アップルはApp Store、Apple Music、iCloudなどのサービスをさらに数十の国や地域に拡大

アップル(Apple)は米国時間4月21日、App Store、Apple Podcasts、iCloud、およびApple Musicの各サービスを、アフリカ、欧州、アジアパシフィック、中東などの数十の追加市場に向けて開始すると発表した。これは、世界最大規模の企業によるサービスの世界最大規模の地理的な拡張となる。

画像クレジット:David Paul Morris/Bloomberg/Getty Images

App Store、Apple Arcade、Apple Podcast、iCloudについては、利用できる国が20か国増えた。また同社の音楽ストリーミングサービス、Apple Musicについては、これまでより52も多くの国で利用可能となっている。

アップルによると、Apple Musicには、Africa Now、Afrobeats Hits、Ghana Bounceなど、地域ごとにキュレートされたプレイリストが、新しい市場向けに提供される。また、新たな市場に対する導入時の特典として、Apple Musicを6か月間無料で使用できるようになっている。

App Store、Apple Arcade、Apple Music、Apple Podcast、iCloudは、以下の国と地域で利用可能となった。

アフリカ:カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ガボン、リビア、モロッコ、ルワンダ、ザンビア
アジアパシフィック:モルディブ、ミャンマー
欧州:ボスニア·ヘルツェゴビナ、ジョージア、コソボ、モンテネグロ、セルビア
中東:アフガニスタン(Apple Musicを除く)、イラク
オセアニア:ナウル(Apple Musicを除く)、トンガ、バヌアツ

Apple Musicが利用可能となったのは、以下の国と地域だ。

アフリカ:アルジェリア、アンゴラ、ベナン、チャド、リベリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ナミビア、コンゴ、セネガル、セーシェル、シエラレオネ、タンザニア、チュニジア
アジアパシフィック:ブータン
欧州:クロアチア、アイスランド、北マケドニア
ラテンアメリカおよびカリブ諸島:バハマ、ガイアナ、ジャマイカ、モントセラト、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、スリナム、タークス·カイコス諸島、ウルグアイ
中東:クウェート、カタール、イエメン
オセアニア:ソロモン諸島

「皆様から愛されているAppleのサービスの多くが、これまで以上に多くの国々のユーザーの皆様にお届けできるのをうれしく思います」と、Apple Musicおよびインターナショナルコンテンツ担当バイスプレジデントのオリバー・シュッサー(Oliver Schusser)氏は述べている。

また、「お客様に選りすぐりの新しいアプリケーション、ゲーム、音楽、ポッドキャストを見つけていただくことで、世界有数のクリエイター、アーティスト、アプリケーション開発者を、私たちが引き続き支援していけることを望んでいます」とも付け加えた。

App Storeは、これで175の国と地域で利用できるようになった。一方Apple Musicの市場は167まで拡大している。それに対して、大手音楽ストリーミングサービスのSpotifyが利用できるのは、100か国未満にとどまっている。

アップルのこのようなサービスが、数十の新しい市場で利用できるようになることで、同社のサービス部門の売り上げは、さらに伸びることになるはずだ。アップルのサービス部門は、すでにMac、iPad、ウェアラブル、アクセサリよりも多くの収益を記録している。

また、こうしたサービスの利用範囲が拡がることは、より多くのユーザーの目をアップル製品に向けさせることにもつながる。これまでもiPhoneユーザーは、同社のサービスを利用できる地域が限られていることに不満を表面することがあった。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

Apple Musicのウェブブラウザ版が正式リリース

Apple(アップル)は、Spotifyと独自の音楽ストリーミングサービスとのギャップをうまく埋めてきた。しかしSpotifyは堅牢なウェブインターフェイスなど、最近までいくつかの利点を維持している。私自身Spotifyのユーザーで、さまざまなデバイスでブラウザインターフェイスを頻繁に使っている。

アップルはもちろん独自のブラウザインターフェイスを開発してきたが、過去6カ月間はベータ版しか提供されていなかった。そして米国時間4月17日にベータ版を終え、正式版のURLが公開された。MacRumorsが指摘しているように、ウェブブラウザ版はデスクトップアプリとほとんど同じように見えるが、ブラウザで動作するのでクロスプラットフォームでの柔軟性が大幅に向上する。

Apple IDでログインすると、音楽ライブラリが表示される。なお別のニュースとして、アップルは日本時間4月19日午前9時から開催される「One World: Together at Home」のために準備を進めている。コンサートでは3人のコメディアンだけでなく、Paul McCartney(ポール・マッカートニー)やElton John(エルトン・ジョン)、Lady Gaga(レディー・ガガ)やLizzo(リゾ)が共演する。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Spotifyの使いやすさを重視した最新アップデートで直感的かつ片手でも操作可能に

最近ポッドキャストが見やすくなるようにデザインを微調整したSpotifyは、米国時間2月27日、モバイルのエクスペリエンス全体を新しくしたと発表した。まずはiOSアプリで無料とプレミアムの両方のユーザーに対し、一貫性があって操作しやすい外観、新しいアプリ内アイコン、カバーアートの表示の変更などを提供する。

画像:stockcam / Getty Images

新しいアプリにはシンプルで汎用的なシャッフル再生ボタンがあり、1回タップするだけで曲をシャッフル再生できる。

「お気に入り」「再生」「ダウンロード」といったプレミアムユーザー向けのアクションボタンは、これまでインターフェイスのあちこちに散らばっていたが、これからは画面下部にまとめられる。プレミアムユーザー向けのダウンロードボタンは、ポッドキャストをダウンロードする際に使うボタンと同じデザインに変更された。

アクションが1カ所にまとめられて直感的なエクスペリエンスになり、しかもSpotifyを片手で操作できるようになった。これまではアクションが画面の両側に分かれていたり右上にメニューがあったりしたので、片手で操作するのはまったくもって難しかった。よほど親指が長くない限りは、アプリを両手で操作する必要があったのだ。

新しいアプリはブラウズもしやすい。曲のカバーアートが、アルバム表示以外のどの画面にも表示されるからだ。そのため、曲のリストをスクロールするときに、タイトルの文字をいちいち読まなくてもよくなった。カバーアートをざっと眺めていけばいい。さらに、以前にお気に入りにした曲は、曲名の横にハートのアイコンが表示されるので、これも目印になる。

一つひとつの変更はささいなことだが、全体としての目標はSpotifyのアプリを使いやすくすることだ。これは、これまでSpotifyが苦手としていることだ。パーソナライズのテクノロジーが優れているとか、幅広いプレイリストがあるといったことは称賛されても、デザインは称賛されていなかった。すっきりとしていて明快に使えるデザインのApple MusicからSpotifyに乗り換えたユーザーは、Spotifyに欠けているものに気づく。

今回の変更でこの問題が解決されるかどうかはわからない。Spotifyは依然としてダークなテーマを使い続けているし、必要以上にごちゃごちゃしている。ポッドキャストを音楽と同じアプリに押し込んだのが、その主な理由だ。Appleはポッドキャストと音楽を別のアプリに分けている。しかし今回のアップデートで、これまでよりは少し使いやすくなった。これはグローバルな市場に拡大していく際には特に重要なことだ。世界中にいるモバイルの初心者ユーザーに受け入れられるには、シンプルなエクスペリエンスが鍵となるかもしれない。

iOS版の新バージョンは米国時間2月27日から順次公開されている。Spotifyは、Android版も近日中に新しいデザインになるとしている。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Amazon Musicユーザー数が5500万人超え

eコマースとクラウドの大企業が展開する音楽ストリーミングサービスのAmazon Musicは、SpotifyやApple Musicと競争を展開しているが、1月22日にマイルストーンを達成したと発表した。月15ドル(約1600円)の有料サービスから広告が入る無料のサービスまで、6つの価格設定があるAmazon Musicの利用者が5500万人を超えたのだ。

この数字は、2016年10月にサービスを開始したAmazon Musicにとって力強い成長を示すものだ。しかし消費者を引きつけて購読につながるストリーミングサービスにするという大きなレースにおいては、Apple MusicとSpotifyの後塵を拝している。Apple Musicは昨夏、有料会員が6000万人を超えたと発表した(以来データはアップデートされていない)。そしてSpotifyは直近の四半期のグローバルユーザー数が2億4800万人、うち有料のユーザーは1億1300万人だったと発表している。

TechCrunchから問い合わせているが、Amazonは価格設定ごとのユーザー数を明らかにしていない。もし情報が入ったらアップデートする。Amazonによると、米国、英国、ドイツ、日本で、楽曲5000万曲のHD品質トラックが含まれるAmazon Music Unlimitedを購読するユーザー数が50%超増えた。またAmazon Musicは利用できるがHD品質トラックは提供されていない国としてはフランス、イタリア、スペイン、メキシコがあり、これら4カ国ではユーザー数が2倍超になったとした。ブラジルでも最近サービスの提供を開始した。

「この素晴らしいマイルストーンを達成できたことを誇りに思うと同時に、Amazon Musicに対する顧客の反応に圧倒されている」とAmazon Musicの副社長であるSteve Boom(スティーブ・ブーム)氏は声明文で述べた。「我々の戦略はユニークで、Amazonで行うすべてのことは顧客とともに始まる。我々は他にはない選択肢を常にリスナーに提供することで音楽ストリーミングのマーケットプレイス拡大に注力してきた。というのもリスナーはそれぞれのニーズを抱えていることを我々は知っているからだ。Alexaと、Amazon Music HDを活用した高品質オーディオに投資を続けていて、2020年以降も顧客や音楽産業にさらなるイノベーションをもたらすことを楽しみにしている」。

他のAmazon製品やサービスと同様、Amazonは既存客への組み合わせ販売で音楽を提供している。具体的には、Prime会員になっている人あるいはPrime加入を検討している人向けの提供がある。この組み合わせ販売にはスケールメリットが働く。または、1つの請求書であらゆるサービスを利用できるという利便性に満足している消費者をターゲットにしたものもある。Prime会員向けの割引は有料購読を検討している人にとっては魅力的な蜜となる。

Prime会員では、個人でのUnlimitedサービスの購読を月額7.99ドル(約880円)、年額79ドル(8700円)、そしてファミリープランで割引を受けられる。同様にFire TVやEchoなどデバイス1台に限定して購読する人の月額料金は3.99ドル(約440円)となる。広告が入るサービスには「トッププレイリストと何千ものステーションの無料利用」が含まれるとAmazonは述べた。

ストレージやビデオ、読み物、ゲームなどAmazonのメディアサービスの「まとめ売り」はアップルも追随しているモデルだ。App Storeにあるサードパーティのアプリのものと併せて、自前のコンテンツでも商品を作っている。一方でSpotifyは、音楽やオーディオにより重きを置いたアプローチをとっていて、ビデオなどではユーザーを引き付けていない。直近の四半期決算でSpotifyは、マーケットでの自社の位置とライバルのサービスの影響を次のように語った。

「我々は引き続きこのマーケットで競争することを前向きにとらえている。Appleとの比較では、1カ月で増やしている購読者の数はAppleの数字のおおよそ2倍であることが一般的に利用可能なデータで示されている。加えて、月間使用量も2倍ほどで、顧客が離れる率は半分だ。そのほか、我々の試算では弊社はAmazonよりもユーザーベースを増やし続ける。我々のデータではまたアマゾンのユーザーベースが『プレミアム』よりも『広告入り』に偏っていて、我々のプラットフォームの平均使用量がAmazonの3倍ほどであることもわかっている」。

しかしながらAmazonはこれに反論している。同社の広報は「顧客5500万人の大半は有料サービスを利用している」と述べた。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

Apple Musicはコンサートのストリーミングを強化する

音楽ストリーミングアプリは差別化に苦労している。その中でApple(アップル)は米国時間12月4日の夜、本社にあるSteve Jobs Theater(スティーブ・ジョブズ・シアター)で開催される、Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)の大規模なショーを使い、コンサートビデオを戦略の中心にしようとしている(訳注:コンサートはすでに終了しており、現在はオンデマンドで視聴できる)。このApple Music Awardsコンサートは、ライブストリーミングが行われた後、Apple Musicの6000万人の加入者に、オンデマンドでストリーミングされる。アップルは近い将来にも、こうしたストリーミングコンサートをもっと開催したいと考えている。

単なるコンサートのストリーミングを超えて、アップルはアートやアーティストの味方としての認知を強化しようとしている。Apple Musicは、iPhoneメーカーの巨大な収益のほんの一部に過ぎないため、Spotify のようなミュージシャンの成功に寄り添っている(と考える人がいる)、音楽専業のライバルと比較したときに、必要以上にビジネスライクで資本主義的なもののように見られる可能性もある。

真剣なリスナーによるチャンネル登録者数を増やし、クリエイターの信頼を勝ち取るには、Apple Musicは、単により多くのアップルハードウェアを販売するようにデザインされているように見られるわけにはいかない。そこで今夜、同社はアーティストたちへの敬意を示し、最初のApple Music Awardsをお披露目したいと考えたのだ。ビリー・アイリッシュはアーティスト・オブ・ザ・イヤーと、彼女の兄であるフィネアス・オコネルとともにソングライター・オブ・ザ・イヤーを獲得した。一方リゾ(Lizzo)はブレイクスルー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞した。さらに、Apple Musicのストリーミングカウントに基づいて、アイリッシュの「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」がアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞し、Lil Nas X(リル・ナス・X)の「Old Town Road」がソング・オブ・ザ・イヤーとなった。

賞のトロフィー自身が特別に加工されたアップルの作品であり、WWDCでガジェットを作成するロボットのビデオで見られるような、非常に凝ったデザインのものだ。ナノメートル精度の平らなシリコンウエハーの単一の12インチディスクから加工されるが、これはAppleのiPhoneを駆動しているものと同じ種類のものだ。銅の層には紫外線リソグラフィーでパターンが刻まれ、ウェーハ上の数十億個のトランジスタ間をエッチングで接続する。その後、何百個ものチップに切断され、数カ月をかけてガラスと酸化皮膜で覆われたアルミニウムの間に吊るされた反射するトロフィーが作成される。一風変わったコレクターアイテムになることを予想させるものとして、それぞれの賞にはしっかりと設置するためのアップル特製の水準器が付属している。

受賞者とその仲間のアーティストたちが、アップルが音楽を本当に気にしているという認識とともに会場を去ることを期待しているように思われる。それに加えて、Apple Musicの規模は、アーティストたちに、このストリーミングサービスで曲へのリンクをより多く共有し、競合するリスニングアプリよりも優先してプロファイルを紹介したい気持ちにさせる役に立つだろう。

コンサート方面に関して言えば同社は2007年に、年次開催のApple Music Festival(以前はiTunes Festivalと)を開始した。しかし、10年目の2017年に、ブリトニー・スピアーズ、エルトン・ジョン、そしてチャンス・ザ・ラッパーのライブを大々的にストリーミングしたあと、アップルはイベントを中止していた。Apple Musicは昨年、専用のMusic Videosタブを追加したが、最近はいくつかのイベント(テイラー、ザ・クリエイター、ショーン・メンデス)以外でのコンサートストリーミングは実施しなかった。これらのコンサートビデオは、Apple Music内で見つけるのが難しいものもある。

しかし、今回の取り組みはアップルにとって大きなチャンスでもある。音楽ストリーミングサービス全体を眺めると、カタログはより似通ったものになり、誰もがお互いのパーソナライズされたプレイリストと発見メカニズムをコピーし合い、多くがラジオとポッドキャストを取り込んでいる。一方、数年前と比較して、ストリーム限定音楽やアーティストに対する包括的な支払いはそれほど流行っていない。音楽カタログの断片化はリスナーに対して不便を強いることになり、大量配信に失敗したアーティストにとって有害である可能性がある。そして複数の冗長なストリーミングサービスにお金を払いたくないアーティストファンからの反発を招く可能性がある。

その点、通常はカメラ付き携帯電話の揺れる画像としてしか見ることができないストリーミングコンサートビデオは、音楽のエコシステムに対する新しい追加要素と感じられる。もしプラットフォームがビデオの撮影と制作にお金を払う意思がある場合、プラットフォームのための強力な差別化要因となり得る。そして、今夜アップル本社で行われたビリー・アイリッシュの木で覆われたステージのように、記録されたショーが普通見られるツアーとは異なっている場合には、ファンを画面の前に釘付けにすることができる。単に一般的なアプリで音楽を聴くことに比べて、ビデオ視聴はショーを放送する会社への親しみを深める可能性がある。

Spotifyのような。コンサートビデオの面ではまだほとんど何もしていない競合他社に比べると、アップルはすでに先を行っている。今夜のような番組をさらにストリーミングすることで、Apple Musicは、従来の音楽ストリーミングにさまざまなレア動画やミュージックビデオ、およびCoachellaなどのストリーミングコンサートを統合しているYouTube Musicの、良きライバルになるだろう。幸運なことに同社は、世界中に小売店とオフィスを持っているため、より多くのショーの開催と記録のための移動の労力を減らすことが可能だ。

これまでのところ、Apple Musicはその成長を、同社の携帯電話、タブレット、コンピューターへの事前インストールに加えて、無料トライアルシステムに頼って来た。しかし、もしそれが業界のコンテンツ提供に欠けている部分を見つけて、その潤沢な資金を活用してプレミアムビデオに投資し、アーティストの役に立つことを示すことができたなら、Apple Musicはアップル自身から独立した、より多くの信頼を集めるブランドを構築することができるだろう。

原文へ

(翻訳:sako)

初のApple Musicアワード受賞者はビリー・アイリッシュとLizzo、LIL NAS X

アップルは今年からApple Musicアワードをスタートし、初の受賞者がApple Musicのエディトリアルチームの選考とストリーミングデータから選出された。Apple Musicアワードの頂点であるグローバル・アーティスト・オブ・ザ・イヤーの受賞者はBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)。日本時間12月5日午前11時30分から米国カリフォルニア州クパティーノのアップル本社にあるスティーブ・ジョブズ・シアターでビリー・アイリッシュがパフォーマンスし、その模様はライブストリーミングされる。

画像:Apple Music

Apple Musicアワードには5つのカテゴリーがある。エディトリアルチームが、グローバル・アーティスト、ソングライター、ブレイクスルー・アーティストのオブ・ザ・イヤーを選出した。アルバムとソングのオブ・ザ・イヤーは、ストリーミングデータに基づいて決定された。

ビリー・アイリッシュは、アルバム・オブ・ザ・イヤーと、兄のFinneas(フィンニア)と共同でソングライター・オブ・ザ・イヤーも受賞した。アルバム・オブ・ザ・イヤーは「WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?」に対して贈られたもので、これはApple Musicで10億回以上再生され、2019年で最も多く再生されたアルバムだという。

ブレイクスルー・アーティスト・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのは「Cuz I Love You」を歌うLizzo(リゾ)。ソング・オブ・ザ・イヤーは、今年Apple Musicで最も多くストリーミングされたLIL NAS X(リル・ナズ・X)の「Old Town Road」だ。

アップルは受賞者に贈るトロフィーについて、プレスリリースで「磨かれた1枚のガラスシートと機械加工され酸化被膜で覆ったアルミニウムボディーとの間にAppleのカスタムシリコンウエハーを配しています」。

【中略】

「世界の音楽を皆様の指先に届けるデバイスを動かすのと同じチップがApple Musicアワードの真ん中に座っているのは象徴的です」と述べている。

Apple Musicアワードが今年スタートしたのは、ハードウェアの売上が伸び悩む中でアップルがサービスに力を入れていることの表れだ。アップルは今年、Apple TV+、Apple Arcadeと新しいサブスクリプションサービスを開始し、どちらもアップルだけで楽しめるコンテンツであることを前面に押し出している。

Apple MusicのライバルであるSpotifyも先日、独自のミュージックアワードを設ける計画を発表した。ストリーミングとユーザーエンゲージメントのデータに基づいて受賞者が決定される。第1回のSpotifyアワードは来年3月5日に、都市としてSpotifyの最大のマーケットであるメキシコシティで開催され、有料テレビサービスのTNTでラテンアメリカのスペイン語圏向けにライブ中継される予定だ。

アップルのApple Musicおよびインターナショナルコンテンツ担当バイスプレジデントであるOliver Schusser(オリバー・シュッサー)氏はプレスリリースで「Apple Musicアワードは、世界で好まれているアーティストの情熱、エネルギーそしてクリエイティビティを評価すべくデザインされています。初の受賞者たちは音楽的にも多様であり、深い社会的会話に火をつけ、文化に影響を与え、世界中のお客様を鼓舞しました。彼らを祝うことは私たちにとってもこの上ない喜びです」と述べている。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Apple Musicが一年を振り返るプレイリスト「リプレイ」を提供

Apple MusicはSpotifyに対抗する新機能、Apple Music Replayを発表した。ユーザーは2019年に聴いたお気に入りの曲を振り返ることができる。これはSpotifyで人気の年末レビュー機能、Wrappedに似ているが、Appleバージョンは単なる年間サマリーだけではない。これは現在進行形の体験だ。

Apple Music Replayを選ぶと、そこには2019年のトップソングのプレイリストが表示
されるだけでなく、Apple Musicを契約して以来毎年のプレイリストも見ることができる。これらはApple Musicのライブラリに追加できるのでいつでも、オフラインでも、聴くことができる。ふつうのプレイリスト同様Apple Musicリプレイは他の人とシェアすることもできるので、友達とトップソングを見せ合ったり、SNSに投稿したりできる。

そして、SpotifyのWrappedが年間の振り返りにとどまっているのに対して、Apple Musicレプレイは一年間ずっとアップデートされ続け、ユーザーの音楽テイストや興味に従って進化していく。プレイリストや関連データは毎週日曜日に更新されてユーザーの最新のリスニング傾向が反映される。

こうして作られるプレイリストはお気に入りのコンピレーションといえるものになり、年末に一度だけでなく、一年を通じて価値が追加され続ける。そして1月になると、2020年リプレイのプレイリストが白紙状態で、Apple Musicの6000万曲の中から見つかるお気に入りの曲が追加されるのを待っている。

Apple Music リプレイは、Apple Musicの全プラットフォームで利用可能で、ウェブではreplay.music.apple.comから入れる。

Apple Music リプレイは使ってたのしいだけでなく、AppleがSpotifyとの競争力を強化する役割を担っている。Spotifyはストリーミングデータを使ってさまざまなパーソナライズされたプレイリストや機能をユーザーに提供している。最近同社は、予想以上に好調な売上で黒字に転じた決算を報告し、有料メンバー数は9月末で1.13億人に達した。一方Appleの有料メンバー数は、6月末時点で
6000万人だった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple TV+が学生を取り込む、Apple Music学生プランなら無料で視聴可能

Apple(アップル)は新ストリーミングサービスApple TV+の11月1日開始を前に、Apple MusicとApple TV+のバンドルサービスを学生向けに提供すると発表した。Apple TV+で最初のヒットになると噂される番組 「Dickinson」のスター、Hailee Steinfeld(ヘイリー・スタインフェルドのInstagramストーリーによると、Apple Musicの学生プラン会員はApple TV+を無料で見ることができる。

この発表は以前に9to5Macが発見していた。

スタインフェルドはファンの間で番組への期待を高めるために行われたInstagram主催のQ&Aで、「Apple Musicの学生会員はApple TV+を無料で利用できる」とバンドルサービスについて話した。

steinfeld announcement「学生メンバーは11月1日金曜日に彼女の番組を無料で見られるだけでなく、同じサブスクリプション契約でニューシングルのAfterlifeを聞くこともできる」と付け加えた。

Apple Musicの学生プランは月額4.99ドル(日本では480円)でApple Musicに登録されている5000万曲の楽曲をはじめ、ローカルラジオ局のライブ放送、アップルがまとめたプレイリスト、その他のオリジナルコンテンツを自由に聴くことができる。

Apple Music – Apple TV+バンドルは以前から準備中であると噂されており、ライバルのSpotifyがHuluと手を組み先手を打ってバンドルサービスを始めるきっかけにもなった。

しかしアップルは9月にこのTVストリーミングサービスを正式発表したとき、アップル製デバイスを新規購入した顧客にApple TV+を1年間無料で提供すると公表して世間を驚かせた

もちろん学生は大人たちのように高価なスマートフォンやタブレットをしょっちゅう買い換えたりしない。つまり「新規購入」の特典を受ける機会は少なく、TVシリーズを見るためには月額4.99ドルを払わなくてはならないいところだった。

ちなみにApple TV+のデビューと共に放映される番組は、公開に先立ち評論家から賛否入り混じった評価を得ている。ジェニファー・アニストン、リース・ウィザースプーン、スティーブ・カレルといったスターを揃えた「The Morning Show」は、「退屈」で「ちっとも面白くない」とまで言われた。しかし、Dickinsonは明るい材料であり、Apple TV+の大ブレーク作品になると言う人までいた。アップルがそうした評判やスタインフェルドの1240万人のInstagramフォロワーを活用して、さらに多くの視聴者を獲得しようとするのは当然の行動だ。

アップルは、Music/TV+バンドルについて、スタインフェルドの発表以上の詳細を公表していない。プレスリリースもApple TVのTwitterアカウントのツイートもない。つまりアップルは、スタインフェルド固有のファンベースという狭いターゲットに向けてニュースを告知したことになる。

これは期間限定のサービスではなく、Apple Music学生プランに無条件で付加される特典のようだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Musicがウェブ版の公開ベータを開始

Apple Musicがウェブにやってくる。米国時間9月5日にApple(アップル)は、人気ストリーミングサービスのウェブバージョンの公開ベータを開始する。世界中のApple Music登録ユーザーが利用できる。Apple Musicが公式にウェブ上で提供されるのはこれが初めてだが、この数ヶ月間に非公式のサイトが 数十万人のユーザーを集めて注目を浴びていた。

同サービスのウェブバージョンに対する抑圧された要望が存在していたことは間違いない。

Apple Musicの登録ユーザーがウェブバージョンを使うには、beta.music.apple.comに行ってApple IDを使ってサインインすればいい。

新サービスには、Apple Musicカタログや自分のライブラリー(同期している場合)の楽曲の検索と再生、プレイリストなど多くの基本機能が利用できる。

Apple Musicアプリのライブラリ、見つける、For You、ラジオなどの主要メニューも利用できる。その他の機能は今後追加されていく予定だ。

ベータテスト期間中、Appleはユーザーのフィードバックを受け付けており、サービスの改善やバグの修正に役立てる。

後日、新規ユーザーも同ウェブサイトを通じてApple Musicにサインアップできるようになるが、現在はほかの場所でサインアップした登録ユーザーのみが利用できる。

Apple Musicのウェブバージョンは、同社が音楽サービスをプラットフォームを超えて普及させようという方策の一環だ。

Apple MusicはすでにiPhone、iPad、Apple TV、Apple Watch、およびMacで利用できる。そして今年のWWDC 2019イベントで、AppleはMacのiTunesアプリを解体し、MusicというスタンドアロンアプリでライブラリーやApple Musicのストリーミングサービスなどを利用できるようにする計画を発表した。

Apple Musicは、Apple以外のプラットフォームでも、Android、Window、Sonos、Amazon Echoなどに提供されている。

クロスプラットフォームのサポートは今日のストリーミングサービス市場では必須だ。Apple Musicは、Spotify、Pandora/SiriusXM、Amazon Music、YouTube Music、およびその他のローカルサービスと競合している。

最新データによると、Spotifyの4〜6月の四半期時点の有料登録者は1億800万人で、対するApple Musicは6月末に6000万ユーザーを突破した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェは完全電動スポーツカーTaycanにApple Musicを標準装備

ポルシェ(Porsche)は米国時間の8月19日、発売予定の完全電動スポーツカーであるTaycanにApple Musicを組み込むことを明らかにした。これは、Apple Musicが車載用のスタンドアローンのアプリとして採用される最初の例となる。

この発表は、ポルシェが車内のデジタルエンターテイメントに注力しているというだけでなく、Apple(アップル)とのさらなる関係強化にも取り組んでいることを物語るものだ。

Apple Musicの標準装備は、熱い期待を寄せられているTaycanから始まることになる。しかし、Appleとポルシェとの関係はそこで終わるわけではないと、ポルシェ・ノース・アメリカのCEOであるKlaus Zellmer(クラウス・ゼルマー)氏はTechCrunchに語った。

AppleのCarPlayは、iPhoneのルックアンドフィールを、車のコンソール中央のディスプレイにもたらすものだが、すでに新しいポルシェのモデルには採用されている。そこにはTaycanも追加されることになる。さらにCarPlayのときと同じように、完全に統合されたApple Musicアプリも、やがてすべてのポルシェのラインナップに採用されていくはずだ。

その意図するところは、すべてのポルシェの顧客に「同じバンド幅のサービス」を提供することだと、ゼルマー氏は言う。そしてApple Musicは、ストリーミングサービスを利用できる技術を採用した他の新しい車種にも導入されるということ。これと同じ趣旨の発言は、ポルシェAGの取締役会メンバーであるDetlev von Platen(デトレフ・フォン・プラテン)氏の声明の中にも見られる。

現状では、Appleとポルシェのパートナーシップにより、Taycanのオーナーは、車載のタッチスクリーンまたはボイスアシスタントを使ってApple Musicにアクセスできるようになっている。そして、その中の5000万曲と、Beats 1ライブストリーミングRadioステーション、キュレーターによって選ばれたプレイリストを利用できるのだ。Apple Musicは、個人会員なら9.99ドル(日本では9800円)の年会費がかかるが、最近有料会員が6000万人を超えた。

ここで言う「統合」とは、Taycanのデジタルタッチスクリーンに、Apple Musicアプリのアイコンが表示されることだけを意味するわけではない。ポルシェはエクスペリエンスをシームレスなものにしたかった。そこで面倒なサインイン、iPhoneとのペアリング、あるいは車用アカウントの準備といった操作をすべて省いた。それは、ポルシェがオーナーのApple IDを独自のPorsche Taycan IDにリンクさせることで実現している。それにより、ユーザーのiPhoneアプリ上のApple Musicコンテンツが、Taycanの中でもそのまま使える。

TaycanのApple Musicは、ポルシェのボイスアシスタントからもアクセスできる。ユーザーは、曲、アルバム、プレイリスト、ラジオ局の再生をしゃべってリクエストすることが可能だ。

ポルシェの新規、および既存のオーナーには、Apple Musicの6か月間の無料サブスクリプションが提供される。これは、Apple Musicの統合が、いずれはポルシェの他の車種にも適用されることを意味している。

無料期間が終われば、オーナーはストリーミングサービスの料金を支払う必要がある。とはいえ、Taycanオーナーの状況が米国におけるポルシェの顧客ベースを反映しているとすれば、多くの人がすでにApple Musicの会員になっている可能性が高い。またゼルマー氏によれば、米国のポルシェの顧客の80%以上がiPhoneを所有しているという。

またポルシェは、Taycanのオーナーに3年間の車内インターネットアクセスを無料で提供する予定であることも明らかにした。

「私たちの顧客は、ストリーミングのためのデータ消費量について何も心配する必要はありません」と、ポルシェAGのポルシェコネクト部門における販売およびマーケティング担当責任者であるLars Buchwald(ラース・ブッフヴァルト)氏は、アトランタにあるポルシェの北米本社で開かれた今回のイベントで述べた。

ゼルマー氏によると、Appleとポルシェは自然に調和するのだという。両社のブランドは、デザイン、テクノロジー、イノベーションのいずれをも重視する姿勢からして、かなり相性がいいということ。

両社のブランドは、クローズドシステムを好む価値観という点でも共有している。たとえばポルシェは、Apple CarPlayのライバルであり、オープンソースベースのAndroid Autoをサポートしていない。それは、必ずしもApple Musicが、Taycanや他のポルシェ車に統合されうる唯一のアプリであることを意味するものではないとしても、それ以外のものが採用されることはまずないだろうし、あったとしてもごくまれということになる。

「一般的な話ですが、私たちは常にプライバシー上の理由によって、システムを管理したいと考えています」とゼルマー氏は言う。「関係のない、あるいは不適切なマーケティングメッセージや広告が、私たちの顧客の目に触れることは望ましくないと考えています。私たちは、私たちの車のデジタルエコシステムに対して、だれによるアクセスを許可するのか、ということについて、常にかなり気を使っています。Appleが私たちのパートナーとして適している理由は、彼らの姿勢がまったく同じだからということもあるのです」。

画像クレジット:Porsche/K7 Musicの厚意による

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

Shazamのデータを活用したチャートがApple Musicに登場

Apple(アップル)は、2018年に4億ドル(約425億円)で買収した音楽認識アプリのShazamを活用している。今月前半にアップルが公式に開始した「Apple Music for Artists」ダッシュボードには、Shazamのデータに基づく分析が使われている。米国時間8月20日には、Shazamのデータを利用したApple Musicの新しいチャート「Shazamディスカバリー Top 50」を公開した。

このチャートには毎週、世界中のShazamのデータをもとに、注目アーティストのヒットしつつある曲、トップ50がフィーチャーされる。

Shazamアプリはこれまでに10億回ダウンロードされ、鳴っている曲が何かを調べるために世界中のユーザーが1日に2000万回、ボタンをタップしている。このデータを使って、ブレイクしそうな曲が選ばれる。

これは、これまでの音楽チャートとは異なる指標だ。ダウンロード、購入、ストリーミングの数を参照するのではなく、これから来そうなアーティストを見つけ出そうとしている。

ただし、このチャートに含まれる曲が、その曲のライフサイクルのどの時点にあるかは、おそらくまちまちだ。大半は新しいアーティストだろうが、すでに大ヒットした曲が何らかの理由で含まれるかもしれない。このチャートにランクインする曲は、Shazamのチャートで動きが速いパターンである、急激に伸びている、着実に伸びている、ある地域で伸びているなどの特徴を示していると思われる。あるいは、これらのすべてに当てはまるかもしれない。

この新しいチャートには、米国をはじめとする10数カ国の傾向に基づいて曲が選ばれる。

Shazamが音楽チャートに進出するのはこれが初めてではない。現在、Shazamのサイトでは、米国やその他の一部の国のディスカバリーチャート10曲に加え、米国や日本など、そして世界のトップ200も公開されている。

Apple Musicの「ディスカバリー Top 50」は、今のところShazamのサイトのディスカバリーチャートとは一致していない。これは更新のタイミングによるのかもしれない。

この新しいチャートから、アップルがShazamを社内に取り込んだ理由がうかがえる。曲を認識するテクニックではなく、音楽のトレンドを知るためのデータを取得したかったのだろう。これはアップルがSpotifyと戦うための新たな手段になる。Spotifyは2017年にベータ版として独自のアーティストダッシュボードを公開し、アーティストやミュージシャンに有益な考察を提供して他社と差をつけていた。

Apple MusicのShazamのチャートは「見つける」タブに表示されていることもあるが、「Shazam」で検索して見つけることもできる。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Apple Music for Artistsがベータ終了、アーティストにプロモーションに役立つ情報を提供

Apple Musicは1年あまり前に、ミュージシャンのためのデータダッシュボードをローンチした。米国時間8月8日、同社はそのプロダクト、Apple Music for Artistsのベータを終了し、新しい機能をいくつか加えた。

まず、iPhoneアプリをリリースしたのでウェブだけのプロダクトではなくなった。ウェブとiOSのどちらでも、ミュージシャンたちは自分の曲が再生された回数や、リスナーの総数、曲が購入された回数などを知ることができる。

また「インサイトセクション」というものができて、そこで重要なデータをいつでも見ることができる。例えば、今度の新曲の最初の週は前の曲の最初のころと比べてどうだったか、ある曲の人気急上昇の時期、再生回数100万回を超えた曲はどれどれかなど。

Appleは昨年、音楽を認識するアプリShazamを買収したが、そのデータもApple Music for Artistsで見られる。これにより、単純にアーティストや曲を探すこと以外のリスナーの行動を知ることができる。それは、どちらかというと自然で自発的なアクションであり、曲を聴いて「おや何だろこれ?」と思ったときにやることだ。またShazamのユーザーはApple Musicのユーザーと必ずしも重ならないから、Apple以外のリスナーについて知ることもできる。

Apple Music for Artists

目標は、ミュージシャンに意思決定のためのデータを提供することだ。例えば、ある曲があまり再生されていないと思っても、Shazamでは大量に調べられていたりする。プロモーションの方法や媒体を変えるべきなのだ。

また、地図上で都市を指定して、特定の都市のデータもわかる。これからツアーをやろうとしているとき、訪問先を決めるのに役に立つだろう。また、その都市で予約すべき会場の大きさも分かる。

Appleによると、Shazamも含めてすべてのデータは、Apple Musicがローンチした2015年まで遡れる。アーチストは自分のアカウントを無料で入手できる

関連記事:Apple Musicの有料会員数が6000万人を突破

画像クレジット: Apple

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Spotifyが新興市場の36カ国でAndroid向けのLite版アプリを正式リリース

昨年ベータ版が公開されたSpotify Liteアプリが、アジア、ラテンアメリカ、中東、アフリカの36カ国で正式版としてリリースされた。日本は対象となっていない。

Liteアプリはインターネット接続が不安定、あるいは遅くても動作するように作られている。アプリ自体はわずか10MBで、古いデバイスやストレージ容量が少ないローエンドのデバイスでも使える。Spotify LiteはAndroid 4.3以降のデバイスで動作し、有料ユーザーも無料ユーザーも利用できる。契約プランの容量の上限が気になるユーザー向けに、月内の上限をあらかじめ設定し、その通信量に近づくと通知するオプションもある。

Lite版でも通常のアプリの90%の機能は使えるという。ビデオなどいくつかの機能は楽しみ方の基本的な部分には大きな影響を与えないとして省略されている。

広報担当者はTechCrunchに対し、現時点ではiOSのLite版をリリースする計画はないと述べた。制限のあるLite版から恩恵を受けるのはAndroidユーザーが多いとみられるため、これは合理的な方針だろう。

インドは重要な市場のようだ。Spotifyはインドで2月にすべてのサービスが提供開始となり、その後、6月にLite版を公開した

Lite版の大きな目的は、新興市場や古い機種を使っているユーザーを狙い、現在のユーザーベースを広げていくことだ。Spotifyは、現在2億1700万人のユーザーがいて、そのうち1億人が有料ユーザーだとしている。これに対しApple Musicのユーザー数は6月に6千万人を超えた

Spotifyのマーケット担当グローバルヘッド、Cecilia Qvist氏(左)は香港で開催中のイベント、RISEのステージでSpotify Liteのリリースを発表した(写真:David Fitzgerald/Sportsfile、Getty Images)

Google Play Storeのデータを見ると、Spotify Liteは100万回以上ダウンロードされている。Lite版がSpotifyのサービスの新たなエントリーポイントであることが知れ渡れば、この数は急上昇することが予想される。

Lite版のアプリは、Facebook、Facebook Messenger、YouTubeなどのサービスでも人気だ。特に新興市場では通信速度が不安定でローエンドのデバイスが多く使われているので、需要が高い。

画像:BRYAN R. SMITH/AFP / Getty Images

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Apple Musicの有料会員数が6000万人を突破

Apple(アップル)にとって今日最大のニュースは、同社でデザインの絶対的権威であったJony Ive(ジョニー・アイブ)氏の独立だろうが、大幹部の離脱に直面しながらも、会社のソフトウェア部門は前進を続けている。米国時間6月27日のフランスのニュースサイトNumeramaのインタビューに答えたAppleの幹部Eddy Cue(エディー・キュー)氏は、Apple Musicの有料登録者数が6000万人に達したことを明らかにした。

同社は登録者数が100万人増える毎に報告することにしているようで、去る4月には5000万人の節目を越えたことを発表している。

これでAppleの音楽サービスは、Spotifyを追い越すというミッションの中間地点をはっきりと越えた。現在Spotifyの定期購読者数は1億人だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Musicがインドで料金を値下げ、地元サービスに対抗

米国時間4月7日のWSJによると、Appleの音楽ストリーミングサービスは米国の有償利用者数でSpotifyを上回り、さらにインド市でも同じことをするべく大幅値下げに踏み切った。

さらにApple Music学生プランも月額60ルピーから49ルピーに、ファミリープランも190ルピーから149ルピーにそれぞれ値下げられた。

このニュースはThe Indian Expressが最初に報じ、その後ソーシャルメディアを通じて広まった。

値下げされた新料金は、既存ユーザー、新規ユーザー両方に適用されるようだ。

インドはストリーミングサービスにとって重要な市場であるとともに、最近はSpotifyだけでなく主要米国IT企業の戦いの場となっている。

今年3月、YouTube Musicとその有償サービスであるYouTube Premiumがインドに上陸し、すでに参入していたAmazon、Googleに続いた。Spotifyも今年インドに進出したが、Warner Muisicとの複雑なライセンス論争が巻き起こり、提供楽曲数に影響を与えた。

しかし、市場支配を目指して殴り合っているのはこれらの会社だけではない。

現在インドの音楽シーンは充実しており、Gaana、JioSaavn(JioMusicとSaavnが合併して作られた)、Wynkなどの地元企業も参入している。

そして最近、JioSaavnとGaanaは、両社とも年間購読料金を70%引き下げた。こうした値下げは、顧客を一年間囲い込み、YouTube、Spotify、Appleなどに近づけないことが狙いだ。JioSaavnのプレミアム会員料金は年間999ルピーから299ルピーへと70%引き下げられた。一方Gaana Plusは年間1098ルピーから298ルピーに値下げられた。

AppleはインドでのApple Music購読者数を公開していないが、世界では5600万人の購読者がいる。

同サービスはインド市場に向けてカスタマイズされており¥プレイリストにはマラヤーラム語、タミル語などの現地語の人気楽曲も含まれているとThe Indian Expressは書いている。ローカライズされたラジオ局が14局あるほか、インドの有名レコードレーベル、Saregama、T Series、Zee Music、YRF、Universal、およびSonyと提携している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple MusicがAmazon Fire TVにやってくる

米国では米国時間3月13日から、Apple TVをFire TVで利用できるようになる。Amazon Echoシリーズのスマートスピーカーでは昨年12月から対応していた。このニュースは、Apple(アップル)のCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏が2017年にAmazonとの合意を発表して以来、両ライバル間の緊張が和らいでいることを示す新たな事例としての意味がある。この契約によって、Apple TVのAmazonプライムビデオアプリが公開され、Amazon.comにはApple製品が戻ってきた。

それ以来、両社はこの合意に沿った動きをいくつも見せている。

例えば昨年、AmazonはApple製品の品揃えを拡大して、Apple TV以外にもiPad、iPhone、Apple Watch、Beatsヘッドホンなどの商品を販売開始した。さらにAmazonは同社のアプリFreeTime UnlimitedをiOS用に提供した。そして最近では、Apple MusicがEchoにやってきた。

そして今回、Amazon Fire TVにもやってきた。

これでApple Musicの定期購読者は5000万曲のストリーミング音楽をAlexaに頼んで聞くことができる。ユーザーは楽曲、アーティスト、プレイレスト、アルバムなどを「Alexa, play today’s hits on Apple Music」とか「Alexa, play music by [アーティスト名]on Apple Music」などと言ってリクエストできる。

Fire TV Cubeでは、複数の部屋にわたるミュージックグループの中でApple Musicをストリーミングすることもできる。

Fire TVでApple Musicを使うためには、Apple Musicスキルを有効にしてから自分のAppleアカウントにリンクする必要がある(Echoスピーカーで聞くために設定した人は再び設定する必要はない)。

Appleのサブスクリプション・サービスへと焦点を移動する決断(音楽のストリーミングに続いて近々ビデオのストリーミングサービスも)の恩恵に預かっているのはAmazonだけではない。

最近Appleは、Samsung(サムスン)との提携によって専用アプリを使ってSamsungのスマートTVにiTunesコンテンツを持ち込み、VizioLGなどのテレビメーカーとはAirPlay対応で同様の契約を結んでいる。RokuのAirPlay対応についても検討していると言われている。

Apple Musicは3月13日から米国のFire TVユーザーに提供開始される。Amazonは、数週間後には英国のFire TVおよびEchoユーザー向けにもApple Music対応機能が提供されると言っている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleは最新のコマーシャルでアリアナ・グランデなど人気ミュージシャンをミー文字にした

グラミー賞の時期に合わせてApple Musicが、3つの新しいコマーシャルを披露した。それぞれ、Ariana Grande(アリアナ・グランデ)、Khalid(カリード)、そしてFlorida Georgia Line(フロリダ・ジョージア・ライン)のニューシングルをフィーチャーしている。

各ビデオで、ミュージシャンはミー文字(Memoji)で表現されている(人の形をしたアニ文字(Animoji)の一種で昨年発表された)。そしてその唇が、彼らの最新曲に合わせて動く。ミー文字やアニ文字が大ウケすることはないと思うが、好きな人にとっては楽しいはず。

実はAppleは、昨年のグラミー賞の前にも、アニ文字の唇がChildish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)やMigos(ミーゴス)に同期する似たようなコマーシャルを作った。

The Vergeの指摘によると、ビデオを最後まで見ると小さな文字で、これらのミー文字は“プロフェッショナルにアニメーションされている”と表示される。だから、唇が歌と同期するアニ文字のビデオの出来があまり良くなくても、がっかりしないように。

画像クレジット: Apple

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Echoスピーカー、Apple Musicをサポート開始

Amazonは先日、近々Apple MusicがAmazon Echoデバイスで使えるようになると発言した。そして今、たしかに公開されたようだ。

AlexaでAppleのストリーミングサービスを使えるようにするには、最新のiOS/Android Alexaアプリでアカウントをリンクすればよい。Settings > Musicで選べる。

設定が終わったら、”Alexa, play music by Halsey on Apple Music” のようなコマンドが使えるようになる。 “on Apple Music” の部分を毎回言いたくなければ、Apple Musicをデフォルトサービスに設定すればよい。特定のアーティストを思いつかないときはプレイリストやジャンルをリクエストすることもできる

注意点が一つ:9to5macによると、現在この機能はAmazon Echoスピーカーでのみ利用可能で、サードパーティー製スピーカー(Sonos ONEやPolkのAudio Command sounderなど)でAlexaをサポートしているものではまだ動作しないようだ。

Appleのサービスは好きじゃないって? AlexaはSpotify、Pandora、Tidal、Deezer、そしてAmazon自身のAmazon Musicに対応している。

AmazonではなくGoogle製スピーカーを使ってるって? Apple MusicがGoogle Homeにいつやって来るのかまだ何もわかっていない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple MusicがAndoidタブレットでもネイティブ対応

Apple MusicをAndroidタブレットに載せることは、おそらくAppleにとって最優先課題ではなかったのだろうが、Android携帯のサポートを開始してから3年、大画面にも愛が注がれる。

このアップデートを最初に見つけたのは9to5macで、現在はGoogle Groupベータテスターにのみ提供されているが、2.7アップデートが公開されれば広く行き渡るはずだ。タブレット向けの新デザインでは、大画面を活かしたナビゲーションに改訂されている。

Appleは今年9月の主要アップデートでAndroid Autoに対応した。同社がGoogle製品のネイティブサポートを進めるにつれ、Google Homeにはいつ対応するのかが気になってくる。 つい先日同社はAmazon EchoにApple Musicがやってくることを発表しており、Musicサービスを提供するプラットフォームに関して広く受け入れているる様子がうかがわれる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple MusicがAmazon Echoにやってくる

12月中旬、Amazon EchoスピーカーでApple Musicの 曲を流せるようになる。たぶん、ちょっとした驚きだろう。2017年にHomePodを発売して以来、Appleはこの分野のライバルだ。

Amazonも独自の音楽サービスをしばらく提供してきているが、この分野で本格的に戦うことは諦めたように見える——少なくとも今のところは。代わりにEchoスマートスピーカーは、Pandora、Spotify、iHeartRadio、TuneInなどの幅広い実績あるストリーミングサービスにネイティブ対応している。

新しいスキルを使うと、ユーザーは特定の楽曲、ジャンル、プレイリスト、およびBeats 1ステーションをスマートスピーカーで聞くことができる。Apple Musicに対応することで、人気のスマートホーム製品はをまたひとつ急成長のサービス利用できるようになる。

Apple Musicは、今年定期購読者数5000万人を突破した。これでもまだ、7月に有料購読者数8300万人超えを発表したSpotifyには遠く及ばないが、AmazonにとってGoogle Home製品に対する強みが増えた。特にここ米国には大量のApple Musicの定期購読者がいる。

Appleにとっても、この提携によってApple Musicを利用できるデバイスが一気に増える。HomePodは現在349ドルで売られており、入門モデルのEcho Dotと比べて数倍高い。新しいスキルは、12月7日の週にEchoスピーカーにやってくる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook