Apple Music、歌詞注釈のGeniusと提携

Spotifyが、ポップミュージックのプレイリストに歌詞注釈を持ってこようとGeniusと提携したのは2016年のことだ。しかしながら、その提携はそれ以上発展しないようだ。Geniusは、Spotifyの競合相手とパートナーシップを結んだ。

Geniusは今日、ブログ上でAppleとの提携を発表した。この提携により、GeniusはAppleのデスクトップやiOSアプリにある“数千ものヒット曲”に歌詞を提供する。この提携に加え、Geniusはまた優先ミュージックプレイヤーとしてApple Musicを使う。

これは、GeniusのサイトまたはiOSアプリで閲覧する曲の再生はAppleのソフトウェアがデフォルト設定されていることを意味する。

「Apple Musicで音楽を聴きながらGeniusで歌詞や注釈を読めるというのは夢のような体験だ」とGeniusのCSO、Ben Grossは今回の発表に伴う声明でこう述べている。「Apple Musicを我々のオフィシャルミュージックプレイヤーにすることを誇りに思う。そしてその素晴らしい音楽プラットフォームにGeniusの歌詞を提供することは二重の喜びだ」。

Spotifyにとって、Geniusが競争相手に傾いたことは少なからず逆風となる。Spotifyはこのところ、成長を続けるApple Musicによってシェアの維持に苦しんでいる。本誌記者Sarah Perezが最近書いたように、歌詞や音声サポートの欠如はサービスを展開する上で弱点となりつつある。

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(翻訳:Mizoguchi)

Apple Musicに‘トップチャート’プレイリストが加わる

Apple Musicにグローバル、そして各国のトップ100を集めたプレイリストのシリーズが新たに加わった。プレイリストなので、ユーザーは自分の国のトップチャートあるいはグローバルのトップ100曲をいつでもストリームしたり、あるいはオフラインで聴けるようライブラリーに加えることができる。

この機能は、変更のプレビューをAppleにもらったRolling Stoneが最初に報じた。

グローバルと、Apple Musicが展開されている各マーケットのトップ100のチャート、計116チャートがまずは展開される。ほとんどの国でこうした新トップ100プレイリストチャートにアクセスできるが、利用可能かどうかは異なるだろう。

トップチャートプレイリストで面白いのはApple Musicのストリームに基づいて太平洋時間午前零時にアップデートされることだ。これによりプレイリストが常にフレッシュな状態となる。

Rolling Stoneのレポートによると、これらのチャートのリリースはストリーミング数の重要性が増しているためなのだという。レーベルやスカウトと同様、アーティストや彼らのマネジャーは、新たな才能を発掘するためにストリーミングチャートを参考にする傾向にあるとのことだ。そうした状況をAppleも受け入れているが、有料のストリーミングをより重視している。

これに関しては、北米においてはApple Musicが独占状態のため、その数字を追跡することは重要な意味を持つ。

Apple Musicは今や世界中に5000万人もの有料購読者を抱え、最近の収支報告に関するCEOのTim Cookのコメントによると、北米マーケットにおいてはSpotifyをしのいでいる。

「我々はこの四半期で北米でリーダーシップを取り、日本や、長年展開してきたいくつかのマーケットでもリードする立場にある」とCookは7月に述べている。

世界規模でみると、Spotifyが有料購読者8300万人でトップをいく。

しかしながら、新たなトップチャートがApple Musicアプリ内でただ面白みのないセクションになっているのではないことは指摘に値するだろうーダイナミックなプレイリストなのだ。

ゆえに、今日登場した新トップチャートプレイリストが、これまでのトップ200曲チャートに取って代わるということではない。

主要なストリーミングサービスの間では、プレイリストは主戦場だ。Spotifyは特にプレイリストのパーソナリゼーションに力を入れていて、メーンのDiscover Weeklyに加え、Release Radar、Daily Mixes(そしてYour Daily Car Mixの新バージョン)、Your Summer Rewind、Time Capsuleなどがある。

一方のApple MusicはFavorites playlistに加え、New Music Mix、Chill Mixを提供していて、iOS 12ではFriends Mixも展開する。

トップチャートのプレイリストは今日から利用できる。参考として、プレイリストのいくつかを以下に挙げておく。

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(翻訳:Mizoguchi)

Apple、TV/Music/Newsの定期購読一本化を検討中

The Informationの記事によると、Apple は同社のメディアサービスを1つの購読契約にまとめようとしている。現在Appleの主たるメディア購読製品はApple Musicだが、同社が他の分野にも投資していることは公然の秘密だ。

具体的には、同社はこれまでに数多くテレビ番組配信権利を買ってきた。しかし、Appleがどのように販売するかは誰も知らない。たとえば、iPhoneやiPadをAppleTVでAppleのコンテンツを利用するために、月額料金を払う方法が考えられる。

Appleは去る3月にTextureも買収している。Textureは1つの購読で何十もの雑誌をダウンロードして読めるサービスだ。同社はCondé Nast、Hearst、Meredith、News Corp.、Rogers Communications、およびTime Inc.と提携して各社の雑誌を配布している。

Textureは今も利用できるが、Appleがもっと大きな計画をもっていることは明らかだ。ウェブコンテンツのフォーマットを変更してAppleのNewsアプリで再配布することに加えて、雑誌の有料コンテンツを追加する可能性もある。

購読サービスを別々に3つ作る代わりに、Appleは統一購読サービスを作るとInformationは書いている。Amazon Primeと似ているが、物品の配達はない。

ユーザーは、月間あるいは年間の購読料を1種類払って、Apple MusicとApple TVのプレミアムコンテンツとApple Newsのプレミアムコンテンツを利用できる。

たとえ購読しているサービスを全部使わなくても、ユーザーがその価値を認めれば、解約者を減らす効果が期待できる。

高い定着率と幅広いアピールを維持できれば、今やiPhoneの販売台数が対前年比成長わずか0.5%というAppleの利益改善に貢献できるかもしれない。Appleがいつテレビやニュースのサービスを提供するかはまだ明らかになっていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの供用国が12増えたが日本はまだ

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの市場が新たに12か国増え、また有料音楽ビデオサービスは、17の市場で提供されることになった。

YouTubeのCEO Susan Wojcickiは、2月に、市場拡張の最終目標は100か国 、と大風呂敷を広げた。

YouTubeの最初の市場は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、韓国だった。今日(米国時間6/18)新たに加わったのは、オーストリア、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、ロシア、スペイン、スウェーデン、そしてイギリスだ。

YouTubeがその有料会員制サービスの体系を改定したのは5月で、これによりYouTube Musicという有料または機能に制限のある無料サービスがGoogle Play Musicをリプレースし、また音楽ビデオストリーミングYouTube Premium(前YouTube Red)が発表された。

YouTubeの新しいアプリ(Android)(iOS)Webプレーヤーも加わり、サービスの構造改革が行われた。新しい機能として、動的カスタムリコメンデーションや多様な検索オプション(歌詞や一般的な説明で検索できる)、そしてさまざまなジャンルやムードやアクティビティ(活動)に対応する“数千の”プレイリストが用意された。

YouTube Musicは、ビデオなし、オーディオのみだが、アメリカの月額会費が$9.99(ファミリープランは$14.99)で、SpotifyやApple Musicとの競合を意識している。一方YouTube Premiumはビデオサービスで、リプレースされたYouTube Redより2ドル高い$11.99、ファミリープランなら$17.99だ。最初の3か月はプロモーション期間とされ、無料だ。

YouTube Premiumは広告なし、であるだけでなく、バックグラウンド機能やダウンロード機能がある。会員はYouTube Originalsの番組やムービーにもアクセスできる。

アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、…これらの国々でYouTube RedやGoogle Play Music…ファミリープランを含む…の会員だった人は、自動的に現状料金でYouTube Premiumにアクセスできるようになる。

そのほかの国で Google Play Musicの会員だった人は、その国が対象市場になり次第、現状料金で自動的にYouTube Music Premiumにアクセスできるようになる。音楽やプレイリストへのアクセスは、Google Play Musicのときと何も変わらない。

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YouTubeが有料会員制のRedサービスを改築して単独の音楽ストリーミングを提供Google Play Musicはそっちへ吸収

メッセージングに関するGoogleのフォーカスもそうだが、ストリーミングと音楽を独立のプロダクトにしたいというYouTubeの取り組みにも、混乱と出鱈目がもっぱら感じられる。今回同社は、それを単純化し一本化すべく、音楽と動画を分離し、前者に関して新たなサービスを立ち上げた

そのYouTube Musicは名前が示すとおり、5月22日にローンチされる音楽ストリーミングサービスだ。それはApple MusicやSpotifyとまともに競合することを目指し、業界の標準的なやり方として、最初は無料の試用期間、その後は月額$9.99の会員制になる。

広告が入る無料バージョンもあるが、それにはBGM化や曲のダウンロード、音楽発見機能などの、有料版にある機能がない。なお、気になっていた人もいると思われるが、これまでのGoogle Play MusicサービスはYouTube Musicにリプレースされる。

YouTube Musicは元々、有料制のビデオストリーミングサービスYouTube Redの一部だった。しかし今回の分離により、月額$11.99出してYouTube Redの会員になる人は、両方のサービスを利用できる。そしてこれからは、音楽とビデオの両方をカバーするという意味で、YouTube RedはYouTube Premiumへと改名される。

ますます混乱してきたようだが、要するにYouTubeは、顧客に音楽オンリーの有料会員制サービスを提供し、あと2ドルでビデオも楽しめますという人参をぶら下げたのだ。もっと意地悪な見方をすれば、YouTube Redが2ドル値上げされたのだ。お好きな方の解釈を、お取りいただきたい。

でもこの分割はとても合理的だ。SpotifyやApple Musicのような優れた音楽ストリーミングサービスがあるのに今でもYouTube上で無料で音楽を楽しんでいる人は多い。とくに途上国では、公共交通機関の中や、いろんなところに、たくさんのYouTubeリスナーがいる。それは、Spotifyなどが食い込めない市場だ。

しかしYouTubeのこの新しいサービスは当初、先進国市場(“第一世界”)だけを対象とする。それらは最初、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、そして韓国。次の段階でオーストリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、ロシア、スペイン、スウェーデン、イギリスへ展開される。

画像クレジット: Patrick T. Fallon/Bloomberg, Getty Imagesより

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Apple Music、有料会員数が4000万人突破!サービス開始から3年足らず、Spotifyを猛追

eng-logo-2015アップルの音楽ストリーミングサービスApple Musicの会員数が、4000万人を突破しました。毎月5%のペースで会員数を増やしており、トップを走るSpotifyの毎月2%増にくらべてもかなりの増加率です。

エンタメ系情報サイトVarietyの報告によると、アップルはApple Musicの有料会員数が4000万人の大台を超えたことを正式に認めたとのこと。2015年のサービス開始から3年足らずでの4000万人到達は、同じ有料会員数を獲得するのに8年かかったSpotifyに比べると驚異的な伸びと言えるでしょう。

もちろん、Spotifyのサービス開始当初とApple Musicのその時期とでは音楽業界の流れも大きく異なっているうえ、アップルにはiPhoneという強力なApple Musicプロモーションツールがあるわけで、それを考えると、現在でもリードを保っているSpotifyの凄さというのも感じられる話題ではあります。

もうしばらくすれば、Apple MusicがSpotifyの会員数を射程距離に捉えると考えられるものの、Spotifyが4月24日に予定するイベント、またはその前後で発表するとうわさの新サービスやデバイスいかんによっては、まだまだ面白い展開になることが考えられます。

われわれ音楽好きにとっては、より良い音楽体験が提供されるようになる方向であることは間違いありません。

関連記事:Spotify、楽曲再生の制限を緩和する新無料プランを準備中。4月24日のイベントで発表?

なお、Varietyは長年アップルで役員を務めているOliver Schusserが新たにApple Musicおよび国際コンテンツ部門のトップに就任することも伝えています。Schusser氏はこれまで、App Store、iTunesムービー、テレビ、iBooks、Apple Podcastなどのプロジェクトに携わっていた人物。今回の人事により拠点をロンドンからカリフォルニアに移し、インターネットソフトウェアおよびサービス部門のシニア・バイス・プレジデントであるエディ・キュー氏直下で働くことになります。

一方で、Schusser氏の異動はBeats 1時代からApple Musicを率いてきたジミー・アイオヴィン氏がもはやApple Musicのトップではなくなったことも意味します。これまでアップルで明確な肩書もなかったアイオヴィン氏ではあるものの、その存在が初期のApple Musicの浸透に大きく貢献したであろうことは言うまでもありません。

アイオヴィン氏についてはこの1月に「2018年後半にもアップルを離れる」との報道が流れました。この報道は否定されたものの、そのアップルにおける立場はかなり縮小している模様です。

Engadget 日本版からの転載。

Apple HomePodの予約販売はローンチ前日で売り切れ…生産量を抑えたか?

HomePodは、Appleが大ヒットをねらった製品ではない。たしかに良い音質のスマートスピーカーは売れるようだが、Appleは参戦がやや遅くて、AmazonやGoogleに水をあけられていた。また同社は、ローンチ時のSiriの機能が少ないことを、批判されていた。

しかし、ある測度に関しては、Appleの最初のアシスタント専用デバイスは文句なしだったようだ。お客様に大感謝か、あるいは少なくとも、同社の予想は間違っていなかったのだ。すなわちAppleのサイトでは、予約販売用に用意した在庫がローンチの前日に完売となった

でも、そのほかのお店にはまだ在庫があるようだから、明日大急ぎでApple Storeへ行けば、場所によっては買えるかもしれない。ただしこれは、製品の予想外の人気を示しているのか、それとも用意した在庫が少なめだったのか、どっちだろう?

しかも同社は、製品が最終的に完成してから2か月近く、リリースが遅れた。そのために、初代の製品のスタート時点の生産能力が結果的に低すぎた、ということになったのだろう。

ポジティブなレビューが多かったことも、ローンチ前のHomePodの人気に貢献しただろう。本誌TechCrunchのレビューなんか、“メジャー系のスマートスピーカーとしては文句なしに最高の音質”、と激賞している。ただし349ドルという値段の高さや、iOSとApple Musicに限定されるという弱点も、指摘していたのだけど。

運良く買えた人は、今ごろ、発送は(米国時間)2月9日という通知を受け取っているだろう。

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Apple、アーティストが楽曲の再生数と購入数を追跡できるダッシュボードを提供

今日(米国時間1/22)AppleはApple Music用の新しいダッシュボードを公開し、アーティストがファンの再生や購買の傾向を追跡し、自分の楽曲に関する様々な分析データを見られるようにした。Appleから独占情報を入手したBillboardが報じた。ダッシュボードはApple Music for Artistsと呼ばれ、現在一部のベータユーザーのみに公開されており、今春一般公開される予定だ。

この動きがSpotify対抗であることは明らかだ。昨年来Spotifyはアーティスト向けのサービスを次々と提供してきた。

昨年4月にSpotifyは同サービスのアーティスト向けダッシュボードのベータ版を正式公開し、ストリーミングの概要と分析の表示、プロフィールの管理などを可能にした。10月には、アーティスト専用アプリを公開し、ニューリリースのリアルタイムデータを含む類似のデータを提供した。また同じ月に、RISEと呼ばれる新進アーティストのプログラムも発表した

Pandoraにもアーティスト向けのダッシュボードがあり、ファンとつながるためのツールを提供して、短い音声メッセージを利用したり、ニューリリースやライブイベント、チケット販売などの情報を届けている。

当然Appleは追いつく必要があった。

Appleの新しいダッシュボードの特長は、ストリーミングと購入の両方を詳細に追跡できることだ。

ダッシュボードには2015年にApple Musicがスタートして以来の再生回数、放送回数、楽曲購入数、およびアルバム購入数が表示される。Insightパネルには、特定楽曲のオールタイム再生回数や購入数などのマイルストーンが掲載される。

また世界地図をクリックすると、楽曲が再生されている場所やユーザー層を都市レベルまで見ることができる(Apple MusicとiTunesが提供されている115カ国をクリックできる)。これはアーティストがツアーやライブの計画を立てるのに役立つ。

Appleはこのダッシュボードの一般公開に先立ち、フィードバックを返してくれるベータユーザーを対象にテストを開始する。Apple Music for Artistsは、今春Appleの数百万のアーティストに向けて公開される。

もちろん現時点でアーティストがApple Musicのダッシュボードだけを使うことは考えにくい。Spotifyが音楽トレンドをリードし、同サービスのプレイリストに載ることがアーティストのキャリアーになるという現状を踏まえると、まずはアーティストが自分の楽曲の動向を追跡するために最初にチェックする場所の一つになるのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Musicに年間9800円のプランが密かに登場

もしあなたがApple Musicの定期購読ユーザーなら、毎月9.99ドル、ファミリープランなら14.99ドル、学生なら4.99ドル払っているに違いない。しかしAppleが静かにもう一つのプランを追加していたことをTehnotが発見した。これからは99ドル払って12カ月間利用できるようになる。[日本語版注:日本では年間9800円]

この設定は実に奥深くしまわれている。Appleとしてはユーザーが今より少なく支払う方法を知ってほしくないからだろう。本誌でもさまざまな方法を試してみたが、この新しい年間プランを見つけるのは非常に困難だった ―― しかし、これは事実だ。

現在Apple Musicを定期購読者ではないユーザーに対しては、上の画像のようにMusicアプリは通常の月額プランしか選ばせてくれない。しかし、既存のユーザーはメンバーシップ設定へ行って年間プランに切り替えられる。つまり新規ユーザーはまず月間プランを購入してから切り替えなくてはならない。

さてここからは少々ややこしいのでしっかりついてきてほしい。次のApp Storeのデザイン変更で定期購読設定がアクセスしやすくなることを願うばかりだ

まずApp Storeアプリを開き、「おすすめ」タブの一番下までスクロールする。自分のApple IDをタップして、パスワードを入力したら、「Apple IDを表示」をタップする。ここで「登録」ボタンをタップすると、ようやくApple Musicのメンバーシップ設定にアクセスできる。画面はこんな感じだ(金額は国によって異なる場合がある)。

というわけで、もしあなたがしばらくの間Apple Musicを利用し続けるつもりなら、数回のタップで17.5%ほど節約できる。

これまででも、99ドルでApple Musicギフトカードを買ってサービスを一年間使うことはできた。しかし、ギフトカードが苦手の人にとってこのディスカウント価格を利用する方法はなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、Netflix式独自テレビ番組を製作するとの情報

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Appleは以前からオリジナル番組の製作に興味を示してきた。Appleはハードウェアの巨人だが、独自のコンテンツ・ビジネスに参入するのはこれが初めてではない。昨年夏にはJames CordenのLate Late Showからミシェル・オバマが車内でカラオケを歌うことで話題になったCarpool KaraokeシリーズをApple Music向けに購入している。AppleはDJ、ラッパー、プロデューサー、ヘッドフォン開発者のDr. Dreの半生を描くドキュメンタリーのを製作中で、このシリーズも今年中にApple Musicで公開される。

しかしAppleはこうした実験的試みよりもはるかに大きなスケールでコンテンツ作製に関与するようになるという噂だ。Wall Street Journalによれば、Appleは「台本あり」のテレビ番組、ないし映画の製作のために大物プロデューサーに積極的に近づいているという。AmazonやNetflixが提供しているプロダクトに近い大型の成果物を目指しているようだ。

Appleは「慎重に検討された少数の番組あるいは映画」の提供からスタートするとされるが、そうであれば―少なくとも当初は―新しいプラットフォームの提供というほど全面的ななものではない。ただしAppleはこうしたオリジナル・コンテンツを公開する方法についてまだ詰め切っておらず、コンテンツ製作に関して確定的な契約は結んでいないないという。

Appleのオリジナル・コンテンツの製作が、NetflixやAmazon Videoのような全面的なビデオストリーミング・プラットフォームの提供というより、現行のコンテンツ・プラットフォームの競争力をアップすることにあるらしいのは興味ある点だ。Apple Musicは着実に契約ユーザーを増やしているが、Spotifyを追い越すことには失敗している。

〔日本版〕原文記事のscriptedは「台本あり」と仮訳してあるが、事前に用意された台本に即して製作が行われる番組全般を指す。狭義のドラマに限らず、ドキュメンタリーや情報番組の場合もある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Musicの会員数が2000万に到達、数の威力で独占アーチストがチャートでTop 10入り

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Appleの音楽ストリーミングサービスApple Musicの成長は、昨年6月の立ち上げ以来、安定着実そのものだ。4月の時点で有料会員が1300万、そして9月には1700万を超えた。

今週同社は、Billboard誌の記事で、有料会員数2000万という、けっこうな一区切りに達したことを発表した。3か月で15%伸びたことになる。9月の数字で比較するとSpotifyの約半分だが、このスウェーデンの音楽サービスはAppleのOS埋め込み提供物よりも6年早く生まれている。

Appleのインターネット・コンテンツサービス担当VP Eddy Cueが挙げているおもしろい数字によると、まず、会員の半分はアメリカ以外の人たちのようだ。世界100か国で利用できるサービスだから、それも当然か。また、音楽消費の方法が変わってきたことの証拠として、会員の60%は過去一年、iTunesからまったく音楽を購入していない。

VPはついでに、グラミー賞にノミネートされているChance the Rapperの最新のミックステープColoring Bookが、このサービス独占でデビューしたことを宣伝した。CueはBillboard誌に語っている: “今年はすごい年だったね。アーチストたちはみんな、自分がナンバーワンになりたくて熱くなってた。Chance the Rapperは、Apple Music専属だが、それでもBillboardの(ストリーミング部門の)トップテン入りしている。そんなことは初めてだ、と思うね”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple Musicの最大の問題の一つが解決へ

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Appleは一部のユーザーから出されていたApple Musicへの強い苦情に対して対処を始めた。苦情が出ていたのは、Apple Musicのストリーミングサービスが利用者の個人ライブラリーとオンラインカタログのマッチングを行う際の機能の振る舞いである。この機能はAppleのiCloudを経由して利用者の音楽をクラウドからストリーミングできるというものだ。同社は現在、貧弱なマッチング技術をやめて、オーディオフィンガープリント(音紋解析)技術への移行を進めている。これにより、より正確な一致が可能となるのだが − おそらく最も重要なことは、このマッチング機能を利用者の個人ライブラリの音楽に適用する際に、Appleは音楽に対してDRMを適用しなくなるということだ。

これまでも、もし利用者が間違ってMac上の個人ライブラリ内の曲やアルバムを削除してしまった場合には、それをiCloudからダウンロードすることが可能だった。しかし、そのダウンロードされた曲には著作権が設定されてしまっていた。今回の変更によって、同様のシナリオで利用者が再ダウンロードを行った場合、ダウンロードされた曲はDRMフリーのままになる。

これは利用者の個人ライブラリそのものと、マッチングが行われる前に曲に対して利用者が保持していた権利を、より尊重するものとなる。

加えてApple Musicのマッチング技術自体も改善された。ストリーミングサービスの売りの機能の一つは、利用者は自分自身のライブラリの音楽を、サブスクリプションカタログに含まれる同じものからストリーミングできるということだ。しかしそれは、個人的に所有している曲への最善のマッチングとは言えない場合もあった。

なぜなら、以前はApple Musicは個人ファイルとのマッチを行うためにメタデータを使っていたからだ。これが間違ったマッチへつながったのである。Jim Dalrympleが彼のブログであるThe Loopで説明しているように 、ライブバージョンの曲がスタジオバージョンの曲とマッチするという経験をしている人たちがいる。これはApple Musicがより進んだマッチング技術ではなくメタデータを用いていたからである。

奇妙なことに、AppleはiTunes Matchサービスの中では、自身で自由に使えるより優れた技術を用いているのである 。

画面には、9.03.48 PMに2016年7月18日ショットApple Musicの代替サービスとして年間25ドルで利用できるiTunes Matchサービスは、利用者個人の音楽ライブラリを、CDからリッピングしたり他の手段で入手した音源も含めて、クラウドへ同期させることができる。しかしiTunes Matchは、ローカルの音楽をカタログとマッチさせる際に、Apple Musicのようにメタデータは使わず、遥かに正確なオーディオフィンガープリント技術を用いている。

iTunes Matchの機能は、利用者の個人ファイルとiTunes Music Store内の4300万以上の曲との比較を行うことによって実現されている。もし個人のファイルが、クラウド内のファイルと完全に一致しない場合は、それを直接クラウドにアップロードする。しかしまずはローカルファイルをオンラインにあるものとマッチさせようと努力する、マッチしないものだけをアップロードすることで、クラウドへの同期時間を大幅に節約できるからだ。

Dalrympleによれば、Apple Musicの加入者に対して現在1日に1から2%ほどの割合でこの優れたマッチング技術への切り替えが行なわれているが、まだ全部の切り替えは完了していない。更にDalrympleは(iTunes Matchを利用していない)Apple Musicの利用者は、Mac上のiTunesのiCloudsステータスカラムに「Matched」を意味する表示が出ることによって切り替えが終わったことを判断できると付け加えた。

Apple Musicも利用しているiTunes Matchの利用者は、今や事実上Matchサブスクリプションをやめても、個人的ライブラリをどこでも楽しめるという利点を失わずに済みそうだ。そしてもちろん、DRMフリーという利点も。

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(翻訳:Sako)

Apple、ジェイ・ZのTidalと買収交渉―ビヨンセ、カニエ・ウェストがAppleで聞けるようになる?

NEW YORK, NY - MAY 17:  Jay-Z (L) and Memphis Bleek perform during TIDAL X: Jay-Z B-sides in NYC on May 17, 2015 in New York City.  (Photo by Theo Wargo/Getty Images for Live Nation)

「競争して勝てないなら買収してしまえ」という格言もある。 AppleはTidalと音楽ストリーミングの買収について交渉しているという。Tidalのアプリはビヨンセやカニエ・ウェストのようなビッグ・ネームの独占先行配信権を持っている。

Wall Street Journalの記事によると、交渉は始まったばかりで、買収が成立するとは限らないという。しかしAppleは音楽ストリーミングの分野でSpotifyと激しい競争を続けており、Tidalを買収できればApple Musicを大幅に強化することができる。

Appleはドレイクなどで自身の独占先行配信も強くプロモーションしているが、この分野ではTidalが先行している。ラップ・ミュージシャンのJay・ZがTidalを5600万ドルで買収したのは 2015年の3月だった。その後、Tidalは全面的なリニューアルを実行し、トップクラスのアーティスト多数と契約することに成功した。ビッグネームのアーティストの一部はTidalの所有権を共有することになった。Tidalに所属する著名なアーティストには、アリシア・キーズ、カルヴィン・ハリス、アーケイド・ファイア、コールドプレイのクリス・マーティン、ビヨンセ、ダフト・パンク、ジャック・ホワイト、J.コール、ジェイソン・アルディーン、カニエ・ウェスト、デッドマウ5、マドンナ、ニッキー・ミナージュ、リアーナ、アッシャーらが含まれる。

Tidal Exclusive Videos

Tidalはこうしたスターたちを共同所有者に加えるという条件で最新の楽曲を配信する権利を得た。当初こうした取り決めはビジネスとしてうまくいくはずがないと思われていた。しかしこのシステムのおかげでTidalはカニエ・ウェストの新アルバム、Life Of Pabloを数週間にわたって独占的に先行配信できた。またビヨンセのビジュアルな新アルバム、LemonadeをストリーミングできるのはいまだにTidalだけだ〔ジェイ・Zとビヨンセは結婚している〕。

Tidal Mobile

Appleは音楽をフラグシップ製品であるiPhonesの売れ行きも左右するようなモバイルの重要な要素と位置づけている。Tidalの言い値がいかに高かろうと、これだけのビッグネームをストリーミングできるとなればSpotifyに対する大きな強みとなる。

AppleがTidalの買収に成功すれば音楽ファンには便利になる。現在のストリーミングはバルカン諸国のように多数のサービスが並立し、楽曲のカタログは異なるアプリの間で細切れにされている。人気ラッパーのドレイクとカニエ・ウェストを聞きたいなら2つのアプリをインストールしなければならない。しかし一部のビッグネームを除けば2つのアプリはほとんどのミュージシャンが重複している。しかしリスナーはそれぞれに月額10ドルの料金を払わねばならない。Spotifyがレディー・ガガの前マネージャーでテクノロジー分野の投資家でもあるTroy Carterをスカウトしてから独占配信の傾向はますます強化された。

Apple Musicは現在1500万人の有料契約者がいるがSpotifyは3000万人だ(無料も含めた全リスナーは1億人)。 Apple Musicは急成長したが、音楽ストリーミング・サービスなど聞いたこともないような新規ユーザーを獲得するためにはTidalの買収は非常に効果的だ。そうでないとライバルのSpotifyはプレイリストとリスナー別のカスタマイズのしやすさを武器に地歩を固めてしまいかねない。

ただしAppleは現在でもApp StoreとiOSのオーナーであることを利用してSpotifyを妨害していると批判されている。AppleがTidalを所有すれば、リスナーは便利になると同時に選択肢が狭められることになるのも事実だ。しかしApple MusicでTidalのアーティストが聞けるのなら熱心なSpotifyファンの中にもAppleにに乗り換えるリスナーが出てくるだろう。

画像: Theo Wargo/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Musicの新しいデザインは以前のiPodを彷彿とさせる

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本日、Appleはまったく新しいバージョンのApple Musicを発表した。シンプルさを念頭に置きながら、「まったくのゼロから」創り上げたと同社は語る。

この発表に加え、Apple Musicの有料会員数が1500万人を超えたことも明らかになった。ユーザーの多くはApple Musicが提供するコンテンツには満足しているものの、その複雑なUIは同サービスの弱点でもあった。それが今回のアップデートによって改善されるかもしれない。

今回のアップデートにより、Apple Musicのデザインは明るくかつシンプルなものへと生まれ変わる。以前のバージョンにあった複雑さを取り除き、快適にサービスが利用できるように配慮されている。何百万もの音楽を一気に表示するのではなく、バックグラウンドを有効に活用することで、対話するようにアプリを操作できるようになった。新しいデザインは、敷居が低くてシンプルな以前のiPodを彷彿とさせるようなデザインとなっている。

複雑さを抑えるため、Apple Musicを起動した直後の画面はユーザーの音楽ライブラリを表示するようになっている。そして、このライブラリは2つのセクションに分けられる。ローカルに保存された音楽のセクションと、ストリーミング音楽のセクションだ。現在のApple Musicには「For You」と名付けられたタブがあるのだが、それこそが音楽を見つけにくくしていた。

その「For You」タブは残されるものの、そのタブはさらにDiscover、Recently Played、毎日更新されるプレイリスト用のセクションに分けられる。

それともう一つ。新しいApple Musicには歌詞を表示する機能が加えられる。流れる音楽にあわせて歌うことができるようになったのだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

Apple Music、有料購読者数1300万人を突破

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芳しくないニュースの多い決算会見の中で、Apple CEO Tim Cookは、同社の拡大を続けるポートフォリオの輝かしい部分をいくつか、辛うじて示した。その一つが、Apple Musicの有料メンバー数の成長だ。

その数は1300万人となり、a href=”http://techcrunch.com/2016/02/12/apple-music-tops-11-million-subscribers-icloud-reaches-782-million/”>去る2月にEddy Cue、Craig Federighiの両幹部が発表した1100万人から上昇した。もちろん、この数字は巨漢のストリーミングゴリラ、Spotifyと比べると未だに見劣りする。

先月、CEO Daniel Ekは、オンライン音楽を支配する王者が登録者数3000万人を突破したとツイートした。

それでも、かつてBeatsと呼ばれていたサービスにとっては堅調な伸びだ。少なくとも、テイラー・スウィフト(およびスタントウーマン)の苦労が無駄ではなかったことを、私たちは知っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iTunes Radioが無料でなくなる、ただしBeats 1チャネルは残る

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iTunes Radioは1月28日より、無料でなくなる。Appleによると、このPandoraのようなサービスは今後、月会費9ドル99セントを払ったApple Musicの会員のみが利用できる。

ただし、Beats 1のライブのDJによるリスニングチャネルは、無料のまま残る。なおこれは、最近閉鎖されたBeats Musicのアプリとは違う。

Appleが本誌に述べたところによると、今後は、“合衆国とオーストラリアだけで提供される、広告で支えられているApple Music Radioのリスナーのためには、Beats 1をAppleからの主たる無料放送とし、広告で支えられる局は1月の終わりに廃止する。さらに、Apple Musicの正規会員であるリスナーは、弊社の音楽エキスパートたちがキュレートした数十のラジオ局にアクセスでき、コマーシャルなし、スキップ無制限で、さまざまなジャンルの音楽を楽しめる。Apple Musicの3か月の無料試用期間にはラジオ含まれる”、ということだ。

iTunes RadioはPandoraによく似ている。Pandoraは放送内容をユーザがカスタマイズできるが、スキップ数に制限があり、演奏される曲の順序はユーザが変えられない。しかしこの前の夏に発足したApple Musicは同社の一押しの音楽アプリとなり、最近の一連の動きはその地位をより確実にするためだ。

Spotifyと競合するApple Musicは、最近の報道ではユーザ数を着実に増やし、会員数は1000万に達している。Apple自身はこの数字を確認していないが、10月までに少なくとも650万が会員登録をした、と言っている。

Apple Musicは、同社の自動車ダッシュボードアプリCarPlayの主要機能でもある。

AppleはiPodでポータブルなmp3リスニングを普及させ、さらに今後も、競争に勝ち抜き、デジタル音楽のトップでいる気だ。2014年に30億ドルでDr. DreのBeats Electronicsを買収したことは、そのやる気を如実に示し、その買収で著名なレコード・プロデューサーJimmy Iovineを取締役会に加えることができた。そしてその彼が、Appleの新しい音楽事業を開発したのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Udacityの新設Nanodegree Plusプログラムは生徒の就職を保証する

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Udacity は提供しているNanodegree の認定プログラムを増強すると本日発表した。この営利目的の教育企業が新設したNanodegree Plusでは、学生の卒業後半年以内での就職を保証する。そうならなかった場合は授業料を全額返金するという。

通常のNanodegreeのコースは月々199ドル(12ヶ月以内に卒業すると半分が返金される)で、Plus版は月々299ドルだ。ただ、仕事を保証するのは適格なアメリカの学生に限られている。

Udacityは、週に10時間の勉強で9ヶ月ほどで卒業できると予想している。

この新しい学位は4つのコースに適用される。機械学習エンジニア、Android開発、iOS開発と上級ウェブ開発だ。Udacityは今後他のNanodegreeのコースにも保証制度を適用する考えだ。

Udacityの共同ファウンダーであるSebastian Thrunは、このプログラムの学生は「キャリアサービスチームとやりとりすることになります。学生は新設したキャリア・アドバイザー・プログラムとキャリア・コンシェルジュ・サービスを受けます」と伝えている。

もちろん、学生はUdacityの他のコースも無料で受けることができるが、それらには修了証明書はつかない。

ここ数ヶ月の間でUdacityは密かにパートナー企業の職と学生をつないでいた。UdacityはGoogle、Facebook、AT&T、MongoDB、 Clouderaといった企業と協力してプログラムを開発したため、学生もそのような企業に採用されたと考えられる。学生の中にはUdacityに入社した者もいる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Apple Music、登録者数1000万人を突破

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Apple Musicの登録者が1000万人を越えた。Financial Timesが報じた。この数字は、10月にCEO Tim Cookが明らかにした有料購読者数650万の50%増であり、成長の速さを示している。

Appleは昨年6月にこの音楽ストリーミングサービスをスタートし、3ヶ月間の無料トライアル期間を設けた(Android版Apple Musicは11月に公開された)。登録を解除しなかったユーザーは、月額9.99ドルを払って有料購読者になる。

同じくデジタル音楽プラットフォームであるSpotifyは、現在2000万人以上の有料メンバーを持っている。両サービスとも同じような価格で無制限のストリーミングを提供している ー Spotify Premiumの料金は月額10ドル。

これもオンライン音楽サービスのPandoraには月間アクティブユーザーが7800万人いるが、有料購読者はわずか390万人だけだ。しかし、サービス内容は根本的に異なり、Pandoraはカスタマイズされたラジオを聴くことに焦点を絞っている。

これまでAppleはデジタル音楽の世界で競争力を維持するために様々な試みを行ってきた。ストリーミングサービスがiTunesのビジネスを奪いはじめた今、Apple Musicはオンラインリスニング分野の牙城を守るための方策のひとつだ。

Appleは2014年にBeats Electronicsを30億ドルで買収し、同年秋にBeatsの名前を冠したサービスを閉鎖した。

Appleは、コメントの要求に返答していない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ビートルズがストリーミングにやって来た―Apple Musicなどでついに全曲が聞ける

** ARCHIV ** Die Beatles, von links, John Lennon, Paul McCartney, George Harrison und Ringo Starr, machen am 4. November 1963 eine Pause auf einem Sofa waehrend einer Probe im Prince of Wales Theater in London. In Hamburg wird am Donnerstag, 11. September 2008, der Beatles-Platz eroeffnet. (AP Photo) The Liverpool beat group The Beatles, with John Lennon, Paul McCartney, George Harrison and Ringo Starr, take it easy resting their feet on a table, during a break in rehearsals for the Royal variety show at the Prince of Wales Theater, London, England,  November 4, 1963. (AP Photo)

数週間前から流れていた噂どおり、ザ・ ビートルズの公式ウェブサイトはバンドの全楽曲がApple Music、Spotifyなどすべてのストリーミング・サービスに開放されたことをことを確認した。現地時間のクリスマスイブ(米国時間12/23)の開始と同時に配信が始まる〔日本版:日本でもすでに公開されている〕。

今回の決定は、タイミングからしても最高のクリスマスプレゼントとなった。また、これまでストリーミング配信に懐疑的だったアーティストの動きとしてもきわめて大きなものだ。

実はビートルズがiTunes Storeでデジタル版の楽曲を販売するようになるにも何年という年月を必要とした。ビートルズのアルバムがiTunes Storeに登場したのは、数限りない噂の果て、やっと2010年になってからのことだ。これはデジタル音楽のプラットフォームを提供するApple Inc.と高名なバンドの全楽曲を管理するApple Corpsとの粘り強い交渉の末だった。ユーザーが自由に個々の楽曲を聞けると同時にそこから得られる収入を双方のAppleにとって最高にする仕組みを作ることは容易な仕事ではなかったようだ。

ストリーミング配信についても同様の困難があり、著作権者側から見れば、Apple Musicの取り分が不当に大きいと考えられてきた。しかし最近Apple Corpsはビートルズのアルバムをそろそろストリーミングで公開する時期だと考え直したものと思われる。

リマスターされたスタジオ録音アルバム13種類、スペシャル・コレクションが4種類が現地時間のクリスマスイブの午前12時1分から世界各国で公開される。Apple Music、Spotify、Google Play、Amazon Music、Deezer、Tidal、Slacker、Groove、Rhapsodyはすべてビートルズの曲をフィーチャーする。

今年、一部のアーティストはストリーミング配信に参加しないことを強い言葉で述べた。中でもテイラー・スウィフトがApple Musicなどのビジネスモデルに反発して「ストリーミング・サービス提供者はレーベルやアーティストに十分な支払いをしていない」と批判したのは大いに目立つ行動となった。 スウィフトは当初、新アルバム『1989』をストリーミングに登録しなかったが、複雑な交渉の後、『1989』はApple Musicに復帰した

さらにその後になるが、英国の歌手アデルは最新アルバム『25』をストリーミング配信することを拒絶している。トム・ヨークなど、何年も前からストリーミング配信では聞くことのできない他のアーティスもかなりの数存在する。

画像: AP Photo

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AppleがAndroid版Musicを開発した理由―編集長がエディー・キュー上級副社長にロング・インタビュー

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今日(米国時間11/10)、 Apple MusicがAndroidにやって来た。これはplleにとって最初のAndroidアプリではないものの、最初のユーザー体験を中心としたAndroidアプリであることは間違いない。

アプリをダウンロードできるようになったからには、デベロッパーはAppleがどうやってiOS向けに開発されたMusicアプリをAndroidに移植したのか詳細に研究するに違いない。OSのほぼ全機能を利用する音楽アプリが別のOSでどのような姿を取るのかが分かるし、それによってAppleがモバイル時代におけるアプリの将来像をどのように捉えているか判明するからだ。

私はアプリの公開に先立ち、Appleのインターネット・ソフトウェアとサービス担当の上級副社長、 Eddy Cueにインタビューし、まさにこの点を聞いたので以下に報告したい。

「われわれはApple Musicに対するこれまでのユーザーの反応にたいへん喜んでいる。ユーザーは人間の専門家による楽曲のキュレーション、ディスカバリー、ラジオなどの特色を気に入ってくれたと思う」とCueは述べた。続いて、CueはAppleがこうした方針を採用した理由の説明に移った。

われわれが音楽の分野に手をつけたのは大昔だ。しかしその当初からAppleは万人のための音楽を目指してきた。ユーザーがどこにいようと、どんなデバイスを使っていようと、持っている音楽すべてを楽しめる仕組みにしたのはそのひとつの現れだ。

AppleがMusicのAndroid版を作ったのも同じ理由だ。Android版はiOSが公開されている世界の地域すべてで公開される。例外は中国だが、これも近々ベータ版が公開されるはずだ。Apple MusicのAndroid版はiOS版にきわめてよく似ている。3ヵ月の無料トライアルも同じだ。価格も世界中で同じ。Android 4.3以降で作動し、これにはFor You、New、 Radio、Beats 1、Connect、Musicが含まれる。

Apple Music on Android Image

つまりユーザーが別のデバイスにApple Musicをインストールしており、ライブラリーをすべてクラウド上に持っているなら、そのすべてがAndroidアプリからもアクセスができる。もしすべての楽曲をクラウドにアップロードしていないとしても、Androidアプリをインストールしたときに使ったのと同じApple IDで過去に楽曲を購入しているなら、Appleはユーザーが購入した曲をすべて楽しめるようにする。

Android版Apple Musicはまだベータ版だ。という意味はいくつか重要な機能が欠けている。音楽ビデオの再生はまだできない。ファミリー・プランの契約ができない。ただしユーザーがすでに他でファミリー・プランに加入ずみなら、承認されたIDでアクセスできる。

Android版を開発する際、われわれはできるかぎAndroid OS本来の機能を尊重した。

これはAndroidのネーティブ・アプリだ。ルック&フィールも完全にAndroidのものだ。メニューもAndroidだし、横棒3本のいわゆるハンバーガー・アイコンがトップに表示されるところも同じだ。どこもAndroidらしくないところはない。

続けCueはAppleが膨大な労力を費やしてAndroidのネーティブ・アプリを開発した背景を説明した。

われわれはユーザーに自然なアプリだと感じてもらいたかったからだ。Androidデバイスのオーナーが他のAndroidアプリを使う場合と同じく自然にApple Musicを使ってもらうのが理想だ。Androidアプリには一定の文法があり、ユーザーはそれに慣れて、自然に感じている。共有アイコンのデザインのような単純なものからメニューのツリー構造まで〔iOS版とは異なるが〕、Androidユーザーはそれに慣れている。われわれはユーザーが〔OSによるデザインの差などに〕煩わされることなく、じっくりApple Musicの機能を利用してもろいたいと考えた。

音楽は普遍的だ。さらに重要なことだが、音楽には国境がない。Apple Musicはなんとしても世界で出来る限り多くのユーザーにアクセス可能でなければならなかった。Androidの普及率は、特に途上国では依然としてiOSを大きく引き離している。.

Kantar Worldpanelの調査パネルによれば、 Androidは中国で77%、日本で60%前後のシェアを保っている。ドイツでは79%、スペインではなんと90%だ。それぞれの地域で
iOSは2位につけているものの依然、差は大きい。現在Androidが支配的な地域にAndroidアプリとしてApple Musicのカタログを持ち込むことは来るべき世界的なストリーミング戦争で確固たる橋頭堡を建設するために欠かせないとAppleは判断したということになる。

さらに大きな理由もある。機種乗り換え問題だ。最近の決算発表の電話会見で、Appleの CEO、Tim Cookは said that iPhoneに新規購入者の30%はAndroidからの乗り換えだと発表した。これは実数として膨大な数だ。こうした機種乗り換え組の新規ユーザーのためにも、Apple MusicのAndroidアプリでAppleのサービスに馴染んでもらうのは重要だ。

最初のAndroidアプリはベータ版であり、Chromecast AudioやAndroid Wearとの互換性については発表されていない。アプリはスマートフォンに最適化されているはずだが、Android 4.3が動作するタブレットの多くでも正常に作動するはずだ。

小さいが、興味ある矛盾は、Androidアプリを通じてApple Musicのサブスクリプション料金を支払うことになる点だろう。 Googleは原則どおり、料金の30%を手数料として徴収する。これも一種のフェアプレイには違いない。

「これはAppleとして最初の〔他のOS環境での〕ユーザー中心のアプリだ。われわれはユーザーのフィードバックに特に期待している。われわれはAndrodアプリらしいAndroidアプリに仕上げるために大いに努力した。この点についてユーザーの感想が聞きたい」とCueは最後に強調した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+