スマホ風速計のVaavud、いよいよ出荷開始

Kickstarterの成功例、Vaavudは美しき一品である。デンマークの進取的発明家グループが作ったこの製品は、iPhoneまたはAndroidのヘッドホンジャックに差し込まれ、アプリと連携して風速を教えてくれる。電源は一切使用せず、端末とは、最近のスマートフォンに内蔵されている磁場センサーを経由してワイヤレスでやりとりする。

Vaavudは7月30日に出荷が開始され、bitemyapple、Grand St.、その他のガジェットや最新機器を扱う業者で販売されるが、私は事前に使用する機会を得た。Vaavudは屋外の風速や、室内で私がどれほど強く息を吹きかけられるかを教えてくれた。後者はとても楽しかったので、私は何度も繰り返した。

Vaavudは、殆どのスマートフォンにそのまま装着できるが、Samsung Galaxy S2向けに微修正を加えるためのキットも付属している。カラビナ付のソフトキャリングケースも付いてくる。登山や急流下りに持っていくために作られた製品だからだ。

Vaavudは、同社自身が作ったアプリで使う以外に、サードパーティーアプリもサポートしていて、最初にAPIを活用したのはWeendyだ。これは気象情報をクラウドソースするためのアプリで、世界中のVaavudを使う人からデータを集めて地域毎の風速プロフィールを作ろうとしている。これは理想的な統合だが、Vaavud自体がニッチな製品なので、多くの場所のデータが多数集まるまでには時間がかかりそうだ。

データは正確だと思われるが、他に風速を測る術を持っていないので比較は難しい。Vaavudのネイティブアプリが作るグラフは見やすくてよくできており、電池不要であることは、このデバイスが最も利用価値を持つであろうアウトドアや辺境地での使用に最適だ。40ユーロ(約61ドル)という価格は、ノベルティーには少々高価だが、環境調査を行う人や、気象に興味のある人たちは大いに楽しめるだろう。

多くのKickstarterプロジェクトは、成功したものもそうでなかったものも、何か特定のニッチを目指している。それは伝統的な資金調達経路に向いていない理由でもある。Vaavudがアピールするのはごく小さなセグメントだろうが、多くのKickstarterプロジェクトと異なり、賢実に実行されており作りもデザインも美しい。Vaavudが必要だと思った人は、迷わず入手するべきだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


スマホ風速計のVaavud、いよいよ出荷開始

Kickstarterの成功例、Vaavudは美しき一品である。デンマークの進取的発明家グループが作ったこの製品は、iPhoneまたはAndroidのヘッドホンジャックに差し込まれ、アプリと連携して風速を教えてくれる。電源は一切使用せず、端末とは、最近のスマートフォンに内蔵されている磁場センサーを経由してワイヤレスでやりとりする。

Vaavudは7月30日に出荷が開始され、bitemyapple、Grand St.、その他のガジェットや最新機器を扱う業者で販売されるが、私は事前に使用する機会を得た。Vaavudは屋外の風速や、室内で私がどれほど強く息を吹きかけられるかを教えてくれた。後者はとても楽しかったので、私は何度も繰り返した。

Vaavudは、殆どのスマートフォンにそのまま装着できるが、Samsung Galaxy S2向けに微修正を加えるためのキットも付属している。カラビナ付のソフトキャリングケースも付いてくる。登山や急流下りに持っていくために作られた製品だからだ。

Vaavudは、同社自身が作ったアプリで使う以外に、サードパーティーアプリもサポートしていて、最初にAPIを活用したのはWeendyだ。これは気象情報をクラウドソースするためのアプリで、世界中のVaavudを使う人からデータを集めて地域毎の風速プロフィールを作ろうとしている。これは理想的な統合だが、Vaavud自体がニッチな製品なので、多くの場所のデータが多数集まるまでには時間がかかりそうだ。

データは正確だと思われるが、他に風速を測る術を持っていないので比較は難しい。Vaavudのネイティブアプリが作るグラフは見やすくてよくできており、電池不要であることは、このデバイスが最も利用価値を持つであろうアウトドアや辺境地での使用に最適だ。40ユーロ(約61ドル)という価格は、ノベルティーには少々高価だが、環境調査を行う人や、気象に興味のある人たちは大いに楽しめるだろう。

多くのKickstarterプロジェクトは、成功したものもそうでなかったものも、何か特定のニッチを目指している。それは伝統的な資金調達経路に向いていない理由でもある。Vaavudがアピールするのはごく小さなセグメントだろうが、多くのKickstarterプロジェクトと異なり、賢実に実行されており作りもデザインも美しい。Vaavudが必要だと思った人は、迷わず入手するべきだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


一般ユーザーもガレージをVR空間に変えて飛んだり走ったりできる―Atlas Rift 3Dゴーグル用のiPhoneアプリ、Kickstarterで予約受け付け中

以前われわれは没入型VRゲーム用ゴーグル、Oculus Rift〔日本でも発売へ〕のデベロッパー向けバージョンを紹介した。

開発元のProtagonistの消費者向け低価格VRゲーム・システムの概要はこうだ。まずある程度広い場所が必要だ。楽にピンポンができるくらい居間が広ければそれでもよいが、まあガレージのほうがいいだろう。バスケット・コートや空き倉庫ならもっとよい。次に専用の位置マーカーを配置する。ファイルをダウンロードすればプリントアウトできるが、Protagonistではビニール製で床に吸い付くマーカーを提供する予定だ。ユーザーはOculus Rift VRゴーグルを頭に付け、 iPhoneを取り付けたAtlasチェスト・マウントを胸に装着する。Razer Hydra照準器を装着した銃や剣を携えてゲーム開始だ。

OculusゴーグルとAtlasのiPhoneアプリを起動すると、そこはもう未来の世界だ。特許出願中のAtlasの位置認識システムが床のマーカーを読み取り、iPhoneの加速度計とジャイロスコープの情報と照合し、ゴーグルに拡張現実を3Dでレンダリングする。ユーザーが一歩前に出るとゲーム中のアバターも一歩前に出る。後ろを向けば後ろを向き、ジャンプすれば飛び上がる。ジムでダンベルを振り回す代わりにエイリアンやドラゴンと戦うのが未来の有酸素運動になるかもしれない。

Atlas ProtagonistのファウンダーAaron Rasmussenは小さいときからスタートレックのホロデッキに憧れていたのだという。RasmussenがSFのガジェットを実際に作ってしまった経験はこれが始めてではない。大学時代にBBガンとビデオカメラを組み合わせ、映像認識ソフトウェアを開発してサバイバルゲームの陣地を自動で防衛するシステムを作り上げたことがある。「すると軍の関係者が寮の部屋にやって来た。そんなことは映画の中だけの話だと思っていたから驚いた」とRasmussenは言う。それ以後、さまざまなロボット・システムの開発を続けてUSMechatronics社を創立して売却した。最近はゴースト探知機を開発している(残念ながらまだ1回も探知に成功していない)。

現実没入型のVRシステムはかなり以前から実用化されているが、これまでは軍隊や航空会社などにおける巨額の費用がかかるシステムだった。ユーザーの動作に遅れなしに作動するヘッドマウント・ディスプレイは最低でも5万ドルした。Rasmussenまずこの問題に取り組み、消費者向け価格帯のOculus Riftの開発に成功した。AtlasはVirtuix Omni VRのようにトレッドミル歩行器の上を歩くだけではない。 走ったり飛んだり振り向いたり伏せたり自由にできる。

現在RasmussenはAtlasのただ1人の常勤社員だが、キックスターターで12万5000ドルの資金が首尾よく調達できれば常勤社員を増やしてソフトの改良に当たらせるという。

Atlasのシステムは将来、現在のゲーム・コンソールに並ぶような独自のゲーム・ジャンルになるはず」とRasmussenは自信を見せる。

Kickstarterのプロジェクトはこちら。今回募集しているのはiPhoneアプリとiPhoneを胸に固定するチェストマウントおよび付属品だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


プラスティック・ケースの写真はAppleの低価格iPhoneのもの―情報源は労働条件を監視する秘密調査員

Appleの低価格iPhoneに関する確度の高い情報が思いがけぬ方向からもたらされた。 今朝(米国時間7/29)、China Labor Watchは労働者に身分を隠してAppleの部品供給会社の1社であるPegatronの労働条件を監視していた秘密調査員の報告を発表した。

秘密調査員の日記には、最初にComputerworldによって報じられたプラスティック製iPhoneの詳細が描写されている。関係箇所は以下のとおりだ。

今日の仕事はiPhoneのプラスティックのバックカバーに保護フィルムを貼ることだった。組立中に傷が付かないようにするためだ。このiPhoneは近くAppleによって市場に出される。 [...] 新iPhoneはまだ大量生産に入っていないので数量は重要ではない。

重要なのは新iPhoneにプラスティック・ケースが使われるという情報がおそらく事実だと分かった点だ。「近く発表される」というのも今までの情報と符合する。ただし今回の情報では発売がこの秋になるかどうかは分からない。

今回のChina Labor Watchの記事はiPhoneの秘密を報じることが目的ではない。Appleが自社サイトに公表して約束した部品供給会社の雇用責任を監視する調査の一環であり、Appleが約束を十分に果たしていないと結論している。この記事では、労働者は週6日、一日11時間の労働に対して、時給1.50ドル、月額にしてたった268ドルしか支払われていないとしている。この額は現地の給与の平均月額764ドルを大きく下回っているだけでなく、上海地区の最低生活費にも足りないとChinaLabor Watchでは述べている。

China Labor Watchその他のグループは中国の劣悪な労働条件に注意を喚起しようとさまざまな努力を続けている。その際、Appleは特に目立つ対象として調査の対象となることが多い。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ついにテディ・ベアと友達になれる日がやってきた!

今回紹介するKickstarterプロジェクトは、80年代後半および90年代に育った子供たちの夢を実現するものだ。名前をSupertoy Teddyというぬいぐるみのクマだ。Teddy Ruxpinのように話すことができる。ただ、Supertoy Teddyは「返事」をすることができるのだ。カセットテープを内蔵して、いくつかのセリフを順番通りに話すだけではないのだ。AI並の会話能力を持つロボットであり、製造もウェールズのロボットカンパニーだ。

このSupertoy Teddy、出自も怪しからぬものだ。Supertoy Roboticsの共同クリエイターであるAshley ConlanおよびKarsten Flüggeは、Jeannie Rabbotというプロダクトも送り出している。こちらはSiri風のNuanceの技術を一部用いたバーチャルアシスタントで、iPhone、Mac、Androidなどの上で動作する。Teddyは、このJeannieから陽気な性格を受け継いでいる。そして人の感情を判断したり、その上で自律的に会話を組み立てたりする能力を持っているのだ。

Supertoy Teddyは、会話に応じたり、質問に答えたりするのに、スマートフォンとリモートサーバーの資源を活用するようになっている。iPhoneおよびAndroid上にインストールする、無料のアプリケーションを通じてさまざまな処理を行うようになっているのだ。クマの側には動作用デバイスと接続するために、スマートフォンを格納するためのスペースが用意されている。これまでに3バージョンのプロトタイプを作成しているのだそうだ。最新版は商用に耐えるものと判断され、Kickstarterでのキャンペーンがうまくいけば、12月の出荷開始を予定している。

ちなみにクマの口は動く。手足なども動くようにと考えてもいるようだ。また対話相手を把握して、相手に応じて自らの振る舞いを変えることもできる。すなわち、大人たちはクマにTedのような「仲間」意識を求めることもあり得るわけで、また子供たちはカワイイぬいぐるみとして接することができるわけだ。尚、実用的な機能ももっている。たとえば天気を知らせることができるし、目覚まし時計としての利用も可能だ。また眠るときに「お話」をしてくれたり、音楽を奏でてくれたりもする。電話やメールも、このクマ経由で行うことができる。

おどろくべきことに、このクマは30種類もの言語を操ることもできる。将来的には利用する言語に応じて声を変えたりすることもできるようになるかもしれないとのこと。ちなみに感情によって声のトーンを変える機能は既に実装されている。この機能により、クマが実際の「おともだち」のようにも感じられる。Kickstarterにて投資しようとする人は42ポンド(だいたい62米ドル)で1体入手することができる。

80年代は、ロボダッチ(ロボットのともだち)としてはTeddy Ruxpinが理想の存在だった。しかし、現代技術にサポートされたSupertoy Teddyこそ、あの頃の夢を実現してくれるものとなりそうだ。また、全年代を対象としたデザインで、少々年をとってしまったRuxpin世代であっても、このSupertoy Teddyを楽しむことができそうだ。大人になった人々も、クマに投資して、若いころの夢を味わうことができるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)


アディダスの新型ランニングシューズ、Springbladesは飛躍できるか?

私がTC読者にミニマルランニングシューズ、別名crazy monkey shoesを紹介したことは、私の誇りであると共に少々恥かしくもある。 2009年に奇妙なシューズをレビューして以来、できる限りトレンドを追いかけてきた。私の探求の最新版は? Adidas Springbladeだ。

なぜこれをTechCrunchで、と思うかもしれない。これがハイテクシューズだからであり、シリコンバレーやアレーの中にはランニング好きもいるだろうからだ。

この鮮やかに燃え盛るオレンジ色の本体だけても注目を引くには十分だが、このシューズには靴底の代わりにプラスチックのバネが入っている。このバネは一歩踏むごとにちょっとした「跳躍力」を与えてくれ、着地するたびに実質的に足を空中に跳ね戻す。

私は2009年以来のミニマリストランナーで、Vibramを皮切りに、Brooks、Adidas、最近ではSkoraなどさまざまなモデルを試してきた。マラソン練習中にかなりひどい意気消沈させられる怪我を負った後、私の長距離走の日々はかなり縮小されたが、それでも週に10マイル以上を走ろうと試みている。長い距離ではないが、私はミス・ブログUSAのために走っているのではない。ちなみに走る早さかなり遅い。

そんな私にとってSpringbladeは、驚愕の新事実、でないにしてもかなりの驚きだった。これで走るのはミニマリストシューズで走るよりも少し疲れる。これは普通だ。重量は約340グラムで、片足よ16本ずつ付いているのバネがちょっとした重量を加えている。しかし、私の最高速度はマイル当たり8分から7分50秒へと改善された — 測定はナイキのGPSウォッチによる私のピーク速度。私のようなノロマにとっては重要な違いだ。すねと足首の痛みも減り、3マイル走った後の疲労度は明らかに違っていた。

これが決定版だと思うかって? もちろん。靴底は私が慣れていたものより遥かによく弾むし、最後に買った本格的ランニングシューズのNew Blance M1080v2よりも正直気に入っている。これまでより疲れるのもずっと早く、ふくらはぎにこれまで経験したことのない明らかな痛みを感じた。要するに、すくなくともこの靴は私のストライドを少し変化させたということだ。

ミニマリストシューズよりこちらを薦めるのかと聞かれると、それはわからない。Vibramは私を足裏の筋膜炎から救ってくれた。すねやその他の膝の問題とも戦っているが、体重に関係していると信じている。また、足首や関節の負担を減らすためにもっと頑丈な靴が良いこともわかっている。

このシューズはエネルギーを前方に押し出すので、コンクリートを走る時に最大の力を発揮し、砂やトレイルなどの柔らかい地面には向いていない。ブルックリンの荒れた歩道にひっかかるのではないかと心配したが問題なかった。パネは壊れたり折れたりしないよう十分検査されているようで、見た目もワイルドだ。

シューズは 180ドルで予約可能 – 重さのわりにかなり高価だが、私が長年避けてきた厚底のランニングシューズからは飛躍的に改善されている。

専門家たちがこのシューズを評価するのをまだ見ていないし、Runner’s Wolrd誌でさえまだ意見を控えている。私はこれが最高速度を数秒削ってくれる興味深いギミック以上のものだという幻想は持っていない。しかし、変わりばえのしないランニングシューズに本物の技術改善を試みたAdidasの勇気に拍手を送りたい。今後何ヶ月かのうちに、デザインの新奇性だけからでも試す人が出てくれば、Nike Freeレベルのヒットが期待できる。今後私が長期間これをはき続けるかどうかはまだわからないが、疑わしきは罰せずの気持ちで見守りたい。

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居間の大画面に動画をストリーミングできるGoogle Chromecast―試用してみたが、圧倒的にオススメだ

「十分に進歩したテクノロジーは魔法と見分けがつかない」というアーサー・C・クラークの名言を思い出した。

GoogleのChromecastの使い方はこの上なんく簡単だ。テレビのHDMI端子に挿しこむだけでよい。すると手持ちの各種スマートフォン、タブレット、パソコンからビデオや音楽をストリーミング再生できる。Chromecastには専用リモコンはない。何であれストリーミングできるデバイスならすべてリモコンとしても利用できる。Chromecastには独自のユーザー・インタフェースさえない。ユーザー・インタフェースもストリーミングを開始したデバイスに任されている。ChromecastはテレビをWiFi経由でクラウドのコンテンツに接続させるポータルに過ぎない。

驚きが詰まった小さなデバイス:

これほどいろいろな意味で驚かされたデバイスは最近記憶にない。

値段が驚きだ。わずか35ドルである。冗談だろう? Googleによれば、これでも赤字販売ではないという。 WiFiチップ、CPU、2GBのフラッシュメモリ、RAM、HDMIライセンス料、組立て、包装、送料等々を支払ってもまだ利益が出るのだそうだ。もちろん利益といっての4セントかそこらだろうが、ともかく35ドルでも赤字ではないそうだ。

設定? HDMI端子に挿す。あとはパソコン、スマートフォンのChromecastアプリからWiFiに接続させるだけ。 以上で終了。これも驚きのシンプルさだ。

アプリがサポートするコンテンツの幅も驚くほど広い。YouTubeやNetflixがすでにサポートされている。しかもいちいち個別のアプリを起動したり、設定したりする必要がない。スマートフォンでYouTubeを訪問するとすでにChromecastボタンが表示されているので、押すだけだ。

Chromecastの発表自体、なかなか驚きの演出だった。Googleは発表のまさにその瞬間までほぼ完全にChromecastの秘密を守ることに成功した。Googleの開発チームに加えてNetflix、Pandora、OEMメーカーなど数多くのサードパーティが加わっているのに見事な情報管理だ。

もちろんChromecastはまだ完全な製品ではない。しかしほとんどは容易に修正可能だろう。それに35ドルでは機能に多少の限定があっても強い批判の対象にはなるまい。

良い点、悪い点:

ストリーミングの画質は良い。少なくともXbox 360やApple TVに劣ることはない。Chromecastに最適化されているNetflix、Youtube、GooglePlayのコンテンツについては非常に良い。再生、停止などはストリーミングを開始したデバイスだけでなくChromecastアプリをインストールしたあらゆるデバイスから自由にできる。

ただし、パソコンのChromeブラウザにChromecastエクステンションをインストールしてHuluやHBOGOのようなChromecastに最適化されていないチャンネルを再生すると画質はかなり落ちる。これはYoutubeなどの場合、サイト側でChromecast向けに直接ストリーミングを行うのに対して、Huluなどの場合、パソコンでChromecast向けにエンコードし直してストリーミングを行わねばならないためだ。パソコンが間に入るため、その能力によって画質に大きな差が出ることなる。

Chromeエクステンションの話が出たついでに紹介しておくと、 パソコンにローカルに保存されたコンテンツをこのエクステンションを通じてChromecastにストリーミングすることもできる。AVI、MOV、MKVなどのフォーマットを試してみたがうまくいった(ただし2012年のMac Book Airと802.11nではかなりフレームレートが落ちた)。

さらに改善されるはず:

AppleTV、正確にいえばAppleTVのAirPlayストリーミング機能と比較してChromecastの最大のセールスポイントはクロスプラットフォームの互換性だ。AirPlayが基本的にiOS、Mac、WindowsのiTunesに限定されるのに対してChromecastアプリはiOS、Android、Mac、Windowsのすべてで作動する。いまのところChromecastのCastプロトコルはAirPlayほどサードパーティのメーカーに広まっていない(なにしろ今登場したばかりだ)が、状況はすぐに変わるだろう。スマートテレビへの内蔵、スピーカーその他のガジェットのサポートなどが近く実現しそうだ。そうなればAirPlayの有力なライバルとなる。

結論:

これほど自信をもって推薦できるデバイスも珍しい。多少でも興味を持ったらともかく買ってみるようお勧めする。35ドル以上の価値があることは保証する。またその機能は近いうちに大きく改良、拡張されるはずだ。多少のバグもすぐに修正されるだろう。

[情報開示:GoogleはChomecastを1台評価用に貸してくれた。この記事を書き終わったら返却しなければならない。大いに気に入ったので私は1台注文ずみだ。]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


日本製の高性能金属を使用したアクティビティトラッカーShineはAppleの元CEOが協同ファウンダ–社名もApple的

【抄訳】

Fitbits。NikeのFuelbands。JawboneのUp。PulseArgus。LGのSmart Activity Tracker。…。…。コンピュータ内臓あるいはコンピュータのアプリとしての、そしてインターネット接続型の、アクティビティトラッカー(activity tracker, 活動追跡機)の市場は、最近ますます混雑と渋滞がひどくなっている。しかも、まだ勝者がはっきりしない。

Misfit WearablesのShineも、最近この混雑に加わった一人だが、ハードウェアのデザインとしては、これがいちばん美しいのではないだろうか。Shineを作ったMisfit Wearablesは、AppleのファウンダSteve Jobsの有名な“Think Different”(違う考え方をしよう)キャンペーン(1997年)の有名なコマーシャルの、冒頭ナレーションから、社名をいただいている: “Here’s to the crazy ones. The misfits.”*(おかしなやつらに乾杯。はみ出し者に勝利を)。〔*: misfit, 不適応者。〕

同社にはFounders FundとKhosla Venturesが出資し、協同ファウンダとして名を連ねるSonny Vuが作った血糖値測定企業Agamatrixは、世界初のiPhone用公式医療機器アドオンを提供した。もう一人の協同ファウンダJohn Sculleyは、Appleの元CEOだ。小さなスタートアップなのにチームはきわめて多国籍で、工業デザイナーはサンフランシスコから、データサイエンティストはベトナム、そして製造は韓国と日本で行う。

Shineは小さな円形で、25セント硬貨と同じぐらいの大きさだ。外殻には、日本製の航空機用アルミニウムを使用している。小さな穴がいくつかリング状に開いていて、その直下にはLEDライトがある。それらは、その人の本日の活動目標達成度を表す。それを見るためには、Shineを二度タップする。ライトが半分しか点灯しなければ、やることは半分しか終わっていない。ライトが完全にリング状に点灯したら、目標達成だ。

私は本機を一週間ほど借りて、毎日の散歩やダンス、ダウンヒルのマウンテンバイク乗りなどをチェックしてみた。

全体的に、印象はとても良い。機械というより、ある種のジュエリーみたいだが、ハードウェア企業でデザインをやっている友人たちは、Shineの作りと形はとても良い、と感心していた。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Lomographyの新Kickstarterプロジェクトは伝説のポートレートレンズ、Petzvalの復刻

LomographyはKickstarterでiPhone向けフィルム・スキャナーへの出資を募って成功したニューヨークの光学機器メーカーだが、今回はPetzvalという19世紀の名レンズのデジタル一眼向け復刻版のKickstarterプロジェクトを立ち上げた。

Petzvalレンズは19世紀を代表する写真レンズで、独特のボケ味と極めて浅い被写界深度が特徴で、慣れればこのレンズで撮影された写真はひと目見てそれと判別できる。現代のデジタル一眼のセンサーと画像処理能力と組み合わせると一段と強い印象を与える写真になる。

Lomography版はオリジナルの特徴的なデザインを継承する。マウントはCanon EFとNikon Fが用意される。オリジナルより1段以上明るいf/2.2で、Lomographyによれば「色ののりもコントラストもすばらしい」という。焦点が合った部分の描写は極めてシャープだ。周辺減光は大きいが、これはオリジナルのPetzvalが芸術的意図からそのように設計されているという。

Petzvalレンズはポートレート写真で人物を浮き上がらせるのに効果的なように焦点深度がきわめて浅くデザインされている点もユニークだ。LomographyのPetzvalはオリジナル同様、ケーシングは真鍮で作られている。このクラシックでユニークな外観もボーナスだ。

Lomographyはこの10年にわたって主として復刻版のレンズや低解像度カメラを作ってきた。Petzvalは野心的な試みだが、今までの路線の延長にある。今回のキャンペーンでは10万ドルの調達が目標だが、すでに半額が集まったという。 レンズを予約できる出資額は300ドルからだが、この枠はもうすぐ売り切れる。350ドル、400、それ以上の枠が用意されている。

Kickstarterには失敗プロジェクトも多いが、財布のヒモのゆるいアーリー・アダプター層を対象に中規模の実績のあるブランドがユニークな新製品を売り込むにはかっこうのプラットフォームだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、Chromecastを35ドルで今日から発売―居間のテレビに取り付けるとビデオコンテンツをストリーミング受信できる

GoogleからChromecastが登場した。名前でも推測できるとおり、GoogleのChromeブラウザ/OSをベースにして家庭の大型テレビにクラウドからコンテンツをストリーミングするデバイスだ。

Googleによれば「ChromecastはYouTube、Google Play、Netflix、Pandora、クラウド上の写真をHDTVにストリーミングするもっとも簡単な方法だ」という。コンセプトはApple TVに近い。Google TVと呼ばれなかったのは、残念ながらGoogleはすでにそういう製品を作ってしまったからだ。.

ChromecastはChrome OSが通常のコンピュータ以外の消費者向けデバイスに利用された最初の例となる。これまでChrome OSはデスクトップ、ノートなどのデバイスでのみ作動していた。今回Googleは居間のテレビに取り付けて、コンピュータだけでなくモバイル・デバイスからもストリーミングを受け取れるデバイスをChrome OSベースで開発した。

ChromecastはストリーミングにAirPlayタイプの方式を採用している。たとえばYouTubeの場合、AndroidないしiOSでサイトを訪問し、「他のスクリーンにキャストする」ボタンを押すだけでよい。とても簡単だ。

Chromecastは要するにAirPlayに対するGoogleの回答だ。ただしマルチプラットフォームをサポートしているところが違う。またいったんストリーミングを開始すればスマートフォンなどのデバイスは別の作業に移ることができる。それどこころかデバイスはスリープモードになっていてもかまわない〔注〕。これに対して欠点は(少なくとも現在のところ)、ChromecastデバイスはAirPlayほど多様なコンテンツをサポートしていないことだろう。

一方、良い点はどんなデバイスでもリモコンに使えることだ。あるデバイスでビデオのストリーミングをスタートし、そのデバイスをシャットダウンし、別のデバイスでコントロールを引き継ぐことがシームレスにできる。

同一のLANに接続しているデスクトップ・コンピュータもコントローラーに使える。キャスト・ボタンをクリックすればビデオのストリーミングが始まる。コンピュータはすぐに別の作業を始めてよい。

ChromecastデバイスそのものはテレビのHDMI端子に取り付ける小型のスティックでRoku Steaming Stickに似ている。Google TV担当副社長Mario Queirozは「セットアップがまったく簡単なことが特長だ」と述べた。

Chromecastは35ドルでアメリカで本日から発売されている。

〔日本版注:Apple TVの場合、iTunesをインストールしたデバイスからストリーミングされるコンテンツを受信してテレビに出力するのに対して、 Chromecastは無線LAN経由で自らウェブに接続し、コンテンツのストリーミングを受信してテレビに出力する。スマートフォンやコンピュータはどのコンテンツをストリーミングするかChromecastに指示するリモコンの役割だけを受け持つ。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


パソコンを多機能測定機/表示器に変える小型マイコンボードRed Pitaya

科学おたくを目指していてぼくは、オシロスコープとか波形発生器とか、いろんなセンサ類に魅了されていた。でも、足し算すら満足にできない(電卓を使っても)ぼくは、学校でもどこでも、誰にもそんな装置を使わせてもらえなかった。でもこれからは…誰の許可もいらなくなる。

スロベニアの人たちが作ったRed Pitayaは、一台のコンピュータをありとあらゆる種類の計測装置に変えてしまう。使うためにはある程度の知識が必要だが、この小さな基板一つが、オシロスコープにも、スペクトルアナライザにも、波形発生器にも、周波数応答解析装置(FRA)にもなる。Bazaarと名づけたオープンソースのアプリストアもあるので、このボードで使うためのプログラムも入手できる。

デュアルコアのARM Cortexチップを使用し、アナログ入力2、アナログ出力2、低速I/Oポートが4ある。EthernetとMicro SDのスロットもある。

かなりハッカー的な品物だし、こういう低レベルI/Oになじみのない人は楽しめないかもしれない。でも、ハッカー趣味のある人や、子ども向けの電子工学教材を探していた人は、299ドルでも安いと思うだろう。今彼らはKickstarterで50000ドルを募集しており、初日ですでに(日本時間7/23 am12:00)で22000ドルあまりが集まっている(残59日)。誰もがパソコンを使える今の時代に、なぜこれまで、こんな多機能化製品がなかったのか、不思議なぐらいだが、高嶺の花だったオッシロがこれからは好きなように使えるのは、とっても嬉しいね。

〔訳注: パソコンにUSB接続するオシロスコープ(単機能)なら、2~3万円である。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ブリンクする小さなプログラマブルUSBライトBlink(1), バージョン2がKickstarterに登場

1年前にローンチしてKickstarterの人気者になったBlink(1)が、またKickstarterに戻ってきた。USBスロットに差し込んでコマンドでブリンクさせるだけの製品だが、今は25ドルの出資約束で売っている。アップデートの内容はUSB 3.0のサポートと、両面LED、そしてデザインの改良だ。

Kickstarterにプロジェクトのバージョン2をこんなに早く、しかも成功裏に載せた例をほかに知らないが、とにかく、今度のBlink(1)はChromebooksなどサポートする機種が増え、IFTTTが改良された。両面LEDにより、片方でステータスを示し、他方でほかのプログラムからの入力を示す、といったことができる。ハンサムなメタルとプラスチックのケースを着た点滅ライトが、マルチタスクになったのだ。

最初のBlink(1)は、持ってるけどいまだに、やりたいことが見つからない。でも今回のも必ず買って、やはり用途で迷い、そのうち、デスクの上のガラクタの中に紛れ込んでしまうだろう。でもなにしろこいつは、オープンソースのインジケータであり、アラームやセンサなどの警報器であり、あるいは、外は今暑いよ、とか荷物が遅れずに着いたよ、などを教えてくれるシステムでもある。また、サーバファームを抱えている人には、だめになったマシンや停止したジョブを教えてくれるだろう。

今回の目標金額は28000ドルで、すでに9000ドルに達している。発売は10月の予定だ。しかも完全にオープンソースだから、独自のブリンクを自作したり、筐体も作れる。楽しくてかわいくてそれほど高くもないデバイスだが、ぼくと違ってやる気のある人にとっては、実用性も万点だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


手書き文字を書いてると単語のミススペルを教えてくれる電脳ペンLernstift

Lernstiftは、書いてるとき単語のスペルを間違えると振動する。しかしそれだけではなく、これを中心にいろんなアプリのエコシステムを作れる。最近Kickstarterに登場したばかりだが、どんどん出資希望者が集まっているので、18万3000ドルという慎ましやかな金額はすぐに集まって、本格生産を始められそうだ。

ミュンヘンの起業家Daniel KaesmacherとFalk Wolskyが作ったLernstiftは、手書き文字を認識するソフトウェアを使って、ユーザが綴りを間違えるとすぐにそのことを指摘する。たぶん教育者にとって嬉しいのは、文字の手書きを支援するから、子どもたちの学習(知識と記憶)を助けることだ。タッチ画面やキーボード全盛の今日では、単語の正しい綴りや書き方なんて、なかなか身につかないことが多い。実はこのプロジェクトは、ファウンダの奥さんの一人が、子どもに間違いを自動的に教えるペンを持たせたい、と嘆いたことがきっかけだ。

このペンは文字と言葉を認識して、それらを自分の辞書データベースと比較する。それも、今ユーザが書いている言葉をリアルタイムで読んで認識し、間違いを見つけると振動する。たとえば、police(警察)をpolliceと書くとその間違いを見つけるし、あるいはpoleezのようなデータベースにない言葉を書くとユーザはレッドカードをもらう。まだ現状では、書いてる途中で言葉を予測する能力はないが、その能力もいずれ身につける予定だ。

Lernstiftの中では、組み込みシステム用のLinuxが動いている。その基板には、センサー、プロセッサ、メモリ、WiFi、振動モジュールなどが載っている。

さらにおもしろいのは、APIを公開する予定があることだ。だから、誰もが、センサーと、WiFiでリアルタイムで送信される手書き文字認識データを利用して、このデジタルペン用のアプリケーションを作れる。

たとえば子どものLernstift利用履歴とそれを統計分析したデータから、親は勉強の進み具合を知ることができるだろう。あるいは複数のLernstiftユーザがコラボレーションして一つの文書を書き上げることも、できるかもしれない。そのほか、Lernstiftを使う学習ゲームや、手書きのハガキをインターネットでおじいちゃんおばあちゃんに送る、などのアプリケーションもいいね。学校の教室には、本格的なリアルタイムのモニタリングシステムがあるといいかもしれない。

Lernstiftは、3月にドイツのWAYRAで行われたインキュベータコンテストで優勝した

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


健康測定センサーをテディベアに埋め込んで、子供をリラックスさせつつデータを取得

クロアチアのザグレブで、メディカル系テクノロジーのスタートアップであるIDermaは、ここしばらく子供向け医療センサーの開発を行なってきた。医療センサーらしさを自己主張するScanadu Scout風のものではなく、外見をテディベアにして、子供にとっての親しみやすさをアピールしている。

(本校執筆はEliza Brooke

この医療センサーは名前をTeddy the Guardianという。心拍数、血圧、血液酸素濃度、そして気温を計測し、Bluetooth経由で保護者のスマートフォンにデータを送信する。センサーはテディベアのあちこちに埋め込まれている。たとえば指をテディベアの手のひらに押し付けると、心拍と血液酸素濃度がわかるようになっている。

医療用機械をおもちゃに仕込んだのは、可愛らしく見せかけることだけが目的なのではない。一貫した、正確なデータを親ないし小児科医に提供しようと考えてのことだ。子供の場合、医者を目の前に検査をすると、緊張感などからバイタルの数値が異常を示すことがある。子供たちが自然な状態にあるときにデータを取得することにより、実際に異常があるのかどうかを正確に判断することができるようになるわけだ。

もちろん、可愛らしい外見でありながら健康チェックができるということもメリットのひとつではある。IDermaの共同ファウンダーであるJosipa Majićも、子供にぬいぐるみを渡しておくことで、子供がいつ頃ストレスを感じたり体調をおかしくしているのかがわかるので、ずっと子供と一緒にはいられない親にも便利であろうと話している。

また、特定の病気に応じたセンサーを埋め込むことも考えているとのこと。たとえば糖尿病を患った子供のために、血糖値を測定するためのセンサーを搭載するなどといった感じだ。

マーケットとしてはまずアメリカおよびヨーロッパを考えているのだとのこと。ただ、中国やインドにも可能性があると考えているそうだ。そうした急成長中の国々でも可処分所得が増しつつあり、最初の子供にかける金額も徐々に大きくなるのだそうだ。

「途上国においてもママ友関係が広まりつつあると感じています。コミュニティ内では最大8時間ほども携帯電話やスマートフォンを使って交流が行われることがあるようです。中国では、生活時間の90ないし91%ほどをもコミュニケーションに使っているケースもあります。インドでも、テック系ガジェットを使うことで、より良い母親になれると感じている人も多いようです」と、Majićは言っている。

Teddy the Guardianは、発売に向けた最大の障壁となり得るFDAの認可を既に取得している。尚、IDeramaでも独自のセンサー開発を行なっているが、Teddy the Guardianで利用するセンサーについては、外部のヘルスケア企業から調達しているのだそうだ。但し、いずれの企業であるのかは教えてもらえなかった。

外部調達を行なっているのは、FDAやCEからの認可を得るための費用がかかってしまうことによる。Majić曰く、認可を得るためには相当規模のリーガルチームも必要となり、今のところはそうした余力を持っていないのだとのこと。

「スタートアップにとっては、認可を得るのが本当に難しいと感じます。敵視しているのではないかと思うほどです」ということなのらしい。

曰く、アメリカのスタートアップにとっても認可取得は難しく、さらに中央ないし東ヨーロッパの国々にとっては難題になっているのだそうだ。また、ヨーロッパ各国も、アメリカでの認可取得に負けないほど難しい認可手続きがあるのだとのこと。

ちなみにTeddy the Guardianのプロジェクトは、IDermaの過去の蓄えにより運営されている。しかしクラウドファンディングを活用したり、ロンドンやシリコンバレーのアクセラレーターに相談することも考えているのだとのこと。プレオーダーを受け付け始めてはいるのだが、いろいろな企業とも相談しているところなのだそうだ。

健康データを扱うJawbone Upや、消費者向けメディカル機器を扱っているScanaduが主な競合相手ということになる。但し、小さな子供をターゲットとしている点に特徴があるといえる。FDAの認可を得ているのも有利に働くだろう。他者がTeddy the Guardian風のデバイスを扱おうとしても、先に市場で勝負することができるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)


クアッドコプターが欲しい人、こんな作戦なら成功間違いなし?!

注文したタコスを空からデリバリーしてくれるTacocopterの実現には、まだまだ時間がかかるだろう。しかし、結婚式場における結婚指輪運びの役はどうだろう。通常は小さな子供たちが担うものだが、これならクアッドコプターにも果たせそうだ。

Word Lensの生みの親であるOtavio Goodが、自身の結婚式でクアッドコプターに指輪を運ばせてウケをとっていた。ちなみにWord Lensとは、スマートフォンのカメラで捉えた外国の言葉を翻訳してくれるサービスだ。

結婚式の司会者が「指輪の交換を」と促すと、Goodは頷いた。そしてハープがJames Bondのテーマを奏で、Redwood CityのPulgas Water Templeにクアッドコプターが現れた。そしてプールを横切り、Goodの手のひらに着陸したのだった。

クアッドコプターが運んできた指輪を受け取ると、クアッドコプターは役目を果たした伝書鳩のように、再び空に飛び去っていった。クアッドコプターの操縦を担当したのはGoodの兄弟だ。彼はWashington D.C.でのドローンユーザー会において「Director of Flying Robot Arts」の肩書きを持つ。

今回の件がGoodの発案なのか、それとも兄弟から出たアイデアなのか、あるいは妻となった癌リサーチャーのZinaida Tebaykinaのものなのか、詳しくは教えてもらえなかった。それにしてもクアッドコプターの利用範囲はいろいろと広がりつつあるようだ。山登りやコンサートの様子を捉えたり、自然災害時に石油パイプラインのモニタリングに活用したり、また、過去にも指輪運びに利用された例がある(おそらく今回は2番目の例だと思う)。女性へのプロポーズに使われたこともある。

「クアッドコプターが欲しかったんだよ」とOtavio Goodは言う。「それで、結婚式をオシャレに演出できる、ということを言い訳にしてみたのさ」とのことだ。

ビデオは結婚式に列席した、Googleでテクニカルプログラム・マネージャー職を務めるJelena Jovanovicが撮影したものだ。

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(翻訳:Maeda, H)


若きマッドサイエンティスト、シルビアが水彩画ロボットでKickstarterに登場

12歳の「メーカー」、Super Awesome Sylvia(彼女はスーパーイケてる)は、水彩画ロボット、WaterColorBotを作るために5万ドルを集めようとしている。パソコンのお絵描きソフトでデザインしたものならほぼ何でも描くことができる。なぜ、ふつうに筆と絵具と手で描かないのか、というのは愚問だ ― これは、ロボティック水彩プロッターなのだ。何か?

SylviaはEvil Mad Scientist Laboratoriesと協力してこのキットを開発中で、275ドルのプレッジを出せば、昔ながらのプロッターのように動くWaterColorBotが手に入る。完成は間近でEMSLはこう書いている。

キットを組み立てるためには、小と中のプラスドライバーと先の尖ったハサミが必要だ。小学校低学年以下の子供たちは大人と一緒に作って始めるのがよい。

このシステムは、SVG形式のベクターベースのファイルを「筆で描く」ので、サイズ変更の容易な絵を用意する必要がある。しかし、おばあちゃんへの手紙や、飼いネコの美しいベクトルグラフィックを量産するには何の問題もない。

via BoingBoing

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(翻訳:Nob Takahashi)


マイクロソフト、酸窒化アルミニウム素材のStar Trek風半透明スマートウォッチを開発中

ハイテク・ガジェットを扱うのなら、ぜったいにこの分野から外れてはならないということであるようだ。何の話かと言えば「スマートウォッチ」のこと。

AmongTechThe Vergeのレポートによれば、Microsoftがアルミニウム製1.5インチ画面のスマートウォッチを開発中なのだそうだ。この話題自体は、「おお、ついにきたか!」と、驚くほどのことではなかろう。

既にプロトタイプは完成しているのだとのこと。バンドは取り外し可能で、いろいろとカラーバリエーションが用意されているとの話。ここまではごくありふれた話だが、素材が面白い。酸窒化アルミニウム(oxynitride aluminium)というものを利用して、Star Trek IVそのままに、半透明なデバイスになっているのだそうだ。

この「半透明デバイス」という話で、この噂話に多少ミソが付いているかもしれない。しかしこの分野は多くの競合による参入が見込まれるところであり、未来派素材を利用することで差異化を目指すというのもあり得る話なのかもしれない。

デバイスでは、スマートウォッチ版のWindows 8が走り、LTEをサポートしてクラウドストレージを活用するものとなっているのだそうだ。ウェアラブルデバイス自身でLTEをサポートするのだそうだ。

噂の通りのデバイスが登場することとなれば、あるいはGoogle Glassがオモチャのように見えるほどのものになるかもしれない。

発売予定などについての言及はない。もちろんすぐにリリースされるというようなことにはならないはずだ。Appleのスマートウォッチも2014年後半になりそうだという話もある。Androidタブレットのリリースラッシュにおいては、多くのメーカーが「急いては事を仕損じる」という教訓を改めて学ぶことにもなった。一番乗りを目指しても、それが必ずしも長期に渡る成功に繋がらないことが多いのだ。

おまけにMicrosoftは独自の「SPOT」プラットフォームでも、同様の教訓を学んでいる。

「面白そうだ」という感じはする。ただ、このMicrosoft版のみならず、Samsun、Apple、LG等々のスマートウォッチ群はいずれも開発中のものだ。実際に出てくる前に、期待ばかりをふくらませてはがっかりすることになるかもしれない。じっくりと動きを見守っていこう。

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(翻訳:Maeda, H)


Surface RTが値下げ―こういうニッチ・ハードウェアは成功しそうにない

私はSurface Proの大ファンだ。今まで使ったなかで最高のWindowsマシンだと思うし、持ち歩いて使うのが非常に楽しい。一方でSurfaceRTはダメ製品の典型だと思う。

今回、RTはすこし安いダメ製品になった。

この日曜日、Nvidia Tegra 3O搭載のRTが150ドル値下げされて349ドルになった。Windows 8で走るソフトのごく一部しかRTでは走らないのでそのリストは短い。Surface Proは900ドルから1000ドルの価格帯で変わりなし。

RTには今後QualcommのCPUが搭載され、LTE接続もサポートされるようだ。しかし価格の推移を見る限り、Proのセールスは好調だがRTは苦闘しているようだ。

ニッチのハードウェアにもチャンスはある。OS XはiOSと、AndroidはChrome OSと共存できる。これらのOSの間には明確な役割分担があるからだ。しかしRTというのはWindowsの機能制限版、いわばWindows Liteで、ほとんどのユーザーにとって受け入れがたい製品だ。

Windows PhoneベースのタブレットならWindows 8と共存することは可能だろう。しかしRTはそのブランド戦略と機能、ことにWindows 8との互換性の欠如という問題のせいで多くの消費者に受け入れにくいものとなっていると思う。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ヘルススキャナのScanadu ScoutがIndiegogoの過去最高記録を達成;目標10万に対し138万ドル

[筆者: Eliza Brooke]

今日(米国時間7/12)、Indiegogoにおける、ヘルススキャナScanadu Scoutの資金募集が、同サイトの5年間の歴史における最高記録を作った。現在137万8545ドルでまだ終了していないが、これはBuild A Goddamn Tesla Museumが作った記録137万461ドルをすでに上回っている。

Scanaduは図のように小型で円形のスキャナで、人の生命信号を読み取って無線でスマートフォンに送る。それはどうやら、保健医療の自己管理という、これまでどの企業も未対応だった消費者ニーズを掘り当てたようで、最初の目標額10万ドルは2時間足らずで達成し、5時間でその倍になった。

まだ締切りまで8日あるが、出資者は100か国7000名に上(のぼ)る。現時点で最終到達額は予測できない。この記事を書き終えた時点でさらに4000ドルあまり増えている。

Indiegogoで100万ドルを超えたプロジェクトは4つあり、Scanadu ScoutとTesla Museumはその内の2つだ。またこの2つは、期間延長を許されたごく少数のプロジェクトにも属している。

Indiegogoの協同ファウンダでChief Customer Officer(顧客担当最高責任者)のDanae Ringelmanによると、同サイトは資金募集に関する制約を他より少なくすることによって、プロジェクトの市場性を十分にテストできるようにし、市場参入時の失敗のリスクを低くしている。プロジェクトのオーナーは、いくつかの特典を加えることによってどの機能に人気があるかを調べたり、価格をあとから変えたり、需要が生産にゴーサインを出せるほどの臨界量に達しているか、などを資金募集の期間中に判定できる。Indiegogoはホームページで特定のプロジェクトを取り上げず、平等主義/実力主義に徹している。

でも、これらのことは、期間延長をしなくてもとっくに市場性が確証されたScanadu Scoutが、期間延長を認められた理由を説明していない。

Indiegogoの実力主義の下(もと)では、すべてのプロジェクトに期間延長の機会がある。短期間に大量の関心が集まったプロジェクトの場合には、期間延長がプロダクトの細部調整や、消費者との対話、調達額の増額、それに広告宣伝などの機会を与える。すでに離陸したプロジェクトの場合は、期間延長は単に時間の無駄である。

それが良いことか悪いことかは定かではないが、それ…期間延長制…によって、少なくともIndiegogoの上では、クラウドファンディングの性質が変わることは確かだ。

Scanaduの作者Walter De Brouwerによると、この製品は消費者テストなどをいっさいしない、完全な真空中で作られた。だから最初は、クラウドファンディングを利用することにもためらいがあった。でも結局は、消費者の関心を測るためにはそれがベストの方法だった。

Scanadu Scoutの製作の次のフェーズは、消費者教育のための部位を作ることだ。人々が自己の健康管理を自主的に行えるためには、スキャナがデータを集めてくれるだけではだめで、データの意味と、それらへの対応方法が分からなければならない。De Brouwerはこのことを、保健医療の医療機関化から消費者化への遷移、と呼んでいる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマートウォッチのPebble、Kickstarterと予約注で27.5万台を販売。アプリは100万ダウンロード達成

スマートウォッチのスタートアップ、Pebbleは、同社のウェアラブル・コンピューター・アクセサリーが、昨年著しい成功を収めたKickstarterプロジェクトで19万台の予約注文を受けたことを初めて公表した。これでスマートウォッチの予約総数は27万5000台になる。未開の市場に向けて売られているデバイスとして印象的な結果だ。

Pebbleの共同ファウンダー、Eric Migicovskyは私に、総注文数を発表したかった理由は、同社がBest Buyでの販売を発表したことに合わせ、Kickstarter支援者向けに出荷することの挑戦について少しでも伝えたかったからだと話した。Best Buyでの反応も非常に良好だが、具体的な数字はまだ言えないとMigicovskyは言った。Pebbleは、すでに多くのBest Buy店舗で売り切れている。

Kickstarterキャンペーン完了後の6~10ヵ月間は、出荷だけに集中していた。Migicovskyによると、それは優先事項ではなく「唯一」事項だったと言う。今、スタートアップはその焦点を会社の長期的目標達成に向け始めた。この中には、需要を満たし、予約注文した人全員が間違いなくデバイスを受け取ることも含まれており、来年にかけて実現する計画だ。しかし、もう一つの重要な優先事項は開発者のサポートであり、Pebbleは今それに注意を向け始めている。

「今わが社の焦点は、サードパーティー開発者にシフトしつつある」とMigicovskyは言う。同社によると、これまでに100万本以上の時計アプリがPebbleデバイスにダウンロードされていることが、iOSおよびAndroidアプリ経由のインストール記録からわかっている。すでにPebble SDKに関する活発なコミュニティーも出現しており、Pebbleはそこに費用や開発努力を注いでいる。

「これはデベロッパーの作るアプリが良くなっていくという意味だ。われわれはデベロッパーのアプリをどうユーザーに届けるかに集中する。こうした考えを伝えることは、わが社だけでなくデベロッパーの関心事でもある」

Pebbleは市場への参入に成功した今、このスマートウォッチを長続きする堅牢なプラットフォームにするための2つのゴールに集中することになる。もちろん、27万5000という彼らにとっては魅力的な数字も、準備中と噂されるiWatchをAppleが発売すば、さほど驚くものではなくなる。しかしそれは未知の話であり、Pebbleとしては現市場での位置を確立することが今できる最良の行動だ。

Migicovskyは、今日RedditでAsk Me Anythingを行うので、彼がPebbleの将来について詳しく語る良い機会になるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)