グーグルが新型コロナ禍で米国オフィスの閉鎖を少なくとも9月まで延長

数カ月前Google(グーグル)は、7月4日独立記念日の休暇後に米国オフィスの一部を再開する計画を発表した。よく練られた計画だが、それだけだった。米国の新型コロナウイルとの戦いの中、物事がうまくいかないのは明らかであり、グーグルは安全側に舵を取り直した。

Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じたように、グーグルは事業の再開を9月7日以降に延期した。米国ではレイバーデー休日の後だ。Facebookなどのテック巨人と同じく、同社は社員に対して、今年いっぱい在宅勤務を続ける選択肢が与えられていることを伝えた。

関連記事:グーグルが一部の従業員をオフィスに戻す計画を発表

多くの人たちが今の状態のオフィスに戻ることを安心できない今、これは賢明な選択であり、通勤のための公共交通機関のこともある。ちなみにTwitterは5月に、社員が永久にリモートワークすることを認めると発表して話題を呼んだ。

米国時間6月30日、米国では4万7000人の新型コロナウイルス感染者が報告され、パンデミックが始まって以来最大の1日あたりの感染者数を記録した。

アリゾナ州、フロリダ州、テキサス州は感染の中心地となり、他の多くの州でもここ数週間感染者の増加を見ている。ウイルス蔓延への懸念がふたたび高まる中、多くの地域で事業再開が中止あるいは延期された。他の大手テック企業も再開計画を遅らせる可能性が高い。ほとんど場合、オフィスに戻るという選択肢にはリスクを冒す価値がない。

画像クレジット:Michael Short/Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

国が支援するコロナウイルスの偽情報がまともなニュース媒体の記事よりも速く広く拡散

オックスフォード大学のアナリストたちの調査によると、ロシアと中国とトルコとイランの国が支援している媒体からの、新型コロナウイルスに関するいかがわしい記事が世界中で、メジャーなニュース媒体の記事よりも広く共有されている。フランス語とドイツ語とスペイン語と英語の普通のニュースサイトは、ソーシャルなエンゲージメントが、これら外国起源の記事よりも少ない。

この調査は、Computational Propaganda Project(コンピューターによるプロパガンダ研究)というプロジェクトが今行なっているCOVID-19偽情報キャンペーンのモニタリングの一部だ。この調査グループは、Le Monde、Der Spiegel、El Paisのようなメジャーなニュース媒体に比べて、Russia TodayやChina Radio Internationalなどの、国が背後にいる媒体のコンテンツが、いくつかの測度で4〜5倍多く共有されていることを発見した。

彼らの初期の報告書は、このタイプのメディアの英語による共有を主に取り上げていて、それらは一般的に、「特定の記述を強調している事実もどき」、と呼ばれている。

彼らが繰り返し何度も発見したのは、主流的なニュース媒体は全体的なプレゼンスでは勝(まさ)っているが、国が支えるジャンクニュースは、一つのポストや記事あたりのエンゲージメントがはるかに多いことだ。最近の報告では、メインストリームの記事が一本あたりで平均25のエンゲージメントを集めているのに対し、国支援の記事は125だった。ユーザーやフォロワーの数は数百万もいるから、全体ではとても大きな差になる。

そのデータにはもっと細かいニュアンスがいろいろあるけど、一般的な傾向としては上のようなことが言える。偽情報はボットや通常の共有などによって広く拡散しているが、普通のニュースソースはアウトプットを増やし、初期のリーチを大きくすることで数を稼いでいる。どちらも、最初の到達数ではそれほど変わらない。しかしまだ分からないのは、英語以外のメディアでもそうか、ということだ。

さまざまなニュースソースから3週間にわたって集めたデータからは、確かに上記のようなことが言える。メインストリームのメディアは全体的なリーチは大きいが、国支援のメディアは一つの記事あたりのエンゲージメントが非常に高いことが多い。それは、国支援の媒体が論争的なネタや対立を煽るような記述を多用するからだろう。調査は次のように述べている:

  • ロシアの、フランス語とドイツ語の媒体は、ヨーロッパにおける弱い民主主義と市民の動乱を一貫して強調しているが、パンデミックに関してはさまざまな陰謀説を提供していた。
  • 中国とトルコのスペイン語の媒体は、自国のグローバルな指導性とパンデミックとの戦いを宣伝しているが、ロシアとイランの媒体はラテンアメリカとアメリカのスペイン語ソーシャルメディアのユーザーを狙った、二極分化を煽るようなコンテンツを生成していた。

もちろん、この種のクリックベイトはソーシャルメディア上で野火のように広がるが、軽率にシェアボタンを押してしまう人たちは、それがどこかの政府が支援するニュース機関が世界に不和の種を播くためにやっていることだとは、夢にも思わない。

しかし一方ではこれを、相手がやるからこっちもやる、という一種のフェアプレーと見る見方もある。

たとえば、中国の国が支援するニュースは、ウイルスが中国の生物兵器だとする、アメリカで盛んな陰謀説に対抗して、それはアメリカの生物兵器を中国でばらまいて中国に罪を着せようとしているのだ、という説を流している。

オックスフォードのKatarian Rebello氏が、ニューズリリースで次のように述べている。「これらの国支援の媒体の多くが、コロナウイルスに関する事実に基づいた信頼できる記事と、誤解を招く、あるいは偽の情報をブレンドしている。それらにより、COVID-19パンデミックを理解しようとしている一般大衆のオーディエンスの間に、大きな不安を植え付けてしまうこともある」。

ここで挙げた国が支えている媒体は、アラビア語の市場にも大きなプレゼンスがあり、研究者たちは今後の調査でそれらを含めたいとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple Watchの手洗い機能は新型コロナの流行前から準備されていた

先週末のWWDC基調講演では、新型コロナウイルス(COVID-19)関連としてマスクをしたミー文字とともに、Apple Watch(アップルウォッチ)の手洗い機能が追加されるという嬉しい発表があった。手洗いは、誰もが1日何度か行う当たり前の行動だ。しかしこの5カ月の間に、それは私たちの日常生活において非常に重要な位置を占めるようになった。精神を集中して、取り憑かれたように励む行為となっている。

私たちはみな、WHOや米疾病管理予防センター(CDC)のガイドラインを読んだり、ウイルス感染を防ぐための適切な手洗いの時間の目安となる無数の替え歌(ときには自作曲)をシェアしたりしてきた。また、洗面所の蛇口の前に立ったとき、20秒という長さを痛いほど身に染みてわかるようにもなった。

間もなく登場するApple Watch用の手洗いアプリは、新型コロナウイルス禍に見舞われて以降、Apple(アップル)が慌てて実行したその他の即席の取り組みとは違う。テクノロジー担当副社長であるKevin Lynch(ケビン・リンチ)氏がTechCrunchに話したところによると、その機能は「長年の仕事」の成果だという。アップルならではの流儀に従い、数年間の試行錯誤の末に生み出された製品なのだと同氏は話す。

画像クレジット:Apple

このありふれた行動に取り組んだスマートウォッチは、Apple Watchが初めてではない。Samsung(サムスン)は、所定の時間、ユーザーが手を洗えるようにするGalaxy Watch(ギャラクシーウォッチ)用アプリをすぐさま市場投入した。アップルのアプリは、Noise(ノイズ)アプリなどのヘルスケア機能に属し、ウォッチの内蔵センサー類を駆使して利用者の全体的な健康状態の管理に貢献するスマートなものとなっている。

watchOSの次期バージョンに直接組み込まれるこの機能は、いろいろな仕組みでフィットネス用のトラッキング的な働きをする。まずは、有効にしておくと手洗い動作を検知したときに自動的にアプリが起動し、20秒のカウントダウンタイマーがスタートする。ハードウェアの鍵となるのが加速度センサーだ。これが手洗い特有の動作パターンを監視する。もちろん実際に手をゴシゴシする人に合わせて、他にもいろいろな手法が併用される。

関連記事:Apple’s software updates give a glimpse of software in a COVID-19 era(未訳記事)

このシステムでは、複数の方式の管理に機械学習モデルが使われているが、ウォッチのマイクからの信号も追加的に利用される。動きの感知に加えて、アプリは水が流れる音も聞き分ける。だがそれでも十分ではない。近ごろでは水の音が静かで聞き取りにくいエコ洗面台が増えているからだ。最後の頼みは、石けんを握る音だ。石けんは独特な音を発するため、手を洗っていることを確認できるという。

この機能は、石けんの泡の画像を点滅させたり、振動を伝えたりして最後までしっかり洗うよう促してくれる。手を止めると「丁寧な励まし」が示される。フィットネスのトラッキングのように、その情報はアップルのヘルスケアアプリに記録される。つくづく思うが、今回のことさえなければ少しふざけたようなこのささやかな機能は、私たちがにわかにウイルスや細菌感染対策を真剣に考えるようになったことで、突然、非常に重要な意味を持つようになったわけだ。

これはアップルがこの数カ月間に発表した新型コロナ関連の他の取り組みに、思いかけず加えられる形になった。同社はマスクやフェイスシールドを寄付したり、接触追跡の取り組みでは主導的な立場を取ってきた。

画像クレジット:Apple

特にApple Watchに限って見てみると、医師がウォッチ装着者の心電図を、双方にウイルス感染のリスクを与えないよう、遠隔で監視できる機能が解禁された。だが、新型コロナウイルス感染を診断する可能性については、今のところアップルは何も語っていない。「Apple Watchで新型コロナを追跡する方法は、まだ特別に研究はしていませんが、医療分野での研究は喜んでお手伝いしたいと考えています。アップルの人材を医療分野に派遣できるようにして、彼らの取り組みを強力に支援します。そこで何が得られるか、とても楽しみです」と同社のヘルス担当副社長であるSumbul Ahmad Desai(サンブル・アーマド・デサイ)氏はTechCrunchに話した。

現時点ではまだ、アップルはその点に関して具体的な動きは見せていないが、研究者たちがこの広く普及したウェアラブルの応用に興味を示すであろうことは容易に想像できる。2020年5月にFitbit(フィットビット)は、まさにその方面で研究者たちとの取り組みの初期段階にあると発表している。

画像クレジット:Apple

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(翻訳:金井哲夫)

ドイツのアマゾン倉庫作業員が新型コロナをめぐってストライキを実施

ドイツのAmazon(アマゾン)の倉庫労働者は今週、従業員の間で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を起こしている状況に抗議するため、48時間のストライキを実施する(Reuters記事)。ストライキは米国時間6月29日月曜日に6カ所の倉庫で始まり、火曜日の終わりまで続く予定だ。

労働者の新型コロナウイルスの感染率を公表しなかったことで、アマゾンは国際的な批判を浴びているが、ベルリンを拠点とする労働組合Verdi(Vereinte Dienstleistungsgewerkschaft/German United Services Trade Union)の代表は、中央ドイツのBad Hersfeld倉庫の「少なくとも30から40人」の労働者が新型コロナウイルスに感染したと認識していると語った。

他にもコブレンツ、ライプツィヒ、ラインベルク、ヴェルネなどの工場でストライキが行われる。ドイツはアマゾンにとって最大の非米国市場であり、労働者の抗議行動でもかなりの割合を占めている。ストライキは2018年と2019年のPrime Daysに計画されたが、新型コロナウイルスの大流行は同社にとって新たな課題となっている。

関連記事:アマゾンの社員が新型コロナ下における労働条件でさらなる抗議活動を計画

最近の他の批判と同様に、アマゾンは労働条件が安全ではないという指摘を否定し、新型コロナウイルス関連の様々な取り組みを表明した。

「当社の従業員の大多数は参加しておらず、顧客の注文に影響はない。ドイツにいる1万3000人以上の正社員のうち8000人以上が5年以上在籍しているという事実は、当社が公正な雇用者であることを証明している」と、広報担当者はTechCrunchへの声明で述べた。「労働組合が要求するすべての条件は、すでに実施されている。同等の仕事に支払われる賃金の上限、キャリアに関する機会、安全な労働環境などだ。実際には2020年6月末までに、新型コロナウイルス関連の取り組みに世界で約40億ドル(約4300億円)を投資し、顧客に製品を届け、従業員の安全を確保している」。

米国ではアマゾンは新型コロナウイルスへの対応でメディアや政治家から批判を受けており、その中には同社の政策に批判的な複数の従業員の解雇も含まれている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

クリストファー・ノーラン監督のアクション映画「TENET テネット」の公開が8月12日に再延期、米国での新型コロナ感染者再拡大で

アクション映画「TENET テネット」はハリウッドの重要な指標と見られている。クリストファー・ノーラン監督は長年の確実なヒットメーカーであり、「ダークナイト・トリロジー」「インセプション」「インターステラー」などの作品を成功させてきた。今回のミステリアススリラーは、新型コロナウイルス(COVID-19)が世界中で拡大を続けるなか、観衆に屋内の劇場に来場する勇気があるかどうかの明確なテストになるはずだ。

今週にワーナー・ブラザーズは、同作品の公開日を8月12日に延期すると発表した。一部の州で感染者の拡大が続いていることを受けたものだ。これはこの映画にとって2度目になる2週間の遅延であり、当初の公開予定日は7月17日だった。

「ワーナー・ブラザーズは、TENETの劇場の大画面での公開を、劇場の準備が整い、衛生当局の了解を得られた時に行うことを約束する」と同社が報道機関向けの声明で語った。「この時期に必要なのは柔軟な行動であり、通常の映画公開と同じには考えていない。自由時間に見てもらうために公開は週の半ばとし、通常よりずっと長い期間上映することで、これまでと大きく異なりかつ成功する上映戦略をつくっていく」。

ためらいを見せている映画会社は同社だけではない。ディズニーも「Mulan」(ムーラン)の公開日を延期し 、TENETの1週間前に設定した。感染拡大のためにフロリダ州、テキサス州などの再開が遅れている中の出来事だ。ニューヨーク州も再開フェーズ4からスポーツジムやショッピングモールとともに映画館を除外した。

これは規模の大小にかかわらず映画館に課せされた大きな問題だ。TechCurnchは7月15日に数百カ所の映画館を再開予定(マスクの着用を義務付けている)のAMCに話を聞いた。映画館はVOD(ビデオ・オン・デマンド)で公開済みの短編や、「ジュラシックパーク」などの旧作に頼ることになるだろう。30年近く前の同作は、この週末に51万7000ドル(約5545万円)という北米トップの興行成績を上げた。

AMCには、今回の公開延期が劇場再開に与える影響について質問している。

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Theaters are ready to reopen, but is America ready to go back to the movies?
7月15日に再開する大型映画チェーンで任意だったマスク着用が猛反対により義務に

画像クレジット:Warner Bros.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

手が顔に触れないようにする新型コロナ警告ペンダントがオープンソースに

いまや世界中でいろんなウェアラブルが、新型コロナウイルスを検出できる、予防できる、感染していないことを証明できるなどと主張している。しかし、NASAのJet Propulsion Laboratory(ジェット推進研究所、JPL)のウェアラブルデバイスは、新型コロナウイルスの拡散を本当に防げるかもしれないが、複雑で高度な技術とは無縁の製品だ。

JPLのウェアラブルデバイスであるPULSEは、3Dプリントで作った部品と安価で入手しやすい部品を使って作られており、あるたった1つのことだけをする。それは、自分の顔を手で触らないように警告することだ。JPLの設計者は「簡単だから技術のない人でも作れる」と主張し、実際に多くの人々や企業が作れるように、すべての部品のリストと3Dモデルのファイル、そして組み立て方の詳しいインストラクションをオープンソースのライセンスで提供している。

PULSEは一種のペンダントで、首にかけて顔から15〜30cmの位置に長さを調節する。人の手が着用者の顔に近づくと、赤外線を使った近接センサーが感知する。すると振動モーターが震えて警告を発する。手がさらに顔に近くなると、振動はもっと強くなるという仕組みだ。

ハードウェアそのものはシンプルだが、狙いはそこにある。どこにでも売ってる3V(ボルト)のコイン形電池で動き、ケースを作るための3DプリンターがあってGitHubにアクセスできる人なら、自宅で短時間で組み立てられるだろう。

もちろんPULSEは、単独で新型コロナウイルスを排除できるとは考えていない。汚染されている手が人の口や鼻や目に触れることは伝染の1つの経路にすぎないからだ。例えば、呼吸飛沫がウイルスの空気伝染を起こすこともあるだろう。しかし、通常のマスクを着けるだけでも感染のリスクは相当減るのだから、手が顔に触れる機会を減らすことも、ほかの方法と組み合わさって拡散の防止に役立つだろう。

ウェアラブルの中には、症状が出たり検査で陽性になる前にウイルス保有の有無を教えてくれるものもある。でもそれらは未実証の製品が多く、また人体のウイルスへの露出を制限することはできない。JPLのPULSEには、日常生活の中で新型コロナウイルスなどの感染症の拡散を抑えるポジティブな習慣を身につけるというメリットがある。

画像クレジット: NASA JPL

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

NASAとESA、JAXAが新型コロナ監視用の地球観測ダッシュボードを開発

NASAは、欧州宇宙機関(ESA)および日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力して、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を監視するために衛星からの地球観測データを収集し、ダッシュボードを介して提供することに取り組んでいる。このダッシュボードは各機関が運用する地球観測衛星によって収集された写真、大気の質、温度、気候などの指標データを統合したものだ。

新型コロナウイルスに関する地球観測データは、水質、気候変動、経済活動、農業における世界的な変化を把握できる。これは政治家、保健当局、都市計画者などに重要な情報を提供し、都市に住み働く人々の暮らし方を大きく変えている、現在進行中の世界的な新型コロナウイルスの短期的、あるいは長期的な影響を調査するための重要な情報を提供することを目的としている。

プロジェクトに関わっている各宇宙機関は、4月にプロジェクトを立ち上げ、機関を超えた国際的なコラボレーションをあっという間にまとめた。これまでのデータでは、活動の減少による大気や水質などの環境の改善といった大きな変化だけでなく、港湾での荷揚げ作業やショッピングモールの駐車場の車の台数など、主要な経済活動が大きく減速していることも示している。

このプロジェクトは特に新型コロナウイルスとその影響に関するデータを提供することを目的としており、現在の計画では同ウイルスによるパンデミックのみを対象としているが、ESAの地球観測プログラム担当ディレクターであるJosef Aschbacher(ジョセフ・アシュバッハ)氏は電話会議の中で、ダッシュボードを新型コロナウイルスの範囲を超えて拡張するかどうかをすでに検討していると述べている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ワイヤレス充電が可能なUVスマホ除菌器、Mophieが約8600円で販売

UV(紫外線)によるスマートフォン除菌器を発売するのに最適な時期は、約5カ月前だった。しかし、いまが遅すぎるというわけではない。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが本格的に世界へと広がり始めたとき、PhoneSoapのような企業によるかつてはかなりニッチだったUV除菌器が、大ヒットした。

実際、スマートフォンがどれだけ病気の媒介者になりうるかを多くの人々が初めて認識し始めたときには、製品はあちこちで完売していた。以上のことから、このカテゴリーは多くのアクセサリーブランドにとってかなり論理的な次のステップだ。

米国時間6月25日、Mophie(モーフィー)とInvisibleShield(インビジブルシールド)が除菌分野に参入した。価格はそれぞれ80ドル(約8600円)と60ドル(約6400円)で、主な違いは10Wのワイヤレス充電パッドが搭載されているかいないかだ。これは製品のフタ部分に搭載されている。つまり、消毒しながらの充電はできない。

どちらも6.9インチまでのスマートフォンを波長が280nm未満のUV-Cライトで消毒し、細菌の99.9%までを死滅させられるとうたっている。ただしPhoneSoapの製品と同じく、両ブランドとも自社の製品が新型コロナウイルスを殺すことができるとは主張していないことは注目に値する。この点についてはまだ結論は出ておらず、プレスリリースにも言及は見当たらない。このような製品を所有していても抗菌シートを持ち歩くことを強くお勧めする。

なお、どちらの製品もそれぞれの公式サイトで購入可能だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

7月15日に再開する大型映画チェーンで任意だったマスク着用が猛反対により義務に

アップデート:AMCはマスクに関する方針を変更した(Hollywood Repoter記事)。マスク着用を義務化しないという最初の声明に追記された部分は、以下のとおりとなる。

この発表を受けてお客様から激しい抗議が寄せられたが、これまで私たちがマスクの着用について十分に考えていなかったことは明らかです。AMC Theatresにおいては、お客様の声に耳を傾けるlことは何よりも大切なことだと考えています。従って科学アドバイザーの全面的な支援を受けて私たちは方針を改め、観客のみなさんのマスクに関するポリシーを変更します。

劇場を再開するにあたって全国のAMCのお客様が入館されて映画をお楽しみになるときは、マスクの着用を義務とさせていただきます。マスクに関するポリシーをAMCが急に改訂したことは、お客様の安全と健康に対する私たちに強い責任感によるものです。

閉館決定からまだ1カ月も経っていないが、ついにAMCは全米における劇場再開の具体的な日程を明らかにした(Variety記事)。映画館チェーンであるAMCは、600あまりの映画館のうち450カ所で2020年7月15日にサービスを再開する。7月半ばという時期は以前からの約束していたとおりだ。しかし映画ファンたちは、私たちが書いた記事で述べた理由(未訳記事)により、劇場に戻ることをためらうだろう。CEOのAdam Aron氏(アダム・アロン)による最近のコメントも、来場者を安心させるとは思えない。

Variety誌のインタビューでCEOは、劇場で観客はマスクを着ける必要がないと述べた。彼はその決定というより不決定を、マスク着用の要請は本質的に政治的なものだ、というおかしな理由で正当化した。

彼は「政治的な議論に巻き込まれたくない。必要ないと思っている人にマスクの着用を強制することは反生産的だ。AMCの観客の大半は、マスクを着けているだろう。私もAMCに映画を観に行くときにマスクを着けて、模範を示す」と言っている。

いつごろ映画館で映画を観ようと思うか?

今夏21%

秋 / 冬14%

2021年23%

ワクチンを待つ42%(3429名のアンケート結果)

これまでAMCはCinemarkやRegalなどの映画館チェーンと同じ決定(マスク着けなくてもよい)をしていたが、カリフォルニアのように屋内でのマスク着用が義務化されている州では、映画を観に行く人もマスクを着けなければならない。劇場でどうやってそれを強制するのか疑問は残るが、AMCによると社員は全員マスクの着用が義務で、また来場者にはマスクを1ドル(約107円)で販売する。

社員は検温も受けるが、来場者は受けない。このようなチェックや防御は新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散下において重要な対策だが、無症な者の感染の有無はは検温ではわからない。その他の対策として、静電噴霧装置や微粒子を吸い取れる掃除機などによるウイルスの拡散防止策がある。

大手映画会社のほとんどがメジャーな作品を2021年の後ろ倒しにしている。ただしChristopher Nolan(クリストファー・ノーラン)監督の「Tenet(テネット)」やディズニーの「Mulan(ムーラン)」などは、来月7月に封切られる予定となっている。

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新型コロナ感染者の増加でオープンしたアリゾナ、フロリダなどのアップルストアがまたも閉鎖に

Apple(アップル)は米国時間6月19日、4つの州で再オープンした店舗をまた閉鎖するという噂を確認した。その対象となるのはアリゾナの6店舗、フロリダの2店舗、ノースカロライナの2店舗そしてサウスカロライナの1店舗だ。

同社はTechCrunch宛ての声明で「私たちがサービスを提供しているコミュニティの一部における、現在の新型コロナウイルス(COVID-19)の状況により、一時的に店舗を閉鎖する。これは状況を仔細に監視し、チームと顧客が可及的速やかに戻ってこれることを期待している」と述べている。

同社が州の再開努力に呼応して一部の店舗を再オープンさせてから、まだ1カ月強しか経っていない。再オープンにあたり同社は、マスク着用の義務化や検温、社会的距離の強制といったいくつかの安全策を採っており、清掃の強化も行っている。

関連記事:アップル直営店が米国で一部店舗の営業再開、マスク着用義務や体温チェックなどの安全対策も

当時、小売担当の上級副社長Deirdre O’Brien(ディアドラ・オブライエン)氏は「これらは拙速で決めたわけではない。そして再オープンは、今後2度と閉鎖しないという意味ではない。地域の状況によっては、予防策として再度、閉鎖することもある」と記している。

同社は、そのときと同じ方法で店舗を再々オープンさせるかもしれない。しかし、いくつかの州では州政府が再開の手続きを開始して以降、新型コロナウイルスの患者が増加している(CNBC記事)。先週、アリゾナ、フロリダ、オクラホマ、ネバダ、オレゴン、テキサスの各州は感染の記録的な増加を報告した。ウイルスの拡散には不確実性があるため、アップルAppleなどの小売店が方針を転換するのはこれが最後ではないだろう。

米国時間6月21日から、以下の店舗が再度閉鎖される。

フロリダ州
  • Waterside Shops
  • Coconut Point
ノースカロライナ州
  • Southpark
  • Northlake Mall
サウスカロライナ州
  • Haywood Mall
アリゾナ州
  • Chandler Fashion Center
  • Scottsdale Fashion Square
  • Arrowhead
  • SanTan Village
  • Scottsdale Quarter
  • La Encantada

それぞれの店舗に関する詳しい情報はアップルのウェブサイトにある

画像クレジット:Apple

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

厚生労働省が新型コロナ濃厚接触通知アプリ「COCOA」の配布開始、通知は1日1回

厚生労働省が開発を進めていた、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触したかどうかを確認するアプリ「COCOA」の配信が始まった(iOS版、Android版)。COCOAは、COVID-19 Contact-Confirming Applicationの略とのことだが、日本語では「ココア」と読める。飲み物やペットの名前としても有名な名称なので、この愛称には残念ながらセンスを感じない。

COCOAは、iPhoneやAndroidで動作するスマートフォン専用アプリで、アップルとグーグルが共同開発した「Exposure Notification Framework」を利用している。アップルのApp Store、もしくはGoogleのPlay Storeから無償でダウンロード可能だ。対応するOSのバージョンは、iOS 13.5以上、Android 6.0以上。日本語のほか、英語、中国語に対応している。なお、アプリを削除して再度インストールした場合、それまでの接触履歴も削除されるので注意。現在のバージョンは1.0.0で、同省によると公開から1カ月間は、試行版(プレビュー版)とのこと。

各スマートフォンが内蔵する無線通信機能であるBluetoothを利用して、オフィスや飲食店、街中などで接触した可能性のある人を検知する。ただし、接触と判別されるのは約1m以内の距離で15分以上近接した状態なので、街中ですれ違う程度では濃厚接触とはならない。

このアプリを使っているユーザーが新型コロナウイルスの陽性となった場合、同様にアプリをスマートフォンにインストールしているユーザーは過去14日以内に該当者に接触した可能性があるかどうかを通知してくれる。

陽性者が通知を許可しない限り同機能は有効にならないが、氏名や電話番号、メールアドレスといった個人を特定する情報の入力や登録は不要で、陽性者との接触の照合も各自の端末内で実行されるためクラウドには残らない。個人情報が漏洩する確率は低いので、陽性になってしまった場合は積極的に情報を共有したいところだ。

ホテル・旅館内の混雑情報をリアルタイム配信、バカンの技術を盛り込んだ「VACAN for Hotel」を提供開始

VACAN for Hotel

AIとIoTを活用し空き情報を配信するバカンは6月19日、ホテル・旅館向けに館内施設の混雑情報をリアルタイム配信するサービス「VACAN for Hotel」を発表した。ホテル・旅館向けに提供開始済みで、利用には初期費用と月額費用がかかる。金額は設置する機器の種類や台数によって異なる。

VACAN for Hotelは、大浴場や食事会場(レストラン)などの混雑情報を宿泊客にリアルタイムで伝えるサービス。館内施設の入口に入退出を検知するセンサーを設置し、環境に応じた混雑検知方法を提供する。取得した混雑情報は、そのホテル・旅館専用のスマホ用ページで宿泊客が確認できるほか、館内に設置したデジタルサイネージに表示するなど、新型コロナウイルス(COVID-19)対策として「3密」(密閉・密集・密接)防止に役立てられるようさまざまな方法で配信できる。

バカンは、これまでもホテル・旅館向けに混雑状況可視化サービスを提供しているが、新型コロナ対策向けサービスの要望を受け、VACAN for Hotelというパッケージとしてサービス提供を決定した。またVACAN for Hotelでは、ホテル・旅館向けだけでなく、飲食店向けに提供しているサービスも一部盛り込んでおり、複数領域で空き・混雑情報の配信に取り組んできた同社技術やノウハウを多数活用している。

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D2Cブランドはパンデミックをどのように乗り越えているか

新型コロナウイルスによって、多くの人々が人間的な行動をロックダウンされてしまった。

電子商取引は、この2カ月間も、過去7年間そうであったように、同じ比率で成長を続けているように見える。PipeCandy(パイプキャンディー)では、この「1世代に一度」の変化の時期に大きな利益を維持してきた電子商取引分野の数々のセグメントを分析した。

アメリカの電子商取引の市場占有率(小売売上高との割合)、赤い線は10年間、緑の線は8週間の推移(画像クレジット:PipeCandy)

電子商取引の中で話題とM&Aサイクルを独占していたのが、Direct-to-Consumer(消費者直販、D2C)だ。このセグメントは、守旧派のCPG(消費財)企業を混乱させる創造的破壊者としてスタートしたが、今ではCPG企業ですら受け入れているチャンネル戦略企業へと移行している。Casper(キャスパー)などのIPO上場企業は元気がなく、Brandless(ブランドレス)などの革新的ブランドは廃業し、Walmart(ウォルマート)はD2C企業の買収路線を諦めるなど、デジタルネイティブな企業に莫大な投資が集まる時代は終わりを告げた。

では、デジタルネイティブたちは今何をしているのだろう? このセグメントは新型コロナウイルスの影響をどのように受けたのだろうか?

まず、一部の人には受け入れにくいかも知れない比較結果がある。私たちは、米国国勢調査局による実際の小売売上高と、私たちが所有する1000社近くのデジタルネイティブ・ブランドのサンプルのユニークビジター数を比較してみた。方向性だけを見ても、同じ基準で比較ができないまでも、その事情が浮かび上がってくる。

上の行左から、小売売上高の変化(4月19日から20日)、D2Cブランドのオンライン・トラフィックの成長率(4月19日から20日)。左列上から、衣料、家具、健康、食品(画像クレジット:PipeCandy)

家具に関して興味深いのは、ホームオフィス用の収納家具、棚、テーブルが売れている点だ。マットレスも売れている。それ以外のカテゴリーの家具は人気がない。とは言え、これはD2Cに限った観測だ。

その他のD2Cカテゴリーを見てみよう。それぞれのトラフィックの伸びは、時期によって違いがある。

上の行左から、2019年と比較した2020年4月、2019年のピーク月と比較した2020年4月、2019年1月から4月と比較した2020年4月。左列上から、栄養補助食品、子ども、フィットネス、ペット、食品、アパレルとファッション、家具(画像クレジット:PipeCandy)

上の表は、一連のD2Cカテゴリーの2020年4月の成長率中央値と、2019年の異なる時期の平均成長率とを比較したものだ。私たちは2020年4月をアンカー月とし、(1)前年の各ブランドの月平均、(2)トラフィックのピークを記録した月と比較した。

これを行った目的は、これらのブランドが2020年4月に成長したか否かを単に見るだけでなく、2019年のピーク月に同様にピークを迎えているかどうかを見ることにある。私たちの報告書では、その他の比較もいくつか行っている(2019年第1四半期と2020年駄第1四半期の新製品ローンチとPRに結びつくピークの違いなど)。

フィットネス、ペット、食品は、2019年の平均と比較して健全に成長しているが、家具、アパレル、子どもの成長はわずかだ(小売業界を襲った大量虐殺と比較して)。しかし、2019年のピーク月と2020年4月を比較したデータを切り出して見てみると、フィットネスとペットは、その他一部のカテゴリーの輝かしいD2Cの日々ほどには戻っていないものの、カテゴリーとして回復を見せている。いくつかのカテゴリーや企業は、新たな命をつなぐことができた。そのため、2019年のピーク時と比較すれば元気が足りないように見えても、一部のブランドにとってはよい知らせだ。彼らは新型コロナウイルス禍がなければ仲間外れのままだった。

新型コロナウイルスの影響を大きく映し出す方法がある。2019年のブランドのトラフィック数に注目し、2019年12月を観測点として世界が平常のままだったと仮定して2020年の傾向を予測し、現実に2020年1月から4月までに物事がどう変化したかを比較するというものだ。私たちの予測モデルでは、新製品ローンチやPR活動による数値の一時的な変化を考慮し、重視している。予測に比べて現実の数値が良い方向にずれるほど、そのカテゴリーは成績が良いということになる。

ひとつのウイルスが、この軌道に変化をもたらしたと考えざるを得ない。では早速、私たちが発見したものを見てもらおう。

画像クレジット:PipeCandy

子ども、調理器具、キッチン用品、アパレル、高級宝飾品、ファッション、女性の健康、マットレス、家具、スキンケアは予測よりも下方にずれている。だがこれは、これらのカテゴリーが低迷しているという意味ではない。2019年に実現した成長傾向に追いつけなかっただけの話だ。とは言え、悪魔は細部に宿る。たとえば家具のカテゴリーには、棚やオフィス家具を販売するD2Cブランドがある。消費者は、それらの家具に多額の投資を行った。Zoom会議で、話の内容よりも背後の本棚に並ぶ本のタイトルに他の参加者の注意が向けられることを想定してのことだ。

ワインまたは蒸留酒、食品、フィットネス、育児、ペット、栄養補助食品は、予測を上回った。基本的に、現実を忘れさせるもの(アルコール)、現実を楽しくするもの(食品)、現実から目をそらすもの(育児とペット)、現実を生き抜くためのもの(フィットネス)、またはもうひとつの現実への幻想を抱かせるもの(栄養補助食品)なら、なんでも成長している。

新型コロナウイルスがD2Cブランドに与えた影響に関する私たちの調査の要約(無料)と詳細な報告書(有料)は、PipeCandyのウェブサイトでご覧いただきたい。

【編集部注】著者のAshwin Ramasamy(アシュウィン・ラマサミー)は、D2Cブランドと電子商取引企業に関するビジネスおよび消費者受容性の測定基準の発見と分析を行うオンライン商品グラフ化企業PipeCandyの共同創設者。

画像クレジット:Christina Reichl Photography / Getty Images

“新型コロナウイルス
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(翻訳:金井哲夫)

NBAシーズン再開に向けスマートリング「Oura Ring」の装着が検討されている

スポーツ誌のThe Athletic(ジ・アスレティック)が入手した文書には、6月末に開始される2019〜2010年シーズンの続きをどう実施するかに関するNBAの計画が詳しく書かれている(Engadget記事)。リーグが活動を再開するための方法がかなり詳細にわたり「プレイに戻らない権利があることを全プレーヤーが理解することが極めて重要である」といった注目すべき件もある。

スポーツは間違いなく、平常に戻ろうとしている社会で重要な位置を占めている。日々の2020年ホラーショウから立ち直るために大いに必要な娯楽のひとつだ。しかし伝染性の高いパンデミックの中、こういう密な活動には数々の安全対策が必要だ。

週毎に分けられたガイドラインの長いリストの中には、スマートリングのOuraという驚きの項目もある。書類には、このウェアラブルは「新型コロナウイルスの早期検出に役立つ可能性があり、体温、呼吸、心拍などを測定できる」と書かれている。選手は新型コロナウイルスの前兆を見つける安全対策のひとつとして、このリングをつけることができるとNBAは説明している。

関連記事:医療機器メーカーOuraとUCサンフランシスコ校がスマートリングによる新型コロナ検出を共同実験中

研究者は数カ月前からこのリングを新型コロナ検出システムとして使うことに関心を示している。3月にはUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)が、最前線の医療従事者数千名の協力を得て、体温、睡眠状態などの健康データを追跡する研究を実施した。

今回、このリングははるかに大きいパズル(NBAの計画書は全113ページからなる)のほんの一部分にすぎない。通常の検温や検査が必要なのは言うまでもない。特にPCR検査は無症状感染者による感染拡大を防ぐための鍵だ。メジャー・リーグ・ベースボールも同様に長らく延期されたシーズンを開始しようとしているが、オーナーと選手の対立は行き詰まり状態にある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アマゾンは倉庫で働く従業員の社会的距離確保にARを利用している

少なくとも外から見るかぎり、Amazon(アマゾン)の新型コロナウイルス(COVID-19)対策はちぐはぐだった。いろいろな報道に登場する同社は、ウイルスの拡散を抑えるためにあらゆる努力をし、特に同社にとって欠かせない労働力である倉庫の従業員たちの罹患防止に努めているはずだ。しかし一方で、各州の司法長官や上院議員、その他の議員たちは同社の労働条件や感染率、そして複数の内部告発者の解雇について詳しい情報を要求している。

最近の同社は、新型コロナウイルス対策として倉庫の中で行われていることを少しずつ開示している。米国時間6月15日朝、同社は倉庫の労働者たちがWHOの指定する6フィート(約182cm)のソーシャルディスタンスを維持するための「Distance Assistant(ディスタンスアシスタント)」というシステムを披露した。

すでに一部のフルフィルメントセンターで導入されているこのARシステムについて、アマゾンの副社長でロボティクスのトップであるBrad Porter(ブラッド・ポーター)氏が説明した。「このスタンドアローンのユニットは、機械学習モデルを利用して人々とその環境を区別する。奥行きセンサーも利用して、メンバー間の正確な距離を測定する。人がカメラの前を通ると、モニターにはメンバーたちがそれぞれ6フィート以内にいるか、いないかが視覚的にオーバーレイで表現される。他の人と6フィート以上離れている人にはグリーンの円が付き、近すぎる人には赤い円が付く」。

画像クレジット:Amazon

このシステムは、50インチのモニターに表示される。センサーの反応は触覚型ウェアラブルのように瞬間的ではない。システムの目的は、円の色によって従業員たちが正しいソーシャルディスタンスを意識し、維持してくれることにある。

ウェアラブルデバイスやカメラによる追跡には、プライバシーのトレードオフがつきものだが、初期テストのフィードバックが好評だったため、今後数週間以内にアマゾンのさまざまな建物に数百台を導入するとのことだ。

「これは、過去数ヵ月間に出てきたさまざまなアイデアのひとつだ。私の同僚たちは熱心なので、これが最後ではないでしょう。社員の健康と幸福がほど重要なものはありません。これからも従業員の安全をできる限り保つためのイノベーションに励みたい」とポーター氏はいう。

画像クレジット:Amazon

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

米食品医薬品局が臨床試験で死亡例が続いた抗マラリア薬の緊急使用許可を撤回

米国食品医薬品局(FDA)は、クロロキンとヒドロキシクロロキンに対して出していた緊急使用許可(EUA)を撤回したとThe Washington Postが報じている。いずれも抗マラリア薬で慢性関節リウマチの治療にも用いられている。この薬品はDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領が新型コロナウイルス(COVID-19)の治療に効果があると発言していることでよく知られているが、現在進行中の世界的なパンデミックを起こしている感染症に対する効果の可能性を示した初期の医学研究結果は、科学的正当性に乏しく重大な懸念が指摘されている。

その後の研究では相反する結果が出ており、ある研究チームは、多数の死者が出たためにこの薬剤の臨床試験を中止した。2020年3月下旬にFDAは、クロロキンとヒドロキシクロロキンの使用に対してEUAを発行したが、有効性と安全性に関する検証結果が実にさまざまであることから医学界、薬学界による強い批判を呼んだ。その後の臨床試験で死亡例が続いたことを受け、FDAは同薬品の使用に関する警告の声明を発表した。

FDAは、同局の完全かつ厳格な承認プロセスを経ていない治療法や機器の使用を迅速化することがリスクを上回る、と判断した場合にEUAを与える。新型コロナパンデミックによって、FDAは通常よりも多くのEUAを発行しており、中でもその発症原因である新型コロナウイルスによる感染を診断する検査機器に対しては特に多い。

トランプ大統領はクロロキンとヒドロキシクロロキンの効果を無責任に吹聴した挙げ句、感染を免れると誤って信じている予防手段として自分自身でこの薬品を服用し始めた。同薬品の供給は、高まる需要によって強い圧迫を受け、紅斑性狼瘡や慢性関節リウマチなど、承認済みでその効果が臨床的に実証されている疾病のために必要としている人びとが、悲惨な状況に直面する恐れを生んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

製薬会社のModernaが新型コロナワクチンの最終治験を7月開始へ

製薬会社のModerna(モデルナ)は米国6月11日、このままのペースでいくと新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンの最終治験を7月までに開始できると語った(Bloomberg記事)。Modernaはワクチン候補のヒト臨床試験を米国で最初に行った企業だ。研究の最終ステージは米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)とのパートナーシップのもとに実施され、3万人が参加する見込みだ。

研究の目的は、Modernaのワクチンが実際に新型コロナウイルスの発症を防ぎ、少なくとも入院が必要になるようなひどい症状を防ぐことができるという最終的な臨床証明を示すことにある。同社の第2段階治験は先月始まった。同社は以前、早ければ今秋にもヘルスケアワーカーに量限定ながらワクチンの提供を実験的に始めるかもしれないと話していた。

多くのワクチン候補の開発ペースはかなり速い。Johnson & Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン)は今秋初め、ワクチンの試験を7月後半に開始すると述べ、一方でAstraZeneca(アストラゼネカ)と同社のR&Dパートナーであるオクスフォード大学は今月に治験最終ステージに入る。

Modernaが手掛けているのはmRNAワクチンで、これは活性化または不活化のウイルスそのものを体内に入れなくても、健康な細胞にコロナウイルス抗体の生産を指示できる技術を活用している。mRNAワクチンは家畜には使われているが比較的新しい技術で、人間への使用はまだ承認されていない。しかしこの技術を取り入れた数多くのワクチンの試みが展開されている。開発のスピードが早く、初期治験参加者を含め人にもたらす健康リスクが理論上少ないなどのメリットがあるからだ。

画像クレジット: David L. Ryan/The Boston Globe / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

25分で結果が出るCue Healthの新型コロナ検査技術に緊急時使用認可が下りる

シリーズCで1億ドル(約107億円)を調達したばかり(未訳記事)の、分子診断のスタートアップであるCue Healthに、さらに良いニュースが届いた。同社の迅速なポイントオブケア用の新型コロナウイルス(COVID-19)検査に、FDAの緊急時使用認可(EUA)が下りた。Cue Healthは2020年3月にBARDAから、迅速診断の開発と展開を拡大するための補助金1300万ドル(約14億円)を受けており、現状のパンデミック下において同社の新型コロナ検査は重要な案件になっている。

Cueの検査は持ち運ぶことが可能であり、RNA検出法を使って、患者の鼻から綿棒で得た検体からウイルスの実際の存在を確認する。同社によると、結果はわずか25分間で得ることができ、管理も比較的容易だ。現在のパンデミックと今後の世界的な健康危機が続く中で、新型コロナ検査の規模を容易に拡大していく上で非常に有用な可能性を秘めているという。

Cue Healthの検査キットには、検体収集ワンドや検査カートリッジが含まれる。カートリッジをスマートフォンのアプリに接続して、検査結果をデバイスに送信する。FDAのEUAの認可条件としては、検査がプロフェッショナルのヘルスケア有資格者の監督の下で行われる限り、その検査はどこでもできるものでなければならない。Cueによると現在同社は、使用認可拡張の申請を検討している。すなわちその検査を、職場や学校、家庭などでもできるようにしたいと考えている。

同社によると、Cue Healthの新型コロナ検査は当初、大手医療機関とのパートナーシップにより展開され、そこからさらにさまざまな医療機関に拡大していく計画だという。同社の最終的な目標は、必要とされるあらゆる環境で柔軟に展開、実施できる分子診断による検査をインフルエンザといった新型コロナ以外のウイルスにも広げることだ。

画像クレジット:Cue Health

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナで9月に延期されていた台北のComputex 2020中止が決定

2020年3月にComputex主催者は開催時期を6月から9月下旬に延期した。当時、世界の多くの国が新型コロナウイルス(COVID-19)を現実のものとしてとらえつつあった一方で、開催地の台北は新型コロナの再発に対処していた。その頃は、9月下旬までには正常に戻っているだろうと思われていた。

しかしその3カ月後の現在、このタイムラインはかなり楽観的すぎたようだ。米国時間6月12日、主催者はComputex 2020の中止を発表した。2021年6月に「リスケジュール」される。これは2020年開催のキャンセルをすてきに言い換えた表現だ。この中止は、最初に新型コロナの影響を受けたバルセロナで開催されるMWCのような他の大規模テックイベントの動きに続くものだ。

プレスリリースには、台湾はほぼ新型コロナを抑え込んだとある。台湾で確認された感染者数は443人、死者は7人で、中国本土に近いことを考えるとなおさら驚くべきことだ。当然のことながら、新型コロナ封じ込めには移動禁止が影響するところが大きい。人気の高い都市で開催される屋内イベントに、世界中から4万3000人を招待することは、非常に感染しやすいウイルスを拡散するのに絶好のシナリオとなるだろう。

Computexは2021年6月1日〜5日に開催される。またいくつかのオンラインプログラミングもある見込みだ。一方で、当初の計画通り開催すると発表したイベントもある。出席者人数に制限があるものの、IFAはベルリンで2020年9月に開催される予定だ(未訳記事)。2021年1月のCESも予定通りラスベガスで開催される。

画像クレジット: CHRIS STOWERS/AFP / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

ユナイテッド航空が米国内の空港に無接触型チェックインキオスクを導入

新型コロナウイルス(COVID-19)関連の制約が徐々に緩み、米国では旅行者が増え始めている中で、ユナイテッド航空が全米で219基の無接触型チェックインキオスクを導入すると発表した。この新しいチェックイン方法は、同社がパンデミック時のさまざまな旅行対策として進めているCleanPlus戦略の一環だ。

旅行者が自分のスマートフォンや印刷されたパスをスキャンすると、このデバイスは手荷物タグと搭乗券を自動的にプリントアウトする。最初のシステムはオーランドとボストン、ダラス/フォートワース、およびシカゴに設置され、その後さらに20基のキオスクが加わる。

これにより、ユナイテッド航空がチェックインキオスクを運用している米国のすべての空港にこのシステムが導入される。米国内空港およびそのほかの国際空港への導入は来月になる。

同社のそのほかの新型コロナウイルス対策としては、列に並ぶ乗客の人数の制限や、機内での消毒剤の使用許可、機内食に包装された製品を採用、バー領域から座席を排除、社員の検温の義務化などがある。先月TSA(運輸保安局)は、 メモリアルデーの週末に帰省する旅行者のために同様の安全対策を実施した。

画像クレジット:ユナイテッド航空

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa