米公共放送PBSがYouTube TVで見られるように

YouTube TVのネットワークパートナーが、また1つ増えた。セサミストリートなどで日本人にもおなじみのPBSだ。PBSとYouTubeの発表によると、今年の終わりごろから、このアメリカの公共放送ネットワークの系列局はYouTube TVの有料会員に、ライブストリーミングとオンデマンドで番組を送れる。

PBSがデジタルのTVプロバイダーとパートナーするのは、これが初めてだ。これによって各局は、ローカルなライブストリーミングを「全米に」送れることに期待している。YouTube TVとのパートナーシップにはPBS KIDSも含まれ、その教育的コンテンツやエンターテインメントをこのプラットホームから送れる。すべてのコンテンツが、YouTube TVのビデオオンデマンドとDVRサービスによる録画可能コンテンツとして受信でき、その量に制限はない。

YouTubeは、子どもがアクセスできる一部のコンテンツについて批判されており、その対策も発表している。YouTube TVはYouTubeの本来の動画ストリーミングと違って、ネットを使うケーブルテレビや衛星テレビに似ており、月額49ドル99セントでさまざまな放送ネットワークや有料チャンネルにアクセスできる。

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Netflixは3月25日発表のアップルのビデオストリーミングサービスに加わらないとCEOが声明

Netflix(ネットフリックス)のCEOであるリード・ヘイスティングス(Reed Hastings)氏がロサンゼルスで行われたプレスイベントで「アップルが来週クパチーノの本社で発表する予定のストリーミングビデオサービスの一部にはならない」と述べた。

アップルのサービスにもオリジナルコンテンツはあるだろうが、でも同社が最初に力を入れるのは、一品ごとのサブスクリプションやサードパーティのチャネルでAmazon Channelsと競合するサードパーティのコンテンツだろう。Amazonの編成表にはHBO、Showtime、Cinemax、Starzなどが含まれるが、独自のアプリ内体験をコントロールしたいNetflixは含まれない。Amazonやアップルのようなお金持ちとの競合について聞かれたヘイスティングス氏はこう答えた。「楽ではないね。コンテンツの入手費用も上がるだろう」。ストリーミングビデの市場がますます細分化すると「需給関係により、コンテンツの原価が高くなる」というのだ。

しかしNetflixは、米国最大のビデオストリーミングサービスだから、反トラストの訴訟や論争の対象にもなってきた。反トラスト法の今後の規制について聞かれたヘイスティングス氏は、同社は「あくまでもテクノロジーを利用しているコンテンツ企業にすぎない」と言い、テクノロジーよりもコンテンツに投じている費用の方がはるかに多い、と言った。昨年Netflixのコンテンツ最高責任者(Chief Content Officer、CCO)のテッド・サランドス(Ted Sarandos)氏は、同社の支出の85%新しい番組やムービーに投じられている、と述べた。そして同社は10月に「新しいコンテンツの資金として20億ドルを借入金として調達する」と発表した

同社は国際展開にも積極的だが、しかしヘイスティングスによると、地元パートナーとのジョイントベンチャーで中国に進出することを一度は考えたが、今はそのような計画はない。彼によると、その戦略はアップルのiTunesのようなコンペティターでも(中国政府の規制回避に)役に立たなかったから、だそうだ。

画像クレジット: TechCrunch

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ゲーム対戦実況のTwitchもFlashからHTML5へ移行、プレーヤーのベータを開始

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毎年同じことを言ってきたようだけど、Flashの命運は、いよいよ尽きようとしている。Flashに依存してきた大規模なビデオストリーミングサイトTwitchもこのたび、ついに運命のボタンを押してHTML5に切り替えようとしている。まず、ベータから。

TwitchがHTML5プレーヤーのベータを出す、という話は6月からあったが、今日(米国時間7/14)やっと、同サイトの”Turbo”会員に提供されることになった。さらに、この夏の終わりにはランダムに選ばれたユーザーに、Flashを切るというオプションが提供される。

遅い展開は、必要だった。Twitchは6月に言っていたことを今日も繰り返しているが、ベータは名ばかりのベータではない。HTML5プレーヤーは、まだ完成していない。バグがあり、広告の問題があり、ほかにもいろいろある。

でも、待つだけの価値はある。ロードが速くなり、CPUの負荷が軽減、コマ落ちも減る。

会員としてTwitchを頻繁に使う人は、そのうち、HTML5が有効になりました、とお知らせが来るかもしれない。そのときは、プレーヤーの使い心地などを教えていただきたい。

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MicrosoftのAzure Media Servicesにビデオの要約を自動作成、タイムラプス生成、ビデオ画面に対するOCRなど、多くの新機能が加わる

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ビデオ関連のワークフローを支えるツールをクラウドから提供しているMicrosoftのAzure Media Servicesが、相当賢くなるようだ。今日ラスベガスで行われた2016年NAB show〔放送機器のカンファレンス〕でMicrosoftは、同社がビデオ用の機械学習サービスのために開発したツールの一部を、Media Servicesが利用していく、と発表した。

これによりたとえば、Media Servicesはソースのビデオからいちばんおもしろい部分を取り出したり、ビデオ全体の要約を素早く作って見せたりできる。

また、これらのツールには顔認識の技術や、人間の感情を見分ける能力も加わる。感情の判別は同社のCognitive Servicesがすでに、静止画像に対して行っている 。これらの技術や機能により、たとえば、何かのイベントで行われたスピーチに、人びとがどのように反応したかが分かるようになるだろう。あなたのキーノートがあまりにも長かったら、人びとの感情は、楽しい→無関心→うんざり、と変わっていくだろうね。

Microsoftは今、Hyperlapseというものも作っている。それは、いわゆるタイムラプスビデオをAzure Media Servicesの中へ作り込める機能だ。この機能はすでに公開プレビューをやっており、最初、最大1万フレームまで、という制限があったが、今はない。

そのほかの新しい機能としては、動きの検出、音声をテキストに変換するインデクサーが新たに6つの言語(計8言語)に対応、ビデオ中のテキストに対する動き検出とOCR機能、などがある。たとえば、ふつうの、キーワードによる検索の結果に、ビデオも含まれるようになるのだ。

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ドイツの裁判所がAppleはOpenTVのビデオストリーミング特許を侵犯と裁定

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【抄訳】
ドイツの裁判所が、2014年にスイスの企業KudelskiのOpenTV部門が起こしたビデオのストリーミングに関する特許訴訟で、Appleの敗訴を裁定した。

Reutersの報道によるとその裁定は、ドイツで売られるApple製品は、OpenTVの特許に抵触するストリーミングソフトウェアを使ってはならない、と述べている。“その主張は概ね有効であり根拠も明白である”、と裁判所は裁定した。

このドイツの訴訟は2014年5月にデュッセルドルフの地裁に提起され、OpenTVとその姉妹企業Nagraが保有する3つの特許に関連していた。大量のApple製品とサービスが、そのビデオストリーミングの特許に抵触する、とされた。それらには、iOSのモバイルデバイスやApple TV、App Store、OS-Xを使用するパーソナルコンピュータが含まれる。

この裁定にAppleが従うか、あるいは控訴するかは、現時点で不明である。今本誌は同社のコメントを求めているので、得られ次第この記事をアップデートしよう。

Appleに対するKudelskiの訴訟はこれだけはなく、同じく2014年に提起された、スマートフォンやコンピュータ上の対話的コンテンツへのアクセスをめぐる特許侵犯の裁判も、今進行中だ。さらにKudelskiの訴訟対象はAppleだけでなく、Netflix、Verizon、Cisco、Google、Disneyと華々しく、その一部(Netflixの一部事案)は被告の勝訴、他は多くが、ライセンス合意あるいはクロスライセンス合意に達している。同社によると、今同社が権利を保有している特許とその応用技術は4500件あまりに達する。

【後略】

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Georamaは世界旅行をVRで提供、しかもそれはガイドが自分のツアー企画を売り込むマーケットプレースでもある

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4~5世紀の哲学者アウグスティヌスは、“世界は一冊の本であり、旅をしない者はその1ページしか読んでいない”、と言った。お金や体の理由で旅ができない者には、酷な言葉だ。Georamaは旅行をVR化することによって、そんな人たちを助けようとする。そのVRは、HDのビデオで構成され、企業向けのサービスはすでに提供しているが、今日はDisruptのStartup Alley(展示会場)で消費者向けのサイトを披露した。

旅行代理店がネット化することによって旅行産業に革命が起きたが、Georamaは仮想旅行の最人気サイトになることによって、ツアーそのものをオンライン化するつもりだ。

Georama tours

Georama

同社が2012年に創業されたとき、本誌TechCrunchも取り上げた。当時は地図を使用する旅行検索サイトだったが、ファウンダのNihal Advaniによると、オンラインの旅行プランニングという業態はすでに競争が激しくて、食い込むのは難しかった。そこでGeoramaは、遠距離の旅行ができないけど旅行願望は強い、という人びとのためのサービスへと、方向転換をした。

最初はB2Bでスタートし、たとえば大学のキャンパスツアーを世界中に提供したい学校法人や、子どもの患者に仮想旅行で動物園や博物館/美術館やそのほかの楽しい場所を見せたいと願う病院などを顧客にした。

Georama app

しかしGeoramaの消費者向けサイトはガイドのマーケットプレースとして機能し、彼/彼女が自分で企画したツアーに基づいて、GeoramaのAndroidアプリ(目下非公開ベータ中)やGoProのようなウェアラブルカメラ、ときには360度カメラで撮ったHDビデオを、ストリーミングで提供する。その仮想ツアーを見るのは無料だが、ガイドに特別の質問やリクエスト(ナニナニを見たい、とか)をするのは有料だ。

高品質なオンラインツアーは、Arounderなどが提供している。MeerkatPeriscopeのようなリアルタイムのビデオストリーミングサービスも、今後コンペティタになるかもしれない。それらの中でAdvaniが主張するGeoramaの差別化要因は、ネットワークの品質が良くないところでもHDでビデオを見られる同社のソフトウェアと、またできるだけ多くのVRヘッドセットとの互換性があることだ。

Georamaの消費者向けサイトには今、サンフランシスコ、ニューヨーク、シカゴ、イスタンブール、ソウル、ミラノ、コペンハーゲンなどの都市を案内する30名のガイドがいる。詳しくは、彼らのツアースケジュールをチェックしよう。

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海賊版映画のストリーミングサービス、Popcorn TimeがiOSに登場―脱獄は必要なし

違法にコピーされたデジタルコンテンツが大量に共有されることから「海賊版のNetflix」と揶揄されるP2Pストリーミング・サービス、Popcorn TimeがiOSユーザーにとって非常に使いやすくなった。 Torrent Freakの記事によればiOSアプリを利用してiPhoneまたはiPadでPopcorn TimeのTorrentネットワークを簡単に利用できるようになるという。このアプリはインストールにあたって脱獄を必要としない。

Popcorn Timeについて少し説明しておくと、これは海賊版映画のストリーミングを主な目的とするサービスだ。それでもただちに違法とはいえないのは、ストリーミングするコンテンツを自らホストしていないからだ。コンテンツ自体はウェブの他所の場所にある。このソフトはそうした海賊版コンテンツへのアクセスを提供する。海賊版には高画質の映画やテレビ番組が数多く含まれる。これは典型的な灰色の領域だ。

Popcorn Timeはその使いやすさとコンテンツの豊富さでNetflixのような合法的サービスにとって脅威となっている。実際、Netflixは今年、株主宛の公開状で海賊版の危険性を訴えている。NetflixのCEO、Reed Hastingsはこの中で「われわれのビジネスにとってもっとも大きなライバルはHuluやHBOではなく、海賊版サイトだ」と述べた。

オリジナルのPopcorn Timeは2014年にサービスを停止したが、それ以後、多数の匿名サイトが復活している。昨年秋、Popcorn TimeのiOSアプリが開発されたが、これはインストールに脱獄が必要だった。

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しかし前述の記事によればPopcorn Timeのデベロッパーは脱獄なしで作動するiOSアプリの開発に成功したようだ。ただし、AppStoreのアプリとは違い、インストールには一手間かかる。デベロッパーはMacまたはWindowsのデスクトップ・パソコンで作動するインストーラーを開発した。ユーザーはiOSデバイスをUSB経由でパソコンに接続し、インストーラーを起動してその指示に従えばよい。

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このアプリはiPhoneやiPad上で映画やテレビ番組をストリーミング再生するだけでなく、ChromecastやApple TVにも対応している。インストーラーはこちらのページ からダウンロードできるが、現在入手可能なのはWindows版だけだ(Mac版は今月中にリリースされるという)。ベータ版とされているのでそれなりのバグを含んでいることは覚悟したほうがよい。

いうまでもないが、利用はあくまで自己責任で。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon JapanがストリーミングビデオサービスInstant Videoをローンチ

Amazon Japanが、26000本の輸入および国内の映画やテレビ番組をストリーミングやダウンロードで提供するサービスInstant Videoをローンチした。日本でオンラインビデオ市場に参入するAmazonの決定は、二つの理由で興味深い。まず、国内に大手の競合他社が多くて混み合った市場であること。そしてまた、ecではAmazon Japanの最大のライバルであるRakutenとの競合が、これでなお一層激化しそうなことだ。

Amazon JapanのInstant Videoサービスのローンチは、明日発売されるKindle HDXのデビューの直前に行われた。このデバイスには、Instant Videoの2000円ぶんのクーポンがサービスの販促としてつく。Instant Videoの料金は、24時間のレンタルに対し100円からだ。Amazon Japanはこのほか、eブックの販売を昨年末に開始し、また音楽サービスでは2500万あまりの曲を用意している。

Amazon JapanのInstant Videoは、日本のサイトであるGyaO Corp、Tsutaya TV、NotTV、そしてHuluおよびAppleの日本語化サービスとも競合する。Amazon Japanのストリーミングビデオへの新たな注力は、ライバルのRakutenがその年商160億ドルのインターネットサービスを、世界的な競合相手であるAmazonやNetflixなどに対してより強化するために、最近いくつかの重要なテコ入れ策を行ったことに、対抗するかのように打ち出された。この2年間でRakutenは、eリーダーサービスのKoboや、ヨーロッパのストリーミングビデオプラットホームWuaki.tv、それに字幕の翻訳をクラウドソースしているグローバルなビデオストリーミングプラットホームVikiを買収している。

Rakutenに関してアメリカ人がいちばんよく知っていることは、昨年のPinterestへの1億ドルの投資をリードした投資家であることだが、しかし同社は、世界最大のec企業の一つでもあり、その時価総額は1.9兆円(180億ドル)に達する。ただし、Amazonの時価総額はこれを大きくしのぐ1770億ドルだ。ecはマージンが極端に薄いので、Rakutenのデジタルコンテンツへの積極的な注力は理にかなっている。Amazon Japanのオンラインビデオ市場への進出は、その大きな企業サイズにもかかわらず、日本でのビジネスをこれまでのままで楽勝とはみなしていないことの現れだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


居間の大画面に動画をストリーミングできるGoogle Chromecast―試用してみたが、圧倒的にオススメだ

「十分に進歩したテクノロジーは魔法と見分けがつかない」というアーサー・C・クラークの名言を思い出した。

GoogleのChromecastの使い方はこの上なんく簡単だ。テレビのHDMI端子に挿しこむだけでよい。すると手持ちの各種スマートフォン、タブレット、パソコンからビデオや音楽をストリーミング再生できる。Chromecastには専用リモコンはない。何であれストリーミングできるデバイスならすべてリモコンとしても利用できる。Chromecastには独自のユーザー・インタフェースさえない。ユーザー・インタフェースもストリーミングを開始したデバイスに任されている。ChromecastはテレビをWiFi経由でクラウドのコンテンツに接続させるポータルに過ぎない。

驚きが詰まった小さなデバイス:

これほどいろいろな意味で驚かされたデバイスは最近記憶にない。

値段が驚きだ。わずか35ドルである。冗談だろう? Googleによれば、これでも赤字販売ではないという。 WiFiチップ、CPU、2GBのフラッシュメモリ、RAM、HDMIライセンス料、組立て、包装、送料等々を支払ってもまだ利益が出るのだそうだ。もちろん利益といっての4セントかそこらだろうが、ともかく35ドルでも赤字ではないそうだ。

設定? HDMI端子に挿す。あとはパソコン、スマートフォンのChromecastアプリからWiFiに接続させるだけ。 以上で終了。これも驚きのシンプルさだ。

アプリがサポートするコンテンツの幅も驚くほど広い。YouTubeやNetflixがすでにサポートされている。しかもいちいち個別のアプリを起動したり、設定したりする必要がない。スマートフォンでYouTubeを訪問するとすでにChromecastボタンが表示されているので、押すだけだ。

Chromecastの発表自体、なかなか驚きの演出だった。Googleは発表のまさにその瞬間までほぼ完全にChromecastの秘密を守ることに成功した。Googleの開発チームに加えてNetflix、Pandora、OEMメーカーなど数多くのサードパーティが加わっているのに見事な情報管理だ。

もちろんChromecastはまだ完全な製品ではない。しかしほとんどは容易に修正可能だろう。それに35ドルでは機能に多少の限定があっても強い批判の対象にはなるまい。

良い点、悪い点:

ストリーミングの画質は良い。少なくともXbox 360やApple TVに劣ることはない。Chromecastに最適化されているNetflix、Youtube、GooglePlayのコンテンツについては非常に良い。再生、停止などはストリーミングを開始したデバイスだけでなくChromecastアプリをインストールしたあらゆるデバイスから自由にできる。

ただし、パソコンのChromeブラウザにChromecastエクステンションをインストールしてHuluやHBOGOのようなChromecastに最適化されていないチャンネルを再生すると画質はかなり落ちる。これはYoutubeなどの場合、サイト側でChromecast向けに直接ストリーミングを行うのに対して、Huluなどの場合、パソコンでChromecast向けにエンコードし直してストリーミングを行わねばならないためだ。パソコンが間に入るため、その能力によって画質に大きな差が出ることなる。

Chromeエクステンションの話が出たついでに紹介しておくと、 パソコンにローカルに保存されたコンテンツをこのエクステンションを通じてChromecastにストリーミングすることもできる。AVI、MOV、MKVなどのフォーマットを試してみたがうまくいった(ただし2012年のMac Book Airと802.11nではかなりフレームレートが落ちた)。

さらに改善されるはず:

AppleTV、正確にいえばAppleTVのAirPlayストリーミング機能と比較してChromecastの最大のセールスポイントはクロスプラットフォームの互換性だ。AirPlayが基本的にiOS、Mac、WindowsのiTunesに限定されるのに対してChromecastアプリはiOS、Android、Mac、Windowsのすべてで作動する。いまのところChromecastのCastプロトコルはAirPlayほどサードパーティのメーカーに広まっていない(なにしろ今登場したばかりだ)が、状況はすぐに変わるだろう。スマートテレビへの内蔵、スピーカーその他のガジェットのサポートなどが近く実現しそうだ。そうなればAirPlayの有力なライバルとなる。

結論:

これほど自信をもって推薦できるデバイスも珍しい。多少でも興味を持ったらともかく買ってみるようお勧めする。35ドル以上の価値があることは保証する。またその機能は近いうちに大きく改良、拡張されるはずだ。多少のバグもすぐに修正されるだろう。

[情報開示:GoogleはChomecastを1台評価用に貸してくれた。この記事を書き終わったら返却しなければならない。大いに気に入ったので私は1台注文ずみだ。]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


あの渋チンのMLBがついにYouTubeで実況中継を無料で提供–ただし日本アメリカなどは除外

Major League Baseball(MLB)は、コンテンツがYouTubeなどのビデオストリーミングサービスに出回らないよう、厳しく取り締まってきた。好きなチームや選手の活躍の様子をYouTubeで見ようと思っても、良いものはほとんど見つからない。試合のクリップがYouTubeに載ると、たちまち削除される。だからこれまでYouTube上にあったのは、スライド(静止画像集)や、ファンが球場で撮った見づらいビデオばかりだ。ところがそのMLBがついに、ベルリンの壁(の一部)を破壊し始めた。

今日(米国時間4/29)同社は、Google+で、コンテンツをYouTube上に公式リリースする、と発表した。YouTube自身がこのところパートナーシップ事業を積極的に推進しているから、これはその重要な一環でもあるが、ただし今のところ、そのパンは半分生焼けだ。

YouTubeのMLBチャネルで今のシーズンのゲームのハイライトを見られるが、それは当日ではなく24〜48時間後だ。また、1952年以降の数千時間にわたるゲームハイライトや、”Baseball’s Best Classics”、”Best Moments”といった懐かしの名場面も見られる。

MLBのインターネット“関所”的企業MLBAMは、2010年からYouTubeで全試合とハイライトの録画を提供しているが、それが見られるのはオーストラリアとブラジルと日本とニュージーランドとロシアだけだった。今回のチャネルではそのオーディエンスがグローバルに広がるが、ただし制限がある。

YouTubeとMLBのパートナーシップによりレギュラーシーズンの2試合のライブ中継を毎日無料で見られることになったが、ただし合衆国とカナダと韓国と台湾と日本は除外だ。

合衆国、日本、韓国、台湾という世界的に大きな野球市場でネット放送がないのだから、パートナーシップ事業の発表としては気のぬけたぬるいビールだが、でもまあ、やっと好きな選手やチームのハイライトを猫ビデオを見るのと同じ気軽さで、YouTubeで見られるようになったのは、とりあえず進歩だ。五歩十歩ではなく一歩ぐらい、かもしれないが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))