Apple絶好調のQ4:売上421億ドル、利益85億ドル

本日(米国時間10/20)の取引終了後、Appleは会計第4四半期の決算報告を発表した。売上は421億ドル、1株当たり利益は1.42ドルだった。アナリストの予測は、それぞれ398.5億ドルと1.31ドルだった。

同四半期、Appleの純益は85億ドルで、前年同期の2013年会計Q4の75億ドルから13.3%上昇した。売上は12%アップだった(前年同期は375億ドル)。

期間中同社はiPhone 3930万台、iPad 1230万台、Mac 550万台を販売した。

通常取引で2%高だった同社株は、予測を上回る決算発表後の時間外取引でさらに値を上げた。直近四半期は、売上374億ドル、1株当たり利益1.28ドルだった。

Appleは最近、新しいiPhone製品であるiPhone 6およびiPhone 6 Plusを発売し、初月売上は過去のどの機種よりも好調だったことを公表した。Appleは新しいiPadも数種類発表した。市場には ― TechCrunchを含め ― iPadの種類が多すぎるという抵抗が生じている。あなたが欲しいのは、iPhone 6 Plusなのか、iPad Air 2なのか、iPad mini 2なのか、それともiPad mini 3なのか?本当におわかりだろうか。

今期の売上は、ホリデーシーズンを含む同社の暦年第4、会計第1四半期の序言でもある。Appleの売上には、ある程度季節変動性がありこの時期に上昇する。同四半期は、さらに売上増が期待できる新しいApple製品の恩恵を、丸々受けることのできる四半期でもある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Gmail for Android、いよいよYahoo Mail、Outlookなどの外部メールサービスに対応

電子メールはお使いだろう。そしてAndroidを使っている人の多くはGmailを使っているのではないかと思う。しかし、メインでい使いたいのはGmailではないのだという人もいることだろう。そういう人にとって嬉しいニュースが飛び込んできた。

GoogleはGmail for Androidのメジャーアップデートを準備中で、このアップデートにて他サービスプロバイダーのメールも扱えるようにするのだそうだ。たとえばMicrosoft Outlook、Yahoo、AOL(言うまでもないとは思うが、AOLはTechCrunchの運営も行なっている)などのメールがGmailで利用できるようになるのだ。これはAndroid Policeの情報によるものだ。間もなくリリースされる予定のアプリケーションで採用される変更点についての情報を独自に入手したのだそうだ。

Android Policeが掲載していたビデオ(下にも転載しておいた)で、どのようなものになるのかを確認することができる。

Googleの新しいMaterial Designを採用した角丸アイコンや、濃淡のはっきりした見やすいデザインも目を引くことだろう。しかしもちろん目玉は他サービスのメールを扱えるようにしていることだ。

このアップデートはおそらく今週中にも公開されるようだ。Android愛用者からすると待ちわびていたアップデートとなることだろう。Apple iOSにては、メールについては以前から複数アカウントを扱うことができるようになっていた。Android利用者もついに同様の利便性を手に入れることができるわけだ。但し、旧式のメールサービスを利用している場合には、新たなGmailでも対応できないケースもあるようだ。

「外出中でしたのでメールの確認が遅れました」という言い訳が使えなくなるのを、残念に思っている人もいるかもしれない。

Headline image via Cairo / Flickr

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(翻訳:Maeda, H


時価総額をめぐって接戦を繰り広げるGoogleとMicrosoft

アップデート: この記事を投稿したあと、Microsoftが巻き返した。現時点(10月17日ロンドン午後2:45, ニューヨーク午前9:45, 東京午後11:45)ではMicrosoftがGoogleより高い(下表)。次は今日の引け値で比較してみよう。

GoogleとMicrosoftが今、世界のテクノロジ企業の時価総額の二位の座を争う接戦を演じている。Googleは今四半期の決算報告がぱっとせず、Microsoftは時間外で上げたため、この二人の差がさらに縮まってきた。

しかしAppleとExxon Mobilの優位は動かない。この4社の時価総額を合計すると1兆5000億ドルになる。

昨日(米国時間10/16)の決算報告のあと、Googleの株価は5%下げた。今朝(米国時間10/17)の時間外でも下げたが、取引開始後はやや戻した。Microsoftは、開始時に1%強上げた。

Yahoo FinanceCNBC dataによると、Googleの昨日の終値では時価総額が3547.7億ドル、MicrosoftはMicrosoftは3521.7億ドルだ。Googleの今日の始値では3570.5億ドル、Microsoftは3561.3億ドルだ。まだ両者のあいだには、薄い空気の層がある。Googleは時間外で頑張ったため、取引開始時にMicrosoftに抜かれずにすんだ。

両社の接戦は株式市場への実質的な影響はほとんどなくて、象徴的なものにすぎないが、しかし両社が共有する市場の大きさを考えると、注目に値する。そのほかのプラットホーム企業と同じく、GoogleとMicrosoftは競争するカテゴリーがかなり重なっている。ゲーム、音楽、クラウドコンピューティング、ハードウェア、オペレーティングシステム、デベロッパのエコシステム、そして、検索にはじまるあらゆるサービス。

だから時価総額での順位は、現物市場での順位を反映し、株式市場の参加者にも喜怒哀楽をもたらすだろう。

ただし結論はまだ早い。Microsoftの決算報告はまだこれからだ。同社が今日Googleを抜いたとしても、決算報告の結果によってはまた抜き返されるだろう。心配のタネは何か? Surfaceの売上が伸び悩み、Windows Phoneも予想外の損失になるかもしれない。さらにOffice 365が不調なら、投資家はひるむだろう。PCの消費者需要の低迷は、Windowsの売上にひびく。そしてAzureまでだめなら、大量逃亡が起きる。

実際には、何が起きるだろうか? 自分が火をつけた火災を自分で消すことができたMicrosoftに、運はしばらく味方するかもしれない1

1. 今日のRedmond(Microsoft本社)は雨のようだけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、Nexus 6を発表―5.9インチ、5.0 Lollipop搭載の強力Androidファブレット

Googleがファブレット分野に参入するだろうとだれもが予測していた。そしてNexus 6でそれが事実となった。この最新のAndroidレファレンス・モデルはMotorola製で、5.9インチのディスプレイ、1440×2560、496 ppiという高い解像度を備え、QualcommのSnapdragon 805(2.7Ghz)と最新のAndroid 5.0 L(“Lollipop”と命名された)を搭載している。

Darrell Etheringtonは当初、大型スマートフォンについて「扱いづらい」と書いていたが、最近は5.5インチのiPhone 6 Plusがお気に入りだ。いずれにせよGoogleはこの分野に巨大な可能性があると確信しているようだ。

これまでNexusはカメラではあまり高い評価を得ていなかったが、6のリアカメラは13メガピクセルで画質は大幅にアップしているはずだ。外観の印象はMotorolaのMoto Xによく似ている。ボタンは側面の中央に移されたが、これはサイズを考慮しての配置だろう(AppleがiPhone 6/6 Plusのスリープボタンを側面に移動したのも同じ理由だろう)。

製品発表は今日(米国時間10/15)だが、予約受付開始は10月29日だ。出荷開始については「11月中」という以外にまだはっきり分からない。32GBと64GBモデルが用意され、カラーバリエーションは白とミッドナイトブルー(ダークブルー)だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Google、Androidの次世代版5.0をLollipopと命名

これまでのAndroidのメジャーバージョンにはそろってデザートの名前が付けられてきた。だから今回もなにか甘いものの名前が付けられるはずだと皆予想していた。しかしGoogleは新しいAndroid 5.0をGoogle I/Oで披露して以来、ずっと“L”とだけ呼んできた。

さてその名前が正式に発表された。Android 5.0はAndroid Lollipopと名付けられた。

Googleは強力な新タブレット、Nexus 6とNexus 9の発表の中でこの名前を明らかにした。

Android Lollipopの新機能

いちばん大きく、かつ一見して明らかな変更はもちろん新しい「マテリアル・デザイン」の全面的な採用だ。AndroidのUX責任者、Matias Duarteがリーダーとなって開発されたこの新デザインはAppleにおけるiOS 7からiOS 8へのデザイン変更に匹敵するだろう。最初は少々とまどうかもしれないが、この新UIはGoogleのアプリばかりでなく、すぐにサードパーティーのアプリにも浸透するはずだ。われわれもこちらでマテリアル・デザインの哲学を分析している。

さらにLollipopでは、

  • ロックスクリーンのスマート通知システム。不適切な時間帯での通知は行われないようアルゴリズムでフィルターされる。
  • デベロッパー向けに5000以上の新しいAPIが公開
  • GoogleのシステムランタイムがDalvik仮想マシンからART(Android Runtime)仮想マシンに変更。ARTはKitKatでプレビュー版が公開されていたが、今回デフォールトとして採用された。新ランタイムはコンパイルが効率化され、システム・パフォーマンスを全般的に向上させる。
  • 新たなバッテリー管理システム(以前Project Voltaと呼ばれていた)によって、バッテリー駆動時間が最大90分程度延長される。
  • Androidタブレットで好評だった同一デバイスでの複数のユーザーアカウントのサポートがスマートフォンにも導入される。

Android Lollipopは新しいNexus 6とNexus 9にインストールされる。しかしGooglは「Nexus 5、7、10を始め多数のGoogle Play版デバイスでも数週間後に利用可能となる」としている。それ以外のメーカーのデバイスは、例によってそれぞれのメーカーの対応を待つことになる。

アップデート: GoogleはNexus 4もLollipopをサポートすると確認した。

アップデート#2: Motorolaが近くLollipopにアップデートされる予定のスマートフォンのリストを公開した。

[写真:Steven Greenberg, used under Creative Commons]

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Google for Workのサポートがさらに充実、Webホットラインも提供

Googleからサポートを得るのは、いつも容易とはかぎらない。たとえばAdSenseのアカウントを突如停止され、納得のいく説明が得られなかったことを、多くの人が経験している。でもここ数年同社は、徐々にサポートを充実させており、そのことはとくに、有料の生産性サービス(オフィス系サービス)で目立つ。たとえば2年あまり前には、Google Appsの有料ユーザに対する24/7の電話サポートを開始した。

そして今日同社は、Google for Workのアドミンサポートを拡張し、チャットによるサポートを加えるとともに、Google Appsのユーザが質問をしやすいようにした。

チャットによるサポートを、Googleはここ数か月テストしてきた。そのとき得られたフィードバックに基づいて、今回は英語版のAppsのアドミンたちにこのサポートサービスを提供するが、ほかの言語にも今後数か月以内に対応する。

Google Appsのユーザは、サポートのドキュメンテーションをより見つけやすくなり、また、万策尽きたときにはGoogleのサポートに容易にコンタクトできるようになる。GmailやDriveなどのGoogle Appsのサービスに登録している人は、これからはHelpメニューの右の”Contact Us”をクリックするとよい。Googleは長年、顧客との直接コミュニケーションを避けてきた企業だから、このささやかな変化が実は大きな変化の始まりかもしれない。

これらの新しいサポートオプション…24/7電話サポートやモデレータのいるヘルプフォーラムなども含む…はすべて、今日アップデートされる同社のTechnical Support Service Guidelineに明記される。

Google自身も、サポートの充実から嬉しい見返りを得ているようだ。たとえば最近のGoogle Appsのユーザ調査によると、95%の人がサービスに満足している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleの敵はAmazon―即日宅配サービスGoogle Expressを有料化、サポート都市拡大

今朝(米国時間10/14)、Googleの即日宅配サービス、Google Shopping ExpressはGoogle Expressと改名され、有料化へ踏み出した。今後はGoogleがコストをすべて負担する実験から会費制のビジネスモデルとなる。メンバー会費は月額10ドル(年額95ドル)。GoogleはもちろんAmazonプライムを念頭に置いているはずだが、一方で大型の実店舗も長年Amazonの脅威を感じてきた。

そのような利害の一致からすでにCostco、 Target、Staples、Office Depot、Walgreens、Toys R Us、Babies R Us、 Whole Foodsなどの大手リテール・チェーンがこのプログラムに参加している。Googleは今朝、さらに16の小売店が参加したことを発表した

この中には、1-800-Flowers、Barnes & Noble、Nine West、PetSmart、Vitamin Shoppe、Sports Authorityなどの全国チェーンに加えて、ニューヨークのParagon SportsやロサンゼルスのVicente Foodsのようなローカル店も含まれている。

またサービス地域も、これまでのカリフォルニア北部に加えて、新たにシカゴ、ボストン、ワシントンD.C3都市が追加された。これにともなってボストンではStop & Shop、ワシントンではGiant Food、シカゴではLux Roses、TigerDirect、Treasure Island Foods、Wrigleyville Sportsなどのローカル店がプログラムに参加した。

Googleによれば、今回の拡大で全米で700万人がGooleの即日配達サービスを利用できるようになったという。翌日配達なら1200万人近くがカバーされる。ベイエリアの消費者は21歳以上であればアルコール飲料も注文できる。(これまでのサービス地区はサンフランシスコ市、ペニンスラ(サンフランシスコ半島)、サンノゼ、北カリフォルニア、西ロサンゼルス、マンハッタン)

Amazonプライムとは異なり、Google Expressは会員以外でも利用できるが、その場合は1回ごとに4.99ドルの費用がかかる。

会員は15ドル以上の買物について会費以外には無料で即日ないし翌日配達を受けることができる。また登録会員以外に同一家庭のメンバーも利用できる。一方無料で即日ないし翌日配達が受けられるAmazonプライムの(アメリカでの)会費は年額99ドルだが、これには無料のテレビ、映画のストリーミング、広告なしの音楽ストリーミング、Kindleの無料のeブックなど数々の特典がつく。

宅配ビジネスに進出するとはGoogleも手を広げすぎではないかという印象を持つ読者もいるだろうが、最近のGoogleはますますAmazonを最大のライバルと考えるようになっている。Googleのエリック・シュミット会長自身が、最近、「われわれの競争相手はBingやYahooだと考える人が多いが、検索分野での最大のライバルはAmazonだ。Amazonは一般に検索エンジンだとは思われていないが、何か商品がが欲しいときに人々は必ずAmazonで探す」と説明している

Googleの広告プラットフォームはデスクトップ、モバイルのOS、ハードウェア、ウェブ・アプリなどインターネットのあらゆる部分に浸透している。にもかかわらず、Amazonで買い物をする消費者はGoogleで検索しないし、したがってGoogleが表示する広告をクリックすることもない。

だが、Googleが宅配サービスを黒字化できるかどうかは不明だ(自動運転車が実用化すればそうなるかもしれない)。

Google ExpressはiOSとAndroidから利用できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Googleスプレッドシートにスマート・オートフィル機能―予測して穴埋めしてくれる

今朝(米国時間10/13)、Googleドライブのオンライン・スプレッドシートがまた少し賢くなった。新機能はスマート・オートフィルというアドオンで、システムは空白セルの周辺をチェックし、Google自慢の予測APIを利用して適切と思われる値を推測して埋める。

アルゴリズムが周辺のセルの値からパターンを読み取って空白セルの値を推測するわけだ。

Googleがブログで公開している例は自動車についての統計だが、年によって販売価格が抜けている。オートフィルは前後の年の値から抜けている年の値を補完する。

使い方は簡単で、アドオンをインストールしてから、スプレッドシートの関連ある範囲を選択する。このときオートフィルするカラムに加えて少なくともさらに1カラム、データ入力ずみのカラムが選択されていないとオートフィルが実行されない。またタイトル行を選択しないよう注意する。メニューからアドオンを開き、Smart Autofillを選択し、オートフィルを実行したいカラムの上端のセルをクリックする。その後でSmart Autofillの実行ボタンをクリックすると処理が実行されるが、データ量が多い場合は少し時間がかかる。。

Googleもこのオートフィルがいつでもうまく作動するとは限らないことを認めている。しかしいろいろ試して遊んでみるだけでも面白い。 予測APIを使いこなせればいろいろできそうだ。

アドオンはChromeウェブストアで手に入る。チュートリアルはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


IT株、不確実な世界経済の渦中で急落

金曜日(米国時間10/10)にIT株が揃って急落し、週末の業界に厳粛なムードが漂った。

大虐殺は広範囲に渡り、巨人が次々とつまづいた ― Microsoft -3.97%、Google 2.92%、Facebook -3.95%、LinkedIn -3.84%、Yahoo -3.65%、そしてAlibaba -3.28%。新参者たちも暴挙に仲間入りした ― MobileIron -6.92%、ZenDesk -8.06%、GoPro -4.63%、Twitter -8.84%、Arista Networksが -8.96%だった(データ:Google Finance)。

もしあなたが金曜の朝にIT株を持っていてその日売らなければ、一日の終りにはかなり貧乏になっていただろう。BusinessInsiderが今日報じたところによると、NASDAQは先週4%以上値を下げた。急激な収縮だ。

金曜日の急落の広さと深さを踏まえると、現状を考えてみる価値がありそうだ。もしこの傾向が続けば、IPOの機会は少なくとも部分的には狭まり、企業価値が下がり勢いが衰えれば、既存企業は高額買収への興味を失う。この種の下落は民間投資の資本構造を揺さぶり、業界全体の低迷を引き起こす。

もうお気づきだだろうが、金曜日の大虐殺という状況によって、事実はいっそう際立った。

最近の経済予測の下方修正を受け、FRBのタカ派が中期潜在予測を引き下げる可能性がある。そうなればベンチャーキャピタリストやスタートアップの資金調達は楽になる。しかしもしFRBが、国内外の経済が弱いという理由で思いとどまっているだけなら、どれほど見通しが明るいのだろうか。

そうでもない。

ここ数週間空や天井が落ちてくると宣言することがファッションになっている。短期的に見てまだそれは真実ではない。しかし、上記の損を取り返せなければ、さらにはもし悪化するようなら、大いに予想されていた修正の前半部分を見ることになる。もしあなたが資金調達中のスタートアップなら、私は仲良くしたい。もし資金を使い始めようとしているなら、考え直した方がいいかもしれない。

2013年、売上1400万ドルで、2900万ドルの損失を出したある会社の評価額は7億ドル(*1)だった。あの市場が今もあるのかどうか私にはわからない。

(注 1:ここから導かれるGAAP営業利益率はなんと-207%)

IMAGE BY Flickr USER Antonio Morales García UNDER CC BY-SA 2.0 LICENSE

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ホワイトスペースの実用化試験でGoogleがロンドン動物園からミーアキャットの生態をライブストリーミング

Googleは、インターネットのツボをよく知ってる企業だ。同社は、無味乾燥な技術試験をおもしろくする方法を思いついた。放送電波周波数帯のホワイトスペースの実用試験、という問題の技術で、ロンドン動物園からミーアキャットカワウソガラパゴス大亀の生態をYouTubeへライブでストリーミングすることにしたのだ。

スペクトル(割り当て周波数帯)は、どう転んでも無味な話題だ。ホワイトスペースとなると、さらにニッチだ。各スペクトルの間に干渉防止用に設ける無使用の周波数領域のことを、ホワイトスペースと呼ぶ。

テレビがデジタルになってからは電波の干渉という問題はほとんどなくなり、業界の各方面からホワイトスペースを使わせろという声がわき起こってきた。インターネットの接続性を広げたいGoogleも、当然その一員だ。ホワイトスペースを使えれば、長距離かつ広域で建物の壁などに妨害されないWiFiを提供できる。Googleは昨年、南アフリカでホワイトスペースの実験試験を行い、10の学校をそのWiFiブロードバンドでインターネットに接続した。

合衆国では2008年にFCCが無使用ホワイトスペースの利用を認めた。イギリスでは政府がホワイトスペースをテレビ局のライセンスから外そうとしているが、まだそれは試行段階だ。Googleが行う動物園からのライブストリーミングも、試行の一環である。イギリスでは、そのほかの試行もいろいろ行われている(後述)。

イギリスの情報通信庁(Ofcom)によると、ホワイトスペースにはいろいろな利用形態がありえる。僻地におけるインターネット接続も、その一つだ。そのほか、WiFi的サービス、ワイヤレスのビデオストリーミング、マシンツーマシン(物のインターネット、IoT)専用の第二インターネット、などなどの候補案がある。

今イギリスではホワイトスペースの実用試験が7つ行われていて、今後もっと増える予定だ。ロンドン動物園とGoogleが行う試験は、今後の絶滅危惧種動物の保護活動への応用が検討されるらしい。またGoogleにとっては、かわいい動物をインターネットにストリーミングすることに、マーケティング的な価値がある。

イギリスの規制当局はホワイトスペースの利用開始を2015年と構想している。それまでに、“実用試験を完了し、政策方針を確定する”つもりだ。でもこれまでは、2013年の供用開始が可能とされていた。2年も遅れた理由は、もっとたくさんのミーアキャットをストリーミングしてからでないと商用利用はできない、と当局が判断したからだ。いや本誌の理解では、当局よりもむしろ、業界側が、もっと多くの可能性を追究したいと望んだのだ。

動物の生態のライブウォッチ以外では、オックスフォードで洪水防止への応用試験、スコットランドでスマートシティ(屋内屋外をインターネットでカバーする)の試験、同じくスコットランドでボートやフェリーの船上でのインターネット接続試験、などが行われている。

これまで行われた実用試験の一覧資料が、ここにある。

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アドテック(広告テクノロジ)製品の覇者Googleがユーザ教育のためのマーケティングレッスンGoogle Primerを開始

GoogleがPrimerと名づけたiPhoneアプリをローンチした。Googleの広告を利用する企業に、マーケティングの基礎を…Googleふうにひねって…教えることが目的だ。今はiPhoneだけだが、もうすぐAndroidにも来る。Google PrimerのWebサイトには、Googleが提供するこのミニ・マーケティングレッスンが同社のより大きな企業方針に即している、と説明されている。

引用すると: “企業と顧客を結びつけるGoogleの広告プロダクト(アドテック製品)には、〔その使い方の上手下手によって〕マーケティングのプロと初心者とのギャップを拡大する副作用がある。弊社は、このギャップを修復したい”。

Googleはマーケティングの初心者たちに同社の広告製品の使い方を教えるよりも、Primerによってマーケティングのレッスンを提供することを選んだ。そこでは、マーケティングのケーススタディや、“視野を広く持つ”ことを教える小テストなどが展開される。そのコンテンツは、Googleと各カテゴリーのエキスパートたちによる共作だ。

レッスンのタイトルをいくつか拾ってみると: Search Engine Marketing(検索エンジンマーケティング)、Getting Media Coverage(メディアに取り上げてもらうには)、Content Marketing(コンテンツのマーケティング)、などがある。基礎を迅速に学ぶことが目的なので、各レッスンが5分以内だ。オフラインでも使えるから、信号状態の悪い乗り物の中などでも勉強できる。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

Googleによると、今はまだパイロット段階だが、今後はレッスンのトピックがさらに増える。

またレッスンを‘受講する’ことだけでなく、オプトインのメールにより、学んだことを実際のマーケティング活動に活かすための実例などを知ることができる。この機能には、ほやほやスタートアップの生徒たちをGoogleの広告製品の将来のユーザにするねらいもありそうだ。

アプリのスクリーンショットを見るかぎり、このマーケティングレッスンはきわめて初歩的だ。小テストの問題の中には、“(広告に)ジャーゴンやバズワードを使ってよいか”、というのもある。そう、本当の初心者は、ささいなことでも迷うからね。

Google PrimerはiTunesで無料でダウンロードできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、ハングアウトのChromeアプリを公開―UIはFacebookのチャットヘッド風


Googleは無料のビデオと音声のチャット・サービス、Hangoutsをさらに使いやすく、パフォーマンスを向上させる努力を続けている。今朝(米国時間10/10)、その一環として、ハングアウトのChromeアプリを公開した。当面提供されるのはWindows版とChrome OS版で、Mac版については情報がない。このアプリを起動すると、ハングアウト専用の窓がポップアップする。Chromeで他にどんな作業していてもハングアウトが多数のタブに紛れ込んでしまうことがないので便利だ。

このアプリには従来のウェブ版の機能がすべて含まれている。最近モバイル版でリリースされた電話番号を入力して世界中の相手に発信できるHangouts Dialer機能も含まれている。またGoogle Voiceのユーザーは新しいハングアウト・アプリで通話の着信、ボイスメールの再生、Google Voice SMSメッセージの受信が可能だ〔これらの機能は現在アメリカのユーザーのみ利用できる〕。
いる。

ハングアウトのChromeアプリはユーザー・インターフェイスもよく出来ている。アプリは連絡相手のリスト・ビューとチャット・ビューがクリックで切り替わる。またハングアウト・アプリはFacebookのチャットヘッドのように緑色の円形のアイコン化して手前に表示され、通話中は相手のプロフィール写真が表示される。

着信や招待などがあった場合は、この丸いアイコンの横にメッセージが現れる。ハングアウト・アプリが作動中であればいつでもチャットや通話を受けることができる。メッセージや通話は同一のユーザーのデバイス間でシームレスに同期するので、パソコンからスマートフォンに移ったり、Android端末からiOSデバイスに移ったり自由にできる。

新しいアプリはハングアウトのページからインストールできるが、ChromeのWeb Storeのページはこちら。現在ハングアウトのChromeエクステンションを利用しているユーザーは今回の新しいChromeアプリにアップグレードするよう勧められる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


ChromebooksとChrome for Workのユーザ企業にGoogleが年額50ドルで高度な管理&サポートサービスを提供

Chromebooksを業務で使用する企業のための会費制サービスをGoogleが今日(米国時間10/8)立ち上げた 。1台につき年額50ドルを払うと、企業はGoogleによる高度なChrome OS管理/サポートサービスにアクセスできる。

管理コンソールとサポートへのアクセスには、上記の年額50ドルのほかに、無期限150ドルというプランが前からある。企業の買い替えサイクルは3年ぐらいが多いから、150ドルは大きな違いにならないと思うが、でも年額制の方は途中で使用機種が変わってもOKだが、無期限の方は同一機種でないといけない。

なお、今回発表された年額制のサポートを利用できるのはChrome for Workの顧客だけで、教育機関や非営利団体は利用できない。

今回新しく設けられた月額会費制と並行して、月額/無期限のサポートサービスには二つの新しい機能が加わった。

Chromebooksを使用する企業にとってとくに重要なのは、シングルサインオンのサポートだろう。これによって企業の社員は、会社の既存のサインオンサービス(CA SiteMinder、Microsoft AD FS、Okta、Ping Identity、SecureAuth、SimpleSAMLphpなどSAML規格を使っているもの)をそのまま使ってChromebookにログインできる。これはGoogle Appsを使わず、社内がGoogle一色ではない企業にとって、嬉しい機能だ。

また今回のアップデートにより、企業は会社のデバイスに、802.1X EAP-TLSワイヤレスネットワークやmutual TLS(MTLS)で保護されたWebリソースへアクセスするためのクライアント証明を容易に持たせることができる。アドミンはGoogleの管理コンソールからこれらの証明を管理し、ユーザに配布できる。Aruba NetworksやCloudpath Networks、Aerohive Networksなどはすでにこの機能を実装している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleのストリートビュー・ラクダ、リワ砂漠を行く

Googleは、その地球を覆いつつあるストリートビュー画像を砂の上へと拡大した。改造したトレッカーカメラを本物のラクダのこぶに載せ、お伽話から抜け出てたようなアラブ首長国連合の汚れなき不思議の国、リワ砂漠で写真を取り込む。

トレッカーパックは、Googleが車の入れない道でストリートビューを撮影する時に使う ― ただし通常はヒトコブラクダではなく人間が着用する。これまでにGoogleは、グランドキャニオンカナダ北極地区他、様々な目的地のマップをトレッカーを使って撮影してきた。2013年のI/Oデベロッパーカンファレンスで、われわれはこのトレッカーキットを実際に背負ってみたが、ラクダにかかる負荷は問題なさそうだ。

これはストリートビューの拡張プログラム全般に言えることだが、このプロジェクトは、自分ではまず行くことが不可能な場所の驚くべき画像と見渡す限りの景色をいくつも紹介している。ハイテク撮影機器と時代を経た輸送手段の組み合わせが偉業に花を添える。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Gmail、iPhone 6/6 Plusに対応

私のiPhone 6と6 Plusの初レビューでは、サードパーティーアプリの互換性にあまり時間を割けなかった。その理由は、A) iOSが低解像度アプリの拡大表示をどうこなしているかに注目していた、B) 主としてファーストパーティーのソフトウェアに時間を費していた。しかし、新しいデバイスでGmailのネイティブアプリを使う時間が長くなるにつれ、耐えられなくなってきた。今日(米国時間10/6)Googleは、iPhone 6および6 Plusの解像度に完全対応したアップデートを公開して、その問題を解決した。

要するに、最新iPhoneを持っている人がこのアップテートをインストールすることは、初めてメガネをかけた人が、以前はちゃんと見えていなかったことを忘れてしまうようなものだ。受信箱のメールはプレビュー画面に大部分が表示されるようになり、メールを開いた時に見える本文テキストは、甘やかされているかのように感じる。

ゆっくり、しかし確実に、主要な人気サードパーティーアプリは、iPhone 6改革を進めている。Facebook、次は君の番だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


3分で分かるナレッジグラフ講座

進化し続けるGoogle、パンダアップデート等、最新のアルゴリズムを的確に稼働させるのに欠かせないのがナレッジグラフ。言葉は知っていても内容は余り理解していない人も多いと思われるこのナレッジグラフ、サーチエンジンランドができるだけ簡単に解説してみた記事を紹介します。これであなたもナレッジグラフを語れるようになる?! — SEO Japan

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検索は変わり続けている — そして、変化のペースは早まる一方である。徐々に、検索結果の自然な要素は姿を消し、その代わりに、ナレッジグラフの情報が登場している。

しかし、文書(ウェブページ)の検索から、データ(ナレッジグラフ)の検索への移行は、まだ始まったばかりである。

ここで、Googleの使命を思い出してもらいたい:

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです。

この使命を果たすため、ナレッジグラフが構築された。ナレッジグラフには、エンティティ、そして、別のエンティティとの関係に関する情報が含まれており、Googleは、キーワードの文字列としてではなく、明確なエンティティとして、検索クエリを認識することが出来る力を持つ。キーワードベースの検索から、エンティティベースの検索にさらに移行するようになると、サイト内のデータの質が生命線となる。

つまり、未来の検索結果で、サイトを見つけてもらえるようにするためには、ウェブページ上に存在するエンティティを検索エンジンに理解してもらう必要があるのだ。

検索エンジンのテクノロジーは、2つの形式で、コンテンツからエンティティの情報を抽出することが出来る — 1つは、(構造化データマークアップを使って)明示的な形式で、そして、もう1つは、(自然言語を用いて)黙示的な形式である。

Extractingentitiesfromwebpage

明示的 vs 黙示的

明示的 vs 黙示的

検索エンジンが、ウェブページ上の構造化データマークアップを吸収することによって、セマンティックウェブテクノロジーが用いられ、明示的なエンティティの取得が行われる。

黙示的なエンティティとは、エンティティの情報が、ウェブページのテキストから引き出され、もしくは、推測されるケースを指す。このエンティティを取得するために、通常、NLP(自然言語処理)等の確率アルゴリズムや同様の情報検索の手法が用いられる。

(ウェブページ上の明示的なエンティティと黙示的なエンティティの双方を特定する際に役に立つツールをリストアップしているので、興味がある方は、前回の投稿を確認してもらいたい)。

重要: 黙示的なエンティティと明示的なエンティティの双方が、同じシグナルを送る必要がある — つまり同じトピックであり、検索エンジンに送るトピックに関するポジティブなシグナルを強化する。

ナレッジグラフを拡大するschema.org

「ナレッジグラフに取り上げてもらう」ことに懸念を抱いているなら、schema.orgの構造化データマークアップをウェブページに配置することが不可欠である。

schema.orgは、HTMLの文書内に含まれる、様々な構造化データマークアップschemaを提供する。この構造化データマークアップがあると、検索エンジンは、エンティティを特定し、エンティティ間の関係を決めることが可能になり、その結果、質が高く、豊かで、より有益な検索結果が導き出されるようになる。

chemadefinesrelationships

schema.orgはエンティティの関係を明確にする(その他にも様々なメリットを持つ)

つまり、あるトピックにおいて、情報源として信頼され、適切な構造化データマークアップでページをマークアップすると、「ナレッジグラフ入り」の確率は高まる。続いて、schema.orgとJSON-LDを用いて、イベントをGoogleのナレッジグラフに登録する方法の例を紹介する。

イベントをナレッジグラフに送り込むには

注記: これから紹介する手順/例は、Google I/OのチュートリアルGoogle I/O(視聴したい方はここをクリック)、そして、Google I/O 2014の「Cayley」講座のスクリーンショットを参考にしている。

先程申し上げた通り、エンティティを理解すると、Googleが世界の「物事」、そして、ユーザーが検索する対象を理解する上で役に立つ。ナレッジグラフは、Wikipedia、Freebase、Google Map、FDA等、信頼の置ける情報源を活用している。

イベントに関しては、最高で、最も信頼の置ける情報源は、イベントの主催者である。従って、イベントの主催者の公式サイトから信頼の置ける答えを結果ページに表示させる動機を検索エンジンは持っていることになる。

下のイラストでも紹介されているように、「Keith Urban」のナレッジグラフの結果には、今後行われるショーのリストが掲載されている。検索エンジンは、公式サイトの構造化データを吸収し、この情報は、直接、ナレッジグラフに保存されている。

structured-data-keith-urban

イベントの主催者には、イベントを自分のものにして、ウェブサイトをマークアップすることが求められている。ウェブをクロールする際、Googleは、マークアップを読み、ユーザーが当該の情報を検索している場合、結果を表示する。

ご覧のように、ナレッジグラフは、イベントに関する多くの情報、そして、結果を用いる。このケースでは、とりわけ、ナレッジグラフは、次のアイテムを活用する:

  • SERP内のナレッジグラフのエントリ
  • Google Mapのイベントのリスティング
  • Google Nowの通知

structured-data-events

schema.orgは、Googleはもちろんのこと、Yandex、Yahoo!、Microsoftの主要な検索エンジンにサポートされており、このタイプの情報を記述するための語彙/オントロジーとして最適である。

イベントのリスティングをマークアップするために用いるシンタックスに関しては、マイクロデータ、あるいは、JSON-LDのいずれかを好みに応じて選ぶと良い。利用するシンタックスを選び、継続して使う必要がある(個人的な意見ではあるが、JSON-LDの方が簡単だと思う)。シンタックスを選んだら、ウェブページ全体で(そして、マークアップする情報の種類によっては、ウェブサイト全体で)同じものを活用しよう。

microdatajsonldevents

schema.orgのタイプ MusicEventのマイクロデータ(左)とJSON-LD(右)

イベントのタイプにおいては、出来るだけ具体的なサブタイプ、例えば「SportsEvent」を忘れずに利用してもらいたい。具体的なイベントのサブタイプに対して、home teamやaway team等の有益な属性を加えることが出来る。下の例では、Keith Urbanのウェブサイトは、「MusicEvent」をイベントのタイプとして利用している。

JSONLDplacedonOfficialsite

アーティストの公式サイトに記述されたJSON-LD

「offer」の情報に対して、チケットを販売する業者のウェブページのURLを加えている。すると、Googleは、チケット販売サイトを訪れ、当該の情報をチェックする。 それでは、ウェブページをマークアップする方法の例を掲載する。

jsonldforofficialticketorsite

公式のチケット販売サイトに対するJSON-LD

このように、「offer」は、価格の情報、有効な日付、チケットの有無(InStock)、そして、チケットを販売するウェブサイトと共にマークアップされている。

マークアップを記述したら、次に有効かどうかを確認する。GoogleのEvents Markup Testerページで確認することが可能だ(その他のタイプの構造化データについては、Google 構造化データテストツールをチェックしよう)。

EventMarkupTester

GoogleのEvent Markup Tester

これで、Googleは、公式サイトをクロールし、イベントの公式チケット販売サイトをチェックし、この情報をナレッジグラフに保存するようになる。すると、ユーザーがこのデータを求めている時、検索結果で当該の情報を提供することが可能になる。

マークアップするべきイベントを主催するなら、楽しみながらマークアップを加えていってもらいたい。イベントとは関係のない業界でサイトを運営していても、このプロセスを理解しておくと、その他の構造化データマークアップの利用と似ているため、後々、役に立つことがあるはずだ。

モジレツ X、モノゴト O

エンティティをそのままの状態で、 — つまり、Googleも言っているように、文字列ではなく、物事として、考えることを薦める。未来の検索は、「キーワード」ベースのアイデアから距離を取り、「キーワードの密度」の居場所はない。先日、Google Research ブログに投稿された記事から、重要な箇所をピックアップしたので、読んでもらいたい:

ナレッジグラフでは、キーワードではなく、エンティティ、そして、関係を重視します。「バスケットボール」は、単なる文字列ではなく、私達が既に良く知っているアイテムに言及しています。エンティティに関する背景の情報は、重要なエンティティを判断する上で役に立つのです。バスケットボールの記事の作者は、読者が一般的な常識を持ち、また、スポーツに関する知識も多少持っていると推測します。背景の知識を用いることで、Googleは、WNBAが、一度しか現れていなくても、ベッキー・ハモンの記事の中で、重要なエンティティである予想することが可能になるのです。

ダン・グリック – リサーチサイエンティスト & デイブ・オー – プロダクトマネジャー

要するに、セマンティックテクノロジーは、さらに改善されており、コンセプトを1度だけ言及すれば、検索エンジンが残りを推測してくれるのだ。従って、検索エンジンの、黙示的なエンティティを特定する力がアップするにつれ、自然言語は、ますます欠かせない存在になっていく。キーワードスタッフィングは、既に過去の遺物になったと言える。

重要なポイント

ナレッジグラフのために、ウェブページを最適化する上で出来ることは沢山ある。今回の投稿で説明した私の戦略をまとめておく:

  • 狙いを絞るエンティティを特定する。
  • オーディエンスが関心を持つトピックを決定する。
  • 当該のトピックを取り上げいることを、構造化データマークアップを使って、検索エンジンに力強いシグナルを送る(明示的なエンティティ)。
  • 情報を裏付け、サイトに配置するコンテンツを使って、シグナルを強化する(黙示的なエンティティ)。
  • エンティティはキーワードではないので、キーワード扱いするべきではない。適切なコンテキストなら、例えほとんど言及していなくても、強力なシグナルになり得る。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Demystifying The Google Knowledge Graph」を翻訳した内容です。

3分で読めるかはともかく、短い記事ながらポイントが押さえられた良い記事だったと思います。モジレツ X モノゴト ○ という括りはわかりやすかったですね。 — SEO Japan

パンダアップデート4.1でダメージを受けたのはゲームと歌詞サイト

ペンギンアップデートの更新も目前と噂される中、先日のパンダアップデートで特に影響を受けたサイトの傾向が判明したようなのでメモ程度にご紹介します。 — SEO Japan

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先週、Googleは、パンダ 4.1をリリースした。このプロセスは、今週も継続されているが、SearchMetricsによると、早くも勝者と敗者が出始めているようだ。

パンダ 4.1で最も優遇されたのは、ニュース、コンテンツ、ダウンロードポータルの分野のサイトであった。一方、最も嫌われてしまったのは、ゲーム、歌詞、そして、一部の医療関連のコンテンツの分野に属するサイトだ。

例えば、medterms.comは、SEO ビジビリティの40%を失った(286,956から172,836へ)。パンダから過去に何度も攻撃を受けてきたehow.comもまた、大きなダメージを負った。また、身近なブランド、hallmark.comもパンダに嫌われてしまったようだ。office365.comやhubpages.com等の著名なサイトも被害を受けていたものの、新しいURLに移行しており、SEO ビジビリティが減少した理由が、パンダ 4.1とは関係がない可能性がある。

SearchMetricsの創設者、マーカス・トバーは次のように指摘している:

パンダ 4.1は、以前のアップデートと連動している。ゲームや歌詞のポータルサイト、そして、医療の問題やコンテンツに関連するウェブサイトが、特にネガティブな影響を受けていた — 要するに、(同じことを何度も繰り返すが)薄っぺらいコンテンツを持つページが、パンダの攻撃を受けている。独自の、適切なコンテンツを提供しないアグリゲーションサイトはパンダに狙われていると言える。

Googleにとって、現在、下位に沈んでいるサイト(つまり、アグリゲーションサイト)をユーザーに紹介するのは、理にかなっていないのだろう。この点は、パンダ 4.0で既に判明しており、4.1においても当てはまる。

パンダの最新版の詳細は、この記事で確認しよう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Are Games & Lyrics Sites Google Panda 4.1′s Biggest Losers?」を翻訳した内容です。

基本的にはコンテンツ量産系のサイトにダメージがあったということですかね。コンテンツマーケティング、地道に継続的に取り組んでいくしか生き残る道はなさそうです。。。 — SEO Japan

Google、警備員を正社員として雇用

Googleは200名以上の警備員を雇用し、同社のフルタイムおよびパートタイムの従業員とする計画だ。これは会社の福利厚生を受けられることを意味している。従来Googleの警備員は、Security Industry Specialists(SIS)という外部の請負業者から派遣されていた。

このニュースは、金曜日(米国時間10/3)のThe Wall Street Journalその他.で報道された。同社の広報担当者はメールでこの計画を正式に認め、以下の声明を送ってきた。

社内警備チームを作ることは当社の念願だった。一年前にGoogle警備運用センターを設置したが、この重要な役割をフルタイムおよびパートナイムのGoogle社員が担うことを楽しみにしている。

今年に入り、Googleのマウンテンビュー本社およびサンフランシスコ中心部のAppleストアで、労働組合が抗議行動を起こし、IT企業と警備員との関係に注目を集めさせ、その低賃金と福利厚生の欠如を訴えようとした。

しかし、GoogleもSISもこうした抗議に答えるとは言わなかった。警備会社はWSJに対して、この判断は「SISの通常業務の一環として決定された後、Googleに伝えられたものだ」と語った。なおGoogleは、移行期間中はSISの協力を仰ぐと言っている。

画像提供:flickr/Marcin wichary

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


クラウドの価格競争に勝者なし

今週初めにGoogleは、Google Compute Engineの料金を一律に10%値下げした。費用はきわめて低くなり、ほとんど誰にとっても、インフラをクラウドで動かすためのコストは些細なものとなった。でもクラウドの価格競争がこれ以上続けば、最終的にどこまで安くなり、そして実際にどこかが最終的な勝者になるのだろうか?

最低の料金とはもちろんゼロだが、しかしこれらの企業には経費が発生するし、クラウドコンピューティングのビッグスリー、Google、Amazon、MicrosoftにとってIaaSは副業だが、サービスを無料にすれば株主が黙っていないだろう。今それは、ゼロに急速に近づいているとはいえ。

そして今週は、OracleがそのDatabase as a Serviceの料金をAmazonと同程度まで値下げすると発表して、世間を(少なくともぼくを)驚かせた。長年、料金が高いことで有名だったOracleが、価格戦争に加わるというのだ。ビッグスリーにはそれなりの来歴と状況があるが、Oracleはエンタプライズソフトウェア(およびハードウェア)で高い利益を得てきた企業だから、おどろきだ。

でもこれが、今日のクラウドの料金の現状だ。SalesforceやBox、Zendesk、WorkdayなどのSaaSたちはこのような値下げ競争に走らないようだが、インフラ屋さんたちはこぞって値下げ合戦に参加し、下向きのプレッシャーが今も続いている。そのうち、店をたたんでしまう企業も、出現するのだろうか。

どれだけ料金が安くなっても、今だにクラウドを疑問視する企業は少なくない。でもそんなCIOたちも、どこまで、クラウドの低料金を無視できるのか? 今や、インフラの自前化にこだわることは、良い経営判断とは言えないし、大企業がクラウドサービスに対してどれだけ不安を抱いていても、その低料金は無視できないだろう。

しかし、悪魔は細部に宿るとも言う。インフラの一部をビッグスリーに移行すると、テレビのケーブル企業と同じく、最初はお試し料金だ。お試し期間が終わり、なかなかいいから使い続けようとすると、料金の高いプランを押し付けられる、という定石がある。

今後クラウドベンダが全員この手を使う、という兆しはもちろんない。むしろ今は価格競争が激しいから、それはできない。他社が値下げに走っているときに、高料金のサービスを顧客に押し付けるなんて。

でも、ここがベンダにとって難しいところだ。これ以上の価格競争は、もうそれほどの営業効果を上げないかもしれない。しかも計算機使用の料金は、定額制ではない。彼らが料金を下げ続ける理由は、実際の料金が動く標的だからだ。コンピューティングのコストは、ハードウェアと電力が無料にならないかぎりゼロにはならない。ビッグスリーはある時点で、この危険なゲームをこれ以上続けるのか、決断しなければならないだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


パンダアップデート4.1と思われる特許を発見(要N-gramの知識)

私が軽めのお休みいただいている間に、パンダアップデートがついに登場したようです。内容自体は「激変」という程の変化があるようでもなかったので、記事にしませんでしたが、SEO by the Seaが目ざとく?関連特許を見つけて記事で取り上げていたので紹介したいと思います。かなり専門的な内容なのでマニアの方向けです。 — SEO Japan

Googleのピエール・ファーが、Google+のページで、Googleが新たなパンダアップデートをリリースしたと発表した。今回のアップデートには、「品質の低いコンテンツをより正確に特定する」上で効果的な新しいシグナルが含まれているようだ。

ピエール・ファーのGoogle+の投稿によると、今回のアップデートにより、「多様な小規模 – 中規模の品質の高いサイトが、上位にランク付けされるようになる」可能性があるようだ。これは前向きな変化だと言える。

新たに出願された特許には、フレーズに応じて、コンテンツのスコアをつける良質なアプローチが描かれている。この特許は、今回のアップデートと関係がある可能性があり、これから、検証していく。

Flow chart from the patent showing content scoring based upon phrases

サイトで発生しているn-gramを特定する 200
各サイトとn-gramに対して、n-gramを含むページの数をカウントする 202
各n-gramに対して、相対頻度の値を計算する 204
n-gramからサイトへのマッピング生成する 206
各リストのサイトをセグメントに分割する 208
過去にスコアを与えたサイトに対して、基準のサイト品質スコアを取得する 210
各セグメントに対して、セグメント内の品質スコアを持つサイトに平均の基準のサイトひんしつスコアを特定する 212
平均のスコアからフレーズモデルを生成する 214

パンダアップデートの最新版のリリースは、過去にパンダの攻撃を受けた一部のサイトにとっては、朗報だと言えるかもしれない。

そこで私は、バリー・シュワルツがSearch Engine Roundtableに投稿した記事「Google パンダ 4.1の展開が始まる – 小規模なウェブサイトの強い味方」にリンクが張られたフォーラムのスレッドを幾つかチェックしてみた。

あるスレッドで、投稿者は、9月19日にサイトのトラフィックが変化したと報告している。別のスレッドは、スパム & 質の低いコンテンツに狙いを絞っているのではないかと指摘していた。

そんな中、パンダアップデートの名前の由来となったナヴネート・パンダが、先日、新たに特許を出願していた。ナヴネート・パンダが発明者に名を連ねた最初の特許がリリースされた時、パンダに関連するのではないか(日本語)と私は考えた。パンダに対する数回のアップデート(そして、更新されるデータ)を考慮すると、少なくともアルゴリズムにもたらされた変化の1つは、この特許で描かれている可能性があった。また、コンテンツの品質のスコアリングにおける最新の更新は、現在、展開されているアップデートの要因となっていても、おかしくない。

それでは、当該の特許を紹介していく:

サイトの品質を推測する
発明: ユン・チョウ、ナヴネート・パンダ

米国特許番号: 20140280011

発表: 2014年9月18日

付与先: Google

申請: 2013年3月15日

概要

サイト、つまり、ウェブサイトの大体の品質を推測するためのメソッド、システム、コンピュータのストレージメディアにエンコードされたコンピュータプログラムを含む機器。

ある導入のケースでは、複数の過去にスコアを与えられたサイトに対して、基準となるサイトの品質スコアを取得する。

  • 過去にスコアを与えられたサイトを含む複数のサイトに対して、フレーズモデルを生成する。フレーズモデルは、フレーズ固有の相対頻度の値から、マッピングを生成し、フレーズ固有の基準のサイト品質スコアを計測する。
  • 過去にスコアを与えられたことがない新しいサイトに対しては、相対頻度の値をサイト内の複数のフレーズ一つ一つに取得する。
  • フレーズモデルを経由し、新しいサイトのフレーズにおける相対頻度の値を用いて、総合のサイト品質スコアを特定する。
  • 総合サイト品質スコアから、新しいサイトに対する予想品質スコアを特定する。

この特許は、フレーズアルゴリズムの利用を説明している。このプロセスでは、ページのコンテンツが、トークンに分類され(個別のワードと句読点等のアイテム)、ページ上のフレーズの頻度がカウントされ、各ページに対するスコアが計算されていく。

この特許は、フレーズベースのインデックスに関する特許(日本語)と比べると、「フレーズ」の定義を詳しく説明していない。また、実際に、Googleが、こういった特許を使っているかどうかは定かではないものの、その可能性は十分にある。

ページ上のトークンで現れたエラーは、正常化のプロセスで、無視されるのではなく、カウントされる。ただし、非常にレアなトークン(ウェブ上にほとんど存在しないワード)に関しては、この品質スコアの計算において、カウントされない可能性がある。

アンカーテキストは、向けられたページ上に実際に現れるフレーズとして処理される。これは、興味深い記述ではあるものの、特許の中では、その重要性は説明されていなかった。 結局、同じアンカーテキストを使ってページに向けられたリンクが多数存在する場合、特定のタイプのフレーズを数多く加えていることもあり得る。

トークンは、1, 2, 3, 4, 5トークン(ワードと句読点)のグループ、もしくは、n-gram(nには数字が入る)に分割されると見られる。Googleは、n-gram ビューワー等、別の方法にもn-gramを利用している。

Google Researchブログの記事「すべてのn-gramはあなたのもの」は、次のアイテムを含む、Googleで行われているn-gramを用いた複数の実験を説明している:

  • 統計的機械翻訳
  • 音声認識
  • スペル是正
  • エンティティの検知
  • 情報の抽出

特許を読み、別の導入のケースを知りたい方は、特許にリンクを張っているので、確認してもらいたい。この特許は、パンダに対するアップデートとは関係のない、異なるスコアリングアルゴリズムを取り上げているのかもしれないが、それにしてはタイミングが良く、また、考慮する価値があると言える。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「New Panda Update; New Panda Patent Application」を翻訳した内容です。

パンダアップデート関連特許ということで翻訳しましたが、そもそもN-gramを理解していないと内容が全くわからない記事でしたね。N-gram自体はさほど難しくはないのでチャレンジャーな方はウェブ検索で概要を理解した上でお読みください! — SEO Japan