Apple、スヌーピーとピーナッツの仲間たちのコンテンツを制作

AppleはカナダのDHX Mediaと提携し、スヌーピー、チャーリー・ブラウンなどピーナッツのキャラクターが登場する新番組やスペシャル、短編映画など制作する。宇宙飛行士スヌーピーが主演するApple独占の短編コンテンツは、STEMに関心のある子供たちをターゲットにしている。

ピーナッツの作者チャールズ・シュルツは、1950年から50年にわたりこの人気マンガシリーズを描き続けた。キャラクターたちは1960年の “A Charlie Brown Christmas” でテレビに登場し、その後数多くのスペシャルが作られた。そして最近コンピューター・アニメーションの “Peanuts Movie”(『I LOVE スヌーピー — THE PEANUTS MOVIE』)で銀幕に戻り、全世界で2.46億ドルを売り上げた。

DHXは昨年Peanutsの支配株主になった(残る20%は今もシュルツ一族が保有している)。

最近Appleは、来たるストリーミングサービスに備えて、数多くのファミリー向けコンテンツを揃えている。Sesame Workshopとの提携によるオリジナル番組制作もその一つだ(Sesame Streetではない、同番組は最近HBOに移った)。

ところで、Peanutsをスヌーピーのぬいぐるみなどの二次商品でしか知らない人は、初期の漫画を読んでみることをお薦めする(Fantagraphicsが印刷用に復元した)。そこではシュルツの絵だけでなく、いつも見通しが暗くて傷心つづきのチャーリー・ブラウンが語る忘れられないジョークの数々を生んだ彼の才能を見ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AIが学習者の“記憶度”に合わせて最適な問題を自動生成するモノグサが1億円を調達

受験生だったころ、重要なポイントや中々憶えられない事柄をオリジナルの単語帳にまとめて、直前まで必死に見返したことをよく覚えている。

当時は市販の単語カードに1枚1枚手書きで問題と解答を記入していく“アナログ”なスタイルが一般的だったけれど、今はあらゆるものがテクノロジーの影響を受けて“デジタル”になる時代だ。単語帳だってその例外ではない。

今回紹介する「Monoxer(モノグサ)」は学習者の記憶度に応じて問題形式が自動で最適化される、記憶のプラットフォーム。AIやパーソナライズといった概念が珍しくなくなった現代版の単語帳とも言えるだろう。

同サービスを提供するモノグサは12月17日、UB Ventures、iSGS インベストメントワークス、ツネイシキャピタルパートナーズから総額約1億円を調達したことを明らかにした。

記憶度に合わせて問題の形式や難易度を自動で調整

Monoxerは憶えたい(させたい)情報を取り込むことで、知識を定着させるために最適な問題を自動で生成してくれる学習アプリだ。

ユーザーがやるべきことは正解となる情報を登録するだけ。たとえば英単語であれば「apple = りんご」といった具合にコンテンツを準備していく。appleとりんごのようにテキストだけでなく、画像や文章を登録することも可能で、フラッシュカード形式の問題を始め画像選択問題や文章の虫食い問題にも対応する。

特徴的なのは、各ユーザーの記憶度に応じて問題の出題頻度や難易度が調整されること。出題のタイプも「4択、5択、自由入力、写経」とバラエティに富んでいて、同じユーザーでも進捗に応じて形式や選択肢が変わる。

記憶度が低い状態の時はすでに憶えている単語を選択肢に入れたり、自由入力ではなく写経モード(答えをなぞる形式)にしたりなど少しでも正解しやすいように出題。一方で知識が身についてきた段階では紛らわしい選択肢を提示したり、自由入力形式にすることで確実に憶えていないと間違うように難易度をあげる。自由入力に至っては表示されるキーの種類や位置も異なる。

Monoxerが面白いのは、これまで人間が担っていた問題の作成を機械が担当する点だ。AIを活用してサービス上に蓄積された各ユーザーの記憶度をリアルタイムに分析・計測し、取り組むタイミングに合わせて毎回最適な問題を生成。これを人力でやるのは相当ハードルが高い、というかコストなども踏まえると不可能に近いのではないか。

アプリは誰でも無料で使うことができるが、現在は塾や予備校など教育機関をメインターゲットとした法人向けのSaaSモデルを軸に展開。2018年5月に本格稼働をしてから複数の機関ですでに有償導入されているという。

法人向けプランでは管理者がコンテンツをインポートし、参加者がアプリを使って学習を進める。専用のスクールとクラスを作成する機能のほか、コミュニケーション用の掲示板やクラス毎に単語帳を配信できる機能、各参加者の進捗や記憶度を分析できる機能などを備える。

アナログだった“自学自習”を効率的に

前列左から代表取締役CEOの竹内孝太朗氏、代表取締役CTOの畔柳圭佑、後列中央がCFOの細川慧介氏

モノグサは代表取締役CEOの竹内孝太朗氏と代表取締役CTOの畔柳圭佑が2016年に共同で創業したスタートアップだ。

竹内氏はリクルートで中古車領域の広告営業を経験した後、リクルートマーケティングパートナーズでオンライン学習サービス「スタディサプリ」に携わっていた人物。畔柳氏はGoogle出身のソフトウェアエンジニアだ。

そんな2人が起業をしてMonoxerを立ち上げた背景には、テクノロジーを活用することで学習時間の大半を占める“自学自習”をもっとシンプルにできるのではという考えがある。

「近年スマホやインターネットを使った学習が一般化してきていて、特に授業動画などを活用したインプット系のサービスが増えている。一方で圧倒的に多くの時間を費やすアウトプットについては、未だにアナログな部分が多い。(テクノロジーを上手く用いれば)学習者は紙よりも効率的に学習でき、管理者も各自のデータを基に適切なサポートができる」(竹内氏)

とはいえ、学校や塾が自分たちでスマホ用の問題を作るには時間と手間がかかる。そこで基となる情報をインポートしさえすれば、自動で問題が生成される仕組みを構築。今後は教科書会社などのコンテンツプロバイダーがMonoxer上で問題集を販売できるマーケットプレイス機能なども提供していく計画だ。

また教育機関だけでなく企業への展開にも取り組む方針。特に外国人労働者を抱える企業では従業員教育においてMonoxerを活用できるチャンスがあるそうで、今回出資を受けている常石グループとはこの分野における協業も検討していくという。

オープンソースのデータ管理プラットホームPimcoreが$3.5Mを調達してアメリカ進出を目指す

データとカスタマー体験を管理するオーストリア出身でオープンソースのプラットホームPimcoreが、German Auctus Capital Partners AGがリードするシリーズAの資金調達350万ドルを完了した。その資金は、同社のアメリカ進出に使われる。

Pimcoreは、データとカスタマー体験を管理したいと願っているどんなチャネルやデバイス、あるいは産業でも使える。そんなサービスはほかにもあるが、Pimcoreは、何もかも揃っていてすぐに使えるソリューションであり、唯一のオープンソースであることを主張する。対してSAPやInformaticaなどのプロプライエタリなプロダクトは、ライセンスを売るビジネスモデルだ。

PimcoreのCEO Dietmar Rietschはこう語る: “われわれの第一の目標は、エンタープライズにおけるオープンソースの採用が急増しているという今の時流に乗って、従来型のライセンス供与型のビジネスモデルをディスラプトする(破壊する)ことだ。今回の資金で、SAPやOracleなどレガシーの選手たちと戦えるだけのリソースが得られた。とくに今後は、アメリカでカスタマー体験とデータ管理の分野に変革をもたらしたい”。

Pimcoreは最近、アメリカのPimcore Global Servicesとそのデリーにあるアウトソーシングのためのインフラストラクチャのすべてを買収した。

2013年に創業された同社は、今すでに56か国に82000社の顧客がおり、その中にはAudi、Burger King、Continental、Intersportなどのグローバル企業もいる。

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StarbucksがUber Eatsを使う出前サービスを来年は全米2000店に拡大、すでに中国で実験に成功

Starbucksが来年はUber Eatsとのパートナーシップを拡大して、アメリカにおける契約店を2000店以上に増やす。これはアメリカの全店舗の約1/4だ。

それでもちろん、UberのフードデリバリーサービスUber Eatsの方も足場が強化される。Uberによると、2018年の終わりまでにアメリカの人口の70%以上をカバーしたいそうだ。Starbucksとのパートナーシップがスタートするのは来年だが、これによりマーケットシェアでPostmatesと肩を並べる、もしくは抜くことは確実だ。

Starbucksが出前サービスStarbucks Deliversをパイロット事業としてマイアミと東京で開始したのは9月だ。実は本当のルーツは中国で、AlibabaとのパートナーシップでオンデマンドフードデリバリーサービスEle.meを立ち上げたし、また上海と杭州ではご当地のスーパーマーケット経由でサービスをパイロットした。

それらはまだ実験段階だが、かなり成功しているようだ。中国ではStarbucks Deliversは、立ち上げから3か月で全国30都市2000店に展開している。これは、木曜日(米国時間12/13)の投資家カンファレンスで同社自身が挙げた数字だ。

というわけで今度は、中国で学んだことをアメリカに応用しよう、というわけだ。

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問題のある継続的デリバリーのビルドを自動的にロールバックするHarnessの新しいツール

CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー, continuous integration/continuous delivery)に移行すると、デプロイしたビルドのモニタリングや問題解決が忙しくなる。次のデリバリーマイルストーンに行ったあとに問題に対応するには、どうしたらいいのか?。昨年、AppDynamicsのファウンダーJyoti Bansalが立ち上げたスタートアップHarnessはそれを、24×7 Service Guardと呼ばれるツールで解決しようとする。

このツールは、すべてのビルドを、それらがいつローンチされたものであってもモニタすることによって、継続的デリバリーの工程を支える。そのためにはAIと機械学習を利用して、問題のあるビルドを自動化でうまくいっていたビルドに遡及(後戻り)させ、デベロッパーとオペレーションが心配なく仕事を続けられるようにする。

同社は昨年、継続的デリバリーのビルドがデプロイされたことを検証(verify)するContinuous Verificationというツールをローンチした。今日(米国時間12/13)の発表でBansalは、同社はそれをレベルアップすることによって、デプロイ後に何が起きたのかを理解するためのツールに仕立てた、と言っている。

そのツールは毎回のビルドを、デプロイから数日経ったものであってもウォッチし、そしてAppDynamicsやNew Relic, Elastic, Splunkなどのツールからのデータを利用、さらにAIと機械学習を使って問題を特定し、人間の介入なしでそれらを実動状態に戻す。さらにまた、ユーザーのチームは、さまざまなモニタリングツールやロギングツールのデータから得られた、各回のビルドのパフォーマンスとクォリティの統一的なビューを取得できる。

Bansalはこう説明する: “みんな継続的デリバリーで苦戦している。これまでも彼らは、AIを使ったOpsツールでプロダクションに入ったものをウォッチし、問題を究明しようとしてきた。でもうちのやり方では、CD段階のウォッチにAIを使うことによって、プロダクションの段階には問題がないようにする”。

24×7 Service Guardのコンソール。スクリーンショット提供: Harness

彼によると、このプロダクトを商用化したのは、CI/CDで苦戦している企業をたくさん見てきたからだ。彼は言う: 速く動くことによって問題の露呈を早くする、というCI/CDの初期の教えはエンタープライズに通用しない。彼らに必要なのは、ミッションクリティカルなアプリケーションが継続的ビルド(その定義はさておき)でも動き続けることだ。

“デベロッパーは速く動いてしかも会社の業務がその影響を受けないようにしたいのだ。だから、あの初期の教えでは不十分なんだよ”、と彼は語る。

どんなプロダクトにもアップタイムの絶対的な保証はできないがこのツールは、CI/CDに価値を見出しているがアプリケーションは動かし続けたい、という企業の役に立つ。デプロイしてから修復するというワンパターンを、繰り返したくない。このツールが本当に役に立てば、CI/CDを前進させるだろう。とくにそれは、開発工程を迅速化したいけど、アプリケーションが壊れないという確証がほしい、問題の修復は自動化したい、という大企業に向いている。

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ゲームや本の即時買取アプリ「PICOL」がサービス終了

ゲームや書籍、CD、DVDなどのバーコードを読み取る(ピコる)だけで即座に現金化できるアプリ「PICOL(ピコル)」。約1年前に紹介したこのサービスが11月をもって終了となった。

PICOLはいわゆる“メディア系商材”に特化した即時買取サービスだ。ゲーム感覚で商品のバーコードをピコり状態を選択すると、すぐに金額の査定が開始。査定後にユーザー情報と集荷日時を登録すればアプリ内のウォレットにお金がたまるというスピード感とお手軽感をウリに、2018年2月よりサービスを開始していた。

「もともとはユーザーが“いかに安心して物を売れる仕組みを作れるか”を模索した結果生まれたサービス」と話すのは、開発元のウリドキネットで代表取締役CEOを務める木暮康雄氏。商品を渡す前に買取金額が確定するようにすることで、買取の不安をなくす狙いがあった。

同社では複数の買取業者を比較してモノを売れる買取プラットフォーム「ウリドキ」を以前から展開していたけれど、モノを売ることに慣れていないユーザーや、スピーディーに手続きを済ませたいユーザーが気軽に使える選択肢を作りたいという考えもあったのだろう。立ち上げの背景などは冒頭で触れた過去の記事でも詳しく紹介している。

ただPICOLに限った話ではないけれど、即時買取サービスは基本的に性善説に基づいたビジネスだ。従来の買取サービスとは接点のなかったユーザーにリーチできる可能性がある一方で、虚偽の申込(査定金額を振り込んだにも関わらず、商品が送られてこない)など悪用される恐れもある。

実際4月にジラフがスマホの即時買取サービスから撤退した際には「最も高い時で80%が虚偽申込だった」という話も出ていたが、PICOLの場合もピーク時には申込の6割ほどが不正利用だったという。

対策として金額が合意に至ればアプリ上のウォレットにはすぐに入金されるものの、運営側で商品が確認されるまで引き出せない仕組みに変更。試行錯誤しながら運営を続けてきた(一時期虚偽の申込みが約2%まで下がるなど効果は出ていたとのこと)。

それでも悪質なユーザーは一定数存在し「結果的にそのようなユーザーの悪意を刺激してしまうような構造になっているのではないか」(木暮氏)という考えも頭に浮かんだという。経営的な軸でも期待していたほどサービスを伸ばせなかったこともあり、最終的にクローズするという決断に至った。

「前提として自分たちの力不足で目標としていた数字を出せなかった。加えて悪意を断ち切るための方法を考えると、どうしても買取金額を引き出す工程を後ろに持っていかざるを得ない。それではウリドキ本体と差別化が難しく、ウリドキを尖らせた方が優良なユーザーに価値を提供できると考えた」(木暮氏)

ウリドキネットが展開する買取モール「ウリドキ」

PICOLでは買取の依頼を10月17日でストップ。買取金額のやりとりなども含めサービスの提供を11月末で終了している。運営期間中に査定されたアイテムは累計で71万8021点、査定金額は3億5459万6376円に上ったという(実際に買取に至ったアイテム数・金額は非公開)。

即時買取サービス関連ではPICOLや上述したジラフのサービスだけでなくメルカリも「メルカリNOW」を8月に終了。それぞれ背景が異なるので一概には言えないが、「CASH」の登場以降盛り上がっていたこのモデルを、ビジネスとしてしっかり成立させるのは簡単ではないようだ。

なお結果としてPICOLはクローズすることになったけれど、現在ウリドキネットはPICOLで得た知見を基に新しい取り組みを始めている。

商品の名前や状態、写真などを入力するだけでサクッと数社に査定依頼ができる「一括無料査定」機能をウリドキ本体に実装中。今の所はプロトタイプとして運用していて、すでに申込数の増加に繋がっているそう。今後は実際の買取価格に近い金額を即座に出せる仕組みを作ることが目標だ。

「(PICOLを通じて)手元にあるアイテムがいくらになるのか、買取価格を知りたいというニーズがあることはわかった。買取価格の透明化という原点に戻り『いかに実際の買取価格との差額をなくせるか』『その金額をスピーディーに出せるか』にこだわってサービスを改善していきたい」(木暮氏)

アダルトサイト、PornHubが2018年のまとめ発表――オンラインで皆が見ているのはいったい…?

カナダに本拠を置く有力アダルトサイト、PornHubの発表によれば、2018年に335億回のアクセスをかき集めることに成功したそうだ。現在、人類の総数は75億人に過ぎない。うーむ。

PornHubはYouPorn、RedTubeなどを含むアダルト・サイト多数を傘下に持っており、毎年ユーザー動向の調査結果を発表してきた。これには地域別ユーザー数、や検索回数が多かった人気スターなどのデータが含まれる。これによればアメリカ、ドイツ、インド、日本、カナダが訪問者数のトップ5だった。保有するデータ総量は4000PBだという。これは地球上の人類1人あたり500MBに相当するというから驚きだ。

ポルノ動画のデータ量などさしたる意味がないと思えるだろうが、このデータを無視するのは危険だ。つまり有力ポルノサイトはメジャーなニュースサイトよりはるかに多くのトラフィックを集めている。

トランプ大統領を巻き込んだポルノスター、ストーミー・ダニエルズやゲームのFortniteが2018年の検索語の上位を占めたということは政治、文化のメインストリームに何が起きているかをよく示している。

たとえば人気検索ワードのリストで4Kが急上昇していることにテレビ関係者はもっと注目する必要がある。受像機のメーカーを含めて、このトレンドに注意すべきだ。この記事を書くために調べてみたところ、現在無料の4Kコンテンツは残念ながらひどく少ないことを発見した。

さらに示唆/娯楽価値の高いデータもある。

2017年の重要検索語は1080pだったが、今年急上昇した検索後はウルトラHDを意味する4kだ。また「ロマンティック」の検索も倍増している。ただし検索者は女性の方が男性より2倍以上多い点は変わっていない。【略】

人生は芸術を模倣し、ポルノはあらゆるものを模倣するというのが真実であれば、われわれのサイトの2018年の検索語の上位にBowsette(クッパ姫)が登場したのも納得できる。任天堂マリオ・シリーズに登場するキャラクターのファン・イラストがオリジナルだが、あっという間に世界的現象となった。Bowsetteの検索は1週間で300万回を超え、このテーマのパロディーポルノ((NSFW)も72万回再生された。

「バイブル・ベルト」と呼ばれるアメリカ南部からの訪問者も多い。ミシシッピ、サウスカロライナ、アーカンソーはアメリカでももっとも長時間ポルノを見ている。カンサス州が時間最短だった。デバイスとしてはやはりスマートフォンがトップで、iOSとAndroidの割合はほぼ半々だった。カテゴリーでは2位にJapaneseがランクインしている。

一方、Windowsのシェアは今年急速に下がった。逆にChrome OSは急上昇。 ブラウザではChrome、ゲーム機ではPlayStationの人気がトップだ。

ポルノは炭鉱のカナリヤと同様、何らかの異変が起きていることをいち早く知らせる。ポルノで起きたことはやがて外の世界でも起きるのが通例だ。PornHubが公開したデータは大いに興味深い。デスクトップからモバイルへ、1080から4Kへなどのシフトが浮き彫りになった。デートサイトやクッパ姫の人気も面白い。われわれの多くは、表向き強く否定するものの、やはり時折こうしたサイトを訪問していることも裏付けられた。

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滑川海彦@Facebook Google+

オフィス探しを簡単にする物件検索エンジン「estie」のβ版がローンチ、AIで適正賃料を推定

オフィス版の「SUUMO」や「HOME’S」を目指したサービス——本日12月13日にβ版が公開された「estie」を大雑把に紹介すると、そんなところだろうか。

個人が住居用の賃貸物件を探す場合、SUUMOやHOME’Sのように様々な物件情報が集められたWebサービスを活用する人が多いだろう。僕自身も何度か引越しを経験しているけれど、毎回それらのサービスを使ってエリアや間取り、賃料などの条件に合った物件をピックアップすることから始めている。

これと同じような形で、オフィス用の賃貸物件も簡単に検索・比較できる“物件検索エンジン”を作ろうというのがestieのチャレンジだ。

冒頭でオフィス版のSUUMOと紹介したように、estieではこれまで複数の不動産仲介会社のサイトを行き来して収集する必要があった賃貸オフィス物件情報を一箇所に集約。オンライン上で知ることが困難な各物件の賃料についても、自社で適性賃料水準(e-賃料)を算出する仕組みを作った。これによって賃料も含めて複数の物件を比較検討できるのが特徴だ。

e-賃料とは15年以上にわたるオフィス賃料データをベースに、機械学習を活用した独自のアルゴリズムによって月額の共益費込みで一坪あたりの賃料水準を推定したもの。仲介業者や物件オーナーが自ら開示した募集価格ではなく、各物件の特性や景気変動も考慮した賃料が算出される。

estieを開発するのは不動産業界のバックグラウンドがあるメンバーやエンジニアら、東大出身のメンバーが集まったチーム。「Amazonなど巨大なECサイトとは違いデータ数が限られている中で、どうやって効率的に綺麗なアルゴリズムを作れるか。その点は不動産領域に関するドメイン知識を持っていることも強みになると考えている」という。

なおこのチームは東京大学協創プラットフォーム(東大IPC)が運営する「東大IPC起業支援プログラム」の支援先に選出されていて、近々法人化する予定だ。

オンライン化が遅れるオフィス賃貸マーケットを変革

estieの開発チームによるとオフィス賃貸のマーケットは一般住宅の賃貸に比べてオンライン化が進んでおらず、いざオフィスを探すとなると「賃料を含めた募集情報を取得する際の壁」「複数の情報を比較する際の壁」「集めた情報の正しさを判断する際の壁」といった課題があったという。

オフィス用の賃貸マーケットは透明性が低く、オンライン上で賃料を開示することが当たり前ではない。物件情報を集約して一箇所で比較できるようなサービスもほとんどないため、基本的な情報を取得するには複数の不動産仲介会社のサイトを行き来する必要もある。

HOME’Sなどでは一部オフィス用物件を掲載していたりもするけれど、まだまだオンライン上で賃料も含めて比較できる物件は限定的。特にマーケットのボリュームゾーンとなるオフィスビルなどの賃料は基本的にオープンになっていない状況だ。

結果的に最初から不動産会社の担当者に直接問い合わせをして逐一進める必要があり、限られた時間の中で合理的かつ効率的に物件の比較をすることが困難だった。

「estieに来れば今までバラバラだったオフィス賃貸情報のほとんどに1箇所からアクセスでき、それぞれの物件に関して大外れしない料金が調べられ、比較できる。そんなサービスにしていきたい」(estie開発チーム)

まずは主要オフィスエリアである都心5区(千代田・港・中央・新宿・渋谷)の物件を対象に取り扱っていく計画。今後は企業の移転業務を効率化する新機能の開発や、物件オーナーや不動産仲介会社の集客サポートに繋がる施策にも取り組む予定だ。

「オフィス賃貸のマーケットは大きいけれど、時代の変化に十分について行けてない。(仲介会社やオーナーと)ユーザーとの情報格差も残っていて、数年後には今の状態で成り立っていないと考えている。どこかの企業がこの業界を変えるのであれば、自分たちがそこにチャレンジしたい」(estie開発チーム)

クイズ買取サイト「AQUIZ」がDMMに1円で事業譲渡、代表の飯野氏が目指す“新しいバイアウト”とは

DMM.comは12月13日、クイズ買い取りサイト「AQUIZ(アクイズ)」を運営するレイヴンから同サービスの事業譲渡を受けたと発表した。特徴的なのはその金額。DMM.comが支払ったのはたったの1円だ。

レイヴン代表取締役の飯野太治朗氏を含むメンバーである3人は今後DMM.comにジョイン。引き続きAQUIZの運営を続けるとともに、新サービスの創出に取り組む。TechCrunch Japanは飯野氏にインタビューを実施。「1円事業譲渡」の背景を聞いた。

事業の創出と売却を繰り返す

飯野氏はレイヴン創業以前から、新規事業の創出と売却を繰り返してきた。彼が最初に事業を立ち上げたのは19歳のときだ。

それは、業務スーパーで1つ30円のコーヒーを買い、それを喫煙所にいる人々に100円で売るというビジネス。当時大学生だった飯野氏は「バイトのような感覚」としてその事業を始め、1日1時間ほどの労働で月5万円の売上を立てていたという。

「いつか起業家になりたい、特に不動産をやりたい、とは思っていたが実際に行動してはいなかった。ミュージシャンを目指していた友人に『行動に移したら』と指摘したが、それがきっかけで自分の状況を見直し、その足で業務スーパーに行ってコーヒーを買いに行ったのが始まりだった」と飯野氏は語る。

その翌年の2011年、飯野氏は自費で移動販売車を買い、そこでタピオカドリンクを売るというビジネスを始めた。その事業も軌道に乗せることができたが、しばらくするとその移動販売車のビジネスも売却。売却代金を元手にWebサービスの受託開発を手がける企業を設立。

受託開発で稼いだお金で、彼らは2014年11月に現在のレイヴンを設立。フードデリバリー事業やウェディングメディアの「DIAER(ディアー)」を立ち上げる。この2つのサービスは両方ともすでに事業譲渡済みだ。

そして、その後2018年5月にリリースしたのが、今回DMM.comに売却することになった「AQUIZ(アクイズ)」である。

当初、AQUIZはクイズ特化型SNSとしてスタートしたが、2018年7月に現在のクイズ買い取りサイトへとサービスをリニューアル。現在のAQUIZは、ユーザーがPCかスマホでクイズを作成すると、レイヴンがそれを1問10円程度で買い取るというサービス内容になっている。また、運営やスポンサーが用意したクイズに解答することでお金を受け取ることもできる。

1円事業譲渡

移動販売車、フードデリバリー、ウェディングメディアとこれまで何度も事業を作っては売却するということを繰り返してきた飯野氏。しかし、今回の事業譲渡はそれらとはまったく違う性質を持つ。

これまでは事業の価値に対して相応の対価を受け取ってきた飯野氏だが、今回レイヴンが受け取るのはたったの1円。その代わり、レイヴンのチームはDMM.comにジョインし、AQUIZの成長、そしてDMM.com社内における新規事業の創出などの成果に応じて報酬を受け取るという条件になっている。

DMM.com COOの村中悠介氏は、「AQUIZがもつポテンシャルはもちろんだが、レイヴンのチームがもつ新規事業をつくる力と『事業をやり抜く力』を評価した。DMM.comはこれから、そういった人材の層を増やそうとしているところだ」と話す。

この1円譲渡の話を持ちかけたのは、DMMではなく飯野氏だった。その飯野氏は、この1円事業譲渡で起業家にとっての新しいバイアウトの形を示したいと話す。まず“ゼロイチ”で新しい事業を作り、その事業をリソースのある企業に対して“チームと一緒に売却”し、大きなリソースを武器に一気に加速するというやり方だ。その事業の「種」に対する報酬は、最初は1円でもいい。それが育つにつれて後から成果に応じた報酬を受け取れさえすればいい、という考え方だ。

「自力で新規事業の立ち上げを繰り返すうちに、“最強”なのは大きな会社のなかでゼロイチを行うことだと痛感した。DMMの事業マネージャークラスの人たちには、普通の起業家より経験値をもつ人たちがたくさんいる。DMMがもつ経験や、リソースを使えば、僕らがゼロイチでつくった事業を伸ばしていくことができる」(飯野氏)

ただ、この飯野氏がいう新しいバイアウトの形は、VCマネーを軸にした従来のスタートアップが容易に追随できるものではない。レイヴンはこれまで外部資本を受け入れていなかったが、もし外部資本を受け入れていれば、企業そのものや核となる事業を1円で売却することなど許されないだろう。それに、DMMのような、ある意味特殊な企業が“受け皿”として存在している必要がある。

しかし、飯野氏はその条件さえ整えば、「ゼロイチを連続でやりたい、そしてなによりプロダクトを成長させたいと願う起業家には最適な方法だ」と語る。「もちろん、お金のことだけを考えれば、大きく調達して大きく売るという方がいい。しかし、本当にプロダクトを成長させるには外部から得られるお金だけでなく、1を10にしたり、100にするというノウハウも必要になる。その点で、リソースとノウハウの2つをもつDMMは最適な売り先だと思った」(飯野氏)

今回の事業譲渡は、外部資金をこれまで受け入れず、ただゼロイチを連続的に続けていきたいと願う飯野氏と、巨大な非公開企業という立場で大小さまざまなサービスに対するノウハウを蓄積し、社員にも成果に応じた報酬を支払うことができるDMMという「2つの変わり者」がいるからこそ成り立った特殊な例なのかもしれない。

しかし、今後このような新しいバイアウトの形が日本のスタートアップ業界に根付く可能性はゼロではない。個人的には、従来のエグジットのあり方になんの文句もない。ただ、DMMのような企業の存在により、「VCから調達した資金をもとに事業を拡大させ、M&AかIPOでエグジットをする」というスタートアップのエグジットのあり方が「唯一無二のもの」ではなくなる日も来るかもしれない。

Apple、ニュース・雑誌購読サービスを2019年初めにスタート(Bloomberg報道)

今日(米国時間12/12)BloombergはAppleのニュースおよび雑誌定期購読サービスの計画に関する以前の報道を続報した。Bloombergは今年、Appleが今年Apple Newsアプリの一環として今春買収したデジタルニューススタンドサービスTextureを再スタートさせると書いた。このたび同誌は、スタート時期を「早ければ来春」と断定した。さらに、業界の反応も紹介しているが、よくても慎重だ。

AppleはThe Wall Street Journal、The New York Timesをはじめとする有料新聞サービスにTextureへの参加を呼びかけているほか、雑誌コンテンツのデザイン変更も進めていると言われている。現在のように紙の雑誌の外観を真似るのではなく、Appleはコンテンツをオンラインニュース記事風に見せようとしている、とBloombergは言った。

記事は出版社らが恐怖を覚えながら検討していることも指摘している。Appleが低価格な条件——月額9.99ドルでニュースと雑誌コンテンツ読み放題のNetflixに似たモデル——を提示しているため、Appleのサービスが自分たちの売上を食うことを心配している。何しろこの10ドルという価格設定は単独の出版物の購読料——たとえばNYTのデジタル購読——より安いケースさえある。

代わりに出版社が望むのは、独自の有料サービスをAppleアプリの中に作れるプラットフォームだ。

しかしAppleの交渉でのポイントは、購読者数が増えれば出版社独自の定期購読収益の減少を補ってあまりあるという可能性だと記事は伝えている。同社はその可能性をApple Musicと対比しており、 Billboardの最新報告によると現在同サービスのユーザーは6000万人近い。

現在Textureは200誌以上の雑誌を提供しており、Vanity Fair、EW、GQ、Vogue、Forbes、Time、People、Rolling Stone、Cosmopolitan、Sports Illustratedのほか、Bloomberg Businessweekなど多数が名を連ねている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Nvidia、時価総額半減で厳しい局面に――暗号通貨、ライバル、中国、いずれも逆風

Nvidiaの株価は上場以来の最高値を付けた後、数週間後に最安値に転落した。

これほど短い期間に時価総額の半分近くを失うというのは容易ならざる事態だ。テクノロジー分野では瞬きするくらいのあいだに鉄壁とみえたビジネスが消え失せるという例の一つをNvidiaは実証した形だ。Nvidiaはチップ・メーカーとして確固たる地位を確立するためにビジネスのコアとなるプロダクトを拡大する長期計画を実行に移してきたが、ここに来て強烈な逆風に苦しめられている。

振り返ってみると、NvidiaはまずGPU(グラフィカル・プロセス・ユニット)の有力メーカーだった。Nvidiaの優秀なGPUはゲームからCADまでさまざまな並列処理に用いられた。プロダクトは機能、信頼性ともに高く、NvidiaがGPUマーケットで大きなシェアを得ることを助けた。

しかし高度ななグラフィカル・レンダリングを必要とするマーケットは比較的小さく、ここ数年Nvidiaは新しい応用分野の開発に熱心だった。この分野には人工知能、機械学習、自動走行車、暗号通貨などが含まれていた。これらはすべて強力な並列処理を必要とし、Nvidiaの得意とする分野だった。

この戦略はおおむね成功した。ここ数年、Nvidiaのチップは暗号通貨スタートアップでひっぱりだことなり、世界的なチップの供給不足を引き起こし、 コアなゲーマーの間に不満が高まったほどだった。

これはNvidiaの収入を大きく押し上げた。 2013年の8-10月の四半期の収入が10.5億ドルだったのに対し、2年後の同期は2015年は13.1億ドルと伸びはゆっくりしていた。これは成熟した市場のトップメーカーの場合珍しいことではない。しかしNvidiaが精力的に新応用分野の開拓を始めると成長は一気に加速した。今年の直近の四半期の収入は32億ドルと2013年の3倍になっている。これにともなって株価も急伸した。

ところがNvidiaの新分野への進出は多方面で障害に突き当たっている。中でも最悪の影響を与えたのがここ数ヶ月の暗号通貨価格のクラッシュだ。これによって暗号通貨市場そのものから火が消えた。打撃を受けたのはNvidiaだけではない。暗号通貨のマイニング処理に最適化したチップを製造していたBitmain暗号通貨バブルの破裂でいきなり失速している。今週、同社はイスラエル・オフィスの閉鎖を発表した。

Nvidiaの今年の収入を見ればこの問題の影響は明らかだ。今年、収入はこの3期続けて31億ドルから32億ドルであり、ほとんどフラットだった。一部ではこの状態はクリプト二日酔いと呼んでいるらしい。しかし暗号通貨はNvidiaが対処を求められている問題の一つに過ぎない。

高度な並列処理を必要とする次世代コンピューティング分野でNvidiaはスタートアップも大企業も含まれる強力なライバルの出現に悩まされている。ライバルには本来Nvidiaのユーザーと目される企業も入っている。たとえば、Facebookは独自の並列処理チップを開発中だと報じられたAppleは何年も前からそうしているし、Googleもこの分野に参入した。Amazonも精力的だ。Nvidiaにもちろんライバルと戦うノウハウがあるが、ライバル各社はそれぞれの応用分野を熟知しており、きめて優秀なアプリケーションを開発できる。このマーケットでトップを維持するには非常に激しい競争に勝ち抜かねばならない。

新分野におけるアプリケーションの開発競争に加えて、地政学的緊張の高まりもNvidiaに打撃となっている。2週間前にDan StrumpfとWenxin FanがWall Street Journalに書いているとおり、Nvidiaは米中貿易摩擦の高まりに直接影響を受けている。

…Nvidiaの昨年の収入、97億ドルのうち20%は中国からのものだった。 Nvidiaのチップは急成長中の中国のAI産業における各種プロダクト〔を始め〕各種のプロダクトに組み込まれて利用されている。

Nvidiaは両大国の緊張の高まりは…中国がアメリカ製品に対する依存度を下げるために独自チップの開発に力を入れる結果となり…Nvidiaの長期計画にとってマイナスの要素となると懸念している。

暗号、ライバル、中国。この三重苦がこの半月でNvidiaの時価総額の半分を失わせた理由だ。中国問題については次に述べる。

山積する中国問題

ハロン湾(ベトナム) 撮影:Andrea Schaffer/Flickr (Creative Commons)

South China Mornng Postによれば、アメリカを中心とするインターネット企業に現地法人の設立を要求する新しい法律をベトナムが制定したため、Googleが対応を検討しているという。Googleはベトナムの新法に対応すべく現地オフィスを開設しようとしていると報じられていた。同様の問題は中国でも起きるはずだ。

昨日、GoogleのCEO、スンダル・ピチャイが「当面中国に再参入する計画はない」と議会で証言したことは興味深い。ベトナムは、他の多くの国と同様、国家主権が個人情報にも及ぶことを明確にした法律を制定した。これによれば、ベトナムで得られたデータはベトナム国内に保存される必要がある。Googleの手は縛られることになる。中国は当面の悪役だが、ローカル・データへのアクセスを制限しようとする保護主義的動きは中国だけに限られたものではない。

報道によれば、日本の携帯大手3社がHuaweiとZTEの製品を、通信設備から排除する方針を固めたという。これにHuaweiの副会長の逮捕というニュースが続いた。これで日本のキャリヤの中国企業の製品の排除の方針はますます固まったはずだ。 Huaweiの排除はもともとFive Eyesと呼ばれる情報交換協定に加盟している英語圏5ヵ国(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)が決定したものだが、日本はこれに加入していない。日本がHuawei、ZTEを排除することになれば、他のアジア諸国にも波及する可能性が出てくる。そうなれば影響は大きい。

一方、Baidu(百度)は中国を代表する検索エンジンを提供する企業だが、中国政府の監査により、他の80以上の中国企業と共に企業情報を偽っていたことが判明している。 これはBaiduにとって極めて思わしくないニュースであり、 ここ数日、株価は最低水準に落ちた。過去52週の最高値は284.22ドルだったものが、今日の寄り付きは180.50ドルだった。

情報を求む

パートナーのArmanと私は引き続きシリコンバレーのビジネスを取材している。過去数日、投資家やサプライチェーン関係者に取材した結果を上にまとめた。ただしNvidiaの状況は氷山の一角に過ぎない。さらなる情報や分析があれば、danny@techcrunch.comにご連絡いただきたい。

このコラムの執筆にあたってはニューヨークのArman Tabatabaiが協力した。

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滑川海彦@Facebook Google+

スマホで手軽にできるAR対戦アプリ「ペチャバト」はガチで身体を動かすシューティングゲーム

AR技術を使ったゲーム、といえば「ポケモンGO」を思い浮かべる人が多いだろうか。最近さまざまなARゲームが登場しているが、今日登場したのは身体を「ガチで」動かすゲーム。12月12日に正式リリースされた「ペチャバト」(iOS版)は、スマホで手軽にできるAR対戦シューティングアプリだ。

ペチャバトは、4人まで参加できる対戦型。スマートフォンを使って、雪合戦やドッジボールのように、タップして「弾」を投げ合い、相手のスマホの位置に表示される「的」に弾が当たってインクがはじけたら得点になる。必殺技を当てることができれば、より多く得点できる。

攻撃を当てながら相手の攻撃を避け、相手のHPを削りきるか、制限時間終了時によりHPが残っていたユーザーが勝利となる。

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ペチャバトを開発したのは、2017年8月創業のGraffity。空間を複数人のスマホで共有して“見る”ことができる、独自のAR技術が実装されていることが、ゲームのカギとなっている。

冒頭にも挙げたポケモンGOは、スマホで手軽に遊べる点はペチャバトと同じ。ただ、今年中に予定されている対戦モードの実装は、もうちょっとだけ待たなければならないようだ。

また先日、プロリーグ立ち上げが発表された対戦型ARスポーツ「HADO」では、リアルタイムに試合が楽しめるが、ヘッドマウントディスプレイとアームセンサーを装着してプレイするスタイルは「スマホで手軽に」というのとは、ちょっと違う。

Graffity代表取締役の森本俊亨氏は「スマホ同士でAR空間を、1秒以内という瞬時で共有できる体験を提供するのは、世界中でも初めてのことではないか」と話している。そして、ポケモンGOの対戦対応も相まって「AR共有の形が変わり、これから多くのアプリが出るのでは」と推測する。

「AR空間共有の一つの事例として、雪合戦や鬼ごっこのようなオフラインにデジタル化を持ち込んだ、世界初の事例がペチャバト。とてもイノベーティブなプロダクトだと考えている」(森本氏)

12月初めごろから一部ユーザーにテスト公開されてきたペチャバトは、ユーザー同士の招待により広まり、1週間で1万バトルの対戦が繰り広げられたという。ユーザーは、男子高校生・大学生を中心に想定しているそうだ。

利益化については「順調に推移したところで、ソーシャルゲームとしての課金と広告によるマネタイズを検討している」とのこと。広告については「当初は動画広告を想定しているが、AR独自の価値を使ったものも開発していきたい」と森本氏は話している。またAndroid版についても、iOS版での検証後に開発を予定。来年中には海外への展開も考えているという。

すべての現実空間を3次元データ化するARCloud構想

Graffityでは、これまでにも空間上に落書きを保存してほかのユーザーと共有できる「Graffity」を2017年11月にリリース。AR体験を共有できるビデオチャットアプリなども打ち出し、グローバルでの検証を行ってきた。

森本氏は「ARで人と人とのつながりにイノベーションを起こしたい」と話す。これまでコンシューマー向けのARプロダクトにフォーカスして開発してきているが、森本氏はそのこだわりについて「B2CのARは大きな領域。2019年、2020年に向けて本格的に立ち上がる分野だと考えている。その大きなところを取りに行きたい」と述べている。

Graffityはペチャバト正式リリースと同時に、総額8000万円の資金調達を実施したことも明らかにしている。第三者割当増資の引受先は國光宏尚氏、佐藤裕介氏、古川健介氏、中川綾太郎氏、伊藤将雄氏、大冨智弘氏、ほかエンジェル投資家2名とベンチャーキャピタル1社(企業名は現段階では非公開)。GraffityにとってはプレシリーズA調達に当たる。

調達資金は「人材獲得とマーケティングに投資する。またもちろん、プロダクトを育てることにも使っていく」と森本氏は話す。さらに「すべての現実空間を3次元データとしてクラウドに保存する」という「ARCloudプラットフォーム」構想についても説明。そこにも投資していく、と語っている。

これは実に壮大な構想で、2次元でそれを実現してGoogle マップに落とし込んだ、Googleがやっていそうな計画だ。森本氏は、ARCloudプラットフォームの実現には「データ、それもリアルタイムでのデータ取得が大事になる」という。

「Googleは屋外データは着々と取得していると思うが、我々は屋内・室内の3次元データをゲーミフィケーションで取っていこうと考えている。それがGraffityの中長期的なビジョンだ」(森本氏)

またB2Cプロダクトへのこだわりを見せた森本氏だが、「B2Bについてもいろいろと技術提供を始める準備をしている」とのこと。「これから他社とのコラボレーションで研究開発を本格化させる」と述べていた。