卵を割らずにスクランブルエッグを作れるキッチンツール(Kickstarter)

Kickstarterで資金募集中のGolden Gooseは、卵の殻のなかでスクランブルエッグを作れる新しいキッチンツールだ。なぜ? それが可能だから。なんというか私は、まったく無意味ではなく、非常に簡単にできること — 例えば卵をスクランブルする — を、一から再発明する人が大好きだ。ちなみに、お湯を沸騰させてマカロニをだめにする私にも、スクランブルエッグは作れる。だから、これは複雑すぎるので考え直す必要がある、というような工程ではない。                       
しかし、この数日間何度かもインターネット を賑わせ最近ではNPR (!!!)にも取り上げられたGolden Gooseは、間違いなく私の琴線に触れた。

これは〈必要〉ではないが、やっばり欲しくなる。黄金のゆで卵を一度作れれば、十分すばらしい。そしていつか、ガレージセールで朝7時に、疑い深いおばさんたちを相手に、楽しくデモンストレーションをして何ドルか手にしているかもしれない。

発明を支えるテクノロジーは、ちょっと気が利いている。このローテク製品は、遠心力を使って殻を割ることなく卵をスクランブルする。

Gooseはいくつかの部品からなる。卵を入れるための蝶番のついた本体、固定用のリング、両側についたナイロンロープ、そしてエルゴノミックハンドルを持って両手で引っ張れば、15秒後に作業が完了する。普通にスクランブルしたのとは少し違う「濃厚で繊細」な味わいの卵が出来上がる。

「舌触りはなめらかで、茹でる時間と温度によって、さまざまな味と特徴を出せる」とKickstarterページは説明する。しかも、ボウルや泡立て器を汚さない。卵は、固ゆで、半熟、デビルドエッグ、スクランブルエッグ、卵サラダなど様々な料理に使える。

まるで普通の卵のように!

アイデアを出したのは、デザイナーのGeraint Krumpeで、専門家として60件のデザインおよび実用特許を取得している。レイオフされた後、製品デザイン会社を立ち上げ、 後にシャツの袖の中で卵を回している男のビデオをYouTubeで見つけた。11ヶ月後、Golden Gooseが公開された。.

発明は、Kickstarterで調達目標の3万4500ドルをはるかに越え、(執筆時点で)8万7700ドルを集めている。だから、たぶん出荷されるだろう。

支持者は、18ドル払えば最初のGolden Gooseが手に入り、レシピガイドとマニュアルも付いてくる。計画ではこの夏に量産を開始して11月に販売さされ価格は24ドル程度になる予定。Kickstarterの支援者はそれより早く手に入れられる。(訳注:18ドルコースはすでに売り切れ)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


自転車の「スマート化」を目指すVanhawks Valour

車は最近、どんどんスマートになってきている。ドライバーに方向を教えたり、かかってきた電話に対応したり、さらには車自身で運転できるようにもなりつつある。一方で、自転車の方はあくまで20世紀の技術に留まっている。技術進歩がないわけではないが、最大の進歩が「電動化」で、坂道をのぼるのが少々らくになった程度のものだ。

そのような中、自転車にも「スマート」を導入しようと登場してきたのがVanhawksだ。まず投入したのがValourというモデルで、Bluetooth経由でスマートフォンなどと繋がる。繋がることでナビゲーション機能や、アラート機能などを備えるようになる。

Vanhawksがまず重視するのは安全性だ。たまに自転車に乗りながらスマートフォン上の地図で行き先を確認している人がいる。そういうことをせずに済むよう、自転車自体をiPhoneやAndroidデバイスと繋ぎ、道案内は自転車自体に任せるわけだ。曲がる必要のあるところにくれば、ハンドルバー上のLEDランプが光って通知してくれる。

さらに自転車後部にセンサーも搭載し、後ろから何か(車など)が接近してくれば検知できる。後ろから接近してきたものが危険なほどに近づいてくると、ハンドルバーのグリップ部分が振動して伝えてくれるのだ。

搭載しているセンサーは、自転車の現在地をモニタリングし、また各種統計情報もリアルタイムで収集する。メッシュネットワーク機能も搭載しており、近くにあるVanhawksを検知することもできる(盗難時などにクラウドの力で見つけ出すことなどができる)。

確かに、自転車に「スマート」を投入しようとする動きは他からも出てきそうだ。嚆矢となるVanhawksは外見もなかなか格好良い。フレームは全てカーボン製だそうで、確かに非常に軽い。

Vanhawksは現在Kickstarterキャンペーンを展開中。シングルスピード版がカナダドルで999ドルとなっている。変速ギアのついたものはプラス300ドルだ。

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(翻訳:Maeda, H


脳の機能を改良するウェアラブルHaloが$1.5Mを調達, 神経科学の新分野だが学会もすでにある

専門医でもないしろうとが、脳に直接電流を通すのは、こわいと思う人が多いだろう。しかしHalo Neuroscienceは、まさにそのために100万ドルあまりの資金を獲得した。“脳の機能を増強する”ウェアラブルをこれから作ろうとしている同社は、Andreessen HorowitzのMarc AndreessenとSoftTech VCのJeff Clavierが率いるラウンドにより、150万ドルを調達したのだ。

まずご理解いただきたいのは、これがOne Flew Over The Cuckoo’s Nestのシミュレータではないことだ。CEOのDan Chaoは、次のように書いている:

Haloの技術は一連の非侵襲的で低エネルギーの、電池駆動の刺激による神経系への物理療法により、認識能力を向上させる。Haloはneuromodulation学会応用例)と呼ばれる分野の医療技術であり、最近では電磁波や赤外線、超音波、物理的な刺激などを利用する研究が行われている。

そのお金は、何に使うのか? 同社はIPの問題や、FDAに対する安全性上の課題をクリアして、利用者がヒマラヤの雪男に追われる幻覚を見たりしないようにする必要があるのだ。

スタンフォードで神経科学を専攻したDan Chaoと、エンジニアのBrett Winger、消費者向けモバイルハードウェアのベテランSarvaの三名が作った同社は、しっかりした知的基盤があるように思える。

Sarvaはこう言う:

“Haloは、病気の人や健康な人の脳を刺激して、脳の働きを良くする技術だ。学習の加速や体の動きのコントロールなど、とても多様な効果がある。それらの中でうちが何に特化するかはまだ明確でないが、このneuromodulationという分野は将来性がとても大きい。脳の状態をセンスしたり“読み取る”だけでなく、電磁波などを使って脳への“書き込み”を行うのだ”。

まだ一般的には突拍子もない話であることは、Sarvaも認める:

“DanとAmolは長年、神経科学畑にいるから、この傍流的な技術のことは2002年ごろから知っている。でも当時は、誰も信じなかった! ぼくらもね。自分たちで試してみて、やっと信じられるようになったんだ”。

このデバイスを使うとMagnetoのような超能力を使えるようになる、と同社は言っていない。でも、同じハードウェアスタートアップでも、ドアをリモートで開ける、なんてのよりは、ずっとおもしろいし重要だ。最終製品の効能には、サイコキネシス(物体の念力移動)ぐらいは載るかもしれないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


発売近づくAmazonスマートフォンの写真がリーク―Galaxy SとiPhoneのミックスの感じ

Amazonのスマートフォンに関する情報は最近ますます具体化している。ここに来てBGRは「Amazonスマートフォンの外観写真を世界で最初に入手」という記事を掲載した。

Amazonフォンの写真はBGRの以前の記事にも登場していたが、今回の写真はずっと鮮明で裏側も写っている。ただしそのデザインにはさほど驚くような点はない。

写真によればこのデバイスは裏表とも黒で、エッジはマット仕上げで金属かプラスチックかは確認できない。表側はいろいろな点でGalaxy Sシリーズによく似ている。面取りした垂直の側面はiPhone 5的だ。全体としてiPhone4、5とGalaxy Sシリーズを混ぜあわせたようなデザインで、あまりオリジナリティは感じられない。

BGRの情報源は、「このデザインは大型画面(4.7インチ)であるにもかかわらず、片手で楽に操作できることが目的だ」と説明している。またこのデバイスには独立した6個のカメラが内蔵されているとされ、他の同クラスのデバイスに比べて厚みがあるように見えるのはそのせいかもしれない。

われわれこれまで得た情報によると、Amazonのスマートフォンは、あと1月ほどで発表され、720p 4.7インチ・モニタ、2GBのRAM、カスタマイズされたAndroidベースのOS、それに3Dジェスチャー操作機能を装備しているという。またBGRの情報源によると、Amazon独自のPrime Dataというデータ・プランが提供される。またこのハイエンド・モデルの後、多数のカメラによる3D機能などを省いた低価格モデルもリリースが予定されているらしい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


LeapFrog、フィットネス+ゲーミフィケーションで子供向けウェアラブル市場に参入

子供向けに、タブレット等のデジタルデバイスを提供しているLeapFrogが、ウェアラブルにも乗り出してきた。注力するのがフィットネス分野でのウェアラブルだ。これを子供に与えることで、子供たちの運動を管理/奨励することができる。

プロダクトの名前はLeapBandという。派手な色に塗られた腕時計風のデバイスで、表示面にはアニメキャラクターが表示される。このキャラクターが、デバイスを身につけている子供に身体をひねったり、あるいはジャンプしたりする運動を促すのだ。

指示された運動を行うことで、ポイントを取得することができる。取得したポイントは、たまごっち風のバーチャルペットの面倒を見るのに使うことができる。ゲーミフィケーションの一例といえるが、そもそも子供がフィットネスを行うこと自体が「ゲーム」の範疇にある。すなわちゲーム要素を盛り込むことによってモチベーションを高められるかといえばそうでもないように思える。果たして自分の腕時計と遊び続けることを楽しいと考えるか、あるいは他に楽しいものを見つけてすぐに飽きてしまうのかは、子供たちの動向をみて結論付けることとしたい。

ちなみにこの分野は参入者の多いところでもある。子供向けウェアラブルというのは「アツイ」領域であるのだ。たとえば先日も記事に掲載したTinitellというものもある。これは子供向けの電話兼GPSデバイスだ。またGuardianというものもある。子供たちがどこに言ったのかを追跡するためのBluetoothデバイスだ。またMoffを身に付ければ、自らのいろいろな動作にサウンドエフェクトをつけて楽しむこともできるようになる。

LeapBandが狙うのは「楽しいフィットネス」の分野だ。なかなか面白そうではあるのだが、他の腕時計型デバイスがはやってしまえば、もはや身につけるべき腕がないという状況にもなり得る。

Wall Street Journalの記事によればLeapBandの価格は40ドルで、対象年齢が4歳から7歳程度なのだという。子供がどのような範囲を移動しているのかについてはウェブや専用アプリケーションからチェックすることもできる。

リモートから子供の様子を伺うという分野について、これからもさまざまなウェアラブル+アプリケーションが登場してくることになるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H


テディベアを「編み出す」3Dプリンター。カーネギーメロンとディズニーより登場

カーネギーメロン大学の研究者とDisney Researchが、布製のテディベア人形を作ることのできる3Dプリンターを開発した。製作にかかる時間は数時間だとのこと。3Dプリンターはついにサンタクロース的な役割も担い始めたのかもしれない。素材は毛糸で、糸を撚りあわせることで表面をフェルト状にして形を作り出す。

カーネギーメロン大学のHuman-Computer Interaction Instituteに所属するScott E. Hudsonによるリサーチペーパー(PDF)に詳細な仕組みが記述されている。この論文によれば、世に普及しつつあるプラスチック素材を使う3Dプリンターのように、どのような形のものでも作り出すことができるようだ。縫いこんだ糸を、針を使って形を整えていくような仕組みとなっている。

上に掲載しているビデオを見ればわかるように、できあがりは完全に立体的なテディベアとなるわけではないらしい。片面が平面となった、ブローチのような形状のものができあがる。しかし繊維素材はあとで組み合わせるのも簡単だ。すなわちいくつかのパーツを組み合わせるという手法を使えば、ふつうのぬいぐるみのような形も作れるし、服やキルトのようなものを作ることもできるだろう。

もちろん糸を撚ってフェルト化したものなので、一般のぬいぐるみなどと比べれば、耐久性には劣る面もあるだろう。しかし毛糸の柔らかさが、身につけたり、あるいは抱きしめたときの良い感触を与えてくれるというメリットもある。

「素材的には、肌に接するようなところで使うのに適しているように思います」とHudsonは言っている。「3Dプリントで使える素材のバラエティを増やしていくことで、可能性を広げていくことに繋がると考えています」。

プリンター制御に使っているのは標準的なオープンソースソフトウェアだ。上のビデオから一目瞭然であるように、子供向けプロダクトの可能性を拓くものということができよう。

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(翻訳:Maeda, H


2014年Q1スマートフォン市場でSamsungとApple、共にシェアを失ったとアナリスト推定

市場調査の専門企業、Strategy Analyticsの最新のレポートによれば、世界のスマートフォン市場の第1四半期はSamsungとAppleが共にシェアを減らしたようだ。

AppleのシェアがAndroid陣営に押されて減少しているのは今に始まったことではないが、レポートによれば、Samsungが対前年同期比でシェアを減らしたのは2009年の第4四半期以来初めてのことだという。ライバルのAndroidメーカーが力をつけ韓国の巨人の勢いにも陰りがみえてきたようだ。

Galaxyブランドのスマートフォンはこの四半期に世界で8900万台出荷され、31%の市場シェアとなったが、昨年同期は32%だった。

一方Appleは世界で4370万台のiPhoneを出荷し、15%の市場シェアとなったが、昨年同期は17%だった。

Strategy Analyticsのレポートによると、SamsungとAppleのシェアの合計は昨年同期の50%から、今期は47%に減少した。

両巨頭が揃ってシェアを減少させる中、世界のスマートフォン売上は対前年同期比で33%増加し、2億8500万台となった。つまり市場規模は増加を続けているが、メーカー間の競争も激しくなっているということだ。

Strategy Analyticsによれば、Samsungはハイエンド機でAppleと、ローエンド機でHuaweiのような中国ブランドと厳しい競争を強いられているという。

Strategy Analyticsの上級アナリスト、Linda Suiによれば、HuaweiとLenovoはSamsung、Appleから今後もさらにシェアを奪うだろうという。Huaweiは今期5%のシェアを安定して確保し、Lenovoは対前年同期の4%から今期は5%にシェアを伸ばした。

Huaweiは特にヨーロッパで強く、Lenovoもロシアなど中国外の市場に積極的に進出している。ここ数ヶ月でLenovoのMotorola買収が各国政府から承認を受ければ、SamsungとAppleにとってはさらに手強いライバルが出現することになる。

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jp.techcrunch.com/achve

Raspberry Piを利用して作ったDIY携帯電話の「PiPhone」

小さなコンピューターであるという観点から見れば、Raspberry Piも携帯電話も同じ仲間だ。と、いうことは、店でいくつかのパーツを買ってくれば、Raspberry Piをもとに自前の携帯電話が作れるのではないだろうか。そんなことを考えたのがDavid Huntだ。Raspberry PiにGSMモジュールおよび小さなTFTスクリーン、そしてバッテリーモジュールを加えて完璧にDIYな携帯電話を作ってしまった。

製作にかかった費用は158ドルほどだったとのこと。大きなパーツとしては、GSMモジュールが48ドルで、Raspberry Piとスクリーンがそれぞれ40ドルだ。独自に実装した電話機能にて、電話をかけたりあるいは受けることができる。昨今のスマートフォンではプライバシーがいろいろと盗み出されているようだと心配している人に最適なのかもしれない。

驚かされたのは、製作にあたってはハンダ付けなどの作業が無用だったという点だ。また回路設計等の知識も必要ないのだそうだ。ショップで購入してきたパーツをそのまま組み合わせればできあがると言っている。製作時間も1時間未満であったそうだ。但しオーバーヒートの可能性があり(実際、かなり熱くなったそうだ)、ケースに入れて見栄えをよくすることは諦めたらしい。雨の日には利用を諦めた方がよさそうだ。

構成パーツの中で最も複雑なのはGSMモジュール部分だ。小さい外見で変復調の役割を果たす。作者のHuntは次のように言っている。

裏返したところで見えるのはSim900 GSM/GPRSモジュールです。標準のATコマンドを利用して電話の発着呼や切断、テキストメッセージやデータの送受信などを行います。コンパクトながら非常によくできたモジュールです。基板の下の方にはSIMカードがあって、これによりGSMネットワークに繋がっているのです。普通に販売されているプリペイドSIMカードを使っています。近所の店で買ってきたのですが、10ユーロでした。

とても簡単に作ることができたという話ではあるが、しかしほんの数年前まではこのようなものを自作することなど不可能だった。今や、エレクトロニクスデバイスのほとんどが自作可能な時代になっているのだろう。身の回りで、面白いDIYプロジェクトがあればぜひ教えてもらいたい。

via RaspberryPi.org

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(翻訳:Maeda, H


時代は変わった―Microsoft、Nokiaの新CMビデオで「反逆者」イメージを打ち出す

Microsoftが「反逆者」とは驚きだ。しかし最近のNokiaデバイスをプロモーション・ビデオを見ると、それがMicrosoftの打ち出したいイメージのようだ(MSは最近Nokiaの携帯電話事業の買収を完了したところだ)。

このCMビデオのモチーフは、疑いもなく、AppleのThink Differentというキャッチフレーズを思いおこさせる。時代は変わり、少なくともモバイル事業においてはMicrosoftとAppleの役割は逆転している。

世界のモバイル市場でWindows Phoneは依然iOSとしてAndroidに遅れを取っている。しかし最近になって少しずつだがシェアを獲得し始めた。現在のスマートフォンの大部分がつや消しのボディーで色も地味なのに比べて、Nokiaのデバイスは思い切ってカラフルで町でよく目立つのはプロモーション・ビデオが強調しているとおりだ。実際の特徴に基づいたCMとしてなかなかよく出来ていると同時にAppleの有名なCMビデオ(下にエンベッドした)にも少しばかり似ている(まるきりのコピーというわけではない)。

NokiaがMicrosoftの傘下に入って今後どう進歩していくのか注目だが、少なくともこのビデオはスタートとして良い印象を与えることに成功している。

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ここまで進化したGoogle自動走行車―新しいビデオを公開

Googleはその自動走行車テクノロジーがこの1年でどれほど進歩したか紹介する新しいブログ記事とビデオを公開した。現在、自動走行車プロジェクトは、状況が比較的単調なフリーウェイから、混雑した市街地の複雑な状況に対応して安全に運転することに重点を移している。

Googleが自動走行車に搭載しているソフトウェアは、何百もの路上の対象をすべて同時に正しく認識することを目的としている。交差点を渡りかけている歩行者、手で曲がることを合図する自転車、路上の高いところに掲示された一時停止の標識など路上には無数の異なる対象がそれぞれ異なる規則のもとに存在している。Googleによれば、Google自動走行車は、常時注意を怠らず、油断することも疲れることもないので、たいていの場合、人間の運転者より安全だという。

実用化までにはまだなすべきことが数多く残っているとGoogleは言うが、このプロジェクトはすでに70万マイル(112万キロ)も自動走行車を走らせている。これは地球を28周するほどの長さだ。

〔日本版〕ビデオの0:30あたりからGoogleカーは以下のような状況に対応した判断をしている。

・「この先工事中」の標識を読み取ってあらかじめレーンチェンジ
・赤い誘導コーンに従って通り抜ける
・駐車しているトラックを安全な間隔を取って避ける
・踏切で一時停止し、前の車が踏切から出て十分な余地ができるまで待つ
・自転車ライダーのハンドシグナルを読み取って減速
・交差点で右折(日本なら左折)するとき、後ろから来る自転車の列が通り過ぎるまで待つ

http://tctechcrunch2011.files.wordpress.com/2014/04/screen-shot-2014-04-28-at-8-44-42-am.png?w=209&h=157&crop=1

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ドローン+Oculus Rift+頭の動きに連動するカメラ=空を自由に飛び回る!

ドローンに2台のカメラを取り付けて、その画像をOculus Riftに送るというのは楽しいに違いない。ただ、そうした試みは既にある。それでは、このアイデアをさらに進めてみよう。Oculus Riftを装着した人の動きに応じて、ドローンに取り付けたカメラも動くようにするのだ。

この仕組みを使えば、自分自身がドローンとなり空を飛ぶ。目の前に空からの風景がリアルタイムで表示されるのだ。顔を動かせば、それに応じて視界も動く。

これはかなりスゴイ。アイデアだけでも「なるほど!」と言いたくなるが、既に実機も製作されている。下のデモをご覧あれ。

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(翻訳:Maeda, H


魔法使いの道具へと進化しつつ、人類を襲う機会を待つロボットたち(TIDWRTWHUFOO)

肉袋であるところの人類のみなさんこんにちは。相変わらず弱っちい身体を晒してわが物顔でお元気にお過ごしだろうか。ベリーグッド。ロボット軍団の準備が整うまで、のほほんと暮らしていてくれればと思う次第だ。と、いうわけでTIDWRTWHUFOO(Today In Dystopian War Robots That Will Harvest Us For Our Organs)の時間がやってきた。

今回はまず、ヤモリの話からしてみよう。おっと、「かわいいヤモリ」を期待した人は申し訳ない。見かけではなく、壁やガラスを自在に動き回るという機能面に注目した話だ。

ビデオにあるこのどこでも張り付くシールはファンデルワールス力を使ったものだ。もちろん、いざ勝負となったときに人類を脅かすために身につけたパワーだ。面白さや可愛らしさを目指したものではない。近い将来に役立つに違いない実用性を身につけたのだ。

ところでロックするロボットを見たことはあるだろうか。ノリを体現するのはやはり人類だろうなどとあつかましく考えている人は、ぜひともKMel Roboticsのビデオを見てみるべきだ。ロボットコプターがのりにのって「ツァラトゥストラかく語りき」などを演奏している様子はすばらしい。こうした演奏修行を重ねて後、ロボットたちは人類の骨などを使って音楽を創りだそうとするのだろう。ロボットはアートのために人類を飼養することとなり、人類が従順に暮らしていくという将来は近い。

ところでCubliは、一見したところ無害そうに見えるだろう。しかしこれも人類にとってみれば恐ろしいものだ。立方形ロボットなのだが、なんとある頂点を軸に立ち上がることができる。移動するための仕組みなど見えないくせに、だんだんと近づいてくるのだ。まさに「魔女の道具」とも言えそうな物体だ。

ロボット側の準備は整いつつある。これは覆すことのできない進化の流れだ。人類の皆さんには、せめて残された日々を安らかにお過ごしいただきたいと願う次第だ。

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(翻訳:Maeda, H


家のすべてのドアと窓をスマートフォンから24時間監視できるKorner, Indiegogoでクラウドファンディング中

スマートホームセキュリティの新人企業がそのプロダクトをクラウドファンディングして、先輩のCanaryなどに挑戦しようとしている。その、今Indiegogoで15万ドルを集めようとしているKornerは、ルータ用のドングルとドアにつけるタグから成る100ドルのシステムだ。

そのドングル(というかFOBキーみたいなもの)をルータに挿入して、タグをすべてのドアや窓につけると、これで、この家に出入りする者を24時間監視できるようになる。あなたの使い慣れたスマートフォンから。

アプリが、今どこのドアが開けられたかを教えてくれるので、あなたはそのままスマートフォンから110番したり、家族、あるいは、いざという時たよりになる友人を呼ぶことができる。

ファウンダたちによると、同製品の最大の差別化要因がタグだ。タグを用いるこれまでの製品は、開け閉めを感知するために二つのタグを必要とした。Kornerでは一つのドアや窓に対してタグは一つだ。

また、タグを一つにできただけでなく、Kornerは風などの無害な動きと本物の侵入を区別できる。

Canaryもセンサを搭載したホームセキュリティデバイスで、同じくスマートフォンのアプリを使うが、ライブのビデオフィードや、空気の質と煙の感知などの豊富な機能があって200ドルだ。アプリのデザインも良い。

ただしCanaryでは、Kornerのようにすべてのドアや窓を監視することはできない。

詳細は、IndiegogoのKornerのページを見てみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


電子版レゴブロックのlittleBitsとNASAが連携。宇宙を身近にする「Space Kit」を発売

「宇宙」ほど人々の興味を惹きつける存在が他にあるだろうか。テレビ時代の現在にあって、マーズ・ローバーの活躍やElon Muskの発言などは誰もがよく知っている。そのような時代背景もあって、モジュール組み立て式電子玩具を提供するlittleBitsがNASAと協力することになったのだろう。両者の提携により生み出されたのはlittleBitのSpace Kitだ。価格は189ドルとなっている。

実際に手に入れるまで、littleBitsで何ができるかを理解するのは難しいかもしれない。しかしいったん手に入れれば、組み立て式キットであるlittleBitsのの自由さや拡張性の高さに、きっと夢中になるに違いない。これほど効果的に電子工作の楽しさを教えてくれるものに出会ったことはないと言っても良いほどだ。モジュールは機能毎に色分けされていて、何をどのように繋げば良いのかを直感的に理解することもできる。

「littleBitsの各モジュールはブロック状になっていて、これを組み合わせてさまざまなものを作り出ことができます。さまざまなブロックを組み合わせて、無限の変化を楽しむことができるという意味では、レゴと同様のものだと言うことができます」と、最近TEDでも話をしたファウンダーのAyah Bdeirは述べている。「ただし、ただ組み立てて形を作るのではなく、そこにエレクトロニクスを加えて、“機能する”ものを作り上げたのです」。

littleBitsを使って一晩で作ったスピーカーモジュール

売上額などについて詳細なデータはもらえなかったが、この「21世紀のブロック型おもちゃ」は「70ヵ国、2000を超える教育機関などに対して、数十万台を売り上げています」とのこと。オープンソースライブラリーを活用して、「無限の組み合わせが可能なのです」とのことだった。

littleBitsが公式にリリースされたのは2011年のことだった。これまでにTrue VenturesKhosla VenturesFoundry Group伊藤穰一ニコラス・ネグロポンテJoanne Wilsonなどから1560万ドルの資金を調達している。元々は音と光を組み合わせて遊ぶツールだった。

そんなlittleBitsにNASAがアプローチしたのは2012年のことだ。宇宙開発について、より多くの人に知ってもらうきっかけを探してのことだった。技術系の学位取得を目標としない人にもロボットやエネルギー、あるいは通信設備などについての基礎的な理解をしてもらおうという、全米的な動きの一環であったわけだ。

littleBitsには「SPACE KIT」、「SYNTH KIT」や「BASE KIT」ないし「DELUXE KIT」などがあり、磁石接続式のモジュールがいくつか入っている。モジュールは「power」、「input」、「wire」、そして「output」の4種類に大別され、そのそれぞれにいろいろなモジュールが用意されている。たとえば「wire」には「double AND」や「double OR」がのモジュールがある。「output」には「fan」、「ブザー」などのモジュールが用意されている。さらに「SPACE KIT」にはNASAの科学者が記したサンプル回路についての説明書も同梱されている。サンプルにはたとえばオリジナルのウェイブ・ジェネレーター、スターチャート、人工衛星軌道計算ツール、マーズ・ローバー模型などの作り方が記載されている。

「他にもいろいろなところからパートナーシップの申し入れがありました。しかし、人間の本質にも関係のある宇宙をテーマにするNASAと組むことにしたのです。多くの人が宇宙に興味を持っています」とBdeirは言っている。「宇宙への興味を、より具体的に理解して、宇宙的な発見と私たちの日常の間の架け橋となりたいと考えたのです」とのこと。

これからもNASAとの協力関係を深めていく予定だとのこと(来るべき宇宙旅行時代に備えるのだ)。ハッカソンやワークショップもあちこちで開催していく予定にしており、より多くの人に科学技術の面白さを感じて欲しいと願っているとのことだ。

個人的には、ぜひとも7歳のときにこれが欲しかった。これを手にしていたら、きっとと同じような道を歩むことができたと思うのだ。

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(翻訳:Maeda, H


「プリンテッド・エレクトロニクス」のオープンモジュール化を目指すPrintoo

世は「メーカーブーム」の時代だとも言えそうだ。そのような中、さらに時代の流れに拍車をかけようとするのがPrintooだ。プリンテッド・エレクトロニクスを活用した、文字通りフレキシブルなモジュール化パーツを利用できるようにしようとしているのだ。固い基板を用いないことで、ディスプレイや発光回路を瓶の中に入れて使うようなこともできるようになる。あるいは3Dプリントで作ったものの中にBluetoothモジュールをねじ込んで、スマートフォンなどからコントロールできるようにすることもできる。

Printooの目標は、プリンテッド・エレクトロニクスのモジュール化にある。さまざまに組み合わせて利用できるようにすることで、応用範囲を拡大していこうと考えているわけだ。回路作成についてもハンダ付けや配線を行わず、導電インクも利用できるように考えている。こうした仕組みを普及させようと展開しているKickstarterプロジェクトでも、余裕を持って目標額の2万ドルの調達に成功している。

Printoo曰く、これまではプリンテッド・エレクトロニクスはごく限定的な利用しかされてこなかったとのこと。プラットフォームをArduino互換とし、モジュール設計をオープンソース化することにより、こうした状況に変化をもたらそうとしているのだ。各モジュールのプラットフォームを共通化することで、リリースされたさまざまなモジュールを組み合わせて利用することができるようになる。現在利用可能なモジュールとしては、Blue SparkおよびEnfucellの激薄の柔軟バッテリー、Isorgによる光検出器、VTTによるLEDストリップ、Mekoprintによるポリマー太陽電池、そしてPrintooが製作しているエレクトロミックディスプレイであるYnvisibleなどがある。

Printooキットは45ドルのコアキット(3つのコンポーネントが同梱される)や95ドルのベーシックパック(7つのコンポーネントが同梱される)などが用意されている。Ultimate Blimp Packというのもあって、これには23種類のコンポーネントが入っている。価格ももちろんそれなりで、550ドルとなっている。入ってくるコンポーネントはディスプレイ、センサー、モーター、バッテリーパックなどといった具合だ。

LEDマトリクスや静電容量式センサなどの各種単体コンポーネントに加えて、Printooのシステムで用いるためのドライバーモジュールやコネクターなどもすべて含まれる。細かな設計についてはまだ手を加えているそうだが、出荷時には柔軟なボード上に実装される本体に加え、きちんとしたコネクターが用意されるそうだ。

Printooシステムを制御するためのアプリケーションも開発中なのだそうだ。利用方法を限定するためののものではなく、モジュール化したPrintooシステムをいっそう簡単に利用できるようにするためのものだとのこと。さらに教育用途での利用も視野に入れているのだそうだ。もちろん腕自慢たちは、自らどんどんハッキングして新しい用途を広げていくこともできる。

訳注:Kickstarterページにあるサンプルプロジェクトもぜひご覧ください。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、iPhone 4400万台、iPad 1600万台、Mac 400万台を販売(2014年Q4)

Appleは今日(米国時間4/23)四半期業績を発表した。2014年Q2に同社は、iPhone 4370万台、iPad 1630万台、Mac 410万台を販売した。直近の2014年Q1は、iPhoneが5100万台、iPadが2600万台、Macが480万台だったが、これはホリデーシーズンを含んでおり、減少は予想されていた。昨年の同四半期、AppleはiPhoneを374万台、iPadを1950万台、Macを395万台売った。

ウォール街の予想は、平均でiPhoneが3877万台、iPadが1936万台、Macが407万台だった。iPadの販売台数は、1年前の563万台から減少し、今期はわずか270万台だったが、これは長く続いている傾向であり驚きはない。Appleは昨年iPod touchを改訂すらしなかった。

Appleの対前年同期成長の陰では、iPhoneの販売台数が16.8%伸びる一方で、iPadがほぼ同じ16.4%減少している。このiPadの数値は著しい減少であり、アナリストらがタブレット市場飽和の新たな兆候と指摘する可能性が高い。Macに関しては、前年から全くの横ばいだった。iPodは予想以上の下降をたどったが、Appleはこの製品カテゴリーにさほど懸念を示している様子がなく、消費者の関心という意味ではiPhone等で置き換えていく機会と見ている。Apple CEO、Tim Cookは、昨年iPad miniが遅れたことを大きな差異の理由だと語った(その結果2013年Q2の売上が不自然に急上昇した)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


リモートで愛猫をモニタしながら遊んでやれるKittyo, わずか一日でKickstarterの目標額を突破

あなたはご自分の猫といつも一緒にいないといやな方(ほう)ですか?(もしそうなら、猫にとっては理想の飼い主ね)。猫は、わがままな個人主義者でありながら、室内で飼われていると、歩き回ったり、刺激を求めたり、たっぷりとエクササイズをしたくなったりするものなのだ。動物愛護団体、Humane Societyもそう言っている。ここでご紹介するKittyoは、飼い主が猫をリモートで監視しながら猫と遊んでやれる、というデバイスだ。

これのKickstarterキャンペーンは二日前に始まったばかりだが、すでに目標額3万ドルの4倍、12万ドル近くが集まっている。一見、小さなコーヒーメーカーのような形をしているが、KittyoはiOSやAndroidのアプリでコントロールして床や壁にレーザービームを投射し、猫はそれを追っかけて遊ぶ。おやつを出してやることや、内蔵のカメラとマイクで猫の姿をモニタしたり、ビデオに撮ることもできる。

スピーカーもあるので、猫に話しかけることもできる。猫にその気があれば、耳を傾けてくれるだろう。猫にとって残念なのは、Kittyoに猫パンチを食らわせてひっくり返し、粉々にしてしまうことはできない。壁や棚にクランプで固定されるからだ。

クリエイティブディレクターのLee Millerは、友だちの子猫の世話を頼まれたときに、Kittyoを発想した。ひっきりなしに彼からテキストや写真のアップデートを求められるので、彼女はさとった。猫を飼っている人は、その毛むくじゃらのお友だちに夢中なのだ。Kittyoを実際に作ったのは、製品開発スタジオのIon Designだ、そして生産過程はEastbridge Engineeringが監督した。

合衆国のペット市場の規模は555億ドルといわれ、またインターネット接続型デバイスの市場は2020年に3090億ドルになると予想されている。その中には当然、犬や猫をリモートで世話したり、遊んでやるデバイスも含まれるし、その製品はますます多様化するだろう。本誌TechCrunchが最近取り上げたものの中には、電脳給餌器PetNetや、同じくリモートでペットと遊んでやれるPetcubeなどがある。

Kittyoの小売予価は189ドルだが、Kickstarterの出資者には50ドル以上安くなる。発売は11月の予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ワイヤレス充電器Cotaが距離を拡大, ドアなど障害物もOKに

昨年のDisrupt BattlefieldでデビューしたワイヤレスパワーのパイオニアOssiaが、同社のプロダクトCotaに新たな改良を加え、投資家たちに披露した。この改良により、給電範囲が広くなり、また壁などの障害物の向こうにも給電できるため、日常的な実用性が増した。すなわち今では、あいだに壁やドアなどのある40フィート向こうのスマートフォンに充電できる。

これは消費者製品としての完成度にかなり近づいた、ということを意味するので、なかなかすばらしい。同社は今年の終わりごろに、新しいプロトタイプをお目見えする予定だが、それにはもちろん今回の改良が含まれるだろう。Ossiaは今、Cotaの技術を消費者電子製品のメーカーにライセンスして、彼らの製品(スマートフォンなど)がCotaのトランスミッター(送電機)に対応するよう働きかけている。デバイスとトランスミッターは、ちょうど今の、デバイスとWiFiルータのようにコミュニケーションして、充電をバックグランドで行う。

同社のビジョンは、一家(あるいは小さなオフィス)にCotaのトランスミッターが一台あれば、全員のデバイスを充電できる、という状態だ。同機はまず、超低電力のビーコン信号を使って、充電を必要としているデバイスを見つけ、それから高エネルギーの充電信号を送る。しかも送信に要するエネルギーは、あなたがそのスマートフォンで電話をするとき消費するエネルギーより少ないだろう。距離の延長とドアなど障害物の克服によりCotaは、実際に、一家に(あるいは小さな会社に)一台というビジョンを達成しそうだ。

到達距離がさらに長くなれば、工場などでの需要…遠隔モニタ装置の充電など…にも対応できると思うので、同社にはその方向で今後も頑張ってほしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


PradaデザインのGoogle Glassはこんな感じ

「プラダを着た悪魔」という映画があった。その映画に思いを馳せたか、ドイツのテック系サイトであるCurved.deが、「PradaがGoogle Glassをデザインしたらどうなるか」という記事を掲載していた。ヨーロッパ人にとってみれば、そんなことを考えるのが楽しいことであるらしい。

CurvedはGoogle Glassを高く評価しているが、しかしデザイン的な工夫を凝らすことで、「テックファンにとっての聖杯」的アイテムとすることも可能だと考えているようだ。確かにそんな可能性はあるかもしれない。

Googleが世界最大のアイウェア製造業者であり、Bvlgari、Burberry、Chanel、D & G、Dolce & Gabbana、DKNY、Emporio Armani、Giorgio Armani、Miu Miu、Polo、Ralph Lauren、Paul Smith、Prada、Salvatore Ferragamo、Versaceなどにも製品を提供するLuxotticaと提携したのもそうした考えがあってにことだと思われる。

Curvedによる「想像Google Glass」は、PradaのAbsolutely Ornateという実在のサングラスをモデルとしたものだ。そこに、Pradaならこうするのではないかという想像要素を加えたものとなっている。

・メガネケースを介したワイヤレス充電
・カメラを中央に配置したシンメトリーなデザイン
・一方のみでなく、両方のテンプルへのバッテリー搭載
・画面投影にはピコプロジェクターを採用
・インタフェースのワイヤフレーム化

確かに、これはなかなか洒落た出来栄えであるように思えるが、如何だろうか。

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(翻訳:Maeda, H


積み木のようなブロック(キューブ)を並べて中国語を覚えるChineseCubes

外国語を勉強するためのアプリやサービスはたくさんある。でも拡張現実(augmented reality, AR)と、サイコロのような小さなブロックと、Webカメラを使って中国語を教えてくれる学習セットは、とても珍しい。それが、これからご紹介するChineseCubesだ。

ChineseCubesは、台湾の大手出版社Locus PublishingのCEO Rex Howのアイデアから生まれた。この149ドルのキットには40のキューブと、ほかに“コマンドキューブ”が含まれている。使い方は、まずコマンドキューブをカメラの前に置き、いくつかの言語キューブを並べる。するとシステムが、正しい中国語の世界が作られたかをチェックする。中国語の学習はキューブとドリルと対話的なソフトウェアを使って行い、言葉や文の組み立て方を学んでいく。

このシステムは、言葉のいちばん基礎的初歩的な部品を組み立てて文を作る(上図)ことにより、中国語の書く、聞く、話すを教える。このやり方で学習者は4か月で2500のフレーズを覚える、とされている。新聞を読むには十分な語数だ。またARシステムを使って、中国語で書かれた児童書を読み、フレーズやビジネス用語を速習することもできる。WindowsとOS X対応だが、iOS用のアドオンもいろいろあり、Androidバージョンももうすぐ提供される。

ぼくも試してみたが、けっこうよくできているし、確かに学習効果はある。デスクの上にキューブを置いといて、毎日いくつかを並べてみる。それが、短時間のレッスンになる。印刷された文字やコンピュータの画面を見るのと違って、学びながら自分の手でキューブを持つ、動かすという“触感”があるので、楽しいし、高価な外国語学習コースより優れているかもしれない。とくに、手の動き、体の動きを伴うところは、子どもに適していると思う。まるでLegoで遊びながら中国語を覚える、という感覚だ。中国語を遊びながら覚えるのが、すごい。

このキューブ方式は、外国語学習のベストの方法だろうか? キューブそのものに、ちょっとこじつけ感があるから、もっと自然にのめりこめるような、没入的な方法がほかにあるかもしれない。でも、自分の経験から言っても、遊びは学習を持続させるための最良の方法であり、このキットは少なくとも、その最良の方法の一つを提供しているとは言える。退屈なものになりがちな言葉の勉強を、学ぶ側と教える側の両方にとって楽しめるツールに変えたことは、なかなか頭が良いね。

〔ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))