Twitter、厳選フードコンテンツを紹介するTwitterFoodアカウントを立ち上げ

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Twitterが@TwitterFoodというアカウントを立ち上げた。Twitter上でシェアされる膨大な数のフード関連ツイートをチェックして、Martha StewartやAlton Brownなどの有名人はもちろん、一般人の投稿からも、面白そうなツイートを拾い上げて紹介することを目的とする。

このTwitterFoodアカウントの設立も、より広い層にTwitterの魅力をアピールしたいとするTwitterの方針にのっとったものということができるだろう。Twitterの利用者層はヘビーユーザーに偏っており、TwitterはFacebookのように一般利用者層にその裾野を広げたいと努力を続けているところなのだ。

ちなみに、これまでにもキュレーション用アカウントは作成されている。Twitter MusicやTwitter Sportsも、やはり同様の目的のために設立されたアカウントだといえる。しかし、それらはどちらかといえばニュースおたくやリアルタイムニュース・ジャンキーな利用者に好まれる側面ももつものだった。今回のTwitterFoodの方が、より広いそうにアピールすることを目指したものであると言えるだろう。

初心者にいかに馴染んでもらうかというのが、Twitter成長のための大きな課題だ。まずはTwitter Foodなどのキュレーションアカウントの提供するハイクオリティなコンテンツを楽しんでもらうことを目的としている。そこから面白そうなアカウントを見つけてもらって、フォローする人を増やすなどして、Twitterを楽しんでもらいたいと考えているのだ。

こうしたアカウントがあることで、なんとなくTwitterを使い始めたという人にもサービスの魅力を感じてもらいやすくなるだろう。時系列で情報が流れていくのがTwitterの基本スタイルだが、「今、現在」の情報だけでなく、何か面白そうなものを見つけたいという人に興味を持ってもらいやすくなるはずだ。

昨日発表されたTwitterの決算報告は、バラ色の未来とは程遠い内容だった。そこでも問題となっていたのは、利用者を増やすためにどうするかということだった。これからも利用者獲得に繋がりそうな策を次々に打ち出してくるだろうと思われる。

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(翻訳:Maeda, H

Wantedlyの連絡帳ツール「Sync」は広く浅い人脈を持つウェブ業界人がターゲット

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イベントでいろんな人と会ってFacebookでつながったものの、いざ連絡しようとしても名前が出てこない……。ウェブ業界で数多くのイベントに参加してる人なら、こうした経験は1度や2度はありそう。そんな人を対象にしたビジネス連絡先管理ツールが「Sync」だ。ウォンテッドリーが本日リリースした。

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名前が思い出せなくても会社名で探せる

サイト上で名前や会社名を入力すると、ソーシャルリクルーティングサービス「Wantedly」に登録している60万ユーザーを検索できる。それ以外の人は手入力で連絡先に追加する。

便利なのは、会社名で人を探せること。Facebookは会社名で友人を検索できないが、Syncは「社名は思い出せるのに名前が出てこない」人でも見つけられるわけだ。

たとえFacebookでつながってなくても、会社名さえ一致すれば、Wantedlyに登録済みの全社員が検索結果に出てくる。さらに言うと、過去の経歴でその会社名を登録している人さえも探すことができる。こうした仕組みは名刺管理サービス「Eight」とも似ている。

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検索でヒットした人には、自分だけに公開されるメモを入力できる。例えば「○○のイベントで会った」と入力しておけば、イベント名でも探せるので、かすかな記憶をもとに思い出せそう。コンタクトを取りたい人に対しては、SyncやFacebookメッセンジャーでやりとりできる。

利用するには、Wantedlyの会員登録が必要となる。

「ウェブ業界でつながりたい人はほとんど見つかる」

Wantedlyは昨年5月、iPhoneに登録した連絡先を「仕事」「友人」「家族」などとグループ分けでして管理できるiPhoneアプリ「CONTACT」をリリースしている。このアプリもSyncと同様、Wantedlyに登録している会社名から連絡先を探せるのだが、ウォンテッドリーの仲暁子社長は「ターゲットが大きく違う」と話す。

彼女によれば、CONTACTは「比較的ITリテラシーが低いユーザー」が対象という。「新しいつながりがたくさんできるわけではないですが、ガラケー時代から連絡先を管理するのが好きで、それをスマホになった今でもやっている、というようなペルソナです」。

一方、Syncは「Facebook上で薄いビジネスのつながりが増えたウェブ業界の人」がターゲットだ。「Wantedlyはウェブ業界を中心に月間60万人が利用しているので、つながりたい相手はほとんど見つかります。名前を検索してタグ付けし、記憶の引き出しにしまう。そんな新しいつながり管理を提案したいです」。

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Twitter、Android版にて1日の「まとめ」を表示する「ハイライト」機能を提供開始

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多くの人をフォローするようになると、すべてのツイートに目を通すのはほぼ不可能となる。そんなケースにも対応できるよう、Twitterが新しい機能をリリースした。まずはAndroid版での実装となっている。

今年初めにもTwitterは「ご不在中のできごと」(While You Were Away)という機能を実装して、見逃してしまっているであろう人気ツイートをフィードのトップに表示するようになった。Twitterの狙いは、フィードが流れていく中で見逃してしまった、面白そうなコンテンツを見つけやすくしようということだった。Twitterをずっと眺め続けていなくても、面白い話題をすべて見逃してしまうわけではないことをアピールしようとしているわけだ。

今回リリースされた「ハイライト」(Highlights)は「迅速かつシンプルなまとめ」を提供するものだとのこと。ハイライトはオプトインとなっていて、オンにした場合は1日に最高で2度の通知がくるのだそうだ。通知をタップすればハイライトモードとなり、知人のツイートやトレンドの中でも、話題になったツイートをまとめて見ることができる。ハイライト画面を閉じれば普通のTwitterに戻る。

Twitter曰く「ハイライトのコンテンツは、あなたがフォローしている人々の中で話題になっているアカウントや話題などをチェックして作成されます。いつもメンションしあっている相手のツイートや、あるいはあなたのいる場所ないし仲の良い人の間で話題になっているトレンド情報、話題になっている人物に関するツイートなどが表示されるようになります」とのこと。

「ハイライト」機能は、「設定」メニューからアカウントを選び「モバイル通知」を選んで、そこで表示されるチェックボックスをチェックすれば利用することができる。Android版での状況をみた後、他プラットフォームへの導入を検討していくとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

FacebookがHelloのテスト開始―着信の相手を表示、受信拒否、検索もできるスマート通話アプリ

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電話がかかってきたが、誰からだかわからない。そういうことがなくなる。Facebookが公開テスト中の新アプリ、Helloは受信、発信の際に電話番号とFacebookのプロフィール情報を照合し、電話の相手が誰かを教えてくれる。また迷惑電話として広く知られている番号からの着信を自動的にブロックしたり、レストランなどのビジネスを検索することもできる。

今日(米国時間4/22)、 アメリカ、ブラジル、ナイジェリアでHelloの公開テストが開始された。これらの地域のユーザーはこちらからダウンロードできる。テストの結果が良ければ、公開地域はここ数週間のうちにさらに拡大される。iPhoneユーザーには残念だが、このアプリはAndroid版のみだ(iOSはアプリが通話を処理するのを許さない)。

Helloの発信者情報には相手がFacebookで電話番号を公開している場合、その他の公開情報(名前、職業、プロフィール写真その他)が表示される。ユーザーは電話を受けるか無視するかを判断することができる。

Hello Feature Gif

Helloは簡単にいえば電話番号をキーにしてFacebookのソーシャルグラフ検索を自動的に実行するアプリだ。つまり個々のユーザーのプライバシー設定にはまったく影響しない。

似たような既存のアプリにはTrueCallerなどがある。

Helloのプロダクト・マネージャー、Andrea Vaccariは「毎日、アメリカだけでも10億回も電話がかけられている。ところが電話のユーザー体験というのは長い間まったく進歩していない。この分野には大きな進歩の余地が残されている」と語った。

下はFacebookによるHelloの紹介ビデオ。

いわばFacebook Phone 2.0

Dialer

ユーザーはHelloアプリをインストールした後、連絡相手情報を同期することを許可する。

Helloの機能はかなり豊富だ。以下、簡単に紹介する。

Facebook同期電話帳

写真を含むプロフィール情報が追加され、いわば機能強化版の電話帳として利用できる。

発信元ID

通話の着信があるとHelloはFacebookのデータベースで電話番号を検索する。相手がプライバシー設定で電話番号を「一般に公開」(デフォールト)にしている場合、そのユーザーが公開している情報が表示される。相手が「友達、友達の友達」などに公開を制限している場合でも着信側ユーザーがその公開範囲に含まれていれば、やはり表示される。

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無料のVOIP通話

通話の後で、相手がFacebook Messengerをインストールしているかどうかの情報がポップアップする。インストールしていれば、タップ1回でその相手にはMessengerを利用した無料通話ができる。携帯電話の通話料が高い途上国の場合など特に有用な機能だろう。相手が通常の携帯網で電話をかけてきたときにその着信を無視し、MessengerのVOIP通話でかけ直すせばお互いに通話料がかからない。

ビジネス検索

BlockUnwantedCalls

Helloにはスマート検索機能も用意されている。通常のFacebookアプリの検索と同様、友達を検索できるが、Facebookはイエローページ情報をインポートして、多数の店舗の電話番号、住所、営業時間などを検索できるようにしている。「ピザ」で検索し、そのまま店に注文の電話をかけることができるわけだ。

受信拒否

Helloは個別番号に受信拒否を設定できる他に、着信した電話番号が広く受信拒否されていることも教えてくれる。もし非常に多くのユーザーによって着信が拒否されている電話番号の場合、Helloは着信音を鳴らさずに自動的に留守録状態に移る。ブロック設定は多くのオプションがあり、ユーザーは必要に応じて自分に適した設定を選ぶことができる。

オプトアウト

【原文を参照】

Hello広告?

プロダクト・マネージャーのVaccariは「現在、Helloに関する収益化プロジェクトは存在しない」と語ったが、広告による収益化の可能性はさまざまに考えられる。

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たとえば、ビジネス検索に広告を挿入するのは簡単だろう。ストレートな検索連動広告だ。「ピザ」と検索するとピザ屋の検索結果の横に近所のイタリアン・レストランの広告が表示されるような仕組みだ。

HelloはまたFacebookが近く公開するビジネス向けインスタント・メッセージとも連動させることが可能だろう(ショッピングした後で、クレームや交換などをMessengerで店に依頼することができるようになる)。もちろん、そうした収益化を一切しなくてもHelloはFacebookへのユーザー囲い込みを強化する役に立つだろう。

Hello Better

全体としてHelloは押し付けがましくなりすぎないよう、たくみにバランスを取って便利な機能を提供していると感じた。実際の機能(ソーシャルグラフ検索)は比較的シンプルだが、電話のたびにリアルタイムで手作業で実行するのは煩わしくて不可能だ。それを自動化するというのはスマートなアイディアだ。とくに通話後にMessengerの利用を促す仕組みにしたのは巧妙だ。長らく進歩が止まっていた電話のユーザー体験を改良する大きなステップになり得るアプリだろう。

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滑川海彦@Facebook Google+

Twitter、「誰からもダイレクト・メッセージを受け取る」オプションを一般公開

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Twitterは何年も前から、互いにフォローしていないユーザーからもダイレクト・メッセージを受け取れるオプションをテストしていた。つまりこのオプションを有効にしたユーザーに対しては、Twiterユーザーなら誰であろうとダイレクト・メッセージを送れるようになるわけだ。この機能は2013年にかなりの数のTwitterユーザーに公開された。しかし一般のユーザーには提供されなかった。しかし、今日(米国時間4/20)、Twitterはこのオプションを全ユーザーに公開したことを発表した。

従来は、Twitterでダイレクト・メッセージを受け取るためには、その相手をフォローしている必要があった。これは一部の著名人にとっては不便だった。特にジャーナリストの場合、秘密の情報を提供したいユーザーは公開のツイートで「ダイレクト・メッセージを送りたいから自分をフォローしてくれ」とジャーナリストに依頼しなければならなかった。これは情報提供者を遠ざける結果になっていた。

すべてのユーザーからダイレクト・メッセージを受け取れるようにするオプションは現在、順次公開中だという。まだ提供されていないユーザーもすぐにこのオプションが選択可能になるはずだ。

このオプションの追加に伴い、フォローの有無に関わらず、着信したDMにすべて返信できるようになった。

また、すべてのユーザーからDMを受け取る設定にしたユーザーのAndroid版、iOS版のプロフィール・ページにはそのことを示すDMボタンが目立つ位置に表示される。他のユーザーはフォローされていなくともそのユーザーにDMが送信できることが一目で分かる。

またこの新しいオプションを利用してDMでスパムを送りつけてくる相手がいた場合、通常のスパムと同様、ブロックすることができる。

Twitterはこのアップデートで、従来は公開ツイートを眺めるだけだったユーザーがダイレクト・メッセージを送るためにサイトに登録するようになることも期待しているのかもしれない。最近Twitterは グループDMのサポートや公開ツイートをDMで共有する機能の追加などDM機能の強化に力を入れている。

企業と顧客とのやりとりには口座番号、クレジットカード番号を始めプライベートでなければ扱えない情報が多い。DMの利用が簡単になったことでTwitterのビジネスでのユースケースにも大きな変化が起きるかもしれない。

[原文へ](滑川海彦@Facebook Google+

スタートアップCEOと幹部人材候補が直接つながる転職サイト「Amateras Online」

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スタートアップ幹部を志す人材と、CEOが直接コミュニケーションできる転職サイト「Amateras Online」がスタートした。COOやCFOなど「CxO」と言われる幹部メンバーとしての採用が前提で、求職者は面接前にCEOとメッセージをやりとりすることで、採用後のミスマッチを防げるという。

ユーザーは会員登録すると、アマテラスが選んだ「優良スタートアップ」の概要だったり、株主や資金調達に関する情報を閲覧できる。過去に経営に携わったことがあったり、MBAホルダーのような経歴を持つ人は、「プレミアム会員」に自動アップグレードされる。

スタートアップ側は、登録情報を見て興味を持った人材に対して、CEOが直接オファーを届ける。その後は、サイト上でメッセージをやりとりして、CEOが面談するかどうかを判断する。プレミアム会員であればオファーを待つことなく、CEOへ直接メッセージを送って自分を売り込めるようになっている。

コンサル目線で「優良スタートアップ」を厳選

Amateras Onlineの大きな特徴は、“厳選”したスタートアップだけを掲載していることだ。アマテラスが考える、優良スタートアップとはどのような会社なのか。この点について藤岡氏は、「経営者の志の高さ」「事業の社会的意義」「成長性の高さ」の3つの条件を満たす会社を「優良スタートアップ」と定義している。

「わかりやすく言うと、たとえ儲かっていてもゲーム系はお断りしています。個人的な意見ですが、ゲームは社会を白痴化しているだけで、来年なくてもおかしくないビジネス。栄枯盛衰がある中で生き残れるかは、3つの条件を満たしているかどうか。偉そうですが、伸びないベンチャーに人を紹介したくないので。」

アマテラスの藤岡清高社長

アマテラスの藤岡清高社長

藤岡氏は2011年4月にアマテラスを創業する以前、企業コンサルティングのドリームインキュベータに在籍。同社では2004年からベンチャー支援に携わり、1500人以上のCEOと経営についてディスカッションしてきた。それだけに、優良スタートアップを見極める「目利き力」に自信があると、藤岡氏は話す。

気になる求人企業としては、クラウドソーシングのランサーズやスマホ学習塾の葵、3Dプリンティング商品CtoC「Rinkak」のカブク、NewsPicksを運営するユーザベース、中古マンションのリノベーションを手がけるリノべるなどがある(求人スタートアップの一覧はこちら)。

個人の求職ユーザーは登録・利用料すべて無料。スタートアップは1人採用につき100万円の成功報酬をアマテラスに支払う。転職が決まったユーザーには、お祝い金として10万円を進呈するキャンペーンも期間限定で行っている。

目指すは日本版Angellist

シリコンバレーの幹部人材採用では、アクティブ会員3億人超の「LinkedIn」を使ったダイレクトリクルーティングが盛んだ。また、起業家と投資家をマッチングするSNS「Angellist」が、スタートアップ向けの人材採用支援サービスを開始。現在は世界中の8400社以上がAngellistで求人を公開し、アクティブ会員は12万人超と言われている。

ところが日本でLinkedInは流行っていないし、Angellistも存在しない。最近でこそ、ネット大手の幹部人材がスタートアップに加わる事例は出てきたが、それでも「知り合いのつてをたどるアナログな手法や、Facebookで直接スカウトするのが現状」と藤岡氏は指摘。自らの新サービスは「採用支援に特化した日本版Angellistになれる」と見ている。

日本の採用サービスマップ(アマテラス提供)

日本の採用サービスマップ(アマテラス提供)

日本からGoogle・Facebookを100社創出する

ドリームインキュベータの7年間、ベンチャーに戦略提案してきて痛感したのは、「本当にベンチャーに必要なのは、優秀な人材の採用」ということだった。

「支援先の社長も確固たる思いがあって起業しているので、我々が偉そうに戦略をアドバイスしても、聞いてもらえないことも多々ありました。それで我々が何をしたかというと、社長の思いに共感する人を探すこと。そのほうが売り上げがググっと伸びるものなんです。」

「口を出すより、人を探す」スタイルでベンチャー支援を続ける中、転機となったのはリーマンショックによる景気後退だ。そのあおりを受けて、藤岡氏が所属していたベンチャー支援部門は規模を縮小。自らが活躍できる場所がなくなった。

そんな中、会長の堀紘一氏から「独立してベンチャー支援を続けてみろ。ドリームインキュベータも支援する」と後押しがあり、起業するに至った。ちなみにアマテラスの社是は「日本からGoogle・Facebookを100社創出する」。これはドリームインキュベータの「日本からソニー・ホンダを100社創出する」という理念を受け継いだものだ。

マッチングサービスのHowAboutWe、「オンデマンド」でのデート相手検索にも対応開始

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スタートから5年となり、デートサービスの大手であるIACに買収されたHowAboutWeが、新機能を搭載してモバイルアプリケーションのリニューアルを行った。それに伴い価格も見直されている。最も変わった点は「Tonight」機能の実装だ。この機能を使って、デート相手を「オンデマンド」で探すことができる。

Tonightはオプトイン形式で提供されるようになっている。デート相手を探したい人が、デート開始の時刻を入力すると、HowAboutWeがオプトインした利用者の中からマッチしそうな相手を探してくれる。5分ほど(iTunesの説明には「LESS THAN FIVE MINUTES」と書いてある)で相手が見つかり、HowAboutWeからプッシュ通知が送られてくる。気に入りそうな相手が見つかれば、ダブルタップしてデート相手の候補者とすることができる。

マッチングについてはHowAboutWe側でさまざまな要素を考慮して行われるようになっている。そして候補が決まればテキストメッセージのやりとりができるようになる。但しこのメッセージはHowAboutWeの番号を通じて行うようになっているので、いきなり相手に電話番号が伝わってしまうようなことはない。

他にも追加された機能がある。

HowAboutWeではこれまで、デート相手の候補者を画面をスワイプしながら探していた(この機能はPoolと呼ばれる)が、新たに「Connections」という機能が加わった。HowAboutWeが「可能性の高いマッチング相手」を日々リストアップしてくれるようになったのだ。また身長や宗教などの条件をつけて相手を検索する機能もできた。

尚、無料で利用できるサービスが広がったのも興味深いところだ。これまではメッセージのやり取りをするためには有料版にアップグレードする必要があった。今回のバージョンアップから、無料版のままメッセージをやり取りすることができるようになった。

まとめると、新しい版ではメッセージのやりとりが無料でできるよういなり、従来型のマッチングサービスに加えてTonight機能も使えるようになったわけだ。但し、システム側からマッチング相手としてリストアップされていない相手にメッセージを送ったり、あるいは条件付き検索を行う場合には有料版にする必要がある。

有料版の価格は、月額10ドルから月額20ドル(申し込む利用期間により異なる)となっている。

昨年6月にIACにより買収されたHowAboutWeにとって、これが新しいスタートとなる。共同ファウンダーのBrian Schechter曰く、より便利なTinder風サービスを意識しているのだとのこと。Tinderではメッセージのやり取りが頻繁すぎて、便利さよりも面倒くささが勝ってしまっていると感じているのだそうだ。

HowAboutWeはこちらのサイトからも利用できる。

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(翻訳:Maeda, H

第三の音楽共有形式: プライベートなグループ共有をサポートするMusicyouが30万ユーロのシード資金を調達

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メッセージングを通じて音楽をシェアするPingTuneMusicMessengerなどのアプリの主要な価値提案は、音楽をめぐるおしゃべり(チャット)だ(主に一対一)。一方TunePicsやMindie、それにFlipagramなどは、音楽を、Twitter的に公開フィードでシェアすることが主体だ(一対多)。Music MessengerとPingTune、Mindie、FlipagramなどはVCの資金を調達しているが、TunePicsはどちらかというとエージェンシーのプロダクトだ。

ここでご紹介するMusicyouは、メッセージング(チャット)による共有でもない、公開フィードによる共有でもない、音楽の気軽でプライベートな共有方法を提供する。Spotifyみたいな公開共有はいやだけど、同好の士や友だちとは音楽を共有したい、という人に向いている。テキストや画像のようなコンテンツに、音楽を付けることもできる。

Musicyouはエンジェル投資家のSmart EquityとBrains2Marketから、30万ユーロの資金を獲得している。

またポルトガル最大の通信企業PT Portugalとパートナーして、8月5−9日に行われる音楽フェスティバルMEO SWのプロモーションを引き受けている。

いろんなメッセンジャーアプリやソーシャルネットワーク、ソーシャルメディアでテキストや写真やビデオをこれから送ろうというとき、Musicyouを使ってそこに音楽をつけられる。音楽はiTunesから選び、それをコンテンツに加える。

ファウンダのRui Lopesはこう言う: “Musicyouをほかの音楽アプリよりも良いと言うつもりはない。単純に、音楽をプライベートに共有する方法を提供しているだけだ”。

Lopesが作ったmobicompはMicrosoftが買収し、彼の二つ目の企業がCloud9(Node.jsのためのIDE)だ。そして協同ファウンダのGoncalo Fernandesは、モバイル用のコンテンツ企業T.I.M.weのファウンダだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iOS版Tumblrが4.0にアップデート―URLで動画投稿、検索フィルタ、ウィジェットなど盛りだくさん

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今日(米国時間4/16)、TumblrはiOS版アプリに多数の新機能を加えたTumblr 4.0をリリースした。新しいアプリはアイコンも一新されており、従来デスクトップ版のみで提供されていたいくつかの機能がサポートされるようになると同時に、iOSアプリ独自の新機能や「今日のビュー」というウィジェットが追加された。

「今日のビュー」はAppleのiOS 8の機能を利用して、アプリを開かずに重要な情報やトレンドのトピックを表示できる。またアプリ内からの新規ブログの作成やゲスト投稿を受け付けるブログへのゲスト投稿が可能になった。Android版ではすでに実現していて要望が強かった、YouTubeなどの動画のURLをコピー&ペーストして新記事を投稿する機能もサポートされた。

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またiOSアプリの独自機能としてはビデオやチャットなど投稿タイプ別の検索機能が用意された。こうした拡張検索機能はサードパーティーのパワーユーザー向けTumblrクライアント、XKitではすでに提供されていたが、今回はiOSのTumblrアプリ内に実装された。

新アプリはこちらからインストールできる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

C Channelは「女の子の自己表現の場」になる? 森川氏とアソビシステム中川氏

左から渡辺氏、森川氏、中川氏、AMIAYAの2人

 

LINEの元代表取締役社長CEOである森川亮氏が4月10日、スマートデバイス向けの動画プラットフォーム「C Channel」を立ち上げた。その詳細や、森川氏の想いについてはこちらの記事を参考にして欲しいのだけれど、今度は福岡で開催中の「B Dash Camp 2015 Spring in Fukuoka」のセッションの様子をご紹介する。

「LINE元社長が仕掛ける次のビジネス」と題したセッションに登壇したのは、森川氏とアソビシステム代表取締役社長の中川悠介氏。さらにクリッパー(後述)としてC Channelで活躍する双子のモデル・アーティストの「AMIAYA」がゲストとして参加した。モデレーターはB Dash Venturesの渡辺洋行氏が務めた。

C Channelは、クリッパーと呼ぶ約100人のタレントやモデルらが、ファッションやフード、トラベルといった情報を、プロが1分間に編集した動画で配信するプラットフォームだ。例えばAMIAYAの動画のサンプルは、「焼き鳥の「すみれ」でSMILE」や「桜満開の目黒川を散策♪」で見れる。

個別に取材したときにも言っていたのだが、C Channelのイメージは「ケーブルテレビが生まれたときのMTV」なのだそう。アーティストのPV自体を自分たちで作るわけではないが、自分たちでも一部のコンテンツを作ったり、強いブランドを作っていくということだ。

森川氏はスマートデバイス向けのブランド広告について強調していたが、すでに今日になって出稿希望の企業から大量に問い合わせが来ているのだそう。ただ、「大事なのは最初から儲けることではなく、まずはブランドを作ること。(出稿を)お断りしながらでも価値を高めていく」(森川氏)と語る。

C Channelに出資するほか、事業でも協力体制を作る中川氏は、今回の取り組みの背景として、「やはり今は個人がメディアになる時代。テレビや雑誌も重要なメディアだが、動画を通してモデル1人1人がメディアになる。Instagramなどを通して世界に出て行きやすい」という状況を説明する。実際、今時のタレントは自ら動画を編集し、発信している人も多いのだそう。

女の子の自己表現の場として期待

アソビシステムのタレントたちにC Channelはどのように見えているのか。中川氏は「自分で動画をアップしている子は、自分で撮り方を勉強しながら撮るし、プロが撮る場合であっても、いろんな意味で自己表現力が広がっていく」と語る。

実際、女子高生が自分で動画を撮影し、編集まで30分ほどでやってしまうなんてこともあるそう。森川氏も中川氏も「撮影からアップまでのスピードが大事」ということを語る。

クリッパーを務めるAMIAYAの2人も「リアルな女の子の『近い感じ』を見れるのは嬉しいと思う。今は自分を自分でプロデュースする時代。新しい自己表現の場所ができて嬉しい」「日本の女の子の『カワイイ』の引き出しはたくさんある。日本だけでなく海外にもファッションやスタイルを発信していきたい」なんて語っていた。

 

Twitterから「見つける」が消えて「トレンド」が各トピックの説明付きになる(アメリカの英語版から徐々に)

Twitterの「トレンド」(Trending Topics)は、分かりにくいことがある。たとえば#NYFWがNew York Fashion Weekであるなんて、ふつーの人は知らない。そこで同社は、「見つける」(Discover)タブを、新しくパワーアップしたトレンド(Trends)セクションに変えて、それぞれのトレンドトピックの短い説明を付けることにした。今のところそれは合衆国ユーザの英語バージョンだけだが、Twitterは今モバイルより先にWebで実験しており、もっと多くの国へ展開する予定だ。

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Facebookが2014年の1月に「Twitterのトレンドトピック」(Twitter’s Trending Topics)をローンチしたときも、同じような説明が入った。Twitterは人びとにコンテキスト(文脈)を与えることによって、より大衆性を増し、同社自身の成長を助け、そしてより多くの人をトレンドに巻き込もうとしている。

たとえばPhantom 3という言葉を見ても、そのトピックが何(なん)なのか分からない人もいる。そこでこれからは、“世界最大のドローンメーカーDJIが新製品Phantom 3を発表”、という説明を付けるのだ。

これまで、「見つける」(Discover)はナビゲーションバーの上にそれ専用のアイコンとしてあったが、これからはそれがなくなり、画面トップの検索アイコンをタップすると説明付きの「トレンド」が現れる。トレンドのどれかをタップすると、そのトピックに関するツイートやメディアなどへ行き、そのトピックの世界が広がっていく。

Twitterが「見つける」(Discover)を導入したのは2011年だが、今日まで一貫して、なんか、こう、ぎごちない機能だった。これまでずっと、人気記事や、自分のネットワークからのツイート、トレンド、イベント、などなどがごっちゃに載っていた。Summifyを買収してからは、この部分の個人化(パーソナライゼーション)をトライした。しかしそれでもなお、今だにTwitterの裏通りみたいで、なんとなくずれたコンテンツばかり載ってる、という感じだった。ホットな今、ではなくて。

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「見つける」を強化版の「トレンド」に変えたら、Twitterの上で今起きている重要なことが、もっと分かりやすくなるだろう。元々、「見つける」のねらいが、それだったはずなんだけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ツイキャスが1000万ユーザー突破、動画サービスからプラットフォームへ

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モイが提供する動画ストリーミングサービス「TwitCasting(ツイキャス)」が1000万ユーザーを突破した。4月8日に同社が明らかにした。

2010年2月のサービス開始から5年弱での達成となる。以下がユーザー数を示すグラフだが、サービス開始から順調にユーザー数を増やしていたが、2013年後半からはユーザーが急増。女子高生を中心にしてサービスを拡大してきた。

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また、当初はノンプロモーションながら、海外ではブラジルを中心に局地的にユーザーが増加。現在海外ユーザーの割合は全体の2割ほどだが、その半数(つまり全体の1割程度)はブラジルのユーザーなんだそうだ。そんなこともあって、現在は米国・ブラジルでもユーザーサポートを行っている。

2013年頃まではアクティブユーザー(ユーザー数400万人でMAU200万人程度だったと聞いている)を公開していたが、現在は非公開。ただし、関係者から聞く限り、いい数字を出しているようだ。

おしゃべりツールからプラットフォームに

もう10代だけのサービスではなくなってきた——モイの丸吉宏和氏は語る。海外での利用はさておき(ブラジルでは初期からアーティストが音楽ライブの配信などをしていた)、日本では「女子高生のおしゃべりツール」からスタートしたツイキャス。高画質配信にも対応してからは、政党やスポーツチーム、アーティストなど、さまざまな組織の公式配信ツールとしての役割も担いつつあるのだそう。その結果、ユーザーの属性も(詳細は非公開だったが)30、40代まで広がったという。

特に2014年10月、法人利用を前提として高画質配信に対応してからはその動きが顕著になっている。アーティストが新譜を発売する際などは、ミニライブなどをツイキャスで配信することも増えたそうだ。

すでにPC版の広告やギフト用のアイテムなどで課金をしているツイキャスだが、1000万ユーザーを迎えていよいよ本格的なマネタイズを始める。具体的な話は今後発表していくということだったが、「ライブ配信はPRには使えても、それだけでは(配信でPRする商品の)売上にはそんなに影響はない、と言われるのは苦しかった」(丸吉氏)と語っていることから、マーケティングやコマース関連の機能を実装していくことが予想される。

実際、ツイキャスで女性誌のモデルがおすすめした化粧品が翌日にはAmazonで売り切れになるといった現象も起きているらしいし、法人のキャス主(配信者)を中心に、コマース機能の連携ニーズは高いらしい。このあたりは今春中にもまた発表すると聞いている。

TwitterのPeriscope買収の影響は?

3月にはTwitterがツイキャスの競合サービスであるPeriscope買収し、さらに別の競合サービスであるMeerkatに対して、ソーシャルグラフの使用を禁止するといったことが起きている。ツイキャスには影響はないのだろうか? 丸吉氏は「(ソーシャルグラフの使用制限など)何もないとは言えないが、ツイキャスではすでに独自IDを用意しており、その数も増えている。またAPIの利用なども適切に行っている」と説明した。

Facebook、eコマース機能を着々強化中―巨大ショッピング・ポータルが出現?

オンラインでショッピングするのが「いいね!」をするのと同じくらい簡単になったらどうだろう? たぶんわれわれはそのサイトでずいぶんたくさん買い物をすることになるだろう。そういうショッピング・ポータルになることに成功したサービスは単に手数料を稼げるだけではない。人々が何を買うかに絶大な影響力を振るえることになる。eコマースに関するFacebookの最近の動きはそのような方向を示唆しているかもしれない。

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Facebookは2014年のF8カンファレンスで eコマースをスピードアップすることを目標の一つに揚げた。

先月、Facebookはメッセンジャー内に支払い機能を導入した〔現在アメリカのみ〕。メッセージのスレッドに表示される“$”ボタンをクリックして金額を入力するだけでその金額が即座に友達に送金される。

便利な機能だが、これは手始めにすぎないと見るべきだろう。

このメッセンジャー送金機能で、Facebookはデビットカードとユーザーのアカウントを結びつけた。重要なのはクレジットカードやPayPalなどの従来の支払い手段と異なり、デビットカードではFacebookは一切手数料を取らないという点だ。パスコードによる保護や送金履歴などセキュリティー対策も十分に行われている。

Facebookはこの迅速・無料の送金手段を向こう数年の間に事業の新たな柱に据えていくだろう。.

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小売ビジネスも新たなチャンネルを熱望している

最近、Facebookはマーチャントとの関係の強化をはかっている。これまでのようにマーチャントを外部の企業として扱うというより、むしろFaceookの人間のユーザーに近い扱いをするようになってきた。

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Facebookは2014年にAuto-Fill機能を公開した。これはパートナーサイトでショッピングするときにAuto-Fillをボタンをクリックすると住所、氏名、支払情報などがFacebookのユーザー情報を利用して自動的に書き込まれるというもので、ユーザーは長々しい入力をしないですむ。

FacebookはまたBuyボタンの実験を行っている。これはFacebookを離れることなく、ニュースフィードに表示された広告から直接ショッピングができるというものだ。

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今年2月にFacebookはeコマース向けに新しくプロダクト・広告を提供し始めた。これまでの広告ではマーチャント全体か単一の商品しか広告できなかったのに対して、新しい広告ユニットでは複数のプロダクトを一度に広告できる。

またFacebookは先月、カスタマイズ可能なショッピング検索エンジンのTheFindを買収した。これによってFacebookはユーザーがどんなプロダクトに興味を持っているかより正確に知ることができるようになり、広告ターゲティングの精度向上に役立つはずだ。たとえばヒッピー的ライフスタイルに興味を示すユーザーにはヨガマットの広告が効果的だろう。

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Facebookの新しい複数プロダクト一括広告

そして数週間前、Facebookは小売業者を人間の友達のような親しみやすい存在にするためにきわめて野心的な手を打った。ユーザーが業者にメッセージを送れるようにする計画が発表された。F8デベロッパー・カンファレンスでプレビュー版が公開されたMessenger For Businessでは 、ユーザーはメッセンジャーを通じてショップに注文したり、発送の通知を受け取ったりできる。またメッセンジャーでさまざまなカスタマー・サポートを受けられる。

これらの動きはFacebookが総合的なショッピングポータルに一歩一歩近づいていることを示すものだ。

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ゼロフリクションのeコマースを目指して

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そしてさらに重要なのは、最初に述べたメッセンジャー内でのデビット・カードによる支払いとeコマースが統合されたらどうなるかという点だ。

上で見てきたように、Facebookはユーザーに代わってサードパーティーに対し支払いの認証を行い、ユーザー情報を入力する能力をすでに備えている。ユーザーは住所、氏名、電話番号、。クレジットカード番号等々を入力する必要がない。発注確認、レシート、発送ずみ通知、注文キャンセル、クレームなどはすべてメッセンジャーでやりとりできる。

こうなればFacebook自体が巨大なショッピング・モールになるだろう。ユーザーはFacebookを離れることなく必要なものをなんでも買えるようになる。

実現までにはそれなりの時間がかかるだろうが、Facebookがそのようなゼロ・フリクションのeコマースを提供するようになったところを想像してみよう。今までのFacebookのeコマースは次のようなステップを踏んでいた。

  1. ストア、あるいは単一のプロダクトの広告が表示される
  2. 広告をクリックし、ストアが表示されるのを待つ
  3. 商品を選ぶ
  4. 支払い情報、送り先情報などを手入力する
  5. 注文手続きを完了する
  6. メールでレシートを受け取る
  7. 変更や問い合わせがあればメールか電話を使う
  8. メールで発送ずみ通知を受け取る

それがこうなるだろう。:

  1. ユーザー向けにターゲットされた商品の広告が表示される
  2. “Buy”ボタンを押す
  3. 配送先など必要情報が自動入力され表示されるので確認ボタンを押す
  4. メッセンジャーに注文確認、レシート、発送通知などを受け取る。キャンセル、クレーム、問い合わせなどはすべてメッセンジャーから行う

このeコマースのフローは通常の物品だけでなくタクシーを呼んだりチケットを購入したりするのにも使える。F8カンファレンスに先立って私はFacebookがメッセンジャー・プラットフォームの上でサードパーティーがアプリを開発できるようにする計画についてレポートした。その後Facebookに近い情報源から、Facebookはこのプラットフォーム上で、オンデマンドタクシー・サービスのようなアプリの開発に興味を示していると聞いた。

eコマースではユーザーの手数か減れば購買量は増える。Facebookは単に広告を売るビジネスモデルからゼロフリクションのeコマースサイトへ自らを拡張していくかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

LINEがソーシャルギフトサービスを本格化、「LINEギフト」を提供開始

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昨日はOpen Network Labの第10期デモデイがあったが、5年前の第1期に採択されていたのがソーシャルギフトサービス「Giftee」を手がけるギフティだった。同社はその後KDDIのインキュベーションプログラム「KDDI ∞ lab」にも参加。創業間もないスタートアップながら、あっという間にケンタッキーフライドチキンやクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンなどの大手と組んでキャンペーンなどを展開していてびっくりした記憶がある。

そんなソーシャルギフトの領域にLINEが参入する。同社は4月3日、無料通話・メッセージアプリの「LINE」上でソーシャルギフトサービス「LINEギフト」を開始した。このサービスを利用すれば、LINEで繋がっている友人に対してギフトを送ることができる。支払いはクレジットカードやコンビニ支払いに対応する。住所はギフトをもらう側が入力するため、住所を知らない友人にもギフトの送付が可能だ。

LINEでは2014年11月から、スマートフォン向けECサービス「LINE MALL」上で試験的にソーシャルギフトサービスを展開していた。これが好評だったため、今回独立したサービスとして提供するに至ったのだという。

ギフトとして送れるのは、これまで提供していたボディケア用品やベビー用品、アルコールといった慶弔事向けの商品のほか、スターバックスのギフトチケット、ファミリーマートの「FAMIMA COFFEE」、ローソンのウチカフェプレミアムコーヒーやからあげくんなど、職場の同僚や後輩などに贈れるような低価格の商品を追加している。

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LinkedIn、Refresh.ioを買収―ユーザーの行動を事前に推測する予測コンピューティングをサービスに組み込む

3億5000万人のユーザーを擁するプロフェッショナルのためのソーシャル・ネットワーク、LinkedIn予測コンピューティングの世界に本格的に進出しようとしている。予測コンピューティングとはユーザーが次にどのような情報を必要としているかを予測して事前に準備するテクノロジーだ。今日(米国時間4/2)、LinkedInはこのテクノロジーの有力スタートアップ、Refresh.ioを買収することで合意したことを発表した。

Refreshはユーザーがこれからミーティングを行う相手の情報を事前に収集、表示してくれるiOSアプリだ。

買収の金額などの条件は明らかにされていないが、この買収は主としてテクノロジーと人材の獲得が目的だと思われる。Refresh.ioはこれまでに1000万ドルの資金をCRV、Redpoint、Foundation Capital、Haystackから調達している。われわれの取材に対してLinkedInはこのニュースを確認した。また共同ファウンダーのBhavin Shahがブログ記事を発表した。

Refreshアプリはすでに新規ユーザーの受け入れを中止しており、4月15日で運用を停止する。15人の社員(正社員14人、契約社員1人)は全員がマウンテンビューのLinkedInに移り、予測コンピューティングを同社のプロダクトに応用する開発に携わる。

このアプリはFacebookかLinkedInを用いてサイン・インすると、最近会ったり連絡を取った相手についての情報をソーシャルネットワークやウェブから収集する。ユーザーは時折しかコンタクトがない相手についても必要なときにはいつでも詳しい動静を知ることができる。

われわれの取材に対し、LinkedInの広報担当者は「予測コンピューティングのテクノロジーを現在のRefreshアプリとは異なるさまざまな方法でLinkedInのプロダクトに生かしていきたい。それによってLinkedInの価値を大きく上げることができると期待している」と述べた。

まず最初に応用が考えれるのはLinkedIn Connectedアプリだ。これはLinkedInの知り合いの最新情報を随時ユーザーに通知するアプリで、すでに一部、予測コンピューティングが用いられている。たとえばユーザーの近所にLinkedInの知り合いが存在する場合、アプリがそのことを知らせてくれる。

買収前にRefreshが行ったサードパーティーとの連携をLinkedInが今後も維持するかどうかも興味が持たれる。たとえばSalesforceとの連携だ。SalesforceのApp Exchangeの一部として、Refresh.ioとSaleforce双方を利用しているユーザーは、他のユーザーがSalesforceのデータベースに新しいメールアドレスを入力するたびに通知を受け取る。この目的は、Refresh.ioを通じてセールスリードの情報を収集し、必要な場合にすぐにその相手にすぐに連絡が取れるようにすることにある。

LinkedInが自身のソーシャルグラフを利用して新たなサービスを増やしていくのを見ると、LinkedInのCEO、Jeff WeinerはSalesforceはパートナーだと語っているものの、将来はライバルとして激突することになる可能性も指摘されている。

いずれにせよ、Refresh.ioの買収はこれからミーティングする相手に関してLinkedInから得られる情報の質、量を改善するだろう。この種のサービスにはHuminCharlieなどがある。後者はSalesforce、Box.com、Twitter、Yelpなどで利用されている。 CharlieのCEO、Aaron FrazinはのLinkedInの買収について、「われわれはRefresh.ioの最大のライバルと考えられている」とコメントした。

一方でLinkedInがコネクトすることを勧める相手が不気味なほど的確だと感じるユーザーもいる。これにRefreshのテクノロジーが加わればユーザー・ターゲティングの精度は一層向上するだろうが、同時にLinkedInがユーザーについて知る内容も精密化することになる。

この方向への努力として、LinkedInは2012年に Rapportiveを買収している。これはGmailのプラグインで、メールを受け取ると送信者に関するLinkedInとFacebookのコネクション情報を右サイドバーに表示する。

われわれはさらに取材中。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ビデオ・コラボ・アプリ、Riffをリリース―20秒のビデオを撮り、友達を招待して続きを追加してもらおう

しばらく前に流行ったハーレムシェイクのビデオを覚えているだろうか? 今日(米国時間4/1)、Facebookが iOSAndroid発表した新しいアプリ、Riff (Androidのみ日本語版あり)を使えば、友達を巻き込んだビデオのクラウドソースが簡単にできる。

まずRiffで最長20秒までの動画を撮影する。タイトルには友達に次に何をしてもらいたいかを書く。たとえば「変顔して」とか「ジョニーに誕生日のお祝いを言う」などだ。友達のRiffアプリには招待の通知が来る。通知にはオリジナルのビデオが添付されている。招待された友達は依頼に従って新しいシーンを追加する。

Riffのプロダクト・マネージャー、Josh Miller は私の取材に対して、「適切なツールがあれば創造的なコラボレーションは爆発的に広がる可能性がある。20秒の短いビデオクリップがきっかけとなってFacebookの友達のサークルから大きなプロジェクトが生まれるかもしれない。その成果はFacebook上だけでなくインターネットのどこでも共有できる」と説明する。

ダウンロードはこちらから。下のGIFのようにビデオが追加される。

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こちらのRiffビデオはブロードウェイで上演中のミュージカル、「パリのアメリカ人」の出演者がファン向けに楽屋の様子を撮影したもの。

新しいミーム生成ツール

筋萎縮性側索硬化症の研究支援のために氷水をかぶって動画をアップするアイス・バケツ・チャレンジは2014年の4月から7月までの間にFacebookのビデオを50%成長させ、一日のビデオ再生回数が10億回に達した。Facebookが生成、共有する専用ツールを作ってこうした「ミーム」をホストすれば、膨大なビデオ・エンゲージメントを獲得できる可能性がある。ビデオ広告の販売にも好影響を与えるだろう。そこでMillerを始めとするFacebookのロンドン・オフィスの有志エンジニアが時間外のプロジェクトとして開発を始めたのだという。

Watch And Add

Riffの機能

Riff Share

Riffを使うにはいくつかの制限に従う必要がある。

  • ビデオはRiffアプリで撮影すること。外部からのアップロードはできない。3-2-1のカウントダウンが終わると同時に撮影開始する。撮影は中断できない。1回で必要な撮影を終わらせること。公開する前に再生して確認することはできるが、編集はできない。
  • Riffビデオに対しては「いいね!」やコメントはできない。Riffの目的は友達にビデオを追加させることなのであえて機能は最小限に絞ってある。
  • 視聴者は興味を持てないビデオはタップして早送りできる(Snapchat Storiesに似ている)。
  • ビデオを追加できるのはオリジナルの作成者に指名された協力者と撮影者の友達のみ。一挙に評判になるのではなく、ソーシャルグラフを通じて徐々にバイラル効果が広がることを狙っている。
  • オリジナルビデオの作成者はビデオスレッドを管理できる。「…」ボタンをタップすると不適切なビデオを削除できる。スレッドの参加者は特定のクリップの内容に問題があることをFacebookに報告できる。一般Facebookユーザーの場合はビデオスレッド全体について問題があると報告できる。
  • ローンチの時点でサポートされるのは以下の言語。英語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語、イタリア語、タイ語、ベトナム語、日本語、ポーランド語。

これまでにもRiffに似たコラボラティブ・ビデオ・ツールはいくつか発表されてきたが、いずれも成功を収めることはできなかった。またRiffを開発したFacebook Creative Labsの前回のプロジェクトSling Shotも失敗に終わっている。しかしコラボラティブ・ビデオ・ツール自体には大きな可能性があり、いずれはキラー・アプリが現れるはずだ。Riffがそうなるかどうか注目したい。

AppAnnie Slingshot

Facebook Creative Labs’ last content creation app Slingshot sank like a stone, according to AppAnnie

もっとも開発者のMillerは「単に大勢が利用するようになるだけがRiffの成功の基準ではない。われわれはRiffを通じて人々がビデオをどのように共有するか、どのようなビデオに関心が集まるか、ビデオ共有のためにどんなツールを望んでいるかなどを詳しく学ぶことができる」と語った。 さらにMillerは「このアプリはわれわれの実験的なサイドプロジェクトであり、開発は非常に楽しかった」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

F8開幕:Facebookビデオが他のサイトに簡単にエンベッドできるようになる

Facebookはユーザーが実際にFacebook上にいないときでもFacebookの利用を増やそうと努力している。

今日(米国時間3/25)開幕したFacebookが主催するデベロッパー向けカンファレンスF8で、Facebookビデオを他のサイトに簡単にエンベッドする機能が発表された。

Facebookにビデオをアップロードするのは簡単だが、これまでそのビデオを外部にエンベッドするのは知識のないユーザーには不可能だった。Facebookのビデオプレイヤーのソースコードを開いてあれこれ試してみるとうまくいくこともあったが、もちろんYouTubeを使う方が簡単だ。

しかし今後は、YouTubeその他のビデオ共有サイト同様、「エンベッド」ボタンを押すだけでエンベッドに必要なコードが入手できるようになる。コードを自分のブログに貼り付ければ、Facebookビデオがページにポップアップする。

遅かったとはいえ、歓迎すべき動きだ。これまでFacebookにビデオをアップロードしたいが、別のサイトでも表示したいという場合、Facebookにアップロードした後YouTubeなどにアップロードし直すという手間がかかっていた。これからはFacebookに一回アップロードするだけでよい。それにFacebookとしても、他サイトで再生されたビデオも自分たちのビデオ・ビューの回数に勘定できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Twitter、トロルをブロックするQuality Filterをまず認証ユーザーに提供―いじめ防止にも期待

Twitterの一部は個人攻撃やいじめの温床となっている。このことはCEOのDick Costoloも部内メモで認めている。 しかしここ数ヶ月、Twitterはこの事態の改善に向けて重要な手をいくつか打ってきた。Twitterのトロル追放の最新の試みはquality filterと呼ばれ、誹謗や暴言など問題のあるツイートを判別して自動的にブロックする機能だ。quality filterはまず認証ユーザーに提供が始められた。

この機能を今朝発見したのは起業家でテクノロジー・ブロガーのAnil Dashだ。

われわれの取材に対してTwitterは「この機能は現在、iOSアプリを利用する認証ユーザーを対象に公開を開始している」と確認した。ただし認証ユーザーへの公開もまだ途中のようだ(私自身も認証ユーザーだが、設定にquality filterは現れていない)。Twitterからさらに詳しい発表があり次第アップデートする。.

quality filterはそれほど革命的な機能ではない。すでに認証ユーザーに提供されているカスタム・フィルター機能をベースに拡張を加えたものだ。カスタム・フィルターは認証ユーザーともっとも相互作用の大きいユーザーのツイートを対象にフィルターをかける機能で、今回のquality filterは基本的に同じ機能をすべてのツイートに対して拡張している。

この機能を最初に認証ユーザーに提供することにしたのは理にかなっている。一般的に言って認証ユーザーは多数のフォロワーを持ち、したがってネット・トロルによる被害も一番深刻な人々だ。しかしトロルに悩まされている一般ユーザーも数多い。このことは今年に入ってTwitterが多数のアンチ・トロル・ツールをリリースしたことでも分かる。

そうした対策には警察などの当局への通報を容易にするオプションの提供、各種のいじめや攻撃をモバイルデバイスからすばやく報告できるようにするツールなどが含まれる。またTwitterは常習的トロルを追放するためにユーザーの電話番号を利用するなどの努力を払っている(もっともユーザーはプロフィールに必ず電話番号を入力シなければならないわけではないから効果は限定的だろう)。

TechCrunchのSarah Pere記者が先週書いたように、最近までTwitterはイジメやストーカー問題に対して受け身の姿勢が目立った。しかし大きな反響を呼んだ事件(#gamergateや ロビン・ウィリアムズの死後起きた娘に対する嫌がらせ、またアシュリー・ジャドが執拗なトロルを訴えたことなど)のせいで、Twitterはユーザーの安全を確保するためにもっと積極的な措置を講じなければならない立場に追い込まれた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


「過去の今日」の投稿を再表示するFacebookのノスタルジア機能、On This Day、公開へ

Facebookは2010年に過去記憶をよみがえらせるMemoriesという実験を行ったが、その後はこれといって新たな展開がなかった。しかしモバイルのTimehopアプリが1日600万ユーザーを獲得したのを見て、Facebookも公式にそのライバルとなるノスタルジア機能をリリースすることにした。On This DayはFacebookのユーザーが過去のその日に投稿した写真や近況を表示する機能だ。

On This Dayはここ数日で全世界に公開される予定で、モバイルアプリ、モバイル・ウェブ、デスクトップ・ウェブがサポートされる。このURL https://www.facebook.com/onthisday〔日本では未公開〕、またはFacebookのブックマーク・メニュー、検索、などからアクセスは可能だ。

Timehopが過去の記憶をFacebook、Twitter、Instagram、Foursquare、Flickr、Dropbox、iPhoto、ユーザーのカメラロールなどから幅広く掘り起こしてくるのに対して、On This DayはもちろんFacebookだけが対象だ。

FacebookでOn This Dayのプロダクト・マネージャーを務めるJonathan Ghellerは私の取材に対して、Timehopを比較の対象として名指しすることを避け、「われわれはユーザーの行動を分析して得た結果に基いてこの機能を追加した」と述べた。

私が繰り返しOn This DayとTimehopの機能はよく似ているのではないかと尋ねると、Ghellerは「われわれはユーザーがFacebook上でどんな行動を取るかに注意を集中している。よその場所で他の人々が何をやっているかにはあまり関心がない。ユーザーがFacebookに何を望んでいるかを調べ、それを実現するために最大限の努力をしている」と答えた。

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またFacebookではこの機能を直接マネタイズする計画はないという。そうであってもユーザーがOn This Dayに表示された過去の投稿をニュースフィードで共有すれ全体としてエンゲージメントが上昇し、ひいては広告のクリック数も上昇することを狙っているのだろう。

一方、TimehopのCEO、Jonathan WegenerはOn Thsi Dayによって自社のアプリに深刻な悪影響があるとは考えていない。私の取材に対して、「これはむしろわれわれのアイディアが正しかったというお墨付きをFacebookから得たようなものだ。またわれわれの使命はFacebookの特定のコンテンツを再表示するよりもずっと広汎なものだ。われわれは人々のデジタル・ヒストリーを広く再構築する」と語った。

On This Dayはアメリカでは今日(米国時間3/24)公開され、その後1週間ほどかけて全世界に順次公開される。

On This Dayはウェブ・ブラウザ版の場合はサイドバーのブックマークの一つとして表示される。 ウェブのモバイル版およびiOS、Androidアプリの場合はナビゲーション・メニューに追加されるはずだ。またこの記事中の上記リンクをクリックしてもよいし、検索窓に“On This Day”と入力してもよい。すると、去年、あるいは何年も前の今日、自分が投稿したか、あるいは友達が自分をタグづけした近況や写真が表示される。これを閲覧できるのは投稿したユーザー本人だけだが、ユーザーがそう選べば友達と共有ないし公開することもできる。

GhellerはOn This Dayのサンプルとして、現在1歳半の彼の娘が1年前にゼロ歳の赤ん坊だったときの写真を見せてくれた。また2年前に妊娠中の妻が彼をタグづけた近況も表示されていた。GhellerはMemoriesの実験に触れ、「われわれはこのアイディアを数年前から温めていた。その後、われわれは大規模にドッグフードを食い〔社内で実際に使ってテストし〕、また外部でも世界各地でテストを重ねて洗練されたプロダクトを作り上げた」と説明した。

Facebookは「今年のまとめ」に亡くなった娘が表示されユーザーの心を傷つけた問題への反省から、別れた恋人や亡くなった友人など、ユーザーの心を乱すような情報が表示されないよう特別なアルゴリズムを開発したという。たとえば、ユーザーが誰かを恋愛のパートナーに指定し、次いでそこから削除した場合、その人物に関するコンテンツが表示されないようにしたという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


アイドル×コミュニケーションは、マネタイズの次なるフロンティアとなるか

「人と人のつながりを大事にするミクシィなので、アイドルやアーティストとも1対1でつながりを持てるサービスを作った」——ミクシィがそう説明するのは、3月17日に正式サービスを開始した「きみだけLIVE」だ。

きみだけLIVEは、アイドルやお笑い芸人、アーティストと1対1のライブコミュニケーションができるサービスで、事前の抽選に当選したファンは、Skypeを使って10分間のライブや会話を楽しめる。ミクシィはプレスリリースで「ファンはその時間アーティストを独占することができます」とうたっているが、ファンにとってはたまらないものだろう。

ちなみに1アーティストごとのライブは休憩時間も含めて合計2時間程度で、当選するファンは5人ほど。なかなか貴重な体験になるようだ。また抽選に応募すればもれなくアーティストからメッセージが届くほか、限定グッズの引換券などを入手できるという。

きみだけLIVEには「ハート」と呼ぶ仮想通貨があり、新規登録時に20個、またサービスへのログインで1日1個付与されるほか、1個100円で購入できる。そのハート5個でライブへの応募が可能。複数応募にも対応する。ちなみにライブへの応募数に応じて、アーティスト別のファンランキングも表示されるのだそうだ。

さらに「推しメーター」と呼ぶメーターを備える。これは1日1回押すことで10%ずつパラメーターが増加。ライブの当選確率が上がるのだそう。メーターは最大300%まで増加。ライブに5口で応募した場合、5口+15口(応募口数×推しメーター値)で20口の応募となる)。

仮想通貨による課金、抽選というガチャ的要素、ランキングによるファンの可視化、メーターによる継続アクセス——ソーシャルゲームのノウハウをつぎ込んだなんともすごいサービスだ。ちなみにこのきみだけLIVE、ノハナやDeploy Gateを生んだミクシィの新規事業プロジェクト「イノベーションセンター」発のサービスで、2014年11月から試験的にサービスを提供していた。

フォッグのCHEERZは課金も含めて「想定以上」

とはいえ、こういったアイドルコミュニケーションという領域では、ミクシィは後発組だ。ディー・エヌ・エーは2013年12月に「SHOWROOM」を立ち上げたし、ユナイテッド子会社のフォッグは2014年12月に写真をベースにした「CHEERZ」を立ち上げている。メッセージベースのサービスだがサイバーエージェントの「755」なんかもある。ニコニコ生放送やTwitCasting(ツイキャス)なんかでも、サービスの公式・非公式を問わずアイドルやアーティストがユーザーと直接コミュニケーションをとっている。

フォッグにCHEERZの話を聞いたのだけれども、サービスは非常に好調だそう。CHEERZは、250人以上の若手アイドルが自らの写真をコメントとともにアップロード。ユーザーはその写真に対して、Facebookの「いいね!」同様の「CHEER」を送ることができる。このCHEERはログインや時間経過で回復するほか、ポイントを購入して回復することができる。ソーシャルゲームによくある体力とかスタミナという項目と同じような仕組みだ。

アイドルにとってもファンにとってもきわめてシンプルなサービスだったこともあり、積極的な写真投稿、そしてそれに対するファンからのCHEERがものすごい勢いで付いているそう。ユーザーから送られたCHEERの数は、サービス開始から3日で100万件を達成。サイト上で公開している数字は5100万件以上になっている(ちなみに記事を書いている間にも数万件のCHEERが増えていてびっくりした)。

ダウンロード数は数万件と聞いているし、実際Google Playでは5000〜1万件のレンジとなっている。ダウンロード数だけ見れば決して大きくないが、DAUは非常に高いのだそうだ。また課金についても「想定以上の数字」(フォッグ)をたたき出しているとのこと。売上に関しては、ストアの手数料を引いたところから、フォッグとアイドルの所属する事務所がレベニューシェアするのだそう。

フォッグではCHEERZの海外進出も進めており、1月には日本のガールズポップカルチャーを英語で配信する「Tokyo Girls’ Update」の運営元であるオールブルーと協業を開始。アプリも英語、中国語に対応した。さらにCHEERZに登録するアイドルの写真集「CHEERZ BOOK Vol.1」も発売している。あと、CHEERZについてはそのサービスのモデルを特許出願をしているとのことだった。

サイバーエージェントの755は年内1000万ダウンロードを目指す

メッセージベースでアイドルや著名人とコミュニケーションを取れるサイバーエージェントの755は、3月に入って400万ダウンロード突破を発表。2014年末から年始にかけてはAKB48やE-girlsといった著名アイドルを起用したテレビCMを実施していたが、今度は乃木坂46によるテレビCMを放映する。

プロモーション施策にに加えて通知機能やアルバム機能なども好調らしく、関係者からは「年内1000万ダウンロードも見えている」という声が聞こえてくる。マネタイズはこれからのようだが、今夏以降はテスト的に広告配信なども検討しているようだ。