不満だらけの十代も、テックで優しくなれる。ホリデーシーズンにはそんな甘い夢をAppleと

ティーンエイジャーの頃、年末年始のホリデーシーズンに、実家に帰省するのが大嫌いだったという記憶をもつ人は多いのではないだろうか。少なくともぼくはそうだった。不機嫌な顔をして友だちと田舎のつまらなさについてメッセージのやり取りをしたり、あるいはゲームに興じていたりしたものだ。最初はそういう不満だらけの十代少年の話なのかと思った。実はそうではなく、不満を感じてるように見える少年も、得意の「テック」を使って家族と愛で結ばれるという内容だ。

Appleは、たとえばAndroid陣営からプラットフォームが閉鎖的であるとか、あるいは何かおたく的視点から批判されることが多い。しかしテックの世界に人間味(人間的あたたかみ)を持ち込んでいるのがAppleなのではないかと思うのだ。テックを使って、よりヒューマンな存在になれる。Appleとはそういう企業であり、そして上に載せたCMはまさにそういうAppleの方向性を示すものであると言える。

現実の世界ではもちろん、CMビデオのような美しい結末を迎えることは少ない。ほのぼのと感じるような体験も非常にレアなものとなっている。ただしかし、そういう世の中でも、クリスマスシーズンにはほのぼのとしたビデオを見るのも良いのではなかろうか。Appleが提供する「夢」を、素直に感じてみたい。

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(翻訳:Maeda, H


これが夢にまで見た未来のiPhoneだ

Appleは私たちに、夢を抱(いだ)けと教えた。

同社がiPod、iPhone、iPadなどの革新的な製品を出してきたとき私たちは、心の中に思い描いたものがある日現実になるのだ、と感じた。だからこそElon Muskは飛行する自動車を作り始めたし、Pebbleの連中はスマートフォンを腕に着けることを考えた。

でも、中には、もっとすごいものを夢見る人たちもいる。

たとえば、Set Solutionが考えた次世代iPhoneのコンセプトはどうか。それは、とんでもなく薄いiPhone Airと、とんでもなく曲がったiPhone 6Cだ。すでにお分かりと思うが、このCはCurved(曲がっている)のCだ。

とくに美しいのは、iPhone Airだ。ベゼルとフレームのない全面ガラスのディスプレイで、横から見るとあまりにも薄いので、何もないように見える。ただしこの夢の実現には障害も多いだろう。最大の難関は、十分な持続時間を持つ電池の開発だ。

次のビデオは、曲面スマートフォンiPhone 6Cだ。CはColorのCでもあるので、外殻はカラフルなプラスチック、そしてディスプレイの面は大きく湾曲している。

Appleは実際に曲面ディスプレイを開発中で、特許も取ったようだ。でもAppleという会社は昔から、実際に製品化しないありとあらゆる技術で特許を取るところだからね。

見てお分かりのように、これらのビデオを作ったのはAppleではない。Appleとは何の関係もないビデオだ。しかも、これらの技術はどれも、実現しない夢で終わるだろう。

でも、夢はどんな夢でも許される。Appleも、いろんな夢を望むだろう。

楽しい金曜日を。

[出典: CNET]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleのUXエバンジェリストが教える、優れたアプリアイコンをデザインする6つの秘訣

久々にこんなベタな記事を載せてみたかった、ということで今日もアプリで一獲千金の夢を描いているあなたに送る、より注目を集めるアプリアイコンのデザイン手法についてまとめた記事をThe Next Webから。リリースしても注目を集めるのは至難の業なのがスマホアプリの世界。SEOも微妙な感じですし、広告費を投入するしか露出の手段はないのか、、、という感じですが、アイコンのデザインが良ければ他アプリより目立った露出とダウンロードを獲得できるかも?それが全てではないでしょうが、プラスになるには間違いない、アイコンデザインのティップス集です。 — SEO Japan

これは、アイコン用検索エンジンIconFinderの創設者、Martin LeBlancによるゲスト投稿。彼をTwitterフォローするにはこちら


6月にサンフランシスコで開催されたWWDCイベントの直後、大量のiOS7リソースがウェブ上で利用できるようになった。何百ものセッション、講演者、基調講演の至る所で、Appleは、幸運にもその場にいた何千人もの代表者に新しいiOSを公表した

その中で私たちは、AppleのUXエバンジェリストMike Sternによる“Best Practice Guide for Great iOS Design”と呼ばれる素晴らしいプレゼンテーションを見つけた。

彼のプレゼンテーションの最初の部分は、アプリアイコンに関することだった。彼は、アプリアイコンをデザインする際に重要な6つのことについて詳しく話した。私たちは、この記事の中でそのプレゼンテーションを要約するために最善を尽くすつもりだ。

Mike Sternは、なぜUIとアプリアイコンに注意を払うことが重要なのかを説明することから始めた:テクノロジーをいくつ使用しているか、いくつのAPIをインテグレートしたか、コードがどれほど洗練されているかを基に、ユーザーはあなたのアプリを判断するわけではない。彼らがあなたのアプリを判断する方法は、何ができて、どんな気持ちにさせるかだ。ユーザーは、アプリを使用する時、直感的で美しく、時に魔法のような体験を期待する。

より優れたアプリアイコンを作るための6つの秘訣

デベロッパーによって繰り返されているいくつか共通した落とし穴と過ちがあり、多くのアプリがレビュープロセスの間にアプリストアから拒否されている。アプリが拒否される理由トップ3の中に、出来の悪いアプリアイコンがある。

アプリアイコンは、通常、ほとんどの人があなたのアプリに出会う最初の場所だ。あなたは、他より突出していなければならない。私たちは、‘カメラ’アプリでアプリストアを検索した際のスクリーンショットを見せられたのだが、そこではPathのようなアプリがカメラレンズを使用している他のカメラアプリから際立って見えた。美しいこと、簡単に認識可能であることは、あなたが頭に入れておきたい2つの主たるクオリティだ。

ユーザーがアプリストア内であなたのアプリを見る時には、ユーザー体験について、それがどれくらい楽しいのか、どれくらい直感的なのか、どれくらいニーズに合っているのか、仮定を築き始める。もしアイコンが立派に見え、注意深く作られているのなら、アプリ自体も同じように上手く作られていると仮定することは理にかなっている。しかし、それだけでは終わらない。ユーザーはあなたのアプリについて他の種類の仮定も築きはじめる―テクノロジーはどれくらい優れているのか、どれくらい安全なのか、安定性はあるのか、競合相手よりも優れているのか?だから、そのことを頭に入れて、アプリアイコンに焦点を合わせて時間を投資することが本当に重要なのだ。

では、何がアプリアイコンを優れたものにするのだろう?それには2つある:美しさ、そしてもっと重要なことに、簡単に認識できることだ。では、どうやってそれを達成するのか?優れたアプリアイコンと他とを区別するものは6つある:

秘訣1: ユニークな形を重視する

これら4つのアイコンはかなり異なる―多くの色を使用しているものもあれば、グラデーションを特徴としているものもあるが、これらは全てシンプルな形で始まっている。それが、離れた所からでも、一目見ただけでも、認識することを可能にしているのだ。

アイコンは異なるサイズで表示される。Appストアでは大きいが、ホーム画面では小さくなるし、通知センターやグループ内ではさらに小さい。アイコンに選択した画像が、きちんと縮小できること、どんなサイズでも明確であることを確かめよう。

秘訣2: 注意深く色を選択する

限られたパレットを選択すること。あるいは、2色で十分かもしれない。たくさんの色を使った素晴らしいアイコンは数多くあるが、それを成功させるのは難しい。

秘訣3: 写真の使用を避ける

アプリアイコン内で写真を使用するのはなるべく避けよう。Sippアプリは、いかにアプリアイコンが写真と同じ要素を持つことができるのかを示す良い例だが、それは‘S’という文字の形を使って描かれたものだ。

秘訣4: たくさんのテキストを避ける

テキストを一切使わないで済むなら恐らくそれが一番だろう。アプリアイコンには一文字もしくはロゴだけを使用してみよう。これの良い例が、NessPocketVineSnapguidePinterestだ。

秘訣5: 題材を正確に表現する

iOS7の変更を考えると、これは少し驚きかもしれない。Paperが一つの例だ(2012年にADAを受賞)。Square walletも、ホログラムと目立った形を用いて‘本当に上手にポップしている’。1passwordのアイコンは、データの安全性を見事に反映して、感情的な反応によって安心感を与える。LifeKrazeには、異なる素材による模造のアプローチをとても上手く打ち付けたアプリアイコンがあり、Mikeは‘どうやってそれをやったのか分からないが、最高レベルの芸術性である’ことを認めている。経験7年のAppleデザイナーが出しているSoftFacadeにも大きな称賛を心から送りたい。

秘訣6: クリエイティブになる

あなたは他から突出しようとしているのだ。RoutesyHipstamaticEvernote FoodBrewski Meは全て、この分野の寵児として取り上げている。多くの場合、その秘訣は、シンプルなコンセプトを作ることだ―時には、最も複雑なレンダリングはシンプルな形の組み合わせを基にしている。

おまけの秘訣: 異なる壁紙でアイコンアプリをテストする

あなたの新しいアイコンは古いレインドロップ上ではよく見えるかもしれないが、全ての壁紙上で良く見えるという保証はない。必ず全ての異なる種類の壁紙でアプリをテストして、それがどう見えるかを評価するために自分のデザインをフォルダにグループ分けしてみるのだ。

ケーススタディ: Turnplay

有名なアイコンデザインの会社、Ramotionは、Turnplayと呼ばれるアプリでとてつもなく素晴らしい仕事をした。それは、音楽ファイルをあたかもレコード盤で聞いているかのように再生するアプリだ。

RamotionがTurnplayのアプリアイコンをデザインする時が来た際、彼らはいつもやっている方法で始めた―伝統的スタイルの紙のスケッチを用いるのだ。初期段階での細かいペンシルデザインを見たり、彼らがいかにして異なるアイディアと戯れていたかを見るのは興味深い。これを見ると、レンダリングや細部がどんどん複雑になった時にさえ、このチームが決してデザインを見失わなかったことが分かる。

多くの試みの中で、彼らは、名前から取ったTやレコードに乗せた手などをアイコンに使用することを試みた。そして、ついにこれに行き着いた。再生のシンボルが真ん中に乗ったターンテーブルである―ベーシックな形を基にしたシンプルなアイコンだ:

もしあなたがこのセッションをまるまる見る機会があるのなら、それは間違いなくあなたの1時間を費やす価値のあるものだ。Apple Developerアカウントが必要ではあるが、フルバージョンを見ることができる。

画像クレジット:Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Six tips from Apple on how to create better app icons」を翻訳した内容です。

AppleのUXエバンジェリストといわれると妙に説得力が増す記事ですが、確かにどれもいわれれば納得ではありますし、何より美麗アイコンの事例集として参考になる素晴らしいアプリアイコンが多数紹介されており、眺めているだけで心躍る記事でした。各アドバイスもさることながら、最初のカメラアプリの一覧画像におけるPathの目立ち具合は半端なかったですね。ついつい自身のアイコンデザインに集中してしまいがちですが、競合のアイコンとの比較や差別化、ということもデザイントレンドが常に移り変わるスマホデザインの世界ではアイコンデザインのクオリティ以上に大事なのかな、とも感じました。 — SEO Japan [G+]

スマホSEO講座完全版(テクニカル編)

スマホとPCユーザーの比率がサイトによっては逆転するようになった今日、スマホユーザーを意識したサイト作りはSEO含めて欠かせません。とはいえ、レスポンシブデザインで対応すればよいという話ではなく、様々な考慮すべき要素がそこには存在します。今回は特にテクニカルな視点からスマホサイトにおいて考慮すべきSEO要素について簡潔かつ詳細にまとめ上げてくれたサーチエンジンランドの素晴らしい記事を紹介します。 — SEO Japan

Google mobile app logo先日、SMX Advancedで、私はテクニカルSEOのパネルの司会進行を務めた。このパネルでは、グーグルのマイリー・オイエ氏は、グーグルがモバイルのコンテンツをクロールし、インデックスし、そして、ランク付けを行い、モバイルデバイスのユーザーに提示する仕組みを基にモバイルサイトのテクニカルSEOのベストプラクティスについて説明した。

また、オイエ氏は、モバイルのユーザー体験が、スマートフォンの検索ユーザーに対して、結果をランク付けする際の要素の一つであることを認めた先日の発表についても、言及していた。

今回は、このモバイルSEOに関する詳細、そして、サイトのモバイルユーザー体験を検索を考慮して、構築する方法(そして、モバイルユーザーに喜んでもらう方法)を紹介していく。

レスポンシブデザイン、ダイナミックサービング、それとも、モバイルURL?

モバイルのユーザー体験を一から構築しているなら、まずは、この問いに対する答えを見つける必要がある。既にモバイル向けのユーザー体験を作り上げているなら、自分のサイトに当てはまるセクションまで飛ばしてもらって構わない。この3つの選択肢は、全てユーザーおよびグーグルに有効に働く。そのため、インフラ、コンテンツ、そして、オーディエンスに応じて、最善のアイテムを採用してもらいたい。

実装するアイテム URL コンテンツ
レスポンシブデザイン デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 基本的に、全てのユーザーに同じコンテンツを提示するものの、デバイスとスクリーンのサイズを検知して、レイアウトを構築していく。スクリーンのサイズが小さくなると、表示するイメージやテキストの量が減る、あるいは、ナビゲーションが簡素化されることもある。
ダイナミックサービング デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 異なるデバイスのユーザーに異なるコンテンツを提供する。
モバイル URL デスクトップとモバイルに対して、異なるURLを利用 モバイルおよびデスクトップのユーザーエクスペリエンスは、全く異なる可能性がある。

 

レスポンシブデザイン

デバイスを検知し、レイアウトを調整するレスポンシブデザインは、万能型の戦略である。デバイスのタイプに関わらず、URLは一つであり、レイアウトの調整は自動的に行われる。これは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、そして、巨大なモニターの全てに有効である。 クロールは効率よく行われ、ユーザーは、リダイレクトがもたらす遅れを経験することはない。そして、検索エンジンは、一つのページをインデックスして、ランク付けを行うことが出来る。

ユーザーにとっても、グーグルにとっても、実用的であり、誰もが得をする。

グーグルは、CSSやJavaScript等のリソースのクロールをブロックする手法を薦めていない。なぜなら、グーグルは、レスポンシブなページの要素を構築する必要があるためだ(このようなリソースをブロックしない方が良いとグーグルは薦めている)。

唯一問題視されるのは、ページの読み込み時間である。モバイルデバイスでページが速やかにダウンロードされる点、そして、重いコンテンツ(動画、結局モバイルユーザーには表示しない広告等)を大量に読み込んでいない点を確かめてもらいたい。サイト上のコンテンツが問題になっているなら、ダイナミックサービングの利用を検討してみるべきである。

コンテンツのフォーカスについても考える必要がある。最終的に、デスクトップバージョンと比べて、モバイルバージョンに表示する/隠す内容が大幅に異なるなら、モバイルのURLを別に用意した方がよいだろう。

ダイナミックサービング

この方式では、サーバーは、コンテンツを返す前にデバイスを特定し、(レスポンシブデザインと同じように)一つのURLで応答する。レスポンシブデザインとの違いは、URLに読み込まれるコンテンツが、デバイスのタイプによって、大きく異なる可能性がある点である。

デスクトップバージョンのコンテンツを全て読み込むと、モバイルページの読み込みが遅くなる場合、ダイナミックサービングをお薦めする。ただし、実装の難易度は高くなる。

ダイナミックサービングの実装に関しては、Vary: User-Agent HTTP レスポンスヘッダーを利用してもらいたい。異なる状況で異なるコンテンツを提供しているためだ(Akamai等、一部のCDNは、このヘッダーを利用するページをキャッシュしない可能性がある。それでも、グーグルはVaryの利用を薦めており、また、このヘッダーを無視するように、Akamaiを設定することが可能だ)。

モバイル URL

馬車に乗り、バターを素手で撹拌し、折り畳み式の電話機を使っていたころ、モバイルデバイスのユーザーにレスポンシブデザインを用いているサイトは一つもなかった。当時の可哀想な折り畳み式の電話機は、ページをリクエストするものの、巨大なコードが向けられていることに気づき、何もできずに降参するばかりであった。

そのため、当時は、モバイルに対するベストプラクティスとして、モバイルページを別に用意する方法が求められており(通常は、m.のサブドメイン)、モバイルデバイス向けにコーディングが行われることが多かった(XHTML mobile profile/WAP 2.0、WML/WAP 1.2、または、cHTML(iMode))。

グーグルのモバイルウェブインデックスは、このようなページを保存しており、フィーチャーフォンのユーザーは、このページを検索することが可能である(今でも可能)。モバイル XML サイトマップは、このタイプのページをリスティングする上で用いられている。

しかし、このような未来志向の時代においては、モバイルのURLを別に持っている場合、マークアップを利用している確率は低い。恐らく、小さなスクリーンで見やすくするために、別にページを作っただけなのだろう。

グーグルは、URLが異なると、異なるページだと判断するため、グーグルに、デスクトップとモバイルのページの関係を理解してもらえるように、複数の作業を実施することが出来る。デスクトップでの検索と同じように、モバイルの検索ユーザーに対しても、サイトのビジビリティを確立することが目標である。

グーグルは、デスクトップのユーザーとスマートフォンのユーザーを単一のインデックスから探す。デスクトップとモバイルのページの双方がインデックスに存在する場合、双方のページを集め、適切なバージョンを採用する(下のランキングのセクションでこの点を詳しく説明する)。

この方法は、新しい選択肢が生まれているものの、今でも有効である。技術的に計測が簡単であり、これから紹介するアドバイスに従っていれば、ユーザーと検索エンジンの双方にとって効果的である。

とりわけ、モバイルユーザーに提供しているコンテンツが、デスクトップのユーザーに提供しているものと大きく異なる場合、このオプションの利用は合理的だと言えるだろう。

モバイル URL & リダイレクトのマッピング

まずは、検索エンジンとユーザーを考慮して、モバイルのページとデスクトップのページが適切にリダイレクトされていることを確認する必要がある。デスクトップのページにアクセスするモバイルユーザーエージェントは、モバイルバージョンにリダイレクトし、一方、モバイルページにアクセスするデスクトップのユーザーエージェントは、デスクトップのバージョンにそれぞれリダイレクトしなければならない。単純なことだと思えるかもしれないが、実際には、多くのサイトが怠っている

私はこの手法を常に薦めているが、モバイルユーザーをモバイルページに、そして、モバイルのデバイス以外のユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトすることが、なぜ重要なのか、よく問われる。SEOに関係なく、現在は、モバイルデバイスが、コンテンツの利用と共有の主役になっている。例えば、Aさんは、飛行機に乗るために列に並ぶ時、記事を読んでいると仮定する。その後、Aさんは、ツイッターを介して、(モバイル)リンクをシェアし、オフィスで仕事をしているBさんがリンクをクリックする。

もし、このサイトがデスクトップ版にリダイレクトしない場合、Bさんは、モバイルページを見ることになる。これは、Bさんのユーザー体験にとってマイナスであるだけでなく、広告を表示しないため、収益にも良くない影響を与える。

ラップトップで開いた、ABCニュースのモバイルページのスクリーンショットを掲載する:

Mobile URL

Mobile URL

次に、デスクトップのURLで同じ記事を見た際のスクリーンショットを提供する。遥かに、ユーザーフレンドリーであり、広告も表示されている。

Non-Mobile URL

グーグルボット-モバイルのために特別な作業をする必要はない。モバイルブラウザとして、クロールを行うためだ。つまり、グーグルボット-モバイルも、通常のグーグルボットも、リダイレクトが適切に配置されていれば、リダイレクトされる。

デバイスのタイプに応じたリダイレクトを怠るだけでも、言語道断だが、それよりもさらに許せない行為がある。それは、モバイルユーザーをホームページにリダイレクトする行為だ。モバイルバージョンのページを用意していないなら、モバイルユーザーがデスクトップのページにアクセスした際に、デスクトップのページをそのまま見せてあげるべきである。モバイルデバイスのスクリーンを考慮していないページに、モバイルデバイスでアクセスすること自体、既に愉快ではないが、それでも、完全に関係のないページに飛ばされ、全く、情報にアクセスすることが出来ない状況よりは、まだよい。

モバイルページを持っているものの、デスクトップ向けのページを用意していない場合は、どうだろうか?モバイルバージョンのないデスクトップページのケースと同じように、モバイルバージョンを見てもらうべきである。

ちなみに、グーグルは、タブレットのユーザーに関しては、モバイル版ではなく、デスクトップ版にリダイレクトすることを薦めている。これは、グーグルが持つ、ユーザーの好みのデータを考慮した方針である。

また、モバイルページをrobots.txt経由のクロールからブロックするべきではない。こうすると、グーグルは、デスクトップとモバイルのページをクラスタにマッピングすることが出来なくなってしまうためだ。

モバイル URL & メタデータの追加

先ほども申し上げた通り、グーグルは、単一のインデックスを用いて、コンテンツをデスクトップのユーザーとモバイルのユーザーに提供しているものの、デスクトップとモバイルのページをまとめて、適切なバージョンのページをユーザーに与えている。そこで、モバイル版のページとデスクトップ版のページの間のリダイレクトに加え、メタデータを追加して、グーグルにシグナルを送り、マッピングを明確に示すことも可能である。

rel=canonical

モバイル版とデスクトップ版の双方にこのデスクトップのタグを利用することが出来る。このタグは、インデックスおよびランク付けのシグナル(外部のリンク等)を統合して、コンテンツの重複がもたらす混乱を回避する。

<link rel=”canonical” href=”http://www.example.com/desktop-version/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>

rel=alternate media

この属性を利用すると、デスクトップとモバイルのURLをマッピングすることが出来るようになる。デスクトップのページでこのタグを使って、モバイル版を特定する(デスクトップ版を特定するために、このタグをモバイル版に用いることはない)。

デスクトップのページに、以下のコードを導入しよう(max-widthには、対応する値を入力する):

<link rel=”alternate” media=”only screen and (max-width: 640px)” href=”http://m.example.com/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>”

alternate in the XML サイトマップでalternateを指定することも可能である。

モバイルURLのカノニカル版を指定する必要がある(ブラウザのアドレスバー内のURLを単純に投入するのはやめよう。任意のパラメータを含んでいる可能性があるためだ)。

SMX Advanced Mobile SEO

rel=next/prev

ページ番号を付与したコンテンツを持っている場合、rel=nextとrel=prev属性を利用することが出来る。ただし、ページにリストアップされている項目の数がモバイル版とデスクトップ版で異なる場合、この属性を使って、付随するページをまとめることは出来ない。コンテンツがマッチしないためだ。

SMX Mobile SEO Pagination

Vary: User-Agent HTTP ヘッダー

デバイスのタイプに応じて、リダイレクトを行っているのであれ、単純に異なるコンテンツを表示しているのであれ(ダイナミックサービング)、Vary: User-Agent” HTTPレスポンスヘッダーを返すように、サーバーを設定するべきである(ダイナミックサービングのセクションを参照)。

ランク付け & モバイルデバイス

スマートフォンでグーグル検索を行う場合、デスクトップで検索を行う場合と同じインデックスで情報を探すこといなる。グーグルは、デスクトップとモバイルのページをまとめているため、結果では次のような現象が起きる:

  • ユーザーにURLのデスクトップ版が表示される。
  • ユーザーが結果をクリックすると、グーグルは、デスクトップ版のページではなく、モバイル版のページを読み込む(ページの読み込みが早くなるため、ユーザー体験が改善される)。

(クエリのタイプ、ユーザーの居場所、デバイスのタイプ等)あらゆる要素によって、ランキングのシグナルは異なる。モバイルの検索ユーザーに関しては、ページのモバイルユーザー体験がシグナルに盛り込まれる(ランキングのシグナルを突き止めようとする人がいるが、シグナルは、クエリによって、そして、ユーザーによって大きく異なるため、ランキングシグナルを固定化すると、最終的に負けを見ることになるかもしれない)。

理想的なユーザー体験を阻むモバイルの問題は、モバイルの検索ユーザーに対して、上位にランクインするサイトの力を妨げるものの、デスクトップの検索結果のランキングには悪い影響を与えるわけではない。

これから挙げていくランキングのシグナルは、スマートフォンでの検索特有のシグナルである:

モバイルオンリーのページ

グーグルは、デスクトップおよびモバイル版のページに対して、インデックスおよびランキングのシグナルを統合しているため、モバイルオンリーのページは、シグナルの数が少なく、デスクトップ版のページを持つページほど上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

ページの読み込み時間

マイリー・オイエ氏は、スマートフォンで読み込まれるページのローディングが1秒遅れることで発生するインパクトを調査したケーススタディを懲戒していた。この調査は、1秒経過するごとに、ページビューが9.4 %下がり、直帰率は9.3%増加し、コンバージョン率は3.5%下がると指摘している。

グーグルは、最高のユーザー体験をもたらすページにユーザーを導くことを望んでおり、読み込みが遅いページは、ユーザー体験を阻害してしまう。そのため、遅いページも上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

オイエ氏によると、1秒以内に上半分のコンテンツを表示することが求められているようだ(現在のモバイルデバイスでの平均読み込み時間は、7秒間)。

リダイレクト

ページのリクエストに対して、モバイルデバイスが接続を確立するまで、0.6秒間かかる。つまり、リダイレクトを行う度に、0.6秒間が読み込み時間に加算されていく。

Mobile Latency Due to Redirects

リダイレクトが絶対に必要なケースもある。しかし、ターゲットのページに直接リダイレクトし、リダイレクトチェーンやループを除去する必要がある。

また、先ほども触れたように、モバイルユーザーをデスクトップのURLから、モバイルのホームページにリダイレクトさせてはならない。モバイルのユーザー体験を考慮すると、これはURLが存在しないことに等しいため、URLのランキングに悪い影響を与えかねない。同様に、ページが存在しない旨を伝えるエラーメッセージを、スマートフォンのユーザーに見せるべきではない。

オーバレイとポップアップ

ユーザーにアプリをインストールしてもらいたい気持ちは分かる。それほど素晴らしいアプリなのだろう。モバイルサイトよりも遥かに優れているのだろう。また、収益も得られるのかもしれない。なぜなら、モバイルの収益モデルはいまだに解明されていないからだ。気持ちは分かる。

しかし、グーグルは、検索エンジンのユーザーに答えを与えようと試みており、アプリのインストールを薦めるオーバーレイ等の障害物は、答えを早く提供する試みを遅らせてしまう。マイリー・オイエ氏は、プレゼンの中で、「“アプリのダウンロードを求める”インタースティシャル広告を用いて、余計なクリックをユーザーに強制する方針を見直す」よう薦めていた。

Mobile Overlays

言いたいことは分かる。アプリのダウンロード数が減ってしまうのだろう。しかし、ページが上位にランクインしなくなると、ビジターは減り、結局、ダウンロードの数は減ってしまう。モバイルページのレイアウトを調整して、もっと上手にアプリを展示してみよう。

下の例では、The Car Connectionは、検索エンジンのユーザーが求めるコンテンツ、そして、アプリのインストールを求めるメッセージ(閉じることが出来る)の双方を上半分に掲載している。

Mobile App Prompt

サポートされているコンテンツ

モバイルページでは、モバイルデバイスでサポートされているコンテンツのみを提供する必要がある。ユーザーが閲覧することが出来ないコンテンツ(あるいは、ユーザーが再生することが出来ない動画)のみをページで提供している場合、グーグルは、ユーザーを速やかに答えに導くことが出来ず、上位にランク付けしない可能性がある。

まとめ

  • モバイルとデスクトップのユーザーに対して、同じURL(レスポンシブデザインまたはダイナミックサービング)、もしくは、異なるURL(モバイル限定のページ)を与える。
  • デバイスに応じて動的なコンテンツを提示するページ、あるいは、デバイス特有のURLにリダイレクトするページに、Vary: User Agent HTTP ヘッダーを利用する。
  • カノニカル属性を利用する(デスクトップ版に対して)
  • モバイルとデスクトップに対して、別々のURLを利用するケース:
    • デスクトップとモバイルのユーザーを共に適切なページにリダイレクトする。
    • 該当するページを持っていない場合は、ユーザーをリダイレクトさせるべきではない。
    • タブレットのユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトする。
    • デスクトップのURLのカノニカル属性を利用する。
    • rel=alternate mediaをデスクトップ版で使って、モバイル版を指定する。
    • ページが速やかに読み込まれることを確認する。
    • 不要なリダイレクトを減らす。
    • アプリを宣伝するインタースティシャル広告を介して、検索エンジンのユーザーがコンテンツにアクセスする試みを邪魔するべきではない。

以上の内容を踏まえて、モバイルを十分に活用してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Definitive Guide To Technical Mobile SEO」を翻訳した内容です。

まさに充実の内容、これを80%以上対応できればスマホSEOも基本OKといえるような記事でした。スマホユーザーのアクセス比率が多いことはわかっていても、意外と何もできていないサイトが実はまだまだ大半ではと思います。スマホ対応サイトを用意する際に、ここに書かれてるSEO要素も考慮することでスマホサイトのアクセスも確実に増えるはず。 — SEO Japan [G+]

ついのめりこんでしまうビデオジュークボックスMindie; 短篇ビデオで音楽共有を

Mindieは、デザインのきれいなiPhone用ビデオ共有アプリだ。でも、ビデオはこのアプリの機能の一部にすぎない。しかも、Vine的でもInstagram的でも、あるいはMixBitと競合するアプリでもない。Mindieのやることといえば、音楽の発見だ。曲を選び、Vineみたいに数秒のビデオを撮り、その二つの組み合わせをTwitterやFacebookやMindie自身の上で共有する。

協同ファウンダのGrégoire Henrionが、電話インタビューでこう語った: “音楽は人間の創造力を作り出す触媒だ。おもしろいビデオを作るのはとても難しいが、へたくそなビデオでも音楽が付くとおもしろくなるんだよ”。

彼が言うように、たしかに映像ではなく音楽がビデオのストーリーだ。別の言い方をすると、ビデオはキャプションであり、音楽がキャプションではない。現実音がないと最初はつまらないと感じるが、それでもその体験はきわめて個人的なものとなり、音楽がビデオを視る人の感情や気分を喚起するのだ。

同社のスタッフ(Henrionなど)が作ったビデオの中には、トレンディなファッション店でDisclosureの曲が鳴ったり、ヒップなコーヒーショップでChvrchesのすてきな曲がかかったりする。自転車に乗ってヘッドマウントカメラで撮ったパリの街には、Lana Del Reyの声が流れる。

ビデオはキャプション、音楽はそうではない。

音楽発見アプリは、とても難しい。たとえば、Turntableは、同社のソーシャルミュージックアプリPiki閉鎖せざるをえなくなった。だから最初は、Mindieについても危惧した。

でも、アプリを開いてみると、すぐに虜(とりこ)になる。Frontbackと同じく、主役はコンテンツだ。ビデオのまわりに装飾はない。自分の気持ちが、友だちにダイレクトに伝わる。ビデオの長さは7秒だが、それはInstagram Videoの15秒は長すぎる、と感じたからだ。それにもちろん、自分が選んだ数秒のサウンドトラックが付く。

画面をスワイプすると、別のビデオ+別の曲が出る。その操作は、えんえんと、いつまでも続く。しかも、とってもスムースだ。新しいビデオを見るたびに、だれかがあなたと共有したがっているまったく新しい個人的体験を、見つけた気分になる。そしてその曲を、いいね!したり、共有したり、iTunes Storeで買ったりできる。

Mindie自身は、ソーシャルグラフを作らない。アカウントを作ったら自動的に、このアプリを使っているFacebookやTwitterの友だちをフォローすることになる。ビデオの制作は、とても簡単だ。まず、曲を決める。するとMindieはiTunes StoreのAPIを使って曲のプレビューを取り出す。それから、VineやInstagram Videoと同じように、ビデオを撮る。最後にキャプションを加えて、TwitterやFacebookで共有する。

Mindieはビデオ共有アプリか、音楽発見アプリか、と聞くと、Henrionはきっぱりと、“Mindieは音楽アプリだ。App Storeでは音楽のカテゴリーのところにある”、と言った。彼によると、Vineはお笑い共有アプリになりつつあるから、Mindieとは全然違う。Vineはもはや、個人的な瞬間をとらえるアプリではない。だから、MindieとVineは互いに競合関係にはない。

パリに住む4人が作ったMindieは、まだ自己資本のみだ。でも彼らは、音楽共有をぎりぎりまで削ぎ落として単純化した、と自負している。Henrionは、“誰でも、短いビデオを撮っていると、どうしても音楽を共有したくなるんだよ”、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Siri が 2 歳の誕生日を迎えたようです

本日、10月4日は iPhone のアイドル『Siri』の 2 歳の誕生日だったようです。

いつか Siri がもっと進化して、スマートフォンと会話する時代が来るかもしれませんね。

Siri が 2 歳の誕生日を迎えたようです is a post from: Room 402

ビデオ:歴代iPhone全機種を一列に並べてスピードテスト

たしかに新しいiPhoneは前のモデルより速い・・・〈紙の上〉では。しかし、このスピードアップがどう日常の利用に変換されるのか? これは人生最古の疑問の一つだ。研究者や科学者たちが無限の時間を費しても解けていない。

いや、違うかもしれない。ともあれ、休日の午後この2分間のビデオに収められたテストを見るのも悪くないだろう。

2007年以来に発売された8世代のiPhoneを勢揃いさせ、同期をとるために文字通り多くの手を借りたEverythingApplePro YouTubeチャンネルの連中は、起動からウェブサイトの読み込みまでの基本動作において、どのモデルが早いかを直接対決させた。

わかったこと:

  • 一列に並んだiPhone群を、長~いスワイプ1発でアンロックする様はなかなかの光景である。
  • 3G/3GSから4へのスピードの飛躍は〈膨大〉である。ブラウジングのテストでは特に顕著だ。これは新しいOSでSafariが変わったことによる影響が大きいに違いない(3GSはiOS 6.1.3を最後に、3ははるか昔の4.2.1でサポートが打ち切られている)。
  • iOS 7はシャットダウンに驚くほど時間がかかる。
  • iPhone 4でiOS 7を動かしている人は、少し変わっている。起動にはほぼ無限に時間がかかる。
  • 4S以降、日々の基本的な使い方(ページの読み込み等)におけるスピードの違いは、世代を追うごとに僅少になっていく。5以降になると、その差は殆ど感じられない。性能を要求するアプリ(3Dゲーム等)では、その差が明らかになるが、ブラウジングのような日々の出来事に関しては、大きく発展する余地はなさそうだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


AppleCare+、海外でもiPhone、iPad、iPodsの修理、交換が可能に

Appleは、新しいiPhoneの発表と共に、AppleCare+ のプランを変更した。これからは、自国だけでなくAppleCare+を提供しているどの国でも、iPhone、iPad、iPodのサービスを受けられるようになる。

この変更は、海外旅行中であっても、自分の国でAppleCare+を購入していればサービスを受けられることを意味している。これまでは、購入した国でしかサービスを受けられなかった。ただし、どの国でもあらゆる交換や修理が可能というわけではないことに注意されたい。特定のiPhoneモデルをストックしていない国もあるからだ。例えばCDMAのiPhone 5はブラジルでは販売されていないため交換もできない。

また、当地でAppleCare+に特別なルールが規定されている場合は、それが適用される。しかし殆どの場合、旅行者にとって修理や交換の新しい選択肢が増えることになる。

iPhone、iPod、iPadがAppleCare+でカバーされるようになる国は、オーストリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、日本、オランダ、シンガポール、スペイン、スイス、英国、および米国。Appleは最近、AppleCare+を提供する国を拡大すると共に、サービル料金も「1件」当たり39ドルから79ドルへと値上げした。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple、iPhone 5sとiPhone 5cの先週末の合計販売台数は900万以上と発表―iPhone 5の500万台を大きく上回る

Appleは先ほどプレスリリースを発表し、先週末に新モデルのiPhone 5cとiPhone 5sを合わせて900万台販売したと述べた。Appleはこれまで同じく、モデル別の販売数内訳は発表しなかったが、他の情報から推測すると、ハイエンド・モデルのiPhone 5sの人気の方が5cより高かったようだ。新モデル発表の週末の売上としては昨年のiPhone 5の500万台を大きく上回る新記録となる。

iPhone 5sが発売開始後すぐに売り切れたという報道が世界中から届いた。現在Apple Storeのウェブサイトでは5sの発送予定日が「10月」という漠然としたものになっている。しかし5cは世界中の大部分のオンラインストアで在庫があり、24時間以内に発送可能だ。

アナリストは最初の週末のセールスを合計500万台から800万台程度と予測していた。KGIのMing-Chi Kuoは安価なiPhone 5cの方が売れると予測した。5sが売り切れ状態のためKuoの予測は結局当たるかもしれないが、 Localyticsのデータからはやはり5sの方が売れていることが示唆される。

Appleはまた先週発表されたiOS 7を、現在すでに2億台のデバイスが搭載していると発表した。これは史上最速のOSアップデートだ。デベロッパーや調査会社から当初発表された「アップデートは急速」という予測を裏付けるものだ。Appleによれば、iOS 7と同時に発表された新しい音楽ストリーミング・サービスのiTunes Radioは先週末だけで1100万人のユーザーを獲得したという。アメリカ国内のみのサービスであることを考えると驚異的な数字といえるだろう。Pandoraが2億人の登録ユーザーを得るまでに6年かかっている。

なおiPhone 5は当初、世界で9カ国で発表されたが、iPhone 5sと5cは旺盛な需要が見込まれる中国を含む11カ国で同時にローンチされた。中国では iPhone 5の場合、発表直後の週末で200万台売れている。今回も中国での販売数はかなりの割合を占めているはずだ。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


あなたが寝ているとき恋人や配偶者はiPhone 5s上の秘密情報を盗み見できる…指に鍵はかけられない

パスワードはまだ要るね。iPhone 5sの指紋セキュリティシステムTouch IDはスマートフォンをあなたの指でアンロックするのだが、しかしそれは、本人が寝ているときの指でもよい。だから嫉妬深い恋人は、あなたが眠ってるときに、あなたの親指をあなたのiPhoneに押し付けて、その中のテキストや通話履歴、メールなどなどを全部読んでしまえる。

Appleは、死体の指はだめだ、と確認している。クロロフォルムを嗅がせるのはよいかも知れないが、外国のスパイが首相の親指を切り落としてそのファイルにアクセスしようとしても、だめだ。また指紋はAppleのサーバに保存されず、A7プロセッサの“セキュアな領域”に保存されるので、ハッカーやほかのアプリからはアクセスできない。

AppleはTouch IDセキュリティシステムをなるべく使いやすくするために努力したので、5sは猫でもアンロックできるし、足のつま先でも、あるいはあなたのあそこでも、できる…事前に登録してあれば。でも残念なことに、Touch IDにそのオーナーが亡くなったことを教える方法はない。

気をつけるべきは、ここからだ。ある晩飲みすぎて泥酔して前後不覚で寝てしまったとき、起きてみたら弟があなたの元XX全員にメッセージを送っていた。Facebookのプロフィールをクリエイティブに書き換えていた。ということがありえる。いちばん困るのは、弟ではなくあなたの重要な他者(significant other, 配偶者, 恋人, 親, 上司など)が、睡眠中のあなたの指を悪用したときだ。

寝てる間(あいだ)にボーイフレンドやガールフレンドに携帯の中身を見られた、という話は昔からよくある。浮気がばれてしまった…、でもそういうのは、パスワードで防げるだろう。

しかしTouch IDは、睡眠に弱い。

どの指で登録したか分かっていれば、寝ている人のその指をiPhoneに押し付けると、たちまちアンロックされる。

ひとに知られたくない個人的情報やデータを、スマートフォンに記録しないようにしよう。それが無理なら、指紋を削除して、パスワードによるロックに切り替えよう。そうすれば、寝てるあいだに自分の指を悪用される心配はなくなる。

そもそも、どんなパスワードも安全でないし、便利でもない、という過去の経験と反省から指紋方式は生まれたのだが、実際には指紋も顔認識も完全に安全ではない。今日のわれわれのデジタル生活に、完全なセキュリティはない。そのリスクと不便に堪えながら生きるしかない。落書きアーチストのBanksyが書いた、下の短詩のように:

愛の詩

見つめ合う瞳と
甘いキッスのかなたに
さまよい出た魂は
息を飲むような光景を見る

安らかな熟睡から
ほほえみと共に目覚めると
あなたは朝の光を浴びながら
静かに読みふけっている
私の携帯のすべてのメッセージを

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのこと

Twitter などで急速に情報が拡散しているので皆さんご存知かと思いますが、10 月 1 日から iTunes のアフィリエイト・プログラムが『LinkShare』から『PHG』へ変更になります。また、それにともなって紹介料も 4% → 7% にアップするとの事で、iTunes アフィリエイトに参加していたユーザーにとっては嬉しいニュースとなりました。

19 日頃にネット上で散見され始めたこのニュース、iTunes 公式サイトでも正式に発表されています。

 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのことiTunes, App Store, iBookstore, and Mac App Store Affiliate Resources – Important Affiliate Program Changes 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのこと

登録方法やアフィリエイトリンクの作成方法なども記事にしようかと思ったのですが、既に抜群の完成度を誇る記事が何個もありますので、わざわざ書かなくてもイイカナ…という事でご紹介に留めておきたいと思います。

PHG への登録サイト

 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのことアップル – iTunes – iTunesパートナー – アフィリエイトプログラム 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのこと

アフィリエイト・プログラムの受付は上記の iTunes 公式サイトから既に始まっています。
下記の登録方法紹介記事と合わせてどうぞ。申請自体は非常に簡単です。

PHG への登録方法など

肝心の登録方法やアフィリエイトリンクの作成方法などは、下記の記事が分り易いです。

 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのことiTunes アフィリエイトの提携先が PHG へ変更、登録と設定、リンク生成の流れ | Simple Living 10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのこと

スクリーンショットも豊富で非常に読みやすいです。
何より、一ページでリンクの生成まで書き終えて下さっているのがとても良い。

iPhone アプリなどの iTunes コンテンツを紹介しているブログの方は、なるべく早めに既存のリンクを張り替えねばですね。

10 月 1 日から iTunes アフィリエイトの提携先が LinkShare から PHG へ変更になるとのこと is a post from: Room 402

App Storeの3G経由のダウンロード制限が100MBに倍増。無料アプリやゲームのサイズも2倍に膨張か

Appleは3Gネットワーク経由のダウンロード制限を50MBから100MBに引き上げた。この変更は700MB超のiOS 7オーバー・ジ・エア・アップグレード公開に伴うものだ。

サイズの増加を最初に報告したのはMacRumorsで、本誌もその後新しい上限を確認した。

Appleの当初のダウンロード制限は、WiFiに接続していない状態で10MBだった。このためデベロッパーは自分のアプリがそれをわずかに下回るように最大限の努力を払ってきた。これは無料アプリやゲームのデベロッパーの間では特に顕著だ。無料アプリは「衝動ダウンロード」に頼っているからだ。〈どこでも〉アクセスできる方が、WiFiオンリーよりも、はるかにダウンロードされる可能性が高い。

App Storeのトップアプリと推奨アプリをざっと見てみると、ダウンロードサイズが驚くほど似かよっていることに気付く。42.6MB、45.8MB、46.4MB、43.9MB。これらはBattle Camp、CastleVille、Dragon Flinga、Deer Hunterといった、いずれもその場でダウンロードして時間をつぶすためのゴミアプリだ。

これが意味しているのは、上限が100MBになればできるだけ早くそこまで膨らますだろうということだ。今のファイルサイズの一致は偶然ではない。Appleが通信回線上で許している最大ゴミサイズ50MBをわずかに下回る値だ。

これによる副作用は、こうした衝動アプリをダウンロードすることが、ユーザーのデータプランに大きく影響することだ。読者がそうするだろうと言うわけではないが、この手のアプリを月に5回ダウンロードすれば500MBだ。これはAT&TのiPhone用最低額データプランの上限の倍以上になる。最低プランの人は月に3回ダウンロードするだけで上限を越える。

すべては、キャリアがデータ通信に関してケチでみみっちくなっているためだ。T-MobileやSprintなど一部のキャリアは「無制限」データプランで市場シェアを獲得しようとしているが、米国ユーザーの大半はメガバイトを金塊のように出し惜しむ悲しいデータプランで契約している。無制限プランを安く使っている世界中の人たちの話は聞きたくもない。

ともあれ、これはもろ手を上げて喜ぶ話ではないが、Appleがこの制限を緩めたことや、データプランに関してキャリアとどう衝突するかは実に興味深い。そして、あの無料アプリたちのサイズはすぐさま2倍になるだろうから、注意すべき問題でもある。

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(翻訳:Nob Takahashi)


iPhoneのアクティベーション・サーバー、iOS 7の重みでダウン寸前

ハッピー iOS 7 デー! 私を除いて。および、様々な理由でiOS 7インストール中にiPhoneをアクティベートできない他の数多くのiPhoneオーナーのみなさんも除いて。われわれのiPhoneは、iOS 7アクティベーション辺獄に捕えられている。

今日(米国時間9/16)午前以来、アクティベーションサーバーはダウンないしは非常にレスポンスが遅くなっていて、インストール処理に捕まったiPhoneは事実上使い物にならない。状況はかなり悪く、AppleはiPhoneのアクティベーションを妨げているサーバー問題について社員に通知するべく、高優先度の社内警報を発したと伝えられている。

Appleは何としても金曜日までにサーバーを復旧させなくてはならない。そこには無数のiPhoneがアクティベーションを待っている。

理想的な世界では、iOS 7へのアップグレードにアクティベーションは必要ない。しかし、もしインストールプロセスに失敗した場合、最良の選択肢は工場出荷設定にリストアすることであり、iPhoneのアクティベーションが必要になる。あるいは、いい機会だからフレッシュ・インストールしてiPhoneを完全に洗脳して新しくやり直そうと、いうオーナーも。

あるいは、どこかで誰かが今日新しいiPhoneを買うというマズイ選択をしてアクティベーションを必要としているかもしれない。

いずれのケースであれ、Appleの内部メモ、および無量大数のツイートによると、AppleのiPhoneアクティベーションサーバーは、現在多くのiPhoneオーナーに応答していない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


iPhone 5sとiPhone 5c, どちらを買うべきか

iPhoneの新機種にはiPhone 5ciPhone 5sがある。だから、その日のために苦労してためたお金をどっちに投ずるべきか、迷う人も多い。本誌のリビューで詳しく述べたように、どちらも魅力的な製品だが、5cを選ぶべき、あるいは5sを選ぶべき、絶対強力な理由はあるだろうか? 以下に、迷っている人のための主な検討要素を挙げてみた。

カメラ

スマートフォンのカメラというものを大幅に改良しているPhone 5sは、カメラをとくに重視するユーザにとっては、これでキマリの機種だ。高価な傘を使わなくてもよいフラッシュ撮影やオフカメラユニット、ソフトボックスなどは基本的にまずいが、5sのTrue Toneフラッシュは5cのフラッシュよりも圧倒的に優れている。

フラッシュ以外にも、5sのセンサとレンズ部品はずっと良い。またプロセッサが高速なのでオートフォーカスやシャッターの起動も速い。ビデオのスローモーションやバーストモードも、人によっては絶対に5sを選ぶ決め手になるだろう。つまり、ほかの機会だけでなく、スマートフォンを使っているときでも写真に真剣な人は、お値段が高くても5sできまりだ。

コストパフォーマンス

コストパフォーマンスに関しては、iPhone 5cは非常に優れている。同じストレージサイズなら5sより100ドルも安いが、上に述べたカメラとプロセッサ(A7+M7)の速度や付加的能力(後述)を除けば、大きな違いは何もない。

iPhone 5cのデザインは意外なほど魅力的だ。ぼくなら5sにカラー版があれば(5sを選ぶとしたら)そっちを取るだろう。結論としては、iPhone 5, 4S, 4の現ユーザが、ごくふつうのアップグレードを望むなら5cだ。カメラやプロセッサを初め、いろいろ最先端を望むなら5s。

未来性

5sには、SoCのA7の上にモーションコプロセッサM7が載っているという秘密装備がある。A7は64ビットの処理能力を提供し、M7は省エネや動き追跡機能を提供する。これらの機能をフル活用したアプリが将来登場したとき、それを絶対に欲しいと今から思う人は、5sだ。

結局のところ、あなたに合ったスマートフォンは、あなたが個人的にいちばん魅力を感じたスマートフォンだ。それがAndroid機である可能性も、もちろんある。Androidはだめ、という点は何一つないが、でも二機種同時に出すというAppleの新しいやり方は、多くの消費者に、どっちかに決めなければならないという心の負担をもたらした。この記事で述べたことが、その負担解消のお役に立てば、幸いである。


iPhone 5sのビデオリビュー


iPhone 5cのビデオリビュー

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoftの最新アンチiPhoneコマーシャルは笑いが過激すぎて, ただちに放送中止

今日(米国時間9/13)は金曜日、笑って息抜きをする日だ。AppleとMicrosoftとGoogleとポケットの携帯とプラットホームの比較論争と、その他すべてを忘れて下のビデオで笑おう。MicrosoftがAppleを、誰もが想像しなかった方法でやっつけているのだ。

Microsoftはこのコマーシャルが物議を醸すと知って、すぐに取り下げた。それも作戦のうちか。いずれにせよこいつは、むかつきと笑いが同時にやってくる珍種だから、一見に値する。これを見て笑わなかった人は、冗談が分からない人だから、あと三日で石像になるだろう。それがいやなら、笑え!

では、お楽しみを:

今でも笑いが止まらないよ。コーヒー、もう一杯ください。

画像クレジット: Sean MacEntee

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iPhone 5sおよびiPhone 5c、簡単な操作体験ビデオ

Appleの新iPhone発表イベントは如何だっただろうか。実は発表会の直後にiPhone 5sおよび、若干財布に優しそうな弟分であるiPhone 5cにも触ってみることができた。

両デバイスのきちんとしたレビューはまた後の機会に行いたいと考えているが、取り敢えずは簡単なビデオハンズオンをご覧頂きたいと思う。

iPhone 5sインプレッション:

  • 金額や素材の違いから、iPhone 5sの方が高級そうな仕上がりであると期待している人は多いだろう。実機を手にとって見ても、ほとんどの人がそう感じるだろうと思う。5cはなかなか良い感じで手にも馴染んでくれるが、やはりプラスチック素材というのは高級なイメージにはなりにくいものだ。
  • 5sは非常に高速だ。64-bit CPUのおかげもあるのだろう。あまり詳細にはチェックしていないのだが、確認した限りの範囲では驚くほどに高速になっている。
  • iPhone 5に非常に似ている。色を見極め、指紋センサー付きのホームボタン、あるいはデュアル・フラッシュに気付く程度の知識がなければ、iPhone 5との区別は難しいだろう。
  • カメラのスローモーション機能はとても面白い。身近にスケートボードのスゴワザを決めてくれる人がいなかったのが残念だが、カメラに向かって馬鹿みたいに手を振ってみた。120FPSのスローモーションビデオはこれまでにない楽しさを感じさせてくれる。
  • また、十分に使い込んだわけではないが、指紋認証はおどろくほどうまく機能しているようだ。設定に必要な時間もごくわずかだ。設定後は直ちに、そして安定して動作する。設定した人と別の人がアクセスしようとしても、ただちにアクセスは拒否されてしまう。セキュアな環境が、フラストレーションなしに実現できている印象だ(ビデオ中で指を話したりタップしたりを繰り返しているが、これは設定中の動きだ。指紋の認識に失敗しているわけではない)。

iPhone 5cインプレッション:

  • 5sより安価なデバイスであるのだが、安っぽい感じはしない。確かに、洗練されているというものでもないが、決して悪くはない外観に仕上がっている。
  • 価格、ポップな色調、そしてAppleが投入したCMを見る限り、5cのターゲットは若年層であるような印象を受ける。
  • TechCrunchのライター陣の中でも、5cのケースについては…悪評がある。いろいろなカラーが選べるのは面白いと思うのだが、デザイン面で不人気となってしまっているようだ。クロックスの模倣のようにも見え、背面から見ると「hon」(honey:愛しいあなた、というような意味もある)と書いてあるように見えてしまうことを気持ち悪く感じる人もいるようだ。

取り敢えずは動作の様子なども見てもらいたく、簡単なビデオ(および感想)をアップロードした次第だ。来週には詳細なレビューをお届け出来ると思う。読者の方々は5sに5から乗り換える魅力を感じているだろうか。それとも5cに面白さを感じているだろうか。予約開始も楽しみだ。

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(翻訳:Maeda, H)


iPhone 5cは「廉価版」にあらず。Jony IveがiOS 7搭載用としての理想を追求したデバイスだ

ご存知だろうか。iPhone 5cの「C」は「cheap」(安い)の「C」ではない。実は「clueless」(何も分かっちゃいない)という単語の頭文字なのだ。

部外者の誰もが、Appleがこのデバイスにこめた思いを見損じている。Appleはそれを見越して「clueless」を名前に組み込んだのだ。

(本当は「color」の「C」。記事を派手に初めてみたかっただけだ)。

新iPhoneの発表イベントを見て、さらにiPhone 5cのビデオを見てみれば、AppleがiPhone 5cに込めた思いを理解できるはずだ。その「思い」とは、すなわちJony Iveによるものだ。

これまでにJony Iveのビデオは数多く見てきた。その中で、iPhone 5cの説明をしているIveこそ(iPhone 5sに比べても)エキサイトしているように見える。もちろんIve(そしてApple)は認めないだろう。これまでのビデオも含め、Iveはすべて自分の子(Appleのプロダクト)について語ってきたわけだ。しかしiPhone 5sのビデオなどとも比較して、何度も見てみて欲しい。

双方のビデオにおける態度が対照的であると感じないだろうか。Appleが投入した次世代の主役はiPhone 5sだ。しかしiPhone 5sはiPhone 5とほぼ同じデザインを踏襲している。すなわち、Iveがハードウェアのみに関わり、ソフトウェアのデザイン面に関わるようになる前に生み出されたものであるのだ。

つまり、IveがiPhone 5を生み出す時点からiOSのデザインに関わっていたのなら、きっとiPhone 5をこのようにデザインしただろうというものが、まさにiPhone 5cであると思うのだ。昨年冬の組織改編から、より広い範囲でのデザインを担当するようになり、それでIveは思うままのデザインを実現してきたのではないだろうか。

「iPhoneというのは“エクスペリエンス”を提供するものです。そして“エクスペリエンス”は、ハードウェアとソフトウェアの生み出すハーモニーにより提供されるものです。ハードウェアとソフトウェアをより一体化することにより、さらに素晴らしい“エクスペリエンス”を提供していきたいと考えているのです」と、Iveはビデオ中で語っている。ハードウェアおよびソフトウェアのデザインを一手に引き受ける責任者としての発言であり、その責任者がiPhone 5cを世に問うているわけだ。

今年の夏、WWDCにてiOS 7がはじめてお目見えしたとき、そのカラフルなパレットUIに皆が驚いたものだった。しかし、長くApple製品を使っている人(あるいは長くAppleおよびIveに注目している人)は、初代iMacを思い出し、確かにこれもAppleないしIveのやり方だと納得したのだった。13種類のカラーバリエーションを用意して、Apple再生に大いに役立った。まさにカラーこそAppleのウリとなっていたのだ。

確かにIveはそれからしばらく、プラスチックからユニボディのアルミニウム(Iveの口調で言えばアリュミナムのように聞こえるだろうか)へと路線を変更していった。しかしそういう時代を経て、Iveは原点に戻ってきたのではないかと思うのだ。芸術家が、異なる時代を過ごすようなものとも言えるだろう。

ソフトウェア面にも関与できる立場となり、今ならば、色彩を一層活用できると判断したのだろう。ますます思いのままの「エクスペリエンス」を提供できるようになるからだ。

「一貫性のあるデザインとは、形状、素材、そして色合いなどのミックスによって生まれるものです。それぞれが関係しあって、お互いを求める関わりあいの中でプロダクトが成立するのです」とIveは言っている。Iveの上司でありまた仕事仲間でもあったスティーブ・ジョブス曰く、デザインというものは表面的なものではなく、あるいは見かけだけのものでもなく、実は機能面に強く関わっているのだとのことだった。そしてこうしたデザインを行うためにはハードウェアとソフトウェアの双方に関わる必要がある。IveはiPhone 5cにおいて、その地位を獲得し、そして理想を実現したわけだ。

しかし、果たしてこのiPhone 5cは中国やインドといった、普及途上国での売り上げを伸ばすのに役立つのだろうか。おそらくさほど役に立たないに違いない。実は、廉価なiPhoneを途上国に売り込むのが目的だというのは、何もわかっていないレポートによるミスリードなのだ。プラスチック素材であることを見て、なるほど新興国用の廉価版iPhoneだと騒ぎ立てたのだが、実はAppleの目的はそこにはない。

iPhone 5cは、iPhone 5に代わるものとして登場してきているのだ。Appleは、4Sの販売は続けるものの、iPhone 5は店頭から引き上げることになっている。Iveは、自分でデザインしたソフトウェアの入れ物としてのハードウェアをデザインし、iPhone 5にとってかわるiPhone 5cに自分の思いのたけを詰め込んだのだ。

iPhone 5cを投入したことで、Appleは「前年モデル」などよりもはるかに魅力的な(販売助成値引きして99ドルという、手に入れやすい価格)モデルを提供できるようになった。また、デザイン面でほとんど変更のないiPhone 5とiPhone 5sが(色こそ違うものの)混乱を招くような自体も避けることができる。すなわちiPhone 5cの投入はまさに良いことずくめな話なわけだ。

但し、テック系の「専門家」や、ウォール・ストリート方面には、Appleの選択を「良いことずくめ」とはみない人も大勢いる。そうした人はともかく「安いiPhone」を期待していたのだ。また、キーボードを登載したiPhoneの登場を待ち続けている人もいるらしい。

Appleは、ライバルに強いられて何らかの行動をとるといったことのほとんどない企業だ。周りの動向を気にしてばかりいては、戦略を見失うことになる。Appleは常に自らの戦略を大事に育んできた。もしAppleが「安い」iPhoneを出せば、Appleが収支報告で利益率の低下をアナウンスするまではAppleを「評価」するのだろう。そうした「評価」を受ける「イノベーション」は、実のところ誰も得をしない選択であるのだ。

もちろんAppleも、中国などの新興市場を無視しているわけではない。Tim Cookはなんども繰り返して新興市場に言及している。しかしAppleは、自分たちがここぞと思ったタイミングで、自分たちが良いと思うプロダクトを投入するだけだ。もしかするとそれは新興市場の獲得という面でみれば遅すぎる行動になるかもしれない。しかしそれはまだ評価すべき時ではないだろう。ともかく、iPhone 5cが新興市場向けの安価なデバイスというわけではないことは明らかだと思うのだ。

iPhone 5cは「Jony IveのiPhone」とでも言うべきデバイスだ。色彩豊かで、そして美しく、何らかの代替物としてではなく、プラスチックの魅力を前面に押し出したデバイスだと言える。

「ハードウェアとソフトウェアがお互いに高め合ってひとつのデバイスとして結晶しているのです」。

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(翻訳:Maeda, H)


Apple iPhone 5cに触ってみた:プラスチック筐体は手に馴染んで意外に快適

iPhone 5cおよびiPhone 5sが発表になった。iPhone 5cは価格を低く抑えたモデルではあるが、しかしながら非常に印象的なデバイスに仕上がっている。発表プレゼンテーションの直後にさわってみる機会があったので、報告しておきたい。簡単にまとめておけば、プラスチック筐体の本機は一体感あるデザインで、また非常に軽く、なかなか好印象を持つこととなった。

iPhone 5Cはブルー、グリーン、ピンク、イエロー、そしてホワイトの5色モデルが発表された。チップとディスプレイはiPhone 5と同じA6およびレティナディスプレイが搭載されている。iPhone 5との比較でもっとも進歩したところは、iPhone 5Cが過去最多のLTEバンドに対応したことだ。またバッテリーのもちも大幅に改善している。

もちろんパフォーマンスもよく、そのおかげもあって外見も一層可愛らしく見えてくる。また筐体はしっくりと手に馴染み、ラバーのような感じのタッチは、従来のどのiPhoneよりも安定して感じることでしょう。壁紙も本体の色に合わせて設定することができ、全体としての統一感をもたらします。何のカスタマイズをすることもなく、箱から出した瞬間から、他のデバイスとはちょっと違う可愛らしさを楽しむことができるだろう。

一緒に発表になったケースについても、ぱっと見の印象よりは良さそうに思える。なかなか頑丈そうで、それなりの衝撃からもiPhoneを守ってくれそうだ。裏地には柔らかなマイクロファイバーを採用し、iPhone 5cと組み合わせて楽しめる6種類が発表されている。ケースに開けられた穴から本体が見えるのも、色を組み合わせて楽しんでもらおうとする遊び心だろう。

いろいろと触ってみて、個人的に最も印象に残ったのはその軽さと、堅牢そうな様子だ。iPhone 5の金属とガラスからなる高級な印象とはまた異なるが、決して安物の印象はない。価格は抑えられ、搭載チップなども以前のモデルで利用されたものではある。しかしそれでもある種の「高級デバイス」に仕上がっていると思う。9月13日に予約受付が始まれば、おそらくはiPhone 5Cは多くのファンを獲得するのではないかと思っている。手に入れやすい価格の中で多くのバリューを提供しており、またiPhone 5から進化してさえいる。Appleが初めて行った価格戦略の行く末を注目していきたい。

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(翻訳:Maeda, H)


Apple、 iPhone 4Sを「無料モデル」として継続、iPhone 5は消滅

これはびっくり! iPhone 5は消えるが、iPhone 4sは、2年契約無料モデルとして提供され続ける。これは今や2年がすぎたiPhone 4sにとって予想外な動きだ。Appleは、iPad 2戦略をiPhoneにも適用しようとしている。

4sは途上国市場にとって重要な機種だ。たとえiOS 7ではかなり動きが鈍くても。多くの人々が、Appleは製品ラインアップからiPhone 4と4sを外し、iPhone 5を継続すると予想していた。しかしそうなれば、iPhone 5とiPhone 5cのどちらを選ぶべきかで消費者を迷わせることになる。

最大の難点は、iPhone 4sが未だに30ピンコネクターを使っていることだ。今回Appleは、同社のデバイスをすべてLightningコネクターにするつもりはない。また、ソフトウェア機能の中にはiPhone 4sでは使えないものが数多くある。

これでAppleの戦略ははっきりした。iPhone 4sとiPhone 5を続ける代わりに、同社は新しくiPhone 5cを出してコストを下げ、iPhone 5を置き換えた。iPhone 4sは、昨年採用した価格戦略のまま居残ることになる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Apple iPhone 5sに触ってみた:カメラと指紋認証を中心に

AppleのiPhone 5sは、iPhone 5の本格的改善版だ。ハードウェアの変更は、これまでiPhoneの “s” モデルで見た仕様や性能の改善を超えている。大きく派手な注目機能は、改善されたカメラと、全く新しいホームボタンに内蔵された指紋センサーで、これがAppleの新しい認証技術であるTouch IDを支える。

私の新機種ハンズオンの時間は、両機能に集中した。Apple社員がTouch IDの設定操作と、デバイスのアンロックやアプリ、iTunes Storeでの購入方法を手順を追って教えてくれた。1台のiPhone 5sで最大5種類の指紋を識別できるので、家族や友達が使えるようにすることもできる。

設定方法はほぼ直感的で、グラフィクスとテキストベースの説明でガイドされる。要するに、少し時間をかけてホームボタンのセンサーに指紋を覚えさせ、指を少し動かしたり、表面から少し持ち上げて戻したりする。グラフィクスでソフトウェアがどこまで指紋を認識したかが表示される(親指または人差し指のどちらでも使用できる)。設定にかかる時間は30秒から1分くらいで、完了後は何度試してもスムーズにアンロックできた。なお、同僚のGreg Kumparakの挑戦は拒否したので、誰でも受け入れるわけではないことも証明された。

Appleの新しいホームボタンが非常に魅力的なのは実用面だけではない ― 見た目も良い。ステンレス製のリングによってデバイスの美的感覚が著しく向上した。新しいカラーもいい。ブラックに代る「スペースグレー」はグラファイトか鉄のように見え、気に入るとは思っていなかったゴールドも実物は実に目にやさしい。

iPhone 5sで他に大きく変わったのは、ソフトウェア全般の高速化する64ビットプロセッサー以外では、カメラのハードウェアだ。5sの新しいカメラは非常に高度でソフトウェアも改善されている。新しいスローモー・ビデオ・モードはすばらしい。このカメラの画像は、すでに総合性能で業界最高水準と思われたモバイルカメラのさらに上を行くものだ。新たなデュアル・フラッシュもいい感じだ。光の足りない場面でずっとナチュラルなライティング効果を得られる。カメラの起動も速くなったのでこれまで以上に被写体を捕えやすくなる。

Appleが、一目で業界最高水準、あるいは間違いなく最高のスマートフォンと思える新iPhoneを発表することはさほどの驚きではない。しかし、驚かされたのは、内蔵指紋センサーがデバイスの全体的体験をここまで変えることだ ― おそらくみんなの予想をはるかに上回るペースで普及していくだろう。

iPhone 5sおよび5cのハンズオン・ビデオ

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(翻訳:Nob Takahashi)