールを作っているスタートアップが資金調達について発表した。

ニューヨークに拠点を置くスタートアップのStarkは、デザインソフトを使って作業を行うデザイナーなどが自分のファイルをチェックし、異なる色覚特性を持つ人を考慮したガイドラインに合うように色の編集などの提案をするツールを提供している。このStarkが150万ドル(約1億6000万円)を調達した。

Starkは今回得た資金で、広く使われているデザインアプリとの統合を継続し、開発者のための統合も進めていく(コード上でガイダンスを提供する。次に予定されているのはGithubの統合だ)。ビジネス面では価格設定と利用区分を拡大して充実を図る。

現時点では、Figma、Sketch、Adobe XD用のStarkのプラグインで、コントラストチェッカー、スマートカラー提案、8種類の色覚のシミュレーション、色覚特性ジェネレータを利用でき、さらにAdobe XDではすぐにコントラストをチェックできる。

長期的にはエンド・ツー・エンドのプラットフォームを構築し、視覚障がい以外のニーズを包括的に解決する計画だ。また、アクセシビリティは物理的な形でも実現できるためソフトウェア以外についても検討し、自動で詳細を修正する方法も開発する予定だ。

Michael Fouquet(ミシェル・フーケ)氏とともにStarkを創業しCEOを務めているCat Noone(キャット・ヌーン)氏は、リモートワークのため現在はヨーロッパを拠点としている。ヌーン氏は「ソフトウェアのアクセシビリティにおけるGrammarlyになる」ことを強く望んでいるという。

このプレシードラウンドでは、幅広く興味深い支援者から資金を調達した。主導したのはDarling VenturesのDaniel Darling(ダニエル・ダーリング)氏とPascal Unger(パスカル・アンガー)氏、およびIndicator Venturesで、ほかにGithubのCTOであるJason Warner(ジェイソン・ワーナー)氏、Kleiner Perkinsのスカウトファンド、Basecamp Venturesが参加した。個人では、Atlassianのアクセシビリティ担当の製品責任者、Culture Ampのデザイン&インパクトの公平性担当ディレクター、DuckDuckGoのデザインディレクター、Oracleの元ソフトウェア開発担当バイスプレジデントなども支援した。

Starkがこうした投資家からの注目を集めた理由の1つは、その牽引力だ。

同社のソフトウェアの初期バージョンは8カ月前にSketch、Adobe XD 、Figmaのプラグインとしてリリースされ、30万人のユーザーを獲得している。ユーザーの大半は3つのデザインプラットフォームを使うデザイナーやエンジニア、プロダクトマネージャーで、現在はMicrosoft(マイクロソフト)、Oscar Health、US Bank、Instagram、Pfizer、Volkswagen、Dropboxなどの従業員も利用している。

Slackなどのプラットフォーム上の「コミュニティ」には、単にプラグインを使うだけでなくStarkともっと直接関わりたい1万人の人々が集まり、ニュースレターを受け取ったりしている。

ダイバーシティとインクルージョンは2020年の大きな話題だった。これは良いニュースだ。話題になった理由は、マイノリティが警察からひどい扱いを受けているという良くないことではあったが。そうした事件とそれに続く抗議行動が報じられたこともあり、世界の多くの人々がダイバーシティ&インクルージョンの考え方を人種的インクルージョンと深く結びつけて考えるようになった。この話は続いているが(そして問題の解決に向けたポジティブで継続的な取り組みを望むが)、Starkが解決しようとしているダイバーシティとインクルージョンはこれとは別の話だ。

見落とされがちな分野であるが、当然必要なことだ。米疾病予防管理センターの2018年時点の推計によると、米国成人の4人に1人が何らかの障がいを持っているという(この数字に子供は含まれていない)。最も多いのは認知障がいだ。実際にはデザインの多く(そしてテクノロジー全般)がこうした多くの人々に向けて作られてはいないが、かなり大きな市場だ。

テクノロジーはしきりに悪者にされている。メンタルヘルスへの影響や身体の健康のほか、経済や環境、民事、法律への影響など、理由はたくさんある。こうした時代にインクルーシブなソフトウェアやハードウェアを設計することは、テクノロジーが社会に対して(そして社会の中で)生じさせてきたギャップの一部を埋める大きな効果があるかもしれない。

ヌーン氏は「我々は、米国で最も大きなマイノリティのグループに取り組んでいます。いまの時代に車いす用スロープのない建物を建てることはないでしょう。ではなぜ、ソフトウェアデザインでは障がいのある人々について考慮しないのでしょうか」と語る。

ヌーン氏とフーケ氏が最初にStarkのアイデアを思いついたのは、他の会社で高齢者向けの緊急サービスアプリを作っていたときだった。2人はその仕事で使うために、ツールのごく初期のバージョンを作った。それを他の人に見せたところ、その人たちも使いたいといってきた。「その後、それが雪だるま式に増えたのです」とヌーン氏はいう。

それから同氏は「デザインとアクセシビリティの世界につながるウサギの穴」に落ちていき、問題を解決するために作られたツールがなく、しかも「色以外にも問題はたくさんある」ことに気づいた(色はStarkの出発点であり、高い評価を受けている)。

大きな市場には、インクルーシブデザインのような興味深いアメとムチがある。ある人は遵守しなくてはならない問題と考え、ある人は正しいことをするという信念を持っているかもしれない。そしてまたある人は大切に思っているわけではなくむしろ冷淡だが、インクルーシプであれば格好がつくと思っているかもしれない。動機は何であれ、Starkを使うことで多くの人にとってインクルーシブなものを簡単に作ることができ、最終的にバリアを減らせるならそれは間違いなく良いことだ。

ダーリング氏は発表の中で次のように述べている。「すべてのソフトウェア製品は、不利な立場にあるマイノリティのユーザーを排除してはなりません。それはビジネスとして不適切で、社会にとっても不適切です。ソフトウェアのデザイナーや開発者、経営者の間で、ユニバーサルにアクセスできる製品を出荷しようという意識が劇的に高まっています。Starkは短期間で業界の信頼を獲得し、ソフトウェアインフラの重要な一部になりつつあります。すでに世界中のソフトウェア開発を改善しているミッションドリブンの企業と連携できることを、我々はたいへん喜んでいます」。

カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:Starkアクセシビリティインクルージョン資金調達

画像クレジット:Johannes Ahlmann / Flickr under a CC BY 2.0 license.

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(翻訳:Kaori Koyama)