3Dプリントとロボットアームで住宅建設の工期を短縮するDiamond Age

ベイエリアのDiamond Ageが今週、800万ドル(約8億8000万円)の資金調達を発表した。このシードラウンドをリードしたのはPrime Movers LabとAlpaca VCで、Dolby Family Ventures、Calm Ventures、Gaingels、Towerview Ventures、GFA Venture Partners、そしてSuffolk Constructionなど参加した投資家はとても多い。

同社の売りは、複数の最新技術を組み合わせて利用し、工期と工数を大幅に減らすことだ。Diamond Ageの主張では、同社のその技術が完全に実現すると、手作業を担当する人間労働者を55%減らし、一世帯住宅の建設工期を9カ月から30日に短縮できるという。今回の資金調達の一部は、コンセプトを実証するために、1100平方フィート(約102.2平方メートル)の「デモハウス」を建設するためのプロセスを整えることに使われる。

共同創業者でCEOのJack Oslan(ジャック・オスラン)氏は「私たちはアメリカンドリームを追う次世代のために、高品質で手頃なお値段の一世帯住宅を作る必要があります。それを実現する唯一の方法はオートメーションです」とプレスリリースで述べている。

具体的に同社が利用するのは、ロボットと3Dプリントだ。ロボットについては、26種類のロボットアームアタッチメントを用いて建設をサポートする。また、ガントリーを使った3Dプリンティング技術で、構造物の内壁や外壁を作る。

なぜベイエリアかというと、サンフランシスコのベイエリアは極めて住宅事情が逼迫しているからだ。一般の建設会社も、RaaS(Robotics as a Service)と呼ばれるレンタル方式で同社の技術を利用できる。料金の情報は、今回得られなかった。

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画像クレジット:Diamond Age

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

テスラはロボット「Tesla Bot」を開発中、2022年完成予定

ロボットを題材にしたWill Smith(ウィル・スミス)の奇妙な映画を覚えているだろうか?

ああ、私たちももちろん覚えていない。しかし、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は覚えているようだ。Tesla(テスラ)は、身長5フィート8インチ(約173cm)のTesla Botを開発中で、プロトタイプは2022年中に完成する予定だという。このニュースは、米国時間8月16日夜に同社ウェブサイトで配信されたTesla’s inaugural AI Dayで発表された。

このロボットは、Teslaが取り組んでいる電気自動車以外のユースケースとして、ニューラルネットワークや高度なスーパーコンピュータ「Dojo」のを用いたものとして提案されている。

画像クレジット:Tesla

「基本的に、現在私たちが自動車で行っていることを考えると、Teslaは間違いなく世界最大のロボット企業です。なぜなら、私たちの自動車は車輪の上の半感覚的なロボットのようなものだからです」とマスク氏はいう。「完全な自動運転コンピュータ【略】は今後も進化し続け、Dojoやすべてのニューラルネットは世界を認識し、世界をどのようにナビゲートするかを理解しているため、それをヒューマノイドに搭載することは理に適っています」。

このロボットは「フレンドリーで、人間のために作られた世界を親しみやすくナビゲートすることを目的としています」とマスク氏は付け加えた。また、人間が簡単に逃げたり圧倒したりできるように開発しているとのこと。重量は125ポンド(約56.7kg)、歩行速度は時速5マイル(約8km)で、顔は重要な情報を表示するスクリーンになるという。

興味深いことに、マスク氏はこのロボットが、現在多くの人の生活を退屈な占める労働や買い物といった日常的な仕事を代わりに行うものだと考えている。彼は、肉体労働もできるようになり、それが経済に与える影響についても言及している。

「長期的には、ユニバーサルベーシックインカムが必要だと思います」とマスク氏はいう。「しかしながら、現在のところロボットがないため、それは実現できていません」。

最後にマスク氏はエンジニアに「私たちのチームに参加して、開発を手伝って欲しい」と呼びかけた。

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画像クレジット:Tesla

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(文:Aria Alamalhodaei、Rebecca Bellan、翻訳:Katsuyuki Yasui)

あまり見ることがないBoston Dynamics人型ロボAtlasのずっこけNGシーン、失敗が成功を生む

筆者は子どもの頃、スケートビデオをたくさん見て育った。いつの間にか、完璧なトリックと同じくらい、失敗もそれらの重要な要素になっていた。スケートボード文化が「ジャッカス(jackass)」を世に送り出したのには理由がある。私自身はアグレッシブに月並みなスケーターだったが、世界最高クラスのスケーターたちが無様に顔面から転び、(実際に怪我をしない限り)身を粉にして15回目のトリックに挑戦する姿には、何かほっとするものがあった。

これまでBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の完璧に振り付けされた映像を何十、何百と見てきたが、撮影の合間に起こるであろう、ツルッと足を滑らせての転倒を見ることはほとんどなかった。米国時間8月17日、同社は、人型ロボット「Atlas(アトラス)」をカメラの前で格好良く見せるために何が行われているのか、カーテンを開けて少しだけ明らかにした。

同社の社内テストシステムの中・下部には、多くの擦り傷、引っかき傷や汚れが見られる。これには理由がある。

Boston Dynamicsはブログ記事でこう書いている。「撮影中、Atlasは半分くらいの確率で正しく跳躍します。一方他のランでは、Atlasはバリアを越えるものの、バランスを崩して後ろに倒れてしまいます。そこからエンジニアはログを見て、その場で調整できる機会を見つけようとします」。

同社は、ロボットにミニパルクールコースを走らせることに挑戦し、記事に付随したビデオで「パルクールは私たちが重要だと考えるいくつかの課題を浮き彫りにするため、チームにとって情報を組織化する有益なアクティビティです」と述べている。パルクールはロボットにとって、短期的な問題解決と長期的な問題解決の両方に挑戦するものだ。ロボットは、一連の個別の動きを実行するだけでなく、より広い意味で、それらをつなぎ合わせてA地点からB地点までどのように移動するかを決定しなければならない。

Boston Dynamicsによるとこの種のビデオは、Atlasが一度にコースを完走できるようにするまでに数カ月かかり得るという。「この最新の試みはほぼ完璧だったが、正確には完璧ではなく、ツメが甘かった」と同社は書いている。「ロボットたちがバク転を終えたあと、大リーグのピッチャーが試合終了間際に三振を取った時のように、ロボットの1台が拳を突き上げガッツポーズするはずでした。Atlasチームはこの動きを『Cha-Ching』と呼んでいます」。

Boston Dynamicsのコンピュータには確実に存在しないであろうハッシュタグ「Atlas最大の失敗ビデオ集」に加えて、足を踏み外すと、人間と同じようにロボットも厄介な怪我になりかねない。時にはロボットのChumbawumba(チャンバワンバ)のように「but I get up again」と立ち上がることもある。そうでない場合もある。このビデオはその両方をチェックできるだけでなく、こうしたビデオを作るためにどのような手間暇がかかっているのか、インサイトを得られるという点で見る価値がある。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Boston Dynamics二足歩行ロボットAtlas

画像クレジット:Boston Dynamics

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

Picnicが初のロボティックピザシステムを展開へ、プレオーダー受付開始

スタートアップにとってピザづくりロボットは驚くほど人気の最終目標になっている。ここ数年、そうした目標を持ったいくつかのスタートアップは他社に先んじてきた。目標に達しなかった企業としてはおそらくZumeが最も有名だろう。同社は持続可能なパッケージングに方向転換するために2020年初めに結局ロボティックピザトラックをあきらめた。

Picnic(ピクニック)は2021年5月に1630万ドル(約18億円)を調達し、最近知られるようになった。7月にも420万ドル(約5億円)を調達し、企業価値は3800万ドル(約40億円)超になった。レストランやホスピタリティ、エンターテインメント、テーマパークなどさまざまな業界での試験を経て同社は米国時間8月17日、とうとう最初のデバイスを立ち上げる準備が整った。ラスベガスで開催中のInternational Pizza Expo and Conference(国際ピザ博覧会)で発表された。

「チームは2020年、Picnic Pizza Systemを微調整するために顧客や戦略パートナーと絶え間なく取り組んできました」とCEOのClayton Wood(クレイトン・ウッド)氏はリリースで述べた。「作り出したソリューションをとても誇りに思っています。業界パートナーや顧客から受け取った評価には、キッチンオートメーションのソリューションに対する需要が示されています。今後すばらしい年になることを期待しています」。

ピザはフードロボティックシステムの明らかな初期ターゲットだ。その理由はまず、作るのが比較的簡単で、ほぼ同じような仕上がりになること。それから、ピザがよく食されていることだ。2015年に米国人は毎日100エーカー(約40万平方メートル)分のピザを食べたとの報道がある

Picnicは2021年末までに既存顧客からの注文を完了させ、2022年から新規オーダー分の出荷を開始する。料金はロボティクス・アズ・ア・サービス(RaaS)としてのもので、システムを借りるのに月3500〜5000ドル(約38〜55万円)かかる。モジュラーシステムやアウトプットの特異なコンフィギュレーションのようなものは変動制料金となる。料金にはメンテナンスチェックやリモートモニタリングも含まれる。

システムのプレオーダー受け付けは8月17日から始まっている。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Picnicピザ

画像クレジット:Picnic

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

ヒュンダイ傘下となったBoston Dynamicsが人型ロボット「Atlas」出演の新たなパルクール動画を公開

Boston Dynamicsが人型ロボット「Atlas」出演の新たなパルクール動画を公開

Boston Dynamics

ヒュンダイ傘下に生まれ変わったBoston Dynamicsが、ヒューマノイドロボット「Atlas」の新たなパルクール動画を公開しています。Atlasロボットはカメラの前でSASUKEよろしく五段跳びを軽くクリアし、平均台の上を走り、華麗なバク転も2連続でキメています。

ロボットメーカーいわく、この一連の動作は数か月かけてプログラムされ、ロボットが身体のバランスを取りつつ異なる動作に移行したり、強調動作させるための知見を得るのに有効だったとのこと。つまりすべてがシーケンス的な動作なのではなく、視覚的に得た情報から判断してコースに合わせた動きをさせているということ。

ヒュンダイ傘下となったBoston Dynamicsが人型ロボット「Atlas」出演の新たなパルクール動画を公開

Boston Dynamics

その証拠と言えるかはわかりませんが、動画では一連の動作の終盤で2体のうち片方のAtlasロボットが台の上に飛び乗る際に一瞬、台に蹴つまずいているのが確認できます。ここでAtlasはバランスを崩すも、すぐに立て直して再びもう一体とタイミングを合わせての動作に戻っています。

(Source:Boston DynamicsEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Atlas(製品・サービス)ヒュンダイ / 現代自動車(企業)Boston Dynamics / ボストン・ダイナミクス(企業)

【ロボットまとめ】Cyberdogの目をのぞきこめ、フィールド、フード、フルフィルメント

誰かが私にXiaomi(シャオミ)が独自の「ロボット犬」を発売しようとしていると言ったとき、私の脳裏にすぐ浮かんだのはソニーのAibo(アイボ)のことだった。そして正直なところ、その想像はこれ以上ないほどに間違っていた。もうそのニュースが出てから数日経過したので、Xiaomiはすでにあらゆる悪いブラックミラー(NETFLIXのSFドラマ)ばりのジョークを、すべて耳にしていることだろう。もはや気にすることはない。

そして、これまた正直なところ、中国のハードウェアメーカーは、このデザインに対して特に工夫もしていなかった。Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)は、その四足ロボットSpot(スポット)に個性を吹き込むために、デザイン言語やバイラル動画、そしてDirty Dancing (ダーティ・ダンシング)サウンドトラックへ乗せたダンスなどの、たくさんのことを行ってきた。

しかし、今回Xiaomiのデザインチームは、明らかにそのCyberdog(サイバードッグ)を思い切りロボコップに寄せてきた(そしてブレードランナー風のパスティーシュはあまりうまく行ってはいない)。毎回Boston Dynamicsについて何かを投稿するたびに、私には大量のMetalhead(メタルヘッド)のGIFが送られてくる。実際、この記事のアイキャッチ画像としてCyberdogを使用してみるので、それがどんなものかを実際に確認することができるだろう。Twitterのリプライを確認して欲しい。お待ちしている。

画像クレジット:Xiaomi

もちろん、XiaomiはSpotのような四足ロボットをリリースした最初の会社ではなくむしろ遅いくらいだ。ANYmal(エニマル)やGhost Robotics(ゴーストロボティクス)など、その分野で競合している企業は数多くある。Xiaomiの目的の一部は開発者たちにこのカテゴリーで様々な工夫をしてもらうことだ。Miブログによれば:

CyberDogは、Xiaomiによる、世界中のオープンソースコミュニティと開発者向けの初の四足ロボットである。CyberDogに関心のあるロボット愛好家は、志を同じくする他のXiaomiファンと競争したり、共創したりすることで、四足ロボットの開発と可能性を推進することができる。

画像クレジット:Xiaomi

このロボットは、Nvidia(エヌビディア)のJetson Xavier(ジェットソン・ザビエル)NXプラットフォームに、カメラ、タッチ、GPSなどの11個の内蔵センサーを搭載している。同社は1000台のロボットをリリースする予定だ。価格は約1540ドル(約17万円)で、高度なSpotシステムの数分の1だ。またこのロボットのサイズも、Boston Dynamicsの四足ロボットの数分の1である。そして、表面的な類似点はあるものの、プロジェクトそのものの中身は全く異なっている。

Xiaomiのロボットへの参入の目的は、Nvidiaのプラットフォーム用のハードウェアの開発を進めるためのものでもある。これは、人びとがプログラミングや、おそらくロボットのプロトタイプを作成するコツをつかむための(比較的)安価な方法なのだ。おそらく制限されている機能や、リリースされる台数の少なさから、同社がすべての家庭にCyberdogを導入させようとしているのではまだないことは明らかだ。

画像クレジット:Bear Flag Robotics

次は今週行われた大規模買収の話題だ。John Deere(ジョン・ディア)は、Bear Flag Robotics(ベア・ フラッグ・ロボティクス)を、2億5000万ドルで買収する計画を発表した。私たちはBear Flagを、同社がYCクラスのメンバーの頃からフォローしている。この買収は両社にとって良い結果のようだ。Bear Flagは、農業の巨人であるJohn Deereから多くのリソースを獲得し、Deereは、自動運転トラクターのスタートアップと共に最先端テクノロジーの世界に足を踏み入れた。

共同創業者でCEOのIgino Cafiero(イギノ・カフィエロ)氏は次のように述べている。

農家が今日直面している最大の課題の1つは、農作物の収穫に影響を与える「タイミングに影響を受ける作業」を遂行できる、熟練労働者の確保です。自動運転は、その課題に正面から取り組む、安全で生産的な代替手段を提供します。機械の自動化を通じて世界の食糧生産を増やし、作物栽培コストを削減するというBear Flagの使命は、Deereの使命と一致しています。Deereチームに加わることで多くの農場に自動運転をもたらすことができることに興奮しています。

画像クレジット:Kiwibot

Kiwibot(キーウィーボット)は、私たちが初期の頃からフォローしてきた、また別のスタートアップである。現在同社はかなりの数のキャンパスに拡大している。昨年は多くのキャンパスが閉鎖されたが、バークレーに本拠を置く同社は、パンデミックのために実際ブームのようなものに出会っている。COOのDiego Varela Prada(ディエゴ・バレラ・プラダ)氏がTechCrunchに次のように語った:

私たちは注文と注文の間にロボットを消毒する手順を挟んでいます。もし学生で、大勢の人と混ざりたくない場合には、Kiwibotで食べ物を注文し、図書館や寮に届けてもらう方がはるかに安全だと思います。

LiDAR開発企業のAeva(アエバ)については、SPACを介して公開する計画を発表した昨年11月を含め、数回にわたって記事にしてきた。今週同社は、既存の自動車用途以外のために、ニコンとの契約を交わしたことを発表した。同社によれば、チップの生産はおよそ4年後になるものの、潜在的なアプリケーションがたくさんあるという。対象となるフィールドには、たとえば「家電製品、個人のヘルスケア、産業用ロボット、セキュリティ」などが含まれる。

Amazon(アマゾン)の意向によって、たくさんのロボットが来年の終わりにフロリダに向かうことになる。Amazonは今週、次のフルフィルメントセンターの本拠地としてタラハシー(T-ペインの生誕地であり、客観的に最高なMountain Goatsのアルバムも生まれた場所)を選んだことを発表した。同社は、63万平方フィート(約5万8500平方メートル)のスペースに、1000人分の人間の仕事とともに、多数の倉庫ロボットを投入することを計画している。

画像クレジット:Berkshire Grey

一方、FedEx(フェデックス)は、クイーンズ(最高の自治区だ)の配送基地に、 Berkshire Grey(バークシャー・グレイ)のロボットを実装した。システムは主に、ポリバッグ、チューブ、中身の入った封筒などの小さなパッケージを、識別、選択、分類、収集しコンテナにまとめる。システムは、さらにラスベガスやオハイオ州コロンバスなどの場所にもこの先展開できるように設定されている。Berkshire Greyは以下のように発表している:

このテクノロジーは、eコマースの急激な成長へ直接的に対応するために開発され実装されました。いまやeコマースは、サプライチェーンのすべての段階で、信頼性の高い自動化ソリューションの需要を加速しています。FedEx Ground(フェデックス・グラウンド)は、継続的なイノベーションと自動化によって、電子商取引のサプライチェーンを動かし続ける際のチームメンバーの安全性、効率性、生産性が向上すると考えている。

画像クレジット:Hyphen

次に紹介するのは注目に値するフード業界の新会社だ。以前はOno Food Co.(オノ・フード。当時は食品輸送会社だった)という名で知られていたサンフランシスコ拠点のHyphen(ハイフン)が、自動給食プラットフォームMakeline(メイクライン)の発表と共にステルス状態から浮上した。同社によれば、このシステムは1人のスタッフが操作しながら、1時間に最大350食を作ることができるという。

「私たちは本当に自分たちを、Shopifyのようにみなしています」とリリースで述べるのはCEOのStephen Klein(スティーブン・クライン)氏だ。「しかし、私たちは各マーチャントがAmazonのようなものと競争できるようにするのではなく、各レストランがDoorDashと競争したり、(独自の食品ブランドを提供することで自社の顧客と競争することを決定した)サービスやゴーストキッチンと競争できるようにするのです」。

プラットフォームはこの冬、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、フェニックスに300箇所を設置して展開を開始する予定だ。

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画像クレジット:Xiaomi
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(文: Brian Heater、翻訳:sako)

Starship Technologiesのフードデリバリーロボットをさらに米国の4大学が採用

自動運転によるデリバリーサービスStarship Technologiesが、これまでの20のキャンパスに加え、2021年秋よりさらに4つのカレッジのキャンパスにデリバリーサービスを開始する、と発表した。

このエストニア生まれの企業の、6輪でゼロエミッションの小さなデリバリーロボットの恩恵に今秋からあずかるのは、イリノイ大学シカゴ校(UIC)とケンタッキー大学(UK)、ネバダ大学リノ校(UNR)、そしてエンブリー・リドル航空大学フロリダ州デイトナビーチ校だ。

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この発表と同じ、米国時間8月10日に、同じく歩道デリバリーロボットのKiwibotが、ホスピタリティ大手Sodexoと提携して、カレッジのキャンパスにフードデリバリーを提供することになった。Kiwibotは主に大学の食堂や店舗から食べ物を配達するのに対し、Starshipは、キャンパスに店を出しているStarbucks(スターバックス)やPanda Express、Panera Breadなどと提携するようだ。しかしやり方は違っても結果は同じだ。デリバリー企業は学期や学年に対応するが、Deltaなどは行事など特定期間への対応を増やしている。このことは、StarshipやKiwibotタイプにとって良い点も悪い点もあるだろう。一方では「新型コロナのために学生は寮などに閉じこもり、他人を避けるようになる」が、他方「学校が閉鎖して暇なロボットが大量に増える」かもしれない。

UNRで学生たちの住生活や食生活の世話を担当しているDean Kennedy(ディーン・ケネディ)氏は、次のように声明している。「誰もがキャンパスに戻ってリアルのクラスを受けたいと願っているため、私たちにもその願いにしっかりと応える義務があります。ロボットには、いくつかの利点があります。ソーシャルディスタンスを維持しやすく、便利であり、学生たちも歓迎しています。しかも大学のキャンパスとイノベーションは、以前から相性がよい関係です」。

今秋さらに4つの大学を弊社のサービスに加えます。また既存の車隊には増車を行います。イリノイ大学シカゴ校(UIC)、ケンタッキー大学(UK)、ネバダ大学リノ校(UNR)、そしてエンブリー・リドル航空大学フロリダ州デイトナビーチ校が、Starshipの自動運転デリバリーの持続可能でエコフレンドリーな利便性を体験できるようになります。

UICでは25台、UNRとエンブリー・リドルでは20台のロボットが、Starshipの既存の1000台を超えるデリバリーロボットに加わることになる。同社によると、2014年に創業して以来今日までに150万回以上の配送サービスを完了している。これまでに調達した資金総額は1億200万ドル(約112億9000万円)、これには最近の1700万ドル(約18億8000万円)のラウンドも含まれる。

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StarshipのCEOであるAlastair Westgarth(アラステア・ウェストガース)氏は、次のように声明している。「大学というコミュニティの一員として信頼され溶け込めるために、私たちは身を粉にして働いてきました。これからも、これまでと同じく、新しい学期が始まるたびに新しい仲間を増やしていきたいと思います。今秋については、すでに発表したとおりです。学生はロボットが好きだし、学校もこのサービスに感謝しています。これらの学校の学生たちにお会いするのが楽しみであり、一緒に手伝っていただける学生さんには、実物のロボットやAIと一緒に仕事をする機会を楽しんでいただきたいと思います」。

学生と教員はStarship Food Deliveryアプリをダウンロードして食事を選び、届け場所にピンを刺す。ロボットが今どこまで来てるかわかるし、圏外に出るときは警報が鳴り、ロボットが到着したら、アプリでアンロックする。Starshipによると、同社は、チームへの参加と自律テクノロジーに関心のある学生を訓練して、今後雇用するつもりだという。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:Starship Technologiesフードデリバリーアメリカ

画像クレジット:Starship Technologies

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hiroshi Iwatani)

シャオミが独自の四足歩行ロボットを発表、開発者向けに約17万円で販売

中国のXiaomi(シャオミ)は現地時間8月10日、オープンソースの四足歩行ロボット「CyberDog(サイバードッグ)」を発表した。このロボットは、開発者がプログラムを発展させ、アプリケーションを作成することを目的としている。Boston Dynamics(ボストンダイナミクス)の「Spot(スポット)」を強化させたようなこのロボットには、独自のサーボモーターをはじめとするシャオミのエンジニアリングのノウハウが詰まっている。

画像クレジット:Xiaomi

CyberDogの頭脳に当たるのは、世界最小のAIスーパーコンピューターと言われるNVIDIA(エヌビディア)のJetson Xavier NX(ジェットソン・エグゼビアNX)。世界を知覚するため、その全身にはタッチセンサーや超音波センサー、カメラ、GPSなど、11個のセンサー類が搭載されており「周囲と交流」することができるという。

シャオミによると、この技術はCyberDogがオーナーの後を追いかけたり、障害物を避けて移動したりすることを十分に可能にしているとのこと。また、人間の姿勢を識別したり、顔を認識することもできるので、グループの中の特定の個人を選び出し、追跡することもできる。

画像クレジット:Xiaomi

シャオミはこれを一般向けに販売するのではなく「シャオミファン、エンジニア、ロボット愛好家たちがCyberDogの広大な可能性を共同で探求する」ために、現時点では1000台の提供を予定している。そしてそれは、シャオミが主催するオープンソースコミュニティによって促進され、やがて「将来のイノベーション」に向けた開発を行うためのロボット研究所を建設することも、同社では計画しているという。

もちろん、このロボットは安いものではない。その研究に自分も関わりたいと思う人は、1台入手するために9999人民元(約17万円)を支払う必要がある。

編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したDaniel Cooperは、Engadgetの編集主任。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Xiaomi四足歩行ロボットNVIDIA Jetson

画像クレジット:Xiaomi

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(文:Daniel Cooper、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

農業機械大手ジョンディアが自動運転トラクター開発Bear Flag Roboticsを約276億円で買収、労働力不足解決を目指す

ロボット関連のスタートアップ企業の世界では、買収が良い結果を生むことがしばしばある。ロボットトラクターのスタートアップに関して言えば、John Deere(ジョンディア)に買収されるのも悪くないだろう。この大手農業機械メーカーは米国時間8月5日、Bear Flag Robotics(ベア・フラッグ・ロボティクス)を2億5000万ドル(約276億円)で買収すると発表した。

2017年に設立されたこの企業は、サンフランシスコ・ベイエリアに拠点を置き、自動運転型の農業用重機を専門に開発している。同社が初めて我々の注目を浴びたのは、設立から翌年のYC Winter 2018に参加した時のことだ。

「私たちは果樹園を見学し、労働問題がいかに深刻であるかを知りました」と、共同創業者のAubrey Donnellan(オーブリー・ドネラン)氏は当時、TechCrunchに語っていた。「トラクターの座席を埋めるのに苦労しているのです。私たちは、カリフォルニアの他の生産者にも話を聞きました。すると、何度も同じことを言われました。労働力は最も重要な痛点の1つです。質の高い労働力を確保することはとても難しい。労働者の高齢化が進み、地元を離れて他の産業に移っていく人も多いのです」。

その後、John Deereは独自に起ち上げたStartup Collaboratorプログラムで、Bear Flagと提携する。その一方で、このロボット企業はその技術を米国内の非公開の(彼らの表現によれば「限定的な」)拠点で展開も始めていた。

「今日、農家が直面している最大の課題の1つは、農業の成果に影響を与える時間に制約された作業を行うことができる熟練労働者の確保です。自動運転は、この課題に正面から対処することができる、安全で生産性の高い代替手段を提供するものです」と、共同創業者でCEOを務めるIgino Cafiero(イジーノ・カフィエロ)氏はリリースの中で述べている。「機械の自動化によって、世界の食糧生産量を増やし、食糧生産コストを削減するというBear Flagのミッションは、Deereと一致しています。Deereのチームに参加し、より多くの農場に自動化を導入できるようになることに興奮しています」。

農業分野は、以前から問題となっていた労働力不足が、新型コロナウイルスの世界的な大流行によってさらに悪化していることで、2020年から関心が高まっているロボット分野の1つである。もちろん、そのように関心が高まっているからといって、ロボット工学スタートアップを起ち上げることの難しさは変わらない。

2021年7月、リンゴ収穫ロボットをてがけるAbundant(アバンダント)という企業は「プロトタイプのリンゴ収穫機を使った一連の有望な商業試験の後、開発を継続して量産システムを立ち上げるための十分な資金を調達できなかった」として、事業を終了することを認めた

Bear Flagのような企業にとって、買収は納得の行く結果だろう。このスタートアップ企業は巨大な新オーナーから多くのリソースを得ることができ、その新オーナーはポートフォリオに新しい技術を加えることができる。実際、John Deereはここ数年、ロボットやドローンなどの最先端技術への進出をかなり積極的に検討している。

Bear Flagはこれまで通り、ベイエリアで事業運営を続ける予定だという。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:John DeereBear Flag Robotics農業自動運転買収

画像クレジット:Bear Flag Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

倉庫用ドローンがいよいよ本格化

ドローンは、軍用の恐ろしいのを除けばかっこいいし、楽しいし、良いことだらけだ。しかし一般的にクワッドコプターには、その有用性に対して疑問もある。特に消費者製品の場合は、もっぱら趣味と映像撮影用に限られている。

これまでは、農場の監視用や不動産などの分野でのおもしろい使い方はあったが、それらはどれも映像機能の応用だ。しかしカメラと映像処理次第では、いろいろな仕事ができる。最近登場してきたものの中で特におもしろいのは、倉庫用ドローンだ。ドローンというとアウトドアしか想像しない人は「屋内」と「ドローン」の組み合わせに違和感を覚えるかもしれない。

さかのぼるとTechCrunch主催のスタートアップコンペであるDisrupt Battlefieldには、倉庫用ドローンの企業が2社登場した。2016年のIFM(Intelligent Flying Machines)と、それから2年後のVtrusだ。でもそれは、ドローンを倉庫や工場に持ち込もうとするスタートアップの巨大なリストに比べると、氷山の一角にすぎない。

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このリストに最近載ったCorvus Roboticsは、YCが支援するスタートアップで、おそらくその名前はカラスといった驚くほど知恵のある鳥にあやかっている。もちろん、ある種の推理小説のように、殺人を教えてくれるからすではない。少々議論の余地はあるだろうが、同社はその製品を「世界で初めての倉庫用在庫管理ドローン」と呼んでいる。

それでも、おもしろい製品ではある。それは倉庫の中を飛び回ってパレットをスキャンし、在庫を調べる。IEEE Spectrumの記事によると、同社のレベル4の自律ドローンのネットワークは、1時間に200〜400のパレットをスキャンし、飛ぶことは「鳥」にとって重労働であるため合間に充電も行なう。

画像クレジット:Third Wave Automation

倉庫業界には、倉庫の完全自動化という見果てぬ夢がある。この夢に、投資家たちも群がる。Third Wave Automationはこのほど、Norwest Venture Partnersがリードする4000万ドル(約44億円)のシリーズBを発表した。これにはInnovation EndeavorsやEclipse、それにToyota Venturesが加わった。後者は、このベイエリアのスタートアップと組んで自律型フォークリフトを開発している。フォークリフトは、毎年のように人身事故が多いからだ。

関連記事:豊田自動織機と自律型フォークリフト開発のThird Wave Automationが戦略的提携

CEOのArshan Poursohi(アーシャン・プルソヒ)氏はこう述べている。

私たちはあらゆる種類のロボットを開発してきましたが、そのロボットはすべて、どこかの物置に放り込まれています。現在の花形産業Google、私たちの時代のSun Microsystemsのようなテクノロジー企業が主役であり、ロボットはお呼びでないからです。

それでも同社は、2022年末までには100台の倉庫ロボットを販売する予定だ。

画像クレジット:InVia Robotics

一方、同じく倉庫の自動化を志向するinVia Roboticsは、2021年7月末に3000万ドル(約33億円)のシリーズCを発表した。テクノロジー超大手のMicrosoft(M12)とQualcomm(Qualcomm Ventures LLC)がラウンドをリードし、同社の総調達額は5900万ドル(約65億円)に達した。このラウンドには、Hitachi Venturesも参加した。同社によると、パンデミックのおかげで2020年には売上が600%成長したという。

 

今週のロボティクス記事は倉庫だけでまとめようと思ったが、そうもいかない。次はGeneral Electric(GE)の自律ロボットATVerだ。この何でも屋のテクノロジー企業は今、米国陸軍と一緒に自律ロボットの現場テストをしている。ロボティクスの進歩のためには、良かれ悪しかれ、軍による投資の役割が大きい。

GEのロボティクス担当Shiraj Sen(シラジュ・セン)氏がプレスリリースで「私たちのプロジェクトと米国陸軍とのパートナーシップにより、自律システムの重要な進歩を実現しました。このプロジェクトで実現した進歩は、未来の完全自動運転車の実用化を加速するだけでなく、エネルギーや航空やヘルスケアなど、人びとが毎日依存しているその他の産業の自律化をさらに促進するでしょう」と述べている。

Sarcos

といった矢先、今度はSarcosが米国時間8月5日、T-Mobileと提携して後者の5Gの遠隔操作を同社のGuardian XTロボットに行わせると発表した。5Gの低レイテンシーの接続の利点が話題になるときはもちろんロボティクスも引っ張り出されるが、むしろそれは率直に言って、プレスイベントのステージの方がふさわしい話題だ。違いますか、Verizonさん。なぜならロボットは、確実に人びとを楽しませるテーマだからだ。実在するシステムに使われるのも、良い見世物だ。

そのリリースは次のように述べている。

T-MobileとSarcosのコラボレーションは5Gの統合に始まり、T-Mobileの広帯域で低レイテンシーな5Gネットワークが駆動するリモート視聴システムの開発へ向かいます。これにより労働者や管理者、外部の専門家などがリモートのどこにいても、人間のオペレーターが現場で行っている仕事を確認することができる。開発の第2期において、T-Mobileの5Gワイヤレスネットワークの統合により、Guardian XTのテレオペレーションが5Gで可能になり、通信事業者の柔軟性が増して、遠距離からのタスクの実行が可能になります。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:ドローン倉庫Third Wave AutomationinVia Robotics資金調達General Electric5G遠隔操作SarcosT-Mobile

画像クレジット:Corvus Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

豊田自動織機と自律型フォークリフト開発のThird Wave Automationが戦略的提携

豊田自動織機(TICO)との戦略的提携が発足し、自律型フォークリフトを開発するThird Wave Automation(サードウェーブ・オートメーション)が、投資家からさらに4000万ドル(約44億円)を獲得した。

2018年創業で、カリフォルニアを拠点とするThird Wave Automationは、規制当局に提出したForm Dによると、Norwest Venture PartnersがリードするシリーズBラウンドで4000万ドル(約44億円)を調達した。ラウンドには、既存の投資家であるInnovation EndeavorsとEclipseに加え、Toyota Ventures(トヨタ・ベンチャーズ)も参加した。Norwest Venture PartnersのゼネラルパートナーであるMatt Howard(マット・ハワード)氏は、Third Waveの取締役会に参加する。

Third WaveのCEOであるArshan Poursohi(アーシャン・プルソヒ)氏がTechCrunchに語ったところによると、今回の資本注入は、世界のフォークリフトの3分の1を製造しているTICOとThird Waveの提携をハワード氏が知ったことから始まった。5月に発表されたその提携の下、Third WaveとTICOは共同で自律型フォークリフトを開発する。この機械はTICOの工場で製造され、Third Waveからセンサーと計算基盤が提供される。Third Waveはソフトウェア面を支援する。

チーフロボティシストのMac Mason(マック・メイソン)氏とJames Davidson(ジェームズ・デビッドソン)氏(退社済み)を含むThird Waveの共同創業者3人はロボット工学の分野で長い経験を持ち、Google(グーグル)のロボットプログラムやGoogle Research、トヨタ・リサーチ・インスティテュートなどで一緒に仕事をしてきた。

「私たちは、あらゆる種類のロボットに関わってきました」とプルソヒ氏は話す。「しかし、私たちが作ったロボットはすべて、Googleや、私の場合はSun Microsystems(サン・マイクロシステムズ)が、コアビジネスではないという理由で開発拡大の価値がないと判断したり、その他の理由によったりして、結局クローゼットのどこかに眠っていました」。

そこで彼らは、自分たちの会社を設立し、実際に使えて直ちに必要とされるロボットに取り組むことにした。

「フォークリフトに注目したとき、それは操作性の美しさの問題でした。つまりそれは、そもそも実際に世界と接点を持つことを目的としたロボットでした」とプルソヒ氏は語る。「しかも、数十年単位では測れない時間軸で、実際に作って出荷することができるものです」。

彼らが開発したフォークリフトは、シェアード・オートノミーと呼ばれる方式で動作する。それはこういうことだ。パレットを持ち上げ、移動することができるフォークリフトは、稼働時間の90%は単独で動く。だが、必要が生じれば、すべてのロボットを遠隔操作することもできる。ロボットの操作は簡単だ。ということは、ロボットが何かに遭遇して動かなくなった場合には、Third Waveではなくその顧客の現場の社員が遠隔操作でサポートすることができるわけだ。

「私たちが物流やサプライチェーンの分野で生み出せるインパクトがあります。それはパレットをさまざまな所へ移動させるだけで可能になります。それこそが私たちが取り組んでいることです。私たちの技術の特徴は、非常に早く立ち上げることができ、ブラウンフィールドの環境でも機能することです」とプルソヒ氏は語る。

同社はまだ開発の初期段階にあるが、前進している。今回の資金調達と最近の技術試験完了による勢いで、採用活動を加速し、商業化に集中することができるとプルソヒ氏はいう。同氏は、同社が業界内のサードパーティー物流オペレーターや小売業者20社と活発にやりとりしていると指摘した。

「あらゆる技術的な側面を試み、確かな答えを得ています」とプルソヒ氏は話す。「これからの1年半から2年は、オペレーションチームの規模を拡大していくことになります。そして今、この製品に対する市場の需要は圧倒的です」。

目標は、2022年末までに100台をフィールド(倉庫などの屋内)に投入し、2023年末までにそれを350~400台に拡大することだ。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:豊田自動織機Third Wave Automation資金調達倉庫自動運転

画像クレジット:Third Wave Automation

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

自律搬送ロボットを開発する福岡の匠がWMパートナーズなどから4億円調達

リフター&棚搬送GRIDのTiTraG

自律搬送ロボットの設計、開発を手がけるは2021年5月31日、WMパートナーズマーキュリアインベストメントから第三者割当増資で4億円を調達した。同社は2015年3月に福岡で「人々の豊かな生活のためのロボット活用」を目指して設立。自立型自動搬送ロボットの開発を手がけており、主に物流業界などにおける自動化、効率化を推進している。今回の資金調達で、新技術の開発を強化するとともに、より多くの顧客ニーズに対応した新製品開発を進めていくという。

同社は、搬送ロボットの企画から設計・開発、製造、アフターメンテナンスまでを一貫して提案するメーカーだ。代表取締役社長の後藤元晴氏自身、物流エンジニアリング事業を営む会社の経験があり、役員にも磁気誘導AGVメーカー経営経験のあるメンバーを配置。通常、ロボット導入には既存施設やシステムへの大幅改修をともなうことが多いが、匠では高いカスタマイズ性により1台からの試験導入にも対応可能であることを強みにしているという。

匠の後藤元晴代表

同社では、床面に碁盤目状に敷設した2次元コード読み取りで自動移動するGRID式、レーザセンスで壁や柱などを認識し地図情報と重ねながら移動するSLAM式の両タイプの開発に対応している。

積載型SLAMのTiTraS

さらに新型コロナウイルス感染拡大にともなう除菌ニーズの高まりには、オゾンを利用した自走式除菌ロボット「タクミクリン」を新規に開発。問い合わせは多く、福岡県宗像市役所への導入も決定している。

オゾン発生空気清浄ロボット「タクミクリン」

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:資金調達物流日本

二足歩行ロボットの「キャシー」が5Kランに成功

Cassie(キャシー)がAgility Robotics(アジリティー・ロボティクス)のデリバリー・ボット、Digit(ディジット)の基になったことはみなさんご存知だろう。しかし、このテクノロジーの進捗を追いかけている人なら、元々はダチョウにインスパイアされたCassieとして生まれたことも知っているに違いない。

このロボットは、Agilityの商業化の野望を後押しするだけでなく、二足歩行研究の有効なプラットフォームであることを証明した。オレゴン州立大学のJonathan Hunt(ジョナサン・ハント)教授が2017年に発表したCassieは、国防省の助成金100万ドルを目的に作られた。ロボティクス世界ではよくある話だ。


7月27日、オレゴン州立大学エンジニアリング・カレッジDynamics Robotics Laboratoryの研究チームは、Cassieを二足歩行の限界に挑戦させている方法を紹介した。チームによるとこのロボットは、1回の充電で繋がれずに5 km走ることができる。Cassieが人間の世界記録に到達することは当分なさそうだが、53分間(と3秒)の走行はこのテクノロジーにとって十分魅力的な実績だ。

ロボットの走行時間には約6.5分間のトラブルシューティングが含まれており、その間チームはコンピューターのオーバーヒートや急な方向転換による転倒などに対応した。

「Cassieは、設計上非常に効率的に作られたロボットなので、私たちはハードウェアの限界に挑戦し、何ができるかを見せることができます」と博士課程学生のJeremy Dao(ジェレミー・ダオ)氏が声明で語った。

チームによると、Cassieは深層強化学習アルゴリズムを使うことで事実上独学で走れるようになった。走っている最中にバランスをとって直立する方法をシステムが見つける。

「深層強化学習はAIにおける強力な手法で、走る、スキップする、階段を上り下りするなどのスキルを獲得することができます」と大学生のYesh Godse氏が付け加えた。

今年5月に同チームは、Cassieがライダーや搭載カメラを使うことなく階段昇降をするデモも披露した。

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画像クレジット:Agility

[原文へ]

(文:Brian Heater、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ルービックキューブロボは終わったがPepperは死なず、先週のロボティクスまとめ

思わず二度見してしまった。1億ドル(約110億円)というのはいずれにしても大きな数字だが、5600万ドル(約61億8000万円)を調達したラウンドから2カ月半しか経っていないことを考えると途轍もない。少なくとも、Path Robotics(パス・ロボティクス)が、口でいうだけでなく実際に資金を投入する準備ができていることは確かだ。そして、Tiger Global(タイガー・グローバル)が、この溶接ロボット企業を気に入っているらしいことも。

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この「先買」シリーズCラウンドで、同社は総資金額が1億7100万ドル(約189億円)となり、最も資金力のある建築ロボット企業のトップに躍り出たことになる。だが、そこにはもちろん、かなりの余地がある。世界の建設市場は年間で数十兆ドル(数千兆円)規模と言われている。そして、この業界の美点の1つは、攻めることができる側面がどれだけ多いかということだ。

画像クレジット:Path Robotics

つまり、Pathのこれほどの資金調達は、溶接に留まらない野望を示しているということだ。とはいえ、溶接業では2024年までに米国だけで約40万人の労働力が不足すると言われていることを考えると、最初に溶接のロボット化から始めるのは良い判断と言えるだろう。Tiger GlobalのパートナーであるGriffin Schroeder(グリフィン・シュローダー)氏は、その幕を少しだけ引いて次のように述べている。

コンピュータービジョンと独自のAIソフトウェアを使ったPathの革新的なアプローチにより、ロボットはそれぞれ異なる溶接プロジェクトの課題を感知、理解、適応することができます。この画期的な技術は、溶接のみならず、さまざまな用途や製品に応用でき、顧客に総合的なサービスを提供することが可能であると、我々は考えています。

スタートアップ企業が、早い時期からあまりにも多くのことを引き受けてしまうことには危険がともなう。たとえPathのような資金力のある企業であっても。

画像クレジット:ADUSA Distribution

Verve Motion(ヴァーヴ・モーション)の資金調達ラウンドは、先週のラウンドアップ掲載にぎりぎり間に合わなかった。1億ドル(約110億円)規模のラウンドを主導するのは大変なことだが、1500万ドル(約16億5000万円)だって決して馬鹿にできる金額ではない。ハーバード大学のヴィース研究所(Wyss Institute)に属するConor Walsh(コナー・ウォルシュ)博士の研究室と、同大学のJohn A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences(ジョン・A・ポールソン工学部および応用科学部)で行われている非常に興味深い研究から生まれたVerve Motionは、いわゆるパワードスーツやエクソスーツと呼ばれる筋力強化スーツをてがけている数多いスタートアップ企業の1つである。

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この技術には、移動に問題を抱える人々とブルーカラー労働力という2つの需要層がある。Verveは、少なくとも現在のところは、後者をターゲットにしている。このソフトなエクソスーツは、荷物などを繰り返し持ち上げるような作業を行う職場で、負傷を減らすことを目的として設計されている。率直に言ってこのスーツは「退屈で、汚くて、危険」な業務の革新に非常に適している。

人工知能を研究する非営利団体のOpenAI(オープンエーアイ)からは、ロボット工学チームをひっそりと解散させたという、あまり楽しくないニュースも聞こえてきた。この動きは2020年10月から見られたものの、Venture Beat(ベンチャー・ビート)が米国時間7月16日にそれを報じた。OpenAIのロボット工学チームは、ルービックキューブを解くロボットハンドでよく知られていた。それは魅力的なプロジェクトだったが、どうやら行き詰まってしまったようだ。広報担当者は以下のように述べている。

私たちは、ルービックキューブプロジェクトやその他の取り組みを通じて、強化学習の最先端を進んできましたが、2020年10月、これ以上はロボット工学の研究を続行することはせず、チームを他のプロジェクトに集中させる決定を下しました。その理由は、AIとその能力が急速に進歩しているため、人間のフィードバックをともなう強化学習など、他のアプローチの方が強化学習の研究をより早く進めることができると考えたからです。

画像クレジット:Dick Thomas Johnson Flickr

Pepper(ペッパー)の死を伝える報道は、かつてMark Twain(マーク・トウェイン)が言った「新聞で、唯一信頼に足る事実が含まれているのは広告だけだ」という言葉を思い出させた。それは誇張したものではないかもしれないが、少なくとも公式には否定されている。

とはいえ、ソフトバンクのロボット事業の顔が、同社の期待していたほど成果を上げていないことは依然として明らかであり、少なくとも、同社は振り出しに戻すことに決めている。

Softbank Robotics(ソフトバンクロボティクス)の蓮実一隆CMOは、看板を持った人型ロボットの販売を練り直して継続するという話に加えて「私たちは5年後もPepperを販売しているでしょう」とReuters(ロイター)に語った。これがどういう意味であるかを判断することは難しい。Pepperは、ソフトバンクが買収したフランスのAldebaran(アルデバラン)という企業に由来する確かな血統を持つにもかかわらず、この種のものとしては、特に実用的なロボットではなかった。

少なくとも、ソフトバンクロボティクスでは、デザインの変更などを検討しているようだ。しかし、それだけでは大きな変化は起こりそうもない。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Path RoboticsVerve Motion外骨格倉庫OpenAISoftbank RoboticsPepper

画像クレジット:OpenAI

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

より安価な義手を求めて

Alt-Bionicsは、2019年の終わりにテキサス大学サンアントニオ校(UTSA)の技術シンポジウムに出場したまったく新しいスタートアップ企業で、波紋を呼んだ。同社は3BMの赤外線塗装硬化システムに次いで2位に終わったが、有望な技術とすばらしいストーリーを武器に国内外の話題をさらった。

同校のサイトに掲載された記事では、700ドル(約7万6000円)という義手の価格は、標準的なシステムにかかるコストの一部に過ぎないと紹介されていた。残りの記事のほとんどは、良いアイデアから市場性のある製品を生み出すまでの道のりに焦点を当てている。同社のCEO兼共同設立者であるUSTAエンジニアリング学科卒業のRyan Saavedra(ライアン・サーベドラ)氏は、この種の製品の価格は1万ドル(約109万円)から15万ドル(約1600万円)になるという。同社では3500ドル(約38万円)程度の価格設定を目指している。

この間、Alt-Bionicsのチームは製品開発の様子をSNSで公開してきた。今回は本格的な取材の前に、この3年間の歩みと今後の展望についてサーベドラ氏に聞いてみたい。そしておまけに、未公開のレンダリング画像をいくつ紹介する。これはAltは「最終製品を示すものではなく、特許の完成を発表するためにチームで作成したお祝いのレンダリング画像」という。

画像クレジット:Alt-Bionics

 

TC:なぜ義肢装具は法外に高価なのですか?

最初に言っておきたいのは、製造にかかる費用はそれほど高額ではないため、ユーザーにとっても高価になる理由はこれっぽっちもないということです。質問に対する答えは1つだけではないのですが、筋電義手(バイオニック・ハンド)を取り巻く法外な価格の背景にある複数の理由を、私なりにまとめてみたいと思います。義肢装具の最終的な価格 / コストには2つの部分があることがわかりました。そして第3の(しかし第2の)理由についても説明します。

まず、メーカー。メーカーはこれらの義肢装具を開発・作成し、義肢装具クリニック(これらのデバイスのフィッティングや購入ができる数少ない場所)に販売しています。義肢装具クリニックに販売されている最も手頃な筋電義手は、約1万ドル(約109万円)から始まり、上は数十万ドル(約数千万円)にもなります。奇妙なことに、この価格は義肢装具の機能や性能を必ずしも反映しているわけではありません。デバイスの価格は、最終的にはメーカーが決定します。大手のメーカーは、価格を下げられない最大の理由として、間接費を挙げています。

義肢装具クリニック。具体的にはまだ勉強中なのですが、これらのクリニックは医療保険面での対応をします。つまり、医療保険会社にLCode(メーカーが提案する筋電義手の保険コード)を提出し、保険金の支払いを受けます。これらのLCodeには、義肢装具士が選択できる償還額の下限と上限があります。償還額は一般的に義手の購入時に支払う金額よりも高く、クリニックや臨床医が調達、フィッティング、テスト、組み立て、患者のケアに費やした時間と労力をカバーしています。通常は(下限に近い償還額で)妥当なマージンが得られますが、1万ドル(約109万円)の義手に対して償還額が12万4000ドル(約1360万円)を超えたこともあります(2018年の患者の請求書より)。

技術的な停滞。筋電義手の技術は15年近く停滞しており、この分野の競争相手として企業が登場したのはごく最近のことです。この分野の大企業は、経橈骨(肘から下)の筋電義手装具という1つの分野だけでなく、複数の分野に取り組んでいます。つまり、彼らの関心は、義手の開発と手ごろな価格だけではないということです。停滞しているということは、既存の義肢装具やそのメーカーに迫る外部要因や力がないということなんです。つまり、価格を下げる理由がないので、価格が変わらない。これは、最初に申し上げた理由がよりいっそう大きな問題であることを裏付けていると言えます。

TC:より広範な医療コミュニティではどのように受け止められていますか?

すばらしいことにクリニック、臨床医、患者、ユーザーとなり得る人たち、そして他の競合企業、すべてが私たちのミッションを非常によく支持してくれています。このコミュニティや企業は競争相手ではありますが、技術の進歩を利用して人々の生活の質を向上させるという同じ目標を持っています。

3500ドル(約38万円)という低価格を実現していることに、最初は懐疑的な見方をされることもありますが、当社の技術やプロセスについてお話しするとすぐに納得していただけます。現在、義肢装具士のクリニックとの提携を検討しており、患者さんのためだけでなく、義肢装具士の修理やメンテナンスの負担を軽減する機器の開発を目指しています。

TC:プロジェクトはどのくらい進んでいますか?市場参入にあたり、現在のスケジュールを教えてください。

このプロジェクトは初期段階から脱したばかりで、約42%が完了しています。特筆すべき成果は以下の通りです。

  • アーミーレンジャー、ライアン・デイビスとの概念実証に成功。2019年12月
  • Alt-Bionicsを結成。2020年5月
  • D’Assault Systems(ダッソー・システムズ)から42,000ドル(約459万円)のSolidWorks助成金を受ける。2020年7月
  • 暫定特許出願。2021年6月
  • サンアントニオ市のSAMMIファンドから5万ドル(約547万円)の出資を受ける。2021年7月

当社のデバイスが市場に参入するまでの現在のスケジュールは、シードラウンドの資金調達が完了してから1年です。現在、目標金額20万ドル(約2189万円)のうち14万2000ドル(約1555万円)を調達しており、9月までに資金調達を完了したいと考えています。

TC:これまでの最大の課題は何でしたか?

FDA規制に従いながら資本を調達することです。FDAの規制プロセスが恐ろしく厄介なものであることは周知の事実です。医療機器を市場に投入しようとしている人たちが、そのプロセスと複雑さを理解できるように支援する専門企業もあるほどです。Alt-Bionicsは最近、テキサス州サンアントニオを拠点とするバイオメディカル・アクセラレータープログラムに受け入れられ、規制当局の専門家と協力して、市場へのスムーズな進出を目指しています。私たちの使命は崇高であり、ビジネスプランは堅実ですが、新型コロナウイルスは投資家に多くの心配や不安を与えました。対面での売り込みができないため、投資家の前に出ることができず、私たちのような会社にとって資金調達が通常よりも少し難しくなっています。

TC:資金調達の状況はどうですか?これまでにいくら調達しましたか、そしてもっと調達する予定ですか?

現在までにAlt-Bionicsは、少数の投資家から合計14万2000ドル(約1500万円)を調達し、サンアントニオ市のSAMMIファンドからは5万ドル(約547万円)の投資を受けています。現在、シードラウンドのために、適格投資家からさらに5万8000ドル(約635万円)の出資を募っています。ここから、市場参入まで1年というスケジュールが始まります(私たちはかなり有利なスタートを切っていますが)。Alt-BionicsはシリーズAに突入し、エンジニアの増員、技術のさらなる開発、国際市場への進出を目指します。

TC:途上国市場は重要なターゲットになるのでしょうか?

発展途上国は、特にNGOを通じたAlt-Bionicsの重要な市場であり、当社の国際展開において重要な役割を果たすでしょう。私たちは、これらの市場に当社の医療機器を提供する機会は大きいと考えています。手頃な価格で医療機器を提供することは、医療機器へのアクセスを提供するという我々の使命にとって極めて重要であり、この拡大は成功すると信じています。

それでは、通常のまとめに戻ろう。

画像クレジット:Berkshire Grey

Berkshire Grey(バークシャーグレイ)が「23億ドル(約2517億3700万円)以上」の食料品ピッキングロボットの契約を発表したとき、私の頭の中には1つの名前が浮かんだことを告白しよう。Walmart(ウォルマート)だ。数週間前にこのパネルでウォルマートのロボットを使った試みについて少し話した後、ウォルマートがこのカテゴリーで大きな新しい試みをしようとしているという噂を聞いていたからだ。

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Symboticとの取引は、必ずしもバークシャーグレイがウォルマートと提携していないことを意味するものではないかもしれないが、巨大小売企業が自動化に多額の費用を投じていることを話題にしたがっていることは注目に値する。少なくとも外から見ていると、これらの取引は、Amazonに対抗する準備ができているように見せるためのPRと、実際にAmazonに対抗するためのPRの両方を目的としていることが多いように思う(Win-Winなのかもしれない)。

画像クレジット:Walmart

この取引により、Walmartの追加の25カ所の配送センターにSymboticの技術が導入されることになり(2社は2017年からパイロットを実施)、Walmartによると「数年」かけて展開される予定だ。私は以前にもこのように推測したことがあるが(そしてこれからも考えは変わらないだろう)、これらのロボットを活用したフルフィルメント企業のうちいくつかはWalmartにとって朝飯前の買収だが、SymboticはTargetのような競合他社との既存のつながりを考えると、おそらく少し厳しいだろう。

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一方、バークシャーグレイは公開ルートを継続している。レボリューション・アクセラレーション・アクイジション(RAAC)の株主は、7月20日にSPAC(特別買収目的会社)の取引に関する投票を行う予定だ。一方、新しく買収されるFetchは、サプライチェーン・ロジスティクス企業のKorberと、フォークリフトに代わるように設計された新しいパレタイジングロボットの契約を発表した

画像クレジット:Facebook AI

7月第2週は2つのクールな研究プロジェクトがあった。Devinは、Facebook AI、UC Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)、Carnegie Mellon University(カーネギーメロン大学)のチームが、四足歩行ロボットが不整地に瞬時に適応できる方法であるRapid Motor Adaptationを研究していることについて書いていた。バークレー校の研究者の1人が言ったこの言葉は、問題の核心を突いている。「我々は砂について研究しているのではなく、足が沈むことについて研究しているのだ」。

画像クレジット:MIT CSAIL

一方私は、MITコンピュータ科学・人工知能研究所では、ロボットアームを使って人に服を着るという研究について執筆した。これは、高齢者介護用ロボットの機能性や、移動が困難な人を支援する技術として期待されている。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Alt-Bionics義肢Berkshire GreyMITFacebook AIUC Berkeleyカーネギーメロン大学

画像クレジット:Alt-Bionics

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

アルファベット傘下のIntrinsicがステルスモードを脱し産業用ロボットの能力向上を目指す

Alphabet(アルファベット)のロボティクスに関する歴史は、これまで公にされている限りではムラのあるものだった。特にGoogle X(グーグルX、現在は単にX)の大規模な買収活動は、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)をソフトバンクに売却するという結果に終わった(ソフトバンクは最終的に同社をHyundaiに売却した)。その後のAlphabet / Googleのアプローチは、派手さはなく、より身近なロボットの用途に焦点を当てている。

米国時間7月23日、Xブログで発表されたIntrinsicは、まさにその条件に当てはまるものだ。確かに、今日のAlphabetにとっては理想的なテイクと言えるだろう。実質的に、X開発チームの最新ブランチは、産業用ロボットのソフトウェアを扱っている。それらは多くのメーカーが望むほど軽快ではない、大型で重いマシンだ。

画像クレジット:Intrinsic

この投稿は、AlphabetでMoonshots(ムーンショット)のVPを務め、現在はIntrinsicのCEOという肩書きを持つWendy Tan-White(ウェンディ・タン゠ホワイト)氏が執筆したもの。この会社の成り立ちについて、SaaS型ウェブサイトビルダーMoonfruitの共同創業者でもある同氏はこう書いている。

ここ数年、私たちのチームは、産業用ロボットがより幅広い環境や用途で活躍できるように、作業中に感知し、学習し、自動的に調整する機能を持たせる方法を研究してきました。Alphabetグループ内のチームや製造現場のパートナーと協力して、自動認知、深層学習、強化学習、動作プランニング、シミュレーション、力制御などの技術を使ったソフトウェアをテストしてきました。

Veo、Symbio、Covariantなど、大型・重型ロボットの拡張を目指すスタートアップのコミュニティは活気に満ちている。これらの企業は、Veoの人間とロボットのインタラクションにおける安全プロトコルのように、ある特定の要素に焦点を当てていることが多い。対するIntrinsicは、いわば月を目指しているようなもので(ムーンショットと同様、不可能に近い最高峰を目指している)、一度にいくつもの異なる問題に取り組む計画を持っている。

画像クレジット:Intrinsic

「私たちは、(ソーラーパネルから自動車まで、あらゆるものの製造に使用されている)産業用ロボットをより使いやすく、より低コストで、よりフレキシブルにするためのソフトウェアツールを開発することで、より多くの人がロボットを使って新しい製品、ビジネス、サービスを構築できるようにしています」とタン゠ホワイト氏は書いている。

確かにAlphabetには資本力と人材を引き寄せる力があるため、先行している競合他社がいくつかあったとしても、彼らとしのぎを削ることは可能だ。とはいえ、Intrinsicも決して新しい会社ではない。この投稿によると、同社は5年半にわたってX恒例のステルスモードで活動してきたようだ。

今回のニュースは、IntrinsicがAlphabet傘下の「独立した」企業としてデビューすることを意味している。同社はムーンショット分野を離れ、自動車、ヘルスケア、エレクトロニクス分野のパートナーを探して、自社の技術を実証していく予定だ。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:AlphabetIntrinsicMoonshot

画像クレジット:Gramazio Kohler Research, ETH Zurich

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

溶接工不足を埋める自律ロボットのPath RoboticsがシリーズBから2カ月半後さらに約110億円調達

2021年5月、Path Roboticsは5600万ドル(約61億6000万円)のシリーズBを発表した。これは、ロボティクス関連のラウンドとしてはかなりの額だ。しかし、オハイオ州コロンバスを拠点とするこのスタートアップは、それからわずか2カ月半後に「プリエンプティブ」なシリーズCラウンドを発表した。

そして、これは大規模なものだ。Tiger Global(タイガー・グローバル)が主導し、既存の投資家であるSilicon Valley Bank(シリコンバレーバンク)も参加して、同社は1億ドル(約110億円)を調達した。この取引により、ロボット溶接企業である同社の資金調達総額は1億7100万ドル(約188億円)に達した。

画像クレジット:Path Robotics

Pathは、自社技術への関心を高める主な要因として、長年にわたる熟練した溶接工の不足を挙げている。この問題は、世界的なパンデミックの前にさかのぼる(ただし、他の多くの労働問題と同様に、パンデミックはおそらくこの問題をさらに悪化させた)。また、米国溶接協会の調査によると、2024年までに米国だけで約40万人の溶接労働力が不足するという。

これまでの情報を見ると、同社はすでに溶接以外の分野にも目を向けているようだ。建設業は巨大なビジネスであり、適切なロボティクス企業にとっては大きなチャンスだ。もちろん、1億ドル(約110億円)の資金注入は成長計画の邪魔にはならない。

CEOのAndrew Lonsberry(アンドリュー・ロンズベリー)氏は声明の中でこう述べている。「ほとんどのロボットは言われたことを繰り返すだけで、自分で改善する能力がありません。製造業の未来は、高機能でフレキシブルなロボットにかかっています。真に見て、学ぶことができるロボットです」。

画像クレジット:Path Robotics

具体的にどのような計画を立てているのかは明らかにされていないが、同社のイメージングとAIの上にそれらを構築し、おそらく建設ロボットのカテゴリーでモジュール式のエコシステムを構築する予定だ。

Tiger GlobalのパートナーであるGriffin Schroeder(グリフィン・シュローダー)氏は、声明の中でそうした計画を示唆している。「Pathのコンピュータビジョンに対する革新的なアプローチと独自のAIソフトウェアにより、ロボットはそれぞれのユニークな溶接プロジェクトの課題を感知し、理解し、適応することができます。この画期的な技術は、溶接だけでなく他の多くのアプリケーションや製品にも採用され、顧客に総合的なサービスを提供できると信じています」。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Path Robotics資金調達

画像クレジット:Path Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Dragonfly)

オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」に新製品、自走可能で接客・誘導も行える拡張版「OriHime Porter」登場

オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」に新製品、自走可能で接客・誘導も行える拡張版「OriHime Porter」登場

遠隔操作ながら「その場にいる存在感」を共有できる分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)を展開するオリィ研究所は7月19日、その拡張版として移動能力を備え、カフェの接客や受付誘導なども行える「OriHime Porter」(オリヒメポーター)を発表した。

オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」に新製品、自走可能で接客・誘導も行える拡張版「OriHime Porter」登場

いわゆるテレプレゼンスロボットである「OriHime」自体は小さな据え置き型のロボットだが、「遠隔操縦できるワゴン」に「OriHime」を載せる形で移動性を持たせたのが、この「OriHime Porter」。そもそもオリィ研究所では、2018年に移動式の大型ロボット「OriHime-D」(オリヒメディー)を開発し、実験カフェ「DAWN ver.β」(ドーンバージョンベータ)や自治体、企業などでコミュニケーションと給仕の実験を行ってきた。そこでの経験とカフェからの要望で、「OriHime Porter」が誕生したということだ。

特徴は、直感的な遠隔操作ができ、衝突防止センサーを備えるなど人との共存環境で安全に自由に移動できること、OriHimeの身振り手振りを交えた「そこに本当に人がいるかのような」コミュニケーションができること、導入先の地図作成など導入初期の作業負担が少ないことなどがあげられている。

スマートフォンやPCを使った直感的な操作が可能で、前進・後退・その場旋回など自由に走行できる。また、パイロットは動作環境の様子をリアルタイムで認識できるため、地図生成などの事前の設定なども不要(画面は開発中のもの)

スマートフォンやPCを使った直感的な操作が可能で、前進・後退・その場旋回など自由に走行できる。また、パイロットは動作環境の様子をリアルタイムで認識できるため、地図生成などの事前の設定なども不要(画面は開発中のもの)

全12個の接触防止センサーで周囲を監視しており、人やものに接触する前に停止する

全12個の接触防止センサーで周囲を監視しており、人やものに接触する前に停止する

緊急時は本体上部の非常停止ボタンで停止可能。視認性の高い赤色で、サイズも大きく押しやすくなっている

緊急時は本体上部の非常停止ボタンで停止可能。視認性の高い赤色で、サイズも大きく押しやすくなっている

オリィ研究所が考えるOriHime Porter導入イメージには、次のようなものがある。

  • オフィスや商業施設での誘導:「OriHime」の隣に置かれたディスプレイに地図などの資料を表示し、自然な会話を交わしながら客を目的地まで誘導する
  • 展示会:ディスプレイに情報を表示し、棚にパンフレットを載せて配りながら歩き回ったり、呼び込みなどを行う
  • カフェなどでの接客・運搬:客の案内、注文品を棚に載せて運搬。自然な声かけで臨機応変な接客をする

棚の部分はOriHimeのイメージに合わせて曲線で構成され、木材の棚板で温かみを出している。デザインは、歴代OriHimeのデザインを担当しているオリィ研究所の共同創設者・代表取締役CEOの吉藤健太朗氏と、工業デザイナーで「クリエイティブ・コミュニケーター」の根津孝太氏が協同で行っている。

OriHime Porterは、アルミフレームのシャープさと木のやさしい質感を活かしたデザインにより、お店やオフィスの雰囲気になじませやすい。棚板は8種類のカラーリングから選択できる

OriHime Porterは、アルミフレームのシャープさと木のやさしい質感を活かしたデザインにより、お店やオフィスの雰囲気になじませやすい。棚板も、8種類のカラーリングから選択できる

「OriHime Porter」の仕様

  • サイズ:H1300mm×W370mm×D360mm
  • 本体重量:約16kg(OriHime本体・付属iPadディスプレイ含む)
  • 積載スペース:内寸W315mm×D350mm×3段
  • 最大積載重量:1棚あたり最大5kg、全体で10kgを超えないこと
  • 移動速度:時速約1~2km程度
  • 稼働時間:連続8時間(利用方法によって異なる)
  • 写真は試作品のため詳細が異なる可能性がある

オリィ研究所では、ロボット開発以外にもOriHimeを核とした各種製品やサービスを展開している。たとえば、外出困難者のための就労支援サービス「AVATAR GUIL」(アバターギルド)、重度障害者が目や指のわずかな動きだけでコミュニケーションがとれる意思疎通装置「OriHime eye+Switch」(オリヒメアイプラススイッチ)など。

OriHimeはサブスクリプションの形で提供されており、「OriHime Porter」導入に関する問い合わせはこちらから行える。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:オリィ研究所遠隔操作 / リモートコントロール(用語)テレプレゼンス(用語)日本(国・地域)

マイクロ流体バルブ利用の「空気圧ランダムアクセスメモリー」を採用したピアノを弾くソフトロボットが公開

カリフォルニア大がマイクロ流体バルブを使用し「空気圧ランダムアクセスメモリー」開発、ピアノを弾くソフトロボットを公開

UC Riverside

カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者らが、トランジスタの代わりにマイクロ流体バルブを使用し、空気圧で動作する8ビットのRAM(ランダムアクセスメモリ)を開発しました。このRAMを使用し、ピアノ演奏を行うロボットの動画も公開しています。

空気圧で動作する、いわゆるソフトロボットというのは古くから利用されており、柔らかいゴム製のボディは人間が接触しても安全なことから、人に近い場所での利用が期待、あるいは実際に使用されています。しかし、これらのロボットも、動作には多くの電子機器が利用されており、それがコストやサイズなどの制約になっています。

これを解消するために開発されたのが、空気圧を利用したRAM。従来のトランジスタや電気回路の代わりに空気圧を制御するマイクロ流体バルブを利用します。大気圧(何もしていない状態)を「0」、真空状態を「1」として、8ビットのRAMとして動作するもので、加圧していないため、機器が破損したとしても飛散すいる心配がないのもメリットとなっています。

実際にこの空気圧RAMを利用し、ピアノを演奏するロボットも披露。3Dプリンタで作られた指を持つこのロボットは、真空の場合に指が曲がるようになっており、「Mary Had a Little Lamb(メリーさんの羊)」をゆっくりと演奏します。

ただし、現状では動作が遅く実用する上では様々な改善が必要です。それでも、理論的には電子機器を一切使用せず、バッテリーで操作する真空ポンプだけでロボットの制御が可能だとしています。

(Source:UC RiversideEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:カリフォルニア大学(組織)ソフトロボティクス(用語)マイクロ流体バルブ(用語)

ホンダと楽天が自動配送ロボットの走行実証実験を共同で開始、筑波大学構内および一部公道で実施

写真右下側にあるボックスが、Hondaの交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack」(モバイルパワーパック)

写真右下側にあるボックスが、Hondaの交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack」(モバイルパワーパック)

本田技術研究所(Honda)と楽天グループ(楽天)は7月19日、自動配送ロボットの走行実証実験を共同で開始したと発表した。実施期間は7月19日~8月31日。実施場所は、筑波大学構内の宿舎周辺と一部公道を含む全長約500m。

現在、コロナ禍により、ラストワンマイルにおける「遠隔・非対面・非接触」配送ニーズの増加、また少子高齢化に伴う配達員不足への対応といった社会課題が顕在化している。その解決に向け、Hondaが長年研究してきたロボティクス技術と、楽天の配送サービスのノウハウとを活用し、自動配送ロボットの検証を行う。

同実証実験では、Hondaが開発した自動配送機能を備えた車台に、楽天が開発した商品配送用ボックスを搭載した自動配送ロボットが、筑波大学構内(一部公道を含む)を自動走行する。電力源にはHondaの交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack」(モバイルパワーパック)を採用しており、充電を待つことなく配送サービスの継続が可能という。

走行中は、楽天モバイルの通信回線(LTE)を用いて、宿舎周辺から最大約650m離れた地点から自動配送ロボットの遠隔監視などを安全確認のために実施する。

また同実証実験での技術検証・データ収集・ニーズ把握を踏まえ、自動配送ロボットを活用した商品配送サービスの提供を目指し技術開発を継続するとしている。

各社の役割

  • Honda:自動配送ロボットの機体とシステムの開発・仕様検討および技術実証
  • 楽天:安全面での対策の検討、商品配送用ボックスの開発およびサービス実用化に向けた検討

なお同実証実験は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」による支援を受けて実施するものという。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:自動運転 / 自律運転(用語)配送 / 宅配 / デリバリー(用語)物流 / ロジスティクス / 運輸(用語)Honda / 本田技研(企業)楽天 / Rakuten(企業)ロボット配達(用語)日本(国・地域)