247ものエピソードの中で、街の様子も変わってしまっているところがある。それを正しくマップ化するのは不可能なことだ。それで街のデザインは、最近リリースされたSouth Park: Stick Of Truthというゲームを元にしている。風景はシーズン17で作られた3Dイントロに基づいたものとなっている。
物語やアニメのシーンをOculus化するという動きはほかにもいろいろとある。たとえばJerry Seinfeldの部屋や、「千と千尋の神隠し」の湯屋の風景、あるいは「となりのトトロ」のバス停シーンなどもVR化されている。小説『ゲームウォーズ』(Ready Player One)が予言していたように(この本は面白かった)、映画やゲーム世界で体験した世界を、VRで再体験するような動きが現実化しているわけだ。きっとホグワーツ魔法魔術学校も、まもなくOculus Riftを使って歩き回れるようになるのだろう。
快適性も、重要な比較要素だ。どの機種も軽量で、終日着用をねらっているようだが、しかしSamsung Gear Liveには面倒な留め金と独特のバンドがある。ゴムの感触が嫌いな人は、まずだめだろう。ただし、本体背面の貝殻状のデザインのため、手首へのなじみ具合はとても良い。LG G Watchは、ストラップをユーザが交換できる(最初からついてるシリコン製のもなかなか快適)。ただし背面も角ばっているから、ストラップをきつく締めると手首の骨に当たるかもしれない。
このCardboardが開発された理由については、Oculus Riftの買収額があまりに高額であったことを揶揄するためであったとか、あるいはGoogleで買収できなかったことを悔しく感じたためだなどという話もある。しかしパリのGoogle Cultural Instituteで仕事をするCozによると、これは「作ってみたかったから」だとのことだ。
プロジェクトを開始したのは6ヵ月ほど前のことだ。CozはこれをマウンテンビューでGoogle Research Scientistとして働いているChristian Plagemannに見せた。Plagemannは、自らも例の20%プロジェクトとして取り組むことを決め、そしてGoogle社もプロジェクト化を認めたのだそうだ。
LG Gの音声入力は良く出来ている。私は昨晩、Google I/Oの懇親パーティーの騒がしい会場でも音声入力を試したが、どんな条件でもほとんど認識エラーは出なかった。“OkGoogle”という呼びかけによる起動も問題なかった。実際、音声コマンドで思ったよりずっとたくさんのことをLG Gにやらせることができて驚いた。