Clubhouseがクリエイター向けアクセラレータープログラム開始、スポンサー紹介もしくは月54.6万円の収入を保証

Twitter Spaces(ツイッター・スペース)をはじめとする新規参入者の激しい追撃を受ける中、人気オーディオスタートアップのClubhouse(クラブハウス)は、自社ネットワークでより高品質なコンテンツを提供するための行動を起こした。同社はアクセラレータープログラムを立ち上げた。米国時間3月14日に行われた毎週恒例のタウンホールイベントで、同社は「Clubhouse Creator First(クラブハウス・クリエイター・ファースト)」と名づけた初のアクセラレーターの詳細を説明した。最初は20人前後のクリエイターを集め、作品制作を手助けする。そのためにClubhouseは、クリエイターが作業を始めるために必要なものはすべて提供する。iPhone、AirpPods、iRigなどの機器から、プロモーション支援、ゲストのブッキング、さらにはベビーシッターまで。何より重要なのは、参加したクリエイターにClubhouseが何らかの収益を約束していることだ。

イベント中ClubhouseのCEOであるPaul Davison(ポール・デイヴィソン)氏は、アクセラレーターで最も大切なのはクリエーターが自分の仕事で収入を得るのを支援することだと語った。そのためにClubhouseは、クリエイターをブランドスポンサーと引き合わせる、とデイヴィソン氏は語った。すでにClubhouseにアプローチして参入機会をうかがってブランドがいるのでそれが可能だと、同社は信じている。

特定のショーをスポンサーするブランドをClubhouseが見つけられなかったときは、会社が基本収入として月額5000ドル(約54万6000円)を、クリエイターがプログラムに参加している3カ月間保証する。

おそらくこの緩和策は、他のプロジェクトからClubhouseのショーに人を動かす有力な要因になるだろう。同時に視聴者を増やし、ブランドとの関係を築いてショーを長期にわたって継続することに繋がるだろう。

さらにClubhouseは、アクセラレーター参加者の番組制作を直接手伝うこともある、と私は理解している。

Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)が支援するこのソーシャルオーディオアプリは、同VCの新ゼネラルパートナーであるSriram Krishnan(シュリラーム・クリシュナン)氏が共同ホストを務めるThe Good Time Show(ザ・グッド・タイム・ショー)という人気テックショーを成功に導いている。番組には、Clubhouseに投資しているか、同社と何らかのつながりをもっているゲストと共同ホストが定期的に登場し、Elon Musk(イーロン・マスク)氏やMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏といったClubhouse最大のセレブ・ゲストの出演にもこのショーで実現した。

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この形式は繰り返すことができるようだ。デイヴィソン氏がタウンホールミーティングで語っていたように、同社はショーのためにクリエイターとゲストをマッチングする役割も請け負う。つまり、番組プロデュースにも協力するということだ。

デイヴィソン氏は、Clubhouseはアクセラレーター参加者に、何がうまくいくのか、いかないのかや「深く掘り下げたコンセプト開発」に関する意見など、方向性を示すフィードバックを行うことも話した。クリエイターのショーが放送準備完了になったら、Clubhouseはクリエイターをクリエイティブサービスとつないで、プロモーション素材のデザインなどClubhouse外へのマーケティングを支援する。ショーの初期オーディエンスを集めるために、クリエイターが潜在リスナーを招待するための支援も行うかもしれない。

もちろんClubhouseは、これまでもこの種の取り組みを陰で行っていただろうが、アクセラレーターを作ることでさまざまなアレンジが正式なものになり、より多くの有望なクリエーターに専用リソースを割り当てることができる。

しかし、これによってClubhouseは、未解決の議論運営問題に関して、不安定な立場に置かれる可能性がある。

概してブランドは、問題になるコンテンツや有害なコンテンツに自ら関わることを嫌がり、問題が起きるとクリエイターとの契約を解除する。過去には、コンテンツ管理の失敗が原因でトップソーシャルメディアで広告主の集団脱出が起こったこともある。例えばYouTubeで数年前に不適切なコメントを巡って主要ブランドが撤退し、その結果YouTubeの広告ネットワークで許されるビデオの見直しが行われた。そして2020年Facebookは、 同社史上最大の企業ボイコットに直面した。ヘイトスピーチと誤情報の拡散を適切に防ぐことに失敗したFacebookをブランドが非難したためだ。

それらと比べると規模は小さいが(App Annieによると全世界で1200万ダウンロード)、Clubhouseもすでに、女性嫌悪、反ユダヤ主義新型コロナウイルスに関する誤情報などが、それらを禁止するルールがあるにも関わらず許容されていることを非難されている。言葉による虐待を許容した例もあり、一部のユーザーは今もClubhouseのルームで中傷や嫌がらせにあっている(TechCrunchはこうした事例をユーザーから直接聴いているが、許可なく名前を公表することはしない)。

直近では、ニセの専門家がClubhouseのルームを占有し無責任な発言を繰り返していることへの懸念が増大している。多くの自称「エキスパート」がアプリ内で気前よくアドバイスを与えるが、ひと度メンタルヘルスなどの領域にたどり着くと、有害な誤情報を撒き散らし、人々に深刻な被害を与える。

会話管理の方法を改善して悪役を排除し、プラットフォームをブランドにとって安全な場所にすることができなければ、一連の問題はいずれClubhouseを大々的に襲うことになりかねない。

米国時間3月15日から、興味を持ったクリエイターはClubhouse Creator Firstに申し込むことができる。締め切りは2021年3月31日だ。

新しいアクセラレータープログラム以外にも、3月14日のタウンホールでいくつかのニュースが発表された。

同社は、Netflix(ネットフリックス)、OWNおよびHarpo Productions出身のMaya Watson(マヤ・ワトソン)氏をグローバルマーケティングの新たな責任者として招いたことを発表した他、いくつかのプロダクトアップデートについても紹介した。

またその中の1つに、ユーザーは電話番号だけで友達を招待できるようになるというものもある。これで、アドレス帳すべてをアップロードする必要がなくなる。さらに、自分のユーザープロフィールやClubページヘのリンクをシェアできるようになり、roomのリストを表示する際、ユーザーの言語設定をきちんと覚えるようになった。

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タグ:Clobhouse音声ソーシャルネットワークアクセラレータープログラム

画像クレジット:Freepik / Kristina Astakhova

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Techstars Musicが2021年期の参加企業とQuality Controlとの提携を発表

米国時間3月9日朝、Techstars Music(テックスターズ・ミュージック)は、新たに11社の参加を発表した。合わせてアトランタのメディア企業 / レコード会社であるQuality Control(クオリティ・コントロール)とのパートナーシップも発表している。

Techstarsは「Techstars」という名前でひと括りにしてしまいがちだが、実際には40以上のアクセラレータプログラムから構成されており、それぞれが独自の焦点とポートフォリオを持っている。これらのプログラムの多くは、Techstars Boulder(ボルダー)、Boston(ボストン)、LAのように特定の地域に焦点を当てている。また、スポーツ、宇宙、そして今回の音楽のように、特定の業種や業界に焦点を当てたプログラムもある。

では、この「音楽」に焦点を当てたプログラムとは、一体どのようなものがあるのだろうか。音楽制作ツールやアーティスト向けアプリだけではない。Techstars Musicのマネージングディレクターを務めるBob Moczydlowsky(ボブ・モクジドロウスキー)氏は、2020年のQ&Aで「我々は音楽関連企業に投資するのではなく、音楽のために問題を解決する企業に投資します」と述べている。

過去の投資先には、集中力を高めたり速やかに眠りにつくための「パーソナライズされたサウンドスケープ」を生成するEndel(エンデル)や、紙やデジタルのコンサートチケットを、会場の入り口に設置された顔認証装置で置き換えようとしているBlink Identity(ブリンク・アイデンティティ)などがある。

2021年期の企業をアルファベット順に紹介

555 Comic(555コミック):「バーチャルキャラクター」を開発し、ソーシャルメディアでストーリーを展開する(上掲のツイートのように)。1人のアーティストが複数の「ペルソナ」を持ち、扱うジャンルごとに異なるキャラクターが登場して、それぞれの生い立ちが進化していくというのを想像してみて欲しい(トリビア、日本語で「5」を声に出していうと「Go」に聞こえることから、その日本語の社名は「Go Go Go!」をもじったもの)。

BlackOakTV(ブラックオークTV):黒人クリエイターによるコンテンツに特化した定額制のオンデマンドビデオサービス。現在は月額4.99ドル(約540円)で、ほとんどの主要なプラットフォームに向けてアプリが用意されている。

Creative Futures Collective(クリエイティブ・フューチャーズ・コレクティブ):「恵まれない環境にある次世代のクリエイティブ業界のリーダーを発掘」し、仕事や有給インターンシップにつなげることを目的としたネットワーキング / メンタリングプログラム。

Fave(フェイヴ):アーティストの「スーパーファン」が互いにつながり、アーティストからの賞品を得るために競争することを目的にしたソーシャルプラットフォーム。

HappsNow(ハップスナウ):完全にホワイトラベル化されたチケッティングプラットフォームで、アーティストや会場がより多くの体験をコントロールすることができる。

Holotch(ホロッチ):既製の技術でボリュームのある3D映像を撮影し、それをライブ配信する。アーティストが撮影したライブパフォーマンスを、ファンは自分の家のリビングルームで、拡張現実のホログラムを通して観ることができる。

Music Tech Works(ミュージック・テック・ワークス):楽曲の権利を誰が持っているかを把握し、その楽曲を使用するための認可を取得するまでのカタログとワークフローを超簡略化したもの。

画像クレジット:Rares

Rares(レアーズ):試合で使われたシューズ、入手困難なシューズ、大量生産されなかったシューズなど、特に注目に値するスニーカーの共有権に投資するためのプラットフォーム。

Remetrik(リメトリック):音楽著作権に関わる(しばしば複雑な)会計処理を、シンプルで透明性のある方法で1カ所にまとめることを目的としたソフトウェアプラットフォーム。

先週のVoltaを使った@ImogenHeapのパフォーマンスのハイライトです! 1月中旬には、彼女のウェブシリーズ http://Hablab.tv でのパフォーマンスも予定されています。

ボリューム感のあるエフェクトは@_kzr(keijiro takahashi)氏のRcam libraryからのもの。

Volta Audio LTD(ヴォルタ・オーディオLTD):同社の表現によれば「あなたの音楽をインタラクティブな世界に変える」というコンセプトのもと、アーティストが没入型の複合現実的ライブ体験を構築するためのプラットフォーム。アーティストのImogen Heap(イモージェン・ヒープ)氏は、ここ数カ月のパフォーマンスでこのツールを使って実験を行っている。最近配信された動画の一部を上に掲載した。

Westcott Multimedia(ウェストコット・マルチメディア):音楽カタログに関連するイベント(アーティストの誕生日や、バイラル動画の背景に曲が使われたときなど)を探し出し、それに合わせてマーケティングキャンペーンを行う自動広告プラットフォーム。

最新クラスの企業と合わせて、Techstars Musicは、Quality Controlとの提携も発表した。Quality Controlは、Migos(ミーゴス)、Lil Yachty(リル・ヨッティー)、Lil Baby(リル・ベイビー)などのレーベルとして知られるQuality Control Musicのメディアハウスだ。Quality Controlは、Techstars Musicの「メンバー」企業(LPのようなもので、投資を提供したり、企業の審査に協力したり、参加が決まった企業に指導したりする)として協力する。

既存のメンバー企業には、Amazon Music(アマゾン・ミュージック)、avex(エイベックス)、Bill Silva Entertainment(ビル・シルヴァ・エンターテインメント)、Concord(コンコード)、Peloton(ペロトン)、Entertainment One(エンターテインメント・ワン)、Right Hand Music Group(ライト・ハンド・ミュージック・グループ)、Royalty Exchange(ロイヤリティ・エクスチェンジ)、Sony(ソニー)、Warner Music Group(ワーナー・ミュージック・グループ)などが名を連ねる。

モクジドロウスキー氏によると、Techstars Musicの卒業生企業は、2017年の第1期生以降、1億500万ドル(約114億円)以上を調達しているという。上記のグループは、2021年5月のDemo Day(デモデイ)を前に、すでに300万ドル(約3億2500万円)以上を調達しているとのことだ。

カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:Techstarsアクセラレータープログラム

画像クレジット:TechStars Music

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

三菱地所サムライインキュベートは2月1日、スタートアップ企業とのオープンイノベーションによる新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」について、採択企業8社を決定したと発表した。

同プログラムは、イノベーション創出とビジネスモデル変革を目的として2017年度より実施。4期目となる今回は、急激な社会変容・行動様式の変化が求められる昨今の状況を踏まえ、ともに課題に向き合い、新しいまちのあり方を提案していくパートナーとなるスタートアップ企業を募集。110件のビジネスプラン応募から、8社のスタートアップ企業を採択した。

同プログラムは、今期含め合計で過去約650件の応募があり、合計24社の企業を採択している。

AirX

2023年以降訪れる「空の移動革命」を見据え、空の交通デジタルプラットフォームを開発するテクノロジーカンパニー。空の観光遊覧事業「AIROS Skyview」、空の移動プラットフォーム「AIROS」を展開する。

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

コークッキング

食品ロス削減と意識向上のためのフードシェアリングサービス「TABETE」(タべテ。Android版iOS版)を展開。中食・外食店舗を中心に、食事が余ってしまったお店と、お得な食事を探しているユーザーとのマッチングを行う。

Drone Future Aviation

顧客に合ったドローンや配送ロボット、配膳ロボットを世界中から調達し国内向けにカスタマイズをして販売・リースを行う。

ヘラルボニー(HERALBONY)

福祉を起点に新たな文化を創ることを目指す福祉実験ユニット。日本全国の知的障害のある作家とアートライセンス契約を結び、2000点以上のアートデータを軸とする事業を展開する。直販サイト「HERALBONY SHOP」を公開中ほか、2021年春に「HERALBONY GALLERY」をオープン予定。

PacPort

「モノ」の受渡を非対面・非接触で実現させる、スマートロックとサービスプラットフォームを提供するデジタルトランスフォーマー。集合住宅向けロッカーサービスを提供。

scheme verge

MaaSを用いたデータ駆動型エリアマネジメント事業会社。エリア全体を回遊するようなMaaS整備を行うとともに、そのデータを分析して潜在ニーズに基づく観光コンテンツや地域拠点の造成とDXを進める。現代アート・地域アートをはじめその地域らしいカルチャースポットを探す、行く、体験するをフルサポートするサービス「horai」(Android版iOS版)などを展開。

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

THIRD

800社超が利用するAI不動産管理システム「管理ロイド」を展開。AIが搭載されたアプリによって、不動産管理の労働生産性改善と管理品質向上を実現する。

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

AZOO

ホテルシステム「WASIMIL」(ワシミル)を展開。予約取得、フロント・清掃業務、収益管理、マーケティングまでが一つのシステムで全同期、一元管理可能となり、ホテル運営を自動化・効率化する。

三菱地所がスタートアップとの新事業創出を目指す「三菱地所アクセラレータープログラム 2020」採択8社紹介

三菱地所は、これまで多種多様なスタートアップ企業との共創を進めるアクセラレータープログラムのほか、社内における新事業提案制度やベンチャー出資、インキュベーション施設の開発・運営を通じビジネスチャンスの創出を実施。今後もビジネスモデル革新の推進を目指し、既存事業領域における競争力強化だけでなく、「ノンアセットビジネス」や「BtoC/BtoBtoCに着目した新たな事業展開」に引き続き注力していく。

またサムライインキュベートは、これまでの国内外におけるイノベーション支援実績を活かして企画・運営・実施を担っており、スタートアップ企業の募集・コミュニケーション、選定などをともに行ってきた。今後は、採択スタートアップとの共創支援メンタリングや優れた共創アイデアを持つ企業への出資検討などを行い、共創支援をより強化していく。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム(用語)AZOOAirXコークッキングサムライインキュベートscheme vergePacPortヘラルボニー三菱地所三菱地所アクセラレータープログラム日本(国・地域)

アクセラレーターUrbanーXは世界がその環境思想に追いついてきたこの機に次期コホートを決定

ベンチャー投資ファンドUrban US(アーバン・アス)とBMWの子会社であるMINI(ミニ)が、持続可能で回復力のある未来の都市居住問題に第一義的に取り組む企業を支援する目的で立ち上げたアクセラレーターのUrban-X(アーバンエックス)の新しいコホートが決まった。

第9期となる今回の参加企業は、Urban-Xとその親会社が長年取り組んできたUrban-Xの使命に世界最大手の投資会社が賛同し始めたこの時期に、市場展開することとなる。早い話が、気候が変動しているため、変化した環境に人が適応できるよにする技術的ソリューションが求められているということだ。

「2014年の気候テック投資家として、2021年にいられてよかった」とUrban USの共同創設者Stonly Baptiste Blue(ストーンリー・バプティース・ブルー)氏はいう。「持続可能性と気候変動に対処するスタートアップが今ほど追い風に恵まれた時期はないと、納得されると思います」。

もちろんUrban−Xの仕事は、単に気候変動と復興に対処するだけではない。今後数年で資金を調達し投資者に大きなリターンをもたらすであろう企業として、この分野のスタートアップが目立つようになってきた。

「私たちが見ているのは、気候市場の数百兆ドル(数京円)という資金の波です」とバプティース・ブルー氏。「今が気候の10年であることを示す証拠はたくさんあります」

そして、バプティース・ブルー氏が将来に期待するように、野心的な起業家が大きな新ビジネスを立ち上げる機会はまだまだたくさんある。

「物事がますます厄介になり、災害が日常のものとなる中、復元力を備え、人と人とのコミュニケーションを保つために、災害リスクから情報遮断対策、コミュニティ構築と、この気候テック投資の第2波で私たちがカバーしようとしてる課題は数多くあります」とバプティース・ブルー氏は話す。

今回の新しい講座でUrban−Xが支援する企業には、その条件にぴったり一致するものがある。ソーラー電力の交直変換を集中管理する装置を展開するDomatic(ドマティック)、復元プラットフォームのためのコミュニケーションプラットフォームを構築するOneRoof(ワンルーフ)、災害リスクを軽減する機械学習プラットフォームDorothy(ドロシー)などがそうだ。

TechCrunchの調べでは、現在、同アクセラレーターの内部利益率はおよそ29%だ。

今回参加するコホート企業は以下のとおり。

  • Builders Patch(ビルダーズ・パッチ):安価で複数世帯が暮らせる住居のためのデータプラットフォームおよびマーケットプレイス
  • Domatic(ドマティック):交流主体のソーラー電力供給の普及を目指す集中型の交直変換装置を販売
  • Dorothy(ドロシー):宅地単位で高度な災害リスクの分析が行える機械学習プラットフォーム
  • OneRoof(ワンルーフ):コミュニティ住宅と復元コミュニケーションプラットフォーム
  • Oonee(ウーニー):安全な自転車置き場の管理とマイクロモビリティ関連サービスのためのeコマース・プラットフォーム
  • Origen Hydrogen(オリジェン・ハイドロジェン):大型車両、工業、長期バックアップ電源のための環境にやさしい水素を製造する低価格のハードウェア
  • Singularity(シンギュラリティー):AIとデータを駆使した炭素排出情報と予測のためのプラットフォーム
  • Urbio(アービオ):都市や公共施設のエネルギー革命のための計画とデザインを支援するソフトウェア。
カテゴリー:EnviroTech
タグ:Urban-Xアクセラレータープログラム気候変動持続可能性

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(文:Jonathan Shieber、翻訳:金井哲夫)

5Gを活用したサービス開発を促進する東京都の「TOKYO 5G PROMOTER」、第1期採択企業の6社を紹介

1月28日、東京都の「5G技術活用型開発等促進事業」が実施するアクセラレーションプログラム「TOKYO 5G PROMOTER」の第1期採択企業が発表された。採択されたのはエドガ、FMB、Symmetry Dimensions、FutuRocket、Holoeyes、ホロラボの6社だ。TOKYO 5G PROMOTERでは、採択企業に対して実証実験の場所と機会の提供、通信キャリアなどとのネットワーク構築支援、メンタリングの提供、開発環境の支援、ビジネスマッチングや人材採用など事業成長に必要な要素に関する支援を行うという。

エドガはVR開発を得意とするスタートアップ。5Gの技術を利用することで、非接触で実施できる7万人規模のバーチャルゲームショウ(VGS)の実現を目指す。

FMBは高精緻なファッション3Dモデリングを手がけるスタートアップだ。同社はプレスリリースの中で、「Tokyo 5G Promoterで採択されたXRと3Dモデリング技術をさらに発展させDXを加速する」とコメントしている。

Symmetry Dimensionsは、XRの研究開発を専門に行うスタートアップ。2017年度のTechCrunch Japanスタートアップバトルにも出場した企業だ。現実空間の工場や製造設備、製品、オペレーションをデジタル空間に再現することを意味する「デジタルツイン」の構築と利用を可能にするプラットフォームの実現を目指している。5Gの技術を利用し、人の流れや気象などをデジタル空間に再現する空間・都市向けデジタルツイン・プラットフォームの「SYMMETRY」の開発を進める。

FutuRocketは、小規模事業者向けのAIカメラ「ManaCam」とIoTトイレットペーパーホルダー「カミアール」などを開発するスタートアップ。同社はプレスリリースの中で、「5Gの高速大容量通信を短時間だけちょっと使う。フェラーリでコンビニに買い物に行くような試みですが、5G活用を活性化し、裾野を広げていく上で新たな使い方を提示していきます」とコメントしている。

Holoeyesは患者の臓器や患部の状態を仮想空間で把握できるVRや、Microsoft HoloLensなどのMR技術を使い、術前のカンファレンスや遠隔地との症例共有などを可能にするコミュニケーションツールを開発するスタートアップ。

ホロラボはHoloLensやWindows Holographicを使ったアプリケーションの開発を手がけるスタートアップ。2020年6月には空間上にマニュアルを設置して、作業現場の利便性を高めるアプリ「手放しマニュアル」などをリリースしている。

TOKYO 5G PROMOTERは上記6社に対し、2022年2月まで支援を行う予定だ。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:5Gアクセラレータープログラム

Visaによる買収が未遂に終わったPlaidが無名のフィンテック企業家を支援するインキュベーターを立ち上げる

Plaid(プレイド)は、バックグラウンドがよく知られていないアーリーステージのフィンテック起業家を対象とする9カ月間のインキュベーター「FinRise(フィンライズ)」を起ち上げた。2020年の夏、Black Lives Matter(ブラック・ライヴズ・マター)抗議活動の中で行われた社内ハッカソンに触発されたこのアクセラレーターは黒人、先住民、有色人種(BIPOC)が主導するスタートアップを明確に探している。

PlaidのグロースマネジャーであるNell Malone(ネル・マローン)氏と、デザインマネージャーのBhargavi Kamakshivalli(バルガビ・カマクシバリ)氏が、このプロジェクトの先頭に立っている。

このインキュベーターでは、ベータ段階の製品を持つポストシードおよびプレシリーズBのテック系スタートアップを、3社から5社ほど募集していると、マローン氏はTechCrunchに語った。応募には最低2人の従業員と1人の創業者が必要だ。また、明らかにフィンテック分野で活動中のスタートアップであることも条件で、具体的には消費者ビジネスのファイナンスデータに焦点を当てた事業を行っている必要がある。

この最後の前提条件は、Plaidの事業と正確に一致する。Plaidは、消費者の銀行口座とフィンテックアプリ間の結合組織として機能するソフトウェアのスタートアップ企業だ。ゆえにFinRiseは、これらの統合の創造的な延長線に感じられるが、単に新規顧客を獲得することよりも、創業者の起業を支援することに重点を置いている。

合格したスタートアップは、Plaidのリーダーからメンターシップを受け、製品の洞察を助ける専任のアカウントマネージャーと、ブートキャンプのセッションでアドバイスを受けられる起業家のネットワークを得ることができる。このインキュベーターは、Y CombinatorやTechStarsのような通常3カ月間のアクセラレータープログラムよりも長いが、そこまで集中的ではない。

「3日間のバーチャルブートキャンプは、FinRiseプログラムの中で最も集中的な部分になります」と、マローン氏は述べている。「ワークショップの後、参加者は専任のアカウントマネージャーと一緒に仕事を行い、継続的なプログラミングサポート体制を受けることになります。【略】私たちの目標は、9カ月にわたるプログラムの間、参加者にあらゆる段階で継続的なサポートを提供することです」。

奇しくも今回の発表は、Visaが規制上の問題からPlaidの買収を断念したと発表してから、わずか1週間後に行われたものだ。発表当時に買収額53億ドル(約5500億円)といわれていたこの契約は、フィンテックの創業者たちやベンチャーキャピタルから楽観的な見方をされていた。この買収を断念の発表は、民間のフィンテック企業が成長を続ける中で、政策的な問題に対処しなければならないことがいかに増えているかも明らかにしている。

3日間のブートキャンプでは、金融サービス分野における規制や法的な圧力に、スタートアップ企業がどのように対処すべきかという焦点から、このダイナミックな動きに取り組む計画だ。その他の論題としては、情報セキュリティ、エンジニアリングの実践、ユーザー中心の設計などが予定されている。

無名な起業家にとってハードルとなるのは、メンターシップではなく資金調達へのアクセスとなる傾向がある。今のところ、FinRise自身が株を取得したり資金を提供することはないが、小切手帳を持っているVC企業やアクセラレーターのネットワークに紹介することを、このインキュベーターは約束している。

もちろん、Plaidがこれらのスタートアップ企業のどこかに投資を検討するという、古典的なコーポレートベンチャーキャピタルのアプローチを取ることもあり得る。その可能性を尋ねられたマローン氏は「現在のところ、それは我々の計画には入っていません。まだこれからですから。今はプログラムを試験的に実施して、どうなるかを見るのを楽しみにしているところです」と答えた。

カテゴリー:フィンテック
タグ:Plaidアクセラレータープログラムインキュベーター

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)

VCのSuperChargerがEdTechのバーチャルアクセラレーター開始

パンデミック以前は総合ベンチャーキャピタルはEdTechに興味を示さなかった。教育分野をターゲットとするスタートアップはベンチャー資金をあまり調達できない状態が数十年続いた。新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が始まってから1年以上経った今、この分野には才能ある人材が殺到し、スタートアップは損益分岐点達成からユニコーンへ、さらに株式上場の可能性まで視野に入るようになっている。

こうした勢いを背景に、アジアを中心に国際的ネットワークを持つベンチャーキャピタルであるSuperCharger Venturesは、アーリーステージのEdTech向けアクセラレーターを立ち上げた。米国時間1月11日にオンラインでスタートする12週間のプログラムには6つのスタートアップチームが参加している。

SuperChargerがアクセラレーターを開催するのは、これが初めてではない。同社は過去にフィンテックのアクセラレーターを3回実施している。SuperCharger Venturesの共同ファウンダーJanos Barberis(ヤノス・バルベリス)氏はこのピボットの理由は非常に単純だと語った。つまり銀行だという。

バルベリス氏によれば、新型コロナにより多くの銀行が支店の営業を続けることが困難になっており、フィンテックサービスの需要が激減したという。同氏は「現在、銀行にはイノベーションに取り組むための余裕がありません。こういうときに真っ先に削減されるのはイノベーションです」と語った。

こうした状況で同社はEdTechにピボット(未訳記事)したが、フィンテックのアクセラレーターを運営した経験から重要な教訓を得ている。つまり継続的な収入源を得るためのB2B(企業向け事業)の重要性だ。

バルベリス氏は「B2B事業は収益を得る上での安定性、健全性があるので重視しています。つまり健全な収入源です。現在、投資家が投資を決める要因は健全な収入の有無だと思います」と語った。

たしかにバルベリス氏の主張に異議を唱えるのは難しい。しかしQuizletCourse HeroApplyBoardといった現在のEdTechユニコーンの多くはコンシューマ向け、つまりB2Cだ。教育機関は多数ありしかも非常に細分化されているため、エンドユーザーをターゲットとするほうがマーケティング上有利になるためだ。少なくとも米国ではそうだ。

しかし理論的にはB2BビジネスはB2Cより容易に多数のユーザーを獲得する可能性を秘めており、新型コロナの蔓延はB2B移行というトレンドを加速している。バルベリス氏は「国際的に知名度を高めることも重要です。また(国際市場では)教育機関の細分化が米国より少ない場合があります」と述べた。

アクセラレーターに参加しているスタートアップは、B2B市場の開拓だけでなく、アジアとヨーロッパ市場への拡大にも焦点を当てることが求められている。

バルベリス氏は、ヨーロッパと(中国を除く)アジア市場はどちらもEdTech分野に需要と供給のギャップがあり、十分にビジネスチャンスがあると考えている。ヨーロッパでは企業は大学によるデジタル学習を求めている。アジアでは、中国外の市場が有力であることを投資家に実証する必要があると考えている。ヨーロッパにはすでに需要があり、アジアには需要を生み出すチャンスがあるわけだ。

同氏は当面、米国と中国をターゲットから外している。両国にはすでに多数のスタートアップが存在し市場が飽和状態にあると考えているためだ。

SuperChargerのEdTechのクラスは、通常のアクセラレーターモデルに準じている。ただし教育機関との提携や短期間で実効を上げる(B2BのEdTech事業の需要は夏季に集中的に発生する)方法など、教育事業の特性に合わせた内容が含まれている。

SuperChargerは資金を提供しない。サービスの対価はスタートアップの株式の1〜2%だ。これは会社評価額として7万5000ドル(約780万円)から10万ドル(約1040万円)程度と見積もられている。アクセラレーターはデモデーでクライマックスを迎える。この際、総額1500万ドル(約15億6000万円)から2000万ドル(約20億8000万円)程度のベンチャー資金を調達できると考えている。

TechCrunchでも報じたNextView Venturesをはじめ、アクセラレータープログラムを開催してビジネスの成長支援し、パンデミック下でもシード分野の活気を維持しようとするベンチャーキャピタルは多い。

上記しているようにSuperCharger Venturesはフィンテックに焦点を当てたアクセラレーターを3回実行し、49社が卒業している。フィンテックは過去に十分活況を呈しているセクターだったが「この分野は飽和したため(EdTechに)ピボットした」とバルベリス氏は述べた。

最初のクラスには208チームの応募から以下の6チームが選ばれている

  • Axon Park:ファウンダーはTaylor Freeman(テイラー・フリーマン)氏ら。仮想現実を利用して医療専門家にパンデミック下の個人防護具使用手順等の職業訓練を行う。ターゲットは企業、政府、大学。
  • BSD Education:共同創業者はChristopher Geary(クリストファー・ギアリー)氏、Nickey Khemchandani(ニッキー・ケムチャンダニ)氏。8歳から18歳までの生徒向けのテクノロジー学習カリキュラム。このスタートアップはカリキュラムの提供以外に、教師向けの専門的トレーニングとオンライン学習のプラットフォームを提供する。
  • Dijital KolejZeynep Dereli(ゼイネップ・デレリ)氏とFerruh Gürtaş(フェルー・ギュルタシュ)氏が創立。自由な時間に再生できる非同期学習と特定時間に実施される同期学習のハイブリッドによるオンライン教育モデルの構築。
  • NewcampusWill Fan(ウィルファン)氏、Fei Yao(フェイ・ヤオ)氏の創立。ジム(会員性運動クラブ)の学習版と位置づけている。企業におけるリーダーシップ育成に焦点を当てた生涯学習のプラットフォーム。
  • Ringbeller:ファウンダーはCJ Casciotta(CJ・カシオッタ)氏。インタラクティブなビデオレッスンを利用して子供たちにソフトスキル(創造性、親切心など)を教える。
  • RoybiElnaz Sarraf(エルナズ・サラフ)氏、Ron Cheng(ロン・チェン)氏が創立。STEM(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)分野で子供向けテーマを教えるAIロボットの構築。

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カテゴリー:EdTech
タグ:VCアクセラレータープログラム

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

YJキャピタルとEast Venturesの起業家支援プログラム「Code Republic」が第9期スタートアップ募集開始

YJキャピタルとEast Venturesの起業家支援プログラム「Code Republic」が第9期スタートアップ募集開始

ヤフーのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)「YJキャピタル」と、日本および東南アジアで最大級のシードVC「East Ventures」が共同運営するアクセラレーター「Code Republic」は12月10日、第9期参加企業の募集を開始した。応募締め切りは2021年3月7日23時59分で、合否通知は2021年3月中旬。プログラムの開催期間は、2020年4月20日〜2021年8月25日予定。「Code Republic 第9期 応募フォーム」で応募を受け付けている。

募集対象は、加速度的な成長を狙うスタートアップ。応募条件は、チームにエンジニアがいること。また新型コロナウイルスの影響を踏まえ、オンライン開催としており、地方在住でもプログラムへの参加が可能としている。

YJキャピタルとEast Venturesの起業家支援プログラム「Code Republic」が第9期スタートアップ募集開始

Code Republicは、起業志望・起業初期などシード期のスタートアップを対象に創業資金700万円、毎週のメンタリング、各種勉強会を開催する4ヵ月間のアクセラレータープログラム。Code RepublicではシリーズA達成率100%を目標として、スタートアップが最短でPMF(Product/Market Fit)を達成できる環境を提供している。

YJキャピタルとEast Venturesの起業家支援プログラム「Code Republic」が第9期スタートアップ募集開始

2016年の設立以降、合計25社に対して累計10.2億円の投資を実行。追加調達率は72%、卒業企業の累計時価総額は163億円となり、多くの企業が成長を続けている。

少数の企業に対してフルコミットでの支援を行なっており、第8期は100社以上の応募から、オンラインコミュニティポータルサービス「VIVERTA」、日本酒の記録・レコメンデーションサービス「サケアイ」2社を採択、2020年11月よりプログラムを開始している。

Code Republicでは、プログラム開始時点に創業資金700万円のシード投資を実施。週次メンタリングでは、事業進捗に対してキャピタリストおよび起業家同士によるフィードバックを行い、起業時に陥りやすい失敗を防ぎ、最短での事業成長を後押しする。また月次発表では、Code Republicのアドバイザーに対して事業進捗を発表、フィードバックにより事業の精度を高める。

VCや各領域の専門家、ゲストアドバイザーを招いての勉強会も隔週開催。様々な専門知識を習得するとともに、Code Republic卒業企業との交流により、起業家同士のつながりを構築できる。

プログラムの最後は、投資家を招いたデモデイを開催。投資家からのフィードバックとともに、追加資金調達を目指す。

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Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始
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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム(用語)East Ventures(企業)Code Republic(用語)YJキャピタル(企業)日本(国・地域)

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

Plug and Play Japanは12月7日、次期アクセラレータープログラム「Summer/Fall 2021 Batch」の募集開始を発表した。

Summer/Fall 2021 Batchの募集期間は2020年12月7日から2021年2月19日。プログラム期間は2021年6月〜9月。対象は、Plug and Play Japanの企業パートナーとの連携を希望するスタートアップ、登記済みまたはプログラム期間中に登記予定のスタートアップ(すべてのステージのスタートアップが対象)。申し込みは、同社特設ページより行う。

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

  • 募集期間:2020年12月7日~2021年2月19日
  • プログラム期間:2021年6月〜9月
  • 参加条件:Plug and Play Japanの企業パートナーとの連携を希望するスタートアップ、登記済みまたはプログラム期間中に登記予定のスタートアップ
  • 申込方法:Plug and Play Japanウェブサイト内の特設ページから必要事項を記載の上、募集期間内に応募

また、2021年1月26日と2021年2月9日に、説明会を兼ねてスタートアップ企業向けに人数限定のオンラインミートアップを開催する。参加希望の方は「2021年1月26日(火)参加登録」「2021年2月9日(火)参加登録」より登録を行うようよびかけている。

同社のアクセラレーションプログラムは、「テーマ」を主軸として、国内外のスタートアップをグローバルレベルのスタートアップへと支援していくというもの。

またテーマごとの3ヵ月間のプログラムを年2回運営。1テーマ(領域)をVertical、1プログラムをBatchという単位で呼び、日本の場合東京で「Fintech」「Insurtech」「IoT」「Mobility」「Brand & Retail」のの5Vertical(5領域)、京都で「Hardtech & Health」の1Vertical(1領域)、大阪(1領域)で「SmartCities」の1Verticalの合計7Vertical(7領域)を実施している。

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

スタートアップ企業は、同プログラムを通じて、複数の企業パートナーとの連携の機会を獲得可能。成果発表会「Summit/EXPO」で優勝したスタートアップは、本社シリコンバレーでのピッチ機会が得られ、グローバルマーケットへのアクセスも可能としている。

「Summit/EXPO」は、東京の場合2021年3月2日~3日の2日間に渡ってPORTCITY TAKESHIBA PORT HALLにおいて開催。京都では、2021年3月16日に京都産業会館で、大阪では2021年3月18日にナレッジシアターで開催する。

一方企業パートナーは、プログラムへの参加を通じ、厳選された国内外スタートアップとの個別面談、ネットワーキング、ビジネスマッチングなどの機会が提供される。

Plug and Play Japanが「Summer/Fall 2021 Batch」参加スタートアップを募集開始

Plug and Play は、革新的な技術やアイディアを持つスタートアップを大手企業とともに支援するグローバル・ベンチャーキャピタル/アクセラレーター。2019年はプログラムを通じて、米国本社では549社以上の、グローバルでは1450社を超えるスタートアップを支援した。

現在、世界16カ国30拠点以上に拡大し、Plug and Play Japan はその日本支社として、2017年7月に設立。2019年は60超のアクセラレーションプログラムを実施し、400社超の企業へイノベーションを提供した。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム(用語)Plug and Play(企業)Plug and Play Japan(企業)日本(国・地域)

スタートアップ育成アクセラレーター「ERA」を2020年秋に卒業する11社

混乱は小さなスタートアップを好み、パンデミックは混乱そのものだ。そのため、アクセラレーターやインキュベーターが、2020年の問題に取り組もうと意気込む新しいスタートアップをせっせと世に送り出すのは自然の流れだ。

そんなアクセラレーターにEntrepreneurs Roundtable Accelerator(ERA、アントロプレヌアーズ・ラウンドテーブル・アクセラレーター)がある。米国時間10月29日のSummer 2020デモデーにて、同プログラムから11の新しいスタートアップが卒業する。発足以来、ERAは215社以上のスタートアップを立ち上げてきた。それらは合計で5億ドル(約523億円)以上の資金を調達している。

ではさっそく、企業の紹介をしよう。

Aires Medical(アイレス・メディカル)は、慢性閉塞性肺疾患患者のためのハンドヘルド人工呼吸器を開発したハードウェア企業だ。この病気を持つ人たちは、外出時には必ずあの大きくてやっかいな医療機械を連れて行く必要がある。同社は現在、米食品医薬品局のFDA 510(k)認可を申請しているが、認可が下り次第、医療機器販売業者向けに販売を開始する。

Alaffia(アラフィア)は健康保険の請求審査を自動化する。同社の機械学習ダッシュボードは、いちはやく不適切な支払いを検出し、臨床調査をやり直し、報告書を作成する。こうして、ほとんど人の手によって非効率に行われてきた作業をスピードアップし明確化する。同社は、健康保険会社の過払い金を回収した中から収益を得る。

Caire(ケア)は、40代以上の女性のためのスキンケア製品に特化した直販ブランドだ。女性の閉経(およびそれにともなう天然ホルモンの減少)によって肌に起きる変化に専門に対処する成分を独自に開発した。Caireはサブスクリプションモデルを採用している。スターターキットのDefiance Science Duoは、月80ドル(約8400円)。

ChalkTalk(チョークトーク)は、パーソナル化したカリキュラムと授業計画で急速に変化するエデュテックのエコシステムに対処する。同社のプラットフォームは、それらの情報を元にパーソナル化した教材、グループ活動、練習問題を作り出す。対象は幼稚園から高校卒業までの数学と英語。その使命は、授業計画や宿題の準備に追われることなく、生徒たちと意義深い関係が築ける時間を教師に与えることなどだ。

Cquence(シークエンス)は、動画制作の市場に食い込もうとするSaaSプラットフォームだ。動画編集や、無数のメタデータポイントのインデックスマーキングとタグ付けの初期段階から機械学習を用いて映像の評価と分類を行うことで、編集者に最初から整頓されたライブラリーを提供できる。これにより、編集者は特定の人物、オブジェクト、または話を探せるようになる。Cquenceは、プラットフォームを利用する人数と利用した映像の分数で料金を徴収する。

Flourish Savings(フローリッシュ・セービングズ)は銀行、信用組合、金融業者などと協力して、ゲーム形式で、エンドユーザーの適切な経済感覚を養う。同社はパートナーにその技術をライセンスし、アクティブユーザー数に応じた料金を徴収する。

Masonry(メイソンリー)は、集合住宅の管理業務を自動化する。同社のソフトウェアは、集合住宅の維持管理に関連する幅広い業務を最適化し、完全なデータ分析と洞察を行うダッシュボードを管理者に提供する。料金は、ユニットごと、または月ごとの徴収となる。

Mosaic(モザイク)は、すべての個人と組織にとって最も貴重な資源の最適化を目指す。それは時間。同社はAIを用いて、誰が何にいつ取りかかっているかに基づき、人々の仕事の計画をアップデートし、組織の時間管理の生産性と利益性を評価する。Mosaicは、利用人数ごとに年間料金を徴収する。

OLIMP(オリンプ)は、配送を拒否されたときに、トラックの運転手が短期入庫可能な倉庫を探して予約できるようにすることで、車両の時間と経費を節約する。また同社はオンラインでの支払いを可能にし、長距離輸送の後の手続きをできる限り簡素化する。

StartSure(スタートシュアー)は、主にスタートアップのための保険証券を作成し、成長を続ける保険テックの分野で奮闘している。他社との違いは、5つの質問による非常に簡単な査定で、企業の必要最低限の債務と財産をカバーする方式だ。その後は、企業ごとの個別の特殊な条件に、AIの助言を元に対応する。StartSureの証券は月25ドル(約2600円)から。

Virtuleap(バーチュリープ)は、製薬会社に向けて、認知症治療薬の効果の検証を助けるVRを使った診断ツールを提供する。同スタートアップには、神経科学者と共同開発したVRゲームのライブラリーがあり、認知機能の幅広い検査が行える。これを使うことで、製薬会社は薬の測定が可能な効果を知ることができる。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム

画像クレジット:Steve Long / Shoot By Daylight

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(翻訳:金井哲夫)

英Selphim Capitalの宇宙技術アクセラレーターが最新コホートを発表

英国で唯一の宇宙技術アクセラレーターSelphim Capital(セルフィム・キャピタル)は、先週のWorld Space Week(世界宇宙週間)の最終日に、そのSpace Camp(スペース・キャンプ)プログラムに参加する最新コホートの詳細を発表した。

4pi Lab(フォーパイ・ラボ)
現在までの調達額:金額は非公開。Creative Destruction Lab(クリエイティブ・ディストラクション・ラボ)から非株式支援。
事業内容:「4pi Labは地球低軌道(LEO)衛星コンステレーションを開発し、山火事のリアルタイム検出、監視および報告を行います。衛星に搭載した独自のセンサーには、10mの解像度で山火事を検出し、山火事による甚大な被害を地球規模で根絶できる能力があります」。

Clutch Space Systems(クラッチ・スペース・システムズ)
現在までの調達額:FSE GroupのEnterprise M3エクスパンション融資30万ポンド(約4100万円)。
事業内容:「Clutch Space Systemsは、衛星通信用ソフトウェア無線(SDR)地上基地局を提供します。ソフトウェア無線基地技術は、ダウンリンクの通信を改善し、大幅なコスト削減を実現すると共に、衛星通信市場の加速度的な拡大をもたらす企業として積極的な役割を果たします」。

Helix Technologies(ヘリックス・テクノロジーズ)
現在までの調達額:なし
事業内容:「Helix Technologiesは、10cmレベルの精度を誇る精密GPSアンテナを提供します。製造技術とRF技術の飛躍的な進歩により、Helixは必要とされる通信およびナビゲーションを効率的に行うスペースを残しつつ、動的位置の正確な測定を高い精度で行うセラミックコアを採用した新しいGNSSアンテナを開発しました。またこのアンテナは、インフラからの反射や電波妨害を受けにくい設計になっています」。

Kinnami(キナミ)
現在までの調達額:金額は非公開。2020年6月25日にICE71 Accelerateよりシード投資を受ける。
事業内容:「Kinnamiは分散システムでのデータ共有、継続的なデータ移行、管理の安全性を独自の技術で確保し最適化します。Kinnamiは、AmiShare(アミシェア)という、データを断片化し暗号化するという独自のストレージおよびセキュリティーシステムを有します。デバイスの分散ネットワークで暗号化された断片化データを保管することにより、危険な場所で収集されるデータの安全を確保できるため、衛星通信、防衛、企業に適用できます」。

Starfish Space(スターフィッシュ・スペース)
現在までの調達額:金額は非公開。2019年12月1日にシード投資を受ける。
事業内容:「Starfish Spaceは、軌道上の人工衛星のためのオンデマンド宇宙輸送とメンテナンスサービスの事業化を目指しています。そのProximity Operations Software(近接作業ソフトウエア)は、画期的な軌道工学、マシンビジョンAI、低推力電気推進システムを組み合わせることで、軌道上の衛星の小規模な牽引サービスを安価に提供します」。

Sust Global(サスト・グローバル)
現在までの調達額:なし
事業内容:「Sust Globalは、気候リスク解析のためのアセットレベルでのリアルタイム地理空間モニタリングを提供します。そのプラットフォームは、複数の人工衛星と地上の拠点からデータを収集し、フルスタックのアセットレベル地理空間解析情報を生成します。Sustはこのデータを最新の気候モデルと標準的リスク評価に統合し、リスク分析から定量的で実用的な解析情報を引き出し、金融サービス企業に提供します」。

Vector Photonics(ベクター・フォトニクス)
現在までの調達額:2018年にICUReより金額非公開の資金を調達、2019年に英工学物理化学研究評議会より7万ポンド(約690万円)、同評議会から贈られた賞の賞金としてグロスローの企業から3万ポンド(約410万円)を調達。
事業内容:「Vector Photonicsの革新的にして革命的なフォトニック結晶レーザーは、従来の半導体レーザーの限界を押し広げ、端面発光レーザーの性能を同等のコストと柔軟性で提供します。その独自のビームステアリング能力は市場に変革をもたらし、データ通信市場はLIDAR市場などと肩を並べるまでになるでしょう」。

関連記事:全球測位衛星システム「GNSS」を置き換える衛星サービス構築に向けXona Space Systemsが約1億円を調達

カテゴリー:宇宙
タグ:アクセラレータープログラム

画像クレジット:Aleksandar Georgiev / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

韓国SK Telecomアクセラレーターの注目企業、自力で経路計画を立てる配達ロボから複数スマホによるスタジオ構築まで

TechCrunchは通信技術系のスタートアップをあまり取り上げないが、その分野で起きていることを知るために、ときどきチェックしたほうがいいだろう。ここでは韓国最大のキャリアであるSK Telecomのアクセラレーターから近く巣立つ数社を見て、そのトレンドを確認しよう。

これらの参加スタートアップは、韓国のアクセラレータープロジェクトであるTelecom Infra Projectに加わる。それは通信企業のグローバルなスペシャリスト育成事業の一環で、今回はSK Telecomとのパートナーシップの下に行われる。

スタートアップの事業内容はさまざまで、船の停泊をモニターするシステム、複数のスマートフォンでテレビスタジオを構成するアプリ、AIによる屋内の位置システムで対話的なマップを作る、デリバリーロボットのための視覚システム、デジタルのスタジアムでリモートのオーディエンスがライブのイベントを「一緒に体験する」システムなどだ。

ここでは、その内の数社を紹介していこう。

Dabeeo

独自AIによる屋内の位置システムは、スマートフォンのカメラが作り出す視覚データを利用して対話的なマップを作る。ゲームやマーケティング、ロジスティクスなどに用途がある。

Neubility

配達のラストマイルを担当するロボットに、視覚に基づいて位置と経路を計画する能力を提供する。

Seadronix

AIとコンピュータービジョンの技術を利用して、船の停泊をモニターするシステムを開発しているスタートアップ。

39 degrees C

複数のスマートフォンのカメラで撮っている映像をリアルタイムでストリーミングする技術を開発。そのシステムは複数のスマートフォンのフィードを、WiFi-Directと呼ばれる技術でお互いに直接接続し、それらのカメラの集合をテレビスタジオに変える。

Kiswe

エンターテインメントをブロードキャストする技術を提供するスタートアップ。KisweのCloudCastと呼ばれる製品は、いわば「クラウド上の放送スタジオ」で、ユーザーはデジタルのフィードをクラウドに送ってライブ、またはノンライブのコンテンツを製作する。もう1つのHangtimeと呼ばれるプロダクトは、各地のリモートオーディエンスがライブのイベントを「一緒に」体験し、チャットルームのあるデジタルスタジアムを作り出す。各自が自分の見る角度をコントロールできる。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:SK Telecom、アクセラレータープログラム

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ニッセイ・キャピタルのアクセラレータープログラム「50M」が3期生秋バッチの募集開始

ニッセイ・キャピタルのアクセラレータープログラム「50M」が3期生秋バッチの募集開始

ニッセイ・キャピタルは9月28日、アクセラレータープログラム「50M」(フィフティ・エム) 3期生秋バッチについて、参加スタートアップ企業の募集開始を発表した。募集期間は2020年10月1日から11月1日。オンライン説明会は10月5/12/19/26日19時開始。「独自の事業仮説」と「やりぬく熱意」を持つ起業家を最大6社採択予定。

50Mは、ニッセイ・キャピタルの豊富なノウハウと資金力を活かし、最大5000万円のシード投資を実施するアクセラレータープログラム。創業前または創業間もないスタートアップ企業を発掘・育成する最大10ヵ月の起業家支援を行う。

3期秋バッチ 募集概要・プログラムスケジュール

  • 募集対象企業: 強い意志と人間的な魅力をもった、創業前または創業間もないスタートアップ企業
  • 募集期間: 2020年10月1日~11月1日
  • オンライン説明会: 10月5日、12日、19日、26日19時開始
  • 申込方法: 公式サイトより必要資料を入手、準備後、専用エントリーフォームからエントリー
  • DemoDay(5000万円調達企業による投資家向け発表会): 2021年3月中旬

同プログラムは、実質的な返済義務がない事業推進資金500万円を採択時に投資し、続くシード投資資金も原則シリーズA時点で普通株へ転換されるなど、起業家の資本政策の自由度を確保できるような設計を特徴のひとつとしている。

また、「プログラム終了後も1社当たり累計30億円を超える投資が可能」、「ベンチャーキャピタリストと二人三脚で事業のプロトタイプを完成」、「AWS、GCP、HubSpotなど各種スタートアッププログラムの優待提供」なども実施される。

  • 採択時500万円、その後進捗に応じて4500万円出資
  • 出資時の企業価値評価は一律4億円
  • プログラム終了後も1社あたり累計30億円を超える投資が可能。1期生:14社採択、2期生:10社採択、3期生春:7社採択。現在までのシリーズS以降累計投資実行:17社・総額47.1億円(うちNCC24.5億円)
  • 採択企業は、ニッセイ・キャピタル内の50Mシェアオフィス利用可能
  • ベンチャーキャピタリストと二人三脚で事業のプロトタイプを完成。週1回:メンタリング、組織構築、仮説の検証、資金調達戦略に関するレクチャー実施。月1回:ゲストを招いたピッチイベント開催(VC、起業家、金融機関)
  • Demodayの参加者はシリーズS到達、もしくは到達見込みの企業のみ。到達しなかった場合、2022年3月開催予定「Demoday」まで参加継続が可能
  • AWS、GCP、HubSpotなど各種スタートアッププログラムの優待提供

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国内アクセラレーター9団体が気軽に担当者に質問・相談できるバーチャルオフィスを8月27日・31日に共同開設

国内アクセラレーター9団体が気軽に担当者に質問・相談できるバーチャルオフィスを8月27日・31日に共同開設

ヤフーのCVC(Corporate Venture Capital)「YJキャピタル」と、日本・東南アジアで最大級のシードVC「East Ventures」運営のアクセラレーターCode Republicは8月21日、国内アクセラレーター8団体と共同でバーチャルオフィスを開設し、オフィスアワーを開催すると発表した。

開催日時は、8月27日、8月31日のそれぞれ15-17時。各アクセラレーターの担当者にプログラム内容や事業内容、応募条件などを質問・相談できる。

オフィスアワーが開催されるバーチャルオフィスは、ウェブブラウザーを通じて誰もが自由に入室可能。バーチャルオフィスには、各アクセラレーターのブースがあり、参加者はアイコンを移動して、各アクセラレーター担当者へ気軽に質問や相談をしたり、他の参加者との会話を聞ける。

他の参加者に聞かれたくない場合は専用の会議室で話すことも可能。担当者が不在の場合は待機スペースで待つと、順番に声をかけていくという。

国内アクセラレーター9団体が気軽に担当者に質問・相談できるバーチャルオフィスを8月27日・31日に共同開設

バーチャルオフィスは、Open Network Lab第21期のNIMARU TECHNOLOGYが提供するOvice(オヴィス)を活用。参加者同士のアイコンの距離に応じて、音量が上下するため、オフラインのイベント同様のコミュニケーションを楽しめる。ボイスチャットだけでなく、ビデオ通話や画面共有など多様なコミュニケーションが可能。

  • バーチャルオフィスURL: https://godou-accelerator.ovice.in/
  • 参加方法: ウェブブラウザーで上記URLにアクセスし、氏名・メールアドレスを入力し入室
  • 8月27日15-17時: IBM BlueHub、青山スタートアップアクセラレーションセンター、AI.Accelerator、Open Network Lab、Code Republic、東急アクセラレートプログラム、集英社スタートアップアクセラレータープログラム マンガテック、LEAP OVER
  • 8月31日15-17時: IBM BlueHub、青山スタートアップアクセラレーションセンター、Open Network Lab、Code Republic、G-STARTUP、東急アクセラレートプログラム、集英社スタートアップアクセラレータープログラム マンガテック、LEAP OVER

現在国内には70以上のアクセラレータープログラムがあり、起業初期の仮説検証を支援するシードアクセラレーターや、企業のアセットを活用して事業成長を支援するスケーラレーターなど、事業ステージや業種に応じて多種多様なプログラムが存在しているという。

近年、アクセラレーターは増加傾向にある一方、各プログラムや各プログラム独自の提供価値については、まだまだ認知が広がっていないとしている。さらに、新型コロナウイルスの影響により、従来のような説明会や気軽に相談できる機会も減少している。

今回バーチャルオフィス上で一度に複数アクセラレーターに気軽に相談できるオフィスアワーを開催することで、スタートアップに対して、自社に適したプログラムを知る機会を提供、1社でも多くのスタートアップの事業成長に貢献したいとしている。

  • IBM BlueHub(日本IBM): 日本IBMが推進しているスタートアップとの共創プログラム。先進テクノロジーの活用支援やIBMの顧客企業とのオープンイノベーション、ベンチャーキャピタルからのメンタリングなどを通じて、スタートアップと共に新たなビジネスの創出を目指す。
  • 青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC。東京都主催、デロイトトーマツベンチャーサポート運営受託): 創業予定者や創業間もないスタートアップ企業をアクセラレートすることにフォーカスしたインキュベーション施設。アクセラレーションプログラムの期間は約5ヵ月、シード期の起業家の事業成長にコミットし、プログラム内の経営ノウハウのインプットを目的としたイベント、100人を越えるメンターとのネットワークを強みとする。
  • AI.Accelerator(ディップ): 日本初の「人工知能スタートアップ特化型」アクセラレータープログラム。AIや各事業領域の著名な専門家、起業家など、総勢約30名のアドバイザーと35社のパートナー企業で構成される支援チームがスタートアップの準備段階から約3か月間の支援を行っている。
  • Open Network Lab(デジタルガレージ): 世界へ羽ばたくスタートアップの育成を掲げて2010年にスタートした日本初のアクセラレータープログラム。シード期を対象とするオリジナルプログラムに加え、分野特化のプログラム(Resi-Tech、BioHealth)とエリア特化のプログラム(Hokkaido、Fukuoka)、プログラム卒業後の個別支援やコミュニティ形成を通じて、持続的な成長のための事業のコア作りや大手企業とのオープンイノベーションを支援。
  • Code Republic(YJキャピタル・East Ventures): シード期のスタートアップを対象としてシリーズA達成を目指す4ヵ月間のプログラム。創業資金700万円の提供に加え、毎週開催されるメンタリングやキャピタリスト・起業家を招いたイベントを通じて、アイデアの仮説検証を繰り返し、最短でのPMFを目指す。
  • G-STARTUP(グロービス): 将来日本を代表するベンチャー企業へ成長することが期待されるスタートアップの起業家を採択し、ユニコーン企業を100社輩出するプラットフォーム構築を目指している。プログラムでは、趣旨に賛同いただいた起業家のファカルティとの対談やグロービス経営大学院教員による講座を提供。現役ベンチャー・キャピタリストのメンターによる伴走を通じて、ユニコーンに向けた資金調達をサポートしていく。
  • 東急アクセラレートプログラム(東急): 2015年から開始し、東急グループの主要27事業者が持つ様々なアセットやリアルの顧客接点を活用したスタートアップのサービスの用途開発と社会実装を支援。2018年度から通年応募制へと移行し、24時間365日受け付けている。応募翌月中旬には一次回答を行い、随時事業共創に向けた協議を開始する。
  • 集英社スタートアップアクセラレータープログラム マンガテック(集英社主催、ツクリエ運営): 従来のマンガビジネスにとらわれない斬新な事業アイデアを持つスタートアップと共に、新たなビジネスを生み出すための共創プログラム。従来のマンガビジネスにとらわれない斬新な事業アイデアを持つ方を支援することで、新たなマンガビジネスの誕生に繋げていく。
  • LEAP OVER(三菱UFJリサーチ&コンサルティング): 「持続可能な地域社会の実現」に向け、AI、IoT、ロボティクスのキーテクノロジーを有するシードの「スタートアップ」と、パートナーとして参画する「大企業」、「自治体」の3者の共創によるPoCの実現を目指す、約4ヵ月のプログラム。

直接会えなくてもリモートアクセラレーターには参加する価値がある

私たちはUC Berkeley SkyDeck(UCバークレー・スカイデック)スタートアップ・アクセラレーターの2020年春のコホート(参加者)だ。初めてのリモートアクセラレーター(SAN FRANCISCO BUSINESS TIMES記事)に参加した。

参加者の多くは、バークレーを訪れるのを楽しみにしていた。なぜなら、Berkeley SKYDECKはいろいろな国の企業創設者のチームを支援し、ベイエリアでの人脈作りや、米国市場への道の開拓を手助けしてくれるからだ。

なので私たちは米国の各地から、さらには台湾、ロシア、トルコ、チリ、インド、イスラエル、カナダといった地域からも飛んできて、カリフォルニアの太陽を浴び、ナパでワインを飲んだり、サンタクルーズで海水タフィーを食べたり、セコイアを見たり、ヨセミテなどを訪れたりとカリフォルニアっぽいことを満喫しようと計画していた。もっとも、それを全部やるほどのヒマはなかったかもしれない。私たちは、スタートアップ創設者なのだから。だが、何かに「ノー」といえる機会が与えられるのは、いいことだ。

何はどうあれ、私たちは大勢の最高に頭がよくてクールな人たちと出会い、ブレインストーミングをして、たくさん友だちが作れると思っていた。同時に製品を市場に適合させ、ピッチの方法を学び、国際的に有名なベンチャー投資家から大きな投資を獲得するための、ものすごく大変だがやり甲斐のある作業に没頭する。キラキラキラ!

しかしこの春、コホートたちがプログラムを開始しようというとき、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が深刻になった。飛行機は飛ばず、デスクは与えられず、すべてがバーチャルの会合となり、直に(9月15日を記憶しておいて欲しい)バーチャルデモデーが行われる。海外のほとんどの創設者たちは、米国に来ることすらできなくなった。

世界のどこにいようとも、地球上の他の人たちと同じく、結局私たちも自宅で仕事をする羽目になった。ナパワインも、海水タフィーも、セコイアもヨセミテもなし。仲間には、不快な気候に悩まされている者もいる。やれやれ。

しかし、素晴らしい体験になったであろう物事は失われたものの、プログラムの素晴らしさについて、みなさんに疑念を抱かせるようなことはしたくない。SkyDeckは以下のことを私たちに提供してくれた。

  • 想像を絶する特別なネットワークとのVIP待遇のアクセス。そんなネットワークをちょっと思い描いてみて欲しい。それをはるかに超えたものだ。
  • 優秀なアドバイザーのネットワーク:SkyDeckはUCバークレーの卒業生で優れた業績を残している人たちとに1対1で相談ができるよう手配してくれた。このメンタリングのための人間的なアプローチは、新型コロナ禍の中でも滞りなく機能した。なぜならみな自宅に閉じ込められていて、通話を心待ちにしていたからだ。彼らは助言、人脈の紹介、人材募集などなどいろいろな世話をしようと待っていてくれた。
  • 楽しくて勉強になるインフォセッション:ときどき起きるインターネットの接続不良にはイラついたが、そこで苦労する人間がいなかったのは幸いだった。セッションには基本的な組織作りに関する助言、有名企業の創設者たちの苦労話と質疑応答、DEI(多様性、公平、インクルージョン)トレーニングなど21世紀の企業作りに重要な新しい方向性などが盛り込まれていた。講師たちはオンライン会議または教室を開き、特定の話題について深く、意欲的に話し合ってくれた。それはいつまでも続いた。
  • 他のコホート創設者や卒業生からのサポート:このプログラムは驚くほど家族的だ。厳しい時間が、奥深い体験や意義深い人間関係を育む。SkyDeckは、私たちがお互いに知り合えるよう、いくつものバーチャルイベントを設定してくれた。卒業生もSlackで積極的に参加し、1対1のメンタリングにもすぐに応じてくれた。人材募集やその他の無料アドバイスでも協力してくれた。私たち全員が、この先長年にわたり、社会的、職業的な支援をくれる新しい友人を得た。
  • UCバークレーの多用なエコシステムもすべて利用できる。有能なインターン、教員、業界との人脈などだ。これは、製品を市場に適合させる作業の過程で、生産性の向上に大いに寄与してくれた。残念ながら、新型コロナの影響で研究室は使えなかったため、特に一部のバイオテックやハードウェア系の創設者たちは、本当に楽しみにしていたことを逃してしまった。しかし、全員がオンラインでつながっているため、生物情報科学、機械学習、その他のコンピューター主体の共同作業は実によく機能していた。いいぞ、ベアーズ!
  • そしてもちろん、10万ドル(約1050万円)の投資だ。新型コロナで激変した環境に対応するため誰もが現金を必要としている今、これはとくに助かる。

飛行機が飛ばないため、海外の参加者たちは、母国からあり得ない時間帯にセッションに参加する必要に迫られたが、バーチャルセッションには、他の形では参加が難しかった我々の仲間が加われるという利点もあった。デモデーは、これまでで最大規模になるとの噂も聞いた。バーチャルだから自由に拡張できるのだ。ただこの話は、私たちからは聞かなかったことにして欲しい。

今は、ちょうど投資家月間が始まったところだ。デモデーまでの間にSkyDeckが設定した会合は、さらに興味深く内容の濃いものになる。投資家たちには、創設者と話をする方法が他にない。実際にシリコンバレーを歩いて回るよりも、オンラインで次々につながるほうがずっと楽だ。超裕福層の人たち著名な投資家も、私たちとZoomで話し合うのを楽しんでいるように感じられる。他のみんなと同様、ずっと家にいて退屈しているために、誰かと話をしたくて仕方がないのだ。

SkyDeckに参加が決まったときに楽しみにしていたことの多くは失われたが、バーチャルデスクやバーチャルデモデーだけでも、SkyDockにはものすごい価値がある。

SkyDeck 2020のコホートは以下のとおりだ。

  • Jeremiah Scholl(ジェレマイア・スクール) – AESOP Technology(イサプ・テクノロジー)
  • Vadim Nazarov(バディム・ナザロフ) – ImmunoMind(インミュノマインド)
  • Roland Polzin(ローランド・ポルザイン) – Wing AI(ウィング・エーアイ)
  • Sarah Placella(サラ・プラセラ) – Root(ルート)
  • Andrea Wang(アンドレア・ワン) – AHEAD Medicine(アヘッド・マシン)
  • Derrick Koenig(デリク・コーニグ) – ontopical(オントピカル)
  • Michael Morehead(マイケル・ムーアヘッド) – syGlass(サイグラス)
  • Vrinda Kapoor(ブリンダ・カポー) – 3rdiTech(サーディテック)
  • Camilo López(カミロ・ロペス) – Adereso(アデレソ)
  • Shirley Ying Pan(シャーリー・イン・パン) – Fibulas(フィビュラス)
  • Rahul Ramakrishnan(ラフール・ラマクリシュナン) – Xoba(ソバ)
  • Riya Muckom(リア・マコム) – Axent Biosciences(アクセント・バイオサイエンセズ)
  • Sukhi Singh(スキ・シン) – zHealth(ズィーヘルス)
  • Lindsey Hoell(リンジー・ホール) – Dispatch Goods(ディスパッチ・グッズ)
  • Erhan Ciris(イーハン・シリス) – 4D Sight(フォーディー・サイト)
  • Garrow Geer(ギャロウ・ギア)- Kura Technologies(クラ・テクノロジーズ)
  • Gevo Soghomonyan(ジーボ・ソーゴモニアン) – AimHub(エイムハブ)
  • Yosef Peterseil(ヨセフ・ピーターセイル) – Blings.io(ブリングズ・アイオー)
  • Dasha Kroshkina(ダーシャ・クロシュキナ) – StudyFree(スタディーフリー)
  • Guilhem Herail(ギレム・ヘレイル) – Hermes Robotics(ハーミス・ロボティクス)
  • Georgios Pipelidis(ジョージオス・ピペリディス) – Ariadne Maps(アリアドネ・マップス)

【TechCrunch Japan編集部注】本記事は、カリフォルニア大学バークレー校が主催するスタートアップアクセラレーターであるUC Berkeley SkyDeckのコホート(参加者)の共著となる。

カテゴリー:VC / エンジェル

タグ:Berkeley SKYDECK アクセラレータプログラム

画像クレジット:Blake Callahan / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

シード期起業家・起業を目指すU25向けのアクセラレータープログラム「Re:Vive」が第1期募集を開始

Re:Vive

Next Edgeは8月6日、シード期の起業家・起業を目指すU25向けのアクセラレータープログラム「Re:Vive」の第1期募集を開始した。募集期間は8月26日までで、採択企業には4ヵ月間のプログラムを提供する。また第1弾連携大学として、立命館RIMIX(立命館大学)の連携が決定済み。

Re:Viveは、関西でスタートアップ的なアイデアで起業を目指す個人、関西のシードスタートアップ起業家向けの産学連携型アクセラレータープログラム。応募条件は、創業前〜設立後1年以内のスタートアップ企業・個人(法人格は問わない)。募集期間は8月26日までで、採択企業には4ヵ月間のプログラムを提供する。

  • プログラム実施期間: 2020年9月〜12月
  • 募集期間: 2020年8月6日〜8月26日
  • 応募条件: 創業前〜設立後1年以内のスタートアップ企業・個人(法人格は問わない)。社会課題に興味を持つU25。スタートアップ的なアイデアを推奨
  • 募集人数(企業数): 20名(社)
  • 応募対象地域: 関西
  • 参加費: 無料
  • 応募方法: Re:Vive応募フォームより応募

応募企業・個人の中から採択した参加者に対しては、パートナー企業・キャピタリスト・起業家コミュニティなどによる定期メンタリング、パートナー企業などによるマーケティング・組織づくり・ファイナンスなどをテーマに参加者限定の毎週講座、進捗報告会や協業マッチングなど各種サポートを提供する。

Re:Viveのパートナー、スポンサー企業との協業やテストマーケティング実施に向けたサポートも実施。事業立ち上げ期にありがちな致命的なミスを犯さないよう、資金調達における事業計画作りやオフィスの選定、シェアオフィスの入居サポート、士業とのマッチングなども行う。

さらに、関西圏の各大学より、活動場所の提供、投融資、人材マッチングなどのバックアップを受け、起業家のさらなる事業推進をハード・ソフト両面でサポートするという。

関西圏の大学・行政で各々実施しているプログラムを一部共催し、コンテンツを共有することで、各プログラムのリソースをより集中させ、効果を最大化していく。従来、個別に行なっていたプログラムや投資検討を一部共通化することで、まずは東京に匹敵する関西のスタートアップ文化の醸成を目指すとしている。

また採択された参加者は、最終イベント「Re:Vive Pitch」では様々なステージで活躍中の起業家、投資家、金融機関を審査員として迎え、事業アイデアのピッチを実施。VCからの投資機会、借り入れにより資金を調達するデット・ファイナンス調達も視野に入れ金融機関目線でのフィードバックも行われるという。

さらに、初期の活動における固定費の削減と、事業推進をサポートするため、プログラム期間中、コワーキングスペースも無償提供される。

YJキャピタルとEast Venturesの起業家支援プログラム「Code Republic」が第8期スタートアップを募集開始

ヤフーのCVCであるYJキャピタルと、日本や東南アジアでシードラウンドのスタートアップ投資を中心に活動するVCであるEast Venturesは7月29日、共同運営するアクセラレータープログラム「Code Republic」の第8期参加スタートアップ企業の募集を開始した。応募締め切りは2020年9月6日。合否通知は9月上旬、プログラムの開催期間は、2020年10月6日〜2021年2月9日を予定している。

Code Republicは、シード期のスタートアップを対象とした4カ月間の集中プログラム。毎週開催される各種イベントのほか、キャピタリストやアドバイザー、起業家からのフィードバックを交えてアイデアの仮説検証を繰り返し、最短でのPMF(Product/Market Fit)を目指す。同プログラムは2016年に始まり、これまで23社に対して累計10.1億円の投資を実行。また、追加調達率は77%、プログラムを卒業したスタートアップ企業の累計時価総額は161.6億円となっている。

Code Republicではシード期の起業家に対して、事業資金の提供、投資家などとのネットワーク構築、バックオフィスの業務支援、企業運営のノウハウの提供、コミュニティ形成などのサービスを提供。シリーズA調達にに必要な知識を身につけるための勉強会やピッチのブラッシュアップの機会などもある。なお、新型コロナウイルスの蔓延を受けて、今年はオンラインでの活動が中心になる。

Code Republicが求める起業家、起業志望者は以下のとおり。

  • 社会構造・産業構造の革新を目指している
  • 誰よりも対象領域に詳しい
  • データドリブンで意思決定している
  • スピード感を持ってエグゼキューションできる
  • 粘り強く仮説検証を繰り返すことができる

集英社・少年ジャンプ編集部と新規事業開発部が「マンガテック2020」参加スタートアップを募集

集英社 少年ジャンプ編集部 新規事業開発部 スタートアップ アクセラレータープログラム マンガテック2020

集英社・少年ジャンプ編集部と新規事業開発部は7月21日、新たなマンガビジネス創造を目指す「集英社スタートアップアクセラレータープログラムマンガテック2020」(マンガテック2020)において、スタートアップ企業の募集開始を発表した。募集期間は9月30日23時59分まで。

集英社 少年ジャンプ編集部 新規事業開発部 スタートアップ アクセラレータープログラム マンガテック2020

マンガテック2020は、多くのマンガ作品を送り出してきた集英社が、従来のマンガビジネスにとらわれない斬新な事業アイデアを持つスタートアップとともに、新たなビジネスを生み出すための共創プログラム。もっとマンガの可能性を拡げたい・変えてみたいという、マンガビジネス開拓に熱い想いとアイデアを持つ起業家・スタートアップを募集する。

1次選考(書類選考)、2次選考(選考面談)の実施後、通過者は3次選考「マンガテック選考会」に参加可能となる。同選考会では、アクセラレータープログラムの対象者(5者予定)を選定。メンターの協力のもと「少年ジャンプ」編集部と新規事業開発部が中心となり行う。

また、マンガテック選考会で選出された対象企業に対しては、メンターによる伴走型アドバイス、少年ジャンプ編集部と新規事業開発部の持つマンガビジネスノウハウ、チャネルなどの資産の提供を通じて、事業ステージを進める起業・経営支援を実施する。

アクセラレータープログラムの成果発表は、2021年3月下旬予定。詳細なスケジュールなどは専用サイトで順次公開する。

  • 募集テーマ: 「エンタメ業界を変革するような新規アイデア、ビジネス」。自由な発想で、これまでに思いつかなかった分野・アイデア・テクノロジーとマンガを組み合わせ、新たな価値を生み出せるもの
  • 募集対象: 従来のマンガ、パブリッシングビジネス領域をアップデートできる、常識にとらわれないビジネスへのチャレンジを志す起業家・スタートアップ、新規事業を計画中の起業志望者(個人)。国籍・年齢などは問わないが、同プログラムはすべて日本語で実施される
  • 応募方法: 専用サイトにおいて募集受付
  • 募集期間: 9月30日23時59分まで
  • 賞品・賞金: アクセラレータープログラムへの参加権。副賞として最優秀賞1者「100万円分の事業化支援金」、優秀賞1者「50万円分の事業化支援金」、入賞3者「10万円分の事業化支援金」を用意

少年ジャンプ編集部では、マンガ・キャラクターに関する新しいアプリ・Webサービスの開発案募集について、2017年4月より「少年ジャンプアプリ開発コンテスト」として実施。これまでの入賞企画は、電子コミックマッピングサービス「マワシヨミジャンプ」、マンガアプリ「瞬刊少年ジャンプ」として配信を行った実績がある。

そうした中で、アプリ開発だけではない、新しいマンガビジネスの可能性を感じるようになったという。従来出版ビジネスの範囲では出会えなかったスタートアップや個人から、マンガ、キャラクター、パブリッシング分野に関連するイノベーティブな事業アイデアを広く募集し、共に新たなマンガビジネスを創出、発展させたいとしている。

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Plug and Play Japanが国内3拠点目を大阪府に開設、「スマートシティ」をテーマにスタートアップ募集

Plug and Play Osaka

グローバル・ベンチャーキャピタル/アクセラレーターのPlug and Play Japanは7月21日、昨年の京都拠点開設に続き、3拠点目となる「Plug and Play Osaka」を大阪府大阪市に開設すると発表した。

Plug and Playは、革新的な技術やアイディアを持つスタートアップを大手企業とともに支援を行う、シリコンバレー本拠のグローバル・ベンチャーキャピタルおよびアクセラレーター。世界33拠点に展開し、日本ではすでに東京と京都の2拠点を構えている。

Plug and Play Osakaは大阪府大阪市のナレッジキャピタル内に開設(大阪府大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館8階)。ファウンディング(創設)アンカーパートナーであるダイキン工業、近鉄グループホールディングス、三菱UFJフィナンシャル・グループ、りそなホールディングス、大林組、電通、エコシステムパートナーの竹中工務店の7社とともに、「スマートシティ」をテーマとしたアクセラレータープログラムを実施する。なおスマートシティとは、都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、計画、整備、管理・運営などマネジメントが行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区を指す。

Plug and Play Osaka

Plug and Play Japanは、2025年の大阪・関西万博などの世界的なイベント開催に向けた新しいスマートシティの発展と、うめきた二期や天王寺などの再開発による既存のまちのスマートシティ化の推進に貢献するとしている。

Plug and Play Osakaの1つ目のプログラムは、「スマートシティ」をテーマとして実施。また、この「スマートシティ」に基づいた注力分野は、「Smart Life & Construction」、「Travel & Experiences」、「Urban Mobility & Clean Tech」、「Hospitality & Health」の4つを予定している。締め切りは9月7日予定。

また、大阪府や大阪市、経済産業省近畿経済産業局、ナレッジキャピタルとも連携し、地域を挙げてプログラムを運営していくという。

Plug and Play Osaka

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カラーコスメティクスOEMのトキワが「ビューティーアクセラレータープログラム」参加スタートアップを募集

トキワ ビューティーアクセラレータープログラム

カラーコスメティクス受託製造のトキワは7月8日、ビューティ分野に関わるスタートアップ企業を対象に、業界初の試みとして「ビューティーアクセラレータープログラム」の7⽉15日開始を発表した。最⼤⽀援規模3000万円としている。

同プログラムは、イノベーションを重点においた「ビューティーケア」アクセラレータープログラム。プレシード、シード、アーリーステージを問わず、さらにD2Cを含むビューティケアメーカー・サービス事業者や流通業まで幅広いスタートアップ企業が対象となっている。また一般的なプログラムとは異なり、VC的な要素は持たずに創出したい製品を世の中に生み出す支援を行うことで、継続的な相互の事業発展が可能なパートナーを募集している。

  • テーマ: ∞ infinity
  • 応募テーマ:
    ・よりヒトを輝かせることができる機能と、人体/環境への配慮を両立できる製品開発のコンビネーション
    ・ダイバーシティ&インクルージョン(多様性への理解とサポート)を推進できる製品・サービス
    ・より人々を笑顔にできる幸せを提供できる製品・サービス
    ・次世代に誇れる社会貢献と持続的な商業活動を両立できる製品・サービスの提供
  • 募集期間: 7月15日~9月14日
  • 応募条件: 事業開始準備期から事業開始直後のビューティーケア関連事業のアイデアを有する者
  • 対象: D2Cを含むビューティケアメーカー、サービス事業者や流通業などのスタートアップ企業(プレシード、シード、アーリーステージ)

トキワ ビューティーアクセラレータープログラム

トキワによると、同プロジェクト対象のスタートアップ企業にとって、カラーコスメティクスの商品販売は非常に難易度が高く、世界各国の多様な顧客のニーズに合わせた商品の提供には多色化対応力を確保する必要があるという。またそのため、開発から製造、物流にかかる費用負担も多くなる。

デジタルマーケティングに強みを持ち、D2Cで販路を確保できるとしても、スキンケアのようなリピート性が低いために売り上げ予測は立ちにくく、研究開発、在庫管理のノウハウが強く求められるという。

そこで、カラーコスメに強みを持つトキワがパートナーとして協業。⻑年培ってきたノウハウを元に研究開発から製造・販路開拓までを⼀気通貫でサポートすることで、課題解決のスピードが早まり、ブランドの成⻑を維持できるとしている。

市場潜在価値が高く、実現可能だと判断されるプランに対して、以下のリソースを提供する。

トキワ ビューティーアクセラレータープログラム

  • 数多くのメジャーブランドの商品化に携わってきた50年以上の経験・信頼をベースに、処⽅・容器開発・製造のノウハウはじめ、安全性や品質確認や薬事関連法への対処についてサポート
  • 最⼤3組まで、原材料・容器・実⽣産コストすべてを無償でサポート(上限1万個)することで、1000万円以上のキャッシュフローを創出。事業開始時のリスク軽減、資⾦調達時の信⽤改善に貢献
  • ⼤⼿EC通販サイトなどとのコラボレーションにより、認知拡⼤、流通販路をサポート

トキワは1948年の創業以来、「世界中に美と感動と喜びをお届けする」ことを使命とし、日本のみならず海外の大手ビューティブランドのカラーコスメ受託製造を中核として事業を展開。カラーコスメティクス受託製造では国内シェア25%以上を占め業界1位を誇る。世界9ヵ所に工場を所有し、プレステージからマスブランドまで幅広く世界中のメジャーメイクアップブランドに商品供給を行っている。

2019年、カーライルとの戦略的業務資本提携により第2創業を迎え、さらなる成長基盤を育成するため、TOKIWA Labを設立。

また、中核事業の既存受託製造により持続的な成長を達成しつつ、5~10年後の成長基盤の強化を図るため新規事業へのアプローチとして同プログラムを開始。最終的には、従来通りの⽣産を請け負うだけでなく、⾃社に蓄積されたノウハウを共有し、新興ブランドやスタートアップ企業と共に成長しながら新たな価値を創出し、⽶国やアジアにおいても展開を広げていく予定としている。