ポルシェ・タイカンがニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで4ドア電気自動車の最速記録を更新

Porsche(ポルシェ)の近日発売予定の全電動自動車Taycan(タイカン)が、ドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの試験コースで、僅差だが有意義なラップタイム新記録を出した。

米国時間8/26に同社は、9月4日に発売予定のポルシェ・タイカンが12.8マイル(約20.6km)のコースを7分42秒で走行したと発表した。これは4ドア電気自動車の最速ラップだ。新記録はタイカンの試作車によって達成され、Lars Kern(ラース・カーン)氏が運転した。

ただしこれは、電気自動車全体の最速ラップではない。その栄誉は、6分05秒336 で走行したフォルクスワーゲンのID R 電動レーシングカーに与えられる。従来の記録は2017年にPeter Dumbreck(ピーター・ダンブレック)氏がNextEVの電気自動車 Nioを運転して達成した。

今はどの車も活発な動きを見せる時期だ。ポルシェは同社初の電気自動車のデビューを前に、スピードと耐久性を誇示したかった。ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの高速走行と、ナルド・サーキットでの耐久テストによって、タイカンがその両方をできることを見せつけた。

今年ポルシェは、タイカンの時速0~62マイル(約100km)の連続加速性能をテストした。ビデオを見た26回の連続スタートでは性能低下が見られなかった。ポルシェによると平均加速時間は10秒以下だった。最高と最低の差は0.8秒だったと同社は語った。

タイカンは、イタリア、ナルドのコースを、時速128~133マイル(約206〜214km)で2128マイル(約3425km)走行し、停止したのはバッテリー充電とドライバー交代のみだった。

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでは、開発エンジニアがシミュレーターでタイカンを走らせ、バーチャルレーストラック上でテストと性能評価を開始した。ポルシェによると、主な目的のひとつは、温度管理によって電気エネルギーを測定することであり、これはラップタイムを叩き出すために重要な要素だという。

ポルシェは、ほとんどが電気自動車を所有したことのない既存顧客に対して、タイカンが同社のガソリン乗用車やSUVと同等の性能を発揮することを証明したい。さらには、新しい顧客もポルシェブランドに魅力を感じてくれることを願っている。

もしタイカンの数千件の予約が実際の購入につながったなら、ポルシェは正しい方向に進んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェ・タイカンがニュルブルクリンク・ノルトシュライフェで4ドア電気自動車の最速記録を更新

Porsche(ポルシェ)の近日発売予定の全電動自動車Taycan(タイカン)が、ドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの試験コースで、僅差だが有意義なラップタイム新記録を出した。

米国時間8/26に同社は、9月4日に発売予定のポルシェ・タイカンが12.8マイル(約20.6km)のコースを7分42秒で走行したと発表した。これは4ドア電気自動車の最速ラップだ。新記録はタイカンの試作車によって達成され、Lars Kern(ラース・カーン)氏が運転した。

ただしこれは、電気自動車全体の最速ラップではない。その栄誉は、6分05秒336 で走行したフォルクスワーゲンのID R 電動レーシングカーに与えられる。従来の記録は2017年にPeter Dumbreck(ピーター・ダンブレック)氏がNextEVの電気自動車 Nioを運転して達成した。

今はどの車も活発な動きを見せる時期だ。ポルシェは同社初の電気自動車のデビューを前に、スピードと耐久性を誇示したかった。ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェの高速走行と、ナルド・サーキットでの耐久テストによって、タイカンがその両方をできることを見せつけた。

今年ポルシェは、タイカンの時速0~62マイル(約100km)の連続加速性能をテストした。ビデオを見た26回の連続スタートでは性能低下が見られなかった。ポルシェによると平均加速時間は10秒以下だった。最高と最低の差は0.8秒だったと同社は語った。

タイカンは、イタリア、ナルドのコースを、時速128~133マイル(約206〜214km)で2128マイル(約3425km)走行し、停止したのはバッテリー充電とドライバー交代のみだった。

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでは、開発エンジニアがシミュレーターでタイカンを走らせ、バーチャルレーストラック上でテストと性能評価を開始した。ポルシェによると、主な目的のひとつは、温度管理によって電気エネルギーを測定することであり、これはラップタイムを叩き出すために重要な要素だという。

ポルシェは、ほとんどが電気自動車を所有したことのない既存顧客に対して、タイカンが同社のガソリン乗用車やSUVと同等の性能を発揮することを証明したい。さらには、新しい顧客もポルシェブランドに魅力を感じてくれることを願っている。

もしタイカンの数千件の予約が実際の購入につながったなら、ポルシェは正しい方向に進んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

EVに自動充電するロボチャージャーがサンフランシスコにやってくる

現在の電気自動車の充電スタンドは、人間の運転者向けに設計されている。Electrify America(エレクトリファイ・アメリカ)と、米国サンフランシスコに拠点を置くスタートアップのStable(ステーブル)は、運転者が人間ではなくなる日に向けて準備中だ。

Electrify Americaは、フォルクスワーゲンが創立した会社。例のスキャンダルとなったディーゼル車の排気ガスに関する不正行為に対して、米規制当局との和解に基づいて設立された。今回、Stableと提携し、人間が操作しなくても電気自動車を充電できるシステムをテストする。

この自律型電気自動車充電システムは、Electrify Americaの150kw DC急速充電装置と、Stableのソフトウェアおよびロボット工学を組み合わせたもの。EV充電装置に取り付けられるロボットアームは、電気自動車の充電ポートを見るためのコンピュータービジョンを備えている。両社は、2020年初頭までにサンフランシスコに自動充電ステーションを開設する予定だ。

自律型電気自動車充電ステーションのイメージ

このシステムは、単にちょっと気の利いたロボットアームというだけのものではない。Stableのソフトウェアとモデリングのアルゴリズムが、いつ来るとも知れないロボタクシーだらけの時代を待つことなく、今日でも立派に役立つものとなる上で、非常に重要な役割を果たしているのだ。

現在の道路は自動運転車であふれているわけではないものの、企業や政府が使う車両群、UberやLyftのようなライドヘイリングのプラットフォームが使う車両を合わせれば、何千台もの車で埋め尽くされている。こうした、いわば商用車両は、経済状況や規制の影響もあって、どんどん電動化が進んでいる。

「そろそろ、そうした車両群について真剣に考えなければならなくなっています。自動運転車であるかどうかに関係なく、大量の電気自動車群をどうやって充電すればいいのか」と、Stableの共同創立者兼CEOであるRohan Puri(ローハン・プーリ)氏は、最近のTechCrunchのインタビューで語っている。

Stableは、まだ従業員が10人程度の小さな会社。その多くは、テスラ、EVgo、Faraday Future、グーグル、スタンフォード大学、およびMITの出身者だ。EVステーションを配備する際に、充電装置を設置する最適な場所を定め、スケジューリングのソフトウェアを最適化するデータサイエンスのアルゴリズムを開発した。

同社のデータサイエンスに基づくアルゴリズムは、設置コスト、利用可能な電力、土地の価格、といった要素に加えて、充電が必要となった車が、充電サイトに移動し、充電を終えて元の業務に復帰するのに要する時間までを考慮したものとなっている。Stableでは、商用車群に関しては、1つの巨大な集約型充電ハブを設けるよりも、市街地に分散された充電サイトのネットワークの方が利用されやすく、運用コストも低いという結論に達している。

そのようなサイトからは、Stableのソフトウェアが、電気自動車を、いつ、どれだけの時間をかけて、どれくらいの速度で充電すればよいのか、といった指示を出す。

2017年に創立されたStableは、Trucks VC、Upside Partnership、MITのE14 Fundからの投資を受け、NerdWalletの共同創立者のJake Gibson(ジェイク・ギブソン)氏、Sidecarの共同創立者兼CEOのSunil Paul(スニル・パウル)氏など、多くのエンジェル投資家の出資も受けている。

サンフランシスコでの試験的なプロジェクトは、プーリ氏が期待するような大量の車両群に注力した充電サイトへ進展するための第1歩となる。そのプロジェクトに共同で取り組むElectrify Americaは、これまでは主に消費者向けの充電ステーションに注力してきた。Electrify Americaは、今後10年で、クリーンエネルギーのインフラと教育のために20億ドル(約2142億円)を投資すると発表した。同社は、すでに486以上の電気自動車充電ステーションを設置済、または建設中としている。そのうち262の充電ステーションは、すでに認可され、一般向けに公開されている。

一方のStableは、自律型電気自動車充電システムのデモンストレーションと、車両群を抱える顧客の獲得に熱心だ。

「我々がやろうとしたのは、この新しい交通手段の時代のために、ガソリンスタンドを再発明することです。それは、大規模な車両群を中心としたもので、もちろん電気です」と、プーリ氏は説明する。「確かなのは、適切なインフラが、適切な場所に十分設置されているという状況には、まだほど遠いということです」。

画像クレジット:Stable

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

BMWは初のフル電動ミニクーパーSEを発表

フル電動のミニクーパーは、かつて1度デモされたことがあり、EVファンの夢となっていた。それが、ようやく誰でも買える車となる。最初から電動車として設計された駆動系を備え、もっとも競合が激しいクラスの市場に投入される。この新しいミニクーパーSEは、Mini(ミニ)ブランドとして初の小型電気自動車で、フル充電での走行距離は235〜270 km(146〜168マイル)を実現している。最大50kWでの急速充電が可能だ。

クーパーSEは、0-60mph(約96.5km/h)の加速に、7秒ちょっとしかかからない。馬力で言えば181HPに相当する。電気自動車としては共通のメリットだが、加速はやはりすばらしい。発進してから37mph(約59.5km/h)に到達するのにも、わずか3.9秒だ。

もちろん、こうした数字が表す性能は、TeslaのModel Sには(そしてModel 3にさえ)とうてい及ばない。航続距離も比べるべくもない。こうした点は、やはり足かせになるかもしれない。それでも、伝統的な3ドアのミニクーパーのデザインは、それだけで人を引きつけるものがある。価格的にも、3万2500ユーロの基本価格から換算して3万6400ドル(約396万円)に抑えられている。購入を考えている人にとっては、ちょっと贅沢、といった範囲に収まる魅力的なものに感じられるだろう。

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機能的にも、回生ブレーキの効き具合をドライバー自身が調整できるという点で、BMWグループとして最初の電気自動車となっている。アクセルペダルから足を離したときに、どの程度減速されるかを細かく調整できるのだ。特にガソリン車から乗り換える人にとっては安心な機能だ。もちろん、パフォーマンスを最大限に引き出したいという人にとっても有効だろう。

BMWグループは、なるべく早い時期に納車を開始したいとしているが、現状の見込みでは2020年の3月頃からになりそうだという。すでに予約が殺到している状況のようだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Rivianと登山家Alex HonnoldがEV用バッテリーを再利用したソーラー・マイクログリッド建設で協力

かつては秘密主義だったが11月に電動ピックアップトラックとSUVで公にデビューを果たした自動車メーカーRivianは、自社の中古バッテリーを、プエルトリコでのソーラー・マイクログリッド・プロジェクトに役立てようと計画している。

Rivianは、プロの登山家でドキュメンタリー映画『Free Solo』の主役にもなったAlex Honnoldが創設したThe Honnold財団と手を組み、このマイクログリッド・プロジェクトを進める。HonnoldとRivianのCEO、RJ Scaringeは、土曜、デンバーにてプロジェクトに関する対談を行う予定で、その様子は米山岳部時間で午後6時からストリーミング配信される(訳注:すでに終了しています)。

マクログリッド・プロジェクトは、プエルトリコの中西部に位置する人口2万人の都市アドフンタスで実施される。ここは2017年のハリケーン・マリアによる甚大な被害を受けた地域だ。アドフンタスに拠点を置き、この地域に安価に電力を供給する方法を模索している環境監視団体Casa Puebloも、プロジェクトに参加する。

Rivianは、自動車開発に使用した135キロワット毎時のバッテリーパックを提供してマイクログリッドを支える。今年の始め、RivianとThe Honnold財団のエンジニアがCasa Puebloを訪れた。彼らは、地域の代表者たちを交えて、アドフンタスの中心地でビジネスを展開する数多くの事業所に電力を供給する、地域に適合したシステムの設計について話しあった。

街の中心地を対象としたマイクログリッド・プロジェクトには、2つの目的がある。主電源が使えなくなったときに地元の中核的事業に電気を供給すること。そして、アメリカ全体の平均の2倍にもなるプエルトリコの電気料金を日常的に引き下げることだ。

このシステムは2020年の稼働を予定している。

「再生バッテリーは、再生可能エネルギーの普及を加速させる大きな力になります。このシステムが地域社会で重要な役割を果たすことを想像すると、胸が躍ります。このシステムは、場所の制約、災害復旧、エネルギーの独立性などを考慮して、地域ごとにカスタマイズできるエネルギー貯蓄ソリューションのモデルになるでしょう」とScaringeは話した。

このプロジェクトは、再生バッテリーの広範な利用法を探すという同社の長期計画の第一歩となる。

同社では、そのバッテリーパック、モジュール、バッテリー管理システムを、電気自動車用としての生涯を終えた後も、自動車用充電池から据え置き型充電池へ転換できるよう設計している。モジュール自体は薄型デザインになっているので、再生後は、場所をとらないカスタマイズ可能な装置として応用できる。

Rivianは、ピックアップトラックやSUVといったスポーティーなオフロード車に特化した電気自動車のメーカーだ。同社は2月、アマゾン主導のラウンド投資7億ドル(約760億円)を調達したことを発表した。

この企業は、創設当初、一般の目に触れない形で事業を行ってきた。2009年に設立されたときの社名はMainstream Motorsだった。2011年には社名をRivianに変更し、フロリダを離れた。現在、同社は、ミシガン州プリマス、カリフォルニア州サンノゼとアーバイン、イギリスのサリーに開発部門を分散し、1000名以上の従業員を擁している。また、イリノイ州ノーマルには、約73000坪の工場を構えている。

RivianはR1T電気ピックアップトラックと、R1S SUVを、2020年後半にアメリカで発売する予定だ。その他の地域では2021年から展開が開始される。

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(翻訳:金井哲夫)

BMWとジャガーランドローバーが次世代の電気駆動技術開発で提携

BMWグループとジャガーランドローバー(JLRが、未来の電気自動車開発で協力することに合意したことを発表した。この自動車メーカー同士の一連の協業は、先進的でしばしば高価なテクノロジーを、大衆マーケットに向けてリリースすることが狙いだ。

両社が協業を認めたのは米国時間の6月5日。彼らは、これは従来の内燃機関の乗用車やトラックから、自律的、コネクテッド、電気駆動、そして共有される車両へと移行する業界の流れの中心となるものだと述べている。

BMWとジャガーは、サプライチェーン全体にわたる共同調達による経済的スケールメリットを得ることはもちろん、共同の研究開発および生産計画による、効率性とコスト削減を達成する計画を立てていると語る。

JLRのスポークスマンは、同社最初の完全電気自動車であるI-Paceのために作成したアーキテクチャは継続するのか、という特定の質問にはコメントを行わなかった。JLRが語ったのは、この協力は将来のジャガーとランドローバーを支えるだろうという事だけである。

このBMWとジャガーの協力は、リソースや、技術的洞察、そしてコストの共有を期待して行われている他の数多くの自動車メーカー同士の提携、開発パートナーシップ、あるいは協力提案に続くものだ。たとえば、フォルクスワーゲンとフォードモーターは共同で商用バンを製造している。フィアット・クライスラー(FCA)は最新の例だ。FCA は5月に、ルノーに対して事業統合を提案した。もしこれが実現した場合には、世界で3番目に大きい自動車メーカーが誕生し、年間870万台の自動車販売が達成される。だがウォールストリートジャーナル(WSJ)のレポートによれば、FCAはそのオファーを撤回した模様だ

BMWとジャガーは、最近公平なパートナーシップを締結している。特に20183に、ダイムラーの都市モビリティサービスを買収して1つの持株会社に吸収したときには、それぞれの会社が50%の株式を保有した。両社は、この都市モビリティサービスを育成するために、これからの数年で11億ドル(約1200億円。10億ユーロ)を投資する計画だ。彼らはサービスを5社のジョイントベンチャー(Reach Now、Charge Now、Park Now、Free Now、そしてShare Now)を設立して、5つのカテゴリーに統合すると発表している。

BMWとジャガーの合意に基き、両社のエンジニアチームが次世代の電気駆動装置(EDU)の開発に取り組む。これらのEDUは、その後各自動車メーカーのそれぞれの工場で製造されることになる。ジャガーは、同社が世界規模の電気駆動プログラムに割り当てたウルバーハンプトンに拠点を置くエンジン製造センター(EMC)を使用する。

ジャガーには、パートナーシップの歴史もある。同社は自動運転車企業のWaymoと提携し、それを自社のI-Pace車両に供給している。また同社は、I-Paceを製造しているMagnaとも提携している。

画像クレジット: Andrew Ferraro – Handout/Jaguar Racing via Getty Images

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(翻訳:sako)

フォルクスワーゲンの新EVは予約受付開始24時間で1万台受注

Volkswagen(VW、フォルクスワーゲン)は、電気自動車の新たなブランドIDの初モデル、スペシャルエディションを記念した特別イベントを開催し、欧州での事前予約の受付を開始した。受付開始から24時間で1万件以上の申し込みがあり、電気自動車に対する大きな需要があることを物語っている。

VWは5月8日、初モデルの名称、価格、スペックを明らかにした。このモデルを含めた電気自動車の開発に同社は数十億ドルをつぎ込んでいる。ID.3として知られる初モデルはハッチバックで、3つのバッテリーオプションが提供される。航続距離はWLTPでは330〜550km(205〜341マイル)。WLTP(Worldwide Harmonised Light Vehicle Test Procedure)は燃費と排ガスを測定する欧州の基準だ。

3万台限定のスペシャルエディション「ID.3」に関心のある客の数は「予想をかなり超えるもの」とVWは述べ、かなりの客が事前予約しようとシステムにアクセスしていて、これをさばくのに苦戦していることも明らかにした。

「アクセス集中により、いくつかのマーケットでは長い待ち時間と登録過程の中断につながっている」と発表文で説明している。「にもかかわらず、受付開始からの24時間で欧州全体で1万件以上の申し込みがあった」。

ID.3の生産は2019年末に開始し、初の納車は2020年半ばとなる見込みとのこと

VWが明らかにした申し込みの件数からうかがえるID.3への関心の高さは、規模はいくぶん小さいが2016年にTeslaがModel 3セダンの予約受付を開始したときのことを思い出させる。予約受付開始から1週間後にTeslaは顧客32万5000人がModel 3の予約金1000ドルを払った、と自慢した。Model 3の発売は2017年7月を予定していた。

VWの顧客はスペシャルエディションの予約金として1000ユーロ(1122ドル)を払う。ID.3スペシャルエディションでは、VWの充電アプリWeChargeに接続しているすべての公共充電ポイントや、欧州で展開されている急速充電ネットワークIONITYでの充電が最大2000kWhまで初年は無料になる。

インセンティブ前の価格が4万ユーロ(約4万4898ドル、約494万円)となるスペシャルエディションのWLTP基準での予想航続距離は420km(260マイル)だ。VWによると、ID.3のベースモデルは小さめのバッテリーを搭載し、ドイツでの価格は3万ユーロ以下からとなる見込み。

VWはここ数年、電気自動車コンセプトのIDシリーズを発表してきた。そしていま、ようやくそれらのいくつかの生産準備を始め、まずはID.3となる。VWはID.3を年10万台販売することを目指している。

ID.3ハッチバックは同社の新しいモジュールMEBで生産される初のモデルとなる。2016年に導入されたMEBは電気自動車を生産するためのフレキシブルなモジュールシステムで、VWは効率よく低コストで生産できる、としている。

他のモデルもすぐに続く見込みだ。VWは全部で20の電気自動車モデルの展開を計画している。最終目標は2025年までに電気自動車の年間販売台数を100万台にすることだ。

イメージクレジット: Volkswagen

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(翻訳:Mizoguchi)

電気自動車smartの米国とカナダでの販売が中止へ

TechCrunchが入手した情報によれば、ダイムラーは小型の電気自動車であるsmart fortwoの、米国とカナダでの販売を中止する。同社のブランドを中国に持ち込もうとしているドイツの自動車メーカーは、北米での地位を築くことに苦労してきた車の電源プラグを正式に引き抜くことにしたのだ。

Smartは2019年モデル以降は米国とカナダで販売されることはない。この決定を知る2つの情報源からの情報提供を受けたあと、TechCrunchが確認したところ、ダイムラーAGはその事実を認めた。

「慎重に検討した結果、バッテリー駆動のsmart EQ fortwoモデルの米国とカナダ市場での販売は2019年のモデル年度(model year)で終了となります」とDaimler AGの広報担当者は、電子メールの中で回答した。「多くの要因がこの決定には関わっていますが、米国とカナダでのマイクロカー市場の縮小をはじめ、少量モデルのための高い認定コストなどが主に影響しています」。

同社がTechCrunchに語ったところによれば、MBUSA(米国メルセデス・ベンツ)とメルセデス・ベンツ・カナダは、これからもfortwoモデルのオーナーに対するサービスと部品交換を、ガソリン車もしくは電気自動車を問わず、認定メルセデス・ベンツディーラーを通して継続するということだ。

モデル年度は1年の半ばで切り替わる、このため次の6月が生産の最終月になるものと思われるが、車両の販売は年末まで継続される予定だ。

ダイムラーはsmartを完全に殺してしまうわけではない。ダイムラーは先の3月に、浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Holding Group)とジョイントベンチャーを合弁で立ち上げていて、smartを中国を拠点とするEVブランドとして移行させる予定だ。この合意の下で、この先この風変わりな車は、中国の新しい工場で組み立てられることになるだろう。世界に対する販売は2022年に始まるだろうと、発表時にダイムラーは語っている。

同社の広報担当者によれば、メルセデス・ベンツブランドの米国とカナダにおけるEV戦略は、2020年の新しいEQCの登場によって進められることになるだろうということである。

このドイツの自動車メーカーは、ここしばらくsmartが米国市場を去る可能性を示唆し続けていた。ダイムラーは、洗練されて贅沢なメルセデス・ベンツの車両からは離れて、この都会の住民向けブランドに多額の投資を行ってきた。だが複数のモデル投入とガソリンから電気への切り替えにもかかわらず、smartはダイムラーの北米における年間販売目標に達することができないままだった。2017年モデル年度以降は、同社は米国とカナダにおけるガソリン版smartの販売を中止している。

また他の最近の動きも、米国でのsmartの猶予時間が限られていたことへのヒントを提供していた。

smart担当のCEOであるアネット・ウィンクラー(Annette Winkler)氏は昨年の秋に去り、ブランドの将来の再構築に焦点を当てた人事担当エグゼクティブカトリン・アット(Katrin Adt)氏がその役割を引き継いでいた。月曜日にダイムラーは、そのアット氏が来る2019年7月に新しいユニットであるMercedes-Benz Cars Own Retail Europe(メルセデス・ベンツの欧州小売組織)のマネジメントを引き継ぐことを発表した。

アット氏のレポート先は、取締役会メンバーで、メルセデス・ベンツ車の販売に責任を持つブリッタ・シーガー(Britta Seeger)氏になる。

ダイムラーとスウォッチのメーカーであるSMHとのパートナーシップから生まれたこの車両は、まずガソリンエンジン車の製造から始められた。1998年にヨーロッパで発売され、その6年後にカナダで発売された。米国への上陸は2008年まで行われなかった。

smartはダイムラーのカーシェアリングブランドCar2goで提供されていた唯一の車両だった。しかしCar3goは最近Share Nowとしてリブランドされ、そのラインナップはメルセデス・ベンツCLAとGLAモデルを含むものに拡大されている。おそらくCar2goに残されるsmartもある程度はある筈だ。なおCar2goはMBUSAから独立した組織である。

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(翻訳:sako)

F1レースカーよりも速い、ピニンファリーナの200万ドルEV「バッティスタ」

ピニンファリーナ・デザインハウス(Pininfarina design house)のDNAを持ち、インドのマヒンドラ(Mahindra)グループが現在所有する、自動車メーカーのブランドであるアウトモービリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)は、今週ジュネーブ国際モーターショーで初の市販車を発表した。そしてそれは派手なお披露目式だった。

車のピニンファリーナ・バッティスタ(Pininfarina Battista)という名前は、デザインハウス創業者であるバッティスタ・“ピニン”・ファリーナ(Battista “Pinin” Farina)の名に由来する。現在のF1レースカーよりも速いモンスター電気自動車だ。0〜100km/hの加速はわずか2秒以下。会場でオートモビリ・ピニンファリーナは、3種のバッティスタ・デザインモデルを展示した。

それらはすべて同じ基本構造を持っている:カーボンファイバーモノコックシャーシ(ボディに統合されていることを意味する)とカーボンファイバーボディだ。この電気ハイパーカーは4つの電気モーター(各車輪に1つずつ)から合計1400kWの出力を引き出す、これは1900馬力かつ2300Nmトルクに相当する。バッティスタの最高速度は時速359km/h以上になるだろう。

120kW時のバッテリーパックはT字型をしており、中央のスペース内と座席の後ろに置かれている。車両の推定航続距離は約451kmになる。だが裕福な所有者が使うことや、この車両の性能を考慮すれば、実際の航続距離はおそらくはるかに短くなるだろう。

そのインテリアの細部は、何百万ドルもする車への期待に応えるものだ。だが、このような車両は徹底的なカスタマイズが可能であることが期待されるし、バッティスタもその例外ではない。Automobili Pininfarina-Grigio

この車は2020年に発売される予定だ。しかし入手は難しい。イタリアのトリノにあるピニンファリーナのSpAアトリエで作られるのは、150台だけである。北米、ヨーロッパ、アジアの各主要地域向けにデザインされた各50台が均等に展開される。

同社はバッティスタを、先の8月に開催されたモントレーカーウィーク中に、限られた想定顧客と、TechCrunchを含む一部メディアに披露していた。そのときはPFOというコードネームで呼ばれていたバッティスタは、車にお似合いの豪華な家の中に展示されていた。

イタリアのデザインハウスとして、ピニンファリーナSpAはパートナーシップの長い歴史を持っている。おそらくフェラーリとのパートナーシップが最も有名なものだろう。アウトモービリ・ピニンファリーナも同じアプローチを取っているようだ。メーカーはタイヤではピレリと提携し、そしてクロアチアのハイパーカーならびに電気自動車部品企業であるリマック・アウトモビリ(Rimac Automobili、2018年ポルシェが株式の10%を取得した)とも提携している。リマックはピニンファリーナのバッテリーと動力伝達装置のサプライヤーである。

リマックの名前はハイパーカーとEV愛好家になじみが深いはずだ。2009年にメイト・リマック(Mate Rimac)氏によって設立された同社は、1914馬力のツーシーター電気ハイパーカーを昨年ジュネーブで発表した。

しかし、それは小規模なハイパーカーショップというだけではない。リマックはまた、高性能電気自動車向けに、パワートレインシステムとバッテリーシステムの設計と製造を行っている。同社はすでにルノー、ジャガー、そしてアストンマーティンと仕事をしている。

マヒンドラは2015年にピニンファリーナを約2800万ドルで買収した。さらなる投資を行った3年後、マヒンドラはアウトモービリ・ピニンファリーナの立ち上げを発表した。キャッチフレーズは「ヨーロッパが生み出した新しい長命高級ブランド」である。

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(翻訳:sako)

深圳、バスに続いてタクシーも電動化でグリーン化推進

ある中国都市の道路がここ数年ぐっと静かになってきた。深圳はハードウェアのシリコンバレーとも呼ばれ、人口1200万人の都市をガタゴト走り回るディーゼル車を段階的に廃止すべく資源を投入してきた。

同市の公共バスは2017年末までにすべて電動車になった。タクシーも近々それに続く。深圳運輸委員会は今週、同市の2万1000台を超えるタクシーの99%がバッテリー駆動になったことを公式サイトで発表した

ただしそのうち1350台はまだ配車されるのを待っている。これは充電ステーションが足りないためで、市の基盤が電気自動車への移行スピードに追いついていないことを表している。昨年Southern Metropolis Daily紙が実施した調査によると、深圳のタクシー運転手の80%が市内の充電ステーションの数と場所に不満を持っている。

深圳には、ウォーレン・バフェットが出資しているバッテリーおよび自動車メーカー BYDが本社を置いており、中国の電気自動車ドリームの先陣を切っている。電動化の始まりは2010年に遡り、当時同市は中国の大計画の一環となり、ハイブリッドおよび全電動車のバイロットテストのために消費者とメーカー両方に多大な助成金が出された。大気汚染の改善という表面上の目標の裏には、バッテリー技術のリーダーを目指す中国の野望と、その結果として生まれる雇用と輸出歳入の増加という目的がある。

深圳の運輸当局は、電動タクシーは化石燃料車と比べてエネルギー効率が70%高いと言っている。電動タクシー車全体で、深圳の年間二酸化炭素排出量を85万6000トン削減できるとの見積りだ。これは米国の森林100万7445エーカー(4077平方km)によるカーボンオフセットに相当すると、米国環境保護庁提供の 温室効果ガス計算機が算出した。

なお、EVの環境への貢献は、都市がどうやって発電しているかに依存していることを忘れてはならない。エネルギー源が石炭や石油のように汚ければ、電動自動車も汚いことになる。

深圳のグリーン化活動の恩恵を受けているのがBYDで、同市の非石油バス・タクシーの大部分を製造している。最近同社は、中国が電気自動車の助成金削減を検討していることを受け、海外都市の公共輸送システム電化に進出している。深圳のこの自動車メーカーは世界を横断して英国 チリおよびエジプトに同社の車両群を送り込んでいる。アジアでは、隣接するマカオシンガポールおよび日本に電気自動車を販売している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GM、乗用車工場を閉鎖、1.4万人以上のレイオフへ――キャデラックCT6も消える

General Mortorsがリストラのために最初に実行したの早期勧奨退職だった。 GMはコスト圧縮にさらに厳しい方針を打ち出した。工場の閉鎖とホワイトカラー社員のレイオフだ。北米地区のいくつかの工場が閉鎖され、乗用車はいくつかのモデルが製造中止となる。SUVやトラックに製造の重点を移し、利益率が高い身軽な企業を目指す。また産業の将来を視野に入れた投資は電気自動車と自動走行に集中する。

この行動計画は近く予想されるアメリカの自動車市場の不振に備えようとするもので、GMの年間フリーキャッシュフローを60億ドル程度改善するという。内訳はコスト削減が45億ドル、2020年までの設備投資等の資本支出の低減が通年で15億ドルと見込まれている。フォードも今年に入って同様のリストラ計画を発表している。

GMは北米のホワイトカラー社員を15%、管理職を25%カットする計画だ。同時に3つの車体組み立てラインと2つのエンジン製造工場を閉鎖する。これにはオハイオ州のローズタウン組立工場、ミシガン州のデトロイト・ハムトランク組立工場、カナダのオシャワ組立工場が含まれる。閉鎖は2019年から始まる。さらにメリーランド州ホホイトマーシュ、ミシガン州ウォーレンの工場についても2019年12月以降閉鎖することを決めている。これらの工場の労働者はレイオフされる。

オシャワ工場の労働者は月曜日に抗議のストライキを行った。

ローズタウン、デトロイト・ハムランク、オシャワ工場での生産は来年末までに停止される。これによりGMはコンパクトカーではシボレー・クルーズ、セダンではシボレー・インパラ、キャデラックCT6の生産を中止する。プラグイン・ハイブリッドも少なくとも1車種が廃止されるはずだ。Chevy Voltはデトロイト・ハムトランク工場で組立てられ、電気モーターはホワイトマーシュ工場で生産されちている。

一方、GMは2020年までに完了する電動自動車、自動走行車の開発プログラムに経営資源を集中するとしている。【略】

去る10月にGMは早期退職プログラムにより北米地域で勤続12年以上のホワイトカラー、1万8000人を削減する計画を発表した。GMでは早期自主退職を選択するかどうか11月19日までに決めるよう促していた。勧奨退職に応じた人数はまだ明らかにされていない。

GMでは4、5年前からコストカットの努力を続けており、ヨーロッパでは赤字が続いたオペルをPSAグループに売却している。

今回のリストらは1万5000人近くの社員に影響するものとみられる。

画像:Rachel Woolf/Getty Images

〔日本版〕このリストラ計画についてはWSJでも取り上げられている

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滑川海彦@Facebook Google+

Tesla、中国顧客からのModel 3注文受付を開始

Teslaのウェブサイトによると、Teslaは中国の顧客からModel 3の注文の受け付けを開始した。

この件については、Reutersが最初に報道した。

Teslaは、同社の中国専用ウェブサイトにある情報について、特段コメントはしていない。TeslaのCEOイーロン・マスクは木曜日、中国の顧客への納車はおそらく3月に始まるだろうが“4月がより確実だ”、とツイートしている。

同社の中国専用ウェブサイトによると、中国の顧客は予約するにあたって、8000人民元、おおよそ1153ドルをデポジットとして払わなけれなならない。デポジットを払った顧客はその後、好みの設定(例えば塗装の色や他の機能など)へと案内される。車購入の契約が終わると、残金を支払うことになる。

FAQセクションに基づくと、Teslaは米国マーケットで展開するオプションのほとんど(異なるパフォーマンスを含む)を中国の顧客にも提供するようだ。Model 3の低価格ミッドレンジバージョンが中国で販売されるかは不明だ。

世界最大のEV市場である中国でのTeslaの事業は混ぜこぜ状態だ。2014年に中国でModel Sを納車し始めた時、Teslaは大量に人材を採用し、社員数は600人に膨れ上がった。Teslaは店舗やサービスセンターを設け、スーパーチャージャーで知られる急速充電ステーションを建設した。

そしてTeslaは2014年に推計3500台を販売したが、これは目標を下回り、電気自動車とプラグインハイブリッドを生産する中国のライバルメーカーBYDやBAICの後塵を拝した。販売停滞は2015年初めも続いた。そして、2016年になってようやく好転した。販売が前年の3倍になり、2017年にはさらに売り上げた。

しかしいま、新関税という逆風に直面している。

先月、Teslaは関税や輸送コスト、インセンティブの欠如が同社の車の価格を吊り上げ、需要をそいでいるとして、上海での工場建設を急ぐことを発表した。

米国と中国の貿易摩擦により、米国以外の国からの車には15%の関税が課せられているところ、Tesla車へは40%となった。関税、そして海上輸送によるコスト、中国で生産されたEVへの現金インセンティブの対象外となっていることなどが組み合わさっている。

結果として、中国で生産される同じ車と比較してコスト的に55〜60%不利な状態となっている、とTeslaは語っている。

イメージクレジット: Tesla

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(翻訳:Mizoguchi)

テスラ、GM、日産がEV税額控除の延長を求める連合に参加

TeslaとGMと日産を含む15社は、電気自動車の税額控除制度の改定を求める連合を結成した。

グループ名はEV Drive Coalitionで、自動車メーカーのほか、業界の巨人ABB、気候変動およびエネルギーのロビー団体、ChargePointらのEVインフラ会社などが参加している。

火曜日(米国時間11/13)正式発足したこのグループは、「長期にわたりより多くの消費者が恩恵を受け、米国のEV市場の成長を加速する」ために、国の電気自動車税額控除を変更する法案の通過を望んでいる。

現行の税額控除規定では、電気自動車を購入した消費者は7500ドルの控除を受けられる。このインセンティブはEVの普及を加速したとして評価されている。しかし、自動車メーカーが電気自動車を20万台売った時点から控除は減っていく。

Teslaはすでにその立場にあり、GMも近づいている。電気自動車専門メーカーは今年20万台目の電気自動車を納車した。この実績により、電気自動車を買った消費者に与えられる7500ドルの連邦税控除のカウントダウンがスタートした。同法の下ではTesla購入者は、新しいModel S、Model X、あるいはModel 3が12月31日までに納車されないと控除全額を受けられない。

2019年1月1日から6月30日までにTesla車を受け取った消費者は、3750ドルに減額された連邦税控除を受ける。それ以降は控除額は1875ドルに減り、最終的に控除はなくなる。10月時点でGMは19万7000台近くの電気自動車を売っている。

Tesla GM electric vehicle tax credit

EV Drive Coalitionは、メーカーごとに税額控除を受けられる人数の上限撤廃を求めている。

「連邦税額控除の気まぐれな制限によって、好きな車を買いたい消費者の選択が制限されている」とPlug In Americaの執行役員Joel Levinが声明で言った。「上限をなくすことで全メーカーに公平な競争の場を作ることが可能になり、消費者は自由で公正な市場で欲しい車を選ぶ自由を得られる。競争が増えることによってアメリカの革新と技術にいっそう拍車がかかる」
連合グループは、EV業界が成熟、成長するための時間が過ぎた後は、税額控除を段階的に廃止ことを支持している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

空飛ぶタクシーのLilium、AudiとAirbusの元幹部を招聘

未来的な空飛ぶタクシーサービスのための垂直離着陸機を開発するLiliumは、AirbusAudiから大物の元幹部を招き入れ、テクノロジーを向上し市場にサービスを提供する準備を進めている。

Mirko Reuterは、Audiで自動運転の責任者を務めていた人物で、無人飛行の責任者として取締役に就任する。Jakob Waeschenbachは元Airbusの機器組立責任者、Rochus Moenterは元Airbusの財務・投資部門担当副社長で、それぞれ飛行機組み立て責任者、および法律顧問・法務責任者としてLiliumに加わる。

Liliumは2015年にDaniel Wiegand、Sebastian Born、Patrick Nathen、およびMatthias Meinerによって共同設立され、そのビジョンは独自の垂直離着陸機のネットワークを構築することで航空移動のコストを削減し、パリからロンドンまで乗客を1時間以内に運ぶことにある。

Audiで長年自動運転の長を務めたReuterは、無人航空機システムに必要なプロセスと技術の開発を受け持つと同社は声明で述べた。

「私は、社会のあらゆる分野で広く使われる効果的で利用しやすい輸送を可能にする革新的サービスを開発する、という当社のミッションに全力を注いでいる。Liliumは新しい革命的な輸送手段を開発しており、その一端を担えることを非常に嬉しく思っている」とReuterが声明で語った。

Liliumは2019年に最初の機体を送り出す準備を整えるなか、経営チームを強化していると記事は伝えている。2017年、同社は9000万ドルの新たな資金調達を行い Tencent、国際民間銀行資産管理グループの LGTAtomico、Skype共同ファウンダーのNiklas Zennströmが設立したLiliumのSeries A支援者、およびTwitterのEv Williamsが共同設立した初期ステージVCファンドのObvious Venturesらが出資した。

こうした投資や有力幹部の入社は、益々競争の激しくなるこの業界でLiliumのビジネスに信用を与える(そう、空飛ぶタクシー業界は競争が激しい)。

ドイツの自動車メーカーDaimlerは、Volocopterを支援する投資家コンソーシアムに参加して約2850万ドルを出資し、配車サービスのUberはブラジルのEmbraerやスロベニアのPipistrelと組んで、独自の空飛ぶタクシーを開発している。実は飛行機メーカーのAirbusも、独自の無人空飛ぶタクシーVahanaを開発中で、数年のうちに市場に出したいと考えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tesla、ギガファクトリー3の建設で中国と合意

Teslaは、約210エーカー(85万平方メートル)の土地を上海臨港地区に確保した。同社初の米国外工場の予定地だ。

Tesla幹部、および上海市経済情報委員会、上海臨港地区開発管理団体、上海臨港グループの首脳らが参加して、水曜日に中国で調印式典を行った。

「Teslaのミッションは世界の維持可能エネルギーへの移行を、全電動車だけでなく、スケーラブルなクリーンエネルギー生成や蓄電製品を通じて促進することだ」とTeslaの国際営業担当VP、Robin Reiが声明で言った。「上海で獲得したこの場所は、Tesla初の国外ギガファクトリーとして、高度で持続可能な開発による次世代製造拠点に向けての重要な礎になるだろう」

この土地移転はTeslaにとって重要な一歩である。最近同社は、コスト上昇によりいわゆるギガファクトリー3の建設を加速する必要に迫られていると語った。Teslaは10月始めの製造・配送レポートで、関税や外洋貨物船の輸送コスト、さらには現地生産の電気自動車に与えられる金銭的インセンティブがないなどの理由により、中国で同社が不利な立場にあることを予告した。

水曜日にTeslaは、プロジェクトは北米でのModel 3生産で学んだ教訓を生かし、「資本の効率化と急成長」を期待していることを改めて宣言した。

Teslaは7月、同社が年間50万台の電気自動車の生産能力を持つという工場を作る計画について上海市当局と合意に達した。工事が始まってからTesla車の製造が可能になるまで、約2年かかる。「工場がフル稼働して年間50万台の車を製造できるようになるにはさらに2~3年が必要」とTesla広報が当時話した。

この上海工場事業は、海外企業による完全所有施設の建設、運用を認めるという中国政府の転換を意味している。従来海外企業が中国に工場を作るためには、現地パートナーと50-50のジョイントベンチャーを作る必要があった。

中国の習近平国家主席は、海外自動車メーカーの共同事業規則を2022年までに廃止すると言った。Teslaはこの規則変更の恩恵を受ける最初の事例となる。

契約は、Teslaが臨港地区で完全所有の工場を建設、運用することを認めている。新工場では、研究開発、製造、および営業活動が行われる。

しかし、依然として中国政府は関与するだろう。協力契約の下、中国政府とTeslaは電気自動車技術と産業の発展を協力して推進することになっている。上海市はGigafactory 3を支援すると言っているが、それが意味するところの詳細は希薄だ。

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Googleマップが電気自動車オーナー向けに充電ステーション情報を強化

火曜日(米国時間10/16)Google Mapsは、充電ステーションに関する情報をユーザーに提供するEV Charging機能をアプリに追加したと発表した。Google Mapsは数年前から充電ステーションを掲載している。しかし今回Googleは、提携ネットワークを利用してさらに多くのステーションを表示し、利用可能な充電ポート数や充電速度などステーション自身の情報も提供する。

ユーザーは”ev charging”あるいは”EV charging stations”などのキーワードを入力して近くの対応するステーションを探すことができる。

EV充電検索機能はAndroidおよびiOSでは火曜日から、デスクトップでは数週間いないに公開される。

現在Google Mapsは世界各地で充電ステーションに対応しており、TeslaとChargePointは全世界でサポートされている。米国では、さらにSemaConnect、EVgo、およびBlinkも対象になる。ChargeMasterとPod Pointは英国のGoogle Mapsに含まれており、ChargeFoxのステーションはオーストラリアとニュージーランドで表示される。

Google Mapsは,充電ステーションが設置されている商業施設、利用可能なポートのタイプ、充電速度、ポートの数などの情報を表示する。さらにユーザーは、写真、評価、レビュー、質問などドライバーから寄せられたステーションに関する情報も見ることができる。

この種の情報を提供サードパーティーはPlugShareを始めほかにもあり、これまで多くの電気自動車オーナーにとって必携の情報源だった。最近InnogyはPlugShareの親会社であるRecargoを買収した。

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Teslaの納車台数が前四半期から2倍にーModel 3が牽引

Elon Musk率いるTeslaは、最新のセダンModel 3を顧客に届けることに全力を注いだ結果、第三四半期のトータル納車台数は8万3500台と前四半期の2倍になった。

うちModel 3の納車は5万5840台で、前四半期の1万8440台から大幅に伸び、ひとまず目標をクリアした。この数字はFactSetが調査したアナリスト見通しの5万6000台にはわずかに及ばなかった。

Teslaは火曜日に発表したレポートで、何千台もの車ー8048台のModel 3、3776台のModel SとModel Xーが今四半期の終わりまでに顧客に引き渡されることを強調した。Model SとModel Xを2018年に10万台納車するという目標に近づきつつある。

第三四半期には、顧客からの納車遅れの指摘と新しいModel 3のピックアップ方法をめぐって混乱があり、納車物流が大きなピンチとなった。Teslaが目標を達成するのを手伝うために、結局、何百人ものTesla車オーナーがModel 3が引き渡されるショールームに足を運ぶことになった。

何人かのアナリストが指摘する疑問点は、Teslaの型にはまらない生産と納車の方法が持続可能かどうか、ということだ。Edmundsの業界分析マネジャーJeremy Acevedoは、「Teslaの生産についての発表が救いとなった。第三四半期にModel 3を5万台生産したのはかなり画期的だ」と述べた。

「同社が、議論を呼ぶことではなく車を生産していることでニュースになるのを見るのは気持ちのいいものだ」とも発表文に記している。「ここで疑問となるのは、Teslaが本当にこのペースを維持できかどうか。特に、最近直面している納車が問題だ。Teslaのスーパーファンやオーナーが寛大にもTeslaをアシストするために時間をさいてボランティアしたが、これは必ずしもElonが前に進めるのに頼れる持続可能モデルではない」。

Teslaも納車に問題を抱えていることを認識していて、第四四半期で改善を図る計画だと述べている。第三四半期で始まった購入者の自宅またはオフィスへのデリバリーを拡大させる。

Teslaは第三四半期に8万台超の電気自動車を生産し、これは前四半期から50%も増えた。

今日発表された生産と納車の台数は、議論を呼んだMuskの“資金は確保した”ツイートで騒がしかったこの四半期の最後を飾るものとなった。このツイートによりMuskはSEC(連邦証券取引委員会)の捜査を受けることとなり、結局、証券詐欺で提訴された。MuskとTeslaは先週土曜日、SECと和解した。

第三四半期の生産詳細

・TeslaはModel 3を5万3239台生産した

・TeslaはModel SとModel Xを2万6903台生産した

・合計:8万142台

第三四半期の納車詳細

・Model 3は5万5840台

・Model Sは1万4470台

・Model Xは1万3190台

・トータル:8万3500台

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(翻訳:Mizoguchi)

Tesla株反発、SEC vs イーロン・マスク決戦の損失を回復

Teslaの株価は月曜日(米国時間10/1)に17%以上高騰し、先週CEO Elon Muskと米国証券取引委員会との間で起きた格闘による損失を帳消しにした。

その「格闘」はMuskに2000万ドル(Teslaにもさらに2000万ドル)および取締役会長の席という犠牲を強いることになった。しかし、初期ショックのあと投資家らは取り戻したようだ。おそらくそれは、リークしたMuskの社内メール(後に8K書類としてSECに提出)に、Teslaは 「黒字達成間近」と書かれていたからだろう。

あるいは、SECとの和解は同社を根本的に変えることはないと投資家たちが信じているからかもしれない。Muskのツイートは法律家的な過失であり、会長職を続けることはできないとしても、今後も彼はCEOであり、最大株主として大きな力を持つことになる。

深夜のツイートさえも健在だ(月曜深夜1時にもすでに1回)。
つまりは、 “plus ça change, plus c’est la même chose.”[表面は変わっても中身は変わらない]

Either way, some, including Barclays analyst Brian A. Johnson, saw Monday’s rebound coming.

ともあれ、Barclaysのアナリスト、Brian A. Johnsonをはじめ月曜日の反発を予想していた向きはあった。

「和解履行までの90日間、Teslaは3Q決算報告、株主へのレター、電話会見を通じていつもの強基調を押し出すとわれわれは予想する」とJohnsonが月曜日に発行した調査メモに書いた。「その結果、今後数週間にかけて株価が回復を見せたとしても驚きではない。いずれにせよわれわれのUWレーティングと210ドルの目標価格は変わらない」

tesla shares october 1 2018

Tesla株、2018年10月1日に反発。

もうひとつ、重要事項が目の前に迫っている。TeslaとMuskは9月の生産、配車台数の新記録を達成するためにあらゆる努力を払った(Teslaオーナーにまで協力を求めた)。

第3四半期決算では、前四半期の目標だったModel 3を週当たり5000台を維持できたかどうかがわかるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

無人運転シャトルバスのMay Mobility、第3の都市に進出

May Mobility は、今年夏に初の低速無人運転シャトルをデトロイトで運用開始した。来年3月までに、ミシガン州アンアーバー拠点の同社は、米国で3都市以上で運用する計画だ。

つい最近オハイオ州コロンバスへの拡大を発表した同社は、ミシガン州グランドラピッズにも新たな経路を計画している。設立から2年経過していない会社としては急激な加速だ。

May Mobilityは、自動運転車の商業規模展開を競っている他社とは異なっている。自動運転と自動車業界のベテラン集団が設立したこのスタートアップは、商業地域や企業、大学などの構内で決められた経路を走るために設計された低速無人シャトルを開発した。

同社は6人乗り電動シャトル4台をグランドラピッズに投入すると言った。1年間のパイロットは2019年3月に始まる。

この最新のシャトル運用はGrand Rapids Autonomous Mobility Initiativeと呼ばれ、Consumers Energy、フランスの自動車メーカー Faurecia、Gentex、Rockford Constrution、Seamless、および家具メーカーのSteelcase らの企業からなる幅広い取り組みの一環だ。

プログラムの目的は、移動のしやすさがが都市インフラに与える影響を調べ、コミュニティーが無人自動車を受け入れるための準備をすることにある。さらに、自動運転車によって高齢者や障害者の移動性がどのように改善されるか、影響を受けるかにも焦点を当てる。

バスは既存バス路線の3.2マイル(5 km)の区間を運行し、市の中心部と2箇所の商業地区へのアクセスを提供する。区間には停留所22箇所、信号30箇所、曲がり角が12箇所あり、うち3つは左折だと同イニシアティブは言った。

シャトルの利用は無料で、市が現在提供しているDASH輸送システムを補完するかたちで運行される。

May Mobility車両の運行部門は革新的な発電・配電システムを推進するCircuit West内のRockford Construction West Side Officeに設置される。

May Mobilityは2018年に1150万ドルのシード資金をBMW iVentures、Toyota AIらから調達した。Trucks、Maven Venture、およびTandem Venturesも同社に投資している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

速報:イーロン・マスク、Tesla会長を辞任――SECと和解、CEOには留まる

TeslaのCEO、Elon Muskは2000万ドルの制裁金支払いと同社取締役会会長からの辞任という条件でSEC(連邦証券取引委員会)と和解した。マスクはTeslaのCEOには留まる。

Muskは土曜日から45日以内にTeslaの取締役会から退くことになる。 SECはマスクを連邦証券取引法違反容疑でマンハッタンのニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提訴していた。土曜日に地裁に提出された和解の条件には、マスクが向こう3年間会長職に就任ないし就任の試みを行わないこと、この間、独立の人物が選定され会長職に任命されることが含まれる。

SECによれば、これと別個にTesla社も2000万ドルの制裁金を支払う。この和解にはMuskがSECの告訴内容に関して認否を明らかにしないことが含まれる。

またTeslaは独立の取締役2名を新たに任命し、新しい取締役を含む独立委員会がマスクによるコミュニケーションを監督することになるという。.

SECの法執行部門の共同ディレクター、Steven Peikinは声明で「この(和解)条項は、株式市場を混乱させTeslaの株主にさらなる損害を与えることを防止することを意図したものだ」と述べている。

和解条件はTeslaの企業統治に新しい時代を開くものだ。株主の間にはTeslaはマスクとマスクに親しい取締役によって支配され過ぎているという不満が出ていた。

SECが木曜日に連邦地裁に提訴した内容は、マスクが8月7日にTeslaの非公開化に関して1株あたり420ドルで買い戻すための「資金は確保された」というツイートについて詐欺の疑いがあるとするものだった。SECはツイートの1週間後にTeslaに召喚状を送付して捜査を開始していたという。捜査は提訴などの処分が決定されるまえに長期間続くことがある。

SECは連邦地裁への提訴の中で、 マスクは詐欺行為を禁止した連邦証券法規に違反した疑いがあるとして、制裁金の支払いと上場企業に取締役、経営陣として加わることを禁ずることを命ずるよう求めていた。

マスクは詐欺容疑に対してまったく不当な提訴であり、「深く悲しむと同時に失望」を感じると述べていた。Tesla社および同社取締役会はその後マスクを擁護する共同声明を発表した。

SECの提訴にはマスクの行動に関する驚くべき詳細が含まれていた。マスクが8月2日に早くも非公開化に関して取締役、最高財務責任者、最高法務責任者に秘密に「Teslaの非公開化のために1株あたり420ドルを提示する」.という内容のメールを送っていたという(和解条件全文を下にエンベッドした)。

画像:Joshua Lott / Getty Images

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