Google Pixel、最新アップデートで通話中に返事を入力できる機能など搭載

Google Pixelで、通話中に文字入力して話すことができるようになる機能を含むアップデートが配信される。このアップデートは、Pixel 3a~Pixel 5a 5G端末には本日、米国時間3月7日から、Pixel 6とPixel 6 Pro端末には2022年3月末から配信される予定だ。

最も注目すべき新機能は、通話中に話すことができない、あるいは話したくないという人に向けたものだとGoogleはいう。通話中に、相手が話していることの文字になったキャプションを見ることができ、相手側で読み上げられる返事を文字入力で行うことができるようになる。またこの際、独自のメッセージを入力するだけでなく、あらかじめ用意された返事を選ぶこともできる。このアップデートは、Googleのライブキャプション機能を拡張したもので、デバイス上の音声に自動的にキャプションを付けることができる。

画像クレジット:Google

またアップデートで、Snapchat向けの「Night Sight」という夜間撮影モードもPixelに追加される。この新モードは、フラッシュを使わなくても、光量の少ない写真や動画を簡単かつクリアに撮影できるようにするためのものだ。

Googleはさらに、これまでPixel 6専用だった「Direct My Call」と「Wait Times」機能を、Pixel 3a以降の機種でも利用できるようにすることも発表ている。Direct My Call機能は、企業に電話をかける際に複雑な電話網を切り抜けられるようにする機能だ。提示された多くの選択肢(例えば「営業時間と場所は1を押してください」など)を聞いておぼえなくても、Googleアシスタントが自動メッセージを翻訳してくれる。一方、Wait Times機能は、フリーダイヤルに電話をかけたときに、相手につながるまでの予測時間を表示する機能だ。

2022年2月に発売されたGalaxy S22に続き、Google Duoの共同視聴とライブ共有機能がPixel端末にも搭載される。この新機能により、友人や家族とビデオ通話でつながりやすくなり、YouTubeの視聴会を開いたり、アプリを共有したりといったことができるようになるという。

そして、Gboardは、言語が米国英語に設定されている場合、カスタムテキストを含むステッカーが提供されるようになる。

GoogleのプロダクトマネージャーChris Breithaupt氏はブログで「百聞は一見に如かず、です。ユーザーはメッセージングアプリで入力すると、Gboardはあなたの言葉を正確なテキストで構築されたカラフルなステッカーに変換することができます。絵文字やemoji kitchen、カスタムステッカーの提案をPixelに入力すると、自分の気持ちを正確に表現できます」と述べている。

画像クレジット:Google

またGoogleは、スマートフォンやPixel Budsなどの接続デバイスに関する最新情報を表示するためのPixelバッテリーウィジェットも新たに導入する。

Googleの通訳モードは対面での会話を翻訳するように設計されているが、スペイン語、イタリア語、フランス語もサポートするようになる。さらにPixel 6とPixel 6 Pro端末であれば、Recorderアプリがイタリア語とスペイン語を書き起こせるようになったことも発表している。アシスタントのクイックフレーズのサポートも、Pixel 6と6 Proでスペイン語、イタリア語、フランス語に対応する。

Pixelの最新機能は、大画面デバイス用に設計されたAndroid 12Lと同時にリリースされた。このソフトウェアは、2022年後半からSamsung(サムスン)、Lenovo(レノボ)、Microsoft(マイクロソフト)の対応デバイスで提供開始される予定だ。

画像クレジット:Google

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(文:Aisha Malik、翻訳:Katsuyuki Yasui)

グーグルのビデオ通話アプリ「Duo」、アップルのSharePlayにヒントを得た「ライブ共有」機能を追加

Google(グーグル)は、ビデオ通話サービスGoogle Duoのユーザー向けに新しい「ライブ共有」機能を導入する。Apple(アップル)のFaceTimeで使えるSharePlay機能への対抗だ。しかし、Googleの場合、このインタラクティブな共同視聴体験は、Appleのものほど充実したものでなければ、広く利用できるわけでもない。差し当たっては、GoogleとSamsung(サムスン)の一部のアプリでしか動作しない。そして、導入時はSamsungに限定される。

関連記事:アップルが動画や音楽をバーチャル共同視聴できる新機能「SharePlay」をiOS 15で導入

この変更は、Samsungが新しいGalaxy S22シリーズとGalaxy Tab S8シリーズの端末を発表したGalaxy Unpackedイベントの中で発表された。これに関連して、GoogleもDuoをはじめ、YouTubeなど自社アプリのアップデートを発表した。

Google Duoのライブ共有機能が骨抜きのバリエーションのように感じられるとしても、SharePlayと同様のユースケースに対応しているため、他よりも注目すべき変更の1つとして際立っていた。SharePlayと同様、Duoのライブ共有は、離れている友人、家族、同僚とビデオ通話で交流する時間が増えているという、パンデミックが引き起こしたトレンドとも結びついている。今日、人々はビデオチャットで話すだけでなく、より多くのことができるようになればと考えている。一緒にコンテンツを見たり、同じアプリでやり取りしたり、画面を共有したりすることを望んでいる。Duoはこうしたニーズにある程度対応しているが、SharePlayが提供するサードパーティ製アプリとの幅広い統合エコシステムはない。

画像クレジット:Google Duo(スクリーンショット)

Duoのアップデートにより、ユーザーはGoogleのデジタルホワイトボードJamboardを使った新しいアイデアのブレインストーミング、Galleryでの写真共有、Samsung Notesを使ったメモの共有、Google マップでの位置検索、YouTubeでの動画の同時視聴ができるようになるとGoogleは説明する。

それに比べて、AppleのSharePlayはDisney+、NBA、TikTok、Twitch、Paramount+、Showtimeなど多くの人気ストリーミングサービスやApple TV+、Apple Music、Apple FitnessといったAppleのアプリなど、はるかに多くのアプリやサービスと連携する。残念ながら、今後Duoをより機能豊富なサービスにする意図があるかどうかという質問に対し、Googleは言及を避けた。また、開発者向けAPIプラットフォームに関する新たな発表もなかった。

さらに詳しい説明を求めると、広報担当者は「最初に共有されたもの以外に、現時点で共有できる計画は現在のところありません」と述べた。

しかし同社は、長期的にライブ共有がSamsungのみで使えるものとはならないと指摘した。同機能は、Galaxy S22やTab S8など、最新のSamsung製デバイスでまず展開される。そして間もなく他のSamsung端末やPixel端末でも展開され、2022年に他のAndroid端末にも導入される予定だ。

Duoのライブ共有に加えて、別のアップデートでYouTubeユーザーはメッセージでYouTube動画のプレビューを閲覧して、動画を今見るか後で見るかをより適切に判断できるようになった。チャットから離れることなく、タップしてビデオを再生することもできる。この機能は、Android  Goエディション端末を除くすべてのAndroid端末に搭載される。

また、新しいGalaxy S22シリーズとGalaxy Tab S8シリーズにはVoice Accessが搭載されるため、ユーザーが別途アプリをダウンロードする必要はない。そして、これらの端末はGoogleのパーソナライズされた新しいデザイン言語「Material You」に対応するとのことだ。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

【レビュー】グーグル「Pixel 6 Pro」、ハード面でも真のブレークスルーを達成

家電製品の領域では、ヘイルメリーパス(アメフトで逆転勝利を狙って行ういちかばちかのロングパスのこと)を何度も出すことはできない。それがたとえ大企業であってもだ。例えば、Microsoft(マイクロソフト)の携帯電話に対する長年の思いを見てみよう。かつて圧倒的な強さを誇ったNokia(ノキア)を72億ドル(約8200億円)で買収しても、Apple(アップル)やSamsung(サムスン)と肩を並べることはできなかった。


初期の失敗を除けば、Google(グーグル)のモバイルハードウェアの野望は、全体的に見てより成功しているほうだ。しかし、Pixelシリーズは、このカテゴリーに費やされたリソースを正当化するのに必要な大ヒットを記録していない。これらのデバイスは、よくいえば、Googleがモバイルソフトウェアや機械学習で取り組んでいるクールなものを紹介するためのショーケースであり、悪く言えば、一種の劣等生のようにも感じられてきた。

スマートフォンのような混雑した分野に参入することは決して容易ではなかったが、同社が波風を立てずに奮闘している姿は、正直なところ奇妙なものだった。また、他社フラッグシップスマートフォンがどれも全体的に非常に優れており、この分野での継続的な優位性が主にこれまでの前進する勢いの結果によってもたらされている場合、これを達成させることは二重に困難だ。さらに面倒なことに、Googleは、真のブレークスルーはすべて「ソフトウェア側」で起こっていると長年執拗に主張してきた。

AppleやSamsungなどがスペック競争に明け暮れるのは時間の無駄だというのは、確かにおもしろい命題だ。確かにその通りだと思うが、少なくとも現状では、ハードウェアに依存しないことは不可能だ。人工知能や機械学習の重要性が増していることは間違いないが、カメラレンズ、ディスプレイ、プロセッサーのすべてが重要であることに変わりはない。少なくとも、今のところは。

Google Pixel 6 Pro

2020年5月、Pixelチームの主要メンバーが会社を去ったことが明らかになった。これは、大きな見直しの一環であり、その再考はさらに進むことになる。2021年の8月には、Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)CEOが、同社が4年前から自社製の半導体を開発していることに言及した。Qualcomm(クアルコム)のようなチップメーカーからの脱却は、ヘイルメリーパスを出す(リスクをとる)上で、大きな意味を持つ。そして、それには大きな携帯電話が必要になってくる。

2020年の同時期に発売された「Pixel 5」は、旧来の方法の最後の名残となった。大きな変化は一夜にして起こるものではなく、ましてや主要な家電製品ラインに関しては1年で起こるものでもない。Googleにとっては残念なことに、小規模なリストラのニュースが発売前に流れてしまい、Googleでさえ、より良い時代が来るのはまだ随分先だということを認めざるを得なかった。今回の「Pixel 6」が、Googleの製品ラインを決定するものではないが、何世代にもわたって刺激のない販売を続けてきたGoogleは、物事が正しい方向に向かっていることを証明する必要がある。

その基準からすれば、本モデルは大成功といえるだろう。

Google Pixel 6 Proレビュー

スペックにこだわらないGoogleの姿勢とは対照的に、優れたソフトウェアにはやはり優れたハードウェアが必要だということを証明している。Pixel 6は、決してオーバークロックされた最先端のスペックマシンではないが、適切なハードウェアを与えられたときに、Googleの優れたソフトウェアにどんなことができるのかを示す例となっている。

しかし「Pixel 6 Pro」を手にした瞬間、何かが違うと感じた。この端末は、Pixelの系列というよりも、Samsungの製品のように感じられる。Galaxyシリーズを彷彿とさせるサイズ感と重厚感があり、曲面ガラスのエッジによってその美しさはさらに増している。

発表当日、正直なところ最も驚いたことの1つは、オンラインコミュニティで曲面ガラスについての意見がいかに二極化しているかということだった。今回の発表では、Samsungのようにエッジを用いた機能を盛り込むのではなく、主に美しい外観を重視した使い方がされている。私が耳にした曲面ガラスに対する最大の反論は、携帯電話の両脇をつまんだときに誤ってタッチスクリーンを作動させてしまうリスクだ。この問題に関しては、私は経験していないし、正直なところ、私は全体的に曲面スクリーンには興味がない。

Google Pixel 6 Proレビュー

6 Proのディスプレイは6.7インチで、512ppiのQHD+(3120×1440)OLEDだ。最大リフレッシュレートは120Hzで、大きくて明るいのがいい。一方、スタンダードのPixel 6は6.4インチ、411ppi、90Hzのディスプレイだ。どちらを選んでも間違いではないが、Proはこの点で優れたアップグレードといえる。前面のカメラはピンホールデザインで、デフォルトの壁紙では見えづらくなっている。

また、下部にはディスプレイ内蔵指紋認証リーダーがあり、すばやくロックを解除することができる。ディスプレイはGorilla Glass Victusで覆われており、背面にはGorilla Glass 6が使用されている。背面の上部3分の1は、大きくてはっきりとしたカメラバーで独占されている。デザイン的には気に入っている。競合他社がこぞって採用している標準的な四角いカメラバーからの良い変化だ。

しかし、このカメラバーにはかなりの高さがあるため、背面に置いたときに携帯電話が斜めになってしまう。しかし、標準的なケースを装着することで、この影響はほとんどなくなるだろう。カメラの配置でもう1つ気になるのは、ランドスケープモードで撮影する際に、手の位置を少し気にしなければならないことだ。この点については、私は特に問題を感じなかったしし、もし問題があったとしても簡単に正すことが可能だ。

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カメラバーの上下のガラスにわずかな色の違いがある。これは、Pixelの旧モデルで電源ボタンに採用されていたような、ちょっとした遊び心だ。Googleが、どれも瓜二つの競合製品との差別化を図る方法をいまだ開発し続けてくれていることは明らかだ。ありがたいことに、これはほんの些細なポイントだ。デザイン言語全体は、退屈さと突飛さの間のちょうどよいラインだ。

カメラシステムは、優れたソフトウェアとハードウェアが互いに影響し合うことを示す究極の例といえる。「Surface Duo」と同時にPixel 6 Proをテストしていたのだが、特に光が混ざった状態や光量の少ない状態では、Microsoftのデバイスがしっかりとしたカメラリグを持っているにもかかわらず、(いわば)昼と夜のような違いがでた。

何世代にもわたって独自のカメラシステムを開発してきたことが功を奏したのだと思う。私は、このカメラで撮影できた写真がとても気に入っている。Proに搭載されている4倍の光学ズームもいい感じだ。デジタルでは最大20倍まで可能だが、Googleのコンピュータ写真処理を使っても、すぐに画像にノイズが入るようになってしまう。

標準的なPixelカメラの機能に加えて、いくつかのクールな新機能が搭載されている。「消しゴムマジック」は、Photoshopの「コンテンツに応じた塗りつぶし」ツールと原理的には似ている。不要な背景画像の上に指を置くと、周囲の設定を使ってその部分を埋め、被写体を効果的に「消す」ことができる。しかし、完璧とは言えない。よく見ると、ムラのある部分が見つかるのと、周囲の環境が複雑であればあるほど、一般的に出来栄えは残念なものになる。それでも、アプリに搭載された新機能としては、すばらしい働きをしてくれている。

「アクションパン」も同様だ。この機能は、ポートレートモードと同様に、被写体の背景に擬似的なぼかし効果を加えてくれる。車のような大きくて幾何学的にシンプルな形状のものによく合う。一方、自転車に乗っている人などは、ポートレートのように輪郭周辺部が気になる。「長時間露光」はその逆で、動いているものをぼかし、背景は静止したままにしてくれる。

正直にいうと、私はパンデミックで閉じこもりがちな生活を送っているため、ヒトを撮影する機会があまりなかった。また、2台のカメラと顔検出機能を使って、動いている被写体にシャープな画像を合成する「フェイスアンブラー(顔のぼかし解除)」機能も注目されている。「リアルトーン」機能については、近日中にもう少し詳しく紹介する予定だが、幅広い肌色をよりよく撮影できるようになったことは、大いに歓迎すべきことだ。ただし、この機能も顔検出に依存しているため、問題が発生することもある。

また、Pixelに搭載された一連のテキストツールも印象的だ。私の限られたテストでは、リアルタイム翻訳がうまく機能し、テキスト入力にすばらしい効果をもたらしてくれた。アシスタントの音声入力はうまく機能しているが、音声による絵文字の追加など、時々問題が発生した(おそらく私の発音が悪いのだろう)。また、ドイツ語や日本語に対応した「レコーダー」などの既存の機能に加えて、このような機能が追加されたことは歓迎すべきことだ。

Google Pixel 6 Proレビュー

もちろん、今回のショーの主役はTensorだ。Googleは、現在増えつつあるQualcommの半導体の独占状態を避けて独自のチップを採用する企業の仲間入りを果たした。これは、4年前から計画されていたもので、GoogleがPixelシリーズに今後も力を入れていくことを示す良いサインといえるだろう。今回、同社はPixel 6の新機能の多くが自社製SoCによって実現されているとしている。同社は、最近のブログ記事で次のように述べている。

Google Tensorによって、モーションモード、フェイスアンブラー、動画のスピーチエンヘンスメントモード、動画へのHDRnetの適用など、最先端の機械学習を必要とする驚くべき新しい体験が可能になります(詳細は後述)。Google Tensorは、スマートフォンにおける有用性の限界を押し広げることを可能にし、スマートフォンを画一的なハードウェアから、多種多様なスマートフォンの使い方を尊重し、それらに対応することができるほど大きな知能を持つデバイスへと変えてくれます。

Geekbenchテストでは、シングルコアで1031点、マルチコアで2876点を記録した。これは、Pixel 5の平均値である574と1522を大幅に上回るものだが、Pixel 5はSnapdragon 765Gというミドルレンジのプロセッサーを採用していた。フラッグシップモデルとは言えない。Snapdragon 888を搭載したSamsungの「Galaxy S21」の1093と3715と比較すると、処理能力の点でGoogleの自社製チップにはまだまだ課題があることがわかる。「iPhone 13 Pro」のテストで得られた1728と4604と比較すると、結果はさらに悪くなる。

Google Pixel 6 Proレビュー

バッテリーは、従来のモデルの最大の難点の1つだったが、Googleはこの点を大きく改善した。6には4614mAh、6 Proには5003mAhのバッテリーが搭載されており、Pixel 5の4080mAhからしっかりとアップグレードされている。それがPixel 4からのすばらしい飛躍だった。Googleによると、満充電で24時間使用可能とのことだが、私の適度な使用で26時間ほどもったので、その点では朗報だ。

ここ数年、Pixelのハードウェアと売上は中途半端だったため、Googleは、低迷するモバイル部門を前進させるためのデバイスを本当に必要としていた。これまでの4年間にわたるプロセッサーの開発、6世代にわたるソフトウェア、そしてピカピカの新しいハードウェアが、1つのパッケージにうまくまとめられている。Googleはこれまで、Pixelシリーズは単に新しいAndroidソフトウェアをアピールするだけのものではないと主張してきたが、今回はそれが現実のものとなった。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Akihito Mizukoshi)

グーグルがAndroid Enterpriseの「バグ報奨金」プログラムを実施

Android 12はGoogle(グーグル)のPixel端末向けに正式公開され、他機種にも徐々に展開される予定だ。Androidは消費者プロダクトだと思っている人が多いかもしれないが、ここ数年Googleは、これをエンタープライズツールにもするべく力を注いでいる。Android 12にはすでに多くの企業向け機能が標準搭載されているが、GoogleがAndroid Enterpriseに関連して、セキュリティに焦点を当てた新たな取り組みを複数発表したことに驚きはない。

その中には、新たなバグ発見懸賞プログラム、その名も「Android Enterprise Vulnerability Program」(Android Enterprise脆弱性プログラム)があり、Android Enterpriseが動作しているPixel端末の重大なバグを発見した場合に最大25万ドルの報奨金が支払われる。

またGoogleは、広くパートナー・エコシステムと協力してAndroidのZero Trust(ゼロトラスト)セキュリティ・モデルのサポートを拡張する取り組みも行っている。これは、たとえばOkta、Ping、ForgeRockなどのパートナーと組むことで、Android上の認証ワークフローを、WebViewからChromeのCustom Tabsに移行することを意味している。以前からGoogleは、デベロッパーは自社ドメイン以外のコンテンツをレンダリングする際には必ずCustom Tabsを使うべきであると主張してきた。これは性能面だけでなく、Chromeのセーフブラウジング機能がセキュリティを強化するためだ。

「WebViewはウェブコンテンツのレンダリングにおける柔軟で強力なツールですが、Custom Tabsは最新のフル機能を備えているので、アイデンティティープロバイダーは端末のトラストシグナルを集め、従業員の安全を改善し、複数のアプリとウェブを通じてシングルサインオンを行うことが可能になります」、とGoogleのシニアプロダクトマネージャーであるRajeev Pathak(ラジーブ・パサック)氏が米国時間10月21日の発表で説明した。

さらにGoogleは、Android Management APIを拡張して、Microsoft、Citrix、あるいはGoogle自身の提供するEnterprise Mobility Solutionsを使っている企業が「すべてのエンタープライズ機能を、ベストプラクティスとAndroid Enterprise Recommendedの必要要件とともに、いちはやく利用できる」ようにする。

画像クレジット:Steven Puetzer / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Pixel 6 / 6 Proでグーグルはスマートフォンラインナップを刷新する

2020年5月、Pixelは1つの時代の終わりを迎えた。Googleのチームは、変革的な未来に向けて前進する一方で、何人かの重要なプレイヤーを失った。それは当然のことだ。Pixelは決して悪いスマートフォンではなく、(長年にわたって苦戦を強いられてきたが)むしろ目立たないスマートフォンだった。しかし、悪いフラッグシップスマートフォンの購入が難しい時代に「なかなか良い」という評価は十分でなものではない。

関連記事:Google Pixel開発チームから二人の主要エンジニアが離脱、チーム内の争いが原因か

世界のAppleやSamsungとの差別化を図ろうとするGoogleの試みは、ほとんど失敗に終わっている。廉価版のAシリーズではそれなりの成功を収めているが、プレミアムメーカーと真っ向勝負するという夢は、今のところ実現できていない。2020年のPixel 5は、製品ラインの刷新に時間がかかるため、ファンが期待していたようなものではなかった。

画像クレジット:Brian Heater

しかし、先に開催されたバーチャルハードウェアイベントにおいて、Googleはついに「手に取って、もう一度やり直す」ことの意味を私たちに示してくれた。Pixel 6は、さまざまな意味においてGoogleのフラッグシップデバイスの歴史の中で最もラジカルな出発点であり、SamsungやAppleに対抗する同社にとって最も真剣な試みでもある。

Googleは2021年8月に、Pixel 6を初披露したが、それは発表までにまだ3カ月半ほどもあるデバイスとしてはおどろくほど完全なものだった。

ハードウェア部門の責任者であるRick Osterlo(リック・オスターロー)氏は、主にチップや設計、そしてGoogleが自社でチップ「Tensor」を開発し、Qualcommへの依存から脱却しようとしている最新の企業になったという事実について語った。

「AIは当社のイノベーション活動の未来を担うものですが、問題は、当社のミッションを完全に遂行することを妨げるコンピューティングの限界に突き当たっていることです。そこで私たちは、最も革新的なAIと機械学習(ML)をPixelユーザーに提供できるよう、モバイル向けのテクノロジープラットフォームの構築に着手しました。私たちは、Pixel 6を動かすために、独自のSystem on a Chip(SoC)の開発を始め、数年後の現在、それはもうすぐ実現します」とオスターロー氏はいう。

画像クレジット:Google(画像修正済み)

そして、Google TensorはPixel 6と6 Proに搭載されている。私は後者を手にしているが(レビューは近日中)、Pixelシリーズが根本的に新しい方向性にあることがわかる。Googleはこの新しいデバイスで明らかにプレミアムな方向に進んでおり、これまでのどのPixelよりもSamsungなどのデバイスと共通したDNAを持っている。

Pixel 6は、6.4インチのFHD+有機ELディスプレイを搭載しており、その画素数は411ppi。Proでは、6.7インチのQHD+、512ppiにアップしている。これらのディスプレイのリフレッシュレートは、それぞれ90Hzと120Hzで、エッジ部分がカーブしたGorilla Glass Victusカバーで保護されている。

画像クレジット:Brian Heater

一方、背面はGorilla Glass 6で覆われており、上部3分の1には大きくて特徴的なカメラバーがある。ケースに入れていない場合(上の写真)、カメラバーが斜めになっているため完全ではないが、同じ高さになっている。これは、Pixelがポップなカラーの電源ボタンを廃したことで、デバイスにもう少し色味を加えようとするためのものだ。ハードウェアとしてのカメラにフォーカスしたこと事態、Googleにとって新たな試みだ。これまで同社はコンピュテーショナルフォトグラフィーに対して非常に力を入れており、ハードウェアはほとんど問題ではないと考えてきた。将来的には、AIやMLが写真撮影において大きな部分を担うといった説得力のある議論ができるようになるかもしれない。しかし現在のところ、カメラのハードウェアが重要であることには変わりがない。

新Pixelに搭載されているカメラを見てみよう。Pixel 6では50メガピクセルの広角カメラと12メガピクセルのウルトラワイドカメラ、6 Proではそれら2つのカメラとさらに48メガピクセルの望遠カメラを搭載している。望遠カメラは、光学4倍ズーム、または最大20倍の超解像ズームにも対応しているが、コンピュテーショナルフォトグラフィーを使用しても、かなり早く性能は劣化する。一方、前面カメラは、Pixel 6が8メガピクセル、6 Proが11.1メガピクセルで、視野角はそれぞれ84°と94°だ。

画像クレジット:Brian Heater

カメラ機能の詳細については、いくつかの記事で紹介しているが、ここでは両モデルでできることをリストアップする。

  • 消しゴムマジック
  • モーションモード
  • リアルトーン
  • 顔のぼかし解除
  • パノラマ
  • 手動によるホワイトバランス調整
  • ロックされたフォルダ
  • 夜景モード
  • トップショット
  • ポートレートモード
  • ポートレートライト
  • 超解像ズーム
  • モーションオートフォーカス
  • よく撮影する人
  • デュアル露出補正
  • Live HDR+

最も興味深い新機能は「リアルトーン」「モーションモード」「消しゴムマジック」「顔のぼかし解除」だ。最後の「顔のぼかし解除」はその名称のとおり、撮影後に被写体の顔をシャープにする。「モーションモード」は「ポートレートモード」と同様に、動いている被写体にモーションブラーをかける。「消しゴムマジック」は、Photoshopのようなツールを使って写真の背景から不要な被写体を取り除き、その隙間をAIが埋めてくれる。一方「リアルトーン」は、これまでのスマートフォンにはあまりなかった、肌の色に関係なく、被写体をよりきれいに撮影するための機能だ。

画像クレジット:Brian Heater

Pixel 6と6 Proには、ディスプレイ内に設置された迅速な指紋認証リーダーと、Pixelデバイスに期待されるあらゆる種類のファーストパーティソフトウェアが搭載されている。その中には「Live Translate」「Recorder」Androidの新機能である「Material You」が含まれている。Material Youは、壁紙やアプリに一貫した美しさを与えるものだ。前回のI/Oでは、この機能を次のように説明してた。

Material Youは、デザインに対してより人間的なアプローチを探求しています。デザインの感性と個人の好みとの間の緊張感を大切にし、感情から逃げないものです。アプリケーションの機能的な基盤を損なうことなく、Material Youは、あらゆるスタイルに対応した個性的なデザイン、あらゆるニーズに対応し、アクセシブルなデザイン、あらゆるスクリーンに対応する生き生きとしたデザインを目指しています。

関連記事:グーグルがAndroid 12の最新情報を公開、近年最大級のデザインアップデート、新ベータ版配信開始

また、新機能の「Calling Assistance」は、Duplexと同様に、人間とロボットオペレーター間のやり取りを容易にするために設計されている。本機能では、日にちと時間に基づいて、フリーダイヤルの待ち時間を予測して表示する。一方「Direct My Call」は、Googleの文字起こし機能を利用して、ダイヤルパッドに直接入力される音声メニューをテキストで表示する。一方「Hold For Me」は、通話を待ち人間が電話に出たときに通知する機能だ。

また「Assistant Voice」の入力も改善されている。「ねぇ Google、タイプ」というと、アシスタントがテキストを入力してくれる。「Stop」すると機能がオフになり「Send」するとメッセージが送信される。難しい単語を1文字ずつ入力したり、絵文字を入力したりすることもできる。

画像クレジット:Brian Heater

Googleは、従来モデルで発生していたバッテリー問題の一部に対処している。Pixel 6と6 Proには、それぞれ4614mAhと5003mAhのバッテリーが搭載されており、Pixel 5の4080mAhから大幅に増加している(Pixel 4からも大幅に増加)。Googleによると、約24時間の使用が可能で、Extreme Battery Saverモードにするとほぼ約2倍になるとのこと。また、別売のGoogle 30W USB-C Chargerを使ったオンボードの急速充電では、30分間で半分の充電が可能。また、両モデルともQiによるワイヤレス充電にも対応している。

画像クレジット:Brian Heater

Pixel 6は、8GBのRAMと128または256GBのストレージを搭載し、Proは12GBのRAMと128、256GBのストレージを搭載している。Googleはそれでも価格を低く抑えることに成功しており、Pixel 6は599ドル〜(日本では税込7万4800円〜)、Pixel 6 Proは899ドル〜(税込11万6600円〜)となっている。現在、予約注文を受け付けており、10月28日に発売される。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Katsuyuki Yasui)

あらゆる肌色の顔を美しく見せるPixel 6カメラのReal Tone、多様性を広げるAI技術

スマホメーカー各社が写真での顔の写り方に特別な注意を払っているのは、理に適っている。米国時間10月19日、Google(グーグル)が発表した新しいPixel 6には、人間をこれまで以上によく見せるための、AIを搭載した新しいツール群が導入されている。その中でも特に注目されているのが、動く顔のブレを軽減する「Face Unblur(顔のぼかし解除)」と「Real Tone(リアルトーン)」だ。後者は、Googleの新しいTensorチップを搭載したAIによる後処理機能で、あらゆる肌色の顔を可能な限り美しく見せることを目指している。

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スマートフォンで撮影される写真の大半は、自撮りであれ、他撮りであれ、人間が写っている。従来、複数の顔が写っている写真、特に顔の肌色がすべて異なる場合、露出をきれいにするのは非常に難しいとされてきた。新しいPixel 6では、コンピュテーショナルフォトグラフィーのレイヤーが加わり、写真に写っている全員ができるだけきれいに見えるようになっている。Pixelチームは、さまざまなエキスパートのイメージメーカーやフォトグラファーと協力して、ホワイトバランス、露出、アルゴリズムの調整を行った。同社は、これにより、どんな肌色の人でもうまく撮れるようになったとしている。

Googleは、リアルトーンをフォトグラファーが直面している課題に対する決定的な解決策ではなく、同社のカメラシステムの改善そして、1つのミッションとして捉えていると強調している。Googleは、すべての人々、特に有色人種が、カメラによる顔の撮影においてよりよく表現されるよう、多大な資源を投入している。

AndroidチームのAdvanced PhotographyプロダクトマーケティングマネージャーであるFlorian Koenigsberger(フロリアン・ケーニヒスベルガー)氏は、Pixel新機種の発売に先立って行われたブリーフィングインタビューで、次のように述べた。「私の母はダークな肌の黒人女性で、父は白人のドイツ人です。私の人生を通じて、ずっと疑問でした。どうしたらみんながきれいに見える写真が撮れるだろう。新しいカメラは、その道のりの一歩です。Googleの多様性の数値はもはやミステリーではありません。当社には、実体験や、この問題に関してオーセンティックに語ることができる人材という点で、明らかに不足しているものがあると理解していました」。

カメラチームは、フォトグラファー、カラリスト、シネマトグラファー、撮影監督、ディレクターなどと協力して、多様な肌色の人々、特により暗い肌色の人々に照明を当てて撮影する際の課題を深く理解しようとした。中でも、ドラマシリーズ「Insecure(インセキュア)」の撮影監督であるAva Berkofsky(アヴァ・バーコフスキー)氏、フォトグラファーのJoshua Kissi(ジョシュア・キッシー)氏、撮影監督のKira Kelly(キラ・ケリー)氏など、幅広い分野のプロフェッショナルの経験を活用した。

「エスニシティや肌の色だけでなく、さまざまな手法を含め、実に多様な視点を取り入れることに注力しました」とケーニヒスベルガー氏は語る。「カラリストたちは、映像制作の過程で起こるサイエンスとして考えているので、実際に話してみると最も興味深い人たちでした」とも。

Googleのプロダクトチームは、画像処理の専門家たちと協力して彼らにカメラを渡し、混合光源、逆光、室内、1枚の画像に複数の肌色を入れるなど、非常に難しい撮影状況に挑戦してもらった。

「私たちは、特にこのようなコミュニティにおいて、どこが問題なのかを学び、そこからどのような方向に進むべきかを考えなければなりませんでした」とケーニヒスベルガー氏は説明する。「イメージングのプロフェッショナルたちは非常に率直で、我々のエンジニアと直接会話をしていました。私はこの会話の進行を手伝いましたが、技術的な学びだけでなく、この空間で起こった文化的な学びも興味深いものでした。例えば粉っぽさ、よりダークな肌のトーン、質感などのことです。ミッドトーンのニュアンスはさまざまです」。

このプロセスは、カメラの顔検出アルゴリズムから始まる。カメラが顔を見ていることを認識すると、カメラはどのように画像をレンダリングすればうまくいくかを考え始める。複数のデバイスでテストを行った結果、Pixel 6は競合メーカーの製品や旧世代のPixelデバイスよりも一貫して優れたパフォーマンスを発揮していることが、Googleのチームによって明らかになった。

この機能が実際にどのように機能するのか、グローバルな編集(画像全体に同じフィルターを適用すること)を行うのか、あるいはAIが編集パスの一部として個々の顔を編集するのかは、すぐには明らかになっていない。近いうちに、カメラのこの特定の側面が実際にどのように機能するのか、より詳しく調べてみたいと思う。

カメラチームは、この分野での取り組みにより、カメラアルゴリズムを作成するためのトレーニングセットの多様性が25倍になったことを強調している。リアルトーン機能は、カメラアルゴリズムの中核をなすものであり、オフにしたり無効にすることはできない。

画像クレジット:Google

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Aya Nakazato)

Google Pixel 6のカメラはAIでスナップショットをスマート化する

Google(グーグル)の最新のフラッグシップモデルには、スマートブラー、オブジェクト除去、スキントーン露出などの写真をより美しく見せるための自動化されたAIツールが搭載されている。これらが宣伝通りに機能するかどうかは、実際に試してみないとわからないが、Pixelを気にしている人から気軽にスナップショットを撮る人まで、誰にとっても便利な機能となるかもしれない。

そもそも新しいカメラ自体が非常に印象的だ。Pixel 6とPixel 6 Proで共有されているメインのリアカメラは、そこそこの大きさのピクセルウェルとF/1.85相当の絞りを備えた5000万画素だ(デジタル一眼レフカメラのF/1.8ほどの光を取り込むことはできないが、それでも十分だ)。ウルトラワイドの方は、1200万画素とより小さなセンサーでF/2.2なので、圧倒的な画質は期待できない。6 Proには4800万画素の望遠があり、低照度能力は劣るが、4倍相当のズームが可能だ。いずれも手ぶれ補正機能とレーザーアシストオートフォーカスを搭載している。

基本的には、どんな状況でも最高の画質を求めるならメインカメラを使い、光量に自信があるならワイドやズームを使える。新しいカメラの機能はすべてのカメラで使えるようだが、一般的に、最初に良い写真を撮れば撮るほど、最終的な結果も良くなる。

最も簡単なツールは、「顔のぼかし解除」だ。完璧な写真を撮っても、シャープさに欠けることがあるだろう。Pixel Cameraでは、(今では普通の撮影プロセスの一部となった)自動的に常に多重露光撮影を行い、1つのカメラで撮影したメインショットと、別のカメラで撮影した顔の鮮明なショットを組み合わせる。そうするには、ギャラリーにあるシャープではない写真をタップし、「顔のぼかし解除」のオプションがあれば、すぐに実行できる。

画像クレジット:Google

確かに、上の画像のように、ぼやけた写真の中で顔だけがシャープになるのはちょっと変だが、この写真が欲しいのか欲しくないのか、と言われると欲しいと思う。

また、写真のボケに関しては、2つの新しい「モーションモード」を搭載している。1つは「アクションパン」で、背景を「クリエイティブ」にぼかしながら、通過する車などの動きのある被写体を鮮明に捉えることができる。つまり、通常の手持ちのボケではなく、演出されたズームのボケを適用するので、ちょっと「修正された」感じがするが、楽しいオプションだ。もう1つは長時間露光用ヘルパーで、背景をはっきりさせたまま動く被写体にボケを加えるものだ。三脚を使わずにヘッドライトの光を撮るときなどに便利だ。これらは、カメラアプリ内のモーションモードエリアにある。

画像クレジット:Google

「消しゴムマジック」は、最も明らかに「AI」なものだ。写真を撮ったときに、背景に人が入ってきたり、景色の良いところに車が止まっていたりしても、それらの厄介な現実世界の物体を消して、その存在を忘れられるようにしてくれる。ツールをタップすると、遠くにいる人や車など自動的に削除したいものがハイライトされる。さらに、例として挙げられているように、邪魔な丸太やその他のランダムな形状のものも削除できる。ビーチにある流木を消すなんて、本当に?幸いなことに、記憶の穴に捨てるものは選ぶことができ、無理強いされることもなく、認識できないものに丸を付ければ、最善を尽くして処分してくれる。

「スピーチエンハンスメント」は明らかに画像用ではないが、フロントカメラモードでは、デバイスが周囲のノイズを低減し、あなたの声に集中するよう選択できる。基本的にはGoogle版ノイズキャンセリングアプリKrisp(クリスプ)だ。これのような機能があれば、ずっと使っていたいと思うだろう。

「リアルトーン」は興味深い機能だが、危険をともなう可能性のある機能でもあるので、近々詳しく紹介する。Googleはこの機能について次のように説明している。「Googleのカメラや画像製品がすべての肌の色に対応できるようにAWB(オートホワイトバランス)、AE(自動露出)、迷光のアルゴリズムの調整を、画像制作者や写真家の多様な専門家と協力しました」。

確かにすばらしいが、彼らはモデルだ(画像クレジット:Google)

基本的には、彼らの「スマート」カメラのコア機能が、他の肌色よりも特定の肌色でより良く機能したり、より良く見えたりしないことを確認したかったのだ。このようなことは、これまでに何度も起こってきたことであり、10億ドル(約1140億円)規模の企業が何度も失敗することは、屈辱的で恥ずかしいことだ。リアルトーンがうまくいけばいいが、たとえうまくいったとしても、写真の中の人の肌を明るくしたり暗くしたりするだけなのかという多くの人にとってセンシティブな根本的な問題がある。Googleは「この機能はオフにも無効にもできません」と言っているので、よほど自信があるのだろう。我々は、この機能をテストし、開発者や写真家にこの機能について話を聞いてみる予定で、興味深いが複雑なこの分野をより深く掘り下げていく。

これらの機能のうち、どれだけのものがPixelラインの携帯電話以外でも利用できるようになるのか、また、いつ利用できるようになるのかについては、完全には明らかになっていないが、何かわかったらお知らせする。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Yuta Kaminishi)

グーグルがスマホ代金と各種プレミアムサービスを組み合わせたサブスクプラン「Pixel Pass」発表、Pixel 6は月額約5100円

新しいスマートフォンPixel 6の発表と同時に、Google(グーグル)は新しい購入方法Pixel Pass(ピクセルパス)も紹介した。このオールインワンのサブスクリプションサービスによって、消費者はPixelを購入する際に、すべての費用を前払いするのではなく、月々の低価格で購入することができるようになる。このサービスは、Pixel 6の場合は月額45ドル(約5100円)、Pixel 6 Proの場合は月額55ドル(約6200円)で利用できるが、このサービスは、携帯電話そのものを利用できるだけではなく、ストレージや音楽、YouTube Premium(ユーチューブプレミアム)、無料アプリやゲームといったGoogleのサービスのサブスクリプションも含まれている。

具体的には、加入者は通常月額11.99ドル(約1300円)の広告なしのYouTube、通称YouTube Premiumを利用できる。これには、Spotify(スポティファイ)やApple Music(アップルミュージック)に対するGoogleの回答であり、利用できなくなったGoogle Play Music(グーグルプレイミュージック)の代わりとなるYouTube Music Premium(ユーチューブミュージックプレミアム)も含まれる。

Pixel Passの加入者は、Google One(グーグルワン)で200GBのクラウドストレージを利用できる他、Google Store(グーグルストア)での割引や、通常は月額4.99ドル(約570円)または年額29.99ドル(約3400円)のサブスクリプションでApple Arcade(アップルアーケード)と同様にアプリ内課金や広告なしでアプリやゲームを無料でできるGoogle Play Pass(グーグルプレイパス)を利用できる。

このサービスには修理や「人生のちょっとしたアクシデント」や修理に対応するPreferred Care(プリファードケア)という保険も含まれているとGoogleは述べている。これは、Apple(アップル)のデバイスに対するAppleCare(アップルケア)のGoogle版だ。

Pixel Passに同梱されるPixel端末は、アンロックされているため、主要な通信事業者に対応している。

このサービスは、Google Storeで購入することもできる他、同社独自の携帯電話サービスGoogle Fi(グーグルファイ)のプランと組み合わせて利用することも可能だという。

Pixel Passをサブスクリプションとして購入すると、2年間で最大294ドル(約3万3500円)の節約になるとGoogleは指摘している。しかし、Google Fiを通じて購入した場合は、毎月のFiプランからさらに4ドル(約450円)が割引され、2年間で414ドル(約4万7300円)の節約となる。

このサブスクリプションは、常に最新のデバイスを持ち歩きたいが、プレミアムサービスにもアクセスしたいという、定期的にアップデートする人のために設計されている。このサービスは、明らかにAppleが提供しているiPhone Upgrade Programに代わる、Googleのサブスクリプションプランを目指している。しかし、Appleは、新しいサブスクリプションプランApple Oneを通じて、独自のサブスクリプションサービスを個別に提供しているが、Pixel Passはそれらを一括して提供している。

Pixel 6と新しいPixel Passは、米国で本日よりGoogle StoreまたはGoogle Fiで月額45ドル(約5100円)から予約を開始している。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

Pixel 6のAI機能向けに設計されたTensor SoCで、グーグルは独自チップに賭ける

Google(グーグル)のPixel 6とPixel 6 Proほど、正式発表前に詳しい情報が得られたスマホは今までなかったのではないだろうか。しかし、同じようなAndroid携帯電話が多い中で、Googleは、特にそのすべてを動かすチップに関して、興味深い選択をした。Googleは今回、自社設計のSoCを搭載したスマートフォンを初めて提供する。

「Tensor」と名付けられたこのチップについて、Googleは2021年夏のはじめに初めて言及した。これはスマートフォンのすべてのオンデバイスAIを動かす。基本的には、Google独自のAI / MLアクセラレータに、比較的既製のArmのCPUコアとGPUコア、そしてGoogleの新しいセキュリティコアであるTitan 2を組み合わせたものだ。

画像クレジット:Google

Googleは、TensorがPixel 5に搭載されていたチップよりも最大80%高速なパフォーマンスを提供することを約束している。率直に言って、Pixel 5はよりミッドレンジのスマートフォンだったが、日常的な使用では完全にスムーズに感じられる。米国時間10月19日の発表に先立ってリークされたベンチマークでは、Qualcommの最新のSnapdragonモバイルチップと同等とされているが、これらのベンチマークにはGoogle独自のAI / MLコアは含まれておらず、Pixel 6のカメラとその複雑なコンピュテーショナルフォトグラフィーのキレを良くするためにこれらの専用コアが果たす役割は、標準的なベンチマークでは実際には捉えられない。

しかし、これらの初期のリーク情報からわかったことは、Tensorは、Armのパフォーマンス重視のモバイル設計のフラッグシップであるArm Cortex-X1チップを2つ搭載しているということだ。比較すると、Snapdragon 888は1つしか搭載していない。最近のSoCではほとんどがそうであるように、低パフォーマンスでバッテリーを節約するコアもある。噂によると、古いA76ベースのコアと最近の超高効率のA55コアが混在しているとのことだ(これらはすべて、Pixel 6が約束された24時間のバッテリー寿命を達成するのに役立っている)。Google自体は、これらの詳細については完全に沈黙を守っているが、これは、同社がこのシステムのAI機能に全面的に注力しようとしていることを考えると、理に適っている。

また、このチップには、低消費電力のAI「Context Hub」が搭載されており、デバイス上で常時稼働する機械学習機能の一部を支えている。

Googleのハードウエア部門責任者であるRick Osterloh(リック・オスターロー)氏は、19日の発表の中で、ライブ翻訳から携帯電話の写真・動画機能まで、これらのAI体験を強調した。

Google SiliconのシニアディレクターであるMonika Gupta(モニカ・グプタ)氏は、発表の中で次のように述べた。「Google Tensorによって、Motion Mode(モーションモード)、Face Unblur(フェイス アンブラー)、動画の音声強調モード、動画へのHDRnetの適用など、最先端のMLを必要とする驚くべき新しい体験を実現しています。Google Tensorは、スマートフォンの利便性の限界を押し広げ、画一的なハードウェアから、私たちが携帯電話を使用するさまざまな方法を尊重し、それに対応するのに十分な知能を持つデバイスにしてくれます」。

19日のイベントで同氏は、このチップがここ数年の間に開発されたものであることにも言及した。チームが行った設計上の選択はすべて、それらのAI機能を最大限に生かすことに基づいていたという。


画像クレジット:Google

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

10月20日午前2時から、グーグルの新型Pixel発表会をライブで観よう

Googleは米国時間10月19日、新しいPixelを発表する予定だ。米国太平洋時間午前10時(日本時間10月20日午前2時)にイベントは開催されるが、その模様はライブストリーミングで観ることができる。

Googleはすでに、Pixel 6とPixel 6 Pro向けの独自「Tensor」チップの発表を明らかにしている。また同社はすでに新機種の詳細を大量に公開している。

Pixel 6は、マットなアルミニウム仕上げで、6.4インチのディスプレイを搭載。Pixel 6 Proは、より大きな6.7インチディスプレイを搭載、ポリッシュ仕上げのアルミニウムを採用します。

カメラについては、通常のPixel 6には2つのカメラセンサーが搭載されるが、6 Proには3種類のカメラセンサーが搭載される。また、これらのスマホの写真を見た人なら、これまでなかったカメラの段差があることをご存知だろう。

しかし、スペックは物語の一部分の一部に過ぎない。チップセットの性能やカメラの機能について、Googleがどのように説明するかが重要になる。今晩のイベントで、そのすべてが明らかになるだろう。

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画像クレジット:Justin Sullivan / Getty Images

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(文:Romain Dillet、翻訳:Katsuyuki Yasui)

Google Pixel 6の相次ぐリークでカメラ・セキュリティ戦争が激化

Google 公式Pixel 6紹介ページのスクリーンショット(画像はトリミング済み)

小売業界とGoogle(グーグル)は、来たるべき同社のフラグシップモデルGoogle Pixel 6とGoogle Pixel 6 Proの情報をどちらが多くリークできるかのチキンレースを展開しているかのようだ。GoogleのPixel端末シリーズは、Android(アンドロイド)オペレーティングシステムができる限りいじられないことを望んでいる我々Android無敵艦隊にとって、伝統的な旗艦モデルだ。Pixel 5ではミッドレンジの3モデル併存で真の旗艦機種がなかったことで失望されたのをGoogleは学習したようだ。新モデルの発売数週間前に自らリークするというAppleと正反対のアプローチによって、すべての注目は新モデルデュオに向けられている。

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米国時間10月19日の発売日を前に、情報が公にされるペースが落ちる様子はない。先週末、英国の携帯ショップCarphone Warehouse(カーフォン・ウェアハウス)は2台の携帯電話の販売ページを公開した。もちろん同社はそのページをできる限り早く取り下げたが、1人のリークハンターの鷹の目がスクリーンショットを撮るより遅かった。Googleも、未発売製品の広告をさまざまなメディアで展開しており、おそらく懐疑的な人々がAppleの最近発売されたiPhone 13の「今すぐ購入」ボタンを押すのを思い止まらせようとしているのだろう。はるかに遡る8月から広告・マーケティング活動を始めているGoogleは、クパチーノ生まれの従兄弟たちに対するいくつかの優位性を強調し、激しい勢力図の中を闊歩している。

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みなさんが想像する通り、スマートフォン戦争の大部分が好戦的行動をシフトしていることを受け、リークされたページはカメラ品質を重点的に強調している。

Google Pixel 6は、Androidのトレンドである写真撮影プロセスへのコンピュータービジョンとAI機能の追加を続けている他、トップクラスのハードウェアも加えている。報道によるとPixel 6は50mpxの広角カメラと12mpxの超広角カメラを搭載している。Pixcel 6 Proは3基のカメラを備え、弟分と同じ2基に48mpxの望遠レンズが加わる。

もう1つの大きな注目点は両新機種でデビューを飾るすでに話題となっているTensor(テンサー)チップだ。

関連記事:グーグルがPixel 6用にカスタムチップを開発、AIとMLを自社スマホの差別化要因にする

そのマーケティングページでは、バッテリーテクノロジーに関するGoogleの宣伝にも光を当てている。適応型バッテリー性能とは、端末のバッテリーが、放電状態から50%状態までわずか30分で充電可能というもので、オペレーティングシステムには、昨今の電源からはるか遠くへ冒険する人たちのバッテリー寿命をいっそう引き伸ばすための知能が組み込まれている。同社は、ケーブル不要の高速ワイヤレス充電も力を入れて宣伝している。

主要なライバルたちがセキュリティに大きく力を入れている中、Googleもその最前線に参加し「他のどの端末よりも多いレイヤーのハードウェアセキュリティ」を謳い、セキュリティチップ、Titan M2の採用と「5年間のアップデート」による「長期にわたるセキュリティ」の確保を約束した。それがファームウェアのアップデートなのかOSアップデートなのかはまだ不明だが、Androidが、年を経て忘れられそうな端末にも責任を持つというのは明るい話題だ。

発売日が近付くにつれ、さらに多くの情報が入る予定だ。予約は来週10月19日に始まると思われる。

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

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Googleは新スマートフォン Pixel 6 / Pixel 6 Pro の発表イベントを米国時間10月19日に開催します。日本時間では20日午前2時から。

8月にプレビューとして外観や独自プロセッサ「Tensor」搭載などが明かされた Pixel 6 / Pixel 6 Pro の詳細を正式に発表するイベントです。

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

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8月のプレビューでは、カメラハウジング部分がゴーグルのように出っ張ったデザインや、6.7インチ120Hz画面の Pixel 6 Pro と 6.4インチ90HzのPixel 6を用意すること、独自モバイルプロセッサ Tensor 搭載といった概要が語られました。

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

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Tensor は Googleが Pixel のために4年前から開発してきた初の独自モバイルプロセッサ(SoC)。AI処理・機械学習処理に強いことが最大の特徴です。

高度な演算処理によって画像を取り出す「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」によるカメラ機能や、高速・高精度なリアルタイムの音声書き起こし・翻訳といった場面で力を発揮するほか、従来のSoCでは他のコアやコンポーネントが必要だったワークフローをAI処理・機械学習処理で肩代わりすることで、省力化や高速化を実現するとされています。

Pixel が得意とする「コンピュテーショナル・フォトグラフィー」については、機械学習処理の高速化で動画に対しても静止画と同じHDR処理をリアルタイムに適用して画質を向上するほか、低照度下で動く被写体の撮影などでも威力を発揮します。

Googleのデバイス&サービス部門シニアバイスプレジデントのRick Osterloh氏が Engadget に語った表現では、Pixel 6は「Googleがもっとも得意とすることを結集し、常により良くなってゆくスマートフォン」。

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

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こちらが Pixel 6。6.4インチ90Hzディスプレイ搭載。背面はマット仕上げのガラス。側面はアルミ。

Googleが新スマホPixel 6 / Pro発表イベントを日本時間10月20日午前2時から開催

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Pixel 6 Pro はやや大きい6.7インチ、最大120Hzディスプレイ。6にはない4倍望遠カメラも搭載します。

Googleの新スマホ Pixel 6 / 6 Proと独自プロセッサTensor発表情報まとめ

Engadget日本版より転載)

グーグルの5G版Pixel 5aは防水性能強化しバッテリーを大型化、ヘッドフォンジャックもある

Google(グーグル)がPixel部門の大幅な見直しを行っていることは周知の事実だ。Pixel 6は、独自のカスタムチップ「Tensor」を搭載した同社ハードウェア部門にとって次の大きな変革のきっかけとなるプロダクトだ。

しかし今回は、その話ではない。新しいフラグシップモデルが手に入るのは今秋だ。ここには5aがある。本製品は「お買い得なフラグシップ」シリーズに最近追加された加わったモデルで、同社の悩めるハードウェア部門になかなかの売上増をもたらした。

画像クレジット:Google

Googleは4月に本モデルの存在を認めたが、それは未発表の携帯電話の死を勝手に予言したあまりにも早すぎる噂に対応してのものだった。当時同社は「Google Pixel 5a(5G)は廃版にしていない。米国と日本では2021年の後期に発売されるが、発表は2020年aシリーズを導入したときに行っている」と述べている。

まさにそのとおりになった。この端末は8月26日に449ドル(日本では税込5万1700円)で正式に発売される。Google Pixel 5a(5G)をひと言で表現すると、それは「安全」だ。最近のPixel 6発表時にも「安全」は強調されていた。世の中を騒がせる機種を毎回出さねばならない企業と違い、Pixel部門は、スマートフォン戦争のまっただ中で勝負することに満足していたところの生き残りであるため、安全性は悪くない。特にこの価格帯ではそう言える。Pixel 5a(5G)は防水性能IP67と頑丈で、仕事ができるスマートフォンだ。

関連記事:中止の噂を否定するためグーグルがPixel 5a 5G販売を突然発表、2021年中に米国と日本で

名前からわかるように、Pixel 5a(5G)は5万円前半の価格ながら5G対応だ。カメラは2台、Pixel 5の12 / 16メガピクセルのものを搭載している。Night Sight(夜景)やライブのHDR+、ポートレートライトなど、ソフトウェアで実現する撮影モードもたくさん用意されている。プロセッサーはミドルクラスのSnapdragon 765G、RAMは6GBと小さくなっている。

画像クレジット:Google

ストレージは5と同じく128GBだが、バッテリーはなぜか4080mAhから4680mAhになっている。ディスプレイも6.0から6.34インチに、解像度は同じだ。Pixel 5のワイヤレス充電はないが、おや、ヘッドフォン端子がある。

このGoogle Pixel 5a(5G)は、本日から予約販売が始まっている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:GooglePixel5Gスマートフォン

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

8月26日発売・税込5万1700円の「Google Pixel 5a(5G)」実機レビュー、その実力をさっそく検証

8月26日発売・税込5万1700円の「Pixel 5a(5G)」実機レビュー、その実力をさっそく検証

グーグルは、18日にPixel aシリーズの最新モデル「Pixel 5a(5G)」を発表しました。

aシリーズは、いわゆる廉価モデル。リーズナブルな価格ながらも、AIをフル活用したカメラ機能は上位モデルとほぼ同等ということで、人気を集めています。

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Pixel 5a(5G)は、その名の通り、昨年発売された「Pixel 5」の廉価版という位置づけで、これまでと同様、カメラ機能はセンサーも含めてまったく同じ。グーグル自身のオンラインストアで販売されるほか、キャリアではソフトバンクが独占提供します。グーグルの直販価格は税込5万1700円で、予約は本日(8月18日)より開始、発売は8月26日を予定します。

グーグルはPixel 5a(5G)を発表した。Pixel 5の廉価版という位置づけだ

グーグルはPixel 5a(5G)を発表した。Pixel 5の廉価版という位置づけだ

これまでのaシリーズとは違い、Pixel 5a(5G)はどちらかと言うと、かなりPixel 5寄りです。カメラ以外にも、チップセットのSnapdragon 765Gや金属を使った剛性の高いボディ、防水対応といった点がPixel 5から受け継がれています。Pixel 5がフラッグシップモデルでありながら、最上位モデル向けのSnpadragon 865を採用していなかったこともあり、廉価モデルながら処理能力が並んでしまったというわけです。

筐体には金属を採用しているが、塗装で柔らかな印象に仕上げられている

筐体には金属を採用しているが、塗装で柔らかな印象に仕上げられている

実機に触れる機会がありましたが、持ち前のレスポンスのよさは健在で、おなじみの「夜景モード」や「Live HDR+」「超解像ズーム」といった機能はそのまま使えました。以下にPixel 5a(5G)で実際に撮った写真を何枚か掲載してみましたが、その写りはPixel 5と比べても遜色ありません。HDRがしっかり効いていて、色味も鮮やかめ。超解像ズームも映像の破たんが少なく、劣化自体はするもののかなり実用的な印象です。

カメラは標準と超広角の2つ。スペックはPixel 5と同じだ

カメラは標準と超広角の2つ。スペックはPixel 5と同じだ

望遠カメラは非搭載だが、超解像ズームに対応し、最大7倍まで寄ることができる。写真は上から0.7倍、1倍、6倍望遠カメラは非搭載だが、超解像ズームに対応し、最大7倍まで寄ることができる。写真は上から0.7倍、1倍、6倍

望遠カメラは非搭載だが、超解像ズームに対応し、最大7倍まで寄ることができる。写真は上から0.7倍、1倍、6倍

望遠カメラは非搭載だが、超解像ズームに対応し、最大7倍まで寄ることができる。写真は上から0.7倍、1倍、6倍

暗めの場所でもノイズが少ない。彩度がやや高めでキレイな写真が撮れる

暗めの場所でもノイズが少ない。彩度がやや高めでキレイな写真が撮れる

バッテリーに関してはPixel 5より大型化。容量は4680mAhで、4080mAhだったPixel 5より1割以上容量が増えています。ソフトウェア側の機能としては、「自動調整バッテリー」にも対応。バッテリーの持ちは悪くありません。6.34インチと、ディスプレイも6インチだったPixel 5より大きくなっています。90Hzのスムーズディスプレイには非対応ですが、こうした点が廉価版と言えるゆえんかもしれません。

バッテリー容量はPixel 5より増え、自動調整バッテリーにも対応

バッテリー容量はPixel 5より増え、自動調整バッテリーにも対応

指紋センサーは背面に搭載していますが、これもPixel 5と同じ。マスクを着けたままでもロック解除が簡単にできます。背面のカメラよりやや下に搭載されているため、手に持ったとき人差し指が自然に当たり、使い勝手は悪くありません。ただ、側面や画面内の指紋センサーと比べると、机やテーブル、スタンドなどに置いたまま使いづらいのが難点。インカメラはごく普通の撮影用カメラのため、Pixel 4のときのような顔認証も非対応で、良くも悪くもPixel 5の特徴が受け継がれています。

ここまでは、意図的にPixel 5との比較をしながらPixel 5a(5G)を紹介していきましたが、忘れてはいけないのが、昨年はaシリーズの端末が2機種あったこと。2020年は、4G対応のPixel 4aと5G対応のPixel 4a(5G)の2モデルがリリースされています。

少々厄介なのが、Pixel 4a(5G)が単純なPixel 4aの5G対応版ではなかった点です。当時は5Gに対応させるためのチップセットがSnapdragon 700シリーズまでしかなかったためか、Pixel 4a(5G)は4aと銘打ちながらも、機能面ではPixel 5寄りでした。

左がPixel 5(左)、右がPixel 4a(5G)。どちらもスペックはPixel 5a(5G)に近い

左がPixel 5(左)、右がPixel 4a(5G)。どちらもスペックはPixel 5a(5G)に近い

例えば、チップセットはPixel 5やPixel 5a(5G)と同じSnpadragon 765G。カメラも、12メガピクセルの標準カメラと16メガピクセルの超広角カメラのデュアルで、ディスプレイにも6.2インチ、フルHDのOLEDが採用されていました。実質的に、Pixel 4a(5G)がPixel 5の廉価版に近い仕様だったため、こことの比較になると、Pixel 5a(5G)があまり進化していないようにも見えます。

バッテリー容量の増加や、防水対応、ボディの素材の3点は差分になりますが、型番の数字を4aから5aに上げるだけの進化なのかについては疑問符もつきます。

イレギュラーなPixel 4a(5G)の存在があったこともあり、何となくマイナーチェンジモデルに見えてしまうPixel 5a(5G)ですが、仕様的にはちょうどPixel 5とPixel 4a(5G)の中間に位置する端末。価格に関してはPixel 5はもちろん、Pixel 4a(5G)よりも安くなっているため、コストパフォーマンは低くありません。秋に登場する予定の「Pixel 6」や「Pixel 6 Pro」までの機能は必要ないというユーザーにとっては、十分魅力的な端末と言えるでしょう。

Pixel 6、6 Proは外観やチップセットなどを公開済み。ただし、仕様の詳細は発表されていない

Pixel 6、6 Proは外観やチップセットなどを公開済み。ただし、仕様の詳細は発表されていない

ちなみに、グーグルによると、Pixel 5a(5G)は昨今の半導体不足から、投入される市場が日本と米国のみに限定されているといいます。生産台数が抑えられているため、特に需要の高い市場に絞ったというのがその理由。Pixel人気の高い国だからこその厚遇と言えますが、裏を返せば、日米以外ではPixel 4a(5G)があればニーズを満たせていたとも考えられます。

こうした理由もあり、Pixel 5a(5G)はMostly Blackの1色展開。21年1月にCleary Whiteが追加されて2色展開になったPixel 4a(5G)とは、カラバリでも差別化が図られています。カラーはMostly(ほとんど)というように、真っ黒ではなく、どことなく緑がかったような色合いに仕上がっています。カラバリの乏しさをカバーするため、ポップなカラーリングのケースも4色発売される予定。ケースで背面が隠れてしまうのであれば本体は1色でOKという大胆な割り切りですが、こうした点も廉価端末らしい部分と言えそうです。

1色に限定されている代わりに、ポップなカラーリングのケースが4色発売される

1色に限定されている代わりに、ポップなカラーリングのケースが4色発売される

Google Pixel 4a 5G発表。「ほとんど Pixel 5」で6万円台の高コスパ5Gスマホ

(石野純也。Source:GoogleEngadget日本版より転載)

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グーグルが正式に新スマホPixel 6を公開、専用チップTnsor搭載

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Android(製品・サービス)Google / グーグル(企業)Google Pixel(製品・サービス)スマートフォン(用語)日本(国・地域)

グーグルがPixel 6用にカスタムチップを開発、AIとMLを自社スマホの差別化要因にする

Google(グーグル)はさきほど、もうすぐ発売されるスマートフォン「Pixel 6」のニュースをぶちまけた。米国時間8月11日にSamsungの大規模なイベントがあるため、その前に行いたかったのだろう。それとも、秋の大々的な発表に数カ月先駆けて、多くの人の関心を集めたかったのかもしれない。今後のさまざまなリーク情報の、先手を打つという意味もあるだろう。

いずれにしても、Googleが次に出すAndroidスマートフォンの外観の第一印象としては、背面にあるカメラシステムの大きな新デザインが目立つ。これまでの正方形の構成が大きな黒いバーに変わり、ハードウェアの大型アップグレードへの強い意志を感じることができる。前バージョンと前々バージョンでのメインのポイントはソフトウェアとAIだった。

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さらに興味深いのは、TensorがPixel 6とPixel 6 Proで新たにデビューするカスタムのSoCで登場したことだ。同社はこれまでずっと、混雑したスマートフォン市場で自らを差別化することに苦戦してきた。そのための同社の決定打が未だに出てこない現状において、Tensorを実装したカスタムチップは重要な持ち玉かもしれない。

それは、ハイエンドのシステムにおいてQualcommのチップを捨て、Appleに倣ってカスタムチップの道を進むということだ。ただしそのチップはベースがARMのアーキテクチャだ。それは今や世の中の至るところにあるQualcommのSnapdragonチップのベースでもある。そしてGoogleもその低価格製品A Seriesでは、コンポーネントのサプライをサンディエゴの企業(Qualcomm)にこれまで同じく依存している

画像クレジット:Google

「Tensor」という名前は明らかに、これまで多くのプロジェクトを牽引してきたGoogleのML(機械学習)システムであるTensorFlowに由来している。当然ながら、同社はAIとMLを、来るべきスマートフォンにおけるチップの基礎として位置づけている。Pixelのチームはこれまで長年、差別化要因として、コンピュテーショナルフォトグラフィー(計算写真学)といったソフトウェアによるソリューションを追究してきた。

「私たちのシリコンを設計してきたチームは、Pixelをもっと有能にしたいと考えました。例えばTensorがすべてのチップにあれば、すべてのチップをGoogleのコンピュテーショナルフォトグラフィーのモデルを動かせるようにカスタム化できるでしょう。ユーザーにとってそれは、まったく新しい機能であり、同時にまた既存機能の改善でもあります」とGoogleは述べている。

Tensorは、カメラシステムのアップグレードだけでなく、発話認識や言語学習などの改善でも主役となる。当然ながら、その詳細は秋の正式発売までは一般には発表されないが、今回の発表はPixelチームの刷新された未来の姿の紹介に終止していたようだ。スマートフォンにおいてもAIとソフトウェアにフォーカスすることは、まさにスマートフォン分野でGoogleがやるべきことの中心にあるはずだ。

2020年の5月に、Pixelチームの主要メンバーがGoogleを去り、それはチームの今後の変化の方向性を示していたようだ。当時、ハードウェア部門のトップであるRick Osterloh(リック・オスターロー)氏が、厳しい言葉を述べていたらしい。

「AIは私たちのイノベーションの未来ではありますが、今の問題は、私たちがコンピューティングの限界にぶつかっていることです。そのために、ミッションを全幅的に追究することが阻まれています」とオスターロー氏は本日のポストで書いている。「そこで私たちが挑戦したのは、私たちの最も革新的なAIと機械学習をPixelのユーザーに提供できるためのモバイルのテクノロジープラットフォームの構築でした」。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:GoogleGoogle PixelPixel 6スマートフォンAndroidTensor機械学習人工知能

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

グーグルが正式に新スマホPixel 6を公開、専用チップTnsor搭載

すべては明らかにされていないが、Google(グーグル)は米国時間8月2日の朝、同社スマートフォンの中心機種であるPixelのニューバージョン「Pixel 6」の概要を発表した。

その内容は次のようになる。

  • 機種はPixel 6とPixel 6 Proの2種類。
  • 基本機種のPixel 6はマットなアルミニウム仕上げで6.4インチのディスプレイを採用。一方Proは、光沢のあるアルミニウム研磨仕上げで、6.7インチのディスプレイ。
  • Pixel 6のカメラは広角と超広角の2種、Proにはさらに望遠ズームレンズを搭載。
  • 今や一般的になってしまったカメラレンズ部分の出っ張りがなくなることを期待してた方には、やや残念だ。出っ張りは「カメラバー」へと進化した。GoogleのRick Osterloh(リック・オスターロー)氏によると、センサーもカメラも良くなってるため、小さなパッケージにはもはや収まらないという。
  • Google初の完全にカスタムされた専用チップTensorを搭載した最初のスマートフォンとなる。以前のPixelは、QualcommのSnapdragonを搭載していた。GoogleのCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏によると、このチップの開発には4年ほどを要したとという。ブログの発表記事でオスターロー氏は、オンデバイスのAIとML用にチューニングされたチップを開発することを示唆している。
  • 発売予定は2021年秋だ。

主なスペックや価格など、抜けてる情報が多くかなり謎の機種だが、初期のリーク情報もすでにあるようだ。

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グーグルが今夏ニューヨークに店舗を開設、ハードウェア販売に本腰

カテゴリー:ハードウェア
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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hiroshi Iwatani)

グーグルが今夏ニューヨークに店舗を開設、ハードウェア販売に本腰

Google(グーグル)はここしばらく店舗を模索してきた。マンハッタン・ソーホー地区のポップアップ店舗をTechCrunchが紹介したのは4年以上前のことだ。しかし同社のブランドを冠した小売店舗はかなり限られてきた。同社がまずソフトウェアの会社であることを考えると、驚くことではない。

しかし今夏、同社は増えつつある小売店舗を展開する他のテック企業の仲間に加わる。初のGoogle Storeがニューヨークのチェルシー地区にある元ポート・オーソリティの建物にオープンする。このビルには同社のNYオフィスも入っている。

店舗開設はAppleやSamsungに続くものだ。2社とも近くに店舗を持っている(Amazonは本屋を展開しているが、それは少しアップタウンの方のエンパイア・ステート・ビル近くにある)。

競合するかのように、店舗はGoogleのハードウェア製品を中心に据える。つまり、PixelスマホやさまざまなNestデバイスなどだ。Googleの製品の提供はAppleやSamsungなどに比べるとまだかなり限定されているが、直近のFitbit買収完了は明るく照らされた商品棚にバラエティに富んだ商品を陳列するのに役立つはずだ。

初の小売店舗をオープンするのに、2021年は特に奇妙な年だ。Googleがチェルシーにかなりの面積の小売スペースをもってしばらく経つが、新型コロナウイルスが2020年店舗をオープンさせるという計画をほぼ台無しにした。しかしニューヨーク市は巨大な人口にかなりのスピードでワクチン接種を進めていて、2021年5月初めの時点で成人の41%が接種を完了した。

それでもGoogleは安全を優先している。ブログには以下のようにある。

Google Storeではマスク、手指消毒、そしてソーシャルディスタンシングが求められ、1日に数回全スペースを清掃します。顧客がショッピングの間、安全だと感じられるよう、入店できるゲストの数は制限されます。手軽なピックアップオプションも利用可能です。必要に応じて健康と安全に関する手順を展開するため、引き続き市や州、国の当局のガイダンスを遵守します。

店舗設置は、同社にとってよりハードウェア推進という大きな取り組みの一部のように聞こえる。ハードウェアは同社が遅れを取っている分野であり、特にモバイル部門においてはそうだ。Googleは初の店舗について「当社のハードウェア・ジャーニーにおける重要な次なるステップ」と表現している。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:GoogleGoogle I/O 2021店舗PixelGoogle Nestニューヨーク

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

グーグルがAndroid 12の開発者プレビュー最新版を公開、触覚フィードバックなど拡張

Google(グーグル)は米国時間4月21日、同社のモバイルOSの最新版であるAndroid 12の開発者プレビュー第3弾を予定どおり公開した。Googleのロードマップによると、今回の開発者プレビューは、Android 12がベータ版に移行する前の最後のプレビューとなる。通常、開発者ではないユーザーがAndroid 12を試したい場合はベータ版が最初の無線(OTA)アップデートになる。今のところ開発者は、サポートされているPixelデバイスにシステムイメージをフラッシュする必要がある。

Googleは、ベータ版のリリースを間近に控えた今こそ、開発者は自分のアプリの準備が整っているかどうかを確認するために互換性テストを開始する必要があると指摘している。現在のところAndroid 12は、2021年8月までにプラットフォームの安定性を実現する計画だ。その時点で、アプリ向けのすべての機能がロックされ、確定される。

では、今回のプレビューでは何が新しくなったのだろうか?いつものように、数多くの小さな新機能、調整、変更があるが、今回の目玉は、開発者がアプリケーションで新しいハプティック(触覚)フィードバック体験を提供できるようになったことと、新しいアプリ起動アニメーションだ。

新しいアプリ起動エクスペリエンスは、開発者とユーザーの両方にとって、今回の最も顕著な変更点かもしれない。この新しいアニメーションは、アプリの起動から、アプリのアイコンを表示するスプラッシュ画面、そしてアプリ本体へと続く。「新しいエクスペリエンスは、すべてのアプリの起動に標準的なデザイン要素をもたらしますが、各アプリが独自のブランディングを維持できるように、カスタマイズも可能にしました」とGoogleは説明している。開発者は、このスプラッシュスクリーンを自分のブランドでどのようにカスタマイズするかについて、かなりの自由度を持っている。ただし、デフォルトでは最もベーシックな起動エクスペリエンスが有効になっている。

また、リッチなハプティックフィードバックも今回のリリースで加えられた。それを聞くと、今ではほとんど使われなくなったApple(アップル)のForce Touchを思い出さずにはいられないが、これは少し違う。ここでは「ゲームには没入感のある楽しい効果を、プロダクティビティには注意力を向上するハプティック」を提供するものだという。

本リリースのその他の新機能には、着信および進行中の通話をユーザーがより簡単に管理できるようにする新しい通話通知テンプレートが含まれている。Googleによるとこれらの新しい通知は、より視認性が高く、読み取りやすいものになるという。また、機械学習ワークロードのためのNeural Networks API(NNAPI)の改善や、より幅広い超高解像度カメラセンサーをサポートするための新しいAPIも含まれる。

またAndroid 12では、計算負荷の高いタスクを実行するためのRenderScript APIが廃止され、VulkanやOpenGLなどのGPUコンピューティングフレームワークが採用される。

今回のリリースに含まれるすべての変更点の詳細については、こちらから見られる。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleAndroidハプティクスOSスマートフォンPixel

画像クレジット:juniorbeep / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

Google Pixel 5a 5Gは2021年中に米国と日本で発売、チップ不足による中止の噂を否定

時に、噂を鎮めるのに未発表のプロダクトを認める必要がある。それが、チップ不足で中価格帯のスマートフォンがボツになったというAndroid Centralが展開した先の噂を受け、Googleが米国時間4月9日午後に取ったその戦略をとった。

TechCrunchへのコメントで、Googleの広報担当は「Pixel 5a 5Gはキャンセルされていません。米国と日本で2021年後半に発売され、2020年のシリーズ端末と同様の時期に発表されます」と明らかにした。

そのスケジュール感でいくと端末の発売は夏の終わり頃になり、一部の推測の通り、2021年5月に開催されるGoogle I/Oには間に合わない。興味深いことに、Googleは少なくともPixel 5a 5G発売時は販売を2カ国に限定するようだ。それは先の報道にもあった部品不足のためかもしれない。

The Vergeの報道のように、Googleはプロダクトの発表について特に凝ってきたわけではない。同社はPixelのリリースに先立ち、似たようなアプローチを取ったことがある。いずれにせよこれは、噂に対応しないか、そらすかという大手企業が噂を否定するのに取る標準的なアプローチではない。

GoogleはこのところPixelのラインナップについて気が立っているのかもしれない。Pixel製品はモバイル界に旋風を巻き起こさず、これは同社がPixelを大改造することを検討していると長く続いている噂につながっている。それは部分的には何人かの幹部の退社によって確認されてきたようだ。

それでも高級スマホの方では問題があったが、同社の安価な「a」ラインは全体的な数字を押し上げるのに貢献してきた。具体的なスペックについて説明はまだないが、Pixel 5a 5Gは前モデルから大きく変わることはないようだ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:GoogleGoogle Pixel5Gスマートフォン

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

グーグルがスマホのカメラだけで心拍数と呼吸数を測定できる機能を3月より順次提供開始

Google(グーグル)は、ユーザーがスマートフォンにすでに搭載されているカメラのみを使用して、重要な健康の数値を測定できる機能を導入する。通常は専用のウェアラブルデバイスを使わないと測定できない人々の健康とフィットネスに関わる機能を、これらの機器を持たない人でも利用できるようにするのが狙いだ。2021年3月から導入されるこの機能は、最初はGoogleのPixel(ピクセル)スマートフォン専用だが、将来的には他のAndroid(アンドロイド)スマートフォンにも提供を拡大する計画だという。ユーザーはスマートフォンに搭載されているカメラを使うだけで、心拍数と呼吸数を測定できるようになる。

通常これらの数値を測定するためには、専用のハードウェアが必要だ。たとえばApple Watch(アップルウォッチ)や、Googleが買収したFitbitが製造しているフィットネストラッカーに搭載されている、赤や緑の光を使った心拍数モニターなどだ。Googleのハードウェアとソフトウェアのチームは、健康テクノロジーディレクターのShwetak Patel(シュウェタク・パテル)氏が率いるGoogle Health(グーグルヘルス)部門とともに、コンピュータビジョンを利用することで、スマートフォンのカメラだけでこれらの測定を可能にする方法の開発に成功した。同社によれば、その測定結果は臨床グレードの測定機器に匹敵するという(Googleはその測定結果を証明するための調査を行っている。学術誌を介して査読を求めているこの論文は、プレプリントとして公開されている)。

呼吸数については、「オプティカルフロー」と呼ばれる技術を利用しており、呼吸時に胸の動きをモニターして、そこから呼吸数を割り出す。健康状態の良い標準的な人と既存の呼吸器疾患を持つ人の両方を対象とした臨床検証研究では、Googleの測定したデータは、対象者全員の平均で、誤差が1分間に1呼吸以内という正確さを示したという。

心拍数については、Googleはまず、カメラを使ってユーザーの指先の「微妙な色の変化」を読み取り、そこから酸素を含んだ血液が心臓から体の他の部分に流れるタイミングを示す指標を得ている。同社のデータ検証(これも外部レビューの対象となっている)によると、様々な色の皮膚を持つ人々を対象に行った試験で、誤差の平均が2%以内に留まる精度を示したという。Googleは同じ技術が人々の顔の色の変化でも機能するように取り組んでいるが、こちらはまだ探索段階だという。

Googleは、これらの測定機能を3月中に、ユーザーがGoogle Fit(グーグルフィット)アプリを介して利用できるようにする予定だという。最初はGoogle自社製のスマートフォンであるPixelシリーズのデバイスのみで利用可能だが、その後「数カ月以内に」Android 6以降のOSを搭載する他社のスマートフォンにも適応機種を拡大する計画だと、同社は述べている。

グーグルがスマホのカメラで心拍と呼吸数を認識する新機能発表、Pixelから提供スタート

「チームは、日常的なスマートデバイスの可能性を解き放つ方法に取り組んできました」と、パテル氏はこの新機能に関するプレスブリーフィングで述べている。「これには、家庭内のスマートデバイスや、携帯電話、そしてそれらのデバイス内でますますユビキタスになり始めているセンサー類をどのように活用し、健康とウェルネスをサポートするか、ということが含まれています」。

ワシントン大学のコンピュータサイエンス教授であり、デジタルヘルスに関する研究でACM Prize in Computing Award(コンピューテングの技術開発に貢献した個人を称えるAMC賞)を受賞したパテル氏は、ユビキタスな消費者向けデバイスに搭載されている強力なセンサーが利用できるようになったことと、AIの進歩が相まって、日々の健康モニタリングがこれまで以上に身近なものになり得る、と語っている。

「ヘルスケアは今後、本当に重要な分野になると思います。病院の4つの壁で囲まれた中だけに留まらず、日常的な生活の中でも、自分の健康状態を測定し、そのフィードバックを得られるようになることは大事なことです」と、パテル氏はいう。

Googleがこれらの機能について、人々が自分自身で健康状態を監視するための使用を意図したものであると明示していることは注目に値する。つまりそれは診断や医療ツールとしての使用を意図したものではないということだ。それはこの種の機能にとってごく普通のことである。一般消費者の使用を意図したツールに、米国食品医薬品局による医療グレードのデバイス認証を取得することによる責務を引き受けたいと考えている企業は多くないからだ。そのため、Google Fitはこれらの測定結果に基づくガイダンスやアドバイスを一切提供していない。その代わりに、測定結果が医療用に意図されていないという一般的な免責事項を提示し、さらにユーザーがこれらの数値を確認した方がよい理由のいくつかについて、非常に高レベルの説明を提供している。

市場に出回っているウェルネスやヘルストラッキング専用の製品の多くは、たとえばOura Ring(オーラリング)のように、測定値に基づいてより多くのガイダンスと実用的なインサイトを提供している。Googleはこれらの機能について、情報の利用を完全にユーザーの手に委ねることにし、そこまで関与するつもりはないようだ。とはいえ、この測定値は、医師と共有するべき貴重なリソースになる可能性がある。特に潜在的な健康問題について懸念している場合は、従来の方法よりも便利で継続的に使用しやすい健康モニタリングの一手段となるだろう。

パテル氏は、センサーを組み合わせることで既存のデバイスのトラッキング機能をどのように強化できるか、その可能性を探ることにGoogleが興味を持っていると述べている。また、iPhoneにこの機能を提供する可能性があるかという質問には、今のところAndroidに注力しているが、最終的な目標は、確かに「できるだけ多くの人々」が利用できるようにすることだと答えた。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:GoogleGoogle HealthGoogle PixelGoogle Fit心拍数呼吸

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(文:Darrell Etherington、翻訳:Hirokazu Kusakabe)